説明

ストライプ状の開口部を備えた金属部材とそれを用いた金属マスク

【課題】金属薄板に多数のストライプ状の開口部を多段エッチングにて形成する際に、ストライプ状の端部近傍の開口部の幅が広がることなく、良好な寸法精度のエッチング製品を提供する。
【解決手段】金属薄板1の第一面に多数のストライプ状に形成された小孔パターン3aを有し、前記第一面の他面には、前記第一面の小孔パターンと対向して位置合わせ形成されたストライプ状の第一大孔パターン3bを有し、前記ストライプ状の大孔パターン端部の外側には延長して形成された非貫通の大孔パターンを備えており、前記小孔パターンと第一大孔パターンは貫通したストライプ状の開口部Kを形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属薄板に多数のストライプ状の開口部が形成された金属部材に関するものであり、特に、ストライプ状の開口部を多段エッチングにて形成する際に、端部近傍の開口部を良好な寸法精度で形成することのできる金属部材に関する。
【背景技術】
【0002】
シャドウマスク、アパーチャーグリルなどを製造する際の、金属薄板への微細加工にはフォトエッチング法が広く利用されている。
このフォトエッチング法の一般的な製造工程は、金属薄板にフォトレジスト膜を被覆し、続いて露光用原版を重ねて紫外線の照射を行う。この際のフォトレジストとしては紫外線照射により不溶性となるタイプのネガ型フォトレジストを用いることが多い。
【0003】
次に、これを現像液で処理し、紫外線が照射されなかった部分のフォトレジストを溶解させ金属部分を露出させる。この状態の金属薄板をエッチング液で処理し、露出した金属部分を溶解させて貫通した開口部を形成し、その後に残ったフォトレジスト膜を剥離し、金属薄板に多数の開口部が設けられたエッチング製品を得るといった工程である。
このエッチング製品では鋼(炭素鋼、ステンレス鋼など)、あるいは鉄−ニッケル合金が被加工材として多用されている。また、エッチング液としては塩化第二鉄液が用いられている。
【0004】
図1は、金属薄板に多数のストライプ状の開口部が設けられたエッチング製品の一例の部分平面図である。図1に示すように、このエッチング製品は、金属薄板(1)にストライプ状の開口部(K)が、図1中、Y軸方向に、その長手方向を平行にして等ピッチ(P)で多数設けられたものである。
【0005】
ストライプ状の開口部(K)が高精細な場合には、エッチングを二段階に分けて行う二段エッチングの製造方法が一般的に用いられている。この二段エッチングの方法は、1次エッチング工程と2次エッチング工程とで構成されている。1次エッチング工程では、通常、まず初めに小孔側面から、貫通した開口部までは形成しないハーフエッチングを行う。
【0006】
次に、このハーフエッチングした小孔側面に、耐腐蝕性を有する樹脂を塗布して硬化させ、耐腐蝕性の保護膜を充分に密着させる。この耐腐食性の樹脂には、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの光硬化型樹脂や熱硬化型樹脂といった樹脂を用いる。
次いで、2次エッチング工程で大孔側面のエッチングを行い、小孔側面のハーフエッチングされた部分と貫通した開口部を形成する。
【0007】
図2(a)〜(f)は、図1に示すエッチング製品を二段エッチングで製造する方法の一例を工程順に、図1のA−A’線の断面で示す説明図である。図2(a)〜(c)が1次エッチング工程、(d)〜(f)が2次エッチング工程である。
図2(a)に示すように、まず、金属薄板(1)の両面に、例えば、ポリビニールアルコール又はカゼイン等を主成分とするフォトレジストを塗布、乾燥してフォトレジスト膜(2)を形成する。
次に、所定の遮光パターンを有する露光用マスクを金属薄板(1)の片面のフォトレジスト膜(2)に位置合わせ、密着してパターン露光を行う。
【0008】
次に、図2(b)に示すように、所定の薬液で現像、硬膜処理をして、金属薄板(1)
の片面に小孔パターン(3a)を有する小孔側レジスト膜(2a)を形成する。図3(a)は、この小孔パターン(3a)と小孔側レジスト膜(2a)の平面図である。図3(a)のF−F’線での断面が図2(b)の片面に相当する。
