説明

シールド付き信号線及びこれに用いられる片面フレキシブル基板

【課題】片面フレキシブル基板を用いながら、所定位置に固定する前でも取り扱いを便利にする。
【解決手段】片面フレキシブル基板2は、信号線パターン部21、第1のシールド部22及び第2のシールド部23を有する。信号線パターン部21の一方側部が第1の折り曲げ線を介して第1のシールド部22の一方側部と連続し、第1のシールド部22の他方側部が第2の折り曲げ線を介して第2のシールド部23の一方側部と連続する。第1のシールド部22が信号線パターン部21の一方面側に重ね合わされるとともに第2のシールド部23が信号線パターン部21の他方面側に重ね合わされた重ね合わせ状態となるように、第1及び第2の折り曲げ線で折り曲げられる。クリップ3によって、片面フレキシブル基板2の重ね合わせ状態が保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド付き信号線及びこれに用いられる片面フレキシブル基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、片面フレキシブル基板を用いたシールド付き信号線が開示されている。この従来のシールド付き信号線は、帯状のフレキシブル基板の一面に導電パターンが形成されてなる信号線パターン部と、上記信号線パターン部の長手方向側に当該信号線パターン部と一体に形成された、帯状のフレキシブル基板からなる少なくとも2つのシールド部と、上記信号線パターン部を上記シールド部で両側から挟み込むように重ね合わせたときに互いに重なり合うように、上記信号線パターン部及び各上記シールド部の各幅方向の端部にそれぞれ突出形成された複数の取付固定部とを具え、重ね合わされた上記信号線パターン部の取付固定部及び各上記シールド部の各取付固定部を一体に所定位置に固定するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2522194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来のシールド付き信号線は、重ね合わされた上記信号線パターン部の取付固定部及び各上記シールド部の各取付固定部を一体に所定位置に固定するものであるため、所定位置に固定しない限り全体が重ね合わされた状態で保持されず、所定位置に固定する前の取り扱いが不便であった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、片面フレキシブル基板を用いながらも、所定位置に固定する前でも取り扱いが便利であるシールド付き信号線、及び、このシールド付き信号線に用いられる片面フレキシブル基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための手段として、以下の各態様を提示する。第1の態様によるシールド付き信号線は、信号線パターンをなす導体パターンが形成された信号線パターン部、グランドパターンをなす導体パターンが形成された第1のシールド部、及び、グランドパターンをなす導体パターンが形成された第2のシールド部を有し、前記信号線パターン部の一方側部の少なくとも一部が第1の折り曲げ線を介して前記第1のシールド部の一方側部の少なくとも一部と連続し、前記第1のシールド部の他方側部の少なくとも一部が第2の折り曲げ線を介して前記第2のシールド部の一方側部の少なくとも一部と連続し、前記第1のシールド部が前記信号線パターン部の一方面側に重ね合わされるとともに前記第2のシールド部が前記信号線パターン部の他方面側に重ね合わされた重ね合わせ状態となるように、前記第1及び第2の折り曲げ線で折り曲げられた片面フレキシブル基板と、前記片面フレキシブル基板の前記重ね合わせ状態を保持する少なくとも1つのクリップと、を備えたものである。
【0007】
第2の態様によるシールド付き信号線は、前記第1の態様において、前記少なくとも1つのクリップは、前記第1の折り曲げ線の付近において、前記重ね合わせ状態の前記片面フレキシブル基板を挟持するものである。
【0008】
第3の態様によるシールド付き信号線は、前記第1又は第2の態様において、前記少なくとも1つのクリップは導電性を有し、前記片面フレキシブル基板は、前記導体パターンを覆うカバーレイフィルムを有し、前記カバーレイフィルムは、前記重ね合わせ状態において、前記第1のシールド部の前記信号線パターン部とは反対側の面に現れるとともに前記第2のシールド部の前記信号線パターン部とは反対側の面に現れ、前記カバーレイフィルムには、前記第1のシールド部の前記グランドパターンを前記少なくとも1つのクリップの一方の挟持片と接触させる第1の開口部、及び、前記第2のシールド部の前記グランドパターンを前記少なくとも1つのクリップの他方の挟持片と接触させる第2の開口部が形成され、前記少なくとも1つのクリップによって、前記第1のシールド部の前記グランドパターンと前記第2のシールド部の前記グランドパターンとの間が電気的に接続されたものである。
