説明

ジヒドロピリミジン化合物及び合成方法、医薬組成物及びその使用

ジヒドロピリミジン化合物、その製造方法、医薬組成物及びその使用が開示されている。特に一般式(I)で表される化合物、又はその異性体、薬学的に許容される塩又は水和物が提供される。さらに一般式(I)での化合物の製造方法及び、前記化合物、その異性体、薬学的に許容される塩又は水和物の薬物としての使用、特にB型肝炎の治療及び/又は予防のための薬物としての使用が提供される。
【化36】



(I)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式(I)で表される新規ジヒドロピリミジン化合物及びその化合物の製造方法、前記化合物を含む医薬組成物、さらにその化合物又は異性体の、抗ウイルス剤、特にB型肝炎の治療及び/又は予防のための医薬としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
慢性B型肝炎は、世界中に蔓延する感染症の1つであり、B型肝炎ウイルス(HBV)により起こり、肝硬変及び肝臓癌の発症に大きく関与している。中国はB型肝炎の高感染地域である。1992年から1995年の中国での血清疫学調査の結果、中国でのB型肝炎表面抗原(HBsAg)保持者は全人口の9.7%であることが分かり、これにより1.3x10HBV保持者がいると推定された。中国でのウイルス性肝炎の疫学研究は、B型肝炎の年間報告発症率は1990年で21.9/100000から2003年で53.3/100000へと増加し、明らかに増加傾向を示すことが示された(Wang Xiaojun, Zhang Rongzhen and Hu Yuansheng et al, Disease Surveillance, 2004, 19(8): 290-292)。慢性B型肝炎は人体の健康への深刻な影響を与えるだけでなく、家族及び社会に大きな負担を強いるものでもある。慢性B型肝炎は中国において最も重要な健康問題の1つとなってきている。
【0003】
慢性B型肝炎の治療医薬は通常2つの主クラスに分けられる。即ち、免疫調節薬及びヌクレオシドDNAポリメラーゼインヒビターであり(Loomba R., Liang T. J., Antivir. Ther., 2006, 11(1):1-15)、前者にはインターフェロンα2b(INF-α2b、IntronA(R))が含まれ、また後者にはLamivudine (EPivir-HBV(R)、Adefovir Dipivoxil (Hepsera(R))及びEntecavir (Baraclude(R))が含まれる。比較的に言って、B型肝炎の医学的治療に使用され得る医薬品は非常に少ない。従って、新規かつ安全な医薬品、特に新規作用メカニズムを持つ医薬品についてさらに継続的に究開発することが非常に重要である。
【0004】
Deresらは、ヘテロアリール環基で置換されたジヒドロミリミジン化合物(Bay41-4109及びBay36-5493で代表される)を報告した。これら化合物は通常のヌクレオカプシド形成を阻害することでHBV再生を阻害することができる。臨床データは、Bay41-4109は優れた医薬物代謝パラメータを持つことを示した(Deres K., Schroder C.H., Paessens A., et al, Science, 2003, 299 (5608): 893-896)。この化合物の作用メカニズムについての研究は、ヌクレオカプシド形成のためのダイマー間の親和性が、コアタンパク質のHAP及び113-114アミノ酸残基間の相互作用により変化し、不安定な拡張したヌクレオカプシドが生成されコアタンパク質の分解を加速することを示した(Hacker H. J., Deres K., Mildenberger M., et al., Biochem. Pharmacol., 2003, 66(12): 2273-2279)。
【0005】
現在、抗ウイルス剤として、特にB型肝炎の治療及び/又は予防のための医薬として効果的に使用され得る新規化合物の開発が望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、抗ウイルス剤として、特にB型肝炎の治療及び/又は予防のための医薬として効果的に使用され得る新規化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、本発明で提供される一般式(I)の新規なクラスのジヒドロピリミジン化合物がウイルス、特にB型肝炎ウイルスに対して有効な効果を示すことを発見し、この発見に基づき本発明を完成したものである。
【0008】
本発明の第1の側面は、一般式(I)の化合物又はその異性体、及び薬学的に許容される塩及びそれらの水和物を提供する。
【0009】
【化1】


(I)
ここで:
R1はハロゲン、窒素含有(C4-C14)-複素環基、(C1-C6)-アルキルアミノ又は(C1-C6)-アルコキシを表し、ここで前記窒素含有複素環基及びアルキル基は場合により、ヒドロキシル、(C1-C6)-アルコキシ、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール又は(C1-C6)-アルキルで置換されていてもよい;
R2は1以上であってよく、それぞれはハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、スルホニル、直鎖又は分岐(C1-C6)-アルキル、(C1-C6)-アルコキシル、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アミノ、モノ-又はジ-置換アミノ、又はアミドから選択される置換基を表し;
R3は(C1-C6)-アルキルを表し;及び
R4はハロゲン、窒素含有(C4-C8)-複素環基、(C1-C6)-アルキルアミノ、(C1-C6)-アルコキシ又はビ(C1-C6)-アルキルアミノを表し、ここで前記窒素含有複素環基及びアルキル基は場合により,
ヒドロキシル、(C1-C6)-アルコキシ、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、オキソ又は(C1-C6)-アルキルで置換されてよい。
【0010】
本発明の第1の側面は、一般式(Ia)の化合物又はその異性体、薬学的に許容される塩及びそれらの水和物を提供することである。
【0011】
【化2】


