説明

ステアロイル−CoAデサチュラーゼのインヒビターとして使用するための二環式窒素含有複素環化合物

本発明は、ステアロイル−CoAデサチュラーゼのインヒビターとして使用される、二環式窒素含有複素環化合物(例えば、ピリジン[2,3−b]ピラゾン誘導体、ピリド[4,3−b]ピラジン−2(1H)−オン誘導体、およびキノキサリン−2(1H)−オン誘導体)を開示する。この化合物は、ステアロイル−CoAデサチュラーゼ(SCD)酵素によって媒介される様々なヒトの疾患、特に、異常な脂質レベルと関係がある疾患、循環器疾患、糖尿病、肥満症、脂性肌の症状、メタボリックシンドロームなどを処置および/または予防することにおいて有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年10月5日出願の米国仮特許出願第60/849,648号に基づく優先権を主張する2007年10月5日出願の米国特許出願第11/868,386号の一部継続出願であり、これらの文献各々は参照により、その全体が本明細書中に援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、一般的には、ステアロイル−CoAデサチュラーゼのインヒビター(例えば、ピリジン[2,3−b]ピラゾン誘導体、ピリド[4,3−b]ピラジン−2(1H)−オン誘導体、およびキノキサリン−2(1H)−オン誘導体)、ならびに、ステアロイル−CoAデサチュラーゼ(SCD)酵素によって媒介される様々なヒトの疾患(特に、高い脂質レベルと関係がある疾患、循環器疾患、ガン、糖尿病、肥満症、メタボリックシンドローム、脂性肌の症状など)を処置および/または予防することにおけるそのような化合物の使用の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
ステアロイルCoAデサチュラーゼ(SCD)は、Δ9脂肪酸デサチュラーゼである。これらの哺乳動物酵素は、小胞体に局在し、飽和脂肪酸をΔ9位で脱飽和してこのプロセスにおいてモノ不飽和脂肪酸および水を生成するために、O分子およびNADHを必要とする。これらの酵素のための主要な基質は、ステアリン酸(C18)およびパルミチン酸(C16)のアシル−CoA誘導体であり、その主要な反応は、ステアリン酸のオレイン酸(C18:1)への転換である。種によっては、SCDの2〜4種類のイソ型が存在する。齧歯類においては、これらのイソ型は、高度に相同であり、主として、組織分布が異なる。ヒトにおいては、2種類の公知のイソ型(SCD1およびSCD5)が存在し、これらのイソ型は同様に機能するが、SCD5は、他のSCDイソ型に対する配列相同性が低い。組織分布に基づくと、SCD5は、齧歯類のSCD2と機能的に類似しているようである。
【0004】
最もよく特性決定されたSCDアイソザイムは、SCD1であり、これは主として、肝臓、脂肪および骨格筋に見出される。マウスおよびラットにおけるSCD1の欠失、突然変異または阻害は、肝臓のトリグリセリド分泌の減少、肝臓のトリグリセリドおよび脂肪症の減少、体重増加への抵抗、ならびにインスリン感度およびグルコース取り込みの改善を生じる(非特許文献1;非特許文献2;および非特許文献3に概説されている)。これらの研究は、SCD活性の代用物とメタボリックシンドローム、糖尿病、肥満症との間の相関を示しているヒトでの研究と組み合わせて、肥満症、糖尿病、高トリグリセリド血症、ならびに関連する疾患および併存症を処置するための手段としての、SCDの阻害を強く示唆している。アンチセンスオリゴヌクレオチドインヒビターを使用して行われた研究によってはまた、SCD1ノックアウトおよびアセビア(asebia)マウスでの研究の結果が確認され、肝臓のSCDの阻害が、上昇した肝臓グルコース排出量を減少させ得ることを明らかに示している。非特許文献4、および非特許文献5を参照のこと。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Ntambiら、Prog Lipid Res 43,91−104(2004)
【非特許文献2】Prostaglandins Leukot.Essent.Fatty Acids 73,35−41(2005)
【非特許文献3】Obes.Rev.6,169−174(2005)
【非特許文献4】Jiangら、J.Clin.Invest.115:1030−1038G(2005)
【非特許文献5】Gutierrez−Juarezら、J.Clin.Invest.116:1686-1695(2006)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明により、SCD活性を阻害する際に、したがって、組織および血漿中の脂質レベルおよび脂肪酸組成を調節する際に有用な化合物が提供される。これらの化合物は、SCDに媒介される疾患、例えば、脂質異常症と関係がある疾患および脂質代謝異常症(高い脂質レベルと関係がある疾患,循環器疾患,糖尿病、肥満症、メタボリックシンドローム、脂肪肝疾患などが含まれるがこれらに限定されない)の処置に有用である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
本発明の目的は、ステアロイル−CoAデサチュラーゼインヒビターとして作用する化合物を提供することである。したがって、第一の局面では、本発明は、式I:
【0008】
【化1】

の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、もしくは水和物に関する。式中、
は、
a)任意で置換された4〜6員の窒素含有単環式複素環、
b)−X−NR
c)−X−C(O)NR
d)−X−C(O)OR
e)−X−OR、または
f)−X−NR−C(O)NR
であり、式中、
は、水素またはC1〜4低級アルキルであり、
は、水素、C1〜4低級アルキル、アリール、ヘテロアリール、C1〜4アルコキシ、−C(=NH)NH、−C(=O)Rまたは−S(=O)であり、式中、
は、水素、任意で置換されたC1〜4アルキル、任意で置換されたC1〜4アルケニル、C1〜4アルコキシ、任意で置換された単環式アリール、または5員もしくは6員の任意で置換された単環式ヘテロアリールであるか、あるいは
およびRは、これらが結合した窒素と一緒に、5員もしくは6員の単環式のヘテロアリール環またはヘテロシクリル環を形成し;
は、水素、任意で置換されたC1〜4アルキル、任意で置換されたC1〜4アルケニル、任意で置換された単環式アリール、または5員もしくは6員の任意で置換された単環式ヘテロアリールであり;
は、水素またはC1〜4低級アルキルであり;
Xは、任意で置換されたC1〜4の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレンであり;
は、任意で置換された、単環式ヘテロシクリル、二環式ヘテロシクリル、単環式アリール、二環式アリール、単環式ヘテロアリール、または二環式ヘテロアリールであり;
式中、これらのアリール部分、ヘテロシクリル部分またはヘテロアリール部分は、任意で、1個〜3個の置換基で置換されており、この置換基は、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、NO、CF、CN、OR20、SR20、N(R20、S(O)R22、SO22、SON(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20、NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20からなる群より独立して選択され、
さらに式中、それぞれの任意のアルキル置換基、ヘテロアリール置換基、アリール置換基、およびヘテロシクリル置換基は、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、NR20COR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20、NR20CON(R20、OC(O)R20、OC(O)N(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20、CN、またはOR20で任意でさらに置換されており;
は、水素、任意で置換されたC1〜4アルキル、5員もしくは6員の任意で置換された単環式シクロアルキル、任意で置換された単環式アリール、5員もしくは6員の任意で置換された単環式複素環、または5員もしくは6員の任意で置換された単環式ヘテロアリールであり;
式中、これらのアルキル部分、シクロアルキル部分、アリール部分、ヘテロシクリル部分またはヘテロアリール部分は、任意で、1個〜3個の置換基で置換されており、この置換基は、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、NO、CF、CN、OR20、SR20、N(R20、S(O)R22、SO22、SON(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20、NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20からなる群より独立して選択され、
さらに式中、それぞれの任意のアルキル置換基、ヘテロアリール置換基、アリール置換基、およびヘテロシクリル置換基は、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、NR20COR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20、NR20CON(R20、OC(O)R20、OC(O)N(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20、CN、またはOR20で任意でさらに置換されており;
20およびR22は、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群より独立して選択され、
式中、これらのアルキル部分、アルケニル部分、アルキニル部分、ヘテロシクリル部分、アリール部分、およびヘテロアリール部分は、1個〜3個の置換基で任意で置換されており、置換基は、ハロ、アルキル、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、アリール、およびヘテロアリールから独立して選択され;
Qは、C1〜4アルキレンであり、これには、1個以上の−NH−連結部分、−O−連結部分、−S−連結部分またはカルボニル連結部分が任意で含まれ得;
は、NもしくはCHであるか、またはWはCであり、この場合、Cは、R−Q−NH−部分に結合し;
は、NもしくはCHであり、ただし、WとWとの両方がNではあり得ず;
式中、R−Q−NH−部分は、式Iに示される「a」位置または「b」位置に結合し、ただし、R−Q−NH−部分が「a」位置に結合する場合は、WはCである。
【0009】
いくつかの実施形態では、R−Q−NH−部分は、式Iに示される「a」位置に結合し、化合物は式Ia:
【0010】
【化2】

