ステー付き連結具
【課題】生産性に優れて低コスト化の図られたステー付き連結具を提供する。
【解決手段】ステーブラケットは、2つの部位のうちの一方を固定する第1外表面3aが形成された第1平板部2aと、他方の部位を固定する第2外表面3bが形成された第2平板部2bとを有し鋼板を曲げ加工してなる連結具本体2と、連結具本体2の裏側を補強する鋼板としてなり、第1平板部裏面6aに合さって当該裏面6aを支持する第1外縁5aと、第2平板部裏面6bに合さって当該裏面6bを支持する第2外縁5bとを有するステー4とを備える。
【解決手段】ステーブラケットは、2つの部位のうちの一方を固定する第1外表面3aが形成された第1平板部2aと、他方の部位を固定する第2外表面3bが形成された第2平板部2bとを有し鋼板を曲げ加工してなる連結具本体2と、連結具本体2の裏側を補強する鋼板としてなり、第1平板部裏面6aに合さって当該裏面6aを支持する第1外縁5aと、第2平板部裏面6bに合さって当該裏面6bを支持する第2外縁5bとを有するステー4とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンを車体フレームに連結する場合や、梁と柱との補強に際して用いられるステー付き連結具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のステー付き連結具には、2つの部位のうちの一方を固定する第1外表面が形成された第1平板部と、他方の部位を固定する第2外表面が形成された第2平板部とを有し互いを連結してなる金属製の連結具本体と、この連結具本体の裏側を補強する金属製の三角プレート(ステー)とを備え、この三角プレートの外縁全体を連結具本体の裏面に溶接してなるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−207541号公報(第2頁、図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、こうした構成の連結具は、上述のようにステーがプレート状の部材である場合には、アングル部材に対する仮組みが困難であることから溶接作業が煩雑であった。こうした煩雑さは、生産性の悪化を招くという問題がある。
【0004】
加えて、かかる構成の連結具は、ステーの外縁を連結具本体の裏面に合せた後、この合せ面全体を溶接しなければならないため、溶接作業にかかるコストが比較的高く、生産コストを抑制するにあたっての障害となっていた。
【0005】
これに対し、コストの抑制に関しては、ステーとアングル部材の合せ面での溶接を間欠的に行うことで溶接箇所を減らす方法も考えられるが、この方法では、アングル部材とステーとの結合強度が低下することになるため、比較的弱い衝撃であってでも、ステーがアングル部材から分離してしまう虞がある。
【0006】
本発明の目的とするところは、生産性に優れて低コスト化の図られたステー付き連結具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明である、ステー付き連結具は、少なくとも、2つの部位のうちの一方を固定する第1外表面が形成された第1平板部と、他方の部位を固定する第2外表面が形成された第2平板部とを有し互いを連結してなる金属製の連結具本体と、
この連結具本体の裏側を補強する金属製の部材としてなり、第1平板部の裏面に合さって当該裏面を支持する第1外縁と、第2平板部の裏面に合さって当該裏面を支持する第2外縁とを有するステーとを備えるステー付き連結具であって、
ステーの第1外縁に、この第1外縁から突出する第1突起を備えると共に、
連結具本体の第1平板部に、ステーの第1外縁が連結具本体の第1平板部の裏面に合さるように、当該第1突起が貫通したまま、ステーの第2外縁が連結具本体の第2平板部の裏面に合さるように、当該ステーを連結具本体の第2平板部の裏面に導くスリット孔を備え、また、
ステーの第2外縁に、この第2外縁から突出する第2突起を備えると共に、
連結具本体の第2平板部に、ステーの第2外縁が当該2平板部の裏面に合さるように、第2突起が貫通する貫通孔を備え、更に、
第1突起とスリット孔との間に、当該第1突起及びスリット孔を固定する溶接部を備えることを特徴とするものである。
【0008】
連結具本体及びステーを構成する金属としては、例えば、鉄、アルミニウム又はステンレス鋼が挙げられる。また、本発明に係る溶接には、融接又はろう付けが含まれる。融接としては、例えば、レーザー溶接が挙げられ、ろう付けとしては、例えば、アルゴン溶接が挙げられる。
【0009】
連結具本体には、第1平板部の外縁と第2平板部の外縁とを連結してなるL字形の部材、第1平板部又は第2平板部の一方の外縁と第1平板部又は第2平板部の他方の裏面とを連結してなるT字形の部材、又は、2つの第1平板部を用いることでなる、溝形の部材やI形の部材等が挙げられる。
【0010】
また、連結具本体は、第1平板部と第2平板部とを別個独立に連結したものであるか否かを問わない。即ち、本発明に係る連結具本体は、鋳造等による一体成形物や別個独立の第1平板部及び第2平板部を溶接してなるものであってもよい。更に、連結具本体がL字形や溝形の部材の場合には、当該連結具本体が金属平板を曲げ加工してなるものとすることができる。なお、平板を曲げ加工してなるものの場合には、当該平板の厚さは、3.0mm以上19mm以下が好ましい。
【0011】
