説明

ストレージサブシステムのための単一障害点を除去するためのシステム及び方法

【課題】 N_Port ID仮想化(NPIV)を使用することによって単一障害点を防止することを目的としたシステム及び方法を提供する。
【解決手段】 ストレージサブシステムによって使用されるいくつかの手順(移動など)の間に、多くの場合、ホストからストレージサブシステムへの単一のパスのみがあり、このことが、システム全体に対して潜在的な単一障害点を引き起こす。NPIVを使用することによって、この問題を軽減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
0001 本アプリケーションは、概して、1つ以上のストレージサブシステム又はストレージユニットを有するストレージシステムに関し、特に、ストレージシステムにおける単一障害点の生成を防ぐことに関する。
【背景技術】
【0002】
0002 ストレージシステムにおけるデータの一貫性を維持するためには、既存のストレージサブシステムが障害、陳腐化、又はメンテナンスの必要性が原因で代替ストレージサブシステムに交換されるべき場合、従来のストレージサブシステムは一般に、交換されるストレージユニットへのすべてのI/Oが中止されることを必要とする。最近では、N_Port ID仮想化(NPIV)技術を使用することによって、ホストI/Oを止めることなく、既存のストレージサブシステムを代替ストレージサブシステムに交換することが可能になっている。ホストとストレージサブシステムとの間のI/O接続のためのパスは、ポート(各々が名称又は識別子を有する)を通して提供される。
【0003】
0003 NPIVは、1つの物理ポートの上に1つ以上の仮想ポートを作成することを可能にする。このポート仮想化によって、NPIVはまた、ホストコンピュータ、ストレージシステムなどのデバイスによって伴われたポート移動がアクセスパスを変更することを可能にする。米国特許公報第2010/0070722号で説明されているように、複数ポートの環境を使用することによって、ユーザは、中断することなしに、2つのストレージサブシステムの間でデータを移動することができる。
【0004】
0004 しかし、上述の文献によって提案される解決法に関してはいくつかの未解決の問題がある。例えば、ファイバチャネル(FC)を使用するストレージシステムでは、ログアウト及び再ログインするために数秒間、全I/Oが中止されることが必要とされる。このようなプロセスの間、ストレージサブシステムのパス構成は、単一のパスに縮小し、これにより、パスが中断される場合に単一障害点を発生させる。
【0005】
0005 従って、このような単一障害点を防ぐ必要がある。
【発明の概要】
【0006】
0006 本発明は、ストレージシステムの従来技術、特にストレージサブシステムの交換、及びそれらのストレージサブシステム内で生じ得る単一障害点の防止に関連する上記及びその他の問題の1つ以上を実質的に予防する方法及びシステムに関する。
【0007】
0007 本発明の態様は、複数の物理ポートを含むホストと、移動元ストレージシステムと、移動先ストレージシステムと、第1スイッチとを備えるシステムを含み得る。ホストは、第1スイッチを介して移動元ストレージシステムにアクセスする。移動元ストレージシステムから移動先ストレージシステムにデータを移動するための移動要求に応じて、第1パス及び第2パスは、第1スイッチを介してホストと移動先ストレージシステムとの間に追加され、ホストと移動元ストレージシステムとの間のパスを終了する前に、第1パス及び第2パスの追加が行われる。
【0008】
0008 本発明の態様は、複数の物理ポートを含むホストと、移動元ストレージシステムと、第1スイッチと、移動先ストレージシステムとを含み得るシステムを含む。ホストは、第1スイッチを介して移動元ストレージシステムにアクセスしてもよく、移動元ストレージシステムから移動先ストレージシステムにデータを移動するための移動要求に応じて、移動元ストレージシステムは、第1スイッチを介してホストと移動先ストレージシステムとの間に第1パスを設定するために仮想ポートを作成してもよく、仮想ポートは、N_Port ID仮想化(NPIV)によって作成される。
【0009】
0009 本発明の態様は、移動元ストレージシステムから移動先ストレージシステムにデータを移動する方法を含む。当該方法は、前記移動元ストレージシステムから前記移動先ストレージシステムにデータを移動するためにサーバから移動要求を受信することと、移動要求に応じて、ホストと移動先ストレージシステムとの間に第1パス及び第2パスを作成することを含み得るものであり、第1パス及び第2パスの作成は、ホストと移動元ストレージシステムとの間のパスを終了する前に行われ、第1パスを作成するために、第1仮想ポートが前記移動先ストレージシステムに作成され、第1仮想ポートを作成するためにN_Port ID仮想化(NPIV)が使用される。
【0010】
0010 本発明に関連する追加の態様が、一部は以下の説明において記載され、また一部は当該説明から明らかとなるか、又は本発明の実施によって知られることとなるだろう。本発明の態様は、以下の詳細な説明及び添付の請求項で特に指摘されている要素、並びに多様な要素及び態様の組み合わせによって実現され、かつ達成され得る。
【0011】
0011 上述及び以下の説明の両方とも、単に例示的かつ説明的なものであり、本発明及びその適用をいかなる態様でも制限する意図はないものであることが理解されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】0013 図1は、本発明の実施形態に従ったシステムの1つの物理及び論理構成を示す。
【図2】0014 図2は、本発明の一実施形態に従ったシステムの態様の例示的なテーブル及びフローチャートを示す。
【図3】0015 図3は、本発明の一実施形態に従ったシステムの態様の例示的なテーブルを示す。
【図4】0016 図4は、本発明の一実施形態に従った例示的なボリューム管理テーブルを示す。
【図5】0017 図5は、本発明の一実施形態に従った例示的な外部ボリューム管理テーブル及びフローチャートを示す。
【図6】0018 図6は、本発明の一実施形態に従った例示的なデータ移動テーブル及びフローチャートを示す。
【図7】0019 図7は、本発明の一実施形態に従った例示的なストレージ移動管理フローチャートを示す。
【図8】0020 図8は、例示的な回復制御フローチャートを示す。
【図9】0021 図9は、本発明の一実施形態に従った移動手順の一例を示す。
【図10】0022 図10は、本発明の一実施形態に従って移動先ストレージを導入する例示的な手順を示す。
【図11】0023 図11は、本発明の一実施形態に従った図7のフローチャートに関連する例示的な手順を示す。
【図12】0024 図12は、本発明の別の実施形態に従った図7のフローチャートに関連する手順の追加の例を示す。
【図13】0025 図13は、本発明の実施形態に従った図7のフローチャートに関連する追加の例示的な手順を示す。
【図14】0026 図14は、本発明の実施形態に従った図7のフローチャートに関連する追加の例示的な手順を示す。
【図15】0027 図15は、本発明の実施形態に従った図7のフローチャートに関連する追加の例示的な手順を示す。
【図16】0028 図16は、本発明の実施形態に従った図7のフローチャートに関連する追加の例示的な手順を示す。