の構造を有する。
【0011】
いくつかの実施形態では、R−Q−NH−部分は、式Iに示される「b」位置に結合し、化合物は式Ib:
【0012】
【化3】

の構造を有する。
【0013】
本発明のなお別の態様では、薬学的処方物が提供される。この薬学的処方物には、治療有効量の式IのSCD阻害性化合物と、少なくとも1種類の薬学的に許容されるキャリアが含まれる。いくつかの実施形態では、この処方物は経口投与のためのものであるが、いくつかの実施形態では、他の経路からの投与のための処方物が提供され得る。
【0014】
本発明の第3の実施形態では、SCD阻害性化合物を用いて処置することができる哺乳動物の疾患または症状の処置において、式Iの化合物を使用する方法が提供される。この方法には、治療の必要がある哺乳動物に、治療有効用量の式Iの化合物を投与する工程が含まれる。そのような疾患としては、心臓血管疾患(冠状動脈疾患、アテローム性動脈硬化症、心臓病、高血圧症、および末梢血管疾患が含まれるが、これらに限定されない)、ガン、脳血管疾患(脳卒中、虚血性脳卒中、および一過性脳虚血発作(TIA)、ならびに虚血性網膜症が含まれるが、これらに限定されない)、脂質異常症、脂肪肝疾患、肥満症、糖尿病、インスリン抵抗性、耐糖能の低下、インスリン非依存性糖尿病、II型糖尿病、I型糖尿病、ならびに他の糖尿病合併症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0015】
現在、本発明での使用に好ましい化合物としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−(2−アミノエチル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルボキサミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルチオフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−((3S)ピロリジン−3−イル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸エチル;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸エチル;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルボキサミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−ブロモフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[6−({[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[6−({[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
4−(2−ヒドロキシエチル)−2−(4−メトキシフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[5−(トリフルオロメチル)(3−ピリジル)]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}カルボキサミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}カルボキサミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−メチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−メチル−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド
3−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
N−{2−[3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[ベンジルアミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(3−ピリジルメチル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−メチルブタンアミド;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタンアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−メチルプロパンアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル](tert−ブトキシ)カルボキサミド;
N−[2−(6−{[(2−クロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(3−フェニルプロピル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
4−((3R)ピロリジン−3−イル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
(3R)−3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))ピロリジンカルバルデヒド;
(3S)−3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))ピロリジンカルバルデヒド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[6−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(5−メチル(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル))メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(3−メトキシフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−[({4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[5,6−b]ピラジン−6−イル}アミノ)メチル]安息香酸メチル;
3−[({4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[5,6−b]ピラジン−6−イル}アミノ)メチル]安息香酸;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]−N−(フェニルメトキシ)プロパンアミド;
N−メトキシ−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]プロパンアミド;
4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−e]ピラジン−2−カルボン酸エチル;
−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(3−メチルフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]−N−メチルプロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンヒドロキサム酸;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(2−ピリジルメチル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−2−カルボン酸;
N−{2−[6−({[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
(3R)−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]ブタンアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[2−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(4−プロピルフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−[4−(アセチルアミノ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−エチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−フルオロフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
3−[2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[2−(4−エチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[2−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[3−オキソ−2−(4−プロピルフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]−2−(ジメチルアミノ)アセトアミド;
{N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルバモイル}メチルアセテート;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]−2−ヒドロキシアセトアミド;
4−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]ブタンアミド;
4−[2−メチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]ブタンアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
3−[3−オキソ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]アセトアミド;
(3S)−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]ブタンアミド;
2−アミノ−N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]アセトアミド;
2−(アセチルアミノ)−N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−プロピル−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−エチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−(2−ヒドロキシエチル)プロパンアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(2−フェニルエチル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−((3S)−6−オキソ(3−ピペリジル))−2−(4−メトキシフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
N−[2−(2−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[3−(2,5−ジクロロフェノキシ)プロピル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
{N−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]カルバモイル}メチルアセテート;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−オキソ−3−(3−ピリジル)ヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メチルフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−クロロフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−メチル−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソヒドロキノキサリニル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−オキソ−3−(3−ピリジル)−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
(N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}カルバモイル)メチルアセテート;
2−ヒドロキシ−N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−(4−エチルフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−7−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]ヒドロキノキサリニル}エチル)アセトアミド;および
N−(2−{3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]ヒドロキノキサリニル}エチル)アセトアミド。
【0016】
本発明において使用されるさらなる化合物としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:
N−(2−(7−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)ピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−クロロベンジルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(3−クロロベンジルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−メトキシベンジルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−3−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)ピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(ベンジルアミノ)−2−メチル−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
4−(2−アセトアミドエチル)−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−イルカルバミン酸ベンジル;
N−(2−(7−(3,4−ジクロロフェネチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
1−(2−アセトアミドエチル)−N−(3,4−ジクロロベンジル)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−6−カルボキサミド;
1−(2−アセトアミドエチル)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−6−イルカルバミン酸ベンジル;
1−(2−アセトアミドエチル)−3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−6−イルカルバミン酸ベンジル;
(S)−2−ヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド;
(R)−2−ヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド;
3−ヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド;
N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)プロパンアミド;
N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2,3−ジヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド;
1−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)ウレア;
N−(2−(7−(3−クロロフェネチルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(2−(2−クロロフェノキシ)エチルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(3−(4−メトキシフェニル)−7−(3−メチルベンジルアミノ)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(3,4−ジメチルベンジルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−クロロフェネチルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−フルオロ−3−メチルベンジルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−((4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
(±)−2,3−ジヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)−プロパンアミド;
N−(2−(7−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[3,2−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(ベンジルアミノ)−2−メチル−3−オキソピリド[3,2−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−フルオロ−3−メチルベンジルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;および
N−(2−(3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−((4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(発明の詳細な説明)
(定義および一般的なパラメータ)
本明細書中で使用される場合は、以下の単語および表現は、一般に、それらが使用される文脈が他のことを示す場合を除いて、以下に記載されるような意味を有することが意図される。
【0018】
用語「アルキル」は、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、または20個の炭素原子を有する、分枝鎖もしくは非分枝鎖の飽和炭化水素鎖のモノラジカルをいう。この用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−デシル、テトラデシルなどの基により例示される。
【0019】
用語「置換アルキル」は、以下をいう:
1)1個、2個、3個、4個、または5個の置換基、好ましくは1個〜3個の置換基を有する、上記で定義されたようなアルキル基であって、これらの置換基は、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリール、および−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、1個、2個、または3個の置換基により、任意でさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)から選択される;あるいは
2)酸素、硫黄およびNR−から独立して選択される1個〜10個の原子が介在している、上記で定義されたようなアルキル基であって、式中、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される。全ての置換基は、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、または−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)により、任意でさらに置換され得る;あるいは
3)上記で定義されたような1個、2個、3個、4個、または5個の置換基を有しており、かつ上記で定義されたような1個〜10個の原子がまた介在している、上記で定義されたようなアルキル基。
【0020】
用語「低級アルキル」は、1個、2個、3個、4個、5個、または6個の炭素原子を有する、一価の、分枝鎖もしくは非分枝鎖の、飽和炭化水素鎖をいう。この用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシルなどの基により例示される。
【0021】
用語「置換低級アルキル」は、置換アルキルに関して定義されたような1個〜5個の置換基、好ましくは1個、2個、または3個の置換基を有する、上記で定義されたような低級アルキル、あるいは置換アルキルについて定義されたような1個、2個、3個、4個、または5個の原子が介在している、上記で定義されたような低級アルキル基、あるいは上記で定義されたような1個、2個、3個、4個、または5個の置換基を有しており、かつ上記で定義されたような1個、2個、3個、4個、または5個の原子がまた介在している、上記で定義されたような低級アルキル基をいう。
【0022】
用語「アルキレン」は、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、または20個の炭素原子、好ましくは1個〜10個の炭素原子、より好ましくは1個、2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有する、分枝鎖もしくは非分枝鎖の飽和炭化水素鎖のジラジカルをいう。この用語は、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン異性体(例えば、−CHCHCH−および−CH(CH)CH−)などの基により例示される。
【0023】
用語「低級アルキレン」は、好ましくは1個、2個、3個、4個、5個、または6個の炭素原子を有する、分枝鎖もしくは非分枝鎖の飽和炭化水素鎖のジラジカルをいう。
【0024】
用語「低級アルキレン」は、好ましくは1個、2個、3個、4個、5個、または6個の炭素原子を有する、分枝鎖もしくは非分枝鎖の飽和炭化水素鎖のジラジカルをいう。
【0025】
用語「置換アルキレン」は、以下をいう:
(1)1個、2個、3個、4個、または5個の置換基を有する、上記で定義されたようなアルキレン基であって、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリール、および−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、1個、2個、または3個の置換基により、任意でさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)から選択される;あるいは
(2)酸素、硫黄、およびNR−(式中、Rは、水素、任意で置換されたアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される)から独立して選択される1個〜20個の原子、またはカルボニル、カルボキシエステル、カルボキサミド、およびスルホニルから選択される基が介在している、上記で定義されたようなアルキレン基;あるいは
(3)上記で定義されたような1個、2個、3個、4個、または5個の置換基を有しており、かつ上記で定義されたような1個〜20個の原子がまた介在している、上記で定義されたようなアルキレン基。置換アルキレンの例は、クロロメチレン(−CH(Cl)−)、アミノエチレン(−CH(NH)CH−)、メチルアミノエチレン(−CH(NHMe)CH−)、2−カルボキシプロピレン異性体(−CHCH(COH)CH−)、エトキシエチル(−CHCHO−CHCH−)、エチルメチルアミノエチル(−CHCHN(CH)CHCH−)、1−エトキシ−2−(2−エトキシ−エトキシ)エタン(−CHCHO−CHCH−OCHCH−OCHCH−)などである。
【0026】
用語「アラルキル」は、アルキレン基に共有結合したアリール基をいい、ここでは、アリールおよびアルキレンは、本明細書中で定義されている。「任意で置換されたアラルキル」は、任意で置換されたアルキレン基に共有結合した、任意で置換されたアリール基をいう。このようなアラルキル基は、ベンジル、フェニルエチル、3−(4−メトキシフェニル)プロピルなどにより例示される。
【0027】
用語「アルコキシ」は、基R−O−をいい、式中、Rは、任意で置換されたアルキルもしくは任意で置換されたシクロアルキルであるか、またはRは、基−Y−Zであり、ここでは、Yは、任意で置換されたアルキレンであり、Zは、任意で置換されたアルケニル、任意で置換されたアルキニル、または任意で置換されたシクロアルケニルであり、ここでは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、およびシクロアルケニルは、本明細書中で定義されるとおりである。好ましいアルコキシ基は、任意で置換されたアルキル−O−であり、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシ、トリフルオロメトキシなどが挙げられる。
【0028】
用語「アルキルチオ」は、基R−S−をいい、式中、Rは、アルコキシについて定義されたとおりである。
【0029】
用語「アルケニル」は、好ましくは2個〜20個の炭素原子、より好ましくは2個〜10個の炭素原子、なおより好ましくは2個〜6個の炭素原子を有しており、1個〜6個、好ましくは1個の二重結合を有する(ビニル)、分枝鎖もしくは非分枝鎖の不飽和炭化水素基のモノラジカルをいう。好ましいアルケニル基としては、エテニルまたはビニル(−CH=CH)、1−プロピレンまたはアリル(−CHCH=CH)、イソプロピレン(−C(CH)=CH)、ビシクロ[2.2.1]ヘプテンなどが挙げられる。アルケニルが窒素に結合している場合は、その二重結合は、この窒素に対してα位ではあり得ない。
【0030】
用語「低級アルケニル」は、2個〜6個の炭素原子を有する、上記で定義されたようなアルケニルをいう。
【0031】
用語「置換アルケニル」は、1個、2個、3個、4個、または5個の置換基、好ましくは1個、2個、または3個の置換基を有する、上記で定義されたようなアルケニル基をいい、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリール、および−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、1個、2個、または3個の置換基により、任意でさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)から選択される。
【0032】
用語「アルキニル」は、好ましくは2個〜20個の炭素原子、より好ましくは2個〜10個の炭素原子、なおより好ましくは2個〜6個の炭素原子を有しており、少なくとも1個、好ましくは1個〜6個のアセチレン(三重結合)不飽和部位を有する、不飽和炭化水素のモノラジカルをいう。好ましいアルキニル基としては、エチニル(−C≡CH)、プロパルギル(すなわち、プロパ−1−イン−3−イル、−CHC≡CH)などが挙げられる。アルキニルが窒素に結合している場合は、その三重結合は、この窒素に対してα位ではあり得ない。
【0033】
用語「置換アルキニル」は、1個、2個、3個、4個、または5個の置換基、好ましくは1個、2個、または3個の置換基を有する、上記で定義されたようなアルキニル基をいい、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリール、および−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、1個、2個、または3個の置換基により、任意でさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)から選択される。
【0034】
用語「アミノカルボニル」は、基−C(O)NRRをいい、式中、Rはそれぞれ独立して、水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルであるか、または両方のR基が一緒に、複素環式基(例えば、モルホリノ)を形成する。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、任意でさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)から選択される。
【0035】
用語「アシルアミノ」は、基−NRC(O)Rをいい、式中、Rはそれぞれ独立して、水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルである。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、任意でさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)から選択される。
【0036】
用語「アシルオキシ」は、基−O(O)C−アルキル、−O(O)C−シクロアルキル、−O(O)C−アリール、−O(O)C−ヘテロアリール、および−O(O)C−ヘテロシクリルをいう。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、または−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)により、任意でさらに置換され得る。
【0037】
用語「アリール」は、単環(例えば、フェニル)または複数の環(例えば、ビフェニル)、または複数の縮合(condensed)(縮合(fused))環(例えば、ナフチルもしくはアントリル)を有する、6個〜20個の炭素原子の芳香族炭素環式基をいう。好ましいアリールとしては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる。
【0038】
用語「アリーレン」は、上記で定義されたようなアリール基のジラジカルをいう。この用語は、1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1,4’−ビフェニレンなどの基により例示される。
【0039】
アリール置換基またはアリーレン置換基についての定義によりそうではないことが制限されない限りは、このようなアリール基またはアリーレン基は、1個〜5個の置換基、好ましくは1個〜3個の置換基で任意で置換され得、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリール、および−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、任意でさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)から選択される。
【0040】
用語「アリールオキシ」は、基アリール−O−をいい、式中、アリール基は、上記で定義されたとおりであり、アリール基にはまた、これもまた上記で定義されたような、任意で置換されたアリール基が含まれる。用語「アリールチオ」は、基R−S−をいい、式中、Rは、アリールについて定義されたとおりである。
【0041】
用語「アミノ」は、基−NHをいう。
【0042】
用語「置換アミノ」は、基−NRRをいい、式中、Rはそれぞれ、水素、アルキル、シクロアルキル、カルボキシアルキル(例えば、ベンジルオキシカルボニル)、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルからなる群より独立して選択され、ただし、両方のR基が水素ではないか、あるいは両方のR基が、基−Y−Zであり、式中、Yは、任意で置換されたアルキレンであり、Zは、アルケニル、シクロアルケニル、またはアルキニルである。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、任意でさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)から選択される。
【0043】
用語「カルボキシアルキル」は、基−C(O)O−アルキルまたは−C(O)O−シクロアルキルをいい、式中、アルキルおよびシクロアルキルは、本明細書中で定義されるとおりであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、または−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)により、任意でさらに置換され得る。
【0044】
用語「シクロアルキル」は、単環式環または複数の縮合環を有する、3個〜20個の炭素原子の炭素環式基をいう。このようなシクロアルキル基としては、例えば、単環構造(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチルなど)、または多環構造(例えば、アダマンタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル、(2,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル))、またはアリール基に縮合した炭素環式基(例えば、インダン)などが挙げられる。
【0045】
用語「置換シクロアルキル」は、1個、2個、3個、4個、または5個の置換基、好ましくは1個、2個、または3個の置換基を有するシクロアルキル基をいい、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリール、および−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、1個、2個、または3個の置換基により、任意でさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)から選択される。
【0046】
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、ブロモ、クロロ、およびヨードをいう。
【0047】
用語「アシル」は、基−C(O)Rを表し、式中、Rは、水素、任意で置換されたアルキル、任意で置換されたシクロアルキル、任意で置換されたヘテロシクリル、任意で置換されたアリール、および任意で置換されたヘテロアリールである。
【0048】
用語「ヘテロアリール」は、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、または15個の炭素原子と、少なくとも1つの環内に1個、2個、3個、または4個のヘテロ原子(酸素、窒素および硫黄から選択される)とを有する、芳香族環式基(すなわち、完全不飽和の基)から誘導されるラジカルをいう。このようなヘテロアリール基は、単環(例えば、ピリジルもしくはフリル)または複数の縮合環(例えば、インドリジニル、ベンゾチアゾリル、もしくはベンゾチエニル)を有し得る。ヘテロアリールの例としては、[1,2,4]オキサジアゾール、[1,3,4]オキサジアゾール、[1,2,4]チアジアゾール、[1,3,4]チアジアゾール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソオキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリンなど、ならびに窒素含有ヘテロアリール化合物のN−オキサイド誘導体およびN−アルコキシ誘導体(例えば、ピリジン−N−オキサイド誘導体)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0049】
用語「ヘテロアリーレン」は、上記で定義されたようなヘテロアリール基のジラジカルをいう。この用語は、2,5−イミダゾレン、3,5−[1,2,4]オキサジアゾレン、2,4−オキサゾレン、1,4−ピラゾレンなどの基により例示される。例えば、1,4−ピラゾレンは:
【0050】
【化4】

