説明

スチリルピリジン誘導体及びアミロイド斑を結合させ画像化するためのその使用

本発明は、アミロイド沈着を画像化する方法、スチリルピリジン化合物、及びアミロイド沈着を画像化する上で有用である放射性標識されたスチリルピリジン化合物の製造方法に関する。本発明は、同様に、アミロイドタンパク質が凝集してアミロイド沈着を形成するのを阻害するための化合物及びその製造方法、及びアミロイド沈着に対し治療薬を送達する方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、新規のスチリルピリジン化合物、アミロイド−β凝集を診断用に画像化し阻害する上でのその使用及び、これらの化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
アルツハイマー病(AD)は、認知衰退、不可逆的記憶喪失、失見当及び言語機能障害を特徴とする進行性神経変性障害である。AD脳切片を死後検査することにより、高度にリン酸化されたタンパク質のフィラメントにより形成された数多くの神経原線維のもつれ(NFT)及びアミロイド−β(Aβ)ペプチドから成る豊富な老人斑(SP)が明らかとなる(最近の精査及び付加的引用については、Ginsberg,S.D.,et al.、「アルツハイマー病及び関連疾患の分子病理学」、Cerebral Cortex:Neurodegenerative and Age−related Changes in Structure and Function of Cerebral Cortex中、Kluwer Academic/Plenum,NY(1999年)、pp.603−654;Vogelsberg−Ragaglia,V.,et al、「アルツハイマー病におけるタウの細胞生物学及び細胞骨格病理学」、Alzheimer’s Disease,Lippincot,Williams & Wilkins,Philadelphia,PA(1999年)、pp.359−372)。
【0003】
アミロイドーシスは、患者の組織内のさまざまな不溶性線維状タンパク質の蓄積を特徴とする身体状態である。アミロイドタンパク質の凝集とそれに続く凝集体及び/又はアミロイドタンパク質のさらなる組合せによって、アミロイド沈着が形成される。脳内のβ−アミロイド(Aβ)ペプチドの凝集体の形成及び蓄積は、ADの発生及び進行における危機的な因子である。
【0004】
アルツハイマー病におけるアミロイド沈着の役割に加えて、アミロイド沈着の存在は、地中海熱、Muckle−Wells症候群、突発性骨髄腫、アミロイド多発ニューロパシー、アミロイド心筋症、全身性老人性アミロイドーシス、アミロイド多発ニューロパシー、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳内出血、ダウン症候群、スクレイピー、クロイツフェルト・ヤコブ病、クール、ゲルストマン・ストリスラー・シャインカー症候群、甲状腺髄様癌、摘出心房アミロイド、透析患者におけるβ2−ミクログロブリンアミロイド、封入体筋炎、筋肉消耗性疾患におけるβ2−アミロイド沈着及びランゲルハンス島糖尿病II型インスリノーマといったような疾病において示されてきた。
【0005】
アミロイドペプチドAβ1-40及びAβ1-42の線維状凝集体は、AD患者における老人斑及び脳血管アミロイド沈着の中に見られるアミロイド前駆体タンパク質から誘導された主要代謝ペプチドである(Xia,W.,et al,J.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.97:9299−9304(2000年))。Aβ斑形成の予防と好転は、この疾病に対する1つの治療として標的にされている(Selkoe,D.,J.JAMA 283:1615−1617(2000年);Wolfe,M.S.,et al.,J.Med.Chem.41:6−9(1998年);Skovronsky,D.M.,及びLee,V.M.,TrendsPharmacol.Sci 27:161−163(2000年))。
【0006】
家族性AD(FAD)は、A前駆体タンパク質(APP)、プレセニリン1(PS1)及びプレセニリン2(PS2)遺伝子内の多重突然変異によってひき起こされる(Ginsberg,S.D.,et al、「アルツハイマー病及び関連疾患の分子病理学」、Cerebral Cortex:Neurodegenerative and Age−related Changes in Structure and Function of Cerebral Cortex中、Kluwer Academic/Plenum,NY(1999年),pp.603−654;Vogelsberg−Ragaglia,V.,et al、「アルツハイマー病におけるタウの細胞生物学及び細胞骨格病理学」、Alzheimer’s Disease,Lippincot,Williams & Wilkins,Philadelphia,PA(1999年),pp.359−372)。
【0007】
ADに内在する正確な機序は完全に理解されていないが、これまで研究された全ての病原性FAD突然変異は、アミロイド生成性がより高い42−43アミノ酸長形のAβペプチドの産生を増大させる。かくして少なくともFADにおいては、Aβ産生の異常調節だけで、神経変性を導く事象カスケードを充分に誘発するものと思われる。実際、アミロイドカスケードの仮説は、脳内の細胞外線維状Aβ凝集体の形成がADの発症における重要な事象であり得るということを示唆している(Selkoe,D.J.,「β−アミロイド前駆体タンパク質の生物学及びアルツハイマー病の機序」Alzheimer’s Disease,Lippincot Williams & Wilkins,Philadelphia,PA(1999年),pp.293−310;Selkoe,D.J.,J.Am.Med.Assoc.283:1615−1617(2000);Naslund,J.,et al,J.Am.Med.Assoc.283:1571−1577(2000年);Golde,T.E.,et al,Biochimica et Biophysica Acta 1502:172−187 (2000年))。
【0008】
脳内の線維状Aβの産生を阻害しその蓄積を低減させようとする上でさまざまなアプローチが現在ADに対する療法候補として評価されつつある(Skovronsky,D.M.及びLee,V.M.,Trends Pharmacol.Sci 21:161−163(2000年);Vassar,R.,et al.,Science 286:735−741(1999年);Wolfe,M.S.,et al.,J.Med.Chem.41:6−9(1998年);Moore,C.L.,et al.,J.Med.Chem.45:3434−3442(2000年);Findeis,M.A.,Biochimica et Biophysica Acta 1502−76−84(2000年);Kuner,P.,Bohrmann,et al.,J.Biol.Chem.275:1673−1678(2000年))。従って、線維状Aβ凝集体を特異的に結合させるリガンドを開発することに関心がある。細胞外SPはアクセス可能な標的であることから、これらの新しいリガンドをインビボ診断ツールとして及び生存している患者におけるADアミロイド形成の研究においてAβの進行性被着を視覚化するためのプローブとして使用することができると思われる。
【0009】
この目的で、線維状Aβ凝集特異的リガントを開発するための複数の興味深いアプローチが報告されてきた(Ashburn,T.T.,et al.,Chem.Biol.3:351−358(1996年);Han,G.,et al,J.Am.Chem.Soc.118:4506−4507(1996);Klunk,W.E.,et al,Biol Psychiatry 35:627(1994年);Klunk,W.E.,et al,Neurobiol Aging 16:541−548(1995年);Klunk,W.E.,et al,Society for Neuroscience Abstract 23:1638(1997年);Mathis,C.A.,et al,Proc.XIIth Intl.Symp.Radiopharm.Chem.,Uppsala,Sweden:94−95(1997年);Lorenzo,A.及びYankner,B.A.,Proc.Natl Acad.Sci.U.S.A.91:12243−12247(1994年);Zhen,W.,et al,J.Med.Chem.42:2805−2815(1999年))。最も魅力的なアプローチは、高共役クリサミン−G(CG)及びコンゴレッド(CR)に基づくものであり、後者は、死後AD脳切片内のSP及びNFTの螢光染色のために使用されてきた(Ashburn,T.T.,et al,Chem.Biol 3:351−358(1996年);Klunk,W.E.,et al,J.Histochem.Cytochem.37:1273−1281(1989年))。CR、CG及びCGの3’−ブロモ−及び3’−ヨード誘導体の線維状Aβ凝集体に対する結合についての阻害定数(Ki)はそれぞれ2,800、370、300及び250nMである(Mathis,C.A.,et al,Proc.XIIth Intl.Symp.Radiopharm.Chem.,Uppsala,Sweden:94−95(1997年))。これらの化合物は、インビトロでAβ(1−40)ペプチド凝集体に対し、ならびにAD脳切片内で線維状Aβ被着物に対して選択的に結合することが示されてきた(Mathis,C.A.,et al,Proc.XIIth Intl.Symp.Radiopharm.Chem.,Uppsala,Sweden:94−95(1997年))。
【0010】
脳内のAβ凝集体を画像化することの潜在的利益がいくつか存在する。画像化技術は、脳内に余剰のAβ斑をもつ潜在的患者(従って、これらの患者はアルツハイマー病を発生させる可能性が高い)を識別することにより診断を改善させる。これは又、疾病の進行を監視するためにも有用である。斑防止薬による治療が利用可能となった場合、脳内のAβ斑の画像化は、治療を監視するための本質的な手段を提供し得る。かくして、患者の体内のアミロイド沈着を検出し定量するための単純で非侵襲性の方法が熱望されてきた。現在、アミロイド沈着の検出には、生検又は剖検材料の組織学的分析が関与する。両方の方法共、欠点がある。例えば、剖検は、死後診断のためにしか使用できない。
【0011】
インビボでのアミロイド沈着の直接的画像化は、被着物が、正常な組織と同じ物理的特性(例えば密度及び含水量)の多くを有することから、困難である。磁気共鳴映像法(MRI)及びコンピュータ断層撮影(CAT)を用いてアミロイド沈着を画像化する試みは、期待外れであり、一部の有利な条件下でしかアミロイド沈着を検出できなかった。さらに、抗体、血清アミロイドPタンパク質又はその他のプローブ分子でアミロイド沈着を標識するための研究努力により組織周辺に幾分かの選択性が得られたが、組織内部の画像化は貧弱なものであった。
【0012】
生きた脳の中のAβ凝集体を検出するための潜在的リガントは、無傷の血液−脳障壁を横断しなければならない。かくして、(コンゴレッドに比べて)比較的小さい分子サイズと高い親油性をもつリガンドを用いることにより、脳の摂取を改善することができる。AD脳におけるAβ凝集体の染色のための染料として、高共役チオフラビン(S及びT)が一般に用いられる(Elhaddaoui,A.,et al,Biospectroscopy 1:351−356(1995年))。
【0013】
(主として高リン酸化タウタンパク質から成る)もつれ及び(Aβタンパク質凝集体を含有する)斑の両方を結合させるための高親油性トレーサ[18F]FDDNPが報告されてきた(Shoghi−Jadid K,et al,Am J Geriatr Psychiatry.2002年;10:24−35)。陽電子放出型断層撮影法(PET)を用いて、このトレーサが、9人のAD患者と7人の比較用対象において斑ともつれの被着物を特異的に標識することが報告された(Nordberg A.Lancet Neurol.2004年;3:519−27)。関心対象の脳領域と脳橋の相対的滞留時間と呼ばれる新規の薬物動態分析手順を用いて、AD患者と比較用対象の間の差異が実証された。相対的滞留時間は、AD患者において有意に高いものであった。このことは、FDDNPが、インビトロでAβ原線維に対してそしてエクスビボでAβ斑に対して結合するために一部のNSAIDと競合するという興味ある発見によりさらに複雑なものとなっている(Agdeppa ED,et al.2001年;Agdeppa ED,et al.,Neuroscience.2003年;l17:723−30)。
【0014】
([11C]PIBとも呼ばれる)ベンゾチアゾールアニリン誘導体[11C]6−OH−BTA−1を用いることにより、AD患者の脳内でβ−アミロイドを画像化することが最近になって報告された。(Mathis CA,et al.,Curr Pharm Des.2004年;10:1469−92;Mathis CA,et al,Arch.Neurol.2005年,62:196−200)。[18F]FDDNPについて観察されたこととは異なり、[11C]6−OH−BTA−1は、特異的にインビボで線維状Aβに結合する。軽度のADと診断された患者は、ADにおいては大量のアミロイド沈着を含むことがわかっている皮質内に、著しい[11C]6−OH−BTA−1の保持を示した。AD患者群においては、[11C]6−OH−BTA−1の保持は、前頭皮質で最も顕著に増大していた。頭頂葉皮質、側頭皮質及び後頭皮質内、そして線条体内でも、大幅な増加が観察された。[11C]6−OH−BTA−1の保持は、AD患者及び比較用対象において、(皮質下白質、脳橋及び小脳といったような)アミロイド被着による影響を比較的受けていないものとして知られている部域内で同等であった。近年、もう1つの11C標識されたAβ斑標的化プローブ、スチルベン誘導体−[11C]SB−13が研究されてきた。[3H]SB−13を用いたインビトロ結合は、該化合物が優れた結合親和力を示したこと、そしてAD症例の皮質灰白質内では結合が明らかに測定できるが白質内ではできないということを示唆している。(Kung M−P,et al,Brain Res.2004年;1025:89−105)。対照の脳の皮質組織ホモジネート内には非常に低い特異的結合しか存在しなかった。AD皮質ホモジネート内の[3H]SB−13のKd値は、2.4±0.2nMであった。高い結合能力と匹敵する値が観察された(14〜45pmol/mgのタンパク質)(同上)。予想された通り、AD患者において、[11C]SB−13は、軽度乃至中度のAD患者で前頭皮質(恐らくは、高密度のAβ斑を含む部域)中で高い蓄積を示したが、年齢適合対照の対象においてはこれを示さなかった。(Verhoeff NP,et al.,Am J Geriatr Psychiatry.2004年;12:584−95)。
【0015】
患者の体内のアミロイド沈着を画像化し定量するための非侵襲性技術を得ることが有用であると思われる。さらに、アミロイドタンパク質が凝集してアミロイド沈着を形成するのを阻害する化合物、及びアミロイドタンパク質凝集を阻害する1つの化合物の能力を決定するための方法を得ることが有用であると思われる。
【発明の開示】
【0016】
発明の概要
本発明は、構造式I、Ia、II及びIIIの新規化合物を提供する。
本発明は、同様に、構造式I、Ia、II及びIIIの放射性標識化合物、医薬として許容される担体又は希釈剤を含む診断用組成物をも提供する。
【0017】
本発明はさらに、検出可能な量の構造式I、Ia、II及びIIIの標識化合物又はその医薬として許容される塩、エステル、アミド又はプロドラッグを患者に導入する段階を含む、アミロイド沈着を画像化する方法を提供している。
【0018】
本発明は同様に、アミロイドを阻害する量の構造式I、Ia、II及びIIIの標識化合物又はその医薬として許容される塩、エステル、アミド又はプロドラッグを哺乳動物に投与する段階を含む、アミロイドタンパク質の凝集を阻害するための方法をも提供する。
【0019】
本発明のさらなる態様は、本明細書に記述された構造式I、Ia、II及びIIIのアミロイド阻害及び画像化化合物を合成するために有用な方法及び中間体に向けられている。
【0020】
発明の詳細な説明
式I:
【0021】
【化1】

