ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合系の分離精製方法
【課題】 ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合系からジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを再利用可能な形で回収できる分離精製方法の提供。
【解決手段】 (a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまづ分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水よりなる混合系から水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、いずれか一方が晶析する条件で溶融晶析することにより、いずれか一方を固体として回収し、他方をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【解決手段】 (a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまづ分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水よりなる混合系から水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、いずれか一方が晶析する条件で溶融晶析することにより、いずれか一方を固体として回収し、他方をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくともジメチルスルホキシド(DMSO)とモノエタノールアミン(MEA)を含有する混合系から少なくとも一方の単体を分離精製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物は電子工業において優れた剥離液(例えばフォトエッチング時の剥離液)として使用され、その使用量は近年著しく増大しており、そこで、工場廃液として発生するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミン混合物の廃液処理の問題が新しい課題としてクローズアップされている。
【0003】
ジメチルスルホキシド(DMSO)とモノエタノールアミン(MEA)を含有する混合物系からジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを分離精製することは、ジメチルスルホキシドの沸点が189℃であり、モノエタノールアミンの沸点が170.5℃であって、両者の沸点がたいへん接近しているため、従来から非常に困難とされている。この分離精製技術としては、(1)精密蒸留による方法や(2)蒸留により大まかな分離を行い、ジメチルスルホキシド留分中に含まれているモノエタノールアミンを酸で中和した後、もう一度蒸留を行ってジメチルスルホキシドの純度を高める方法などがある。
【0004】
前述のとおりジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンは沸点が近く、かつ気液平衡が理想型に近いので、前記(1)の精密蒸留による分離精製にはコストがかかりすぎ、産業上の実施は不可能である。また前記(2)の方法は一部では工業化されているが、モノエタノールアミンの塩が廃棄物となる上、蒸留のランニングコストも高いので、やはり産業上の利用普及は困難である。
【0005】
そこで、特許文献1ではジメチルスルフォキシドとモノエタノールアミンを含み、ジメチルスルホキシドの含有率がモノエタノールアミンの含有率よりも高い混合物からジメチルスルホキシドを分離する方法において、上記混合物を冷却して該混合物中のジメチルスルホキシド含有率よりも高いジメチルスルホキシド含有率を有する固体を晶析させ、該固体を液体相より分離回収する発明を提案しており、この発明の実体は晶析−熱交換の工程を2〜3回繰り返している。
しかしながら、晶析工程を繰り返すことは必然的に処理時間の長期化につながり、コスト高になることは避けられない。
【0006】
【特許文献1】特開平7−118223号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合系からジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを再利用可能な形で回収できる分離精製方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1は、少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物を溶融晶析と蒸留との併用方法により、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンをそれぞれ別々に回収することを特徴とする分離精製方法に関する。
本発明の第2は、少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物を溶融晶析と蒸留との併用方法により、目的組成のジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物およびジメチルスルホキシドまたはモノエタノールアミンをそれぞれ回収することを特徴とする分離精製方法に関する。
本発明の第3は、少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物が、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンのほかに水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有するものである請求項1または2記載の分離精製方法に関する。
本発明の第4は、少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物が、レジスト層剥離用廃液である請求項1または2記載の分離精製方法に関する。
本発明の第5は、
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図1である。
本発明の第6は、
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図2である。
本発明の第7は、
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分はジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(d)前記(c)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(c)工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図3である。なお、ジメチルスルホキシドに富んだ成分とは、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの割合をみるとジメチルスルホキシドの方が多い成分を指し、以下同様の意味でこの言葉を用いている。
本発明の第8は、
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
(d′)前記(c′)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(b′)工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図4である。
本発明の第9は、
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(d)前記(c)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(c)工程に返送する工程
(e)前記(d)工程で得られた留分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(d)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図5である。
本発明の第10は、
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
(d′)前記(c′)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(b′)工程に返送する工程
(e′)前記(d′)工程で得られた留分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(d′)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図6である。
本発明の第11は、前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が70重量%以上のものである請求項5〜10いずれか記載の分離精製方法に関する。
