説明

スラスト軸受及び回転機械並びにスラスト荷重計測方法

【課題】スラスト軸受の各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重を計測する。
【解決手段】軸受ケースの内部に複数の軸受パッド14A〜14Fが環状に設けられ、これら軸受パッド14A〜14Fがローターの鍔部に対向して相対摺動すると共に鍔部から軸方向に荷重を受ける構成とされ、軸受パッド14A〜14Fを軸受ケースが軸方向に支持してローターの軸方向の変位を規制するスラスト軸受10であって、軸受パッド14A〜14F毎に設けられた複数のロードセルユニット20A〜20Fを有し、該ロードセルユニット20A〜20Fは、軸受パッド14A〜14Fと軸受ケース軸受ケースとの間において軸受パッド14A〜14Fからスラスト荷重を受ける荷重受け部と、荷重受け部の変形に基づいて軸受パッド14A〜14Fに負荷されたスラスト荷重を検出する荷重検出部とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スラスト軸受及び回転機械並びにスラスト荷重計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、蒸気タービンやガスタービン、圧縮機などの回転機械においては、ローターの軸方向の変位を規制するスラスト軸受が用いられている。このようなスラスト軸受の一種としては、軸受ケースの内部に複数の軸受パッドが環状に設けられ、これら複数の軸受パッドがローターの鍔部(スラストカラー)に対向して相対摺動すると共に鍔部から軸方向に荷重を受ける構成とされ、これら複数の軸受パッドを軸受ケースが軸方向に支持するティルティングパッド軸受がある。このティルティングパッド軸受は、例えば、各軸受パッドが軸受ケースと点接触してティルトする(傾く)ようになっている。これにより、各軸受パッドがローターの鍔部に追従して、複数の軸受パッドに対する鍔部の片当たりを低減するようになっている。
【0003】
このようなスラスト軸受に破損が生じると、その復旧には長時間を要し、その間当該回転機械は停止状態におかれるため、その稼働率が低下して生産性向上の弊害となっている。
【0004】
下記特許文献1においては、複数のスラスト軸受パッドにレベリングブロックを介して装着されたベースリングと、スラスト軸受ケースとの間に円環状のロードセルライナを設け、該ロードセルライナのうちスラスト軸受ケースに対する対向面に形成された円形油溝に供給する油の圧力を用いて、複数のスラスト軸受パッドに負荷されたスラスト荷重の合計を検出し、スラスト軸受の状態を監視している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平4−319635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年の回転機械は、大型化・高出力化に伴ってローターのスラスト力が増大しており、片当たりが生じた場合に一枚の軸受パッドに集中するスラスト荷重が極めて大きくなっている。
【0007】
しかしながら、従来の技術においては、複数の軸受パッドに負荷されたスラスト荷重合計しか検出することができず、軸受パッド一枚に負荷されたスラスト荷重を検出することができない。このため、過度な片当たり等で一枚の軸受パッドにスラスト荷重が集中したとしても、この事態を検知することができないために、スラスト軸受が破損する恐れがあるという問題がある。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、スラスト軸受の各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重を計測することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係るスラスト軸受は、軸受ケースの内部に複数の軸受パッドが環状に設けられ、これら複数の軸受パッドがローターの鍔部に対向して相対摺動すると共に前記鍔部から軸方向に荷重を受ける構成とされ、前記複数の軸受パッドを前記軸受ケースが軸方向に支持して前記ローターの軸方向の変位を規制するスラスト軸受であって、前記複数の軸受パッド毎に設けられた複数のロードセルユニットを有し、該ロードセルユニットは、前記軸受パッドと前記軸受ケースとの間において前記軸受パッドからスラスト荷重を受ける荷重受け部と、前記荷重受け部の変形に基づいて前記軸受パッドに負荷されたスラスト荷重を検出する荷重検出部とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、複数の軸受パッド毎に設けられた複数のロードセルユニットを有し、ロードセルユニットは、軸受パッドからスラスト荷重を受ける荷重受け部と、荷重受け部の変形に基づいて軸受パッドに負荷されたスラスト荷重を検出する荷重検出部とを備えるので、各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重を検出することができる。