であり、式中、Aは、結合点を表す。
【0051】
ヘテロアリール置換基またはヘテロアリーレン置換基についての定義によりそうではないことが制限されない限りは、このようなヘテロアリール基またはヘテロアリーレン基は、1個〜5個の置換基、好ましくは1個〜3個の置換基で任意で置換され得、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリール、および−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、任意でさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)から選択される。
【0052】
用語「ヘテロアラルキル」は、アルキレン基に共有結合したヘテロアリール基をいい、ここでは、ヘテロアリールおよびアルキレンは、本明細書中で定義されるとおりである。「任意で置換されたヘテロアラルキル」は、任意で置換されたアルキレン基に共有結合した任意で置換されたヘテロアリール基をいう。このようなヘテロアラルキル基は、3−ピリジルメチル、キノリン−8−イルエチル、4−メトキシチアゾール−2−イルプロピルなどにより例示される。
【0053】
用語「ヘテロアリールオキシ」は、基ヘテロアリール−O−をいう。
【0054】
用語「ヘテロシクリル」は、単環または複数の縮合環を有しており、1個〜40個の炭素原子と、環内に1個〜10個のヘテロ原子、好ましくは1個、2個、3個、または4個のヘテロ原子(窒素、硫黄、リン、および/または酸素から選択される)を有する、一価の飽和もしくは部分不飽和の基をいう。複素環式基は、単環または複数の縮合環を有し得、複素環式基としては、テトラヒドロフラニル、モルホリノ、ピペリジニル、ピペラジノ、ジヒドロピリジノなどが挙げられる。
【0055】
複素環式置換基についての定義によりそうではないことが制限されない限りは、このような複素環式基は、1個、2個、3個、4個、または5個、好ましくは1個、2個または3個の置換基で任意で置換され得、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリール、および−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限りは、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、任意でさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは、0、1、または2である)から選択される。
【0056】
用語「チオール」は、基−SHをいう。
【0057】
用語「置換アルキルチオ」は、基−S−置換アルキルをいう。
【0058】
用語「ヘテロアリールチオール」は、基−S−ヘテロアリールをいい、式中、ヘテロアリール基は、上記で定義されたとおりであり、ヘテロアリール基には、これもまた上記で定義されたような、任意で置換されたヘテロアリール基が含まれる。
【0059】
用語「スルホキシド」は、基−S(O)Rをいい、式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールである。「置換スルホキシド」は、基−S(O)Rをいい、式中、Rは、本明細書中で定義されるような、置換アルキル、置換アリール、または置換ヘテロアリールである。
【0060】
用語「スルホン」は、基−S(O)Rをいい、式中、Rは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールである。「置換スルホン」は、基−S(O)Rをいい、式中、Rは、本明細書中で定義されるような置換アルキル、置換アリール、または置換ヘテロアリールである。
【0061】
用語「ケト」は、基−C(O)−をいう。
【0062】
用語「チオカルボニル」は、基−C(S)−をいう。
【0063】
用語「カルボキシ」は、基−C(O)−OHをいう。
【0064】
「任意の」または「任意で」は、続いて記載される事象または状況が起こる場合も、また起こらない場合もあること、ならびにこの記載に、上記事象または状況が起こる例と、この事象または状況が起こらない例とが含まれることを意味する。
【0065】
用語「式Iの化合物」は、開示されるような本発明の化合物、ならびにこのような化合物の薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるエステル、プロドラッグ、水和物および多形を含むように意図される。さらに、本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を有する場合があり、ラセミ混合物として提供される場合も、個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして提供される場合もある。任意の所定の式Iの化合物に存在する立体異性体の数は、存在する不斉中心の数に依存する(可能な立体異性体が2種類存在する。式中、nは、不斉中心の数である)。個々の立体異性体は、合成のいずれかの適切な段階において中間体のラセミ混合物または非ラセミ混合物を分割することによって得ることができるか、あるいは従来の手段による式Iの化合物の分割によって得ることができる。個々の立体異性体(個々のエナンチオマーおよびジアステレオマーを含む)ならびに複数の立体異性体のラセミ混合物および非ラセミ混合物が本発明の範囲に含まれ、これらは全て、そうではないことが明白に示されない限り、本明細書の構造によって記載されると意図される。
【0066】
「異性体」は、同じ分子式を有する異なる化合物である。
【0067】
「立体異性体」は、原子が空間中で配置される様式だけが異なる異性体である。
【0068】
「エナンチオマー」は、互いに重ならない鏡像である、立体異性体の対である。1対のエナンチオマーの1:1の混合物は、「ラセミ」混合物である。用語「(±)」は、適切である場合に、ラセミ混合物を示すために使用される。
【0069】
「ジアステレオマー」は、少なくとも2つの不斉原子を有するが、互いに鏡像ではない立体異性体である。
【0070】
絶対立体化学は、Cahn−Ingold−Prelog R−Sシステムにしたがって特定される。化合物が純粋なエナンチオマーである場合は、それぞれの不斉炭素の立体化学は、RまたはSのいずれかにより特定され得る。絶対配置が明らかではない分割された化合物は、ナトリウムD線の波長において、これらの化合物が偏光面を回転させる方向(右旋性または左旋性)に依存して、(+)または(−)と示される。
【0071】
「非経口投与」は、患者への注射による治療薬の全身投与である。
【0072】
用語「治療有効量」は、処置(以下に定義される)が必要な哺乳動物に投与される場合に、このような処置を行うために充分な、式Iの化合物の量をいう。治療有効量は、使用される治療薬の特異的活性、年齢、身体状態、他の疾患症状の存在、および患者の栄養状態に依存して変わるであろう。さらに、その患者が受けているかもしれない他の投薬が、投与されるその治療薬の治療有効量の決定に影響を与えるであろう。
【0073】
用語「処置」または「処置する」は、哺乳動物における疾患の任意の処置を意味し、これには以下が含まれる:
(i)疾患を予防すること、すなわち、その疾患の臨床的症状が発症しないようにすること;
(ii)疾患を阻害すること、すなわち、臨床的症状の発症を止めること;および/または
(iii)疾患を軽減すること、すなわち、臨床的症状の後退を引き起こすこと。
【0074】
多くの場合において、本発明の化合物は、アミノ基および/またはカルボキシル基、あるいはこれらに類似する基の存在により、酸付加塩および/または塩基付加塩を形成することができる。用語「薬学的に許容される塩」は、式Iの化合物の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的に、または別の意味で望ましくないということがない、塩をいう。薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基から調製され得る。無機塩基から誘導される塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩が挙げられるが、これらは例にすぎない。有機塩基から誘導される塩としては、第一級アミン、第二級アミン、および第三級アミン(例えば、アルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、置換アルキルアミン、ジ(置換アルキル)アミン、トリ(置換アルキル)アミン、アルケニルアミン、ジアルケニルアミン、トリアルケニルアミン、置換アルケニルアミン、ジ(置換アルケニル)アミン、トリ(置換アルケニル)アミン、シクロアルキルアミン、ジ(シクロアルキル)アミン、トリ(シクロアルキル)アミン、置換シクロアルキルアミン、二置換シクロアルキルアミン、三置換シクロアルキルアミン、シクロアルケニルアミン、ジ(シクロアルケニル)アミン、トリ(シクロアルケニル)アミン、置換シクロアルケニルアミン、二置換シクロアルケニルアミン、三置換シクロアルケニルアミン、アリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ヘテロアリールアミン、ジヘテロアリールアミン、トリヘテロアリールアミン、複素環式アミン、ジ複素環式アミン、トリ複素環式アミン、混合ジアミンおよびトリアミン)の塩が挙げられるが、これらに限定されず、ここでは、アミンの置換基のうちの少なくとも2つは異なり、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環などからなる群より選択される。2個または3個の置換基がアミノ窒素と一緒に、複素環式基またはヘテロアリール基を形成しているアミンもまた含まれる。
【0075】
適切なアミンの具体的な例としては、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソ−プロピル)アミン、トリ(n−プロピル)アミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、トロメタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N−アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N−エチルピペリジンなどが挙げられる。
【0076】
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製され得る。無機酸から誘導される塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの塩が挙げられる。有機酸から誘導される塩としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエン−スルホン酸、サリチル酸などの塩が挙げられる。
【0077】
本明細書中で使用される場合は、「薬学的に許容されるキャリア」には、任意の全ての溶媒、分散媒体、可溶化剤、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などが含まれる。薬学的に活性な物質のためのこのような媒体および薬剤の使用は、当該分野で周知である。いずれかの従来の媒体または薬剤が有効成分と不適合である場合を除いて、治療組成物におけるその使用が意図される。補助的な有効成分もまた、これらの組成物に取り込ませることができる。
(命名法)
本発明の化合物の命名およびナンバリングは、Rが2−(アセチルアミノ)エチルであり、Rが3,4−ジクロロベンジルであり、Rが4−メトキシフェニルである、代表的な式Iの化合物
【0078】
【化5】

を用いて説明される。この化合物は、N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミドと命名される。
【0079】
(薬学的組成物)
SCDインヒビターとして選択される場合は、式Iの化合物は、通常は、薬学的組成物の形態で投与される。したがって、本発明により、有効成分として式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルのうちの1種以上、ならびに1種以上の薬学的に許容される賦形剤、キャリア(不活性な固体希釈剤および充填剤を含む)、希釈剤(滅菌の水溶液および種々の有機溶媒を含む)、可溶化剤およびアジュバントを含む、薬学的組成物が提供される。式Iの化合物は単独で投与される場合があり、また、他の治療薬と組み合わせて投与される場合もある。このような組成物は、製薬の分野で周知の様式で調製される(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Co.,Philadelphia,PA第17版(1985)ならびに「Modern Pharmaceutics」,Marcel Dekker,Inc.第3版(G.S.BankerおよびC.T.Rhodes編)を参照のこと)。
(合成反応のパラメータ)
用語「溶媒」、「不活性有機溶媒」、または「不活性溶媒」は、これらの用語と組み合わせて記載される反応の条件下で不活性である溶媒を意味する[例えば、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(「THF」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、クロロホルム、塩化メチレン(またはジクロロメタン)、ジエチルエーテル、メタノール、ピリジンなどが挙げられる]。逆のことが特定されない限り、本発明の反応において使用される溶媒は、不活性有機溶媒であり、これらの反応は、不活性な気体(好ましくは、窒素)下で行われる。
【0080】
用語「q.s.」は、記載される機能を達成するため(例えば、その溶液を所望される容積(すなわち、100%)にするため)に充分な量を添加することを意味する。
(式の化合物の合成)
式I(例えば、式Ib)の化合物を調製する1つの方法が、反応スキームIに示される。
【0081】
反応スキームI
【0082】
【化6】

