説明

スクリュー式廃棄物供給装置。

【課題】シール性と定量供給の性能を兼ね備えたスクリュー式廃棄物供給装置を提供する
【解決手段】 ごみが投入されるごみホッパ4と、ごみホッパ4の底部に設けられてごみホッパ4内のごみを次工程に排出供給するスクリューコンベア5を有してなるスクリュー式廃棄物供給装置において、前記スクリューコンベア5のスクリュー軸5aの中心より上側でかつスクリュー軸5aの回転によりごみが引き込まれる側の前記ごみホッパ4の側壁4bを、前記スクリュー軸5a長手方向に直交する断面でみたとき、前記スクリュー軸5a側に傾斜させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はごみ焼却施設やガス化溶融施設のごみ供給装置に係り、特に、スクリューコンベアによりごみを次工程に供給するスクリュー式廃棄物供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでの流動床式ごみ焼却炉やガス化炉では、例えば特許文献1記載のように、スクリューコンベアでのごみ供給が一般的である。これまではスクリューコンベアの直上に設けたホッパ内にごみを投入する際、ごみの堆積レベルを高く維持することや、出口トンネル部で圧密させることでマテリアルシールを確保し、供給系統から焼却炉及びガス化炉への漏れこみ空気を抑えてきた。そのため、ごみの自重による圧密やホッパ内におけるごみのブリッジ現象により、焼却炉やガス化炉へのごみの供給が安定せず、ごみ供給装置出口から炉内に多量のごみがまとまって落ち込むドサ落ちが発生しやすい。ごみの場合、季節,曜日或いは1日の中でも比重に大きな変動があり、搬送設備の搬送速度が安定せず、供給特性が変化し燃焼が安定しない。特に比重が小さいときにはスクリューコンベアへの噛みこみが悪くなり、ドサ落ちが出て供給が安定しない。
【0003】
つまり、マテリアルシールを強化するとスクリュー内でのごみの圧密やごみ噛み込みのムラが発生して供給が安定せず、ドサ落ちも頻発し燃焼が安定しない。これまでの実績から供給を安定させるためにはスクリュー上にはごみを溜めないほうが望ましいが、ごみを溜めないとシール性が安定しない。マテリアルシールと定量供給性は相反する関係にある。
【0004】
2軸式スクリューコンベアの場合、ホッパ内のごみ全体が排出口側に寄り、押し付けられ、圧密される傾向にある。シール性は確保しやすいが反面排出部での圧密による供給不安定が発生する。そのため、解決策として圧密を解消するためのプッシャー機能が設けられているのが一般的である。
【0005】
一方、1軸式スクリューコンベアの場合は、投入されたごみが前方(排出口側)に移動してごみが排出口側に寄ることがなく、ホッパ内のごみは排出口側から減り始めて後方側にごみが残る傾向にある。即ち、ホッパ内のごみは、排出口側が低くなるように傾斜して堆積する状態になりやすい。そのため、ホッパ内に全体としてはごみが堆積されていても、排出口側のごみが少なくなった場所から堆積ごみによるマテリアルシールが切れてしまう。
【0006】
ガス化溶融炉の場合では2軸式スクリューコンベアが多く、ホッパ上部にシール機構を、ホッパ下部に供給装置を、互いに上下に分離して設ける場合があるが、この場合には供給装置にはごみを堆積させない方式が一般的である。しかしながら、この場合においてもシール機構から供給装置への定量的なごみの供給等で課題があり、また、シール機構と搬送機構を分離するため配置スペースが大きくなる。
【0007】
さらに、ロータリ式の給じんシール装置の場合には、例えば特許文献2記載のように、ロータリとケーシングのクリアランスを小さくすることによりシールを確保する構造となっている。しかし、この場合、経年的な摩耗によりクリアランスが大きくなりシール性が劣化することが避けられない。
【0008】
【特許文献1】特開昭61−36615号公報
【特許文献2】特開平08−61623号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の廃棄物供給設備では、ホッパに高くごみを積み上げることやスクリューコンベア出口部のスクリューとケーシングの間隙にごみを適度に圧密させることで炉内への漏れこみ空気を低減或いは遮断しようとしていた。しかし、この方法ではホッパのごみ堆積レベルの高さ、ホッパ内のごみの挙動或いはごみ性状の変動によりシール性にムラがあった。また、スクリューコンベア出口部で圧密させるため大きな動力を必要としていた。そして、スクリューコンベア出口部で過度の圧密が生じた場合、ごみの排出が安定せず、ドサ落ちが発生しやすい状態にあった。
【0010】