本発明の第12は、
(イ)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(ロ)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(ハ)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(ニ)前記ジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分はジメチルスルホキシドに富んだジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として前記(ハ)の工程に返送する工程
(ホ)前記モノエタノールアミンに富んだ成分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分はモノエタノールアミンに富んだジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として前記(ハ)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図7である。なお、モノエタノールアミンに富んだ成分とは、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの割合をみるとモノエタノールアミンの方が多い成分を指し、以下同様の意味でこの言葉を用いている。
本発明の第13は、
(i)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(ii)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(iii)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(iv)前記(iii)の工程で得られたジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収する工程
(v)前記(iii)の工程で得られたモノエタノールアミンに富んだ成分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図8である。
本発明の第14は、
(α)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(β)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(γ)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(δ)前記(γ)の工程で得られたジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(γ)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図9である。
本発明の第15は、前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が30重量%以上70重量%未満のものである請求項12〜14いずれか記載の分離精製方法に関する。
本発明の第16は、
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドとジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図10である。
本発明の第17は、
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドとジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(IV)前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を蒸留し、得られたモノエタノールアミンに富んだ留分を前記(III)の工程に返送し、残留成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程に関する。この具体例が図11である。
本発明の第18は、
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドとジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(IV)前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を蒸留し、得られたモノエタノールアミンに富んだ留分を前記(III)の工程に返送し、残留成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(V)前記ジメチルスルホキシドに富んだジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物は前記(IV)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図12である。
本発明の第19は、前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が30重量%未満のものである請求項16〜18いずれか記載の分離精製方法に関する。
本発明の第20は、前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物がレジスト層剥離用廃液である請求項5〜19いずれか記載の分離精製方法に関する。
【0009】
本発明において使用できる溶融晶析装置については、特に制限はないが、連続的な溶融晶析が可能な装置としては例えば呉羽テクノエンジ株式会社製の商品名KCPである連続溶融晶析装置(図13)を、半連続的な溶融晶析装置としてはSulzer Chemtech Ltdの薄膜半連続溶融晶析装置(図14)を、バッチ式の溶融晶析装置としてはSulzer Chemtech Ltdの静態回分溶融晶析装置(図15)を挙げることができる。これ以外にも前記Sulzer Chemtech Ltdの2004年7月現在で配布されているカタログやホームページ、および「分離技術」第33巻第2号(2003)第46〜55頁記載の装置も使用できる。
【0010】
図13は前記商品名KCPの断面図である。図中のフィーダーの前工程には晶析槽と固液分離手段があり、これから得られた粗結晶がフィーダーに連続的に供給される。塔本部に供給された結晶は、低速で共に反対方向に回転している2本の特殊な羽根付の撹拌軸によりほぐされながら上方へと輸送され、その間に羽根の動きと連動して圧縮解放を繰り返し、発汗現象(結晶を温めると内包されている不純物を含む母液を吐き出す作用)などにより精製される。塔頂に達した結晶の大部分は固体として回収するが、結晶の一部分は、塔の上部に設置された融解器により融解し、還流液となって塔内を流下する。この融解液が供給された結晶と接触することにより結晶表面が洗浄され、また、融解液との接触により結晶はそれ自体の温度が上がり、結晶に発汗現象がおこって結晶中の不純物が結晶表面に出てきて除去される。不純物は塔の下部から排出する。また、前記融解液は塔下部に到達するまでに再結晶するので、製品取出口からは高純度のジメチルスルホキシド結晶を回収できる。
なお図13に示す連続溶融晶析装置(KCP)の前工程で用いる粗結晶化手段としては、同社の横型多段冷却晶析装置を用いることができる。
【0011】
晶析のために冷却するときの冷却温度はジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの2成分系における凝固点以下の温度に設定すればよい。冷却温度はできるだけ液体相のジメチルスルホキシド含有率を低くするため、ジメチルスルホキシド−モノエタノールアミン系の共融点(−21℃)より高い温度とすることが必要であり、通常−5℃〜−15℃が好ましい。冷却時間、即ち晶析時間は装置特性に依存するが通常、50分〜70分が好ましい。
【0012】
ジメチルスルホキシドを溶融晶析するときの通常の晶析操作は図13の装置を用いる場合、おおむねつぎの通りである。
(1)ジメチルスルホキシド溶融晶析器にモノエタノールアミンとジメチルスルホキシドの混合物を仕込む。
(2)晶析:−10℃までモノエタノールアミンとジメチルスルホキシドの混合物を冷却し、ジメチルスルホキシド結晶体が出る。
(3)結晶しない液体を真空で引き抜く。
(4)発汗:18℃まで結晶体を加熱して、結晶体に内包或いは付着しているモノエタノールアミンなど不純物を外に抜き出して、液を引き出す。
(5)残る結晶体を溶解し、99.9%以上のジメチルスルホキシド製品とする。
【0013】
モノエタノールアミンを溶融晶析するときの通常の晶析操作は、図13の装置を用いる場合、おおむねつぎの通りである。
(1)MEA溶融晶析器にモノエタノールアミンとジメチルスルホキシド混合物を仕込む。
(2)晶析:−10℃までモノエタノールアミンとジメチルスルホキシドの混合物を冷却し、モノエタノールアミン結晶体が出る。
(3)結晶しない液体を真空で引き抜く。
