説明

セマフォリン3C(SEMA3C)阻害治療剤、方法及び用途

本発明は、前立腺癌細胞の細胞死又は前立腺癌細胞増殖阻害を誘導するためのSEMA3C阻害剤の生物学的有効量の、前立腺癌の治療のための方法、用途及び医薬組成物に関する。前立腺癌は、アンドロゲン受容体(AR)陽性前立腺癌であり、SEMA3C阻害剤は以下の1つ以上から選択される:抗体、SEMA3Cペプチド、アンチセンスRNA、siRNA、shRNA又は小分子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、癌治療のための組成物及び方法に関連する。本発明はより具体的には、前立腺癌の治療に可能性のあるものに関する。
【背景技術】
【0002】
アメリカ人男性の中では、進行した前立腺癌(CaP)は現在最も診断される頻度の高いものであり、癌関連死の中で、2番目に多いものである。2009年には、192,280人のアメリカ人男性が、CaPと診断され、27,360人が当該疾患で死亡すると見積もられている。初期段階であれば、しばしば手術又は放射線治療により治癒するのに対し、約1/3の患者は予後の悪い医学的に局所的に進行した又は転移性の疾患となる。1941年にチャールズ・ヒギンズ(ヒギンズ及びホッジ、1941)らが開始した、外科的又は医学的性腺摘除を通じた治療的アンドロゲン抑制が、進行したCaP効果的な治療の最も効果的な治療である。アンドロゲン抑制は、一貫して癌の減少を誘導し、成長及び生存のためにアンドロゲンシグナルの軸となるCaP細胞への極端な依存のために進行した疾患の患者の80%以上においてなされる(アイザックスら、1997)。さらにアンドロゲン受容体(AR)発現は、前立腺癌の進行中維持され、アンドロゲン非依存性又はホルモン治療抵抗性前立腺癌はARを発現する(ハインライン及びチャン、2004)。しかし、重要な触診による最初の診断が当初うまくいくにもかかわらず、進行しない生存期間があり、致命的な性腺摘除抵抗性疾患(しばしばアンドロゲン非依存性又はホルモン抵抗性疾患と呼ばれる)へと進行する(1−3年)ことは、本質的に共通する(Bruchovsky et al. 1988; Goldenberg et al. 1988; Bruchovsky et al. 1989)。それゆえ、現在の性腺摘除抵抗性前立腺癌(CRPC)患者の治療標準は、例えば、ドセタキセルを用いた化学療法による苦痛緩和のみであり、しばしばかなりの死亡率をかけて、かろうじて生存するのみである(Petrylak et al. 2004; Tannock et al. 2004)。
【0003】
セマフォリンは、もともと細胞遊走及び成長中の神経系軸索誘導の伝達物質として特定された、分泌性又は細胞表面のシグナルタンパク質のある高い保存性のある大ファミリーである(Tamagnone and Comoglio 2000; Kruger et al. 2005)。セマフォリンは、神経系においてよく見出されるが、他の組織においても発現することが知られている。セマフォリンは、血管形成、組織形態形成及び免疫性を含む、ダイナミックな生理学的プロセスの多様性を示唆している(Kolodkin et al. 1993; Kruger et al. 2005)。セマフォリンは、細胞増殖、接着、遊走及びアポトーシスを含む、セマフォリンと同種の受容体であるプレキシンとの相互作用を介した、多くの生物的応答を制御する。プレキシンは、R-Ras12に向けた固有のGAP活性(GTPase-活性化タンパク質)有する、高度に保存された細胞内ドメインを有する単回膜貫通受容体である(Negishi et al. 2005)。9つの脊椎動物プレキシンが特定されており、コンピュータによる系統樹解析にり、4つのサブファミリー(プレキシンAないしD)に分類されている。セマフォリン及びプレキシンは、いずれもSEMAドメインと呼ばれる保存された500アミノ酸細胞外モチーフを有し、タンパク質-タンパク質相互作用に関わっていると考えられている。膜関連セマフォリンは、プレキシンに直接結合するのに対し、分泌されたセマフォリンは、しばしば追加の結合成分(ニューロピリン1又は2(Npn-1又はNpn-2))を共受容体として有する。プレキシンは、小GTPases、Rnd1、R-Ras、Rac及びRho12の活性を制御することによりアクチン細胞骨格を制御すると考えられている。プレキシンがセマフォリンに結合すると、チロシンキナーゼ受容体、Her2/neu (ErbB2)及び肝細胞成長因子/分散因子受容体(c-Met)と相互作用し活性化すると考えられている(Giordano et al. 2002; Swiercz et al. 2004; Swiercz et al. 2008)。
【0004】
SEMA3Cは、分泌性のセマフォリンのサブファミリーである、クラス3セマフォリンに分類される(Tamagnone and Comoglio 2000; Verras et al. 2007)。SEMA3Cは、標的細胞の方により、反対の効果を伝達する。例えば、SEMA3Cは、交感神経に対しては化学反発性軸索誘導を引き起こすのに対し、GABA作動性神経においては化学誘因性誘導を引き起こす。各細胞型におけるセマフォリンシグナルの特異性は、存在するニューロピリン/プレキシンの組合せ及びそれらの修飾受容体との関わりに依存する。SEMA3Cは、プレキシン A1, A2又はB1とNpn-1又はNpn-210からなる受容体複合体に結合することが示されている。プレキシンは、異なるサブセットの分泌性セマフォリンの結合親和性(及びおそらく選択性)に影響する。例えば、SEMA3Cのニューロピリンへの結合は、プレキシンA1の共発現により阻害されるようであるのに対し、プレキシンA2又はB1の存在下において増加する。
【0005】
ハーマン及びメドウズは、SEMA3C発現と、侵襲性の増加及びPC-3 AR陰性癌細胞の接着における関係を示唆した(2007)。しかし、AR陰性前立腺癌は、末期段階であるアンドロゲン独立性前立腺癌はわずかである(Heinlein and Chang 2004)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、アンドロゲン受容体(AR) 陽性前立腺癌及びアンドロゲン依存性前立腺癌の進行におけるSEMA3Cの重要な役割に関する驚くべき発見に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第一の態様は、SEMA3C阻害剤の生物学的有効量を前立腺癌細胞に投与することを含む、前立腺がんの治療方法を提供する。生物学的有効量は、前立腺癌細胞死を引き起こす、又は前立腺癌細胞の細胞増殖を阻害するのに十分な量である。
【0008】
他の態様としては、少なくとも1つのSEMA3C阻害剤の生物学的有効量を含む、アンドロゲン受容体(AR) 陽性前立腺癌の細胞死を導く又は細胞増殖を阻害する方法を提供する。
【0009】
他の態様としては、本発明はアンドロゲン除去療法剤の投与及びSEMA3C阻害剤を含む、アンドロゲン依存性前立腺癌の成長を阻害する方法を提供する。アンドロゲン除去療法剤及びSEMA3C阻害剤の投与は、同時に開始しうる。SEMA3C阻害剤の投与は、アンドロゲン除去療法の後に開始してもよいし、アンドロゲン依存性癌治療の前に開始してもよい。
【0010】
他の態様としては、前立腺癌治療のための薬剤の製造におけるSEMA3C阻害剤の使用を提供する。
他の態様としては、前立腺癌治療のためにSEMA3C阻害剤の使用を提供する。
他の態様としては、前立腺癌治療のためにSEMA3C阻害剤を提供する。
他の態様としては、生理学的に許容される担体と組み合わせて、SEMA3C阻害剤を含む医薬組成物を提供する。
他の態様としては、SEMA3C阻害剤及び前立腺癌の治療のために用いる説明を任意に含む、市販の包装を提供する。
他の態様としては、本明細書中に記載された単離された核酸及びアミノ酸を提供する。例えば、配列番号:2及び5-119である。
【0011】
更なる態様としては、本発明は、前立腺癌に苦しんでいる、又は前立腺癌の進行の恐れのある患者の治療方法に関する。そのような方法は、SEMA3C発現の減少及び/又は生物学的機能を阻害することを含む。ある態様としては、方法は、患者にSEMA3Cに相補的なアンチセンスオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチド又はそれらの断片を投与することを含む。例えば、アンチセンスポリヌクレオチドは、SEMA3Cのアンチセンスポリヌクレオチド又はそれらの断片を発現するベクターを送達する。他の態様としては、該方法は患者に抗体、抗体誘導体又は抗体断片を提供することを含み、それらはSEMA3Cタンパク質又は該タンパク質の断片に特異的に結合する。他の態様としては、該抗体、抗体誘導体又は抗体断片は配列番号:3又はSEMA3Cの断片を有するタンパク質と特異的に結合する。
【0012】
前立腺癌は、アンドロゲン受容体(AR) 陽性前立腺癌であってもよい。前立腺癌は、アンドロゲン依存性前立腺癌であってもよい。前立腺癌は、前立腺腺癌であってもよい。前立腺癌は、AR陽性前立腺腺癌であってもよい。前立腺癌は、アンドロゲン依存性前立腺腺癌であってもよい。あるいは、癌は本明細書中に記載されている他の型の癌であってもよい。癌は、AR陽性癌であってもよい。癌は、アンドロゲン依存性癌であってもよい。
【0013】
SEMA3C阻害剤は、以下の1つ以上から選択される:抗体、SEMA3Cペプチド、アンチセンス RNA、RNA干渉(RNAi)(例えば、以下に限られないが:siRNA;sisiRNA;tsiRNA;RNA-DNA キメラ二本鎖;tkRNA;ダイサー基質(Dicer-substrate)dsRNA;shRNA;tRNA-shRNA;aiRNA; pre-miRNA;pri-miRNAミミック;pri-miRNAミミッククラスター;転写後遺伝子サイレンシング(TGS);及びそれらの組合せ)、小分子、又はそれらの組合せである。抗体は、以下の1つ以上から選択される:ポリクローナル抗体;モノクローナル抗体;又はそれらの断片;単鎖Fc領域 (scFc);又は細胞内抗体である。アンチセンスRNAは、配列番号:4から選択される約15ないし50個の連続ヌクレオチドと少なくとも80%の相同性がある。アンチセンスRNAは、配列番号:4から選択される約17ないし30ヌクレオチドと少なくとも80%の相同性がある。アンチセンスRNAは、配列番号:4から選択される19ないし25個の連続するヌクレオチドと少なくとも80%の相同性がある。アンチセンスRNAは、配列番号:2のヌクレオチドを含んでいてもよい。あるいは、アンチセンスRNAは、表2(配列番号:5-119)の1つ以上のヌクレオチドを含むか又は少なくとも80%の相同性がある。SEMA3Cを阻害するRNAiは、約15ないし50ヌクレオチドのセンス鎖及びアンチセンス鎖を有する、二本鎖領域を含んでいてもよく、ここでセンス鎖は配列番号:4から選択される15ないし50個の連続するヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する。SEMA3Cを阻害するRNAiは、約17ないし30のヌクレオチドからなるセンス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含んでいてもよく、ここでセンス鎖は、配列番号:4から選択されるの17ないし30個の連続ヌクレオチドと少なくとも80%の相同性を有する。SEMA3Cを阻害するRNAiは、約19ないし25ヌクレオチドからなるセンス鎖及びアンチセンスさを有する二本鎖領域を含んでいてもよく、ここでセンス鎖は、配列番号:4から選択される19ないし25個の連続ヌクレオチド少なくとも80%の相同性を有する。SEMA3Cを阻害するRNAiは、センス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含んでいてもよく、ここでセンス鎖は、配列番号:2であってもよい。あるいは、SEMA3Cを阻害するRNAiは、センス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含んでいてもよく、ここでセンス鎖は表2(配列番号:5-119)及びそれらと少なくとも80%の相同性を有する配列から選択される。小分子は、2-ブロモ-N-(2-メトキシフェニル)プロパンアミドであってもよい。
【0014】
SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも20個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも25個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも30個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも35個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも40個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも45個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも50個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。 SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも55個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも60個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも65個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも70個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも75個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも80個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも85個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも90個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも95個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。
【0015】
SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも100個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも105個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも110個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも115個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも120個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも125個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも130個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも135個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも140個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも145個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも150個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも155個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも160個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも165個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。
【0016】
SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも170個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも175個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも180個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも185個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも190個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも195個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも200個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも205個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも210個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも215個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも220個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも225個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。
【0017】
SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも230個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも235個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも240個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも245個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも250個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも255個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも260個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも265個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも270個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも275個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも280個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも285個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。
【0018】
SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも290個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも295個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも300個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも305個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも310個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも315個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも320個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも325個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも330個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも335個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも340個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも345個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。
【0019】
SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも350個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも355個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも360個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも365個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも370個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも375個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも380個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも385個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも390個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも395個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも400個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも405個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも410個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも415個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。
【0020】
SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも420個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも425個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも430個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも435個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも440個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも445個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも450個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも455個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも460個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも465個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも470個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも475個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。
【0021】
SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも480個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも485個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも490個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインの少なくとも495個の連続するアミノ酸を含んでいてもよい。SEMA3Cペプチドは、配列番号:3で示されるSEMAドメインのすべてを含んでいてもよい。あるいは、SEMA3Cペプチドは、配列番号:3と少なくとも80%の相同性を有し、SEMA3C阻害剤活性を有するペプチドであり、又はSEMA3C阻害剤活性を有する配列番号:3 又はそれらの断片である。
【0022】
アンドロゲン除去療法は、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)類似体を投与することを含む。アンドロゲン除去療法は、抗アンドロゲン剤を投与することを含む。アンドロゲン除去療法は、副腎アンドロゲン産生阻害剤を投与することを含む。アンドロゲン除去療法は、外科的処置を含む。アンドロゲン除去療法及びSEMA3C阻害剤は、1つ以上の更なる治療剤を投与することである。治療剤は、化学療法剤でありうる。治療剤は、放射線治療剤でありうる。
【0023】
ある態様としては、各RNA干渉のセンス鎖は、独立して配列番号:2、5-119の1つ以上の配列を含む。関連する態様としては、各RNA干渉のセンス鎖は、独立して、配列番号:2、5-119の1つ以上の配列の少なくとも約15連続ヌクレオチド(例えば、少なくとも15、16、17、18又は19連続ヌクレオチド)を含む。各RNA干渉のセンス鎖は、独立して、約22ないし約28ヌクレオチド長(例えば、 22, 23, 24, 25, 26, 27又は28 ヌクレオチド)を含む、又はからなる。特定の例としては、各RNA干渉のセンス鎖は、修飾(例えば、2’OMe) 及び/又は1, 2, 3又は4 ヌクレオチドの非修飾3’突出、又は3’末端での付着末端である。当業者は、センス鎖配列は、少なくとも1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30又はさらなるヌクレオチドが5’及び/又は 3’末端に付加されているものを含む又はからなることを理解するであろう。
【0024】
ここに提示するのは、SEMA3C遺伝子発現によるRNAi(dsRNA)分子又はアンチセンスRNA(ssRNA)分子の1つ又はカクテル及び医薬的に許容される担体を含む医薬組成物である。SEMA3C遺伝子発現を標的とした核酸-脂質粒子の送達は脂質粒子によってなされる。
【0025】
核酸-脂質粒子は、1つ以上のSEMA3C遺伝子発現をサイレンシングする非修飾及び/又は修飾RNA干渉、カチオン性脂質、及び非カチオン性脂質を含む。特定の例としては、核酸-脂質粒子は、さらに当該分野において知られた粒子の凝集を阻害する脂質複合体を含む。あるいは、核酸-脂質粒子は、1つ以上のSEMA3C遺伝子発現サイレンシングする非修飾及び/又は修飾RNA干渉、カチオン性脂質、非カチオン性脂質、及び粒子の凝集を阻害する脂質複合体を含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、SEMA3Cタンパク質のウエスタンブロット及び相対的mRNAレベルの棒グラフを示す。棒グラフは、ホルモン耐性C4-2及びDU145中における増加であって、アンドロゲン感受性のLNCaP及び良性BPH-1細胞中では増加しなかった。細胞は、40時間10% FBS培地で培養し、続いて細胞を収穫し、定量的PCRによってSEMA3C mRNA発現量を決定した。ブレフェルディンA処置の6 時間後に細胞溶解物を調製し、SEMA3C タンパク質レベルをウエスタンブロット法により決定した。
【0027】
【図2】図2は、遺伝系統樹を示す。CLUは、NF-kB依存遺伝子を修飾する遺伝子であり及びsCLU-2機能の獲得又は喪失があったかに基づいてグループ化した遺伝子群である。sCLU-2が過剰発現した場合に、2倍上方制御され(非経口LNモック 対 LNCLU2, n=2 の生物学的複製)、sCLU-2をノックダウンすると2倍下方制御される(Scr 対 siRNA, n=2)ものと比較して、遺伝子リストを作成した。ImageneからのデータをGeneSpring 6.1 (Silicon Genetics, Redwood City, CA)で、スポット及びチップごとに強度依存性(Lowess)標準化を行い、遺伝子発現の有意な変化をプロファイルし、分析した。2つの型の分析をGeneSpringで行った:管理(supervised)(バックグラウンド補正、Lowess標準化、信頼(confidence)t-検定、Benjamini Hochberg多重比較検定、及び倍率変化);及び管理なし(unsupervised)(バックグラウンド補正、スポットごとの標準化、標準的な補正を用いた遺伝系統樹階層クラスタリングデータベース)。Bは、ノーザンブロット法による遺伝子発現の変化を示す。
【0028】
【図3】図3は、LNCaP細胞におけるアンドロゲン除去後のウエスタンブロット法によるSEMA3Cの増加を示す。細胞は、5% CSS培地で培養し、24 時間ごとに72 時間まで収穫した。ビンキュリンをコントロールとして、免疫ブロッティングによりSEMA3C発現を決定した。
【0029】
【図4】図4は、ヒト前立腺癌組織マイクロアレイにおけるSEMA3C免疫染色の代表的電界顕微鏡写真を示す。顕微鏡写真a-cのほとんどの癌細胞において、免疫反応は非常に弱かったが、顕微鏡写真dは、ネオアジュバントホルモン療法(NHT)による6月後において、前立腺癌における癌性腺がより強い免疫反応を示したことを示す。また、顕微鏡写真eは、アンドロゲン非依存性癌の高い強度と不均一反応を示す。Bは、アンドロゲン除去後の平均セマフォリン3C染色の棒グラフを示す。試料を、染色性なしから重度の染色まで0ないし3に分類した。視覚による点数化及びプロプラスイメージ(pro-plusimage)ソフトウエアによる自動定量的画像分析により定量した。232の試料からのデータを用いて平均±標準偏差を計算した。すべての染色強度は、×200倍の強度で比較した。アスタリスクは、群において有意であったことを示す(*, P <0.05)。
【0030】
【図5】図5は、アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)処置はSEMA3C発現の下方制御を行うことを示す。Aは、SEMA3C ASO又はスクランブルASO(Scr)コントロールで2日間、毎日処置したときの細胞を示す。トランスフェクトから24 時間後、細胞培地からRNAの総量を抽出し、ノックダウン効果をSEMA3C ASOを定量的PCRで分析した。細胞株におけるオリゴフェクタミンのみを処置した細胞を1としたmRNAレベルを示す。Bは、ASOによるトランスフェクトから48時間後のC4-2細胞によるセマフォリン3C分泌を、ビンキュリンをコントロールとしてウエスタンブロット法により、スクランブルASO (Scr)と比較した。
【0031】
【図6】図6は、様々な濃度におけるSEMA3C ASO及びScr処置による、LNCaP, C4-2及びDU145細胞成長%を示す(用量依存性)。
【0032】
【図7】図7は、セマフォリン3Cサイレンシングはアポトーシスを誘導することを示す。Aは、トランスフェクトから48時間後、250nM Scr及びオリゴフェクタミンと比較した、SEMA3C ASO による異なる濃度で処置された(50nM, 100nM, and 250nM)、LNCaP, C4-2及びDU145細胞がサブG0/G1にある細胞%の、フローサイトメトリーによる分析によるプロットを示す。Bは、カスパーゼ-3, -8, -9, 開裂PARP及びGAPDHについて、特異的抗体を用いて分析した、トランスフェクトから48時間後、様々な濃度のASOで処置し、細胞溶解物における、Scr及びオリゴフェクタミンと比較したDU145細胞のウエスタンブロットを示す。
【0033】
【図8】図8は、SEMA3Cは、SEMA3C ASOによる細胞の成長阻害から救済することを示す。左は、空のベクター(CTL)又はSEMA3C発現レンチウイルス(OE)により誘導されたLNCaP細胞で調製した培地によるSEMA3C免疫ブロットを示す。右は、棒は、ASO処置をした細胞成長阻害が、SEMA3C (CM)により調製された培地によっては覆されるが、SEMA3Cを欠く条件によっては覆されないことを示す。
【0034】
【図9】図9は、セマフォリン3Cは、LNCaP細胞における細胞成長を増加させることを示す。ヒトセマフォリン3Cの全長cDNAをレンチウイルスベクターpFUGWBWにクローン化し、ウエスタンブロットにおいてモックコントロール (ビンキュリンをポジティブコントロール)と比較した結果を示す。ブラストサイジン処置の5日後、細胞を48 時間、10% FBS培地において培養し、BFA処置の6 時間後、培養細胞からタンパク質を抽出し、セマフォリン3C及びビンキュリンタンパク質レベルをウエスタンブロット法により分析した。Bは、10% FBS培地において培養した、SEMA3Cを過剰発現したLNCaP(LNCaP-sema3C)及び空のベクターにより誘導された細胞(LNCaP モック)による細胞数を示すが、ここで、細胞数は、2日間の間隔で各7日まで (*アスタリスクは有意性のあった群を示す(*, P<0.05))計測した。Cは、第7日に撮影した各細胞型の顕微鏡写真を示す。Dは、細胞周期分析の棒グラフによるプロットを示す。分析は、LNCaP-Sema3C及びLNCaPモック細胞のブロモデオキシウリジン標識及びヨウ化プロピジウム染色を行い、フローサイトメトリーにより行い、統計的有意性は、アスタリスクによって示す(*;P<0.05)。Eは、10% FBS培地において24時間培養した場合における、DU145細胞をそれぞれLNCaP-空(コントロールCM)又はセマフォリン3C(Sema3C CM)で調製した培地(CM)において3日間、%細胞成長の棒グラフによるプロットを示す。各CMは、血清なしの細胞培地から3日間調製した。
【0035】
【図10】図10は、インビボにおけるセマフォリン3C ASO処置によるLNCaP癌増殖への効果を示す。A及びBは、LNCaP癌を有するマウスに、ランダムにセマフォリン3C ASO (SEMA3C ASO)又はスクランブルASO (Scr)を処置した場合における、癌の用量及びPSA値をそれぞれ示す。PSA閾値75 ng/Lで去勢したマウスについて、癌容量及びPSAを毎週モニターした。セマフォリン3C ASO又はスクランブルASOをi.p.注射(12.5 mg/kg/マウス)により2日間隔で6週間投与し、以下の式で癌容量を計算した:長さ×幅×深さ×0.5236で、各実験群10匹で平均得点を計算した;棒、標準偏差、*は、スチューデントt検定によるスクランブルコントロール(P<0.05)とは異なる。Cは、SEMA3C ASO及びScrによる処置による代表的な写真を示す。
【0036】
【図11】図11は、LNCaP細胞増殖の線プロットから切断されたSEMAドメイン含有SEMA3C突然変異体がLNCaP細胞増殖の強力な阻害剤となることを示す。細胞は、安定的にレンチウイルスを何度も誘導した全長Sema3C(FL:配列番号:1)、SEMAドメイン(SDH:全長 SEMA3Cの1-495位、配列番号:3)又は空のベクターを発現するHEK-293T細胞から調製した培地の存在下培養したLNCaP細胞を用い、3H-チミジン取り込みによってモニターした。
【0037】
【図12】図12は、セマフォリン3Cが、軟寒天培地においてLNCaP細胞の平板効率を促進することを示す。 Aは、LNCaP細胞におけるセマフォリン3C発現のウエスタンブロット法による分析を示す。レンチウイルス発現ベクターのみ(レーン1)、Sema3C(N20) 抗体 (Santa Cruzバイオテクノロジー社より)をもちいて検出した、セマフォリン3C、全長(レーン3, FL)及びSEMAドメイン(レーン2, SD)を表す。Bは、平板効率% の棒グラフを示すが、4% FBS含有0.7%アガロースにLNCaP細胞(5000)を播種し、コロニーは、播種から4週間後に計数した。棒は、ベクターを単独で発現するLNCaP細胞(コントロール)に対する、安定的にセマフォリン3Cの全長(左パネル)又はSEMAドメイン(右パネル)を発現する、発現効率の平均及び標準誤差(n >5)の平板効率(%)を表す。データは、3つ以上の独立した試験において見られる代表的な結果である(*P<0.01)。Cは、6日を越えた時間経過における、ベクター単独又はSEMA3C SEMAドメインを発現するLNCaP細胞 (500/ウェル)における、LNCaP細胞増殖の線プロットを示す。48ウェルプレートに、LNCaP細胞を、1%血清を含有するRPMI培地に播種し、細胞増殖(蛍光)をモニターし、CyQuant 細胞増殖アッセイキット(Invitrogen, Mississauga)を用いて測定し、データは蛍光(n=4)の平均及び標準誤差を表す。
【0038】
【図13】図13は、セマフォリン3C:ホスファターゼ 融合タンパク質 (APSema3C)はDU145細胞への特異的結合性を有することを示す。Aは、293T細胞におけるAPSema3C発現のウエスタンブロットを示す。THE(登録商標)抗-Hisモノクローナル抗体(GeneScript Corp. NJ.)を用いて検出した。Bは、セマフォリン3C SEMAドメインの発現のウエスタンブロットを示す:抗ヒトIgG Fc領域抗体(R&D systems,MN)を用いた293T細胞におけるFc融合タンパク質を示す。Cは、線プロットが、DU145細胞における、ホスファターゼによる、APSEMA3C及びAP単独の結合性を示す。Dは、ホスファターゼ活性アッセイを用いた、競合的細胞表面受容体結合を示す物質の4つの棒グラフを示すが、ここで該結合は、SEMAドメイン:Fc 融合タンパク質(左上)、全長セマフォリン3Cタンパク質(右上)、モノクローナル抗マウスセマフォリン3C (左下) (R&D Diagnostics,MN)のいずれかであり、ラット抗マウスIgG2b抗体(Sigma)(右下)ではないものをを追加することにより、競合させた。
【0039】
【図14】図14に関し、タンパク質チロシンキナーゼ受容体のセマフォリン3Cシグナルは、DU145及びPC3細胞においてはMET及びRONを介して、LNCaP細胞においてはEGFRを介して伝達される。Aは、セマフォリン3Cにより刺激されたDU145及びPC3細胞の、WCL(20μg)におけるMETリン酸化のウエスタンブロットの時間経過を、ホスホメチオニン抗体(Cell signaling社)ブロットにより、総MET及びアクチンを搭載コントロールとして再プローブした。Bは、セマフォリン3Cにより刺激された(10分)又はモック-処置DU145細胞を、抗ホスホチロシン(クローン4G10)又はメチオニンを用いてウエスタンブロット法により、免疫沈降させた、WCL(1.0mg)を示す。ウエスタンブロットは、MET, RON(Sanata Cruz社)又は抗ホスホチロシン(4G10, Millipore社)及びホスホMET(Cell signaling社)を用いてプローブした。Cは、抗ホスホEGFR (チロシン 1148, Cell signaling)を用いたEGFRリン酸化を示し、コントロール又はセマフォリン3C処置(10分)したLNCaP細胞における、WCL(1.0 mg)をウエスタンブロットにより免疫沈降させて行った。ブロットは、等量のEGFRを免疫沈降させたことを示すため、総EGFR抗体(Santa Cruz)により再プローブさせた。