これまでの運転状況から、ホッパにごみを積んで運転した場合にはドサ落ちの前にほとんどの場合、ごみ切れが発生する。ドサ落ちがあるとその燃焼で大量のガスが発生し、炉内圧力が急上昇する。これが繰り返されると燃焼が安定しない。一方、ホッパにごみを積まずに、スクリューが隠れる程度で運転した場合には、ドサ落ちによる炉内圧力変動の発生を少なくできる。しかしながらこの場合にはシール性が確保できず、炉内への漏れこみ空気が増大する。
【0011】
この対策として、従来の装置はホッパ上部にセンサを設けてごみの堆積状況を監視し、ホッパ全体にごみが堆積されるようにしてごみによるマテリアルシールを行っていたが、シール性を重視するあまりごみの自重による圧密、ブリッジに関して考慮が十分ではなかった。特に一軸のスクリューコンベアでは、ごみはスクリューとケーシングの間に噛み込まれながら搬送されるので、ケーシング内面とごみの摩擦がごみの性状により変化することの影響が二軸のスクリューコンベアに比較して大きい。このため、スクリューへのごみの噛み込みが不安定になりやすく、ごみの供給が変動しやすい。
【0012】
本発明の課題は、シール性と定量供給の性能を兼ね備えたスクリュー式廃棄物供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題は、ごみが投入されるホッパと、このホッパの底部に設けられて前記ホッパ内のごみを次工程に排出供給するスクリューコンベアを有してなり、前記スクリューコンベアは、スクリュー軸とその周囲に植設されたスクリュー羽根からなるスクリューと、このスクリューの下方に配置されてスクリューを囲むとともに前記ホッパの底部をなす下部ケーシングを備え、前記スクリュー軸の中心より上側でかつ前記スクリューの回転によりごみが引き込まれる側の前記ホッパの壁面が、前記スクリュー軸長手方向に直交する断面において、前記スクリュー軸側に傾斜している形状であることを特徴とするスクリュー式廃棄物供給装置により解決される。
【0014】
前記スクリュー軸長手方向に直交する断面での前記下部ケーシングは、スクリュー軸中心を中心とする円弧をなし、ごみを引き込まれる側の下部ケーシングは前記円弧を同じ曲率でスクリュー軸中心より上側にまで延長する形状に延伸され、前記スクリュー軸側に傾斜している壁面は、前記延伸された部分に接続してその上部に設けられていることとしてもよい。
【0015】
スクリュー軸側に傾斜している前記壁面の傾斜角度は、スクリュー軸長手方向に直交する断面におけるスクリュー軸中心から前記壁面に垂線をなす方向における前記壁面とスクリュー羽根の半径方向先端の間隔が、前記下部ケーシングとスクリュー羽根先端の半径方向間隔以下になるように設定されていることが望ましい。
【0016】
さらに、前記ホッパ内のごみ堆積レベルを検知出力する堆積レベル検知手段と、前記ホッパに投入されたごみのスクリュー軸長手方向落下位置を変更可能なごみ投入位置変更手段を備え、前記ごみ投入位置変更手段は堆積レベル検知手段のごみレベル検出値を入力として動作することとするのが望ましい。
【0017】
前記ごみ投入位置変更手段は、回転軸の周囲に揺動して所望の姿勢に固定される板状部材を含んで構成し、該板状部材はその上面に落下したごみをその傾斜面に沿ってすべり落とすことで、ごみのホッパへの落下位置を変更させることとしてもよいし、ホッパに投入されたごみが通過する位置に進退可能に配置された板状部材を含んで構成し、該板状部材は、先端側が低くなる方向に傾斜した状態で進退するようにして、ごみのホッパへの落下位置を変更させることとしてもよい。
【0018】
前記スクリュー軸には複数のスクリュー羽根が植設され、そのうちの少なくとも一つは、スクリューコンベアの出側部分にのみ設けられている短いスクリュー羽根であることが望ましい。
【0019】
前記短いスクリュー羽根は、その半径方向高さが、スクリューコンベアの出側端部では他のスクリュー羽根と同じ高さであり、該短いスクリュー羽根の反対側端部では、半径方向高さが次第に低くなるように形成されていることが望ましい。
【0020】
1軸式スクリューコンベアの場合、スクリュー上のごみが回転方向の壁面に押し付けられる傾向にある。この時、スクリュー軸の中心より上側でかつスクリューの回転によりごみが引き込まれる側のホッパの壁面が、スクリュー軸長手方向に直交する断面において、スクリュー軸側に傾斜している形状であると、ごみの重心がスクリューの中心から外れる量が少なくて済み、搬送効率の低下が少ない。
【0021】