(4)発汗:10℃まで結晶体を加熱して、結晶体に内包或いは付着しているジメチルスルホキシドなど不純物を外に抜きだして、液を引き出す。
(5)残る結晶体を溶解し、99.9%以上のモノエタノールアミン製品とする。
【0014】
本発明における蒸留は、蒸留塔を使用する。使用する蒸留塔にとくに制限はなく、棚投式蒸留塔でも充填式蒸留塔などいずれのタイプのものも使用できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合系からジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを再利用可能な形で回収できる分離精製方法を提供できる。
【実施例】
【0016】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0017】
実施例1(請求項5に対応)
図1に示すフローシートに従って下記剥離液を処理した。すなわちジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、前記2つの化合物より高沸点の成分0.05kg、水0.05kgよりなるフォトエッチング時の剥離液を高沸点分除去蒸発器に供給し、ここでジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、高沸点分除去蒸発器の底部より前記ジメチルスルホキシドより高沸点の成分0.05kgを除去、回収し、高沸点分除去蒸発器頂部より、ジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、水0.05kgよりなる混合物を取り出し、これを脱水蒸留塔の中段に供給する。脱水蒸留塔の頂部からは水0.05kgが蒸気として除去され、底部からは、ジメチルスルホキシド0.63kgとモノエタノールアミン0.27kgが回収された。これを溶融晶析器に供給した。ここで用いた溶融晶析器は図13に示す商品名KCPの連続溶融晶析装置である。この連続溶融晶析装置において、99.9%以上の純度を有するジメチルスルホキシドを晶析分離して回収し、非晶析成分はジメチルスルホキシドとモノエタノールアミン混合物として回収した。前記晶析分離したジメチルスルホキシドは、モノエタノールアミン0.0003kgとジメチルスルホキシド0.3600kgよりなるものであり、純度99.917%のものであり、回収された非晶析成分は、ジメチルスルホキシド0.2700kgとモノエタノールアミン0.2697kgよりなる混合物であった。
【0018】
実施例2(請求項7に対応)
図3に示すフローシートに従って、下記剥離液を処理した。すなわちジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、前記2つの化合物より高沸点の成分0.05kg、水0.05kgよりなるフォトエッチング時の剥離液を高沸点分除去蒸発器に供給し、ここでジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、高沸点分除去蒸発器の底部より前記ジメチルスルホキシドより高沸点の成分0.05kgを除去、回収し、高沸点分除去蒸発器頂部よりジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、水0.05kgよりなる混合物を取り出し、これを脱水蒸留塔の中段に供給する。脱水蒸留塔の頂部からは水0.05kgが蒸気として除去され、底部からは、ジメチルスルホキシド0.63kgとモノエタノールアミン0.27kgが回収された。これを溶融晶析器に供給した。ここで用いた溶融晶析器は図13に示す商品名KCPの連続溶融晶析装置である。この連続溶融晶析装置において、99.9%以上の純度を有するジメチルスルホキシドを晶析分離して回収し、非晶析成分であるジメチルスルホキシド0.5144kgとモノエタノールアミン0.4407kgよりなる混合物は、モノエタノールアミン蒸留塔の中段に供給して蒸留することにより、頂部より、ジメチルスルホキシド0.1156kgとモノエタノールアミン0.2698kgを含む混合物を回収し、底部からはジメチルスルホキシド0.3988kgとモノエタノールアミン0.1709kgを回収すると共に、これをジメチルスルホキシド溶融晶析器に返送した。その結果、ジメチルスルホキシド溶融晶析器から晶析した99.9%以上の純度をもつジメチルスルホキシドを回収した。この回収成分は、ジメチルスルホキシド0.5144kgとモノエタノールアミン0.0002kgよりなるものであり、正確な純度は、99.961%であった。
【0019】
実施例3(請求項9に対応)
図5に示すフローシートに従って、下記剥離液を処理した。すなわちジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、前記2つの化合物より高沸点の成分0.05kg、水0.05kgよりなるフォトエッチング時の剥離液を高沸点分除去蒸発器に供給し、ここでジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、高沸点分除去蒸発器の底部より前記ジメチルスルホキシドより高沸点の成分0.05kgを除去、回収し、高沸点分除去蒸発器頂部より、ジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、水0.05kgよりなる混合物を取り出し、これを脱水蒸留塔の中段に供給する。脱水蒸留塔の頂部からは水0.05kgが蒸気として除去され、底部からはジメチルスルホキシド0.63kgとモノエタノールアミン0.27kgが回収された。これを溶融晶析器に供給した。ここで用いた溶融晶析器は図13に示す商品名KCPの連続溶融晶析装置である。この連続溶融晶析装置において、99.9%以上の純度を有するジメチルスルホキシドを晶析分離して回収した。この非晶析成分である、ジメチルスルホキシド0.7061kgと、モノエタノールアミン0.5283kgよりなる混合物は、モノエタノールアミン蒸留塔の中段に供給して蒸留することにより、頂部よりジメチルスルホキシド0.2312kgとモノエタノールアミン0.9248kgを含む混合物を回収し、底部からはジメチルスルホキシド0.4749kgとモノエタノールアミン0.2035kgを回収すると共にこれをジメチルスルホキシド溶融晶析器に返送した。
その結果、ジメチルスルホキシド溶融晶析器から晶析した99.9%以上の純度を持つジメチルスルホキシドを回収した。この回収成分はジメチルスルホキシド0.6298kgとモノエタノールアミン0.0003kgよりなるものであり、正確な純度は99.952%であった。
また、前記モノエタノールアミン蒸留塔の頂部から得られた前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含む混合物は、図13に示す商品名KCPの連続溶融晶析装置において、モノエタノールアミンを溶融晶析し、モノエタノールアミン0.2697kgとジメチルスルホキシド0.0002kgを含むモノエタノールアミン固体(純度99.926%)を回収した。一方、この溶融晶析工程で得られたジメチルスルホキシド0.2310kgとモノエタノールアミン0.6551kgよりなる混合物は、前記モノエタノールアミン蒸留塔中段に返送した。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】請求項5の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図2】請求項6の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図3】請求項7の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図4】請求項8の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図5】請求項9の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図6】請求項10の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図7】請求項12の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図8】請求項13の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図9】請求項14の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図10】請求項16の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図11】請求項17の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図12】請求項18の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図13】連続溶融晶析装置の1例を示す概略断面図を示す。
【図14】薄膜半連続溶融晶析装置の1例を示す概略側面図を示す。
