説明

ストリップをコーティングするための装置及びそのための方法

改善された簡単な方法で、ストリップガイドに対する異なった要求に対応することができるように、払落しノズル(3)からの磁石(6)の垂直方向の間隔(H)を調整するための調整手段(7)が設けられていることを特徴とする、液状のコーティング材料で満たされたコーティング容器(2)を備え、このコーティング容器を通って又はこのコーティング容器から、コーティングされたストリップ(1)が、垂直(V)に上に向かって導き出され、コーティング容器(2)の上に、未だ液状のコーティング材料をストリップ表面から払い落とすための払落しノズル(3)が配設されており、この払落しノズル(3)の上に、ストリップ(1)の位置を中心位置(5)に安定させるための電磁装置(4)が配設され、この電磁装置(4)が、ストリップ(1)の両側で同じ高さに配設された2つの磁石(6)を有する、コーティング材料でストリップ(1)をコーティングするための装置と、ストリップをコーティングするための方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状のコーティング材料で満たされたコーティング容器を備え、このコーティング容器を通って又はこのコーティング容器から、コーティングされたストリップが、垂直に上に向かって導き出され、コーティング容器の上に、未だ液状のコーティング材料をストリップ表面から払い落とすための払落しノズルが配設されており、この払落しノズルの上に、ストリップの位置を中心位置に安定させるための電磁装置が配設され、この電磁装置が、ストリップの両側で同じ高さに配設された少なくとも2つの磁石を有する、コーティング材料でストリップをコーティングするための装置に関する。更に、本発明は、コーティング材料でストリップをコーティングするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この形式の装置と相応の方法は公知である。特許文献1は、ストリップが、コーティング槽を通って導かれ、このコーティング槽から垂直に上に向かって導き出される、ホットディップコーティングをするための装置を示す。コーティング容器の上に、ストリップ表面から過剰なコーティング材料を吹き払う払落しノズルが配設されている。この払落しノズルの上に、所定の間隔で、ストリップの中心部を装置の中心面内に保持すべきストリップ安定化装置が配設されている。
【0003】
同様の解決策は、特許文献2から公知である。ホットディップコーティング方法に関する詳細は、特許文献3〜6も示す。
【0004】
ホットディップコーティング装置、特に亜鉛メッキ装置では、ストリップ位置及びストリップ移動に対して異なった要求がなされる。特に払落しノズルの領域では、非接触で作用するシステム、いわゆる電磁ストリップ安定化システムによって、ストリップ速度を低減し、ストリップ形状に影響を与えるべきである。
【0005】
払落しノズルの後に接続された誘導加熱システム(ガルバニーラ)を有する装置では、付加的に払落しノズルの上で加熱装置の前に、加熱コイル間の静かなストリップ移動を保証し、装置とストリップの接触による装置とストリップの両方の欠陥を回避すべきガイドローラが使用される。
【0006】
同様に、加熱インデューサを後に有する及び有しない装置内での安定した中心部でのストリップ移動は、均等な冷却作用をえるために、払落しノズルに続くストリップ冷却装置にとって非常に重要である。ここでも、装置及びストリップ表面の損傷を回避することが重要である。
【0007】
振動の形態のストリップ運動を最小化するため、非接触で、即ち電磁的に、付加力をスチールストリップに加える種々のシステムが公知である。更に、これらシステムによって、ストリップ形状に、搬送方向に対して横に影響を与えることができる。
【0008】
ストリップ表面に対して垂直なストリップ位置は、ストリップ安定化システムにおいて距離センサによって測定され、閉じたコントロール回路においてコントロールされる。この場合、後に接続された装置内の別の測定装置も、ストリップ位置コントロールのための付加信号として使用することができる。
【0009】
欠点として、以下のことが、即ち、ストリップ安定化装置の位置が、構造に依存して決定され、公知の解決策の場合、大抵は払落しノズルの空間的に近いところに集中することがわかった。従って、コンセプトに依存して、払落しノズルのノズルリップ(ノズルからの空気の出口)からのストリップ安定化磁石の間隔が生じる。
【0010】
これにより、例えば加熱インデューサ又は後に接続されたストリップ冷却装置のような後に接続される装置に対する間隔は、非常に大きくなる。これにより、そこでのストリップ運動に対するストリップ安定化磁石の作用は、全く得られないか、最小限にしか得られず、従って、払落しノズルから間隔を置いた領域内のストリップの安定性に影響を与える可能性が得られない。