ごみの挙動はごみの形状、比重及びスクリューの搬送能力により異なるが、ホッパにホッパ内のごみの堆積状況を検知する堆積レベル検知手段を設け、この堆積レベル検知手段の検出値に基づいてごみ投入位置を変更することで、ごみ堆積量の減少によるマテリアルシールの低下を回避できる。また、必要以上にスクリューコンベア出側にごみを堆積しないようにごみ投入位置を変更することで、ごみを過度に圧密することがなく動力も小さく抑えることも可能になる。すなわち、堆積レベル検知手段とごみ投入位置変更手段により、効率的なごみの貯留が可能になるので安定したシール性が確保でき、少ないごみ堆積量でのシール性確保が可能となるため圧密による供給不良を起こしにくくなる。
【0022】
スクリューに噛み込まれたごみは排出されるまで周辺のごみを引きずり込みながら搬送されていく。引きずり込み圧密して絡み合ったごみがドサ落ちとなる。スクリューコンベアの排出部近傍にスクリュー羽根を追加して排出部近傍のスクリュー羽根を他の部分より多条化し、羽根ピッチ内のスペースを分割することで、圧密されて絡み合ったごみが分けられ、大きなかたまりでドサ落ちすることが抑制される。スクリュー羽根のコンベア出側付近での多条化は、コンベア全体でスクリューピッチを狭くすることとは全く異なる。スクリューピッチを狭くすると圧密させることになるが、多条化は羽根ピッチを分割するだけなので圧密させることにはならない。
【0023】
また、スクリューコンベアの排出部近傍にスクリュー羽根を追加すると、スクリューコンベア出口部のケーシングが筒状、つまりトンネル部になっている場合、シール性を確保するトンネル部でのスクリュー羽根外周端周長さが追加しない場合よりも増加するので、マテリアルシールだけでなく、スクリュー羽根によるシール性、言い換えるとメカシール性が向上する。この結果、マテリアルシールのためのごみの堆積量を減らすことができ、スクリュー噛み込み部での圧密が発生しにくくなってごみ供給が安定する。
【0024】
追加するスクリュー羽根のコンベア出側の端部の羽根高さは、他の羽根と同じ高さにするが、コンベア出側と反対側の端部の羽根高さは、0から出側に向かって滑らかに高くする。このようにすることで、スクリュー羽根の間に充填されているごみに追加のスクリュー羽根を滑らかに切り込ませてごみを分けることが容易になる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば安定したシール性を確保でき、また過度の圧密を抑制できるのでスクリューコンベアの回転数により供給量を調整することが容易になり、ごみ質が変動しても安定した運転で対応が可能となる。また、過度の圧密をさせる必要がないので搬送動力を小さくすることができる。
【0026】
シール方式がマテリアルシール方式のため、機械式のシール方式のような経年的劣化がないので安定したシール性が長期間維持できる。また、メンテナンスの頻度も少なくランニングコストが低減できる。
【0027】
また、シール機構と供給設備の一体化が可能となり、機器点数が少なくなってメンテナンスが容易になる効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1に係るスクリュー式廃棄物供給装置の全体構成を図1に、図1におけるA−A断面のごみホッパ4の形状を図2に示す。
【0029】
図示のスクリュー式廃棄物供給装置は、ごみが投入される投入ホッパ1と、投入ホッパ1の下方に接続され、投入ホッパ1から落下するごみが堆積されるごみホッパ4と、ごみホッパ4の底部に回転軸の軸線を水平方向にして配置されたスクリューコンベア5と、スクリューコンベア5の出側下方に配置されたロータ6と、ロータ6の外周に接するように配置されたダンパ7と、ロータ6の下方に配置された計量コンベア8と、投入ホッパ1の下部出口に配置されたごみ投入位置変更手段である可動式シュート2と、この可動式シュート2の下方のごみホッパ4内にあってごみホッパ4内のごみ堆積状況を検知、出力する堆積レベル検知手段である複数の検出器3と、ごみホッパ4内のごみに散水する散水手段10と、制御装置9と、を含んで構成されている。
【0030】
可動式シュート2は、軸線を水平にして配置され図示されていない軸受で支持されたシュート回転軸2aと、このシュート回転軸2aの周囲に固着された板状部材であるフラップ2bと、前記シュート回転軸2aを指示された揺動角度に揺動させてその姿勢に保持する回転手段2cと、を含んで構成されている。前記シュート回転軸2aは、その軸線が、スクリューコンベア5のスクリュー軸の軸線に直交するように配置され、回転手段2cは、前記フラップ2bを、シュート回転軸2aの下方に垂れ下がる揺動角度0の状態から水平位置になる揺動角度90の状態までの間の任意の角度に揺動、保持する。回転手段2cとしては、本実施の形態では電動機を用いたが、油圧或いは空圧によりフラップ2bを作動させてもよい。フラップ2bの傾きを変えることにより、ごみホッパ4へのごみの投入位置を変化させる。なお、可動式シュート2の設置位置は、ごみホッパ4の上部であってもよい。
