説明

シールド部材の異常検出方法及びシールド部材の異常検出装置

【課題】広帯域でシールド部材の異常を検出するシールド部材の異常検出方法及びその装置を提供する。
【解決手段】互いに別体に設けられた送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12を、銅テープ13がある正常部を走査したときと銅テープ13がない異常部を走査したときとでアンテナインピーダンスが変化するように、CVケーブル10に近接配置すると共に、CVケーブル10の長手方向Y1に沿って互いに間隔を空けて並べて配置する。次に、送信アンテナAT11から電波を送信させる。そして、判別回路24が、受信アンテナAT12が受信した受信電波W4に基づいて銅テープ13の異常を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド部材の異常検出方法及びその装置に係り、特に、導電性を有する芯線、前記芯線を被覆する内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に巻き付けられたシールド部材、及び、前記シールド部材を被覆する外部絶縁体、を有する電線における前記シールド部材の異常を検出するシールド部材の異常検出方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上述した電線として、図5に示すような、高圧電力を供給するためのCVケーブル10が知られている。同図に示すように、CVケーブル10は、芯線11と、内部絶縁体としての絶縁体12と、シールド部材としての銅テープ13と、外部絶縁体としてのシース14と、を備えている。
【0003】
芯線11は、導電性を有する導体から成る。絶縁体12は、架橋ポリエチレンなどから成り、芯線11を被覆する。銅テープ13は、外部からのノイズの進入を防止するために設けられている。銅テープ13は、テープ状に設けられており、絶縁体12の外周に巻き付けられる。シース14は、ポリエチレンなどから成り、銅テープ13を被覆する。
【0004】
上述したCVケーブル10は、布設状況や経年変化などによって銅テープ13のずれが生じることがある。このずれにより、芯線11には、場所によって銅テープ13に覆われない異常部が生じることがある。これにより、CVケーブル10の性能品質が劣化するという問題があった。
【0005】
そこで、上述した問題を解決するために、図5に示すような異常検出装置が提案されている(特許文献1)。同図に示すように、異常検出装置20は、送受信アンテナAT2と、送受信アンテナAT2に対して進行波W1を出力する発振回路21と、送受信アンテナAT2からの反射波W2を検出するサーキュレータ22と、上記反射波W2を受信する受信回路23と、受信回路23が受信した反射波W2のレベルに基づいて銅テープ13のずれ判別(検出)を行う判別回路24と、判別回路24により銅テープ13がずれていると判別されたときにその旨の警報を発生する警報回路25と、を備えている。
【0006】
次に、上述した異常検出装置20の詳細な構成を説明する前に、この異常検出装置20の異常検出原理について説明する。上記送受信アンテナAT2は、一般的に、金属体に近接するとアンテナインピーダンスが低下し送受信アンテナAT2と給電路とのインピーダンス整合が取れなくなり送受信アンテナAT2でのアンテナ反射波W22が大きくなる。よって、銅テープ13がある正常部分を送受信アンテナAT2で走査したときは、送受信アンテナAT2と金属体である銅テープ13が近接して送受信アンテナAT2でのアンテナ反射波W22が大きくなる。
【0007】
これに対して、銅テープ13にずれが生じている異常部分を送受信アンテナAT2で走査したときは、送受信アンテナAT2と銅テープ13とが近接しなくなり送受信アンテナAT2でのアンテナ反射波W22が低下する。上記異常検出装置20は、上記送受信アンテナAT2からのアンテナ反射波W22をみることで1つの送受信アンテナAT2で銅テープ13のずれ検出を行うものである。実際には異常検出装置20は、上記アンテナ反射波W22と後述するケーブル反射波W21との干渉波である反射波W2に基づいて銅テープ13のずれを検出している。
【0008】
上記異常検出装置20の構成について話を戻すと、上記送受信アンテナAT2は、図示しない取付部によってCVケーブル10に沿って走査できるようにCVケーブル10に取り付けられる。また、送受信アンテナAT2は、上記取付部によってCVケーブル10に取り付けられると、銅テープ13がある正常部を走査したときと銅テープ13がない異常部を走査したときとでアンテナインピーダンスが変化するようにCVケーブル10に近接配置されている。
【0009】
上記サーキュレータ22は、発振回路21からの進行波W1が入力されるポートP1と、ポートP1から入力された進行波W1が出力されるポートP2と、ポートP2に入力された送受信アンテナAT2の反射波W2が出力されるポートP3と、が設けられている。
【0010】
上記サーキュレータ22においては、発振回路21からの進行波W1がポートP1に入力されると、このポートP1に入力された進行波W1がポートP2から出力されて、送受信アンテナAT2に伝送される。送受信アンテナAT2に達した進行波W1の一部は、送受信アンテナAT2から送信電波W3として放射される。この放射された送信電波W3がCVケーブル10の芯線11又は銅テープ13で反射されてケーブル反射波W21として再び送受信アンテナAT2で受信される。この送受信アンテナAT2で受信されたケーブル反射波W21がポートP2に入力される。
【0011】
