スペクトルの利用可能なチャネルを使用したデータのワイヤレス送信
概して、本開示は、スペクトルの1つまたは複数の識別されたチャネルを使用してデータを送信するための技法に関する。1つの例示的な方法は、第1の通信デバイスを用いて、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別することと、第1の通信デバイスを用いて、第2の通信デバイスから送られたデータを受信することとを備える。本方法は、デジタル放送スペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第1の通信デバイスからデータを送信することであって、送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠する、送信することをさらに備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2009年8月26日に出願された米国特許出願12/547,834号の一部継続出願である。本出願はまた、各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2009年7月17日に出願された米国仮出願61/226,608号、および2010年1月15日に出願された米国仮出願61/295,495号の利益を主張する。
【0002】
本開示は、ネットワークにおけるデータの送信に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、ワイヤレスHDMI(高品位マルチメディアインターフェース)など、マルチメディアデータのワイヤレスディスプレイのためのいくつかのソリューションが開発中である。これらのソリューションの主目的は、特定のコンポーネント(たとえば、セットトップボックス、デジタル多用途ディスク(DVD)プレーヤ、コンピューティングデバイス)とディスプレイデバイスとの間のHDMIケーブルに取って代わることである。
【0004】
いくつかのプロバイダは、非圧縮ビデオの送信のためのプロプライエタリ(proprietary)方法を使用するソリューションを開発した。他のソリューションは、民生用電子デバイス(たとえば、ゲーム機またはDVDプレーヤ)をターゲットにし、ホスト側とクライアント側の両方で専用ハードウェアを必要とし得る。そのような専用デバイスの電力消費量は極めて高いことがある。さらに、いくつかのソリューションにおける非圧縮ビデオの送信は、より高解像度のデータ送信をサポートする拡張能力を制限することがある。いくつかの技術は、汎用ディスプレイ拡張能力を可能にするために、ローカルワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fi)上のモバイル通信デバイスのためのワイヤレスディスプレイ拡張を提供する。
【発明の概要】
【0005】
概して、本開示は、スペクトルの1つまたは複数の識別されたチャネルを使用してデータを送信するための技法に関する。いくつかの技法は、データ受信機および/またはテレビジョンなどの1つまたは複数の他の受信デバイスへの、通信デバイスから受信したデータのワイヤレス送信を可能にし得る。様々な事例において、これらの技法は、ソースデータを与えるソース通信デバイスと他の受信デバイスとの両方にワイヤレス結合されたスタンドアロンデバイスによって実施され得る。場合によっては、スタンドアロンデバイスは、第1のフォーマットから、受信デバイスが容易に使用できる別のフォーマットにデータを変換するトランスコーディング動作を実行し得る。
【0006】
例示的な方法は、第1の通信デバイスを用いて、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別することと、第1の通信デバイスを用いて、第2の通信デバイスから送られたデータを受信することとを備え得る。本方法は、デジタル放送スペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第1の通信デバイスからデータを送信することであって、送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠する、送信することをさらに備える。
【0007】
例示的な通信デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、チャネル識別器と、受信機と、送信機とを備え得る。チャネル識別器は、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別するように、1つまたは複数のプロセッサによって動作可能である。受信機は、第2の通信デバイスから送られたデータを受信するように、1つまたは複数のプロセッサによって動作可能である。送信機は、デジタル放送スペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデータを送信するように、1つまたは複数のプロセッサによって動作可能であり、送信されるデータはデジタル放送フォーマットに準拠する。
【0008】
例示的なコンピュータ可読記憶媒体は、通信デバイスの1つまたは複数のプロセッサに、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別することと、第2の通信デバイスから送られたデータを受信することと、送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠しており、デジタル放送スペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデータを送信することと、を行わせるための命令を備える。
【0009】
本開示で説明する技法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せで実施され得る。たとえば、様々な技法が、1つまたは複数のプロセッサによって実施または実行され得る。本明細書で使用するプロセッサは、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、または他の等価の集積またはディスクリート論理回路を指すことがある。ソフトウェアは、1つまたは複数のプロセッサによって実行され得る。本技法を実行する命令を備えるソフトウェアは、最初にコンピュータ可読媒体に記憶され、プロセッサによってロードされ実行され得る。
【0010】
したがって、本開示はまた、プロセッサに、本開示で説明する様々な技法のいずれかを実行させる命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体をも考慮に入れている。場合によっては、コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラム記憶製品の一部をなすことがあり、コンピュータプログラム記憶製品は、製造業者に販売されることがあり、および/またはデバイス中で使用されることがある。コンピュータプログラム製品はコンピュータ可読媒体を含むことがあり、場合によってはパッケージング材料を含むこともある。
【0011】
1つまたは複数の態様の詳細を添付の図面および以下の説明に記載する。他の特徴、目的、および利点は、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】ワイヤレス通信が可能である複数の通信デバイスと1つまたは複数のデータ受信機との一例を示すブロック図。
【図2】図1に示された通信デバイスのうちの1つの中に含まれ得るデータ変換ユニット/送信機のさらなる詳細の一例を示すブロック図。
【図3】ワイヤレスネットワークを介して第2の通信デバイスと通信する第1の通信デバイスであって、第2の通信デバイスがワイヤレスネットワークを介して1つまたは複数のデータ受信機と通信する、第1の通信デバイスの一例を示すブロック図。
【図4】ワイヤレスネットワークを介して第2の通信デバイスと通信する第1の通信デバイスであって、第2の通信デバイスがワイヤレスネットワークを介して1つまたは複数のデータ受信機/出力デバイスと通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図。
【図5】ワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fiネットワーク)を介して第2の通信デバイスと通信する第1の通信デバイス(たとえば、ハンドセット、ラップトップ)であって、第2の通信デバイスがワイヤレスネットワーク(たとえば、ATSC放送ネットワーク)を介してデジタルテレビジョン(TV)受信機と通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図。
【図6】ワイヤレスネットワークを介して第2の通信デバイスと通信する第1の通信デバイスであって、第2の通信デバイスがワイヤレスネットワークを介してデジタルテレビジョン(TV)受信機と通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図。
【図7A】第1のデバイスから第2のデバイスにワイヤレス送信され、その後、表示するために第2のデバイスによってTVに送信される表示データの一例を示す概念図。
【図7B】第1のデバイスから第2のデバイスにワイヤレス送信され、その後、表示するために第2のデバイスによってTVに送信される表示データの一例を示す概念図。
【図8】図5に示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイス内に実施され得る、チャネル識別器と連動する、変換ユニット/送信機の一例を示すブロック図。
【図9】図5に示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイス内に実施され得る、チャネル識別器と連動する、変換ユニット/送信機の別の例を示すブロック図。
【図10】図1〜図6のいずれかに示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイスによるデータ通信のために実施され得るプロトコルスタックの一例を示す概念図。
【図11】第1の通信デバイスによって第2の通信デバイスに送信され得るデータの例示的なデータフォーマットを示す概念図。
【図12】図1〜図6のいずれかに示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイスによって実行され得る方法の一例を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、1つまたは複数のワイヤレスネットワーク7を介したワイヤレス通信が可能である複数の通信デバイス1、2と1つまたは複数のデータ受信機9との一例を示すブロック図である。通信デバイス1は、通信デバイス2からデータを受信し、データをデータ受信機9に送ることが可能である。場合によっては、データは、オーディオデータ、ビデオデータ、テキストデータ、音声データ、およびグラフィックスデータのうちの少なくとも1つを含むマルチメディアデータを備え得る。
【0014】
いくつかの事例では、ワイヤレスネットワーク7は、Wi−Fi(Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)802.11規格)を介した通信など、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を介した通信のためのサポートを提供するネットワークを備え得る。いくつかの事例では、ワイヤレスネットワーク7は、Bluetooth(登録商標)を介した通信など、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)を介した通信のためのサポートを提供するネットワークを備え得る。場合によっては、ワイヤレスネットワーク7は、以下でより詳細に説明するように、ほんのいくつかの例を挙げれば、Advanced Television Systems Committee(ATSC)フォーマット(ATSC M/H(ATSCモバイル/ハンドヘルド)フォーマットを含み得る)、Digital Video Broadcasting(DVB)フォーマット、Terrestrial Digital Multimedia Broadcasting(T−DMB)フォーマット、Integrated Services Digital Broadcasting Terrestrial(ISDB−T)フォーマット、または国際規格ISO/IEC(International Electrotechnical Commission)13818−1によって与えられるMoving Picture Experts Group Transport Stream(MPEG−TS)フォーマットなど、デジタル放送フォーマットのためのデジタル放送スペクトル上の通信のためのサポートを提供するネットワークを備え得る。ATSC規格は、デジタルテレビジョン伝送のためにAdvanced Television Systems Committeeによって開発された規格のセットである。ATSC M/H規格は、モバイルテレビジョン伝送のためにAdvanced Television Systems Committeeによって開発された規格のセットである。本明細書で使用する、「ATSC」は、デジタルテレビジョン(DTV)のためのATSC規格および/またはATSC M/H規格を含む任意のATSC関連規格を含み、指す。DVB規格は、デジタルテレビジョン用の国際的に容認されたオープン規格のスイートであり、欧州電気通信標準化機構(European Telecommunications Standards Institute)(ETSI)と欧州電気標準化委員会(European Committee for Electrotechnical Standardization)(CENELEC)と欧州放送連合(European Broadcasting Union)(EBU)との合同技術委員会(Joint Technical Committee)(JTC)によって公開されている。DMBは、モバイルデバイスにマルチメディアデータを送るためのデジタル無線伝送技術である。ISDBは、デジタルテレビジョンおよびデジタル無線のための日本の規格である。
【0015】
デジタル放送フォーマットは、固有または特定の宛先が、送信されたデータ中に与えられないか、またはそれによって指定されない放送フォーマットであり得る。たとえば、デジタル放送フォーマットは、ブロードキャストされたデータパケットまたはユニットのヘッダがいかなる宛先アドレスをも含まないフォーマットを備え得る。
【0016】
場合によっては、ワイヤレスネットワーク7は、赤外線または他の無線周波数通信など、他のワイヤレス通信のためのサポートをさらに提供し得る。これらのワイヤレス通信は、通信デバイス1がチャネル情報をデータ受信機9に与えることを可能にし得る。
【0017】
いくつかの例では、通信デバイス2は、ワイヤレスネットワーク7を介して通信デバイス1とワイヤレス通信することが可能であり、通信デバイス2はワイヤレスネットワーク7と通信する(たとえば、図1中の通信デバイス2とワイヤレスネットワーク7との間の点線)。しかしながら、他の例では、通信デバイス1または通信デバイス2は、他方に対してドッキングまたは場合によっては結合され得、その場合、これらのデバイスは、ワイヤレスネットワーク7を使用しない直接通信を有し得る(たとえば、図1中の通信デバイス2と通信デバイス1との間の点線)。
【0018】
通信デバイス1は、指定されたロケーションにおいてデータを送信または受信する、1つまたは複数のデバイスの固定システム、あるいは1つまたは複数のデバイスのモバイルシステムを備え得る。各デバイスは、1つまたは複数のプロセッサを備え得る。通信デバイス1は、1つまたは複数のスタンドアロンデバイスを備え得るか、またはより大きいシステムの一部であり得る。たとえば、通信デバイス1は、他のデバイスとワイヤレス通信するポータブルデバイスの周辺デバイスおよび/またはアクセサリを含む1つまたは複数の周辺デバイス(たとえば、キーボード、マウス)を備え得る。通信デバイス1はまた、データ受信機9など、複数の異なるデバイスへのメディアデータを妨害することが可能であるメディアサーバを備えるか、またはメディアサーバ内に含まれ得る。場合によっては、通信デバイス1は、上記で説明したデバイスの一部または全部において使用され得る、1つまたは複数の集積回路、あるいはチップ内に含まれる構成要素を含み得る。
【0019】
通信デバイス1は、ワイヤレスネットワーク7を介して通信デバイス2とワイヤレス通信することが可能である。たとえば、通信デバイス1は、通信デバイス2のデータ送信機/受信機4によって送信されたデータを受信し得る。通信デバイス2はまた、指定されたロケーションにおいてデータを送信または受信する、1つまたは複数のデバイスの固定システム、あるいは1つまたは複数のデバイスのモバイルシステムを備え得る。各デバイスは、1つまたは複数のプロセッサを備え得る。通信デバイス2は、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、ワイヤレスモバイルハンドセットまたはデバイス)、デジタルカメラ、デジタルテレビジョン(TV)、ビデオカメラ、テレビ電話、デジタルマルチメディアプレーヤ、携帯情報端末(PDA)、ビデオゲーム機、パーソナルコンピュータまたはラップトップデバイス、スマートブック/スマートフォン、あるいは他のビデオデバイスを備えるか、またはその一部であり得る。場合によっては、通信デバイス2は、上記で説明したデバイスの一部または全部において使用され得る、1つまたは複数の集積回路、あるいはチップ内に含まれる構成要素を含み得る。
【0020】
いくつかの例では、通信システム1は、ビデオゲームまたはゲームアプリケーションのために使用され得る。これらの例では、通信システム1の1人または複数のユーザは、通信システム1へのネットワーク接続(たとえば、ワイヤレスネットワーク接続)を介して他のユーザとの任意の対話型アプリケーションを含む、1つまたは複数のゲームをプレイし得る。リアルタイム情報を含む、ゲーム用のグラフィックスおよび/またはビデオデータは、データ受信機9に与えられ得、次いで、データ受信機9に結合された別個のディスプレイデバイス(たとえば、高精細度テレビジョンまたはディスプレイデバイス)上に表示され得る。この方式では、ユーザは、この別個のディスプレイデバイス上でゲームアプリケーション用の表示データを閲覧し得る。
【0021】
図1に示すように、通信デバイス1は、チャネル識別器5に結合されたデータ変換ユニット/送信機3を含み得る。通信デバイス1は、データを受信し、処理し、生成することが可能である。たとえば、通信デバイス1は、セルラーネットワーク、ローカルおよび/またはパーソナルワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標))、あるいは、たとえば、ATSC、DVB、ISDB−T、またはT−DMBを含む放送ネットワークを含む、多くの可能な無線またはアクセスネットワークのいずれかの上で(たとえば、通信デバイス2から)データを受信し得る。場合によっては、通信デバイス1は、ワイヤードインターフェース上で、あるいは1つまたは複数の埋込みインターフェースを介してデータを受信し得る。データはまた、カメラまたは他のカムコーダアプリケーション用の画像/ビデオセンサを介して受信されたデータなど、非圧縮フォーマットのデータを備え得る。いくつかの例では、データは、オーディオデータ、ビデオデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、音声データ、またはメタデータのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0022】
いくつかの例では、通信デバイス1は、ワイヤレスネットワーク7のうちの1つであり得るワイヤレスローカルエリアネットワークを介して通信デバイス2からデータを受信し得る。たとえば、いくつかの特定のシナリオでは、通信デバイス1および通信デバイス2は、任意のWLAN(たとえば、Wi−Fi)プロトコルまたはWPAN(たとえば、Bluetooth(登録商標))プロトコルを介して情報を交換し得る。
【0023】
通信デバイス1は、さらに、ワイヤレスネットワーク7を通して、データをデータ受信機9などの1つまたは複数の他のデバイスにブロードキャストするか、または場合によっては送信することが可能である。データ変換ユニット/送信機3は、データを特定のデジタル放送フォーマットに変換することが可能である。たとえば、データ変換ユニット/送信機3は、特定のデジタル放送フォーマット(たとえば、ATSC、DVB、ISDB−T、T−DMB、MPEG−TS)に準拠するフォーマットにデータを符号化し、そのデータを変調し、次いで送信することが可能であり得る。
【0024】
チャネル識別器5は、通信デバイス1のうちの1つまたは複数のデバイスが少なくとも1つの利用可能なチャネルの識別に関与し得る場合、スペクトルのうちの少なくとも1つの利用可能なチャネルを識別することが可能である。たとえば、少なくとも1つの利用可能なチャネルの識別は、通信デバイス1のうちの1つまたは複数のデバイスによって開始され得る。場合によっては、チャネル識別器5は、デジタルテレビジョン放送スペクトルなどのデジタル放送スペクトルの未使用および/または無認可の部分中の少なくとも1つの利用可能なチャネルを識別し得る。場合によっては、少なくとも1つの利用可能なチャネルはテレビジョン帯域ホワイトスペースを備え得る。2008年11月4日に連邦通信委員会(FCC)によって採用され、2008年11月14日にFCC Order 08−260としてリリースされた「Second Report and Order and Memorandum Opinion and Order」において指定されているように、「ホワイトスペース」は、認可されたサービスによって現在使用されておらず、したがって無認可の無線送信機によって使用され得る、放送テレビジョンスペクトルの未使用の部分またはロケーションを備え得る。
【0025】
場合によっては、利用可能なチャネルは、現在占有されていないチャネルを備え得る。一例では、利用可能なチャネルは、許可または認可されたユーザ、たとえば、FCCによって認可されたユーザによって現在使用されていないチャネルを備え得る。一例では、利用可能なチャネルは、認可されたユーザまたは無認可のユーザ、たとえば、他のホワイトスペースチャネルユーザのいずれかによって現在使用されていないチャネルを備え得る。場合によっては、利用可能なチャネルは、別の認可されたユーザから2次ライセンスを取得したユーザによって使用され得るチャネルを備え得る。
【0026】
1つまたは複数の利用可能なチャネルを識別すると、変換ユニット/送信機3は、少なくとも1つの識別された利用可能なチャネルを使用して、ワイヤレスネットワーク7を介してデータをデータ受信機9に送信し得る。場合によっては、通信デバイス1は、通信デバイス1または通信デバイス2内で局所的に動作している1つまたは複数のサービスあるいはアプリケーションの実行に基づいて、上記で説明した行為のうちの1つまたは複数を、自動的にまたはユーザ入力を介してのいずれかで実行する。データ受信機9は、通信デバイス1から受信したブロードキャストデータを復調および/または復号するための機能を含み得る。
【0027】
上記で説明したように、チャネル識別器5は、特定のデジタル放送フォーマットのデジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つの利用可能なチャネルを識別することが可能である。一例では、チャネル識別器5は、1つまたは複数のチャネル範囲または帯域内の信号情報を感知することによって、デジタル放送スペクトル内で少なくとも1つの利用可能なチャネルを識別するために使用されるスペクトルセンサを含み得る。一例では、チャネル識別器5は、現在利用可能である少なくとも1つの利用可能なチャネルを識別するために、データベース(たとえば、図6に示すデータベースなど、デジタルTV帯域データベース)にアクセスし得る。
【0028】
たとえば、通信デバイス1は、たとえば、Global Positioning System(GPS)または他の同様の構成要素、パイロット信号、あるいは(Internet Protocol)アドレスベースのロケーションルックアップサービスを含む他のロケーション技法を使用することによって、それにより通信デバイス1がそれの地理的ロケーションを判断することが可能である、ジオロケーション機能を含み得る。この例では、通信デバイス1は、そのようなロケーション情報をデジタルTV帯域データベースに与え得る。デジタルTV帯域データベースは、ロケーションに基づいてチャネル情報でポピュレートされ得、通信デバイス1によって現在占有されている地理的領域内の任意の利用可能なチャネルのリストを通信デバイス1に与えることが可能であり得る。
【0029】
いくつかの例では、通信デバイス1は、通信デバイス1のインターネットプロトコル(IP)アドレスを使用してロケーション推定を介してそれの地理的ロケーションを判断することが可能であり得る。IPアドレスによるジオロケーションは、通信デバイス1のパブリックIPアドレスを、他の電子的に近隣のサーバ、ルータ、または既知のロケーションを有する他のデバイスのIPアドレスと比較することによって、通信デバイス1の地理的緯度、経度、また潜在的には市、および州を判断する技法である。これらの例では、通信デバイス1は、それのIPアドレスを(たとえば、ワイヤレス通信を介して)外部サーバに与え得る。外部サーバは、既知のロケーションを有する他のデバイスのIPアドレスを含んでいるデータベースにアクセスし得る。外部サーバは、通信デバイス1のIPアドレスを、データベース内に既知のロケーションを有するデバイスのIPアドレスと比較することによって、通信デバイス1のロケーションの推定値を取得するための技法を使用し得、次いで、この推定されたロケーションを通信デバイス1に与え得る。外部サーバは、場合によっては、データベース内のどのデバイスが、通信デバイス1のIPアドレスに最もぴったり一致する、またはそれに似ているIPアドレスを有するかを判断することによって比較を実行し得る。
【0030】
チャネル識別器5は、データ変換ユニット/送信機3が使用する、識別された利用可能なチャネルのうちの1つまたは複数を自動的に選択し得る。場合によっては、通信デバイス1は、識別された利用可能なチャネルのリストを通信デバイス2に与え得る。次いで、通信デバイス2のユーザまたはアプリケーションは、利用可能なチャネルのうちの1つまたは複数を選択し得、次いで、通信デバイス2は(1つまたは複数の)チャネル選択を通信デバイス1に送り得る。いくつかの事例では、通信デバイス2上で実行しているアプリケーションは、複数の利用可能なチャネルを要求し得る。たとえば、アプリケーションは、同じ番組コンテンツまたはデータをデータ受信機9のうちの複数の異なるデータ受信機に異なるチャネル上で送ることを望み得る。場合によっては、アプリケーションは、異なる番組コンテンツまたはデータをデータ受信機9のうちの同じデータ受信機に異なるチャネル上で送ることを望み得る。これらは、利用可能なチャネルのうちの複数のチャネルが通信デバイス2によって選択され得るほんのいくつかの例示的な事例である。
【0031】
図1に示すように、通信デバイス1は、チャネル送信機11を随意に含み得る。通信デバイス1は、デジタル放送スペクトルの使用されていない部分上でデータを送信することと、1つの送信チャネルから別の送信チャネルに切り替えることとが可能である。たとえば、通信デバイス1は、スペクトルの使用されていない部分中の識別された利用可能なチャネルを利用し、この利用可能なチャネルを使用してワイヤレスネットワーク7を介してデータをデータ受信機9に送信し得る。いくつかの事例では、通信デバイス1は、後で認可ユーザによるチャネルの使用を検出すると、特定のチャネルを空にする必要があり得る。これらの事例では、通信デバイス1は、さらなるデータをデータ受信機9に送信する際に使用するための異なる利用可能なチャネルを識別する必要があり得る。そのような事例では、チャネル送信機11は、ワイヤレスネットワーク7上の通信を介してチャネル変更情報をデータ受信機9に送信することが可能である。
【0032】
たとえば、チャネル識別器5は、通信デバイス1がデータを送信するために使用するために利用可能である第1のチャネルを第1の時点において識別し得る。チャネル送信機11は、ワイヤレスネットワーク7を介して情報をデータ受信機9に送り得、データ受信機9が第1のチャネルを判断または識別することを可能にする。たとえば、チャネル送信機11は、第1のチャネルを直接指定する情報を送り得るか、または場合によってはデータ受信機9が受信情報に基づいて第1のチャネルを判断することを可能にする。
【0033】
後の時点において、チャネル識別器5は、第1のチャネルが、通信デバイス1が使用するためにもはや利用可能でないと判断し得る。たとえば、別のユーザ(たとえば、認可ユーザ)が第1のチャネルの占有を引き継いだ場合、または場合によっては第1のチャネルが利用不可能になった場合、チャネル識別器5は、ワイヤレスネットワーク7を介して後続のデータを送る際に通信デバイス1が使用するために現在利用可能である、第2の異なるチャネルを識別する必要があり得る。そのような第2のチャネルを識別すると、チャネル送信機11は、データ受信機9が、新しい第2のチャネルを判断または識別することを可能にする情報を、ワイヤレスネットワーク7を介して送信することが可能である。次いで、データ受信機9は、第2のチャネル上で通信デバイス1からデータ送信を受信することが可能である。
【0034】
(たとえば、ユーザのリスニングおよび/または閲覧エクスペリエンスへの)最小限の中断でチャネル変更を行うために、閉ループ制御機構またはプロトコルが利用され得る。そのような制御機構は、ワイヤレスネットワーク7を介したチャネル送信機11とデータ受信機9との間の通信プロトコルを備え得る。たとえば、チャネル送信機11は、データ受信機9が、データ受信機9内に含まれるデバイスまたは場合によってはデータ受信機9に結合されたデバイス(たとえば、ディスプレイデバイス)のエンドユーザへの最小限の中断でチャネルを効率的に変更することができるように、ワイヤレスネットワーク7を介してチャネル変更情報をデータ受信機9に送信するために赤外線(IR)または無線周波数(RF)通信を利用し得る。場合によっては、データ変換ユニット/送信機3は、データ受信機9によって処理されたデータフローの破壊または影響を低減するかまたはなくすために、前に使用されたチャネル上と新たに選択されたチャネル上の両方で冗長情報を送り得る。
【0035】
いくつかの例では、チャネル送信機11は、通信デバイス1内に含まれるポータブルデバイス内に組み込まれ得る、低電力、低コストの赤外線送信機を備え得る。チャネル送信機の送信電力は、構成可能であり得、またユーザプログラム可能であり得る。たとえば、チャネル送信機11は、受信機との見通し線中にないことがある。この場合、チャネル送信機11が赤外線ベースの送信機を備える場合、チャネル送信機11の出力電力がより高いので、光が障害物から跳ね返ってデータ受信機9に到達し、ループを閉じることが可能になり得る。代替的に、チャネル送信機がIRベースの送信機を備える場合、チャネル送信機11は、潜在的にデータ受信機9に向けられた反射器を有し得る。
【0036】
しかしながら、チャネル送信機11はIRベースの通信を与えるように限定されない。たとえば、チャネル送信機11は、ワイヤレスネットワーク/通信7を介したデータ受信機9への任意の数の無線周波数またはワイヤレス通信を与え得る。たとえば、チャネル送信機11は、IRの代替として、またはIRに加えて、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、超広帯域(UWB)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)、または他の低電力、ワイヤレスRFプロトコルを実施し得る。したがって、チャネル送信機11は、チャネル情報を送信するために、IR通信、RF通信、または両方の組合せを利用することができる。
【0037】
一態様では、通信デバイス1は、通信デバイス2からデータを受信することが可能である。通信デバイス1のチャネル識別器5は、ワイヤレスネットワーク7のうちの1つ中のスペクトルなど、スペクトルの少なくとも1つのチャネルを識別し得る。次いで、データ変換ユニット/送信機3は、スペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデータを送信し得る。たとえば、データ変換ユニット/送信機3は、ワイヤレスネットワーク7を介してデータをデータ受信機9にブロードキャストし得る。
【0038】
通信デバイス2は、第1のデータフォーマットでデータを通信デバイス1に送り得る。次いで、通信デバイス1は、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第2のデータフォーマットでこのデータを送り得る。第1のデータフォーマットは、第2のデータフォーマットと同じであることも同じでないこともある。たとえば、第1のデータフォーマットが第2のデータフォーマットと同じである場合、通信デバイス1は、データ受信機9へのデータの送信またはブロードキャストより前にデータを必ずしも改変しないことがある。一方、第1のデータフォーマットが第2のデータフォーマットとは異なる場合、通信デバイス1は、以下でさらに説明するように、データをデータ受信機9に送信する前にデータを符号化またはトランスコードし得る。いくつかの例では、通信デバイス1は通信デバイス2からデジタル放送フォーマットで送られたデータを受信し得、デジタル放送フォーマットで通信デバイス1はワイヤレスネットワーク7を介してデータをデータ受信機9にブロードキャストするかまたは場合によっては送信し得る。
【0039】
いくつかの例では、通信デバイス1は、通信デバイス2にドッキングされるかまたは場合によっては直接結合され得る。他の例では、通信デバイス1および通信デバイス2は、第1のワイヤレスプロトコル(たとえば、WLAN、WPANプロトコル)を使用してワイヤレスネットワーク7を介して通信し得る。しかしながら、通信デバイス1は、異なるプロトコルまたは規格を使用してデータをデータ受信機9に送信し得る。たとえば、通信デバイス1は、デジタルテレビジョン放送フォーマット(たとえば、ATSC)など、デジタル放送フォーマットに従って、ワイヤレスネットワーク7を介してデータをブロードキャストし得る。したがって、ワイヤレスネットワーク7は、異なる通信規格またはプロトコルをサポートする複数の異なるネットワークタイプを備え得る。いくつかの事例では、通信デバイス2および通信デバイス1は、第1のワイヤレスネットワーク(たとえば、WLAN、WPAN)上で通信し得、通信デバイス1は、第2の異なるワイヤレスネットワーク(たとえば、デジタル放送ネットワーク)上でデータ受信機9と通信することができる。ここで、第1および第2のワイヤレスネットワークの各々はワイヤレスネットワーク7中に含まれる。したがって、通信デバイス2は、通信デバイス2内にそのような能力または機能を必ずしも含むことなしに、データ受信機9への通信デバイス1のブロードキャスト通信機能を利用し得る。代わりに、通信デバイス2はワイヤレス(たとえば、WLAN、WPAN)通信上で通信デバイス1と直接またはワイヤレスに通信することが可能であり、次いで通信デバイス1がデータ受信機9へのブロードキャスト通信を処理することを可能にする。
【0040】
通信デバイス2から送られたデータは、通信デバイス2の表示情報を含み得る。表示情報は、通信デバイス2上にレンダリングされる1次表示データを含み得る。たとえば、1次表示データは、通信デバイス2のディスプレイ上(たとえば、モバイルデバイスのスクリーン上)に表示されるデータを含み得る。次いで、通信デバイス1は、(たとえば、デジタルテレビジョンのディスプレイ上でなど、データ受信機9に結合されたディスプレイ上の)表示のために1次表示データをデータ受信機9に送信することによって、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて通信デバイス1からのデータを送信し得る。
【0041】
しかしながら、いくつかの事例では、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて通信デバイス1からのデータを送信することは、通信デバイス2上に表示される1次表示データとは異なる2次表示データを送信することを含み得る。通信デバイス1は、通信デバイス2上に実際に表示されない2次表示データを含む、通信デバイス2からの表示情報を受信し得る。ただし、2次表示データは、データ受信機9に結合されたディスプレイ上に表示され得る。たとえば、これは、通信デバイス2のユーザが、通信デバイス2のディスプレイスクリーン上に完全に収まり得ないコンテンツ(たとえば、ウェブページ、デスクトップ情報)を見ることを希望し得るときに行われ得る。
【0042】
いくつかの例では、通信デバイス2によって通信デバイス1に送られる表示データは、通信デバイス2によって表示され得る1次表示データと、また、1次表示データとは異なる2次表示データの両方を含み得、(たとえば、2次表示データが、通信デバイス2によって与えられるディスプレイスクリーン上に収まらない場合)2次表示データは通信デバイス2上に表示されない。これらの例では、通信デバイス1は、表示のために1次表示データおよび/または2次表示データをデータ受信機9に送信し得る。たとえば、データ受信機9が通信デバイス2によって与えられるディスプレイスクリーンよりも大きいディスプレイスクリーンに結合されている場合、データ受信機9に結合されたディスプレイスクリーンは、たとえば2次表示データを表示することなどによって、より大量のデータを表示することが可能であり得る。データ受信機9に結合されたディスプレイスクリーンはまた、1次表示データを表示するように構成され得る。
【0043】
いくつかの例では、通信デバイス2から送られたデータは、通信デバイス2のヒューマンインターフェースデバイス(たとえば、タッチスクリーンなど、タッチベースのデバイス)によって与えられたデータを含み得る。通信デバイス1は、ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータをデータ受信機9に送信し得、ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータは、データ受信機9に結合されたディスプレイスクリーンによって表示されるアイコン(たとえば、カーソル)を制御するためにデータ受信機9によって使用されることが可能である。たとえば、通信デバイス2のタッチスクリーンは、たとえば、データ受信機9のディスプレイ上のカーソルまたは他のアイコンを制御するタッチパッドとして使用され得る。
【0044】
図2は、図1に示すデータ変換ユニット/送信機3のさらなる詳細の一例を示すブロック図である。データ変換ユニット/送信機3は、通信デバイス2の一部であり得る。図2に示すように、データ変換ユニット/送信機3はデータ受信機6とデータ送信機とを含み得る。データ変換ユニット/送信機3はまた、変換ユニット8と静穏化ユニット15とを随意に含み得る。
【0045】
データ受信機6は、1つまたは複数のソースからデータを受信することが可能である。たとえば、データ受信機6は、セルラーネットワーク、ローカルワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標))、あるいは、たとえば、ATSC、DVB、ISDB−T、またはT−DMBを含む放送ネットワークを含む、多くの可能な無線またはアクセスネットワークのいずれかの上で(たとえば、通信デバイス2から)データを受信し得る。データ送信機は、データ変換ユニット/送信機3からのデータを送信することが可能である。データ送信機3は、セルラーネットワーク、ローカルワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標))、あるいは、たとえば、ATSC、DVB、ISDB−T、またはT−DMBを含む放送ネットワークを含む、多くの可能な無線またはアクセスネットワークのいずれかの上でデータを送ることができる。
【0046】
データ変換ユニット/送信機3が任意の受信データをデータ受信機に送る前にそのようなデータを異なるフォーマットに変換する必要があり得る状況では、変換ユニット8はそのような変換動作を実行し得る。以下でより詳細に説明するように、変換ユニット8は符号化および/またはトランスコーディング動作を実行し得る。たとえば、通信デバイス1が第1のフォーマット(たとえば、Moving Picture Experts Group(MPEG)4Part2)のデータを受信するが、第2のフォーマット(たとえば、MPEG−2)のデータをデータ受信機に送る場合、変換ユニット8は第1のフォーマットのデータを第2のフォーマットのデータにトランスコードするために1つまたは複数のトランスコーディング機能を実行し得る。