【0031】
検出器3は、ごみホッパ4の壁面内側に設置され、ごみホッパ4内の複数箇所、少なくともスクリューコンベア5の出側に近い位置及びスクリューコンベア5の出側と反対側に近い位置でのごみ堆積レベルを、検知、出力する。なお、検出器3としては、パドル式や静電容量式のレベル検出器が使用できる。
【0032】
散水手段10は、ごみホッパ4の壁面内側に設置された散水ノズル10aと、この散水ノズル10aに加圧された水を供給する給水管10bと、この給水管に介装された遠隔操作で開度調整可能な遠隔操作弁10cとを含んで構成されている。
【0033】
スクリューコンベア5は、スクリュー軸5aとその周囲に螺旋状に植設されたスクリュー羽根からなるスクリューと、スクリュー軸を回転駆動するモータ5cと、スクリュー軸5aを支持する軸受とを含んで構成されている。ごみホッパ4のスクリューコンベア5の出側壁には筒状に形成された突出部が設けられ、スクリューコンベア5の出側部分は、この筒状の突出部に嵌め込まれている。この筒状の突出部を搬送されるごみも、壁面とスクリューコンベアの間を塞いでマテリアルシールを行う。
【0034】
また、スクリューコンベア5のスクリュー軸5a中心より下方の、スクリューコンベア5の下半部を囲んでごみホッパ4の底部をなす下部ケーシング4bは、スクリュー軸5aに直交する断面を示す図2で表されているように、スクリュー軸5aの中心と同心の半円弧をなしている。前記筒状の突出部の下半部は、前記円弧と同心、同径の半円筒状となっており、この筒状の突出部の末端には、底面が開放された箱型のロータケーシング11が接続されている。そして、スクリューコンベア5から排出されるごみが落下する位置に、ロータ6が、その回転軸線を水平方向にかつスクリューコンベア5の回転軸線に直交させて配置されている。
【0035】
ロータ6は、回転軸と、この回転軸の両端に固着された、回転軸の径よりも大きい径の円板状の側板と、この側板の間に軸方向に配置されて円周を等分する複数の仕切り板とを含んで構成されている。つまり、ロータ6の外周は、二つの側板と複数の仕切り板で区画された複数のポケットに分割されている。二つの側板の半径方向端部と各仕切り板の半径方向端部は、回転軸の中心から同一距離にある。回転軸にはインバータにより回転数制御されるモータが結合されている。
【0036】
ダンパ7はロータ6の回転側前方に、ロータ6により搬送されるごみを擦り切るために設けられる。ダンパ7は、ロータ6の回転軸の軸線と軸線を平行にし、軸受で回転可能に支持された揺動軸7aと、この揺動軸7aに固着された板状部材7bと、この板状部材7bをロータ6の前記側板外周面に当接させるよう付勢する図示されていない付勢手段と、前記板状部材7bをロータ6の外周面から離す方向に加わる力を検出して出力する圧力検出手段と、前記板状部材の姿勢、つまり開度を検出する開度検出手段7cを含んで構成されている。揺動軸7aはロータ6の外周下面よりも上方で且つロータ6を挟んでスクリューコンベア5の端部に対向する位置に配置され、板状部材7bの上面がロータ6の前記側板外周面に当接するようになっている。そして、前記板状部材7bは、ロータ6が回転するときに、ロータ6外周面が板状部材7bを高いほうから低いほうに向かって摺動する方向に配置されている。
【0037】
板状部材7bは、その揺動軸7a方向の幅がロータ6の前記側板間の距離よりも大きく、両側板に当接するようになっている。
【0038】
計量コンベア8は、ロータ6を通過して落下するごみを受ける位置に設置され、支持部にかかる重量を測定し、出力する手段を備えている。
【0039】
制御装置9は、検出器3の検出値、計量コンベア8の出力信号、ダンパ7の圧力検出手段及び開度検出手段7cの出力信号、スクリューコンベア5のモータの電流値を入力として、可動式シュート2の回転手段2c、スクリューコンベア5のモータ、ロータ6のモータ、散水手段10の遠隔操作弁10cを制御するとともに、燃焼制御を行うよう構成されている。
【0040】
上記構成の装置において、ごみホッパ4のスクリュー軸5aに直交する平面での断面(図1のA−A断面)における形状は、図2に示すように、スクリュー軸5aの中心より上部で、スクリューコンベア5が回転によりごみを引き込む側のごみホッパ4の側壁4aをスクリュー軸5a中心側に傾斜させた形状となっている。本実施の形態では、スクリューコンベア5のごみ搬送時の回転方向は、図2に示す断面において、反時計廻りであり、ごみ搬送時にはごみは図上、向かって左側の壁面(側壁4a)に沿って引き込まれる。このため、スクリューコンベア5上に堆積したごみの重心がスクリュー軸5a中心からずれ、搬送効率が低下しやすい。
【0041】