また、第1突起及びスリット孔は、スリット孔を貫通する第1突起が当該スリット孔に沿って移動できる構成であれば、第1突起及びスリット孔の形状としては様々な形状を採用することができる。例えば、第1突起の先端部を折り返した形状とすれば、ステーの第2外縁が連結具本体の第2平板部の裏面に合さったときに、スリット孔の下端縁に引っ掛かることで、ステーを強固に仮止めできる。
【0012】
また、第2突起及びその貫通孔も、ステーの第2外縁が連結具本体の第2平板部の裏面に合さるように構成されたものであれば、第2突起及び貫通孔としては様々なものを採用することができるが、第2突起と貫通孔との間を、しまりばめ又はとまりばめ等のはめあい構造とすることで、前記貫通孔を、第2突起を固定する嵌合孔として機能させることが好ましい。
【0013】
なお、連結具本体に対してスリット孔や貫通孔を形成する方法としては、プレスによる打ち抜き加工や切削加工或いはレーザー加工等が挙げられるが、レーザー加工としては、例えば、CO2レーザー装置を用いたものが挙げられる。
【0014】
また、ステーには、例えば、平板を用いて、プレスによる打ち抜き加工や、切削加工或いはレーザー加工したものが挙げられる。但し、本発明に従えば、ステーの外縁は連結具本体の裏面を支持するものであればよい。このため、ステーとしては、平板以外にも、例えば、角柱のように、その外縁が大きな面を構成するブロック状のものを用いてもよい。更に、ステーの側面形状も、連結具本体の裏側を補強できる形状であれば、三角形状に限定されない。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、連結具本体の裏側にステーを仮組みするときには先ず、ステーの第1突起を連結具本体のスリット孔に対して挿し込んで、ステーの第1外縁を連結具本体の第1平板部の裏面に合せる。
【0016】
次いで、第1突起が貫通したまま、当該ステーをスリット孔に沿って連結具本体の第2平板部の裏面に移動させると、ステーの第2外縁が連結具本体の第2平板部の裏面に合さると共に、ステーの第2突起が連結具本体の貫通孔を貫通する。
【0017】
これにより、接着剤等の手段を用いることなく、連結具本体及びステーを仮組みすることができる。
【0018】
仮組みした後は、スリット孔と第1突起との間を溶接によって固定し、場合によっては、第2突起と貫通孔との間も併せて溶接によって固定する。
【0019】
これにより、ステーの外縁全体を溶接することなく、ステー付き連結具を製造することができる。
【0020】
従って、本発明によれば、生産性に優れて低コスト化の図られたステー付き連結具を提供することができる。
【0021】
また、連結具本体の貫通孔を、第2突起を固定する嵌合孔とすれば、第2突起と貫通孔との溶接を省略することができる。但し、本発明に従えば、貫通孔を嵌合孔としたときでも、第2突起及び貫通孔を溶接することは可能であり、貫通孔を嵌合孔とすることは、第2突起との溶接を否定するものではない。
【0022】
また、連結具本体として、金属平板を曲げ加工してなる部材を用いれば、連結具本体の生産性が向上すると共に製造コストも抑制できる。このため、ステー付き連結具全体として見た場合にも、更なる生産性の向上と低コスト化が図られることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明であるステー付き連結具を詳細に説明する。
【0024】
図1,2はそれぞれ、本発明の第1の形態である、ステーブラケット1を、その第1外表面側から示す斜視図及び、第2外表面側から示す斜視図である。また、図3は、ステーブラケット1を、その裏面側から示す斜視図である。
【0025】
更に、図4,5はそれぞれ、ステーブラケット1を、その第1外表面側から示す正面図及び、第2外表面側から示す底面図である。
【0026】
ステーブラケット1は、大型特殊車両の車体フレーム上にエンジンを連結するための連結具である。ステーブラケット1は、連結具本体2とステー4とからなる。
【0027】
図6は、ステーブラケット1の構成要素である連結具本体2を、その裏面側から示す斜視図である。連結具本体2は、図6に示すように、第1平板部2aと第2平板部2bとを有し、平板鋼板をプレス加工によって折り曲げてなるL字形のアングル部材である。
【0028】
第1平板部2aには、図1に示すように、平坦な第1外表面3aが形成されている。この第1外表面3aは、図示せぬエンジンの所定の部位に合さって当該エンジンが固定される。同様に、第2平板部2bにも、図2に示すように、平坦な第2外表面3bが形成されている。この第2外表面3bは、図示せぬ車体フレームの所定の部位に合さって当該車体フレームが固定される。
【0029】
図7は、ステーブラケット1の他の構成要素であるステー4を、連結具本体2との合せ側から示す斜視図である。ステー4は、連結具本体2の裏側を補強する三角形状の鋼板からなる。
【0030】
ステー4は、図7に示すように、その外観形状の一部を形作る第1外縁5aが平面をなし、この第1外縁5aには、当該第1外縁5aから突出する第1突起7aが一体に設けられている。
【0031】
これに対し、連結具本体2には、ステー4の第1突起7aを貫通させるスリット孔8が形成されている。スリット孔8は、図1等に示すように、第2平板部2bに向かって延在する。スリット孔8の長さは、少なくとも、後述の図8,9に示すように、ステー4の第2外縁5bが第2平板部2bの裏面6bに合さって当該裏面6bを支持するように設定する。