【0009】
第4の態様によるシールド付き信号線は、前記第3の態様において、前記少なくとも1つのクリップの外側面に絶縁コーティングが施されたものである。
【0010】
第5の態様による片面フレキシブル基板は、信号線パターンをなす導体パターンが形成された信号線パターン部、グランドパターンをなす導体パターンが形成された第1のシールド部、及び、グランドパターンをなす導体パターンが形成された第2のシールド部を有し、前記信号線パターン部の一方側部の少なくとも一部が第1の折り曲げ線を介して前記第1のシールド部の一方側部の少なくとも一部と連続し、前記第1のシールド部の他方側部の少なくとも一部が第2の折り曲げ線を介して前記第2のシールド部の一方側部の少なくとも一部と連続し、前記第1のシールド部が前記信号線パターン部の一方面側に重ね合わされるとともに前記第2のシールド部が前記信号線パターン部の他方面側に重ね合わされた重ね合わせ状態となるように、前記第1及び第2の折り曲げ線で折り曲げられる片面フレキシブル基板であって、前記導体パターンを覆うカバーレイフィルムを有し、前記カバーレイフィルムは、前記重ね合わせ状態において、前記第1のシールド部の前記信号線パターン部とは反対側の面に現れるとともに前記第2のシールド部の前記信号線パターン部とは反対側の面に現れ、前記カバーレイフィルムには、前記第1のシールド部の前記グランドパターンを露出させる第1の開口部、及び、前記第2のシールド部の前記グランドパターンを露出させる第2の開口部が形成され、前記第1及び第2の開口部は、前記重ね合わせ状態において互いに重なる位置に配置されたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、片面フレキシブル基板を用いながらも、所定位置に固定する前でも取り扱いが便利であるシールド付き信号線、及び、このシールド付き信号線に用いられる片面フレキシブル基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態によるシールド付き信号線を模式的に示す概略平面図である。
【図2】図1中のA−A’線に沿った断面を模式的に示す概略断面図である。
【図3】図1中の片面フレキシブル基板を展開した状態で模式的に示す概略平面図である。
【図4】図3中のB−B’線に沿った断面を模式的に示す概略断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態によるシールド付き信号線を模式的に示す概略断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態によるシールド付き信号線を模式的に示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明によるシールド付き信号線について、図面を参照して説明する。
【0014】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の一実施の形態によるシールド付き信号線1を模式的に示す概略平面図である。図2は、図1中のA−A’線に沿った断面を模式的に示す概略断面図である。図3は、図1中の片面フレキシブル基板2を展開した状態で模式的に示す概略平面図である。図3では、本来、カバーレイフィルム13で覆われて隠れ線(破線)となるべき箇所も実線で示している。また理解を容易にするため、図1及び図3において、導体パターン12a,12b,12c,12dには、ハッチングを付している。図4は、図3中のB−B’線に沿った断面を模式的に示す概略断面図である。
【0015】
本実施の形態によるシールド付き信号線1は、重ね合わせ状態の1枚の片面フレキシブル基板2と、その重ね合わせ状態を保持する2つのクリップ3とを備えている。
【0016】
まず、図3及び図4に示す展開した状態の片面フレキシブル基板2について、説明する。
【0017】
片面フレキシブル基板2は、絶縁材料からなる可撓性のベースフィルム11と、ベースフィルム11の一方面に形成された銅箔等の導体パターン12a,12b,12c,12dと、これらを覆う絶縁材料からなるカバーレイフィルム(保護フィルム)13とから構成されている。片面フレキシブル基板2は、信号線パターンをなす導体パターン12a及びグランド配線をなす導体パターン12bが形成された帯状の信号線パターン部21と、グランドパターンをなす導体パターン12cが形成された帯状の第1のシールド部22と、グランドパターンをなす導体パターン12dが形成された帯状の第2のシールド部23とを有している。