【0010】
また、前記軸受ケースは、外部と内部とを区画するケース本体と、前記複数の軸受パッド毎に設けられ、前記ケース本体と前記軸受パッドとの間において前記軸受パッドをそれぞれ揺動可能に支持する複数のレベリングプレートとを備えることを特徴とする。
この構成によれば、軸受パッドを揺動可能に支持する複数のレベリングプレートを備えるので、ローターの鍔部の片当たりを緩和しながら各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重を検出することができる。
【0011】
また、前記軸受ケースは、前記軸受パッドに対する対向面に形成された有底穴を有し、前記荷重受け部は、ピース状に形成されたピース部材からなり、前記有底穴に収容されていることを特徴とする。
この構成によれば、荷重受け部がピース状に形成されたピース部材からなり、軸受ケースに形成された有底穴に収容されているので、軸受パッドと軸受ケースとの間を狭めることができると共に荷重受け部の軸方向の長さを確保することができる。これにより、軸受パッドから荷重受け部に安定してスラスト荷重を負荷させることができると共に、荷重受け部の変形を比較的に大きくすることができ、軸受パッドに負荷されたスラスト荷重を安定して検出することができる。
【0012】
また、前記荷重受け部は、軸方向両端部のうちの一方が球面状に形成され、他方が平面状に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、荷重受け部が軸方向両端部のうちの一方が球面状に形成され、他方が平面状に形成されているので、荷重受け部が、軸受ケースと軸受パッドのうち一方と点接触し、他方と面接触する。これにより、点接触で荷重受け部の片当たりを抑止すると共に、面接触で荷重受け部の姿勢が保持されるので、軸受パッドから荷重受け部に対して安定してスラスト荷重を負荷させることができる。
【0013】
また、記荷重受け部は、軸方向両端部のうちの前記軸受パッド側における端部に凹部を有し、前記荷重検出部は、外部の機器に接続されるリード線を備え、前記軸受ケースは、前記軸受パッドに対する対向面において径方向外方と前記有底穴とを連通させると共に前記リード線を収容する溝部を有し、該溝部を被覆すると共に前記加重受け部の凹部に係合する蓋部材を備えることを特徴とする。
この構成によれば、軸受パッドに対する対向面において径方向外方と有底穴とを連通させると共にリード線を収容する溝部を有し、溝部を被覆すると共に加重受け部の凹部に係合する蓋部材を備えるので、荷重検出部のリード線と軸受パッドとの接触を防止する。
また、蓋部材が荷重受け部の切欠に係合するので、荷重受け部の回転を防止する。
これらによって、荷重検出部のリード線の損傷を抑止することができる。
【0014】
また、前記荷重受け部は、前記軸受ケースから前記軸受パッドに向けて突出したピポッドであることを特徴とする。
この構成によれば、荷重受け部が軸受ケースから軸受パッドに向けて突出したピポッドであるので、荷重受け部を独立した部材で構成するよりも、装置全体を簡素な構成にすることができる。
【0015】
また、前記軸受パッドは、パッド本体と、前記パッド本体よりも硬度が高い前記荷重受け部及び裏金とを備え、前記荷重受け部は、前記裏金を介して前記軸受パッドから荷重を受けることを特徴とする。
この構成によれば、前記荷重受け部及び裏金を高硬度にすることでより高い面圧に耐えることができるので、該前記荷重受け部と裏金とが点接触し面圧が増大することによる接触部の損傷を抑えることができる。
【0016】
また、前記荷重検出部は、前記荷重受け部の外周に環状に設けられた複数の歪みゲージを備えることを特徴とする。
この構成によれば、荷重検出部が荷重受け部の外周に環状に設けられた複数の歪みゲージを備えるので、検出される荷重を平均化することによりスラスト荷重の検出精度を高めることができる。
【0017】
また、本発明に係る回転機械は、上記のうちいずれかのスラスト軸受と、該スラスト軸受の前記荷重検出部で検出された前記各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重が入力される制御部とを備え、前記制御部は、前記各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重が所定の閾値を超えたことを条件として所定の緊急動作を行う制御部とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重が所定の閾値を超えたことを条件として所定の緊急動作を行うので、ローターの鍔部に片当たり等が生じて、複数の軸受パッドのうち一つの軸受パッドに荷重が集中して閾値を超えた場合に、緊急動作(例えば、警報、運転モードの変更、運転停止等)をする。これにより、スラスト軸受の破損を未然に防止することができる。
【0018】
