説明

スクリーニング、療法及び診断

TREM-1リガンドが同定される。これは、TREM-1受容体に結合することが可能である様々な誘導体が、提供/同定されることを可能にする。TREM-1リガンド又は誘導体は、薬剤/候補薬剤のスクリーニングに使用されることができる。TREM-1リガンド/誘導体のTREM-1受容体への結合を遮断又は低下する物質は、敗血症、特に細菌又は真菌起源の敗血症の治療に有用であり得る。このリガンドに対する抗体は、敗血症、特に細菌又は真菌起源の敗血症の診断に有用であり得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
TREM-1リガンド又はその誘導体を提供する工程、並びに被験化合物が:
a)TREM-1受容体に対する若しくはその誘導体に対するリガンド若しくはその誘導体の結合;並びに/又は
b)TREM-1リガンドのTREM-1受容体への結合により調節された活性;に、影響を及ぼすかどうかを決定する工程を含む、方法。
【請求項2】
前記TREM-1受容体又はその誘導体を発現する1種以上の細胞を使用する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記細胞が、好中球又は単球である、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記細胞が、TREM-1受容体又はその誘導体を通常発現しないが、発現するように修飾されている細胞である、請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記化合物が、該結合又は活性を遮断又は減少させるかどうかを決定する工程を含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記被験化合物の存在に起因する結合又は活性の差異を定量する工程を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
検出可能な標識を使用する、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記リガンド又はその誘導体が、抗体R33により結合されることが可能である、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
前記リガンドが、CD177(例えば、アミノ酸1-437、若しくはアミノ酸22-437などのそれらの断片、特に図18のアミノ酸22-408により定義されている)であるか、又はTREM-1受容体に結合することが可能であるその誘導体である、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記リガンドの誘導体及び/又は前記受容体の誘導体が、可溶性である、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記リガンドの誘導体及び/又は前記受容体の誘導体が、多価である、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記リガンドの誘導体が、足場に付着された複数のTREM-1受容体結合領域を含む、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
前記受容体の誘導体が、足場に付着された複数のTREM-1リガンド結合領域を含む、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
請求項1の工程b)を含む、請求項1〜13のいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
請求項1の工程b)に記された活性が、前炎症性サイトカイン若しくはケモカインの放出、サイトゾルCa2+動態化、又はタンパク質チロシン-リン酸化である、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記活性が、レポーターシステムを用いてアッセイされる、請求項14又は15記載の方法。
【請求項17】
前記レポーターシステムが、融合タンパク質を利用する、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記レポーターシステムが、細胞内カルシウムの変化を測定する、請求項17記載の方法。
【請求項19】
更なる分析のために関心対象の化合物を同定又は選択するための薬剤スクリーニングプログラムの一部として使用される、請求項1〜18のいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