【0032】
これにより、ステー4を第1平板部2aの裏面6aに沿って第2平板部2bの裏面6bに動かすと、当該ステー4は、スリット孔8を案内として、その第2外縁5bが第2平板部2bの裏面6bに接触するまで、第1平板部2aの裏面6aに沿って第2平板部2bの裏面6bに導かれる。
【0033】
同様に、ステー4の外観形状の一部を形作る第2外縁5bも、図7に示すように、平面をなし、この第2外縁5bには、当該第2外縁5bから突出する第1突起7bが間隔を空けた2箇所の位置に一体に設けられている。
【0034】
これに対し、連結部本体2には、第2突起7bが貫通する貫通孔9が形成されている。貫通孔9は、少なくとも、後述の図9に示すように、ステー4の第1外縁5aが第1平板部2aの裏面6aに合さって当該裏面6aを支持するように設定する。
【0035】
これにより、第1突起7aが貫通したまま、ステー4をスリット孔8に沿って第2平板部2bの裏面6bに移動させると、ステー4の第2外縁5bが裏面6bに合さると共に、ステー4の第2突起7bが貫通孔9を貫通する。
【0036】
本形態では、第2突起7bと貫通孔9との間を、しまりばめ又はとまりばめとして設定する。これにより、貫通孔9は、第2突起7bを固定する嵌合孔として機能する。但し、第2突起7bと貫通孔9との間を溶接する場合には、すきまばめとして設定してもよい。
【0037】
符号11は、スリット孔8と第1突起7aとの間に形成された隙間Cを埋めて、アングル部材2に対してステー4を固定する溶接部である。本形態では、溶接部11は、アルゴン溶接を用いる等して隙間Cにろう付けされた溶接材である。
【0038】
次に、図6〜10を参照して、ステーブラケット1の製造方法を説明する。なお、図8,9はそれぞれ、連結具本体2にステー4を仮組みするための第一の工程及び第二の工程を示す断面図であり、また、図10は、連結具本体2とステー4との間を溶接より固定してステーブラケット1を形成した状態を示す断面図である。
【0039】
ステーブラケット1は、上述のとおり、図6に示す連結具本体2と、図7に示すステー4とからなり、予め両者を仮組みした後、これを溶接することで製造される。
【0040】
連結具本体2に対してステー4を仮組みするときには先ず、図8に示すように、ステー4の第1突起7aを連結具本体2のスリット孔8に対して挿し込んで、ステー4の第1外縁5aを連結具本体2の第1平板部2aの裏面6aに合せる。
【0041】
次いで、第1突起7aが貫通したまま、図8の矢印に示すように、ステー4をスリット孔8に沿って第2平板部2bの裏面6bに移動させると、図9に示すように、ステー4の第2外縁5bが連結具本体2の第2平板部2bの裏面6bに合さると共に、ステー4の第2突起7bが連結具本体2の貫通孔9を貫通する。
【0042】
これにより、接着剤等の手段を用いることなく、図9に示すように、連結具本体2及びステー4を仮組みすることができる。
【0043】
仮組みした後は、図10に示すように、スリット孔8と第1突起7aとの間の隙間Cを溶接によって固定する。これにより、ステー4の外縁5a,5b全体を溶接することなく、ステーブラケット1を製造することができる。
【0044】
従って、本発明によれば、生産性に優れて低コスト化の図られたステー付き連結具を提供することができる。
【0045】
なお、本形態では、アルゴン溶接を用いる等して、連結具本体2とステー4との間に形成された隙間Cを別個の溶接材でろう付けすることで、スリット孔8と第1突起7aとの間を固定しているが、スリット孔8を形作る連結具本体2やステー4に設けた第1突起7a等の母材そのものを加熱溶融させて融接してもよい。
【0046】
また、本形態では、第2突起7bと貫通孔9との間は、しまりばめ又はとまりばめで固定されているため、特に溶接する必要がない。即ち、本形態では、貫通孔9が第2突起7bを固定する嵌合孔であることで、第2突起7bと貫通孔9との溶接を省略することができる。
【0047】
但し、本発明に従えば、貫通孔9を嵌合孔としたときでも、第2突起7b及び貫通孔9を溶接することは可能であり、貫通孔9を嵌合孔とすることは、第2突起7bとの溶接を否定するものではない。このため、確実な固定を実現するのであれば、第2突起7bと貫通孔9との間も併せて溶接によって固定する。
【0048】
また、本形態では、連結具本体2として、金属平板を曲げ加工してなる部材を用いている。こうした曲げ加工部材を用いれば、連結具本体2の生産性が向上すると共に製造コストも抑制できる。このため、ステーブラケット1全体として見た場合にも、更なる生産性の向上と低コスト化が図られることになる。
【0049】
なお、本形態では、連結具本体2に対してステー4を仮組みするに際し、ステー4の第2突起7bは、図8に示すように、第1突起7aがその上端部を連結具本体2のスリット孔8の上端部8aに接触させた状態で貫通したとき、第2平板部2bの裏面6bに接触しないように構成されている。
【0050】
即ち、スリット孔8の上端縁8aは、少なくとも、図8に示すように、ステー4の第1突起7aを貫通させたとき、ステーの第2突起7bが連結具本体2の第2平板部2bの裏面6bに接触しない高さに設定されている。
【0051】