しかし、図2に示すように、スクリュー軸5aの中心より上部で、スクリューコンベア5が回転によりごみを引き込む側のごみホッパ4の側壁4aをスクリュー軸5a中心側に傾斜させた形状とすることにより、ごみの重心がスクリューコンベア5の中心から外れる量が少なくて済み、搬送効率の低下が少ない。したがって、スクリューコンベア5の後方側に堆積されていたごみも、効率よく排出側に搬送され、排出側壁面に近い部分のごみだけが減ってマテリアルシールが低下するのが避けられる。
【0042】
ごみホッパ4の側壁4aの傾斜角度は、スクリュー軸5a中心から傾斜させた側壁4aへの垂線方向のスクリュー羽根先端と傾斜させた側壁4aとの間隙が、スクリュー軸5a長手方向に直交する断面におけるスクリュー軸5a中心より下部におけるスクリュー羽根の先端とスクリュー下半部を囲む下部ケーシング4bとの間隙S以下になるようにするのが好ましい。
【0043】
制御装置9には、ごみホッパ4に設けた複数の検出器3から、ごみホッパ4内部の複数箇所に於けるごみの堆積レベルを示す信号が入力される。箇所ごとに予め定めたレベルよりも堆積レベルが低い部位があれば、制御装置9は、可動式シュート2をごみ堆積レベルの低い部位に向けてごみが落下するように作動させてごみの落下位置を変更させ、集中的にその部位に投入する。ごみの落下位置を変更させることにより必要な箇所にごみを集中できるので、ごみ堆積レベル低下によるマテリアルシール性の低下を回避することが可能になる。必要な位置にごみを落下させることで必要最小限のごみを貯留するだけでよくなり、スクリューコンベア5出口付近での圧密が発生しにくく、ドサ落ちが発生しにくくなる。
【0044】
スクリューコンベア5に噛み込まれてスクリューピッチに納まったごみは連続的に排出されるが、排出部である筒状の突出部、すなわちトンネルまでに周辺のごみを引きずり込むため、トンネルに入りこむときに圧密され、排出時にドサ落ちになりやすい。本実施の形態では、排出口付近のスクリュー羽根の条数を他の部分よりも増やし、噛み込み時のピッチを分割するようにしてある。圧密されたごみは分割されて落下するのでドサ落ちとならない。
【0045】
ごみが圧密される部位、つまり前記トンネル入口付近から排出口にかけてのスクリュー軸5aではスクリュー羽根が増やされて2条になっている。すなわち、スクリュー軸全体の長さに亙って連続するスクリュー羽根5bと、スクリュー軸先端からスクリュー羽根の1.5ピッチ分の長さに亙って設けられた短いスクリュー羽根5b′がある。スクリュー羽根5bとスクリュー羽根5b′のスクリュー軸排出側先端における始点は、互いに180°対向した位置として位相を異ならせ、スクリュー羽根5b′がスクリュー羽根5bの中間に来るように配置されている。
【0046】
スクリュー羽根5b′の羽根高さはスクリュー軸先端から1ピッチ分がスクリュー羽根5bと同じとなっているが、スクリュー軸先端から1ピッチ分以降、図3に示すように、0.5ピッチ分の間、羽根高さを滑らかに順次低くし、1.5ピッチ分に来た所で羽根高さがゼロになるようにしてある。
【0047】
スクリュー式脱水機などで用いられるような先端に向けてピッチが狭くなるスクリューでは圧密されてしまうが2条化のスクリューはスクリューピッチを狭くするのとは異なり本来のピッチ間の容積を2分割するものであり圧密されることはない。
【0048】
上述のようにスクリューコンベア5の排出側近傍のスクリュー羽根を2条化することにより、ごみホッパ4内でコンベアに噛み込まれたごみが、排出部トンネル内で分割されるので、スクリューコンベア5から排出されるごみのかたまりが小分けされ、ドサ落ちになりにくくなる。
【0049】
また、シール性を確保するトンネル部でのスクリュー羽根先端長さがスクリュー羽根5bだけの場合に比べて倍となるので、マテリアルシールだけでなく、ハード面でのシール(メカシール)性が向上する。この結果、ごみホッパ4でのごみ堆積レベルの低減が可能になり、スクリュー噛み込み部での圧密が発生しにくく、次工程へのごみ供給が安定する。
【0050】
本実施の形態では、スクリュー全長に亙って設けられたスクリュー羽根が1条、追加した短いスクリュー羽根が1条の計2条のスクリュー羽根が設けられているが、要は、圧密されるごみを分割する点にあり、スクリュー全長に亙って設けられたスクリュー羽根が何条であっても、その間を分割するスクリュー羽根を、ごみが圧密される範囲に設ければよい。
【0051】
また、スクリューコンベア5から排出されて落下したごみは、スクリューコンベア5の排出側端部下方に配置されて回転するロータ6に接触することで更にほぐされ、上を向いているロータ6のポケットに収容される。ロータ6のポケットに収容されたごみは、ロータ6の回転に伴って下方の計量コンベア8に落下する。