【図15】静態回分溶融晶析装置の1例を示す概略側面図を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくともジメチルスルホキシド(DMSO)とモノエタノールアミン(MEA)を含有する混合系から少なくとも一方の単体を分離精製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物は電子工業において優れた剥離液(例えばフォトエッチング時の剥離液)として使用され、その使用量は近年著しく増大しており、そこで、工場廃液として発生するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミン混合物の廃液処理の問題が新しい課題としてクローズアップされている。
【0003】
ジメチルスルホキシド(DMSO)とモノエタノールアミン(MEA)を含有する混合物系からジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを分離精製することは、ジメチルスルホキシドの沸点が189℃であり、モノエタノールアミンの沸点が170.5℃であって、両者の沸点がたいへん接近しているため、従来から非常に困難とされている。この分離精製技術としては、(1)精密蒸留による方法や(2)蒸留により大まかな分離を行い、ジメチルスルホキシド留分中に含まれているモノエタノールアミンを酸で中和した後、もう一度蒸留を行ってジメチルスルホキシドの純度を高める方法などがある。
【0004】
前述のとおりジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンは沸点が近く、かつ気液平衡が理想型に近いので、前記(1)の精密蒸留による分離精製にはコストがかかりすぎ、産業上の実施は不可能である。また前記(2)の方法は一部では工業化されているが、モノエタノールアミンの塩が廃棄物となる上、蒸留のランニングコストも高いので、やはり産業上の利用普及は困難である。
【0005】
そこで、特許文献1ではジメチルスルフォキシドとモノエタノールアミンを含み、ジメチルスルホキシドの含有率がモノエタノールアミンの含有率よりも高い混合物からジメチルスルホキシドを分離する方法において、上記混合物を冷却して該混合物中のジメチルスルホキシド含有率よりも高いジメチルスルホキシド含有率を有する固体を晶析させ、該固体を液体相より分離回収する発明を提案しており、この発明の実体は晶析−熱交換の工程を2〜3回繰り返している。
しかしながら、晶析工程を繰り返すことは必然的に処理時間の長期化につながり、コスト高になることは避けられない。
【0006】
【特許文献1】特開平7−118223号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合系からジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを再利用可能な形で回収できる分離精製方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1は、少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物を溶融晶析と蒸留との併用方法により、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンをそれぞれ別々に回収することを特徴とする分離精製方法に関する。
本発明の第2は、少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物を溶融晶析と蒸留との併用方法により、目的組成のジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物およびジメチルスルホキシドまたはモノエタノールアミンをそれぞれ回収することを特徴とする分離精製方法に関する。
本発明の第3は、少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物が、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンのほかに水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有するものである請求項1または2記載の分離精製方法に関する。
本発明の第4は、少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物が、レジスト層剥離用廃液である請求項1または2記載の分離精製方法に関する。
本発明の第5は、
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図1である。
本発明の第6は、
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図2である。
本発明の第7は、
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分はジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(d)前記(c)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(c)工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図3である。なお、ジメチルスルホキシドに富んだ成分とは、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの割合をみるとジメチルスルホキシドの方が多い成分を指し、以下同様の意味でこの言葉を用いている。
本発明の第8は、
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
(d′)前記(c′)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(b′)工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図4である。
本発明の第9は、
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(d)前記(c)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(c)工程に返送する工程
(e)前記(d)工程で得られた留分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(d)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図5である。
本発明の第10は、
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
(d′)前記(c′)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(b′)工程に返送する工程
(e′)前記(d′)工程で得られた留分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(d′)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図6である。
本発明の第11は、前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が70重量%以上のものである請求項5〜10いずれか記載の分離精製方法に関する。
本発明の第12は、
(イ)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(ロ)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(ハ)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(ニ)前記ジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分はジメチルスルホキシドに富んだジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として前記(ハ)の工程に返送する工程
(ホ)前記モノエタノールアミンに富んだ成分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分はモノエタノールアミンに富んだジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として前記(ハ)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図7である。なお、モノエタノールアミンに富んだ成分とは、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの割合をみるとモノエタノールアミンの方が多い成分を指し、以下同様の意味でこの言葉を用いている。
本発明の第13は、