【0047】
静穏化ユニット15は、スペクトル感知動作中に送信静穏化間隔を与えることが可能である。たとえば、チャネル識別器5(図1)がスペクトル感知機能を含む場合、静穏化ユニット15は静穏化時間間隔を与え得る。そのような時間間隔中に、データ変換ユニット/送信機3は、ワイヤレスネットワーク7を介してデータをデータ受信機9に送信することを控え得る。たとえば、データ変換ユニット/送信機3は、そのデータ送信機能を一時的に無効化するか、またはさらには一時的にオフにすることなどによって、データを送信することを控え得る。一例では、チャネル識別器5は、少なくとも1つの時間間隔中に、スペクトルの少なくとも1つのチャネル(たとえば、ホワイトスペースチャネル)が使用のために利用可能であるかどうかを検出し得る。この少なくとも1つの時間間隔中に、静穏化ユニット15は(たとえば、データ送信機10を一時的に無効化するかまたはオフにすることによって)任意のデータをデータ受信機9に送信することをデータ送信機10に控えさせ得、データ送信動作とスペクトル感知動作との間の潜在的な干渉を低減し得る。図2では別個の随意の構成要素として示されているが、静穏化ユニット15は、いくつかの例示的な場合、データ送信機10内に含まれ得る。
【0048】
図3は、ワイヤレスネットワーク18を介して第2の通信デバイス20と通信する第1の通信デバイス12であって、第2の通信デバイス20がワイヤレスネットワーク28を介して1つまたは複数のデータ受信機30と通信する、第1の通信デバイスの一例を示すブロック図である。通信デバイス12は、データ(たとえば、マルチメディアデータ)を通信デバイス20に送ることが可能である。場合によっては、データは、オーディオデータ、ビデオデータ、テキストデータ、音声データ、グラフィックスデータ、および補助対話性データのうちの少なくとも1つを含むマルチメディアデータを備え得る。
【0049】
通信デバイス12は、図1の通信デバイス2と同様に、指定されたロケーションにおいてデータを送信または受信する、1つまたは複数のデバイスの固定システム、あるいは1つまたは複数のデバイスのモバイルシステムを備え得る。各デバイスは、1つまたは複数のプロセッサを備え得る。通信デバイス12は、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、ワイヤレスモバイルハンドセットまたはデバイス)、デジタルカメラ、デジタルテレビジョン(TV)、ビデオカメラ、テレビ電話、デジタルマルチメディアプレーヤ、携帯情報端末(PDA)、ビデオゲーム機、パーソナルコンピュータまたはラップトップデバイス、スマートブック/スマートフォン、あるいは他のビデオデバイスを備えるか、またはその一部であり得る。場合によっては、通信デバイス12は、上記で説明したデバイスの一部または全部において使用され得る、1つまたは複数の集積回路、あるいはチップ内に含まれる構成要素を含み得る。
【0050】
図3に示すように、通信デバイス12は1つまたは複数のマルチメディアプロセッサ14を含む。マルチメディアプロセッサは、それぞれ、グラフィックスデータと、オーディオデータと、ビデオデータとを処理するための、1つまたは複数のグラフィックスプロセッサ(たとえば、グラフィックス処理ユニット)と、オーディオプロセッサと、ビデオプロセッサとを含み得る。マルチメディアプロセッサ14はまた、ディスプレイプロセッサまたはオーディオ出力プロセッサなど、出力のためのデータを処理する1つまたは複数のプロセッサを含み得る。
【0051】
マルチメディアプロセッサ14は、データを通信デバイス12のデータ変換ユニット/送信機16に与え得る。図2に示すデータ変換ユニット/送信機3と同様に、データ変換ユニット/送信機16は、データ受信機と、データ送信機と、随意の変換ユニットとを含み得る。通信デバイス12が、ワイヤレスネットワーク18を介してデータを送信する前にデータ(たとえば、オーディオデータ、ビデオデータ)を符号化する場合、随意の変換ユニットはそのような符号化機能を実行し得る。そのような変換ユニットはまた、通信デバイス12が別個のデバイスから符号化されたデータを受信するとき、復号機能を実行し得る。
【0052】
通信デバイス20は、ワイヤレスネットワーク18を介して、通信デバイス12からの送信データを受信し得る。いくつかの事例では、ワイヤレスネットワークはワイヤレスローカルネットワークを備え得る。図1の通信デバイス1と同様に、通信デバイス20は、データ変換ユニット/送信機24とチャネル識別器とを含み得る。データ変換ユニット/送信機24はデータ変換ユニット/送信機3と同様であり得、チャネル識別器26はチャネル識別器5と同様であり得る。データ変換ユニット/送信機24およびチャネル識別器26は、1つまたは複数のプロセッサ22によって実行されるか、またはプロセッサ22中に実施され得る。通信デバイス20は、ワイヤレスネットワーク28を介してデータを1つまたは複数のデータ受信機30に送信することが可能である。ワイヤレスネットワーク28は、いくつかの例では、デジタルテレビジョン放送ネットワークなど、デジタル放送ネットワークを備え得る。図3には示されていないが、通信デバイス20はまた、図1に示すチャネル送信機11と同様に機能し得るチャネル送信機(図示せず)を随意に含み得る。
【0053】
図3の例では、ワイヤレスネットワーク18は、ワイヤレスネットワーク28とは異なり得る。したがって、通信デバイス12は、ワイヤレスネットワーク18を介してデータを通信デバイス20に送り得、通信デバイス20は、異なるワイヤレスネットワーク28を介してデータをデータ受信機30に送り得る。
【0054】
通信デバイス12は、第1のデータフォーマットでデータを通信デバイス20に送り得る。次いで、通信デバイス20は、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第2のデータフォーマットでこのデータを送り得る。第1のデータフォーマットは、第2のデータフォーマットと同じであることも同じでないこともある。たとえば、第1のデータフォーマットが第2のデータフォーマットと同じである場合、通信デバイス20は、データ受信機30へのデータの送信またはブロードキャストより前にデータを必ずしも改変しないことがある。一方、第1のデータフォーマットが第2のデータフォーマットとは異なる場合、通信デバイス20は、以下でさらに説明するように、データをデータ受信機30に送信する前にデータを符号化またはトランスコードし得る。
【0055】
いくつかの例では、ワイヤレスネットワーク18を介して通信デバイス12と通信デバイス20との間で交換されるデータのフォーマット(たとえば、MPEG−4フォーマット)は、ワイヤレスネットワーク28を介して通信デバイス20とデータ受信機30との間で交換されるデータのフォーマット(たとえば、MPEG−2)とは異なり得る。さらに、ワイヤレスネットワーク18は、ワイヤレスネットワーク28とは異なるタイプのネットワークであり得る。したがって、通信デバイス20は、潜在的に、1つのワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標))を介して第1のフォーマットで通信デバイス12からデータを受信し、次いで、別のワイヤレスネットワーク(たとえば、ATSC放送ネットワーク)を介して第2のフォーマットで受信データをデータ受信機に送信するブリッジまたはインターフェースモジュールと見なされ得る。
【0056】
通信デバイス12は、いくつかの例では、必ずしもデータ通信をデータ受信機30に直接与えることが可能である任意の機能を含む必要がないことがあるが、代わりに、これらの通信を管理し、制御する際に通信デバイス20に依拠し得る。データ受信機30とのこれらの通信のための任意の専用の機能は、通信デバイス12ではなく通信デバイス20内に含まれ得る。したがって、通信デバイス12は、ワイヤレスネットワーク18を介して、通信デバイス20と通信することを可能にする機能のみを含む必要があり得る。
【0057】
通信デバイス20は、いくつかの例では、通信デバイス12に関してペリフェラル/アクセサリデバイスとして働き得るポータブルデバイスを備え得る。たとえば、通信デバイス20は、(たとえば、通信デバイス12が、キーボードまたはマウスを含まないことがあるモバイルハンドセットを備える場合)、通信デバイス12とワイヤレス通信し、通信デバイス12で動作可能である着脱可能/折り畳み可能なキーボードまたはマウスを備え得る。
【0058】
図4は、ワイヤレスネットワーク38を介して第2の通信デバイス40と通信する第1の通信デバイス32であって、第2の通信デバイス40がワイヤレスネットワーク46を介して1つまたは複数のデータ受信機/出力デバイス48A〜48Nと通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図である。図3の通信デバイス12と同様に、通信デバイス32は、1つまたは複数のマルチメディアプロセッサ34とデータ変換ユニット/送信機36とを含む。
【0059】
さらに、通信デバイス32は、マルチメディアプロセッサ34に通信可能に結合された1つまたは複数の出力デバイス33を含む。出力デバイス33は、ディスプレイデバイスとスピーカーとを含み得る。マルチメディアプロセッサ34は、出力デバイス33に出力データを与え得る。たとえば、マルチメディアプロセッサ34のディスプレイプロセッサは、マルチメディアプロセッサ34内のビデオプロセッサからのビデオデータおよび/またはグラフィックスプロセッサからのグラフィックスデータを処理し得、ディスプレイ出力を出力デバイス33内のディスプレイデバイスに与え得る。マルチメディアプロセッサ34のオーディオ出力プロセッサは、オーディオ出力を出力デバイス33内に含まれる任意のスピーカーに与え得る。
【0060】
図3に示す通信デバイス20と同様に、通信デバイス40は、チャネル識別器44に通信可能に結合されたデータ変換ユニット/送信機42を含む。データ変換ユニット/送信機42は、メディアデータを処理し、ワイヤレスネットワーク46を介して受信機/出力デバイス48A〜48Nなど、いくつかの外部デバイスに送信することが可能である。
【0061】
受信機/出力デバイス48A〜48Nは、それぞれ通信デバイス40によって送信されたデータを受信し得、それぞれ、データが通信デバイス40からブロードキャストされている適切なチャネル(たとえば、周波数または周波数帯域)に同調するチューナーを含み得る。場合によっては、受信機/出力デバイス48A〜48Nは、通信デバイス40から受信されたブロードキャストデータを復調および/または復号するための機能を含み得る。
【0062】
概して、通信システム40は、さらに、ワイヤレスネットワーク46を介して、データを受信機/出力デバイス48A〜48Nのうちの1つまたは複数にブロードキャストするか、または場合によっては送信することが可能である。受信機/出力デバイス48A〜48Nの各々は、データ受信機と1つまたは複数の出力デバイス(たとえば、ディスプレイデバイス)とを備え得る。データ受信機および出力デバイスは、別個の構成要素または統合構成要素であり得る。たとえば、受信機/出力デバイス48Aがデジタルテレビジョンを備える場合、受信機およびディスプレイデバイスはデジタルテレビジョンに組み込まれ得る。
【0063】
図5は、ワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fiネットワーク)56を介して第2の通信デバイス58と通信する第1の通信デバイス(たとえば、ハンドセット、ラップトップ)50であって、第2の通信デバイス58がワイヤレスネットワーク(たとえば、ATSC放送ネットワーク)64を介してデジタルテレビジョン(TV)受信機70と通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図である。図5の例では、通信デバイス50は図4の通信デバイス32と同様に機能し得る。通信デバイス50は、ワイヤレス通信ハンドセット(たとえば、携帯電話またはPDA)またはラップトップコンピュータなど、モバイル通信デバイスを備え得る。いくつかの例では、通信デバイス32は、モバイル通信ハンドセット、パーソナルコンピュータまたはラップトップコンピュータ、デジタルマルチメディアプレーヤ、携帯情報端末(PDA)、ビデオゲーム機、スマートブック/スマートフォン、あるいは他のビデオデバイスなど、任意の形態のモバイルデバイスを備え得る。
【0064】
通信デバイス32と同様に、通信デバイス50は、データ変換ユニット/送信機54に通信可能に結合された1つまたは複数のマルチメディアプロセッサ52を含む。マルチメディアプロセッサ52はまた、ディスプレイおよび1つまたは複数のスピーカー51に結合される。ディスプレイ/スピーカー51は、図4に示す出力デバイス33の1つの例であり得る。
【0065】
通信デバイス50は、ワイヤレスネットワーク56を介して通信デバイス58と通信し得る。ワイヤレスネットワーク56は、Wi−FiまたはBluetooth(登録商標)プロトコルのためのサポートを提供するネットワークなど、ワイヤレスローカルエリアネットワークを備え得る。これらの事例では、通信デバイス58、50が同じ建築物(たとえば、家屋)または一般的なエリア中にあるときなど、通信デバイス58は通信デバイス50の相対的な近傍中にあり得る。いくつかの例では、通信デバイス58は、通信デバイスに関する周辺デバイスを備え得る。たとえば、通信デバイス58は、ワイヤレスネットワーク56上でデータを受信および/または送信するための機能を含むキーボード(たとえば、着脱可能なキーボード、ワイヤレスキーボード)またはマウスデバイス(たとえば、ワイヤレスマウス)を備え得る。通信デバイス50と通信デバイス58との間の通信は、Wi−FiまたはBluetooth(登録商標)など、ワイヤレス通信プロトコルに準拠し得る。
【0066】
図4の通信デバイス40と同様に、通信デバイス58は、データ変換ユニット/送信機60とチャネル識別器62とを含む。図4の例では、デジタルTV変換ユニット/送信機60が、1つまたは複数のテレビジョンデバイスにデータを送信することが可能であるとすれば、データ変換ユニット/送信機60はこの構成要素を備える。
【0067】
デジタルTV変換ユニット/送信機60は、ワイヤレスネットワーク64を介してデータをデジタルTV受信機(チューナー)70に送信することが可能である。場合によっては、ワイヤレスネットワーク64はデジタルTV放送ネットワークを備え得、デジタルTV変換ユニット/送信機60によって送信されたデータは特定のデジタル放送フォーマット(たとえば、ATSC)に準拠し得る。前に説明したように、チャネル識別器62は、使用のために利用可能であるワイヤレスネットワーク64内で1つまたは複数のチャネルを識別し得る。たとえば、ワイヤレスネットワーク64がデジタルTV放送ネットワーク(たとえば、ATSC規格に準拠するネットワーク)である場合、チャネル識別器62は、デジタルTV変換ユニット/送信機60によってデジタルTV受信機70にデータを送信するために利用され得るデジタル放送スペクトル内でホワイトスペースを識別し得る。
【0068】
デジタルTV受信機70は、ディスプレイデバイスおよび1つまたは複数のスピーカー68に通信可能に結合される。デジタルTV受信機70およびディスプレイ/スピーカー68は、別個の構成要素を備え得る。いくつかの場合、デジタルTV受信機70およびディスプレイ/スピーカー68は、デジタルTVセット66中に統合および/または構築され得る。場合によっては、デジタルTV66は、高精細度TV(HDTV)を備え得る。
【0069】
ワイヤレスネットワーク56を介した通信デバイス50から通信デバイス58へのデータの通信と、ワイヤレスネットワーク64を介した通信デバイス58からデジタルTV受信機70へのデータの通信を通して、または場合によっては通信デバイス50のディスプレイ/スピーカー51上に表示されるべきであるデータは、ディスプレイ/スピーカー68上に表示されるように拡張され得る。たとえば、通信デバイス50は、ディスプレイスクリーンはサイズが制限されるモバイルハンドセットデバイスを備え得る。場合によっては、ディスプレイは、タッチスクリーンを含む液晶ディスプレイ(LCD)を備え得る。
【0070】
しかしながら、ディスプレイ68のディスプレイスクリーンは、特にそれが大画面HDTVを備え得るデジタルTV66内に含まれる場合、サイズがはるかに大きくなり得る。ディスプレイデバイスは、場合によっては、フラットパネル液晶ディスプレイ(LCD)、フラットパネルプラズマディスプレイ、プロジェクションディスプレイデバイス、プロジェクタデバイスなどを備え得る。通信デバイス50のディスプレイ/スピーカー51のディスプレイ上に表示されるべきデータはまた、ディスプレイ/スピーカー68のディスプレイ上に表示され得、エンドユーザにはるかにロバストな、大きい、高解像度の閲覧エクスペリエンスを与え得る。また、通信デバイス50からのオーディオデータがディスプレイ/スピーカー68上での出力のために与えられ得る。
【0071】
これを達成するために、通信デバイス50のデータ変換ユニット/送信機54は、ワイヤレスネットワーク56を介して、オーディオデータ、ビデオデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、音声データ、補助対話性データ、または他のデータを備え得るデータを通信デバイス58に送信し得る。通信デバイス58は、場合によっては、通信デバイス50に関する周辺デバイスを備え得る。これらの場合、通信デバイスは、ユーザが通信デバイス50に関連して使用し得るキーボードまたはマウスなど、ワイヤレス周辺デバイスを備え得る。たとえば、通信デバイス50がモバイルハンドセットを備える場合、通信デバイス58はモバイルハンドセットに関連して使用され得る周辺デバイスを備え得る。
【0072】
通信デバイス58は、デジタルテレビジョン放送ネットワークを備え得るワイヤレスネットワーク64において1つまたは複数の利用可能なチャネルを識別するためにそのチャネル識別器62を利用する。次いで、通信デバイス58は、ワイヤレスネットワーク64を介してデータをデジタルTV受信機70に送信し得、次いで、デジタルTV受信機70はデータをディスプレイ/スピーカー68上に出力するために与え得る。
【0073】
いくつかの事例では、特にワイヤレスネットワーク56がワイヤレスネットワーク64とは異なるネットワークを備えるとき、通信デバイス50は、通信デバイス58によってデジタルTV受信機70にデータを送信する際に使用されるものとは異なるデータフォーマットでデータを通信デバイス58に送信し得る。これらの場合、デジタルTV変換ユニット/送信機60は、それが通信デバイス50から受信するデータを異なるデータフォーマットに変換し得る。たとえば、以下でさらに説明するように、デジタルTV変換ユニット/送信機60は、通信デバイス50からの受信データをデジタルTV受信機70に再送信する前に、それを符号化またはトランスコードし得る。
【0074】
場合によっては、デジタルTV変換ユニット/送信機60は、通信デバイス50からのマルチメディアデータの複数の受信ストリームを、複数のブロードキャストチャネル上で送信され得る個々のシングルプログラムトランスポートストリームに変換および/またはカプセル化し得る。場合によっては、マルチメディアデータの複数のストリームは、同じトランスポートストリーム中にカプセル化され得、シングルチャネル中で送信され得る。マルチメディアデータに関する補足マルチメディア情報またはメタデータを含む1つのマルチメディアストリームが、ピクチャインピクチャ(PIP)データ経路として送信され得る。メタデータは、たとえば、テキスト、通知メッセージ、プログラムガイド情報、またはメニュー情報のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0075】
通信デバイス58が、組込み型であるかまたは場合によってはデジタルTV66の一部であり得るデジタルTV受信機70によって直接処理され得るフォーマットで、ワイヤレスネットワーク64を介してデータを送信することが可能であるので、通信デバイス58は、たとえば、ディスプレイ68上での提示より前に受信データを復号するために使用されるセットトップボックスまたは他の中間デバイスなど、デジタルTV66のための追加のハードウェア構成要素なしに通信デバイス50にデジタルTV66への直接インターフェースを与えるTVアダプタの形態として機能し得る。通信デバイス58は、デジタルTV66とのシームレスなインターオペラビリティを可能にするために、デジタルTV受信機70によって直接受信され処理され得る適切なフォーマット(たとえば、ATSCフォーマット)にデータをフォーマットすることが可能であり得る。
【0076】
図6は、ワイヤレスネットワーク80を介して第2の通信デバイス82と通信する第1の通信デバイス72であって、第2の通信デバイス82がワイヤレスネットワーク90を介してデジタルTV受信機96と通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図である。いくつかの例では、通信デバイス72は図5の通信デバイス50と同様に機能し得、通信デバイス82は図5の通信デバイス58と同様に機能し得る。図5と同様のデジタルTV受信機96およびディスプレイ/スピーカー94が、場合によってはデジタルTV92に組み込まれ得る。
【0077】
図6に示すように、通信デバイス72は、ディスプレイおよび1つまたは複数のスピーカー72と、1つまたは複数のマルチメディアプロセッサ74と、送信機/受信機78とを含む。送信機/受信機78は、データの受信および送信の両方を行い、通信デバイス72が使用するデータを処理することが可能である。図6の例に示すように、マルチメディアプロセッサ74は、1つまたは複数のコーデック(コーダ/デコーダ)76を含む。コーデック76は、通信デバイス72の送信機/受信機78によって送信されるべきデータを、特定のデータフォーマットに符号化し、また、送信機/受信機78によって受信された特定のフォーマットのデータを復号し得る。
【0078】
コーデック76は、マルチメディアプロセッサ74によって処理されたビデオおよびオーディオデータを符号化/復号するための1つまたは複数のビデオコーデックおよびオーディオコーデックを含み得る。たとえば、コーデック76はMPEG−4コーデックを含み得る。多くの場合、モバイルデバイス(たとえば、モバイルハンドセット、PDAなど)は、Moving Pictures Experts Groupによって規定された、MPEG−4(たとえば、MPEG−4、Part2)規格に準拠するデータを処理するために、MPEG−4コーデックを含み得る。
【0079】
通信デバイス82は、チャネル識別器88に通信可能に結合された送信機/受信機84を含む。チャネル識別器88は、図5に示すチャネル識別器62と同様に機能し得る。送信機/受信機84は、図5の変換ユニット/送信機60と同様である機能を含み得る。いくつかの例では、送信機/受信機84は、図2に示すものと同様の構成要素を含み得る。たとえば、送信機/受信機84は、データを受信するためのデータ受信機と、データを送信するためのデータ送信機とを含み得る。送信機/受信機84は、場合によっては、図2に示す静穏化ユニット15と同様の静穏化ユニットを含み、変換ユニットも含み得る。
【0080】
いくつかの状況では、送信機/受信機84は、ワイヤレスネットワーク90を介してデジタルTV受信機96にデータを送信するために使用されるフォーマットと異なるフォーマットを有する通信デバイス72からのデータを受信し得る。これらの場合、送信機/受信機84は、デジタルTV受信機96への受信データの再送信より前にその受信データを変換する(たとえば、符号化する、トランスコードする)必要があり得る。
【0081】
図6の特定の例では、送信機/受信機84は、1つまたは複数のコーデックおよび/またはトランスコーダ86を含む。これらのコーデック/トランスコーダ86は、第1のフォーマットのデータを第2の異なるフォーマットのデータに変換することが可能である。コーデック/トランスコーダ86は、1つまたは複数のオーディオトランスコーダおよび/またはビデオトランスコーダを含み得る。
【0082】
いくつかの状況では、コーデック/トランスコーダ86はオーディオトランスコーディングを実行し得る。たとえば、コーデック/トランスコーダ86は、ワイヤレスネットワーク90を介してデジタルTV受信機96にデータを送信するときに利用され得るフォーマットであるAC−3フォーマットに、オーディオデータをトランスコードし得る。場合によっては、通信デバイス82は、オーディオデータに対してトランスコーディングを実行しないことがあり、そのようなデータを、通信デバイス72からデジタルTV受信機96にパススルーすることがある。しかしながら、ステレオオーディオトランスコーディングは、しばしば、ビデオトランスコーディングに比較してそれほど複雑でなく、したがって、レイテンシ/パフォーマンスに対する影響がそれほど厳しくないことがある。その結果、コーデック/トランスコーダ86は、ワイヤレスネットワーク90によって実施される伝送プロトコルに準拠するフォーマットにオーディオデータをトランスコードするために、しばしば、オーディオトランスコーディング機能を含み得る。
【0083】
コーデック/トランスコーダ86はまた、1つまたは複数のビデオエンコーダを含み得る。様々なモバイルデバイスが、デジタルテレビジョン放送ネットワーク(たとえば、ATSC対応ネットワーク)によって利用される様々なデータフォーマットをサポートしないことがある。たとえば、通信デバイス72は、それのコーデック76内にMPEG−2エンコーダを含まないことがある。しかしながら、様々なモバイルデバイスがMPEG−4(part2)のサポートを行い得、したがって、通信デバイス72のコーデック76は、ビデオテレフォニーなどの様々なアプリケーションをサポートするためにMPEG−4エンコーダを含み得る。したがって、これらのタイプの事例では、コーデック/トランスコーダ86は、MPEG−4フォーマットのデータをMPEG−2フォーマットにトランスコードすることが可能であるトランスコーダを含み得る。コーデック/トランスコーダ86はまた、受信データの解像度をアップサンプリングする、および/またはHDTV(たとえば、デジタルTV92)上での高精細度再生を可能にするフレームレートアップコンバージョンを実行するために、前処理機能を含み得る。
【0084】
概して、コーデック/トランスコーダ86は、ワイヤレスネットワーク80を介して通信デバイス82によって受信されたデータのフォーマットと、ワイヤレスネットワーク90を介して通信デバイスによって送信されるべきデータのフォーマットの両方によってサポートされる特徴のサブセットを選択することによって、インテリジェントトランスコーディング動作を実行し得る。説明のために1つの極めて特定の例を与えるために、通信デバイス72のコーデック76はMPEG−4コーデックを含み得、通信デバイス82のコーデック/トランスコーダ86はMPEG−4−MPEG−2トランスコーダを含むと仮定する。
【0085】
例示のために提供され、限定するものと見なされるべきでないこの極めて特定の例では、MPEG−4−MPEG−2トランスコーダは、MPEG−4データフォーマット/規格とMPEG−2データフォーマット/規格の両方によってサポートされ得る特徴の選択グループに基づいて、トランスコーディングを実行し得る。数個の例を与えるために、トランスコーダは、トランスコーダについてのレイテンシおよび電力消費量を最小限に抑えるために、MPEG−4(シンプルプロファイル)からMPEG−2(メインプロファイル)へのヘッダトランスコーディングを実行し得る。通信デバイス72のコーデック76は、MPEG−4シンプルプロファイルに従ってI(イントラ)フレームおよびP(予測)フレームを符号化し得、MPEG−2の部分でない無制限動きベクトルなどの特徴を回避し得る。
【0086】
この場合、コーデック/トランスコーダ86は、(たとえば、ATSCフォーマットに従って)MPEG−2ヘッダとともにIおよびPフレームコード化データを再カプセル化し、コード化データ(たとえば、スライス/マクロブロックデータ)は、トランスコードされない。復号バッファ深さおよびしたがってレイテンシを低減するために、様々な事例では、サポートされ得るが、B(双方向)フレームは使用されないことがある。MPEG−4はMPEG−2において利用可能でないいくつかのコーディングモードをサポートし、その結果、ワイヤレスネットワーク90に送信するためのデータを準備するときに、これらのコーディングモードは、トランスコーダによって利用されないことがある。その上、コーデック76中のMPEG−4コーデックおよびトランスコーダ86中のMPEG−4−MPEG−2トランスコーダは、インターレースコーディングの使用を回避し、代わりにプログレッシブ走査順序符号化(progressive scan order encoding)を利用し得る。いくつかの代替例では、コーデック/トランスコーダ86は、MPEG−4のためのハードウェアアクセラレータを利用し得る簡略化されたMPEG−2エントロピーエンコーダを含み得る。
【0087】
いくつかの事例では、マルチメディアプロセッサ74は、通信デバイス82に送られるすべてのデータの一部分を符号化しないことが可能である。これらの事例では、コーデック/トランスコーダ86は、受信データを直接、ワイヤレスネットワーク90を介したデータ送信のために使用されるデータフォーマットに符号化し得る。場合によっては、通信デバイス72のコーデック76が、発信データ(たとえば、ビデオデータ、オーディオデータ)を直接、許容できるか、または場合によってはワイヤレスネットワーク80およびワイヤレスネットワーク90上でのデータ送信に準拠するフォーマットに符号化することも可能である。これらの場合、通信デバイス82のコーデック/トランスコーダ86は、通信デバイス72から受信したデータの全部または一部分を符号化するか、またはさらにはトランスコードする必要がないことがある。代わりに、コーデック/トランスコーダ86は、データをデジタルTV受信機96にパススルーし得る。
【0088】
通信デバイス82のコーデック/トランスコーダ86が(たとえば、MPEG−4からMPEG−2への)トランスコーディング機能を与える事例では、通信デバイス82と通信デバイス72とは、開始時に、または構成段階中に、使用され得るコーディング機能を判断するようにハンドシェーキングまたは他の動作を実行し得る。たとえば、通信デバイス72は、それのコーデック76によってサポートされ、通信デバイス82に送られるデータフォーマットまたは規格のセットを明示し得る。同様に、通信デバイス82は、通信デバイス72に対して、ワイヤレスネットワーク90上でのデータ通信のために使用されるデータフォーマットまたは規格のセットを明示し得る。一例として、通信デバイス72は、それのコーデック76がMPEG−4データフォーマットをサポートすることを明示し得、通信デバイス82は、それがワイヤレスネットワーク90上で行うデータ通信がMPEG−2フォーマット/規格に準拠することを通信デバイス72に対して明示し得る。
【0089】
この情報交換中に、通信デバイス72と通信デバイス82とは、ワイヤレスネットワーク80上で通信デバイス72から通信デバイス82にどのデータが送られるかに従ってデータフォーマットに関して相互に同意し得る。たとえば、これらのデバイス72および82は、MPEG−4規格とMPEG−2規格の両方によってサポートされる特徴のセットを含むデータフォーマットに関して同意し得る。次いで、コーデック/トランスコーダ86は、MPEG−4コード化データとMPEG−2コード化データとの間のヘッダ限定トランスコーディングを実行することなど、いくつかのトランスコーディング動作を実行することが可能であり得る。
【0090】
このプロセス中に、通信デバイス72はまた、通信デバイス82へのデータ通信のために使用され得る、または使用され得ないコーディング機能を判断し得る。たとえば、前述のように、通信デバイス82によってどの特徴およびどの(1つまたは複数の)データフォーマットが使用されるかを判断した後に、通信デバイス72はコーデック76によって実行される符号化動作を調整し得る。
【0091】
たとえば、コーデック76がMPEG−4エンコーダを含む場合、通信デバイス72は、MPEG−4シンプルプロファイルに従ってIおよびPフレームを符号化するようにコーデック76を制御し、MPEG−2によってサポートされない無制限動きベクトルなどの特徴を回避し得る。さらに、通信デバイス72は、Bフレームの使用を最小にするかまたはさらには回避し、インターレースコーディングなど、MPEG−2によってサポートされないコーディングモードの使用を回避するように、コーデック76を制御し得る。そのような様式でコーデック76を制御することによって、通信デバイス82によって受信されたデータは、ワイヤレスネットワーク90上で送信するために、コーデック/トランスコーダ86によってMPEG−2フォーマットに、より効率的にトランスコードされ得る。
【0092】
したがって、いくつかの例では、通信デバイス72および通信デバイス82は、コーデック76およびコーデック/トランスコーダ86によって共通または使用可能であるデータフォーマット特徴のセットを最初に判断し得る。これらの例では、コーデック/トランスコーダ86は、これらの共通の特徴のセットに基づいて1つまたは複数のトランスコーディング動作を実行し、いくつかの事例では、たとえば、通信デバイス72によって与えられるデータのMPEG−4から、ワイヤレスネットワーク90上でのデータ通信に対応するMPEG−2ヘッダへのヘッダトランスコーディングなど、ヘッダトランスコーディングを実行し得る。
【0093】
いくつかの例では、コーデック/トランスコーダ86は、利用され得る異なるデータフォーマットによってサポートされる共通の特徴のセットに基づいて、トランスコーディング機能を実行し得る。たとえば、コーデック/トランスコーダ86は、MPEG−4データフォーマットとMPEG−2データフォーマットとの間のトランスコーディングを実行するように構成され得る。通信デバイス82は、MPEG−4に準拠するワイヤレスネットワーク80を介して、通信デバイス72からのデータを受信するように構成され得る。しかしながら、通信デバイス82は、MPEG−2フォーマットに準拠するワイヤレスネットワーク90上でデータを送信することを必要とし得る。この場合、コーデック/トランスコーダ86は、MPEG−4とMPEG−2の両方によってサポートされる共通の特徴のセットに基づいて、MPEG−4フォーマットから、ワイヤレスネットワーク90上でのデータ通信に許容可能なMPEG−2フォーマットに受信データをトランスコードするために、トランスコーディング機能を実行することが可能である。
【0094】
以下に示す表1に、MPEG−2およびMPEG−4(part2)データフォーマット/規格の各々によってサポートされる特定の特徴の一例を示す。表1の第1の列は、特定の特徴を明記し、第2の列は、MPEG−2でのこれらの特徴のサポート(またはその潜在的な欠如)を明記し、第3の列は、MPEG−4でのこれらの特徴のサポート(またはその潜在的な欠如)を明記し、第4の列は、MPEG−4とMPEG−2の両方によってサポートされ、通信デバイス72および通信デバイス82のいずれかまたは両方における符号化および/またはトランスコーディング機能の目的のために使用され得る、共通の特徴のセットを明記する。
【表1】
【表2】
【0095】
いくつかの事例では、通信デバイス72はさらに、補助対話性データを通信デバイス82に送信し得る。この対話性データは、たとえば、ディスプレイデバイス上に表示され、ユーザによって制御または操作され得る、アイコンおよび/またはカーソルに対応するデータを含み得る。カーソルはアイコンの一例を備え得る。たとえば、様々なグラフィカルおよび/またはビデオデータが、ディスプレイ/スピーカー73中に含まれるディスプレイ上で通信デバイス72のユーザに表示され得る。さらに、1つまたは複数のカーソルまたは他のアイコン(たとえば、矢印)がディスプレイ上に表示され得る。ユーザは、入力デバイス(たとえば、キーボード)の操作、またはディスプレイ/スピーカー73によって与えられるタッチスクリーンもしくは他のタッチ/ヒューマンインターフェースデバイスのコントロールなどによって、ユーザインターフェースを介してこれらのカーソルまたはアイコンを制御し得る。カーソルまたはアイコン自体は、ユーザ定義可能であるか、ユーザ選択可能であり得る。
【0096】
通信デバイス72は、たとえば、通信デバイス82がディスプレイ/スピーカー94上での出力のためにワイヤレスネットワーク90を介してグラフィカルデータ、ビデオデータ、またはオーディオデータを送信し得るように、通信デバイス82にそのようなデータを送信することが可能である。さらに、通信デバイス72は、ユーザによって操作されるカーソル/アイコン、およびディスプレイ中のそのようなカーソル/アイコンの動きに関する情報を含み得る、補助対話性データを通信デバイス82に送信することが可能である。次いで、補助対話性データは、これらのカーソル/アイコンがディスプレイ94上でも表示され得るように、通信デバイス82によって、デジタルTV92に与えられ得る。デジタルTV92によって受信されたデータは、ディスプレイ94によって表示されるアイコン(たとえば、カーソル)(たとえば、その動き、挙動、位置)を制御し得る。この補助データは、コーデック/トランスコーダ86によって、関連するプログラムデータ(たとえば、オーディオ、ビデオデータ)と多重化されるか、またはワイヤレスネットワーク90上の独立したプログラムストリームとして多重化され、送られ得る。いくつかの例では、コーデック/トランスコーダ86は、(たとえば、ユーザ定義の対話性ヘッダを使用して)補助対話性データをデジタルTV受信機96に送信するために、ワイヤレスネットワーク90によってサポートされるデジタル放送フォーマットで使用される既存のクローズドキャプション/サブタイトルフォーマットを利用し、活用し得る。
【0097】
図7A〜図7Bは、第1のデバイス91(たとえば、モバイル/ポータブルデバイス91)から第2のデバイス95(たとえば、デバイス91に対する周辺デバイス/アクセサリ)に送信され、その後、表示するために第2のデバイス95によってTV97に送信される表示データの一例を示す概念図である。この例では、デバイス91は、図5に示す通信デバイス50など、第1の通信デバイスを備え得る。デバイス95は、図5に示す通信デバイス58など、第2の通信デバイスを備え得る。TV97は、図5に示すデジタルTV66など、デジタルTVを備え得る。
【0098】
いくつかの例では、デバイス91は、(たとえば、WPANまたはWLANネットワークを介して)デバイス95とワイヤレス通信し得る。デバイス95は、(たとえば、デジタル放送スペクトルのためのデジタル放送ネットワークを介して)TV97とワイヤレス通信し得る。デバイス91をデバイス95に結合するワイヤレスネットワークは、場合によっては、デバイス95をTV97に結合するワイヤレスネットワークと異なるネットワークを備え得る。いくつかの代替例では、デバイス95は、デバイス91にドッキングされること、または場合によっては直接結合されることが可能であり得る。様々な例では、デバイス95は、デバイス91とTV97との間のブリッジとして働き、デジタル放送フォーマットに従って、デバイス91によって与えられたデータがデバイス95を介してTV97に送信され得る機構を与え得る。
【0099】
図7Bに示すように、デバイス91はディスプレイ93を含み、TV97はディスプレイ99を含む。いくつかの例では、デバイス91は、モバイル/ポータブルデバイス(たとえば、ハンドセット、スマートフォン、ラップトップ)を備え、デバイス95は、デバイス91に対する周辺デバイスまたはアクセサリデバイス(たとえば、着脱可能なキーボード、マウス)を備え得る。場合によっては、デバイス95は、デバイス91に対する自蔵式スタンドアロンモジュールを備え得る。TV97はデジタルHDTVを備え得る。ディスプレイ99は、組み込まれた、または統合された受信機/チューナーを含むことも、含まないこともある。
【0100】
図7Bは、どのようにデバイス91が、グラフィックス、ビデオ、オーディオ、および/または対話性データをデバイス95に与えるためにデバイス95と通信(たとえば、ワイヤレス通信)し得るかを説明する。ディスプレイ93は、人の画像を含み、さらに、矢印アイコンを含む。矢印アイコンは、表示された画像データの部分を選択または識別するために、デバイス91のタッチスクリーンまたは他のヒューマンインターフェース入力デバイスの操作によってなど、ユーザからの入力によって移動可能であるカーソルを備え得る。デバイス91は、ワイヤレス(たとえば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標))送信を介して画像およびユーザ対話性/補助的データ(たとえば、矢印アイコンの動き)をデバイス95に送信することが可能である。
