説明

スピロインドリノン誘導体

一般式(Ia)及び(Ib)(式中、X、Y、R1、R2、R3及びR4は本明細書に記載される)の化合物が供される。本発明の化合物は抗癌活性を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、mdm2相互作用のアンタゴニストとして作用し、これにより潜在的かつ選択的な抗癌剤として有用であるスピノインドリノン誘導体に関する。本発明の化合物は、以下の一般式
【化1】

(式中、X、Y、R1、R2、R3及びR4は本明細書に記載される)の化合物、ならびにその医薬的に許容される塩及びエステルである。
【背景技術】
【0002】
p53は癌の発達に対する保護において中心的な役割を果たす腫瘍抑制タンパク質である。これは細胞の完全性を保護し、そして成長停止又はアポトーシスの誘導により細胞の永久的に損傷したクローンの増殖を予防する。分子レベルにおいて、p53は細胞周期及びアポトーシスの制御に関与する遺伝子のパネルを活性化することができる転写因子である。p53は細胞レベルにおいて、MDM2によって強く制御される洗剤的な細胞周期阻害因子である。MDM2及びp53はフィードバック制御ループを形成する。MDM2はp53と結合することができ、そしてそのp53制御遺伝子を転写活性化する能力を阻害する。さらに、MDM2は、p53のユビキチン依存性分解を媒介する。p53はMDM2遺伝子の発現を活性化し、これによりMDM2タンパク質の細胞レベルを上昇させる。このフィードバック制御ループは、MDM2とp53の両方が、正常な増殖細胞中で低いレベルを保持することを保証する。MDM2はまたE2Fの共同因子でもあり、これは細胞周期制御において中心的な役割を果たす。
【0003】
MDM2とp53(E2F)の割合は、多くの癌において異常制御される。p16INK4/p19ARF遺伝子座において頻繁に生じる分子欠陥は、例えばMDM2タンパク質分解に影響することが示されている。野生型p53を有する腫瘍細胞におけるMDM2−p53相互作用の阻害は、p53の蓄積、細胞周期停止及び/又はアポトーシスに導くべきである。したがって、MDM2アンタゴニストは、単一の薬剤、あるいは広範なほかの抗癌治療との組み合わせとして、癌治療に対して新規なアプローチを提供することができる。この戦略の実現可能性は、MDM2−p53相互作用の阻害のための異なる高分子ツールの使用により示されている(例えば、抗体アンチセンスオリゴヌクレオチド、ペプチド)。MDM2はまた、p53としての保存された結合領域を介してE2Fに結合し、そしてサイクリンAのE2F依存性転写を活性化し、MDM2アンタゴニストがp53突然変異細胞において効果を有しうることを示唆する。
【0004】
上述のとおり、本発明は、以下の式の化合物:
【化2】

