説明

シールド掘進機

【課題】 掘進機本体7の空洞を拡げて、掘進機本体7内におけるメンテナンス等の作業性の向上を図ること。
【解決手段】 各々の中折れジャッキ23全体が中折れ中心Cよりも前方に位置するように構成され、各々の中折れジャッキ23の前端部がカッタモータ37の後側面よりも前方に位置するように構成され、各々のカッタモータ37の軸心が中折れジャッキ23の軸心よりも前胴3の軸心側に寄るように構成され、各々の中折れジャッキ23の後端部と後胴5の内フランジ5fとの間に収納スペースSが区画されるように構成されたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、曲線部を有したシールドトンネルを構築するために用いられるシールド掘進機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシールド掘進機について図5を参照して説明する。
【0003】
ここで、図5は、従来のシールド掘進機の縦断面図である。なお、図面中、「FF」は、前方向を指してあって、「FR」は、後方向を指している。
【0004】
図5に示すように、従来のX中折れ式のシールド掘進機101は、筒状の前胴103と筒状の後胴105を屈曲可能に連結してなる掘進機本体107を具備している。また、後胴105の前端部には、前胴103の後端部が重合されており、後胴105の前端部付近の内側面には、内フランジ105fが形成されている。
【0005】
後胴105の内側には、リング状のエレクタ支持部材109が複数のガイドローラ(図示省略)を介して回転可能に設けられており、このエレクタ支持部材109には、掘削壁面にセグメント111を組付けるエレクタ装置113が設けられている。また、後胴105の内フランジ105fには、組付け済みのセグメント111からの反力によって掘進機本体107(換言すれば、シールド掘進機101全体)を前進させる複数のシールドジャッキ115が周方向に間隔を置いて配設されている。
【0006】
掘進機本体107の内側には、中折れ中心Cを基準として前胴103を後胴105に対して屈曲させる複数の中折れジャッキ117が周方向に間隔を置いて配設されている。また、複数の中折れジャッキ117の前端部が前胴103の一部にそれぞれ連結されてあって、複数の中折れジャッキ117の後端部が後胴105の一部にそれぞれ連結されている。
【0007】
前胴103の前端部付近の内側面には、切羽との間にカッタチャンバー119を区画する隔壁121が一体的に設けられており、この隔壁121には、支持ブロック123が一体的に設けられてあって、この支持ブロック123には、地山を掘削するカッタヘッド125が回転可能に設けられている。換言すれば、前胴103には、カッタヘッド125が支持ブロック123及び隔壁121を介して回転可能に設けられている。また、カッタヘッド125は、前胴103から前方向へ突出してあって、多数のカッタビット127を備えている。そして、隔壁121の後側面には、支持フレーム129が一体的に設けられており、この支持フレーム129には、カッタヘッド125を回転させる複数のカッタモータ131が周方向へ間隔を置いて配設されている。
【0008】
掘進機本体107の内側には、カッタチャンバー119から掘削土砂を後方向へ搬送するスクリューコンベア133が設けられている。なお、スクリューコンベア133によって搬送された掘削土砂は、ベルトコンベア(図示省略)等によって地上に搬送されるものである。
【0009】
従って、複数のカッタモータ131の駆動によりカッタヘッド125を回転させる。そして、カッタチャンバー119内の掘削土砂等の圧力と切羽の土圧をバランスさせつつ、複数のシールドジャッキ115の作動により組付け済みセグメント111からの反力によって掘進機本体107を前進させることにより、切羽の安定を図りつつ、カッタヘッド125により地山を掘削する。また、地山の掘削と並行して、エレクタ支持部材109を回転させて、エレクタ装置113を前記掘削壁面の周方向へ位置決めしつつ、エレクタ装置113によって前記掘削壁面にセグメント111をリング状に組付ける。更に、前述のような地山の掘削とセグメント111の組付を連続して行う。以上により、シールドトンネルを構築することができる。
【0010】