【0022】
で表される化合物又は医薬として許容される塩であって、式中、
nが1〜6の整数であり;A1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり;その他のものは許容される通りに−CH又は−CR2であり;
1は、
a.−(CH2pNRab、ここで、Ra及びRbが独立して水素、C1-4アルキル、ヒドロキシ(C1-4)アルキル又はハロ(C1-4)アルキルであり、pが0〜5の整数である;
b.ヒドロキシ、
c.C1-4アルコキシ
d.ヒドロキシ(C1-4)アルキル、
e.ハロゲン、
f.シアノ、
g.水素、
h.ニトロ、
i.(C1−C4)アルキル、
j.ハロ(C1−C4)アルキル、
k.ホルミル、
l.−NHCO(C1-4アルキル)、及び
m.−OCO(C1-4アルキル)、
からなる群から選択され;
【0023】
2は、
i.式:
【0024】
【化2】

【0025】
(式中、qは1〜10の整数であり;Zはハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換ベンジルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換、C6-10アリールからなる群から選択されるか、そうでなければZはヒドロキシであってよく;各ケースにおいてR30、R31、R32及びR33が水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択されるか、そうでなければZはヒドロキシである);
【0026】
i’.式:
【0027】
【化3】

【0028】
(式中、qが1〜10の整数であり、Rx及びRyは水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり;tは0、1、2、又は3であり;Z、R30、R31、R32及びR33は以上で記述された通りである);、
【0029】
ii.式:
【0030】
【化4】

【0031】
(式中、Yは、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;Uは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;R34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40は各ケースにおいて、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
【0032】
ii’.式:
【0033】
【化5】

【0034】
(式中、Rx及びRyが水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり;tが0、1、2又は3であり;Y、U、R34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40が以上で記述された通りである);
【0035】
iii.NR’R”、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり;dが1〜4の整数であり;R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択される;
【0036】
iv.NR’R”−(C1-4)アルキル、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、dが1〜4の整数であり;R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択される;
【0037】
v.ハロ(C1-4)アルキル;及び
vi.下記の構造:[ハロ(C1-4)アルキル−O−(C1-4)アルキル]−を有するエーテル(R−O−R)
からなる群から選択され;
【0038】
7及びR8は、各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される。
【0039】
好ましい化合物には、構造上の単数又は複数の出現においてハロゲンが放射性標識ハロゲンである化合物が含まれる。同様に好ましいのは、ハロゲンがI、123I、125I、131I、Br、76Br、77Br、F又は18Fからなる群から選択されている化合物である。特に好ましい化合物は、18Fを含有する化合物である。123Iを含有する化合物も特に好まれる。
【0040】
1の有用な値が以上で列挙されている。好ましい値は、ヒドロキシ又はNRab(CH2p−であり、ここで、pは0〜5の整数であり、Ra及びRbは独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、Xはハロゲンであり、dは1〜4の整数である。pの有用な値としては、0〜5の整数が含まれる。好ましくはpは0、1又は2である。最も好ましくは、R1がNRabを表わすようにpは0である。好ましい実施形態において、R1は、それぞれの架橋との関係においてメタ又はパラ位置のいずれかにある。R1の好ましい値はNRabであり、式中Ra及びRbは、独立して水素又はC1-4アルキルである。この実施形態においては、C1-4アルキルがメチルであることが好ましい。好ましくはRa及びRbのうちの一方が水素であり、もう一方がC1-4アルキル、例えばメチルである。最も好ましくは、Ra及びRbの両方がメチルである。R1のもう1つの好ましい値はヒドロキシである。同様に好ましいのは、投与後にR1の好ましい値を生み出す任意のプロドラッグ基である。かかるプロドラッグ基は当該技術分野において周知である。
【0041】
nの有用な値としては、1〜6の整数が含まれる。好ましくは、nの値は1〜4である。最も好ましくは、nの値は1〜3である。nが1であることが特に好ましい。
【0042】
7とR8の有用な値は、各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される。nの値は、化合物中に存在するR7及びR8基の数を決定する。特定の化合物中に2回以上存在する場合、R7及びR8の各ケースにおいて、値はR7及びR8のいずれかもう一方の値と異なるものであってよい。好ましい実施形態においては、R7及びR8は各々、すべてのケースにおいて水素である。
【0043】
2の有用な値としては、以上で描かれているように、部分構造i、i’、ii、ii’、iii、iv、v及びviが含まれる。式Iの好ましい実施形態においては、R2は、それぞれの架橋との関係においてメタ又はパラ位置のいずれかにある。好ましくは、R2は部分構造i又はiiである。同様に好ましいのは、部分構造i’及びii’である。これらの実施形態においては、qの有用な値には、1〜10の整数が含まれる。好ましくは、R2がi又はi’である化合物において、qは1〜5の整数である。最も好ましくは、qは1〜4、特に3又は4である。部分構造i又はi’において、R30、R31、R32及びR33の有用な値には独立して水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルが含まれる。好ましい化合物としては、R30、R31、R32及びR33のうちの単数又は複数のものが水素である化合物が含まれる。より好ましい化合物としては、R30、R31、R32及びR33の各々が水素である化合物が含まれる。
【0044】
部分構造ii又はii’の中で、Y、U及びR34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40の有用な値は、以上で記述されている。好ましい化合物としては、Uがヒドロキシである化合物が含まれる。
【0045】
有用な化合物としては、A1、A2、A3、A4及びA5のうちの1個以上3個以下のものがNであり、その他のものは許容される通りに−CH又は−CR2である化合物が含まれる。NがA4の位置にあることが最も好ましい。
【0046】
式Iの好ましい化合物には、A4がNであり、下記の式:
【0047】
【化6】

【0048】
を有し、式中、Ra及びRbが水素又はC1−C4アルキルから独立して選択され、Zが上述の通りであり、qが1〜5の整数である化合物が含まれる。好ましい化合物の例としては、
【0049】
【化7】

【0050】
が含まれ、ここで、qが1〜4の整数であり;例えば、
【0051】
【化8】

【0052】
である。
【0053】
2がiiである場合、式Iのその他の好ましい化合物としては、
【0054】
【化9】

【0055】
が含まれる。
【0056】
もう1つの態様においては、本発明は、下記の構造:
【0057】
【化10】

【0058】
を有する式Iの化合物又は医薬として許容されるその塩に関し、式中、
1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり、その他のものは許容される通りに−CH又は−CR2であり;nが1〜6の整数であり;R1が、以上で記述された全ての有用な値、好ましくはヒドロキシ又はNRab(CH2p−を含み、ここでpは0〜5の整数であり、Ra及びRbは独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、Xはハロゲンであり、dは1〜6の整数であり;
【0059】
2は、
i.式:
【0060】
【化11】

【0061】
(式中、qが2〜10の整数であり;Zが−Chである);
【0062】
i’.式:
【0063】
【化12】

【0064】
(式中、qが1〜10の整数であり、Rx及びRyが水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり、tが0、1、2、又は3であり;Z、R30、R31、R32及びR33が、記述された通りであり;Zが−Chである);
【0065】
ii.式:
【0066】
【化13】

【0067】
(式中、Zが−Chで、R30、R31、R32及びR33が以上で記述された通りである);
【0068】
iii.式:
【0069】
【化14】

【0070】
(式中、Yが−Chであり;Uが水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ及びハロゲン置換C6-10アリールであり;R34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40は各ケースにおいて、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
【0071】
iii’.式:
【0072】
【化15】

【0073】
(式中、Rx及びRyが水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり;tが0、1、2又は3であり、Y、U、R34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40が以上で記述された通りである);
【0074】
iv.−(CH2w−Ch、ここで、wが1〜10の整数である;
v.−Ch;及び
vi.−(CH2w−Ch、ここで、wが1〜10の整数である
からなる群から選択され、
【0075】
ここで、「−Ch」部分が、金属と錯化して金属キレートを形成する能力をもつキレート化リガンドである、式Iの化合物又はその医薬として許容される塩に向けられている。当該技術分野においては数多くのリガンドが公知であり、本発明の化合物用の標識化部分としての使用に適している。当業者であれば、かかるリガンドが化合物を標識するための1つの方法を提供すること、そして本発明は、数多くが互換性あるものである特定のリガンドに制限されないということを理解する。好ましくは、このリガンドは、3又は4座リガンド、例えばN3、N2S、NS2、N4及び、限定されないが、下記の構造:
【0076】
【化16】

【0077】
で表わされるN22タイプのリガントであり、ここで、Rpが水素又はスルフヒドリル保護基であり、R910、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R43及びR44が各ケースにおいて水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される。99m−Tcといった金属と錯化された場合、−Chは、下記の構造:
【0078】
【化17】

【0079】
を有する。
【0080】
付加的には、レニウム放射性同位体を、テクネチウムではなくむしろ4座リガントで錯化することができる。キレート化部分が金属と錯化されていない場合、Rpは両方共水素であり、そうでなければ、メチルオキシメチル、メトキシエトキンメチル、p−メトキンベンジル又はベンジルを含めた、硫黄に利用可能なさまざまな保護基のいずれかであり得る。硫黄保護基は、Greene,T.W.及びWuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,第2版,John Wiley and Sons,Inc.,New York(1991年)の中で詳細に記述されている。保護基Rpは、トリフルオロ酢酸、塩化第2水銀又は液体アンモニア中のナトリウムといったような、有機合成の技術分野において周知の適切な方法によって除去することができる。アセトアミドメチル及びベンズアミドメチルを含むルイス酸不安定基の場合、Rpを無傷の状態に残すことができる。この場合のテクネチウムでのリガンドの標識は、保護基を分割し、保護されたジアミンジチオールを未保護形態と同等のものにする。さらに、一般的なN22タイプのいくつかのリガンドが知られており、本発明の範囲を変更することなく、これを互換的に使用することができ;及び、
7及びR8は各々のケースにおいて、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルから成る群から独立して選択される。
【0081】
1の好ましい値は、ヒドロキシ又はNRab(CH2p−であり、ここで、pは0〜5の整数であり、Ra及びRbは独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、ここでXはハロゲンであり、dは1〜4の整数である。pの有用な値としては、0〜5の整数が含まれる。好ましくは、pは0、1又は2である。最も好ましくは、pは、R1がNRabを表わすことになるように0である。好ましい実施形態においては、R1は、それぞれの架橋との関係においてメタ又はパラ位置のいずれかにある。R1の好ましい値は、NRabであり、式中Ra及びRbは独立して水素又はC1-4アルキルである。この実施形態においては、C1-4アルキルがメチルであることが好ましい。好ましくは、Ra及びRbのうちの1つは水素であり、もう一方はメチルといったようなC1-4アルキルであり、そうでなければRaとRbの両方がメチルである。R1のもう1つの好ましい値は、ヒドロキシである。R1として同じく好ましいのは、体内への投与後、以上に列挙したR1の好ましい値まで代謝するか又は分解する任意の基である。かかる基は、当該技術分野においてプロドラッグを構成するものとして知られており、プロドラッグを形成する能力をもつ基は、当業者にとっては周知のものである。
【0082】
nの有用な値としては、1〜6の整数が含まれる。好ましくは、nの値は1〜4である。最も好ましくは、nの値は1〜3である。nが1であることが特に好ましい。
【0083】
7及びR8の有用な値は、各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルから成る群から独立して選択される。nの値は、化合物中に存在するR7及びR8基の数を決定する。特定の化合物中に2回以上存在する場合、R7及びR8の各ケースにおいて、値はR7及びR8のいずれかもう一方の値と異なるものであってよい。好ましい実施形態においては、R7及びR8は各々、全てのケースにおいて水素である。
【0084】
2の有用な値としては、以上で描かれているように、部分構造i、i’、ii、iii及びiii’が含まれる。式Iの好ましい実施形態においては、R2は、それぞれの架橋との関係においてメタ又はパラ位置のいずれかにある。好ましくは、R2がi及びi’である化合物において、qは2〜5の整数である。最も好ましくは、qは3又は4である。部分構造i又はi’においては、R30、R31、R32及びR33の有用な値には、独立して水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルが含まれる。好ましい化合物としては、R30、R31、R32及びR33のうちの単数又は複数のものが水素である化合物が含まれる。最も好ましい化合物としては、R30、R31、R32及びR33の各々が水素である化合物が含まれる。
【0085】
部分構造iii又はiii’において、U及びR34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40の有用な値は以上で記述されている。好ましい化合物としては、Uがヒドロキシである化合物が含まれる。
【0086】
有用な化合物としては、A1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ、3つ以下のものがNであり、その他のものは許容される通りに−CH又は−CR2である化合物が含まれる。A1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つだけがNである場合、それはA4であることが好ましい。
【0087】
もう1つの態様において、本発明は、下記の構造:
【0088】
【化18】