また、本発明に係るスラスト荷重計測方法は、軸受ケースの内部に複数の軸受パッドが環状に設けられ、これら複数の軸受パッドがローターの鍔部に対向して相対摺動すると共に前記鍔部から軸方向に荷重を受ける構成とされ、前記複数の軸受パッドを前記軸受ケースが軸方向に支持して前記ローターの軸方向の変位を規制するスラスト軸受を用い、前記複数の軸受パッド毎に、前記複数の軸受パッドと前記軸受ケースとの間において前記複数の軸受パッドからそれぞれスラスト荷重を受ける複数の荷重受け部を設け、前記複数の荷重受け部の変形に基づいて前記複数の軸受パッドにそれぞれ負荷されたスラスト荷重を求めることを特徴とする。
この構成によれば、複数の軸受パッド毎に、前記複数の軸受パッドと前記軸受ケースとの間に複数の荷重受け部を設け、複数の荷重受け部の変形に基づいて複数の軸受パッドにそれぞれ負荷されたスラスト荷重を求めるので、各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重を容易に求めることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るスラスト軸受によれば、各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重を検出することができる。
また、本発明に係る回転機械によれば、スラスト軸受の破損を防止することができる。
また、本発明に係るスラスト荷重計測方法によれば、スラスト軸受の各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重を容易に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第一実施形態に係る蒸気タービン1の概略構成断面図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係るスラスト軸受10の概略構成断面図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係るスラスト軸受10の概略断面図であって、図2におけるI−I線断面図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係るスラスト軸受10の概略断面図であって、図3におけるII−II線断面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係るレベリングプレート13(13A〜13F)の上面図である。
【図6】本発明の第一実施形態に係るレベリングプレート13(13A〜13F)の概略断面図であって、図5におけるIII−III断面図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る運転時間の経過によって変動する軸受パッド14A,14C,14Eにそれぞれ負荷されるスラスト荷重を示したグラフである。
【図8】本発明の第一実施形態に係る軸受パッド14A〜14Fのスラスト荷重分布図であって、図7における時間t1の荷重分布を示している。
【図9】本発明の第一実施形態に係る軸受パッド14A〜14Fのスラスト荷重分布図であって、図7における時間t2の荷重分布を示している。
【図10】本発明の第二実施形態であるスラスト軸受50の径方向に交差する概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係る蒸気タービン(回転機械)1の概略構成断面図である。
図1に示すように、蒸気タービン1は、内周部2aに静翼2bが多数固定されたタービンケーシング2と、このタービンケーシング2を挿通する回転軸3aに動翼3bが多数固定されたローター3と、ローター3を回転可能に径方向に支持するジャーナル軸受4,5と、ローター3を軸方向に支持してローター3の軸方向の変位を規制するスラスト軸受10と、スラスト軸受10から入力される信号に基づいて警報を鳴らす制御装置(制御部)30とを備えている。
【0022】
タービンケーシング2は、図1に示すように、内周部2aにおいて複数の静翼2bが周方向に間隔を空けて環状に固定された環状静翼群2Bを複数有している。
【0023】
ローター3は、図1に示すように、回転軸3aの外周部において複数の動翼3bが周方向に間隔を空けて環状に固定された環状動翼群3Bを複数有しており、軸方向に向けて環状静翼群2Bと交互に配列されている。
このローター3は、図1に示すように、一端部において外周部全周から径方向外方に向けて延出するスラストカラー(鍔部)3cを備えている。
【0024】
ジャーナル軸受4,5は、図1に示すように、軸方向においてタービンケーシング2を挟んだ両側にそれぞれ配設されており、ジャーナル軸受4がローター3の一端部側に配設され、ジャーナル軸受5がローター3の他端部側に配設されている。
スラスト軸受10は、ジャーナル軸受4と共にハウジング6に収容されている。
【0025】