(式中、
Xは、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、エチニル、シクロプロピルから成る群から選択され、
Yは水素であり、
1、R2、R3及びR4は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、置換された低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、複素環、置換された複素環、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、シクロアルケニル、及び置換されたシクロアルケニルから成る群から選択され、ただしR1/R2又はR3/R4の一方は水素であり、そして他方は水素ではない)、ならびにその医薬的に許容される塩及びエステルに関する。
【0005】
好ましくは、式Iの化合物であって、式中、
Xはハロゲンであり、
Yは水素であり、
2は水素であり、
4は水素であり、そして
1及びR3は、水素、低級アルキル及び低級アルコキシ、置換された低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、複素環、置換された複素環、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、シクロアルケニル、及び置換されたシクロアルケニルから成る群から選択され、ただしR1/R3の1つは更なる置換基を伴う又は伴わないメタハロゲン置換フェニルである、化合物である。
【0006】
さらに好ましくは、式Iの化合物であって、式中、
Xはフッ素、塩素又は臭素であり、
Yは水素であり、
2は水素であり、
4は水素であり、そして
1/R3の一方は、さらなる置換基を伴う又は伴わないメタ−ハロゲン置換フェニルであり、R1/R3の他方は、低級アルキル、低級アルケニル、アリール、置換されたアリールから成る群から選択される、化合物である。
【0007】
本発明の化合物の全ての実施態様において、アリールのための置換基は、好ましくはハロゲン(特にCl、F及びBr)、シアノ(CN)、低級アルキル及び低級アルコキシである。
【0008】
特に好ましくは、以下から成る群から選択される化合物である:
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(4−クロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−シアノフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−ブロモフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(2−メチルフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3,5−ジクロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−メチルフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2R,6S)−6’−クロロ−2−(3−チエニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−フェニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−メトキシルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−フルオロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(2−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Meso−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−チオニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−エチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−エチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−ビニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−ビニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1−メチルプロピル)−スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1−メチル−プロペニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソ−プロペニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1,1−ジメチル−プロピル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(tert−ブチル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロペンチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロペンチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、及び
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン。
【0009】
用語「アルキル」は、1〜約20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を意味し、1〜約7の炭素原子を有する基を含む。ある実施態様において、アルキル置換基は低級アルキル置換基であってよい。用語「低級アルキル」は、1〜6の炭素原子、ある実施態様においては1〜4の炭素原子を有するアルキル基を意味する。アルキル基の例は、制限されることはないが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、及びs−ペンチルである。
【0010】
本明細書において使用される場合、「シクロアルキル」は、3〜12の炭素原子のみから成る、単環式又は多環式の安定な飽和したいずれかの環を意味し、そして用語「シクロアルケニル」は、3〜12の炭素原子のみから成る、いずれかの単環式又は多環式の安定な飽和した、少なくとも1つの環が部分的に不飽和であるものを意味する。シクロアルキルの例は、制限されることなく、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、ビシクロアルキル,例えばビシクロオクタン、例えば[2.2.2]ビシクロオクタン又は[3.3.0]ビシクロオクタン、ビシクロノナン、例えば[4.3.0]ビシクロノナン、及びビシクロデカン、例えば[4.4.0]ビシクロデカン(デカリン)、又はスピロ化合物を含む。シクロアルケニルの例は、制限されることなく、シクロペンテニル又はシクロヘキセニルを含む。
【0011】
本明細書において使用される場合、用語「アルケニル又は低級アルケニル」は、1つの二重結合を含有し、そして2〜6、好ましくは2〜4の炭素原子を有する、不飽和の直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基を意味する。このような「アルケニル基」の例は、ビニル(エチニル)、アリル、イソプロペニル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル及び5−ヘキセニルである。
【0012】
本明細書において使用される場合、用語「アルキニル又は低級アルキニル」は、1つの三重結合を含有し、そして2〜6、好ましくは2〜4の炭素原子を有する、不飽和の直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基を意味する。このような「アルキニル基」の例は、エチニル、1−プロピニル、2−メチル−1−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、2−エチル−1−ブチニル、3−メチル−2−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、4−メチル−3−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル及び5−ヘキシニルである。
【0013】
定義において使用される場合、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素、好ましくはフッ素及び塩素を意味する。
【0014】
「アリール」は、一価の単環式又は二環式の芳香族炭化水素ラジカルであり、好ましくは6〜10員の芳香族環系を意味する。好ましいアリール基は、制限されることなく、フェニル、ナフチル、トリル及びキシリルを含む。アリールのための置換基は、好ましくはハロゲン(特にCl、F及びBr)、シアノ(CN)、低級アルキル及び低級アルコキシである。
【0015】