【0018】
信号線パターン部21の図3中の右側部の少なくとも一部は、第1の折り曲げ線L1を介して、第1のシールド部22の図3中の左側部の少なくとも一部と連続している。第1のシールド部22の図3中の右側部の少なくとも一部は、第2の折り曲げ線L2を介して、第2のシールド部23の図3中の左側部の少なくとも一部と連続している。
【0019】
図3に示すように、導体パターン12a,12bは、信号線パターン部21において、図3中の上下方向に延びている。信号線パターン部の図3中の上部21a及び下部21bには、カバーレイフィルム13が形成されておらず、導体パターン12a,12bが露出している。上部21a及び下部21bにおける導体パターン12aの露出部分が、コネクタ等に電気的に接続される接続部を構成している。
【0020】
導体パターン12cは、第1のシールド部22の大部分の領域に形成され、信号線パターン部21の導体パターン12bと連続している。導体パターン12dは、第2のシールド部23の大部分の領域に形成され、第1のシールド部22の導体パターン12cと連続している。
【0021】
折り曲げ線L1,L2で片面フレキシブル基板2の折り曲げが容易となるように、片面フレキシブル基板2には、折り曲げ線L1,L2に沿ってスリット24,25がそれぞれ形成されている。本実施の形態では、スリット24,25はそれぞれ連続して形成されているが、スリット24,25はそれぞれ断続して形成してもよいし、スリット24,25は必ずしも形成しなくてもよい。
【0022】
本実施の形態では、第1の折り曲げ線L1で山折り(図3の紙面手前側に山をなすような折り方)に片面フレキシブル基板2を折り曲げるとともに、第2の折り曲げ線L2で山折り(図3の紙面手前側に山をなすような折り方)に片面フレキシブル基板2を折り曲げると、図1及び図2に示すように、第1のシールド部22が信号線パターン部21の一方面側に重ね合わされるとともに第2のシールド部23が信号線パターン部21の他方面側に重ね合わされた重ね合わせ状態となり、第1のシールド部22と第2のシールド部23とが、信号線パターン部21における上部21a及び下部21bを除いた大部分を挟んでちょうど重なるようになっている。この重ね合わせ状態において、カバーレイフィルム13は、第1のシールド部22の、信号線パターン部21とは反対側の面(図5中の下面)に現れるとともに、第2のシールド部23の、信号線パターン部21とは反対側の面(図5中の上面)に現れる。
【0023】
本実施の形態では、各クリップ3は、断面U字状に形成され、一方の挟持片3a、他方の挟持片3b及びこれらの間を一体に連結する基部3cを有し、挟持片3a,3bは、その間が狭まる方向に弾性力によって付勢されている。各クリップ3は、図1及び図2に示すように、第1の折り曲げ線L1の付近において前記重ね合わせ状態の片面フレキシブル基板2を挟持することで、片面フレキシブル基板2の前記重ね合わせ状態を保持している。本実施の形態では、2つのクリップ3によって、前記重ね合わせ状態の片面フレキシブル基板2の図1中の上部側と下部側の2箇所を挟持しているが、クリップ3の数は2つに限らず、1つでもよいし3つ以上でもよいし、クリップ3による挟持箇所も図示の例に限定されるものではない。
【0024】
本実施の形態では、各クリップ3は、金属等の導電性材料で構成され、導電性を有している。そして、カバーレイフィルム13には、第1のシールド部22のグランドパターンをなす導体パターン12cを各クリップ3の一方の挟持片3aと接触させる第1の開口部13a、及び、第2のシールド部23のグランドパターンをなす導体パターン12dを各クリップ3の他方の挟持片3bと接触させる第2の開口部13bが形成されている。第1及び第2の開口部13a,13bは、片面フレキシブル基板2の前記重ね合わせ状態において、互いに重なる位置に配置されている。
【0025】
挟持片3a,3bが、開口部13a,13bからそれぞれ露出した導体パターン12c,12dにそれぞれ接触し、導体パターン12c,12d間が各クリップ3によって電気的に接続されている。本実施の形態では、挟持片3a,3bが導体パターン12c,12dにそれぞれ確実に接触するように、挟持片3a,3bには、内側に突出した突出部(内側突出部)が形成されている。
【0026】
本実施の形態によれば、1枚の片面フレキシブル基板2を用いながらも、信号線パターン部21の信号線パターンをなす導体パターン12aが、第1のシールド部22のグランドパターンをなす導体パターン12c及び第2のシールド部23のグランドパターンをなす導体パターン12dによって上下から挟まれるので、信号線パターンに対するシールド効果を得ることができる。