【0089】
を有する式IIで表される化合物又は医薬として許容されるその塩に関し、式中、
1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり、その他のものは、許容される通りに−CH、−CR2又は−CR3であり;R5及びR5’は独立して水素又はC1-4アルキルであり;R1及びR2は、各ケースにおいて、水素、ハロゲン、C1-4アルキル、シアノ、カルボキシ(C1-5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、ハロ(C1-4)アルキル、ホルミル及びNR67(CH2p−(ここで、pは0〜5の整数であり、R6及びR7は独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、ここでXは水素であり、dは1〜4の整数である)からなる群から独立して選択され;R1及びR2について以上で列挙した値を加えて、R1及び/又はR2が独立してヒドロキシでもあり得;R3は、水素、ハロゲン、C1-4アルキル、シアノ、カルボキシ(C1-5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、ハロ(C1-4)アルキル、ホルミル、NR67(CH2p−(ここで、pは0〜5の整数であり、R6及びR7は独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、Xはハロゲンであり、dは1〜4の整数である)、18フルオロメチル、18フルオロエチル、18フルオロプロピル及びSn(アルキル)3からなる群から選択され;
【0090】
4は、
a.C1-4アルキルチオ
b.C1-4アルキルスルホニル、
c.ヒドロキシ、
d.C1-4アルコキシ、
e.pが0〜5の整数であり、R6及びR7が独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、ここでXがハロゲンであり、dが1〜4の整数であるものとして、NR67(CH2p−、
f.フェニル(C1-4)アルキル、
g.C6-10アリール、
h.ヘテロアリール、
i.複素環
j.複素環(C1-4)アルキル、及び
k.C3-6シクロアルキル
からなる群から選択され;
【0091】
ここで、前記フェニル(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1-4)アルキル又はC3-6シクロアルキルが、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノ又はメチルアミノのうちの1つにより置換され;X’は、水素、18フルオロメチル、18フルオロエチル、18フルオロプロピル、125I、123I、131I、18F、76Br、77Br又はSn(アルキル)3であり;ただし、ここで、R1、R2、R3及びR4のうちの1つがNR67(CH2p−であるか又は、R1、R2及びR4のうちの1つがヒドロキシであることが条件となっている、式IIの化合物又は医薬として許容される塩に向けられている。もう1つの実施形態においては、R1、R2又はR4のうちの1つがヒドロキシであることも想定されている。
【0092】
5及びR5’の有用な値としては、以上で列挙した全ての値が含まれる。好ましくは、R5及びR5’は独立して水素又はメチルといったC1-4アルキルである。同様に好ましいのは、R1及びR2は独立してヒドロキシ、モノメチルアミン又はジメチルアミンである。
【0093】
3の有用な値としては、以上で列挙した全ての値が含まれる。より好ましくは、R3は水素、18フルオロメチル、18フルオロエチル、18フルオロプロピル、125I、123I、131I又は18Fである。
【0094】
1及びR2の有用な値には、以上で列挙した全ての値が含まれる。好ましくは、R1及びR2は独立して水素又はメチルといったC1-4アルキルである。
【0095】
4の有用な値としては、以上に列挙した全ての値が含まれる。好ましくはR4はメチルチオ、メチルスルホニル、ヒドロキシ、メトキシ又はNR67(CH2p−である。
【0096】
X’の有用な値としては、以上に列挙した全ての値が含まれる。好ましい値としては、水素、18フルオロメチル、18フルオロエチル又は18フルオロプロピル、125I、123I、131I及び18Fが含まれる。
【0097】
1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つだけがNである本発明の全ての化合物においては、A4がNであることがさらに好ましい。
【0098】
本発明の代表的な化合物としては、
【0099】
【化19】

【0100】
が含まれ、式中、−ChはN22タイプのキレート化部分であり、X、q、Ra、Rb、R7、R8、R30、R31、R32及びR33は上述の通りである。最も好ましくは、Ra及びRbは両方共メチルである。
【0101】
もう1つの実施形態に入るのは、下記の一般構造:
【0102】
【化20】

【0103】
を有する式I’aで表される化合物であり、式中、A1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり、その他のものは−CHであり;qは1〜10の整数であり;R’とR”は各々独立して水素又はC1-4アルキルであり、Xは放射性標識されたハロゲン又は−Ch部分である。これらの化合物の一例としては、下記の構造:
【0104】
【化21】

【0105】
を有する式Iaで表される化合物が含まれ、式中、A1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり、その他のものは−CHであり;qは1〜10の整数であり;Xは放射性標識されたハロゲン又は−Ch部分である。好ましくは、モノ又はジC1-4アルキルアミノ、より好ましくはモノメチルアミノ又はジメチルアミノ及びPEG置換基が、エチレン架橋との関係においてパラ位置にある。同様に、A4がNであり、A1、A2、A3、及びA5が各々−CHであることが好ましい。qの好ましい値は2〜5の整数であり;特に好ましい値は、3及び4である。Xの好ましい値としては、123I及び18Fが含まれる。Xの最も好ましい値は18Fである。
【0106】
本発明のもう1つの実施形態に入るのは、下記の構造:
【0107】
【化22】

【0108】
を有する式IIIで表される化合物及び医薬として許容されるその塩であり、式中、nは1〜6の整数であり、A1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下がNであり、その他は許容される通りに−CH、−CR2、又は−CR3であり;R1は、式Iの下で、上記に列挙されている全ての有用な値を含み、好ましくはヒドロキシ又はNRab(CH2p−であり、式中pは0〜5の整数であり、Ra及びRbは独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、ここでXはハロゲン、dは1〜4の整数であり、R3125I、123I、131I、18F、18F(C1−C4)アルキル、76Br、77Br又はSn(アルキル)3の群から選択され;
【0109】
2は、
i.式:
【0110】
【化23】

【0111】
(式中、qが1〜10の整数であり;Zが水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択されており;R30、R31、R32及びR33が各ケースにおいて水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
【0112】
i’.式:
【0113】
【化24】

【0114】
(式中、qが1〜10の整数であり、Rx及びRyが水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり;tが0、1、2又は3であり;Z、R30、R31、R32及びR33が記述されている通りである);
【0115】
ii.式:
【0116】
【化25】

【0117】
(式中、Y及びUが水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択されており;Uが水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択されており;R34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40は各ケースにおいて、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
【0118】
ii’.式:
【0119】
【化26】

【0120】
(式中、Rx及びRyが水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり;tが0、1、2、又は3であり、Y、U、R34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40が以上で記述されている通りである);
【0121】
iii.NR’R”、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり;dが1〜4の整数であり;R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択される;
【0122】
iv.NR’R”−(C1-4)アルキル、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、dが1〜4の整数であり;R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキル、からなる群から選択される;
【0123】
v.ハロ(C1-4)アルキル;及び
vi.下記の構造:[ハロ(C1-4)アルキル−O−(C1-4)アルキル]−を有するエーテル(R−O−R)
からなる群から選択され;及び
【0124】
7及びR8は、各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される。
【0125】
好ましい化合物としては、構造上の単数又は複数の出現の中でハロゲンが放射性標識されたハロゲンである化合物が含まれる。同様に好ましいのは、ハロゲンがI、123I、125I、131I、Br、76Br、77Br、F又は18Fから成る群から選択されている化合物である。特に好ましい化合物は、18Fを含有するものである。123Iを含有する化合物も同様に特に好まれる。
【0126】
1の有用な値は、以上で列挙されている。好ましい値はヒドロキシ又はNRab(CH2p−であり、式中pは0〜5の整数であり、Ra及びRbは独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXでありここでXはハロゲンであり、dは1〜4の整数である。pの有用な値としては0〜5の整数が含まれている。好ましくはpは0、1又は2である。最も好ましくは、R1がNRabを表わすような形でpは0である。好ましい実施形態においては、R1は、それぞれの架橋との関係においてメタ又はパラ位置にある。R1の好ましい値は、NRabであり、式中Ra及びRbは独立して水素又はC1-4アルキルである。この実施形態においては、C1-4アルキルがメチルであることが好ましい。好ましくは、Ra及びRbのうちの少なくとも一方が水素であり、他方がメチルといったようなC1-4アルキルである。最も好ましくは、Ra及びRbの両方がメチルである。R1のもう一方の好ましい値はヒドロキシである。R1として同様に好ましいのは、体内への投与後、以上で列挙したR1の好ましい値まで代謝又は分解する任意の基である。かかる基は、当該技術分野においてプロドラッグを構成するものとして知られており、プロドラッグを形成する能力をもつ基は、当業者にとって周知のものである。
【0127】
nの有用な値としては1〜6の整数が含まれる。好ましくは、nの値は1〜4である。最も好ましくは、nの値は1〜3である。nが1であることが特に好ましい。
【0128】
7及びR8の有用な値は、各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルから成る群から独立して選択される。nの値は、化合物中に存在するR7及びR8基の数を決定する。特定の化合物中に2回以上存在する場合、R7及びR8の各ケースにおいて、値はR7及びR8のいずれかもう一方の値と異なるものであってよい。好ましい実施形態においては、R7及びR8は各々、全てのケースにおいて水素である。
【0129】
2の有用な値としては、以上で描かれているように、部分構造i、i’、ii、ii’iii、iv、v及びviが含まれる。構造式Iの好ましい実施形態においては、R2は、それぞれの架橋との関係においてメタ又はパラ位置のいずれかにある。好ましくは、R2は、部分構造i又はiiである。同様に好ましいのは部分構造i’及びii’である。これらの実施形態においては、qの固有の値として1〜10の整数が含まれる。好ましくは、R2がi及びi’である化合物において、qは2〜5の整数である。最も好ましくは、qは1〜4、特に3又は4である。部分構造i又はi’においては、R30、R31、R32及びR33の有用な値には、独立してが含まれる。好ましい化合物としては、R30、R31、R32及びR33のうちの単数又は複数のものが水素である化合物が含まれる。最も好ましい化合物としては、R30、R31、R32及びR33の各々が水素である化合物が含まれる。
【0130】
部分構造ii又はii’において、Y、U及びR34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40の有用な値は以上で記述されている。好ましい化合物としては、Uがヒドロキシである化合物が含まれる。
【0131】
有用な化合物としては、A1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上、3つ以下のものがNであり、その他のものは許容される通りに−CH又は−CR2である化合物が含まれる。NがA4位置にあることがさらに好ましい。
【0132】
式IIIの特に有用な化合物としては、A4がNであり、その他が、許容される通りに−CH、−CR2又は−CR3である化合物が含まれる。
【0133】
4がNである構造式IIIの特に好ましい化合物としては、下記:
【0134】
【化27】

【0135】
(式中、Ra及びRbは独立して、水素又はC1−C4アルキルから選択され、qは1〜4の整数であり、R3は好ましくは123I又は18Fである)
を含む。
【0136】
式IIIの最も好ましい化合物の例としては、下記:
【0137】
【化28】

【0138】
が含まれる。
【0139】
2がiiである場合、式IIIのその他の好ましい化合物としては、下記:
【0140】
【化29】

【0141】
(式中、Yは水素及びFからなる群から選択される)
が含まれる。
【0142】
2がi又はi’でtが0である場合の構造式IIIの化合物としては、下記:
【0143】
【化30】

【0144】
(式中、R1及びR3が式IIIの下で以上で記述された通りである)
などのヒドロキシエーテルが含まれる。
【0145】
tがゼロ以外のものである−(CRxytを含有する式IとIIIの全ての実施形態においては、化合物は、置換基と窒素含有環の間には少なくとも1つの炭素−炭素結合が存在している下記の一般的構造:
【0146】
【化31】