「ヘテロアリール」は、最大2つの環を含有する芳香族複素環系を意味する。好ましいヘテロアリール基は、制限されることなく、チエニル、フリル、インドリル、ピロリル、ピリジニル、ピラジニアル、オキサゾリル、チアキソリル、キノリニル、ピリミジニル、イミダゾール及びテトラゾリルを含む。
【0016】
二環式のアリール又はヘテロアリールの場合、一方の環はアリールでよいが、他方はヘテロアリールであると理解されるべきであり、共に置換されているか、あるいは置換されていない。
【0017】
「複素環」は、置換された、又は置換されていない5〜8員の、単環式又は二環式の非芳香族炭化水素を意味し、ここで1〜3の炭素原子が、窒素、酸素又は硫黄原子から選択されるヘテロ原子により置換されている。これらの例は、ピロリジン−2−イル;ピロリジン−3−イル;ピペリジニル;モルホリン−4イル及び実施例の化合物により実証されている基を含む。
【0018】
「ヘテロ原子」は、N、O及びSから選択される原子を意味する。
【0019】
「アルコキシ、アルコキシル又は低級アルコキシ」は、酸素原子と結合した上記低級アルキル基のいずれかを意味する。典型的な低級アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ又はプロポキシ、ブチルオキシ等を含む。アルコキシの意味において更に含まれるものは、複数のアルコキシ側鎖、例えばエトキシエトキシ、メトキシエトキシ、メトキシエトキシエトキシ等、及び置換されたアルコキシ側鎖、例えばジメチルアミノエトキシ、ジエチルアミノエトキシ、ジメトキシ−ホスホリルメトキシ及び実施例の化合物により実証されている基である。
【0020】
本明細書において示される場合、多様な基は、低級アルキル、低級−アルケニル、低級−アルキニル、ジオキソ−低級アルキレン(例えば、ベンゾジオキシル基を形成する)、ハロゲン、ヒドロキシ、CN、CF3、NH2、N(H、低級アルキル)、N(低級アルキル)2、アミノカルボニル、カルボキシ、NO2、低級−アルコキシ、チオ−低級−アルコキシ、低級アルキルスルホニル、アミノスルホニル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級−アルコキシカルボニル、低級アルキル−カルボニル−NH、フルオロ−低級アルキル、フルオロ−低級−アルコキシ、低級−アルコキシ−カルボニル−低級−アルコキシ、カルボキシ−低級−アルコキシ、カルバモイル−低級−アルコキシ、ヒドロキシ−低級−アルコキシ、NH2−低級−アルコキシ、N(H、低級アルキル)−低級−アルコキシ、N(低級アルキル)2−低級−アルコキシ、ベンジルオキシ−低級−アルコキシ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ−スルホニル、及びハロゲン、ヒドロキシ、NH2、N(H、低級アルキル)又はN(低級アルキル)2で任意に置換されてよい低級アルキルから独立に選択される1〜5、好ましくは1〜3の置換基により置換されてよい。アルキル、アリール、ヘテロアリール及び複素環のための好ましい置換基は、ハロゲン、低級アルコキシ、低級アルキル及びアミノである。
【0021】
「医薬的に許容される」、例えば医薬的に許容される担体、賦形剤等は、医薬的に許容され、かつ特定の化合物が投与される対象に対して実質的に無毒であることを意味する。
【0022】
「医薬的に許容される塩」は、本発明の化合物の生物学的有用性及び特性を維持し、かつ適当な無毒の有機もしくは無機酸又は有機もしくは無機塩基から形成される、慣習的な酸付加塩又は塩基付加塩を意味する。酸付加塩の例は、無機酸、例えば塩素、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸、及び有機酸、例えばp−トルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸から誘導されるものを含む。塩基付加塩の例は、アンモニウム、カリウム、ナトリウム及び第4級水酸化アンモニウム、例えば水酸化テトラメチルアンモニウムから誘導されるものを含む。医薬化合物(すなわち薬物)の塩への化学的修飾は、化合物の改善された物理的及び化学的安定性、吸湿性、流動性及び溶解性を獲得するために当業者に周知の技術である。例えば、Anse1 et a1., Pharmaceutica1 Dosage Forms and Drug De1ivery Systems (6th Ed. 1995), pp. 196 及び 1456-1457を参照のこと。
【0023】
「医薬的に許容されるエステル」は、カルボキシル基を有する慣習的にエステル化された式Iの化合物を意味し、ここでエステルは、式Iの化合物の生物学的有効性及び特性を維持し、そして生体内(生物内)において対応する活性カルボン酸に切断される。
【0024】
式Ia及びIbの化合物、ならびに、少なくとも1つの不斉炭素を有するこれらの塩は、ラセミ混合物又は異なる立体異性体として存在することができる。この多様な異性体は、既知の分離方法、例えばクロマトグラフィーにより単離することができる。
【0025】
本明細書において開示され、そして上記式Ia及びIbにより網羅される化合物は、互変異性又は構造異性を示しうる。これは、本発明がこれらの化合物のいずれかの互変異性体又は構造異性体、あるいはこれらの形態の混合物を包含し、そして式Ia及びIbに示されるいずれか1つの互変異性体又は構造異性体に制限されないことを意図する。
【0026】
本発明の化合物は、細胞増殖障害、特に腫瘍障害の治療又は制御において有用である。これらの化合物及び該化合物を含有する製剤は、固形腫瘍、例えば乳腫瘍、結腸腫瘍、肺腫瘍及び前立腺腫瘍の治療又は制御において有用となりうる。
【0027】
本発明の化合物の治療的有効量は、疾患の症状を予防、軽減又は改善するため、あるいは治療される対象の生存を延長するために有効な化合物の量を意味する。治療的有効量の決定は当業者の範疇である。
【0028】
本発明の化合物の治療的有効量又は投与量は、広い制限において変更することができ、そして当業界に既知の方法によって決定することができる。このような投与量は、投与される特定の化合物、投与経路、治療条件、ならびに治療される患者を含む、各々のケースにおける個別的な必要性に応じて調節されるであろう。一般に、約70kgの体重の成人に対して経口又は非経口投与する場合、約10mg〜約10,000mg、好ましくは約200mg〜約1,000mgの一日投与量が適当であるが、必要な場合には上限を超えてもよい。一日投与量は、単回投与量又は分割投与量として投与することができ、また非経口投与の場合には、持続注入として与えてもよい。
【0029】
本発明の製剤は、経口、経鼻、局所(例えば、口腔及び舌下)、直腸、膣及び/又は非経口投与に適当なものを含む。該製剤は、慣習的に単位剤形において供してもよく、そして医薬業界において周知ないずれかの方法により調製することができる。単一の剤形を産生するために担体材料と組み合わせることが可能な活性成分の量は、治療される対象、ならびに特定の投与方法に依存して変更されるであろう。
【0030】
単一の剤形を産生するために担体材料と組み合わせることが可能な活性成分の量は、一般に、治療効果を生じる式Iの化合物の量であろう。一般に、百分率において、この量は、約1%〜約99%の活性成分、好ましくは約5%〜約70%、最も好ましくは約10%〜約30%の範囲となるであろう。
【0031】
これらの製剤又は組成物の調製方法は、本発明の化合物を、担体及び任意的に、1又は複数の副成分と会合させる工程を含む。一般に、製剤は、本発明の化合物を、液体担体又は微粉化した固体担体、あるいはその両方と均一かつ密接に会合させ、その後必要であれば該生成物を成型することにより調製される。
【0032】
経口投与に適する本発明の製剤は、カプセル、カチェット(cachet)、小袋、ピル、錠剤、ロゼンジ(フレーバーベース、通常スクロース及びアカシア又はトラガカントを使用する)、粉末、顆粒、又は水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液、又は水中油もしくは油中水液体エマルション、又はエリキシルもしくはシロップ、又はトローチ(不活性ベース、例えばゼラチン及びグリセリン、又はスクロース及びアカシアを使用する)、及び/又はうがい薬等の形態であってよく、これらはそれぞれ活性成分として所定量の本発明の化合物を含有する。また、本発明の化合物はボーラス、舐剤又はペーストとして投与してもよい。
【0033】
「有効量」は、疾患の症状を予防、軽減又は改善するため、あるいは治療される対象の生存を延長するために有効な量を意味する。
【0034】
「IC50」は、特定の測定された活性の50%を阻害するために必要な特定の化合物の濃度を意味する。IC50は、とりわけ、後に記載されるとおりに測定することができる。
【0035】
本発明は、スピロインドリノンの合成のための方法を供する。本発明の化合物は当業界に既知の方法により調製することができる。これらの化合物を合成するための適当な方法は実施例において供される。一般に、本発明の化合物は、以下に供される合成スキームにしたがい調製することができる。
【0036】
以下の合成スキームは、本発明の化合物、すなわち式Iaの化合物を調整するための2つの一般的な方法を供する。スキーム1に示される方法Aにおいて、式IVのインドォンは、シリルエノールエーテルVとのディールス・アルダー反応を介し、続いて中間体VIa及びVIbを塩基で処理することにより、式Ia及びIbの化合物に変換される。
【化3】