また、送受信アンテナAT2に達した進行波W1の残りの一部は、送受信アンテナAT2で反射される。この送受信アンテナAT2で反射されたアンテナ反射波W22がポートP2に入力される。即ち、ポートP2には、ケーブル反射波W21とアンテナ反射波W22との干渉波が反射波W2として入力される。上記した構成の異常検出装置20において発振回路21の発振周波数を変化させたときの反射波W2のレベルを測定した結果を、図6に示す。
【0012】
しかしながら、上述したように1つの送受信アンテナAT2をCVケーブル10に沿って走査する方法では、下記に述べる問題点が生じる。即ち、従来の異常検出方法では、銅テープ13のずれによる送受信アンテナATのインピーダンス変化、即ち送受信アンテナATの反射特性による共振部分でずれ検出を行っているため、測定周波数範囲が狭い、という問題があった。即ち、図6に示すように共振周波数付近の5.71〜5.72GHzいう狭いエリアでしか銅テープ13の有無による反射波W2の変動量を大きくすることができないため、広帯域で銅テープ13のずれを検出することができない、という問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2009−281850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
そこで、本発明は、広帯域でシールド部材の異常を検出するシールド部材の異常検出方法及びその装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述した課題を解決するための請求項1記載の発明は、導電性を有する芯線、前記芯線を被覆する内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に巻き付けられたシールド部材、及び、前記シールド部材を被覆する外部絶縁体、を有する電線における前記シールド部材の異常を検出するシールド部材の異常検出方法において、互いに別体に設けられた送信アンテナ及び受信アンテナを、前記シールド部材がある正常部を走査したときと前記シールド部材がない異常部を走査したときとでアンテナインピーダンスが変化するように、前記電線に近接配置すると共に、前記電線の長手方向に沿って並べて配置する工程と、前記送信アンテナから電波を送信させる工程と、前記受信アンテナが受信した電波に基づいて前記シールド部材の異常を検出する工程と、を順次行うことを特徴とするシールド部材の異常検出方法に存する。
【0016】
請求項2記載の発明は、導電性を有する芯線、前記芯線を被覆する内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に巻き付けられたシールド部材、及び、前記シールド部材を被覆する外部絶縁体、を有する電線における前記シールド部材の異常を検出するシールド部材の異常検出装置において、前記シールド部材がある正常部を走査したときと前記シールド部材がない異常部を走査したときとでアンテナインピーダンスが変化するように前記電線に近接配置される送信アンテナと、前記送信アンテナとは別体に設けられ、前記シールド部材がある正常部を走査したときと前記シールド部材がない異常部を走査したときとでアンテナインピーダンスが変化するように前記電線に近接配置される受信アンテナと、前記送信アンテナから電波を送信させるための進行波を出力する発振回路と、前記受信アンテナが受信した電波に基づいて前記シールド部材の異常を検出する異常検出手段と、を備え、前記送信アンテナ及び前記受信アンテナが、前記電線の長手方向に沿って並べて配置されていることを特徴とするシールド部材の異常検出装置に存する。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように請求項1及び2記載の発明によれば、送信アンテナと受信アンテナとが、別々に設けられると共に、電線の長手方向に沿って並べて配置されている。これにより、異常部付近を送信アンテナ及び受信アンテナで走査すると、送信アンテナ及び受信アンテナの一方が電線の異常部上を走査し、他方が電線の正常部上を走査することとなり、送信アンテナ及び受信アンテナのうち他方のみのインピーダンスが低下して、送信アンテナ及び受信アンテナのマッチングが取れなくなり、受信アンテナでの受信レベルが低下する。一方、正常部付近を送信アンテナ及び受信アンテナで走査すると、送信アンテナ及び受信アンテナの双方が電線の正常部上を走査することとなり、送信アンテナ及び受信アンテナの双方のマッチングが取れるため、受信アンテナの受信レベルが高くなる。これにより、広帯域でシールド部材の有無による受信アンテナが受信した電波のレベルの変化量を大きくすることができるので、広帯域でシールド部材の異常を検出するシールド部材の異常検出方法及びその装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明のシールド部材の異常検出方法を実施したシールド部材の異常検出装置の一実施の形態を示す構成図である。
【図2】図1に示す送信アンテナ及び受信アンテナが取り付けられる半月部材を示す斜視図である。
【図3】図1に示す異常検出装置の動作を説明するための説明図である。
【図4】図1に示す異常検出装置の周波数対受信電波W4特性を示すグラフである。
【図5】従来のシールド部材の異常検出装置の一例を示すブロック図である。
【図6】図5に示す異常検出装置の周波数対反射波W2特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のシールド部材の異常検出方法を実施したシールド部材の異常検出装置(以下単に「異常検出装置」と略記する。)の一実施形態を示す構成図である。この異常検出装置20は、電線として例えばCVケーブル10の銅テープ13の異常を検出する。ここで、銅テープ13の異常とは、銅テープ13がずれて、芯線11の一部に銅テープ13によって覆われていない部分が生じることを言う。
