説明

センターシール装置

【課題】 運転開始直後から筒状フィルムの重合端に対して安定して熱シールすることができるセンターシール装置を提供すること
【解決手段】 センターシール装置25は、筒状フィルム21のフィルム重合端21aを両側から挟み込む一対の棒状のバーシーラー31を備える。バーシーラーの上流側部位32の厚さh1よりも、下流側部位33の厚さh2を大きく設定し、進行方向下流側の容積を大きくする。運転開始時にシール面31aの熱がフィルム重合端に奪われたとしても、肉厚となった部位では効率よく、すぐに熱の補給が行われ、下流側部位のシール面の表面温度の低下を少なくできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動包装機におけるセンターシール装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
包装機の一形態であるピロー包装機は、以下のような構成を備えている。まず、原反ロールに巻き取られた帯状フィルムを連続して製袋器に供給し、その製袋器を通過させる際に筒状に製袋された筒状フィルムを形成する。また、この製袋器の上流側には被包装物搬送供給装置を配置し、その被包装物搬送供給装置から所定間隔毎に搬送される被包装物が、製袋器内に供給される。これにより、被包装物が製袋器内を通過すると、筒状フィルム内に所定間隔毎に収納されることになり、その被包装物は筒状フィルムとともに搬送される。そして、その搬送方向に沿って、センターシール装置並びにエンドシール装置が配置されている。センターシール装置は、筒状フィルムのフィルム重合端をシールするものである。エンドシール装置は、筒状フィルムを進行方向横方向(前後の被包装物が存在していない部分)にシールするとともに、カットすることで、先端の被包装物が収納された筒状フィルムの部分を後続の筒状フィルムから分離し、包装体を製造するようになる。
【0003】
上記のセンターシール装置には、バー式(固定された直方体状の一対のバーシーラーで筒状フィルムのフィルム重合端を挟み込む)と、回転式(一対のローラで筒状フィルムのフィルム重合端を挟み込む)とがある。このバー式のセンターシール装置としては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。このセンターシール装置は、図1に示すように、一対の細長な直方体状の金属製のバーシーラー1を備える。
【0004】
このバーシーラー1は、ヒーターが内蔵され、そのヒーターにより金属製のバーシーラー1全体が加熱される。また、この一対のバーシーラー1は、所定の駆動機構により互いに接近・離反し、図1(b)に示すように、離反した場合には一対のバーシーラー1の間に一定の空間Kが形成され、その空間K内に筒状フィルムのフィルム重合端2を挿入配置させる。
【0005】
このように空間Kが形成された状態で、ヒーターに通電して発熱させ、バーシーラー1の全体を加熱する。このとき、各バーシーラー1の筒状フィルムの進行方向上流側端部には、熱電対3等の温度センサを挿入配置し、バーシーラー1の温度が目標値で安定するようにヒータの動作を制御する。そして、当該温度が目標値で安定したならば、一対のバーシーラー1を接近させる。すると、図1(a)に示すように、バーシーラー1間に形成されるわずかな隙間内にフィルム重合端2が位置して挟み込まれ、加熱される。よって、筒状フィルム(フィルム重合端2)が、バーシーラー1間を前進移動すると、バーシーラー1で加熱されてフィルム重合端2が熱融着されシールされる。
【特許文献1】特開平8−119208
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に示す構造からなるバーシーラー1方式のセンターシール装置は、以下に示す問題がある。すなわち、センターシール装置のバーシーラー1の表面温度は、長い運転停止状態(バーシーラー1が互いに離反し、フィルム重合端2に非接触な状態)において安定しておるが、運転再開と共に、バーシーラー1のシール面がフィルム重合端2に接触することで、移動する筒状フィルム(フィルム重合端2)にバーシーラー1の熱が奪われてしまうためにバーシーラー1の表面温度が低下してしまうという問題がある。この現象は、特にフィルム周速が30m以上の包装機や、フィルム材質がアルミ蒸着フィルムにおいて顕著である。そのため運転開始時において、バーシーラーの表面温度の安定性に欠けており、これに起因するシール不良が発生するおそれがあった。
【0007】