(工程1−式(2)の調製)
式(2)の化合物は、市販されている式(1)の化合物(すなわち、2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジン、2,4−ジクロロ−5−ニトロピリジン、2,4−ジクロロ−ニトロベンゼンなど)上のニトロ部分に隣接するハロゲン基を、式RNHの化合物で、塩基の存在下で置き換えることにより作製される。この反応は、双極性非プロトン性溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、または酢酸エチルなど)の中で、約−60℃〜約−90℃の温度で、約30分間〜1時間行われる。次いで、この反応混合物は、攪拌を続けながらおよそ2時間〜およそ5時間、室温まで温められる。この反応が実質的に完了したら、式(2)の生成物が従来の手段により(例えば、減圧下での溶媒の除去、それに続くその残渣のシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって)単離される。あるいは、式(2)の化合物は、精製せずに次の工程において使用される。
【0083】
(工程2−式(3)の調製)
式(3)の化合物は、式(2)の化合物上の残っているクロロ基を、式RNHの化合物で、塩基の存在下で置き換えることにより作製される。工程2に関して記載された手順と類似する手順が使用されるが、この反応は、およそ50℃〜およそ80℃の温度で、12時間〜24時間行われる。この反応が実質的に完了したら、式(3)の生成物は、従来の手段により単離され得るが、典型的には、精製せずに次の工程において使用される。
(工程3−式(4)の調製)
次いで、式(3)のニトロ化合物は、従来の還元技術によって、対応するアミンアナログである化合物(4)に還元される。適切な方法としては、NaおよびNaCOとの、20℃〜80℃の範囲の温度での、10分〜12時間の反応が挙げられるが、これに限定されない。この反応物が室温まで冷却された後に、生成物が、EtOAcでの希釈、これに続く飽和NaHCO溶液およびブラインでの洗浄によって抽出され得る。次いで、合わせられた有機相が、MgSO上で乾燥され得、濃縮されると、式(4)の化合物を粗製形態で得られる。この化合物は、それ以上精製せずに次の工程において使用することができる。
【0084】
あるいは、上記ニトロ基は、ヒドラジンおよびラネーニッケル触媒との反応により、還元することができる。この方法では、このニトロ化合物は、メタノール溶液に入れられ、この溶液に対して、ヒドラジンが添加される。次いで、この反応混合物は、およそ50℃〜およそ80℃に加熱され、ラネーニッケル触媒がゆっくり添加されて、窒素ガスの均質かつ一定した発生が確保される。この反応はおよそ1時間進行され、この時点で、反応混合物は室温に冷却され、触媒が濾別され、フィルターケーキがメタノールで洗浄される。得られた溶液は濃縮され得、従来の方法(すなわち、メタノール/ジクロロメタン勾配を使用するクロマトグラフィー)を使用して精製され、所望されるアミンが得られる。
(工程4−式Iの調製)
この合成の最終工程には、ピリミジン環の形成とR置換基の付加が含まれる。この工程は、式(4)のアミノ化合物を、所望されるR部分を有するエチルオキソアセテート誘導体(すなわち、式(5)の化合物)と反応させることにより達成される。式(4)の化合物が、EtOH中2%v/vのAcOHに溶解され、次いで、式(5)の化合物が添加される。この反応物は、60℃〜90℃で12時間〜24時間攪拌される。得られた懸濁物が室温まで冷却され、最終生成物が、極性溶媒(例えば、メタノール)の添加、それに続く濾過と、さらなる極性溶媒での洗浄により抽出される。次いで、式Iの化合物を、減圧下で乾燥させて、あらゆる残留溶媒を除去することができる。
【0085】
あるいは、ピリミジン環は、最初に式(4)のアミノ化合物をアセトニトリルに溶解させ、続いて触媒量の酸(例えば、氷酢酸)を添加することにより、形成させることができる。次いで、オキソアセテート誘導体が添加され、この混合物は、およそ20分間〜およそ40分間、マイクロ波の中で120℃で加熱される。その後、この反応混合物は、濾過され得、濃縮され得、MeOH/ジクロロメタン勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーを使用して精製されて、式Iの化合物が得られる。
(別の調製−Rが窒素含有複素環である)
が窒素含有複素環である式Iの化合物は、上記のように、R複素環の中の窒素原子が適切な保護基(例えば、N−tert−ブトキシカルボニル基)により保護されることをさらに必要として、調製され得る。所望される場合は、この保護基は、工程4の後に、従来技術(すなわち、60℃〜80℃で、アセトニトリルと塩酸との混合物中で加熱すること)を使用して除去され得る。この酸性の混合物は、冷却後、水性塩基(例えば、KOH)で中和され、その生成物が、ジクロロメタンを使用して抽出される。
(別の調製−Rの二次修飾)
式Iの化合物が作製された後に、R部分に対して二次修飾が行われ得ることが理解されるであろう。R複素環において議論されたように、このタイプの修飾には、一般的に、保護された末端Rアミノ基の使用が含まれるであろう。保護基が除去されると、末端Rアミノ基は、所望されるR置換基またはR置換基の付加を可能にする多数の反応物質との反応によって修飾され得る。
【0086】
二次修飾の1つのタイプにおいては、脱保護された式Iの化合物は、適切な非プロトン性溶媒(すなわち、アセトニトリルなど)に溶解され、次いで、所望されるR置換基の酸性バージョンであるR−C(O)−OHがこの反応混合物に添加され、続いて2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)およびジイソプロピルエチレンアミンが添加される。およそ50℃〜およそ70℃になるように短時間で加熱された後に、この反応混合物は、室温まで冷却され、沈殿した最終生成物が濾別され、さらなる溶媒で洗浄されると、式Iの最終生成物が得られる。
【0087】
二次修飾の別の例においては、脱保護された式Iの化合物が適切な非プロトン性溶媒(すなわち、アセトニトリル)に溶解された後に、ギ酸メチルと一緒にマイクロ波容器に入れられ、135℃〜150℃で15分間〜30分間加熱される。冷却および濾過によって、所望される最終生成物が得られるであろう。
【0088】
二次修飾のなお別の例においては、脱保護された式Iの化合物が、アセトニトリルおよびジクロロメタンに溶解される。次いで、塩基(例えば、ジイソプロピルエチレンアミン)が、[1H]−ピラゾール−1−ヒドロキサミジン塩酸塩と一緒に添加される。この反応物は、30℃〜50℃で、15分間〜30分間加熱される。冷却および濾過によって、Rが−C(NH)NHである式Iの化合物が得られるであろう。
(有用性についての試験および投与)
本発明は、化合物、薬学的組成物、ならびにSCDにより媒介される疾患の処置および/または予防のためにこれらの化合物および薬学的組成物を使用する方法に関する。これらの方法および薬学的組成物は、脂質異常症と関係がある疾患、および脂質代謝の障害、特に、血漿中および組織中での上昇した脂質レベルと関係がある疾患(例えば、心臓血管疾患、糖尿病、肥満症、メタボリックシンドローム、脂肪肝疾患など)の処置における使用に、特に適している。
【0089】
一般に、本発明の化合物については、脂質異常症と関係がある疾患および/もしくは脂質代謝の障害について患者を処置するか、または脂質異常症と関係がある疾患および/もしくは脂質代謝の障害の発症から患者を保護することについて有用性が見出される。ここでは、動物(特に、ヒト)における脂質レベルは、正常範囲外(すなわち、異常な脂質レベル(例えば、上昇した血漿中もしくは組織中での脂質レベル、または肝臓組織もしくは末梢組織における脂質蓄積))にあり、特に、正常より高いレベルにある。好ましくは、この脂質が、脂肪酸(例えば、遊離の脂肪酸もしくは錯化した脂肪酸)、トリグリセリド、リン脂質、ろうエステル、コレステロールまたはコレステリルエステルであり、例えば、VLDL、肝臓、もしくは末梢組織のトリグリセリドレベルが上昇しているか、またはこれらの任意の組み合わせが上昇していることが好ましく、この脂質と関係がある症状または疾患は、SCDにより媒介される疾患または症状(例えば、メタボリックシンドローム、糖尿病、非アルコール性脂肪肝疾患、肥満症、ガン、脂性肌、および関連する疾患)である。上記処置または保護には、動物(例えば、哺乳動物、特に、ヒト患者)に、治療有効量の本発明の化合物または本発明の化合物を含む薬学的組成物を投与する工程が含まれ、ここでは、この化合物はSCDの活性を阻害する。
【0090】
SCDの活性を阻害することに関する本発明の化合物の一般的な有用性は、以下の実施例20に記載されるアッセイを使用して決定することができる。さらに、障害および疾患の処置に関するこれらの化合物の一般的な有用性は、肥満症、糖尿病、メタボリックシンドローム、または異常なトリグリセリドもしくはコレステロールのレベルを処置することにおける、あるいは耐糖能を改善することについての、化合物の効力を実証するための、産業界での標準である動物モデルにおいて確立され得る。
【0091】
(有用性)
本発明の化合物は、SCDのインヒビターであり、異常なSCDの生物学的活性の結果であるか、またはSCDの生物学的活性の阻害により軽減され得る全てのヒト疾患および障害を含む、ヒトおよび他の生物における疾患および障害を処置するために有用である。
【0092】
本明細書中で定義される場合は、SCDにより媒介される疾患または症状としては、心臓血管疾患、脂質異常症、脂肪肝疾患、冠状動脈疾患、アテローム性動脈硬化症、心臓病、脳血管疾患(脳卒中、虚血性脳卒中および一過性脳虚血発作(TIA))、末梢血管疾患、虚血性網膜症、ガン、および皮膚の症状が含まれるが、これらに限定されない)、ガン、ならびに脂性肌である疾患または症状、あるいはこれらと関係がある疾患または症状が挙げられるが、これらに限定されない。
【0093】
脂質異常症としては、本明細書中で使用される場合は、トリグリセリドの血清中レベルおよび組織中レベルと関係がある障害(すなわち、高トリグリセリド血症、脂肪肝疾患LDL、VLDL、および/またはHDL、コレステロール、ならびに総コレステロール)が挙げられるが、これらに限定されない。脂質異常症はまた、Δ9脂肪酸不飽和指数(例えば、SCD生成物である脂肪酸/SCD基質である脂肪酸の比)と関係がある障害も含まれる。多不飽和脂肪酸代謝(PUFA)の障害もまた、コレステロール障害として含まれ、例えば、家族性高リポタンパク血症、および欠損した逆コレステロール輸送を伴う障害である。
【0094】
高トリグリセリド血症と関係がある、SCDにより媒介される疾患または症状としては、高リポタンパク血症、家族性組織球網膜症、リポタンパクリパーゼ欠損、アポリポタンパク欠損(例えば、ApoCII欠損またはApoE欠損)など、あるいは未知または特定されていない病因の高トリグリセリド血症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0095】
メタボリックシンドローム、症候群Xおよび糖尿病前症もまた、用語「SCDに媒介される疾患」の範囲内であり、これには、これらの症候群を構成する種々の構成要素状態の全て(例えば、脂質異常症、肥満症、インスリン抵抗性、高インスリン血症、低下した耐糖能、高血圧症、ミクロアルブミン尿、尿酸過剰血症、および凝固能亢進、糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、I型糖尿病、II型糖尿病、糖尿病合併症、体重障害(例えば、過体重、悪質液および食欲不振)、ならびにボディマス指数およびレプチン関連疾患であるが、これらに限定されない)が含まれる。
【0096】
本明細書中で使用される場合は、用語「メタボリックシンドローム」は、II型糖尿病、耐糖能の低下、インスリン抵抗性、高インスリン血症、高血圧症、肥満症、増加した腹囲、高トリグリセリド血症、低HDL、尿酸過剰血症、凝固能亢進および/またはミクロアルブミン尿の組み合わせを含む症状を説明するために使用される、認識されている臨床用語である。
【0097】
SCDにより媒介される疾患または症状にはまた、様々な肝臓の症状(例えば、肝炎、肝性脂肪症、肝性線維症、肝硬変症、非アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、アルコール性肝炎、脂肪肝、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、急性脂肪肝、妊婦の脂肪肝、薬物性肝炎、赤血球肝性(erythrohepatic)プロトポルフィリン症、鉄過剰障害、遺伝性ヘモクロマトーシス、ヘパトーム、およびこれらに関係がある症状)が含まれる。
【0098】
様々な皮膚および粘膜組織の障害は、SCDにより媒介される疾患または症状の範囲に含まれ、これには、湿疹、ざ瘡、乾癬、ケロイド瘢痕の形成または予防、粘膜からの産生または分泌と関係がある疾患(例えば、モノ不飽和脂肪酸、ろうエステル)などが含まれるが、これらに限定されない。炎症、静脈洞炎、喘息、膵臓炎、変形性関節症、慢性関節リウマチ、嚢胞性線維症、および月経前緊張症候群もまた、SODに媒介される疾患または症状と考えられ得る。なぜなら、これらは、ガン、新形成、悪性疾患、転移、腫瘍(良性もしくは悪性)、発ガン、ヘパトームなどであるかまたはこれらと関係がある疾患または症状がそうであり得るからである。SCDにより媒介される疾患または症状にはまた、神経学的疾患、精神医学的障害、多発性硬化症、眼疾患、および免疫障害であるかまたはこれらと関係がある疾患または症状が含まれる。SCDにより媒介される疾患または症状にはまた、ウイルス疾患もしくは感染であるかまたはこれらと関係がある疾患または症状も含まれる。
【0099】
SCDにより媒介される疾患または症状にはまた、除脂肪体重または除脂肪筋肉質量(lean muscle mass)を増加させることが望ましい症状も含まれ、例えば、筋肉の構築により動作を増強することが望まれる症状が含まれる。ミオパシーおよび脂質ミオパシー(例えば、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ欠損(CPT IまたはCPT II))もまた、本明細書中に含まれる。このような処置は、ヒトおよび畜産動物において有用であり、これには、ウシ、ブタまたはトリの家畜動物、あるいは他の任意の動物における、トリグリセリドの産生を低下させ、/または脂肪が少ない肉製品および/もしくはより健常な動物を生産するための投与が含まれる。
(試験)
本発明の化合物の、SCDインヒビターとしての同定は、Talamo and Bloch(1969)Analytical Biochemistry 29:300−304に記載されているSCD酵素およびミクロソームアッセイ手順を使用して、容易に達成された。このアッセイにおいて試験される場合は、本発明の化合物は、10μMの試験化合物濃度で50%未満の残留SCD活性を、好ましくは10μMの試験化合物濃度で40%未満の残留SCD活性を、より好ましくは10μMの試験化合物濃度で30%未満の残留SCD活性、なおより好ましくは10μMの試験化合物濃度で20%未満の残留SCD活性を有し、これによって、本発明の化合物がSCD活性の強力なインヒビターであることが実証された。
【0100】
本明細書中に開示される化合物を試験する他の方法もまた、当業者が容易に利用できる。したがって、さらに、化合物の試験はインビボで行われ得る。1つのこのような実施形態では、化合物の試験は、上記化合物を、血漿中もしくは組織中の脂肪酸またはトリグリセリド(TG)あるいは非常に低密度のリポタンパク(VLDL)と関係がある障害に罹患している動物に投与し、続いて、上記動物における血漿中もしくは組織中の脂肪酸組成またはトリグリセリドレベルの変化を検出し、これによって、血漿中もしくは組織中の脂肪酸またはトリグリセリド(TG)と関係がある障害あるいは非常に低密度のリポタンパク質(VLDL)と関係がある障害を処置することにおいて有用な治療薬を同定することによって行われる。このような実施形態においては、動物は、ヒトであり得、例えば、そのような障害に罹患している人患者、または上記障害の処置が必要なヒト患者であり得る。
【0101】
このようなインビボプロセスの特定の実施形態において、上記動物におけるSCD活性の変化は、活性の低下であり、好ましくは、上記SCD調節剤は、Δ5デサチュラーゼ、Δ6デサチュラーゼ、脂肪酸シンターゼまたは他の脂質合成酵素の生物学的活性を実質的に直接阻害することはない。
【0102】
化合物の評価に有用なモデル系としては、肝臓ミクロソーム(例えば、高炭水化物の食餌もしくは高脂肪の食餌で維持されたマウスまたはラット由来、あるいはヒトドナー(肥満症に罹患しているヒトを含む)由来)の使用が挙げられ得るが、これに限定されない。不死化細胞株(例えば、HepG2(ヒト肝臓由来)、MCF−7(ヒト乳ガン由来)、および3T3−L1(マウス脂肪細胞由来))もまた使用され得る。初代細胞株(例えば、マウス初代肝細胞)もまた、本発明の化合物の試験に有用である。完全な動物が使用される場合は、初代肝細胞の供給源として使用されるマウスまたはラットもまた使用され得、この場合、これらのマウスまたはラットは、高炭水化物の食餌で維持されるか、あるいは、ミクロソームにおけるSCD活性を増大させるための、および/または血漿中もしくは組織中のトリグリセリドレベルもしくはΔ9脂肪酸不飽和指数もしくはΔ9脂肪酸不飽和指数(例えば、18:1/18:0の比)を上昇させるための他のSOD誘導性の食餌で維持される。あるいは、通常の食餌のマウスまたは正常なトリグリセリドレベルを有するマウスが使用され得る。遺伝による突然変異または天然に発生する突然変異が原因でである高トリグリセリド血症を有するマウスモデルもまた、マウスの表現形についての(phenome)データベースと同様に、利用することができる。ウサギ、ハムスターおよびサル(特に、糖尿病および肥満症の表現形を有するもの)もまた、動物モデルとして有用である。
【0103】
本発明の化合物のインビボ効力を決定するために別の方法は、脂肪酸組成の変化を測定することにより、SCD酵素の阻害に対するこれらの化合物の影響を間接的に測定することである。これらには、16:1 n−7、18:1 n−7、または18:1 n−9のような、SCD生成物である脂肪酸の絶対的または相対的な減少が含まれる。さらに、脂肪酸組成のデータはまた、化合物の投与後の被検体のΔ9不飽和指数を決定するためにも使用され得る。「不飽和指数」は、本明細書中で使用される場合は、所定の組織または血漿試料から測定される、SCD酵素の基質を分母とした生成物の比を意味する。この比は、様々な式(例えば、18:1 n−9/18:0;16:1 n−7/16:0;および/または16:1 n−7+18:1 n−7/16:0)を使用して計算され得る。不飽和指数はまた、血漿または組織の中で、ならびに脂肪酸(例えば、トリグリセリドおよびリン脂質)を含む特定の脂質のクラスの中で測定され得る。
【0104】
(投与)
式Iの化合物は、単回用量または複数回用量のいずれかで、類似する有用性を有する薬剤の許容される投与様式(例えば、引用により本明細書中に組み入れられる特許および特許出願に記載されているような様式であり、これには、口内、鼻内、動脈内注射、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、経口、局所、または吸入剤としてが含まれる)のうちのいずれかによって投与され得る。
【0105】
経口投与は、式Iの化合物の投与に好ましい経路である。投与は、カプセルまたは腸溶コーティングされた錠剤などによって行われ得る。少なくとも1種類の式Iの化合物を含む薬学的組成物を作製することにおいては、その有効成分は、通常は、賦形剤によって希釈され、/またはカプセル、サシェ、紙もしくは他の容器の形態であり得るキャリアに封入される。賦形剤が希釈剤とされる場合は、賦形剤は、(上記のような)固体、半固体、または液体であり得、有効成分のためのビヒクル、キャリアまたは媒体として作用する。したがって、これらの組成物は、錠剤、丸剤、散剤、ロゼンジ、サシェ、カシェ剤、エリキシル、懸濁剤、エマルジョン、液剤、シロップ、エアロゾル(固体として、もしくは液体媒体中で)、軟膏(例えば、20重量%までの活性化合物を含む)、軟ゼラチンカプセルおよび硬ゼラチンカプセル、滅菌の注射用溶液、ならびに滅菌のパッケージされた粉末の形態であり得る。
【0106】
適切な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップ、シクロデキストリン、およびメチルセルロースが挙げられる。これらの処方物はさらに、潤滑剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、および鉱油);湿潤剤;乳化剤および懸濁剤;防腐剤(例えば、ヒドロキシ安息香酸メチルおよびヒドロキシ安息香酸プロピル);甘味剤;ならびに香味剤が含まれ得る。
【0107】
本発明の組成物は、当該分野で公知の手順を使用することにより、患者への投与後に、有効成分の迅速な放出、持続放出、または遅延放出を提供するように処方することができる。経口投与のための制御放出薬物送達系としては、ポリマーでコーティングされたレザバまたは薬物−ポリマーマトリックス処方物を含む、浸透圧ポンプ系および溶解系が挙げられる。制御放出系の例は、米国特許第3,845,770号;同第4,326,525号;同第4,902514号;および同第5,616,345号に提供されている。
【0108】
他の実施形態においては、本発明の化合物は、局所薬物投与に一般的に適しており、当該分野で公知の任意のそのような材料を含む、薬学的に許容されるキャリアを含む薬学的処方物に組み込まれる。適切なキャリアは当業者に周知であり、キャリアの選択は、意図される薬学的処方物の形態(例えば、軟膏(ointment)、ローション、クリーム、泡沫、マイクロエマルジョン、ゲル、油、溶液、スプレー、軟膏剤(salve)など)に応じて様々であろう。そして自然界に存在する材料または合成材料のいずれかからなり得る。選択されるキャリアは、式Iの化合物および薬学的処方物の他の成分に有害な影響を与えるべきではないことが理解される。
【0109】
これらのタイプの処方物に適しているキャリアとしては、ビヒクル(Shephard(商標)クリーム、Aquaphor(商標)、およびCetaphil(商標)ローションを含む)が挙げられるが、これらに限定されない。他の好ましいキャリアとしては、軟膏基剤(例えば、ポリエチレングリコール−1000(PEG−1000))、従来のクリーム(例えば、HEBクリーム)、ゲル、ならびにワセリンゼリー(petroleum jelly)などが挙げられる。本明細書中での使用に適しているキャリアの例としては、水、アルコール、および他の非毒性有機溶媒、グリセリン、鉱油、シリコーン、ワセリンゼリー、ラノリン、脂肪酸、植物油、パラベン、ろうなどが挙げられる。本明細書中で特に好ましい処方物は、無色無臭の軟膏、ローション、クリーム、マイクロエマルジョンおよびゲルである。
【0110】
軟膏は、典型的には、ワセリンまたは他のワセリン誘導体をベースとする半固体の調製物である。使用される具体的な軟膏基剤は、当業者により理解されるであろうように、最適な薬物送達を提供し、好ましくは、他の所望される特徴(例えば、皮膚軟化性など)もまた提供するであろう軟膏基剤である。他のキャリアまたはビヒクルと同様に、軟膏基剤は、不活性であり、安定であり、非刺激性であり、非感作性であるべきである。Remington’s Pharmaceutical Sciences、第20版(Easton,Pa.:Mack Publishing Company,2000)において説明されるように、軟膏基剤は、4つのクラス(油性基剤;乳化性基剤;エマルジョン基剤;および水溶性基剤)に分類され得る。油性軟膏基剤としては、例えば、植物油、動物から得られる脂肪、および石油から得られる半固体炭化水素が挙げられる。乳化性軟膏基剤(吸収性軟膏基剤としてもまた公知である)は、水をほとんど含まないか、または全く含まず、例えば、ヒドロキシステアリンスルフェート、無水ラノリン、および親水性ワセリンが挙げられる。エマルジョン軟膏基剤は、油中水(W/O)型エマルジョンまたは水中油(O/W)型エマルジョンのいずれかであり、これには、例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ラノリン、およびステアリン酸が含まれる。好ましい水溶性軟膏基剤は、様々な分子量のポリエチレングリコール(PEG)から調製される。ここでまた、さらなる情報については、前出のRemington’sが参照されなければならないかもしれない。
【0111】
ローションは、マッサージすることなく皮膚表面に塗布されるための調製物であり、典型的には、固体粒子(有効成分を含む)が水中またはアルコール基剤の中に存在する、液体または半液体の調製物である。ローションは、通常は、固体の懸濁物であり、これには、好ましくは、本発明の目的のためには、水中油型の液体の油性エマルジョンが含まれる。ローションは、より流動性の高い組成物の塗布が容易であるとの理由から、大きい身体領域を処置するために、本明細書中で好ましい処方物である。一般的には、ローション中の不溶性物質は、微細に分割されることが必要である。ローションには、典型的には、よりよい分散物を得るための懸濁剤、ならびに有効成分を局在化させて皮膚と接触させて保持するために有用な化合物(例えば、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースなど)が含まれる。本発明と組み合わせて使用される特に好ましいローション処方物には、親水性ワセリンと混合されたプロピレングリコール(例えば、商標名Aquaphor(商標)のもとでBeiersdorf,Inc.(Norwalk,Conn.)から入手することができるもの)が含まれる。
【0112】
有効成分を含有するクリームは、当該分野で公知であるように、水中油型または油中水型のいずれかである、粘性のある液体または半固体のエマルジョンである。クリーム基剤は、水洗可能であり、これには、油相、乳化剤、および水相が含まれる。この油相は、一般には、ワセリンおよび脂肪アルコール(例えば、セチルアルコールまたはステアリルアルコール)からなる。この水相は、必ずしもそうである必要はないが、通常は、この油相より体積が過剰であり、これには一般には、湿潤剤が含まれる。クリーム処方物中の乳化剤は、前出のRemington’sの中で説明されているように、一般的には、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、または両性界面活性剤である。
【0113】
マイクロエマルジョンとは、界面活性剤分子の界面フィルムにより安定化させられた、2種類の非混和性の液体(例えば、油および水)の、熱力学的に安定な、等方的に(isotropically)透明な分散物である(Encyclopedia of Pharmaceutical Technology(New York:Marcel Dekker,1992),第9巻)。マイクロエマルジョンの調製のためには、界面活性剤(乳化剤)、共界面活性剤(co−surfactant)(共乳化剤(co−emulsifier))、油相、および水相が必要である。適切な界面活性剤としては、エマルジョンの調製に有用な任意の界面活性剤(例えば、クリームの調製において典型的に使用される乳化剤)が挙げられる。共界面活性剤(または「共乳化剤」)は、一般的には、ポリグリセロール誘導体、グリセロール誘導体、および脂肪アルコールの群より選択される。好ましい乳化剤/共乳化剤の組み合わせは、必ずしもそうである必要はないが、一般的には、モノステアリン酸グリセリルとステアリン酸ポリオキシエチレン;ポリエチレングリコールとエチレングリコールパルミトステアレート;およびカプリン酸とカプリントリグリセリドとオレオイルマクロゴールグリセリドからなる群より選択される。水相には、水だけではなく、典型的には、緩衝液、グルコース、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(好ましくは、低分子量ポリエチレングリコール(例えば、PEG300およびPEG400))、ならびに/またはグリセロールなどもまた含まれるが、油相には、一般的には、例えば、脂肪酸エステル、修飾植物油、シリコーン油、モノグリセリドとジグリセリドとトリグリセリドとの混合物、PEGのモノエステルおよびジエステル(例えば、オレオイルマクロゴールグリセリド)などが含まれる。
【0114】
ゲル処方物は、小さい無機粒子懸濁物(二相系)またはキャリア液体全体に実質的に均一に分布した大きい有機分子(単相ゲル)のいずれかからなる、半固体系である。単相ゲルは、例えば、有効成分、キャリア液体および適切なゲル化剤(例えば、トラガカント(2%〜5%)、アルギン酸ナトリウム(2%〜10%)、ゼラチン(2%〜15%)、メチルセルロース(3%〜5%)、ナトリウムカルボキシメチルセルロース(2%〜5%)、カルボマー(0.3%〜5%)またはポリビニルアルコール(10%〜20%))を一緒に1つに合わせ、特徴的な半固体生成物が生じるまで混合することによって作製され得る。他の適切なゲル化剤としては、メチルヒドロキシセルロース、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン、ヒドロキシエチルセルロース、およびゼラチンが挙げられる。ゲルでは、一般的には、水性キャリア液体が使用されるが、アルコールおよび油もまた同様に、キャリア液体として使用することができる。
【0115】
当業者に公知の様々な添加剤が、本発明の局所用処方物に含まれ得る。添加剤の例としては、可溶化剤、皮膚浸透促進剤、不透明化剤、防腐剤(例えば、酸化防止剤)、ゲル化剤、緩衝剤、界面活性剤(特に、非イオン性界面活性剤および両性界面活性剤)、乳化剤、皮膚軟化剤、増粘剤、安定剤、湿潤剤、着色剤、香料などが挙げられるが、これらに限定されない。可溶化剤および/または皮膚浸透増強剤を含めることは、乳化剤、皮膚軟化剤、および防腐剤と共に、特に好ましい。
【0116】
可溶化剤の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:親水性エーテル(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(Transcutol(商標)として市販されているエトキシジグリコール)およびジエチレングリコールモノエチルエーテルオレエート(Softcutol(商標)として市販されている));ポリエチレンヒマシ油誘導体(例えば、ポリオキシ35ヒマシ油、ポリオキシ40水素化ヒマシ油など);ポリエチレングリコール(特に、低分子量のポリエチレングリコール(例えば、PEG300およびPEG400)、ならびにポリエチレングリコール誘導体(例えば、PEG−8カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Labrasol(商標)として市販されている));アルキルメチルスルホキシド(例えば、DMSO);ピロリドン(例えば、2−ピロリドンおよびN−メチル−2−ピロリドン);ならびにDMA。多くの可溶化剤は、吸収促進剤としてもまた働き得る。1つの可溶化剤が処方物に組み込まれ得るか、または可溶化剤の混合物が処方物に組み込まれ得る。
【0117】
適切な乳化剤および共乳化剤としては、マイクロエマルジョン処方物に関して記載された乳化剤および共乳化剤が挙げられるが、これらに限定されない。皮膚軟化剤としては、例えば、プロピレングリコール、グリセロール、ミリスチル酸イソプロピル、ポリプロピレングリコール−2(PPG−2)ミリスチルエーテルプロピオネートなどが挙げられる。
【0118】
他の有効成分(例えば、抗炎症剤、鎮痛薬、抗菌剤、抗真菌剤、抗生物質、ビタミン、酸化防止剤、および日焼け止め剤(遮光処方剤において通常見られるものであり、これには、アントラニレート、ベンゾフェノン(特に、ベンゾフェノン−3)、カンファー誘導体、ケイ皮酸塩(例えば、メトキシケイ皮酸オクチル)、ジベンゾイルメタン(例えば、ブチルメトキシジベンゾイルメタン)、p−アミノ安息香酸(PABA)およびその誘導体、ならびにサリチル酸塩(例えば、サリチル酸オクチル)が含まれるが、これらに限定されない))もまた、処方物に含まれ得る。
【0119】
本発明の好ましい局所処方物においては、有効成分は、この局所処方物のおよそ0.25重量%〜7およそ5重量%の範囲、好ましくはこの局所処方物のおよそ0.25重量%〜およそ30重量%の範囲、より好ましくはこの局所処方物のおよそ0.5重量%〜およそ15重量%の範囲、最も好ましくは、この局所処方物のおよそ1.0重量%〜およそ10重量%の範囲の量で存在する。
【0120】
また、薬学的処方物は、滅菌され得るか、または補助的な薬剤(例えば、防腐剤、安定剤、湿潤剤、緩衝液、もしくは浸透圧に影響を与えるための塩など)と混合され得る。滅菌の注射用溶液は、式Iまたは式IIの化合物を、必要とされる量の適切な溶媒(必要な場合は、上記に列挙された様々な他の成分とともに)に取り込ませ、その後、滅菌濾過することにより、調製される。一般的には、分散物は、様々な滅菌された有効成分を、滅菌のビヒクル(基本的な分散媒体と上記に列挙されたものから必要な他の成分とを含む)に取り込ませることによって調製される。滅菌の注射用溶液の調製のための滅菌粉末の場合は、好ましい調製方法は、減圧乾燥技術および凍結乾燥技術であり、これらの技術は、有効成分と、事前に滅菌濾過されたその溶液からのさらなる所望される成分との粉末を生じる。
【0121】
本発明の方法において使用される別の処方物では、経皮送達デバイス(「パッチ」)が使用される。このような経皮パッチは、制御された量の本発明の化合物の連続的または不連続な注入を提供するために使用され得る。薬学的薬剤の送達のための経皮パッチの構築および使用は、当該分野で周知である。例えば、米国特許第5,023,252号、同第4,992,445号および同第5,001,139号を参照のこと。このようなパッチは、薬学的薬剤の連続的送達、パルス送達、または要求に応じた送達のために構築され得る。
【0122】
SCDインヒビター(例えば、式Iの化合物)は、広い投薬範囲にわたって有効であり、一般的には、薬学的有効量で投与される。典型的には、経口投与のためには、それぞれの投薬単位には、1mg〜2gのSCDインヒビター、より通常は、1mg〜700mgのSCDインヒビターが含まれ、非経口投与のためには、1mg〜700mgのステアロイル−CoAデサチュラーゼインヒビター、より通常は、約2mg〜200mgのステアロイル−CoAデサチュラーゼインヒビターが含まれる。しかし、実際に投与されるSCDインヒビターの量は、医師によって、関連する状況(処置される症状、選択される投与経路、投与される実際の化合物およびその相対活性、個々の患者の年齢、体重、および応答、患者の症状の重篤度などを含む)を考慮して決定されるであろうことが理解されるであろう。
【0123】
固体組成物(例えば、錠剤)を調製するためには、主要な有効成分が薬学的賦形剤と混合されて、本発明の化合物の均質な混合物を含む固体の予備処方組成物が形成される。これらの予備処方組成物が均質であると記載される場合は、有効成分がこの組成物全体に均一に分散されており、その結果、この組成物が、等しく効果的な単位投薬形態(例えば、錠剤、丸剤、およびカプセル)に容易に分割され得ることを意味する。
【0124】
本発明の錠剤または丸剤は、延長された作用という利点を与える投薬形態を提供するため、または胃の酸性条件から保護するために、コーティングされ得るか、または他の方法で調合され得る。例えば、錠剤または丸剤には、内側投薬成分および外側投薬成分が含まれ得、この外側投薬成分は、この内側投薬形態を覆うエンベロープの形態である。これらの2種類の成分は、腸溶層により分離され得、この腸溶層は、胃の中での崩壊に耐え、内側成分が完全な状態のままで十二指腸を通過すること、または放出が遅延されることを可能にするように作用する。様々な材料が、このような腸溶層またはコーティングのために使用され得、そのような材料としては、多数のポリマー酸、ならびにポリマー酸と、シェラック、セチルアルコール、および酢酸セルロースなどの材料との混合物が挙げられる。
【0125】
吸入または通気のための組成物には、薬学的に許容される水性溶媒もしくは有機溶媒またはその混合物中の溶液および懸濁物、ならびに粉末が含まれる。液体または固体の組成物には、上記のような適切な薬学的に許容される賦形剤が含まれ得る。好ましくは、これらの組成物は、局所作用もしくは全身作用のために、経口呼吸経路または経鼻呼吸経路によって投与される。好ましくは、薬学的に許容される溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用により噴霧され得る。噴霧された溶液は、噴霧デバイスから直接吸入され得るか、または噴霧デバイスがフェースマスクテントもしくは間欠的陽圧呼吸機に取り付けられ得る。溶液、懸濁物、または粉末の組成物は、この処方物を適切な様式で送達するデバイスから、例えば、経口的または経鼻的に投与され得る。
【0126】
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を明らかにするために含まれる。以下の実施例の中で開示される技術は、本発明の実施において良好に機能することが本発明者によって発見された技術を表しており、したがって、その実施のための好ましい態様を構成するとみなされ得ることが、当業者によって理解されるはずである。しかし、当業者は、本開示を考慮して、開示される具体的な実施形態において多くの変更が行われ得、これらが依然として本発明の精神および範囲から逸脱することなく、同様または類似の結果をもたらすことを理解するはずである。
【実施例】
【0127】
(実施例1)
(式(2)の化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHC(O)CHである、式(2)の化合物の調製)
【0128】
【化7】