ここで:
R1は、ハロゲン、窒素含有(C4-C14)-複素環基、(C1-C6)-アルキルアミノ又は(C1-C6)-アルコキシを表し、ここで前記窒素含有複素環基及びアルキル基は場合によりヒドロキシル、(C1-C6)-アルコキシ、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール又は(C1-C6)-アルキルで置換されてよく;
R2は1以上であってよく、それぞれはハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、スルホニル、直鎖又は分岐(C1-C6)-アルキル、(C1-C6)-アルコキシル、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アミノ、モノ-又はジ-置換アミノ又はアミドから選択される置換基を表し;
R3は、(C1-C6)-アルキルを表し;及び
R4は、ハロゲン、窒素含有(C4-C8)-複素環基、(C1-C6)-アルキルアミノ、(C1-C6)-アルコキシ、又はビ(C1-C6)-アルキルアミノを表し、ここで前記窒素含有複素環基及びアルキル基は場合により、ヒドロキシル、(C1-C6)-アルコキシ、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、オキソ又は(C1-C6)-アルキルで置換されてよい。
【0012】
本発明の第1の側面による、一般式(I)又は(Ia)の化合物、又はその異性体、薬学的に許容される塩及びそれらの水和物では:
R1は、ハロゲン、窒素含有(C4-C8)-複素環基、(C1-C4)-アルキルアミノ又は(C1-C4)-アルコキシを表し、ここで前記窒素含有複素環基及びアルキル基は場合により、ヒドロキシル、(C1-C4)-アルコキシ、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール又は(C1-C4)-アルキルで置換されていてよく;
R2は、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、スルホニル、直鎖又は分岐(C1-C4)-アルキル、(C1-C4)-アルコキシル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、アミノ、モノ-又はジ置換アミノ及びアミドから選択される置換基を表し;
R3は、(C1-C4)-アルキルを表し;及び
R4は、ハロゲン、窒素含有(C4-C8)-複素環基、(C1-C4)-アルキルアミノ、(C1-C4)-アルコキシ又はビ(C1-C4)-アルキルアミノを表し、ここで前記窒素含有複素環基及びアルキル基は、場合により、ヒドロキシル、(C1-C4)-アルコキシ、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、オキソ又は(C1-C4)-アルキルで置換されていてもよい。
【0013】
本発明の第1の側面によると、1つの実施態様で、一般式(I)又は(Ia)の化合物又はその異性体、それらの薬学的に許容される塩及びそれらの水和物が提供される:ここで、
R1はフルオロ、テトラヒドロピロールイル、ヘキサヒドロピリジル、4-メチルピペリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、4-メチルピペラジニル、4-エチルピペラジニル、4-プロピルピペラジニル、ジエタノールアミノ、4-エトキシルアシルピペラジニル、3-オキソピペラジニル、メトキシ又はエトキシを表し;
R2はフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、ニトロ、メチル、メトキシ、アミノ又はアセチルアミノを表し;
R3はメチル、エチル又はプロピルを表し;及び
R4はクロロ、テトラヒドロピロールイル、ヘキサヒドロピリジル、4-メチルピペリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、4-メチルピペラジニル、4-エチルピペラジニル、4-プロピルピペラジニル、ジエタノールアミノ、4-エトキシルアシルピペラジニル又は3-オキソピペラジニルを表す。
【0014】
本発明の第1の側面による、1つの実施態様では一般式(I)又は(Ia)の化合物、又はその異性体、薬学的に許容される塩及びそれらの水和物であり、次の化合物から選択される:
(1) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(クロロメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(2) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6- (テトラヒドロピロール-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(3) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(ヘキサヒドロピリジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(4) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(5) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(モルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(6) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(チオモルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(7) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(8) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-エチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(9) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-プロピルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(10) エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(テトラヒドロピロール-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(テトラヒドロピロール-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(11) エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(ヘキサヒドロピリジン-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(ヘキサヒドロピリジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(12) エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(13) エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(モルホリン-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(モルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(14) エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(15) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-ジエタノールアミノメチル-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(16) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-エトキシルアシルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(17) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-[(3-オキソピペラジン-1-イル)メチル]-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;及び
(18) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(モルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート塩化水素。

本発明の実施態様の第2の側面は、本発明の第1の側面の1つの実施態様による一般式(I)又は(Ia)、特に一般式(I)の化合物の製造方法を提供するものであり、前記製造方法は:
ステップ(A):2,4,6-トリフルオロベンズアミジン又はそれらの塩と、下式の置換ベンズアルデヒド、
【0015】
【化3】


(ここでR2は、本発明による前記第1の側面の実施態様による一般式(I)及び(Ia)の化合物と同じ意味を持つ)、
及び次式の4-クロロアセチルアセテート
【0016】
【化4】


(ここでR3は本発明による前記第1の側面の実施態様による一般式(I)及び(Ia)の化合物と同じ意味を持つ)とを、適切な不活性溶媒中で塩基又は酸の存在又は不存在下で反応させて、次式(II)の化合物
【0017】
【化5】


(II)
(ここでR2及びR3はそれぞれ、発明による前記第1の側面の実施態様による一般式(I)及び(Ia)の化合物と同じ意味を持つ)、を得るステップ:を含み、
場合によりステップ(B):ステップ(A)の反応生成物、式(II)の化合物と式R4H(ここでR4は、クロロ以外は本発明による前記第1の側面の実施態様による一般式(I)及び(Ia)の化合物と同じ意味を持つ)とを、適切な不活性溶媒中で塩基添加の下で反応させて一般式(I)での化合物を製造するステップB)を含む。
【0018】
本発明の第3の側面は、本発明の前記第1の側面の実施態様による一般式(I)又は(Ia)の化合物の治療及び/又は予防に有効な量を含み、場合により薬学的に許容される担体、及び場合により他の薬学的活性化合物を含む、医薬組成物を提供する。
【0019】
本発明の第4の側面は、本発明の第1の側面の実施態様による一般式(I)又は(Ia)の化合物の、急性又は慢性ウイルス疾患を治療及び/又は予防するための医薬の製造のための使用を提供する。
【0020】
本発明の第5の側面は、本発明の第1の側面の実施態様による一般式(I)又は(Ia)の化合物の、B型肝炎ウイルスによる急性又は慢性感染症を治療及び/又は予防するための医薬の製造のための使用を提供する。
【0021】
本発明の第6の側面は、急性又は慢性のウイルス疾患の治療及び/又は予防の方法を提供し、前記方法は、対象体に、本発明の第1の側面の実施態様による一般式(I)又は(Ia)の化合物の、治療及び/又は予防に有効な量を必要に応じて投与することを含む。
【0022】
本発明の第7の側面は、B型肝炎ウイルスによる急性又は慢性感染症を治療及び/又は予防する方法を提供し、前記方法は、対象体に、本発明の第1の側面の実施態様による一般式(I)又は(Ia)の化合物の、治療及び/又は予防に有効な量を必要に応じて投与することを含む。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明において全ての参照文献については、その内容は参照されて本明細書の一部となる。これらの文献で表される意味が本発明での意味と整合しない場合には、本発明の意味を使用する。さらに、本発明で使用される用語及び句は当業者においてよく知られる一般的な意味を表し、そうでない場合にはそれらの用語及び句についてはさらに詳細に本明細書で説明される。前記用語、句の意味が当業者での意味と整合しない場合には、本明細書で記載される意味が使用される。
【0024】
本明細書中、用語「ハロゲン」又は「ハロゲン化」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を意味する。
【0025】
本明細書中、用語「窒素含有(C4-C14)-複素環」とは、特定の数の炭素原子及びさらに例えばNにさらにO又はSなどのヘテロ原子を含む複素環系を意味する。これらは縮合二環複素環又は縮合三環複素環を含み得る。
【0026】
本明細書中、用語「(C1-C6)-アルキルアミノ」とは、1〜6炭素原子を持つ直鎖又は分岐の基を意味し、これには、限定されるものではないが、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、iso-プロピルアミノ、n-ブチルアミノ、sec-ブチルアミノ、iso-ブチルアミノ、tert-ブチルアミノなどが含まれる。
【0027】
本明細書中では、用語「(C1-C6)-アルコキシ」とは、1〜6炭素原子を持つ直鎖又は分岐の基を意味し、これには、限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、iso-ブトキシ、tert-ブトキシなどが含まれる。
【0028】
本明細書中では、用語「(C1-C6)-アルコキシカルボニル」とは、1〜6炭素原子を持つ直鎖又は分岐の基を意味し、これには、限定されるものではないが、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、iso-プロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、iso-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニルなどが含まれる。
【0029】
本明細書中では、用語「(C1-C6)-アルキル」とは、1〜6炭素原子を持つ直鎖又は分岐の基を意味し、これには、限定されるものではないが、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、iso-ブチル、tert-ブチルなどが含まれる。
【0030】
本明細書中では、用語「異性体」とは、種々のタイプの異性体が含まれ、これには限定されるものではないが、互変異性体、光学異性体、エナンチオマー、イソメリド(異性体)などが含まれる。
【0031】
本明細書中では、用語「オキソ」とは、例えば窒素含有複素環基としての置換基R4中の「オキソ」とは、環炭素などの窒素含有複素環基中の環原子が、「オキソ-イル」で置換されて前記環炭素がカルボニルを形成することを意味する。
【0032】
【化6】