【図17】0029 図17はさらに、本発明の実施形態に従った図9〜図16に基づく例示的シーケンスを示す。
【図18】0030 図18は、本発明の実施形態に従ったシステムの他の可能な物理及び論理構成を示す。
【図19】0031 図19は、本発明の実施形態に従ったシステムの態様の他の例示的なテーブル及びフローチャートを示す。
【図20】0032 図20は、本発明の実施形態に従った追加例の移動手順を示す。
【図21】0033 図21は、ストレージ移動管理511についての例示的なフローチャートを示す。
【図22】0034 図22はさらに、本発明の一実施形態に従ったステップ511−2〜ステップ511−11の間の例示的な手順を示す。
【図23】0035 図23はさらに、本発明の一実施形態に従ったステップ511−13及びステップ511−17に関連する例示的な手順を示す。
【図24】0036 図24はさらに、本発明の一実施形態に従ったステップ511−13及びステップ511−17に関連する例示的な手順を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
0012 本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を例示するものであり、説明と共に、発明技術の原則を説明し図示する役目を果たす。具体的には上記の通りである。
【0014】
0037 図1、図9〜図16、図18及び図22〜図24は、説明文に示されるように、本発明の多様な実施形態の手順のフロー、I/Oのフロー、及び物理パスを示すために異なる線を使用している。具体的にはそれぞれ、矢印付きの実線は手順のフローを示し、破線はI/Oのフローを示し、矢印なしの太い実線は物理パスを示す。
【0015】
0038 以下の詳細な説明において、添付の図面への言及がなされ、図面においては同一の機能要素は同様の数字で指定されている。上述の添付の図面は、図示によって、但し制限によってではなく、本発明の原則に一致する特定の実施態様及び実施を示している。これらの実施は、当業者が本発明を実施できるようにするために十分に詳細に説明されており、また、他の実施も利用可能であること、及び本発明の範囲及び精神から逸することなしに、構造上の変更及び/又は多様な要素の代替がなされ得ることが、理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は、限定された意味で解釈されてはならない。さらに、上述の本発明の多様な実施形態は、汎用コンピュータ上で実行されるソフトウェアの形態、専用ハードウェアの形態、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実施され得る。
【0016】
0039 本発明の実施形態に従って、ストレージシステムにおける単一障害点を防ぐために、ストレージサブシステム及びホストコンピュータは、NPIVを用いて、物理パス(第1パス)上の別のパスを一時的に作成する。プロセスは、既存の第1のI/Oパスに沿ったポートの名称の変更を必要とする。本発明の実施形態に従って、各ポートの名称は仮想ポート名である。交換されるべきストレージサブシステムへの第1のI/Oパスに沿ったポートの名称が変更される。その変更されたポート名に基づき、ストレージサブシステムは、データ及び第1パスを新規の又は代替ストレージサブシステムに移動する。次に、旧ストレージサブシステム及びホストコンピュータは第2パスを取り除く。このようにして、移動が完了した後に旧ストレージサブシステムとホストコンピュータとの間のI/Oパスを維持することが可能である。
【0017】
0040 第1実施形態
【0018】
0041 ホストが1つ以上のスイッチを介して移動元ストレージに接続するシステムでは、第1スイッチを介してホストを移動元ストレージに接続するために、NPIVを使用して一時的なパスが追加される。移動の間に、ホストを移動元ストレージに接続するパスが除去され、かつ移動先ストレージで接続が設定される場合、一時的なパスは、移動プロセスが完了するまでホストと移動元ストレージとの間に常に少なくとも2つのパスがあることを確実なものとするために、ホストと移動元ストレージとの間の冗長な接続を維持する。移動プロセスが完了した後で、一時的なパスが除去される。
【0019】
0042 図1は、本発明の一実施形態に従ったシステムの物理及び論理構成の一例を示す。
【0020】
0043 オペレータ1:オペレータは、ホストコンピュータ、スイッチデバイス、及びストレージデバイスの構成を設定かつ変更してもよい。
【0021】
0044 ホストコンピュータ100:ホストコンピュータは、ストレージへのインタフェースとなるために、1つ以上のホストバスアダプタ(HBA)101を含んでもよい。HBAは、スイッチ200のポート201に接続するNPIV機能を有するポートを備えてもよい。通常、ホストコンピュータ100は、冗長化のために2つ以上のHBA101を備え、図では101a、101bとして示される。
【0022】
0045 アプリケーション110:アプリケーション110は、I/Oを読み取りかつ書き出す。アプリケーション110のためのデータは、移動元ストレージサブシステム300又は移動先ストレージサブシステム400に格納される。
【0023】
0046 マルチパス管理111:マルチパス管理111は、複数のパスを管理する。例えば、マルチパス管理は、パスの冗長性及びパスの性能のためにマルチパス構成を作成することができる。パス障害が発生した場合、マルチパス管理は、障害パスをブロックし、他の稼働中のパスにI/Oを転送する。
【0024】
0047 OS112:OS112は、ドライブ(例えばHBAドライバ113)、ホストコンピュータ(HBA101)の物理構成、並びに他のジョブ(例えばアプリケーション110及びマルチパス管理111)のスケジュール及びリソースを管理する。
【0025】
0048 HBAドライバ113:HBAドライバ113は、物理又は仮想ポートを制御する。ホストコンピュータ100は、複数のHBAドライバ113を備えることができ、HBAドライバ113a、113b、113cとして示されている。
【0026】
0049 スイッチ200:スイッチ200は、移動元ストレージサブシステム300、移動先ストレージサブシステム400、及びホストコンピュータ100を接続する。スイッチ200a及び200bについて示されるように、パス冗長化のために2つ以上のスイッチ200がある。これらのスイッチはNPIVの機能をサポートする。
【0027】
0050 ポート201:ポート201は、HBA101、ポート301、及び/又はポート401の間のケーブルを接続する。
【0028】
0051 移動元ストレージサブシステム300:移動元ストレージサブシステム300は、移動先ストレージサブシステム400へのデータ移動の後で除去されるべきストレージサブシステムである。
【0029】
0052 ポート301:ポート301は、スイッチ200のポート201に接続する。移動元ストレージサブシステム300は、ポート301a及び301bに関して示されるように、冗長化のために2つ以上のポートを備える。ポート301の各々は、NPIVの機能を有し、ターゲットポートである。
【0030】
0053 LU320:少なくとも1つの論理ユニットLU320が1つのポートに割り当てられる。1つのポートは、複数のLUを備えることができる。この例では、LU320a及び320bに関して図1で示されるように、複数のLU320が存在する。LU320a及びLU320bは、冗長化のために1つの論理ボリューム321を共有する。