【0011】
しかしながら、ストリップ安定化磁石が、加熱インデューサ又はストリップ冷却装置の直前に設置される場合、相応に、払落しノズルの領域内でのストリップ調心に対する明らかに低下した作用が得られる。
【0012】
従って、公知の装置の場合、常に、大抵は払落しノズルの領域内の作用に合わせられた選択された位置が得られる。即ち、ストリップ安定化磁石は、大抵払落しノズルの領域内に配設されているということである。
【0013】
ただし、これにより、近年のストリップ亜鉛メッキ装置に対する要求は、全くもしくは限定的にしか満足することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2008 039 244号明細書
【特許文献2】国際公開第02/14574号パンフレット
【特許文献3】国際公開第01/11101号パンフレット
【特許文献4】欧州特許第0 659 897号明細書
【特許文献5】欧州特許第0 854 940号明細書
【特許文献6】特開平11−006046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
この欠点を顧慮して、本発明の根底にある課題は、改善された簡単な方法で、ストリップガイドに対する異なった要求に対応することができるように、コーティング材料でストリップをコーティングするための装置と相応の方法を発展させることにある。これに応じて、ホットディップコーティングの、特に亜鉛メッキの品質を向上させるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この課題は、装置においては、払落しノズルからの磁石の垂直方向の間隔を調整するための調整手段が設けられていることによって解決される。
【0017】
垂直方向の間隔を調整するためのこの調整手段は、払落しノズルと直接的又は間接的に結合された少なくとも1つのリフティング要素を有する。この場合、払落しノズルは、上部に少なくとも1つのリフティング要素が配設されたフレーム構造を備えるか、フレーム構造と結合することができる。
【0018】
いわゆるガルバニーリングプロセスを実施可能にするため、払落しノズルの上に、ストリップを加熱するための加熱要素を配設することができる。この場合、加熱要素は、好ましいことに、誘導要素として形成されている。この場合、垂直方向の位置を調整するための調整手段は、好ましいことに、払落しノズルと加熱要素間の高さ方向の広がりの全領域内で磁石の垂直方向の間隔を調整するために形成されている。
【0019】
更に、加熱要素の上に、冷却区間を配設することができる。加熱要素と冷却区間間に、保持炉を配設することができる。
【0020】
垂直方向の間隔を調整するための調整手段は、少なくとも1つの油圧式又は空気圧式のアクチュエータを有することができるが、垂直方向の間隔を調整するための調整手段は、少なくとも1つの機械式のアクチュエータを、特にスピンドルナットシステムを有することもできる。
【0021】
ストリップが、コーティング容器内に存在する液状のコーティング材料を通って案内され、次に垂直に上に向かってコーティング容器から導き出され、コーティング容器の上で、未だ液状のコーティング材料が、払落しノズルによってストリップ表面から払い落とされ、払落しノズルの上で、ストリップが、ストリップの位置を中心位置に安定させるための電磁装置によって安定させられ、この電磁装置が、ストリップの両側で同じ高さに配設された2つの磁石を有する、コーティング材料でストリップをコーティングするための方法は、本発明によれば、払落しノズルからの磁石の垂直方向の間隔が、所定の値に従って調整され、間隔の調整をするために、垂直方向の間隔を調整するための調整手段が、制御装置によって操作されることによって際立っている。
【0022】
この場合、磁石は、好ましいことに、垂直方向の間隔の調整時に、常に調心されて中心位置に保持される。
【0023】
即ち、本発明の核心は、ストリップ安定化磁石の位置を位置不動にするのではなく、適当なリフティング装置によってそれぞれの要件に適合させることに狙いがある。この場合、位置調整(調心)及び最適化された、通過するスチールストリップに対するストリップに対して垂直な方向のストリップ安定化磁石の位置は、払落しノズルとストリップ安定化磁石の機械的な連結によって常に維持されている。
【0024】