ここで、地山の掘削中に、複数の中折れジャッキ117のストローク量を適宜に調節することにより、中折れ中心Cを基準として前胴103を後胴105に対して屈曲させて、シールド掘進機101全体の掘進方向を変更することができ、曲線部を有したシールドトンネルを構築することができる。
【0011】
なお、本発明に関連する先行技術として、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に示すものがある。
【特許文献1】特開2002−309885号公報
【特許文献2】特開平10−331576号公報
【特許文献3】特開2002−309885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、前述のシールド掘進機101にあっては、複数のシールドジャッキ115、複数の中折れジャッキ117、複数のカッタモータ131等のアクチュエータを制御に用いられる油圧・電気機器等を収納するための収納スペースSを掘進機本体107の内側に確保しなければならない。また、掘進機本体107の内側には複数のシールドジャッキ115の他に複数の中折れジャッキ117が配設されてあって、複数のシールドジャッキ115及び複数の中折れジャッキ117よりも後胴105の軸心側(或いは前胴103の軸心側)に収納スペースSを配置する必要がある。そのため、掘進機本体107の空洞が狭くなって、掘進機本体107内におけるメンテナンス等の作業性が低下するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の特徴は、筒状の前胴と筒状の後胴を屈曲可能に連結してなるものであって、前記前胴の後端部に前記後胴の前端部が重合され、前記後胴の前端部付近の内側面に内フランジが形成された掘進機本体と;
前記後胴の内側に設けられ、掘削壁面にセグメントを組付けるエレクタ装置と;
前記後胴の前記内フランジに周方向へ間隔を置いて配設され、組付け済みの前記セグメントから反力によって前記掘進機本体を前進させる複数のシールドジャッキと;
前記掘進機本体の内側に周方向へ間隔を置いて配設され、前端部が前記前胴の一部にそれぞれ連結されてあって、後端部が前記後胴の一部にそれぞれ連結され、中折れ中心を基準として前記前胴を前記後胴に対して屈曲させる複数の中折れジャッキと;
前記前胴に回転可能に設けられ、前記前胴から前方向へ突出してあって、地山を掘削するカッタヘッドと;
前記前胴の内側に周方向へ間隔を置いて配設され、前記カッタヘッドを回転させる複数のカッタモータと;を具備してあって、
各々の前記中折れジャッキ全体が前記中折れ中心よりも前方に位置するように構成され、各々の前記中折れジャッキの前端部が前記カッタモータの後側面よりも前方に位置するように構成され、各々の前記カッタモータの軸心が前記中折れジャッキの軸心よりも前記前胴の軸心側に寄るように構成され、各々の前記中折れジャッキの後端部と前記後胴の前記内フランジとの間に収納スペースが区画されるように構成されたことである。
【0014】
本発明の特徴によると、複数の前記カッタモータの駆動により前記カッタヘッドを回転させる。そして、複数の前記シールドジャッキの作動により組付け済みの前記セグメントからの反力によって掘進機本体(換言すれば、前記シールド掘進機全体)を前進させることにより、切羽の安定を図りつつ、前記カッタヘッドにより地山を掘削する。また、地山の掘削と並行して、前記エレクタ装置によって前記掘削壁面に前記セグメントを組付ける。更に、前述のような地山の掘削と前記セグメントの組付けを連続して行う。以上により、シールドトンネルを構築することができる。
【0015】
ここで、地山の掘削中に、複数の前記中折れジャッキのストローク量を適宜に調節することにより、前記中折れ中心を基準として前記前胴を前記後胴に対して屈曲させて、シールド掘進機全体の掘進方向を変更することができ、曲線部を有した前記シールドトンネルを構築することができる。(前記シールド掘進機の一般的な作用)
前述のシールド掘進機の一般的な作用の他に、前記シールド掘進機は、各々の前記中折れジャッキ全体が前記中折れ中心よりも前方に位置するように構成され、各々の前記中折れジャッキの後端部と前記後胴の前記内フランジとの間に収納スペースが区画されるように構成されているため、複数の前記シールドジャッキ及び複数の前記中折れジャッキよりも前記後胴の軸心側(或いは前記前胴の軸心側)に前記収納スペースを配置する必要がなくなる。