また、本形態では、スリット孔8の下端縁8bは、図9に示すように、ステー2の第2外縁5bが第2平板部2bの裏面6bに合さったとき、ステー4の第1突起7aが隙間なく接触するように構成しているが、第1突起7aとの間に隙間が形成される構成であってもよい。この場合、かかる隙間は、溶接部11として溶接によって埋めることができる。
【0052】
更に、スリット孔8の短手(左右)方向の幅T8は、図4に示すように、第1突起7aの幅T7aとほぼ同一とし、第1突起7aがスリット孔8に対してほぼ隙間なく、上端縁8aと下端縁8bとの間を摺動可能に構成されているが、スリット孔8の幅T8が第1突起7aの幅T7aよりも大きな構成であってもよい。この場合も、かかる隙間は、溶接部11として溶接によって埋めることができる。
【0053】
また、図11は、本発明の第2の形態であるステーブラケット10であって、連結具本体2とステー4との間を溶接より固定してステーブラケット10を形成した状態を示す断面図である。
【0054】
本発明によれば、第1の形態のように、ステー4の第1外縁5a及び第2外縁5bが直角を形成する場合に限らず、同図に示す第2の形態のように、ステー4の第1外縁5a及び第2外縁5bが鋭角をなす場合であっても、第1の形態と同様、第1突起7aをスリット孔8に貫通させたまま、ステー4を第2平板部2bの裏面6bに向かって移動させるだけで、連結具本体2とステー4との間を仮組みすることができる。
【0055】
即ち、本形態のように、第1外縁5a及び第2外縁5bが鋭角をなす連結具本体2についても、本発明は適用させることができる。
【0056】
上述したところは、本発明の一形態を示したに過ぎず、特許請求の範囲に従えば、種々の変更を加えることができる。例えば、ステー4は、平板形状のものに限らず、連結具本体2の裏側を横架する角材のようなブロック体であってもよい。また、各形態に採用された各構成はそれぞれ、互いに適宜組み合わせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、2つの部位を一体的に連結する場合に採用されるものであれば、当該部位が同一の対称物上に存在するか、異なる対象物上に存在するかは問わない。このため、本発明は、車両用に限定されることなく、建築用等、コーナーについての補強機能が要求される。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の第1の形態である、ステーブラケットを、その第1外表面側から示す斜視図である。
【図2】同形態のステーブラケットを、その第2外表面側から示す斜視図である。
【図3】同形態のステーブラケットを、その裏面側から示す斜視図である。
【図4】同形態のステーブラケットを、その第1外表面側から示す正面図である。
【図5】同形態のステーブラケットを、その第2外表面側から示す底面図である。
【図6】同形態に係る連結具本体を、その裏面側から示す斜視図である。
【図7】同形態に係るステーを、連結具本体との合せ側から示す斜視図である。
【図8】同形態に係る連結具本体にステーを仮組みするための第一の工程を示す断面図である。
【図9】同形態に係る連結具本体にステーを仮組みするための第二の工程を示す断面図である。
【図10】同形態に係る連結具本体とステーとの間を溶接より固定してステーブラケットを形成した状態を示す断面図である。
【図11】本発明の第2の形態であるステーブラケットであって、連結具本体とステーとの間を溶接より固定してステーブラケットを形成した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0059】
1 ステーブラケット(ステー付き連結具)
2 連結具本体(アングル部材)
2a 第1平板部(連結具本体)
2b 第2平板部(連結具本体)
3a 第1外表面(連結具本体)
3b 第2外表面(連結具本体)
4 ステー
5a 第1外縁(ステー)
5b 第2外縁(ステー)
6a 第1平板部の裏面
6b 第2平板部の裏面
7a 第1突起(ステー)
7b 第2突起(ステー)
8 スリット孔(連結具本体)
8a スリット孔上端縁
8b スリット孔下端縁
9 貫通孔(連結具本体)
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンを車体フレームに連結する場合や、梁と柱との補強に際して用いられるステー付き連結具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のステー付き連結具には、2つの部位のうちの一方を固定する第1外表面が形成された第1平板部と、他方の部位を固定する第2外表面が形成された第2平板部とを有し互いを連結してなる金属製の連結具本体と、この連結具本体の裏側を補強する金属製の三角プレート(ステー)とを備え、この三角プレートの外縁全体を連結具本体の裏面に溶接してなるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−207541号公報(第2頁、図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、こうした構成の連結具は、上述のようにステーがプレート状の部材である場合には、アングル部材に対する仮組みが困難であることから溶接作業が煩雑であった。こうした煩雑さは、生産性の悪化を招くという問題がある。
【0004】
加えて、かかる構成の連結具は、ステーの外縁を連結具本体の裏面に合せた後、この合せ面全体を溶接しなければならないため、溶接作業にかかるコストが比較的高く、生産コストを抑制するにあたっての障害となっていた。