【0031】
0054 論理ボリューム321:論理ボリューム321は、データを格納し、一般にRAIDグループを作成するためのディスクドライブを備える。
【0032】
0055 ポート管理311:ポート管理は、各ポートのポート構成、ポート名、及びパスステータスを管理する。
【0033】
0056 ボリューム管理312:ボリューム管理312は、ポート301と、LU320と、論理ボリューム321との間の関係を管理する。
【0034】
0057 移動先ストレージサブシステム400:移動先ストレージサブシステム400は、移動元ストレージサブシステム300を交換するために作用する。
【0035】
0058 ポート401:ポート301と同じ。
【0036】
0059 ポート402:イニシエータポートであること以外はポート301と同じ。
【0037】
0060 ポート管理411:ポート301a及び302bの代わりにポート401a、402b、401a及び401bに管理が適用することを除いて、ポート管理311と同じ。
【0038】
0061 ボリューム管理412:最初はLU又は論理ボリュームが無いということを除いて、ボリューム管理312と同じ。なぜならば、この場合は、移動先ストレージサブシステム400は、最初は一切データを格納していない新しいストレージサブシステムだからである。
【0039】
0062 外部ボリューム管理413:外部ボリューム管理は、他のストレージへのI/O転送管理及び制御を行う。
【0040】
0063 データ移動414:データ移動は、他のストレージサブシステムからのデータ転送及び構成管理及び制御移動を行う。
【0041】
0064 ストレージ管理サーバ500:ストレージ管理サーバ500は、移動元ストレージサブシステム300及び移動先ストレージサブシステム400の構成、並びにこれらのストレージサブシステム間の移動を管理する。このサーバは、障害を防ぐために冗長化されることができる。
【0042】
0065 ストレージ移動管理511:ストレージ移動管理511は、移動元ストレージサブシステム300と移動先ストレージサブシステム400との間のデータ/構成移動プロセスを管理する。
【0043】
0066 回復制御512:回復制御512は、パス障害が発生した場合、移動プロセスを管理し、構成を回復する。
【0044】
0067 図2は、マルチパス管理ユニット111の例示的なテーブル及びフローチャートを示す。
【0045】
0068 マルチパス管理テーブル111−1:マルチパス管理テーブルは、デバイスファイルと、ポートと、LUとの間の関係を管理する。
【0046】
0069 デバイス名111−1:ユーザ及びアプリケーションに提供されるデバイスファイル名。
【0047】
0070 ポート番号111−1−2:LUが接続されるポート番号を示す。1つのデバイスファイルは、複数のLUを使用することができる。各LUは、異なるパス上に割り当てられる。
【0048】
0071 LU番号111−1−3:パスにおけるLUのID。
【0049】
0072 パスステータス111−1−4:ポートが設定するパスのステータスを管理する。「アクティブ」は、パスが使用できることを示す。パス障害が発生した後で、パス/ポートのステータスは「障害」に変わる。「障害」は、パスが障害のために使用できないことを示す。障害から回復した後で、ステータスは「ロギングイン」に変わる。「ロギングイン」は、パスがまだ設定されていないのでパスが一時的に使用できないことを示す。パスが設定された後で(ストレージポートログイン)、ステータスは「アクティブ」に変更される。
【0050】
0073 マルチパス管理プログラム111−2:このプログラムは、I/Oを転送するためにアクティブパスを選択する。
【0051】
0074 ステップ111−2−2:ホスト100は、アクセスされたデバイスファイルのためにマルチパス管理テーブル331−1から1つのアクティブパスを選択する。この選択のための1つの例示的なアルゴリズムは、当技術分野で周知のように「ラウンドロビンスケジューリング」である。
【0052】
0075 ステップ111−2−3:ホスト100は、HBAドライバ101にI/Oを転送するものであり、これは選択されたポートに関係する。I/Oが失敗した場合は、パスステータス111−1−4のステータスは「障害」に変更する。
【0053】
0076 図3は、ポート管理311についての例示的なテーブルを示す。
【0054】
0077 ポート名管理テーブル311−1:ポート名管理テーブルは、各ポートのポート名を管理する。
【0055】
0078 ポート番号311−1−1:ポートのID。
【0056】
0079 ポート属性311−1−2:ポートの目的を示す。「ターゲット」は、当該ポートがターゲットポートのために使用されることを示す。「イニシエータ」は、当該ポートがイニシエータポートのために使用されることを示す。
【0057】
0080 名称リスト311−1−3:ポートの名称リスト。1つのポートは、複数の名称を有することができる。これらの名称は、システム内で固有なものである。
【0058】
0081 パス管理テーブル311−2:パス管理テーブルは、各(物理及び仮想)ポートのパスステータスを管理する。
【0059】
0082 ポート名311−2−1:ポートの名称を示す。名称は、名称リスト311−1−3に列記される。
【0060】
0083 パスステータス311−2−2:パスのステータスを示す。「アクティブ」は、パスが使用できることを示す。パス障害が発生した後で、パス/ポートのステータスは「障害」に変わる。「障害」は、パスが障害のために使用できないことを示す。障害が回復した後、ステータスは「ロギングイン」に変わる。「ロギングイン」は、パスがまだ設定されていないので、パスが一時的に使用できないことを示す。パスが設定された後で(ホストポートログイン)、ステータスは「アクティブ」に変更される。
【0061】
0084 図4は、ボリューム管理312のための例示的なテーブルを示す。
【0062】
0085 ボリューム管理テーブル312−1は、以下を含み得る。
【0063】
0086 論理ボリューム番号312−1−1:論理ボリュームのID。
【0064】
0087 ポート名312−1−2:論理ボリュームを使用するLUのポート名。
【0065】
0088 LU番号312−1−3:論理ボリュームを使用するLUのLU番号。この番号は、パス(同じポート名)に固有のものである。
【0066】
0089 図5は、外部ボリューム管理413についてのテーブル及びフローチャート例を示す。
【0067】
0090 外部ボリューム管理テーブル413−1は、以下を含み得る:
【0068】
0091 ターゲットポート/LU名413−1−1:外部ボリューム機能が適用される場合のターゲットポート及びLUの名称を示す。
【0069】
0092 イニシエータポート番号413−1−2:LUがそこからI/Oを転送するところのイニシエータポート名。
【0070】
0093 外部ポート/LU名413−1−3:外部ボリュームのターゲットポート及びLU名。
【0071】
0094 外部ボリューム管理413は、外部ボリューム管理プログラム413−2を含み得る。管理プログラムのフローは、以下を含み得る:
【0072】