(i)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(ii)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(iii)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(iv)前記(iii)の工程で得られたジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収する工程
(v)前記(iii)の工程で得られたモノエタノールアミンに富んだ成分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図8である。
本発明の第14は、
(α)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(β)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(γ)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(δ)前記(γ)の工程で得られたジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(γ)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図9である。
本発明の第15は、前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が30重量%以上70重量%未満のものである請求項12〜14いずれか記載の分離精製方法に関する。
本発明の第16は、
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドとジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図10である。
本発明の第17は、
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドとジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(IV)前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を蒸留し、得られたモノエタノールアミンに富んだ留分を前記(III)の工程に返送し、残留成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程に関する。この具体例が図11である。
本発明の第18は、
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドとジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(IV)前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を蒸留し、得られたモノエタノールアミンに富んだ留分を前記(III)の工程に返送し、残留成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(V)前記ジメチルスルホキシドに富んだジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物は前記(IV)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法に関する。この具体例が図12である。
本発明の第19は、前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が30重量%未満のものである請求項16〜18いずれか記載の分離精製方法に関する。
本発明の第20は、前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物がレジスト層剥離用廃液である請求項5〜19いずれか記載の分離精製方法に関する。
【0009】
本発明において使用できる溶融晶析装置については、特に制限はないが、連続的な溶融晶析が可能な装置としては例えば呉羽テクノエンジ株式会社製の商品名KCPである連続溶融晶析装置(図13)を、半連続的な溶融晶析装置としてはSulzer Chemtech Ltdの薄膜半連続溶融晶析装置(図14)を、バッチ式の溶融晶析装置としてはSulzer Chemtech Ltdの静態回分溶融晶析装置(図15)を挙げることができる。これ以外にも前記Sulzer Chemtech Ltdの2004年7月現在で配布されているカタログやホームページ、および「分離技術」第33巻第2号(2003)第46〜55頁記載の装置も使用できる。
【0010】
図13は前記商品名KCPの断面図である。図中のフィーダーの前工程には晶析槽と固液分離手段があり、これから得られた粗結晶がフィーダーに連続的に供給される。塔本部に供給された結晶は、低速で共に反対方向に回転している2本の特殊な羽根付の撹拌軸によりほぐされながら上方へと輸送され、その間に羽根の動きと連動して圧縮解放を繰り返し、発汗現象(結晶を温めると内包されている不純物を含む母液を吐き出す作用)などにより精製される。塔頂に達した結晶の大部分は固体として回収するが、結晶の一部分は、塔の上部に設置された融解器により融解し、還流液となって塔内を流下する。この融解液が供給された結晶と接触することにより結晶表面が洗浄され、また、融解液との接触により結晶はそれ自体の温度が上がり、結晶に発汗現象がおこって結晶中の不純物が結晶表面に出てきて除去される。不純物は塔の下部から排出する。また、前記融解液は塔下部に到達するまでに再結晶するので、製品取出口からは高純度のジメチルスルホキシド結晶を回収できる。
なお図13に示す連続溶融晶析装置(KCP)の前工程で用いる粗結晶化手段としては、同社の横型多段冷却晶析装置を用いることができる。
【0011】
晶析のために冷却するときの冷却温度はジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの2成分系における凝固点以下の温度に設定すればよい。冷却温度はできるだけ液体相のジメチルスルホキシド含有率を低くするため、ジメチルスルホキシド−モノエタノールアミン系の共融点(−21℃)より高い温度とすることが必要であり、通常−5℃〜−15℃が好ましい。冷却時間、即ち晶析時間は装置特性に依存するが通常、50分〜70分が好ましい。
【0012】
ジメチルスルホキシドを溶融晶析するときの通常の晶析操作は図13の装置を用いる場合、おおむねつぎの通りである。
(1)ジメチルスルホキシド溶融晶析器にモノエタノールアミンとジメチルスルホキシドの混合物を仕込む。
(2)晶析:−10℃までモノエタノールアミンとジメチルスルホキシドの混合物を冷却し、ジメチルスルホキシド結晶体が出る。
(3)結晶しない液体を真空で引き抜く。
(4)発汗:18℃まで結晶体を加熱して、結晶体に内包或いは付着しているモノエタノールアミンなど不純物を外に抜き出して、液を引き出す。
(5)残る結晶体を溶解し、99.9%以上のジメチルスルホキシド製品とする。
【0013】
モノエタノールアミンを溶融晶析するときの通常の晶析操作は、図13の装置を用いる場合、おおむねつぎの通りである。
(1)MEA溶融晶析器にモノエタノールアミンとジメチルスルホキシド混合物を仕込む。
(2)晶析:−10℃までモノエタノールアミンとジメチルスルホキシドの混合物を冷却し、モノエタノールアミン結晶体が出る。
(3)結晶しない液体を真空で引き抜く。
(4)発汗:10℃まで結晶体を加熱して、結晶体に内包或いは付着しているジメチルスルホキシドなど不純物を外に抜きだして、液を引き出す。
(5)残る結晶体を溶解し、99.9%以上のモノエタノールアミン製品とする。
【0014】
本発明における蒸留は、蒸留塔を使用する。使用する蒸留塔にとくに制限はなく、棚投式蒸留塔でも充填式蒸留塔などいずれのタイプのものも使用できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合系からジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを再利用可能な形で回収できる分離精製方法を提供できる。
【実施例】
【0016】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0017】
実施例1(請求項5に対応)
