説明

センサモジュールおよびセンサモジュールの製造方法

本発明は、チップ支持体とその上に配置されたセンサチップとを含むセンサモジュールに関する。本発明のセンサモジュールは、チップ支持体の第2の側に、凹部を有する少なくとも1つの部分的なカバーを備えており、チップ支持体および/またはセンサチップの熱を凹部の箇所で放出できる。本発明はまた、凹部を有するカバーを備えたセンサモジュールの製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサモジュールおよびセンサモジュールの製造方法に関する。
【0002】
センサモジュールは、通常、チップ支持体(リードフレーム)と、このチップ支持体上のセンサチップとを備える。センサチップはチップ支持体に電気的に接続されている。センサチップを外的影響から保護するために、センサモジュールは少なくとも部分的にプラスティック材料によって封止されている。
【0003】
こうしたセンサモジュールおよびセンサモジュールの製造方法は独国公開第102007057903号に記載されている。ここでのセンサモジュールは打ち抜き板上に被着されたセンサチップを有しており、このセンサチップはセンサ面を有する。センサチップは、センサ面がセンサチップの打ち抜き板に近い側に存在するように、打ち抜き板のフォーク状の支承部材に固定されている。ただし、打ち抜き板がフォーク状の構造を有するため、この打ち抜き板はセンサチップの外側にしか配置できない。
【0004】
こうしたセンサモジュールの被覆は、射出成形過程において、所定の圧力(例えば10bar未満の圧力)をかけつつカバー材料を射出成形型へ投入し、射出成形型が充填された後、後プレス過程において、カバー材料に50barから100barの圧力をかけて残留空気を射出成形型から押し出して、行われる。
【0005】
このセンサモジュールの動作中には、特に電流の供給されるセンサモジュールエレメントで、熱が発生する。前述したセンサモジュールの欠点は、カバー材料がセンサモジュールの大部分を覆うため、カバーを有さないセンサモジュールに比べて、センサモジュールから周囲への放熱性が低下することである。放熱性が低下すると、カバーを有さないセンサモジュールに比べてセンサモジュールの耐用性や測定精度が低下してしまう。
【0006】
したがって、本発明の課題は、従来技術に比べて放熱性の点で最適化されたセンサモジュールおよびその製造方法を提供することである。
【0007】
この課題は、請求項1に記載された本発明のセンサモジュール、および、請求項10に記載された本発明のセンサモジュールの製造方法によって解決される。本発明の有利な実施形態は、発明の詳細な説明および特許請求の範囲および図面から得られる。
【0008】
本発明のセンサモジュールは、第1の面とこの第1の面の反対側の第2の面とを有するチップ支持体(リードフレーム)と、チップ支持体の第1の面に配置され、チップ支持体から給電を受けるセンサチップとを含み、チップ支持体の第2の面に、凹部を有する少なくとも1つの部分的なカバーが設けられており、これにより、チップ支持体の熱および/またはセンサチップの熱が凹部の箇所で放出されることを特徴とする。
【0009】
センサモジュールは、第1の面と第2の面とを有するチップ支持体(リードフレーム)を備える。第1の面と第2の面とは相互に反対向きの面である。チップ支持体の第1の面に少なくとも部分的にセンサチップが配置されている。センサチップはチップ支持体から給電を受ける。また、チップ支持体は、センサチップの電気信号を転送するため、センサチップに電気的に接続されている。チップ支持体は例えば打ち抜き板もしくは配線板である。センサチップとチップ支持体とのあいだの電気的接続はボンディングワイヤによって実現することができる。センサチップは例えば差動型圧力センサチップもしくは流量センサチップである。特には、当該センサチップは、センサチップの相互に反対向きの2つの側に配置された2つのセンサ領域を有する。
【0010】
チップ支持体の第2の面に、少なくとも1つの部分的なカバーが設けられており、このカバーが凹部を有するので、チップ支持体の熱および/またはセンサチップの熱が凹部の箇所で放出される。凹部は四角形であっても円形であってもよい。また、相互に平行に延在する複数の凹部が設けられていてもよい。特に、当該凹部は露出された凹部である。また、凹部はチップ支持体の第2の面の任意の位置、例えばセンサチップに対向する位置に設けることができる。
【0011】
本発明のセンサモジュールの利点は、従来技術のセンサモジュールに比べて、放熱性が向上しているということである。これは例えば従来のセンサモジュールに比べて耐用性の増大および測定精度の増大につながる。
【0012】
有利な実施形態では、チップ支持体は凹部の所定の領域に開口を有する。この開口によってチップ支持体および/またはセンサモジュールからの放熱性が開口のないセンサモジュールに比べて改善される。
【0013】