【0005】
これに対し、コストの抑制に関しては、ステーとアングル部材の合せ面での溶接を間欠的に行うことで溶接箇所を減らす方法も考えられるが、この方法では、アングル部材とステーとの結合強度が低下することになるため、比較的弱い衝撃であってでも、ステーがアングル部材から分離してしまう虞がある。
【0006】
本発明の目的とするところは、生産性に優れて低コスト化の図られたステー付き連結具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明である、ステー付き連結具は、少なくとも、2つの部位のうちの一方を固定する第1外表面が形成された第1平板部と、他方の部位を固定する第2外表面が形成された第2平板部とを有し互いを連結してなる金属製の連結具本体と、
この連結具本体の裏側を補強する金属製の部材としてなり、第1平板部の裏面に合さって当該裏面を支持する第1外縁と、第2平板部の裏面に合さって当該裏面を支持する第2外縁とを有するステーとを備えるステー付き連結具であって、
ステーの第1外縁に、この第1外縁から突出する第1突起を備えると共に、
連結具本体の第1平板部に、ステーの第1外縁が連結具本体の第1平板部の裏面に合さるように、当該第1突起が貫通したまま、ステーの第2外縁が連結具本体の第2平板部の裏面に合さるように、当該ステーを連結具本体の第2平板部の裏面に導くスリット孔を備え、また、
ステーの第2外縁に、この第2外縁から突出する第2突起を備えると共に、
連結具本体の第2平板部に、ステーの第2外縁が当該2平板部の裏面に合さるように、第2突起が貫通する貫通孔を備え、更に、
第1突起とスリット孔との間に、当該第1突起及びスリット孔を固定する溶接部を備えることを特徴とするものである。
【0008】
連結具本体及びステーを構成する金属としては、例えば、鉄、アルミニウム又はステンレス鋼が挙げられる。また、本発明に係る溶接には、融接又はろう付けが含まれる。融接としては、例えば、レーザー溶接が挙げられ、ろう付けとしては、例えば、アルゴン溶接が挙げられる。
【0009】
連結具本体には、第1平板部の外縁と第2平板部の外縁とを連結してなるL字形の部材、第1平板部又は第2平板部の一方の外縁と第1平板部又は第2平板部の他方の裏面とを連結してなるT字形の部材、又は、2つの第1平板部を用いることでなる、溝形の部材やI形の部材等が挙げられる。
【0010】
また、連結具本体は、第1平板部と第2平板部とを別個独立に連結したものであるか否かを問わない。即ち、本発明に係る連結具本体は、鋳造等による一体成形物や別個独立の第1平板部及び第2平板部を溶接してなるものであってもよい。更に、連結具本体がL字形や溝形の部材の場合には、当該連結具本体が金属平板を曲げ加工してなるものとすることができる。なお、平板を曲げ加工してなるものの場合には、当該平板の厚さは、3.0mm以上19mm以下が好ましい。
【0011】
また、第1突起及びスリット孔は、スリット孔を貫通する第1突起が当該スリット孔に沿って移動できる構成であれば、第1突起及びスリット孔の形状としては様々な形状を採用することができる。例えば、第1突起の先端部を折り返した形状とすれば、ステーの第2外縁が連結具本体の第2平板部の裏面に合さったときに、スリット孔の下端縁に引っ掛かることで、ステーを強固に仮止めできる。
【0012】
また、第2突起及びその貫通孔も、ステーの第2外縁が連結具本体の第2平板部の裏面に合さるように構成されたものであれば、第2突起及び貫通孔としては様々なものを採用することができるが、第2突起と貫通孔との間を、しまりばめ又はとまりばめ等のはめあい構造とすることで、前記貫通孔を、第2突起を固定する嵌合孔として機能させることが好ましい。
【0013】
なお、連結具本体に対してスリット孔や貫通孔を形成する方法としては、プレスによる打ち抜き加工や切削加工或いはレーザー加工等が挙げられるが、レーザー加工としては、例えば、CO2レーザー装置を用いたものが挙げられる。
【0014】
また、ステーには、例えば、平板を用いて、プレスによる打ち抜き加工や、切削加工或いはレーザー加工したものが挙げられる。但し、本発明に従えば、ステーの外縁は連結具本体の裏面を支持するものであればよい。このため、ステーとしては、平板以外にも、例えば、角柱のように、その外縁が大きな面を構成するブロック状のものを用いてもよい。更に、ステーの側面形状も、連結具本体の裏側を補強できる形状であれば、三角形状に限定されない。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、連結具本体の裏側にステーを仮組みするときには先ず、ステーの第1突起を連結具本体のスリット孔に対して挿し込んで、ステーの第1外縁を連結具本体の第1平板部の裏面に合せる。
【0016】
次いで、第1突起が貫通したまま、当該ステーをスリット孔に沿って連結具本体の第2平板部の裏面に移動させると、ステーの第2外縁が連結具本体の第2平板部の裏面に合さると共に、ステーの第2突起が連結具本体の貫通孔を貫通する。
【0017】
これにより、接着剤等の手段を用いることなく、連結具本体及びステーを仮組みすることができる。
【0018】
仮組みした後は、スリット孔と第1突起との間を溶接によって固定し、場合によっては、第2突起と貫通孔との間も併せて溶接によって固定する。