被験化合物が、TREM-1リガンド/誘導体のTREM-1受容体/誘導体への結合を低下させるかどうか、及び/又は該結合により調節される活性を低下させるかどうかの更なる分析のための関心対象であると結論づけられる、請求項1〜19のいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
前記薬剤スクリーニングプログラムが、敗血症などの炎症障害の治療において有用である化合物のスクリーニングのためのものである、請求項19又は20記載の方法。
【請求項22】
前記薬剤スクリーニングプログラムが、微生物性敗血症の治療において有用である化合物のスクリーニングのためのものである、請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記敗血症が、細菌性又は真菌性の敗血症である、請求項21記載の方法。
【請求項24】
1種以上の前炎症性サイトカイン又はケモカインの放出により特徴付けられる障害を治療するための医薬品の製造における、TREM-1リガンドのTREM-1受容体への結合を遮断又は減少させることが可能である化合物の使用。
【請求項25】
敗血症などの炎症障害を治療するための医薬品の製造における、TREM-1リガンドのTREM-1受容体への結合を遮断又は減少させることが可能である化合物の使用。
【請求項26】
前記障害が、微生物性敗血症である、請求項25記載の使用。
【請求項27】
前記障害が、細菌性又は真菌性の敗血症である、請求項25記載の使用。
【請求項28】
前記化合物が、CD177に結合する、請求項24〜27のいずれか1項記載の使用。
【請求項29】
前記化合物が、抗体である、請求項24〜28のいずれか1項記載の使用。
【請求項30】
前記化合物が、CD177の可溶性型であるか、又はその可溶性誘導体である、請求項24〜27のいずれか1項記載の使用。
【請求項31】
前記化合物が、TREM-1受容体への結合に関して多価である、請求項30記載の使用。
【請求項32】
前記化合物が、融合タンパク質である、請求項24〜31のいずれか1項記載の使用。
【請求項33】
前記融合タンパク質が、免疫グロブリンの少なくとも一部を含む、請求項32記載の使用。
【請求項34】
前記融合タンパク質が、Fc受容体に結合しない、請求項33記載の使用。
【請求項35】
1種以上の前炎症性サイトカイン又はケモカインの放出により特徴付けられる障害を治療するための医薬品の製造における、TREM-1リガンドの発現を遮断又は減少させる化合物の使用。
【請求項36】
敗血症などの炎症障害を治療するための医薬品の製造における、TREM-1リガンドの発現を遮断又は低下させる化合物の使用。
【請求項37】
前記障害が、微生物性敗血症である、請求項36記載の使用。
【請求項38】
前記障害が、細菌性又は真菌性の敗血症である、請求項36記載の使用。
【請求項39】
前記化合物が、CD177の発現を遮断又は低下させる、請求項35〜38のいずれか1項記載の使用。
【請求項40】
前記化合物が、アンチセンス分子、RNAi分子又はリボザイムである、請求項35〜39のいずれか1項記載の使用。
【請求項41】
前記化合物が、TREM-1リガンド転写のダウンレギュレーター又はTREM-1リガンド遺伝子の破壊因子である、請求項35〜39のいずれか1項記載の使用。
【請求項42】
請求項24〜41のいずれか1項記載の化合物及び医薬として許容し得る担体を含有する、医薬組成物。
【請求項43】
TREM-1受容体への結合又はTREM-1リガンドへの結合に関して多価である、化合物。
【請求項44】
足場に付着された、TREM-1リガンドの可溶性型、又はその可溶性誘導体を複数含む、請求項43記載の化合物。
【請求項45】
前記足場が、免疫グロブリンに由来する、請求項44記載の化合物。
【請求項46】
足場に付着された、複数のTREM-1受容体の可溶性型、又はそれらの可溶性誘導体を含む、請求項43記載の化合物。
【請求項47】
前記足場が、ストレプトアビジンに由来する、請求項46記載の化合物。
【請求項48】
前記動物が、野生型動物と比べ、TREM-1又はTREM-1リガンドの発現を低下するように遺伝子修飾されている、非ヒト動物。
【請求項49】
TREM-1リガンド又はTREM-1受容体についてノックアウトされている、請求項48記載の非ヒト動物。
【請求項50】
前記動物が、TREM-3の発現を低下するように遺伝子操作されている、請求項48又は49記載の非ヒト動物。
【請求項51】
TREM-1/TREM-3二重ノックアウト齧歯類である、請求項50記載の非ヒト動物。
【請求項52】
生物試料を得る工程、及びTREM-1リガンド又はTREM-1リガンドRNAに関して該試料を分析する工程を含む、方法。
【請求項53】
TREM-1リガンドを定量する工程、又はTREM-1リガンドのmRNA若しくはcDNAを定量する工程を含む、請求項52記載の方法。