【0009】
次に、小孔側レジスト膜(2a)が形成された金属薄板(1)に塩化第二鉄からなるエッチング液を用いて1次エッチング(金属薄板の厚さの1/3〜1/2程度のエッチング)を行い、図2(c)に示すように、金属薄板(1)の片面に小孔(5a)を形成する。
【0010】
続いて、エッチング耐蝕樹脂層(6)の形成を行うが、図2(d)に示すように、この形成は金属薄板(1)の小孔側全面、すなわち、小孔(5a)内及び小孔側レジスト膜(2a)上にエッチング耐蝕樹脂として、例えば、熱硬化型樹脂を塗布し硬化させてエッチング耐蝕樹脂層(6)を形成する。
この小孔(5a)内のエッチング耐蝕樹脂によって、小孔(5a)が2次エッチングによる影響を受けることがなくなり、小孔(5a)の形状は保持される。
【0011】
次に、図2(d)に示すように、金属薄板(1)の他面に、大孔パターン(3b)を有する大孔側レジスト膜(2b)を、前記小孔側レジスト膜(2a)に対向させた位置合わせをして形成する。図3(b)は、この大孔パターン(3b)と大孔側レジスト膜(2b)の平面図である。図3(b)のG−G’線での断面が図2(d)の下面に相当する。
【0012】
次に、大孔側レジスト膜(2b)が形成された金属薄板(1)にエッチング液を用いて片面の小孔(5a)と貫通するまで2次エッチングを行い、所望する大孔(5b)を形成し、前記小孔(5a)と大孔(5b)とが貫通した最終的な開口部(K)を形成する。
次に、エッチング耐蝕樹脂層(6)、及び小孔側レジスト膜(2a)と大孔側レジスト膜(2b)をアルカリ水溶液を用いて剥離して、図2(f)に示すように、金属薄板(1)に小孔(5a)と大孔(5b)が貫通した開口部(K)が形成されたエッチング製品とす。
【0013】
このような二段エッチングによれば、図2(f)に示すように、ストライプ状の中央部の開口部(K)の幅(W1)は、所望する幅のものが形成される。しかし、2次エッチング工程では、図3(b)中、符号(H)で示す、ストライプ状の大孔パターン(3b)の端部(H)近傍にはエッチング液の流れ込みが大きくエッチング量が多くなり、エッチング後には図1に示すように、ストライプ状の端部近傍の開口部(K2)は広がったものとなる。
【0014】
例えば、有機EL素子の有機層を真空蒸着により成膜する際に用いる金属マスクにおいては、ストライプ状の中央部の開口部(K)の幅(W1)が30〜50μm程度の際に、その許容される寸法精度は、±3μm程度であるので、端部近傍の開口部(K2)の幅の広がりが、図1に示すように、片側で幅(W2)10μm程度となってしまうといった寸法精度の悪化は問題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2001−237071号公報
【特許文献2】特開2001−237072号公報
【特許文献3】特開2004−335389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、金属薄板に多数のストライプ状の開口部を多段エッチングにて形成する際に、ストライプ状の端部近傍の開口部の幅が広がることなく、良好な寸法精度で形成することのできるエッチング製品の製造方法を提供することを課題とするものであり、特に、ストライプ状の端部近傍の開口部の幅が広がることなく、良好な寸法精度のエッチング製品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、金属薄板の第一面に多数のストライプ状に形成された小孔パターンを有し、前記第一面の他面には、前記第一面の小孔パターンと対向して位置合わせ形成されたストライプ状の第一大孔パターンを有し、前記ストライプ状の第一大孔パターン端部の外側には延長して形成された非貫通の第二大孔パターンを備えており、前記小孔パターンと第一大孔パターンは貫通したストライプ状の開口部を形成していることを特徴とする金属部材である。
【0018】