50mLのTHF中3.0g(15.5mmol)の2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジンの溶液に、−78℃、Ar雰囲気下で、2.7mL(15.5mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを添加し、続いて1.6mL(15.5mmol)のN−アセチルエチレンジアミンを添加した。この混合物を−78℃で30分間攪拌し、室温まで温め、72時間攪拌した。溶媒を減圧中で除去し、その残渣をMeOH/ジクロロメタン勾配(1%→10%)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製すると、N−(2−(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミドを淡黄色の固体として得られた。
【0129】
(B.様々なRを持つ式(2)の化合物の調製)
同様に、上記実施例1Aの手順にしたがって、しかし任意で、他の式(1)の化合物を2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジンをの代わりに使用し、任意で、他の式RNHのアミンをアセチルエチレンジアミンの代わりに使用して、以下の式(2)の化合物を調製した:
(tert−ブトキシ)−N−{2−[(6−クロロ−3−ニトロ(2−ピリジル))アミノ]エチル}カルボキサミド。
(C.様々なRを持つ式(2)の化合物の調製)
同様に、上記実施例2Aの手順にしたがって、しかし任意で、他の式(1)の化合物を2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジンの代わりに使用し、任意で、他の式RNHのアミンをアセチルエチレンジアミンの代わりに使用して、他の式(2)の化合物が調製される。
(実施例2)
(式(3)の化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHC(O)OC(CHであり、Rが3,4−ジクロロフェニルである、式(3)の化合物の調製)
【0130】
【化8】