【0037】
スキーム2に示される方法Bにおいて、式Ibの化合物は、グリニャール試薬による1,4−付加反応により式Iaの化合物に変換される。
【化4】

【0038】
式Iaの化合物は、酸触媒の存在下においてマイクロウェーブで加熱することにより式Ibの化合物に変換される(スキーム3)
【化5】

【0039】
以下の実施例及び参照は、本発明の理解を助けるために供されるが、本発明の真の範囲は付随の特許請求の範囲に記載される。
【実施例】
【0040】
例1
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(3−クロロフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化6】

メタノール(109ml)中の6−クロロオキシインドール(16.2g、92mmol)(Crescent)及び3−クロロ−ベンズアルデヒド(12.9g、92mmol)(Aldrich)に、ピロリジン(6.55g、92mmol)(Aldrich)を滴下した。その後、該混合物を70℃で3時間加熱した。4℃に冷却後、該混合物を濾過し、そして生じた沈殿物を回収し、乾燥させて、E/Z−6−クロロ−3−(3−クロロ−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として得た(収量25.2g、94.4%)。
【0041】
例2
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(4−クロロフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化7】

【0042】
例1に記載される方法と同様の方法において、6−クロロオキシインドール(5.1g、29.8mmol)(Avocado)を、イソプロパノール中で4−クロロ−ベンズアルデヒド(4.3g、29.8mmol)(Aldrich)と反応させ、E/Z−6−クロロ−3−(4−クロロ−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量7.4g、85.4%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0043】
例3
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化8】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(5.20g、31.2mmol)(Crescent)及び3−クロロ−4−フルオロ−ベンズアルデヒド(5.0g、31.2mmol)(Aldrich)からE/Z−6−クロロ−3−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量8.89g、92.5%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0044】
例4
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(3−フルオロ−6−メチルフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化9】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(4.17g、25mmol)(Avocado)及び3−フルオロ−6−メチル−ベンズアルデヒド(3.45g、25mmol)(Aldrich)からE/Z−6−クロロ−3−(3−フルオロ−6−メチル−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを黄色の固形物として与え(収量6.44g、89.8%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0045】
例5
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化10】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(1.05g、6.27mmol)(Avocado)及び3,5−ジフルオロ−ベンズアルデヒド(0.89g、6.27mmol)(Aldrich)からE/Z−6−クロロ−3−(3,5−ジフルオロ−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量1.2g、66.7%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0046】
例6
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(3−シアノ−フェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化11】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(4.12g、24.7mmol)(Avocado)及び3−シアノ−ベンズアルデヒド(3.3g、24.7mmol)(Aldrich)からE/Z−E/Z−6−クロロ−3−(3−シアノ−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量5.4g、77.9%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0047】
例7
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(3−ブロモフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化12】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(4.12g、24.7mmol)(Avocado)及び3−ブロモ−ベンズアルデヒド(4.64g、24.7mmol)(Aldrich)からE/Z−E/Z−6−クロロ−3−(3−ブロモ−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量7.7g、93.9%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0048】
例8
中間体E/Z−6−クロロ−3−(1−ピリジン−2−イル−メチリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化13】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(4.12g、24.7mmol)(Avocado)及びピリジン−2−カルブアルデヒド(2.96g、24.7mmol)(Aldrich)からE/Z−6−クロロ−3−ピリジ−2−イルメテン−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量6.0g、94.6%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0049】
例9
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(3−メトキシフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化14】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(4.12g、24.7mmol)(Apollo)及び3−メトキシ−ベンズアルデヒド(3.36g、24.7mmol)(Avocado)からE/Z−E/Z−6−クロロ−3−(3−メトキシ−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量4.9g、69.4%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0050】
例10
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(3−フルオロフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化15】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(4.12g、24.7mmol)(Avocado)及び3−フルオロ−ベンズアルデヒド(3.0g、24.7mmol)(Aldrich)からE/Z−E/Z−6−クロロ−3−(3−フルオロ−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を黄色の固形物として与え(収量5.7g、85.1%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0051】
例11
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(2−メチルフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化16】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(4.12g、24.7mmol)(Avocado)及び2−メチル−ベンズアルデヒド(2.96g、24.7mmol)(Avocado)からE/Z−E/Z−6−クロロ−3−(2−メチル−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量5.7g、85.6%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0052】
例12
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化17】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(4.12g、24.7mmol)(Crescent)及び3−トリフルオロメチル−ベンズアルデヒド(3.4ml、24.7mmol)(Aldrich)からE/Z−6−クロロ−3−(3−トリフルオロメチル−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量6.13g、76.7%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0053】
例13
中間体E/Z−6−クロロ−3(2−メチル−アリリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化18】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(2.06g、12.3mmol)(Apollo)及び2−メチル−プロペナール(1.32g、12.3mmol)(Aldrich)からE/Z−6−クロロ−3(2−メチル−アリリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を黄色の固形物として与え(収量0.16g、5.9%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0054】
例14
中間体E/Z−6−クロロ−3−[1−(3,5−ジクロロフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化19】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(2.06g、12.3mmol)(Avocado)及び3,5−ジクロロ−ベンズアルデヒド(2.2g、12.3mmol)(Aldrich)からE/Z−6−クロロ−3−[1−(3,5−ジクロロフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量3.0g、75.2%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0055】
例15
中間体E/Z−6−クロロ−3E/Z−6−クロロ−3−[1−(3−メチルフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化20】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(4.12g、24.7mmol)(Avocado)及び3−メチル−ベンズアルデヒド(2.96g、24.7mmol)(Aldrich)からE/Z−6−クロロ−3−[1−(3−メチルフェニル)−メチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量5.4g、73.3%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0056】
例16
中間体E/Z−6−クロロ−3−(1−ピリジ−3−イルメチリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化21】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(2.06g、12.3mmol)(Apollo)及びピリジン−3−カルブアルデヒド(1.31g、12.3mmol)(Aldrich)からE/Z−6−クロロ−3−(1−ピリジ−3−イルメチリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量2.4g、75.9%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0057】
例17
中間体E/Z−6−クロロ−3−(1−チオフェン−3−イル−メチリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
【化22】