【0101】
その結果、ユーザは、図7Bに示す矢印など、TV97のスクリーン99上のカーソルまたは他のアイコンの動きまたはコントロールを制御するために(たとえば、スクリーン93の)タッチスクリーンを利用し得る。カーソルのために使用されるアイコンは、カスタマイズのためにユーザ選択可能または定義可能であり得る。たとえば、ユーザは、いくつかの既存のアイコンからカーソルアイコンを選択するか、またはユーザ固有のアイコンを定義または作成し得る。いくつかの例では、すでに存在し得るか、またはTV97のチューナー/受信機においてサポートされ得るクローズドキャプションおよびサブタイトル機能が、タッチコントロール(touch control)メタデータをカプセル化するかまたはトランスポートするために利用され得る。たとえば、他の場合はクローズドキャプションまたはサブタイトル情報のために利用され得るヘッダまたはデータ構造が、代わりに、ディスプレイスクリーン上のアイコンまたはカーソルのコントロールおよび動きに関係するタッチコントロール情報、またはメタデータを含み得る。
【0102】
場合によっては、特に、デバイス95がデバイス91と通信する周辺デバイスまたはアクセサリデバイス(たとえば、キーボード、マウス)を備える場合、ユーザはデバイス91に対してデバイス95を有効化し得る。いくつかの事例では、ユーザは、たとえば、デバイス91上のオプションまたはボタンを選択することによって、および/またはデバイス95上のオプションまたはボタンを選択することによってなど、デバイス91とデバイス95との間の接続性を手動で有効化し得る。ただし、いくつかの事例では、デバイス91が電源投入されるか、または特定の動作モードに入る場合など、デバイス95は自動的に有効化され得る。
【0103】
次いで、ユーザは、これらのデバイス間のデータの交換(たとえば、ワイヤレス交換)を可能にするデバイス91および95上のアプリケーションを開始し得る。たとえば、ユーザは、アプリケーションを開始するために、デバイス91、またはスクリーン93上の特定のオプションまたはボタンを選択し得る。代替的に、デバイス95がユーザ入力コントロール(たとえば、キーボード上のキー)をもつデバイスを備える場合、ユーザは、アプリケーションを開始するために、デバイス95上のこれらのコントロールのうちの1つを選択し得る。
【0104】
デバイス95がTV97へのデータ送信のための1つまたは複数の利用可能なチャネル(たとえば、ホワイトスペース)を識別した場合、デバイス91が、これらのチャネルのうちの1つまたは複数を使用するために選択し得るように、デバイス95は、これらのチャネルの識別子をデバイス91に伝達し得る。たとえば、デバイス91は、これらのチャネルのうちの1つまたは複数を自動的に選択し得る。場合によっては、デバイス91は、スクリーン93上に利用可能なチャネルを表示し、ユーザがチャネルのうちの1つまたは複数を選択することを可能にする。他の場合には、デバイス95は、識別されたチャネルのうちの1つまたは複数を使用するために自動的に選択し得る。チャネルの選択時に、デバイス95は、TV97が、適切なチャネルに自動的に同調し、デバイス95からのデータを受信することが可能になるように、チャネルおよびチャネル変更情報をTV97に伝達するために、IRベースの送信機など、チャネル送信機(たとえば、チャネル送信機11)を含み得る。
【0105】
デバイス95は、放送(たとえば、デジタルTV)通信を介して、TV97中に含まれる受信機に画像およびユーザ対話性/補助データを送信することが可能である。いくつかの事例では、デバイス95は、受信データを、TV97の受信機に送信するより前に、符号化および/またはトランスコードし得る。次いで、TV97は、場合によってはサイズおよび/または解像度を増強して、画像およびユーザ対話性データをディスプレイ99上に表示することが可能である。
【0106】
そのような様式では、ユーザは、デバイス91のディスプレイ93をTV97にワイヤレスに拡張することが可能である。いくつかの事例では、デバイス91、95、およびTV97は、同じ部屋、家、または一般的なエリア中など、略近傍中にあり得る。たとえば、ディスプレイ93が非常に小さいかまたは制限されている場合、ユーザは、TV97のより大きいディスプレイ99上で表示データを閲覧することを望み得、より大きいディスプレイ99は同様により高い画像解像度を与え得る。また、ディスプレイ93上の矢印アイコンを用いた対話性がディスプレイ99上にキャプチャされ、表示され得る。デバイス95がトランスコーディング機能を含み得るので、デバイス91は、場合によっては特殊な機能を含む必要がないことがある。
【0107】
TV97の受信機によって期待され得る放送フォーマット/規格に従ってデータをフォーマットするために、すべての特殊なデータフォーマッティング、変換、トランスコーディングなどがデバイス95によって実行され得る。これらの場合、デバイス95は、たとえば、TV97のディスプレイ99上での提示より前に受信データを復号するために使用されるセットトップボックスまたは他の中間デバイスなど、TV97のための追加のハードウェア構成要素なしに、デバイス91にTV97への直接インターフェースを与えるTVアダプタの形態として機能し得る。デバイス95は、TV97とのシームレスなインターオペラビリティを可能にするために、TV97のチューナー/受信機によって直接受信され処理され得る適切なフォーマット(たとえば、デジタルTVフォーマット)にデータをフォーマットすることが可能である。デバイス95のすべての機能は、デバイス91と(たとえば、ワイヤレスに)通信することが可能であるデバイス91の周辺/アクセサリ構成要素内に含まれ得る。たとえば、デバイス95は、デバイス91とともに使用可能な着脱可能なキーボードまたはマウスデバイスを備え得る。
【0108】
場合によっては、デバイス91のユーザは、ディスプレイ93とディスプレイ99の両方の上でデータを閲覧することを望むことがある。しかしながら、ディスプレイ93は解像度、サイズ、および他のファクタに関して何らかの制限を有し得るので、(たとえば、デバイス97が大画面HDTVを備える場合、)ディスプレイ99上にデータを表示しながら、ユーザは、ディスプレイ93上での表示機能を無効化することもあり得る。たとえば、スクリーン93上に表示されるべきデータが極めて大きく、簡単に閲覧するためのスクリーン93上に完全に収まり得ない場合、いくつかの特定の例では、ユーザは、ディスプレイ93上での表示機能を無効化し、TV97のディスプレイ99上でのみそのような情報を閲覧することを望み得る。そのような様式では、そのようなコンテンツがディスプレイ93上に完全に収まり得ないときに、ユーザは、TV97のディスプレイ99上で大量のコンテンツを閲覧することが可能である。
【0109】
場合によっては、デバイス91からデバイス95に送られるデータは、デバイス91の表示情報を含み得る。表示情報は、デバイス91上でレンダリングされる1次表示データを含み得る。たとえば、1次表示データは、デバイス91のディスプレイ93上に表示されるデータを含み得る。次いで、デバイス95は、表示のために1次表示データをTV97に送信することによって、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデバイス95からデータを送信し得る。
【0110】
ただし、いくつかの事例では、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデバイス95からデータを送信することは、デバイス91のディスプレイ93上に表示される1次表示データとは異なる2次表示データを送信することを含み得る。デバイス95は、ディスプレイ93上に実際に表示されない2次表示データを含む、デバイス91からの表示情報を受信し得る。ただし、2次表示データは、デバイス95からTV97によって受信されると、ディスプレイ99上に表示され得る。たとえば、これは、デバイス91のユーザが、ディスプレイ93上に完全に収まり得ないコンテンツ(たとえば、ウェブページ、デスクトップ情報)を見ることを希望し得るときに行われ得る。
【0111】
いくつかの例では、デバイス91によってデバイス95に送られる表示データは、ディスプレイ93によって表示され得る1次表示データと、また、1次表示データとは異なる2次表示データの両方を含み得、(たとえば、2次表示データがディスプレイ93上に収まらない場合)2次表示データはデバイス91のディスプレイ93上に表示されない。これらの例では、デバイス95は、表示のために1次表示データおよび/または2次表示データをTV97に送信し得る。たとえば、TV97のディスプレイ99がデバイス91のディスプレイ93よりも大きい場合、たとえば、2次表示データを表示することによってなど、ディスプレイ99は、より大きいデータの量を表示することが可能であり得る。TV97のディスプレイ99はまた、1次表示データを表示するように構成され得る。
【0112】
図8は、通信デバイス58A内に実装され得る、チャネル識別器62Aと連動する、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aの一例を示すブロック図である。図8では、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aは、図5に示すデジタルTV変換ユニット/送信機60の一例であり得るが、チャネル識別器62Aは、図5に示すチャネル識別器62の一例であり得る。図8の特定の例では、通信デバイス58Aは、固有のデジタル放送フォーマット、ATSCに従ってマルチメディアデータをブロードキャストすることが可能である。
【0113】
通信デバイス58Aは、高精細度またはフラットパネルテレビジョンなど、ATSC対応外部デバイスへの低電力送信を可能にし得る。この場合、ATSC対応デバイスは、図5のデジタルTV66または図6のデジタルTV92を備え得る。ATSC対応デバイスは、いくつかの例では、ディスプレイデバイスとチューナー/受信機の両方を含み得る。
【0114】
図8に示すように、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aは、1つまたは複数コーデック/トランスコーダ100A、トランスポートエンコーダ/マルチプレクサ102A、誤り訂正エンコーダ104A、ATSC変調器106A、無線周波数(RF)デュプレクサ/スイッチ108A、および送信機110Aなど、様々な構成要素を含み得る。これらの構成要素は、ATSC規格を実装するスペクトル上でのデータ送信をサポートするのを助ける。ATSC規格は、ビデオ符号化、オーディオ符号化、トランスポートストリーム、および変調のためのレイヤを与えるマルチレイヤ規格である。一例では、RFデュプレクサ/スイッチ108Aは、極超短波(UHF)デュプレクサ/スイッチを備え得る。デュプレクサは、パルスを感知するために受信されるべき信号と、通信目的のために送信されるべき信号とを考慮に入れ得る。
【0115】
コーデック/トランスコーダ100Aは、ビデオおよび/またはオーディオデータを1つまたは複数のストリームに符号化/復号するために、1つまたは複数のビデオコーデックと1つまたは複数のオーディオコーデックとを含み得る。たとえば、コーデック/トランスコーダ100Aは、ビデオデータを符号化/復号するために、Moving Picture Experts Group−2(MPEG−2)コーデックまたは(Telecommunication Standardization Sector、ITU−Tからの)H.264コーデックを含み得る。コーデック/トランスコーダ100Aは、オーディオデータを符号化/復号するためにドルビーデジタル(ドルビーAC−3)コーデックをも含み得る。ATSCストリームは、1つまたは複数のビデオプログラムと1つまたは複数のオーディオプログラムとを含み得る。ビデオエンコーダのいずれかは、標準精細度ビデオ用のメインプロファイルまたは高精細度解像度ビデオ用のハイプロファイルを実装し得る。場合によっては、図6のコーデック/トランスコーダ86に関して上記で説明したように、コーデック/トランスコーダ100Aは、あるフォーマットから別のフォーマットにデータをトランスコードするための1つまたは複数のトランスコーダを含み得る。
【0116】
トランスポート(たとえば、MPEG−2 Transport Stream、またはTS)エンコーダ/マルチプレクサ102Aは、コーデック/トランスコーダ100Aからデータストリームを受信し、ブロードキャストのためにこれらのデータストリームを1つまたは複数のパケット化されたエレメンタリーストリーム(PES)などにアセンブルすることが可能である。次いで、これらのPESは、個々のプログラムトランスポートストリームにパケット化され得る。トランスポートエンコーダ/マルチプレクサ102Aは、場合によっては、出力トランスポートストリームを誤り訂正エンコーダ104A(たとえば、リードソロモンエンコーダ(Reed-Solomon encoder))に随意に与え得、誤り訂正エンコーダ104Aは、トランスポートストリームに関連する1つまたは複数の誤り訂正コードを追加することによって誤り訂正符号化機能を実行し得る。これらの誤り訂正コードは、誤り訂正または緩和のためにデータ受信機によって使用され得る。
【0117】
ATSC変調器106Aは、ブロードキャストのためにトランスポートストリームを変調することが可能である。いくつかの例示的な場合では、たとえば、ATSC変調器106Aは、ブロードキャスト送信のために8残留側波帯(8VSB)変調を利用し得る。次いで、RFデュプレクサ/スイッチ108Aは、トランスポートストリームを二重化するか、またはトランスポートストリームのためのスイッチとして働き得る。送信機110Aは、チャネル識別器62Aによって識別される1つまたは複数の利用可能なチャネルを使用して、1つまたは複数の外部デバイスに1つまたは複数のトランスポートストリームをブロードキャストすることが可能である。
【0118】
チャネル識別器62Aは、データベースマネージャ124と、チャネルセレクタ120Aと、随意のチャネル選択ユーザインターフェース(UI)122Aと、スペクトルセンサ118Aとを含む。チャネル識別器62AとデジタルTV変換ユニット/送信機60Aの両方は、1つまたは複数のバッファを備え得るメモリ112Aに結合される。チャネル識別器62AおよびデジタルTV変換ユニット/送信機60Aは、直接情報を交換し得るか、あるいはまた、メモリ112Aを介した情報の記憶および検索を通して間接的に情報を交換し得る。
【0119】
チャネル識別器62Aはスペクトルセンサ118Aを含む。前に説明したように、スペクトルセンサ118Aなどのスペクトルセンサは、ATSCなど、特定のデジタルTVフォーマットのための放送スペクトル内の1つまたは複数の周波数帯域中で信号を感知することが可能である。スペクトルセンサ118Aは、スペクトル内の1つまたは複数の使用されるチャネルを占有するデータを識別するそれの能力に基づいて、現在のチャネル可用性と信号強度とを判断し得る。次いで、スペクトルセンサ118Aは、チャネルセレクタ120Aに、現在未使用であるかまたは利用可能であるチャネルに関する情報を与え得る。たとえば、スペクトルセンサ118Aは、外部の別個のデバイスによってこのチャネル上でブロードキャストされているデータを検出しない場合、特定のチャネルが利用可能であることを検出し得る。
【0120】
図8に示すように、チャネルセレクタ120Aはまた、ネットワーク126とデータベースマネージャ124とを介してデジタルTV帯域データベースから情報を受信し得る。デジタルTV帯域データベース128は、通信デバイス58Aの外部に位置しており、ATSCなどの特定のデジタルTVフォーマットのための放送スペクトル内で現在使用されているか利用可能であるチャネルに関する情報を含む。典型的に、デジタルTV帯域データベース128は、チャネルが使用されるか、または他のデバイスが使用するために解放されると動的に更新される。場合によっては、デジタルTV帯域データベース128は、地理的ロケーション/領域によって、または周波数帯域(たとえば、低い超短波(VHF)、高いVHF、極超短波(UHF))によって編成され得る。
【0121】
チャネル識別器62AがデジタルTV帯域データベース128からチャネル可用性情報を取得するために、チャネル識別器62Aは、場合によっては、デジタルTV帯域データベース128への入力としてジオロケーション情報を与え得る。チャネル識別器62Aは、ジオロケーションセンサ115から、特定の時点における通信デバイス58Aの地理的ロケーションを示し得るジオロケーション情報または座標を取得し得る。ジオロケーションセンサ115は、いくつかの例では、GPSセンサを備え得る。
【0122】
ジオロケーションセンサ115からジオロケーション情報を受信すると、チャネルセレクタ120Aは、データベースマネージャ124を介してデジタルTV帯域データベース128に、入力としてそのような情報を与え得る。データベースマネージャ124は、デジタルTV帯域データベース128にインターフェースを与え得る。場合によっては、データベースマネージャ124は、デジタルTV帯域データベース128の選択されたコンテンツのローカルコピーが検索されるように、それらを記憶し得る。さらに、データベースマネージャ124は、デジタルTV帯域データベース128に、ジオロケーション情報など、チャネルセレクタ120Aによって与えられる選択された情報を記憶し得る。
【0123】
通信デバイス58Aに関係するジオロケーション情報を送ると、チャネルセレクタ120Aは、デジタルTV帯域データベース128から、デジタルTV帯域データベース128内に記載された、提示される1つまたは複数の利用可能なチャネルのセットを受信し得る。利用可能なチャネルのセットは、ジオロケーションセンサ115によって示される、通信デバイス58Aによって現在占有されている地理的領域またはロケーション中で利用可能なそれらのチャネルであり得る。
【0124】
スペクトルセンサ118AおよびデジタルTV帯域データベース128のいずれかまたは両方から利用可能なチャネル情報を受信すると、チャネルセレクタ120Aは、1つまたは複数の利用可能なチャネルを、自動的に、またはチャネル選択UI122Aを介したユーザ入力を介してのいずれかで選択し得る。チャネル選択UIは、グラフィカルユーザインターフェース内に利用可能なチャネルを提示し得、サービスまたはアプリケーションのユーザは、これらの利用可能なチャネルのうちの1つまたは複数を選択し得る。
【0125】
場合によっては、データベース128は更新されると、通信デバイス58Aがデータベース128に、チャネルがもはや必要とされないかまたは使用されていないことを示す後続のメッセージを送るまで、選択されたチャネルが通信デバイス58Aによって使用されていることを示し得る。他の場合には、データベース128は、定義された時間間隔の間のみ選択されたチャネルを通信デバイス58Aのために確保し得る。これらの場合、通信デバイス58Aは、定義された時間間隔内にデータベース128に、デバイス58Aが選択されたチャネルをまだ使用していることを示すメッセージを送り得、その場合、データベース128は、通信デバイス58Aが使用する、第2の時間間隔の間の選択されたチャネルの確保を更新する。
【0126】
1つまたは複数のクロック114Aは、通信デバイス58A内に含まれ得る。図8に示すように、クロック114Aは、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aおよびチャネル識別器62Aによって利用され得るか、またはそれらの動作を駆動し得る。クロック114Aは、通信デバイス58Aによって構成または設定され得る。場合によっては、クロック114Aは、デバイス58Aの外部にあるクロックによって構成されるか、またはそのクロックに同期させられ得る。たとえば、デバイス58Aは、(たとえば、ジオロケーションセンサ115を介して)外部デバイスからクロックまたはタイミング情報を受信し得、受信された情報に基づいてクロック114Aを構成または同期させ得る。
【0127】
たとえば、いくつかのシナリオでは、通信デバイス58Aは、受信デバイス(たとえば、図5のデジタルTV受信機70または図6のデジタルTV受信機96)と共通のクロック機能を実装し得る。これらのシナリオでは、通信デバイス58Aと受信デバイスの両方は、外部デバイスからクロックまたはタイミング情報を受信し、受信された情報に基づいてそれら自体の内部クロックを同期させ得る。そのようにして、通信デバイス58Aおよび受信デバイスは、共通クロックを使用して効果的に動作し得る。また、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aおよびチャネル識別器62Aは、いくつかの動作を同期させるかまたは整合させるためにクロック114Aを利用し得る。
【0128】
図8に同じく示すように、通信デバイス58Aは、チャネル識別器62Aに通信可能に結合されたチャネル送信機116Aをさらに含む。チャネル識別器62Aは、データを送信する際に、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aによって使用されるチャネルに関連する情報を、チャネル送信機116Aに与え得る。
【0129】
次いで、チャネル送信機116Aは、チャネルを直接または間接的のいずれかで識別するチャネルコマンド情報を送信することが可能である。たとえば、チャネルコマンド情報は、チャネルの特定の識別を含み得る。この例では、データ受信機(たとえば、図5のデジタルTV受信機70または図6のデジタルTV受信機96)は、受信したコマンド情報から直接チャネルを判断することが可能である。他の場合には、チャネル送信機によって送信されたチャネルコマンド情報は、(たとえば、チャネルアップ/ダウン情報を介して)チャネルを間接的に識別し得る。これらの場合、データ受信機は、前にデータ送信のために使用されたチャネルに関係してデータ受信機が記憶した状態または他の情報とともに、受信されたコマンド情報を処理することによって、チャネルを判断することが可能である。
【0130】
いくつかの例では、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aは、送信静穏化ユニット(図示せず)をさらに含み得る。この静穏化ユニットは、(たとえば、スペクトルセンサ118Aによって)時間スペクトル感知動作が実行される1つまたは複数の時間間隔中にデータ送信を静穏化するために、図2に示す静穏化ユニット15と同様に機能し得る。
【0131】
図9は、通信デバイス58B内で実装され得る、チャネル識別器62Bと連動する、デジタルTV変換ユニット/送信機60Bの別の例を示すブロック図である。図9では、デジタルTV変換ユニット/送信機60Bは、図5に示すデジタルTV変換ユニット/送信機60の一例であり得るが、チャネル識別器62Bは、図5に示すチャネル識別器62の一例であり得る。デジタルTV変換ユニット/送信機60Bおよびチャネル識別器62Bは、それぞれメモリデバイス112Bからの情報を記憶し、検索し得る。
【0132】
デジタルTV変換ユニット/送信機60Aと同様に、デジタルTV変換ユニット/送信機60Bは、1つまたは複数のコーデック/トランスコーダ100Bと、トランスポートエンコーダ/マルチプレクサ102Bと、誤り訂正エンコーダ104Bと、ATSC変調器106Bと、RFデュプレクサ/スイッチ108Bと、送信機110Bとを含む。1つまたは複数のクロック114Bは、デジタルTV変換ユニット/送信機60Bとチャネル識別器62Bの両方によって利用され得る。
【0133】
図7Bのチャネル識別器62Bは、チャネル識別器62Bが、デジタルTV帯域データベースにインターフェースするデータベースマネージャを含まない図7Bのチャネル識別器62Aとは異なる。図8では、チャネル識別器62Bは、スペクトルセンサ118Bのみを含む。図8の例中にジオロケーション機能が実装されないので、通信デバイス58Bは、ジオロケーションセンサを含まない。チャネルセレクタ120Bは、スペクトルセンサ118Bから受信された入力に基づいてブロードキャスト送信のために1つまたは複数の利用可能なチャネルを識別した。チャネルセレクタ120Bはまた、随意のチャネル選択インターフェース122Bを介して利用可能なチャネルのリストからチャネルのユーザ選択を受信し得る。利用可能なチャネルのリストは、スペクトルセンサ118Bによって与えられる感知信号情報に基づいてチャネル選択インターフェース122B上に提示され得る。
【0134】
図10は、図1〜図6のいずれかに示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイスによるデータ通信のために実装され得るプロトコルスタックの一例を示す概念図である。単に説明のために、以下の図10の説明では、プロトコルスタックは、図6の通信デバイス82によって実装されると仮定される。
【0135】
図10の概念図に示すように、例示的なプロトコルスタックは、物理レイヤ、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ、ミドルウェアレイヤ、アプリケーションレイヤ、およびサービスレイヤにおいて例示的なレイヤを含む。通信デバイス82は、通信プロトコルスタック内の様々なレイヤにおいて複数のレイヤ要素を含み得る。これらの要素のうちの様々な要素が、図6におけるワイヤレスネットワーク80を介した通信デバイス82と通信デバイス72との間のワイヤレス通信など、ローカルネットワーク上でのワイヤレス通信を実装するために含まれ得る。ローカルワイヤレスネットワークは、Wi−FiまたはBluetooth(登録商標)ネットワークなど、ワイヤレスローカルエリアネットワークを備え得る。
【0136】
このワイヤレス通信を可能にするために、プロトコルスタックは、物理レイヤとMACレイヤの両方においてローカルワイヤレスレイヤ要素(たとえば、Wi−Fi通信のための802.11g/nレイヤ要素)を含み得る。また、トランスポートレイヤ要素がミドルウェアレイヤにおいて実装され得る。たとえば、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)、またはReal−time Transport Protocol(RTP)/ユーザデータグラムプロトコル(UDP)がミドルウェアレイヤにおいて実装され得る。場合によっては、これらのレイヤ要素は送信機/受信機84によって実装され得る。
【0137】
また、様々なレイヤ要素が、図6におけるワイヤレスネットワーク90を介した通信デバイス82とデジタルTV受信機96との間のワイヤレス通信など、デジタル放送ネットワーク上でのワイヤレス通信を実装するために含まれ得る。デジタル放送ネットワークは、ATSC規格に準拠するネットワークなど、デジタルTVネットワークを備え得る。
【0138】
これらの通信のサポートを行うために、プロトコルスタックは、物理レイヤにおいて(たとえば、ATSCの)スペクトル感知要素および変調/送信レイヤ要素を含み得る。スペクトル感知要素は、ワイヤレスネットワーク90内の1つまたは複数の利用可能なチャネルなど、スペクトル内のホワイトスペースを識別することを試み得る。変調/送信レイヤ要素は、デジタルTV受信機96に、利用可能なホワイトスペース上での送信を与えることが可能であり得る。いくつかの例では、スペクトル感知要素および変調/送信レイヤ要素は、チャネル識別器88および/または送信機/受信機84によって実装され得る、物理レイヤにおけるホワイトスペースコグニティブ無線要素内に含まれ得る。
【0139】
チャネル識別器88はまた、識別されたホワイトスペース内の1つまたは複数の利用可能なチャネルを選択するために、MACレイヤにおいて周波数選択レイヤ要素を実装し得る。また、MACレイヤにおいて1つまたは複数の誤り訂正機能を実行するために、MACレイヤにおいて、誤り訂正要素(たとえば、ATSC前方誤り訂正またはFEC)が実装され得る。
【0140】
ワイヤレスネットワーク90を介したデジタルTV受信機96へのトランスポートストリーム通信(たとえば、MPEG−2 TS、トランスポートストリーム)のために、ミドルウェアレイヤにおいて、トランスポートストリームレイヤ要素が実装され得る。いくつかの例では、チャネル同調要素がミドルウェアレイヤにおいて実装され得、チャネル同調要素は、デジタルTV受信機96などのデータ受信機に(たとえば、IR通信を介して)チャネル情報を伝達するためのチャネル送信機(たとえば、図1に示すチャネル送信機11)によって実装され得る。
【0141】
図10に示す例示的なプロトコルスタックのアプリケーションレイヤ内に、様々な異なるレイヤ要素が実装され得る。このレイヤに、様々な異なるエンコーダおよび/またはトランスコーダが実装され得る。たとえば、ビデオ、オーディオ、および/または対話性/補助(たとえば、カーソル/アイコン)データのためのエンコーダおよび/またはトランスコーダが与えられ得る。これらのレイヤ要素は、図6に関して前に説明したコーデック/トランスコーダ86によって実装され得る。一例では、オーディオエンコーダ/トランスコーダレイヤ要素は、AC−3トランスコーディング、またはMPEG−I Layer IIトランスコーディングに、AAC(Advanced Audio Coding)のサポートを与え得る。一例では、ビデオエンコーダ/トランスコーダレイヤ要素は、MPEG−2トランスコーディングにMPEG−4(part2)のサポートを与え得る。
【0142】
図10に示すように、アプリケーションレイヤはまた、ワイヤレス通信のための、通信デバイス82によって実装される2つのアプリケーション、すなわち通信デバイス72とのローカルワイヤレス通信をサポートする第1のワイヤレス通信アプリケーションと、デジタルTV受信機96へのデジタルテレビジョン放送ネットワーク中の識別されたホワイトスペース上でのワイヤレス通信をサポートする第2のワイヤレス通信アプリケーションとを含む。いくつかの事例では、これらのアプリケーションは、通信デバイス82内のクライアントアプリケーション内に含まれ得る。
【0143】
最後に、サービスレイヤにおいて、通信デバイス82は、図7Bの例に示したものなど、スクリーン共有およびワイヤレスディスプレイのサポートを与える。通信デバイス82との対話性を通して、通信デバイス72のディスプレイ73上に表示されたデータは、デジタルTV受信機96を含むデジタルTV92上のワイヤレスディスプレイのために拡張され得る。通信デバイス72は、ワイヤレスネットワーク80を介して通信デバイス82にそのようなデータをワイヤレス通信することが可能であり、通信デバイス82は、そのデータを、ワイヤレスネットワーク90を介して、デジタルTV92上で表示するためにワイヤレス通信することが可能である。
【0144】
図11は、第1の通信デバイスによって第2の通信デバイスに送信され得るデータの例示的なデータフォーマットを示す概念図である。一例では、図11に示す例示的なデータフォーマットは、ある通信デバイス(たとえば、通信デバイス72)から別の通信デバイス(たとえば、通信デバイス82)に送られるビデオデータ(たとえば、MPEG−4データ)のビットストリーム構造を備え得る。
【0145】
図11に示すように、例示的なデータフォーマット、またはデータ構造は、異なるレベルにおいて複数の異なるデータ要素を含む。たとえば、図11のデータフォーマットに準拠する、またはそれに従ってフォーマットされたデータは、マクロブロック(MB)レベルにおいて、スライスレベルにおいて、フレームレベルにおいて、およびGOV(ビデオオブジェクトプレーンのグループ)レベルにおいて、データ要素を含み得る。
【0146】
MBレベルは、1つまたは複数のマクロブロック162A〜162N、また、追加のデータまたはヘッダ情報160を含み得る。ヘッダ/データ160はビデオパケットヘッダを含み得る。各マクロブロック162A〜162Nはマクロブロックヘッダを含み得る。このMBレベルにおいて、図11に示すマクロブロックヘッダ情報の1つまたは複数のグループがあり得る。
【0147】
スライスレベルは、1つまたは複数のビデオパケット166A〜166N、また、追加のデータまたはヘッダ情報164を含み得る。図11に示すように、各ビデオパケット166A〜166Nは、MBレベルからのデータを備え得る。したがって、ビデオパケット166Nは、マクロブロック162A〜162Nとヘッダ/データ160とを備え得る。他のビデオパケットの各々(たとえば、ビデオパケット166A)はまた、マクロブロック162A〜162Nと同様の1つまたは複数のマクロブロック、またヘッダ/データ160と同様の追加のヘッダ情報もしくはデータを備え得る。スライスレベルにおけるヘッダ/データ164は、構成情報、マーカービット、時間情報、コーディングタイプ情報(たとえば、VOPコーディングタイプ情報)、または(たとえば、MPEG−4ビットストリーム構造内の)他の情報など、様々な情報を含み得る。
【0148】
フレームレベルは、1つまたは複数のビデオオブジェクトプレーン(VOP)170A〜170N、および追加のデータまたはヘッダ情報168を含み得る。各VOP170A〜170Nは、スライスレベルからのデータを備え得る。たとえば、VOP170Nは、ビデオパケット166A〜166Nとヘッダ/データ164とを備え得る。他のVOPの各々(たとえば、VOP170A)はまた、1つまたは複数のビデオパケット、および追加のヘッダ情報またはデータを備え得る。フレームレベルにおけるヘッダ/データ168は、ユーザデータなど、様々なタイプの情報を含み得る。
【0149】
GOVレベルは、1つまたは複数のGOV174A〜174N、および追加のデータまたはヘッダ情報172を含み得る。各GOV174A〜174Nは、フレームレベルからのデータを備え得る。たとえば、GOV174Nは、VOP170A〜170Nとヘッダ/データ168とを備え得る。他のGOVの各々(たとえば、GOV174A)はまた、1つまたは複数のVOP、および追加のヘッダ情報またはデータを備え得る。GOVレベルにおけるヘッダ/データ172は、(たとえば、MPEG−4ビットストリームの)構成情報を含む様々なタイプの情報を含み得る。
【0150】
図11に示すデータフォーマット、または構造はまた、プログラムまたはシーケンスレベルヘッダ情報190を含む。ヘッダ情報190は、様々なタイプの情報を含み得る。たとえば、ヘッダ情報190は、プロファイル/レベル情報178、ヘッダ情報180、およびオブジェクト/オブジェクトレイヤ情報182を含み得る。ヘッダ情報190は、随意にユーザデータ176を含み得る。
【0151】
オブジェクト/オブジェクトレイヤ182は、GOVレベルにおけるデータ(たとえば、GOV174A〜174Nおよびヘッダ/データ172)を備え得る、ビデオオブジェクトレイヤを含み得る。オブジェクト/オブジェクトレイヤ182中のビデオオブジェクトレイヤは、(たとえば、MPEG−4構造の)ビジュアルオブジェクトの一部であり得るビデオオブジェクト内に含まれ得る。ヘッダ情報180は、ビデオ信号タイプ情報、ビデオオブジェクト識別子、およびオブジェクトタイプなど、様々なタイプの情報を含み得る。プロファイル/レベル178は、データフォーマットまたは構造に固有であり得るプロファイル情報を含む。ヘッダ情報190はさらに随意に、特定のユーザによって与えられ得るか、または特定のユーザのためにカスタマイズされ得るユーザデータ176を含み得る。
【0152】
上記で説明したように、図11に示す例示的なデータフォーマットは、ある通信デバイス(たとえば、通信デバイス72)から別の通信デバイス(たとえば、通信デバイス82)に送られるビデオデータ(たとえば、MPEG−4データ)のビットストリーム構造を備え得る。通信デバイス82など、データを受信する通信デバイスは、別のネットワーク(たとえば、ワイヤレスネットワーク90)上でのワイヤレス通信のために使用され得る異なるフォーマットにデータを変換するために、1つまたは複数のコーデックおよび/またはトランスコーダ(たとえば、コーデック/トランスコーダ86)を使用し得る。
【0153】
多くの場合、トランスコーディング動作は、ヘッダ情報190などのヘッダ情報を異なるフォーマットにトランスコードするだけであり得る。これらの事例では、GOVレベル、フレームレベル、スライスレベル、およびマクロブロックレベル内のデータは、全くトランスコードされず、そのままであり得る。たとえば、トランスコーダが、図11に示すフォーマットに準拠するMPEG−4フォーマットから、MPEG−2フォーマットにデータをトランスコードする場合、トランスコーダは、ヘッダ情報190をMPEG−2に準拠するフォーマットにトランスコードするだけであり得る。ヘッダトランスコーディングのこの形態は、通信デバイス内の処理効率を増加させながら、レイテンシおよび電力消費量を最小限に抑えるのを助け得る。エントロピー符号化、さらには部分エントロピー符号化が実行される場合、コーデックおよび/またはトランスコーダ(たとえば、コーデック/トランスコーダ86)はまた、ヘッダトランスコーディングを実行するだけであり得る。これらの場合、コーデックは、MPEG−4のためのハードウェアアクセラレータを利用し得るMPEG−2エントロピーエンコーダを備え得る。
【0154】
いくつかの例では、図11に示すデータフォーマットのデータを送った通信デバイス(たとえば、図6中のデバイス72)が、ある方法でGOVレベル、フレームレベル、スライスレベル、および/またはMBレベル中のデータを符号化したとき、コーデック/トランスコーダ(たとえば、図6のコーデック/トランスコーダ86)は、ヘッダトランスコーディングのみを実行し得る。たとえば、通信デバイス72が、図11に示すデータフォーマットに従ってMPEG−4データを通信デバイス82に送り、通信デバイス82が、MPEG−2データフォーマットのデータをデジタルTV受信機96に送る必要がある場合、通信デバイス82と通信デバイス72とは、上記で前に説明したように、MPEG−2によってサポートされないMPEG−4符号化のいくつかの特徴を回避することを判断し得る。すなわち、通信デバイス72のコーデック76は、MPEG−4とMPEG−2とによって通常サポートされる特徴のサブセットを利用してMPEG−4フォーマットにデータを符号化し、他の特徴(たとえば、無制限動きベクトル、Bフレーム、インターレースコーディング)を回避し得る。これらの場合、コーデック/トランスコーダ86がヘッダ限定トランスコーディングを実行することが可能であり、それが通信デバイス72から受信した、マクロブロックデータ、スライスデータ、フレームデータ、またはGOVデータをトランスコードする必要がないことがある。
【0155】
他の例では、コーデック/トランスコーダは、ヘッダトランスコーディングおよび/または他のデータトランスコーディングを実行し得る可能性がある。たとえば、場合によっては、トランスコーダは、デジタル放送ネットワークを介してデジタルTV受信機に送られるフォーマット(たとえば、MPEG−2)にデータを適切に変換するために、図11に示すマクロブロック、スライス、フレーム、および/またはGOVレベルのうちの1つまたは複数の中のデータを潜在的にトランスコードし得る。
【0156】
図12は、図1〜図6のいずれかに示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイスによって実行され得る方法の一例を示す流れ図である。通信デバイスは、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを(たとえば、チャネル識別器を使用して)識別する(200)。通信デバイスは、(たとえば、データ受信機を使用して)第2の異なる通信デバイスから送られたデータを受信し(202)、次いで、デジタル放送スペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて(たとえば、データ送信機を使用して)データを送信し、送信されるデータは、デジタル放送フォーマットに準拠する(204)。
【0157】
いくつかの例では、通信デバイスは、デジタル放送テレビジョンスペクトルの未使用部分中の少なくとも1つのチャネルを識別し、デジタル放送テレビジョンスペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデジタル放送フォーマットに従ってデータを送信する。いくつかの例では、通信デバイスは、テレビジョン帯域ホワイトスペースを識別することによって、少なくとも1つのチャネルを識別し得る。デジタル放送フォーマットは、ほんのいくつかの非限定的な例を挙げると、ATSCフォーマット、T−DMBフォーマット、DVBフォーマット、Integrated Services Digital Broadcasting Terrestrialフォーマット、またはMPEG−TSフォーマットを備え得る。
【0158】