900mgの(tert−ブトキシ)−N−{2−[(6−クロロ−3−ニトロ(2−ピリジル))アミノ]エチル}カルボキサミド(実施例1において調製した)を、990μLのN,N−ジイソプロピルエチルアミンおよび760μLの3,4−ジクロロベンジルアミンと、10mLのTHF中で混合した。この混合物を90℃で16時間攪拌した。かなりの沈殿物が形成された。この溶液を濃縮して体積を減らすと、黄色い残渣が形成され、この黄色い残渣をMeOHに再懸濁した。N−{2−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ(2−ピリジル))アミノ]エチル}(tert−ブトキシ)カルボキサミドを、濾過して黄色沈殿物としてろ別した。この生成物を、それ以上精製せずに次の工程において使用した。
【0131】
(B.様々なRおよびRを持つ式(3)の化合物の調製)
同様に、上記実施例2Aの手順にしたがって、しかし任意で任意で、他の式(2)の化合物を(tert−ブトキシ)−N−{2−[(6−クロロ−3−ニトロ(2−ピリジル))アミノ]エチル}カルボキサミドの代わりに使用し、任意で、他の式RNHのアミンを3,4−ジクロロベンジルアミンの代わりに使用して、以下の式(3)の化合物を調製した:
N−{2−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]エチル}アセトアミド;
N−{2−[(6−{[(4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]エチル}アセトアミド;
N−{2−[(6−{[(3−クロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]エチル}アセトアミド;
N−{2−[(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]エチル}アセトアミド;
3−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]プロパンアミド;
N−(2−{[3−ニトロ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;
N−(2−{[3−ニトロ−6−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;
{6−[((3S)ピロリジン−3−イル)アミノ]−5−ニトロ(2−ピリジル)}[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミン;
4−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]ブタン酸エチル;
3,4−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]ブタン酸;
3−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]プロピオン酸エチル;
3−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]プロパン酸;
N−{2−[(6−{[(3−ブロモフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]エチル}アセトアミド;
N−(2−{[6−({[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−3−ニトロ−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;
N−(2−{[6−({[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−3−ニトロ−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;
N−(2−{[3−ニトロ−6−({[6−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチル}アミノ)−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;
N−(2−{[3−ニトロ−6−({[5−(トリフルオロメチル)(3−ピリジル)]メチル}アミノ)−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;および
2−{[3−ニトロ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−ピリジル]アミノ}エタン−1−オール。
【0132】
(C.様々なRおよびRを持つ式(3)の化合物の調製)
同様に、上記実施例2Aの手順にしたがって、しかし任意で、他の式(2)の化合物を(tert−ブトキシ)−N−{2−[(2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ]エチル}カルボキサミドの代わりに使用し、任意で、他の式RNHのアミンを3,4−ジクロロベンジルアミンの代わりに使用して、他の式(3)の化合物が調製される。
【0133】
(実施例3)
(式Iの化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHC(O)CHであり、Rが3,4−ジクロロフェニルであり、Rが4−メトキシフェニルである、式Iの化合物の調製)
【0134】
【化9】

N−(2−(6−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−3−ニトロピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミド(実施例2において調製された)を、ジオキサンと水との70mLの1:1混合物に溶解させ、1.7gのNa(85%技術等級、2.9mmol)および1.1gのNaCO(8.5mmol)を添加した。この混合物を室温で10分間、窒素のブランケット下で攪拌し、50mLの水で希釈し、20mLずつのEtOAcで3回抽出した。合わせて1つにした有機層を20mLのブラインで洗浄し、濃縮した。その残渣を、130mg(1.2mmol)のエチル2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソアセテートを含む20mLのEtOH中の2% v/vのAcOHに溶解させた。この反応混合物を80℃で6時間攪拌した。得られた懸濁物を濃縮して体積を減らし、ジクロロメタン中の5%のMeOHで溶出するクロマトグラフィーを行った。N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミドを、黄色の固体として得た。
【0135】
H NMR(δ,400MHz,CDCl)8.27(d,2H);7.90(d,1H);7.48(m,1H);7.43(d,1H);7.23(dd,1H);6.98(d,2H);6.48(d,1H);6.20(bs,1H);5.44(t,1H);4.66(d,2H);4.59(t,2H);3.87(s,3H);3.65(q,2H);1.90(s,3H)。
【0136】
(B.様々なR、R、およびRを持つ式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例3Aの手順にしたがって、しかし任意で、他の式(3)の化合物をN−(2−(6−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−3−ニトロピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミドの代わりに使用し、任意で、他の式(5)のオキソアセテートをエチル2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソアセテートの代わりに使用して、以下の式Iの化合物を調製した:
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル](tert−ブトキシ)カルボキサミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルチオフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−ブロモフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[6−({[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[6−({[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[5−(トリフルオロメチル)(3−ピリジル)]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[ベンジルアミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(3−ピリジルメチル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−メチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−メチル−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プピオン酸エチル;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸エチル;
3−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]ブタンアミド;
4−(2−ヒドロキシエチル)−2−(4−メトキシフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;および
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド。
(C.様々なR、R、およびRを持つ式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例3Aの手順にしたがって、しかし任意で、他の式(3)の化合物をN−(2−(6−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−3−ニトロピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミドの代わりに使用し、任意で、他の式(5)のオキソアセテートをエチル2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソアセテートの代わりに使用して、他の式Iの化合物が調製される。
【0137】
(実施例4)
(式Iの化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHであり、Rが3,4−ジクロロフェニルであり、Rが4−メトキシフェニルである、式Iの化合物の調製)
【0138】
【化10】

N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル](tert−ブトキシ)カルボキサミド(150mg、0.26mmol)(実施例3に記載されるように調製された)をジオキサン(1mL)に溶解させ、ジオキサン(2mL)中の4NのHClと、室温で1時間反応させた。この溶液は暗赤色に変化し、沈殿物が形成された。この沈殿物を濾別すると、4−(2−アミノエチル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オンが暗赤色の固体として得られた。
【0139】
(B.様々なRおよびRを持つ式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例4Aの手順にしたがって、しかし任意で、保護されたR基を有する他の式Iの化合物をN−[2−(2−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−6−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ(8−ヒドロプテリジン−8−イル))エチル](tert−ブトキシ)カルボキサミドの代わりに使用して、他の式Iの化合物が調製される。
【0140】
(実施例5)
(式Iの化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHCH(O)であり、Rが3,4−ジクロロフェニルであり、Rが4−メトキシフェニルである、式Iの化合物の調製)
【0141】
【化11】

粗製4−(2−アミノエチル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン(実施例4において調製された)(85mg、0.17mmol)を、MeCN(2mL)中の懸濁物として、ジイソプロピルエチルアミン(0.07mL)およびギ酸メチル(0.6mL)と、マイクロ波容器内で、150℃で35分間反応させた。冷却後、この混合物を濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5%のMeOH)によって精製すると、N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルボキサミドが黄色の固体として得られた。
(B.様々なR、R、およびRを持つ式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例5Aの手順にしたがって、しかし任意で、末端Rアミノ基を有する他の式Iの化合物を8−(2−アミノエチル)−2−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−6−(4−メトキシフェニル)−8−ヒドロプテリジン−7−オンの代わりに使用するか、または任意で、ギ酸メチルを他のR誘導体で置き換えて、以下の他の式Iの化合物を調製した:
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}カルボキサミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルボキサミド;および
N−{2−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}カルボキサミド。
(様々なR、R、およびRを持つ式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例5Aの手順にしたがって、しかし任意で、末端Rアミノ基を有する他の式Iの化合物を8−(2−アミノエチル)−2−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−6−(4−メトキシフェニル)−8−ヒドロプテリジン−7−オンの代わりに使用するか、または任意で、ギ酸メチルを他のR誘導体で置き換えて、他の式Iの化合物が調製される。
【0142】
(実施例6)
(式Iの化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHC(O)OHであり、Rが3,4−ジクロロフェニルであり、Rが4−メトキシフェニルである、式Iの化合物の調製)
【0143】
【化12】

粗製出発物質である3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロピオン酸エチル(実施例3において作製された)(20mg、0.038mmol)を、LiOH一水和物(3.1mg、0.077mmol)と、1:1:1のTHF/MeOH/水混合物(20mL)中で、室温で一晩反応させた。この反応物を水で希釈し、1NのHClを添加して、この混合物を酸性化した。この溶液をEtOAcで3回抽出すると、濃縮後に、3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸が黄色の固体として得られた。
【0144】
(B.様々なR、R、およびRを持つ式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例6Aの手順にしたがって、しかし任意で、Rエステル基を有する他の式Iの化合物を3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロピオン酸エチルの代わりに使用して、以下の他の式Iの化合物を調製した:
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸。
【0145】
(C.様々なR、R、およびRを持つ式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例6Aの手順にしたがって、しかし任意で、Rエステル基を有する他の式Iの化合物を3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロピオン酸エチルの代わりに使用して、他の式Iの化合物が調製される。
【0146】
(実施例7)
(式Iの化合物の調製)
A.WがCHであり、WがCHであり、Rが−CHCHNHC(O)NHであり、Rが3−(トリフルオロメチル)フェニルであり、Rがメチルである、式Iの化合物の調製
【0147】
【化13】

にウレア部分が含まれている式Iの化合物は、ホスゲン、トリホスゲン、カルボニルジイミダゾールと、カップリング剤としての他の物質を使用して、様々な方法で第1級アミンから合成することができる。1つの好ましい方法としては、試薬であるフェニルカルバメートの使用が挙げられる(Young,R.J.ら、Bioorg.Med.Chem.Lett.2006,16,5953−7)。出発物質である1−(2−アミノエチル)−3−メチル−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル−アミノ)キノキサリン−2(1H)−オン(50mg)を加熱して、N−メチルモルホリン(0.16mmol)およびフェニルカルバメート(0.16mmol)の存在下で、THF中で2時間環流させた。反応混合物を濃縮し、溶出液としてジクロロメタン中の6%のMeOHを使用してクロマトグラフィーによって精製した。生成物である1−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル−アミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)ウレアが灰白色の固体として単離された。
【0148】
H NMR(DMSO−d,400 MHz)δ 7.90(s,1H);7.80(s,1H);7.60 − 7.55(m,2H);7.40(d,1H);7.12(t,1H);6.83(s,1H);6.69(d,1H);6.29(幅広 t,1H);5.64(s,2H);4.57(d,2H);4.09(四重,2H);3.19(四重,2H);and 2.32(s,3H).
MS(ESI)m/z 420.2(基準ピーク).
(実施例8)
(式Iの化合物の調製)
他の式Iの化合物が、1−(2−アミノエチル)−3−メチル−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−2(1H)−オンから、室温でトリエチルアミンの存在下での、クロロホルム中の任意で置換された酸塩化物との反応によって得られた。それぞれの場合において、生成物が、ジクロロメタン中の5%のMeOHを使用してクロマトグラフィーによって単離された。この様式で得られた化合物には以下の化合物が含まれていた:
N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)チオフェン−3−カルボキサミド;および
3−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチルアミノ)−3−オキソプロパン−1,2−ジイルジアセテート。
【0149】
(実施例9)
(式Iの化合物の調製)
−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチルアミノ)−3−オキソプロパン−1,2−ジイルジアセテート中のエステル部分の、LiOHを用いた、水、THF、およびメタノールの1:1:1混合物中での加水分解によって、以下の化合物が得られた:
2,3−ジヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド。
【0150】
(実施例10)
(式Iの化合物の調製)
他の式Iの化合物が、1−(2−アミノエチル)−3−メチル−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−2(1H)−オンから、室温、DMF中での、EDCおよびHOBtの存在下での、任意で置換されたカルボン酸との反応によって得られた。それぞれの場合において、生成物が、ジクロロメタン中の5%のMeOHを使用して、クロマトグラフィーによって単離された。この様式で得られた化合物には以下の化合物が含まれていた:
3−ヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド;
(R)−2−ヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド;および
(S)−2−ヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド。
【0151】
(実施例11)
(式Iの化合物の調製)
【0152】
【化14】

にアミド部分が含まれている式Iの化合物は、以下のような周知のカップリング剤を使用して作製することができる:N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O−ベンゾトリアゾール−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、またはO−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)。
【0153】
本実施例では、3−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−キノキサリン−1(2H)−イル)プロパン酸(50mg)を、クロロホルム(1mL)中に溶解させた。HOBt(20mg)、EDC塩酸塩(29mg)、トリエチルアミン(75μL)、およびエタノールアミン(9μL)を、反応フラスコに連続して添加し、一晩撹拌した。濃縮し、残渣を、溶出液としてジクロロメタン中の5%のMeOHを使用して、シリカゲル上でクロマトグラフィーした。生成物であるN−(2−ヒドロキシエチル)−3−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−キノキサリン−1(2H)−イル)プロパンアミドが、黄色の固体として単離された
H NMR(DMSO−d,400 MHz)δ 8.01(t,1H);8.12(幅広 t,1H);7.79(s,1H);7.76(d,1H);7.60 − 7.55(m,2H);7.43(d,1H);7.18(t,1H);6.68(dd,1H);4.67(t,1H);4.51(d,2H);4.26(t,2H);3.40(quartet,2H);3.15(四重,2H);2.39(t,2H);and 2.33(s,3H).
MS(ESI)m/z 449.2,471.2,919.4(基準ピーク).
(実施例12)
式Iの化合物の別の合成スキーム
【0154】
【化15】