本発明は、運転開始直後から筒状フィルムの重合端に対して安定して熱シールすることができるセンターシール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本発明に係るセンターシール装置は、(1)連続して供給される帯状フィルムを筒状に形成する手段と、その筒状に形成された筒状フィルムの重合端にシールを施すセンターシール装置と、そのセンターシール装置の下流側に配設され、前記筒状フィルムの幅方向にシール・カットを施すエンドシール装置とを備えた自動包装機に用いられる前記センターシール装置であって、前記重合端を両側から挟み込む一対の棒状のバーシーラーを備え、そのバーシーラーの前記筒状フィルムの進行方向上流側の容積よりも、進行方向下流側の容積を大きくするようにした。
【0009】
(2)前記バーシーラーのシール面から反対面までの厚さを変えることで、前記進行方向下流側の容積を大きくするようにするとよい。(3)前記バーシーラーは、直方体状のシーラー本体と、そのシーラー本体の下流側の側面に接続した金属製の補助部材と、を備えて構成してもよい。(4)前記バーシーラーの下流側に熱電対を設けるとよい。
【0010】
運転再開に伴いバーシーラーのシール面にて筒状フィルムの重合端を挟み込む。すると、シール面の表面からバーシーラーの熱が重合端に吸熱されて、重合端が溶融するが、この吸熱に伴いシール面の表面温度が低下する。しかし、本発明では、バーシーラーの下流側部位の容積を大きくしたので、当該部位に蓄熱されている熱が多くあり、そこからバーシーラー内を熱が伝わり、シール面側に供給される。よって、バーシーラーの上流側の部位に比べて、下流側の部位のバーシーラーの表面温度の低下が緩和される。よって、バーシーラーのシール面の温度が目標値(設定値)に近い値を維持でき、運転開始当初から安定して重合端に対して熱シールをすることができる。
【0011】
また、(4)の発明のように、バーシーラーの下流側に熱電対を設置した場合、正確に温度制御を行うことができる。すなわち、上述したように、バーシーラーの上流側は運転再開時において走行するフィルムに熱を奪われてバーシーラーの表面温度は低下してしまうが、バーシーラーの下流側の上流側に比べ温度変化が少ない。このため、仮にバーシーラーの上流側に熱電対を設置した場合、バーシーラーの上流側の温度変化に合わせてバーシーラーの温度制御を行うことになり、バーシーラーの上流側の温度は変動が大きいため、安定した温度制御を行うことがしにくい。また、バーシーラーの下流側の温度は設定温度よりも実際の温度は高くなってしまい、外観不良となるおそれがある。そこで熱電対をバーシーラーの下流側に設置し、温度変化の少ない部分において温度測定を行うことにより、温度のバラツキの少ない安定した温度制御を行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、そのバーシーラーの前記筒状フィルムの進行方向上流側の容積よりも、進行方向下流側の容積を大きくしたため、運転開始直後からバーシーラーの下流側部位の温度低下をできるだけ抑制し、筒状フィルムの重合端に対して安定して熱シールすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図2,図3は、本発明の好適な第1の実施形態を示している。本実施形態のセンターシール装置が実装されるピロー包装機10は、包装機本体11と、その包装機本体11に対して帯状の包装フィルムを連続して供給するフィルム供給装置12と、包装機本体11の上流側に配置され、その包装機本体11に対して被包装物13を所定間隔毎に供給する被包装物搬送供給装置14とを備えている。
【0014】
フィルム供給装置12は、帯状フィルム15をロール状に巻き取った原反ロール16に対し、図示省略する駆動モータ(サーボモータ等の速度制御可能なモータ)の出力を連係し、原反ロール16の回転速度を適宜制御しながら一定速度で包装機本体11に供給する。また、図示省略しているが、原反ロール16から包装機本体11に至る所定位置に各種のローラを配置し、原反ロール16から送り出された帯状フィルム15は、そのローラに掛け渡されることで、所定の経路を通って包装機本体11に導かれる。もちろん、本発明では、必ずしも原反ロール16に駆動モータを連係する必要はなく、包装フィルムの搬送経路上にフィードローラを設け、引き出すようにしても良い。
【0015】