【0020】
上記CVケーブル10は、背景技術で説明したように、芯線11と、内部絶縁体としての絶縁体12と、シールド部材としての銅テープ13と、外部絶縁体としてのシース14と、を備えている。芯線11は、導電性を有する導体から成る。絶縁体12は、架橋ポリエチレンなどから成り、芯線11を被覆する。銅テープ13は、テープ状に設けられており、絶縁体12の外周に巻き付けられている。シース14は、ポリエチレンなどから成り、銅テープ13を被覆する。
【0021】
異常検出装置20は、CVケーブル10に向けて送信電波W3を送信する送信アンテナAT11と、送信アンテナAT11からの送信電波W3を受信する受信アンテナAT12と、送信アンテナAT11に対して進行波W1を出力する発振回路21と、受信アンテナAT12により受信された受信電波W4を受信する受信回路23と、受信回路23が受信した受信電波W4のレベルに基づいて銅テープ13のずれ判別(検出)を行う異常検出手段としての判別回路24と、判別回路24により銅テープ13がずれていると判別されたときにその旨の警報を発生する警報回路25と、を備えている。
【0022】
上記送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12は各々、別々に設けられ、互いに同一アンテナから構成されている。これら送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12は、CVケーブル10の長手方向Y1に沿って走査できるように図2に示す半月部材30に取り付けられている。
【0023】
上記半月部材30は、箱型に形成されていて、その底面に一端から他端に向かって直線的に延在する断面半月型の溝30aが設けられている。この溝30aには、CVケーブル10の外径と溝30aの内径とを合わせるように、CVケーブル10が嵌め込まれる。 また、上記半月部材30の上面には、上記送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12がCVケーブル10の長手方向Y1に沿って互いに間隔を空けて並べられるように、取り付けられている。
【0024】
そして、図2に示すように、上記半月部材30の溝30aにCVケーブル10を嵌め込んだ状態で半月部材30をCVケーブル10の長手方向Y1に沿って移動させると、送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12とCVケーブル10との距離を一定に保った状態で、かつ、送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12を長手方向Y1に沿って互いに間隔を空けて並べた状態で、送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12をCVケーブル10の長手方向Y1に沿って走査できる。なお、送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12と、CVケーブル10との距離は、銅テープ13の有無によって送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12のインピーダンスが変化するような距離内に設定されている。
【0025】
次に、上述した構成の異常検出装置20を用いた異常検出手順について説明する。まず、上記半月部材30の溝30aにCVケーブル10を嵌め込む。これにより、互いに別体に設けられた送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12を、銅テープ13がある正常部を走査したときと銅テープ13がない異常部を走査したときとでアンテナインピーダンスが変化するように、CVケーブル10に近接配置すると共に、CVケーブル10の長手方向Y1に沿って互いに間隔を空けて並べて配置することができる。次に、発振回路21を操作して、発振回路21を送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12の共振周波数で発振させて進行波W1を出力させる。
【0026】
これにより、図1に示すように、送信アンテナAT11に達した進行波W1のほどんどが、送信アンテナAT11から送信電波W3として放射される。また、送信アンテナAT11に達した進行波W1の一部は、送信アンテナAT11で反射されてアンテナ反射波W22として発振回路21に向かって進む。
【0027】
上記放射された送信電波W3は、CVケーブル10の芯線11または銅テープ13で反射されて受信アンテナAT12に伝搬される。または、送信アンテナAT11から直接受信アンテナAT12に伝搬される。これら受信アンテナAT12に伝搬された送信電波W3が受信アンテナAT12で受信電波W4として受信される。そして、判別回路24が、この受信電波W4の受信レベルに基づいて銅テープ13のずれ判別を行い、ずれが生じていると判別したときに警報回路25を制御してその旨の警報を発生させる。
【0028】
上述した異常検出装置20によれば、送信アンテナAT11と受信アンテナAT12とが、別々に設けられると共に、CVケーブル10の長手方向Y1に沿って互いに間隔を空けて並べて配置されている。これにより、異常部付近を送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12で走査すると、図3(A)に示すように、受信アンテナAT12がCVケーブル10の異常部上を走査し、送信アンテナAT11がCVケーブル10の正常部上を走査することとなる。これにより、送信アンテナAT11のみのインピーダンスが低下して、受信アンテナAT12のインピーダンスは低下しないため、送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12のマッチングが取れなくなり、受信アンテナAT12が送信電波W3を効率よく受信できず受信電波W4の受信レベルが低下する。