【0027】
そして、本実施の形態によれば、片面フレキシブル基板2の重ね合わせ状態がクリップ3によって保持されて、シールド付き信号線1の全体が一体化されるので、シールド付き信号線1を所定位置に固定する前でも取り扱いが便利になる。しかも、クリップ3の装着は容易であるので、シールド付き信号線1の一体化作業も簡単である。
【0028】
また、本実施の形態によれば、片面フレキシブル基板2の重ね合わせ状態がクリップ3によって保持され、信号線パターン部21と第1のシールド部22との間や信号線パターン部21と第2のシールド部23との間が全面的に接着剤で貼り合わされるものではないので、シールド付き信号線1のフレキシブル性が損なわれずにすむ。
【0029】
さらに、本実施の形態によれば、片面フレキシブル基板2の重ね合わせ状態がクリップ3によって保持され、信号線パターン部21と第1のシールド部22との間や信号線パターン部21と第2のシールド部23との間が全面的に接着剤で貼り合わされるものではないので、リサイクルに際して簡単にクリップ3を外して片面フレキシブル基板2を展開することができることから、リサイクルが容易となる。
【0030】
さらにまた、本実施の形態によれば、第1のシールド部22のグランドパターンをなす導体パターン12cと第2のシールド部23のグランドパターンをなす導体パターン12dとの間が、クリップ3によって電気的に接続されるので、グランドパターンを全体として低インピーダンス化することができ、グランドパターンの各部における電位差を低減することができる。このため、信号線パターンに対するシールド効果をより高めることができる。もっとも、本発明では、必ずしも導体パターン12c,12d間をクリップ3によって電気的に接続する必要はない。この場合、カバーレイフィルムには開口部13a,13bを形成する必要はないし、クリップ3は導電性を有していなくてもよい。
【0031】
[第2の実施の形態]
図5は、本発明の第2の実施の形態によるシールド付き信号線31を模式的に示す概略断面図であり、図2に対応している。図5において、図2中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0032】
本実施の形態が前記第1の実施の形態と異なる所は、クリップ3の外側面に、絶縁塗装等による絶縁コーティング3dが施されている点のみである。
【0033】
本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。また、本実施の形態によれば、クリップ3の外側面に絶縁コーティング3dが施されているので、当該シールド付き信号線31を電子機器等において用いる際に、グラウンドがクリップ3を介して電子機器等内の通電部等に不用意にショートしてしまうような事態を防止することができるという利点も得られる。
【0034】
[第3の実施の形態]
図6は、本発明の第3の実施の形態によるシールド付き信号線41を模式的に示す概略断面図であり、図2に対応している。図6において、図2中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0035】
本実施の形態が前記第1の実施の形態と異なる所は、本実施例では、クリップ3の挟持片3a,3bが、開口部13a,13bからそれぞれ露出した導体パターン12c,12dにおいて、クリップ3の挟持片3a,3bの内側突出部の付近に細いスリット12e,12fがそれぞれ形成されている点のみである。
【0036】
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる他、以下に説明する利点も得られる。前記第1の実施の形態では、スリット12e,12fが形成されていないので、クリップ3の挟持片3a,3bの内側突出部は、図2に示す断面において導体パターン12c,12dに対してそれぞれ1点接触と同様となる。これに対し、本実施の形態では、スリット12e,12fが形成されているので、クリップ3の挟持片3a,3bの内側突出部は、図6に示す断面において導体パターン12c,12dに対してそれぞれ2点接触と同様となる。したがって、本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態に比べて、クリップ3の挟持片3a,3bの導体パターン12c,12dに対する接触面積が増大する結果、その接触抵抗が低減され、グランドパターンの各部における電位差をより低減することができ、信号線パターンに対するシールド効果をより一層高めることができる。
【0037】
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0038】