例1に記載される方法と同様の方法において、イソプロパノール中の6−クロロオキシインドール(2.06g、12.3mmol)(Apollo)及びチオフェニルカルブアルデヒド(1.38g、12.3mmol)(Aldrich)からE/Z−6−クロロ−3−(1−チオフェン−3−イル−メチリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの混合物を鮮黄色の固形物として与え(収量2.7g、83.9%)、そしてさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0058】
例18
Rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、Rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製(スキーム1)
【化23】

密封したチューブにおいて、トルエン(50ml)中のE/Z−6−クロロ−3−(3−クロロ−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(5.43g、15.0mmol)の懸濁液に、(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(3.44g、20.0mmol)を添加した。該反応混合物を140℃で24時間攪拌させた。濃縮により溶媒を除去した。残渣をMeOH(50ml)中に溶かし、そして4N NaOH(5ml)で室温において2時間処理した。その後該反応混合物をAcOEtで希釈し、そして水及びブラインで洗浄した。濃縮後、残渣をフラッシュカラム(Hex中5%〜30%のAcOEt)により精製し、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.46g、18.6%)を白色のアモルファスとして与えた。C1913ClN22についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:358.0396。結果:358.0395;rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(1.11g、20.7%)を白色のアモルファスとして与えた。C1913ClN22についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:358.0396。結果:358.0394;そしてrac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(2.33g、39.8%)を白色のアモルファスとして与えた。C2017ClN32についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:390.0658。結果:390.0656。
【0059】
例19
Rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(4−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、Rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(4−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン)及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(4−クロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化24】

例16に記載される方法と同様の方法において、E/Z−6−クロロ−3−(4−クロロ−ベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.36g、1.0mmol)と(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.19g、1.0mmol)をトルエン中で反応させ、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(4−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.03g、8.6%)を白色のアモルファスとして与えた。C1913ClN22についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:358.0396。結果:358.0395;rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(4−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.09g23.0%)を白色のアモルファスとして与えた。C1913ClN22についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:358.0396。結果:358.0395;そしてrac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(4−クロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.15g、37.2%)を白色のアモルファスとして与えた。C2017ClN32についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:390.0658。結果:390.0654。
【0060】
例20
Rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、Rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1)3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン)及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化25】

例16に記載される方法と同様の方法において、E/Z−6−クロロ−3−(3−クロロ−2−フルオロベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.90g、5.0mmol)と(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.95g、5.0mmol)をトルエン中で反応させ、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.15g、4.2%)を白色のアモルファスとして与えた。C1912FCl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:376.0302。結果:376.0299;rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(1.02g、28.5%)を白色のアモルファスとして与えた。C1912FCl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:376.0302。結果:376.0304;そしてrac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(1.65g、42.3%)を白色のアモルファスとして与えた。C2016FCl2NO3についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:408.0564。結果:408.0561。
【0061】
例21
Rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−シアノフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、Rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−シアノフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン)及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−シアノフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化26】

例16に記載される方法と同様の方法において、E/Z−6−クロロ−3−(3−シアノベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.28g、1.0mmol)と(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.21g、1.2mmol)をトルエン中で反応させ、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−シアノフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.02g、5.7%)を白色のアモルファスとして与えた。C2013ClN22についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:349.0739。結果:349.0736;rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−シアノフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.10g28.6%)を白色の固形物として与えた。C2013ClN22についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:349.0739。結果:349.0738;及びrac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−シアノフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.17g、44.7%)を白色の固形物として与えた。C2117ClN23についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:381.1001。結果:381.1000。
【0062】
例22
Rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−ブロモフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、Rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−ブロモフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−ブロモフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化27】

例16に記載される方法と同様の方法において、E/Z−6−クロロ−3−(3−ブロモベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.33g、1.0mmol)と(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.21g、1.2mmol)をトルエン中で反応させ、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−ブロモフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.02g、5.0%)を白色のアモルファスとして与えた。C1913BrClNO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:401.9891。結果:401.9889;rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−ブロモフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.11g、27.5%)を白色の固形物として与えた。C1913BrClNO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:401.9891。結果:401.9888;及びrac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−ブロモフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.15g、34.9%)を白色の固形物として与えた。C2017BrClNO3についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:434.0153。結果:434.0152。
【0063】
例23
Rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(2−ピリジンイル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化28】

例16に記載される方法と同様の方法において、E/Z−6−クロロ−3−(ピリジン−2−イル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.257g、1.0mmol)と(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.21g、1.2mmol)をトルエン中で反応させ、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(ピリジン−2−イル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.013g、3.9%)を白色のアモルファスとして与えた。C1813ClN22についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:325.0739。結果:325.0736。
【0064】
例24
Rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−メトキシフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、及びRac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−メトキシフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化29】

例16に記載される方法と同様の方法において、E/Z−6−クロロ−3−(3−メトキシベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.29g、1.0mmol)と(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.21g、1.2mmol)をトルエン中140℃で60時間反応させ、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−メトキシフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.020g、5.6%)を白色のアモルファスとして与えた。C2016ClNO3についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:354.0892。結果:354.0891;rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−メトキシフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.086g、24.2%)を白色のアモルファスとして与えた。C2016ClNO3についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:354.0892。結果:354.0889。
【0065】
例25
Rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−フルオロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化30】

密封したチューブにおいて、トルエン(50ml)中のE/Z−6−クロロ−3−(3−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.27g、1.0mmol)の懸濁液に、試薬(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.21g、1.2mmol)を添加し、そして該反応混合物を140℃で24時間攪拌させた。該溶液を室温に冷却し、そして該チューブを開封し、そして触媒量のp−TSAを添加した。該反応混合物を一晩還流させた。溶媒を蒸発後、残渣をCH2Cl2(100ml)に溶かし、そして飽和NaHCO3(20ml)及びブラインで洗浄し、そして乾燥させた。濃縮後、残渣をフラッシュカラム(Hex中5%〜40%のAcOEt)により精製し、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−フルオロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.17g、50.0%)を白色のアモルファスとして与えた。C1913ClFNO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:342.0692。結果:342.0691。
【0066】
例26
Rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(2−メチルフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(2−メチルフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化31】