式(8)の化合物は、アミンを式(7)の化合物と、適切な有機溶媒(THF、アセトニトリル、DMFなど)の中で反応させることによって得られる。加熱により、より早い反応の完了がもたらされ得る。得られる式(8)のニトロ化合物は、金属または金属塩の存在下で還元剤(ヒドラジンが好ましい)と反応させる。ラネーニッケルが好ましい触媒である。得られるアニリン(9)は精製される必要がない場合があり、酸触媒(AcOHが好ましい触媒である)の存在下で有機溶媒(エタノールが好ましい)中のα−ケトエステルとの環化のために直接使用され得、式(10)の化合物が得られる。最後に、式(10)の化合物は、有機溶媒(THFが好ましい)中のリガンド(有機アルコールまたはアミンまたはフェノール、好ましいリガンドはBINAPである)の存在下で、銅またはパラジウムまたは他のもの(パラジウムが好ましい)のような金属触媒を使用して、アミン(R−Q−NH)とカップリングさせることができ、式Iの化合物を得ることができる。
【0155】
(実施例13)
【0156】
【化16】

(A.式(8)の化合物の合成)
ACN(15mL)中の4−ブロモ−2−フルオロ−1−ニトロベンゼン(2.0g)の懸濁物に対して、0.56gのN−アセチルエチレンジアミン、続いて0.96mLのN,N−ジイソプロピルエチルアミンを添加した。混合物を60℃で1時間撹拌した。室温に冷却した後、N−(2−(5−ブロモ−2−ニトロフェニルアミノ)エチル)アセトアミドが、黄色の沈殿物として濾別された。生成物を、それ以上精製せずに次の工程で使用した。
【0157】
H NMR(DMSO−d,400 MHz)δ 8.32(broad t,1H);8.12(幅広 t,1H);7.99(d,1H);7.38(d,1H);6.84(dd,1H);3.43(四重,2H);3.27(四重,2H);および 1.82(s,3H).
MS(ESI)m/z 301.9,628.9,626.9(基準ピーク).
(B.さらなる式(8)の化合物)
同様に、N−アセチルエチレンジアミンをN−Boc−エチレンジアミンの代わりに使用して、以下の化合物を得た:
tert−ブチル2−(5−ブロモ−2−ニトロフェニルアミノ)エチルカルバメート。
【0158】
同様に、しかし任意で、4−ブロモ−2−フルオロ−1−ニトロベンゼンを5−ブロモ−2−クロロ−3−ニトロピリジンまたは5−ブロモ−2−フルオロ−1−ニトロベンゼンの代わりに使用して、以下の化合物を調製した:
N−(2−(5−ブロモ−3−ニトロピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミド;および
N−(2−(4−ブロモ−2−ニトロフェニルアミノ)エチル)アセトアミド。
【0159】
(実施例14)
【0160】
【化17】

(A.式(9)の化合物の合成)
N−(2−(5−ブロモ−2−ニトロフェニルアミノ)エチル)アセトアミド(1.0g)を、80℃に加熱することによってMeOH(20mL)中に溶解させた。ヒドラジン(1.6mL)を添加し、続いてラネーニッケル(水中の50%のスラリー、6滴)を添加し、反応混合物を加熱して1時間環流させた。Celite(登録商標)を通じて濾過し、濃縮して、LC/MSによるほとんどの生成物を含む琥珀色の油とした。これをそれ以上精製せずに次の工程に使用した。
(B.さらなる式(9)の化合物)
同様に、しかし任意で、N−(2−(5−ブロモ−2−ニトロフェニルアミノ)エチル)−アセトアミドを対応するN−Boc誘導体の代わりに使用して、以下の化合物を得た:
tert−ブチル2−(2−アミノ−5−ブロモフェニルアミノ)エチルカルバメート。
【0161】
同様に、しかし任意で、N−(2−(5−ブロモ−2−ニトロフェニルアミノ)エチル)−アセトアミドを、N−(2−(5−ブロモ−3−ニトロピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミドまたはN−(2−(4−ブロモ−2−ニトロフェニルアミノ)エチル)アセトアミドの代わりに使用して、以下の化合物を得た:
N−(2−(3−アミノ−5−ブロモピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミド;および
N−(2−(2−アミノ−4−ブロモフェニルアミノ)エチル)アセトアミド.
(実施例15)
【0162】
【化18】

(A.式(10)の化合物の合成)
エタノール(0.74mL)中の実施例14による粗製N−(2−(2−アミノ−5−ブロモフェニルアミノ)エチル)アセトアミドの溶液に対して、870mgのエチル2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソアセテートを添加した。この混合物に対して、酢酸を添加して、EtOH溶液中の1% v/vのAcOHを得た。この反応混合物を80℃で18時間撹拌し、室温まで冷却した。黄色の沈殿を濾過によって回収し、5mLずつのEtOHで2回洗浄した。黄色の固体を減圧下で乾燥させると、N−(2−(7−ブロモ−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミドが得られた。
【0163】
H NMR(DMSO−d,400 MHz)δ 8.36(m,2H);8.12(幅広 t,1H);7.93(d,1H);7.79(d,1H);7.54(dd,1H);7.07(m,2H);4.31(t,2H);3.39(四重,1H);および 1.75(s,3H).
MS(ESI)m/z 418.0,855.0(基準ピーク).
(B.さらなる式(10)の化合物)
同様に、しかし任意で、N−(2−(2−アミノ−5−ブロモフェニルアミノ)エチル)アセトアミドを対応するN−Boc誘導体の代わりに使用し、エチル2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソアセテートを他のケトエステルの代わりに使用して、以下の化合物を得た:
tert−ブチル2−(7−ブロモ−3−メチル−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチルカルバメート;および
tert−ブチル2−(7−ブロモ−2−オキソ−3−(トリフルオロメチル)キノキサリン−1(2H)−イル)エチルカルバメート。
【0164】
同様に、しかし任意で、N−(2−(2−アミノ−5−ブロモフェニルアミノ)エチル)アセトアミドを、N−(2−(3−アミノ−5−ブロモピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミドまたはN−(2−(2−アミノ−4−ブロモフェニルアミノ)エチル)アセトアミドの代わりに使用して、以下の化合物を得た:
N−(2−(7−ブロモ−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[3,2−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;および
N−(2−(6−ブロモ−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド。
【0165】
同様に、しかし任意で、エチル2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソアセテートを他のケトエステルの代わりに使用して、以下の化合物を調製した:
N−(2−(7−ブロモ−2−メチル−3−オキソピリド[3,2−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド。
【0166】
(実施例16)
【0167】
【化19】

(A.アミンカップリングによる式Iの化合物の合成)
5mLのSmith Process(商標)バイアルの中で、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミン(0.18mmol)をTHF(3mL)の中に溶解させ、それに続いて、N−(2−(7−ブロモ−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド(0.12mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(0.18mmol)、Pd(dba)(5.5mg)、およびBINAP(7.5mg)を連続してを溶解させた。この混合物を、Emrys Optimizer(商標)マイクロ波反応器の中で120℃で5分間加熱した。反応混合物を濃縮し、中間の作業をいずれも行わずに0.6mLのDMSOの中に溶解させた。精製は、Phenomenex逆相C(18)カラムと緩衝液を含まない移動相としての水/アセトニトリルを使用するGilson(商標)分取HPLCシステムを使用して行った。高減圧下での乾燥(high−vacuum drying)後に、生成物が褐色の粉末として得られた。この反応の生成物であるN−(2−(7−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミドは、Rが−CHCHNHAcであり、Rが4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジルであり、Rが4−メトキシフェニルである、式Iの化合物である。
【0168】
H NMR(DMSO−d,400 MHz)δ 8.25(m,2H);8.02(幅広 s,1H);7.75(幅広 d,1H);7.70(d,1H);7.54(d,1H);7.39(t,1H),7.00(m,2H);6.77(dd,1H);6.72(幅広 s,1H);4.60(d,2H),4.16(t,2H);3.28(四重,2H);および 1.83(s,3H).
MS(ESI)m/z 545.1,1111.2(基準ピーク).
(B.さらなる式Iの化合物)
同様に、上記実施例16Aの手順にしたがって、しかし任意で、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミンを他のアミンの代わりに使用して、以下の化合物を調製した:
N−(2−(7−(3−クロロフェネチルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(2−(2−クロロフェノキシ)エチルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(3−(4−メトキシフェニル)−7−(3−メチルベンジルアミノ)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(3,4−ジメチルベンジルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−クロロフェネチルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−フルオロ−3−メチルベンジルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;および
N−(2−(3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−((4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド。
【0169】
(実施例17)
【0170】
【化20】

(A.式Iの化合物の合成のための別のアミンカップリング手順)
N−(2−(7−ブロモ−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[3,2−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド(100mg)、プロリン(6mg)、ヨウ化銅(5mg)、炭酸カリウム(69mg)、および3,4−ジクロロベンジルアミン(62mg)を全て、7mLのPFA容器に入れ、DMSO(2mL)の中に懸濁した。130℃で60分間加熱した。精製は、フラッシュクロマトグラフィー、それに続く、C(18)カラムを移動相としての水およびアセトニトリルとともに使用する分取逆相クロマトグラフィーから構成した。
【0171】
(B.さらなる式Iの化合物)
同様に、上記実施例17Aの手順にしたがって、しかし任意で、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミンをベンジルアミンの代わりに使用し、N−(2−(7−ブロモ−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[3,2−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミドをN−(2−(7−ブロモ−2−メチル−3−オキソピリド[3,2−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミドの代わりに使用して、以下の化合物を調製した:
N−(2−(7−(ベンジルアミノ)−2−メチル−3−オキソピリド[3,2−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド。
【0172】
(実施例18)
【0173】
【化21】

(式Iの化合物の別の合成)
式(14)の化合物は、4−クロロ−3−ニトロアニリン(13)から、求電子試薬(例えば、塩化アシル)(それらの1つがクロロギ酸ベンジル(CbzCl)である)との反応によって得られる。適切な有機溶媒と塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、またはピリジン)が必要である。化合物(14)の化合物(15)への変換は、実施例13に記載した手順と同様である。化合物(15)の化合物(16)への還元は、実施例14に記載した手順と同様である。化合物(16)の式Iの化合物への環化は、実施例15に記載した手順と同様である。
(実施例19)
【0174】
【化22】

(A.式Iの化合物の合成)
1つの実施例においては、4−クロロ−3−ニトロアニリンを、ジイソプロピルエチルアミンの存在下でジクロロメタン中のCbzClと反応させた。生成物である4−クロロ−3−ニトロフェニルカルバミン酸ベンジルが、フラッシュクロマトグラフィーの後で単離された。実施例12、13、および15の手順にしたがって、最終生成物である1−(2−アセトアミドエチル)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−6−イルカルバミン酸ベンジルが、C(18)カラムを用い、水およびアセトニトリルで溶出させた逆相HPLCの後で単離された。この反応の生成物である1−(2−アセトアミドエチル)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−6−イルカルバミン酸ベンジルは、Rが−CHCHNHAcであり、Rがベンジルオキシカルボニル、Rが4−メトキシフェニルである式Iの化合物である。
【0175】
(B.さらなる式Iの化合物)
同様に、上記実施例13Aの手順にしたがって、しかし任意で、2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソアセテートを2−(3,4−ジクロロフェニル)−2−オキソアセテートの代わりに使用して、以下の化合物を調製した:
1−(2−アセトアミドエチル)−3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−6−イルカルバミン酸ベンジル。
【0176】
(実施例20)
(ステアロイル−CoAデサチュラーゼインヒビターの特性決定)
(材料および方法)
(材料)
H]ステアロイルCoAおよびステルクリン酸を、それぞれPerkinElmerおよびPlanta Piloto de Quimica Finaから入手した。他の試薬の販売源を以下に列挙する:
材料 社名
H]HO PerkinElmer
ステアロイルCoA Sigma
CoA Sigma
NADH Sigma
Tris、1M Invitrogen
MgCl2 Sigma
BSA Sigma
DMSO Sigma
ATP Sigma
96ウェルプレート Corning
Bio−Beads SM−2 Bio−Rad
(ラットの肝臓のミクロソームの調製)
ラット肝臓ミクロソームを、Ozols(1990)Methods Enzm,182:225に記載される手順にしたがって回収した。
(インビボでの実験(肝臓の灌流および回収))
雄のSpraque Dawleyラットを絶食プロトコルで1週間管理し、SCD酵素活性を刺激した。48時間の間、給餌と絶食とを繰り返して、SCD活性を誘導し、ダウンレギュレートした。ここでは、SCD活性は、炭水化物を多く含む食餌によって誘導し、その後、肝臓の灌流と回収を行った。
【0177】
これらのラットをイソフルラン吸入麻酔薬で麻酔し、その肝臓を冷却したリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で灌流し、秤量し、冷却したホモジナイゼーション緩衝液(250mMのスクロース、10mMのTris、1mMのEDTA、pH7.6)の中で冷却した。
【0178】
これらの肝臓を細かく切り刻み、ホモジナイゼーションチューブに入れた。40mLのホモジナイゼーション緩衝液をこのホモジナイゼーションチューブに添加し、この肝臓をホモジナイズし、予冷したSLA−600 TCの中で、800Gロータで4℃で10分間遠心分離した。
【0179】
遠心分離後、その上清を回収し、ペレットを取り除き、廃棄した。次いで、この上清を10000Gで35分間遠心分離した。遠心分離後、その上清を回収し、ペレットを廃棄した。上清を、予冷した45−Tiロータで130000G(41,000RPM)で4℃で90分間、さらに遠心分離した。
【0180】
(インビトロ(ミクロソームの回収))
次いで、その上清を吸引によって除去し、回収したミクロソームペレットを25mLのグリセロールPBS(1×PBS 7.4、20%グリセロール)中で洗浄し、4〜5倍の容量のグリセロールPBS中に再懸濁させた。
【0181】
このミクロソーム調製物のタンパク質濃度を、BCAアッセイ(Pierce)によって決定し、これらのミクロソームをアリコートに分け、−80℃で保存した。
【0182】
(疎水性ビーズの調製)
バイオビーズを、より小さいサイズに乳鉢と乳棒とですり潰し、300μMのメッシュを通して濾過し、次いで3.6%のTCA中に再懸濁させた。
【0183】
(ストック溶液)
ストック溶液とそれらの保存条件を、以下に列挙する:
溶液 保存条件
20mg/mlのステアロイルCoA −80℃
2.8mCi/mlの[H]ステアロイルCoA −80℃
CoA 新たに調製した
ステルクリン酸 新たに調製した
0.2MのNADH −80℃
1MのTris、pH7.2 室温
1MのMgCl2 室温
100mMのATP −20℃
10%のBSA 4℃
10mg/ml〜20mg/mlのミクロソーム −80℃。
【0184】
(SCDアッセイ緩衝液)
SCDを、デサチュラーゼアッセイ緩衝液の中で決定した。このアッセイ緩衝液には、0.1MのTris緩衝液、pH7.2、2mMのNADH、4.8mMのATP、0.5mMのCoA、4.8mMのMgCl、および0.1%のBSAを含めた。
【0185】
(SCDアッセイの手順(Talamo および Bloch(1969)Analytical Biochemistry 29:300−304から適応させた))
1μlの式Iのそれぞれの化合物を、少量(0.5μL〜10μL)のマルチチャネルピペットによってアッセイプレートに加えた。DMSO対照もまた調製した。ミクロソームを急速に解凍し、1mg/ml〜0.1mg/mlの濃度が得られるように、アッセイ緩衝液に添加した(最終的には、0.5mg/mlアッセイ〜0.05mg/mlアッセイ)。次いで、50μlの、アッセイ緩衝液中のミクロソーム懸濁物を、化合物のアッセイプレートの各ウェルに添加し、このプレートにカバーを付け、このミクロソームを、化合物と一緒に30分間〜60分間、オービタルシェーカー(50rpm〜75rpm)上で室温でプレインキュベートした。
【0186】
プレインキュベーション後、50μlの基質溶液(20μMのステアロイルCoA、[3H]ステアロイルCoA、74nCi)を、MilliQ(Millipore)HO中のプレインキュベートしたミクロソーム/化合物懸濁物に添加することによって、反応を開始させた。次いで、この反応混合物を45分間、オービタルシェーカー上で50rpm〜75rpmで室温でインキュベートした。
【0187】
10μlの21%トリクロロ酢酸(TCA)をこの反応混合物に添加することによって反応を終結させ、続いてオービタルシェーカーで30分間、50rpm〜75rpmで室温でインキュベートし、続いて3700rpmで5分間遠心分離した。
【0188】
50μlの、HO中の6%バイオビーズ懸濁物をこの反応混合物に添加し、このアッセイプレートを密封した。このバイオビーズ混合物をオービタルシェーカー上で1時間〜24時間、100rpm〜150rpmで室温でインキュベートし、その後、この混合物を2000gで5分間遠心分離して、バイオビーズをペレット化させた。
【0189】
25μlの上清をそれぞれのウェルから収集し、検出プレートに移した。100μlのOptiPhase SuperMixシンチレーションカクテル(TCAを中和するための充分なNaOHを含む)を添加し、これらの溶液を、5分間室温で激しく振盪(300rpm〜400rpm)させることによって混合した。式Iの化合物の活性とIC50値を決定するために、放射活性をMicroBetaシンチレーションカウンターでカウントした。表1は、上記アッセイにおいて30μM未満であると決定した、多数の本発明の化合物のIC50のデータを示す。
【0190】
【表1−1】