上記構成からなる蒸気タービン1は、蒸気管(不図示)を介してタービンケーシング2内に導入された蒸気Sが静翼2bと動翼3bとの間を順次軸方向に流れることにより、ローター3が回転駆動されて回転動力を出力する。
【0026】
図2は、スラスト軸受10の概略構成断面図であり、図3は、図2におけるI−I線断面図であり、図4は、図3におけるII−II線断面図である。
図2及び図3に示すように、スラスト軸受10は、スラストカラー3cを軸方向両側から挟む軸受ユニット19A,19Bを備えている。これら軸受ユニット19A,19Bは、それぞれ、軸受ケース11と、複数の軸受パッド14A〜14Fと、複数のオイル給油片15A〜15Fと、軸受パッド14A〜14Fに対をなして設けられたロードセルユニット20A〜20Fとを備える。
図3に示すように、ロードセルユニット20A〜20Fは、それぞれロードセルピース(荷重受け部)16A〜16Fと、の荷重計測ユニット(荷重検出部)17A〜17Fとから構成されている。
【0027】
軸受ケース11は、図2及び図3に示すように、ケース内部とケース外部とを区画するケース本体12と、ケース本体12と軸受パッド14A〜14Fとの間に設けられた複数のレベリングプレート13A〜13Fとを備えている。
【0028】
ケース本体12は、図2に示すように、スラストカラー3cに背向する端面と、外周面とをそれぞれハウジング6の内壁に密着させて固定されている。
このケース本体12は、レベリングプレート13A〜13F及び支持機構13a(後述する。)を介してそれぞれ軸受パッド14A〜14Fを軸方向に支持して軸受パッド14A〜14Fの軸方向の変位を規制する。
【0029】
このレベリングプレート13A〜13Fは、図4に示すように、軸受パッド14A〜14Fに対をなしており、対をなす軸受パッド14A〜14Fとケース本体12との間に設けられて、図3に示すように、軸方向に見て軸受パッド14A〜14Fと重ねられている。
【0030】
レベリングプレート13A〜13Fは、例えば、SCM435からなり、図3に示すように、対をなす軸受パッド14A〜14Fをそれぞれ揺動可能に支持する。
これらレベリングプレート13A〜13Fは、図4に示すように、相互に隣接するレベリングプレート13(例えば13D,13E)が一つの支持機構13aによって支持されており、一方のレベリングプレート13(例えば13D)が軸方向正負のうちの一方側に変位すると、他方のレベリングプレート13(例えば13E)が軸方向正負のうちの他方側に変位するようになっている。
【0031】
図5は、レベリングプレート13(13A〜13F)の上面図であり、図6は、図5におけるIII−III断面図である。
図5及び図6に示すように、レベリングプレート13A〜13Fのうち、軸受パッド14A〜14Fにそれぞれ対抗する対向面13bには、周方向略中央部において平面状の底面を有する有底穴13cと、径方向に延在して有底穴13cとハウジング6の内部(スラスト軸受10の外部)とを径方向に連通させる溝部13dとが形成されている。
【0032】
有底穴13cは、図6に示すように、穴径D1がレベリングプレート13A〜13Fのそれぞれの幅寸法(ローター3の径方向における寸法)の50%以下、穴深さ寸法L1がレベリングプレート13A〜13Fの厚さ寸法(ローター3の軸方向における寸法)の60%以下になっており、軸受パッド14A〜14Fを軸方向に十分に支持することが可能な剛性を確保している。
溝部13dは、図5及び図6に示すように、長尺状に形成された蓋部材13eにより被覆されている(後述する。)。
【0033】
軸受パッド14A〜14Fは、図3に示すように、ローター3の軸方向に見てそれぞれ略扇形に形成された部材であり、ローター3の周方向に間隔を空けて等間隔環状配置されている。
これら軸受パッド14A〜14Fは、図4に示すように、ローター3の軸方向においてそれぞれスラストカラー3cに対向する各一端面14aが、潤滑油を介してスラストカラー3cと相対摺動するようになっている。一方、軸受パッド14A〜14Fは、ローター3の軸方向においてそれぞれレベリングプレート13A〜13Fに対向する各他端面14bに、周方向略中央部において半球状に突出する突出部14cが形成されており、ロードセルピース16A〜16Fとそれぞれ点接触している。
【0034】
オイル給油片15A〜15Fは、図3に示すように、軸受パッド14A〜14F間にそれぞれ配設されている。このオイル給油片15A〜15Fは、外部から供給された潤滑油をそれぞれスラストカラー3cに対向する吐出口15aから吐出し、スラストカラー3cと軸受パッド14A〜14Fの間に潤滑油を供給する。
【0035】
ロードセルピース16A〜16Fは、図5及び図6に示すように、例えば、SCM435からなる略円柱状の部材であって、図6に示すように、一端部(端部)16a側の外径が穴径D1の60%程度に形成されており、他端部16bが穴径D1と略同径に形成されている。また、ロードセルピース16A〜16Fは、それぞれの一端部16aが球面状に、他端部16bが平面状に形成されている。