有利には、開口は、特にチップ支持体上に配置された能動素子へ向かって延在する第1のチャネルの一部である。能動素子とは電流の供給されるモジュール、例えばコイルなどである。能動素子の熱は第1のチャネルによって所望のようにチップ支持体を介して放出される。
【0014】
第1のチャネルはセンサモジュール、特にセンサモジュールの能動素子からの放熱の支援に利用される。複数の能動素子が存在する場合、第1のチャネルを分岐させることもできるし、複数の第1のチャネルを複数の能動素子に対応させることもできる。
【0015】
本発明の有利な実施形態では、センサチップの第2の面の凹部内に冷却構造体が配置される。冷却構造体は任意の冷却装置であってよく、例えば、センサモジュールのケーシングであっても冷却ボディであってもよい。冷却構造体は凹部に加えてチップ支持体および/またはセンサチップからの放熱を支援する。特には、冷却構造体は冷却リブである。
【0016】
また有利には、センサモジュールのカバーはセンサモジュールの表面に流れ案内装置を備える。この流れ案内装置により、熱がセンサモジュールの表面で放出される。この流れ案内装置は特にはセンサモジュールの一方の表面に、例えばチップ支持体の第1の面の反対側の第2の面に形成されている。このようにすれば、センサモジュールの第1の面の熱を凹部によって放散させ、第2の面の熱を流れ案内装置によって放散させることができる。
【0017】
特に、流れ案内装置は、カバーによって形成され、かつ、センサモジュールの表面上に配置された、流れ案内チャネルである。この流れ案内チャネルによって、センサモジュールの上方で、冷却媒体、例えば空気を所望のとおりに案内することができる。これにより、凹部を設けたセンサモジュールに比べても放熱性がさらに高まる。
【0018】
別の有利な実施形態では、センサチップとチップ支持体の第1の面とのあいだを延在する第2のチャネルが設けられ、この第2のチャネルによってセンサチップのうちチップ支持体の第1の面に近い側がセンサモジュールの周囲に接続可能となる。特に、センサチップは第2のチャネルの壁の役割を担っている。第2のチャネルは印刻によってチップ支持体内に形成され、チップ支持体に沿ってセンサモジュールの端子面まで通じている。
【0019】
第2のチャネルを備えたセンサモジュールの利点は、測定すべき媒体がチップ支持体およびセンサチップの配置形態に基づいて第2のチャネルを介してセンサチップまで達するということである。特に、センサチップのセンサ領域が測定すべき媒体に直接曝されない。このため、センサチップの汚染が減少し、従来のセンサモジュールに比べてセンサモジュールの耐用性が増大するという利点が得られる。また、汚染はセンサモジュールの測定精度の低下にもつながりうる。上述したような、センサチップとチップ支持体とのあいだに第2のチャネルを備えたセンサモジュールの構造により、汚染に起因するセンサドリフトが従来のセンサモジュールに比べて低減される。
【0020】
本発明の有利な実施形態では、第2のチャネルはチップ支持体の第2の面へ延在しており、媒体がチップ支持体の第2の面からセンサチップへ供給される。チャネルは、例えば、まず、チップ支持体とセンサチップとのあいだで、チップ支持体の第1の面の第1の部分の上方を延在し、ついで、第1の部分の後方では、第1の面から第2の面へ向かって、チップ支持体を通って延在する。このように、チップ支持体を通る貫通路が形成される。第2のチャネルの開口は、例えば、当該センサモジュールを車両の管路において使用するときに、流れの反対側に位置することになる。
【0021】
また、第2のチャネルの開口を凹部近傍に設けたり、カバーを通して延在させたりすることもできる。
【0022】
本発明のカバーを備えたセンサモジュールの製造方法は、センサチップをチップ支持体(リードフレーム)の第1の面に配置して接続するステップと、センサチップを備えたチップ支持体を、チップ支持体の第1の面の反対側の第2の面の所定の領域を覆う装置部を有する射出成形型に投入するステップと、チップ支持体の第2の面に装置部によって覆われた領域に基づいて凹部を形成しつつ、チップ支持体およびセンサチップをカバー材料によって少なくとも部分的にカバーするステップとを含む。これにより、チップ支持体の熱および/またはセンサチップの熱を凹部の箇所で良好に放散させることができる。
【0023】
まず、チップ支持体(リードフレーム)およびセンサチップを備えたセンサモジュールが準備される。チップ支持体は第1の側とその反対側の第2の側とを有している。チップ支持体の第1の側には少なくとも部分的にセンサチップが配置されており、このセンサチップにチップ支持体から例えばボンディングワイヤを介して給電が行われる。また、チップ支持体はセンサチップに電気的に接続されているので、チップ支持体はセンサチップの電気信号を転送できる。チップ支持体は打ち抜き板または配線板である。センサチップは差動型圧力センサチップもしくは流量センサチップである。特に、センサチップは、相互に反対向きの2つの側に配置された2つのセンサ領域を有するセンサチップである。