【0040】
【図15】図15は、METのセマフォリン3C介在性チロシンリン酸化がSEMAドメインであるFc融合タンパク質により阻害されることを示すウエスタンブロット法を示す。DU145細胞は、48 時間血清不足にさせ、培地単独又はSEMAドメイン:Fc (100μg/ml)存在下前培養し、続いて細胞はモック-処置又はセマフォリン3C(1:10)で10分間、37℃、5% CO2で刺激した。細胞溶解物(1000μg)を、抗METで免疫沈降させ、抗pMETを搭載コントロールとしてウエスタンブロット法により分析した。
【0041】
【図16】図16は、細胞をモノクローナル抗マウスセマフォリン3C及び抗マウスIgGκ(Bethyl Laboratories, Montgomery, TX)処置したLNCaP細胞増殖(R&D Diagnostics, MN )を表す棒グラフを示す。CyQuant細胞増殖アッセイキット(Invitrogen,Mississauga, ON)を用いて細胞増殖をモニターし、データは、処置から4日後の平均蛍光である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
定義
本明細書中、「全身送達」は、広い生物分布をもたらす脂質粒子又は担体の送達を言うが、生体におけるSEMA3C阻害剤(例えば、RNA干渉-RNAi(dsRNA);アンチセンスRNA(ssRNA);抗体(例えば、MAbs又はヒト化MAbs、細胞内抗体、又はそれらの断片;又はペプチド)である。投与のある技術としては、特定の薬剤であり、その他でないものの全身送達である。全身送達は、有用で、好ましくは治療効果があり、薬剤が全身のほとんどの部分にいきわたる用量である。広い生物分布を得るために、一般に血中での残存期間が、例えば薬剤が、投与から遠位にある疾患部位に到達するまでに、(例えば初回通過臓器(肝臓、肺等)又は急速な非特異的細胞結合により)急速に分解又は排出されないものであることを要する。
SEMA3Cの全身送達は当業者にとって知られた手段であり、例えば、静脈内、皮下及び腹腔内投与がある。ある態様としては、SEMA3Cの全身送達は、静脈内送達による。
【0043】
本明細書中、「局所送達」は、SEMA3C阻害剤(例えば、RNA干渉-RNAi(dsRNA);アンチセンスRNA (ssRNA);抗体(例えば、MAbs又はヒト化MAbs), 細胞内抗体, 又はそれらの断片;又はペプチド)を直接生体の標的臓器、例えば前立腺に送達することを言う。
例えば、SEMA3C阻害剤は、直接疾患部位、他の標的部位又は標的臓器例えば前立腺への注射により局所送達される。
【0044】
本明細書中、「阻害剤」は、抑制、後退又は生理学、化学又は酵素的作用又は機能を阻害する薬剤を言う。阻害剤は、酵素活性において少なくとも5%減少する。また阻害剤は遺伝子又はタンパク質の発現、転写又は転写を妨げ又は減少させる薬物、化合物又は薬剤を言う。阻害剤は、タンパク質の機能を減少又は妨げ、例えば他のタンパク質又は受容体に結合及び/又は活性化/不活性化する。阻害剤は、酵素又はタンパクと他の質酵素又はタンパク質の相互作用を減少し又は妨げる。阻害剤は、対象の細胞又は体内からタンパク質の分解又は排出を引き起こす。例えば、阻害剤はタンパク質に結合し、そのような結合は、体内におけるタンパク質の細胞分解又は排出を標的とする。そのような阻害剤は、抗体、他のタンパク質又はペプチド又はそれらの断片、他の分子(小分子)、核酸(RNA, DNA, PNA)等でありうる。阻害剤のSEMA3C タンパク質への結合は、その同族受容体、他の重要な分子相互作用を妨げ、又はタンパク質のコンホメーションを変化させうる。タンパク質の受容体の阻害剤への結合は、受容体とタンパク質の相互作用を妨げ、それゆえ問題となっている細胞機能を阻害する。すべてのそのような態様は、阻害剤の定義に含まれると考えられ、本発明の範囲に含まれる。
【0045】
用語「SEMA3C阻害剤」は、直接又は間接に、例えばSEMA3C活性を妨げ、内因性の阻害剤を上方制御及び/又はSEMA3C遺伝子の転写又はSEMA3C転写の翻訳を遮断するものであれば、SEMA3Cタンパク質を阻害するいかなる分子であってもよい。DNA又はRNAがSEMA3Cタンパク質の阻害に直接又はSEMA3Cの転写/翻訳(アプタマーを介して)により阻害することに用いられる。SEMA3C阻害剤は、以下に限られないが、ペプチド、抗体(例えば、ポリクローナル;モノクローナル又はそれらの断片(例えば、F(ab')2又はFab断片)、単鎖Fc領域(scFc)及び細胞内抗体)、RNA干渉(RNAi)、アンチセンス分子(例えば、アンチセンスRNA及び他の核酸分子)、小分子(例えば、亜鉛00163599 (2-ブロモ-N-(2-メトキシフェニル)プロパンアミド))、ペプチドミメティックスなど。SEMA3C阻害剤は、さらに担体を含み前立腺へのSEMA3C阻害剤の送達を促進し及び/又は標的とする。
【0046】
siRNAs(RNAiの一つの型)は、多くの業者から市販されている。例えば、アプライドバイオシステムズ(siRNA ID s20600 Pre-designed Inventoried 4427037; s20598 Pre-designed Inventoried 4427037; s20599 Pre-designed Inventoried 4427037), インビトロジェン(SEMA3C Stealth RNAi(登録商標) siRNA HSS116131; SEMA3C Stealth RNAi(登録商標) siRNA HSS116132; SEMA3C Stealth RNAi(登録商標) siRNA HSS116133), 及び/又はIGENE社(TF309560 pRFP-C-RS (vector) HuSH 29mer shRNA Constructs against SEMA3C; TG309560 pGFP-V-RS(vector) HuSH 29mer shRNA Constructs against SEMA3C;及びTR309560 pRS (vector) HuSH 29mer shRNA Constructs against SEMA3C)から提供されている。
【0047】
抗SEMA3C抗体は、多くの業者から市販されている。例えば、R&Dシステムズ(Mouse セマフォリン3C MAb (Clone 238835), Rat IgG2A WB MAB1728), Abcam plc (セマフォリン3C 抗体 (ab39300)は、ヒトセマフォリン3CのC末端から700残基以内でKLHに結合した合成ペプチドによるウサギポリクローナル抗体であり、サンタクルーズバイオテクノロジー(ヒト由来SEMA3C (H-160)のC末端でありのアミノ酸592-751マッピングSEMA3C前駆体ウサギポリクローナル抗体、カタログ# sc-33786)。R&Dシステムズ社のマウス及びヒトSEMA3Cの両方を検出するモノクローナル抗体。あるいは、RNAi及びアンチセンスRNAは、当業者に知られた方法でデザインされ作製される。同様に、抗体は当業者に知られた方法でデザインされ作製される。アンチセンスRNA又はRNAiは、配列番号:4から選択される19-50個の連続ヌクレオチド断片のいずれであってもよく、例えばAUGGCAUUCCGGACAAUUUG(配列番号:2)又は表2(配列番号:5-119)に示される配列の1つ以上のいずれかであればよい。
【0048】
用語、「アプタマー」は、標的分子に結合することのできる核酸分子又はペプチド分子を言う。アプタマーは、大ランダム配列プール又は特定の配列の一部から選択される。しかし、天然アプタマーは、リボスイッチにも存在する。
用語「細胞内抗体」は、細胞内抗体を言い、細胞内において細胞内標的タンパク質に結合して働く。細胞内抗体送達は標的細胞における抗体発現の結果行われる(例えば、遺伝子治療を介する)。細胞内抗体の作製(engineering)方法は、当該分野において知られている(Marasco WA. Gene Ther. (1997)「細胞内抗体:ヒト免疫系を細胞内免疫のために反転する」 4(1):11-5)、単鎖抗体の使用を含み(scFvs)、免疫グロブリンVLドメインの超安定の修飾、細胞内環境の減少のための耐性抗体の選択、又はマルトース結合タンパク質との融合タンパク質又は他の安定した細胞内タンパク質の発現がある。
【0049】
用語「小ヘアピンRNA」又は「短ヘアピンRNA」(shRNA)は、RNA配列のRNA干渉を通じてサイレント遺伝子発現に使用するために用いられるヘアピンターンを有するRNA配列を言う。shRNAは細胞又はベクターにおける細胞に導入される。U6プロモータは、shRNAが発現されたことを確認するために用いられる。shRNAを含有するベクターは、継承したサイレント遺伝子を提供しうる子孫細胞につなげる。shRNAヘアピン構造は、細胞機構により切断され「小RNA干渉」(siRNA)を形成するRNA誘導性サイレンシング複合体に結合する (RISC)。RISC複合体は、siRNAが結合している部分においてmRNAsに結合し、切断することができる。RNA干渉s (for example, siRNA, sisiRNA, tsiRNA, RNA-DNA キメラ二本鎖, tkRNA, ダイサー基質dsRNA, shRNA, tRNA-shRNA, aiRNA, pre-miRNA, pri-miRNAミミック, pri-miRNAミミッククラスター, 転写後遺伝子サイレンシング (TGS), and それらの組合せ)のデザイン及び作製方法は、当該分野においてよく知られている(例えば、McIntyre, GJ. and Fanning, GC. BMC Biotechnol. (2006) 6: 1; Paddison P. et al. Genes and Development (2002) 16 (8): 948-58; Yi R. et al. Genes & Development (2003) 17 (24): 3011-3016; Elbashir S. et al. Genes Dev (2001) 15 (2): 188-200; Zamore P. et al. Cell (2000)101 (1): 25-33 ; Henschel A. et al Nucleic Acids Res. (2004) 32(Web Server issue):W113-20 ”DEQOR: a web-based tool for the design and quality control of siRNAs”; Sibley CR. et al. Molecular Therapy (2010) 18(3):466-476).
【0050】
本明細書中、「対象」は、動物、例えば鳥又は哺乳類がある。特定の動物としては、ラット、マウス、犬、猫、ウシ、羊、馬、豚又は霊長類がある。さらに対象は、ヒトであってもよく、又は患者と呼ばれる。さらに対象は遺伝子組換動物であってもよい。さらに対象は、げっ歯類、例えばマウス又はラットであってもよい。
【0051】
上述したとおり、SEMA3Cは、セマフォリンタンパク質ファミリーの一員である。本明細書中、「SEMA3C」は、セマフォリン3C遺伝子産物である「セマフォリン3C」とも呼ばれる。この遺伝子のヒトのホモログは、EntrezGene #10512であり、関連するGenBankタンパク質受け入れ番号はQ99985.2 (配列番号:1)である。Mus musculus SEMA3Cは、EntrezGene #20348, Genbank タンパク質 受け入れ番号 Q62181.1である。他のSEMA3Cホモログは、当該分野において明らかであろう。セマフォリンは、典型的には構造及び機能が特徴的な「SEMAドメイン」によって特徴付けられる(Gherardi et al)。
【0052】
RNAは一本鎖、二本鎖、合成、単離、部分的に単離され、本質的に純粋であるか遺伝子組換である。RNA化合物は、天然由来でありえ、又は天然由来RNA化合物から変更されていてもよい。あるいは、存在するヌクレオチドが付加、削除、置換又は修飾されていてもよい。そのようなヌクレオチドは、天然由来であっても、非天然由来のヌクレオチドであってもよい。変更は、非ヌクレオチド物質であってもよく、例えば、存在するRNA化合物の末端において、又はRNA化合物の内部においてであってもよい(すなわち、1つ以上のヌクレオチド)。
【0053】
本発明のRNA化合物は、標的遺伝子のmRNA産物の分解を介することにより又は標的遺伝子からのタンパク質の翻訳を阻害することにより、標的特異的修飾を行うことができる。そのようなRNA化合物はそれゆえ、「RNA干渉化合物」と呼ばれる。mRNA機能の干渉の全体的としての効果は、標的遺伝子産物の発現の修飾である。本発明の文脈からは、「修飾」は、阻害又は刺激することを意味する。すなわち、発現の減少又は増加である。この修飾は、当業者において測定することができ、例えば、mRNA発現のノーザンブロットアッセイ又はPCR逆転写、タンパク質発現のウエスタンブロット法又はELISAアッセイがある。細胞増殖、細胞の活力又は癌増殖の効果も測定される。
【0054】
アンチセンスRNA化合物は、典型的には相補鎖RNA化合物に結合する一本鎖RNA化合物、例えば、標的mRNA分子であり及び標準的翻訳装置を立体的障害により相補鎖RNA化合物からの翻訳を阻害する。このプロセスは、受動的であり、RNA阻害プロセスを介するための更なる酵素やその関与を必要としない。アンチセンスRNA化合物の特異的標的は、相同性、相補性配列をデザインすることに関わり、所望の遺伝子の発現の阻害をすることである。RNA干渉の効果には、完全な相同性は必要ない。一つの態様としては、アンチセンスRNA化合物は、SEMA3CmRNA転写に結合する、SEMA3Cの相同性を有する配列に十分相補的な、SEMA3Cタンパク質の翻訳の減少を生じる、いかなるRNA化合物をも含む。
【0055】
RNA化合物は、RNA干渉(RNAi)化合物であってもよい。典型的には、RNAi、例えばsiRNA化合物は、4ないし50ヌクレオチド長の短鎖の二本鎖RNA化合物である。あるいは、siRNA化合物は、16ないし29ヌクレオチド長であり、さらに好ましくは18ないし23ヌクレオチド長であり、最も好ましくは21-23ヌクレオチド長である。siRNA化合物は、短鎖ヌクレオチドは各末端に「突出」を有し、ここでこれは反対の鎖の相補塩基と対になっていない一本鎖の延長である。あるいは突出は、siRNA化合物の各鎖の3’末端に存在し、典型的には1-3ヌクレオチド長である。本発明のsiRNA化合物は、個々の鎖として合成され、続いて二本鎖siRNA化合物となるようアニーリングする。あるいは、siRNA化合物は、より長いRNA化合物からsiRNA化合物を生産する、ダイサーと呼ばれる細胞酵素により処理されることにより、短鎖ヘアピンRNA(shRNA)分子から、又はより長いRNA化合物から得られる。一般に、siRNA化合物は、標的mRNAが分解される標的酵素非依存的過程を介してRNA干渉を介するため、もはや関連するタンパク質産物に翻訳されない。論理的に結合しない、二本鎖siRNA化合物は、短鎖分子に分離され、活性化「RISC複合体」に分解される。RISCに分解されると、標的mRNAのsiRNAs塩基対は、mRNAの分解を誘導し、それにより翻訳テンプレートとして用いることを妨げる。
【0056】
遺伝子特異的アンチセンスRNA及びRNAi化合物のデザインは、当業者に知られており、本明細書中に記載されている、ヌクレオチド配列選択及び付加的な適切な変更を含む。SEMA3C RNAの例は、配列番号:2及び表2(配列番号:5-119)を含む。所望の遺伝子発現を修飾するsiRNA化合物の特異的標的は、一般にsiRNA化合物と標的遺伝子の間の相同性の程度による。デザインは、アンチセンスRNAの有効性及び特異性の最適化の特徴は、RNA化合物のデザインのために選択した特異的配列に依存する。アンチセンスRNA化合物のデザイン及び最適化の多くの方法の実施例が、文献に示されている(Pan and Clawson 2006; Patzel 2007; Peek and Behlke 2007)。最適なアンチセンスRNA化合物を決定するためのアンチセンスRNA化合物のデザインのためにコンピュータに基づくツールも多くあり、例えば、アルゴリズム又は他の規則に基づく公式がある。
【0057】
それゆえ、標的遺伝子を阻害すると考えられている数多くの異なるアンチセンスRNA化合物をデザインすることは当業者の知識の範囲内である。標的遺伝子発現を修飾するのに、siRNA化合物の配列の完全な相補性は必要ない。ある態様としては、アンチセンスRNA化合物は、SEMA3C遺伝子の相同性を有し、SEMA3Cタンパク質の発現を修飾することのできるるいかなるRNA化合物であってもよい。本明細書は、SEMA3Cを調節及びSEMA3C阻害剤する非限定的なRNA化合物の例を提供する。本明細書中、SEMA3C阻害剤は、DNA干渉化合物であってもよい。そのような化合物は、RNA干渉と類似の特徴を有しており、当業者にとって記載されている。
【0058】
用語「ペプチド」、「ポリペプチド」及び「タンパク質」は相互に交換して用いることができ、少なくとも2つのアミノ酸残基が、更なるペプチドの望ましい性質を追加するような、例えば、半減期を増加させるような、ペプチド結合又は修飾ペプチド結合、例えばペプチドイソスター(修飾したペプチド結合)の化合物を言う。少なくとも2つのアミノ酸を含んでいてもよい。本明細書中、アミノ酸は、天然のプロセス、例えば、翻訳後修飾、又は当該分野においてよく知られた化学修飾により修飾されたペプチド又はタンパク質を含む。修飾は、ペプチド骨格、アミノ酸側鎖、及びアミノ及びカルボキシル末端を含むペプチドのどこで起こってもよい。与えられたペプチドの、いくつかの部位において同種の修飾又は様々な程度で起こる。
【0059】
ペプチドの修飾の例は、アセチル化, アシル化, ADP-リボシル化, アミド化, フラビンの共有結合, ヘム分子の共有結合、ヌクレオチド又はヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質又は脂質誘導体の共有結合, ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋結合、環化、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、架橋結合の共有結合形成、シスチン形成、ピログルタミン酸エステル、ホルミル化、γカルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、加水分解、リン酸化、プレニル化, ラセミ化, セレノイル化, 硫酸化、タンパク質へのトランスファーRNA介在性アミノ酸付加、例えばアルギニル化及びユビキチン化がある。例えば、Proteins-Structure and Molecular Properties, 2nd ed., T. E. Creighton, W. H. Freeman and Company, New York, 1993 and Wold F, Posttranslational Protein Modifications: Perspectives and Prospects, pgs. 1-12 in Posttranslational Covalent Modification of Proteins, B. C. Johnson, ed., Academic Press, New York, 1983; Seifter et al., Analysis for protein modifications and non protein cofactors, Meth. Enzymol. (1990) 182: 626-646 and Rattan et al. (1992), protein Synthesis: Posttranslational Modifications and Aging," Ann NY Acad Sci 663: 48-62.