【0019】
これにより、ステーの外縁全体を溶接することなく、ステー付き連結具を製造することができる。
【0020】
従って、本発明によれば、生産性に優れて低コスト化の図られたステー付き連結具を提供することができる。
【0021】
また、連結具本体の貫通孔を、第2突起を固定する嵌合孔とすれば、第2突起と貫通孔との溶接を省略することができる。但し、本発明に従えば、貫通孔を嵌合孔としたときでも、第2突起及び貫通孔を溶接することは可能であり、貫通孔を嵌合孔とすることは、第2突起との溶接を否定するものではない。
【0022】
また、連結具本体として、金属平板を曲げ加工してなる部材を用いれば、連結具本体の生産性が向上すると共に製造コストも抑制できる。このため、ステー付き連結具全体として見た場合にも、更なる生産性の向上と低コスト化が図られることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明であるステー付き連結具を詳細に説明する。
【0024】
図1,2はそれぞれ、本発明の第1の形態である、ステーブラケット1を、その第1外表面側から示す斜視図及び、第2外表面側から示す斜視図である。また、図3は、ステーブラケット1を、その裏面側から示す斜視図である。
【0025】
更に、図4,5はそれぞれ、ステーブラケット1を、その第1外表面側から示す正面図及び、第2外表面側から示す底面図である。
【0026】
ステーブラケット1は、大型特殊車両の車体フレーム上にエンジンを連結するための連結具である。ステーブラケット1は、連結具本体2とステー4とからなる。
【0027】
図6は、ステーブラケット1の構成要素である連結具本体2を、その裏面側から示す斜視図である。連結具本体2は、図6に示すように、第1平板部2aと第2平板部2bとを有し、平板鋼板をプレス加工によって折り曲げてなるL字形のアングル部材である。
【0028】
第1平板部2aには、図1に示すように、平坦な第1外表面3aが形成されている。この第1外表面3aは、図示せぬエンジンの所定の部位に合さって当該エンジンが固定される。同様に、第2平板部2bにも、図2に示すように、平坦な第2外表面3bが形成されている。この第2外表面3bは、図示せぬ車体フレームの所定の部位に合さって当該車体フレームが固定される。
【0029】
図7は、ステーブラケット1の他の構成要素であるステー4を、連結具本体2との合せ側から示す斜視図である。ステー4は、連結具本体2の裏側を補強する三角形状の鋼板からなる。
【0030】
ステー4は、図7に示すように、その外観形状の一部を形作る第1外縁5aが平面をなし、この第1外縁5aには、当該第1外縁5aから突出する第1突起7aが一体に設けられている。
【0031】
これに対し、連結具本体2には、ステー4の第1突起7aを貫通させるスリット孔8が形成されている。スリット孔8は、図1等に示すように、第2平板部2bに向かって延在する。スリット孔8の長さは、少なくとも、後述の図8,9に示すように、ステー4の第2外縁5bが第2平板部2bの裏面6bに合さって当該裏面6bを支持するように設定する。
【0032】
これにより、ステー4を第1平板部2aの裏面6aに沿って第2平板部2bの裏面6bに動かすと、当該ステー4は、スリット孔8を案内として、その第2外縁5bが第2平板部2bの裏面6bに接触するまで、第1平板部2aの裏面6aに沿って第2平板部2bの裏面6bに導かれる。
【0033】
同様に、ステー4の外観形状の一部を形作る第2外縁5bも、図7に示すように、平面をなし、この第2外縁5bには、当該第2外縁5bから突出する第1突起7bが間隔を空けた2箇所の位置に一体に設けられている。
【0034】
これに対し、連結部本体2には、第2突起7bが貫通する貫通孔9が形成されている。貫通孔9は、少なくとも、後述の図9に示すように、ステー4の第1外縁5aが第1平板部2aの裏面6aに合さって当該裏面6aを支持するように設定する。
【0035】
これにより、第1突起7aが貫通したまま、ステー4をスリット孔8に沿って第2平板部2bの裏面6bに移動させると、ステー4の第2外縁5bが裏面6bに合さると共に、ステー4の第2突起7bが貫通孔9を貫通する。
【0036】
本形態では、第2突起7bと貫通孔9との間を、しまりばめ又はとまりばめとして設定する。これにより、貫通孔9は、第2突起7bを固定する嵌合孔として機能する。但し、第2突起7bと貫通孔9との間を溶接する場合には、すきまばめとして設定してもよい。
【0037】
符号11は、スリット孔8と第1突起7aとの間に形成された隙間Cを埋めて、アングル部材2に対してステー4を固定する溶接部である。本形態では、溶接部11は、アルゴン溶接を用いる等して隙間Cにろう付けされた溶接材である。
【0038】
次に、図6〜10を参照して、ステーブラケット1の製造方法を説明する。なお、図8,9はそれぞれ、連結具本体2にステー4を仮組みするための第一の工程及び第二の工程を示す断面図であり、また、図10は、連結具本体2とステー4との間を溶接より固定してステーブラケット1を形成した状態を示す断面図である。
【0039】
ステーブラケット1は、上述のとおり、図6に示す連結具本体2と、図7に示すステー4とからなり、予め両者を仮組みした後、これを溶接することで製造される。
【0040】