【0191】
【表1−2】

【0192】
【表1−3】

【0193】
【表1−4】

【0194】
【表1−5】

(実施例8)
ステアロイル−CoAデサチュラーゼインヒビターの特性決定
実施例7の手順を、式Iの例示的な化合物の活性とIC50値を決定するために続いて行った。表1は、上記アッセイにおいてそのIC50値を30μM未満であると決定した、多数の本発明の化合物のIC50のデータを示す。
【0195】
【表2−1】

【0196】
【表2−2】

【0197】
【表2−3】

【0198】
【表2−4】

【0199】
【表2−5】

【0200】
【表2−6】

【0201】
【表2−7】

(補遺)
使用した様々な命名法の慣習のために、以下の表を、本明細書中に記載される様々な化合物についての参考とするために提供する。列Aの名称の化合物は列Bに示される名称によっても知られている。列Bは、本明細書中で一般的に使用される命名法の慣習(すなわち、ChemDraw v.10 naming facility)によって与えられた名称である。
【0202】
【表3−1】

【0203】
【表3−2】

【0204】
【表3−3】

【0205】
【表3−4】

【0206】
【表3−5】

【0207】
【表3−6】

【0208】
【表3−7】

【0209】
【表3−8】

【0210】
【表3−9】

【0211】
【表3−10】

【0212】
【表3−11】

【0213】
【表3−12】

【0214】
【表3−13】

【0215】
【表3−14】

【0216】
【表3−15】

【0217】
【表3−16】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化23】

の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、もしくは水和物であって、
式中、
は、
a)任意で置換された4〜6員の窒素含有単環式複素環、
b)−X−NR
c)−X−C(O)NR
d)−X−C(O)OR
e)−X−OR、または
f)−X−NR−C(O)NR
であり、式中、
は、水素またはC1〜4低級アルキルであり、
は、水素、C1〜4低級アルキル、アリール、ヘテロアリール、C1〜4アルコキシ、−C(=NH)NH、−C(=O)Rまたは−S(=O)であり、式中、
は、水素、任意で置換されたC1〜4アルキル、任意で置換されたC1〜4アルケニル、C1〜4アルコキシ、任意で置換された単環式アリール、または5員もしくは6員の任意で置換された単環式ヘテロアリールであるか、あるいは
およびRは、これらが結合した窒素と一緒に、5員もしくは6員の単環式のヘテロアリール環またはヘテロシクリル環を形成し;
は、水素、任意で置換されたC1〜4アルキル、任意で置換されたC1〜4アルケニル、任意で置換された単環式アリール、または5員もしくは6員の任意で置換された単環式ヘテロアリールであり;
は、水素またはC1〜4低級アルキルであり;
Xは、任意で置換されたC1〜4の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレンであり;
は、任意で置換された、単環式ヘテロシクリルもしくは二環式ヘテロシクリル、単環式アリールもしくは二環式アリール、または単環式ヘテロアリールもしくは二環式ヘテロアリールであり;
式中、前記アリール部分、ヘテロシクリル部分、またはヘテロアリール部分は、任意で、1個〜3個の置換基で置換されており、前記置換基は、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、NO、CF、CN、OR20、SR20、N(R20、S(O)R22、SO22、SON(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20、NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20からなる群より独立して選択され、
さらに式中、それぞれの任意のアルキル置換基、ヘテロアリール置換基、アリール置換基、およびヘテロシクリル置換基は、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、NR20COR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20、NR20CON(R20、OC(O)R20、OC(O)N(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20、CN、またはOR20で任意でさらに置換されており;
は、水素、任意で置換されたC1〜4アルキル、5員もしくは6員の任意で置換された単環式シクロアルキル、任意で置換された単環式アリール、5員もしくは6員の任意で置換された単環式複素環、または5員もしくは6員の任意で置換された単環式ヘテロアリールであり;
式中、前記アルキル部分、シクロアルキル部分、アリール部分、ヘテロシクリル部分またはヘテロアリール部分は、任意で、1個〜3個の置換基で置換されており、前記置換基は、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、NO、CF、CN、OR20、SR20、N(R20、S(O)R22、SO22、SON(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20、NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20からなる群より独立して選択され、
さらに式中、それぞれの任意のアルキル置換基、ヘテロアリール置換基、アリール置換基、およびヘテロシクリル置換基は、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、NR20COR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20、NR20CON(R20、OC(O)R20、OC(O)N(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20、CN、またはOR20で任意でさらに置換されており;
20およびR22は、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群より独立して選択され、
式中、前記アルキル部分、アルケニル部分、アルキニル部分、ヘテロシクリル部分、アリール部分、およびヘテロアリール部分は、1個〜3個の置換基で任意で置換されており、前記置換基は、ハロ、アルキル、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、アリール、およびヘテロアリールから独立して選択され;
Qは、C1〜4アルキレンであり、これには、1個以上の−NH−連結部分、−O−連結部分、−S−連結部分またはカルボニル連結部分が任意で含まれ得;
は、NもしくはCHであるか、またはWはCであり、この場合、前記Cは、R−Q−NH−部分に結合し;
は、NもしくはCHであり、ただし、WとWとの両方がNではあり得ず;
式中、R−Q−NH−部分は、式Iに示される「a」位置または「b」位置に結合し、ただし、R−Q−NH−部分が「a」位置に結合する場合は、WはCである。
【請求項2】
が−−X−NR、−X−C(O)NR、−X−C(O)OR、または−X−ORであり、Rが、任意で置換された5員もしくは6員の単環式アリール、または任意で置換された5員もしくは6員の単環式ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が−X−NRであり、Rが任意で置換された単環式アリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
以下からなる群より選択される、請求項3に記載の化合物:
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルチオフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−ブロモフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[6−({[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[6−({[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[5−(トリフルオロメチル)(3−ピリジル)]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[ベンジルアミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(3−ピリジルメチル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−(2−アミノエチル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル](tert−ブトキシ)カルボキサミド;
N−[2−(6−{[(2−クロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(3−フェニルプロピル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[6−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(5−メチル(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル))メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(3−メトキシフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−[({4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[5,6−b]ピラジン−6−イル}アミノ)メチル]安息香酸メチル;
3−[({4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[5,6−b]ピラジン−6−イル}アミノ)メチル]安息香酸;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(3−メチルフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(2−ピリジルメチル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−{2−[6−({[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(5−メチルイソキサゾール−3−イル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[2−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(4−プロピルフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−[4−(アセチルアミノ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−エチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−フルオロフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]−2−(ジメチルアミノ)アセトアミド;
{N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルバモイル}メチルアセテート;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]−2−ヒドロキシアセトアミド;
2−アミノ−N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]アセトアミド;
2−(アセチルアミノ)−N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(2−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[3−(2,5−ジクロロフェノキシ)プロピル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
{N−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]カルバモイル}メチルアセテート;
N−{2−[3−オキソ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メチルフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−クロロフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソヒドロキノキサリニル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−(4−エチルフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−7−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]ヒドロキノキサリニル}エチル)アセトアミド;
N−(2−{3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]ヒドロキノキサリニル}エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
1−(2−アセトアミドエチル)−N−(3,4−ジクロロベンジル)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−6−カルボキサミド;
N−(2−(2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)ピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−クロロベンジルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(3−クロロベンジルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−メトキシベンジルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
1−(2−アセトアミドエチル)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−6−イルカルバミン酸ベンジル;
1−(2−アセトアミドエチル)−3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−6−イルカルバミン酸ベンジル;
N−(2−(7−(3,4−ジクロロフェネチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(3−クロロフェネチルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(2−(2−クロロフェノキシ)エチルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(3−(4−メトキシフェニル)−7−(3−メチルベンジルアミノ)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(3,4−ジメチルベンジルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−クロロフェネチルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;
N−(2−(7−(4−フルオロ−3−メチルベンジルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド;および
N−(2−(3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−((4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)アセトアミド。
【請求項5】
が−X−NRであり、Rが、5員または6員の任意で置換された単環式ヘテロアリールである、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
以下からなる群より選択される、請求項5に記載の化合物:
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−オキソ−3−(3−ピリジル)ヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[2−オキソ−3−(3−ピリジル)−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;および
N−(2−(7−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−3−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)ピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド。
【請求項7】
が−X−NRであり、Rが水素である、請求項2に記載の化合物。
【請求項8】
以下からなる群より選択される、請求項7に記載の化合物:
N−{2−[3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;および
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド。
【請求項9】
が任意で置換されたアルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項10】
以下からなる群より選択される、請求項9に記載の化合物:
N−{2−[3−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−メチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−メチル−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−e]ピラジン−2−カルボン酸エチル;
4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−2−カルボン酸;
N−{2−[3−オキソ−2−プロピル−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−エチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(2−フェニルエチル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−メチル−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
(N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}カルバモイル)メチルアセテート;
2−ヒドロキシ−N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
4−[2−メチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]ブタンアミド;
N−(2−(7−(ベンジルアミノ)−2−メチル−3−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−4(3H)−イル)エチル)アセトアミド;
4−(2−アセトアミドエチル)−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−イルカルバミン酸ベンジル;
(S)−2−ヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド;
(R)−2−ヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド;
3−ヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド;
N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)プロパンアミド;
N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)チオフェン−3−カルボキサミド;および
2,3−ジヒドロキシ−N−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)プロパンアミド。
【請求項11】
が−X−C(O)NRであり、Rが任意で置換された単環式アリールである、請求項2に記載の化合物。
【請求項12】
以下からなる群より選択される、請求項11に記載の化合物:
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−メチルブタンアミド;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタンアミド;および
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−メチルプロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]−N−(フェニルメトキシ)プロパンアミド;
N−メトキシ−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]プロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]−N−メチルプロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンヒドロキサム酸;
(3R)−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]ブタンアミド;
3−[2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[2−(4−エチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[2−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[3−オキソ−2−(4−プロピルフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
4−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]ブタンアミド;
3−[3−オキソ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]アセトアミド;
(3S)−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]ブタンアミド;および
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−(2−ヒドロキシエチル)プロパンアミド。
【請求項13】
が−X−C(O)NRであり、Rが、5員または6員の任意で置換された単環式ヘテロアリールである、請求項2に記載の化合物。
【請求項14】
以下からなる群より選択される請求項13に記載の化合物:
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;および
3−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド。
【請求項15】
が−X−C(O)ORであり、Rが任意で置換された単環式アリールである、請求項2に記載の化合物。
【請求項16】
以下からなる群より選択される、請求項15に記載の化合物:
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロピオン酸エチル;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸エチル;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸;および
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸。
【請求項17】
が−X−ORである、請求項2に記載の化合物。
【請求項18】
Xがエチレンであり、Rが3−(トリフルオロメチル)であり、Rが4−メトキシフェニルであり、Rが水素である、すなわち、4−(2−ヒドロキシエチル)−2−(4−メトキシフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オンである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
が−X−NR−C(O)NRである、請求項2に記載の化合物。
【請求項20】
すなわち、1−(2−(3−メチル−2−オキソ−7−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)キノキサリン−1(2H)−イル)エチル)ウレアである、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
がCHであり、WがNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
がNであり、WがCHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
およびWがいずれもCHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
が4〜6員の窒素含有単環式複素環である、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
以下からなる群より選択される、請求項24に記載の化合物:
4−((3R)ピロリジン−3−イル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
(3R)−3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))ピロリジンカルバルデヒド;
(3S)−3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))ピロリジンカルバルデヒド;および
4−((3S)−6−オキソ(3−ピペリジル))−2−(4−メトキシフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン。
【請求項26】
治療有効量の請求項1に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、もしくは水和物を含む、薬学的組成物。
【請求項27】
ステアロイル−CoAデサチュラーゼ阻害性化合物で処置することができる哺乳動物の疾患または症状を処置するための方法であって、治療有効投薬量の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、もしくは水和物をそれが必要な哺乳動物に投与する工程を含む、方法。

【公表番号】特表2011−516546(P2011−516546A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−503949(P2011−503949)
【出願日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際出願番号】PCT/US2008/004631
【国際公開番号】WO2009/126123
【国際公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願人】(500029420)ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド (141)
【Fターム(参考)】