【0036】
これらロードセルピース16A〜16Fは、図5及び図6に示すように、軸受パッド14A〜14Fの各有底穴13cに収容されており、球面状に形成された一端部16aを底面に向けて該底面と点接触しており、平面状に形成された他端部16bを軸受パッド14A〜14F側に向けて軸受パッド14A〜14Fの突出部14cと点接触している。
このようなロードセルピース16A〜16Fは、図5及び図6に示すように、他端部16bのうち溝部13d側に軸方向から見て矩形状に形成された切欠(凹部)16cが形成されている。
【0037】
荷重センサユニット17A〜17Fは、図3に示すように、それぞれ対をなすロードセルピース16A〜16Fの変形に基づいて、軸受パッド14A〜14Fに負荷されたスラスト荷重を検出する。
これら荷重センサユニット17A〜17Fは、対をなすロードセルピース16A〜16Fの一端部16a側(外径がD1の60%の部分)の外周面において環状に貼付された四枚の歪みゲージ17aで構成されている。
【0038】
これら四枚の歪みゲージ17aは、例えば、シアノアクリレートを主成分とする使用温度範囲が約−196〜+120℃の高温用接着剤やポリエステルを主成分とする使用温度範囲が約−30〜+180℃の高温用接着剤により、各ロードセルピース16A〜16Fの各外周面にそれぞれ貼付されている。また、この四枚の歪みゲージ17aは、ロードセルピース16A〜16Fの各外周面に貼付された状態において、例えば、ゴム系溶剤型で使用温度範囲が−196〜+120℃のコーティング剤により耐油性・耐高温コーティングがされている。
各歪みゲージ17aのリード線17bは、例えば、ポリイミド線で構成された使用温度範囲が−269〜+300℃の高温用のもので、溝部13d内において径方向に延在してハウジング6の内部空間に引き出された後、さらにハウジング6から引き出されて制御装置30に接続されている。このポリイミドは、使用温度範囲が−269〜+300℃となっている。
【0039】
荷重センサユニット17A〜17Fは、ロードセルピース16A〜16Fの軸方向の歪みに基づいて、ロードセルピース16A〜16Fが受けた各荷重を所謂四アクティブ一ゲージ法で検出し、制御装置30に出力する。
より詳細には、荷重センサユニット17A〜17Fは、対をなすロードセルピース16A〜16Fが軸受パッド14A〜14Fから受けたスラスト荷重として、電気抵抗値の変化を制御装置30にそれぞれ出力するようになっている。
【0040】
蓋部材13eは、図5及ぶ図6に示すように、レベリングプレート13A〜13Fの各溝部13dをそれぞれ被覆すると共に、一端部をロードセルピース16A〜16Fの切欠16cにそれぞれ係合させている。
【0041】
制御装置30は、図5に示すように、荷重センサユニット17A〜17Fから、ロードセルピース16A〜16Fが軸方向に受けた荷重が個別的に入力されるようになっており、入力されたスラスト荷重の(電気抵抗値)の合計が閾値T1(不図示)を超えたことを条件として警報を鳴らすようになっている。
また、ロードセルピース16A〜16Fがそれぞれ単独で軸方向に受けた荷重(電気抵抗値)が閾値T2(図8,9参照)を超えたことを条件として警報を鳴らすようになっている。
これら閾値T1,T2は、蒸気タービン1の仕様によって決定されるものであり、スラスト軸受10に破損が生じない範囲における軸方向の最大荷重に安全率等が考慮されて決定されている。
【0042】
次に、上述した構成からなるスラスト軸受10の作用について説明する。
図1に示すように、タービンケーシング2内に蒸気Sが導入されると、蒸気Sが静翼2bと動翼3bとの間を順次軸方向に流れ、ローター3が回転駆動される。この際、回転駆動されたローター3には軸方向にスラスト力が生じる。
【0043】
ローター3にスラスト力が生じると、このローター3のスラストカラー3cを介して軸受パッド14A〜14Fが軸方向に荷重を受ける(図2参照)。
軸方向に荷重を受けた軸受パッド14A〜14Fは、各突出部14cが対をなすロードセルピース16A〜16Fに点接触でスラスト荷重を負荷する。
このロードセルピース16A〜16Fを介してレベリングプレート13A〜13Fに荷重が伝達され,対をなすレベリングプレート13A〜13Fに揺動支持されながら、このレベリングプレート13A〜13Fを介してケース本体12に軸方向に支持される。
【0044】
さて、ロードセルピース16A〜16Fに対してスラスト荷重が負荷されると、このスラスト荷重によって軸方向に歪みが生じ、この歪みに伴って外周面に貼付された歪みゲージ17aの電気抵抗が変化する(図6参照)。この際、各ロードセルピース16A〜16Fの一端部16aが球面状に形成されて有底穴13cと点接触しているため、ロードセルピース16A〜16F自体の片当たりが生じ難い。
荷重センサユニット17A〜17Fは、対をなすロードセルピース16A〜16Fが軸受パッド14A〜14Fから受けたスラスト荷重として、それぞれ電気抵抗値の変化を制御装置30に出力する。