0095 ステップ413−2−2:プログラムがI/Oを受信した場合、移動先ストレージサブシステム400は、ターゲットポート/LU名413−1−1を有するアクセスされたLUを見つけ、外部ボリュームを選択し、外部ボリュームにI/Oを転送する。
【0073】
0096 図6は、データ移動414のテーブル及びフローチャート例を示す。
【0074】
0097 データ移動テーブル414−1は、以下を含み得る:
【0075】
0098 論理ボリューム番号414−1−1:移動の後でデータが格納される論理ボリュームのID。
【0076】
0099 移動元ボリューム番号414−1−2:データがそこから移動されるところのLUのID。パスが冗長性を有する場合は、これは複数のボリューム名を格納することができる。
【0077】
00100 データ移動は、図6に示されるようにデータ移動プログラム414−1−2を含み得る。
【0078】
00101 ステップ414−2−2:移動先ストレージサブシステム400は、データ移動テーブル414−1で説明されるように移動元ボリュームからデータを読み出し、指定された論理ボリュームにデータを格納する。
【0079】
00102 ステップ414−2−3:データコピーが終了した後で、移動先ストレージサブシステム400は、外部ボリューム管理テーブル413−1のLU名を削除し、LUと論理ボリュームとの関係をボリューム管理テーブル412−1に格納する。
【0080】
00103 図7は、ストレージ移動管理511のための例示的なフローチャートを示す。
【0081】
00104 ステップ511−2:ストレージ管理サーバは、移動元ストレージサブシステム300から構成情報を集める。
【0082】
00105 ステップ511−3:ストレージ管理サーバ500は、ポート402a及び402bからポート301a及び301bへのパスを設定するために、パス情報をポート管理411に送信する。
【0083】
00106 ステップ511−4及びステップ511−5:ストレージ管理サーバ500は、パスが設定されるのを待つ。パスが設定されない場合は、ストレージ管理サーバ500は、ケーブル又はセキュリティ設定の状態をチェックするように、ユーザに通知する。
【0084】
00107 ステップ511−6:ストレージ管理サーバ500は、ポート301a及び301b上に新しい仮想ターゲットポートを設定するように、ポート管理311に命令する。
【0085】
00108 ステップ511−7:ストレージ管理サーバ500は、ポート301a及び301b上の新しい仮想ターゲットポートに対して、ファブリックにログインするように命令する。
【0086】
00109 ステップ511−8:ストレージ管理サーバ500は、ボリューム管理312に対して、ポート301a及び301b上の新しい仮想ターゲットポートを使用し、かつLU320a及び320bの同じ論理ボリューム321を共有して、新規LU320c及び320dを提供するように命令する。
【0087】
00110 ステップ511−9:ストレージ管理サーバ500は、オペレータ1に対して、ホストコンピュータ100からポート301a及び301b上の新しい仮想ターゲットポートへの新しい接続を作るように通知する。
【0088】
00111 ステップ511−10及びステップ511−11:ストレージ管理サーバ500は、ポート101a及び101bから301a及び301b上の新しい仮想ターゲットポートへのパス設定の完了を待つ。これらのステップの間に、オペレータ1は、ポート101a及び101b上に新しい仮想イニシエータポートを設定し、新しい仮想イニシエータポートのためにHBAドライバ113c及び113dを実行し、かつ仮想イニシエータポートをマルチパス管理111に登録する。
【0089】
00112 ステップ511−12:ストレージ管理サーバ500は、ポート管理311に対して、ポート301a及び301b上の既存の(仮想ではない)ターゲットポートからログアウトするように命令する。さらに、ストレージ管理サーバは、ポート管理311に対して、ポート301a及び301b上の既存の(仮想ではない)ターゲットポートの名称を削除するように命令してもよい。
【0090】
00113 ステップ511−13:ストレージ管理サーバ500は、ポート401a及び401bへの仮想ターゲットポートとして削除された名称を指定するように、ポート管理411に命令する。
【0091】
00114 ステップ511−14:ストレージ管理サーバ500は、拡張ボリューム制御413に対して、LU320c及び320dをマウントする外部ボリュームとして新規LUを作成するように命令する。
【0092】
00115 ステップ511−15:ストレージ管理サーバ500は、ポート管理411に対して、ポート401a及び401b上の仮想ターゲットポートにログインするように命令する。
【0093】
00116 ステップ511−16及びステップ511−17:ストレージ管理サーバ500は、パスの設定を待つ。ステップ511−12及びステップ511−14の間に、ポート101a/101bと301a/301bとの間のパスは、それぞれの仮想ポートの間のパスのためにアクティブである。
【0094】
00117 ステップ511−18:ストレージ管理サーバ500は、オペレータ1に対して、ポート101a及び101b上の仮想イニシエータポートを終了するように通知する。
【0095】
00118 ステップ511−19及びステップ511−20:ストレージ管理サーバ500は、ポート101a及び101b上の仮想イニシエータポートからのログアウトの完了を待つ。
【0096】
00119 ステップ511−21:ストレージ管理サーバ500は、データ移動414に対して、論理ボリューム321から421にデータ及び構成を移動するように命令する。
【0097】
00120 ステップ511−22:移動が終了した後で、ストレージ管理サーバ500は、ポート301a及び301b上の仮想ターゲットポートを削除する。
【0098】
00121 ステップ511−23:ストレージ管理サーバ500は、ユーザに対して、移動元ストレージサブシステム300を除去するように通知する。
【0099】
00122 図8は、回復制御512についてのフローチャート例を示す。
【0100】
00123 ステップ512−2:ストレージ管理サーバ500は、パス障害が発生したかどうかをチェックする。障害がない場合は、ストレージ管理サーバは回復制御プロセスからエグジットする。
【0101】
00124 ステップ512−3:ストレージ管理サーバ500は、障害が発生したパスのための移動のプロセスをチェックする。移動が終了した場合は、ステップ512−4に進み、終了していない場合は、ステップ512−5に進む。
【0102】
00125 ステップ512−4:移動元ストレージサブシステム300は、アクティブパス妨害物に接続する仮想ポートを作成する。ストレージ管理サーバ500は、ユーザに対して、アクティブパスに接続するホストコンピュータ100上の仮想ポートを除去するように通知する。ホストコンピュータの仮想ポートを除去した後で、ストレージ管理サーバ500は、移動元ストレージサブシステム300に対して、仮想ポートを除去するように命令する。
【0103】
00126 ステップ512−5:ストレージ管理サーバ500は、移動が継続し、回復制御からエグジットすることを可能にする。
【0104】
00127 図9−16は、移動の手順を示す。具体的には、図9は、移動手順を開始するために移動元ストレージ300を導入する手順例を示す。