被包装物搬送供給装置14は、前後に配置されたスプロケット17(図では、進行方向前方のみ記載)と、その複数のスプロケット17に掛け渡されたエンドレスチェーン18と、そのエンドレスチェーン18に所定ピッチ毎に取り付けられた複数の押送フィンガー19とにより構成される。これにより、被包装物13の後面に押送フィンガー19が突き当たると、押送フィンガー19の移動に伴い、被包装物13も前進移動する。
【0016】
包装機本体11は、供給される帯状フィルム15を筒状フィルム21に整袋する製袋器20と、その製袋器20の下流側に配置されたセンターシール装置25と、そのセンターシール装置25の下流側に配置され、筒状フィルム21を搬送するベルトコンベア23と、ベルトコンベア23の下流側に配置されたエンドシール装置30と、エンドシール装置30の下流側に配置された搬出コンベア26と、を備えている。
【0017】
製袋器20は、フィルム供給装置12から連続して供給される帯状フィルム15を通過させることで、帯状フィルム15の両側端縁部15a同士を接触(重合)させるとともに、筒状となった筒状フィルム21に整袋するものである。また、被包装物搬送供給装置14から包装機本体11に対して順次供給される被包装物13は、製袋器20内に挿入される。これにより、製袋器20に供給された被包装物13は、筒状フィルム21内に所定間隔ごとに配置されることになる。
【0018】
センターシール装置25は、筒状フィルム21のフィルム重合端21a(筒状に製袋された帯状フィルム15の両側端縁部15aを重ね合わせた部分)をシールする。このセンターシール装置25は、図3に示すように、筒状フィルム21の進行方向両側に一対のバーシーラー31を配置し、そのバーシーラー31にて筒状フィルム21のフィルム重合端21aを両側から挟み込み加熱することで熱シールするものである。詳細については後述する。
【0019】
エンドシール装置30は、筒状フィルム21に対し、進行方向と直交する方向、つまり、横断する方向にシールすると共にカットするものである。そのシール・カットするフィルム部位は、前後の被包装物13の間の所定位置である。これにより、エンドシール装置30を通過することで、筒状フィルム21の先頭部分は、後続から分離され、包装体27が製造される。
【0020】
図示の例では、エンドシール装置30は、筒状フィルム21を挟んで上下に対向配置されるトップシーラー30a,30bを備え、そのトップシーラー30a,30bのシール面を対向させた状態を保持しながらそれぞれを所定の軌跡で公転移動させるように構成されたいわゆるボックスモーションタイプの装置であるが、上下に配置された一対の回転軸にそれぞれトップシーラーを取付け、両トップシーラーがその回転軸を中心に回転する回転式など、各種のタイプがある。
【0021】
上述したように、センターシール装置25は、筒状フィルム21のフィルム重合端21aを所定の圧力で挟み込むとともに加熱するための一対のバーシーラー31を備える。この一対のバーシーラー31の対向面が、シール面31aとなる。また、一対のバーシーラー31は、従来と同様に、図示省略する駆動機構により、図3(a),(b)に示すように接近・離反するように構成される。そして、図3(a)に示すように、両バーシーラー31が互いに接近した場合には、シール面31a間に隙間が形成される。この隙間は、 フィルム重合端21の厚さよりも若干狭くなり、その差により所定の圧力で挟み込むことができる。また、バーシーラー31同士が離反した状態では、シール面31a間に所定の空間Kが形成される。この空間Kが形成されることで、筒状フィルム21(フィルム重合端21a)を簡単にバーシーラー31間に挿入してセットすることができる。これらの構成は、従来と同様であるので、実現するための具体的な説明は省略する。
【0022】
ここで本実施形態では、バーシーラー31の厚さ(シール面31aから、その反対側の対向面までの距離:高さ)を、筒状フィルム21の流れ方向で上流側部位32と下流側部位33とで異なるようにした。具体的には、上流側部位32の厚さh1に比べ、下流側部位33の厚さh2を厚く(h2=h1*2)した。これにより、下流側部位の容積33が上流側部位32の容積(単位長さあたり)に比べて大きくなる。
【0023】
さらに、本実施形態では、温度センサとなる熱電対34を、下流側部位33の搬出側近傍に設置している。これにより、この熱電対34にて検出した温度を監視しながら、両バーシーラー31のシール面31aを互いに離した状態でバーシーラーに内蔵されたヒーターに通電して加熱すると、所定期間経過後にシール面31aが設定された温度で安定する。このとき、バーシーラー31のほぼ全体が、設定された温度に維持される。なお、このようにバーシーラー31を加熱するに先立ち、上述したように筒所フィルム21のフィルム重合端21aを、両バーシーラー31のシール面31a間の空間K内に挿入配置しておく。