【0045】
図7は、運転時間の経過によって変動する軸受パッド14A,14C,14Eの荷重を示したグラフであり、図8は、図7における時間t1の軸受パッド14A〜14Fの荷重分布図であり、図9は、図7における時間t2の各軸受パッド14A〜14Fの荷重分布図である。
【0046】
図7に示すように、軸受パッド14A〜14Fは、通常状態(片当たりが生じていない状態)の時間t1においては、図8に示すように、各軸受パッド14A〜14Fに負荷されたスラスト荷重が設計された基準荷重Foにそれぞれ近似して閾値T2を超えない。この場合には、制御装置30は、警報を鳴らさない。
【0047】
同様に、通常状態においては、各軸受パッド14A〜14Fに負荷されるスラスト荷重の和によって算出されるスラスト荷重の合計も閾値T1を超えない。この場合にも、制御装置30は、警報を鳴らさない。
【0048】
一方、図7に示すように、軸受パッド14A〜14Fは、片当たり状態の時間t2においては、図9に示すように、各軸受パッド14A〜14Fの一部に負荷される荷重が設計された基準荷重Foから大きく掛け離れる。具体的には、図9に示すように、軸受パッド14Aにローター3のスラスト力が集中してスラスト荷重が増大すると共に、ローター3を挟んで軸受パッド14Aの反対側に位置する軸受パッド14Dに負荷される荷重が減少する。
この場合には、制御装置30は、図9に示すように、軸受パッド14Aに負荷されたスラスト荷重が閾値T2を超えたことを条件として警報を鳴らす。
【0049】
同様にして、制御装置30は、各軸受パッド14A〜14Fに負荷されるスラスト荷重の合計が閾値T1を超えた場合に警報を鳴らす。
【0050】
これらの警報を検知した作業員等が、蒸気タービン1の運転を停止あるいは運転モードを変更して、軸受パッド14A〜14Fのうちスラスト荷重が増大した軸受パッド14Aの荷重を小さくする。これにより、スラストカラー3cと軸受パッド14(14A〜14F)との間で温度上昇による軸受面の損傷、潤滑油の劣化あるいは油膜切れによる焼き付き等の発生が未然に防がれる。
【0051】
以上説明したように、本実施形態によれば、軸受パッド14A〜14F毎に設けられた複数のロードセルユニット20A〜20Fを有し、ロードセルユニット20A〜20Fは、軸受パッド14A〜14Fからスラスト荷重を受けるロードセルピース16A〜16Fと、ロードセルピース16A〜16Fの歪みに基づいて軸受パッド14A〜14Fに負荷されたスラスト荷重を検出する荷重センサユニット17A〜17Fとを備えるので、軸受パッド14A〜14Fに負荷されたスラスト荷重を個別に検出することができる。
【0052】
また、軸受パッド14A〜14Fを揺動可能に支持する複数のレベリングプレート13A〜13Fを備えるので、ローター3のスラストカラー3cの片当たりを緩和しながら軸受パッド14A〜14Fに負荷されたスラスト荷重を個別に検出することができる。
【0053】
また、ロードセルピース16A〜16Fがピース状に形成されたピース部材からなり、レベリングプレート13A〜13Fに形成された有底穴13cに収容されているので、軸受パッド14A〜14Fとレベリングプレート13A〜13Fとのそれぞれの間を狭めることができると共にロードセルピース16A〜16Fのうちローター3の軸方向の長さをそれぞれ確保することができる。これにより、軸受パッド14A〜14Fからロードセルピース16A〜16Fに安定してスラスト荷重を負荷することができると共に、ロードセルピース16A〜16Fの歪みを比較的に大きくすることができ、軸受パッド14A〜14Fに負荷されたスラスト荷重を安定して検出することができる。
【0054】
また、ロードセルピース16A〜16Fが軸方向両端部16a,16bのうちの一方16aが球面状に形成され、他方16bが平面状に形成されているので、ロードセルピース16A〜16Fが、レベリングプレート13A〜13Fと点接触し、軸受パッド14A〜14Fと面接触する。これにより、点接触でロードセルピース16A〜16Fの片当たりを抑止すると共に、面接触で軸受パッド14A〜14Fからロードセルピース16A〜16Fに対して安定してスラスト荷重を負荷させることができる。
【0055】
また、軸受パッド14A〜14Fに対する対向面においてハウジング6内部と有底穴13cとを連通させると共にリード線17bを収容する溝部13dを有し、溝部13dを被覆すると共にロードセルピース16A〜16Fの切欠16cに係合する蓋部材13eを備えるので、荷重センサユニット17A〜17Fのリード線17bと軸受パッド14A〜14Fとの接触を防止する。
また、蓋部材13eがロードセルピース16A〜16Fの切欠16cに係合するので、ロードセルピース16A〜16Fの回転を防止する。
これらによって、リード線17bの損傷を抑止することができる。
【0056】
また、荷重センサユニット17A〜17Fがロードセルピース16A〜16Fの外周に環状に設けられた複数の歪みゲージ17aを備えるので、検出される荷重を平均化することによりスラスト荷重の検出精度を高めることができる。