例16に記載される方法と同様の方法において、E/Z−6−クロロ−3−(2−メチルベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.27g、1.0mmol)と(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.21g、1.2mmol)をトルエン中で反応させ、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(2−メチルフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.016g、4.6%)を白色の固形物として与えた。C2016ClNO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:338.0943。結果:338.0941;及びrac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(2−メチルフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.038g、10.2%)を白色のアモルファスとして与えた。C2120ClNO3についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:370.1205。結果:370.1205。
【0067】
例27
Rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3,5−ジクロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、Rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3,5−ジクロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン)及びRac−(1R,2S)6S)−6’−クロロ−2−(3,5−ジクロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化32】

例16に記載される方法と同様の方法において、E/Z−6−クロロ−3−(3.5−ジクロロベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.32g、1.0mmol)と(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.21g、1.2mmol)をトルエン中で反応させ、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3,5−ジクロロヘニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.01g、2.5%)を白色の固形物として与えた。C1912Cl3NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:392.007。結果:392.006;rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3,5−ジクロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.091g、23.3%)を白色の固形物として与えた。C191213NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:392.007。結果:392.006;及びrac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3,5−ジクロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.176g、41.9%)を白色の固形物として与えた。C2016Cl3NO3についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:424.0269。結果:424.0269。
【0068】
例28
Rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−メチルフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、Rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−メチルフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−メチルフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化33】

例16に記載される方法と同様の方法において、E/Z−6−クロロ−3−(3−メチルベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.27g、1.0mmol)と(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.21g、1.2mmol)をトルエン中で反応させ、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−メチルフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.016g、4.6%)を白色のアモルファスとして与えた。C2016ClNO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:338.0943。結果:338.0943;rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−メチルフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.101g、29.8%)を白色のアモルファスとして与えた。C2016ClNO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:338.0943。結果:338.0943;及びrac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−メチルフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.117g、31.6%)を白色のアモルファスとして与えた。C2020ClNO3についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:370.1205。結果:370.1206。
【0069】
例29
Rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(3−ピリジンイル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、及びRac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−ピリジンイル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化34】

例16に記載される方法と同様の方法において、E/Z−6−クロロ−3−(ピリジン−3−イル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.26g、1.0mmol)と(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.21g、1.2mmol)をトルエン中で反応させ、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(ピリジン−3イル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.010g、3.2%)を白色のアモルファスとして与えた。C1813ClN22についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:325.0739。結果:325.0739;rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−メチルヘニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.015g、4.6%)を白色の固形物として与えた。C1813ClN22についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:325.0739。結果:325.0738。
【0070】
例30
Rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(チエン−3−イル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、Rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(チエン−3−イル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(チエン−3−イル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化35】

例16に記載される方法と同様の方法において、E/Z−6−クロロ−3−(3−メチルベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.26g、1.0mmol)と(3−メトキシ−1−メチレン−アリルオキシ)−トリメチル−シラン(0.21g、1.2mmol)をトルエン中で反応させ、rac−(1R,2R)−6’−クロロ−2−(チエン−3−イル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.024g、7.3%)を白色のアモルファスとして与えた。C1712ClNO2SについてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:330.0350。結果:330.0351;rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(チエン−3−イル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.109g、32.9%)を白色のアモルファスとして与えた。C1712ClNO2SについてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:330.0350。結果:330.0351;及びrac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(チエン−3−イル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(0.145g、40.3%)を白色のアモルファスとして与えた。C1816ClNO3SについてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:362.0612。結果:362.0613。
【0071】
例31
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンからのRac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製(スキーム2)
【化36】

トルエン(10ml)中のRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(1.28g)の懸濁液に試薬p−TSAを添加し、そして該反応混合物をCEMマイクロウェーブにより120℃で10分間攪拌した(3×密封チューブ)。室温に冷却後、沈殿物を濾過により回収し、そして固形物をエーテルで洗浄し、そして乾燥させ、Rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(1.18g、100%)を黄色の固形物として与えた。C1913Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:358.0396。結果:358.0394。
【0072】
例32
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−フェニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製(スキーム3)
【化37】