【請求項54】
前記レベルを、健常な個体から予想され得るものに相当する対照レベル又は範囲と比較する工程を含む、請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記レベルを、1種以上の前炎症性サイトカイン又はケモカインの放出により特徴付けられる障害を持つ個体から予想され得るものに相当する対照レベル又は範囲と比較する工程を含む、請求項53又は54記載の方法。
【請求項56】
前記レベルを、敗血症などの炎症障害を持つ個体から予想され得るものに相当する対照レベル又は範囲と比較する工程を含む、請求項53又は54記載の方法。
【請求項57】
前記障害が、微生物性敗血症である、請求項56記載の方法。
【請求項58】
前記微生物性敗血症が、細菌性又は真菌性の敗血症である、請求項57記載の方法。
【請求項59】
TREM-1リガンドに対する抗体を使用する、請求項52〜58のいずれか1項記載の方法。
【請求項60】
TREM-1リガンドのRNA又はcDNAにハイブリダイズする核酸分子を使用する、請求項52〜58のいずれか1項記載の方法。
【請求項61】
前記方法が、TREM-1リガンドの可溶性型を分析するために使用され、該方法が、細胞外液を含む試料に対して実行される、請求項52〜59のいずれか1項記載の方法。
【請求項62】
前記方法が、膜結合型TREM-1リガンドを分析するために使用され、該方法が、好中球及び/又は単球を含む試料に対して実行される、請求項52〜60のいずれか1項記載の方法。
【請求項63】
生物試料を得る工程、及び該試料をTREM-1受容体の存在に関して分析する工程を含む方法であり、ここでTREM-1リガンドの可溶性型又はその可溶性変種が提供され、かつ該試料が、該可溶性型又は可溶性変種のTREM-1受容体への結合について分析される、前記方法。
【請求項64】
前記可溶性型又は可溶性変種が、CD177の可溶性型又は可溶性変種である、請求項63記載の方法。
【請求項65】
前記可溶性型又は可溶性変種が、請求項43〜47のいずれか1項に記載された化合物である、請求項63又は64記載の方法。
【請求項66】
前記リガンドのTREM-1受容体への結合を妨害するか又はそのような結合の効率を低下させるためにTREM-1リガンドに結合する抗体。
【請求項67】
TREM-1リガンドには結合するが、敗血症性の好中球又は単球上の他のいずれの細胞表面タンパク質にも結合しない抗体。
【請求項68】
TREM-1リガンドに特異的である抗体。
【請求項69】
TREM-1受容体に結合するTREM-1リガンドの一部に特異的である抗体。
【請求項70】
野生型TREM-1リガンドと比べ、TREM-1リガンドの変異型に優先的に結合する抗体。
【請求項71】
TREM-1リガンドの変異型に特異的である抗体。
【請求項72】
細胞の表面上にTREM-1リガンド又はその誘導体を提示する細胞に特異的である抗体。
【請求項73】
前記TREM-1リガンドが、CD177である、請求項66〜72のいずれか1項記載の抗体。
【請求項74】
1種以上の前炎症性サイトカイン又はケモカインのインビボ放出により特徴付けられる障害を診断するためのキットであり、ここで該キットが、TREM-1リガンドへ若しくは該リガンドをコードしている核酸へ結合する化合物を備えているか、又はここで該キットが、TREM-1受容体に結合するTREM-1リガンド若しくはその誘導体を備えている、前記キット。
【請求項75】
敗血症などの炎症障害を診断するためのキットであり、ここで該キットが、TREM-1リガンドへ若しくは該リガンドをコードしている核酸へ結合する化合物を備えているか、又はここで該キットが、TREM-1受容体に結合するTREM-1リガンド又はその誘導体を備えている、前記キット。
【請求項76】
前記障害が、微生物性敗血症である、請求項75記載のキット。
【請求項77】
前記敗血症が、細菌性又は真菌性の敗血症である、請求項76記載のキット。
【請求項78】
結合を検出する手段を更に備えている、請求項74〜77のいずれか1項記載のキット。
【請求項79】
結合を定量する手段を更に備えている、請求項74〜77のいずれか1項記載のキット。
【請求項80】
前記障害が存在する場合に、可視できる変化を提供する指標を1種以上備えている、請求項74〜79のいずれか1項記載のキット。
【請求項81】
前記1種以上の指標が、色の変化又はマーキングの変化を提供する、請求項80記載のキット。
【請求項82】
1種以上の対照を更に備えている、請求項74〜81のいずれか1項記載のキット。
【請求項83】
前記TREM-1リガンドに対する抗体を備えている、請求項74〜82のいずれか1項記載のキット。
【請求項84】