例えば、R4が、環炭素が「オキソ-イル」で置換されて
【0033】
【化7】


を形成する。
【0034】
本発明の化合物は、一般式(I)及びそれらの異性体(Ia)およびそれらの混合物を含む。一般式(I)及びその異性体(Ia)の化合物は溶液中で互変異性平衡として存在する。
【0035】
【化8】


本発明の化合物は、エナンチオマー又はジアステレオマーとして存在する光学異性体の形で存在し得る。
【0036】
本発明の化合物はまた、塩として存在し得る。好ましくは薬学的に許容される塩である。薬学的に許容される塩には、限定されるものではないが、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸又は硝酸などの無機酸との塩、又はマレイン酸、フマル酸、りんご酸、フマリン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、酢酸、乳酸、安息香酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、フェニルスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、パルミチン酸などの有機酸との塩が含まれる。
【0037】
薬学的に許容される塩はまた、本発明による化合物のナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウム塩などの金属塩に限定されるものではなく、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、アルギニン、リジン、エチレンジアミン、2-フェニルエチルアミンなどの有機アミンと形成されるアンモニウム塩も含まれる。
【0038】
本発明によるいくつかの化合物は、水又は種々の有機溶媒を用いて再結晶され得る。この条件下で種々の溶媒和物が可能となる。本発明は、化学量論的溶媒和物、水和物及び凍結乾燥による調製の際に形成される種々の量の水を含む化合物を含む。
【0039】
式(I)及び(Ia)の化合物は明細書の発明の概要において明記されているが再度ここに記載する。特に、一般式(I)又はその異性体の化合物において好ましくは:
R1は、ハロゲン、窒素含有(C4-C8)-複素環基、(C1-C4)-アルキルアミノ又は(C1-C4)-アルコキシを表し、ここで前記窒素含有複素環基及びアルキル基は場合により、ヒドロキシル、(C1-C4)-アルコキシ、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール又は(C1-C4)-アルキルで置換されてよく;
R2は、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、スルホニル、直鎖又は分岐(C1-C4)-アルキル、(C1-C4)-アルコキシル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、アミノ、モノ-又はジ置換アミノ及びアミドから選択される置換基を表し;
R3は、(C1-C4)-アルキルを表し;及び
R4は、ハロゲン、窒素含有(C4-C8)-複素環基、(C1-C4)-アルキルアミノ又は(C1-C4)-アルコキシを表し、ここで前記窒素含有複素環基及びアルキル基は、場合により、ヒドロキシル、(C1-C4)-アルコキシ、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、オキソ又は(C1-C4)-アルキルで置換されていてよい。
【0040】
さらに本発明の一般式(I)又はその異性体及びそれらの塩又は水和物の特に好ましい化合物は:
R1は、フルオロ、テトラヒドロピロールイル、ヘキサヒドロピリジル、4-メチルピレリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、4-メチルピペラジニル、4-エチルピペラジニル、4-プロピルピペラジニル、ジエタノールアミノ、4-エトキシルアシルピペラジニル、3-オキソピペラジニル、メトキシ又はエトキシを表し;
R2は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、ニトロ、メチル、メトキシ、アミノ又はアセチルアミノを表し;
R3は、メチル、エチル又はプロピルを表し;及び
R4は、クロロ、テトラヒドロピロールイル、ヘキサヒドロピリジル、4-メチルピペリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、4-メチルピペラジニル、4-エチルピペラジニル、4-プロピルピペラジニル、ジエタノールアミノ、4-エトキシルアシルピペラジニルまたは3-オキソピペラジニルを表す。
【0041】
本発明による、一般式(I)またはその異性体またはその水和物の特に好ましい化合物は、本発明の応用の実施例において実施される化合物である。
【0042】
本発明の一般式(I)の化合物は:
(A): 2,4,6-トリフルオロベンズアミジンまたはその塩を、次式の置換ベンズアルデヒド
【0043】
【化9】


(ここで、R2は、前記定義されたものと同じである)、及び次式の4-クロロアセチルアセテート
【0044】
【化10】


(ここで、R3は前記定義されたものと同じである)とを適切な不活性溶媒(例えば、エタノール、特に例えば無水エタノール)中で、塩基または酸(塩酸など)の存在下または不存在下で反応させて、式(II)の例示的化合物を製造し、及び場合により
【0045】
【化11】


(II)
(ここで、R2及びR3はそれぞれ前記定義されたものと同じ)
(B): 前記工程(A)で得られた生成物、式(II)の化合物を、式R4Hの化合物(ここでR4はクロロ以外は前記定義と同じである)と適切な不活性溶媒中で塩基添加の下で反応させることで得られる。
【0046】
本発明の化合物の製造のプロセスは、例として次の合成経路で示される。
【0047】
【化12】


前記合成経路に関する限り、反応系[1]に適する溶媒は不活性有機溶媒である。好ましくは前記溶媒には、エタノール、メタノール、iso-プロパノールなどのアルコール、ジオキサン、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、グリコールモノメチルエーテル、グリコールジメチルエーテルなどのエーテル、または氷酢酸、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ピリジン及びヘキサメチルホスホルアミドなどが含まれる。
【0048】
前記合成経路[2]に適する溶媒は全ての不活性有機溶媒であり得る。好ましくは、前記溶媒には、ジクロロメタン及びトリクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素、エタノール、メタノール、iso-プロパノールなどのアルコール及びチオニルクロリドが含まれる。
【0049】
合成経路[3]及び[4]に適する溶媒は全ての非プロトン性有機溶媒であり得る。好ましくは、前記溶媒には、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン及びジクロロメタンが含まれる。
【0050】
合成経路[1]及び[2]の反応温度は比較的広い範囲で変更可能である。一般的に、前記反応は20℃及び150℃の範囲で実施されるが、好ましくは前記それぞれの溶媒の沸点である。
【0051】
合成経路[3]及び[4]の反応温度は比較的広い範囲で変更可能である。一般的に、前記反応は0℃及び150℃の範囲で実施されるが、好ましくは室温である。
【0052】
前記反応は、大気圧または加圧下で実施され得る。一般的には前記反応は大気圧で行われる。
【0053】
合成経路[1]は、塩基又は酸の添加又は非添加条件で実施され得る。前記有機酸は、例えばギ酸、氷酢酸、メタンスルホン酸及びパラトルエンスルホン酸などであり、前記無機酸は、例えば塩酸、硫酸、リン酸及び硝酸などである。しかし、本発明による反応は、塩酸などの無機酸の存在下で行われることが好ましい、ということが見出された。