隔壁及び攪拌棒を備えたフラスコにおいて、CuCl(17.6mg、0.18mmol)及びPh3P(76.1mg、0.21mmol)をTHF(2ml)中に懸濁させた。アルゴン下において室温で30分間攪拌後、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(100mg、0.28mmol)を一部に添加した。さらに10分間攪拌した後、臭化フェニルマグネシウム(エーテル中3.0M、0.28ml、0.84mmol)を、生じた混合物に0℃で5分間にわたり滴下した。アルゴン下0℃〜−10℃で1時間攪拌し、反応混合物を氷浴で一晩攪拌した。その後反応混合物に飽和NH4Clを添加した。有機相を分離した。TlC/MS(AcOEt/Hex=1/2)は、所望の生成物の2つの異性体の混合物を示したが、SMは示さなかった。その後、該混合物をフラッシュカラムにより分離し、Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−フェニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(85.6mg、79.0%)を白色の固形物として与えた。C2519Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:436.0866。結果:436.0864。
【0073】
例33
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化38】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)と5−フルオロ−2−メチルフェニルマグネシウムブロミド(THF中0.5M、0.84ml、0.42mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(24.9mg、37.8%)を白色の固形物として与えた。C2620Cl2FNO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:468.0928。結果:468.0928。
【0074】
例34
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−メトキシルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化39】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)と3−メトキシルフェニルマグネシウムブロミド(THF中1.0M、0.70ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−メトキシルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(40.4mg、61.9%)を白色の固形物として与えた。C2621Cl2NO3についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:466.0971。結果:466.0971。
【0075】
例35
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−フルオロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化40】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)と3−フルオロフェニルマグネシウムブロミド(THF中1.0M、0.70ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−フルオロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(41.6mg、65.5%)を白色の固形物として与えた。C2518Cl2FNO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:454.0772。結果:454.0773。
【0076】
例36
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(2−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化41】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)と2−メチルフェニルマグネシウムブロミド(エーテル中2.0M、0.35ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(2−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(28.6mg、45.3%)を白色のアモルファスとして与えた。C2621Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:450.1022。結果:450.1021。
【0077】
例37
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化42】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)と3−クロロ−5−フルオロフェニルマグネシウムブロミド(THF中0.5M、1.40ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(45.6mg、66.6%)を白色のアモルファスとして与えた。C2517Cl3FNO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:488.0382。結果:488.0380。
【0078】
例38
Meso−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化43】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)と3−クロロフェニルマグネシウムブロミド(THF中0.5M、1.40ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Meso−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(46.2mg、70.1%)を白色のアモルファスとして与えた。C2518Cl3NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:470.0476。結果:470.0476。
【0079】
例39
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化44】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)と3−メチルフェニルマグネシウムブロミド(THF中1.0M、0.70ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(43.8mg、69.4%)を白色のアモルファスとして与えた。C2621Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:450.1022。結果:450.1019。
【0080】
例40
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−チオニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化45】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)と3−チエニルマグネシウムヨーディド(THF中0.3M、2.33ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(チエン−3−イル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(8.6mg、13.9%)を白色の固形物として与えた。C2317Cl2NO2SについてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:442.0430。結果:442.0429。
【0081】
例41
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−エチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン及びRac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−エチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化46】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(100mg、0.28mmol)とエチルマグネシウムブロミド(THF中1.0M、0.3ml、0.30mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−エチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(8.2mg、7.6%)を白色のアモルファスとして与えた。C2119Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:388.0866。結果:388.0866。そしてRac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−エチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(11.4mg、10.5%)を白色のアモルファスとして与えた。C2119Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:388.0866。結果:388.0865。
【0082】
例42
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−ビニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−ビニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化47】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)とビニルマグネシウムブロミド(THF中1.0M、0.70ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−ビニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(9.8mg、18.1%)を白色のアモルファスとして与えた。C2117Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:386.0709。結果:386.0712:そしてRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−ビニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(14.5mg、26.9%)を白色のアモルファスとして与えた。C2117Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:386.0709。結果:386.0707。
【0083】
例43
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化48】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(100mg、0.28mmol)とイソプロピルマグネシウムブロミド(THF中1.0M、0.56ml、0.56mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(18.3mg、16.9%)を白色のアモルファスとして与えた。C2221Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:402.1022。結果:402.1021。そしてRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(15.6mg、14.4%)を白色のアモルファスとして与えた。C2221Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:402.1022。結果:402.1021。
【0084】
例44
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1−メチルプロピル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化49】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)とsec−ブチルマグネシウムブロミド(THF中16%、0.70ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1−メチルプロピル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(15.6mg、31.2%)を白色のアモルファスのジアステレオマー混合物として与えた。C2323Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:416.1179。結果:416.1179。
【0085】
例45
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1−メチル−プロペニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化50】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)と1−メチル−プロペニルマグネシウムブロミド(THF中0.5M、1.40ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1−メチル−プロペニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(15.2mg、30.0%)を白色アモルファスの単一の異性体として与えた。C2321Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:414.1022。結果:414.1022。
【0086】
例46
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソ−プロペニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化51】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)とイソ−プロペニルマグネシウムブロミド(THF中0.5M、1.40ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソ−プロペニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(28.6mg、56.4%)を白色アモルファスの単一の異性体として与えた。C2219Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:400.0866。結果:400.0866。
【0087】
例47
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1,1−ジメチル−プロピル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化52】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)と1,1−ジメチルプロピルマグネシウムクロリド(THF中1.0M、0.70ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1,1−ジメチル−プロピル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(18.2mg、30.3%)を白色アモルファスの単一の異性体として与えた。C2425Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:430.1335。結果:430.1333。
【0088】
例48
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(tert−ブチル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化53】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)とtert−ブチルプロピルマグネシウムクロリド(THF中1.0M、0.70ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1,1−ジメチル−プロピル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(15.5mg、26.6%)を白色アモルファスの単一の異性体として与えた。C2323Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:416.1179。結果:416.1178。
【0089】
例49
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロペンチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロペンチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化54】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)とシクロペンチルマグネシウムブロミド(エーテル中2.0M、0.35ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロペンチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(19.6mg、32.7%)を白色の固形物として与えた。C2423Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:428.1179。結果:428.1180。そしてRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロペンチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(6.2mg、10.3%)を白色のアモルファスとして与えた。C2423Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:428.1179。結果:428.1178。
【0090】
例50
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン及びRac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオンの調製
【化55】