連結具本体2に対してステー4を仮組みするときには先ず、図8に示すように、ステー4の第1突起7aを連結具本体2のスリット孔8に対して挿し込んで、ステー4の第1外縁5aを連結具本体2の第1平板部2aの裏面6aに合せる。
【0041】
次いで、第1突起7aが貫通したまま、図8の矢印に示すように、ステー4をスリット孔8に沿って第2平板部2bの裏面6bに移動させると、図9に示すように、ステー4の第2外縁5bが連結具本体2の第2平板部2bの裏面6bに合さると共に、ステー4の第2突起7bが連結具本体2の貫通孔9を貫通する。
【0042】
これにより、接着剤等の手段を用いることなく、図9に示すように、連結具本体2及びステー4を仮組みすることができる。
【0043】
仮組みした後は、図10に示すように、スリット孔8と第1突起7aとの間の隙間Cを溶接によって固定する。これにより、ステー4の外縁5a,5b全体を溶接することなく、ステーブラケット1を製造することができる。
【0044】
従って、本発明によれば、生産性に優れて低コスト化の図られたステー付き連結具を提供することができる。
【0045】
なお、本形態では、アルゴン溶接を用いる等して、連結具本体2とステー4との間に形成された隙間Cを別個の溶接材でろう付けすることで、スリット孔8と第1突起7aとの間を固定しているが、スリット孔8を形作る連結具本体2やステー4に設けた第1突起7a等の母材そのものを加熱溶融させて融接してもよい。
【0046】
また、本形態では、第2突起7bと貫通孔9との間は、しまりばめ又はとまりばめで固定されているため、特に溶接する必要がない。即ち、本形態では、貫通孔9が第2突起7bを固定する嵌合孔であることで、第2突起7bと貫通孔9との溶接を省略することができる。
【0047】
但し、本発明に従えば、貫通孔9を嵌合孔としたときでも、第2突起7b及び貫通孔9を溶接することは可能であり、貫通孔9を嵌合孔とすることは、第2突起7bとの溶接を否定するものではない。このため、確実な固定を実現するのであれば、第2突起7bと貫通孔9との間も併せて溶接によって固定する。
【0048】
また、本形態では、連結具本体2として、金属平板を曲げ加工してなる部材を用いている。こうした曲げ加工部材を用いれば、連結具本体2の生産性が向上すると共に製造コストも抑制できる。このため、ステーブラケット1全体として見た場合にも、更なる生産性の向上と低コスト化が図られることになる。
【0049】
なお、本形態では、連結具本体2に対してステー4を仮組みするに際し、ステー4の第2突起7bは、図8に示すように、第1突起7aがその上端部を連結具本体2のスリット孔8の上端部8aに接触させた状態で貫通したとき、第2平板部2bの裏面6bに接触しないように構成されている。
【0050】
即ち、スリット孔8の上端縁8aは、少なくとも、図8に示すように、ステー4の第1突起7aを貫通させたとき、ステーの第2突起7bが連結具本体2の第2平板部2bの裏面6bに接触しない高さに設定されている。
【0051】
また、本形態では、スリット孔8の下端縁8bは、図9に示すように、ステー2の第2外縁5bが第2平板部2bの裏面6bに合さったとき、ステー4の第1突起7aが隙間なく接触するように構成しているが、第1突起7aとの間に隙間が形成される構成であってもよい。この場合、かかる隙間は、溶接部11として溶接によって埋めることができる。
【0052】
更に、スリット孔8の短手(左右)方向の幅T8は、図4に示すように、第1突起7aの幅T7aとほぼ同一とし、第1突起7aがスリット孔8に対してほぼ隙間なく、上端縁8aと下端縁8bとの間を摺動可能に構成されているが、スリット孔8の幅T8が第1突起7aの幅T7aよりも大きな構成であってもよい。この場合も、かかる隙間は、溶接部11として溶接によって埋めることができる。
【0053】
また、図11は、本発明の第2の形態であるステーブラケット10であって、連結具本体2とステー4との間を溶接より固定してステーブラケット10を形成した状態を示す断面図である。
【0054】
本発明によれば、第1の形態のように、ステー4の第1外縁5a及び第2外縁5bが直角を形成する場合に限らず、同図に示す第2の形態のように、ステー4の第1外縁5a及び第2外縁5bが鋭角をなす場合であっても、第1の形態と同様、第1突起7aをスリット孔8に貫通させたまま、ステー4を第2平板部2bの裏面6bに向かって移動させるだけで、連結具本体2とステー4との間を仮組みすることができる。
【0055】
即ち、本形態のように、第1外縁5a及び第2外縁5bが鋭角をなす連結具本体2についても、本発明は適用させることができる。
【0056】
上述したところは、本発明の一形態を示したに過ぎず、特許請求の範囲に従えば、種々の変更を加えることができる。例えば、ステー4は、平板形状のものに限らず、連結具本体2の裏側を横架する角材のようなブロック体であってもよい。また、各形態に採用された各構成はそれぞれ、互いに適宜組み合わせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、2つの部位を一体的に連結する場合に採用されるものであれば、当該部位が同一の対称物上に存在するか、異なる対象物上に存在するかは問わない。このため、本発明は、車両用に限定されることなく、建築用等、コーナーについての補強機能が要求される。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の第1の形態である、ステーブラケットを、その第1外表面側から示す斜視図である。