【0060】
「実質的に同一の配列」は、参照配列から1つ以上のアミノ酸配列が異なるが、例えば、機能的には同一であり、実質的に他の配列と類似の配列を有する。当業者は、本発明のペプチドの個々の態様が置換されていてもよいことを理解するであろう。
アミノ酸配列の類似性及び同一性は、BLAST(basic local alignment search tool) 2.0アルゴリズムを用いるBLASTP及びTBLASTNプログラムによりコンピュータを用いて行われる。アミノ酸配列の類似性及び同一性の特定のためのコンピュータ技術は、当該分野においてよく知られており、BLASTアルゴリズムは、ALTSCHUL et al. 1990, J Mol. Biol. 215: 403- 410 and ALTSCHUL et al. (1997), Nucleic Acids Res. 25: 3389-3402に用いられている。
【0061】
アミノ酸は、例えば、極性、非極性、酸性、塩基性、芳香族又は中性がある。極性アミノ酸は、中性のpHにおいて水素結合により水と相互作用するアミノ酸である。アミノ酸の極性は、生物学的又はほぼ中性のpHにおいて水素結合の程度の指標となる。極性アミノ酸の例としては、セリン, プロリン, スレオニン, システイン, アスパラギン, グルタミン, リジン, ヒスチジン, アルギニン, アスパラ吟さん, チロシン 及びグルタミン酸がある。非極性のアミノ酸には、グリシン, アラニン, バリン ロイシン, イソロイシン, メチオニン, フェニルアラニン及びトリプトファンがある。酸性アミノ酸は、中性pHにおいて有効電荷が陰性となる。酸性アミノ酸の例は、アスパラギン酸及びグルタミン酸である。塩基性アミノ酸は、中性pHにおいて有効電荷が陽性となる。塩基性アミノ酸は、アルギニン、リジン及びヒスチジンがある。芳香族アミノ酸は、一般に非極性であり、疎水性相互作用に関与している。芳香族アミノ酸は、例えばフェニルアラニン, チロシン及びトリプトファンがある。チロシンは、芳香族側鎖のヒドロキシル基の水素結合にも酸化している。中性、脂肪族アミノ酸は、一般に非極性で疎水性である。中性アミノ酸は、アラニン, バリン, ロイシン, イソロイシン及びメチオニンがある。アミノ酸は、1つ以上の記述的カテゴリーに属する。記述的カテゴリーの共通するアミノ酸は、互いにペプチドにおいて交換できうる。
【0062】
ペプチド化合物の命名法は、従来からの実践に従い、アミノ酸残基に対してアミノ基を左、カルボキシ基を右に表す。アミノ酸構造式において、各残基は、細かい名前に対応して表1に示すように一般に一文字表記又は三文字表記で表す。
【0063】
【表1】


アミノ酸の水治療法指標は、アミノ酸が水性環境(陰性値)又は疎水性環境(陽性値)を探す傾向の尺度である(KYTE&DOOLITTLE 1982. J Mol Biol 157:105-132)。水治療法指数は、標準アミノ酸については、アラニン(1.8), アルギニン(-4.5), アスパラギン(-3.5), アスパラギン酸(-3.5), システイン(2.5), グルタミン (-3.5), グルタミン酸 (-3.5), グリシン(-0.4), ヒスチジン(-3.2), イソロイシン(4.5), ロイシン(3.8), リジン(-3.9), メチオニン(1.9), フェニルアラニン(2.8), プロリン(-1.6), セリン(-0.8), スレオニン(-0.7), トリプトファン(-0.9), チロシン(-1.3)及びバリン(4.2)である。同様の水治療指数を有するアミノ酸は、ペプチド中において互いに置換することができる。
【0064】
さらに保存アミノ酸置換の意味を実証するため、グループA-Fを以下にリストする。以下の同一グループ内でメンバーを置換することは保存置換であると考える。
グループAは、ロイシン, イソロイシン, バリン, メチオニン, フェニルアラニン, セリン, システイン, スレオニン及び以下の側鎖を有する修飾アミノ酸:エチル, イソブチル, -CH2CH2OH, -CH2CH2CH2OH, -CH2CHOHCH3及びCH2SCH3を含む。
グループBは、グリシン, アラニン, バリン, セリン, システイン, スレオニン及びエチル側鎖を有する修飾アミノ酸を含む。
グループCは、フェニルアラニン, フェニルグリシン, チロシン, トリプトファン, シクロヘキシルメチル及び置換ベンジル又はフェニル側鎖を有する修飾アミノを含む。
グループDは、グルタミン酸, アスパラギン酸、グルタミン酸又はアスパラギン酸 (例えば、メチル, エチル, n-プロピル, イソプロピル, シクロヘキシル, ベンジル、又は置換ベンジル)の置換又は無置換脂肪族, 芳香族又はベンジルエステル、グルタミン, アスパラギン, CO-NH-アルキル化グルタミン又はアスパラギン (例えば、メチル, エチル, n-プロピル、及びイソプロピル)及び-(CH2)3COOH側鎖を有する修飾アミノ酸、それらのエステル(置換又は無置換脂肪族, 芳香族又はベンジルエステル)、それらのアミド及びそれらの置換または無置換N-アルキルアミドである。
グループEは、ヒスチジン, リジン, アルギニン, N-ニトロアルギニン, p-シクロアルギニン, g-ヒドロキシアルギニン, N-アミジノシトルリン, 2-アミノグアニジノブタン酸、リジンの同族体、アルギニンの同族体及びオルニチンである。
グループFは、セリン, スレオニン, システイン、-OH又は-SHを有する直鎖又は分岐のCl-C5アルキル側鎖で修飾されたアミノ酸を含む。
グループA-Fは、例示であり本発明を限定する意図ではない。
【0065】
ペプチド又はペプチドアナログは、当該分野において知られた化学技術により合成され、例えば、液相又は固相合成法による自動合成により行われる。自動ペプチド合成機は、市販されており、当該分野においてよく知られた技術を用いて行われる。またペプチド及びペプチドアナログは、遺伝子組換DNA技術、例えば SAMBROOK J. AND RUSSELL D. (2000) Molecular Cloning: A Laboratory Manual (Third Edition) Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y.)又はAUSUBEL et al. (Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley&Sons, 1994)において記載された技術を用いて行うことができる。
【0066】
「ペプチドミメティック」は、親ペプチドに対して、生物学的作用をミミックした非ペプチド性の構造要素を含む化合物を言う。ペプチドミメティックは、酵素的に切断されないため、伝統的なペプチド結合に特徴付けられない。親ペプチドは、当初、結合配列又はリン酸化部位において特定される、又は天然由来のペプチド、例えばペプチドホルモンである。ペプチドミメティックを特定するためのアッセイは、スクリーニングする際には、ペプチドミメティックライブラリー、比較の目的で、親ペプチドをポジティブコントロールとして用い、例えばペプチドミメティックライブラリーとして用いる。ペプチドミメティックライブラリーは、親ペプチドと類似の生物学的活性を有する化合物のライブラリーである。
【0067】
ペプチドに含まれるアミノ酸は、L-又はD-配置であると理解される。本発明のペプチド及びペプチドミメティックに含まれるD-アミノ酸は、L-アミノ酸できる。本発明のペプチドに含まれるアミノ酸、特にカルボキシ又はアミノ末端は、メチル化、アミド化、アセチル化、又は循環中の半減期を変更するが、生物活性が逆の効果を有しない他の化学置換基で置換されていてもよい。さらに、ジスルフィド結合は、本発明のペプチドにおいて存在してもしなくてもよい。修飾の他のアプローチは、存在する配列の逆反転(retro-inversio version)バージョンを合成することである。逆反転ペプチドは、配列が逆にされ、すなわちNからC末端へ反転し、D-アミノ酸を用いて合成する。Lペプチドの逆反転アナログのNからC及びCからNを並べると、すべての側鎖が同じ方向に配向する。しかし、ペプチド結合は、逆になり立体的にプロテアーゼによって開裂されない。Nair et.al. 2003 J. Immunol. 170:1362-1373。
【0068】
「ペプチド核酸」(PNA)は 本明細書中、糖リン酸骨格の核酸をN-(2-アミノエチル)-グリシン骨格に変更した修飾核酸を言う。DNA/RNAの糖リン酸骨格は、中性条件下、陰性電荷を有するが、相補鎖において電気反発するが、PNAは生来的には電荷を有さない。結果的に、二本鎖を形成するPNAは、従来の核酸に比べ、塩基配列を認識するより高い能力を有する。さらに、PNAは一般に核酸よりも強固である。PNAは、ヌクレオチドの配列及び他のハイブリダイズ又は他の上述及び明細書において用いることができる。
【0069】
本明細書中、用語「ベクター」は、外因性及び内因性のポリヌクレオチドを宿主細胞に導入するための化合物を言う。ベクターは、1つ以上のポリペプチド分子をコードするヌクレオチド配列を含む。天然の状態又は遺伝子組換工学を経たプラスミド、コスミド、ウイルス及びバクテリオファージは、少なくとも1つの単離されたポリヌクレオチド分子を含む遺伝子組換ベクターを提供するために通常用いられるベクターを非限定的な例として含む。
核酸分子は、適切なベクターに挿入される。適切なベクターは、以下に限られないが、レトロウイルスベクター, αウイルス, ワクチニア, アデノウイルス, アデノ随伴ウイルス, ヘルペスウイルス, 及び鶏痘ウイルスベクターを含む。ベクターは、好ましくは、天然又は工学的に真核細胞を形質転換する能力を有し、例えば、CHO-K1細胞がある。さらに、ベクターは、本発明の文脈において有用であり、「裸の(naked)」核酸ベクターである(すなわち、タンパク質、糖及び/又は脂質をほとんど又は全く包含しないベクター)であり、例えば、プラスミド又はエピソーム又はベクターは、他の分子と複合体を形成する。本発明の核酸とともに適切に結合される他の分子は、以下に限られないが、ウイルスコート、カチオン性脂質、リポソーム、ポリアミン、金粒子、及び標的分子、例えば、リガンド、受容体又は細胞分子を標的とする抗体がある。
【0070】
非標準アミノ酸(nonstandard amino acid)は天然に存在しうるが、遺伝的にコードされていてもいなくてもよい。遺伝的にコードされる非標準アミノ酸の例は、セレノシステインであり、あるタンパク質のUGAコドンに組み込まれることもあり、ここでこれは通常 ストップコドンである、又はピロリジンであり、あるタンパク質のUGAコドンに組み込まれることもあり、ここでこれは通常ストップコドンである。ある非標準的アミノ酸は、遺伝的にコードされていない非標準アミノ酸は、ペプチド又は代謝性の中間体又は前駆体に組み込まれている。非標準アミノ酸の例は、4-ヒドロキシプロリン、5-ヒドロキシリジン、6-N-メチルリジン、γ-カルボキシグルタミン酸、デスモシン、セレノシステイン、オルニチン、シトルリン、ランチオニン、1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸、γ-アミノ酪酸、カルニチン、サルコシン、又はN-ホルミルメチオニンがある。標準及び非標準合成類似体も知られており、化学的に誘導されたアミノ酸、追跡の特定のために標識されたアミノ酸又はα炭素に様々な側鎖を有するアミノ酸がある。
そのような側鎖は当業者に知られており、脂肪族、単環芳香族、多環式芳香族, ヘテロ環, ヘテロ核, アミノ, アルキルアミノ, カルボキシル, カルボキサミド, カルボキシル エステル, グアニジン, アミジン, ヒドロキシル, アルコキシ, メルカプト-, アルキルメルカプト-, 又は他のヘテロ原子含有側鎖がある。他の合成アミノ酸は、αイミノ酸, 非αアミノ酸、例えばβ-アミノ酸, デス-カルボキシ又はデス-アミノ酸がある。アミノ酸の合成種は、当該分野における一般的方法を用いて行われ又は市販の業者から購入して行われ、例えば、RSPアミノ酸LLC(Shirley, MA)から購入した。
【0071】
用語「抗体」は本明細書中、外部からの物質(抗原)に反応して産生される免疫系のタンパク質及び、免疫グロブリンを言う。抗体は典型的には、2つの重鎖及び2つの軽鎖を含み、それらが結合する。これらの鎖の構造の多様性は、抗原特異的を与える-すなわち、個々の抗体は、特異的抗原を認識する。用語、抗体は、ポリクローナル及びモノクローナル抗体, キメラ, 短鎖, 又はヒト抗体、並びにFab又はF(ab)2断片、Fab又は他の免疫グロブリン発現ライブラリーを含む。そのような抗体及び断片の製造方法は、当該分野において知られており、例えば、HARLOW, E及びLANE Dがある。Antibodies: A Laboratory Manual. 1988. Cold Spring Harbor Laboratory Press. を参照されたい。本発明のある態様の抗体には、細胞内抗体(intracellular antibodies)、時によっては「細胞内抗体(intrabodies)と呼ばれる。そのような抗体のデザイン、生産方法及び/又はそのような使用は、当該分野において述べられており、例えば (Lecerf et al. 2001; Hudson and Souriau 2003)を参照されたい。細胞内抗体の使用は、ありうる戦略としては、折りたたみミスによるタンパク質疾患を標的とする(Cardinale and Biocca 2008)。
タンパク質又はタンパク質のアイソフォーム間において異なる、エピトープとしての使用のための特定のペプチドの使用のための選択又は特定は、配列比較を用いて行われる-当業者は、所望の選択性を有する抗体を産生するのに有用な適切なペプチド又はタンパク配列を特定することができるであろう。ポリクローナル抗体は、異なるB細胞株に由来する。それらは、それぞれ異なるエピトープを認識し、特定の抗体から分泌される免疫グロブリン分子の混合物である。これらの抗体は、典型的には適切な哺乳類、例えばマウス、ウサギ又はヤギの免疫化により生産される。大きな哺乳類はしばしば、血清の量を多く集められるので好ましい。抗原を哺乳類に注入する。これによりB-リンパ球を誘導し、抗原に特異的なIgGグロブリンを産生する。このIgGは、哺乳類の血清から精製される。対照的に、モノクローナル抗体は、単細胞株から得られる。アジュバントは、抗原の免疫反応を改善又は促進させるために用いられる。本発明の特定の態様としては、本発明のペプチドにから産生された又は結合する、抗体又は細胞内抗体を提供する。またそのような抗体又は細胞内抗体の使用の方法を提供する。
【0072】
本明細書中のモノクローナル抗体は、特に「キメラ」抗体を含み、ここでこれは重鎖及び/又は軽鎖の部分が、対応する特定の種又は属する特定の抗体のクラス又はサブクラスと相同性配列を有するが、残りの鎖においては、他の種又は属する抗体のクラス又はサブクラス、ならびにそれらの抗体の断片からの同一又は相同性配列の鎖を有することにより、それらは望ましい生物学的活性を発揮する(U.S. Pat. No. 4,816,567)。本明細書におけるキメラ抗体は、非ヒト霊長類及びヒト定常領域配列に由来する、多様性領域抗体結合性配列を含む「primatized」抗体技術により得られた抗体を含む(例えば、旧世界ザル又は類人猿)。
【0073】
「抗体依存細胞介在性細胞毒性」(ADCC)は、非特異的細胞毒性を有する細胞介在性反応を言い、これは、標的細胞における結合抗体を認識するFc受容体(FcRs)を発現し (例えば、ナチュラルキラー(NK)細胞、好中球及びマクロファージ)、続いて標的細胞の細胞溶解を生じさせる。初代培養細胞は、介在性ADCC、NK細胞、Fc.γ.RIIIのみを発現するのに対し、単球はFcγRI、FcγRII及びFcγRIIIを発現する。対象とする分子のADCC活性を評価するため、インビトロADCCアッセイを行う(米国特許第5,003,621号;米国特許第5,821,337)。各アッセイにおける有用な細胞は、末梢血単核細胞(PBMC)及びナチュラルキラー(NK)細胞がある。あるいは、さらに対象の分子のADCC活性は、インビボでアッセイされ、例えば、動物モデル例えば、Clynes et al PNAS (USA), 95:652-656 (1998)に開示されている。
【0074】
「細胞死を誘導する」抗体は、多様な細胞を成長させなくする。インビトロの細胞死は、補体及び免疫エフェクター細胞の欠損により決定され、抗体依存性細胞介在性細胞毒性又は補体非依存性細胞毒性(CDC)による細胞死と区別される。それゆえ、細胞死のアッセイは、熱不活性化血清を用いて行われる(すなわち、補体の不存在下)。抗体が細胞死を誘導できるかの決定には、ヨウ化プロピジウム (PI)、トリプタンブルー又は7AADの取り込みが無処理の細胞における膜の統合性の喪失によって行われる。細胞死誘導性抗体は、BT474細胞におけるPI取り込みを誘導する。
【0075】
「アポトーシスを誘導する」抗体は、アネキシンVの結合、DNA断片, 細胞萎縮, 小胞体の膨張、細胞の断片化、及び/又は膜小胞の形成(アポトーシス小体と呼ばれる) により決定される,プログラム細胞死を誘導する。
本明細書中、SEMA3C阻害剤とは、単離されたもの、又はトレーサー物質、リポソーム, 糖質担体, ポリマー担体、又は当業者にとって明らかな他の薬剤又は賦形剤との結合又は組合せである。他の態様としては、そのような化合物は、薬剤を含んでいてもよく、ここで、そのような化合物は、薬理学的に有効な用量が存在している。
【0076】
用語、「薬剤」は、本明細書中、患者又は試験対象に投与され、患者又は試験対象において有効性を生じる組成のことを言う。効果は、化学的、生物学的、又は物理的であり、患者又は試験対象は、人、非ヒト動物、例えばげっ歯類又は遺伝子組み換えマウス, 又はイヌ, ネコ, ウシ, ヒツジ, ウマ, ハムスター, モルモット, ウサギ又はブタである。薬剤は、有効な化学実体を単独で又は他の薬学的に許容される賦形剤との組合せにより含む。
用語「薬学的に許容される賦形剤」は、生理学的に混合可能な、溶媒、分散媒体, コーティング, 抗生物質, 抗菌剤又は抗真菌剤, 等張吸収遅延剤等のいかなる又はすべてのものであってよい。賦形剤は、静脈内, 腹腔内, 筋肉内, 皮下, くも膜下腔内, 局所投与又は経口投与に適切なものであればよい。賦形剤は、滅菌水溶液又は即時調製よう滅菌注射溶液のための分散体又は分散体であってよい。薬剤のそのような媒体の調製は、当該分野において知られている。
【0077】