また、本発明は、上記発明による金属部材において、前記小孔パターンと第一大孔パターンとで形成されるストライプ状の開口部の幅が30μmから50μmであって、前記第二大孔パターン部の長さが200μm以上であることを特徴とする金属部材である。
【0019】
また、本発明は、上記発明による金属部材において、前記ストライプ状の開口部端部近傍の幅が、前記ストライプ状の開口部の中央部分における幅を超えてないことを特徴とする金属部材である。
【0020】
また、本発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の金属部材を用いたことを特徴とする金属マスクである。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、金属薄板の第一面に多数のストライプ状に形成された小孔パターンを有し、前記第一面の他面には、前記第一面の小孔パターンと対向して位置合わせ形成されたストライプ状の第一大孔パターンを有し、前記ストライプ状の第一大孔パターン端部の外側には延長して形成された非貫通の第二大孔パターンを備えており、前記小孔パターンと第一大孔パターンは貫通したストライプ状の開口部を形成しているので、ストライプ状の端部近傍の開口部の幅が広がることなく、良好な寸法精度の金属部材となる。
【0022】
また、本発明は、前記小孔パターンと第一大孔パターンとで形成されるストライプ状の開口部の幅が30μmから50μmであって、前記第二大孔パターン部の長さが200μm以上であるので、例えば、有機EL素子の有機層を真空蒸着により成膜する際に用いる金属マスクとして好適なものとなる。
【0023】
また、本発明は、前記ストライプ状の開口部端部近傍の幅が、前記ストライプ状の開口部の中央部分における幅を超えてない金属部材となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】金属薄板に多数のストライプ状の開口部が設けられたエッチング製品の一例の部分平面図である。
【図2】(a)〜(f)は、エッチング製品を二段エッチングで製造する方法の一例をA−A線の断面で示す説明図である。
【図3】(a)は、片面の小孔パターンと小孔側レジスト膜の平面図である。(b)は、他面の大孔パターンと大孔側レジスト膜の平面図である。
【図4】(a)は、金属薄板の片面に小孔側レジスト膜が形成された状態を示す平面図である。(b)は、金属薄板の他面に第二大孔側レジスト膜が形成された平面図である。
【図5】(a)は、第二大孔側レジスト膜を形成したA−A’線での断面を表したものである。(b)は、第二大孔側レジスト膜を形成したB−B’線での断面を表したものである。(c)は、第二大孔側レジスト膜を形成したC−C’線での断面を表したものである。
【図6】(a)は貫通させ開口部を形成した段階のA−A’線での断面を表したものである。(b)は貫通させ開口部を形成した段階のB−B’線での断面を表したものである。(c)は貫通させ開口部を形成した段階のC−C’線での断面を表したものである。
【図7】2次エッチング後に耐蝕樹脂層と小孔側レジスト膜及び大孔側レジスト膜を剥離した小孔側の状態を表した部分平面図である。
【図8】(a)は、図7に示す部分平面図のA−A’線での断面を表したものである。(b)は、図7に示す部分平面図のB−B’線での断面を表したものである。(c)は、図7に示す部分平面図のC−C’線での断面を表したものである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、本発明による金属部材を実施の形態に基づいて説明する。
図4(a)は、本発明によるエッチング製品の製造方法の一例において、金属薄板(1)の片面に小孔パターン(3a)を有する小孔側レジスト膜(2a)が形成された状態を示す部分平面図である。図4(a)に示すように、この小孔側レジスト膜(2a)には、ストライプ状の開口部を形成するための、小孔パターン(3a)が図4(a)中、Y軸方向に、その長手方向を平行にして等ピッチ(P)に多数設けられたものである。
前記図3(a)と対比して明らかなように、説明上、図3(a)に示す小孔パターン(3a)を有する小孔側レジスト膜(2a)と同一のものとした例である。
【0026】