【0024】
ついで、センサモジュールは射出成形型へ投入される。射出成形型は、特に、1つのシートによって形成された2つの型半部から成る。シートを利用しているため、シートなしの射出成形型に比べて、被覆ステップ後にセンサモジュールを射出成形型から分離しやすい。射出成形型は、さらに、チップ支持体の第1の側の反対側の第2の側の所定の領域を覆う装置部を有する。当該装置部は例えば射出成形型内で形成された突出部である。突出部は、特に、後に形成される凹部もしくは露出部の形状を定めるものである。
【0025】
射出成形型が閉鎖された後、カバー材料が射出成形型へ投入され、センサチップを供えたチップ支持体が少なくとも部分的にカバーされる。カバー材料はプラスティック材料であってよい。チップ支持体の第2の側のうち装置部によって覆われた領域に基づいて、カバーに凹部が形成される。上述したように、凹部は、センサモジュールの動作中、特にチップ支持体および/またはセンサチップからの熱を放散させるために用いられる。
【0026】
こうして、本発明の製造方法により、前述したすべての利点を有するセンサモジュールを製造することができる。
【0027】
有利な実施形態では、本発明の製造方法はさらに、凹部の所定の領域に冷却構造体を配置するステップを含む。付加的な冷却構造体を設けることにより、チップ支持体および/またはセンサチップからの放熱性は従来のセンサモジュールに比べて著しく改善される。冷却構造体は、冷却リブなどの冷却体であってよい。また、凹部をセンサモジュールのケーシングに接合し、ケーシングを介して放熱を行うこともできる。
【0028】
また有利には、さらに、本発明の方法では、熱がセンサモジュールの表面から放出されるように、センサモジュールの表面に流れ案内装置を形成するステップが行われる。流れ案内装置により、センサモジュールの表面上方で、冷却媒体、例えば空気の所望の流れ案内が実現される。流れ案内装置は流れ案内チャネルとして構成することができる。この流れ案内チャネルはセンサモジュールのうち凹部の設けられた側の反対側に形成される。このようにすれば、センサモジュールの両側で放熱が行われ、従来のセンサモジュールに比べて著しい改善が達成される。
【0029】
本発明の製造方法の有利な実施形態として、センサモジュールのチップ支持体の第1の面とセンサチップとのあいだにチャネルが設けられ、このチャネルによってセンサチップのうちチップ支持体の第1の面に近い側がセンサモジュールの周囲へ接続可能となる場合、さらに、カバーに開口が形成されるよう、センサモジュールの被覆中に第2のチャネルを露出したままとするステップを含む。このようにすれば、後にセンサモジュールを使用するときに、チャネルを介して媒体をセンサチップの特にセンサ領域へ供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明のセンサモジュールの第1の実施例の概略図である。
【図2】本発明のセンサモジュールの第2の実施例の概略図である。
【図3】本発明の製造方法のフローチャートである。
【0031】
以下に、本発明を図示の実施例に則して詳細に説明する。図中、同じ要素には同じ参照番号を付してある。
【0032】
本発明のセンサモジュールは自動車内で用いられる。センサチップは、自動車の空気流系統に配置された差動型圧力センサチップもしくは流量センサチップである。
【0033】
図1では、センサモジュール1は、チップ支持体110(リードフレーム)と、チップ支持体110の第1の側に配置された図示されていないセンサチップとを含む。センサモジュール1はさらにカバー120を含む。チップ支持体110の第2の側上のカバー120の領域は凹部122を有する。この実施例では、凹部122は長方形である。ただし凹部は円形であっても複数の平行なスリットの形状で延在してもよい。凹部の箇所でチップ支持体110の熱および/または図示されていないセンサチップの熱が放出される。
【0034】
付加的に、チップ支持体110の凹部122の領域に開口112が設けられる。開口112は第1のチャネルの一部であり、チップ支持体110上に配置された図示されていない能動素子まで延在している。能動素子は電流の供給される素子、例えばコイルである。第1のチャネルにより、図示されていない能動素子の熱が所望のとおりに放出される。複数の能動素子がチップ支持体110上に配置されている場合、チャネルはそれぞれの能動素子への分岐を有する。これに代えて、凹部の領域に、各能動素子へ通じるそれぞれ1つずつの第1のチャネルを有する複数の開口を設けてもよい。
【0035】
図1では、センサモジュール1がさらに冷却構造体124を有している。冷却構造体124は例えば冷却リブである。この冷却リブは凹部122に加えてチップ支持体110および/またはセンサチップの熱の放散を支援する。
【0036】