本明細書中、SEMA3C阻害剤は知られている様々な投与形態のいずれによって投与されてもよい。SEMA3C阻害剤の適切な投与方法は、経口、静脈内、吸入、筋肉内, 皮下, 局所的な, 腹腔内, 経直腸又は経膣坐剤, 舌下等がある。本明細書中のSEMA3C阻害剤は、滅菌水溶液として投与され、又は脂溶性賦形剤、又は他の溶液、懸濁液、パッチ、錠剤又はパスタ形態が適切である。
本明細書のSEMA3C阻害剤を含む組成物は、吸入による投与のために製剤化される。例えば、本明細書中のSEMA3C阻害剤は、エアロゾルとして賦形剤とともに組み合わされ、分散される。吸入製剤の例は、当該分野において知られている。SEMA3C阻害剤と組み合わされる他の薬剤は、取り込み又は代謝を補助するためのもの、又は宿主における分散の遅延、例えば放出制御製剤を含む。放出制御製剤の例は、当該分野において知られており、糖質又はポリマーマトリクス等におけるマイクロカプセル、糖質又はポリマーマトリクスエンボリズム(embolism)がある。製剤の製造方法についての他の方法は、例えば、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」, (19th edition), ed. A. Gennaro, 1995, Mack Publishing Company, Easton, Pa. に記載されている。
【0078】
SEMA3C阻害剤の用量は、投与経路(経口、静脈内, 吸入等)及び組成物又は化合物が投与される形態(溶液, 放出製剤等)に依存する。適当な投与量の決定は、当業者の能力の範囲内である。本明細書中、製剤の「有効量」、「治療上の有効量」又は「薬理学的な有効量」は、用いられる薬物が送達され、そのような濃度でレベルに達する治療薬剤の用量を言う。これは、薬剤の投与を受ける送達の態様、投与の時間間隔、年齢、体重、一般的健康度、性別及び食事に依存する。有効量の決定方法は、当該分野において知られている。本明細書中のSEMA3C阻害剤の送達をSEMA3Cが望ましい阻害を行う標的組織又は細胞に制限することは、潜在的に有益であると理解されている。望ましい組織又は細胞型に、SEMA3C阻害剤を標的とすることが望ましい。本明細書の本発明のSEMA3C阻害剤は、細胞取り込み部分に結合していてもよい。標的部分は、細胞取り込み部分として機能する。
【0079】
例えば、ペプチドである生体分子の有効な方法での送達は、細胞への送達は、裸のペプチドの細胞への「投げ込み(dumping)」または患者又は試験対象の裸のペプチドの細胞への投与だけでは済まない。適切な形態で細胞へ生物活性分子の送達を可能とする薬剤の有効用量は、例えば当該分野において知られた及び本明細書中に記載した薬理学的有効量及び、DIETZ et al 2004. Mol Cell. Neurosci 27:85-131に記載されている。そのような薬剤は、生体分子、ウイルスベクター、及びタンパク質導入ドメイン(PTD)に結合していてもよいリポソーム, 脂質粒子, 抗体又は受容体リガンド。PTDの例は、アンテナペディアホメオドメイン (PEREZ et al 1992 J. Cell Sci 102:717-722), トランスポータン(transportan)(POOGA et al 1998 FASEB J 12: 67-77), ジフテリア毒素の転移ドメイン (STENMARK et al 1991 J Cell Biol 113:1025-1032; WIEDLOCHA et al 1994 Cell 76:1039-1051), 炭疽菌毒素 (BALLARD et al 1998 Infect. Immun 66:615-619; BLANKE et al 1996 Proc Natl Acad Sci 93: 8437-8442)及び緑濃菌外毒素A (PRIOR et al 1992 Biochemistry 31:3555-3559), プロテグリン誘導体、例えばデルマセプチン S4 (HARITON-GAZAL et al 2002 Biochemistry 41:9208-9214), HSV-1 VP22 (DILBER et al 1999 Gene Ther. 6:12-21), PEP-1 (MORRIS et al 2001 Nature Biotechnol 19:1173-1176), 塩基性ペプチド、例えばポリ-L、及びポリ-D-リジン (WOLFERT et al 1996 Gene Ther. 3:269-273 ; RYSER et al 1980 癌 45:1207-1211; SHEN et al 1978 Proc Natl Acad Sci 75:1872-1876), HSP70 (FUJIHARA et al 1999 EMBO J 18:411-419)及びHIV-TAT (DEMARCHI et al 1996 J Virol 70:4427-4437)がある。そのようなタンパク質導入ドメインの他の例の詳細は、上述したDIETZにより記載されている。
【0080】
本明細書中、用語「癌」は、通常の成長コントロール性を失った細胞増殖により特徴付けられる、細胞増殖性疾患を言う。用語「癌」は、本明細書中、癌及び他の増殖性疾患、例えば前立腺腺癌を含む。
同一組織型の癌は、通常同一組織を起源とし、生物学的特徴に基づいて異なるサブタイプに分かれる。癌の4つの一般的なカテゴリーは、癌(上皮組織由来), 肉腫(結合組織又は中胚葉組織由来), 白血病(血液形成組織由来)及びリンパ腫(リンパ組織由来)である。200以上の異なる型の癌が知られており、それぞれの生体の臓器及び組織に影響する。癌の定義を限定するものではない癌の具体例には、メラノーマ, 白血病, 星細胞腫, グリア芽腫, 網膜芽細胞腫, リンパ腫, 神経膠腫, ホジキンリンパ腫及び慢性リンパ性白血病がある。様々な癌によって影響される臓器及び組織は、膵臓, 乳房, 甲状腺, 卵巣, 子宮, 睾丸, 前立腺, 甲状腺, 下垂体, 副腎, 腎臓, 胃, 食道, 大腸又は直腸, 頭及び首, 骨, 神経系, 皮膚, 血液, 鼻咽頭組織, 肺, 尿路, 頚部, 膣, 外分泌腺及び内分泌腺がある。あるいは、癌は、多中心性であり初期部位がわからないことがある(CUPS)。
【0081】
本明細書中、用語「癌細胞」は形質転換をした細胞を言い、形質転換前とは同じ制御は受けない増殖をする。癌は、癌性細胞のことを言い、組織又は患者又は試験対象における固体又は半固体の集合体を言う。
【0082】
癌又は癌細胞は、癌細胞を死滅させ、全体として癌の成長を遅らせ(すなわち、血管形成を阻害する)、及び/又は転移を阻害するという、既存の治療剤又は化学療法剤に「感受性がある」か又は「耐性がある」という。
治療剤に耐性のある癌細胞は、当該方法には反応せず、増殖を続ける。感受性がある癌細胞は、治療剤によって、細胞が死滅し、癌が縮小し、全体として癌の成長を遅らせ(全身腫瘍組織量)、又は転移を阻害する。例えば、望ましくは、癌の縮小、全体としての癌の成長/癌の重量又は転移発生率が、約10%以上、例えば、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%又はそれ以上であり、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍、約15倍、約20倍以上減少することである。モニタリングは、本明細書及び当業者に知られた数多くの病理的、臨床的及びイメージング方法がある。
【0083】
化学療法剤及び併用剤の通常のテーマは、癌細胞の死滅を誘導することである。例えば、DNA付加物、例えばニトロソ尿素、ブスルファン, チオテパ, クロランブシル, シスプラチン, マイトマイシン, プロカルバジン又はダカルバジンは、傷害を受けたDNAを修復し、細胞周期のM相の前の細胞を複製することにより癌細胞の成長を遅らせ、又は癌細胞に十分なダメージを与えるものであり、臨床医に利用可能であり、様々な化学療法剤によって妨げられるアポトーシスのトリガーとなる。他のイベントには、例えば遺伝子発現又は転写、タンパク質翻訳、又は複製DNAのメチル化を妨げるものがある。あるいは、化学療法剤は、患者又は試験対象のヒト又は後天的免疫系、例えば補体カスケード又はリンパ球による攻撃によって癌細胞を死滅させるものである。
本明細書中、用語「治療剤」又は「治療」は、癌細胞に該を与える少なくとも1つの薬剤を投与することを言う。本発明の使用のために適切な治療剤は、以下に限られないが、「化学療法剤」、「放射線治療剤」、「代替治療剤」及びそれらの組合せである。
【0084】
本明細書中、用語「化学療法剤」又は「化学療法」は、癌細胞を破壊するために該を与える少なくとも1つの化学療法剤を投与することを言う。臨床医に利用可能なそのような化学療法剤は、無数にある。化学療法剤は、単回のボーラス投与により対象に投与され、又はより小さい用量で回数に分けて投与される。単一の化学療法剤(単剤療法)又は1つ以上の薬剤を組み合わせて用いられる(併用療法)。化学療法は、単独である型の癌を治療するために用いられる。あるいは、化学療法は、例えば、本明細書に記載した、放射線治療又は代替療法(例えば免疫療法)による他の型の治療と組み合わせて用いられる。さらに化学増感剤が、併用療法において化学療法剤とともに投与される。
【0085】
本明細書中、用語「化学療法剤」は、一般に癌細胞を直接死滅させることができ、癌を治療するために用いられる治療剤を言う。化学療法剤は、アルキル化試薬、代謝拮抗剤、天然産物, ホルモン及びアンタゴニスト及び雑多な薬剤がある。別名を()で示している。アルキル化剤は、ナイトロジェンマスタード、メクロレタミン、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン(L-サルコリシン)及びクロランブシル;エチレンイミン及びメチルメラミン、例えばヘキサメチルメラミン及びチオテパ;アルキルスルホネート、例えば、ブスルファン;ニトロソ尿素、例えば、カルムスチン(BCNU)、セムスチン(メチル-CCNU), ロムスチン (CCNU)及びストレプトゾシン(streptozotocin);DNA合成アンタゴニスト、例えば、エストラムスチンホスフェート;及びトリアジン、例えば、ダカルバジン(DTIC, ジメチルトリアゼノイミダゾールカルボキサミド)及びテモゾロマイドがある。代謝拮抗剤の例は、葉酸類似体、例えば、メトトレキセート(アメトプテリン);ピリミジン類似体、例えば、フルオロウラシン(5-フルオロウラシル, 5-FU, 5FU)、フロキシウリジン(フルオロデオキシウリジン、FUdR)、シタラビン(シトシンアラビノシド)及びゲムシタビン;プリン類似体、例えば、メルカプトプリン(6-メルカプトプリン, 6-MP)、チオグアニン(6-チオグアニン, TG)及びペントスタチン(2’-デオキシコホルミシン、デオキシコホルミシン), クラドリビン及びフルダラビン;及びトポイソメラーゼ阻害剤、例えばアムサクリンがある。天然物の例としては、ビンカアルカロイド、例えば、ビンブラスチン (VLB)及びビンクリスチン;タキサン、例えば、パクリタキセル及びドセタキセル(タキソテール);エピポドフィロトキシン、例えば、エトポシド及びテニポシド;カントテシン、例えば、トポテカン及びイリノテカン;抗生物質、例えば、ダクチノマイシン(アクチノマイシンD)、ダウノルビシン(ダウノマイシン, ルビドマイシン)、ドキソルビシン, ブレオマイシン, マイトマイシン (マイトマイシン C), イダルビシン, エピルビシン;酵素、例えば、L-アスパラギナーゼ;及び生物学的応答調節物質、例えば、インターフェロンα及びインターロイキン2がある。例えば、ホルモン及びアンタゴニストは、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニスト、例えば、ブセレリン;副腎皮質ステロイド、例えば、プレドニゾン及び関連製剤;プロゲスチン、例えば、ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル、メドロキシプロゲステロン酢酸エステル及びメゲストロール酢酸エステル;エストロゲン、例えば、ジエチルスチルベストロール及びエチニルエストラジオール及び関連製剤;エストロゲンアンタゴニスト、例えば、タモキシフェン及びアナストロゾール;アンドロゲン、例えば、テストステロンプロピオン酸エステル及びフルオキシメステロン及び関連製剤;アンドロゲンアンタゴニスト、例えば、フルタミド及びビカルタミド;及び生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン類似体、例えば、ロイプロリドがある。雑多な薬剤には、サリドマイド;白金配位錯体、例えば、シスプラチン(cis-DDP)、オキサリプラチン及びカルボプラチンアントラセンジオン、例えば、ミトキサントロン;置換ウレア、例えば、ヒドロキシウレア;メチルヒドラジン誘導体、例えば、プロカルバジン(N-メチルヒドラジン, MIH);副腎皮質ホルモン抑制剤、例えば、ミトータン(mitotane (o,p’-DDD))及びアミノグルテチミド;RXRアゴニスト、例えば、ベキサロテン;及びチロシンキナーゼ阻害剤、例えば、イマチニブがある。これらの別名及び商品名及び化学療法剤の追加の実施例、及びそれらの用途は、用量及び投与レジュメは、当該分野に詳しい医師に知られており、例えば、「The Pharmacological basis of therapeutics」, 10th edition. HARDMAN HG., LIMBIRD LE. editors. McGraw-Hill, New York, and in 「Clinical Oncology」, 3rd edition. Churchill Livingstone/ Elsevier Press, 2004. ABELOFF, MD. editor に記載されている。特に、本発明の適切な化学療法剤は、以下に限定されないが、アルブミン結合ナノ粒子製剤のパクリタキセルがある。
【0086】
本明細書中、用語「放射線治療剤(radiotherapeutic regimen)」又は「放射線治療(radiotherapy)」は、放射線の照射により癌細胞を死滅させる。照射では、細胞内の様々な分子と相互作用するが、細胞死を導くのは、デオキシリボ核酸(DNA)である。しかし、放射線治療は、しばしば、細胞及び核膜及び他の器官にも傷害を与える。DNA傷害は、通常、糖リン酸骨格の一本鎖及び二本鎖を破壊し、これはDNA及びタンパク質の架橋があってもよく、これは細胞機能を破壊しうる。放射線の型により、DNA傷害のメカニズムが異なり、相対的な生物的効果も異なる。例えば、重粒子(すなわち、プロトン、ニュートロン)はDNAに直接ダメージを与え、相対的に大きい生物学的効果を与える。電磁放射線は、細胞水のイオン化により生成された短半減期のヒドロキシルフリーラジカルを通じて間接的なイオン化を引き起こす。放射線の臨床適用は、外部ビーム放射(外部線源)及び小線源治療(患者への埋込又は挿入放射線源を使用)からなる。外部ビームは、X線及び/又はγ線からなるのに対し、小線源治療は、α又はβ崩壊する又は放出する放射活性核種を、γ線とあわせて用いる。放射線治療は、さらに化学療法と組み合わせて用いることができ、化学療法剤は放射線増感剤として働く。具体的な放射線の選択は、治療中の個別の患者により、癌の組織及び段階を考慮して当業者により行われる。様々な癌の放射線治療のアプローチの例は、「Clinical 腫瘍学」3rd edition. Churchill Livingstone/ Elsevier Press, 2004. ABELOFF, MD. editor に記載されている。
【0087】
本明細書中、用語「代替治療剤」又は「代替治療」は、例えば、生物反応修飾剤(ポリペプチド, 糖質, 及び脂質生物学的反応修飾剤を含む), 毒素, レクチン, 抗血管新生剤, 受容体チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、イレッサ(登録商標)(ゲフィチニブ), タルセバ(登録商標)(エルロチニブ), エルビタックス(登録商標)(セツキシマブ), イマチニブメシラート(グリベック(登録商標)), プロテオソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ, ベルケード(登録商標));VEGFR2 阻害剤、例えば、PTK787(ZK222584), オーロラキナーゼ 阻害剤(例えば、ZM447439);哺乳類標的ラパマイシン(mTOR)阻害剤、シクロオキシゲナーゼ-2 (COX-2)阻害剤、ラパマイシン阻害剤(例えば、シロリムス、ラパミューン(登録商標));ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(例えば、ティピファニブ、ザーネストラ);マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤(例えば、BAY12-9566;硫酸化多糖 テコガラン);血管形成阻害剤(例えば、アバスチン(登録商標)(ベバシズマブ);フマジリン類似体、例えば、TNP-4;カルボキシアミノトリアゾール;BB-94及びBB-2516;サイリドマイド;インターロイキン-12;リノマイド(linomide);ペプチド断片;及び血管増殖因子の抗体及び血管増殖因子受容体);血小板由来増殖因子受容体阻害剤、タンパク質キナーゼC 阻害剤、分裂促進因子活性化キナーゼ阻害剤、分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ阻害剤、ラウス肉腫ウイルス形質転換癌遺伝子(virus transforming oncogene)(SRC)阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、小低酸素症誘導因子阻害剤、ヘッジホッグ阻害剤及びTGF-βシグナル阻害剤がある。さらに、免疫療法剤は、代替治療剤と考えられる。例としては、ケモカイン、ケモタキシン、サイトカイン、インターロイキン、又は組織因子がある。適切な免疫療法剤としては、血清又はγグロブリン含有抗体;非特異的免疫アジュバント;活性特異的免疫療法剤;及び養子免疫療法がある。さらに、代替治療には、他の生物由来化学物質、例えば、ポリヌクレオチド、アンチセンス分子、ポリペプチド、抗体、遺伝子治療ベクター等を含む。そのような代替治療剤は、単独で又は組み合わせて又は、本明細書に記載の他の治療剤と組み合わせて行われる。これらの別名及び商品名及び化学療法剤の追加の実施例、及びそれらの用途は、用量及び投与レジュメは、当該分野に詳しい医師に知られている。さらに、代替治療において、用量及び投与レジュメを含む、化学療法剤及び他の薬剤の使用方法は当該分野に詳しいものに知られている。
【0088】
前立腺癌