【0147】
を有する。
【0148】
本発明の化合物は同様に、放射性標識として炭素の放射性同位体を含有することもできる。これは、その原子についてのバックグラウンドレベルのものを上回る比活性をもつ、好ましくは11Cである単数又は複数の放射性炭素原子を含む化合物を意味する。この点において、天然に存在する元素が、放射性同位体を一部含んださまざまな同位体の形で存在するということは周知である。天然に存在する元素の放射能は、これらの同位体の天然の分布又は存在度の結果であり、一般にバックグラウンドレベルと呼ばれる。本発明の炭素標識化合物は、天然存在度より高い、従ってバックグランドレベルを上回る比活性を有する。本発明の炭素標識化合物(単複)を含む本明細書で請求されている組成物は、追跡、画像化、放射線治療法などのためにその組成物を使用できるほどの化合物量を有する。
【0149】
本明細書に開示されているいくつかの実施形態においては、ハロゲン、好ましくは18F又はキレート化剤は、可変的な数のエトキシ基をもつPEG鎖を通してスチリルピリジン主鎖に連結されている。フッ素化スチリルピリジン2は、高い結合親和力を示した(Ki=2.5±0.4nM)。ジメチルチオ類似体は、最大の親和力を示した。これは、モノメチルアミノ置換された時点でより高い親和力を有する傾向のあるスチルベン類似体と対照的である。本明細書のスキーム1−3で示されているように、放射性標識はうまく実施され、標的化合物を提供した。スキーム5の中の化合物2の合成は、約60分の調製時間;最高35%の放射化学的収率(減衰補正済み);98%超の放射化学的純度;及び約1000〜約1500Ci/mmolの比活性という結果をもたらした。正常なマウスにおける18Fペジル化スチリルピリジンのインビボ生体内分布は、iv(静脈内)注射の後に優れた脳内進入及び急速な洗い出しを示した。2の死後AD脳切片のオートラジオグラフィは、Aβ斑の存在に関する特異的結合を確認した。
【0150】
6-10アリールの範囲下の好ましい値としては、フェニル、ナフチル又はテトラヒドロナフチルが含まれる。ヘテロアリールの範囲下の好ましい値には、チエニル、フリル、ピラニル、ピロリル、ピリジニル、インドリル及びイミダゾリルが含まれる。複素環の範囲下の好ましい値としては、ピペリジニル、ピロリジニル及びモルホリニルが含まれる。C6-10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1-4)アルキル又はC1-6シクロアルキルの好ましい実施形態には、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノ又はメチルアミノのうちの1つで置換された環が含まれる。
【0151】
式I、Ia、II及びIIIの化合物は、溶媒和、特に水和されてもよい。水和は、化合物又は化合物を含む組成物の製造中に発生し得、そうでなければ、化合物の吸湿性に起因して経時的に発生し得る。さらに、本発明の化合物は、水、エタノールなどといった医薬として許容される溶媒と溶媒和された形態と同様非溶媒和形態で存在し得る。一般に、溶媒和形態は、本発明の目的では、未溶媒和形態と等価とみなされる。
【0152】
任意の変数が、いずれかの構成成分中又は式I、Ia、II又はIII中で2回以上発生する場合、各出現時点でのその定義は、その他全ての出現でのその定義からは独立したものである。同様に、置換基及び/又は変数の組合せは、かかる組合せが安定した化合物を結果としてもたらす場合にのみ許容可能である。
【0153】
本明細書において単独で又はもう1つの基の一部として用いられている「アルキル」という用語は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル及びイソブチルといったような最大8個の炭素、好ましくは6個の炭素、より好ましくは4個の炭素の直鎖及び分岐の両方のラジカルを意味する。
【0154】
「アルコキシ」という用語はここでは、限定的な意味なくメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどを含め、酸素原子に結合されて、鎖長がそれに限定されるのでないかぎり以上で定義づけされた通りの直鎖又は分岐アルキルラジカルを意味するものとして使用される。好ましくは、アルコキシ鎖は長さが1〜6個の炭素原子、より好ましくは1〜4個の炭素原子である。
【0155】
本明細書において単独で又はもう1つの基の一部として用いられている「モノアルキルアミン」という用語は、以上で定義されている通りの1つのアルキル基で置換されたアミノ基を意味する。
【0156】
本明細書において単独で、又はもう1つの基の一部として用いられている「ジアルキルアミン」という用語は、以上で定義されている通りの2つのアルキル基で置換されたアミノ基を意味する。
【0157】
本明細書において単独で、又はもう1つの基の一部として用いられている「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、塩素、臭素、フッ素又はヨウ素及びそれらの同位体を意味する。「放射性ハロゲン」という用語は、放射性ハロゲン同位体を特定的に意味する。
【0158】
本明細書で用いられている「ハロアルキル」という用語は、クロロメチル、ヨードメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル及び2−クロロエチルといったような、単数又は複数の塩素、臭素、フッ素又はヨウ素で置換された(ただしフッ素及び塩素が好ましい)上述のアルキル基のいずれかを意味する。
【0159】
本明細書において単独で、又はもう1つの基の一部として用いられている「アルキルチオ」という用語は、Rが以上で定義されている通りのC1-4アルキルであるものとして、R−Sという構造のチオエーテルを意味する。
【0160】
本明細書において単独で、又はもう1つの基の一部として用いられている「アルキルスルホニル」という用語は、Rが以上で定義されている通りのC1-4アルキルであるものとしてR−SO2という構造のスルホンを意味する、
【0161】
本明細書において単独で、又はもう1つの基の一部として用いられている「アリール」という用語は、フェニル、ナフチル、又はテトラヒドロナフチルといった、環部分内に6〜12個の炭素、好ましくは環部分内に6〜10個の炭素を含有する単環式又は2環式芳香族基を意味する。
【0162】
指摘されている場合を除いて、本明細書で使用されている「複素環」(「Heterocycle」又は「Heterocyclic ring」)という用語は、飽和又は不飽和であり得かつ炭素原子とN、O及びSからなる群から選択された1〜3個へテロ原子で構成されていて、窒素及び硫黄へテロ原子が任意には酸化されていてよい、安定した5員〜7員のモノー複素環系を表わしている。特に有用な環は、1つの酸素又は硫黄又は2個の窒素ヘテロ原子と組合わされた1個の窒素を含有する。かかる複素環基の例としては、ピペリジニル、ピロリル、ピロリジニル、イミダゾリル、イミダジニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリル、イソキサゾリジニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、ホモピペリジニル、ホモピペラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル及びピラゾリジニル、最も好ましくはチアモルホリニル、ピペラジニル及びモルホリニルがある。
【0163】
「ヘテロ原子」という用語は、ここでは、酸素原子(「O」)、硫黄原子(「S」)、又は窒素原子(「N」)を意味するべく用いられている。ヘテロ原子が窒素である場合、それは、R基が互いに独立して水素又はC1-4アルキル、C2-4アミノアルキル、C1-4ハロアルキル、ハロベンジルであり得、そうでなければR1及びR2が一緒に合わされて前記環内にO、S又はNRcを任意に有する(なおRcは水素又はC1-4アルキルである)5員〜7員の複素環を形成するものとして、NRR部分を形成し得る、ということが認識される。
【0164】
本明細書で用いられる「ヘテロアリール」という用語は、5〜14個の環原子;環状アレイ内で共有される6、10又は14個のΠ電子を有し;炭素原子及び1、2、3又は4個の酸素、窒素又は硫黄ヘテロ原子を含有する基を意味する(なおここで、ヘテロアリール基の例としては、チエニル、ベンゾ[b]チエニル、ナフト[2,3−b]チエニル、チアントレニル、フリル、ピラニル、イソベンゾフラニル、ベンズオキサゾリル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサチイニル、2H−ピロリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、4aH−カラバゾリル、カルバゾリル、α、β又はγ−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、イソチアゾリル、フェノチアジニル、イソキサゾリル、フラザニル及びフェノキサジニル基がある)。
【0165】
本明細書において単独で、又はもう1つの基の一部として用いられている「アラルキル」又は「アリールアルキル」という用語は、ベンジル、フェニルエチル又は2−ナフチルメチルといったようなアリール置換基を有する上述の通りのC1-6アルキル基を意味する。
【0166】
本発明のもう1つの態様は、式I、Ia、II及びIIIの化合物を調製する方法に関する。
【0167】
ジメチルアミノ置換スチリルピリジン誘導体1及びそのフルオロペジル化化合物2の合成は、スキーム1内に示されている。化合物1は、DMF中のカリウムtert−ブトキシドの存在下でのジエチル4−(ジメチルアミノ)ベンジルホスホネートと6−クロロニコチンアルデヒドの間のウィッティッヒ反応により得られた。THF中の水素化ナトリウムを用いた2−(2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ)エタノール2での化合物Iの直接的アルキル化により、フルオロペジル化化合物2が得られ(収量33%)、これは、放射性標識のための低温規準として使用することができる。モノメチルアミノ置換された誘導体6の調製は、スキーム2に示された経路を介して達成された。還流条件下でメタノール中のナトリウムメトキシドの存在下で4−ニトロ−ベンジルホスホネートと6−クロロニコチンアルデヒドの間でウィッティッヒ反応を行なうことで、高収量(88%)で化合物3が得られた。化合物3は、反応後に容易にろ過でき、次の段階で直接使用できる。さらなる精製は全く必要でない。THF中の水素化ナトリウムを用いて2−(2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ)エタノールで3をアルキル化することにより、化合物4を得た(収量30%)。化合物4のニトロ基をエタノール中の塩化第一スズを用いて還元して、化合物5を得た(収量58%)。5のモノメチル化を、パラホルムアルデヒド、ナトリウムメトキシド及び水素化ホウ素ナトリウムを用いて達成して、比較的高い収量(73%)で化合物6を得た。
【0168】
所望のF−18標識されたジメチルアミノ置換スチリルピリジン誘導体[18F]2を作製するために、トシレート10(スキーム3)を前駆体として使用した。10の調製は、DMF中のトリエチレングリュールでの3のマイクロ波援用アルキル化で開始し、化合物7が得られた(収量77%)。その後7のニトロ基を、塩化第一スズを用いてアミンまで還元させて化合物8を得(収量76%)、その後酢酸中のパラホルムアルデヒド、シアノホウ化水素ナトリウムを用いてジメチル化させて高収量(95%)で化合物9を得た。まず最初に9のメシル化が試みられたが、9のメシル酸塩は非常に不安定であり、調製中に分解した。9のトシル化はピリジン中の塩化トシルを用いてうまく達成され、放射性標識された[18F]2を作るための前駆体として所望のトシル酸塩を提供した(収量41%)。
【0169】
【化32】

【0170】
【化33】

【0171】
【化34】

【0172】
【化35】

【0173】
スキーム5〜7は、式IIIの化合物のための合成経路を描いている。スキーム5は本発明の化合物を調製するために有用な複数の中間体の合成を描いている。スキーム6及び7は、本発明の放射性標識及び非放射性標識化合物の合成を描いている。化合物I7−I10においては、化合物名内の「I」は、「中間体」を意味する。
【0174】
【化36】