【0057】
また、一端部16a側の外径が穴径D1の60%程度に形成されているため、ロードセルピース16A〜16Fの一端部16a側(外径がD1の60%の部分)の各外周面に歪みゲージ17aを貼付し易く、また、外径を適度に小径にするために歪みを大きくすることができ、歪みゲージ17aの感度を向上させることができる。
また、耐油性及び耐高温性に優れるので、長期間の計測が可能となる。
【0058】
また、本発明に係る蒸気タービン1は、スラスト軸受10と、スラスト軸受10の荷重センサユニット17A〜17Fで検出されたスラスト荷重が所定の閾値T1,T2を超えたことを条件として警報を鳴らすので、スラスト軸受10に片当たり等が生じて、複数の軸受パッド14A〜14Fのうち一つの軸受パッド14A〜14Fに荷重が集中した場合に、警報を鳴らす。これにより、スラスト軸受10の破損を未然に防止することができる。
【0059】
また、本発明に係るスラスト荷重計測方法によれば、軸受パッド14A〜14F毎に、軸受パッド14A〜14Fとレベリングプレート13A〜13Fとの間に複数のロードセルピース16A〜16Fを設け、ロードセルピース16A〜16Fの歪みに基づいて複数の軸受パッド14A〜14Fに負荷されたスラスト荷重を求めるので、軸受パッド14A〜14Fに負荷されたスラスト荷重を個別に容易に求めることができる。
【0060】
(第二実施形態)
図10は、本発明の第二実施形態であるスラスト軸受50の径方向に交差する概略断面図である。なお、図10において図1〜図9と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を省略する。
【0061】
図10に示すように、スラスト軸受50は、スラスト軸受10が備えていたレベリングプレート13A〜13Fを省略しており、軸受ケース51がケース本体のみから構成されている。
スラスト軸受50は、図10に示すように、軸受ケース51と、軸受パッド54A〜54Fと、ロードセルユニット20A〜20Fとを備えている。
【0062】
軸受ケース51は、穴深さが浅く形成された有底穴51aと、ハウジング6の内部から有底穴51aの近傍まで径方向に延在する溝部51bとを備えている。
【0063】
有底穴51aには、ロードセルピース16A〜16Fの他端部16bがそれぞれ収容された状態でカシめられて軸受ケース51と各ロードセルピース16A〜16Fとが固定されている。
【0064】
軸受パッド54A〜54Fは、軸受パッド14A〜14Fとほぼ同様に構成されているが、突出部14cを有しない点で相違している。
これら軸受パッド54A〜54Fは、パッド本体54aよりも硬度が高いロードセルピース16A〜16Fと裏金54bとを備えている。
【0065】
パッド本体54aは、それぞれの他端面14bに収容穴14dが形成されており、ロードセルピース16A〜16Fの他端部16b側の一部を収容している。
裏金54bは、収容穴14dの底部に設けられており、ロードセルピース16A〜16Fの他端部16bと点接触している。
【0066】
本実施形態によれば、上述した作用と同様の作用を得ることができる他、ロードセルピース16A〜16Fが裏金54bを介して軸受パッド14A〜14Fから軸方向に荷重を受けると共に、ロードセルピース16A〜16Fと裏金54bとがパッド本体54aよりも高い硬度となっているために、点接触による高面圧下での損傷を抑えることができる。
【0067】
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上述した第一実施形態及び第二実施形態では、本発明に係るスラスト軸受10,50を蒸気タービン1へ適用する場合について説明したが、ガスタービン、圧縮機、水車、冷凍機、ポンプ等の回転機械全般に広く採用することができる。
【0068】
また、上述した第一実施形態及び第二実施形態では、制御装置30の緊急動作として警報を鳴らす構成としたが、運転モードの変更、運転停止等をする構成にしてもよい。
【0069】
また、上述した第一実施形態及び第二実施形態では、ロードセルピース16A〜16Fに軸受パッド14A〜14Fからスラスト荷重を負荷させて歪みを生じさせる構成としたが、ロードセルピース16A〜16Fに代えて、軸受ケース11(ケース本体12又はレベリングプレート13A〜13F)又は軸受ケース51から軸受パッド14A〜14Fに向けて突出するピポッドを設ける構成にしてもよい。すなわち、軸受パッド14A〜14Fからスラスト荷重をピポッドに負荷させて歪みを生じさせ、この歪みを荷重計測ユニット17A〜17Fで計測してもよい。この構成によれば、ピポッドが軸受ケース11と一体に形成されているので、ロードセルピース16A〜16Fを用いる場合と比較して装置全体を簡素な構成にすることができる。
【符号の説明】
【0070】
1…蒸気タービン(回転機械)
3…ローター
3c…スラストカラー(鍔部)
10,50…スラスト軸受