【0016】
また、前記シールド掘進機は、各々の前記中折れジャッキの前端部が前記カッタモータの後端部よりも前方に位置するように構成され、各々の前記カッタモータの軸心が前記中折れジャッキの軸心よりも前記前胴の軸心側に寄るように構成されているため、前記中折れジャッキの後端部と前記後胴の前記内フランジとの間に前記収納スペースが区画されても、前記掘進機本体の全長の増大を抑えることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上の如き、本発明によれば、前記掘進機本体の全長の増大を抑えつつ、複数の前記シールドジャッキ及び複数の前記中折れジャッキよりも前記後胴の軸心側(或いは前記前胴の軸心側)に前記収納スペースを配置する必要がなくなるため、前記シールド掘進機の掘進方向の制御性能を低下させることなく、前記掘進機本体の空洞を拡げて、前記掘進機本体内におけるメンテナンス等の作業性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図1から図4を参照して説明する。
【0019】
ここで、図1は、本発明の実施形態に係わるシールド掘進機の縦断面図であって、図2は、図1におけるII-II線に沿った横断面図であって、図3は、図1におけるIII-III線に沿った横断面図であって、図4は、図1におけるIV-IV線に沿った横断面図である。なお、図面中、「FF」は、前方向を指してあって、「FR」は、後方向を指している。
【0020】
図1から図4に示すように、本発明の実施形態に係わるX中折れ式のシールド掘進機1は、筒状の前胴3と筒状の後胴5を屈曲可能に連結してなる掘進機本体7を具備している。また、後胴5の前端部には、前胴3の後端部が重合されており、後胴5は、前端部の外側に、凸状のリア曲面5mを有してあって、前胴3は、後端部の内側に、リア曲面5mに摺接する凹状のフロント曲面3mを有している。ここで、リア曲面5m(フロント曲面3m)の曲率中心が掘進機本体7の中折れ中心Cになる。
【0021】
後胴5の前端部付近の内側面には、内フランジ5fが形成されており、後胴5の内側面における内フランジ5fの前方には、内方向へ突出した複数のリア支持片5pが等間隔に形成されている。また、前胴3の内側には、内方向へ突出した複数のフロント支持片3pが等間隔に形成されている。
【0022】
後胴5の内側には、リング状のエレクタ支持部材9が複数のガイドローラ(図示省略)を介して回転可能に設けられており、このエレクタ支持部材9には、掘削壁面にセグメント11を組付けるエレクタ装置13が設けられている。そして、後胴5の内フランジ5fには、エレクタ支持部材9を回転させるエレクタモータ15が設けられており、このエレクタモータ15の出力軸には、主動ギア17が一体的に設けられてあって、エレクタ支持部材9の外側面には、この主動ギア17に噛合した従動ギア19が一体的に設けられている。
【0023】
後胴5の内フランジ5fには、組付け済みのセグメント11からの反力によって掘進機本体7(換言すれば、シールド掘進機1全体)を前進させる複数のシールドジャッキ21が周方向に等間隔に配設されている。なお、説明の便宜上、図2及び図3中においてシールドジャッキ21のみハッチングを施している。
【0024】
掘進機本体7の内側には、中折れ中心Cを基準として前胴3を後胴5に対して屈曲させる複数の中折れジャッキ23が周方向に間隔を置いて配設されている。また、複数の中折れジャッキ23の前端部が前胴3のフロント支持片3pにそれぞれ連結されてあって、複数の中折れジャッキ23の後端部が後胴5のリア支持片5pがそれぞれ連結されている。
【0025】
前胴3の前端部付近の内側面には、切羽との間にカッタチャンバー25を区画する隔壁27が一体的に設けられており、この隔壁27には、支持ブロック29が一体的に設けられてあって、この支持ブロック29には、地山を掘削するカッタヘッド31が回転可能に設けられている。換言すれば、前胴3には、カッタヘッド31が支持ブロック29及び隔壁27を介して回転可能に設けられている。また、カッタヘッド31は、前胴3から前方向へ突出してあって、多数のカッタビット33を備えている。