いくつかの例では、第2の通信デバイスはドッキングされ得る。いくつかの例では、第2の通信デバイスから送られたデータを受信することは、ワイヤレスネットワーク上で第2の通信デバイスから送られたデータを受信することを含み得、ワイヤレスネットワークは、デジタル放送スペクトルのための放送ネットワークとは異なり得る。
【0159】
第2の通信デバイスから送られたデータは、第2の通信デバイスの表示情報を含み得る。表示情報は、第2の通信デバイス上でレンダリングされる1次表示データを含み得、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第1の通信デバイスからデータを送信することは、1次表示データを送信することを含み得る。しかしながら、いくつかの事例では、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第1の通信デバイスからデータを送信することは、第2の通信デバイスによって表示される1次表示データとは異なる2次表示データを送信することを含み得る。たとえば、これは、第2の通信デバイスのユーザが、第2の通信デバイスのディスプレイスクリーン上に収まり得ないコンテンツ(たとえば、ウェブページ、デスクトップ情報)を見ることを希望し得るときに行われ得る。
【0160】
いくつかの例では、第2の通信デバイスから送られたデータは、第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスによって与えられるデータを含み得、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第1の通信デバイスからデータを送信することは、ヒューマンインターフェースデバイスによって外部デバイスに与えられるデータを送信することを含み得、ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられるデータは、外部デバイスによって表示されるアイコンを制御するために外部デバイスによって使用されることが可能である。第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスは、タッチスクリーンなど、タッチインターフェースを備え得る。したがって、第2の通信デバイスのタッチスクリーンは、たとえば、外部デバイス(たとえば、テレビジョンスクリーン)のディスプレイ上のカーソルまたは他のアイコンを制御するタッチパッドとして使用され得る。
【0161】
通信デバイスは、第2の通信デバイスから第1のデータフォーマットのデータを受信し得、通信デバイスは、第1のデータフォーマットのデータを第2のデータフォーマットのデータに変換し得、第2のデータフォーマットはデジタル放送フォーマットに準拠する。次いで、通信デバイスは、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第2のフォーマットのデータを送信し得る。第1のデータフォーマットのデータおよび第2のデータフォーマットのデータはそれぞれ、オーディオデータ、ビデオデータ、テキストデータ、音声データ、グラフィックスデータ、および補助対話性データのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0162】
場合によっては、通信デバイスは、第2のデータフォーマットに準拠する符号化されたデータを生成するように、第1のデータフォーマットのデータを符号化することによって、第1のデータフォーマットのデータを第2のデータフォーマットのデータに変換し得る。場合によっては、通信デバイスは、第1のデータフォーマットのデータを第2のデータフォーマットのデータにトランスコードすることによって、第1のデータフォーマットのデータを第2のデータフォーマットのデータに変換し得る。通信デバイスは、第1のデータフォーマットと第2のデータフォーマットの両方に共通であり、その両方によってサポートされる特徴のセットに基づいて、第1のデータフォーマットのデータを第2のデータフォーマットのデータにトランスコードし得る。場合によっては、通信デバイスは、第2のデータフォーマットを指定するために情報を第2の通信デバイスに送り得る。
【0163】
例示のためにのみ説明され、限定するものとみなされるべきでない特定の一例では、通信デバイスは、ビデオデータを第1のデータフォーマットから第2のデータフォーマットのビデオデータにトランスコードし得る。第1のデータフォーマットはMPEG−4フォーマットを備え得、第2のデータフォーマットはMPEG−2フォーマットを備え得る。
【0164】
通信デバイスが静穏化ユニット(たとえば、図2の静穏化ユニット15)を含む場合、通信デバイスは、少なくとも1つの時間間隔中に、少なくとも1つの識別されたチャネルが使用のために利用可能であり続けるかどうかを検出し得る。少なくとも1つの時間間隔中に、通信デバイスは、データを送信することを控え得る。
【0165】
いくつかの例では、通信デバイスは、少なくとも1つの識別されたチャネルがさらなる使用のためにもはや利用可能でないと判断し、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能である少なくとも1つの他のチャネルを識別し得る。通信デバイスは、第2の通信デバイスから送られた追加のデータを受信し、デジタル放送スペクトルの少なくとも1つの他の識別されたチャネルにおいて追加のデータを送信し得、送信される追加のデータはデジタル放送フォーマットに準拠する。通信デバイスがチャネル送信機(たとえば、図1のチャネル送信機11)を含む場合、通信デバイスは、第3のデバイス(たとえば、データ受信機9のうちの1つまたは複数)に、少なくとも1つのメッセージを送信し得、少なくとも1つのメッセージは、第3のデバイスが、少なくとも1つの識別されたチャネルから少なくとも1つの他の識別されたチャネルへのチャネル変更を判断することを可能にする情報を含んでいる。
【0166】
通信デバイスは、スペクトルセンサ(たとえば、図8のスペクトルセンサ118Aまたは図9の118B)を含み得る。通信デバイスは、スペクトルセンサを使用して、少なくとも1つのチャネルを識別し得る。いくつかの例では、通信デバイスは、デジタルTV帯域データベース(たとえば、図8のデータベース128)にさらにアクセスし得る。これらの例では、通信デバイスは、少なくとも1つのチャネルを識別するために、デジタルTV帯域データベースにさらにアクセスし得る。
【0167】
いくつかの例では、通信デバイスは、デジタル放送スペクトルの複数の利用可能なチャネルを識別し得る。通信デバイスは、複数の利用可能なチャネルのうちの少なくとも1つの(たとえば、通信デバイス自体からの、または別のデバイスからの)選択を受信し、選択されたチャネルの少なくとも1つにおいてデータを送信し得る。いくつかの事例では、通信デバイスは、複数の利用可能なチャネルのうちの少なくとも1つの、通信デバイスからの自動選択に基づく選択を受信し得る。他の場合には、通信デバイスは、別のデバイス(たとえば、第2の通信デバイス)に、識別された複数の利用可能なチャネルの指示を送り得る。これらの場合、通信デバイスは、他のデバイスから、複数の利用可能なチャネルのうちの少なくとも1つの選択を受信し得る。
【0168】
本開示で説明する技法は、汎用マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、または他の同等の論理デバイスのうちの1つまたは複数の内に実装され得る。したがって、本明細書で使用する「プロセッサ」または「コントローラ」という用語は、前述の構造、または本明細書で説明する技法の実装に好適な他の構造のうちのいずれか1つまたは複数を指すことがある。
【0169】
本明細書で説明した様々な構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの任意の適切な組合せによって実現され得る。図では、様々な構成要素は、別々のユニットまたはモジュールとして示される。しかしながら、これらの図を参照しながら説明した様々な構成要素のすべてまたはいくつかは、共通ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェア内の組合せユニットまたはモジュールに統合され得る。したがって、構成要素、ユニット、またはモジュールとしての特徴の表現は、説明しやすいように特定の機能的特徴を強調するものであり、別々のハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェア構成要素によるそのような特徴の実現を必ずしも必要としない。場合によっては、様々なユニットは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラマブルプロセスとして実装され得る。
【0170】
モジュール、デバイス、または構成要素として本明細書で説明した特徴は、集積論理デバイスに一緒に、または個別であるが相互運用可能な論理デバイスとして別々に実装され得る。様々な態様では、そのような構成要素は、少なくとも部分的に、集積回路チップまたはチップセットなど、まとめて集積回路デバイスと呼ばれることがある1つまたは複数の集積回路デバイスとして形成され得る。そのような回路は、単一の集積回路チップデバイス中、または複数の相互運用可能な集積回路チップデバイス中に設けられ得、様々な画像、ディスプレイ、音声、または他のマルチメディアアプリケーションおよびデバイスのいずれかにおいて使用され得る。いくつかの態様では、たとえば、そのような構成要素は、ワイヤレス通信デバイスハンドセット(たとえば、モバイル電話ハンドセット)などのモバイルデバイスの一部を形成し得る。
【0171】
ソフトウェアで実装した場合、これらの技法は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、上記で説明した方法のうちの1つまたは複数を実行する命令をもつコードを備えるコンピュータ可読データ記憶媒体によって少なくとも部分的に実現され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、パッケージング材料を含むことがあるコンピュータプログラム製品の一部を形成し得る。コンピュータ可読媒体は、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)などのランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、電気消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、埋込みダイナミックランダムアクセスメモリ(eDRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、フラッシュメモリ、磁気または光学データ記憶媒体を備え得る。利用される任意のソフトウェアは、1つまたは複数のDSP、汎用マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、または他の等価の集積またはディスクリート論理回路など、1つまたは複数のプロセッサによって実行され得る。
【0172】
様々な態様について本開示で説明した。これらおよび他の態様は特許請求の範囲内に入る。
【技術分野】
【0001】
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2009年8月26日に出願された米国特許出願12/547,834号の一部継続出願である。本出願はまた、各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2009年7月17日に出願された米国仮出願61/226,608号、および2010年1月15日に出願された米国仮出願61/295,495号の利益を主張する。
【0002】
本開示は、ネットワークにおけるデータの送信に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、ワイヤレスHDMI(高品位マルチメディアインターフェース)など、マルチメディアデータのワイヤレスディスプレイのためのいくつかのソリューションが開発中である。これらのソリューションの主目的は、特定のコンポーネント(たとえば、セットトップボックス、デジタル多用途ディスク(DVD)プレーヤ、コンピューティングデバイス)とディスプレイデバイスとの間のHDMIケーブルに取って代わることである。
【0004】
いくつかのプロバイダは、非圧縮ビデオの送信のためのプロプライエタリ(proprietary)方法を使用するソリューションを開発した。他のソリューションは、民生用電子デバイス(たとえば、ゲーム機またはDVDプレーヤ)をターゲットにし、ホスト側とクライアント側の両方で専用ハードウェアを必要とし得る。そのような専用デバイスの電力消費量は極めて高いことがある。さらに、いくつかのソリューションにおける非圧縮ビデオの送信は、より高解像度のデータ送信をサポートする拡張能力を制限することがある。いくつかの技術は、汎用ディスプレイ拡張能力を可能にするために、ローカルワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fi)上のモバイル通信デバイスのためのワイヤレスディスプレイ拡張を提供する。
【発明の概要】
【0005】
概して、本開示は、スペクトルの1つまたは複数の識別されたチャネルを使用してデータを送信するための技法に関する。いくつかの技法は、データ受信機および/またはテレビジョンなどの1つまたは複数の他の受信デバイスへの、通信デバイスから受信したデータのワイヤレス送信を可能にし得る。様々な事例において、これらの技法は、ソースデータを与えるソース通信デバイスと他の受信デバイスとの両方にワイヤレス結合されたスタンドアロンデバイスによって実施され得る。場合によっては、スタンドアロンデバイスは、第1のフォーマットから、受信デバイスが容易に使用できる別のフォーマットにデータを変換するトランスコーディング動作を実行し得る。
【0006】
例示的な方法は、第1の通信デバイスを用いて、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別することと、第1の通信デバイスを用いて、第2の通信デバイスから送られたデータを受信することとを備え得る。本方法は、デジタル放送スペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第1の通信デバイスからデータを送信することであって、送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠する、送信することをさらに備える。
【0007】
例示的な通信デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、チャネル識別器と、受信機と、送信機とを備え得る。チャネル識別器は、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別するように、1つまたは複数のプロセッサによって動作可能である。受信機は、第2の通信デバイスから送られたデータを受信するように、1つまたは複数のプロセッサによって動作可能である。送信機は、デジタル放送スペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデータを送信するように、1つまたは複数のプロセッサによって動作可能であり、送信されるデータはデジタル放送フォーマットに準拠する。
【0008】
例示的なコンピュータ可読記憶媒体は、通信デバイスの1つまたは複数のプロセッサに、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別することと、第2の通信デバイスから送られたデータを受信することと、送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠しており、デジタル放送スペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデータを送信することと、を行わせるための命令を備える。
【0009】
本開示で説明する技法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せで実施され得る。たとえば、様々な技法が、1つまたは複数のプロセッサによって実施または実行され得る。本明細書で使用するプロセッサは、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、または他の等価の集積またはディスクリート論理回路を指すことがある。ソフトウェアは、1つまたは複数のプロセッサによって実行され得る。本技法を実行する命令を備えるソフトウェアは、最初にコンピュータ可読媒体に記憶され、プロセッサによってロードされ実行され得る。
【0010】
したがって、本開示はまた、プロセッサに、本開示で説明する様々な技法のいずれかを実行させる命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体をも考慮に入れている。場合によっては、コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラム記憶製品の一部をなすことがあり、コンピュータプログラム記憶製品は、製造業者に販売されることがあり、および/またはデバイス中で使用されることがある。コンピュータプログラム製品はコンピュータ可読媒体を含むことがあり、場合によってはパッケージング材料を含むこともある。
【0011】
1つまたは複数の態様の詳細を添付の図面および以下の説明に記載する。他の特徴、目的、および利点は、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】ワイヤレス通信が可能である複数の通信デバイスと1つまたは複数のデータ受信機との一例を示すブロック図。
【図2】図1に示された通信デバイスのうちの1つの中に含まれ得るデータ変換ユニット/送信機のさらなる詳細の一例を示すブロック図。
【図3】ワイヤレスネットワークを介して第2の通信デバイスと通信する第1の通信デバイスであって、第2の通信デバイスがワイヤレスネットワークを介して1つまたは複数のデータ受信機と通信する、第1の通信デバイスの一例を示すブロック図。
【図4】ワイヤレスネットワークを介して第2の通信デバイスと通信する第1の通信デバイスであって、第2の通信デバイスがワイヤレスネットワークを介して1つまたは複数のデータ受信機/出力デバイスと通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図。
【図5】ワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fiネットワーク)を介して第2の通信デバイスと通信する第1の通信デバイス(たとえば、ハンドセット、ラップトップ)であって、第2の通信デバイスがワイヤレスネットワーク(たとえば、ATSC放送ネットワーク)を介してデジタルテレビジョン(TV)受信機と通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図。
【図6】ワイヤレスネットワークを介して第2の通信デバイスと通信する第1の通信デバイスであって、第2の通信デバイスがワイヤレスネットワークを介してデジタルテレビジョン(TV)受信機と通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図。
【図7A】第1のデバイスから第2のデバイスにワイヤレス送信され、その後、表示するために第2のデバイスによってTVに送信される表示データの一例を示す概念図。
【図7B】第1のデバイスから第2のデバイスにワイヤレス送信され、その後、表示するために第2のデバイスによってTVに送信される表示データの一例を示す概念図。
【図8】図5に示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイス内に実施され得る、チャネル識別器と連動する、変換ユニット/送信機の一例を示すブロック図。
【図9】図5に示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイス内に実施され得る、チャネル識別器と連動する、変換ユニット/送信機の別の例を示すブロック図。
【図10】図1〜図6のいずれかに示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイスによるデータ通信のために実施され得るプロトコルスタックの一例を示す概念図。
【図11】第1の通信デバイスによって第2の通信デバイスに送信され得るデータの例示的なデータフォーマットを示す概念図。
【図12】図1〜図6のいずれかに示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイスによって実行され得る方法の一例を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、1つまたは複数のワイヤレスネットワーク7を介したワイヤレス通信が可能である複数の通信デバイス1、2と1つまたは複数のデータ受信機9との一例を示すブロック図である。通信デバイス1は、通信デバイス2からデータを受信し、データをデータ受信機9に送ることが可能である。場合によっては、データは、オーディオデータ、ビデオデータ、テキストデータ、音声データ、およびグラフィックスデータのうちの少なくとも1つを含むマルチメディアデータを備え得る。
【0014】
いくつかの事例では、ワイヤレスネットワーク7は、Wi−Fi(Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)802.11規格)を介した通信など、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を介した通信のためのサポートを提供するネットワークを備え得る。いくつかの事例では、ワイヤレスネットワーク7は、Bluetooth(登録商標)を介した通信など、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)を介した通信のためのサポートを提供するネットワークを備え得る。場合によっては、ワイヤレスネットワーク7は、以下でより詳細に説明するように、ほんのいくつかの例を挙げれば、Advanced Television Systems Committee(ATSC)フォーマット(ATSC M/H(ATSCモバイル/ハンドヘルド)フォーマットを含み得る)、Digital Video Broadcasting(DVB)フォーマット、Terrestrial Digital Multimedia Broadcasting(T−DMB)フォーマット、Integrated Services Digital Broadcasting Terrestrial(ISDB−T)フォーマット、または国際規格ISO/IEC(International Electrotechnical Commission)13818−1によって与えられるMoving Picture Experts Group Transport Stream(MPEG−TS)フォーマットなど、デジタル放送フォーマットのためのデジタル放送スペクトル上の通信のためのサポートを提供するネットワークを備え得る。ATSC規格は、デジタルテレビジョン伝送のためにAdvanced Television Systems Committeeによって開発された規格のセットである。ATSC M/H規格は、モバイルテレビジョン伝送のためにAdvanced Television Systems Committeeによって開発された規格のセットである。本明細書で使用する、「ATSC」は、デジタルテレビジョン(DTV)のためのATSC規格および/またはATSC M/H規格を含む任意のATSC関連規格を含み、指す。DVB規格は、デジタルテレビジョン用の国際的に容認されたオープン規格のスイートであり、欧州電気通信標準化機構(European Telecommunications Standards Institute)(ETSI)と欧州電気標準化委員会(European Committee for Electrotechnical Standardization)(CENELEC)と欧州放送連合(European Broadcasting Union)(EBU)との合同技術委員会(Joint Technical Committee)(JTC)によって公開されている。DMBは、モバイルデバイスにマルチメディアデータを送るためのデジタル無線伝送技術である。ISDBは、デジタルテレビジョンおよびデジタル無線のための日本の規格である。
【0015】
デジタル放送フォーマットは、固有または特定の宛先が、送信されたデータ中に与えられないか、またはそれによって指定されない放送フォーマットであり得る。たとえば、デジタル放送フォーマットは、ブロードキャストされたデータパケットまたはユニットのヘッダがいかなる宛先アドレスをも含まないフォーマットを備え得る。
【0016】
場合によっては、ワイヤレスネットワーク7は、赤外線または他の無線周波数通信など、他のワイヤレス通信のためのサポートをさらに提供し得る。これらのワイヤレス通信は、通信デバイス1がチャネル情報をデータ受信機9に与えることを可能にし得る。
【0017】
いくつかの例では、通信デバイス2は、ワイヤレスネットワーク7を介して通信デバイス1とワイヤレス通信することが可能であり、通信デバイス2はワイヤレスネットワーク7と通信する(たとえば、図1中の通信デバイス2とワイヤレスネットワーク7との間の点線)。しかしながら、他の例では、通信デバイス1または通信デバイス2は、他方に対してドッキングまたは場合によっては結合され得、その場合、これらのデバイスは、ワイヤレスネットワーク7を使用しない直接通信を有し得る(たとえば、図1中の通信デバイス2と通信デバイス1との間の点線)。
【0018】
通信デバイス1は、指定されたロケーションにおいてデータを送信または受信する、1つまたは複数のデバイスの固定システム、あるいは1つまたは複数のデバイスのモバイルシステムを備え得る。各デバイスは、1つまたは複数のプロセッサを備え得る。通信デバイス1は、1つまたは複数のスタンドアロンデバイスを備え得るか、またはより大きいシステムの一部であり得る。たとえば、通信デバイス1は、他のデバイスとワイヤレス通信するポータブルデバイスの周辺デバイスおよび/またはアクセサリを含む1つまたは複数の周辺デバイス(たとえば、キーボード、マウス)を備え得る。通信デバイス1はまた、データ受信機9など、複数の異なるデバイスへのメディアデータを妨害することが可能であるメディアサーバを備えるか、またはメディアサーバ内に含まれ得る。場合によっては、通信デバイス1は、上記で説明したデバイスの一部または全部において使用され得る、1つまたは複数の集積回路、あるいはチップ内に含まれる構成要素を含み得る。
【0019】
通信デバイス1は、ワイヤレスネットワーク7を介して通信デバイス2とワイヤレス通信することが可能である。たとえば、通信デバイス1は、通信デバイス2のデータ送信機/受信機4によって送信されたデータを受信し得る。通信デバイス2はまた、指定されたロケーションにおいてデータを送信または受信する、1つまたは複数のデバイスの固定システム、あるいは1つまたは複数のデバイスのモバイルシステムを備え得る。各デバイスは、1つまたは複数のプロセッサを備え得る。通信デバイス2は、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、ワイヤレスモバイルハンドセットまたはデバイス)、デジタルカメラ、デジタルテレビジョン(TV)、ビデオカメラ、テレビ電話、デジタルマルチメディアプレーヤ、携帯情報端末(PDA)、ビデオゲーム機、パーソナルコンピュータまたはラップトップデバイス、スマートブック/スマートフォン、あるいは他のビデオデバイスを備えるか、またはその一部であり得る。場合によっては、通信デバイス2は、上記で説明したデバイスの一部または全部において使用され得る、1つまたは複数の集積回路、あるいはチップ内に含まれる構成要素を含み得る。
【0020】
いくつかの例では、通信システム1は、ビデオゲームまたはゲームアプリケーションのために使用され得る。これらの例では、通信システム1の1人または複数のユーザは、通信システム1へのネットワーク接続(たとえば、ワイヤレスネットワーク接続)を介して他のユーザとの任意の対話型アプリケーションを含む、1つまたは複数のゲームをプレイし得る。リアルタイム情報を含む、ゲーム用のグラフィックスおよび/またはビデオデータは、データ受信機9に与えられ得、次いで、データ受信機9に結合された別個のディスプレイデバイス(たとえば、高精細度テレビジョンまたはディスプレイデバイス)上に表示され得る。この方式では、ユーザは、この別個のディスプレイデバイス上でゲームアプリケーション用の表示データを閲覧し得る。
【0021】
図1に示すように、通信デバイス1は、チャネル識別器5に結合されたデータ変換ユニット/送信機3を含み得る。通信デバイス1は、データを受信し、処理し、生成することが可能である。たとえば、通信デバイス1は、セルラーネットワーク、ローカルおよび/またはパーソナルワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標))、あるいは、たとえば、ATSC、DVB、ISDB−T、またはT−DMBを含む放送ネットワークを含む、多くの可能な無線またはアクセスネットワークのいずれかの上で(たとえば、通信デバイス2から)データを受信し得る。場合によっては、通信デバイス1は、ワイヤードインターフェース上で、あるいは1つまたは複数の埋込みインターフェースを介してデータを受信し得る。データはまた、カメラまたは他のカムコーダアプリケーション用の画像/ビデオセンサを介して受信されたデータなど、非圧縮フォーマットのデータを備え得る。いくつかの例では、データは、オーディオデータ、ビデオデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、音声データ、またはメタデータのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0022】
いくつかの例では、通信デバイス1は、ワイヤレスネットワーク7のうちの1つであり得るワイヤレスローカルエリアネットワークを介して通信デバイス2からデータを受信し得る。たとえば、いくつかの特定のシナリオでは、通信デバイス1および通信デバイス2は、任意のWLAN(たとえば、Wi−Fi)プロトコルまたはWPAN(たとえば、Bluetooth(登録商標))プロトコルを介して情報を交換し得る。
【0023】
通信デバイス1は、さらに、ワイヤレスネットワーク7を通して、データをデータ受信機9などの1つまたは複数の他のデバイスにブロードキャストするか、または場合によっては送信することが可能である。データ変換ユニット/送信機3は、データを特定のデジタル放送フォーマットに変換することが可能である。たとえば、データ変換ユニット/送信機3は、特定のデジタル放送フォーマット(たとえば、ATSC、DVB、ISDB−T、T−DMB、MPEG−TS)に準拠するフォーマットにデータを符号化し、そのデータを変調し、次いで送信することが可能であり得る。
【0024】
チャネル識別器5は、通信デバイス1のうちの1つまたは複数のデバイスが少なくとも1つの利用可能なチャネルの識別に関与し得る場合、スペクトルのうちの少なくとも1つの利用可能なチャネルを識別することが可能である。たとえば、少なくとも1つの利用可能なチャネルの識別は、通信デバイス1のうちの1つまたは複数のデバイスによって開始され得る。場合によっては、チャネル識別器5は、デジタルテレビジョン放送スペクトルなどのデジタル放送スペクトルの未使用および/または無認可の部分中の少なくとも1つの利用可能なチャネルを識別し得る。場合によっては、少なくとも1つの利用可能なチャネルはテレビジョン帯域ホワイトスペースを備え得る。2008年11月4日に連邦通信委員会(FCC)によって採用され、2008年11月14日にFCC Order 08−260としてリリースされた「Second Report and Order and Memorandum Opinion and Order」において指定されているように、「ホワイトスペース」は、認可されたサービスによって現在使用されておらず、したがって無認可の無線送信機によって使用され得る、放送テレビジョンスペクトルの未使用の部分またはロケーションを備え得る。
【0025】
場合によっては、利用可能なチャネルは、現在占有されていないチャネルを備え得る。一例では、利用可能なチャネルは、許可または認可されたユーザ、たとえば、FCCによって認可されたユーザによって現在使用されていないチャネルを備え得る。一例では、利用可能なチャネルは、認可されたユーザまたは無認可のユーザ、たとえば、他のホワイトスペースチャネルユーザのいずれかによって現在使用されていないチャネルを備え得る。場合によっては、利用可能なチャネルは、別の認可されたユーザから2次ライセンスを取得したユーザによって使用され得るチャネルを備え得る。
【0026】
1つまたは複数の利用可能なチャネルを識別すると、変換ユニット/送信機3は、少なくとも1つの識別された利用可能なチャネルを使用して、ワイヤレスネットワーク7を介してデータをデータ受信機9に送信し得る。場合によっては、通信デバイス1は、通信デバイス1または通信デバイス2内で局所的に動作している1つまたは複数のサービスあるいはアプリケーションの実行に基づいて、上記で説明した行為のうちの1つまたは複数を、自動的にまたはユーザ入力を介してのいずれかで実行する。データ受信機9は、通信デバイス1から受信したブロードキャストデータを復調および/または復号するための機能を含み得る。
【0027】
上記で説明したように、チャネル識別器5は、特定のデジタル放送フォーマットのデジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つの利用可能なチャネルを識別することが可能である。一例では、チャネル識別器5は、1つまたは複数のチャネル範囲または帯域内の信号情報を感知することによって、デジタル放送スペクトル内で少なくとも1つの利用可能なチャネルを識別するために使用されるスペクトルセンサを含み得る。一例では、チャネル識別器5は、現在利用可能である少なくとも1つの利用可能なチャネルを識別するために、データベース(たとえば、図6に示すデータベースなど、デジタルTV帯域データベース)にアクセスし得る。
【0028】
たとえば、通信デバイス1は、たとえば、Global Positioning System(GPS)または他の同様の構成要素、パイロット信号、あるいは(Internet Protocol)アドレスベースのロケーションルックアップサービスを含む他のロケーション技法を使用することによって、それにより通信デバイス1がそれの地理的ロケーションを判断することが可能である、ジオロケーション機能を含み得る。この例では、通信デバイス1は、そのようなロケーション情報をデジタルTV帯域データベースに与え得る。デジタルTV帯域データベースは、ロケーションに基づいてチャネル情報でポピュレートされ得、通信デバイス1によって現在占有されている地理的領域内の任意の利用可能なチャネルのリストを通信デバイス1に与えることが可能であり得る。
【0029】
いくつかの例では、通信デバイス1は、通信デバイス1のインターネットプロトコル(IP)アドレスを使用してロケーション推定を介してそれの地理的ロケーションを判断することが可能であり得る。IPアドレスによるジオロケーションは、通信デバイス1のパブリックIPアドレスを、他の電子的に近隣のサーバ、ルータ、または既知のロケーションを有する他のデバイスのIPアドレスと比較することによって、通信デバイス1の地理的緯度、経度、また潜在的には市、および州を判断する技法である。これらの例では、通信デバイス1は、それのIPアドレスを(たとえば、ワイヤレス通信を介して)外部サーバに与え得る。外部サーバは、既知のロケーションを有する他のデバイスのIPアドレスを含んでいるデータベースにアクセスし得る。外部サーバは、通信デバイス1のIPアドレスを、データベース内に既知のロケーションを有するデバイスのIPアドレスと比較することによって、通信デバイス1のロケーションの推定値を取得するための技法を使用し得、次いで、この推定されたロケーションを通信デバイス1に与え得る。外部サーバは、場合によっては、データベース内のどのデバイスが、通信デバイス1のIPアドレスに最もぴったり一致する、またはそれに似ているIPアドレスを有するかを判断することによって比較を実行し得る。
【0030】
チャネル識別器5は、データ変換ユニット/送信機3が使用する、識別された利用可能なチャネルのうちの1つまたは複数を自動的に選択し得る。場合によっては、通信デバイス1は、識別された利用可能なチャネルのリストを通信デバイス2に与え得る。次いで、通信デバイス2のユーザまたはアプリケーションは、利用可能なチャネルのうちの1つまたは複数を選択し得、次いで、通信デバイス2は(1つまたは複数の)チャネル選択を通信デバイス1に送り得る。いくつかの事例では、通信デバイス2上で実行しているアプリケーションは、複数の利用可能なチャネルを要求し得る。たとえば、アプリケーションは、同じ番組コンテンツまたはデータをデータ受信機9のうちの複数の異なるデータ受信機に異なるチャネル上で送ることを望み得る。場合によっては、アプリケーションは、異なる番組コンテンツまたはデータをデータ受信機9のうちの同じデータ受信機に異なるチャネル上で送ることを望み得る。これらは、利用可能なチャネルのうちの複数のチャネルが通信デバイス2によって選択され得るほんのいくつかの例示的な事例である。
【0031】
図1に示すように、通信デバイス1は、チャネル送信機11を随意に含み得る。通信デバイス1は、デジタル放送スペクトルの使用されていない部分上でデータを送信することと、1つの送信チャネルから別の送信チャネルに切り替えることとが可能である。たとえば、通信デバイス1は、スペクトルの使用されていない部分中の識別された利用可能なチャネルを利用し、この利用可能なチャネルを使用してワイヤレスネットワーク7を介してデータをデータ受信機9に送信し得る。いくつかの事例では、通信デバイス1は、後で認可ユーザによるチャネルの使用を検出すると、特定のチャネルを空にする必要があり得る。これらの事例では、通信デバイス1は、さらなるデータをデータ受信機9に送信する際に使用するための異なる利用可能なチャネルを識別する必要があり得る。そのような事例では、チャネル送信機11は、ワイヤレスネットワーク7上の通信を介してチャネル変更情報をデータ受信機9に送信することが可能である。
【0032】
たとえば、チャネル識別器5は、通信デバイス1がデータを送信するために使用するために利用可能である第1のチャネルを第1の時点において識別し得る。チャネル送信機11は、ワイヤレスネットワーク7を介して情報をデータ受信機9に送り得、データ受信機9が第1のチャネルを判断または識別することを可能にする。たとえば、チャネル送信機11は、第1のチャネルを直接指定する情報を送り得るか、または場合によってはデータ受信機9が受信情報に基づいて第1のチャネルを判断することを可能にする。
【0033】
後の時点において、チャネル識別器5は、第1のチャネルが、通信デバイス1が使用するためにもはや利用可能でないと判断し得る。たとえば、別のユーザ(たとえば、認可ユーザ)が第1のチャネルの占有を引き継いだ場合、または場合によっては第1のチャネルが利用不可能になった場合、チャネル識別器5は、ワイヤレスネットワーク7を介して後続のデータを送る際に通信デバイス1が使用するために現在利用可能である、第2の異なるチャネルを識別する必要があり得る。そのような第2のチャネルを識別すると、チャネル送信機11は、データ受信機9が、新しい第2のチャネルを判断または識別することを可能にする情報を、ワイヤレスネットワーク7を介して送信することが可能である。次いで、データ受信機9は、第2のチャネル上で通信デバイス1からデータ送信を受信することが可能である。
【0034】
(たとえば、ユーザのリスニングおよび/または閲覧エクスペリエンスへの)最小限の中断でチャネル変更を行うために、閉ループ制御機構またはプロトコルが利用され得る。そのような制御機構は、ワイヤレスネットワーク7を介したチャネル送信機11とデータ受信機9との間の通信プロトコルを備え得る。たとえば、チャネル送信機11は、データ受信機9が、データ受信機9内に含まれるデバイスまたは場合によってはデータ受信機9に結合されたデバイス(たとえば、ディスプレイデバイス)のエンドユーザへの最小限の中断でチャネルを効率的に変更することができるように、ワイヤレスネットワーク7を介してチャネル変更情報をデータ受信機9に送信するために赤外線(IR)または無線周波数(RF)通信を利用し得る。場合によっては、データ変換ユニット/送信機3は、データ受信機9によって処理されたデータフローの破壊または影響を低減するかまたはなくすために、前に使用されたチャネル上と新たに選択されたチャネル上の両方で冗長情報を送り得る。