合成経路[3]及び[4]の反応に適する塩基には好ましくは、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ピリジン、ヘキサヒドロピリジン及びモルホリンなどの有機塩基、及び炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムなどの無機塩基が挙げられる。しかし、本発明による反応は、炭酸カリウムなどの比較的弱い塩基の存在下で好ましく実施され得る、ということが見出された。
【0054】
出発物質として使用される2,4,6-トリフルオロベンズアミジンアセテートは、対応するシアノ化合物から、文献から知られる方法により調製され得る(Diana, G.D., Yarinsky, A., Zalay, E.S., et al, J. Med. Chem., 1969, 12(9): 791-793; Boere, R. J., Oakley, R. T., Read, R. V., J. Organometal. Chem., 1987, 331: 161-167; Judikins, B.D., Allen, D. g., Cook, T. A., Synth. Commun., 1996, 26(23): 4351-4367)。
【0055】
出発物質の2-クロロ-4-フルオロベンズアルデヒドは、文献から知られる方法で調製され得る(T. D. Harris and G.P. Roth, J. Org. Chem., 1979, 44: 1446; DE 2165260, July 1972; DE2401665, July 1974; Mijano et. Al, CA 1963, 59, 13929c; E. Adler, H.D. Bccker, Chem. Scand., 1961, 15, 849; E. P. Papadopoulos, M. Mardin, Ch. Issidoridis, J. Org. Chem. Sco., 1956, 78, 2543)。
【0056】
本発明により一般式(I)の化合物は、個別に従来技術により、又はコンビナトリアルケミストリーのミックス-スプリット又はパラレル合成によりライブラリ(それぞれのライブラリは、少なくとも2、又は5〜1000、より好ましくは10〜100の化合物を含む)の形で合成され得る。本発明の化合物は液相又は固相合成方法で合成され得る。
【0057】
一般式(I)の本発明の化合物についてのより詳細な上方は以下の実施例で示される。
【0058】
本発明の化合物の抗ウイルス活性は、Sellsらにより記載された次の方法で試験された(M. A. Sells, M. L. Chen, g. Acs, Proc. Natl. Acad. Sci., 1987, 84, 1005-1009) and Korba et al., (B. E. Korba, J. L. Gerin, Antiviral Research, 1992, 19. 55-70)。
【0059】
抗ウイルス試験は96ウェルマイクロタイタープレートで行った。増殖培地及びHepG2.2.15細胞のみが前記プレートの第1垂直列へ添加され、これらの列はブランクコントロールとされた。
【0060】
試験化合物のストック溶液(50mM)を初めにDMSOに溶解し、さらにHepG2.2.15の増殖培地中で調製された。本発明による化合物(通常試験濃度は、100μg/ml(第1試験濃度))を、それぞれ前記マイクロタイタープレートの第2の垂直列へピペットで入れ、その後、増殖培地プラス2%ウシ胎児血清(25μl)で各回2倍希釈で210倍まで希釈された。
【0061】
増殖培地プラス2%ウシ胎児血清中のHepG2.2.15細胞分散物(5x10細胞/ml)の225μlを前記マイクロタイタープレートのそれぞれのウェルに添加した。
【0062】
前記試験バッチを、37℃、5%CO2下4日間インキュベートした。上澄みをサイホンで除き廃棄した。さらに新たに調製した増殖培地の225μlをウェルに添加した。再度、本発明による化合物を、25μl容量で添加した。前記バッチをさらに4日間インキュベートした。
【0063】
抗ウイルス効果を決定するために前記上澄みを回収する前に、細胞毒性変化を調べるためにHEpG2.2.15細胞を光学顕微鏡又は生化学的検出方法(例えば、Alamar Blue染色又はTrypan Blue染色)で検査した。
【0064】
前記上澄みをその後回収し、減圧下サイホンでナイロン膜でカバーされた96ウェルブロットチャンバ上へ移した(製造者提供の手順書に従う)。
【0065】
細胞毒性試験
HepG2.2.15細胞での物質誘導細胞毒性又は細胞増殖抑制性が、例えば光学顕微鏡下で細胞形態の変化として決定された。未処理の細胞と比べて、HepG2.2.15細胞のかかる物質誘導変化は、例えば細胞溶解、空胞化変化細胞形態として明らかである。かかる病的変化は8日後に顕微鏡により観察され、指標値として病理変化が完全な場合に4、75%の場合を3,50%の場合を2、25%の場合を1、0%の場合を0とする。種々の濃度での平均病的変換量及び抑制パーセンテージを計算し、半値毒性濃度(TC50)及び最大非毒性濃度TC50をReed&Muench法に従って決定した。
【0066】
TC50は、本発明による化合物の、対応する細胞の50%がコントロール細胞と類似の形態を持つ場合の濃度を意味する。
【0067】
抗ウイルス活性の決定
前記上澄みを前記ブロット装置(上記参照)のナイロン膜上に移した後、HepG2.2.15細胞の上澄みを変性させ(1.5MのNaCl/0.5NのNaOH)、中和し(3MのNaI/0.5MのtrisHCl、pH7.5)かつ洗浄した(2xSSC)。前記フィルタ膜を120℃で2〜4時間インキュベートすることで、前記DNAはそれにより前記膜上に固定された。
【0068】
DNAのハイブリッド化
前記ナイロン膜上の処理HepG2.2.15細胞のウイルスDNAは通常通り、非放射性ジゴキシゲニンラベル化B型肝炎特異的DNAプローブを用いて検出された。それぞれの場合、製造者の手順書に従いジゴキシゲニンでラベル化し、精製しハイブリッド化に使用した。
【0069】
簡単に説明すると、プレハイブリッド化及びハイブリッド化は、5xSCC、1xブロック剤、0.1%N-ラウロイルサコシン、0.02%SDS及び100μgのニシン精子DNA内で実施された。プレハイブリッド化は60℃で30分間行い、特異的ハイブリッド化は20〜40ng/mlのジゴキシゲニン化変性HBV特異的DNAを用いて行った(14時間、60℃)。前記フィラーを洗浄し、その後HBVDNAの決定を、ジゴキシゲニン抗体を用いて実施した。
【0070】
前記ジゴキシゲニンラベル化DNAは製造者の手順に従って免疫学的方法で検出した。
【0071】
簡単に説明すると、前記フィラーを洗浄し、ブロック剤中でプレハイブリッド化した(製造者の手順に従った)。その後、アルカリホスファターゼ結合の抗DIG抗体を用いて30分間ハイブリッド化させた。洗浄後、アルカリホスファターゼの基質、CSPDを添加し、前記フィルタと共に5分間インキュベートし、続いてプラスチックフィルムで覆いさらに37℃で15分間インキュベートした。B型肝炎特異的DNAの化学発光シグナルを、前記フィルタをX線フィルム上に暴露して可視化させた(インキュベーション:シグナルの強度により、10分から2時間)。半値抑制濃度(IC50)を決定した。