【0052】
また、ロータ6前方にダンパ7の板状部材7bが設けられているので、ロータ6に当って飛散したごみは板状部材7b上に回収され、ロータ6の回転とともにまたロータ6のポケットに収容される。ロータ6のポケットにごみがポケット容量を上回って収容された場合には、ロータ6外周面に当接して摺動している板状部材7bによりポケット容量を上回ったごみを擦り切ることで定量性を確保することができる。
【0053】
本実施の形態のスクリュー式廃棄物供給装置は以下の通り制御される。
【0054】
検出器3により検出されたごみホッパ4内のごみの堆積レベルと、ダンパ7の板状部材7bにこの板状部材7bをロータ6から離す方向に加わるごみによる圧力を示す信号と、スクリューコンベア5のモータの電流値と、計量コンベア8により検出された計量コンベア8上のごみ重量とが検出信号として制御装置9に入力され、制御装置9はこれらの検出信号により、可動式シュート2のフラップ2bを作動させる電動機(或いは油圧、空圧を用いる回転手段)と、スクリュー軸5aを回転させる電動機と、前記遠隔操作弁10cを制御する信号を出力する。
【0055】
検出器3の出力信号がごみホッパ4内のスクリューコンベア5出側に近い位置のごみの堆積レベルが予め設定された下限レベルよりも低下したことを示すと、制御装置9は、可動式シュート2のフラップ2bを作動させる回転手段(電動機)2cを駆動して、投入ホッパ1から送り込まれるごみがごみホッパ4内のスクリューコンベア5出側に近い位置に落下するように、フラップ2bの姿勢を変化させる。この結果、投入ホッパ1から送り込まれたごみは、一旦フラップ2bに当り、フラップ2bの上をスクリューコンベア5出側に向かって滑り落ち、ごみホッパ4内のスクリューコンベア5出側近くに集中的に落下する。
【0056】
ごみホッパ4内のスクリューコンベア5出側近くのごみ堆積レベルが予め設定された基準レベルまで回復すると、制御装置9は、可動式シュート2のフラップ2bを通常の姿勢に復帰させる。
【0057】
制御装置9のこの操作によりごみホッパ4内で最もごみ堆積レベルが低下しやすいスクリューコンベア5出側近くの部分に優先的にごみを投入することが可能になるため、ごみホッパ4内に多量のごみを堆積させる必要がなくなり、堆積されたごみの自重による圧密やごみホッパ4内でのごみのブリッジが防止できる。
【0058】
この制御とは別に、計量コンベア8により検出されたごみ重量は重量検出信号としてWICに入力され、WICはこの重量検出信号によりスクリュー軸5aを回転させる電動機と、ロータ6を回転させる電動機を制御する。
【0059】
さらに、スクリューコンベア5の電動機の電流値を監視し、電流値が低下した場合にごみの堆積レベルが低下したと判断して、可動式シュート2のフラップ2bを必要な姿勢に動かすようにしてもよい。
【0060】
また、ダンパ7の付勢手段は、板状部材7bをロータ6から離す方向に加わる力があらかじめ設定された値よりも大きな場合は、板状部材7bをロータ6から離すことを容認し、ごみを逃がして落下させる。制御装置9はその時のダンパ開度を検知し、燃焼空気及び炉内圧力設定の制御を先行的に行い排ガス値や燃焼状態の変動を小さく抑える。例えば大きな開度を検知した場合にはドサ落ちが発生すると予測されるので燃焼空気の増加、誘引通風機のダンパ開度、インバータの設定を大きくする等の先行的制御を行うことで炉内圧力変動、一酸化炭素の発生を抑制する。
【0061】
また、ごみ質の変動により比重が所定の比重を下回った場合には、そのままでは噛み込み効率が低下する。制御装置は、ごみの比重が所定の比重を下回ったことが検知された場合、遠隔操作弁10cを操作してごみホッパ4内に水を噴霧する。水を噴霧することでごみの比重が高くなって噛み込み効率の低下が回避されるので、供給が安定する回転数に維持することができ、安定した運転が可能になる。ごみの比重が小さくなったかどうかは、計量コンベア8で検出される重量に基づき、同じスクリュー軸回転数でも重量が少ないことで判断できる。
【0062】
本実施の形態によれば安定したシール性を確保でき、また過度の圧密を抑制できるのでスクリューコンベアの回転数により供給量を調整することが容易になり、ごみ質が変動しても安定した運転で対応が可能となる。また、過度の圧密をさせる必要がないので搬送動力を小さくすることができるし、燃焼が安定するので助燃燃料を節減できる。
【0063】
ごみ供給量5t/hrの供給装置では従来30kw程度の動力が必要であったが、本実施の形態のスクリュー式廃棄物供給装置では11kwの動力で同等の搬送量を確保できる。
【0064】