【0035】
いくつかの例では、チャネル送信機11は、通信デバイス1内に含まれるポータブルデバイス内に組み込まれ得る、低電力、低コストの赤外線送信機を備え得る。チャネル送信機の送信電力は、構成可能であり得、またユーザプログラム可能であり得る。たとえば、チャネル送信機11は、受信機との見通し線中にないことがある。この場合、チャネル送信機11が赤外線ベースの送信機を備える場合、チャネル送信機11の出力電力がより高いので、光が障害物から跳ね返ってデータ受信機9に到達し、ループを閉じることが可能になり得る。代替的に、チャネル送信機がIRベースの送信機を備える場合、チャネル送信機11は、潜在的にデータ受信機9に向けられた反射器を有し得る。
【0036】
しかしながら、チャネル送信機11はIRベースの通信を与えるように限定されない。たとえば、チャネル送信機11は、ワイヤレスネットワーク/通信7を介したデータ受信機9への任意の数の無線周波数またはワイヤレス通信を与え得る。たとえば、チャネル送信機11は、IRの代替として、またはIRに加えて、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、超広帯域(UWB)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)、または他の低電力、ワイヤレスRFプロトコルを実施し得る。したがって、チャネル送信機11は、チャネル情報を送信するために、IR通信、RF通信、または両方の組合せを利用することができる。
【0037】
一態様では、通信デバイス1は、通信デバイス2からデータを受信することが可能である。通信デバイス1のチャネル識別器5は、ワイヤレスネットワーク7のうちの1つ中のスペクトルなど、スペクトルの少なくとも1つのチャネルを識別し得る。次いで、データ変換ユニット/送信機3は、スペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデータを送信し得る。たとえば、データ変換ユニット/送信機3は、ワイヤレスネットワーク7を介してデータをデータ受信機9にブロードキャストし得る。
【0038】
通信デバイス2は、第1のデータフォーマットでデータを通信デバイス1に送り得る。次いで、通信デバイス1は、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第2のデータフォーマットでこのデータを送り得る。第1のデータフォーマットは、第2のデータフォーマットと同じであることも同じでないこともある。たとえば、第1のデータフォーマットが第2のデータフォーマットと同じである場合、通信デバイス1は、データ受信機9へのデータの送信またはブロードキャストより前にデータを必ずしも改変しないことがある。一方、第1のデータフォーマットが第2のデータフォーマットとは異なる場合、通信デバイス1は、以下でさらに説明するように、データをデータ受信機9に送信する前にデータを符号化またはトランスコードし得る。いくつかの例では、通信デバイス1は通信デバイス2からデジタル放送フォーマットで送られたデータを受信し得、デジタル放送フォーマットで通信デバイス1はワイヤレスネットワーク7を介してデータをデータ受信機9にブロードキャストするかまたは場合によっては送信し得る。
【0039】
いくつかの例では、通信デバイス1は、通信デバイス2にドッキングされるかまたは場合によっては直接結合され得る。他の例では、通信デバイス1および通信デバイス2は、第1のワイヤレスプロトコル(たとえば、WLAN、WPANプロトコル)を使用してワイヤレスネットワーク7を介して通信し得る。しかしながら、通信デバイス1は、異なるプロトコルまたは規格を使用してデータをデータ受信機9に送信し得る。たとえば、通信デバイス1は、デジタルテレビジョン放送フォーマット(たとえば、ATSC)など、デジタル放送フォーマットに従って、ワイヤレスネットワーク7を介してデータをブロードキャストし得る。したがって、ワイヤレスネットワーク7は、異なる通信規格またはプロトコルをサポートする複数の異なるネットワークタイプを備え得る。いくつかの事例では、通信デバイス2および通信デバイス1は、第1のワイヤレスネットワーク(たとえば、WLAN、WPAN)上で通信し得、通信デバイス1は、第2の異なるワイヤレスネットワーク(たとえば、デジタル放送ネットワーク)上でデータ受信機9と通信することができる。ここで、第1および第2のワイヤレスネットワークの各々はワイヤレスネットワーク7中に含まれる。したがって、通信デバイス2は、通信デバイス2内にそのような能力または機能を必ずしも含むことなしに、データ受信機9への通信デバイス1のブロードキャスト通信機能を利用し得る。代わりに、通信デバイス2はワイヤレス(たとえば、WLAN、WPAN)通信上で通信デバイス1と直接またはワイヤレスに通信することが可能であり、次いで通信デバイス1がデータ受信機9へのブロードキャスト通信を処理することを可能にする。
【0040】
通信デバイス2から送られたデータは、通信デバイス2の表示情報を含み得る。表示情報は、通信デバイス2上にレンダリングされる1次表示データを含み得る。たとえば、1次表示データは、通信デバイス2のディスプレイ上(たとえば、モバイルデバイスのスクリーン上)に表示されるデータを含み得る。次いで、通信デバイス1は、(たとえば、デジタルテレビジョンのディスプレイ上でなど、データ受信機9に結合されたディスプレイ上の)表示のために1次表示データをデータ受信機9に送信することによって、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて通信デバイス1からのデータを送信し得る。
【0041】
しかしながら、いくつかの事例では、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて通信デバイス1からのデータを送信することは、通信デバイス2上に表示される1次表示データとは異なる2次表示データを送信することを含み得る。通信デバイス1は、通信デバイス2上に実際に表示されない2次表示データを含む、通信デバイス2からの表示情報を受信し得る。ただし、2次表示データは、データ受信機9に結合されたディスプレイ上に表示され得る。たとえば、これは、通信デバイス2のユーザが、通信デバイス2のディスプレイスクリーン上に完全に収まり得ないコンテンツ(たとえば、ウェブページ、デスクトップ情報)を見ることを希望し得るときに行われ得る。
【0042】
いくつかの例では、通信デバイス2によって通信デバイス1に送られる表示データは、通信デバイス2によって表示され得る1次表示データと、また、1次表示データとは異なる2次表示データの両方を含み得、(たとえば、2次表示データが、通信デバイス2によって与えられるディスプレイスクリーン上に収まらない場合)2次表示データは通信デバイス2上に表示されない。これらの例では、通信デバイス1は、表示のために1次表示データおよび/または2次表示データをデータ受信機9に送信し得る。たとえば、データ受信機9が通信デバイス2によって与えられるディスプレイスクリーンよりも大きいディスプレイスクリーンに結合されている場合、データ受信機9に結合されたディスプレイスクリーンは、たとえば2次表示データを表示することなどによって、より大量のデータを表示することが可能であり得る。データ受信機9に結合されたディスプレイスクリーンはまた、1次表示データを表示するように構成され得る。
【0043】
いくつかの例では、通信デバイス2から送られたデータは、通信デバイス2のヒューマンインターフェースデバイス(たとえば、タッチスクリーンなど、タッチベースのデバイス)によって与えられたデータを含み得る。通信デバイス1は、ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータをデータ受信機9に送信し得、ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータは、データ受信機9に結合されたディスプレイスクリーンによって表示されるアイコン(たとえば、カーソル)を制御するためにデータ受信機9によって使用されることが可能である。たとえば、通信デバイス2のタッチスクリーンは、たとえば、データ受信機9のディスプレイ上のカーソルまたは他のアイコンを制御するタッチパッドとして使用され得る。
【0044】
図2は、図1に示すデータ変換ユニット/送信機3のさらなる詳細の一例を示すブロック図である。データ変換ユニット/送信機3は、通信デバイス2の一部であり得る。図2に示すように、データ変換ユニット/送信機3はデータ受信機6とデータ送信機とを含み得る。データ変換ユニット/送信機3はまた、変換ユニット8と静穏化ユニット15とを随意に含み得る。
【0045】
データ受信機6は、1つまたは複数のソースからデータを受信することが可能である。たとえば、データ受信機6は、セルラーネットワーク、ローカルワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標))、あるいは、たとえば、ATSC、DVB、ISDB−T、またはT−DMBを含む放送ネットワークを含む、多くの可能な無線またはアクセスネットワークのいずれかの上で(たとえば、通信デバイス2から)データを受信し得る。データ送信機は、データ変換ユニット/送信機3からのデータを送信することが可能である。データ送信機3は、セルラーネットワーク、ローカルワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標))、あるいは、たとえば、ATSC、DVB、ISDB−T、またはT−DMBを含む放送ネットワークを含む、多くの可能な無線またはアクセスネットワークのいずれかの上でデータを送ることができる。
【0046】
データ変換ユニット/送信機3が任意の受信データをデータ受信機に送る前にそのようなデータを異なるフォーマットに変換する必要があり得る状況では、変換ユニット8はそのような変換動作を実行し得る。以下でより詳細に説明するように、変換ユニット8は符号化および/またはトランスコーディング動作を実行し得る。たとえば、通信デバイス1が第1のフォーマット(たとえば、Moving Picture Experts Group(MPEG)4Part2)のデータを受信するが、第2のフォーマット(たとえば、MPEG−2)のデータをデータ受信機に送る場合、変換ユニット8は第1のフォーマットのデータを第2のフォーマットのデータにトランスコードするために1つまたは複数のトランスコーディング機能を実行し得る。
【0047】
静穏化ユニット15は、スペクトル感知動作中に送信静穏化間隔を与えることが可能である。たとえば、チャネル識別器5(図1)がスペクトル感知機能を含む場合、静穏化ユニット15は静穏化時間間隔を与え得る。そのような時間間隔中に、データ変換ユニット/送信機3は、ワイヤレスネットワーク7を介してデータをデータ受信機9に送信することを控え得る。たとえば、データ変換ユニット/送信機3は、そのデータ送信機能を一時的に無効化するか、またはさらには一時的にオフにすることなどによって、データを送信することを控え得る。一例では、チャネル識別器5は、少なくとも1つの時間間隔中に、スペクトルの少なくとも1つのチャネル(たとえば、ホワイトスペースチャネル)が使用のために利用可能であるかどうかを検出し得る。この少なくとも1つの時間間隔中に、静穏化ユニット15は(たとえば、データ送信機10を一時的に無効化するかまたはオフにすることによって)任意のデータをデータ受信機9に送信することをデータ送信機10に控えさせ得、データ送信動作とスペクトル感知動作との間の潜在的な干渉を低減し得る。図2では別個の随意の構成要素として示されているが、静穏化ユニット15は、いくつかの例示的な場合、データ送信機10内に含まれ得る。
【0048】
図3は、ワイヤレスネットワーク18を介して第2の通信デバイス20と通信する第1の通信デバイス12であって、第2の通信デバイス20がワイヤレスネットワーク28を介して1つまたは複数のデータ受信機30と通信する、第1の通信デバイスの一例を示すブロック図である。通信デバイス12は、データ(たとえば、マルチメディアデータ)を通信デバイス20に送ることが可能である。場合によっては、データは、オーディオデータ、ビデオデータ、テキストデータ、音声データ、グラフィックスデータ、および補助対話性データのうちの少なくとも1つを含むマルチメディアデータを備え得る。
【0049】
通信デバイス12は、図1の通信デバイス2と同様に、指定されたロケーションにおいてデータを送信または受信する、1つまたは複数のデバイスの固定システム、あるいは1つまたは複数のデバイスのモバイルシステムを備え得る。各デバイスは、1つまたは複数のプロセッサを備え得る。通信デバイス12は、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、ワイヤレスモバイルハンドセットまたはデバイス)、デジタルカメラ、デジタルテレビジョン(TV)、ビデオカメラ、テレビ電話、デジタルマルチメディアプレーヤ、携帯情報端末(PDA)、ビデオゲーム機、パーソナルコンピュータまたはラップトップデバイス、スマートブック/スマートフォン、あるいは他のビデオデバイスを備えるか、またはその一部であり得る。場合によっては、通信デバイス12は、上記で説明したデバイスの一部または全部において使用され得る、1つまたは複数の集積回路、あるいはチップ内に含まれる構成要素を含み得る。
【0050】
図3に示すように、通信デバイス12は1つまたは複数のマルチメディアプロセッサ14を含む。マルチメディアプロセッサは、それぞれ、グラフィックスデータと、オーディオデータと、ビデオデータとを処理するための、1つまたは複数のグラフィックスプロセッサ(たとえば、グラフィックス処理ユニット)と、オーディオプロセッサと、ビデオプロセッサとを含み得る。マルチメディアプロセッサ14はまた、ディスプレイプロセッサまたはオーディオ出力プロセッサなど、出力のためのデータを処理する1つまたは複数のプロセッサを含み得る。
【0051】
マルチメディアプロセッサ14は、データを通信デバイス12のデータ変換ユニット/送信機16に与え得る。図2に示すデータ変換ユニット/送信機3と同様に、データ変換ユニット/送信機16は、データ受信機と、データ送信機と、随意の変換ユニットとを含み得る。通信デバイス12が、ワイヤレスネットワーク18を介してデータを送信する前にデータ(たとえば、オーディオデータ、ビデオデータ)を符号化する場合、随意の変換ユニットはそのような符号化機能を実行し得る。そのような変換ユニットはまた、通信デバイス12が別個のデバイスから符号化されたデータを受信するとき、復号機能を実行し得る。
【0052】
通信デバイス20は、ワイヤレスネットワーク18を介して、通信デバイス12からの送信データを受信し得る。いくつかの事例では、ワイヤレスネットワークはワイヤレスローカルネットワークを備え得る。図1の通信デバイス1と同様に、通信デバイス20は、データ変換ユニット/送信機24とチャネル識別器とを含み得る。データ変換ユニット/送信機24はデータ変換ユニット/送信機3と同様であり得、チャネル識別器26はチャネル識別器5と同様であり得る。データ変換ユニット/送信機24およびチャネル識別器26は、1つまたは複数のプロセッサ22によって実行されるか、またはプロセッサ22中に実施され得る。通信デバイス20は、ワイヤレスネットワーク28を介してデータを1つまたは複数のデータ受信機30に送信することが可能である。ワイヤレスネットワーク28は、いくつかの例では、デジタルテレビジョン放送ネットワークなど、デジタル放送ネットワークを備え得る。図3には示されていないが、通信デバイス20はまた、図1に示すチャネル送信機11と同様に機能し得るチャネル送信機(図示せず)を随意に含み得る。
【0053】
図3の例では、ワイヤレスネットワーク18は、ワイヤレスネットワーク28とは異なり得る。したがって、通信デバイス12は、ワイヤレスネットワーク18を介してデータを通信デバイス20に送り得、通信デバイス20は、異なるワイヤレスネットワーク28を介してデータをデータ受信機30に送り得る。
【0054】
通信デバイス12は、第1のデータフォーマットでデータを通信デバイス20に送り得る。次いで、通信デバイス20は、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第2のデータフォーマットでこのデータを送り得る。第1のデータフォーマットは、第2のデータフォーマットと同じであることも同じでないこともある。たとえば、第1のデータフォーマットが第2のデータフォーマットと同じである場合、通信デバイス20は、データ受信機30へのデータの送信またはブロードキャストより前にデータを必ずしも改変しないことがある。一方、第1のデータフォーマットが第2のデータフォーマットとは異なる場合、通信デバイス20は、以下でさらに説明するように、データをデータ受信機30に送信する前にデータを符号化またはトランスコードし得る。
【0055】
いくつかの例では、ワイヤレスネットワーク18を介して通信デバイス12と通信デバイス20との間で交換されるデータのフォーマット(たとえば、MPEG−4フォーマット)は、ワイヤレスネットワーク28を介して通信デバイス20とデータ受信機30との間で交換されるデータのフォーマット(たとえば、MPEG−2)とは異なり得る。さらに、ワイヤレスネットワーク18は、ワイヤレスネットワーク28とは異なるタイプのネットワークであり得る。したがって、通信デバイス20は、潜在的に、1つのワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標))を介して第1のフォーマットで通信デバイス12からデータを受信し、次いで、別のワイヤレスネットワーク(たとえば、ATSC放送ネットワーク)を介して第2のフォーマットで受信データをデータ受信機に送信するブリッジまたはインターフェースモジュールと見なされ得る。
【0056】
通信デバイス12は、いくつかの例では、必ずしもデータ通信をデータ受信機30に直接与えることが可能である任意の機能を含む必要がないことがあるが、代わりに、これらの通信を管理し、制御する際に通信デバイス20に依拠し得る。データ受信機30とのこれらの通信のための任意の専用の機能は、通信デバイス12ではなく通信デバイス20内に含まれ得る。したがって、通信デバイス12は、ワイヤレスネットワーク18を介して、通信デバイス20と通信することを可能にする機能のみを含む必要があり得る。
【0057】
通信デバイス20は、いくつかの例では、通信デバイス12に関してペリフェラル/アクセサリデバイスとして働き得るポータブルデバイスを備え得る。たとえば、通信デバイス20は、(たとえば、通信デバイス12が、キーボードまたはマウスを含まないことがあるモバイルハンドセットを備える場合)、通信デバイス12とワイヤレス通信し、通信デバイス12で動作可能である着脱可能/折り畳み可能なキーボードまたはマウスを備え得る。
【0058】
図4は、ワイヤレスネットワーク38を介して第2の通信デバイス40と通信する第1の通信デバイス32であって、第2の通信デバイス40がワイヤレスネットワーク46を介して1つまたは複数のデータ受信機/出力デバイス48A〜48Nと通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図である。図3の通信デバイス12と同様に、通信デバイス32は、1つまたは複数のマルチメディアプロセッサ34とデータ変換ユニット/送信機36とを含む。
【0059】
さらに、通信デバイス32は、マルチメディアプロセッサ34に通信可能に結合された1つまたは複数の出力デバイス33を含む。出力デバイス33は、ディスプレイデバイスとスピーカーとを含み得る。マルチメディアプロセッサ34は、出力デバイス33に出力データを与え得る。たとえば、マルチメディアプロセッサ34のディスプレイプロセッサは、マルチメディアプロセッサ34内のビデオプロセッサからのビデオデータおよび/またはグラフィックスプロセッサからのグラフィックスデータを処理し得、ディスプレイ出力を出力デバイス33内のディスプレイデバイスに与え得る。マルチメディアプロセッサ34のオーディオ出力プロセッサは、オーディオ出力を出力デバイス33内に含まれる任意のスピーカーに与え得る。
【0060】
図3に示す通信デバイス20と同様に、通信デバイス40は、チャネル識別器44に通信可能に結合されたデータ変換ユニット/送信機42を含む。データ変換ユニット/送信機42は、メディアデータを処理し、ワイヤレスネットワーク46を介して受信機/出力デバイス48A〜48Nなど、いくつかの外部デバイスに送信することが可能である。
【0061】
受信機/出力デバイス48A〜48Nは、それぞれ通信デバイス40によって送信されたデータを受信し得、それぞれ、データが通信デバイス40からブロードキャストされている適切なチャネル(たとえば、周波数または周波数帯域)に同調するチューナーを含み得る。場合によっては、受信機/出力デバイス48A〜48Nは、通信デバイス40から受信されたブロードキャストデータを復調および/または復号するための機能を含み得る。
【0062】
概して、通信システム40は、さらに、ワイヤレスネットワーク46を介して、データを受信機/出力デバイス48A〜48Nのうちの1つまたは複数にブロードキャストするか、または場合によっては送信することが可能である。受信機/出力デバイス48A〜48Nの各々は、データ受信機と1つまたは複数の出力デバイス(たとえば、ディスプレイデバイス)とを備え得る。データ受信機および出力デバイスは、別個の構成要素または統合構成要素であり得る。たとえば、受信機/出力デバイス48Aがデジタルテレビジョンを備える場合、受信機およびディスプレイデバイスはデジタルテレビジョンに組み込まれ得る。
【0063】
図5は、ワイヤレスネットワーク(たとえば、Wi−Fiネットワーク)56を介して第2の通信デバイス58と通信する第1の通信デバイス(たとえば、ハンドセット、ラップトップ)50であって、第2の通信デバイス58がワイヤレスネットワーク(たとえば、ATSC放送ネットワーク)64を介してデジタルテレビジョン(TV)受信機70と通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図である。図5の例では、通信デバイス50は図4の通信デバイス32と同様に機能し得る。通信デバイス50は、ワイヤレス通信ハンドセット(たとえば、携帯電話またはPDA)またはラップトップコンピュータなど、モバイル通信デバイスを備え得る。いくつかの例では、通信デバイス32は、モバイル通信ハンドセット、パーソナルコンピュータまたはラップトップコンピュータ、デジタルマルチメディアプレーヤ、携帯情報端末(PDA)、ビデオゲーム機、スマートブック/スマートフォン、あるいは他のビデオデバイスなど、任意の形態のモバイルデバイスを備え得る。
【0064】
通信デバイス32と同様に、通信デバイス50は、データ変換ユニット/送信機54に通信可能に結合された1つまたは複数のマルチメディアプロセッサ52を含む。マルチメディアプロセッサ52はまた、ディスプレイおよび1つまたは複数のスピーカー51に結合される。ディスプレイ/スピーカー51は、図4に示す出力デバイス33の1つの例であり得る。
【0065】
通信デバイス50は、ワイヤレスネットワーク56を介して通信デバイス58と通信し得る。ワイヤレスネットワーク56は、Wi−FiまたはBluetooth(登録商標)プロトコルのためのサポートを提供するネットワークなど、ワイヤレスローカルエリアネットワークを備え得る。これらの事例では、通信デバイス58、50が同じ建築物(たとえば、家屋)または一般的なエリア中にあるときなど、通信デバイス58は通信デバイス50の相対的な近傍中にあり得る。いくつかの例では、通信デバイス58は、通信デバイスに関する周辺デバイスを備え得る。たとえば、通信デバイス58は、ワイヤレスネットワーク56上でデータを受信および/または送信するための機能を含むキーボード(たとえば、着脱可能なキーボード、ワイヤレスキーボード)またはマウスデバイス(たとえば、ワイヤレスマウス)を備え得る。通信デバイス50と通信デバイス58との間の通信は、Wi−FiまたはBluetooth(登録商標)など、ワイヤレス通信プロトコルに準拠し得る。
【0066】
図4の通信デバイス40と同様に、通信デバイス58は、データ変換ユニット/送信機60とチャネル識別器62とを含む。図4の例では、デジタルTV変換ユニット/送信機60が、1つまたは複数のテレビジョンデバイスにデータを送信することが可能であるとすれば、データ変換ユニット/送信機60はこの構成要素を備える。
【0067】
デジタルTV変換ユニット/送信機60は、ワイヤレスネットワーク64を介してデータをデジタルTV受信機(チューナー)70に送信することが可能である。場合によっては、ワイヤレスネットワーク64はデジタルTV放送ネットワークを備え得、デジタルTV変換ユニット/送信機60によって送信されたデータは特定のデジタル放送フォーマット(たとえば、ATSC)に準拠し得る。前に説明したように、チャネル識別器62は、使用のために利用可能であるワイヤレスネットワーク64内で1つまたは複数のチャネルを識別し得る。たとえば、ワイヤレスネットワーク64がデジタルTV放送ネットワーク(たとえば、ATSC規格に準拠するネットワーク)である場合、チャネル識別器62は、デジタルTV変換ユニット/送信機60によってデジタルTV受信機70にデータを送信するために利用され得るデジタル放送スペクトル内でホワイトスペースを識別し得る。
【0068】
デジタルTV受信機70は、ディスプレイデバイスおよび1つまたは複数のスピーカー68に通信可能に結合される。デジタルTV受信機70およびディスプレイ/スピーカー68は、別個の構成要素を備え得る。いくつかの場合、デジタルTV受信機70およびディスプレイ/スピーカー68は、デジタルTVセット66中に統合および/または構築され得る。場合によっては、デジタルTV66は、高精細度TV(HDTV)を備え得る。
【0069】
ワイヤレスネットワーク56を介した通信デバイス50から通信デバイス58へのデータの通信と、ワイヤレスネットワーク64を介した通信デバイス58からデジタルTV受信機70へのデータの通信を通して、または場合によっては通信デバイス50のディスプレイ/スピーカー51上に表示されるべきであるデータは、ディスプレイ/スピーカー68上に表示されるように拡張され得る。たとえば、通信デバイス50は、ディスプレイスクリーンはサイズが制限されるモバイルハンドセットデバイスを備え得る。場合によっては、ディスプレイは、タッチスクリーンを含む液晶ディスプレイ(LCD)を備え得る。
【0070】
しかしながら、ディスプレイ68のディスプレイスクリーンは、特にそれが大画面HDTVを備え得るデジタルTV66内に含まれる場合、サイズがはるかに大きくなり得る。ディスプレイデバイスは、場合によっては、フラットパネル液晶ディスプレイ(LCD)、フラットパネルプラズマディスプレイ、プロジェクションディスプレイデバイス、プロジェクタデバイスなどを備え得る。通信デバイス50のディスプレイ/スピーカー51のディスプレイ上に表示されるべきデータはまた、ディスプレイ/スピーカー68のディスプレイ上に表示され得、エンドユーザにはるかにロバストな、大きい、高解像度の閲覧エクスペリエンスを与え得る。また、通信デバイス50からのオーディオデータがディスプレイ/スピーカー68上での出力のために与えられ得る。
【0071】
これを達成するために、通信デバイス50のデータ変換ユニット/送信機54は、ワイヤレスネットワーク56を介して、オーディオデータ、ビデオデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、音声データ、補助対話性データ、または他のデータを備え得るデータを通信デバイス58に送信し得る。通信デバイス58は、場合によっては、通信デバイス50に関する周辺デバイスを備え得る。これらの場合、通信デバイスは、ユーザが通信デバイス50に関連して使用し得るキーボードまたはマウスなど、ワイヤレス周辺デバイスを備え得る。たとえば、通信デバイス50がモバイルハンドセットを備える場合、通信デバイス58はモバイルハンドセットに関連して使用され得る周辺デバイスを備え得る。
【0072】
通信デバイス58は、デジタルテレビジョン放送ネットワークを備え得るワイヤレスネットワーク64において1つまたは複数の利用可能なチャネルを識別するためにそのチャネル識別器62を利用する。次いで、通信デバイス58は、ワイヤレスネットワーク64を介してデータをデジタルTV受信機70に送信し得、次いで、デジタルTV受信機70はデータをディスプレイ/スピーカー68上に出力するために与え得る。
【0073】
いくつかの事例では、特にワイヤレスネットワーク56がワイヤレスネットワーク64とは異なるネットワークを備えるとき、通信デバイス50は、通信デバイス58によってデジタルTV受信機70にデータを送信する際に使用されるものとは異なるデータフォーマットでデータを通信デバイス58に送信し得る。これらの場合、デジタルTV変換ユニット/送信機60は、それが通信デバイス50から受信するデータを異なるデータフォーマットに変換し得る。たとえば、以下でさらに説明するように、デジタルTV変換ユニット/送信機60は、通信デバイス50からの受信データをデジタルTV受信機70に再送信する前に、それを符号化またはトランスコードし得る。
【0074】
場合によっては、デジタルTV変換ユニット/送信機60は、通信デバイス50からのマルチメディアデータの複数の受信ストリームを、複数のブロードキャストチャネル上で送信され得る個々のシングルプログラムトランスポートストリームに変換および/またはカプセル化し得る。場合によっては、マルチメディアデータの複数のストリームは、同じトランスポートストリーム中にカプセル化され得、シングルチャネル中で送信され得る。マルチメディアデータに関する補足マルチメディア情報またはメタデータを含む1つのマルチメディアストリームが、ピクチャインピクチャ(PIP)データ経路として送信され得る。メタデータは、たとえば、テキスト、通知メッセージ、プログラムガイド情報、またはメニュー情報のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0075】
通信デバイス58が、組込み型であるかまたは場合によってはデジタルTV66の一部であり得るデジタルTV受信機70によって直接処理され得るフォーマットで、ワイヤレスネットワーク64を介してデータを送信することが可能であるので、通信デバイス58は、たとえば、ディスプレイ68上での提示より前に受信データを復号するために使用されるセットトップボックスまたは他の中間デバイスなど、デジタルTV66のための追加のハードウェア構成要素なしに通信デバイス50にデジタルTV66への直接インターフェースを与えるTVアダプタの形態として機能し得る。通信デバイス58は、デジタルTV66とのシームレスなインターオペラビリティを可能にするために、デジタルTV受信機70によって直接受信され処理され得る適切なフォーマット(たとえば、ATSCフォーマット)にデータをフォーマットすることが可能であり得る。
【0076】
図6は、ワイヤレスネットワーク80を介して第2の通信デバイス82と通信する第1の通信デバイス72であって、第2の通信デバイス82がワイヤレスネットワーク90を介してデジタルTV受信機96と通信する、第1の通信デバイスの別の例を示すブロック図である。いくつかの例では、通信デバイス72は図5の通信デバイス50と同様に機能し得、通信デバイス82は図5の通信デバイス58と同様に機能し得る。図5と同様のデジタルTV受信機96およびディスプレイ/スピーカー94が、場合によってはデジタルTV92に組み込まれ得る。
【0077】
図6に示すように、通信デバイス72は、ディスプレイおよび1つまたは複数のスピーカー72と、1つまたは複数のマルチメディアプロセッサ74と、送信機/受信機78とを含む。送信機/受信機78は、データの受信および送信の両方を行い、通信デバイス72が使用するデータを処理することが可能である。図6の例に示すように、マルチメディアプロセッサ74は、1つまたは複数のコーデック(コーダ/デコーダ)76を含む。コーデック76は、通信デバイス72の送信機/受信機78によって送信されるべきデータを、特定のデータフォーマットに符号化し、また、送信機/受信機78によって受信された特定のフォーマットのデータを復号し得る。
【0078】
コーデック76は、マルチメディアプロセッサ74によって処理されたビデオおよびオーディオデータを符号化/復号するための1つまたは複数のビデオコーデックおよびオーディオコーデックを含み得る。たとえば、コーデック76はMPEG−4コーデックを含み得る。多くの場合、モバイルデバイス(たとえば、モバイルハンドセット、PDAなど)は、Moving Pictures Experts Groupによって規定された、MPEG−4(たとえば、MPEG−4、Part2)規格に準拠するデータを処理するために、MPEG−4コーデックを含み得る。
【0079】
通信デバイス82は、チャネル識別器88に通信可能に結合された送信機/受信機84を含む。チャネル識別器88は、図5に示すチャネル識別器62と同様に機能し得る。送信機/受信機84は、図5の変換ユニット/送信機60と同様である機能を含み得る。いくつかの例では、送信機/受信機84は、図2に示すものと同様の構成要素を含み得る。たとえば、送信機/受信機84は、データを受信するためのデータ受信機と、データを送信するためのデータ送信機とを含み得る。送信機/受信機84は、場合によっては、図2に示す静穏化ユニット15と同様の静穏化ユニットを含み、変換ユニットも含み得る。
【0080】
いくつかの状況では、送信機/受信機84は、ワイヤレスネットワーク90を介してデジタルTV受信機96にデータを送信するために使用されるフォーマットと異なるフォーマットを有する通信デバイス72からのデータを受信し得る。これらの場合、送信機/受信機84は、デジタルTV受信機96への受信データの再送信より前にその受信データを変換する(たとえば、符号化する、トランスコードする)必要があり得る。
【0081】
図6の特定の例では、送信機/受信機84は、1つまたは複数のコーデックおよび/またはトランスコーダ86を含む。これらのコーデック/トランスコーダ86は、第1のフォーマットのデータを第2の異なるフォーマットのデータに変換することが可能である。コーデック/トランスコーダ86は、1つまたは複数のオーディオトランスコーダおよび/またはビデオトランスコーダを含み得る。
【0082】
いくつかの状況では、コーデック/トランスコーダ86はオーディオトランスコーディングを実行し得る。たとえば、コーデック/トランスコーダ86は、ワイヤレスネットワーク90を介してデジタルTV受信機96にデータを送信するときに利用され得るフォーマットであるAC−3フォーマットに、オーディオデータをトランスコードし得る。場合によっては、通信デバイス82は、オーディオデータに対してトランスコーディングを実行しないことがあり、そのようなデータを、通信デバイス72からデジタルTV受信機96にパススルーすることがある。しかしながら、ステレオオーディオトランスコーディングは、しばしば、ビデオトランスコーディングに比較してそれほど複雑でなく、したがって、レイテンシ/パフォーマンスに対する影響がそれほど厳しくないことがある。その結果、コーデック/トランスコーダ86は、ワイヤレスネットワーク90によって実施される伝送プロトコルに準拠するフォーマットにオーディオデータをトランスコードするために、しばしば、オーディオトランスコーディング機能を含み得る。
【0083】
コーデック/トランスコーダ86はまた、1つまたは複数のビデオエンコーダを含み得る。様々なモバイルデバイスが、デジタルテレビジョン放送ネットワーク(たとえば、ATSC対応ネットワーク)によって利用される様々なデータフォーマットをサポートしないことがある。たとえば、通信デバイス72は、それのコーデック76内にMPEG−2エンコーダを含まないことがある。しかしながら、様々なモバイルデバイスがMPEG−4(part2)のサポートを行い得、したがって、通信デバイス72のコーデック76は、ビデオテレフォニーなどの様々なアプリケーションをサポートするためにMPEG−4エンコーダを含み得る。したがって、これらのタイプの事例では、コーデック/トランスコーダ86は、MPEG−4フォーマットのデータをMPEG−2フォーマットにトランスコードすることが可能であるトランスコーダを含み得る。コーデック/トランスコーダ86はまた、受信データの解像度をアップサンプリングする、および/またはHDTV(たとえば、デジタルTV92)上での高精細度再生を可能にするフレームレートアップコンバージョンを実行するために、前処理機能を含み得る。
【0084】
概して、コーデック/トランスコーダ86は、ワイヤレスネットワーク80を介して通信デバイス82によって受信されたデータのフォーマットと、ワイヤレスネットワーク90を介して通信デバイスによって送信されるべきデータのフォーマットの両方によってサポートされる特徴のサブセットを選択することによって、インテリジェントトランスコーディング動作を実行し得る。説明のために1つの極めて特定の例を与えるために、通信デバイス72のコーデック76はMPEG−4コーデックを含み得、通信デバイス82のコーデック/トランスコーダ86はMPEG−4−MPEG−2トランスコーダを含むと仮定する。
【0085】
例示のために提供され、限定するものと見なされるべきでないこの極めて特定の例では、MPEG−4−MPEG−2トランスコーダは、MPEG−4データフォーマット/規格とMPEG−2データフォーマット/規格の両方によってサポートされ得る特徴の選択グループに基づいて、トランスコーディングを実行し得る。数個の例を与えるために、トランスコーダは、トランスコーダについてのレイテンシおよび電力消費量を最小限に抑えるために、MPEG−4(シンプルプロファイル)からMPEG−2(メインプロファイル)へのヘッダトランスコーディングを実行し得る。通信デバイス72のコーデック76は、MPEG−4シンプルプロファイルに従ってI(イントラ)フレームおよびP(予測)フレームを符号化し得、MPEG−2の部分でない無制限動きベクトルなどの特徴を回避し得る。
【0086】
この場合、コーデック/トランスコーダ86は、(たとえば、ATSCフォーマットに従って)MPEG−2ヘッダとともにIおよびPフレームコード化データを再カプセル化し、コード化データ(たとえば、スライス/マクロブロックデータ)は、トランスコードされない。復号バッファ深さおよびしたがってレイテンシを低減するために、様々な事例では、サポートされ得るが、B(双方向)フレームは使用されないことがある。MPEG−4はMPEG−2において利用可能でないいくつかのコーディングモードをサポートし、その結果、ワイヤレスネットワーク90に送信するためのデータを準備するときに、これらのコーディングモードは、トランスコーダによって利用されないことがある。その上、コーデック76中のMPEG−4コーデックおよびトランスコーダ86中のMPEG−4−MPEG−2トランスコーダは、インターレースコーディングの使用を回避し、代わりにプログレッシブ走査順序符号化(progressive scan order encoding)を利用し得る。いくつかの代替例では、コーデック/トランスコーダ86は、MPEG−4のためのハードウェアアクセラレータを利用し得る簡略化されたMPEG−2エントロピーエンコーダを含み得る。
【0087】
いくつかの事例では、マルチメディアプロセッサ74は、通信デバイス82に送られるすべてのデータの一部分を符号化しないことが可能である。これらの事例では、コーデック/トランスコーダ86は、受信データを直接、ワイヤレスネットワーク90を介したデータ送信のために使用されるデータフォーマットに符号化し得る。場合によっては、通信デバイス72のコーデック76が、発信データ(たとえば、ビデオデータ、オーディオデータ)を直接、許容できるか、または場合によってはワイヤレスネットワーク80およびワイヤレスネットワーク90上でのデータ送信に準拠するフォーマットに符号化することも可能である。これらの場合、通信デバイス82のコーデック/トランスコーダ86は、通信デバイス72から受信したデータの全部または一部分を符号化するか、またはさらにはトランスコードする必要がないことがある。代わりに、コーデック/トランスコーダ86は、データをデジタルTV受信機96にパススルーし得る。
【0088】