物理的な考察から、ストリップ安定化システムは、最適な機能のため、従ってストリップ運動の低減のために、できるだけそれぞれの装置もしくは作用個所の近くに位置決めする必要がある(St. Vernantの原理)とのことが得られる。これは、例えば液状の金属によるコーティングを最適化するために、できるだけ払落しノズルの近くの位置であり、再加熱装置内での静かな中心部でのストリップ移動のために、非接触のストリップ安定化装置の位置は、できるだけこの装置の近くに選択されるべきである。従って、適当な補助装置によって、両位置(一方では払落しノズルの近く、他方では加熱装置の近く)を、安定化機能を損失することなく接近させ得ることが有効である。更に、両装置部分(払落しノズルと加熱装置)への影響をストリップ安定化装置によって可能にする別の位置も接近させることができる。
【0025】
即ち本発明により、リフティング装置によって、ストリップ安定化ユニットの構成要素であるストリップ安定化磁石の垂直方向の位置は、所望の値に柔軟に調整することができる。これは、運転状態もしくは所望の非接触のストリップ位置への影響に依存して行なわれる。位置決めは、特に、払落しノズルと、ストリップの移送方向で後に接続された、ガルバニーリング作業のための加熱インデューサもしくは後に接続されたストリップ冷却装置間で行なわれる。
【0026】
この場合、磁石の高さ調整のための操作手段は、払落しノズルと機械的に連結されているので、常に払落しノズルに対して調心されたままである。
【0027】
即ち、本発明は、亜鉛メッキ装置内の払落しノズルの上のストリップ安定化磁石の、変更可能な、適切に調整可能な位置を可能にする。
【0028】
これに応じて、払落しノズルに対して相対的なストリップ安定化磁石の垂直方向の調整の可能性は、払落しノズルの直近及び後に接続された加熱要素もしくはストリップ冷却装置の直前での極限個所間での最適な運転方法を達成するための各位置を可能にする。
【0029】
払落しノズルにおけるストリップ位置への影響と、後に接続された装置におけるストリップ位置への影響の両方が重要である組み合わせの適用では、ストリップ内の応力分布を考慮した数学モデルによって、それぞれの装置への作用が決定され、これに応じて、適用例にとって最適化されたストリップ安定化磁石の垂直方向の位置に調整がなされる。
【0030】
本発明の実施例を図示した図面に基づいて、本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1の実施形によるホットディップコーティング装置を概略的に示す。
【図2】本発明の選択的な実施形を図1と同様に示す。
【図3】上部にストリップを安定させるための磁石が高さ変更可能に配設されたホットディップコーティング装置の払落しノズルのための保持フレームを斜視図で示す。
【図4】高さ調整装置に配設されたストリップを安定させるための磁石を斜視図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1には、コーティング材料でストリップ1をコーティングするために使用されるホットディップコーティング装置が図示されている。ストリップ1は、この実施例では、公知の方法で、液状のコーティング材料を含有するコーティング容器2内に導入される。この場合、垂直方向Vへのストリップ1の転向は、転向ローラ14によって行なわれる。当然、同様に、ストリップ1が垂直に下に向かってコーティング容器2内に入り、底部開口が、電磁プラグによってシールされるCVGL法を使用することもできる。
【0033】
コーティングされたストリップ1が垂直に上に向かってコーティング容器2から出た後、過剰なコーティング材料が、払落しノズル3によって吹き払われる。払落しノズル3の上に、ストリップ1を安定させるための装置4が設けられている。この装置4は、中核部材ストリップ1の両側に配設された2つの電磁石6を有する。これら電磁石によって、ストリップが、装置の対称な中心位置5に保持されるように、適切に磁力の作用を受けることが得られる。
【0034】
払落しノズル3からの磁石6の垂直方向の間隔Hを適切に調整することができる調整手段7が設けられていることが重要である。これは、図1に、磁石6の隣の二重矢印と、磁石6が、ここでは(中心位置では)実線で図示され、2つの別の選択的な位置では、即ち払落しノズル3の近くの下の位置と、調整手段7と共に実施可能な移動運動の上端部の上の位置では、破線で図示されていることとによって図示されている。
【0035】
払落しノズル3の上端からの磁石6の間隔は、Hで指示され、どの程度磁石6が調整手段7によって持ち上げられているかを示す。
【0036】
安定させるための装置4の上に、図1では、ストリップ1のための冷却区間11が設けられている。冷却区間11の上で、ストリップ1は、転向ローラ13によって水平に転向される。
【0037】