【0175】
【化37】

【0176】
【化38】

【0177】
Tc−99m錯体は、以下の要領で調製可能である。少量(1〜2mg)の非放射性標識化合物を、100μLのEtOH中に溶解させ、200μLのH細胞(1N)と1mLのSn−グルコヘプタネート溶液(8〜32μgのSnCl2及び80〜320μgのNa−グルコヘプタネートを含有するもの、pH6.67)及び50μlのEDTA溶液(0.1N)と混合する。その後、[99mTc]過テクネチウム酸(100〜200μL;2〜20mCiの範囲内)食塩溶液を加える。反応を100ECで30分間加熱し、その後室温まで冷却させる。反応混合物を、生成物形成及び純度検査のためTLC(EtOH;濃NH39:1)上で分析する。混合物をpH5.0までリン酸緩衝液で中和することができる。
【0178】
本発明は、さらに、還元剤そして任意には適切なキレート化剤の存在下で過テクネチウム酸の形でのテクネチウム−99mを適切なCh含有化合物と反応させることによって、本発明に従ったテクネチウム−99m錯体を調製する方法にも関する。
【0179】
還元剤は、生理食塩溶液中でモリブデン−テクネチウムジェネレータから溶出されるTc−99m過テクネチウム酸を還元するのに役立つ。適切な還元剤は、例えば亜ジチオン酸塩、ホルムアミジンスルフィン酸、ジアミノエタンジルスフィネート又は適切な金属還元剤例えばSn(II)、Fe(II)、Cu(I)、Ti(III)又はSb(III)である。Sn(II)が特に適切であることがわかっている。
【0180】
上述の錯体形成反応のためには、テクネチウム−99mを、塩としてか又は比較的弱いキレート化剤に結合したテクネチウムの形で本発明の適切な化合物と反応させる。後者の場合、所望のテクネチウム−99m錯体は、リガンド交換により形成される。放射性核種のための適切なキレート化剤の例としては、ジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、オルトフタル酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、アスコリビン酸、サリチル酸又はこれらの酸の誘導体;リン化合物、例えばピロリン酸塩;又はエノラートがある。この用途では、クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸、グルコヘプトン酸又はそれらの誘導体が特に適したキレート化剤であるが、それは、これらのキレート化剤のうちの1つを伴うテクネチウム−99mのキレートが所望のリガンド交換を特に容易に受けるからである。
【0181】
[TcvO]+322錯体を調製するための最も一般的に用いられる手順は、一般的な出発材料である[99mTc]過テクネチウム酸の塩化第1スズ(II)還元に基づくものである。標識手順は通常、Tc−99m(Sn)−グルコヘプトネートとN22リガンドのTc−99mリガンド交換反応に依存している。塩化第1スズ(II)の調製及び一貫した第1スズ(II)形態でのその保存は、標識反応の成功にとってきわめて重要である。空気に感応するスズイオンを安定化させためには、スズイオンが窒素やアルゴンといった不活性ガスの下で過剰量のグルコヘプトネートと混合された凍結乾燥粉末形態にある凍結乾燥キットを使用することが、核医療における一般的実践方法である。凍結乾燥された塩化第1スズ/グルコヘプトン酸ナトリウムキットの調製により、標識反応は確実に再現性及び予測可能性あるものとなる。N22リガンドは通常、空気感応性があり(チオールは空気により容易に酸化される)、リガンドの分解を導くその後の反応が存在する。リガンドを保存するための最も便利で予測可能な方法は、アルゴン又は窒素下で100〜500μgのリガンドを含む凍結乾燥されたキットを生産することである。
【0182】
本発明の化合物を、造影剤として使用する場合には、これらの化合物は、適切な放射性ハロゲン同位体で標識されなくてはならない。125I−同位体は、実験室内試験にとって有用であるが、半減期が比較的長く(60日)、125Iのガンマ放射が低い(30−65KeV)ことから、実際の診断用途には一般的に有用ではない。同位体123Iは、13時間という半減期と159KeVのガンマエネルギーを有し、従って、診断目的で使用されるべきリガンドの標識はこの同位体によるものとなることが予想される。使用可能なその他の同位体としては、131I(半減期2時間)が含まれ得る。適切な臭素同位体には、77Br及び76Brが含まれる。
【0183】
本発明の放射性ハロゲン化化合物は、キットの形でユーザーに提供することのできる材料からの形成に好適である。造影剤を形成するためのキットは、例えば、最適な錯化条件に適したpH及び濃度の構造式I、Ia、II又はIIIの中間体の生理学的に適切な溶液が入ったバイアルなどを収納し得る。ユーザーは、過酸化水素といったような酸化剤及び例えばNa123Iといった放射性同位体を適量、バイアルに添加することになる。このとき、結果として得られる標識されたリガンドを患者に静脈内投与し、そこからのガンマ線又は光電子放出を測定することで脳内レセプタを画像化することができる。
【0184】
本発明に従った放射性医薬組成物は容易にかつ単純に調製できるため、ユーザーは直ちに該調製を行なうことができる。従って本発明は、同様に
(1)任意には乾燥条件にあり、同様に任意には不活性で医薬として許容される担体及び/又は補助物質が添加された、本発明の非放射性標識化合物、及び
(2)還元剤及び任意にはキレート化剤
を含むキットにおいて、成分(1)及び(2)が任意には組合わされていてよく;さらに、過テクネチウム酸溶液の形のテクネチウム99mと成分(1)及び(2)を反応させることにより上述の方法を実施するための処方を伴う使用説明書が任意には含まれていてよい、キットにも関する。
【0185】
上述のキットのための適切な還元剤及びキレート化剤の例は、以上に列挙した。過テクネチウム酸溶液は、モリブデン−テクネチウムジェネレータからユーザーが獲得し得るものである。かかるジェネレータは、放射線診断手順を実施する数多くの機関において入手可能である。前述の通り、成分(1)及び(2)は、それらに相溶性があることも条件として、組合せ可能である。組合わされた成分が好ましくは凍結乾燥されているこのような1成分キットは、単純な要領でユーザーが過テクネチウム酸溶液と反応させるのにきわめて適している。
【0186】
望まれる場合、放射性診断用薬は、pH制御剤(例えば酸、塩基、緩衝液)、安定化剤(例えばアスコルビン酸)又は等張化剤(例えば塩化ナトリウム)といったような任意の添加剤を含有し得る。
【0187】
本明細書で使用されているような「医薬として許容される塩」という用語は、正しい医療上の判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応など無く患者の組織と接触した状態で使用するのに適しており、適正なリスク便益比で釣り合い、かつそれらの意図された用途にとって有効である本発明の化合物のカルボキシレート塩又は酸付加塩、ならびに可能な場合には本発明の化合物の両性イオン形態を意味する。「塩」という用語は、本発明の比較的非毒性の、無機及び有機酸付加塩を意味する。同様に含まれているのは、脂肪族モノ及びジカルボン酸、例えば酢酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン及びアルカンジオン酸、芳香族酸及び脂肪酸及び芳香族スルホン酸といったような非毒性有機酸から誘導された塩である。これらの塩は、化合物の最終的単離及び精製の間にインサイチュで、又はその遊離塩基の形態での精製された化合物を適切な有機又は無機酸と別々に反応させかくして形成された塩を単離することによって調製され得る。さらなる代表的な塩としては、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、二硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩メシル酸塩、グルコヘプタン酸塩、ラクトビオン酸及びラウリルスルホン酸塩(laurylsulphonate)、プロピオン酸塩、ピバル酸塩、シクラミン酸塩、イセチオン酸塩などが含まれる。これらは、アルカリ及びアルカリ土類金属をベースとするカチオン、たとえばナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、ならびに非毒性アンモニウム、第4級アンモニウム及び、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどを含むアミンカチオン(但しそれらに限定されるわけではない)を含んでいてよい(例えば、参考として本明細書に内含されているBerge S.M.et al,Pharmaceutical Salts,J.Pharm.Sci 66:1−19(1977年)を参照のこと)。
【0188】
本画像化方法の第1段階では、構造式I、Ia、II又はIIIの標識化合物が、検出可能な量で組織又は患者の体内に導入される。該化合物は、標準的には、医薬組成物の一部であり、当業者にとって周知の方法により組織又は患者の体内に投与される。
【0189】
患者に対する標識化合物の投与は、全体的又は局所的投与経路によるものであり得る。例えば、経口、直腸、非経口(静脈内、筋内又は皮下)、嚢内、膣内、腹腔内、膀胱内投与、局所施用(粉末、軟こう又は滴下剤)で、又は口腔内又は鼻腔内スプレーとして、化合物を投与することができる。標識化合物は、それが体全体に送達されるような形で患者に投与され得る。代替的には、関心対象の特定の器官又は組織に対して、標識化合物を投与することができる。例えば、患者体内のアルツハイマー病の進行を診断し又は追跡するために、脳内のアミロイド沈着を探し定量することが望ましい。脳のインビボ造影剤の最も望ましい特徴の1つは、ボーラス静脈内注入の後に無傷の血液−脳障壁を横断する能力にある。
【0190】
本発明の好ましい実施形態においては、標識化合物は、検出可能な量で患者の体内に導入され、化合物がアミロイド沈着と会合した状態となるのに充分な時間が経過した後、標識化合物は、患者の体内で非侵襲的に検出される。本発明のもう1つの実施形態においては、構造式I、Ia、II又はIIIの放射性標識化合物が患者に導入され、化合物がアミロイド沈着と会合状態となるのに充分な時間が与えられ、次に患者からの組織標本が除去され、組織内の標識化合物は患者と別に検出される。本発明の第3の実施形態においては、組織標本が患者から取り出され、構造式I、Ia、II又はIIIの標識化合物が組織標本内に導入される。化合物がアミロイド沈着に結合した状態となるのに充分な時間の後、化合物を検出する。
【0191】
「組織」という用語は、患者の体の一部分を意味する。組織の例としては、脳、心臓、肝臓、血管及び動脈が含まれる。検出可能な量というのは、選ばれた検出方法により検出されるのに必要な標識化合物の量である。検出を提供するために患者に導入すべき標識化合物の量は、当業者が容易に決定できるものである。例えば、選択された検出方法によって化合物が検出されるまで、増大する量の標識化合物を患者に与えることができる。化合物の検出を提供するために、化合物に標識が導入される。
【0192】
「患者」という用語は、ヒト及びその他の動物を意味する。当業者は同様に、化合物がアミロイド沈着と会合状態となるのに充分な時間量を決定することにも慣れている。この必要時間量は、患者に検出可能量の構造式I、Ia、II又はIIIの標識化合物を導入し、その後投与からさまざまな時間の経過後に標識化合物を検出することによって容易に決定可能である。
【0193】
「会合された」という用語は、標識化合物とアミロイド沈着の間の化学的相互作用を意味する。会合の例としては、共有結合、イオン結合、親水性−親水性相互作用、疎水性−疎水性相互作用及び錯体、が含まれる。
【0194】
当業者であれば、標識化合物を検出するためのさまざまな方法に精通している。例えば、磁気共鳴影像法(MRI)、陽電子放出型断層撮影法(PET)、又は単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)を用いて、放射性標識化合物を検出することができる。化合物内に導入される標識は、望まれる検出方法によって左右される。例えば、PETが検出方法として選択される場合、化合物は、11C又は18Fといったような陽電子放出原子を有していなくてはならない。
【0195】
放射性診断用薬は、信頼性の高い診断を確保できる充分な放射能及び放射能濃度を有するべきである。例えば、放射性金属がテクネチウム−99mである場合、これは通常投与時点において約0.5〜5.0ml中0.1〜50mCiの量で含まれていてよい。式I、Ia、II又はIIIの化合物の量は、放射性金属を用いて安定したキレート化合物を形成するのに充分なものであってよい。
【0196】
放射性診断用薬としてのこのように形成されたキレート化合物は充分に安定しており、従って、このままで直ちに投与することができ、又使用するまで保管することもできる。望ましい場合、放射性診断用薬は、pH調整剤(例えば酸、塩基、緩衝液)、安定化剤(例えばアスコルビン酸)又は等張化剤(例えば塩化ナトリウム)といったような任意の添加剤を含有し得る。
【0197】
アミロイド沈着の画像化は同様に、アミロイド沈着の量を決定できるように定量的に実施することもできる。
【0198】
画像化のための好ましい化合物としては、11C、123I、125I、131I、18F、76Br又は77Brといったような放射性同位体が含まれる。
【0199】
本発明のもう1つの態様は、アミロイド斑の凝集を阻害する方法である。本発明は同様に、上述の構造式I、Ia、II又はIIIの化合物をアミロイド阻害量だけ患者に投与することにより、アミロイドタンパク質が凝集してアミロイド沈着を形成するのを阻害する方法をも提供する。
【0200】
当業者であれば、アミロイド沈着の成長が減少するか又は停止するまで患者に対し構造式I、Ia、II又はIIIの化合物を増大する量で投与するだけで、アミロイド阻害量を容易に決定することができる。上述の通りの画像化を用いるか又は患者から組織標本を採取しその中のアミロイド沈着を観察することによって、成長速度を査定することができる。本発明の化合物は、一日約0.1〜約1000mgの範囲の投薬量レベルで患者に投与することができる。約70kgの体重をもつ正常な成人については、一日体重1キログラムあたり約0.01〜約100mgの範囲の投薬量で充分である。しかしながら使用される特定的投薬量は変動し得る。例えば、投薬量は、患者の要件、治療対象の身体条件の重症度及び使用されている化合物の薬理学的活性を含む数多くの要因により左右される可能性がある。特定の患者についての最適な投薬量の決定は、当業者にとっては周知のことである。
【0201】
以下の例は、本発明の方法及び組成物を例示するものであるが、限定的なものではない。通常遭遇し当業者にとって明白であるさまざまな条件及びパラメータのその他の適切な修正及び適合化も、本発明の精神及び範囲内に入る。
【0202】
合成に用いられる全ての試薬は、市販の製品であり、相反する指示のないかぎりさらなる精製無く使用された。1H NMRスペクトルは、CDCl3中のBrukerDPX分光計(200MHz)上で得られた。化学シフトは、内部TMSとの関係におけるδ値(100万分の1)として報告されている。結合定数はヘルツ単位で報告されている。多重度は、s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、br(広幅線)、m(多重線)により定義されている。元素分析は、Atlantic Microlob INCにより実施された。各手順について、「標準精密処理(workup)」というのは、標示された有機溶媒の添加;まずは水で、次に食塩水での有機層の洗浄、水層からの有機層の分離;無水硫酸ナトリウムでの組合せ型有機層の乾燥;硫酸ナトリウムのろ過及び減圧下での有機溶媒の除去、という段階を意味する。
【実施例】
【0203】
実施例1
化合物2の合成
(E)−2−クロロ−5−(4−ジメチルアミノスチリル)ピリジン(1)
カリウムtert−ブトキシド(99mg、0.89mmol)を、無水DMF(5.0ml)中のジエチル−(4−ジメチルアミノーベンジル)−ホスホネート(80mg、0.30mmol)の溶液に0℃で添加した。次に2−クロロ−5−ピリジルアルデヒド(42mg、0.30mmol)を加えた。反応混合物を室温まで温め、4時間撹拌した。水を加えて、混合物をMeOH/DCM(1:9、v/v)で抽出した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をPTLC(展開溶媒としてDCM中20%のヘキサン)で精製して、生成物1を得た(48mg、収量:62%)。
【0204】
【化39】

【0205】
(E)−2−(2−(2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ)−5−(4−ジメチルアミノスチリル)ピリジン(2)
水素化ナトリウム(95%、10mg、0.39mmol)を、無水DMF(5.0ml)中の2−(2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ)エタノール(39mg、0.26mmol)の溶液に添加した。室温で20分間撹拌した後、化合物5(35mg、0.13mmol)を加え、反応混合物を2時間100℃まで加熱した。室温まで冷却した後、水を加えて、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をPTLC(展開溶媒としてDCM中4%のMeOH)で精製して生成物2を得た(16mg、収量;32.9%):
【0206】
【化40】

【0207】
実施例2
化合物6の合成
(E)−2−クロロ−5−(4−ニトロスチリル)ピリジン(3):
ナトリウムメトキシド(メタノール中1M、5.0ml)を、メタノール(5.0ml)中のジエチル−(4−ニトロ−ベンジル)−ホスホネート(546mg、2.0mmol)及び2−クロロ−5−ピリジルアルデヒド(283mg、2.0mmol)の溶液にゆっくりと添加した。次に反応混合物を1時間還流に付した。0℃まで冷却した後、黄色の沈殿物をろ過し、低温メタノールで洗浄して生成物3を得(458mg、収量:88%)、さらなる精製なく次のステップのために直接使用した。3:
【0208】
【化41】