通信デバイス82のコーデック/トランスコーダ86が(たとえば、MPEG−4からMPEG−2への)トランスコーディング機能を与える事例では、通信デバイス82と通信デバイス72とは、開始時に、または構成段階中に、使用され得るコーディング機能を判断するようにハンドシェーキングまたは他の動作を実行し得る。たとえば、通信デバイス72は、それのコーデック76によってサポートされ、通信デバイス82に送られるデータフォーマットまたは規格のセットを明示し得る。同様に、通信デバイス82は、通信デバイス72に対して、ワイヤレスネットワーク90上でのデータ通信のために使用されるデータフォーマットまたは規格のセットを明示し得る。一例として、通信デバイス72は、それのコーデック76がMPEG−4データフォーマットをサポートすることを明示し得、通信デバイス82は、それがワイヤレスネットワーク90上で行うデータ通信がMPEG−2フォーマット/規格に準拠することを通信デバイス72に対して明示し得る。
【0089】
この情報交換中に、通信デバイス72と通信デバイス82とは、ワイヤレスネットワーク80上で通信デバイス72から通信デバイス82にどのデータが送られるかに従ってデータフォーマットに関して相互に同意し得る。たとえば、これらのデバイス72および82は、MPEG−4規格とMPEG−2規格の両方によってサポートされる特徴のセットを含むデータフォーマットに関して同意し得る。次いで、コーデック/トランスコーダ86は、MPEG−4コード化データとMPEG−2コード化データとの間のヘッダ限定トランスコーディングを実行することなど、いくつかのトランスコーディング動作を実行することが可能であり得る。
【0090】
このプロセス中に、通信デバイス72はまた、通信デバイス82へのデータ通信のために使用され得る、または使用され得ないコーディング機能を判断し得る。たとえば、前述のように、通信デバイス82によってどの特徴およびどの(1つまたは複数の)データフォーマットが使用されるかを判断した後に、通信デバイス72はコーデック76によって実行される符号化動作を調整し得る。
【0091】
たとえば、コーデック76がMPEG−4エンコーダを含む場合、通信デバイス72は、MPEG−4シンプルプロファイルに従ってIおよびPフレームを符号化するようにコーデック76を制御し、MPEG−2によってサポートされない無制限動きベクトルなどの特徴を回避し得る。さらに、通信デバイス72は、Bフレームの使用を最小にするかまたはさらには回避し、インターレースコーディングなど、MPEG−2によってサポートされないコーディングモードの使用を回避するように、コーデック76を制御し得る。そのような様式でコーデック76を制御することによって、通信デバイス82によって受信されたデータは、ワイヤレスネットワーク90上で送信するために、コーデック/トランスコーダ86によってMPEG−2フォーマットに、より効率的にトランスコードされ得る。
【0092】
したがって、いくつかの例では、通信デバイス72および通信デバイス82は、コーデック76およびコーデック/トランスコーダ86によって共通または使用可能であるデータフォーマット特徴のセットを最初に判断し得る。これらの例では、コーデック/トランスコーダ86は、これらの共通の特徴のセットに基づいて1つまたは複数のトランスコーディング動作を実行し、いくつかの事例では、たとえば、通信デバイス72によって与えられるデータのMPEG−4から、ワイヤレスネットワーク90上でのデータ通信に対応するMPEG−2ヘッダへのヘッダトランスコーディングなど、ヘッダトランスコーディングを実行し得る。
【0093】
いくつかの例では、コーデック/トランスコーダ86は、利用され得る異なるデータフォーマットによってサポートされる共通の特徴のセットに基づいて、トランスコーディング機能を実行し得る。たとえば、コーデック/トランスコーダ86は、MPEG−4データフォーマットとMPEG−2データフォーマットとの間のトランスコーディングを実行するように構成され得る。通信デバイス82は、MPEG−4に準拠するワイヤレスネットワーク80を介して、通信デバイス72からのデータを受信するように構成され得る。しかしながら、通信デバイス82は、MPEG−2フォーマットに準拠するワイヤレスネットワーク90上でデータを送信することを必要とし得る。この場合、コーデック/トランスコーダ86は、MPEG−4とMPEG−2の両方によってサポートされる共通の特徴のセットに基づいて、MPEG−4フォーマットから、ワイヤレスネットワーク90上でのデータ通信に許容可能なMPEG−2フォーマットに受信データをトランスコードするために、トランスコーディング機能を実行することが可能である。
【0094】
以下に示す表1に、MPEG−2およびMPEG−4(part2)データフォーマット/規格の各々によってサポートされる特定の特徴の一例を示す。表1の第1の列は、特定の特徴を明記し、第2の列は、MPEG−2でのこれらの特徴のサポート(またはその潜在的な欠如)を明記し、第3の列は、MPEG−4でのこれらの特徴のサポート(またはその潜在的な欠如)を明記し、第4の列は、MPEG−4とMPEG−2の両方によってサポートされ、通信デバイス72および通信デバイス82のいずれかまたは両方における符号化および/またはトランスコーディング機能の目的のために使用され得る、共通の特徴のセットを明記する。
【表1】
【表2】
【0095】
いくつかの事例では、通信デバイス72はさらに、補助対話性データを通信デバイス82に送信し得る。この対話性データは、たとえば、ディスプレイデバイス上に表示され、ユーザによって制御または操作され得る、アイコンおよび/またはカーソルに対応するデータを含み得る。カーソルはアイコンの一例を備え得る。たとえば、様々なグラフィカルおよび/またはビデオデータが、ディスプレイ/スピーカー73中に含まれるディスプレイ上で通信デバイス72のユーザに表示され得る。さらに、1つまたは複数のカーソルまたは他のアイコン(たとえば、矢印)がディスプレイ上に表示され得る。ユーザは、入力デバイス(たとえば、キーボード)の操作、またはディスプレイ/スピーカー73によって与えられるタッチスクリーンもしくは他のタッチ/ヒューマンインターフェースデバイスのコントロールなどによって、ユーザインターフェースを介してこれらのカーソルまたはアイコンを制御し得る。カーソルまたはアイコン自体は、ユーザ定義可能であるか、ユーザ選択可能であり得る。
【0096】
通信デバイス72は、たとえば、通信デバイス82がディスプレイ/スピーカー94上での出力のためにワイヤレスネットワーク90を介してグラフィカルデータ、ビデオデータ、またはオーディオデータを送信し得るように、通信デバイス82にそのようなデータを送信することが可能である。さらに、通信デバイス72は、ユーザによって操作されるカーソル/アイコン、およびディスプレイ中のそのようなカーソル/アイコンの動きに関する情報を含み得る、補助対話性データを通信デバイス82に送信することが可能である。次いで、補助対話性データは、これらのカーソル/アイコンがディスプレイ94上でも表示され得るように、通信デバイス82によって、デジタルTV92に与えられ得る。デジタルTV92によって受信されたデータは、ディスプレイ94によって表示されるアイコン(たとえば、カーソル)(たとえば、その動き、挙動、位置)を制御し得る。この補助データは、コーデック/トランスコーダ86によって、関連するプログラムデータ(たとえば、オーディオ、ビデオデータ)と多重化されるか、またはワイヤレスネットワーク90上の独立したプログラムストリームとして多重化され、送られ得る。いくつかの例では、コーデック/トランスコーダ86は、(たとえば、ユーザ定義の対話性ヘッダを使用して)補助対話性データをデジタルTV受信機96に送信するために、ワイヤレスネットワーク90によってサポートされるデジタル放送フォーマットで使用される既存のクローズドキャプション/サブタイトルフォーマットを利用し、活用し得る。
【0097】
図7A〜図7Bは、第1のデバイス91(たとえば、モバイル/ポータブルデバイス91)から第2のデバイス95(たとえば、デバイス91に対する周辺デバイス/アクセサリ)に送信され、その後、表示するために第2のデバイス95によってTV97に送信される表示データの一例を示す概念図である。この例では、デバイス91は、図5に示す通信デバイス50など、第1の通信デバイスを備え得る。デバイス95は、図5に示す通信デバイス58など、第2の通信デバイスを備え得る。TV97は、図5に示すデジタルTV66など、デジタルTVを備え得る。
【0098】
いくつかの例では、デバイス91は、(たとえば、WPANまたはWLANネットワークを介して)デバイス95とワイヤレス通信し得る。デバイス95は、(たとえば、デジタル放送スペクトルのためのデジタル放送ネットワークを介して)TV97とワイヤレス通信し得る。デバイス91をデバイス95に結合するワイヤレスネットワークは、場合によっては、デバイス95をTV97に結合するワイヤレスネットワークと異なるネットワークを備え得る。いくつかの代替例では、デバイス95は、デバイス91にドッキングされること、または場合によっては直接結合されることが可能であり得る。様々な例では、デバイス95は、デバイス91とTV97との間のブリッジとして働き、デジタル放送フォーマットに従って、デバイス91によって与えられたデータがデバイス95を介してTV97に送信され得る機構を与え得る。
【0099】
図7Bに示すように、デバイス91はディスプレイ93を含み、TV97はディスプレイ99を含む。いくつかの例では、デバイス91は、モバイル/ポータブルデバイス(たとえば、ハンドセット、スマートフォン、ラップトップ)を備え、デバイス95は、デバイス91に対する周辺デバイスまたはアクセサリデバイス(たとえば、着脱可能なキーボード、マウス)を備え得る。場合によっては、デバイス95は、デバイス91に対する自蔵式スタンドアロンモジュールを備え得る。TV97はデジタルHDTVを備え得る。ディスプレイ99は、組み込まれた、または統合された受信機/チューナーを含むことも、含まないこともある。
【0100】
図7Bは、どのようにデバイス91が、グラフィックス、ビデオ、オーディオ、および/または対話性データをデバイス95に与えるためにデバイス95と通信(たとえば、ワイヤレス通信)し得るかを説明する。ディスプレイ93は、人の画像を含み、さらに、矢印アイコンを含む。矢印アイコンは、表示された画像データの部分を選択または識別するために、デバイス91のタッチスクリーンまたは他のヒューマンインターフェース入力デバイスの操作によってなど、ユーザからの入力によって移動可能であるカーソルを備え得る。デバイス91は、ワイヤレス(たとえば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標))送信を介して画像およびユーザ対話性/補助的データ(たとえば、矢印アイコンの動き)をデバイス95に送信することが可能である。
【0101】
その結果、ユーザは、図7Bに示す矢印など、TV97のスクリーン99上のカーソルまたは他のアイコンの動きまたはコントロールを制御するために(たとえば、スクリーン93の)タッチスクリーンを利用し得る。カーソルのために使用されるアイコンは、カスタマイズのためにユーザ選択可能または定義可能であり得る。たとえば、ユーザは、いくつかの既存のアイコンからカーソルアイコンを選択するか、またはユーザ固有のアイコンを定義または作成し得る。いくつかの例では、すでに存在し得るか、またはTV97のチューナー/受信機においてサポートされ得るクローズドキャプションおよびサブタイトル機能が、タッチコントロール(touch control)メタデータをカプセル化するかまたはトランスポートするために利用され得る。たとえば、他の場合はクローズドキャプションまたはサブタイトル情報のために利用され得るヘッダまたはデータ構造が、代わりに、ディスプレイスクリーン上のアイコンまたはカーソルのコントロールおよび動きに関係するタッチコントロール情報、またはメタデータを含み得る。
【0102】
場合によっては、特に、デバイス95がデバイス91と通信する周辺デバイスまたはアクセサリデバイス(たとえば、キーボード、マウス)を備える場合、ユーザはデバイス91に対してデバイス95を有効化し得る。いくつかの事例では、ユーザは、たとえば、デバイス91上のオプションまたはボタンを選択することによって、および/またはデバイス95上のオプションまたはボタンを選択することによってなど、デバイス91とデバイス95との間の接続性を手動で有効化し得る。ただし、いくつかの事例では、デバイス91が電源投入されるか、または特定の動作モードに入る場合など、デバイス95は自動的に有効化され得る。
【0103】
次いで、ユーザは、これらのデバイス間のデータの交換(たとえば、ワイヤレス交換)を可能にするデバイス91および95上のアプリケーションを開始し得る。たとえば、ユーザは、アプリケーションを開始するために、デバイス91、またはスクリーン93上の特定のオプションまたはボタンを選択し得る。代替的に、デバイス95がユーザ入力コントロール(たとえば、キーボード上のキー)をもつデバイスを備える場合、ユーザは、アプリケーションを開始するために、デバイス95上のこれらのコントロールのうちの1つを選択し得る。
【0104】
デバイス95がTV97へのデータ送信のための1つまたは複数の利用可能なチャネル(たとえば、ホワイトスペース)を識別した場合、デバイス91が、これらのチャネルのうちの1つまたは複数を使用するために選択し得るように、デバイス95は、これらのチャネルの識別子をデバイス91に伝達し得る。たとえば、デバイス91は、これらのチャネルのうちの1つまたは複数を自動的に選択し得る。場合によっては、デバイス91は、スクリーン93上に利用可能なチャネルを表示し、ユーザがチャネルのうちの1つまたは複数を選択することを可能にする。他の場合には、デバイス95は、識別されたチャネルのうちの1つまたは複数を使用するために自動的に選択し得る。チャネルの選択時に、デバイス95は、TV97が、適切なチャネルに自動的に同調し、デバイス95からのデータを受信することが可能になるように、チャネルおよびチャネル変更情報をTV97に伝達するために、IRベースの送信機など、チャネル送信機(たとえば、チャネル送信機11)を含み得る。
【0105】
デバイス95は、放送(たとえば、デジタルTV)通信を介して、TV97中に含まれる受信機に画像およびユーザ対話性/補助データを送信することが可能である。いくつかの事例では、デバイス95は、受信データを、TV97の受信機に送信するより前に、符号化および/またはトランスコードし得る。次いで、TV97は、場合によってはサイズおよび/または解像度を増強して、画像およびユーザ対話性データをディスプレイ99上に表示することが可能である。
【0106】
そのような様式では、ユーザは、デバイス91のディスプレイ93をTV97にワイヤレスに拡張することが可能である。いくつかの事例では、デバイス91、95、およびTV97は、同じ部屋、家、または一般的なエリア中など、略近傍中にあり得る。たとえば、ディスプレイ93が非常に小さいかまたは制限されている場合、ユーザは、TV97のより大きいディスプレイ99上で表示データを閲覧することを望み得、より大きいディスプレイ99は同様により高い画像解像度を与え得る。また、ディスプレイ93上の矢印アイコンを用いた対話性がディスプレイ99上にキャプチャされ、表示され得る。デバイス95がトランスコーディング機能を含み得るので、デバイス91は、場合によっては特殊な機能を含む必要がないことがある。
【0107】
TV97の受信機によって期待され得る放送フォーマット/規格に従ってデータをフォーマットするために、すべての特殊なデータフォーマッティング、変換、トランスコーディングなどがデバイス95によって実行され得る。これらの場合、デバイス95は、たとえば、TV97のディスプレイ99上での提示より前に受信データを復号するために使用されるセットトップボックスまたは他の中間デバイスなど、TV97のための追加のハードウェア構成要素なしに、デバイス91にTV97への直接インターフェースを与えるTVアダプタの形態として機能し得る。デバイス95は、TV97とのシームレスなインターオペラビリティを可能にするために、TV97のチューナー/受信機によって直接受信され処理され得る適切なフォーマット(たとえば、デジタルTVフォーマット)にデータをフォーマットすることが可能である。デバイス95のすべての機能は、デバイス91と(たとえば、ワイヤレスに)通信することが可能であるデバイス91の周辺/アクセサリ構成要素内に含まれ得る。たとえば、デバイス95は、デバイス91とともに使用可能な着脱可能なキーボードまたはマウスデバイスを備え得る。
【0108】
場合によっては、デバイス91のユーザは、ディスプレイ93とディスプレイ99の両方の上でデータを閲覧することを望むことがある。しかしながら、ディスプレイ93は解像度、サイズ、および他のファクタに関して何らかの制限を有し得るので、(たとえば、デバイス97が大画面HDTVを備える場合、)ディスプレイ99上にデータを表示しながら、ユーザは、ディスプレイ93上での表示機能を無効化することもあり得る。たとえば、スクリーン93上に表示されるべきデータが極めて大きく、簡単に閲覧するためのスクリーン93上に完全に収まり得ない場合、いくつかの特定の例では、ユーザは、ディスプレイ93上での表示機能を無効化し、TV97のディスプレイ99上でのみそのような情報を閲覧することを望み得る。そのような様式では、そのようなコンテンツがディスプレイ93上に完全に収まり得ないときに、ユーザは、TV97のディスプレイ99上で大量のコンテンツを閲覧することが可能である。
【0109】
場合によっては、デバイス91からデバイス95に送られるデータは、デバイス91の表示情報を含み得る。表示情報は、デバイス91上でレンダリングされる1次表示データを含み得る。たとえば、1次表示データは、デバイス91のディスプレイ93上に表示されるデータを含み得る。次いで、デバイス95は、表示のために1次表示データをTV97に送信することによって、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデバイス95からデータを送信し得る。
【0110】
ただし、いくつかの事例では、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデバイス95からデータを送信することは、デバイス91のディスプレイ93上に表示される1次表示データとは異なる2次表示データを送信することを含み得る。デバイス95は、ディスプレイ93上に実際に表示されない2次表示データを含む、デバイス91からの表示情報を受信し得る。ただし、2次表示データは、デバイス95からTV97によって受信されると、ディスプレイ99上に表示され得る。たとえば、これは、デバイス91のユーザが、ディスプレイ93上に完全に収まり得ないコンテンツ(たとえば、ウェブページ、デスクトップ情報)を見ることを希望し得るときに行われ得る。
【0111】
いくつかの例では、デバイス91によってデバイス95に送られる表示データは、ディスプレイ93によって表示され得る1次表示データと、また、1次表示データとは異なる2次表示データの両方を含み得、(たとえば、2次表示データがディスプレイ93上に収まらない場合)2次表示データはデバイス91のディスプレイ93上に表示されない。これらの例では、デバイス95は、表示のために1次表示データおよび/または2次表示データをTV97に送信し得る。たとえば、TV97のディスプレイ99がデバイス91のディスプレイ93よりも大きい場合、たとえば、2次表示データを表示することによってなど、ディスプレイ99は、より大きいデータの量を表示することが可能であり得る。TV97のディスプレイ99はまた、1次表示データを表示するように構成され得る。
【0112】
図8は、通信デバイス58A内に実装され得る、チャネル識別器62Aと連動する、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aの一例を示すブロック図である。図8では、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aは、図5に示すデジタルTV変換ユニット/送信機60の一例であり得るが、チャネル識別器62Aは、図5に示すチャネル識別器62の一例であり得る。図8の特定の例では、通信デバイス58Aは、固有のデジタル放送フォーマット、ATSCに従ってマルチメディアデータをブロードキャストすることが可能である。
【0113】
通信デバイス58Aは、高精細度またはフラットパネルテレビジョンなど、ATSC対応外部デバイスへの低電力送信を可能にし得る。この場合、ATSC対応デバイスは、図5のデジタルTV66または図6のデジタルTV92を備え得る。ATSC対応デバイスは、いくつかの例では、ディスプレイデバイスとチューナー/受信機の両方を含み得る。
【0114】
図8に示すように、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aは、1つまたは複数コーデック/トランスコーダ100A、トランスポートエンコーダ/マルチプレクサ102A、誤り訂正エンコーダ104A、ATSC変調器106A、無線周波数(RF)デュプレクサ/スイッチ108A、および送信機110Aなど、様々な構成要素を含み得る。これらの構成要素は、ATSC規格を実装するスペクトル上でのデータ送信をサポートするのを助ける。ATSC規格は、ビデオ符号化、オーディオ符号化、トランスポートストリーム、および変調のためのレイヤを与えるマルチレイヤ規格である。一例では、RFデュプレクサ/スイッチ108Aは、極超短波(UHF)デュプレクサ/スイッチを備え得る。デュプレクサは、パルスを感知するために受信されるべき信号と、通信目的のために送信されるべき信号とを考慮に入れ得る。
【0115】
コーデック/トランスコーダ100Aは、ビデオおよび/またはオーディオデータを1つまたは複数のストリームに符号化/復号するために、1つまたは複数のビデオコーデックと1つまたは複数のオーディオコーデックとを含み得る。たとえば、コーデック/トランスコーダ100Aは、ビデオデータを符号化/復号するために、Moving Picture Experts Group−2(MPEG−2)コーデックまたは(Telecommunication Standardization Sector、ITU−Tからの)H.264コーデックを含み得る。コーデック/トランスコーダ100Aは、オーディオデータを符号化/復号するためにドルビーデジタル(ドルビーAC−3)コーデックをも含み得る。ATSCストリームは、1つまたは複数のビデオプログラムと1つまたは複数のオーディオプログラムとを含み得る。ビデオエンコーダのいずれかは、標準精細度ビデオ用のメインプロファイルまたは高精細度解像度ビデオ用のハイプロファイルを実装し得る。場合によっては、図6のコーデック/トランスコーダ86に関して上記で説明したように、コーデック/トランスコーダ100Aは、あるフォーマットから別のフォーマットにデータをトランスコードするための1つまたは複数のトランスコーダを含み得る。
【0116】
トランスポート(たとえば、MPEG−2 Transport Stream、またはTS)エンコーダ/マルチプレクサ102Aは、コーデック/トランスコーダ100Aからデータストリームを受信し、ブロードキャストのためにこれらのデータストリームを1つまたは複数のパケット化されたエレメンタリーストリーム(PES)などにアセンブルすることが可能である。次いで、これらのPESは、個々のプログラムトランスポートストリームにパケット化され得る。トランスポートエンコーダ/マルチプレクサ102Aは、場合によっては、出力トランスポートストリームを誤り訂正エンコーダ104A(たとえば、リードソロモンエンコーダ(Reed-Solomon encoder))に随意に与え得、誤り訂正エンコーダ104Aは、トランスポートストリームに関連する1つまたは複数の誤り訂正コードを追加することによって誤り訂正符号化機能を実行し得る。これらの誤り訂正コードは、誤り訂正または緩和のためにデータ受信機によって使用され得る。
【0117】
ATSC変調器106Aは、ブロードキャストのためにトランスポートストリームを変調することが可能である。いくつかの例示的な場合では、たとえば、ATSC変調器106Aは、ブロードキャスト送信のために8残留側波帯(8VSB)変調を利用し得る。次いで、RFデュプレクサ/スイッチ108Aは、トランスポートストリームを二重化するか、またはトランスポートストリームのためのスイッチとして働き得る。送信機110Aは、チャネル識別器62Aによって識別される1つまたは複数の利用可能なチャネルを使用して、1つまたは複数の外部デバイスに1つまたは複数のトランスポートストリームをブロードキャストすることが可能である。
【0118】
チャネル識別器62Aは、データベースマネージャ124と、チャネルセレクタ120Aと、随意のチャネル選択ユーザインターフェース(UI)122Aと、スペクトルセンサ118Aとを含む。チャネル識別器62AとデジタルTV変換ユニット/送信機60Aの両方は、1つまたは複数のバッファを備え得るメモリ112Aに結合される。チャネル識別器62AおよびデジタルTV変換ユニット/送信機60Aは、直接情報を交換し得るか、あるいはまた、メモリ112Aを介した情報の記憶および検索を通して間接的に情報を交換し得る。
【0119】
チャネル識別器62Aはスペクトルセンサ118Aを含む。前に説明したように、スペクトルセンサ118Aなどのスペクトルセンサは、ATSCなど、特定のデジタルTVフォーマットのための放送スペクトル内の1つまたは複数の周波数帯域中で信号を感知することが可能である。スペクトルセンサ118Aは、スペクトル内の1つまたは複数の使用されるチャネルを占有するデータを識別するそれの能力に基づいて、現在のチャネル可用性と信号強度とを判断し得る。次いで、スペクトルセンサ118Aは、チャネルセレクタ120Aに、現在未使用であるかまたは利用可能であるチャネルに関する情報を与え得る。たとえば、スペクトルセンサ118Aは、外部の別個のデバイスによってこのチャネル上でブロードキャストされているデータを検出しない場合、特定のチャネルが利用可能であることを検出し得る。
【0120】
図8に示すように、チャネルセレクタ120Aはまた、ネットワーク126とデータベースマネージャ124とを介してデジタルTV帯域データベースから情報を受信し得る。デジタルTV帯域データベース128は、通信デバイス58Aの外部に位置しており、ATSCなどの特定のデジタルTVフォーマットのための放送スペクトル内で現在使用されているか利用可能であるチャネルに関する情報を含む。典型的に、デジタルTV帯域データベース128は、チャネルが使用されるか、または他のデバイスが使用するために解放されると動的に更新される。場合によっては、デジタルTV帯域データベース128は、地理的ロケーション/領域によって、または周波数帯域(たとえば、低い超短波(VHF)、高いVHF、極超短波(UHF))によって編成され得る。
【0121】
チャネル識別器62AがデジタルTV帯域データベース128からチャネル可用性情報を取得するために、チャネル識別器62Aは、場合によっては、デジタルTV帯域データベース128への入力としてジオロケーション情報を与え得る。チャネル識別器62Aは、ジオロケーションセンサ115から、特定の時点における通信デバイス58Aの地理的ロケーションを示し得るジオロケーション情報または座標を取得し得る。ジオロケーションセンサ115は、いくつかの例では、GPSセンサを備え得る。
【0122】
ジオロケーションセンサ115からジオロケーション情報を受信すると、チャネルセレクタ120Aは、データベースマネージャ124を介してデジタルTV帯域データベース128に、入力としてそのような情報を与え得る。データベースマネージャ124は、デジタルTV帯域データベース128にインターフェースを与え得る。場合によっては、データベースマネージャ124は、デジタルTV帯域データベース128の選択されたコンテンツのローカルコピーが検索されるように、それらを記憶し得る。さらに、データベースマネージャ124は、デジタルTV帯域データベース128に、ジオロケーション情報など、チャネルセレクタ120Aによって与えられる選択された情報を記憶し得る。
【0123】
通信デバイス58Aに関係するジオロケーション情報を送ると、チャネルセレクタ120Aは、デジタルTV帯域データベース128から、デジタルTV帯域データベース128内に記載された、提示される1つまたは複数の利用可能なチャネルのセットを受信し得る。利用可能なチャネルのセットは、ジオロケーションセンサ115によって示される、通信デバイス58Aによって現在占有されている地理的領域またはロケーション中で利用可能なそれらのチャネルであり得る。
【0124】
スペクトルセンサ118AおよびデジタルTV帯域データベース128のいずれかまたは両方から利用可能なチャネル情報を受信すると、チャネルセレクタ120Aは、1つまたは複数の利用可能なチャネルを、自動的に、またはチャネル選択UI122Aを介したユーザ入力を介してのいずれかで選択し得る。チャネル選択UIは、グラフィカルユーザインターフェース内に利用可能なチャネルを提示し得、サービスまたはアプリケーションのユーザは、これらの利用可能なチャネルのうちの1つまたは複数を選択し得る。
【0125】
場合によっては、データベース128は更新されると、通信デバイス58Aがデータベース128に、チャネルがもはや必要とされないかまたは使用されていないことを示す後続のメッセージを送るまで、選択されたチャネルが通信デバイス58Aによって使用されていることを示し得る。他の場合には、データベース128は、定義された時間間隔の間のみ選択されたチャネルを通信デバイス58Aのために確保し得る。これらの場合、通信デバイス58Aは、定義された時間間隔内にデータベース128に、デバイス58Aが選択されたチャネルをまだ使用していることを示すメッセージを送り得、その場合、データベース128は、通信デバイス58Aが使用する、第2の時間間隔の間の選択されたチャネルの確保を更新する。
【0126】
1つまたは複数のクロック114Aは、通信デバイス58A内に含まれ得る。図8に示すように、クロック114Aは、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aおよびチャネル識別器62Aによって利用され得るか、またはそれらの動作を駆動し得る。クロック114Aは、通信デバイス58Aによって構成または設定され得る。場合によっては、クロック114Aは、デバイス58Aの外部にあるクロックによって構成されるか、またはそのクロックに同期させられ得る。たとえば、デバイス58Aは、(たとえば、ジオロケーションセンサ115を介して)外部デバイスからクロックまたはタイミング情報を受信し得、受信された情報に基づいてクロック114Aを構成または同期させ得る。
【0127】
たとえば、いくつかのシナリオでは、通信デバイス58Aは、受信デバイス(たとえば、図5のデジタルTV受信機70または図6のデジタルTV受信機96)と共通のクロック機能を実装し得る。これらのシナリオでは、通信デバイス58Aと受信デバイスの両方は、外部デバイスからクロックまたはタイミング情報を受信し、受信された情報に基づいてそれら自体の内部クロックを同期させ得る。そのようにして、通信デバイス58Aおよび受信デバイスは、共通クロックを使用して効果的に動作し得る。また、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aおよびチャネル識別器62Aは、いくつかの動作を同期させるかまたは整合させるためにクロック114Aを利用し得る。
【0128】
図8に同じく示すように、通信デバイス58Aは、チャネル識別器62Aに通信可能に結合されたチャネル送信機116Aをさらに含む。チャネル識別器62Aは、データを送信する際に、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aによって使用されるチャネルに関連する情報を、チャネル送信機116Aに与え得る。
【0129】
次いで、チャネル送信機116Aは、チャネルを直接または間接的のいずれかで識別するチャネルコマンド情報を送信することが可能である。たとえば、チャネルコマンド情報は、チャネルの特定の識別を含み得る。この例では、データ受信機(たとえば、図5のデジタルTV受信機70または図6のデジタルTV受信機96)は、受信したコマンド情報から直接チャネルを判断することが可能である。他の場合には、チャネル送信機によって送信されたチャネルコマンド情報は、(たとえば、チャネルアップ/ダウン情報を介して)チャネルを間接的に識別し得る。これらの場合、データ受信機は、前にデータ送信のために使用されたチャネルに関係してデータ受信機が記憶した状態または他の情報とともに、受信されたコマンド情報を処理することによって、チャネルを判断することが可能である。
【0130】
いくつかの例では、デジタルTV変換ユニット/送信機60Aは、送信静穏化ユニット(図示せず)をさらに含み得る。この静穏化ユニットは、(たとえば、スペクトルセンサ118Aによって)時間スペクトル感知動作が実行される1つまたは複数の時間間隔中にデータ送信を静穏化するために、図2に示す静穏化ユニット15と同様に機能し得る。
【0131】
図9は、通信デバイス58B内で実装され得る、チャネル識別器62Bと連動する、デジタルTV変換ユニット/送信機60Bの別の例を示すブロック図である。図9では、デジタルTV変換ユニット/送信機60Bは、図5に示すデジタルTV変換ユニット/送信機60の一例であり得るが、チャネル識別器62Bは、図5に示すチャネル識別器62の一例であり得る。デジタルTV変換ユニット/送信機60Bおよびチャネル識別器62Bは、それぞれメモリデバイス112Bからの情報を記憶し、検索し得る。
【0132】
デジタルTV変換ユニット/送信機60Aと同様に、デジタルTV変換ユニット/送信機60Bは、1つまたは複数のコーデック/トランスコーダ100Bと、トランスポートエンコーダ/マルチプレクサ102Bと、誤り訂正エンコーダ104Bと、ATSC変調器106Bと、RFデュプレクサ/スイッチ108Bと、送信機110Bとを含む。1つまたは複数のクロック114Bは、デジタルTV変換ユニット/送信機60Bとチャネル識別器62Bの両方によって利用され得る。
【0133】
図7Bのチャネル識別器62Bは、チャネル識別器62Bが、デジタルTV帯域データベースにインターフェースするデータベースマネージャを含まない図7Bのチャネル識別器62Aとは異なる。図8では、チャネル識別器62Bは、スペクトルセンサ118Bのみを含む。図8の例中にジオロケーション機能が実装されないので、通信デバイス58Bは、ジオロケーションセンサを含まない。チャネルセレクタ120Bは、スペクトルセンサ118Bから受信された入力に基づいてブロードキャスト送信のために1つまたは複数の利用可能なチャネルを識別した。チャネルセレクタ120Bはまた、随意のチャネル選択インターフェース122Bを介して利用可能なチャネルのリストからチャネルのユーザ選択を受信し得る。利用可能なチャネルのリストは、スペクトルセンサ118Bによって与えられる感知信号情報に基づいてチャネル選択インターフェース122B上に提示され得る。
【0134】
図10は、図1〜図6のいずれかに示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイスによるデータ通信のために実装され得るプロトコルスタックの一例を示す概念図である。単に説明のために、以下の図10の説明では、プロトコルスタックは、図6の通信デバイス82によって実装されると仮定される。
【0135】
図10の概念図に示すように、例示的なプロトコルスタックは、物理レイヤ、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ、ミドルウェアレイヤ、アプリケーションレイヤ、およびサービスレイヤにおいて例示的なレイヤを含む。通信デバイス82は、通信プロトコルスタック内の様々なレイヤにおいて複数のレイヤ要素を含み得る。これらの要素のうちの様々な要素が、図6におけるワイヤレスネットワーク80を介した通信デバイス82と通信デバイス72との間のワイヤレス通信など、ローカルネットワーク上でのワイヤレス通信を実装するために含まれ得る。ローカルワイヤレスネットワークは、Wi−FiまたはBluetooth(登録商標)ネットワークなど、ワイヤレスローカルエリアネットワークを備え得る。
【0136】
このワイヤレス通信を可能にするために、プロトコルスタックは、物理レイヤとMACレイヤの両方においてローカルワイヤレスレイヤ要素(たとえば、Wi−Fi通信のための802.11g/nレイヤ要素)を含み得る。また、トランスポートレイヤ要素がミドルウェアレイヤにおいて実装され得る。たとえば、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)、またはReal−time Transport Protocol(RTP)/ユーザデータグラムプロトコル(UDP)がミドルウェアレイヤにおいて実装され得る。場合によっては、これらのレイヤ要素は送信機/受信機84によって実装され得る。
【0137】
また、様々なレイヤ要素が、図6におけるワイヤレスネットワーク90を介した通信デバイス82とデジタルTV受信機96との間のワイヤレス通信など、デジタル放送ネットワーク上でのワイヤレス通信を実装するために含まれ得る。デジタル放送ネットワークは、ATSC規格に準拠するネットワークなど、デジタルTVネットワークを備え得る。
【0138】
これらの通信のサポートを行うために、プロトコルスタックは、物理レイヤにおいて(たとえば、ATSCの)スペクトル感知要素および変調/送信レイヤ要素を含み得る。スペクトル感知要素は、ワイヤレスネットワーク90内の1つまたは複数の利用可能なチャネルなど、スペクトル内のホワイトスペースを識別することを試み得る。変調/送信レイヤ要素は、デジタルTV受信機96に、利用可能なホワイトスペース上での送信を与えることが可能であり得る。いくつかの例では、スペクトル感知要素および変調/送信レイヤ要素は、チャネル識別器88および/または送信機/受信機84によって実装され得る、物理レイヤにおけるホワイトスペースコグニティブ無線要素内に含まれ得る。
【0139】
チャネル識別器88はまた、識別されたホワイトスペース内の1つまたは複数の利用可能なチャネルを選択するために、MACレイヤにおいて周波数選択レイヤ要素を実装し得る。また、MACレイヤにおいて1つまたは複数の誤り訂正機能を実行するために、MACレイヤにおいて、誤り訂正要素(たとえば、ATSC前方誤り訂正またはFEC)が実装され得る。
【0140】
ワイヤレスネットワーク90を介したデジタルTV受信機96へのトランスポートストリーム通信(たとえば、MPEG−2 TS、トランスポートストリーム)のために、ミドルウェアレイヤにおいて、トランスポートストリームレイヤ要素が実装され得る。いくつかの例では、チャネル同調要素がミドルウェアレイヤにおいて実装され得、チャネル同調要素は、デジタルTV受信機96などのデータ受信機に(たとえば、IR通信を介して)チャネル情報を伝達するためのチャネル送信機(たとえば、図1に示すチャネル送信機11)によって実装され得る。
【0141】
図10に示す例示的なプロトコルスタックのアプリケーションレイヤ内に、様々な異なるレイヤ要素が実装され得る。このレイヤに、様々な異なるエンコーダおよび/またはトランスコーダが実装され得る。たとえば、ビデオ、オーディオ、および/または対話性/補助(たとえば、カーソル/アイコン)データのためのエンコーダおよび/またはトランスコーダが与えられ得る。これらのレイヤ要素は、図6に関して前に説明したコーデック/トランスコーダ86によって実装され得る。一例では、オーディオエンコーダ/トランスコーダレイヤ要素は、AC−3トランスコーディング、またはMPEG−I Layer IIトランスコーディングに、AAC(Advanced Audio Coding)のサポートを与え得る。一例では、ビデオエンコーダ/トランスコーダレイヤ要素は、MPEG−2トランスコーディングにMPEG−4(part2)のサポートを与え得る。
【0142】
図10に示すように、アプリケーションレイヤはまた、ワイヤレス通信のための、通信デバイス82によって実装される2つのアプリケーション、すなわち通信デバイス72とのローカルワイヤレス通信をサポートする第1のワイヤレス通信アプリケーションと、デジタルTV受信機96へのデジタルテレビジョン放送ネットワーク中の識別されたホワイトスペース上でのワイヤレス通信をサポートする第2のワイヤレス通信アプリケーションとを含む。いくつかの事例では、これらのアプリケーションは、通信デバイス82内のクライアントアプリケーション内に含まれ得る。
【0143】
最後に、サービスレイヤにおいて、通信デバイス82は、図7Bの例に示したものなど、スクリーン共有およびワイヤレスディスプレイのサポートを与える。通信デバイス82との対話性を通して、通信デバイス72のディスプレイ73上に表示されたデータは、デジタルTV受信機96を含むデジタルTV92上のワイヤレスディスプレイのために拡張され得る。通信デバイス72は、ワイヤレスネットワーク80を介して通信デバイス82にそのようなデータをワイヤレス通信することが可能であり、通信デバイス82は、そのデータを、ワイヤレスネットワーク90を介して、デジタルTV92上で表示するためにワイヤレス通信することが可能である。