【0105】
00128 手順P1:オペレータ1は、ポート管理311を使用することによって、ポート301a及び301bのポート構成を設定する(例えばセキュリティ及びQoS設定)。
【0106】
00129 手順P2:ポート管理311は、ポート構成に基づいてポート301a及び301bの設定を構成する。
【0107】
00130 手順P3:オペレータ1は、ボリューム管理312を使用することによって、同じ論理ボリューム321を共有する新規LU320a及び320bを作成する。
【0108】
00131 手順P4:ボリューム管理312は、構成された設定を有する論理ボリューム321並びにLU320a及び320bを提供する。
【0109】
00132 手順P5:オペレータ1は、OS112に対してHBA101a及び101bの構成を設定する。
【0110】
00133 手順P6:OS112は、HBA101a及び101bのためにHBAドライバ113a及び113bを実行する。
【0111】
00134 手順P7:オペレータ1は、デバイスファイル及びパスを設定するためにマルチパス管理111を設定する。
【0112】
00135 図10は、移動先ストレージ400を導入するための手順例を示す。
【0113】
00136 手順Q1:オペレータ1は、ポート管理411を使用することによってポート402a及び402bのポート構成を設定する。
【0114】
00137 手順Q2:ポート管理411は、ポート構成に基づいたポート402a及び402bの設定を構成し、ログインの後でLU320a及び320bを見つける。
【0115】
00138 図11はさらに、ステップ511−2からステップ511−11への手順を示す。
【0116】
00139 手順R1:オペレータ1は、ストレージ移動管理511に命令を発行することによって移動を開始する。
【0117】
00140 手順R2:ストレージ移動管理511は、ポート管理311に対して、ポート301a及び301b上の仮想ターゲットポートを設定するように命令する。
【0118】
00141 手順R3:ポート管理311は、ポート301a及び301b上の仮想ターゲットポートを設定する。
【0119】
00142 手順R4:ストレージ移動管理511は、LU320a及び320bが有する同じ論理ボリューム321に関連する新規LU320c及び320dを提供するように、ボリューム管理312に命令する。
【0120】
00143 手順R5:ボリューム管理312は、新規LU320c及び320dを提供し、論理ボリューム321と、ポート301a及び301b上の仮想ターゲットポートとの関係を作る。
【0121】
00144 手順R6:ストレージ移動管理511は、オペレータ1に対して、ホストコンピュータ100の構成を変更するように告げる。
【0122】
00145 手順R7:オペレータ1は、HBA101a及び101b上の新しい仮想イニシエータポートを設定するために、OS112上のHBA構成を変更する。
【0123】
00146 手順R8:OS112は、HBA101a及び101b上の新しい仮想イニシエータポートを設定する。
【0124】
00147 手順R9:OS112は、HBA101a及び101b上の新しい仮想イニシエータポートのためにHBAドライバ113c及び113dを開始する。
【0125】
00148 手順R10:オペレータ1は、マルチパス管理111に対して、HBA101a及び101b上の新しい仮想イニシエータポートのためにデバイスファイル及びパスを設定するように命令する。
【0126】
00149 手順R11:オペレータ1は、ストレージ移動管理511に対して、ホストコンピュータ操作を終了するように通知する。
【0127】
00150 図12はさらに、ステップ511−12に関連する手順Rを示す。
【0128】
00151 手順S1:ストレージ移動管理511は、ポート管理311に対して、ポート301a及び301b上の既存の(仮想ではない)ターゲットポートを停止するように命令する。
【0129】
00152 手順S2:ポート管理311は、仮想ターゲットポートを除いて、ポート301a及び301bをログアウトさせる。
【0130】
00153 手順S3:ストレージ移動管理511は、ボリューム管理312に対して、LU320a及び320bを除去するように命令する。
【0131】
00154 手順S4:ボリューム管理312は、LU320a及び320bを削除する。
【0132】
00155 図13はさらに、ステップ511−13及びステップ511−17に関連する手順を示す。
【0133】
00156 手順T1:ストレージ移動管理511は、ポート管理411に対して、ポート401a及び401b上に新しい仮想ターゲットポートを設定するように命令する。新しい仮想ターゲットポートは、ポート301a及びポート301b上の除去されたポートと同じ名称を有する。
【0134】
00157 手順T2:ポート管理411は、ポート401a及び401b上の仮想ターゲットポートを設定する。
【0135】
00158 手順T3:ストレージ移動管理511は、外部ボリューム制御413に対して、LU320c及び320dにI/Oを転送するために、外部ボリューム機能を有するLU420a及び420bを提供するように命令する。
【0136】
00159 手順T4:外部ボリューム制御413は、LU320c及び320dにI/Oを転送するために、外部ボリューム機能を有するLU420a及び420bを提供する。
【0137】
00160 図14はさらに、ステップ511−18〜511−22及びステップ414−2−2に関連する手続きを示す。
【0138】
00161 手順U1:ストレージ移動管理511は、オペレータ1に対して、ホストコンピュータ100の構成を変更するように告げる。
【0139】
00162 手順U2:オペレータ1は、HBA101a/101b上の仮想イニシエータポートとポート301a/301b上の仮想ターゲットポートとの間のパスをマルチパス管理111から削除する。
【0140】
00163 手順U3:オペレータ1は、OS112を使用することによってHBA101a及び101b上の仮想イニシエータポートを削除する。
【0141】
00164 手順U4:OS112は、HBAドライバ113c及び113dを停止する。
【0142】
00165 手順U5:OS112は、HBA101a及び101b上の仮想イニシエータポートを削除する。
【0143】
00166 手順U6:オペレータ1は、ストレージ移動管理511に対して、ホストコンピュータ100の構成の変更の完了を通知する。
【0144】
00167 手順U7:ストレージ移動管理511は、データ移動414に対して、移動プロセスを開始するように命令する。
【0145】
00168 手順U8:データ移動414は、論理ボリューム321から論理ボリューム421にデータをコピーする。
【0146】
00169 図15はさらに、ステップ414−2−3に関連する手順Rを示す。
【0147】
00170 手順V1:データ移動414は、外部ボリューム制御413に対して、LU420a及び420bを一時停止するように命令する。
【0148】
00171 手順V2:外部ボリューム制御413は、LU420a及び420bを一時停止する。
【0149】
00172 手順V3:データ移動414は、ボリューム管理412に対して、論理ボリューム421を共有するためにLU420a及び420bの構成を変更し、かつLU420a及び420bを再開するように命令する。