アンドロゲン作用及びARの機能状態は、前立腺癌の進行の重要なメディエータとなる。高AR発現は、再発の可能性を減少させ、生存し、疾患の進行を低くすることと関連する(Heinlein and Chang 2004)。AR活性は、前立腺癌の成長及び生存に関係がある。アンドロゲン依存性及び非依存性前立腺癌細胞は、SEMA3Cの異なる上方制御をに応答する(Herman and Meadows 2007)。直接定義されていないものは、本発明の分野において関連して理解されるであろう。本明細書の至る所に存在する特定の用語を下に述べるが、専門家に追加のガイドとなるように組成、装置、方法等及びどのようにそれを用いるかを述べる。
【0089】
同一のことが、1つ以上の方法によって表現されることは理解されるであろう。結果として、本明細書中において、1つ以上の代わりの言葉及び類義語が用いられる。用語が詳しく述べられたか議論されたかは、重要ではない。いくつかの類義語又は代わりの方法、物質等が提供される。1つ以上の類義語又は等価体の引用は、それが明確に示されていない限り、他の類義語又は等価体の使用を排除するものではない。明細書における実施例の使用は、用語の例を含み、説明の目的でなされており、本発明の態様の範囲及び意味を限定するものではない。
【0090】
本発明の他の態様及び特徴は、以下の特定の態様は、以下に示す本発明の具体的態様の説明と図を合わせて、検討することにより当業者にとっては明らかとなるであろう。本発明は、非限定的な例に従い、さらに以下について言及する。実験経過の記載は以下の例に従う。
【0091】
前立腺癌におけるSEMA3C
本発明の開示は、前立腺がんの治療におけるSEMA3C阻害剤の使用において重要なサポートを提供する。本明細書は、高いSEMA3C mRNA及び分泌タンパク質レベルは、アンドロゲン感受性及びホルモン治療抵抗性前立腺癌細胞は、前立腺癌細胞におけるアンドロゲン耐性の上方制御を行うため、より進行した前立腺癌からの組織サンプルは、SEMA3Cが高い発現レベルを示すことと関係がある。さらに、本明細書において示すとおり、SEMA3C発現を阻害できるSEMA3Cに直接向けられた特定のRNA干渉化合物は、阻害により細胞増殖を抑制し、アポトーシスを前立腺がんにおいて誘導し、細胞増殖阻害は、SEMA3C非依存的に起こる。さらに、SEMA3Cは、前立腺癌細胞の増殖因子であることが示されている。前立腺癌異種移植マウスをSEMA3Cアンチセンスオリゴヌクレオチドで処置することにより癌体積を減少させ、PSA閾値を低下させたことを示す。 ペプチドは、SEMA3Cとそれを認識するタンパク質受容体又は他の結合パートナーとの相互作用を阻害する。前立腺癌細胞をそのようなペプチドで処置することにより、前立腺癌細胞増殖を低下させる。
【0092】
したがって、本発明は、新規な組成物、及びSEMA3Cの発現又は活性を低下させることが望ましい疾患又は病態(例えば、前立腺癌)の治療の方法を提供する。前立腺癌は、例えば、進行した前立腺癌又は進行した局所前立腺癌において前立腺皮膜から漏れ出す(escape)。SEMA3C阻害剤は、RNA又はDNA干渉化合物であってもよい。SEMA3C阻害剤は、配列番号:2に実質的に類似する配列を有するRNA干渉化合物であってもよい。SEMA3C阻害剤は、ペプチドであってもよい。SEMA3C阻害剤は、実質的に配列番号:3 又はそれらの断片と類似するアミノ酸組成物であってもよい。SEMA3C阻害剤は、配列番号:1又は3 又はそれらの断片と実質的に類似するアミノ酸組成物を有するペプチドと結合する抗体又は細胞内抗体であってもよい。あるいは、SEMA3C阻害剤小分子であってもよく、亜鉛00163599 (2-ブロモ-N-(2-メトキシフェニル)プロパンアミド)であってもよい。
【0093】
本発明の他の態様としては、本発明は、実質的に配列番号:2に類似する、ポリヌクレオチド組成物を提供する。他の態様としては、本発明は配列番号:2に実質的に類似する核酸組成物を含む、ポリヌクレオチド組成物を提供する。
【実施例1】
【0094】
以下の実施例は、説明のために提供されるものであり、限定することを意図するものでない。
【0095】
[実施例1]:SEMA3Cは、CRPC進行に上方制御されている
本発明者は、性腺摘除耐性系統のLNCaPサブ細胞株及びアンドロゲン非依存性DU145細胞において、SEMA3C mRNAレベル、及び良性前立腺肥厚化BPH-1細胞、アンドロゲン感受性LNCaP細胞、C4-2細胞における分泌タンパク質レベルを測定した。アンドロゲン依存性DU145及びホルモン耐性C4-2細胞においては、アンドロゲン感受性 LNCaP及び非悪性BPH-1細胞よりも、6-ないし8-倍の濃度のSEMA3Cが発現することを見出し、これは良性前立腺肥厚化BPH-1細胞、アンドロゲン感受性LNCaP細胞、C4-2細胞におけるSEMA3C発現の増加がCRPCの進行に関連することをサポートしている(図 1)。
【0096】
[実施例2]:SEMA3Cは、ストレス誘導性のアンドロゲン耐性(withdrawal)によって上方制御されている。上述したとおり、SEMA3Cは、LNCaP細胞においてNFkB依存的に上方制御されるクラステリン制御遺伝子であることを特定した(図 2)。アンドロゲン耐性により誘導されるかを確かめるため、アンドロゲン枯渇条件において培養したLNCaP細胞において、分泌SEMA3Cタンパク質レベルを測定した。図3に示すように、10%活性炭処理をした血清(CSS)においてアンドロゲン枯渇細胞において培養した場合、LNCaP細胞により分泌されたSEMA3Cタンパク質レベルは、時間依存的に増加した。
【0097】
[実施例3]:高SEMA3C発現は、CRPCの進行に関連する
次に、臨床サンプルにおけるアンドロゲン切断によりSEMA3Cが上方制御されるかを決定するため、ホルモン未感作、ホルモン処置癌を<3ヶ月、3-6ヶ月、>6ヶ月及びCRPCにわけて、232のヒトCaP試料について、ネオアジュバントホルモン療法(neo-adjuvant hormone therapy)(NHT) 組織マイクロアレイについて免疫染色を行った。図4に示すとおり、男性から採取したCaP試料において、SEMA3Cは有意に上方制御され、NHT>6ヶ月及びCRPC標本において高SEMA3CがCRPC進行と関連があることを確認した。
【0098】
[実施例4]:SEMA3C標的ASOの生成及び特徴づけ
SEMA3Cの機能的役割を特徴付けるため、SEMA3Cコード配列(配列番号:2)のヌクレオチド1-20位に対するASOをデザインした。定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)分析から、このSEMA3C標的ASOは、LNCaP、C4-2及びDU145細胞においてSEMA3C発現を有効に阻害することを見出した(図5)。さらに、SEMA3C mRNA及び分泌タンパク質をC4-2細胞においてASO用量依存的に阻害することを見出した(図5)。
【0099】
[実施例5]:SEMA3C ASOは、配列特異的態様で、CaP細胞の細胞増殖阻害及びアポトーシスを誘導する
サブG0/G1期 DNA割合分析をモニターしたところ、ASO処置により、LNCaP C4-2及びDU145細胞において、用量依存的に増殖阻害が見られ(図6)、及びアポトーシス誘導がなされた(図7A)。SEMA3C ASO誘導性アポトーシスは、DU145細胞において、(図7B)PARP開裂及びプロカスパーゼ3及びプロカスパーゼ8及びプロカスパーゼ9の減少と関連する。
【0100】
[実施例6]:SEMA3C ASOは、SEMA3C依存的態様によりCaP細胞増殖を阻害する
標的特異性及びそれ以外に対する効果の問題は、機能的ゲノミクスにおけるASOの使用における重要な考慮事項である。ASO特異性をコントロールする最良で最も確実な方法は、標的の遺伝子又はタンパク質再構築を介してASOにより誘導されたフェノタイプを誘導することである。この目的を達成するため、LNCaP細胞にSEMA3Cを誘導するレンチウイルス、又は空のベクターをコントロールとして誘導し、条件培地を調製した。SEMA3C(SEMA3C CM)発現細胞からの条件培地は、DU145細胞誘導による細胞増殖阻害したが、空のベクターを誘導した細胞はしなかったことから、ASO処置によって誘導された細胞のSEMA3C ASOの標的特異性を示している(図8)。
【0101】
[実施例7]:SEMA3Cは、CaP細胞の成長因子である
SEMA3Cが真に刺激因子であるかを決定するため、SEMA3C CM 対 モック CMで処置し、生存細胞を直接計数することにより、細胞増殖をモニターした(図9E)。標記命題と一貫しており、SEMA3Cの過剰発現は、S相にある細胞割合に関連するLNCaP細胞成長を加速した(図9)。
【0102】
[実施例8]:SEMA3C ASO処置は、インビボ性腺摘除後におけるLNCaP成長を阻害する
LNCaP 異種移植癌を有する20の無胸腺ヌードマウスをPSA閾値が75 ng/mlとなるように性腺摘除し、SEMA3C ASO対スクランブルコントロール群にランダムに振り分けた。平均癌体積及びPSAは、いずれの群においても処置の最初においては、類似であった。性腺摘除の1日後、ASO 12.5 mg/kgを6週間、隔日で腹腔内 (i.p.)投与し、癌体積及びPSAレベルを1週間ごとにモニターした。図10に示すように、性腺摘除により、LNCaP癌体積及び血清PSAレベルは減少し、 測定期間中ずっと低いレベルであり、スクランブルコントロールで処置したものは、CRPCの増加に従い緩やかな増加を示した。副作用はSEMA3C ASO又はスクランブルコントロール処置のいずれにおいても見られなかった。
【0103】
[実施例9]:SEMA3C切断ペプチドは、強力なLNCaP細胞増殖阻害剤である
LNCaP細胞を、条件培地において調製した。安定的にレンチウイルスを誘導させた全長SEMA3C (FL)発現遺伝子、切断SEMA3C (SDH)又は空のベクターを発現させ、LNCaP細胞増殖を3H-チミジン取り込みによりモニターした。切断SEMA3C(SDH)存在下培養したLNCaP細胞は、全長SEMA3C (FL)又はSEMA3Cなし(空のベクター)に比べて、有意に細胞増殖を低下させた(図11)。この試験において用いられた切断SEMA3Cは、SEMA3CからのSEMAドメインを含み、配列番号:3に対応する。
【0104】
[実施例10]:全長SEMA3C及び切断SEMA3CによるLNCaP細胞の平板効率への影響
全長セマフォリン3Cの過剰発現は、平板効率を促進し、LNCaP細胞の軟寒天培地における細胞増殖を促進したのに対し、SEMAドメイン単独では、軟寒天培地におけるコロニー形成を減少させた(図12)。軟寒天培地を、細胞アンカリング非依存的細胞増殖の可能性を測定するために行い、細胞の形質転換を検出する、最も重要で最もよく用いられるアッセイにおり行い、SEMAドメインがアンカリング非依存的細胞増殖の阻害に作用しうることを示した。
【0105】
[実施例11]:SEMA3Cアルカリホスファターゼ融合タンパク質の競合的結合は、DU145細胞における全長Sema3C、SEMAドメイン及びマウス抗Sema3Cモノクローナル抗体の置換作用を示す
セマフォリン3Cは、インフレームでヒト胎盤分泌アルカリホスファターゼと融合させ、生じるAPSema3Cと呼ばれるAP融合タンパク質とし、ホスファターゼ活性アッセイによる細胞表面受容体結合のモニターに用いた(図13)。
APSema3C 融合タンパク質のDU145細胞への特異的結合は、SEMAドメイン:Fc 融合タンパク質、全長Sema3C又はマウス抗Sema3Cモノクローナル抗体のいずれかを加えて競合したが、ラット抗マウスIgG2b(コントロール)は競合しなかった。
【0106】
全長セマフォリン3C ホスファターゼ融合タンパク質の生成
天然シグナルペプチドを含む全長セマフォリン3Cをセマフォリン3C cDNA NM_006379 (Origene cDNA clone SC116160, Origene, Rockville, MD)を、PCRのテンプレートとし、PCRにより増幅させた。PCR増幅のため、NheI及びBglII抑制部位を含むセマフォリン3C-特異的5’-及び3’-プライマーを用いた。生成したPCR産物を、pAPtag-5ベクター(GenHunter Corporation社, Nashville, TN)のNhe1/BglII部位にライゲーションにより、インフレームでホスファターゼとクローンした。最終構築物をDNA配列分析で確認した。セマフォリン3C AP融合タンパク質の発現を、全細胞溶解物及び培地から抗セマフォリン3C (N-20)抗体又はTHE(登録商標)抗Hisモノクローナル抗体(Genescript Corp. NJ.)を用いてウエスタンブロット法により確認した。
【0107】
アルカリホスファターゼ:セマフォリン3C 融合タンパク質はDU145細胞に特異的結合を示す
DU145細胞により結合アッセイは、基本的にFlanaganら、1990の文献に記載された方法により行った。結合アッセイの前日、DU145細胞(20,000/ウェル)を96ウェル組織培養プレートの成長培地(DMEM含有10% FBS)に播種した。コンフルエントになってから48時間後、セマフォリン3C-AP 発現293T細胞から、条件培地を収穫した。結合バッファーHBHA(20mM HEPES, 150 mM NaCl, 0.1% アジド, 5g/L BSA, 5mM CaCl2, 1mM MgCl2)において、条件培地を2倍個の連続希釈した。続いて、成長培地を細胞から除き、細胞をHBHAバッファーで一度洗浄し、連続希釈したセマフォリン-AP CMに置き換えた。細胞を室温で90分間培養した。プレートは、HBHAで10分以上かけて7回洗浄した。細胞を氷で30分間固定した(60% アセトン, 3% ホルムアルデヒド)。細胞ホスファターゼを65℃水浴で20分間でプレートをフローティングさせて不活性化した。続いて、AP活性をAPバッファー(100mM Tris pH 9.5, 100mM NaCl, 5mM MgCl2)で調製したNBT/BCIPによって検出する前に、さらに細胞を3回HBHAで洗浄した。プレートを暗室で終夜インキュベートし、プレートリーダーにおいて光学密度(550-562nm)を測定した。
【0108】
セマフォリン3C SEMAドメイン融合タンパク質の生成
セマフォリン3C (NM_006379, Origene clone SC116160, Origene, Rockville,MD))のその野生型シグナルペプチド(アミノ酸s (1-495)を含有するSEMAドメインを、Age1及びBglII抑制部位含有セマフォリン3C-特異的5’及び3’プライマーを用いてPCRにより増幅した。SEMAドメインはそれゆえヒトIgG1工学によるFcとインフレームにより、抑制部位特異的DNAライゲーションによりpFUSE-hIgG1e1-Fc1 (Invivogen, San Diego,CA)と結合した。最終cDNA構築物をDNAシークエンシングにより確認した。続いて、最終融合構築物をHEK 293T細胞にトランスフェクトさせ、安定的に発現するクローンをゼオシン(10 μg/ml) (Invitrogen, Missisauga, On)において抗生物質選択により選択した。SEMAドメイン:Fc(SD:FC) 融合タンパク質の発現は、ウエスタンブロット法により抗hIgG:96ウェルプレートを用いて確認した。条件培地からの約1,000のクローンを、モノクローナル抗ヒトIgG1Fc特異的抗体を捕捉剤(clone GG7, 5μg/ml) (Sigma, St. Louis, MO)及びヤギ抗ヒトIgG(Fc-特異的)ペルオキシダーゼ(1:30,000, Sigma, St. Louis, MO)を二次抗体としてとして用いて、間接ELISAによりスクリーニングした。テトラメチルベンジジン(TMB)を用いて行った。プレートを60分間暗室でインキュベートし、続いてプレートリーダーで450 nmで読んだ。高レベルのSEMAドメイン:Fc 融合タンパク質を分泌するクローンが特定され、続くすべての実験において用いた。条件培地からSEMAドメイン:Fc 融合タンパク質をさらに精製し、タンパク質A/Gアフィニティークロマトグラフィーにより、Amicon Ultra遠心分離フィルター10,000 MWCO を用いて70倍に濃縮した。
【0109】
[実施例12]:DU145及びPC3細胞におけるタンパク質チロシンキナーゼ受容体MET及びRON及びLNCaP細胞におけるEGFRであるSEMA3Cシグナル
SEMA3Cによる細胞の処置は、DU145及びPC3細胞におけるMET及びRONチロシンキナーゼ受容体を活性化し、及びSEMA3C処置はLNCaP細胞におけるEGFRを活性化する(図14)。セマフォリンはプレキシン受容体に結合し、活性化し、プレキシンは細胞外ドメインを介してMET及びEGFRと相互作用することが示されている。さらに、細胞をSD:Fc融合タンパク質で処置すると、METのSEMA3C誘導性リン酸化をブロックする(図15)。
【0110】
全長Hisタグセマフォリン3Cを標準的なニッケルカラムアフィニティークロマトグラフィーで精製した。精製したセマフォリン3Cタンパク質をさらに濃縮し、PBSを加えてもとの体積に再構成した。
【0111】
セマフォリン3C刺激したDU145及びPC3細胞の時間経過。
セマフォリン3Cで刺激する24時間前に、等価細胞密度のDU145又はPC3細胞のいずれかを6-ウェルプレートに播種した。細胞刺激をまずPBSで洗浄し、セマフォリン3C CMを20mM HEPES含有PBSで1:10に希釈又は希釈せずに再構成した。細胞を30分以上かけて刺激した。示した時間において氷冷PBSで洗浄し、ただちに、1mM バナジン酸ナトリウム及び1mM モリブデン酸ナトリウムを加えたコンプリートプロテアーゼ阻害剤を含有するRIPAバッファーで溶解させた。溶解細胞は、かき集め、マイクロチューブに移し、プレートから収穫した。全細胞溶解物(WCL)を遠心分離し、残骸を除いた。WCL(20μg)由来のタンパク質を8% SDS-PAGEで分離し、さらにウエスタンブロット法でMETオンコタンパク質のリン酸化の変化を分析した。
【0112】
免疫沈降