シール方式がマテリアルシール方式のため、機械式のシール方式のような経年的劣化がないので安定したシール性が長期間維持できる。また、メンテナンスの頻度も少なくランニングコストが低減できる。
【0065】
また、シール機構と供給設備の一体化が可能となり、機器点数が少なくなってメンテナンスが容易になる効果が得られる。
<実施の形態2>
図4を参照して本発明の実施の形態2に係るスクリュー式廃棄物供給装置を説明する。実施の形態2が前記実施の形態1と異なるのは、図1におけるごみホッパ4のA−A断面の形状のみであり、他の構成は前記実施の形態1と同じであるので、同じ構成については図示と説明を省略する。
【0066】
図4は、ごみホッパ4のスクリュー軸5a長手方向に直交する断面(図1のA−A断面)における形状を示す図である。図示のように、スクリュー軸5a長手方向に直交する断面において、スクリュー軸5a中心より下部におけるスクリュー羽根5bの先端とスクリューを囲む下部ケーシング4bとの間隙Sと同一の間隙となるように、スクリュー軸5a断面の中心より上までスクリューが回転によりごみを引き込む側の下部ケーシング4bを延伸し、延伸された部分より上部にごみホッパ4の側壁4aをスクリュー軸5a中心側に傾斜させて設けてある。
【0067】
傾斜した側壁4aの傾斜角度は、スクリュー軸5中心から側壁4aへの垂線方向のスクリュー羽根5b先端と側壁4aとの間隙が、スクリュー軸5a長手方向に直角な断面におけるスクリュー軸5a中心より下部におけるスクリュー羽根5bの先端とスクリュー5を囲むケーシング4bとの間隙S以下になるようにするのが好ましい。
【0068】
本実施の形態によっても、前記実施の形態1と同様の効果が得られる。
<実施の形態3>
図5を参照して本発明の実施の形態3に係るスクリュー式廃棄物供給装置を説明する。実施の形態3が前記実施の形態1、2と異なるのは、可動式シュート2のみであり、他の構成は前記実施の形態1、2と同じであるので、図示と説明を省略する。
【0069】
実施の形態1では、ごみの投入位置を変化させる可動式シュート2に揺動する板状部材を用いたが、実施の形態2では、図5に示すように、スクリュー軸5a長手方向に進退可能に構成された板状部材20aを用いた。板状部材20aは、ごみホッパ4のスクリュー軸5aを挟んで対向する壁面それぞれに取り付けられたレールに載置され、レールに沿って進退するようになっている。レールはスクリューコンベア5の出側に近い側が低くなる傾斜で斜めになっており、ごみホッパ4のスクリューコンベア5出側と反対側の壁面外側には、板状部材20aを収容する収納部20bが設けられている。
【0070】
板状部材20aは、制御部9に制御される駆動手段に駆動され、レールに沿ってスクリュー軸5a長手方向に進退する。
【0071】
検出器3の出力信号がごみホッパ4内のスクリューコンベア5出側に近い位置のごみの堆積レベルが予め設定された下限レベルよりも低下したことを示すと、制御装置9は、可動式シュート20の板状部材20aを作動させる駆動手段を駆動して、投入ホッパ1から送り込まれるごみがごみホッパ4内のスクリューコンベア5出側に近い位置に落下するように、板状部材20aを進出させる。この結果、投入ホッパ1から送り込まれたごみは、一旦板状部材20aに当り、板状部材20aの上をスクリューコンベア5出側に向かって滑り落ち、ごみホッパ4内のスクリューコンベア5出側近くに集中的に落下する。
【0072】
ごみホッパ4内のスクリューコンベア5出側近くのごみ堆積レベルが予め設定された基準レベルまで回復すると、制御装置9は、板状部材20aを通常の位置、たとえば収納部20bに復帰させる。
【0073】
駆動手段としては、水圧、油圧を用いたピストンーシリンダで進退させるもの、輪になったワイヤロープを駆動する方式、板状部材20aにラックを設け、ピニオンで駆動する方式等が適用できる。
【0074】
本実施の形態によっても、実施の形態1,2と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施の形態1に係るスクリュー式廃棄物供給装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】図1のA−A線矢視断面図である。
【図3】図1のB−B線矢視断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係るスクリュー式廃棄物供給装置の部分断面図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係るスクリュー式廃棄物供給装置の全体構成を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
【0076】
1 投入ホッパ
2 可動式シュート