【0150】
00173 手順V4:ボリューム管理412は、論理ボリューム421を共有するようにLU420a及び420bを設定し、LUを再開する。
【0151】
00174 図16はさらに、ステップ511−23の後で行われる手順を示す。
【0152】
00175 手順W1:ストレージ移動管理511は、オペレータ1に対して移動の完了を通知する。
【0153】
00176 手順W2:オペレータ1は、移動元ストレージサブシステム400を除去する。
【0154】
00177 図17はさらに、図9〜図16に関連して移動のシーケンスを示す。具体的には、図17は、ホストコンピュータ100、ストレージ管理サーバ、移動元ストレージ300、移動先ストレージ400、及びスイッチ200に関する移動、及び移動の間のこれらのユニット各々の相互作用の例示的シーケンスを示す。
【0155】
00178 図18は、本発明の実施形態に従ったシステムの別の可能な物理及び仮想構成を示す。この構成では、ホスト管理サーバ600が使用される。ホスト管理サーバ600は、ホストコンピュータ100及びストレージ管理サーバ500に接続される。ホスト管理サーバ600は、ポート管理611を有する。ポート管理611は、OS112及びマルチパス管理111と通信することによってサーバポート設定を管理することができる。ポート管理600は、ストレージ移動管理511から必要な要件を受信し、かつ結果を返すことができる。
【0156】
00179 第2実施形態
【0157】
00180 図19は、ポート管理611についてのフローチャート例を示す。
【0158】
00181 ステップ611−2及びステップ611−3:ホスト管理サーバ611は、受信された要求をチェックする。それがプロビジョニング要求である場合は、プロセスは、ステップ611−3に進む。それが削除の要求である場合は、プロセスは、ステップ611−4に進む。
【0159】
00182 ステップ611−3:ホスト管理サーバ611は、OS112に対して、HBA101a及び101b上の仮想イニシエータポートを作成し、かつHBAドライバ101c及び101dを実行するように命令する。また、ホスト管理サーバ611は、マルチパス管理111に対して、仮想イニシエータポートのための新しいパスを設定するように命令してもよい。
【0160】
00183 ステップ611−4:ホスト管理サーバ611は、マルチパス管理111に対して、仮想イニシエータポートのパスを削除するように命令する。ホスト管理サーバ611はさらに、OS112に対して、HBAドライバ101c及び101dを停止し、かつHBA101a及び101bから仮想イニシエータポートを削除するように命令してもよい。
【0161】
00184 図20は、ホスト管理サーバ600を使用した環境のための移動シーケンスを示す。ホストコンピュータ100のための構成動作は、オペレータ1からホスト管理サーバ600に再配置される。
【0162】
00185 第3実施形態
【0163】
00186 第1実施形態では、移動元ストレージ300とホストコンピュータ100との間に新しいパスが設定され、第3実施形態では、移動元ストレージシステムとホストとの間のパスを終了する前に、移動先ストレージシステム400とホストコンピュータ100との間に少なくとも2つの新しいパスが設定される。新しいパスがホストコンピュータと移動先ストレージシステムとの間に設定されるが、ホストと移動元ストレージシステムとの間の冗長性をまだ取得することができる。これは、例えば、移動元ストレージシステムに一時的LUを作成し、一時的LUを移動先ストレージシステムにマウントし、次に移動先ストレージシステムのマウントされたLUへのパスを設定することによって達成することができる。新しいパスのうちの1つに障害が発生した場合、残りの新しいパスのうちの1つが、ホストと移動先ストレージシステムとの間の冗長性を維持し、そしてこれによって、マウントされたLUを介して移動元ストレージシステムへの冗長性を維持する。マウントされたLUは、移動が完了した後で、除去することができる。第1実施形態と第3実施形態との間の違いと共に、このプロセスの例示的図が図21〜図24に示されている。
【0164】
00187 図21は、ストレージ移動管理511の例示的な他のフローチャートを示す。
【0165】
00188 ステップ511−2:ストレージ管理サーバ500は、移動元ストレージサブシステム300から構成情報を集める。
【0166】
00189 ステップ511−3:ストレージ管理サーバ500は、ポート402a及び402bからポート301a及び301bへのパスを設定するために、パス情報をポート管理411に送信する。
【0167】
00190 ステップ511−4及びステップ511−5:ストレージ管理サーバ500は、パスの設定を待つ。パスが設定されない場合は、ユーザに対して、ケーブル又はセキュリティ設定の状態をチェックするように通知する。
【0168】
00191 ステップ511−6−1:ストレージ管理サーバ500は、ポート管理411に対して、ポート401a及び401b上に新しい仮想ターゲットポートを設定するように命令する。
【0169】
00192 ステップ511−7−1:ストレージ管理サーバ500は、ボリューム管理412に対して、ポート401a及び401b上の新しい仮想ターゲットポートを使用して新規LU420c及び420dを提供し、イニシエータポート402a及び402bを介してLU320a及び320bの論理ボリューム321をマウントするように命令する。
【0170】
00193 ステップ511−8−1:ストレージ管理サーバ500は、ポート401a及び401b上の新しい仮想ターゲットポートに対して、ファブリックにログインするように命令する。
【0171】
00194 ステップ511−9−1:ストレージ管理サーバ500は、オペレータ1に対して、ホストコンピュータ100からポート401a及び401b上の新しい仮想(一時的な)ターゲットポートへの新しい接続を作るように通知する。
【0172】
00195 ステップ511−10及びステップ511−11:ストレージ管理サーバ500は、ポート101a及び101bから401a及び401b上の新しい仮想(一時的な)ターゲットポートへのパス設定の完了を待つ。これらのステップの間に、オペレータ1は、ポート101a及び101b上の新しい仮想イニシエータポートを設定し、新しい仮想イニシエータポートのためにHBAドライバ113c及び113dを実行し、仮想イニシエータポートをマルチパス管理111に登録する。
【0173】
00196 ステップ511−12:ストレージ管理サーバ500は、ポート管理311に対して、ポート301a及び301b上のターゲットポートからログアウトするように命令する。さらに、ストレージ管理サーバ500は、ポート管理311に対して、ポート301a及び301b上のターゲットポートの名称を削除するように命令してもよい。
【0174】
00197 ステップ511−13:ストレージ管理サーバ500は、ポート管理411に対して、ポート401a及び401bへの仮想ターゲットポートとして削除された名称を指定するように命令する。
【0175】
00198 ステップ511−14:ストレージ管理サーバ500は、拡張ボリューム制御413に対して、LU320c及び320dをマウントする外部ボリュームとして新規LUを作成するように命令する。
【0176】