また、図4(b)は、金属薄板(1)の他面に大孔側レジスト膜(12b)が形成された状態を示す部分平面図である。この大孔側レジスト膜(12b)は、図4(a)に示す小孔側レジスト膜(2a)に対向させた位置合わせがされている。
図4(a)に示すXa軸・Ya軸に、図4(b)に示すXb軸・Yb軸を合致させて、小孔側レジスト膜(2a)が金属薄板(1)の片面に形成され、大孔側レジスト膜(12b)が金属薄板(1)の他面に形成されている。
【0027】
この大孔側レジスト膜(12b)は、大孔パターン(3b)と、大孔パターン(3b)をストライプ状の端部(H)外側へ、つまり、図4(b)中右方へ延長し形成された非貫通の大孔パターン延長部(E)からなる第二大孔パターン(13b)を有している。
前記図3(b)に示す大孔パターン(3b)と対比して明らかなように、第二大孔パターン(13b)は、大孔パターン(3b)に大孔パターン延長部(E)が付加されたものである。
【0028】
図5は、金属薄板(1)の片面に1次エッチング(ハーフエッチング)を行い、片面に小孔(5a)を形成し、小孔内及び小孔側レジスト膜(2a)上にエッチング耐蝕樹脂層(6)を形成し、続いて、他面に大孔側レジスト膜(12b)を形成した段階を表したものである。
図5は前記図2(d)に対応した段階である。図5(a)は図4におけるA−A’線での断面を表しており、図5(b)は図4におけるB−B’線での断面を表しており、また、図5(c)は図4におけるC−C’線での断面を表している。
【0029】
図5(a)に示すように、ストライプ状の小孔パターン(3a)の中央部では、金属薄板(1)の片面に小孔(5a)が、図2(d)と同様に形成されている。また、図5(b)に示すように、ストライプ状の小孔パターン(3a)の端部(H)近傍のB−B’線での断面においても、A−A’線での断面と同様に小孔(5a)が形成されている。
一方、図5(c)に示すように、C−C’線での断面では小孔パターン(3a)が設けられていないので、小孔(5a)は形成されていない。
【0030】
また、金属薄板(1)の他面では、図5(a)及び(b)に示すように、A−A’線での断面及びB−B線での断面においては、大孔側レジスト膜(12b)は大孔パターン(3b)を有し、また、C−C’線での断面においては、大孔パターン延長部(E)を有している。
【0031】
図6は、金属薄板(1)の他面に2次エッチングを行い、他面に大孔(5b)を形成し、前記小孔(5a)と大孔(5b)とを貫通させ開口部(K)を形成した段階を表したものである。
図6は前記図2(e)に対応した段階である。図6(a)は図4におけるA−A’線での断面を表しており、図6(b)は図4におけるB−B’線での断面を表しており、また、図6(c)は図4におけるC−C’線での断面を表している。
【0032】
図6(a)に示すように、ストライプ状の大孔パターン(3b)の中央部では、金属薄板(1)の他面に大孔(5b)が、図2(e)と同様に形成され、開口部が形成されている。また、図6(b)に示すように、ストライプ状の大孔パターン(3b)の端部(H)近傍のB−B’線での断面においても、A−A’線での断面と同様に大孔(5b)が形成され、開口部が形成されている。
一方、図6(c)に示すように、C−C線での断面では大孔パターン(5b’)は形成されているが、前記小孔(5a)と大孔(5b)とが貫通した開口部は形成されず非貫通である。
【0033】
上記のように、本発明では、金属薄板(1)の他面の大孔側レジスト膜(12b)には、ストライプ状の端部(H)外側へ大孔パターン(3b)を延長した大孔パターン延長部(E)が設けられているので、2次エッチングでのエッチング液の流れは、この大孔パターン延長部(E)に達し、大孔パターン延長部(E)におけるエッチングが進行し、大孔パターン延長部(E)に非貫通の大孔(5b’)パターンが形成される。
【0034】
従って、大孔パターン(3b)と大孔パターン延長部(E)が接続している端部(H)近傍では、ストライプ状の大孔パターン(3b)の中央部と同様に大孔(5b)が形成され、開口部の端部(H)近傍の幅が広がることはない。
【0035】