【図2】同形態のステーブラケットを、その第2外表面側から示す斜視図である。
【図3】同形態のステーブラケットを、その裏面側から示す斜視図である。
【図4】同形態のステーブラケットを、その第1外表面側から示す正面図である。
【図5】同形態のステーブラケットを、その第2外表面側から示す底面図である。
【図6】同形態に係る連結具本体を、その裏面側から示す斜視図である。
【図7】同形態に係るステーを、連結具本体との合せ側から示す斜視図である。
【図8】同形態に係る連結具本体にステーを仮組みするための第一の工程を示す断面図である。
【図9】同形態に係る連結具本体にステーを仮組みするための第二の工程を示す断面図である。
【図10】同形態に係る連結具本体とステーとの間を溶接より固定してステーブラケットを形成した状態を示す断面図である。
【図11】本発明の第2の形態であるステーブラケットであって、連結具本体とステーとの間を溶接より固定してステーブラケットを形成した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0059】
1 ステーブラケット(ステー付き連結具)
2 連結具本体(アングル部材)
2a 第1平板部(連結具本体)
2b 第2平板部(連結具本体)
3a 第1外表面(連結具本体)
3b 第2外表面(連結具本体)
4 ステー
5a 第1外縁(ステー)
5b 第2外縁(ステー)
6a 第1平板部の裏面
6b 第2平板部の裏面
7a 第1突起(ステー)
7b 第2突起(ステー)
8 スリット孔(連結具本体)
8a スリット孔上端縁
8b スリット孔下端縁
9 貫通孔(連結具本体)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、2つの部位のうちの一方を固定する第1外表面が形成された第1平板部と、他方の部位を固定する第2外表面が形成された第2平板部とを有し互いを連結してなる金属製の連結具本体と、
この連結具本体の裏側を補強する金属製の部材としてなり、第1平板部の裏面に合さって当該裏面を支持する第1外縁と、第2平板部の裏面に合さって当該裏面を支持する第2外縁とを有するステーとを備えるステー付き連結具であって、
ステーの第1外縁に、この第1外縁から突出する第1突起を備えると共に、
連結具本体の第1平板部に、ステーの第1外縁が連結具本体の第1平板部の裏面に合さるように、当該第1突起が貫通したまま、ステーの第2外縁が連結具本体の第2平板部の裏面に合さるように、当該ステーを連結具本体の第2平板部の裏面に導くスリット孔を備え、また、
ステーの第2外縁に、この第2外縁から突出する第2突起を備えると共に、
連結具本体の第2平板部に、ステーの第2外縁が当該第2平板部の裏面に合さるように、第2突起が貫通する貫通孔を備え、更に、
第1突起とスリット孔との間を固定する溶接部を備えることを特徴とするステー付き連結具。
【請求項2】
請求項1において、前記貫通孔は、第2突起を固定する嵌合孔であることを特徴とするステー付き連結具。
【請求項3】
請求項1において、前記連結具本体は、金属平板を曲げ加工してなる部材であることを特徴とするステー付き連結具。
【請求項1】
少なくとも、2つの部位のうちの一方を固定する第1外表面が形成された第1平板部と、他方の部位を固定する第2外表面が形成された第2平板部とを有し互いを連結してなる金属製の連結具本体と、
この連結具本体の裏側を補強する金属製の部材としてなり、第1平板部の裏面に合さって当該裏面を支持する第1外縁と、第2平板部の裏面に合さって当該裏面を支持する第2外縁とを有するステーとを備えるステー付き連結具であって、
ステーの第1外縁に、この第1外縁から突出する第1突起を備えると共に、
連結具本体の第1平板部に、ステーの第1外縁が連結具本体の第1平板部の裏面に合さるように、当該第1突起が貫通したまま、ステーの第2外縁が連結具本体の第2平板部の裏面に合さるように、当該ステーを連結具本体の第2平板部の裏面に導くスリット孔を備え、また、
ステーの第2外縁に、この第2外縁から突出する第2突起を備えると共に、
連結具本体の第2平板部に、ステーの第2外縁が当該第2平板部の裏面に合さるように、第2突起が貫通する貫通孔を備え、更に、
第1突起とスリット孔との間を固定する溶接部を備えることを特徴とするステー付き連結具。
【請求項2】
請求項1において、前記貫通孔は、第2突起を固定する嵌合孔であることを特徴とするステー付き連結具。
【請求項3】
請求項1において、前記連結具本体は、金属平板を曲げ加工してなる部材であることを特徴とするステー付き連結具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−84929(P2010−84929A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257542(P2008−257542)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(508296772)有限会社 平野製作所 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(508296772)有限会社 平野製作所 (1)
【Fターム(参考)】
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