1,31,41 シールド付き信号線
2 片面フレキシブル基板
3 クリップ
12a 導体パターン(信号線パターン)
12b 導体パターン(グランド配線)
12c,12d 導体パターン(グランドパターン)
13 カバーレイフィルム
13a 第1の開口部
13b 第2の開口部
21 信号線パターン部
22 第1のシールド部
23 第2のシールド部
L1 第1の折り曲げ線
L2 第2の折り曲げ線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号線パターンをなす導体パターンが形成された信号線パターン部、グランドパターンをなす導体パターンが形成された第1のシールド部、及び、グランドパターンをなす導体パターンが形成された第2のシールド部を有し、前記信号線パターン部の一方側部の少なくとも一部が第1の折り曲げ線を介して前記第1のシールド部の一方側部の少なくとも一部と連続し、前記第1のシールド部の他方側部の少なくとも一部が第2の折り曲げ線を介して前記第2のシールド部の一方側部の少なくとも一部と連続し、前記第1のシールド部が前記信号線パターン部の一方面側に重ね合わされるとともに前記第2のシールド部が前記信号線パターン部の他方面側に重ね合わされた重ね合わせ状態となるように、前記第1及び第2の折り曲げ線で折り曲げられた片面フレキシブル基板と、
前記片面フレキシブル基板の前記重ね合わせ状態を保持する少なくとも1つのクリップと、
を備えたことを特徴とするシールド付き信号線。
【請求項2】
前記少なくとも1つのクリップは、前記第1の折り曲げ線の付近において、前記重ね合わせ状態の前記片面フレキシブル基板を挟持することを特徴とする請求項1記載のシールド付き信号線。
【請求項3】
前記少なくとも1つのクリップは導電性を有し、
前記片面フレキシブル基板は、前記導体パターンを覆うカバーレイフィルムを有し、
前記カバーレイフィルムは、前記重ね合わせ状態において、前記第1のシールド部の前記信号線パターン部とは反対側の面に現れるとともに前記第2のシールド部の前記信号線パターン部とは反対側の面に現れ、
前記カバーレイフィルムには、前記第1のシールド部の前記グランドパターンを前記少なくとも1つのクリップの一方の挟持片と接触させる第1の開口部、及び、前記第2のシールド部の前記グランドパターンを前記少なくとも1つのクリップの他方の挟持片と接触させる第2の開口部が形成され、
前記少なくとも1つのクリップによって、前記第1のシールド部の前記グランドパターンと前記第2のシールド部の前記グランドパターンとの間が電気的に接続されたことを特徴とする請求項1又は2記載のシールド付き信号線。
【請求項4】
前記少なくとも1つのクリップの外側面に絶縁コーティングが施されたことを特徴とする請求項3記載のシールド付き信号線。
【請求項5】
信号線パターンをなす導体パターンが形成された信号線パターン部、グランドパターンをなす導体パターンが形成された第1のシールド部、及び、グランドパターンをなす導体パターンが形成された第2のシールド部を有し、前記信号線パターン部の一方側部の少なくとも一部が第1の折り曲げ線を介して前記第1のシールド部の一方側部の少なくとも一部と連続し、前記第1のシールド部の他方側部の少なくとも一部が第2の折り曲げ線を介して前記第2のシールド部の一方側部の少なくとも一部と連続し、前記第1のシールド部が前記信号線パターン部の一方面側に重ね合わされるとともに前記第2のシールド部が前記信号線パターン部の他方面側に重ね合わされた重ね合わせ状態となるように、前記第1及び第2の折り曲げ線で折り曲げられる片面フレキシブル基板であって、
前記導体パターンを覆うカバーレイフィルムを有し、
前記カバーレイフィルムは、前記重ね合わせ状態において、前記第1のシールド部の前記信号線パターン部とは反対側の面に現れるとともに前記第2のシールド部の前記信号線パターン部とは反対側の面に現れ、
前記カバーレイフィルムには、前記第1のシールド部の前記グランドパターンを露出させる第1の開口部、及び、前記第2のシールド部の前記グランドパターンを露出させる第2の開口部が形成され、
前記第1及び第2の開口部は、前記重ね合わせ状態において互いに重なる位置に配置されたことを特徴とする片面フレキシブル基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−58553(P2013−58553A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195177(P2011−195177)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】