【0209】
(E)−2−(2−(2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ)−5−(4−ニトロスチリル)ピリジン(4)
窒素雰囲気の保護下で、2−(2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ)−エタノールa(60mg、0.39mmol)を、無水DMF(5ml)中の水素化ナトリウム(26.4mg、鉱油中の60%分散、0.66mmol)の混合物中に0℃で添加した。混合物を30分間室温で撹拌して、化合物3(85.7mg、0.33mmol)を加えた。次に反応混合物を2時間100℃まで加熱し、冷却した。酢酸エチルと水を加え、有機層を分離し、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をPTLC(展開溶媒としてDCM中2%のMeOH)で精製し、生成物4を得た(37mg、収量:30%):
【0210】
【化42】

【0211】
(E)−2−(2−(2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ)−5−(4−アミノスチリル)ピリジン(5)
化合物4(34mg、0.09mmol)をエタノール(5ml)中に溶解させ、その後塩化第1スズ(51.4mg、0.27mmol)と濃塩酸(0.25ml)を添加した。反応混合物を2時間還流に付し、冷却した。2NのNaOHを使用してpHを10に調整した。ジクロロメタンを加え、有機層を分離し、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をPTLC(展開溶媒としてDCM中3%のMeOH)で精製して生成物5を得た(18mg、収量:58%):
【0212】
【化43】

【0213】
(E)−2−(2−(2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ)−5−(4−メチルアミノスチリル)ピリジン(6)
ナトリウムメトキシド(メタノール中1M、0.23ml)を、メタノール(5ml)中の化合物5(15.8mg、0.046mmol)の溶液に添加し、その後パラホルムアルデヒド(6.6mg、0.23mmol)を加えた。反応混合物を1.5時間還流に付し、次に氷浴で0℃まで冷却した。ホウ化水素ナトリム(10.4mg、0.27mmol)を慎重に加えた。混合物を再度1時間還流に付して冷却した。ジクロロメタンと水を加え、有機層を分離し、塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をPTLC(展開溶媒としてDCM中3%MeOH)で精製し生成物6を得た(12mg、収量:73%):
【0214】
【化44】

【0215】
実施例3
化合物10の合成
(E)−2−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)−5−(4−ニトロスチリル)ピリジン(7)
無水DMF(5.0ml)中のトリエチレングリコール(576mg、3.8mmol)と、炭酸カリウム(158.7mg、1.15mmol)、化合物3(100mg、0.38mmol)及びの混合物を、電子レンジで使用可能なバイアル(Biotage製)中に封入し、180℃で25分間マイクロ波照射(Biotage Initiator system)に付した。室温まで冷却した後、水を加えて、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をPTLC(展開溶媒としてDCM中4%のMeOH)で精製し、生成物7を得た(110mg、収量:77%):
【0216】
【化45】

【0217】
(E)−2−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)−5−(4−アミノスチリル)ピリジン(8)
【0218】
塩化第1スズ(202.8mg、1.07mmol)を、エタノール(10ml)中の化合物7(100mg0.27mmol)の溶液に添加し、その後濃塩酸(0.5ml)を加えた。反応混合物を1.5時間還流に付し、次に0℃まで冷却した。黄色の沈殿物をろ過により収集し、その後酢酸エチル中に懸濁させた。飽和NaHCO3を加えてpHを9に調整した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をPTLC(展開溶媒としてDCM中5%のMeOH)で精製し、生成物8を得た(70mg、収量:76%):
【0219】
【化46】

【0220】
(E)−2−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)−5−(4−ジメチルアミノスチリル)ピリジン(9)
シアノホウ化水素ナトリウム(36mg、0.57mmol)を、酢酸(10ml)中のパラホルムアルデヒド(57mg、1.9mmol)と化合物8(65mg、0.19mmol)の溶液に添加した。反応混合物を一晩室温で撹拌し、氷の上に注いだ。重炭酸ナトリウムを使用してpHを9に調整した。反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をPTLC(展開溶媒としてDCM中5%のMeOH)で精製し、生成物9を得た(67mg、収量:95%):
【0221】
【化47】

【0222】
(E)−2−(2−(2−(2−トシルオキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)−5−(4−ジメチルアミノスチリル)ピリジン(10)
塩化トシル(52mg、0.27mmol)を、0℃で、ピリジン(5.0ml)中の化合物9(43mg、0.116mmol)の溶液に添加した。反応混合物を1時間0℃で撹拌し、次に室温になるまで温めて3時間撹拌した。水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、塩水で洗浄して、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をPTLC(展開溶媒としてDCM中4%のMeOH)で精製し、生成物10を得た(25mg、収量:41%):
【0223】
【化48】

【0224】
実施例4
化合物11aの合成
a.中間体I8及びI9の合成
2−ヒドロキシ−3−ブロモ−5−ヨードピリジン(I8)
以前に報告された方法(Meana A、et al、Synlett、2003年、1678−1682)に従って、化合物I8を、N−ヨードスクシンイミド(2.48g、11.0mmol)及び3−ブロモ−2−ヒドロキシピリジンI7(1.74g、10.0mmol)から、薄茶色の固体として調製した(2.55g、85%)。
【0225】
【化49】

【0226】
{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}−3−ブロモ−5−ヨードピリジン(I9)
−10℃で、10mLのTHF中のI8(0.393g、1.3mmol)、2−(2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ)エタノール(0.200g、1.3mmol)及びPPh3(0.511g,1.95mmol)の撹拌懸濁液に対して、5mLのTHF中のアゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD、0.394g、1.95mmol)を滴下により添加した。氷塩水浴を除去して、反応を2時間室温(r.t.)に保った。反応溶液を濃縮して、FC(MeOH/CHCl3、1/99)により精製し、無色の粘性液体であるI9を得た(0.423g、75%)。
【0227】
【化50】

【0228】
b.化合物11aの合成
(E)−(5−ブロモ−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−(4−ジメチルアミノフェニル)−エチレン(11a)
2mLのDMF中の、4−ジメチルアミノスチレン(0.110g、0.75mmol)、I9(0.217g、0.5mmol)、K2CO3(0.173g、1.25mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB、0.322g、1.0mmol)及び酢酸パラジウム(Pd(OAc)2、0.006g、0.025mmol)の混合物を、15分間窒素でパージすることにより脱酸素し、その後2時間65℃まで加熱した。反応混合物を室温まで冷却して、酢酸エチル(EtOAc)での標準精密処理に付した。粗生成物をFC(EtOAc/ヘキサン、30/70)により精製し、その結果明黄色の固体として11aを得た(0.178g、79%)。
【0229】
【化51】

【0230】
実施例5
化合物11bの合成
(E)−(5−ブロモ−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−(4−メチルアミノフェニル)−エチレン(11b)
化合物11bを、4−メチルアミノスチレン(0.073g、0.55mmol)及びI9(0.217g、0.50mmol)から、明黄色の粘性液体として調製した(0.113g、収量52%)。
【0231】
【化52】

【0232】
実施例6
化合物11eの合成
(E)−(5−ブロモ−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−[4−N−メチル−4−N−(tert−ブチルオキシカルボニル)アミノフェニル]−エチレン(11c)
化合物11cを、4−N−メチル−4−N−(tert−ブチルオキシカルボニル)アミノスチレン(0.219g、0.94mmol)及びI9(0.273g、0.63mmol)から、白色の粘性液体として調製した(0.319g、収量94%)。
【0233】
【化53】

【0234】
(E)−(5−ブロモ−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−(4−アセトキシフェニル)−エチレン(11d)
4−アセトキシスチレン(0.122g、0.75mmol)及びI9(0.217g、0.5mmol)から、白色の粘性液体として化合物11dを調製した(0.181g、収量77%)。
【0235】
【化54】

【0236】
(E)−(5−ブロモ−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−エチレン(11e)
酢酸塩11d(0.145g、0.31mmol)及びK2CO3(0.064g、0.465mmol)をEtOH/THF(5mL/5mL)中に入れ、反応混合物を2時間室温で撹拌した。EtOAcでの標準精密処理の後、粗生成物をPTLCで精製して、白色の固体として11eを得た(0.128g、97%)。
【0237】
【化55】

【0238】
実施例7
化合物12bの合成
(E)−(5−トリ−ブチルスタンニル−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−(4−メチルアミノフェニル)−エチレン(12b)
11b(0.069g、0.156mmol)から、明黄色の油として化合物12bを調製した(0.068g、68%収量)。
【0239】
【化56】

【0240】
実施例8
化合物12eの合成
(E)−(5−トリ−ブチルスタンニル−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−エチレン(12e)
化合物12eを、11e(0.032g、0.075mmol)から白色の粘性液体として調製した(0.040g、84%収量)。
【0241】
【化57】

【0242】
実施例9
化合物13aの合成
(E)−(5−トリ−ブチルスタンニル−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−(4−ジメチルアミノフェニル)−エチレン(12a)
トルエン中の、11a(0.052g、0.115mmol)、ビス(トリブチルスズ)((Bu3Sn)2、0.333g、0.57mmol)及ビパラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(Pd(PPh34、0.013g、10mol%)の混合物を、18時間110℃で加熱した。反応溶液を室温まで冷却し、5mLの10%KFで処理した。さらに0.5時間勢いよく撹拌した後に、EtOAcとそれに続くFC(EtOAc/ヘキサン、25/75)での標準精密処理により、明黄色の油として12aを得た(0.052g、68%)。
【0243】
【化58】

【0244】
(E)−(5−ヨード−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−(4−ジメチルアミノフェニル)−エチレン(13a)
THF(2mL)中のヨウ素(I2、0.063g、0.24mmol)の溶液を、THF(3mL)中の12a(0.114g、0.172mmol)の氷浴冷却済の溶液に滴下により添加した。添加後、反応を1時間0℃で撹拌した。CH2Cl2を用いた標準精密処理の後、粗生成物をFC(EtOAc/ヘキサン、25/75)により精製して、明黄色固体13aを得た(0.037g、48%)。
【0245】
【化59】

【0246】
実施例10
化合物13bの合成
(E)−(5−トリ−ブチルスタンニル−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−[4−N−メチル−4−N−(tert−ブチルオキシカルボニル)アミノフェニル]−エチレン(12c)
化合物12cを、11c(0.072g、0.133mmol)から白色の粘性液体として調製した(0.077g、77%収量)。
【0247】
【化60】

【0248】
(E)−(5−ヨード−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−[4−N−メチル−4−N−(tert−ブチルオキシカルボニル)アミノフェニル]−エチレン(13c)
化合物13cを、12c(0.024g、0.032mmol)から白色の粘性液体として調製した(0.018g、98%)。
【0249】
【化61】

【0250】
(E)−(5−ヨード−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−(4−メチルアミノフェニル)−エチレン(13b)
0℃の、2mLのCH2Cl2中の13c(0.014g、0.024mmol)及び2,6−ルチジン(28μL、0.24mmol)の撹拌溶液に対して、トリメチルシリルトリフラート(34μL、0.19mmol)を添加した。15分後、反応溶液をCH2Cl2での標準精密処理に付した。粗生成物をPTLCで精製して、明黄色粘性液体の13bを得た(0.010g、88%)。
【0251】
【化62】

【0252】
実施例11
化合物13eの合成
(E)−(5−トリ−ブチルスタンニル−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−エチレン(12e)
化合物12eを、11e(0.032g、0.075mmol)から白色の粘性液体(0.040g、84%収量)として調製した。
【0253】
【化63】

【0254】
(E)−(5−ヨード−6−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−エチレン(13e)
化合物13eを、12e(0.012g、0.019mmol)から白色固体として調製した(0.008g、90%)。
【0255】
【化64】

【0256】
実施例12
化合物14aの合成
2−ヒドロキシエトキシ−3−ブロモ−5−ヨードピリジン(9b)
【0257】
−10℃の、20mLのTHF中のI8(上記実施例4参照)(0.906g、3.0mmol)、2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)エタノール(0.554g、3.15mmol)及びPPh3(0.944g、3.6mmol)の撹拌懸濁液に対して、10mLのTHF中のジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)(0.728g、3.6mmol)を滴下により添加した。氷塩浴を除去して、反応を2時間室温に保った。反応溶液を濃縮し、FC(EtOAc/ヘキサン、5/95)により精製して、無色粘性液体である2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)エトキシ−3−ブロモ−5−ヨードピリジンを得た(0.995g、72%)。
【0258】
【化65】

【0259】
(E)−[5−ブロモ−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]−2−(4−ジメチルアミノフェニル)−エチレン(14a)
化合物14aを、4−ジメチルアミノスチレン(0.031g、0.212mmol)及びI10(0.073g、0.212mmol)から明黄色の固体として調製した(0.022g、29%収量)。
【0260】
【化66】

【0261】
実施例13
化合物14bの合成
(E)−[5−ブロモ−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]−2−(4−メチルアミノフェニル)−エチレン(14b)
化合物14bを、4−メチルアミノスチレン(0.140g,1.05mmol)及び110(0.241g、0.7mmol)から明黄色の粘性液体として調製した(0.149g、61%収量)。
【0262】
【化67】

【0263】
実施例14
化合物14dの合成
(E)−[5−ブロモ−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]−2−(4−アセトキシフェニル)−エチレン(14d)
【0264】
化合物14dを4−アセトキシスチレン(0.130g、0.80mmol)及び10(0.244g、0.7mmol)から白色の粘性液体として調製した(0.031g、12%収量)。
【0265】
【化68】