図2には、選択的な解決策が図示されており、ここでは更に、図1と比べてストリップ安定化装置4の上に、ガルバニーリングプロセスを公知の方法で実施可能にする誘導加熱要素10が設けられている。ここでは更に、加熱要素10と冷却区間11間に、保持炉12が存在する。
【0038】
提案した装置の構造デザインのイメージは、図3からわかる。ここでは、払落しノズル3がフレーム構造9に配設されており、このフレーム構造の上に、磁石6を払落しノズル3に対して相対的に昇降させることができる4つのリフティング要素8が固定されていることがわかる。
【0039】
構造デザインの更なる詳細は、図4からわかる。ここでは、磁石6を垂直方向Vに移動もしくは調整するために、4つのリフティング要素8−ここではスピンドルナットシステムの形態のアクチュエータとして形成されている−が、どのように使用されるかがわかる。払落しノズル3は、ここには図示されておらず、図4の図の下の領域に存在する。
【0040】
払落しノズルの再調整に通じるストリップ位置の変化が生じた場合、ストリップ安定化装置の位置が、ストリップ安定化磁石の機械的な連結によって同様に再調整される。
【0041】
ストリップ安定化装置の磁石6の無段階の高さ調整は、以下の措置を可能にする:
【0042】
最適なガルバニーリング作業(GA作業)のために、ストリップ安定化装置4、特に磁石6は、調整手段7(リフティング装置)によって誘導加熱要素10の直下に位置決めされる。GA製品用のコーティング厚さが、非常に薄く(最大90g/m)、従って、ストリップ安定化作用によって、層構成において僅かな改善しか得られないので、安定化作用の重点は、加熱要素(GAインデュータ)でのストリップ移動に、従ってGAコーティングの品質におかれる。払落しノズル3との機械的な連結により、払落しノズルと、ストリップ安定化装置の磁石とは、常にストリップ1に対して調心されている。
【0043】
払落しノズル3の領域へのストリップ安定化装置の作用は、この場合には低減されているが、この場合に使用される数学モデルによる最適位置計算に基づいてなくならない。磁石6は、払落しノズル3よりも加熱要素10(GAインデューサ)の近くに位置決めされるが、両方向への物理的作用を考慮して位置決めされる。
【0044】
他のコーティング製品では、安定化作用の重点が、払落しノズル3内のストリップ運動の最小化に置かれている。このため、ストリップ安定化装置の磁石6の位置は、払落しノズル3の領域内に選択される。
【0045】
ストリップを安定させるためにこれまで公知の装置で使用される、加熱要素の前のガイドローラは、安定化作用に適切に払落しノズルと加熱要素間の高さ領域全体内で影響を与えることができるので、もはや必要ない。
【0046】
調整手段7(リフティング装置)は、同様に有利な方法で、運転中の払落しノズル3の手によるクリーニングを可能にする。ストリップ安定化装置もしくは磁石6は、高い位置に移動されるが、安定化作用を失うことはない。公知のシステムでは、これが可能でない。これにより、整備員は、払落しノズル3への自由なアプローチができ、従って、ノズルリップを手でクリーニングすることができる。この要求は、いずれの亜鉛メッキ装置の場合でも与えられる。
【0047】
ストリップ安定化装置の磁石6の位置決めは、説明したように、システムの固定を行なう、従って、ストリップもしくは払落しノズル支持システムに対するストリップ安定化装置(磁石6)の平行な位置調整を行なう2つのガイド、保持装置及び相応のクランプ装置を備えることができる装置によって行なわれる。ストリップ安定化位置を変更するためのこの装置は、位置調整をするための調整要素を有するフレーム構造を含んだ払落しノズル3に不動に取り付けられている。
【0048】
即ち、この原理は、更にまた払落しノズル3の基礎フレーム構造と不動に結合されたフレーム構造である。これにより、ストリップ1に対する払落しノズル3の位置調整と共に、同様に常にストリップ1に対するストリップ安定化装置の磁石6の同時の位置調整が行なわれる。
【符号の説明】
【0049】
1 ストリップ
2 コーティング容器
3 払落しノズル
4 安定させるための装置
5 中心位置
6 磁石
7 垂直方向の位置を調整するための調整手段
8 リフティング要素
9 フレーム構造
10 加熱要素
11 冷却区間
12 保持炉
13 転向ローラ
14 転向ローラ
V 垂直方向
H 間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状のコーティング材料で満たされたコーティング容器(2)を備え、このコーティング容器を通って又はこのコーティング容器から、コーティングされたストリップ(1)が、垂直(V)に上に向かって導き出され、コーティング容器(2)の上に、未だ液状のコーティング材料をストリップ表面から払い落とすための払落しノズル(3)が配設されており、この払落しノズル(3)の上に、ストリップ(1)の位置を中心位置(5)に安定させるための電磁装置(4)が配設され、この電磁装置(4)が、ストリップ(1)の両側で同じ高さに配設された少なくとも2つの磁石(6)を有する、コーティング材料でストリップ(1)をコーティングするための装置において、