【0144】
図11は、第1の通信デバイスによって第2の通信デバイスに送信され得るデータの例示的なデータフォーマットを示す概念図である。一例では、図11に示す例示的なデータフォーマットは、ある通信デバイス(たとえば、通信デバイス72)から別の通信デバイス(たとえば、通信デバイス82)に送られるビデオデータ(たとえば、MPEG−4データ)のビットストリーム構造を備え得る。
【0145】
図11に示すように、例示的なデータフォーマット、またはデータ構造は、異なるレベルにおいて複数の異なるデータ要素を含む。たとえば、図11のデータフォーマットに準拠する、またはそれに従ってフォーマットされたデータは、マクロブロック(MB)レベルにおいて、スライスレベルにおいて、フレームレベルにおいて、およびGOV(ビデオオブジェクトプレーンのグループ)レベルにおいて、データ要素を含み得る。
【0146】
MBレベルは、1つまたは複数のマクロブロック162A〜162N、また、追加のデータまたはヘッダ情報160を含み得る。ヘッダ/データ160はビデオパケットヘッダを含み得る。各マクロブロック162A〜162Nはマクロブロックヘッダを含み得る。このMBレベルにおいて、図11に示すマクロブロックヘッダ情報の1つまたは複数のグループがあり得る。
【0147】
スライスレベルは、1つまたは複数のビデオパケット166A〜166N、また、追加のデータまたはヘッダ情報164を含み得る。図11に示すように、各ビデオパケット166A〜166Nは、MBレベルからのデータを備え得る。したがって、ビデオパケット166Nは、マクロブロック162A〜162Nとヘッダ/データ160とを備え得る。他のビデオパケットの各々(たとえば、ビデオパケット166A)はまた、マクロブロック162A〜162Nと同様の1つまたは複数のマクロブロック、またヘッダ/データ160と同様の追加のヘッダ情報もしくはデータを備え得る。スライスレベルにおけるヘッダ/データ164は、構成情報、マーカービット、時間情報、コーディングタイプ情報(たとえば、VOPコーディングタイプ情報)、または(たとえば、MPEG−4ビットストリーム構造内の)他の情報など、様々な情報を含み得る。
【0148】
フレームレベルは、1つまたは複数のビデオオブジェクトプレーン(VOP)170A〜170N、および追加のデータまたはヘッダ情報168を含み得る。各VOP170A〜170Nは、スライスレベルからのデータを備え得る。たとえば、VOP170Nは、ビデオパケット166A〜166Nとヘッダ/データ164とを備え得る。他のVOPの各々(たとえば、VOP170A)はまた、1つまたは複数のビデオパケット、および追加のヘッダ情報またはデータを備え得る。フレームレベルにおけるヘッダ/データ168は、ユーザデータなど、様々なタイプの情報を含み得る。
【0149】
GOVレベルは、1つまたは複数のGOV174A〜174N、および追加のデータまたはヘッダ情報172を含み得る。各GOV174A〜174Nは、フレームレベルからのデータを備え得る。たとえば、GOV174Nは、VOP170A〜170Nとヘッダ/データ168とを備え得る。他のGOVの各々(たとえば、GOV174A)はまた、1つまたは複数のVOP、および追加のヘッダ情報またはデータを備え得る。GOVレベルにおけるヘッダ/データ172は、(たとえば、MPEG−4ビットストリームの)構成情報を含む様々なタイプの情報を含み得る。
【0150】
図11に示すデータフォーマット、または構造はまた、プログラムまたはシーケンスレベルヘッダ情報190を含む。ヘッダ情報190は、様々なタイプの情報を含み得る。たとえば、ヘッダ情報190は、プロファイル/レベル情報178、ヘッダ情報180、およびオブジェクト/オブジェクトレイヤ情報182を含み得る。ヘッダ情報190は、随意にユーザデータ176を含み得る。
【0151】
オブジェクト/オブジェクトレイヤ182は、GOVレベルにおけるデータ(たとえば、GOV174A〜174Nおよびヘッダ/データ172)を備え得る、ビデオオブジェクトレイヤを含み得る。オブジェクト/オブジェクトレイヤ182中のビデオオブジェクトレイヤは、(たとえば、MPEG−4構造の)ビジュアルオブジェクトの一部であり得るビデオオブジェクト内に含まれ得る。ヘッダ情報180は、ビデオ信号タイプ情報、ビデオオブジェクト識別子、およびオブジェクトタイプなど、様々なタイプの情報を含み得る。プロファイル/レベル178は、データフォーマットまたは構造に固有であり得るプロファイル情報を含む。ヘッダ情報190はさらに随意に、特定のユーザによって与えられ得るか、または特定のユーザのためにカスタマイズされ得るユーザデータ176を含み得る。
【0152】
上記で説明したように、図11に示す例示的なデータフォーマットは、ある通信デバイス(たとえば、通信デバイス72)から別の通信デバイス(たとえば、通信デバイス82)に送られるビデオデータ(たとえば、MPEG−4データ)のビットストリーム構造を備え得る。通信デバイス82など、データを受信する通信デバイスは、別のネットワーク(たとえば、ワイヤレスネットワーク90)上でのワイヤレス通信のために使用され得る異なるフォーマットにデータを変換するために、1つまたは複数のコーデックおよび/またはトランスコーダ(たとえば、コーデック/トランスコーダ86)を使用し得る。
【0153】
多くの場合、トランスコーディング動作は、ヘッダ情報190などのヘッダ情報を異なるフォーマットにトランスコードするだけであり得る。これらの事例では、GOVレベル、フレームレベル、スライスレベル、およびマクロブロックレベル内のデータは、全くトランスコードされず、そのままであり得る。たとえば、トランスコーダが、図11に示すフォーマットに準拠するMPEG−4フォーマットから、MPEG−2フォーマットにデータをトランスコードする場合、トランスコーダは、ヘッダ情報190をMPEG−2に準拠するフォーマットにトランスコードするだけであり得る。ヘッダトランスコーディングのこの形態は、通信デバイス内の処理効率を増加させながら、レイテンシおよび電力消費量を最小限に抑えるのを助け得る。エントロピー符号化、さらには部分エントロピー符号化が実行される場合、コーデックおよび/またはトランスコーダ(たとえば、コーデック/トランスコーダ86)はまた、ヘッダトランスコーディングを実行するだけであり得る。これらの場合、コーデックは、MPEG−4のためのハードウェアアクセラレータを利用し得るMPEG−2エントロピーエンコーダを備え得る。
【0154】
いくつかの例では、図11に示すデータフォーマットのデータを送った通信デバイス(たとえば、図6中のデバイス72)が、ある方法でGOVレベル、フレームレベル、スライスレベル、および/またはMBレベル中のデータを符号化したとき、コーデック/トランスコーダ(たとえば、図6のコーデック/トランスコーダ86)は、ヘッダトランスコーディングのみを実行し得る。たとえば、通信デバイス72が、図11に示すデータフォーマットに従ってMPEG−4データを通信デバイス82に送り、通信デバイス82が、MPEG−2データフォーマットのデータをデジタルTV受信機96に送る必要がある場合、通信デバイス82と通信デバイス72とは、上記で前に説明したように、MPEG−2によってサポートされないMPEG−4符号化のいくつかの特徴を回避することを判断し得る。すなわち、通信デバイス72のコーデック76は、MPEG−4とMPEG−2とによって通常サポートされる特徴のサブセットを利用してMPEG−4フォーマットにデータを符号化し、他の特徴(たとえば、無制限動きベクトル、Bフレーム、インターレースコーディング)を回避し得る。これらの場合、コーデック/トランスコーダ86がヘッダ限定トランスコーディングを実行することが可能であり、それが通信デバイス72から受信した、マクロブロックデータ、スライスデータ、フレームデータ、またはGOVデータをトランスコードする必要がないことがある。
【0155】
他の例では、コーデック/トランスコーダは、ヘッダトランスコーディングおよび/または他のデータトランスコーディングを実行し得る可能性がある。たとえば、場合によっては、トランスコーダは、デジタル放送ネットワークを介してデジタルTV受信機に送られるフォーマット(たとえば、MPEG−2)にデータを適切に変換するために、図11に示すマクロブロック、スライス、フレーム、および/またはGOVレベルのうちの1つまたは複数の中のデータを潜在的にトランスコードし得る。
【0156】
図12は、図1〜図6のいずれかに示された通信デバイスのうちの1つなど、通信デバイスによって実行され得る方法の一例を示す流れ図である。通信デバイスは、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを(たとえば、チャネル識別器を使用して)識別する(200)。通信デバイスは、(たとえば、データ受信機を使用して)第2の異なる通信デバイスから送られたデータを受信し(202)、次いで、デジタル放送スペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて(たとえば、データ送信機を使用して)データを送信し、送信されるデータは、デジタル放送フォーマットに準拠する(204)。
【0157】
いくつかの例では、通信デバイスは、デジタル放送テレビジョンスペクトルの未使用部分中の少なくとも1つのチャネルを識別し、デジタル放送テレビジョンスペクトルの少なくとも1つの識別されたチャネルにおいてデジタル放送フォーマットに従ってデータを送信する。いくつかの例では、通信デバイスは、テレビジョン帯域ホワイトスペースを識別することによって、少なくとも1つのチャネルを識別し得る。デジタル放送フォーマットは、ほんのいくつかの非限定的な例を挙げると、ATSCフォーマット、T−DMBフォーマット、DVBフォーマット、Integrated Services Digital Broadcasting Terrestrialフォーマット、またはMPEG−TSフォーマットを備え得る。
【0158】
いくつかの例では、第2の通信デバイスはドッキングされ得る。いくつかの例では、第2の通信デバイスから送られたデータを受信することは、ワイヤレスネットワーク上で第2の通信デバイスから送られたデータを受信することを含み得、ワイヤレスネットワークは、デジタル放送スペクトルのための放送ネットワークとは異なり得る。
【0159】
第2の通信デバイスから送られたデータは、第2の通信デバイスの表示情報を含み得る。表示情報は、第2の通信デバイス上でレンダリングされる1次表示データを含み得、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第1の通信デバイスからデータを送信することは、1次表示データを送信することを含み得る。しかしながら、いくつかの事例では、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第1の通信デバイスからデータを送信することは、第2の通信デバイスによって表示される1次表示データとは異なる2次表示データを送信することを含み得る。たとえば、これは、第2の通信デバイスのユーザが、第2の通信デバイスのディスプレイスクリーン上に収まり得ないコンテンツ(たとえば、ウェブページ、デスクトップ情報)を見ることを希望し得るときに行われ得る。
【0160】
いくつかの例では、第2の通信デバイスから送られたデータは、第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスによって与えられるデータを含み得、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第1の通信デバイスからデータを送信することは、ヒューマンインターフェースデバイスによって外部デバイスに与えられるデータを送信することを含み得、ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられるデータは、外部デバイスによって表示されるアイコンを制御するために外部デバイスによって使用されることが可能である。第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスは、タッチスクリーンなど、タッチインターフェースを備え得る。したがって、第2の通信デバイスのタッチスクリーンは、たとえば、外部デバイス(たとえば、テレビジョンスクリーン)のディスプレイ上のカーソルまたは他のアイコンを制御するタッチパッドとして使用され得る。
【0161】
通信デバイスは、第2の通信デバイスから第1のデータフォーマットのデータを受信し得、通信デバイスは、第1のデータフォーマットのデータを第2のデータフォーマットのデータに変換し得、第2のデータフォーマットはデジタル放送フォーマットに準拠する。次いで、通信デバイスは、少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて第2のフォーマットのデータを送信し得る。第1のデータフォーマットのデータおよび第2のデータフォーマットのデータはそれぞれ、オーディオデータ、ビデオデータ、テキストデータ、音声データ、グラフィックスデータ、および補助対話性データのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0162】
場合によっては、通信デバイスは、第2のデータフォーマットに準拠する符号化されたデータを生成するように、第1のデータフォーマットのデータを符号化することによって、第1のデータフォーマットのデータを第2のデータフォーマットのデータに変換し得る。場合によっては、通信デバイスは、第1のデータフォーマットのデータを第2のデータフォーマットのデータにトランスコードすることによって、第1のデータフォーマットのデータを第2のデータフォーマットのデータに変換し得る。通信デバイスは、第1のデータフォーマットと第2のデータフォーマットの両方に共通であり、その両方によってサポートされる特徴のセットに基づいて、第1のデータフォーマットのデータを第2のデータフォーマットのデータにトランスコードし得る。場合によっては、通信デバイスは、第2のデータフォーマットを指定するために情報を第2の通信デバイスに送り得る。
【0163】
例示のためにのみ説明され、限定するものとみなされるべきでない特定の一例では、通信デバイスは、ビデオデータを第1のデータフォーマットから第2のデータフォーマットのビデオデータにトランスコードし得る。第1のデータフォーマットはMPEG−4フォーマットを備え得、第2のデータフォーマットはMPEG−2フォーマットを備え得る。
【0164】
通信デバイスが静穏化ユニット(たとえば、図2の静穏化ユニット15)を含む場合、通信デバイスは、少なくとも1つの時間間隔中に、少なくとも1つの識別されたチャネルが使用のために利用可能であり続けるかどうかを検出し得る。少なくとも1つの時間間隔中に、通信デバイスは、データを送信することを控え得る。
【0165】
いくつかの例では、通信デバイスは、少なくとも1つの識別されたチャネルがさらなる使用のためにもはや利用可能でないと判断し、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能である少なくとも1つの他のチャネルを識別し得る。通信デバイスは、第2の通信デバイスから送られた追加のデータを受信し、デジタル放送スペクトルの少なくとも1つの他の識別されたチャネルにおいて追加のデータを送信し得、送信される追加のデータはデジタル放送フォーマットに準拠する。通信デバイスがチャネル送信機(たとえば、図1のチャネル送信機11)を含む場合、通信デバイスは、第3のデバイス(たとえば、データ受信機9のうちの1つまたは複数)に、少なくとも1つのメッセージを送信し得、少なくとも1つのメッセージは、第3のデバイスが、少なくとも1つの識別されたチャネルから少なくとも1つの他の識別されたチャネルへのチャネル変更を判断することを可能にする情報を含んでいる。
【0166】
通信デバイスは、スペクトルセンサ(たとえば、図8のスペクトルセンサ118Aまたは図9の118B)を含み得る。通信デバイスは、スペクトルセンサを使用して、少なくとも1つのチャネルを識別し得る。いくつかの例では、通信デバイスは、デジタルTV帯域データベース(たとえば、図8のデータベース128)にさらにアクセスし得る。これらの例では、通信デバイスは、少なくとも1つのチャネルを識別するために、デジタルTV帯域データベースにさらにアクセスし得る。
【0167】
いくつかの例では、通信デバイスは、デジタル放送スペクトルの複数の利用可能なチャネルを識別し得る。通信デバイスは、複数の利用可能なチャネルのうちの少なくとも1つの(たとえば、通信デバイス自体からの、または別のデバイスからの)選択を受信し、選択されたチャネルの少なくとも1つにおいてデータを送信し得る。いくつかの事例では、通信デバイスは、複数の利用可能なチャネルのうちの少なくとも1つの、通信デバイスからの自動選択に基づく選択を受信し得る。他の場合には、通信デバイスは、別のデバイス(たとえば、第2の通信デバイス)に、識別された複数の利用可能なチャネルの指示を送り得る。これらの場合、通信デバイスは、他のデバイスから、複数の利用可能なチャネルのうちの少なくとも1つの選択を受信し得る。
【0168】
本開示で説明する技法は、汎用マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、または他の同等の論理デバイスのうちの1つまたは複数の内に実装され得る。したがって、本明細書で使用する「プロセッサ」または「コントローラ」という用語は、前述の構造、または本明細書で説明する技法の実装に好適な他の構造のうちのいずれか1つまたは複数を指すことがある。
【0169】
本明細書で説明した様々な構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの任意の適切な組合せによって実現され得る。図では、様々な構成要素は、別々のユニットまたはモジュールとして示される。しかしながら、これらの図を参照しながら説明した様々な構成要素のすべてまたはいくつかは、共通ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェア内の組合せユニットまたはモジュールに統合され得る。したがって、構成要素、ユニット、またはモジュールとしての特徴の表現は、説明しやすいように特定の機能的特徴を強調するものであり、別々のハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェア構成要素によるそのような特徴の実現を必ずしも必要としない。場合によっては、様々なユニットは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラマブルプロセスとして実装され得る。
【0170】
モジュール、デバイス、または構成要素として本明細書で説明した特徴は、集積論理デバイスに一緒に、または個別であるが相互運用可能な論理デバイスとして別々に実装され得る。様々な態様では、そのような構成要素は、少なくとも部分的に、集積回路チップまたはチップセットなど、まとめて集積回路デバイスと呼ばれることがある1つまたは複数の集積回路デバイスとして形成され得る。そのような回路は、単一の集積回路チップデバイス中、または複数の相互運用可能な集積回路チップデバイス中に設けられ得、様々な画像、ディスプレイ、音声、または他のマルチメディアアプリケーションおよびデバイスのいずれかにおいて使用され得る。いくつかの態様では、たとえば、そのような構成要素は、ワイヤレス通信デバイスハンドセット(たとえば、モバイル電話ハンドセット)などのモバイルデバイスの一部を形成し得る。
【0171】
ソフトウェアで実装した場合、これらの技法は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、上記で説明した方法のうちの1つまたは複数を実行する命令をもつコードを備えるコンピュータ可読データ記憶媒体によって少なくとも部分的に実現され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、パッケージング材料を含むことがあるコンピュータプログラム製品の一部を形成し得る。コンピュータ可読媒体は、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)などのランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、電気消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、埋込みダイナミックランダムアクセスメモリ(eDRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、フラッシュメモリ、磁気または光学データ記憶媒体を備え得る。利用される任意のソフトウェアは、1つまたは複数のDSP、汎用マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、または他の等価の集積またはディスクリート論理回路など、1つまたは複数のプロセッサによって実行され得る。
【0172】
様々な態様について本開示で説明した。これらおよび他の態様は特許請求の範囲内に入る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを送信する方法であって、
第1の通信デバイスを用いて、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別することと、
前記第1の通信デバイスを用いて、第2の通信デバイスから送られたデータを受信することと、
前記デジタル放送スペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第1の通信デバイスから前記データを送信することであって、ここで前記送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠している、送信することと、
を備える方法。
【請求項2】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信することが、ワイヤレスネットワーク上で前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信することを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ワイヤレスネットワークが、前記デジタル放送スペクトルのための放送ネットワークとは異なる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データが、前記第2の通信デバイスの表示情報を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイス上で表示される1次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第1の通信デバイスから前記データを送信することが、前記1次表示データを送信することを備える、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイスによって表示される1次表示データとは異なる2次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第1の通信デバイスから前記データを送信することが、前記2次表示データを送信することを備える、
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の通信デバイスから送られる前記データが、前記第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第1の通信デバイスから前記データを送信することが、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって外部デバイスに与えられた前記データを送信することを備え、ここで前記ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられた前記データが、前記外部デバイスによって表示されるアイコンを制御するために前記外部デバイスによって使用されることが可能である、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の通信デバイスの前記ヒューマンインターフェースデバイスがタッチインターフェースを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのチャネルを識別することが、デジタル放送テレビジョンスペクトルの未使用部分中の前記少なくとも1つのチャネルを識別することを備え、
前記データを送信することが、前記デジタル放送テレビジョンスペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて、デジタル放送フォーマットに従って前記データを送信することを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記デジタル放送フォーマットが、ATSC(Advanced Television Systems Committee)フォーマット、T−DMB(Terrestrial Digital Multimedia Broadcasting)フォーマット、DVB(Digital Video Broadcasting)フォーマット、Integrated Services Digital Broadcasting Terrestrial(ISDB−T)フォーマット、またはMoving Picture Experts Group Transport Stream(MPEG−TS)フォーマットを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのチャネルを識別することが、テレビジョン帯域ホワイトスペースを識別することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記データを受信することが、前記第2の通信デバイスから第1のデータフォーマットのデータを受信することを備え、
前記方法が、前記第1の通信デバイスによって、前記第1のデータフォーマットの前記データを第2のデータフォーマットのデータに変換することをさらに備え、前記第2のデータフォーマットが前記デジタル放送フォーマットに準拠し、
前記データを送信することが、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第1の通信デバイスから前記第2のフォーマットの前記データを送信することを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のデータフォーマットの前記データおよび前記第2のデータフォーマットの前記データがそれぞれ、オーディオデータ、ビデオデータ、テキストデータ、音声データ、グラフィックスデータ、および補助対話性データのうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットのデータに変換することが、前記第2のデータフォーマットに準拠する符号化されたデータを生成するように、前記第1のデータフォーマットの前記データを符号化することを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットのデータに変換することが、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードすることを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記トランスコードすることが、前記第1のデータフォーマットと前記第2のデータフォーマットの両方に共通であり、その両方によってサポートされる特徴のセットに基づいて、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードすることを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
トランスコードすることが、ビデオデータを前記第1のデータフォーマットから前記第2のデータフォーマットのビデオデータにトランスコードすることを備え、
前記第1のデータフォーマットが、Moving Picture Experts Group(MPEG)4フォーマットを備え、
前記第2のデータフォーマットがMPEG−2フォーマットを備える、
請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第2のデータフォーマットを指定するための情報を前記第1の通信デバイスから前記第2の通信デバイスに送ること
をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信することが、デジタル放送フォーマットのデータを受信することを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つのチャネルを識別することが、前記少なくとも1つのチャネルを識別するためにスペクトルセンサを使用することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の通信デバイスの地理的ロケーションを判断することをさらに備え、
ここでは、
前記少なくとも1つのチャネルを識別することが、前記少なくとも1つのチャネルを識別するためにデジタルテレビジョン(TV)帯域データベースにアクセスすることを備え、
前記デジタルTV帯域データベースにアクセスすることが、前記デジタルTV帯域データベースへの入力として前記地理的ロケーションを与えることを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記地理的ロケーションを判断することが、前記第1の通信デバイス内に含まれる全地球測位システム(GPS)センサを使用して前記地理的ロケーションを判断すること、または外部サーバから前記第1の通信デバイスの推定されたロケーションを取得するために、前記外部サーバに前記第1の通信デバイスのインターネットプロトコル(IP)アドレスを与えることを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つのチャネルを識別することが、前記デジタル放送スペクトルの複数の利用可能なチャネルを識別することを備え、前記方法が、前記複数の利用可能なチャネルのうちの少なくとも1つの選択を受信することをさらに備え、前記データを送信することが、前記選択されたチャネルのうちの少なくとも1つにおいて前記データを送信することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の通信デバイスがドッキングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
1つまたは複数のプロセッサと、
デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別するように、前記1つまたは複数のプロセッサによって動作可能であるチャネル識別器と、
第2の通信デバイスから送られたデータを受信するように、前記1つまたは複数のプロセッサによって動作可能である受信機と、
前記デジタル放送スペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するように、前記1つまたは複数のプロセッサによって動作可能である送信機であって、ここで前記送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠している、送信機と、を備える通信デバイス。
【請求項26】
前記受信機が、少なくとも、ワイヤレスネットワーク上で前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信することによって、前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信する、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項27】
前記ワイヤレスネットワークが前記デジタル放送スペクトルとは異なる、請求項26に記載の通信デバイス。
【請求項28】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データが、前記第2の通信デバイスの表示情報を備える、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項29】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイス上で表示される1次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信する前記送信機が、前記1次データを送信することを備える、
請求項28に記載の通信デバイス。
【請求項30】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイスによって表示される1次表示データとは異なる2次表示データを備え、
前記送信機が、少なくとも前記2次表示データを送信することによって、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信する、
請求項28に記載の通信デバイス。
【請求項31】
前記第2の通信デバイスから送られる前記データが、前記第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータを備え、
前記送信機が、少なくとも、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって外部デバイスに与えられた前記データを送信することによって、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信し、ここで前記ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられた前記データが、前記外部デバイスによって表示されるアイコンを制御するために前記外部デバイスによって使用されることが可能である、
請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項32】
前記第2の通信デバイスの前記ヒューマンインターフェースデバイスがタッチインターフェースを備える、請求項31に記載の通信デバイス。
【請求項33】
前記チャネル識別器が、デジタル放送テレビジョンスペクトルの未使用部分中の前記少なくとも1つのチャネルを識別し、
前記送信機が、前記デジタル放送テレビジョンスペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて、デジタル放送フォーマットに従って前記データを送信する、
請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項34】
前記デジタル放送フォーマットが、ATSC(Advanced Television Systems Committee)フォーマット、T−DMB(Terrestrial Digital Multimedia Broadcasting)フォーマット、DVB(Digital Video Broadcasting)フォーマット、Integrated Services Digital Broadcasting Terrestrial(ISDB−T)フォーマット、またはMoving Picture Experts Group Transport Stream(MPEG−TS)フォーマットを備える、請求項33に記載の通信デバイス。
【請求項35】
前記チャネル識別器が、少なくとも、テレビジョン帯域ホワイトスペースを識別することによって、前記少なくとも1つのチャネルを識別する、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項36】
前記受信機が、前記第2の通信デバイスから第1のデータフォーマットのデータを受信し、
前記通信デバイスが、前記第1のデータフォーマットの前記データを第2のデータフォーマットのデータに変換するための変換ユニットをさらに備え、ここで前記第2のデータフォーマットが前記デジタル放送フォーマットに準拠しており、
前記送信機が、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第2のフォーマットの前記データを送信する、
請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項37】
前記第1のデータフォーマットの前記データおよび前記第2のデータフォーマットの前記データがそれぞれ、オーディオデータ、ビデオデータ、テキストデータ、音声データ、グラフィックスデータ、および補助対話性データのうちの少なくとも1つを含む、請求項36に記載の通信デバイス。
【請求項38】
前記変換ユニットが、少なくとも、前記第2のデータフォーマットに準拠する符号化されたデータを生成するように、前記第1のデータフォーマットの前記データを符号化することによって、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データに変換する、請求項36に記載の通信デバイス。
【請求項39】
前記変換ユニットが、少なくとも、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードすることによって、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データに変換する、請求項36に記載の通信デバイス。
【請求項40】
前記変換ユニットが、前記第1のデータフォーマットと前記第2のデータフォーマットの両方に共通であり、その両方によってサポートされる特徴のセットに基づいて、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードする、請求項39に記載の通信デバイス。
【請求項41】
前記変換ユニットが、ビデオデータを前記第1のデータフォーマットから前記第2のデータフォーマットのビデオデータにトランスコードし、
前記第1のデータフォーマットが、Moving Picture Experts Group(MPEG)4フォーマットを備え、
前記第2のデータフォーマットがMPEG−2フォーマットを備える、
請求項39に記載の通信デバイス。
【請求項42】
前記通信デバイスが、前記第2のデータフォーマットを指定する情報を前記第2の通信デバイスに送るようにさらに構成された、請求項36に記載の通信デバイス。
【請求項43】
前記受信機が、少なくとも、デジタル放送フォーマットのデータを受信することによって、前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信する、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項44】
前記チャネル識別器がスペクトルセンサを備える、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項45】
前記チャネル識別器が、少なくとも、前記少なくとも1つのチャネルを識別するためにデジタルテレビジョン(TV)帯域データベースにアクセスすることによって、前記少なくとも1つのチャネルを識別する、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項46】
前記第2の通信デバイスがドッキングされる、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項47】
前記通信デバイスがワイヤレス通信デバイスハンドセットを備える、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項48】
前記通信デバイスが、1つまたは複数の集積回路デバイスを備える、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項49】
デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別するための手段と、
第2の通信デバイスから送られたデータを受信するための手段と、
前記デジタル放送スペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための手段であって、ここで前記送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠している、手段と、
を備える通信デバイス。