図7は、2次エッチング後にエッチング耐蝕樹脂層(6)と、小孔側レジスト膜(2a)及び大孔側レジスト膜(12b)を剥離した小孔側の状態を表した部分平面図である。図7に示すように、ストライプ状の端部(H)近傍の開口部(K4)において、この開口部(K4)の幅が広がることはなく、ストライプ状の中央部の開口部(K3)と同様な寸法精度のものとなっている。
【0036】
図8(a)は、図7に示す部分平面図のA−A’線での断面を表しており、図8(b)は図7におけるB−B’線での断面を表しており、また、図8(c)は図7におけるC−
C’線での断面を表している。
図8に示すように、ストライプ状の中央部の開口部(K3)の幅(W1)と、端部(H)近傍の開口部(K4)の幅(W3)は、略同一の寸法となっている。なお、図8(d)は、図7におけるD−Dでの断面を表している。
【0037】
また、本発明は、上記発明による金属部材において、前記開口部の幅が30〜50μmの際に、前記大孔パターン延長部の長さ(L)が200μm以上であることを特徴としている。
例えば、低分子有機EL素子の製造においては、正孔輸送層、発光層(R、G、B)、電子輸送層などの有機層の成膜、或いは電子注入層などの成膜には真空蒸着が広く用いられている。
【0038】
この真空蒸着による成膜を行う際の、金属マスクとしては開口部の幅が、その端部近傍で広がることはなく、その中央部から端部まで寸法精度が良好であることが要望されている。例えば、開口部の幅が30〜50μm程度の際には、±3μm程度の寸法精度が要望されているが、本発明者は実際の製造装置において、前記大孔パターン延長部(E)の長さ(L)を200μm以上とすることによって、端部近傍において良好な寸法精度が得られる。
【符号の説明】
【0039】
1・・・金属薄板
2・・・フォトレジスト膜
3a・・・小孔パターン
3b・・・大孔パターン
2a・・・小孔側レジスト膜
2b・・・大孔側レジスト膜
5a・・・小孔
5b・・・大孔
5b’・・・C−C’線での断面では大孔パターン
6・・・エッチング耐蝕樹脂層
12b・・・大孔側レジスト膜
13b・・・大孔パターン
E・・・大孔パターン延長部
H・・・ストライプ状の大孔パターンの端部
K・・・開口部
K2・・・ストライプ状の端部近傍の開口部
K3・・・本発明におけるストライプ状の中央部の開口部
K4・・・本発明におけるストライプ状の端部近傍の開口部
L・・・大孔パターン延長部の長さ
P・・・ストライプのピッチ
W1・・・ストライプ状の中央部の開口部の幅
W2・・・ストライプ状の端部近傍の開口部の幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属薄板の第一面に多数のストライプ状に形成された小孔パターンを有し、前記第一面の他面には、前記第一面の小孔パターンと対向して位置合わせ形成されたストライプ状の第一大孔パターンを有し、前記ストライプ状の第一大孔パターン端部の外側には延長して形成された非貫通の第二大孔パターンを備えており、前記小孔パターンと第一大孔パターンは貫通したストライプ状の開口部を形成していることを特徴とする金属部材。
【請求項2】
前記小孔パターンと第一大孔パターンとで形成されるストライプ状の開口部の幅が30μmから50μmであって、前記第二大孔パターン部の長さが200μm以上であることを特徴とする請求項1記載の金属部材。
【請求項3】
前記ストライプ状の開口部端部近傍の幅が、前記ストライプ状の開口部の中央部分における幅を超えてないことを特徴とする請求項1または2記載の金属部材。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の金属部材を用いたことを特徴とする金属マスク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−146281(P2011−146281A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6789(P2010−6789)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】