【0026】
隔壁27の後側面には、支持フレーム35が一体的に設けられてあって、この支持フレーム35には、カッタヘッド31を回転させる複数のカッタモータ37が周方向へ間隔を置いて配設されている。また、複数のカッタヘッド31の出力軸には、主動ギア39が一体的に設けられており、カッタヘッド31の回転軸31sには、複数の主動ギア39に噛合した従動ギア41が一体的に設けられている。
【0027】
掘進機本体7の内側には、カッタチャンバー25から掘削土砂を後方向へ搬送するスクリューコンベア43が設けられている。なお、スクリューコンベア43によって搬送された掘削土砂は、ベルトコンベア(図示省略)等によって地上に搬送されるものである。なお、スクリューコンベア43の代わりに、カッタチャンバー25へ泥水を送る送泥管と、カッタチャンバー25から掘削土砂を含む泥水を排出する排泥管とを用いてもよい。
【0028】
後胴5の後端部には、既設のセグメント11の外側面から掘進機本体7の内側に地下水、土砂等の侵入を防ぐテールシール部材45が設けられている。なお、詳細は省略するが、支持ブロック29、前胴3の後端部、後胴5の前端部等から掘進機本体7内に地下水、土砂等が侵入しないようになっている。
【0029】
次に、本発明の実施形態の要部について説明する。
【0030】
シールド掘進機1は、各々の中折れジャッキ23全体が中折れ中心Cよりも前方に位置するように構成されてあって、各々の中折れジャッキ23の前端部がカッタモータ37の後側面よりも前方に位置するように構成されている。また、シールド掘進機1は、各々のカッタモータ37の軸心が中折れジャッキ23の軸心よりも前胴3の軸心側に寄るように構成されている。
【0031】
そして、各々の中折れジャッキ23の後端部と後胴5の内フランジ5fとの間に収納スペースSが区画されるように構成されている。また、シールド掘進機1は、後胴5の内フランジ5fの前方に別の収納スペースS’が区画されるように構成されている。なお、説明の便宜上、図2中において別の収納スペースS’のみ点ハッチングを施している。
【0032】
更に、シールド掘進機1は、横断面からみて、複数の中折れジャッキ23が並ぶ環状の中折れジャッキ領域23Aと、複数のシールドジャッキ21が並ぶ環状のシールドジャッキ領域21Aが少なくとも部分的に重なるように構成されている。
【0033】
次に、本発明の実施形態の作用について説明する。
【0034】
複数のカッタモータ37の駆動によりカッタヘッド31を回転させる。そして、カッタチャンバー25内の掘削土砂等の圧力と切羽の土圧をバランスさせつつ、複数のシールドジャッキ21の作動により組付け済みセグメント11からの反力によって掘進機本体7を前進させることにより、切羽の安定を図りつつ、カッタヘッド31により地山を掘削する。なお、カッタチャンバー25内の掘削土砂等の圧力と切羽Fの土圧をバランスさせるために、複数のシールドジャッキ21による推進力、スクリューコンベア43によって搬送される掘削土砂の搬送量が調節される。また、地山の掘削と並行して、エレクタモータ15の駆動によりエレクタ支持部材9を回転させて、エレクタ装置13を前記掘削壁面の周方向へ位置決めしつつ、エレクタ装置13によって前記掘削壁面にセグメント11をリング状に組付ける。更に、前述のような地山の掘削とセグメント11の組付を連続して行う。以上により、シールドトンネルを構築することができる。
【0035】
ここで、地山の掘削中に、複数の中折れジャッキ21のストローク量を適宜に調節することにより、中折れ中心Cを基準として前胴3を後胴5に対して屈曲させて、シールド掘進機1全体の掘進方向を変更することができ、曲線部を有したシールドトンネルを構築することができる(シールド掘進機1の一般的な作用)。
【0036】
前述のシールド掘進機1の一般的な作用の他に、シールド掘進機1は、各々の中折れジャッキ23全体が中折れ中心Cよりも前方に位置するように構成され、各々の中折れジャッキ23の後端部と後胴5の内フランジ5fとの間に収納スペースSが区画されるように構成されているため、複数のシールドジャッキ21及び複数の中折れジャッキ23よりも後胴5の軸心側(或いは前胴3の軸心側)に収納スペースSを配置する必要がなくなる。
【0037】