00199 ステップ511−15:ストレージ管理サーバ500は、ポート管理411に対して、ポート401a及び401b上の仮想ターゲットポートにログインするように命令する。
【0177】
00200 ステップ511−16及びステップ511−17:ストレージ管理サーバ500は、パスの設定を待つ。ステップ511−12及びステップ511−14の間に、ポート101a/101bと301a/301bとの間のパスは、それぞれの仮想ポートの間のパスのためにアクティブである。
【0178】
00201 ステップ511−18:ストレージ管理サーバ500は、オペレータ1に対して、ポート101a及び101b上の仮想イニシエータポートを終了するように通知する。
【0179】
00202 ステップ511−19及びステップ511−20:ストレージ管理サーバ500は、ポート101a及び101b上の仮想イニシエータポートからのログアウトの完了を待つ。
【0180】
00203 ステップ511−21:ストレージ管理サーバ500は、データ移動414に対して、データ及び構成を論理ボリューム321から421に移動するように命令する。
【0181】
00204 ステップ511−22−1:移動が終了した後で、移動先ストレージサブシステム400は、ポート401a及び401b上の仮想(一時的)ターゲットポートを削除する。
【0182】
00205 ステップ511−23:ストレージ管理サーバ500は、ユーザに対して、移動元ストレージサブシステム300を除去するように通知する。
【0183】
00206 図22はさらに、ステップ511−2〜ステップ511−11の間の手順を示す。
【0184】
00207 手順R1:オペレータ1は、ストレージ移動管理511に命令を発行することによって移動を開始する。
【0185】
00208 手順R2−0:ストレージ移動管理511は、ポート管理311に対して、ポート301a及び301b上の仮想ターゲットポートを設定するように命令する。
【0186】
00209 手順R2−1:ストレージ移動管理511は、ポート管理411に対して、ポート401a及び401b上の仮想ターゲットポートを設定するように命令する。
【0187】
00210 手順R3−0:ポート管理311は、ポート301a及び301b上の仮想ターゲットポートを設定する。
【0188】
00211 手順R3−1:ポート管理411は、ポート401a及び401b上の仮想ターゲットポートを設定する。
【0189】
00212 手順R4−0:ストレージ移動管理511は、ボリューム管理312に対して、LU320a及び320bが有する同じ論理ボリューム321に関連する新規LU320c及び320dを提供するように命令する。
【0190】
00213 手順R4−1:ストレージ移動管理511は、ボリューム管理412に対して、ポート402a及び402bを介してLU320c及び320dをマウントする新規LU420c及び420dを提供するように命令する。
【0191】
00214 手順R5−0:ボリューム管理312は、新規LU320c及び320dを提供し、論理ボリューム321と、ポート301a及び301b上の仮想ターゲットポートとの関係を作る。
【0192】
00215 手順R5−1:ボリューム管理412は、ポート402a及び402bを介してLU320a及び320bをマウントする新規LU420c及び420dを提供する。
【0193】
00216 手順R6:ストレージ移動管理511は、オペレータ1に対して、ホストコンピュータ100の構成を変更するように告げる。
【0194】
00217 手順R7:オペレータ1は、HBA101a及び101b上の新しい仮想イニシエータポートを設定するために、OS112上のHBA構成を変更する。
【0195】
00218 手順R8:OS112は、HBA101a及び101b上の新しい仮想イニシエータポートを設定する。
【0196】
00219 手順R9:OS112は、HBA101a及び101b上の新しい仮想イニシエータポートのためにHBAドライバ113c及び113dを開始する。
【0197】
00220 手順R10:オペレータ1は、マルチパス管理111に対して、HBA101a及び101b上の新しい仮想イニシエータポートのためのデバイスファイル及びパスを設定するように命令する。
【0198】
00221 手順R11:オペレータ1は、ストレージ移動管理511に対して、ホストコンピュータ動作を終了するように通知する。
【0199】
00222 図23はさらに、ステップ511−12に関連する手順Rを示す。
【0200】
00223 手順S1:ストレージ移動管理511は、ポート管理411に対して、ポート301a及び301b上のターゲットポートを停止するように命令する。
【0201】
00224 手順S2:ポート管理311は、仮想ターゲットポートを除いて、ポート301a及び301bをログアウトさせる。
【0202】
00225 手順S3:ストレージ移動管理511は、ボリューム管理312に対して、LU320a及び320bを除外するように命令する。
【0203】
00226 手順S4:ボリューム管理312は、LU320a及び320bを削除する。
【0204】
00227 図24はさらに、ステップ511−13及びステップ511−17に関連する手順を示す。
【0205】
00228 手順T1:ストレージ移動管理511は、ポート管理411に対して、ポート401a及び401b上の新しい仮想ターゲットポートを設定するように命令する。新しい仮想ターゲットポートは、ポート301a及びポート301b上の除去されたポートの同じ名称を有する。
【0206】
00229 手順T2:ポート管理411は、ポート401a及び401b上の仮想ターゲットポートを設定する。
【0207】
00230 手順T3:ストレージ移動管理511は、外部ボリューム制御413に対して、LU320c及び320dにI/Oを転送するために、外部ボリューム機能を有するLU420a及び420bを提供する。
【0208】
00231 手順T4:外部ボリューム制御413は、LU320c及び320dにI/Oを転送するために、外部ボリューム機能を有するLU420a及び420bを提供する。
【0209】
00232 さらに、本発明のその他の実施は、本書で開示されている本発明の明細書及び実施を考慮することにより当業者にとって明らかとなるであろう。記載された実施形態の多様な態様及び/又は構成要素は、単一障害点を防ぐためのコンピュータ化されたストレージシステムにおいて、単一で又はあらゆる組み合わせで使用され得る。本明細書及び実施例は、単なる例示として見なされ、本発明の真の範囲及び精神は以下の請求項によって示されることが意図されている。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物理ポートを含むホストと、
移動元ストレージシステムと、
移動先ストレージシステムと、
第1スイッチと
を備えるシステムであって、
前記ホストは、前記第1スイッチを介して前記移動元ストレージシステムにアクセスし、
前記移動元ストレージシステムから前記移動先ストレージシステムにデータを移動するための移動要求に応じて、第1パス及び第2パスは、前記第1スイッチを介して前記ホストと前記移動先ストレージシステムとの間に追加され、
前記第1パス及び前記第2パスの前記追加は、前記ホストと前記移動元ストレージシステムとの間のパスを終了する前に行われるシステム。
【請求項2】