払落しノズル(3)からの磁石(6)の垂直方向の間隔(H)を調整するための調整手段(7)が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項2】
垂直方向の間隔(H)を調整するための調整手段(7)が、払落しノズル(3)と直接的又は間接的に結合された少なくとも1つのリフティング要素(8)を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
払落しノズル(3)が、上部に少なくとも1つのリフティング要素(8)が配設されたフレーム構造(9)を備えることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
払落しノズル(3)の上に、ストリップ(1)を加熱するための加熱要素(10)が配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の装置。
【請求項5】
加熱要素(10)が、誘導要素として形成されていることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
調整手段(7)が、払落しノズル(3)と加熱要素(10)間の高さ方向の広がりの全領域内で磁石(6)の垂直方向の間隔(H)を調整するために形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の装置。
【請求項7】
加熱要素(10)の上に、冷却区間(11)が配設されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載の装置。
【請求項8】
加熱要素(10)と冷却区間(11)間に、保持炉(12)が配設されていることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
垂直方向の間隔(H)を調整するための調整手段(7)が、少なくとも1つの油圧式又は空気圧式のアクチュエータを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の装置。
【請求項10】
垂直方向の間隔(H)を調整するための調整手段(7)が、少なくとも1つの機械式のアクチュエータを、特にスピンドルナットシステムを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の装置。
【請求項11】
ストリップ(1)が、コーティング容器(2)内に存在する液状のコーティング材料を通って案内され、次に垂直(V)に上に向かってコーティング容器(2)から導き出され、コーティング容器(2)の上で、未だ液状のコーティング材料が、払落しノズル(3)によってストリップ表面から払い落とされ、払落しノズル(3)の上で、ストリップ(1)が、ストリップ(1)の位置を中心位置(5)に安定させるための電磁装置(4)によって安定させられ、この電磁装置が、ストリップ(1)の両側で同じ高さに配設された少なくとも2つの磁石を有する、コーティング材料でストリップ(1)をコーティングするための方法において、
払落しノズル(3)からの磁石(6)の垂直方向の間隔(H)が、所定の値に従って調整され、間隔(H)の調整をするために、垂直方向の間隔(H)を調整するための調整手段(7)が、制御装置によって操作されることを特徴とする方法。
【請求項12】
磁石(6)が、垂直方向の間隔(H)の調整時に、常に調心されて中心位置(5)に保持されることを特徴とする請求項11に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−510236(P2013−510236A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537399(P2012−537399)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際出願番号】PCT/EP2010/066810
【国際公開番号】WO2011/054902
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(390035426)エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト (320)
【Fターム(参考)】