半値抑制濃度(IC50)は、未処理のサンプルに比べてB型肝炎特異的バンドが50%減少する、本発明の化合物の濃度を意味する。
【0072】
本発明による化合物は比較的ウイルスに対して強い作用を示した。かかる化合物は驚くべきことにB型肝炎(HBV)に対する活性を有し、従ってウイルス性疾患、特に急性及び慢性の持続性HBVウイルス感染の治療に適するものである。HBVによる慢性ウイルス疾患は、種々の程度の医学的疾患の原因となり得る。知られているように、慢性B型肝炎ウイルス感染はしばしば肝硬変及び/又は肝細胞腫瘍の原因となる。
【0073】
本発明の化合物が示す処理し得るものには、例えばB型肝炎ウイルスによる感染性肝炎を起こし得る急性及び慢性ウイルス性疾患である。特に好ましくは、慢性B型肝炎感染の処置及び急性B型肝炎ウイルス感染の処置のためである。
【0074】
本発明の化合物を含む医薬組成物は、以下の方法で投与され得る。即ち、経口投与、スプレー吸入、直腸、鼻腔、腔内、局所内、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、髄腔内、脳室内、胸骨または腔内注射又は輸送などの非経口投与、又は移植貯蔵体による輸送などによる投与であり、好ましくは経口投与、筋肉内注射、腹腔内注射又は静脈内投与である。
【0075】
本発明による化合物又は本発明の化合物を含む医薬組成物は投与単位形で投与され得る。投与形は液体又は固体であり得る。液体投与形は、真の溶液、コロイド液、粒子液、エマルジョン、分散液などであリ得る。他の投与形は、例えばタブレット、カプセル、ドロップ錠、エアロゾル、ピル、粉末、溶液、懸濁液、エマルジョン、粒子、座薬、凍結乾燥粉末、クラスレート、埋め込み物、パッチ、塗布剤などが挙げられる。
【0076】
本発明の医薬組成物はさらに薬学的に許容される担体を含むことができる。ここで前記薬学的に許容される担体には、限定されるものではないが、イオン交換剤、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、人血清タンパク質などの血清タンパク質、リン酸塩などの緩衝剤、グリセロール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪の部分的グリセロ脂質混合物、水、硫酸カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、塩化ナトリウムなどの塩又は電解質、亜鉛塩、コロイドシリカ、マグネシア、トリシリケート、ポリビニルピロリドン、セルロース材料、ポリグリコール、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ビーズワックス、ラノリンなどが挙げられる。医薬組成物の担体の含有量は、1重量%から98重量%、一般には約80重量%である。場合により、局所麻酔剤、保存剤及び緩衝剤などが直接担体に溶解されていてもよい。
【0077】
経口錠剤及びカプセルは、例えばシロップ、アラビアガム、ソルビトール、バソラガム又はポリビニルピロリドンなどのバインダ、例えばラクトース、スクロース、コーンスターチ、リン酸カルシウム、ソルビトール、アミノ酢酸などのフィラー、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリグリコール、シリカなどの潤滑剤、ポテトスターチなどの崩壊剤などの補助剤、又はラウリル硫酸ナトリウムなどの薬学的に許容される湿潤剤などの補助剤を含み得る。前記錠剤は薬学の分野で知られる方法でコーティングされることもできる。
【0078】
経口液体は、水及びオイルに分散物、溶液、エマルジョン、シロップ又はエリキシル剤に調製され得る。また水又は使用前の他の適切な媒体と共に提供される乾燥製品であり得る。この液体製剤は通常の添加物、例えばソルビトール、セルロースメチルエーテル、グルコースシロップ、ゲル、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、水素化食用脂肪などの分散剤、レシチン、Span-80、アラビアガムなどの乳化剤、又はアーモンドオイルなどの非脂溶性担体(食用油を含み得る)、グリセロール、エチレングリコール、エタノールなどのオイル:メチルp-ヒドロキシ安息香酸エステル又はプロピルp-ヒドロキシ安息香酸エステル、ソルビトールなどの保存剤が含まれる。必要な場合には、賦香剤又は着色剤が添加され得る。
【0079】
座薬剤は、ココアバター又は他のグリセリドなどの通常使用の座薬剤を含み得る。
【0080】
非経口投与のために、液投与形は通常化合物及び滅菌担体から処方される。前記担体は主に水から選択される。選択された担体及び薬物濃度の違いにより、前記化合物は前記担体に溶解され、分散物として調製され得る。注射液が調製される場合には、前記化合物は水に溶解され、ろ過され、消毒されてシールボトル又はアンプルに充填される。
【0081】
皮膚に局所的に投与される場合、本発明の化合物は、軟膏、ローション又はクリームの適切な形に調製されることができ、活性成分は1以上の担体中に溶解又は分散され得る。軟膏剤で使用される担体は、限定されるものではないが、オイル、液体パラフィン、白パラフィン、プロパンジオール、ポリエチレンオキシド、ポリオキシトリメチレン、エマルジョン化ワックス及び水が含まれ、ローション及びクリーム製剤のための担体は、限定されるものではないが、ミネラルオイル、モノステアリン酸ソルビタン、Tween-60、セテアリールエステルワックス、ヘキサデシレン芳香族アルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水が含まれる。
【0082】
前記薬剤において、一般式(I)の活性化合物は、全混合物中に、約0.1〜99.5重量%、好ましくは約0.5〜95重量%含まれるべきである。
【0083】
前記薬剤は、一般式(I)の化合物に加えてまたさらなる薬学的に活性化合物を含み得る。
【0084】
一般に、人又は動物医薬の両方において、前記活性化合物を、適切な場合には望ましい結果を得るためにいくつかの個々の投与形で、全量で約0.5〜500、好ましくは1〜100mg/体重kg/24時間投与することが有利であることが照明されている。個々の投与は好ましくは活性化合物の量が、約1〜80、特には1〜30mg/体重kgである。しかし、処置される対象体の性質及び体重、疾病の性質及び程度、薬物の薬剤タイプや投与方法、さらには投与が行われる時間及び間隔に依存して、前記特定の投与量から外れる必要がある場合がある。
【0085】
以下具体的な実施例は本発明の好ましい実施態様であるが、本発明を限定するものではない。
【0086】
本発明は、一般的に及び/又は具体的に、ここで使用される材料及び実験方法を説明する。本発明を実施するために使用される多くの材料及び操作方法が当該技術分野において知られているが、本発明はできるだけ詳細な説明を提供する。本内容において特に説明を必要とすることなく、本発明で使用される材料及び操作方法が当該技術分野においてよく知られたものであることは、当業者には明らかである。
【0087】
化合物の融点はRY-1融点測定装置で決定され、温度計は修正されていない。化合物の質量スペクトルは 高分解能Micromass ZabSpec(分解能1000)を用いて測定した。化合物H-NMRは、JNM-ECA-400超電導NMR装置で行い、操作周波数は、1H-NMRで400 MHz、13C-NMRで100 MHzであった。
【0088】
実施例
実施例1: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(クロロメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0089】
【化13】


25mmolのエチル4-クロロアセテート、25mmolの2-クロロ-4-フルオロベンズアルデヒド及び30mmolの2,4,6-トリフルオロベンズアミジンアセテートを100mlの無水エタノール中に溶解し、0.6mlの塩化水素/エタノールを添加した。混合物を72時間還流し、その後混合物からエバポレータで溶媒を除去し、そこに酢酸エチル及び水を添加して相分離させた。酢酸エチル相を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、カラムクロマトグラフして、1.42gの白色結晶及び1.77gのエチル4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-(2,4,6-エタノールフェニル)-6-ヒドロキシル-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレートを得た。1.77g (4mmol)のエチル4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-(2,4,6-エタノールフェニル)-6-ヒドロキシル-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレートをジクロロメタンに溶解し、10mmolのチオニルクロリドを添加し、混合物を8時間還流して、19.6gのエチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(クロロメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレートを得た(収率29.4%):1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 1.07(3H, t, J=7.0Hz, CH3); 4.76(2H, q, J=11.4Hz, CH2);3.99(2H, q, J=7.0Hz, CH2); 6.02(1H, s, CH); 7.44-7.50(2H, m, ArH); 7.28-7.34(3H, m, ArH); 10.28(1H, br, NH). MS(FAB) 461.2 (M+)。
【0090】
実施例2: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(テトラヒドロピロール-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0091】
【化14】