前記移動元ストレージシステムは、論理ボリュームを備え、
前記移動要求は、前記論理ボリュームを前記移動先ストレージシステムに移動するための要求であり、
前記ホストと前記移動元ストレージシステムとの間の前記パスは、前記第1パス及び前記第2パスのための接続の設定が完了した時に終了され、かつ、
第1仮想ポートは、N_Port ID仮想化(NPIV)を使用して前記移動先ストレージシステムに対して作成され、前記第1仮想ポートは、前記第1パスのために使用される
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記論理ボリュームは、前記第1仮想ポートと、前記第1スイッチを介して前記ホストからアクセスを受ける前記移動先システムのポートとの間で共有される
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記移動先ストレージシステムと前記移動元ストレージシステムとの間のI/Oを制御するホスト管理サーバをさらに備えるシステムであって、
前記第1パス及び前記第2パスが追加された時に、通知が送信され、
前記通知が前記ホスト管理サーバによって受信された後で、前記通知は前記ホスト管理サーバに送信され、データの移動が実行される
請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
ログインの後で、前記移動元ストレージシステムから前記移動先ストレージシステムに前記データ移動が行われ、
前記第2パスの一時停止が発生した場合、前記ホストは、前記第1パスを使用して前記移動元ストレージシステムにアクセスする
請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記移動要求に応じて、前記移動先ストレージシステムにおいて論理ボリュームが作成され、前記移動先ストレージボリュームの前記論理ボリュームは、前記移動元ストレージシステムの外部ボリュームとして制御され、
前記移動の間に、前記ホストと前記移動先ストレージシステムとの間で少なくとも2つのパスが維持される
請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
複数の物理ポートを含むホストと、
第1スイッチと、
移動元ストレージシステムと、
移動先ストレージシステムと
を備えるシステムであって、
前記ホストは、前記第1スイッチを介して前記移動元ストレージシステムにアクセスし、
前記移動元ストレージシステムから前記移動先ストレージシステムにデータを移動するための移動要求に応じて、前記第1スイッチを介して前記ホストと前記移動元ストレージシステムとの間に第1パスが追加される
システム。
【請求項8】
前記移動元ストレージシステムは、論理ボリュームを備え、前記移動要求は、前記論理ボリュームを前記移動先ストレージシステムに移動するための要求であり、
前記第1パスは、前記移動先ストレージシステムと前記ホストとの間に複数の接続の設定が完了した時に終了され、かつ
N_Port ID仮想化(NPIV)を使用して前記移動元ストレージシステムに対して仮想ポートが作成され、前記仮想ポートは前記第1パスのために使用される
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記ホストと前記移動先ストレージシステムとの間にパスを設定するための前記移動先ストレージシステムに対する仮想ポートは、前記移動元ストレージシステムに対する前記仮想ポートが作成された後で作成され、
前記ホストは、前記第1パスを追加するために前記第1スイッチにログインする
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記論理ボリュームは、前記移動元ストレージシステムに対して作成された前記仮想ポートと、前記第1スイッチを介して前記ホストからの前記アクセスを受ける前記移動元ストレージシステムのポートとの間で共有される
請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記移動先ストレージシステムと前記移動元ストレージシステムとの間のI/Oを制御するホスト管理サーバをさらに備えるシステムであって、
前記第1パスが追加された時に、通知が送信され、
前記通知が前記ホスト管理サーバによって受信された後で、前記通知は、前記ホスト管理サーバに送信され、前記データ移動が実行される
請求項7に記載のシステム。
【請求項12】
移動元ストレージシステムから移動先ストレージシステムにデータを移動する方法であって、
前記移動元ストレージシステムから前記移動先ストレージシステムにデータを移動するためにサーバから移動要求を受信することと、
前記移動要求に応じて、ホストと前記移動先ストレージシステムとの間の第1パス及び第2パスを作成することであって、前記第1パス及び前記第2パスの作成は、ホストと前記移動元ストレージシステムとの間のパスを終了する前に行われることと、
前記移動元ストレージシステムから前記移動先ストレージシステムに前記データを移動すること
とを含む方法であり、
前記第1パスを作成するための前記移動先ストレージシステムに第1仮想ポートが作成され、かつ前記第1仮想ポートを作成するためにN_Port ID仮想化(NPIV)が使用される方法。
【請求項13】
前記移動元ストレージシステムは、論理ボリュームを備え、前記移動要求は、前記論理ボリュームを前記移動先ストレージシステムに移動するための要求であり、
前記第1パスは、前記論理ボリュームの移動の完了時に終了される
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2パスを作成するための前記移動先ストレージシステムに対して第2仮想ポートが作成され、前記移動の間に前記移動先ストレージシステムと前記ホストとの間に少なくとも2つのパスが維持される
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記サーバと前記移動先ストレージシステムとの間に提供される第1スイッチにログインすることをさらに含む方法であって、前記論理ボリュームは、前記移動先ストレージシステムに対して作成される前記仮想ポートと、前記第1スイッチを介して前記ホストからアクセスを受信する前記移動先ストレージシステムのポートとの間で共有される
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ログインの後で、前記移動元ストレージシステムと前記移動先ストレージシステムとの間で前記移動が行われる
請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記第1パス及び前記第2パスが追加された時にホスト管理サーバに通知を送信することをさらに含む方法であって、前記論理ボリュームの移動は、前記通知が前記ホスト管理サーバによって受信された後で行われる
請求項13に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−238299(P2012−238299A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−267486(P2011−267486)
【出願日】平成23年12月7日(2011.12.7)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】