【0029】
一方、正常部付近を送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12で走査すると、図3(B)に示すように、送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12の双方がCVケーブル10の正常部上を走査することとなる。これにより、送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12のマッチングが取れるため、受信アンテナAT12が送信電波W3を効率よく受信して受信電波W4のレベルが高くなる。これにより、広帯域で銅テープ13の有無による受信アンテナAT12が受信した受信電波W4のレベルの変化量を大きくすることができるので、広帯域で銅テープ13の異常を検出する異常検出装置20を提供することができる。
【0030】
次に、本発明者は、図1に示す異常検出装置20において発振回路21の発振周波数を変化させたときの受信電波W4のレベルを測定して、効果を確認した。結果を、図4に示す。なお、送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12としてそれぞれ、図5の従来の異常検出装置20を用いて図6に示す特性をシミュレーションしたときに用いられる送受信アンテナAT2と同一のアンテナを用いている。結果、従来の送受信アンテナAT2と同じ送信アンテナAT11、受信アンテナAT12を用いたとしても5.6GHz〜6.0GHzの広い範囲で銅テープ13の有無による受信電波W4の変化量を大きくすることができ、広帯域で銅テープ13の異常を検出できることが分かった。
【0031】
上述した実施形態では、半月部材30上に送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12を取り付けていたが、本発明はこれに限ったものではない。送信アンテナAT11及び受信アンテナAT12をCVケーブル10の長手方向Y1に沿って互いに間隔を空けて並べられればよく、他の取付部材を用いてもよい。
【0032】
また、上述した実施形態では、送受信アンテナAT11及び受信アンテナAT12がCVケーブル10の長手方向Y1に沿って互いに間隔を空けて並べられていたが、本発明はこれに限ったものではない。送受信アンテナAT11及び受信アンテナAT12は、長手方向Y1に沿って並べていればよく、間隔を空けなくてもよい。
【0033】
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0034】
10 CVケーブル(電線)
11 芯線
12 絶縁体(内部絶縁体)
13 銅テープ(シールド部材)
14 シース(外部絶縁体)
20 異常検出装置
21 発振回路
24 判別回路(異常検出手段)
AT11 送信アンテナ
AT12 受信アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性を有する芯線、前記芯線を被覆する内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に巻き付けられたシールド部材、及び、前記シールド部材を被覆する外部絶縁体、を有する電線における前記シールド部材の異常を検出するシールド部材の異常検出方法において、
互いに別体に設けられた送信アンテナ及び受信アンテナを、前記シールド部材がある正常部を走査したときと前記シールド部材がない異常部を走査したときとでアンテナインピーダンスが変化するように、前記電線に近接配置すると共に、前記電線の長手方向に沿って並べて配置する工程と、
前記送信アンテナから電波を送信させる工程と、
前記受信アンテナが受信した電波に基づいて前記シールド部材の異常を検出する工程と、
を順次行うことを特徴とするシールド部材の異常検出方法。
【請求項2】
導電性を有する芯線、前記芯線を被覆する内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に巻き付けられたシールド部材、及び、前記シールド部材を被覆する外部絶縁体、を有する電線における前記シールド部材の異常を検出するシールド部材の異常検出装置において、
前記シールド部材がある正常部を走査したときと前記シールド部材がない異常部を走査したときとでアンテナインピーダンスが変化するように前記電線に近接配置される送信アンテナと、
前記送信アンテナとは別体に設けられ、前記シールド部材がある正常部を走査したときと前記シールド部材がない異常部を走査したときとでアンテナインピーダンスが変化するように前記電線に近接配置される受信アンテナと、
前記送信アンテナから電波を送信させるための進行波を出力する発振回路と、
前記受信アンテナが受信した電波に基づいて前記シールド部材の異常を検出する異常検出手段と、を備え、
前記送信アンテナ及び前記受信アンテナが、前記電線の長手方向に沿って並べて配置されている
ことを特徴とするシールド部材の異常検出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−47702(P2012−47702A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192650(P2010−192650)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】