300mgのエチル4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-6-クロロ-1,4-ジヒドロピリミジン-5-アセテート中間体を10 mlの無水DMFに溶解し、触媒量のKI及び0.1gのK2CO3を添加した。その後0.5ml(0.43g)のテトラヒドロピロール及び10mlの無水DMF混合物をN2下に滴下した。混合物を室温に戻し32時間攪拌し、不溶物を真空濾過して除去し、100mlの水及び50mlの酢酸エチルで処理した。有機層を50mlの水で2回洗浄し、水層を酢酸エチルで逆抽出した。有機層をあわせて、希釈塩酸で酸性化し、50mlの水で抽出した。得られた水溶液層をNaHCO3でアルカリ性とした後、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒をエバポレータで除去し、140mgの黄色固体を得た(収率43.5%): 1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.662(1H, br, NH), 7.418-7.278 (3H, m,ArH), 7.258-7.235 (2H, m,ArH), 6.000(1H, s,CH), 3.955-3.919 (2H, m, J=7.2Hz, CH2) 3.834 (2H, br, J=14.0Hz, CH2), 2.509-2.500(4H, m), 1.726 (4H, br), 1.065-1.030(3H, t, J=7.0Hz, CH3) MS (EI) M+ 495.1。
【0092】
実施例3: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(ヘキサヒドロピリジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0093】
【化15】


テトラヒドロピロールをヘキサヒドロピリジンと交換した以外は実施例2と同様に行い、90mgの黄色固体を得た(収率27.2%): 1H-NMR (400MHz, DMSO-d6)δ 9.490 (1H, br, NH), 7.275-7.272 (3H, m, ArH),7.252-7.246 (2H, m, ArH), 6.007 (1H, s, CH),3.958-3.922 (2H, q, J=7.3Hz, CH2),3.758-3.601 (2H, dd, J=4.8Hz, J= 33.0Hz, CH2), 2.508-2.499 (4H, br), 1.524-1.397(4H, br), 1.397-1.385 (2H, br),1.070-1.034 (3H, t, J=7.0Hz, CH3) MS(EI)M+ 509.0。
【0094】
実施例4: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0095】
【化16】


テトラヒドロピロールをp-メチルピペラジンと交換した以外は実施例2と同様に行い、80mgの黄色固体を得た(収率23.5%): 1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.486 (1H, br, NH), 7.475-7.424 (3H, m, ArH), 7.300-7.286 (2H, m, ArH), 6.007 (1H, s, CH), 4.036-3.963 (2H, q, J=7.2Hz, CH2), 3.740-3.660 (2H, dd, J=14.0Hz, CH2), 2.860-1.626 (4H, br), 1.340-1.192 (4H, br), 1.052-1.034 (3H, t, J=7.0Hz, CH3),0.902-0.886 (4H, m) MS(EI)M+ 523.1。
【0096】
実施例5: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(モルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0097】
【化17】


テトラヒドロピロールをモルホリンに交換した以外は実施例2と同様に行い、180mgの黄色固体を得た(収率54.5%):1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.629(1H, br, NH), 7.415-7.413 (2H, m, ArH), 7.278-7.259 (3H, m, ArH), 6.011 (1H, s, CH), 3.966-3.948 (2H, q, J=7.0Hz, CH2),3.787-3.751 (2H, dd, J=14.01Hz, CH2), 3.614-3.608 (4H, br), 2.504 (4H, br), 1.056 (3H, t, J=7.0Hz, CH3) MS (EI)M+ 511.1.
実施例6: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(チオモルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0098】
【化18】


テトラヒドロピロールをチオモルホリンに交換した以外は実施例2と同様に行い、280mgの黄色固体を得た(収率84.8%): 1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.471 (1H, br, NH), 7.405 (2H, m, ArH), 7.242 (3H ,m, ArH), 6.009 (1H, s, CH), 3.964-3.946 (2H, q, J=7.0Hz, CH2),3.804-3.690 (2H, dd, J=14.01Hz, CH2), 2.716 (4H, br), 2.653 (4H, br), 1.053 (3H, t, J=7.0Hz, CH3) MS (EI) M+ 527.0。
【0099】
実施例7: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0100】
【化19】


テトラヒドロピロールをN-メチルピペラジンと交換した以外は実施例2と同様に行い200mgの黄色固体を得た(収率60.6%): 1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.523 (1H, br, NH), 7.410 (2H, m, ArH), 7.276 (3H ,m, ArH), 6.008 (1H, s, CH), 3.963-3.945 (2H, q, J=7.0Hz, CH2),3.740-3.628 (2H, dd, J=14.01Hz, CH2), 2.513-2.495 (8H, br), 2.155 (3H, s, CH3),1.056 (3H, t, J=7.0Hz ,CH3) MS (EI) M+ 524.2。
【0101】
実施例8: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-エチル ピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
【0102】
【化20】


テトラヒドロピロールをN-エチルピペラジンと交換した以外は実施例2と同様に行い150mgの黄色固体を得た(収率42.9%):1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.488 (1H, br, NH), 7.263 (2H, m, ArH), 7.240 (3H, m, ArH), 6.011 (1H, s, CH), 3.965-3.948 (2H, q, J=7.0Hz, CH2),3.733-3.667 (2H, dd, J=14.01Hz, CH2), 2.506-2.492 (10H, br), 1.057 (3H, t, J=7.0Hz, CH3),0.984 (3H, t, J=7.2Hz , CH3) MS (EI) M+ 538.0。
【0103】
実施例9: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-プロピル ピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0104】
【化21】


テトラヒドロピロールをN-プロピルピペラジンと交換した以外は実施例2と同様に行い180mgの黄色固体を得た(収率50.0%): 1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.489 (1H, br, NH), 7.263 (2H, m, ArH), 7.240 (3H, m, ArH), 6.008 (1H, s, CH), 3.964-3.946 (2H, q, J=7.0Hz, CH2),3.731-3.663 (2H, dd, J=14.01Hz, CH2), 2.505-2.496 (8H, br), 2.214 (2H, t, J=7.5Hz, CH2), 1.447-1.392 (2H, q, J=7.5Hz, CH2),1.057 (3H, t, J=7.0Hz, CH3),0.843 (3H, t, J=7.2Hz, CH3) MS (EI) M+ 552.0。
【0105】
実施例10: エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(テトラヒドロピロール-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(テトラヒドロピロール-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0106】
【化22】


650mg(1.4mmol)のエチル4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-6-クロロ-1,4-ジヒドロピリミジン-5-アセテート中間体を20mlの無水THFに溶解し、触媒量のKI及び0.35mlの90%(4.2mmol)テトラヒドロピロールを加えた。混合物を室温でN2下で攪拌して反応させた。反応中溶液は急激に黄色から透明、さらに赤茶色へと変化した。 28時間攪拌反応後、反応物を30mlのNaHCO3 及び30mlの酢酸エチルで抽出した。有機層を30mlの水で2回洗浄し、水層を酢酸エチルで逆抽出した。有機層を合わせて30mlの飽和NaCl溶液で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。酢酸エチルと石油エーテルの混合溶媒から再結晶させて10mgの板状結晶を得た(収率25.8%): 1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.434 (1H, br, NH), 7.417-7.230 (3H, m, ArH), 6.364-6.243 (2H, m, ArH), 5.999 (1H, s, CH), 3.970-3.919 (2H, q, CH2), 3.970-3.744 (d, 2H, J=14.0Hz, CH2), 3.149-2.965 (4H, br), 2.566-2.508 (4H, br), 1.718-1.687 (8H, br), 1.045 (3H, t, J=7.0Hz, CH3) MS M+ 547.1。
【0107】
実施例11: エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(ヘキサヒドロピリジン-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(ヘキサヒドロピリジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0108】
【化23】