また、シールド掘進機1は、各々の中折れジャッキ23の前端部がカッタモータ37の後端部よりも前方に位置するように構成され、各々のカッタモータ37の軸心が中折れジャッキ23の軸心よりも前胴3の軸心側に寄るように構成されているため、中折れジャッキ23の後端部と後胴5の内フランジ5fとの間に収納スペースSが区画されても、掘進機本体7の全長の増大を抑えることができる。
【0038】
以上の如き、本発明の実施形態によれば、掘進機本体7の全長の増大を抑えつつ、複数のシールドジャッキ21及び複数の中折れジャッキ23よりも後胴5の軸心側(或いは前胴3の軸心側)に収納スペースSを配置する必要がなくなるため、シールド掘進機1の掘進方向の制御性能を低下させることなく、掘進機本体7の空洞を拡げて、掘進機本体7内におけるメンテナンス等の作業性の向上を図ることができる。特に、シールド掘進機1は、横断面からみて環状の中折れジャッキ領域23Aと環状のシールドジャッキ領域21Aが少なくとも部分的に重なるように構成されているため、掘進機本体7の空洞をより拡げることができ、前述の効果を更に向上させることができる。
【0039】
なお、本発明は、前述の発明の実施形態の説明に限るものではなく、例えば、シールド掘進機1をX中折れ式からV中折れ式に変更する等、適宜の変更を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係わるシールド掘進機の縦断面図である。
【図2】図1におけるII-II線に沿った横断面図である。なお、複数のリア支持片を省略してある。
【図3】図1におけるIII-III線に沿った横断面図である
【図4】図1におけるIV-IV線に沿った横断面図である。
【図5】従来のシールド掘進機の縦断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 シールド掘進機
3 前胴
5 後胴
5f 内フランジ
7 掘進機本体
13 エレクタ装置
21 シールドジャッキ
23 中折れジャッキ
31 カッタヘッド
37 カッタモータ
S 収納スペース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の前胴と筒状の後胴を屈曲可能に連結してなるものであって、前記前胴の後端部に前記後胴の前端部が重合され、前記後胴の前端部付近の内側面に内フランジが形成された掘進機本体と;
前記後胴の内側に設けられ、掘削壁面にセグメントを組付けるエレクタ装置と;
前記後胴の前記内フランジに周方向へ間隔を置いて配設され、組付け済みの前記セグメントから反力によって前記掘進機本体を前進させる複数のシールドジャッキと;
前記掘進機本体の内側に周方向へ間隔を置いて配設され、前端部が前記前胴の一部にそれぞれ連結されてあって、後端部が前記後胴の一部にそれぞれ連結され、中折れ中心を基準として前記前胴を前記後胴に対して屈曲させる複数の中折れジャッキと;
前記前胴に回転可能に設けられ、前記前胴から前方向へ突出してあって、地山を掘削するカッタヘッドと;
前記前胴の内側に周方向へ間隔を置いて配設され、前記カッタヘッドを回転させる複数のカッタモータと;を具備してあって、
各々の前記中折れジャッキ全体が前記中折れ中心よりも前方に位置するように構成され、各々の前記中折れジャッキの前端部が前記カッタモータの後側面よりも前方に位置するように構成され、各々の前記カッタモータの軸心が前記中折れジャッキの軸心よりも前記前胴の軸心側に寄るように構成され、各々の前記中折れジャッキの後端部と前記後胴の前記内フランジとの間に収納スペースが区画されるように構成されたことを特徴とするシールド掘進機。
【請求項2】
横断面からみて、複数の前記中折れジャッキが並ぶ環状の中折れジャッキ領域と、複数の前記シールドジャッキが並ぶ環状のシールドジャッキ領域が少なくとも部分的に重なるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−188821(P2006−188821A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−381812(P2004−381812)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000000099)石川島播磨重工業株式会社 (5,014)
【Fターム(参考)】