【0266】
実施例15
化合物14eの合成
(E)−[5−ブロモ−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]−2−(4−ヒドロキシフェニル)−エチレン(14e)
11eの調製に記述されているような類似の手順において、化合物14eを、酢酸塩14d(0.031g、0.082mmol)から白色固体として調製した(0.020g、73%)。
【0267】
【化69】

【0268】
実施例16
化合物15eの合成
(E)−[5−トリ−ブチルスタンニル−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]−2−(4−ヒドロキシフェニル)−エチレン(15e)
化合物I5eを、14e(0.031g、0.092mmol)から白色の粘性液体として調製した(0.012g、24%収量)。
【0269】
【化70】

【0270】
実施例17
化合物16aの合成
(E)−[5−トリ−ブチルスタンニル−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]−2−(4−ジメチルアミノフェニル)−エチレン(15a)
化合物15aを、14a(0.100g、0.275mmol)から明黄色の油として調製した(0.105g、66%収量)。
【0271】
【化71】

【0272】
(E)−[5−ヨード−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]−2−(4−ジメチルアミノフェニル)−エチレン(16a)
化合物16aを、15a(0.011g、0.019mmol)から、明黄色の固体として調製した(0.004g、50%)。
【0273】
【化72】

【0274】
実施例18
化合物16bの合成
(E)−[5−トリ−ブチルスタンニル−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]−2−(4−メチルアミノフェニル)−エチレン(15b)
化合物15bを、14b(0.052g、0.15mmol)から明黄色の油として調製した(0.059g、64%収量)。
【0275】
【化73】

【0276】
(E)−[5−ヨード−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]−2−(4−メチルアミノフェニル)−エチレン(16b)
【0277】
化合物16bを、15b(0.032g、0.057mmol)から明黄色の固体として調製した(0.005g、21%)。
【0278】
【化74】

【0279】
実施例19
放射性ヨウ素化
放射性ヨウ素化された化合物[125I]13a、13b、16a、16b及び16eを、以前に記述された方法(参考)に従って対応するトリブチルチン前駆体からヨード脱スタニル化反応を介して調製した。過酸化水素(50μL、3%w/v)を封入したバイアル中で50μLのトリブチルチン前駆体(4μg/μLEtOH)、50μLの1NのHcl及び[125I]NaI(PerkinElmerより購入した1〜5mCi)の混合物に添加した。反応を5〜10分間室温で進行させ、飽和NaHSO3を100μL添加することで終結させた。1.5mLの飽和重炭酸ナトリウム溶液での中和の後、酢酸エチル(3×1mL)で反応混合物を抽出した。組合された抽出物を、乾燥するまで蒸発させた。100μLのEtOH中で残渣を溶解させ、逆相カラムを用いてHPLCにより精製した(Phenomenex Gemini C18分析カラム、4.6×250mm、5μm、CH3CN/ギ酸アンモニウム緩衝液(1mM)8/2又は7/3;流速0.5〜1.0mL/分)。担体無添加の生成物を乾燥に至るまで蒸発させ、100%のEtOH(1μCi/μL)中で再度溶解させ、これを動物研究及びオートラジオグラフィ研究のため最高6週間−20℃で保管した。
【0280】
実施例20
結合試験
標準ヨード脱スタニル化反応を用いて、2,200Ci/mmolの非活性及び95%超の放射化学的純度をもつ[125I]IMPYを調製し、Kung、M.−P−;Hou、C;Zhuang、Z.−P.;Cross.A.J.:Maier、D.L;Kung、H.F.、「2重トランスジェニックPSAPPマウスにおけるb−アミロイド斑のための潜在的造影剤としてのIMPYの特徴づけ」Eur.J.Nucl.Med.Mol.Imaging、2004年、31、1136−1145、の中で以前に記述されている通り、単純化されたC−4ミニカラムにより精製した。競合結合検定を、12×75mmのホウケイ酸ガラス管の中で実施した。反応混合物は、1mlの最終体積中に50μlのプールされたAD脳ホモジネート(20〜50μg)、50μlの[125I]IMPY(PBS中で希釈された0.04〜0.06nM)及び50μlの阻害物質(0.1%のウシ血清アルブミンを含有するPBS中で連続希釈された10-5〜10-10M)を含有していた。同じ検定管の中で600nMIMPYの存在下で非特異的結合を定義づけした。混合物を2時間37℃でインキュベートし、結合及び遊離放射能を、BrandelM−24R細胞収穫装置を用いたWhatmanGF/Bフィルタを通した真空ろ過によって分離し、その後室温でPBS3mlで2回洗浄した。結合I−125リガンドを含有するフィルタを、70%の計数効率をもつガンマ計数器(Packard5000)の中で計数した。検定条件の下で、特異的に結合した画分は、合計放射能の15%未満であった。阻害実験の結果を、Ki値の計算のもととなった平衡結合データ分析を用いた非線形回帰分析に付した。図1及び6は、本発明の選択された化合物についてのKi値を示している。
【0281】
実施例21
フィルムオートラジオグラフィ
18F]トレーサ:粉末化されたドライアイス内で脳を凍結させることにより、AD対象由来の脳切片を得、厚み20マイクロメートルの切片に切断した。室温で1時間、切片を[18F]トレーサ(200,000〜250,000cpm/200μl)と共にインキュベートした。その後、切片を40%のEtOH中の飽和Li2CO3内に浸漬し(2回の2分間洗浄)、40%のEtOHで洗浄し(1回の2分間洗浄)、その後30秒間水で洗い流した。乾燥後に、18F標識した切片をコダックMRフィルムに一晩曝露した。結果は図2内のフィルム中に描かれている。
【0282】
125I]トレーサ:ヒト脳組織の類似の切片を用いて異なるプローブを比較するために、6個の確認済みAD症例と1つの対照対象由来のヒトマクロアレイ脳切片を組立てた。切片上の斑の存在及び局在化を、モノクローナルAβ抗体4G8(Sigma)での免疫組織化学染色で確認した。切片を[125I]トレーサ(200,000〜250,000cpm/200μL)と、1時間室温でインキュベートした。その後、40%のEtOH中の飽和Li2CO3内に浸漬し(2回2分間洗浄)、40%のEtOHで洗浄し(1回2分間洗浄)、その後30秒間水で洗い流した。乾燥後、125I標識切片を一晩コダックBiomaxMRフィルムに曝露した。
【0283】
実施例22
マウス内の器官分布
イソフルラン麻酔下にある間に、[125I]トレーサ(5〜10μCi)を含有する0.1%のウシ血清アルブンミン溶液0.15mLを直接、ICRマウス(22〜25g、雄)の尾静脈の中に注入した。注入後の指定された時点で、頚椎脱臼によりマウス(各時点についてn=3)を屠殺した。関心対象の器官を取り出し、計量し、放射能を自動ガンマ計数器で計数した。器官1個あたりの百分率用量を、注入された材料の適切な希釈されたアリコートに対する組織計数の比較によって計算した。血液の総活性を、それが合計体重の7%であるという仮定の下で計算した。標本1gあたりの%用量を、希釈した初期用量の計数と標本計数の比較により計算した。
【0284】
【表1】

【0285】
【表2A】

【0286】
【表2B】

【0287】
当業者には、本発明の範囲又はその任意の実施形態に影響を及ぼすことなく、条件、処方及びその他のパラメータの広い同等の範囲の中で同じことを実施できる、ということがわかる。本明細書で引用されている特許、特許出願及び刊行物は全て、その全体が本明細書に参考として完全に内含されている。
【図面の簡単な説明】
【0288】
【図1】本発明の化合物を画像化した結果として得られたフィルムを示す。
【図2】スチルベン類似体と比較したスチリルピリジン2の脳及び骨摂取を示す。
【図3】スチルベン類似体とスチリルピリジン2を比較するフィルムオートラジオグラフィを示す。
【図4】AD脳ホモジネート内のスチリルピリジン2の飽和曲線を示す。
【図5】本発明の複数の化合物及びそのそれぞれの結合データを示す。
【図6】マイクロアレイ脳切片のインビトロオートラジオグラフィを示す。
【図7】プールされたヒト肝臓ミクロソーム画分に向かうF−18標識されたトレーサのインビトロ安定性を描いている。ミクロソーム画分無しのPBS中のトレーサが対照として役立った。値(未変化の親化合物の%)は、デュプリケートの平均であった。
【図8】は、プールされたAD及び対照の脳組織ホモジネートに対する[18F]2の特異的結合を描いている。灰白質及び白質は、皮質領域から切除した。主として灰白質内で高い特異的結合が検出された。提示された値は、6つの測定の平均±SEMである。白質ホモジネート内で比較的低い結合が観察された。これとは対照的に、灰白質又は白質のいずれであれ、対照脳のホモジネートは、有意に低い[18F]2の特異的結合を示した。
【図9】(上)化合物[18F]2のHPLCプロフィール;(下)非放射性基準化合物2のUVトレース(350nm)を示す。HPLC条件;Agilent 1100シリーズ;Phenomenex Gemini C−18カラム5μ250×4.6nm、CH3CN/ギ酸アンモニウム緩衝液(1mM)8/2v/v、1mL/分。Rt.6.34分(放射性)、6.05分(UV)。保持時間の隔たりは、検出器の構成に起因していた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

{式中
nが1〜6の整数であり;
1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり、その他のものは許容される通りに−CH又は−CR2であり;
1は、
a.−(CH2pNR’R”、ここで、R’及びR”が独立して水素、C1-4アルキル、ヒドロキシ(C1-4)アルキル又はハロ(C1-4)アルキルであり、pが0〜5の整数である、
b.ヒドロキシ、
c.C1-4アルコキシ、
d.ヒドロキシ(C1-4)アルキル、
e.ハロゲン、
f.シアノ、
g.水素、
h.ニトロ、
i.(C1−C4)アルキル、
j.ハロ(C1−C4)アルキル、
k.ホルミル、
l.−NHCO(C1-4アルキル)、及び
m.−OCO(C1-4アルキル)
からなる群から選択され;
2は、
i’.式:
【化2】

(式中、qは1〜10の整数であり;Rx及びRyは水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり;tは0、1、2、又は3であり;Zはヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換ベンジルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;各ケースにおいてR30、R31、R32及びR33が水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
ii’.式:
【化3】

(式中、
x及びRyは水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり;tは0、1、2、又は3であり;
Yは、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;
Uは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;
34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40は各ケースにおいて、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
iii.NR’R”、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、dが1〜4の整数であり;R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択される;
iv.NR’R”−(C1-4)アルキル、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、dが1〜4の整数であり;R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択される;
v.ハロ(C1-4)アルキル;及び
vi.下記の構造:[ハロ(C1-4)アルキル−O−(C1-4)アルキル]−を有するエーテル(R−O−R)
からなる群から選択され;及び
7及びR8は、各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される}
で表される化合物又は医薬として許容されるその塩。
【請求項2】
下記の式:
【化4】

{式中、
nが1〜6の整数であり;
1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり;その他のものは許容される通りに−CH又は−CR2であり;
1は、ヒドロキシ又はNRab(CH2p−であり、ここで、pが0〜5の整数であり、Ra及びRbが独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、Xはハロゲンであり、dが1〜4の整数であり;
2は、
i.式:
【化5】

(式中、qは1〜10の整数であり;Zは、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換ベンジルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;各ケースにおいてR30、R31、R32及びR33が水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
ii.式:
【化6】

(式中、Yは、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;
Uは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;
34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40は各ケースにおいて、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
iii.NR’R”、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、dが1〜4の整数であり、R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択される;
iv.NR’R”−(C1−4)アルキル、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、dが1〜4の整数であり、R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択される);
v.ハロ(C1-4)アルキル;及び
vi.下記の構造:[ハロ(C1-4)アルキル−O−(C1-4)アルキル]−を有するエーテル(R−O−R)
からなる群から選択され;及び
7及びR8は、各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される}
を有する、請求項1に記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
【請求項3】
nが1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記ハロゲンが、各ケースにおいて放射線標識されたハロゲンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記ハロゲンが、各ケースにおいてI、123I、125I、131I、Br、76Br、77Br、F又は18Fからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
1がNRab(CH2p−であり、Ra及びRbが独立して水素又はC1-4アルキルであり、pが0である、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
2
【化7】

である、請求項3に記載の化合物。
【請求項8】
qが1〜5の整数である、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
7及びR8が各々水素である、請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
30、R31、R32及びR33が、各ケースにおいて水素である、請求項8に記載の化合物。
【請求項11】
4がNであり、下記の式:
【化8】

(式中、Ra及びRbが独立して水素又はC1-4アルキルであり、ZがI、123I、125I、131I、Br、76Br、77Br、F又は18Fである)
を有する、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
下記の式:
【化9】

を有する、請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
式:
【化10】

を有する、請求項10に記載の化合物。
【請求項14】
下記の式:
【化11】

(式中、ZがI、123I、125I、131I、Br、76Br、77Br、F又は18Fである)
を有する、請求項10に記載の化合物。
【請求項15】
下記の式:
【化12】

を有する、請求項10に記載の化合物。
【請求項16】
2が、式:
【化13】

(式中、Zがヒドロキシである)
である、請求項3に記載の化合物。
【請求項17】
qが1〜5の整数である、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
7及びR8が各々水素である、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
30、R31、R32及びR33が各ケースにおいて水素であり、qが1、2又は3である、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
2が、式:
【化14】

(式中、Uがヒドロキシである)
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
34、R35、R36及びR37、R38、R39及びR40が各ケースにおいて水素である、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
下記の構造:
【化15】