2a シュート回転軸
2b フラップ
2c 回転手段
3 検出器
4 ごみホッパ
4a 側壁
4b 下部ケーシング
5 スクリューコンベア
5a スクリュー軸
5b、5b スクリュー羽根
6 ロータ
7 ダンパ
7a 揺動軸
7b 板状部材
7c 開度検出手段
8 計量コンベア
9 制御装置
10 散水手段
10a 散水ノズル
10b 給水管
10c 遠隔操作弁
11 ロータケーシング
20 可動式シュート
20a 板状部材
20b 収納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみが投入されるホッパと、このホッパの底部に設けられて前記ホッパ内のごみを次工程に排出供給するスクリューコンベアを有してなり、前記スクリューコンベアは、スクリュー軸とその周囲に植設されたスクリュー羽根からなるスクリューと、このスクリューの下方に配置されてスクリューを囲むとともに前記ホッパの底部をなす下部ケーシングを備え、前記スクリュー軸の中心より上側でかつ前記スクリューの回転によりごみが引き込まれる側の前記ホッパの壁面が、前記スクリュー軸長手方向に直交する断面において、前記スクリュー軸側に傾斜している形状であることを特徴とするスクリュー式廃棄物供給装置。
【請求項2】
請求項1記載のスクリュー式廃棄物供給装置において、前記スクリュー軸長手方向に直交する断面での前記下部ケーシングは、スクリュー軸中心を中心とする円弧をなし、ごみが引き込まれる側の下部ケーシングは前記円弧を同じ曲率でスクリュー軸中心より上側にまで延長する形状に延伸され、前記スクリュー軸側に傾斜している壁面は、前記延伸された部分に接続してその上部に設けられていることを特徴とするスクリュー式廃棄物供給装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のスクリュー式廃棄物供給装置において、スクリュー軸側に傾斜している前記壁面の傾斜角度は、スクリュー軸長手方向に直交する断面におけるスクリュー軸中心から前記壁面に垂線をなす方向における前記壁面とスクリュー羽根の半径方向先端の間隔が、前記下部ケーシングとスクリュー羽根先端の半径方向間隔以下になるように設定されていることを特徴とするスクリュー式廃棄物供給装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のスクリュー式廃棄物供給装置において、前記ホッパ内のごみ堆積レベルを検知出力する堆積レベル検知手段と、前記ホッパに投入されたごみのスクリュー軸長手方向落下位置を変更可能なごみ投入位置変更手段を備え、前記ごみ投入位置変更手段は堆積レベル検知手段のごみレベル検出値を入力として動作することを特徴とするスクリュー式廃棄物供給装置。
【請求項5】
請求項4に記載のスクリュー式廃棄物供給装置において、前記ごみ投入位置変更手段は回転軸の周囲に揺動して所望の姿勢に固定される板状部材を含んでなり、該板状部材はその上面に落下したごみをその傾斜面に沿ってすべり落とすことで、ごみのホッパへの落下位置を変更させることを特徴とするスクリュー式廃棄物供給装置。
【請求項6】
請求項4に記載のスクリュー式廃棄物供給装置において、前記ごみ投入位置変更手段は、ホッパに投入されたごみが通過する位置に進退可能に配置された板状部材を含んでなり、該板状部材は、先端側が低くなる方向に傾斜した状態で進退するように構成されていることを特徴とするスクリュー式廃棄物供給装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のスクリュー式廃棄物供給装置において、前記スクリュー軸には、複数のスクリュー羽根が植設され、そのうちの少なくとも一つは、スクリューコンベアの出側部分にのみ設けられている短いスクリュー羽根であることを特徴とするスクリュー式廃棄物供給装置。
【請求項8】
請求項7に記載のスクリュー式廃棄物供給装置において、前記短いスクリュー羽根は、その半径方向高さが、スクリューコンベアの出側端部では他のスクリュー羽根と同じ高さであり、該短いスクリュー羽根の反対側端部では、半径方向高さが次第に低くなるように形成されていることを特徴とするスクリュー式廃棄物供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−303013(P2008−303013A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−150287(P2007−150287)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(000005441)バブコック日立株式会社 (683)
【Fターム(参考)】