図1に示すフローシートに従って下記剥離液を処理した。すなわちジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、前記2つの化合物より高沸点の成分0.05kg、水0.05kgよりなるフォトエッチング時の剥離液を高沸点分除去蒸発器に供給し、ここでジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、高沸点分除去蒸発器の底部より前記ジメチルスルホキシドより高沸点の成分0.05kgを除去、回収し、高沸点分除去蒸発器頂部より、ジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、水0.05kgよりなる混合物を取り出し、これを脱水蒸留塔の中段に供給する。脱水蒸留塔の頂部からは水0.05kgが蒸気として除去され、底部からは、ジメチルスルホキシド0.63kgとモノエタノールアミン0.27kgが回収された。これを溶融晶析器に供給した。ここで用いた溶融晶析器は図13に示す商品名KCPの連続溶融晶析装置である。この連続溶融晶析装置において、99.9%以上の純度を有するジメチルスルホキシドを晶析分離して回収し、非晶析成分はジメチルスルホキシドとモノエタノールアミン混合物として回収した。前記晶析分離したジメチルスルホキシドは、モノエタノールアミン0.0003kgとジメチルスルホキシド0.3600kgよりなるものであり、純度99.917%のものであり、回収された非晶析成分は、ジメチルスルホキシド0.2700kgとモノエタノールアミン0.2697kgよりなる混合物であった。
【0018】
実施例2(請求項7に対応)
図3に示すフローシートに従って、下記剥離液を処理した。すなわちジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、前記2つの化合物より高沸点の成分0.05kg、水0.05kgよりなるフォトエッチング時の剥離液を高沸点分除去蒸発器に供給し、ここでジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、高沸点分除去蒸発器の底部より前記ジメチルスルホキシドより高沸点の成分0.05kgを除去、回収し、高沸点分除去蒸発器頂部よりジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、水0.05kgよりなる混合物を取り出し、これを脱水蒸留塔の中段に供給する。脱水蒸留塔の頂部からは水0.05kgが蒸気として除去され、底部からは、ジメチルスルホキシド0.63kgとモノエタノールアミン0.27kgが回収された。これを溶融晶析器に供給した。ここで用いた溶融晶析器は図13に示す商品名KCPの連続溶融晶析装置である。この連続溶融晶析装置において、99.9%以上の純度を有するジメチルスルホキシドを晶析分離して回収し、非晶析成分であるジメチルスルホキシド0.5144kgとモノエタノールアミン0.4407kgよりなる混合物は、モノエタノールアミン蒸留塔の中段に供給して蒸留することにより、頂部より、ジメチルスルホキシド0.1156kgとモノエタノールアミン0.2698kgを含む混合物を回収し、底部からはジメチルスルホキシド0.3988kgとモノエタノールアミン0.1709kgを回収すると共に、これをジメチルスルホキシド溶融晶析器に返送した。その結果、ジメチルスルホキシド溶融晶析器から晶析した99.9%以上の純度をもつジメチルスルホキシドを回収した。この回収成分は、ジメチルスルホキシド0.5144kgとモノエタノールアミン0.0002kgよりなるものであり、正確な純度は、99.961%であった。
【0019】
実施例3(請求項9に対応)
図5に示すフローシートに従って、下記剥離液を処理した。すなわちジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、前記2つの化合物より高沸点の成分0.05kg、水0.05kgよりなるフォトエッチング時の剥離液を高沸点分除去蒸発器に供給し、ここでジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、高沸点分除去蒸発器の底部より前記ジメチルスルホキシドより高沸点の成分0.05kgを除去、回収し、高沸点分除去蒸発器頂部より、ジメチルスルホキシド0.63kg、モノエタノールアミン0.27kg、水0.05kgよりなる混合物を取り出し、これを脱水蒸留塔の中段に供給する。脱水蒸留塔の頂部からは水0.05kgが蒸気として除去され、底部からはジメチルスルホキシド0.63kgとモノエタノールアミン0.27kgが回収された。これを溶融晶析器に供給した。ここで用いた溶融晶析器は図13に示す商品名KCPの連続溶融晶析装置である。この連続溶融晶析装置において、99.9%以上の純度を有するジメチルスルホキシドを晶析分離して回収した。この非晶析成分である、ジメチルスルホキシド0.7061kgと、モノエタノールアミン0.5283kgよりなる混合物は、モノエタノールアミン蒸留塔の中段に供給して蒸留することにより、頂部よりジメチルスルホキシド0.2312kgとモノエタノールアミン0.9248kgを含む混合物を回収し、底部からはジメチルスルホキシド0.4749kgとモノエタノールアミン0.2035kgを回収すると共にこれをジメチルスルホキシド溶融晶析器に返送した。
その結果、ジメチルスルホキシド溶融晶析器から晶析した99.9%以上の純度を持つジメチルスルホキシドを回収した。この回収成分はジメチルスルホキシド0.6298kgとモノエタノールアミン0.0003kgよりなるものであり、正確な純度は99.952%であった。
また、前記モノエタノールアミン蒸留塔の頂部から得られた前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含む混合物は、図13に示す商品名KCPの連続溶融晶析装置において、モノエタノールアミンを溶融晶析し、モノエタノールアミン0.2697kgとジメチルスルホキシド0.0002kgを含むモノエタノールアミン固体(純度99.926%)を回収した。一方、この溶融晶析工程で得られたジメチルスルホキシド0.2310kgとモノエタノールアミン0.6551kgよりなる混合物は、前記モノエタノールアミン蒸留塔中段に返送した。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】請求項5の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図2】請求項6の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図3】請求項7の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図4】請求項8の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図5】請求項9の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図6】請求項10の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図7】請求項12の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図8】請求項13の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図9】請求項14の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図10】請求項16の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図11】請求項17の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図12】請求項18の発明に対応するジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの分離方法のフローシートを示す。
【図13】連続溶融晶析装置の1例を示す概略断面図を示す。
【図14】薄膜半連続溶融晶析装置の1例を示す概略側面図を示す。
【図15】静態回分溶融晶析装置の1例を示す概略側面図を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物を溶融晶析と蒸留との併用方法により、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンをそれぞれ別々に回収することを特徴とする分離精製方法。
【請求項2】
少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物を溶融晶析と蒸留との併用方法により、目的組成のジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物およびジメチルスルホキシドまたはモノエタノールアミンをそれぞれ回収することを特徴とする分離精製方法。
【請求項3】
少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物が、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンのほかに水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有するものである請求項1または2記載の分離精製方法。
【請求項4】
少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物が、レジスト層剥離用廃液である請求項1〜3いずれか記載の分離精製方法。
【請求項5】
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項6】