TREM-1 mRNA又はTREM-1 cDNAにハイブリダイズする核酸を備える、請求項74〜82のいずれか1項記載のキット。
【請求項85】
TREM-1リガンドの変異型の存在を同定するためのキットであり、ここで該キットが、該リガンドの野生型よりも該変異型により強力に結合する抗体を備えているか、又はここで該キットが、該野生型をコードしている核酸よりも該変異型をコードしている核酸へより強力にハイブリダイズする核酸を備えている、前記キット。
【請求項86】
前記抗体が、前記TREM-1リガンドの変異型に特異的であるか、又はここで該化合物が、該TREM-1リガンドの変異型をコードしている核酸に特異的である、請求項85記載のキット。
【請求項87】
前記TREM-1リガンドの野生型への結合又は該リガンドをコードしている核酸への結合との比較を可能にする対照を更に備えている、請求項85又は86記載のキット。
【請求項88】
TREM-1リガンド又はその誘導体を提供する工程、及び非ヒト宿主において抗体を産生するためにこれを使用する工程を含む、抗-TREM-1リガンド抗体を得るための方法。
【請求項89】
細胞の表面上にTREM-1リガンド又はその誘導体を提示する細胞を提供する工程、及び非ヒト宿主において抗体を産生するためにこれらを使用する工程を含む、抗-TREM-1リガンド抗体を得るための方法。
【請求項90】
前記抗体を精製する工程を更に含む、請求項88又は89記載の方法。
【請求項91】
a)TREM-1リガンド又はその誘導体を提供する工程;
b)非ヒト宿主において抗-TREM-1リガンド抗体を産生するB細胞を作出するために該リガンド又は誘導体を使用する工程;
c)ハイブリドーマを作製するために、該B細胞を腫瘍細胞と融合する工程:を含む、抗-TREM-1リガンド抗体を産生するハイブリドーマを得る方法。
【請求項92】
前記TREM-1リガンド又は誘導体が、実質的に純粋型である、請求項88、90又は91のいずれか1項記載の方法。
【請求項93】
前記TREM-1リガンドが、CD177である、請求項88〜92のいずれか1項記載の方法。
【請求項94】
抗-TREM-1リガンド抗体を作製するハイブリドーマであり、ここで該抗体が、請求項66〜73のいずれか1項に記載されているものである、前記ハイブリドーマ。
【請求項95】
キメラ抗体の鎖をコードしている核酸分子を1種以上提供する工程、及び好適な発現系において該キメラ抗体を発現する該核酸分子を1種以上使用する工程を含む、TREM-1リガンドに対するキメラ抗体を作製する方法。
【請求項96】
前記発現系が、哺乳類の細胞培養物である、請求項95記載の方法。
【請求項97】
添付されている実施例及び図面を参照し、実質的に本明細書において先に記載されている発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A−B】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21A(i)】
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【図21A(ii)】
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【図21B(i)】
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【図21B(ii)】
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【図21B(iii)】
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【図22】
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【図23】
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【図24A−B】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公表番号】特表2010−534828(P2010−534828A)
【公表日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−517399(P2010−517399)
【出願日】平成20年7月23日(2008.7.23)
【国際出願番号】PCT/EP2008/059668
【国際公開番号】WO2009/013319
【国際公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(505184768)
【氏名又は名称原語表記】BioXell SpA
【Fターム(参考)】