(式中、Ra及びRbが独立して水素又はC1-4アルキルである)
を有する、請求項20に記載の化合物。
【請求項23】
下記の構造:
【化16】

を有する、請求項20に記載の化合物。
【請求項24】
下記の構造:
【化17】

{式中、
1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり、その他のものは許容される通りに−CH又は−CR2であり;
nが1〜6の整数であり;
1は、
a.−(CH2pNR’R”、ここで、R’及びR”が独立して水素、C1-4アルキル、ヒドロキシ(C1-4)アルキル又はハロ(C1-4)アルキルであり、pが0〜5の整数である、
b.ヒドロキシ、
c.C1-4アルコキシ、
d.ヒドロキシ(C1-4)アルキル、
e.ハロゲン、
f.シアノ、
g.水素、
h.ニトロ、
i.(C1−C4)アルキル、
j.ハロ(C1−C4)アルキル、
k.ホルミル、
l.−NHCO(C1-4アルキル)、及び
m.−OCO(C1-4アルキル)
からなる群から選択され;
2は、
i’.式:
【化18】

(式中、qは1〜10の整数であり、Rx及びRyは水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり:tは0、1、2、又は3であり;Zはヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換ベンジルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;各ケースにおいてR30、R31、R32及びR33が水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
ii’.式:
【化19】

(式中、
x及びRyは水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり;tは0、1、2、又は3であり;
Yは、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;
Uは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;及び
34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40は各ケースにおいて、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
iii.NR’R”、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、dが1〜4の整数であり;R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択される;
iv.NR’R”−(C1-4)アルキル、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、dが1〜4の整数であり;R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択される;
v.ハロ(C1-4)アルキル;及び
vi.下記の構造:[ハロ(C1-4)アルキル−O−(C1-4)アルキル]−を有するエーテル(R−O−R)
からなる群から選択され;
7及びR8は、各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される}
を有する化合物又は医薬として許容されるその塩。
【請求項25】
下記の構造:
【化20】

{式中
1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり;その他のものは許容される通りに−CH又は−CR2であり;
nが1〜6の整数であり;
1は、ヒドロキシ又はNRab(CH2p−であり、ここで、pが0〜5の整数であり、Ra及びRbが独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、Xはハロゲンであり、dが1〜6の整数であり;
2は、
i.式:
【化21】

(式中、qが2〜10の整数であり;Zが−Chである);
ii.式:
【化22】

(式中、Zが−Chであり、R30、R31、R32及びR33が上述の通りである);
iii.式:
【化23】

(式中、
Yが−Chであり;
Uが、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;及び
34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40は各ケースにおいて、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
iv.−(CH2w−O−Ch、ここで、wが1〜10の整数である;
v.−Ch;及び
vi.−(CH2w−Ch、ここで、wが1〜10の整数である)
からなる群から選択され、ここで、−ChはN22タイプでのキレート化部分である);
7及びR8は、各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される}
を有する、請求項24に記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
【請求項26】
前記N22部分が、下記の構造:
【化24】

(式中、Rpは水素又はスルフヒドリル保護基であり、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R43及びR44が各ケースにおいて水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される)
を有する、請求項24に記載の化合物。
【請求項27】
前記−Chが、下記の構造:
【化25】

を有する、請求項26に記載の化合物の放射性金属錯体。
【請求項28】
下記の構造:
【化26】

(式中、
1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり、その他のものは、許容される通りに−CH、−CR3又は−CR4であり;
5及びR5’は独立して水素又はC1-4アルキルであり;
1及びR2は、各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、シアノ、カルボキシ(C1-5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、ハロ(C1-4)アルキル、ホルミル及びNR67(CH2p−(ここで、pは0〜5の整数であり、R6及びR7は独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dX(ここで、Xは水素であり、dは1〜4の整数である)である)からなる群から独立して選択され;
3は、水素、ハロゲン、C1-4アルキル、シアノ、カルボキシ(C1-5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、ハロ(C1-4)アルキル、ホルミル、NR67(CH2p−(ここで、pは0〜5の整数であり、R6及びR7は独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dX(ここで、Xはハロゲンであり、dは1〜4の整数である)である)、18フルオロメチル、18フルオロエチル、18フルオロプロピル及びSn(アルキル)3からなる群から選択され;
4は、
a.C1-4アルキルチオ、
b.C1-4アルキルスルホニル、
c.ヒドロキシ、
d.C1-4アルコキシ、
e.NR67(CH2p−、ここで、pが0〜5の整数であり、R6及びR7が独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、Xがハロゲンであり、dが1〜4の整数であり;
f.フェニル(C1-4)アルキル、
g.C6-10アリール、
h.ヘテロアリール、
i.複素環、
j.複素環(C1-4)アルキル、及び
k.C3-6シクロアルキル
からなる群から選択され;
前記フェニル(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1-4)アルキル又はC3-6シクロアルキルが、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノ又はメチルアミノのうちの1つにより置換され;及び
X’は、水素、18フルオロメチル、18フルオロエチル又は18フルオロプロピル、125I、123I、131I、18F、76Br、77Br又はSn(アルキル)3であり、
ただし、R1、R2、R3及びR4のうちの1つがNR67(CH2p−であるか又はR1、R2及びR4のうちの1つがヒドロキシであることが条件となっている)
を有する、式IIで表される化合物又は医薬として許容されるその塩。
【請求項29】
1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり、その他のものは、許容される通りに−CH、−CR3又は−CR4であり;
5及びR5’は独立して水素又はC1-4アルキルであり;
1及びR2は、各ケースにおいて、水素、ハロゲン、C1-4アルキル、シアノ、カルボキシ(C1-5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、ハロ(C1-4)アルキル、ホルミル及びNR67(CH2p−(ここで、pは0〜5の整数であり、R6及びR7は独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、ここでXは水素であり、dは1〜4の整数である)からなる群から独立して選択され;
3は、水素、ハロゲン、C1-4アルキル、シアノ、カルボキシ(C1-5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、ハロ(C1-4)アルキル、ホルミル、NR67(CH2p−(ここで、pは0〜5の整数であり、R6及びR7は独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、ここでXはハロゲンであり、dは1〜4の整数である)、18フルオロメチル、18フルオロエチル、18フルオロプロピル及びSn(アルキル)3からなる群から選択され;
4は、
a.C1-4アルキルチオ、
b.C1-4アルキルスルホニル、
c.ヒドロキシ、
d.C1-4アルコキシ、
e.NR67(CH2p−、ここで、pが0〜5の整数であり、R6及びR7が独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2dXであり、Xがハロゲンであり、dが1〜4の整数であり、
f.フェニル(C1-4)アルキル、
g.C6-10アリール、
h.ヘテロアリール、
i.複素環、
j.複素環(C1-4)アルキル、及び
k.C3-6シクロアルキル
からなる群から選択され;
ここで、前記フェニル(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1-4)アルキル又はC3-6シクロアルキルが、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノ又はメチルアミノのうちの1つにより置換され;及び
X’は、水素、18フルオロメチル、18フルオロエチル又は18フルオロプロピル、125I、123I、131I、18F、76Br、77Br又はSn(アルキル)3であり、
ただし、R1、R2、R3及びR4のうちの1つがNR67(CH2p−であることが条件となっている、
請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
5が水素又はメチルであり;
3が水素であり;及び
1及びR2が水素又はC1-4アルキルである、
請求項28に記載の化合物。
【請求項31】
1が水素であり;及び
4がNR67であり、ここで、R6及びR7が水素又はC1-4アルキルである、
請求項28に記載の化合物。
【請求項32】
X’が123Iである、請求項30に記載の化合物。
【請求項33】
X’が18フルオロメチル、18フルオロエチル又は18フルオロプロピルである、請求項30に記載の化合物。
【請求項34】
318フルオロメチル、18フルオロエチル、18フルオロプロピル、125I、123I、131I、18F、76Br又は77Brである、請求項30に記載の化合物。
【請求項35】
式I、Ia、II又はIIIで表される化合物を含む組成物であって、前記化合物が11C同位体を含有し、前記同位体が、天然の存在量より多い量で前記組成物中に存在し、前記11C同位体を含有する前記化合物がバックグラウンドレベルより高い比活性度を有する、前記組成物。
【請求項36】
下記の一般的構造:
【化27】

(式中、A1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり、その他の−CHであり;qが1〜10の整数であり;R’及びR”が各々独立して水素又はC1-4アルキルであり、Xが放射性標識されたハロゲン又は−Ch部分である)
を有する式Iaで表される化合物。
【請求項37】
R’及びR”のうちの1つが水素であり、もう一方がC1-4アルキルである、請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
下記の一般的な構造:
【化28】

{式中、
1、A2、A3、A4及びA5のうちの1つ以上3つ以下のものがNであり、その他のものは許容される通りに−CH、−CR2又は−CR3であり;
nが1〜6の整数であり;
1は、
a.−(CH2pNR’R”、ここで、R’及びR”が独立して水素、C1-4アルキル、ヒドロキシ(C1-4)アルキル又はハロ(C1-4)アルキルであり、pが0〜5の整数である、
b.ヒドロキシ、
c.C1-4アルコキシ
d.ヒドロキシ(C1-4)アルキル、
e.ハロゲン、
f.シアノ、
g.水素、
h.ニトロ、
i.(C1−C4)アルキル、
j.ハロ(C1−C4)アルキル、
k.ホルミル、
l.−NHCO(C1-4アルキル)、及び
m.−OCO(C1-4アルキル)
からなる群から選択され;
3は、放射性ハロゲン、放射性ハロ(C1-4)アルキル又は−Sn(C1-4アルキル)3であり;及び
2は、
i’.式:
【化29】

(式中、qは1〜10の整数であり、Rx及びRyは水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり:tは0、1、2、又は3であり;Zは水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択され、各ケースにおいてR30、R31、R32及びR33が水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
ii.式中:
【化30】

(式中、Yは、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;
Uは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;及び
34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40は各ケースにおいて、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される);
ii’.式:
【化31】

(式中、Rx及びRyは水素、ヒドロキシ又はC1-4アルキルであり;tは0、1、2又は3であり;Y、U、R34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40は以上で記述される通りである);
iii.NR’R”、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、dが1〜4の整数であり;R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択される;
iv.NR’R”−(C1-4)アルキル、ここで、R’とR”のうちの少なくとも1つが(CH2dXであり、Xがハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、dが1〜4の整数であり;R’とR”のうちのもう一方のものが、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択される;
v.ハロ(C1-4)アルキル;及び
vi.下記の構造:[ハロ(C1-4)アルキル−O−(C1-4)アルキル]−を有するエーテル(R−O−R)
からなる群から選択され;及び
7及びR8は、各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される}
を有する式IIIで表される化合物又は医薬として許容されるその塩。
【請求項39】
3が、125I、123I、131I、18F、18F(C1-4アルキル)、76Br、77Br及び−Sn(C1-4アルキル)3からなる群から選択される、請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
1がヒドロキシ、−OCO(C1-4アルキル)及び−(CH2pNR’R”からなる群から選択され、ここで、R’及びR”は独立して水素、C1-4アルキル、ヒドロキシ(C1-4)アルキル又はハロ(C1-4)アルキルであり、pが0〜5の整数である、請求項38に記載の化合物。
【請求項41】
1がヒドロキシ又は−(CH2pNR’R”であり、ここで、R’及びR”が独立して水素又はC1-4アルキルであり、pが0である、請求項38に記載の化合物。
【請求項42】
4がNであり、A1、A2、A3及びA5が各々Cである、請求項38に記載の化合物。
【請求項43】
2が、
【化32】

であり、式中、qは1〜4の整数であり;Zはハロゲン又はヒドロキシであり、R30、R31、R32及びR33は各ケースにおいて、水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される、請求項38に記載の化合物。
【請求項44】
Zがフルオロであり、R30、R31、R32及びR33が各ケースにおいて水素である、請求項38に記載の化合物。
【請求項45】
2が、
【化33】

であり、式中、
Yは、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;
Uは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選択され;及び
34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40は、各ケースにおいて、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選択される、請求項38に記載の化合物。
【請求項46】
Uがヒドロキシである、請求項45に記載の化合物。
【請求項47】
Yがハロゲン又は水素である、請求項45に記載の化合物。
【請求項48】
34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40が各ケースにおいて水素である、請求項45に記載の化合物。
【請求項49】
下記の構造:
【化34】

(式中、Yが水素及びFからなる群から選択される)
の1つを有する、請求項38に記載の化合物。
【請求項50】
請求項1、3、28及び38のいずれか1項に記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項51】
請求項1、3、28及び38のいずれか1項に記載の放射性標識化合物を含む、アミロイド沈着を画像化するための診断用組成物。
【請求項52】
アミロイド沈着を画像化する方法であって、
a.哺乳動物に対して、検出可能な量の請求項51に記載の診断組成物を導入する段階;
b.標識化合物にアミロイド沈着と会合させるのに充分な時間を与える段階;
c.単数又は複数のアミロイド沈着と会合された標識化合物を検出する段階
を含む前記方法。
【請求項53】
アミロイド斑凝集を阻害するのに有効な量で請求項50に記載の組成物を投与する段階を含む、哺乳動物の体内でアミロイド斑凝集を阻害する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2009−532349(P2009−532349A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−502912(P2009−502912)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/007400
【国際公開番号】WO2007/126733
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(500429103)ザ・トラスティーズ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・ペンシルバニア (102)
【Fターム(参考)】