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項7】
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分はジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(d)前記(c)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(c)工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項8】
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
(d′)前記(c′)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(b′)工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項9】
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(d)前記(c)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(c)工程に返送する工程
(e)前記(d)工程で得られた留分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(d)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項10】
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
(d′)前記(c′)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(b′)工程に返送する工程
(e′)前記(d′)工程で得られた留分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(d′)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項11】
前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が70重量%以上のものである請求項5〜10いずれか記載の分離精製方法。
【請求項12】
(イ)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(ロ)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(ハ)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(ニ)前記ジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(ハ)の工程に返送する工程
(ホ)前記モノエタノールアミンに富んだ成分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(ハ)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項13】
(i)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(ii)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(iii)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(iv)前記(iii)の工程で得られたジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収する工程
(v)前記(iii)の工程で得られたモノエタノールアミンに富んだ成分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項14】
(α)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(β)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(γ)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(δ)前記(γ)の工程で得られたジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(γ)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項15】
前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が30重量%以上70重量%未満のものである請求項12〜14いずれか記載の分離精製方法。
【請求項16】
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項17】
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(IV)前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を蒸留し、得られたモノエタノールアミンに富んだ留分を前記(III)の工程に返送し、残留成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項18】
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(IV)前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を蒸留し、得られたモノエタノールアミンに富んだ留分を前記(III)の工程に返送し、残留成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(V)前記ジメチルスルホキシドに富んだジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物は前記(IV)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項19】
前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が30重量%未満のものである請求項16〜18いずれか記載の分離精製方法。
【請求項20】
前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物がレジスト層剥離用廃液である請求項5〜19いずれか記載の分離精製方法。
【請求項1】
少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物を溶融晶析と蒸留との併用方法により、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンをそれぞれ別々に回収することを特徴とする分離精製方法。
【請求項2】
少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物を溶融晶析と蒸留との併用方法により、目的組成のジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物およびジメチルスルホキシドまたはモノエタノールアミンをそれぞれ回収することを特徴とする分離精製方法。
【請求項3】
少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物が、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンのほかに水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有するものである請求項1または2記載の分離精製方法。
【請求項4】
少なくともジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンを含有する混合物が、レジスト層剥離用廃液である請求項1〜3いずれか記載の分離精製方法。
【請求項5】
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項6】
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項7】
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分はジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(d)前記(c)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(c)工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項8】