等密度のDU145又はLNCaP細胞を10 cm 組織培養プレートにおいて成長培地に播種した。24時間後、刺激の60時間前に血清フリーの培地に培地を換えた。細胞を、37℃、5% CO2存在下、20mM HEPES含有PBSによる1:10希釈のセマフォリン3Cでモック処置又は刺激した。10分後、細胞を1mM バナジン酸ナトリウム及び1mM モリブデン酸ナトリウムを加えたRIPAバッファーで溶解させた。細胞溶解物を、プレートから細胞溶解物をかき集めて、収穫し、残骸を除くために遠心分離した。全細胞溶解物を続いて、30μL タンパク質Aアガロースビーズにより30分間前処置した。500μLの容積における細胞溶解物(1000μg)を1.0μg/ml, DU145細胞において、抗ホスホチロシン(クローン4G10, Upstate,Temecula CA)、抗MET(C-28)又は抗RON(Santa Cruz, LaJolla CA)で免疫沈降させた。 LNCaP細胞は、抗EGFR 抗体(528, 2.0 μg/ml)、(Santa Cruz Biotechnology, Inc., LaJolla CA)において同様に免疫沈降される。細胞溶解物を抗体と4℃において終夜免疫沈降させた。免疫複合体は、続いて2時間、4℃において適切なタンパク質A/Gアガロースビーズとインキュベートさせた。免疫沈降物を遠沈し、3回PBSで洗浄し、最終ビーズペレットを30 μLサンプルバッファーにおいて5分間煮沸し、サンプルを8%SDS-PAGEにより、続いてウエスタンブロット法で分離した。ウエスタンブロット法は、製造業者が指示するように以下の抗体を用いてプローブした:抗ホスホMET(Y1234/1235)、抗MET、抗pEGFR(tyr1148)、(Cell signaling, Pickering, ON)、抗Ronβ(C-20)、抗EGFR(528)、(Santa Cruz Biotechnology, Inc, LaJolla CA)、抗ホスホチロシン(clone 4G10, Upstate,Temecula CA)。
【0113】
DU145細胞は、成長培地(DMEM含有10%FBS)を有する10 cm 組織培養プレートに播種した。培地が一旦70%コンフルエントになると、血清の含まれないDMEMで置換し、さらに48時間インキュベートした。続いて細胞を、培地単独で又はSEMAドメイン:Fc 融合タンパク質(100μg/ml)含有下であらかじめ1時間インキュベートした。続いて細胞をモック処置又はセマフォリン3C(1:10)で10分間、37℃、5% CO2存在下インキュベートした。細胞は、即時に氷冷PBSで洗浄し、続いて1mM バナジン酸ナトリウム及び1mM モリブデン酸ナトリウムを加えたプロテアーゼ阻害剤含有RIPAバッファーで溶解させた。タンパク質溶解物を、収穫した。細胞溶解物を、プレートから細胞溶解物をかき集めて、収穫し、残骸を除くために遠心分離した。全細胞溶解物(1000μg)を上述の方法で抗METとともに免疫沈降させ、ウエスタンブロット法により抗pMETを用いて分析した。ブロットを切り取り、抗METを搭載コントロールとしてプローブした。
【0114】
[実施例13]:抗マウスSEMA3Cモノクローナル抗体によるLNCaP細胞増殖阻害
SEMA3Cに対するモノクローナル抗体によりLNCaP細胞を処置したところ、LNCaP細胞増殖を阻害した(図16)。LNCaP細胞を、48-ウェル組織培養プレートに500細胞/ウェルの密度で、成長培地(RPMI + 10% FBS)に播種した。24時間後、10 μg/ml抗マウスセマフォリン3C 又は抗マウスIgGκ(Bethyl Laboratories, Montgomery, TX) 抗体を含む、1% 血清にRPMI を加えた(R&D Diagnostics, MN)成長培地で置換した。細胞増殖を、CyQuant 細胞増殖アッセイキット(Invitrogen,Mississauga, ON)を用いてモニターした。細胞増殖を、第4日に、CyQuant 細胞増殖アッセイキット(Invitrogen, Missisauga, ON)を用いてモニターした。簡単に述べると、細胞をトリプシンを用いて収穫し、V底96ウェルプレートに移し、1400 RPMで4分間遠沈した。上清を緩やかにタッピングして除き、細胞をPBSで1回洗浄した。続いて細胞を遠沈し、洗浄バッファーを除去した。プレートは、即時に-80℃で凍結させ、30分以上の後、CyQuantアッセイを行った。蛍光を、485 nmで励起させ、527nmでの発行をフルオロスキャンAscent FL, (Thermo Labsystems,Helsinki, Finland)で測定した。
【0115】
モノクローナル抗マウスSEMA3Cで処置したLNCaP細胞は、細胞増殖が抗マウスIgGκに比べて低下した(図16)。結果は、SEMA3C抗体が前立腺癌の処置に有用であることを示している。
前に述べた発明は、図及び例とともに理解を明確にする目的で詳細に記載されているが、本発明の理解に詳しい当業者は、添付の請求の範囲の精神及び範囲から離れることなく変更及び修飾をなしうることを理解するであろう。
【0116】
[参考文献]
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【0117】
非公式の配列表
配列番号:1 -全長ヒトSEMA3C-751アミノ酸
MAFRTICVLVGVFICSICVKGSSQPQARVYLTFDELRETKTSEYFSLSHHPLDYRILLMDEDQDRIYVGSKDHILSLNINNISQEALSVFWPASTIKVEECKMAGKDPTHGCGNFVRVIQTFNRTHLYVCGSGAFSPVCTYLNRGRRSEDQVFMIDSKCESGKGRCSFNPNVNTVSVMINEELFSGMYIDFMGTDAAIFRSLTKRNAVRTDQHNSKWLSEPMFVDAHVIPDGTDPNDAKVYFFFKEKLTDNNRSTKQIHSMIARICPNDTGGLRSLVNKWTTFLKARLVCSVTDEDGPETHFDELEDVFLLETDNPRTTLVYGIFTTSSSVFKGSAVCVYHLSDIQTVFNGPFAHKEGPNHQLISYQGRIPYPRPGTCPGGAFTPNMRTTKEFPDDVVTFIRNHPLMYNSIYPIHKRPLIVRIGTDYKYTKIAVDRVNAADGRYHVLFLGTDRGTVQKVVVLPTNNSVSGELILEELEVFKNHAPITTMKISSKKQQLYVSSNEGVSQVSLHRCHIYGTACADCCLARDPYCAWDGHSCSRFYPTGKRRSRRQDVRHGNPLTQCRGFNLKAYRNAAEIVQYGVKNNTTFLECAPKSPQASIKWLLQKDKDRRKEVKLNERIIATSQGLLIRSVQGSDQGLYHCIATENSFKQTIAKINFKVLDSEMVAVVTDKWSPWTWASSVRALPFHPKDIMGAFSHSEMQMINQYCKDTRQQHQQGDESQKMRGDYGKLKALINSRKSRNRRNQLPES
【0118】
配列番号:2 -SEMA3C発現を阻害する、20残基の2-RNA干渉化合物
5’-AUGGCAUUCCGGACAAUUUG-3’
【0119】
配列番号:3 - SEMAドメインを含む切断ヒトSEMA3C -495アミノ酸
MAFRTICVLVGVFICSICVKGSSQPQARVYLTFDELRETKTSEYFSLSHHPLDYRILLMDEDQDRIYVGSKDHILSLNINNISQEALSVFWPASTIKVEECKMAGKDPTHGCGNFVRVIQTFNRTHLYVCGSGAFSPVCTYLNRGRRSEDQVFMIDSKCESGKGRCSFNPNVNTVSVMINEELFSGMYIDFMGTDAAIFRSLTKRNAVRTDQHNSKWLSEPMFVDAHVIPDGTDPNDAKVYFFFKEKLTDNNRSTKQIHSMIARICPNDTGGLRSLVNKWTTFLKARLVCSVTDEDGPETHFDELEDVFLLETDNPRTTLVYGIFTTSSSVFKGSAVCVYHLSDIQTVFNGPFAHKEGPNHQLISYQGRIPYPRPGTCPGGAFTPNMRTTKEFPDDVVTFIRNHPLMYNSIYPIHKRPLIVRIGTDYKYTKIAVDRVNAADGRYHVLFLGTDRGTVQKVVVLPTNNSVSGELILEELEVFKNHAPITTMKISSKK
【0120】
配列番号:4 -SEMA3C (NM_006379 5189塩基 mRNA) 下線部分はアンチセンスRNA配列を示す(配列番号:2)
1 ggactgcgaa aggagcaggg ttgcggagct agggctccag cctgcggccg cgcattcttg
61 cgtctggcca gccgcgagct ctaagggtcg gccccgcccg gtccgccccc gcggctccct
121 gccaggctct cgcgggcgcg ctcggggtgg ggcctcgcgg ctggcggaga tgcggccggg
181 gctgcgcggt ggtgatgcga gcctgctggg cggcgcgccg gggcagccgg agccgcgcgc
241 cgcggcgctg taatcggaca ccaagagcgc tcgcccccgg cctccggcca ctttccattc
301 actccgaggt gcttgattga gcgacgcgga gaagagctcc gggtgccgcg gcactgcagc
361 gctgagattc ctttacaaag aaactcagag gaccgggaag aaagaatttc acctttgcga
421 cgtgctagaa aataaggtcg tctgggaaaa ggactggaga cacaagcgca tccaaccccg
481 gtagcaaact gatgactttt ccgtgctgat ttctttcaac ctcggtattt tcccttggat
541 attaacttgc atatctgaag aaatggcatt ccggacaatt tgcgtgttgg ttggagtatt
601 tatttgttct atctgtgtga aaggatcttc ccagccccaa gcaagagttt atttaacatt
661 tgatgaactt cgagaaacca agacctctga atacttcagc ctttcccacc atcctttaga
721 ctacaggatt ttattaatgg atgaagatca ggaccggata tatgtgggaa gcaaagatca
781 cattctttcc ctgaatatta acaatataag tcaagaagct ttgagtgttt tctggccagc
841 atctacaatc aaagttgaag aatgcaaaat ggctggcaaa gatcccacac acggctgtgg
901 gaactttgtc cgtgtaattc agactttcaa tcgcacacat ttgtatgtct gtgggagtgg
961 cgctttcagt cctgtctgta cttacttgaa cagagggagg agatcagagg accaagtttt
1021 catgattgac tccaagtgtg aatctggaaa aggacgctgc tctttcaacc ccaacgtgaa
1081 cacggtgtct gttatgatca atgaggagct tttctctgga atgtatatag atttcatggg
1141 gacagatgct gctatttttc gaagtttaac caagaggaat gcggtcagaa ctgatcaaca
1201 taattccaaa tggctaagtg aacctatgtt tgtagatgca catgtcatcc cagatggtac
1261 tgatccaaat gatgctaagg tgtacttctt cttcaaagaa aaactgactg acaataacag
1321 gagcacgaaa cagattcatt ccatgattgc tcgaatatgt cctaatgaca ctggtggact
1381 gcgtagcctt gtcaacaagt ggaccacttt cttaaaggcg aggctggtgt gctcggtaac
1441 agatgaagac ggcccagaaa cacactttga tgaattagag gatgtgtttc tgctggaaac
1501 tgataacccg aggacaacac tagtgtatgg catttttaca acatcaagct cagttttcaa
1561 aggatcagcc gtgtgtgtgt atcatttatc tgatatacag actgtgttta atgggccttt
1621 tgcccacaaa gaagggccca atcatcagct gatttcctat cagggcagaa ttccatatcc
1681 tcgccctgga acttgtccag gaggagcatt tacacccaat atgcgaacca ccaaggagtt
1741 cccagatgat gttgtcactt ttattcggaa ccatcctctc atgtacaatt ccatctaccc
1801 aatccacaaa aggcctttga ttgttcgtat tggcactgac tacaagtata caaagatagc
1861 tgtggatcga gtgaacgctg ctgatgggag ataccatgtc ctgtttctcg gaacagatcg
1921 gggtactgtg caaaaagtgg ttgttcttcc tactaacaac tctgtcagtg gcgagctcat
1981 tctggaggag ctggaagtct ttaagaatca tgctcctata acaacaatga aaatttcatc
2041 taaaaagcaa cagttgtatg tgagttccaa tgaaggggtt tcccaggtat ctctgcaccg
2101 ctgccacatc tatggtacag cctgtgctga ctgctgcctg gcgcgggacc cttattgcgc
2161 ctgggatggc cattcctgtt ccagattcta cccaactggg aaacggagga gccgaagaca
2221 agatgtgaga catggaaacc cactgactca atgcagagga tttaatctaa aagcatacag
2281 aaatgcagct gaaattgtgc agtatggagt aaaaaataac accacttttc tggagtgtgc
2341 ccccaagtct ccgcaggcat ctatcaagtg gctgttacag aaagacaaag acaggaggaa
2401 agaggttaag ctgaatgaac gaataatagc cacttcacag ggactcctga tccgctctgt
2461 tcagggttct gaccaaggac tttatcactg cattgctaca gaaaatagtt tcaagcagac
2521 catagccaag atcaacttca aagttttaga ttcagaaatg gtggctgttg tgacggacaa
2581 atggtcccca tggacctggg ccagctctgt gagggcttta cccttccacc cgaaggacat
2641 catgggggca ttcagccact cagaaatgca gatgattaac caatattgca aagacactcg
2701 gcagcaacat cagcagggag atgaatcaca gaaaatgaga ggggactatg gcaagttaaa
2761 ggccctcatc aatagtcgga aaagtagaaa caggaggaat cagttgccag agtcataata
2821 ttttcttatg tgggtcttat gcttccatta acaaatgctc tgtcttcaat gatcaaattt
2881 tgagcaaaga aacttgtgct ttaccaaggg gaattactga aaaaggtgat tactcctgaa
2941 gtgagtttta cacgaactga aatgagcatg cattttcttg tatgatagtg actagcacta
3001 gacatgtcat ggtcctcatg gtgcatataa atatatttaa cttaacccag attttattta
3061 tatctttatt caccttttct tcaaaatcga tatggtggct gcaaaactag aattgttgca
3121 tccctcaatt gaatgagggc catatccctg tggtattcct ttcctgcttt ggggctttag
3181 aattctaatt gtcagtgatt ttgtatatga aaacaagttc caaatccaca gcttttacgt
3241 agtaaaagtc ataaatgcat atgacagaat ggctatcaaa agaaatagaa aaggaagacg
3301 gcatttaaag ttgtataaaa acacgagtta ttcataaaga gaaaatgatg agtttttatg
3361 gttccaatga aatatgttgg ggttttttta agattgtaaa aataatcagt tactggtatc
3421 tgtcactgac ctttgtttcc ttattcagga agataaaaat cagtaaccta ccccatgaag
3481 atatttggtg ggagttatat cagtgaagca gtttggttta tattcttatg ttatcacctt
3541 ccaaacaaaa gcacttactt tttttggaag ttatttattt tagactcaaa gaatataatc
3601 ttgcactact cagttattac tgtttgttct cttattccct agtctgtgtg gcaaattaaa
3661 caatataaga aggaaaaatt tgaagtatta gacttctaaa taaggggtga aatcatcaga
3721 aagaaaaatc aaagtagaaa ctactaattt tttaagagga atttataaca aatatggcta
3781 gttttcaact tcagtactca aattcaatga ttcttccttt tattaaaacc agtctcagat
3841 atcatactga tttttaagtc aacactatat attttatgat cttttcagtg tgatggcaag
3901 gtgcttgtta tgtctagaaa gtaagaaaac aatatgagga gacattctgt ctttcaaaag
3961 gtaatggtac atacgttcac tggtctctaa gtgtaaaagt agtaaatttt gtgatgaata
4021 aaataattat ctcctaattg tatgttagaa taattttatt agaataattt catactgaaa