センサモジュール1からの放熱をさらに改善するために、カバー120を通して、流れ案内チャネル126がセンサモジュール1の表面に形成されている。流れ案内チャネル126により、センサモジュール1の上方で、冷却媒体の所望の流れ案内を行うことができる。冷却媒体、例えば空気により、放熱がさらに支援される。これに加えてもしくはこれに代えて、流れ案内チャネルを、センサモジュール1のうち凹部122が設けられている側に形成することもできる。
【0037】
図2では、本発明の別の実施例として、センサモジュール2が、センサチップ230を上部に配置したチップ支持体210を有することが示されている。また、センサモジュール2はカバー材料から成るカバー220を有する。カバー材料はプラスティック材料である。センサチップ230への給電のために、チップ支持体210に固定されたボンディングワイヤ212が設けられている。
【0038】
センサチップ220とチップ支持体210とのあいだにはチャネル214が設けられている。チャネル214はチップ支持体210の第2の側の開口からセンサチップ230の構造的な中空室232まで延在している。このため、チャネル214は、チップ支持体210の第2の側から、まずチップ支持体210を貫通し、ついでチップ支持体210の第1の側に沿って延在し、中空室232へいたる。センサチップ230は例えばチャネル214の壁となる。なお、チャネル214はチップ支持体210に刻印によって形成することもできる。センサチップ230の中空室232にはメンブレインが配置されており、中空室232はセンサチップ230のセンサ領域となる。センサチップ230は特に差動型圧力センサチップもしくは流量センサチップである。チャネル214は上述した第1のチャネルに加えてもしくはこれに代えて設けることができる。チャネル214が第1のチャネルに加えて形成される場合、このチャネル214は第2のチャネルとなる。チャネル214は凹部の方向へ延在し、チャネル214の開口が凹部の領域に設けられる。
【0039】
さらに所望の流体放出を達成するために、カバー220を用いて、センサモジュール2の表面に流れ案内チャネル224が形成される。流れ案内チャネル224により、センサチップ230の上方で所望の流れ案内が行われる。これに加えてもしくはこれに代えて、図1に則して説明したように、流れ案内チャネルをチップ支持体の反対の第2の側に形成することもできる。
【0040】
なお、図1の実施例と図2の実施例とを組み合わせることもできる。図1の開口112が図2のチャネル214の構成要素であってもよい。これに代えて、複数のチャネルをセンサモジュールの能動素子に対して形成し、センサチップのセンサ領域に1つのチャネルを形成してもよい。
【0041】
図3によれば、ステップAで、センサチップがチップ支持体上に配置され、これと接続される。センサチップはチップ支持体の第1の側に配置される。センサモジュールのチップ支持体は、その第2の側のうち、後に凹部の設けられる領域に、1つまたは複数の開口を有することができる。特に、1つまたは複数の開口は、センサチップをチップ支持体上に配置する前に、チップ支持体内に形成される。1つまたは複数の開口は、上述したように、センサモジュールの能動素子へ通じるチャネルの一部であってもよい。
【0042】
センサモジュールは、ステップBで、射出成形型へ投入される。射出成形型は、例えば、1つのシートによってカバーされた2つの型半部を有している。また、射出成形型は、チップ支持体の第1の側の反対側である第2の側の所定の領域を覆う装置部を有する。
【0043】
センサモジュールがチップ支持体の第1の側とセンサチップとのあいだにチップ支持体の第2の側まで延在するチャネルを有する場合、射出成形型が、ステップFでのセンサモジュールの被覆中にチャネルを露出させておくための別の装置部を有すると有利である。このようにするとカバー内に開口が形成され、センサチップを被覆後にチャネルを介してセンサモジュールの周囲へ接続することができる。
【0044】
センサモジュールを少なくとも部分的にカバー材料によって被覆することは、ステップCで行われる。装置部によって所定の領域が覆われるため、凹部はチップ支持体の第2の側に形成される。この凹部によって、チップ支持体および/またはセンサチップの熱を放出することができる。
【0045】
さらに、ステップEで、センサモジュールの表面に流れ案内装置が形成される。流れ案内装置により、図1,図2に則して説明したように、冷却媒体の流れをセンサモジュールの上方で所望のように案内することができる。
【0046】
ステップDで、冷却構造体は凹部の領域に配置される。例えば、冷却構造体は、上述したように、冷却リブである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)第1の面と該第1の面の反対側の第2の面とを有するチップ支持体(110;210)(リードフレーム)と、
b)前記チップ支持体(110;210)の前記第1の面に配置され、前記チップ支持体(110;210)により給電を受けるセンサチップ(230)と
を含み、