520mg(1.1mmol)のエチル4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-6-クロロ-1,4-ジヒドロピリミジン-5-アセテート中間体を20mlの無水THFに溶解し、触媒量のKI及び0.3ml(3.0mmol)のヘキサヒドロピリジンを加え、得られた混合物を室温で反応させた。40時間攪拌反応後、反応物を30mlのNaHCO3 及び30mlの酢酸エチルで抽出した。有機層を30mlの水で2回洗浄し、水層を酢酸エチルで逆抽出した。有機層を合わせて30mlの飽和NaCl溶液で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した後、ロータリーエバポレータで溶媒を除去して乾燥させ、酢酸エチル:石油エーテル=1:8でカラムクロマトグラフを行い、360mgの黄色固体を得た(収率55.4%): 1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.009(1H, br, NH), 7.419-7.213 (3H, m,ArH), 6.841-6.707 (2H ,m,ArH), 6.008 (1H, s,CH), 3.967-3.915 (2H, q, J=7.0H,CH2),3.826-3.654 (2H, dd, J=3.4Hz, J= 37.8Hz,CH2), 2.883-2.793 (4H, br), 2.510-2.496 (4H, br), 1.413-1.481 ( 12H, br),1.040 (3H, t ,J=7.0Hz,CH3) MS (EI) M+ 574.1。
【0109】
実施例12: エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0110】
【化24】


ヘキサヒドロピリジンを6-p-メチルピペラジンと交換した以外は実施例11と同様に行い180mgの黄色固体を得た(収率46.2%):1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.001 (1H, br, NH), 7.426-7.351 (3H, m,ArH), 6.822-6.710 (2H, m,ArH), 5.999 (1H, s,CH), 3.935 (2H, q, J=7.2Hz,CH2) 3.688-3.783 (2H, dd J1==15.4Hz J2==22.6Hz,CH2), 3.242-2.775 (4H, m), 2.564-2.496 (2H, m), 2.163-2.077(2H, m), 1.598-1.085 (8H, m), 1.057-1.039 (3H, t, J=7.0Hz,CH3) 0.912-0.846 (8H, m) MS (EI) M+ 601.2。
【0111】
実施例13: エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(モルホリン-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(モルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0112】
【化25】


ヘキサヒドロピリジンをモルホリンに交換した以外は実施例11と同様に行い180mgの黄色針状結晶を得た(収率28.1%):1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.254 (1H, br, NH), 7.444-7.320 (3H, m,ArH), 6.901-6.755 (2H ,m,ArH), 5.993 (1H, s,CH), 3.957-3.940 (2H, q, J=7.0Hz,CH2) 3.771-3.755 (2H, dd J1==15.4Hz J2==22.6Hz,CH2), 3.600 (4H, br), 3.402-3.333 (4H, m), 2.851-2.829 (4H, t, J=4.4Hz), 2.508-2.499 (4H, m), 1.041 (3H, t, J=7.0Hz,CH3) MS (EI) M+ 578.0。
【0113】
実施例14: エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]- 4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0114】
【化26】


ヘキサヒドロピリジンをN-メチルピペラジンと交換した以外は実施例11と同様に行い100mgの黄色固体を得た(収率12.7%):1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.082 (1H, br, NH), 7.441-7.340 (3H, m,ArH), 6.887-6.730 (2H, m,ArH), 5.991 (1H, s,CH), 3.958-3.922 (2H, q, J=7.0Hz,CH2),3.815-3.720 (2H, dd J1==15.4Hz J2==22.6Hz,CH2), 3.355 (4H, m),2.851-2.840 (4H, m), 2.513-2.500 (4H, m), 2.357-2.056 (10H, m), 1.043 (3H, t, J=7.0Hz,CH3) MS (EI) M+ 604.2。.
実施例15: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-ジエタノールアミノメチル-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0115】
【化27】


テトラヒドロピロールをジエタノールアミンに交換した以外は実施例2と同様の行い230mgの白色固体を得た(収率67.6%):1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.644 (1H, br, NH), 7.486-7.449 (1H, q, ArH),7.396-7.367 (1H, dd, ArH), 7.251-7.220 (3H, m, ArH), 6.007 (1H, s, CH), 4.533-4.508 (2H, t, J=5.2Hz, OH),4.021-4.006 (2H, d, CH2), 3.946-3.928 (2H, q, J=7.2Hz, CH2),3.454-3.451 (4H, m, CH2), 2.646-2.632 (4H, t, J=5.6Hz, CH2),1.043 (3H, t, J=7.2Hz, CH3) MS(FAB)M+ 530.0。
【0116】
実施例16: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-エトキシルアシルピペリジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0117】
【化28】


テトラヒドロピロールをN-エトキシルアシルピペラジンに交換した以外は実施例2と同様に行い200mgの白色固体を得た(収率52.6%):1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.581(1H, br, NH), 7.452-7.415 (1H, q, ArH), 7.408-7.379 (1H, dd, ArH), 7.280-7.215 (3H, m, ArH), 6.015 (1H, s, CH), 4.064-4.012 (2H, q, J=6.8Hz, CH2), 3.981-3.928 (2H, q, J=7.6Hz, CH2), 3.815-3.672 (2H, dd, CH2), 3.400-3.391 (4H, t, CH2), 2.506-2.447 (4H, t, CH2), 1.181 (3H, t, J=6.8Hz, CH3), 1.050 (3H, t, J=7.6Hz, CH3) MS(FAB)M+ 583.0。
【0118】
実施例17: エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-[(3-オキソピペラジン-1-イル)メチル]-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート
【0119】
【化29】


テトラヒドロピロールをケトピペラジンに交換した以外は実施例2と同様に行い110mgの黄色固体を得た(収率32.4%): 1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 9.73 (1H, br, NH), 7.82 (1H, br, NH), 7.43-7.42 (2H, m, ArH), 7.29-7.25 (3H, m, ArH), 6.01 (1H, s, CH), 3.98-3.93 (2H, q, J=7.3Hz, CH2), 3.84-3.71 (2H, dd, CH2), 3.18 (2H, m, CH2), 3.06-3.05 (2H, q, CH2), 2.51-2.50 (2H, m, CH3), 1.050 (3H, t, J=7.3Hz, CH3) MS(FAB)M+ 525.0。
【0120】
実施例18: エチル 2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(モルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート塩化水素
【0121】
【化30】


実施例5で得られた目的化合物の0.18gを2mlの無水エタノールに溶解し、エチルエーテル中の塩化水素溶液を滴下して固体を沈殿させた。固体を濾過して0.19gのやや白色の粉末固体を得た。固体は水に極めて溶解性であり、メタノール及びエタノールにはやや溶解性であり、ジクロロメタン,酢酸エチル、アセトン等には不溶性であった。
【0122】
実施例19: 本発明の化合物の細胞毒性及び抗ウイルス活性の決定
本発明による化合物の細胞毒性及び抗ウイルス活性を上で説明した方法で測定し、その結果を表1にまとめた。
表1:HBVDNAに対する本発明の化合物の抑制効果
【0123】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)で表される化合物又は異性体、薬学的に許容される塩及びそれらの水和物であり:
【化31】