4081 ttattttctc caaataaaaa ttagatggaa aaatgtgaaa aaaattattc atgctctcat
4141 atatatttta aaaacactac ttttgctttt ttatttacct tttaagacat tttcatgctt
4201 ccaggtaaaa acagatattg taccatgtac ctaatccaaa tatcatataa acattttatt
4261 tatagttaat aatctatgat gaaggtaatt aaagtagatt atggcctttt taagtattgc
4321 agtctaaaac ttcaaaaact aaaatcattg tcaaaattaa tatgattatt aatcagaata
4381 tcagaatatg attcactatt taaactatga taaattatga taatatatga ggaggcctcg
4441 ctatagcaaa aatagttaaa atgctgacat aacaccaaac ttcatttttt aaaaaatctg
4501 ttgttccaaa tgtgtataat tttaaagtaa tttctaaagc agtttattat aatggtttgc
4561 ctgcttaaaa ggtataatta aacttctttt ctcttctaca ttgacacaca gaaatgtgtc
4621 aatgtaaagc caaaaccatc ttctgtgttt atggccaatc tattctcaaa gttaaaagta
4681 aaattgtttc agagtcacag ttccctttat ttcacataag cccaaactga tagacagtaa
4741 cggtgtttag ttttatacta tatttgtgct atttaattct ttctattttc acaattatta
4801 aattgtgtac actttcatta cttttaaaaa tgtagaaatt cttcatgaac ataactctgc
4861 tgaatgtaaa agaaaatttt ttttcaaaaa tgctgttaat gtatactact ggtggttgat
4921 tggttttatt ttatgtagct tgacaattca gtgacttaat atctattcca tttgtattgt
4981 acataaaatt ttctagaaat acactttttt ccaaagtgta agtttgtgaa tagattttag
5041 catgatgaaa ctgtcataat ggtgaatgtt caatctgtgt aagaaaacaa actaaatgta
5101 gttgtcacac taaaatttaa ttggatattg atgaaatcat tggcctggca aaataaaaca
5161 tgttgaattc cccaaaaaaa aaaaaaaaa
【0121】
【表2】












【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的有効量のSEMA3C阻害剤を前立腺癌細胞に投与することを含む、前立腺癌の治療方法。
【請求項2】
該生物学的有効量が、前立腺癌細胞の細胞死を引き起こす又は前立腺癌細胞の細胞増殖を阻害するのに十分な用量である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該前立腺癌が、アンドロゲン受容体(AR) 陽性前立腺癌である請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
該SEMA3C阻害剤が、以下の、抗体、SEMA3Cペプチド、アンチセンス RNA、RNAi及び小分子の1つ以上から選択される請求項1-3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
該抗体が、以下の:ポリクローナル 抗体;モノクローナル抗体;及びそれらの断片; 単鎖Fc領域(scFc);及び細胞内抗体の1つ以上から選択される請求項4に記載の方法。
【請求項6】
アンチセンスRNAが、配列番号:4から選択され、15ないし50個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する約15ないし50ヌクレオチドを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
アンチセンスRNAが、配列番号:4から選択され、17ないし30個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する約17ないし30ヌクレオチドを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
アンチセンスRNAが、配列番号:4から選択され、19ないし25個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する約19ないし25ヌクレオチドを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
アンチセンスRNAが、配列番号:2又は配列番号:5-119の1つ以上のヌクレオチドを含む請求項4に記載の方法。
【請求項10】
SEMA3Cを阻害するRNAiが、センス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、約15ないし50ヌクレオチドであり、ここで該センス鎖が配列番号:4から選択され、15ないし50個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する請求項4に記載の方法。
【請求項11】
SEMA3Cを阻害するRNAiが、センス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、約17ないし30ヌクレオチドであり、ここで該センス鎖が配列番号:4から選択され、17ないし30個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する請求項4に記載の方法。
【請求項12】
SEMA3Cを阻害するRNAiが、センス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、約19ないし25ヌクレオチドであり、ここで該センス鎖が配列番号:4から選択され、19ないし25個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する請求項4に記載の方法。
【請求項13】
SEMA3Cを阻害するRNAiが、センス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、該センス鎖が配列番号:2又は配列番号:5-119の1つ以上を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項14】
小分子が2-ブロモ-N-(2-メトキシフェニル)プロパンアミドを含む請求項4に記載の方法。
【請求項15】
SEMA3Cペプチドが、配列番号:3に示すSEMAドメインの少なくとも20個の連続するアミノ酸を含む請求項4に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも1つのSEMA3C阻害剤を含む組成物の生物学的有効量を前立腺癌に接触させることを含み、アンドロゲン受容体(AR) 陽性前立腺癌を消滅させ、又は細胞増殖を阻害する方法。
【請求項17】
SEMA3C阻害剤が、以下の:抗体、SEMA3Cペプチド、アンチセンス RNA、RNAi及び小分子の1つ以上から選択される請求項16に記載の方法。
【請求項18】
アンドロゲン除去療法剤及びSEMA3C阻害剤を投与することを含むアンドロゲン依存性前立腺癌の増殖阻害方法。
【請求項19】
アンドロゲン除去療法剤及びSEMA3C阻害剤の投与がほぼ同時に開始される請求項18に記載の方法。
【請求項20】
SEMA3C阻害剤が、アンドロゲン除去療法剤の後に投与開始され、アンドロゲン依存性癌がアンドロゲン非依存的でなくなる前に開始される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
該SEMA3C阻害剤が、以下の:抗体、SEMA3Cペプチド、アンチセンス RNA、RNAi及び小分子の1つ以上から選択される請求項18に記載の方法。
【請求項22】
該抗体が、以下の:ポリクローナル 抗体;モノクローナル抗体;及びそれらの断片; 単鎖Fc領域 (scFc);及び細胞内抗体1つ以上から選択される請求項21に記載の方法。
【請求項23】
該SEMA3C阻害剤が、RNAi又はアンチセンスRNAである請求項21に記載の方法。
【請求項24】
アンチセンスRNAが、配列番号:2又は配列番号:5-119の1つ以上のヌクレオチドを含む請求項21に記載の方法。
【請求項25】
SEMA3Cを阻害するRNAiが、センス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、該センス鎖が配列番号:2又は配列番号:5-119の1つ以上を含む請求項21に記載の方法。
【請求項26】
小分子が亜鉛00163599 (2-ブロモ-N-(2-メトキシフェニル)プロパンアミド)である請求項21に記載の方法。
【請求項27】
アンドロゲン除去療法が、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アナログを投与することを含む請求項18-26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
該アンドロゲン除去療法が、抗アンドロゲン治療剤を投与することを含む請求項18-26のいずれかに記載の方法。
【請求項29】
アンドロゲン除去療法が、副腎アンドロゲン阻害剤を投与することを含む、請求項18-26のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
アンドロゲン除去療法が外科的処置である請求項18-26のいずれかに記載の方法。
【請求項31】
アンドロゲン除去療法剤及びSEMA3C阻害剤が、1つ以上の更なる治療剤とともに投与される請求項18-30のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
該治療剤が、化学療法剤である請求項31に記載の方法。
【請求項33】
該治療剤が、放射線治療剤である請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前立腺癌の治療剤の製造のためのSEMA3C阻害剤の使用。
【請求項35】
前立腺癌の治療のためのSEMA3C阻害剤の使用。
【請求項36】
前立腺癌の治療のためのSEMA3C阻害剤。
【請求項37】
該前立腺癌が、アンドロゲン受容体(AR)陽性前立腺癌である請求項34-36のいずれかに記載の使用。
【請求項38】
該SEMA3C阻害剤が、以下の:抗体、SEMA3Cペプチド、アンチセンスRNA、RNAi及び小分子の1つ以上から選択される請求項34-37のいずれかに記載の使用。
【請求項39】
該抗体が、以下の:ポリクローナル 抗体;モノクローナル抗体;及びそれらの断片; 単鎖Fc領域(scFc);及び細胞内抗体の1つ以上から選択される請求項38に記載の使用。
【請求項40】
アンチセンスRNAが配列番号:4から選択される15ないし50個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する約15ないし50ヌクレオチドを含む請求項38に記載の使用。
【請求項41】
アンチセンスRNAが配列番号:4から選択される17ないし30個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する約17ないし30ヌクレオチドを含む請求項38に記載の使用。
【請求項42】
アンチセンスRNAが配列番号:4から選択される19ないし25個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する約19ないし25ヌクレオチドを含む請求項38に記載の使用。
【請求項43】
アンチセンスRNAが配列番号:2から選択され又は配列番号:5-119のいずれかの1つ以上を含む請求項38に記載の使用。
【請求項44】
SEMA3Cを阻害するRNAiが約15ないし50のヌクレオチドのセンス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、センス鎖が配列番号:4から選択される15ないし50個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する請求項38に記載の使用。
【請求項45】
SEMA3Cを阻害するRNAiが約17ないし30のヌクレオチドのセンス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、センス鎖が配列番号:4から選択される17ないし30個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する請求項38に記載の使用。
【請求項46】
SEMA3Cを阻害するRNAiが約19ないし25のヌクレオチドのセンス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、センス鎖が配列番号:4から選択される19ないし25個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する請求項38に記載の使用。
【請求項47】
SEMA3Cを阻害するRNAiがセンス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、センス鎖が配列番号:2又は配列番号:5-119の1つ以上を含む請求項38に記載の使用。
【請求項48】
小分子が2-ブロモ-N-(2-メトキシフェニル)プロパンアミドを含む請求項38に記載の使用。
【請求項49】
SEMA3Cペプチドが配列番号:3に示されるSEMAドメインの少なくとも20連続するアミノ酸を含む請求項38に記載の使用。
【請求項50】
SEMA3C阻害剤と生理学的に許容される担体を組み合わせて含む医薬組成物。
【請求項51】
アンドロゲン受容体(AR)陽性前立腺癌の治療のための請求項50に記載の組成物。
【請求項52】
SEMA3C阻害剤が以下の:抗体、SEMA3Cペプチド、アンチセンス RNA、RNAi及び小分子の1つ以上から選択される請求項50又は51に記載の組成物。
【請求項53】
抗体が以下の:ポリクローナル 抗体;モノクローナル抗体;及びそれらの断片;単鎖Fc領域 (scFc);及び細胞内抗体の1つ以上から選択される請求項52に記載の組成物。
【請求項54】
アンチセンスRNAが、配列番号:4から選択される15ないし50個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する約15ないし50 ヌクレオチドを含む請求項52に記載の組成物。
【請求項55】
アンチセンスRNAが、配列番号:4から選択される17ないし30個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する約17ないし30ヌクレオチドを含む請求項52に記載の組成物。
【請求項56】
アンチセンスRNAが、配列番号:4から選択される19ないし25個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する約19ないし25ヌクレオチドを含む請求項52に記載の組成物。
【請求項57】
アンチセンスRNAが配列番号:2又は配列番号:5-119のいずれか1つのヌクレオチドを含む請求項52に記載の組成物。
【請求項58】
SEMA3Cを阻害するRNAiが、約15ないし50のヌクレオチドのセンス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、センス鎖が配列番号:4から選択される15ないし50個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する請求項52に記載の組成物。
【請求項59】
SEMA3Cを阻害するRNAiが、約17ないし30のヌクレオチドのセンス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、センス鎖が配列番号:4から選択される17ないし30個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する請求項52に記載の組成物。
【請求項60】
SEMA3Cを阻害するRNAiが、約19ないし25のヌクレオチドのセンス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、センス鎖が配列番号:4から選択される19ないし25個の連続ヌクレオチドのいずれかと少なくとも80%の相同性を有する請求項52に記載の組成物。
【請求項61】
SEMA3Cを阻害するRNAiが、センス鎖及びアンチセンス鎖を有する二本鎖領域を含み、センス鎖が配列番号:2又は配列番号:5-119の1つ以上を含む請求項52に記載の組成物。
【請求項62】
小分子が2-ブロモ-N-(2-メトキシフェニル)プロパンアミドを含む請求項52に記載の組成物。
【請求項63】
SEMA3Cペプチドが、配列番号:3に示されるSEMAドメインの少なくとも20個の連続するアミノ酸を含む請求項52に記載の組成物。
【請求項64】
SEMA3Cペプチドが、配列番号:3で示されるSEMAドメインを含む、又はSEMA3C阻害剤活性を有し、それらと少なくとも80%の同一性を有するペプチドを有する請求項4に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2012−522728(P2012−522728A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502407(P2012−502407)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【国際出願番号】PCT/CA2010/000514
【国際公開番号】WO2010/111792
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(300066874)ザ・ユニバーシティ・オブ・ブリティッシュ・コロンビア (24)
【Fターム(参考)】