c)前記チップ支持体(110;210)の前記第2の面に、凹部(122)を有する少なくとも1つの部分的なカバー(120;220)が設けられており、これにより、前記チップ支持体(110;210)の熱および/または前記センサチップ(230)の熱が前記凹部(122)の箇所で放出される
ことを特徴とするセンサモジュール(1;2)。
【請求項2】
前記チップ支持体(110;210)は前記凹部(122)の領域に開口(112)を有する、請求項1記載のセンサモジュール(1;2)。
【請求項3】
前記開口(112)は、例えば前記チップ支持体上に配置された能動素子へ向かって延在する第1のチャネルの一部であり、これにより、前記能動素子の熱が前記第1のチャネルを介して放出される、請求項2記載のセンサモジュール(1;2)。
【請求項4】
前記センサチップ(110;210)の前記第2の面の前記凹部(122)内に冷却構造体(124)が配置されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のセンサモジュール(1;2)。
【請求項5】
前記冷却構造体(124)は冷却リブである、請求項4記載のセンサモジュール(1;2)。
【請求項6】
前記センサモジュール(1;2)の表面の前記カバー(120;220)は流れ案内装置を備えており、これにより、熱が前記センサモジュール(1;2)の前記表面で放出される、請求項1から5までのいずれか1項記載のセンサモジュール(1;2)。
【請求項7】
前記流れ案内装置は、前記カバー(120;220)によって形成され、かつ、前記センサモジュール(1;2)の前記表面上に配置された、流れ案内チャネル(126;224)である、請求項6記載のセンサモジュール(1;2)。
【請求項8】
前記センサチップ(230)と前記チップ支持体(110;210)の前記第1の面とのあいだを延在する第2のチャネル(214)が設けられており、該第2のチャネルによって前記センサチップ(230)のうち前記チップ支持体(110;210)の前記第1の面に近い側が前記センサモジュール(1;2)の周囲に接続される、請求項1から7までのいずれか1項記載のセンサモジュール(1;2)。
【請求項9】
前記第2のチャネル(214)は前記チップ支持体(210)の前記第2の面へ延在しており、これにより、媒体が前記チップ支持体(210)の前記第2の面から前記センサチップ(230)へ供給される、請求項8記載のセンサモジュール(1;2)。
【請求項10】
カバーを備えたセンサモジュール、例えば、請求項1から9までのいずれか1項記載のセンサモジュールの製造方法であって、
a)センサチップをチップ支持体(リードフレーム)の第1の面に配置して接続する(A)ステップと、
b)前記センサチップを備える前記チップ支持体を、前記チップ支持体の第1の面の反対側の第2の面の所定の領域を覆う装置部を有する射出成形型に投入する(B)ステップと、
c)前記チップ支持体の前記第2の面に前記装置部によって覆われた領域に基づいて凹部を形成しつつ、前記チップ支持体および前記センサチップを、カバー材料によって少なくとも部分的にカバーする(C)ステップと
を含む
ことを特徴とするセンサモジュールの製造方法。
【請求項11】
さらに、d)前記凹部の所定の領域に冷却構造体を配置する(D)ステップを含む、請求項10記載のセンサモジュールの製造方法。
【請求項12】
さらに、e)前記センサモジュールの熱が表面から放出されるように、前記センサモジュールの表面に流れ案内装置を形成する(E)ステップを含む、請求項10または11記載のセンサモジュールの製造方法。
【請求項13】
前記センサモジュールの前記チップ支持体の前記第1の面と前記センサチップのあいだにチャネルを設け、該チャネルによって前記センサチップのうち前記チップ支持体の前記第1の面に近い側を前記センサモジュールの周囲へ接続し、
さらに、f)前記カバーに開口が形成されるよう、前記センサモジュールの被覆中に前記チャネルを露出したままとする(F)ステップを含む、請求項10から12までのいずれか1項記載のセンサモジュールの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−512422(P2013−512422A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540406(P2012−540406)
【出願日】平成22年11月23日(2010.11.23)
【国際出願番号】PCT/EP2010/068053
【国際公開番号】WO2011/064221
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(508097870)コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (205)
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
【住所又は居所原語表記】Vahrenwalder Strasse 9, D−30165 Hannover, Germany
【Fターム(参考)】