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
(d′)前記(c′)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(b′)工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項9】
(a)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(c)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、ジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(d)前記(c)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(c)工程に返送する工程
(e)前記(d)工程で得られた留分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(d)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項10】
(a′)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(b′)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収する工程
(c′)残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物から水を蒸発により分離し、残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を回収する工程
(d′)前記(c′)工程を経た液体成分を蒸留し、上部からはジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収し、底部から得られたジメチルスルホキシドに富んだ液体は前記(b′)工程に返送する工程
(e′)前記(d′)工程で得られた留分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(d′)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項11】
前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が70重量%以上のものである請求項5〜10いずれか記載の分離精製方法。
【請求項12】
(イ)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(ロ)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(ハ)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(ニ)前記ジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(ハ)の工程に返送する工程
(ホ)前記モノエタノールアミンに富んだ成分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(ハ)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項13】
(i)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(ii)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(iii)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(iv)前記(iii)の工程で得られたジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収する工程
(v)前記(iii)の工程で得られたモノエタノールアミンに富んだ成分をモノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項14】
(α)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(β)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(γ)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を蒸留し、上部からモノエタノールアミンに富んだ成分を回収し、底部からジメチルスルホキシドに富んだ成分を回収する工程
(δ)前記(γ)の工程で得られたジメチルスルホキシドに富んだ成分をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を前記(γ)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項15】
前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が30重量%以上70重量%未満のものである請求項12〜14いずれか記載の分離精製方法。
【請求項16】
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項17】
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(IV)前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を蒸留し、得られたモノエタノールアミンに富んだ留分を前記(III)の工程に返送し、残留成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項18】
(I)ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分とを含有する混合物を、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分のみが蒸発しない条件下に加熱し、ジメチルスルホキシドより高沸点の成分をまず分離する工程
(II)前記工程で得られたジメチルスルホキシド、モノエタノールアミンおよび水を含む混合系を蒸留し、水を蒸発により分離する工程
(III)残りのジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物を、モノエタノールアミンが晶析する条件で溶融晶析することによりモノエタノールアミンを固体として回収し、残りの液体成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(IV)前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物を蒸留し、得られたモノエタノールアミンに富んだ留分を前記(III)の工程に返送し、残留成分をジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物として回収する工程
(V)前記ジメチルスルホキシドに富んだジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合物をジメチルスルホキシドが晶析する条件で溶融晶析することによりジメチルスルホキシドを固体として回収し、残りの液体成分であるジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合物は前記(IV)の工程に返送する工程
よりなることを特徴とする分離精製方法。
【請求項19】
前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物において、ジメチルスルホキシドの含有率が30重量%未満のものである請求項16〜18いずれか記載の分離精製方法。
【請求項20】
前記ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンに加えて水およびジメチルスルホキシドより高沸点の成分を含有する混合物がレジスト層剥離用廃液である請求項5〜19いずれか記載の分離精製方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−69960(P2006−69960A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−255435(P2004−255435)
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(593053335)日本リファイン株式会社 (15)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(593053335)日本リファイン株式会社 (15)
【Fターム(参考)】
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