(I)
ここで、R1は、ハロゲン、窒素含有(C4-C14)-複素環基、(C1-C6)-アルキルアミノ又は(C1-C6)-アルコキシを表し、前記窒素含有複素環基及びアルキル器は場合により、ヒドロキシル、(C1-C6)-アルコキシ、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール又は(C1-C6)-アルキルで置換されていてもよく;
R2は1以上であってもよく、それぞれが、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、スルホニル、直鎖又は分岐(C1-C6)-アルキル、(C1-C6)-アルコキシル、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アミノ、モノ-又はジ置換アミノ又はアミドから選択される置換基を表し、;
R3は、(C1-C6)-アルキルを表し;及び
R4は、ハロゲン、窒素含有(C4-C8)-複素環基、(C1-C6)-アルキルアミノ、(C1-C6)-アルコキシ、又はビ(C1-C6)-アルキルアミノを表し、前記窒素含有複素環基及びアルキル器は場合により、ヒドロキシル、(C1-C6)-アルコキシ、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、オキソ又は(C1-C6)-アルキルで置換されていてよい。
【請求項2】
一般式(Ia)の化合物又は異性体、薬学的に許容される塩及びそれらの水和物であり:
【化32】


ここで、R1は、ハロゲン、窒素含有(C4-C14)-複素環基、(C1-C6)-アルキルアミノ又は(C1-C6)-アルコキシを表し、前記窒素含有複素環基及びアルキル器は場合により、ヒドロキシル、(C1-C6)-アルコキシ、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール又は(C1-C6)-アルキルで置換されていてもよく;
R2は、1以上であってよく、それぞれが、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、スルホニル、直鎖又は分岐(C1-C6)-アルキル、(C1-C6)-アルコキシル、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アミノ、モノ-又はジ置換アミノ又はアミドから選択される置換基を表し;
R3は、(C1-C6)-アルキルを表し;及び
R4は、ハロゲン、窒素含有(C4-C8)-複素環基、(C1-C6)-アルキルアミノ、(C1-C6)-アルコキシ、又はビ(C1-C6)-アルキルアミノを表し、前記窒素含有複素環基及びアルキル基は場合により、ヒドロキシル、(C1-C6)-アルコキシ、(C1-C6)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、オキソ又は(C1-C6)-アルキルで置換されていてもよい。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれか1項に記載の化合物又は異性体、薬学的に許容される塩及びそれらの水和物であり、R1は、ハロゲン、窒素含有(C4-C8)-複素環基、(C1-C4)-アルキルアミノ又は(C1-C4)-アルコキシを表し、前記窒素含有複素環基及びアルキル基は、場合により、ヒドロキシル、(C1-C4)-アルコキシ、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール又は(C1-C4)-アルキルで置換されていてもよく;
R2は1以上あってもよく、それぞれは、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、スルホニル、直鎖又は分岐(C1-C4)-アルキル、(C1-C4)-アルコキシル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、アミノ、モノ-又はジ置換アミノ又はアミドから選択される置換基を表し;
R3は、(C1-C4)-アルキルを表し;及び
R4は、ハロゲン、窒素含有(C4-C8)-複素環基、(C1-C4)-アルキルアミノ、(C1-C4)-アルコキシ、又はビ(C1-C4)-アルキルアミノを表し、前記窒素含有 複素環基及びアルキル基は、場合により、ヒドロキシル、(C1-C4)-アルコキシ、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、オキソ又は(C1-C4)-アルキルで置換されていてもよい。
【請求項4】
請求項1又は2のいずれか1項に記載の化合物、又は異性体、薬学的に許容される塩及びそれらの水和物であり、R1は、フルオロ、テトラヒドロピロールイル、ヘキサヒドロピリジル、4-メチルピレリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、4-メチルピペラジニル、4-エチルピペラジニル、4-プロピルピペラジニル、ジエタノールアミノ、4-エトキシルアシルピペラジニル、3-オキソピペラジニル、メトキシ又はエトキシを表し;
R2は1以上であってよく、それぞれは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、ニトロ、メチル、メトキシ、アミノ又はアセチルアミノを表し;
R3は、メチル、エチル又はプロピルを表し;及び
R4は、クロロ、テトラヒドロピロールイル、ヘキサヒドロピリジル、4-メチルピペリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、4-メチルピペラジニル、4-エチルピペラジニル、4-プロピルピペラジニル、ジエタノールアミノ、4-エトキシルアシルピペラジニル又は3-オキソピペラジニルを表す。
【請求項5】
請求項1又は2のいずれか1項に記載の化合物、又は異性体、薬学的に許容される塩及びそれらの水和物であり、前記化合物が:
(1) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(クロロメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(2) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(テトラヒドロピロール-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(3) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(ヘキサヒドロピリジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(4) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(5) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(モルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(6) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(チオモルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(7) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(8) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-エチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(9) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-プロピルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(10) エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(テトラヒドロピロール-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(テトラヒドロピロール-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(11) エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(ヘキサヒドロピリジン-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(ヘキサヒドロピリジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(12) エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(13) エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(モルホリン-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(モルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(14) エチル2-[2,4-ジフルオロ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(15) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-ジエタノールアミノメチル-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(16) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(4-エトキシルアシルピペラジン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;
(17) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-[(3-オキソピペラジン-1-イル)メチル]-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート;及び
(18) エチル2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-(モルホリン-1-イルメチル)-1,4-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシレート塩化水素、である。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物を製造するための方法であり、前記方法は:
ステップ(A)として:2,4,6-トリフルオロベンズアミジン又はその塩を、
次の置換ベンズアルデヒド
【化33】


(ここで、R2は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物について規定されたものと同じ)、及び
次の式の4-クロロアセチルアセテートとを、
【化34】


適切な不活性溶媒中で、塩基又は酸を添加し、又は添加することなく反応させて、式(II)の化合物を得るステップを含み、場合により
【化35】


(II)
(ここで、R2及びR3はそれぞれ請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物について規定されたものと同じである)
ステップ(B)として:
ステップ(A)の反応生成物である式(II)の化合物(ここでR2及びR3は上で規定されたものと同じ)を、式R4Hで表される化合物(ここでR4は、クロロ以外は上で規定されたものと同じ)と、適切な不活性溶媒中で塩基を添加して反応させて、一般式(I)の化合物を得るステップを含む、方法。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物の治療及び/又は予防のための有効量を含み、場合により薬学的に許容される担体及び場合により他の薬学的に活性な化合物を含む、医薬組成物。
【請求項8】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物の、急性及び/又は慢性ウイルス性疾患を治療及び/又は予防するための医薬物製造における使用。
【請求項9】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物の、B型肝炎ウイルスによる急性及び/又は慢性感染症を治療及び/又は予防するための医薬物製造における使用。
【請求項10】
急性及び/又は慢性ウイルス性疾患、特にB型肝炎ウイルスによる急性及び/又は慢性感染症を治療及び/又は予防するための方法であり、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物の治療及び/又は予防のための有効量を、必要に応じて対象体に投与することを含む、方法。

【公表番号】特表2012−530726(P2012−530726A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516482(P2012−516482)
【出願日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際出願番号】PCT/CN2010/000757
【国際公開番号】WO2010/148631
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(509341802)中国人民解放▲軍▼▲軍▼事医学科学院毒物▲薬▼物研究所 (2)
【Fターム(参考)】