例xxに記載される方法と同様の方法において、rac−(1R,2S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)スピロ[5−シクロヘキセン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(50mg、0.14mmol)とシクロプロピルマグネシウムブロミド(THF中0.5M、1.4ml、0.70mmol)をTHF中で反応させ、Rac−(1S,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(19.8mg、35.4%)を白色の固形物として与えた。C2219Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:400.0866。結果:400.0865。そしてRac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン(17.1mg、30.5%)を白色の固形物として与えた。C2219Cl2NO2についてのHRMS(ES+)m/z Calcd+H[(M+H)+]:400.0866。結果:400.0866。
【0091】
例51
試験管内活性アッセイ
p53とMDM2タンパク質間の相互作用を阻害する本発明の化合物の活性を、組み換えGSTタグ化MDM2がp53のMDM2相互作用領域に類似するタンパク質と結合するHTRF(均一時間分解蛍光)アッセイにより測定した(Lane et al)。GST−MDM2タンパク質とp53−ペプチド(そのN末端上でビオチニル化されている)の結合は、ユウロピウム(Eu)−標識化抗−GST抗体とストレプトアビジン−接合アロフィコシアニン(APC)間のFRET(蛍光共鳴エネルギー移動)により記録される。
【0092】
試験は、90nMのビオチニル化ペプチド、160ng/mlのGST−MDM2、20nMのストレプトアビジン−APC(PerkinElmerWallac)、2nMのEu−標識化抗−GST−抗体(Perkin Elmer Wallac)、0.2%のウシ血清アルブミン(BSA)、1mMのジチオスレイトール(DTT)及び20mMのトリス−ホウ酸生理食塩(TBS)緩衝液を含有する総容量40μlにおいてブラックフラット・ボトム384−ウェルプレート(Costar)中で以下のとおり行われる:反応緩衝液中の10μlのGST−MDM2(640ng/mlの希釈標準溶液)を各々のウェルに添加する。10μlの希釈化合物(反応緩衝液中1:5希釈)を各々のウェルに添加し、振動により混合する。反応緩衝液中の20μlのビオチニル化p53ペプチド(180ng/mlの希釈標準溶液)を各々のウェルに添加し、そしてシェーカーで混合する。37℃で1時間インキュベートする。0.2%BSAを伴うTBS緩衝液中の20μlのストレプトアビジン−APC及びEu−抗−GST抗体混合物(6nMのEu−抗−GST及び60nMのストレプトアビジン−APC希釈標準溶液)を室温で30分間振動させ、そして665及び615nmにおけるTRF−ケーパブル・プレートリーダーを用いて読み取る(Victor 5, Perkin ElmerWallac)。特定されていない試薬はSigma Chemical Co.より購入した。
【0093】
本発明の生物学的活性を示すIC50は、以下の表に示されるとおり、約10μM未満の活性を示す。
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式の化合物:
【化1】

(式中、
Xは、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、エチニル、シクロプロピルから成る群から選択され、
Yは水素であり、
1、R2、R3及びR4は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、置換された低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、複素環、置換された複素環、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、シクロアルケニル、及び置換されたシクロアルケニルから成る群から選択され、ただしR1/R2又はR3/R4の一方は水素であり、そして他方は水素ではない)、ならびにその医薬的に許容される塩及びエステル。
【請求項2】
以下の式の化合物
【化2】

(式中、
Xはハロゲンであり、
Yは水素であり、
2は水素であり、
4は水素であり、そして
1及びR3は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、置換された低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、複素環、置換された複素環、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、シクロアルケニル、及び置換されたシクロアルケニルから成る群から選択され、ただしR1/R3の1つは更なる置換基を伴う又は伴わないメタハロゲン置換フェニルである)、ならびにその医薬的に許容される塩及びエステル。
【請求項3】
前記式中、
Xはフッ素、塩素又は臭素であり、
Yは水素であり、
2は水素であり、
4は水素であり、そして
1/R3の一方は、さらなる置換基を伴う又は伴わないメタ−ハロゲン置換フェニルであり、R1/R3の他方は、低級アルキル、置換された低級アルキル、低級アルケニル、置換された低級アルケニル、アリール、及び置換されたアリールから成る群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
以下の群から選択される請求項1に記載の化合物:
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(4−クロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−シアノフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−ブロモフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(2−メチルフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3,5−ジクロロフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−メチルフェニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2R,6S)−6’−クロロ−2−(3−チエニル)−6−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、及び
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−フェニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン。
【請求項5】
以下の群から選択される請求項1に記載の化合物:
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−メトキシルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−フルオロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(2−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Meso−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−メチルフェニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(3−チオニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−エチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−エチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、及び
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−ビニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン。
【請求項6】
以下の群から選択される請求項1に記載の化合物:
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−ビニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1−メチルプロピル)−スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1−メチル−プロペニル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−イソ−プロペニルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(1,1−ジメチル−プロピル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1S,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−(tert−ブチル)スピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロペンチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロペンチルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、
Rac−(1R,2S,6R)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン、及び
Rac−(1R,2S,6S)−6’−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−6−シクロプロピルスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[3H]インドール]−2’,4(1’H)−ジオン。
【請求項7】
以下の式:
【化3】

(式中、
Xは、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、エチニル、シクロプロピルから成る群から選択され、
Yは水素であり、
1、R2、R3及びR4は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、置換された低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、複素環、置換された複素環、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、シクロアルケニル、及び置換されたシクロアルケニルから成る群から選択され、ただしR1/R2又はR3/R4の一方は水素であり、そして他方は水素ではない)の化合物、ならびにその医薬的に許容される塩及びエステルを、医薬的に許容される賦形剤と一緒に含んでなる、医薬製剤。
【請求項8】
医薬の調製のための請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項9】
前記医薬が、腫瘍障害を含む細胞増殖障害の治療又は制御に有用である、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
前記腫瘍障害が、乳腫瘍、結腸腫瘍、肺腫瘍及び前立腺腫瘍を含む固形腫瘍である、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
本願明細書に記載される発明。

【公表番号】特表2010−509260(P2010−509260A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−535672(P2009−535672)
【出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【国際出願番号】PCT/EP2007/061671
【国際公開番号】WO2008/055812
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】