11,51…軸受ケース
12…ケース本体
13A〜13F…レベリングプレート
13b…対向面
13c,51a…有底穴
13d,51b…溝部
13e…蓋部材
14A〜14F,54A〜54F…軸受パッド
16A〜16F…ロードセルピース(荷重受け部)
16a…一端部(端部)
16c…切欠(凹部)
17A〜17F…荷重センサユニット(荷重検出部)
17a…歪みゲージ
17b…リード線
20A〜20F…ロードセルユニット
30…制御装置(制御部)
54a…パッド本体
54b…裏金
T1,T2…閾値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸受ケースの内部に複数の軸受パッドが環状に設けられ、これら複数の軸受パッドがローターの鍔部に対向して相対摺動すると共に前記鍔部から軸方向に荷重を受ける構成とされ、前記複数の軸受パッドを前記軸受ケースが軸方向に支持して前記ローターの軸方向の変位を規制するスラスト軸受であって、
前記複数の軸受パッド毎に設けられた複数のロードセルユニットを有し、
該ロードセルユニットは、前記軸受パッドと前記軸受ケースとの間において前記軸受パッドからスラスト荷重を受ける荷重受け部と、
前記荷重受け部の変形に基づいて前記軸受パッドに負荷されたスラスト荷重を検出する荷重検出部とを備えることを特徴とするスラスト軸受。
【請求項2】
前記軸受ケースは、
外部と内部とを区画するケース本体と、
前記複数の軸受パッド毎に設けられ、前記ケース本体と前記軸受パッドとの間において前記軸受パッドをそれぞれ揺動可能に支持する複数のレベリングプレートとを備えることを特徴とする請求項1に記載のスラスト軸受。
【請求項3】
前記軸受ケースは、前記軸受パッドに対する対向面に形成された有底穴を有し、
前記荷重受け部は、ピース状に形成されたピース部材からなり、前記有底穴に収容されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスラスト軸受。
【請求項4】
前記荷重受け部は、軸方向両端部のうちの一方が球面状に形成され、他方が平面状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のスラスト軸受。
【請求項5】
前記荷重受け部は、軸方向両端部のうちの前記軸受パッド側における端部に凹部を有し、
前記荷重検出部は、外部の機器に接続されるリード線を備え、
前記軸受ケースは、前記軸受パッドに対する対向面において径方向外方と前記有底穴とを連通させると共に前記リード線を収容する溝部を有し、該溝部を被覆すると共に前記加重受け部の凹部に係合する蓋部材を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載のスラスト軸受。
【請求項6】
前記荷重受け部は、前記軸受ケースから前記軸受パッドに向けて突出したピポッドであることを特徴とする請求項1又は2に記載のスラスト軸受。
【請求項7】
前記軸受パッドは、パッド本体と、前記パッド本体よりも硬度が高い前記荷重受け部及び裏金とを備え、
前記荷重受け部は、前記裏金を介して前記軸受パッドから荷重を受けることを特徴とする請求項1から6のうちいずれか一項に記載のスラスト軸受。
【請求項8】
前記荷重検出部は、前記荷重受け部の外周に環状に設けられた複数の歪みゲージを備えることを特徴とする請求項1から7のうちいずれか一項に記載のスラスト軸受。
【請求項9】
請求項1から8のうちいずれか一項に記載のスラスト軸受と、
該スラスト軸受の前記荷重検出部で検出された前記各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重が入力される制御部とを備え、
前記制御部は、前記各軸受パッドに負荷されたスラスト荷重が所定の閾値を超えたことを条件として所定の緊急動作を行う制御部とを備えることを特徴とする回転機械。
【請求項10】
軸受ケースの内部に複数の軸受パッドが環状に設けられ、これら複数の軸受パッドがローターの鍔部に対向して相対摺動すると共に前記鍔部から軸方向に荷重を受ける構成とされ、前記複数の軸受パッドを前記軸受ケースが軸方向に支持して前記ローターの軸方向の変位を規制するスラスト軸受を用い、
前記複数の軸受パッド毎に、前記複数の軸受パッドと前記軸受ケースとの間において前記複数の軸受パッドからそれぞれスラスト荷重を受ける複数の荷重受け部を設け、
前記複数の荷重受け部の変形に基づいて前記複数の軸受パッドにそれぞれ負荷されたスラスト荷重を求めることを特徴とするスラスト荷重計測方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−169418(P2011−169418A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−34784(P2010−34784)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】