【請求項50】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための前記手段が、ワイヤレスネットワーク上で前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための手段を備える、
請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項51】
前記ワイヤレスネットワークが前記デジタル放送スペクトルとは異なる、請求項50に記載の通信デバイス。
【請求項52】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データが、前記第2の通信デバイスの表示情報を備える、請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項53】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイス上で表示される1次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記手段が、前記1次表示データを送信するための手段を備える、
請求項52に記載の通信デバイス。
【請求項54】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイスによって表示される1次表示データとは異なる2次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記手段が、前記2次表示データを送信するための手段を備える、
請求項52に記載の通信デバイス。
【請求項55】
前記第2の通信デバイスから送られる前記データが、前記第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記手段が、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって外部デバイスに与えられた前記データを送信するための手段を備え、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられた前記データが、前記外部デバイスによって表示されるアイコンを制御するために前記外部デバイスによって使用されることが可能である、
請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項56】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための前記手段が、デジタル放送フォーマットのデータを受信するための手段を備える、
請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項57】
前記少なくとも1つのチャネルを識別するための前記手段が、デジタル放送テレビジョンスペクトルの未使用部分中の前記少なくとも1つのチャネルを識別するための手段を備え、
前記データを送信するための前記手段が、前記デジタル放送テレビジョンスペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて、デジタル放送フォーマットに従って前記データを送信するための手段を備える、
請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項58】
前記データを受信するための前記手段が、前記第2の通信デバイスから第1のデータフォーマットのデータを受信するための手段を備え、
前記通信デバイスが、前記第1のデータフォーマットの前記データを第2のデータフォーマットのデータに変換するための手段をさらに備え、前記第2のデータフォーマットが前記デジタル放送フォーマットに準拠し、
前記データを送信するための前記手段が、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第2のフォーマットの前記データを送信するための手段を備える、
請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項59】
前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データに変換するための前記手段が、前記第1のデータフォーマットと前記第2のデータフォーマットの両方に共通であり、その両方によってサポートされる特徴のセットに基づいて、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードするための手段を備える、請求項58に記載の通信デバイス。
【請求項60】
通信デバイスの1つまたは複数のプロセッサに、
デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別することと、
第2の通信デバイスから送られたデータを受信することと、
前記デジタル放送スペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信することであって、ここで前記送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠している、送信をすることと、
を行わせるための命令を用いて符号化される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項61】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための前記命令が、ワイヤレスネットワーク上で前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための命令を備える、
請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項62】
前記ワイヤレスネットワークが前記デジタル放送スペクトルとは異なる、請求項61に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項63】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データが、前記第2の通信デバイスの表示情報を備える、請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項64】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイス上で表示される1次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記命令が、前記1次表示データを送信するための命令を備える、
請求項63に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項65】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイスによって表示される1次表示データとは異なる2次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記命令が、前記2次表示データを送信するための命令を備える、
請求項63に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項66】
前記第2の通信デバイスから送られる前記データが、前記第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記命令が、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって外部デバイスに与えられた前記データを送信するための命令を備え、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられた前記データが、前記外部デバイスによって表示されるアイコンを制御するために前記外部デバイスによって使用されることが可能である、
請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項67】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための前記命令が、デジタル放送フォーマットのデータを受信するための命令を備える、
請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項68】
前記少なくとも1つのチャネルを識別するための前記命令が、デジタル放送テレビジョンスペクトルの未使用部分中の前記少なくとも1つのチャネルを識別するための命令を備え、
前記データを送信するための前記命令が、前記デジタル放送テレビジョンスペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて、デジタル放送フォーマットに従って前記データを送信するための命令を備える、
請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項69】
前記データを受信するための前記命令が、前記第2の通信デバイスから第1のデータフォーマットのデータを受信するための命令を備え、
前記コンピュータ可読記憶媒体が、前記第1のデータフォーマットの前記データを第2のデータフォーマットのデータに変換するための命令をさらに備え、前記第2のデータフォーマットが前記デジタル放送フォーマットに準拠し、
前記データを送信するための前記命令が、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第2のフォーマットの前記データを送信するための命令を備える、
請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項70】
前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データに変換するための前記命令が、前記第1のデータフォーマットと前記第2のデータフォーマットの両方に共通であり、その両方によってサポートされる特徴のセットに基づいて、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードするための命令を備える、請求項69に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項1】
データを送信する方法であって、
第1の通信デバイスを用いて、デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別することと、
前記第1の通信デバイスを用いて、第2の通信デバイスから送られたデータを受信することと、
前記デジタル放送スペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第1の通信デバイスから前記データを送信することであって、ここで前記送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠している、送信することと、
を備える方法。
【請求項2】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信することが、ワイヤレスネットワーク上で前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信することを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ワイヤレスネットワークが、前記デジタル放送スペクトルのための放送ネットワークとは異なる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データが、前記第2の通信デバイスの表示情報を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイス上で表示される1次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第1の通信デバイスから前記データを送信することが、前記1次表示データを送信することを備える、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイスによって表示される1次表示データとは異なる2次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第1の通信デバイスから前記データを送信することが、前記2次表示データを送信することを備える、
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の通信デバイスから送られる前記データが、前記第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第1の通信デバイスから前記データを送信することが、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって外部デバイスに与えられた前記データを送信することを備え、ここで前記ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられた前記データが、前記外部デバイスによって表示されるアイコンを制御するために前記外部デバイスによって使用されることが可能である、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の通信デバイスの前記ヒューマンインターフェースデバイスがタッチインターフェースを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのチャネルを識別することが、デジタル放送テレビジョンスペクトルの未使用部分中の前記少なくとも1つのチャネルを識別することを備え、
前記データを送信することが、前記デジタル放送テレビジョンスペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて、デジタル放送フォーマットに従って前記データを送信することを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記デジタル放送フォーマットが、ATSC(Advanced Television Systems Committee)フォーマット、T−DMB(Terrestrial Digital Multimedia Broadcasting)フォーマット、DVB(Digital Video Broadcasting)フォーマット、Integrated Services Digital Broadcasting Terrestrial(ISDB−T)フォーマット、またはMoving Picture Experts Group Transport Stream(MPEG−TS)フォーマットを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのチャネルを識別することが、テレビジョン帯域ホワイトスペースを識別することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記データを受信することが、前記第2の通信デバイスから第1のデータフォーマットのデータを受信することを備え、
前記方法が、前記第1の通信デバイスによって、前記第1のデータフォーマットの前記データを第2のデータフォーマットのデータに変換することをさらに備え、前記第2のデータフォーマットが前記デジタル放送フォーマットに準拠し、
前記データを送信することが、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第1の通信デバイスから前記第2のフォーマットの前記データを送信することを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のデータフォーマットの前記データおよび前記第2のデータフォーマットの前記データがそれぞれ、オーディオデータ、ビデオデータ、テキストデータ、音声データ、グラフィックスデータ、および補助対話性データのうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットのデータに変換することが、前記第2のデータフォーマットに準拠する符号化されたデータを生成するように、前記第1のデータフォーマットの前記データを符号化することを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットのデータに変換することが、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードすることを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記トランスコードすることが、前記第1のデータフォーマットと前記第2のデータフォーマットの両方に共通であり、その両方によってサポートされる特徴のセットに基づいて、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードすることを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
トランスコードすることが、ビデオデータを前記第1のデータフォーマットから前記第2のデータフォーマットのビデオデータにトランスコードすることを備え、
前記第1のデータフォーマットが、Moving Picture Experts Group(MPEG)4フォーマットを備え、
前記第2のデータフォーマットがMPEG−2フォーマットを備える、
請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第2のデータフォーマットを指定するための情報を前記第1の通信デバイスから前記第2の通信デバイスに送ること
をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信することが、デジタル放送フォーマットのデータを受信することを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つのチャネルを識別することが、前記少なくとも1つのチャネルを識別するためにスペクトルセンサを使用することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の通信デバイスの地理的ロケーションを判断することをさらに備え、
ここでは、
前記少なくとも1つのチャネルを識別することが、前記少なくとも1つのチャネルを識別するためにデジタルテレビジョン(TV)帯域データベースにアクセスすることを備え、
前記デジタルTV帯域データベースにアクセスすることが、前記デジタルTV帯域データベースへの入力として前記地理的ロケーションを与えることを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記地理的ロケーションを判断することが、前記第1の通信デバイス内に含まれる全地球測位システム(GPS)センサを使用して前記地理的ロケーションを判断すること、または外部サーバから前記第1の通信デバイスの推定されたロケーションを取得するために、前記外部サーバに前記第1の通信デバイスのインターネットプロトコル(IP)アドレスを与えることを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つのチャネルを識別することが、前記デジタル放送スペクトルの複数の利用可能なチャネルを識別することを備え、前記方法が、前記複数の利用可能なチャネルのうちの少なくとも1つの選択を受信することをさらに備え、前記データを送信することが、前記選択されたチャネルのうちの少なくとも1つにおいて前記データを送信することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の通信デバイスがドッキングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
1つまたは複数のプロセッサと、
デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別するように、前記1つまたは複数のプロセッサによって動作可能であるチャネル識別器と、
第2の通信デバイスから送られたデータを受信するように、前記1つまたは複数のプロセッサによって動作可能である受信機と、
前記デジタル放送スペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するように、前記1つまたは複数のプロセッサによって動作可能である送信機であって、ここで前記送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠している、送信機と、を備える通信デバイス。
【請求項26】
前記受信機が、少なくとも、ワイヤレスネットワーク上で前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信することによって、前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信する、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項27】
前記ワイヤレスネットワークが前記デジタル放送スペクトルとは異なる、請求項26に記載の通信デバイス。
【請求項28】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データが、前記第2の通信デバイスの表示情報を備える、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項29】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイス上で表示される1次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信する前記送信機が、前記1次データを送信することを備える、
請求項28に記載の通信デバイス。
【請求項30】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイスによって表示される1次表示データとは異なる2次表示データを備え、
前記送信機が、少なくとも前記2次表示データを送信することによって、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信する、
請求項28に記載の通信デバイス。
【請求項31】
前記第2の通信デバイスから送られる前記データが、前記第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータを備え、
前記送信機が、少なくとも、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって外部デバイスに与えられた前記データを送信することによって、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信し、ここで前記ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられた前記データが、前記外部デバイスによって表示されるアイコンを制御するために前記外部デバイスによって使用されることが可能である、
請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項32】
前記第2の通信デバイスの前記ヒューマンインターフェースデバイスがタッチインターフェースを備える、請求項31に記載の通信デバイス。
【請求項33】
前記チャネル識別器が、デジタル放送テレビジョンスペクトルの未使用部分中の前記少なくとも1つのチャネルを識別し、
前記送信機が、前記デジタル放送テレビジョンスペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて、デジタル放送フォーマットに従って前記データを送信する、
請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項34】
前記デジタル放送フォーマットが、ATSC(Advanced Television Systems Committee)フォーマット、T−DMB(Terrestrial Digital Multimedia Broadcasting)フォーマット、DVB(Digital Video Broadcasting)フォーマット、Integrated Services Digital Broadcasting Terrestrial(ISDB−T)フォーマット、またはMoving Picture Experts Group Transport Stream(MPEG−TS)フォーマットを備える、請求項33に記載の通信デバイス。
【請求項35】
前記チャネル識別器が、少なくとも、テレビジョン帯域ホワイトスペースを識別することによって、前記少なくとも1つのチャネルを識別する、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項36】
前記受信機が、前記第2の通信デバイスから第1のデータフォーマットのデータを受信し、
前記通信デバイスが、前記第1のデータフォーマットの前記データを第2のデータフォーマットのデータに変換するための変換ユニットをさらに備え、ここで前記第2のデータフォーマットが前記デジタル放送フォーマットに準拠しており、
前記送信機が、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第2のフォーマットの前記データを送信する、
請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項37】
前記第1のデータフォーマットの前記データおよび前記第2のデータフォーマットの前記データがそれぞれ、オーディオデータ、ビデオデータ、テキストデータ、音声データ、グラフィックスデータ、および補助対話性データのうちの少なくとも1つを含む、請求項36に記載の通信デバイス。
【請求項38】
前記変換ユニットが、少なくとも、前記第2のデータフォーマットに準拠する符号化されたデータを生成するように、前記第1のデータフォーマットの前記データを符号化することによって、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データに変換する、請求項36に記載の通信デバイス。
【請求項39】
前記変換ユニットが、少なくとも、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードすることによって、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データに変換する、請求項36に記載の通信デバイス。
【請求項40】
前記変換ユニットが、前記第1のデータフォーマットと前記第2のデータフォーマットの両方に共通であり、その両方によってサポートされる特徴のセットに基づいて、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードする、請求項39に記載の通信デバイス。
【請求項41】
前記変換ユニットが、ビデオデータを前記第1のデータフォーマットから前記第2のデータフォーマットのビデオデータにトランスコードし、
前記第1のデータフォーマットが、Moving Picture Experts Group(MPEG)4フォーマットを備え、
前記第2のデータフォーマットがMPEG−2フォーマットを備える、
請求項39に記載の通信デバイス。
【請求項42】
前記通信デバイスが、前記第2のデータフォーマットを指定する情報を前記第2の通信デバイスに送るようにさらに構成された、請求項36に記載の通信デバイス。
【請求項43】
前記受信機が、少なくとも、デジタル放送フォーマットのデータを受信することによって、前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信する、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項44】
前記チャネル識別器がスペクトルセンサを備える、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項45】
前記チャネル識別器が、少なくとも、前記少なくとも1つのチャネルを識別するためにデジタルテレビジョン(TV)帯域データベースにアクセスすることによって、前記少なくとも1つのチャネルを識別する、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項46】
前記第2の通信デバイスがドッキングされる、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項47】
前記通信デバイスがワイヤレス通信デバイスハンドセットを備える、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項48】
前記通信デバイスが、1つまたは複数の集積回路デバイスを備える、請求項25に記載の通信デバイス。
【請求項49】
デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別するための手段と、
第2の通信デバイスから送られたデータを受信するための手段と、
前記デジタル放送スペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための手段であって、ここで前記送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠している、手段と、
を備える通信デバイス。
【請求項50】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための前記手段が、ワイヤレスネットワーク上で前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための手段を備える、
請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項51】
前記ワイヤレスネットワークが前記デジタル放送スペクトルとは異なる、請求項50に記載の通信デバイス。
【請求項52】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データが、前記第2の通信デバイスの表示情報を備える、請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項53】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイス上で表示される1次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記手段が、前記1次表示データを送信するための手段を備える、
請求項52に記載の通信デバイス。
【請求項54】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイスによって表示される1次表示データとは異なる2次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記手段が、前記2次表示データを送信するための手段を備える、
請求項52に記載の通信デバイス。
【請求項55】
前記第2の通信デバイスから送られる前記データが、前記第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記手段が、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって外部デバイスに与えられた前記データを送信するための手段を備え、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられた前記データが、前記外部デバイスによって表示されるアイコンを制御するために前記外部デバイスによって使用されることが可能である、
請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項56】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための前記手段が、デジタル放送フォーマットのデータを受信するための手段を備える、
請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項57】
前記少なくとも1つのチャネルを識別するための前記手段が、デジタル放送テレビジョンスペクトルの未使用部分中の前記少なくとも1つのチャネルを識別するための手段を備え、
前記データを送信するための前記手段が、前記デジタル放送テレビジョンスペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて、デジタル放送フォーマットに従って前記データを送信するための手段を備える、
請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項58】
前記データを受信するための前記手段が、前記第2の通信デバイスから第1のデータフォーマットのデータを受信するための手段を備え、
前記通信デバイスが、前記第1のデータフォーマットの前記データを第2のデータフォーマットのデータに変換するための手段をさらに備え、前記第2のデータフォーマットが前記デジタル放送フォーマットに準拠し、
前記データを送信するための前記手段が、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第2のフォーマットの前記データを送信するための手段を備える、
請求項49に記載の通信デバイス。
【請求項59】
前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データに変換するための前記手段が、前記第1のデータフォーマットと前記第2のデータフォーマットの両方に共通であり、その両方によってサポートされる特徴のセットに基づいて、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードするための手段を備える、請求項58に記載の通信デバイス。
【請求項60】
通信デバイスの1つまたは複数のプロセッサに、
デジタル放送スペクトル中の現在利用可能な少なくとも1つのチャネルを識別することと、
第2の通信デバイスから送られたデータを受信することと、
前記デジタル放送スペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信することであって、ここで前記送信されるデータがデジタル放送フォーマットに準拠している、送信をすることと、
を行わせるための命令を用いて符号化される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項61】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための前記命令が、ワイヤレスネットワーク上で前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための命令を備える、
請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項62】
前記ワイヤレスネットワークが前記デジタル放送スペクトルとは異なる、請求項61に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項63】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データが、前記第2の通信デバイスの表示情報を備える、請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項64】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイス上で表示される1次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記命令が、前記1次表示データを送信するための命令を備える、
請求項63に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項65】
前記表示情報が、前記第2の通信デバイスによって表示される1次表示データとは異なる2次表示データを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記命令が、前記2次表示データを送信するための命令を備える、
請求項63に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項66】
前記第2の通信デバイスから送られる前記データが、前記第2の通信デバイスのヒューマンインターフェースデバイスによって与えられたデータを備え、
前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記データを送信するための前記命令が、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって外部デバイスに与えられた前記データを送信するための命令を備え、前記ヒューマンインターフェースデバイスによって与えられた前記データが、前記外部デバイスによって表示されるアイコンを制御するために前記外部デバイスによって使用されることが可能である、
請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項67】
前記第2の通信デバイスから送られた前記データを受信するための前記命令が、デジタル放送フォーマットのデータを受信するための命令を備える、
請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項68】
前記少なくとも1つのチャネルを識別するための前記命令が、デジタル放送テレビジョンスペクトルの未使用部分中の前記少なくとも1つのチャネルを識別するための命令を備え、
前記データを送信するための前記命令が、前記デジタル放送テレビジョンスペクトルの前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて、デジタル放送フォーマットに従って前記データを送信するための命令を備える、
請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項69】
前記データを受信するための前記命令が、前記第2の通信デバイスから第1のデータフォーマットのデータを受信するための命令を備え、
前記コンピュータ可読記憶媒体が、前記第1のデータフォーマットの前記データを第2のデータフォーマットのデータに変換するための命令をさらに備え、前記第2のデータフォーマットが前記デジタル放送フォーマットに準拠し、
前記データを送信するための前記命令が、前記少なくとも1つの識別されたチャネルにおいて前記第2のフォーマットの前記データを送信するための命令を備える、
請求項60に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項70】
前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データに変換するための前記命令が、前記第1のデータフォーマットと前記第2のデータフォーマットの両方に共通であり、その両方によってサポートされる特徴のセットに基づいて、前記第1のデータフォーマットの前記データを前記第2のデータフォーマットの前記データにトランスコードするための命令を備える、請求項69に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2012−533943(P2012−533943A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520825(P2012−520825)
【出願日】平成22年7月16日(2010.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/042345
【国際公開番号】WO2011/009088
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月16日(2010.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/042345
【国際公開番号】WO2011/009088
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]