【0024】
この状態で、両バーシーラー31のシール面31a同士を接近させ、筒状フィルム21のフィルム重合端21aを両シール面31aで挟み込むとともに、筒状フィルム21の搬送を開始(運転再開)する。すると、バーシーラー31の熱がシール面31aを介してフィルム重合端21aに伝わり、そのフィルム重合端21aは加熱溶融し、融着する。これに伴い、バーシーラー21のシール面31a付近の熱がフィルム重合端21a側に吸熱され、そのシール面31aの表面温度が低下する。すると、バーシーラー21は、その内部で温度勾配が生じるので、均一になろうとしてシール面31aから離れた部分に蓄熱されている熱が、シール面31a側に伝わり、温度低下の度合いを抑える。よってバーシーラー31の下流側部位33は、上流側部位32に比べて厚くなっているので、蓄えられている総熱量も大きく、シール面31aの低下を抑制する。つまり、上流側部位32は、従来のバーシーラーの厚さh1と同程度に設定した場合、筒状フィルム21のフィルム重合端21aを挟み込んだ当初は、シール面31aの表面温度は目標値から5℃程度低下するものの、厚さh2を上流側部位の2倍程度に厚く設定した下流側部位33のシール面31aの表面温度の低下は、2〜3℃に抑制できる。
【0025】
これにより、運転開始当初におけるフィルム重合端21aに対する加熱不足問題が無く、当初から確実に熱シールすることができる。もちろん、熱電対32の出力に基づき、シール面31aの表面温度が目標値で一定になるように制御しているので、運転開始から一定時間経過した後は、係る目標値で安定し、筒状フィルムに対して適正な熱シールをすることができる。
【0026】
このとき、バーシーラー31の全体を加熱することになるので、厚さが増すほど全体の体積が増えるため、目標値を維持するためバーシーラー31を加熱するのに必要となる熱量が多くなる。つまり、シール面31aが安定した後は、下流側部位33のシール面31aから離れた肉厚にした部分は、無駄に加熱しなければならない部分となる。しかし、本実施形態では、上流側部位32の厚さh1を薄く設定しているので、上流側部位32を加熱するのに必要となる熱量は、下流側部位33におけるそれよりも少なくできる。よって、運転開始してから一定期間経過後の安定した運転期間において必要以上に加熱しなければならない部分は、下流側部位33の外側部位(シール面31aから離れた部位)だけで済むので、バーシーラー31の全体を均一に厚くした場合に比べると、バーシーラー31全体を加熱するのに必要となる熱量を抑制でき、省エネ(エコ)に適したものとなる。
【0027】
さらに本実施形態では、熱電対32をバーシーラー31の下流側(搬出側)に設けている。これにより、シール面31aのうち、フィルム重合端21aがバーシーラー31から出てくる直前の付近の温度を測定することができるので、正確に温度制御を行うことができる。すなわち、仮にバーシーラー31の上流側に熱電対34を設置した場合、上述したようにバーシーラー31の上流側部位32は運転再開時において走行する筒状フィルム21(フィルム重合端21a)に熱を奪われてしまい、当該部位のシール面31aの表面温度は大きく低下してしまい、下流側部位33のシール面31aの表面温度の温度変化に比べて変化量が大きくなる。そのため、係るバーシーラー31の上流側部位32の温度変化に合わせてバーシーラー31の温度制御を行うと、バーシーラー31の上流側部位32の温度は変動が大きいため、それに伴い指令値(制御量)も大きくなり、温度が目標値に安定するまでの間にオーバーシュートをしたりして、短時間で安定して目標値に収束させることは困難となる。
【0028】
さらに、安定状態となった後でも、バーシーラー31の上流側部位32は、非加熱状態の筒状フィルム21(フィルム重合端21a)が搬入(進入)されてくるので、少なからずそこでバーシーラー31のシール面31aの熱が筒状フィルムに奪われる。逆に、下流側部位33では、そこに至るまでにすでに筒状フィルム21のフィルム重合端21aは加熱されているのでシール面31aでフィルム重合端21a側に熱が奪われる量は少ない(ほとんど無いとも言える)。従って、定常的に進入されてきた筒状フィルム21に熱が奪われる上流側部位に熱電対を設置し、それに基づいて温度制御すると、バーシーラー31の下流側部位33の温度は設定温度(目標値)よりも高くなってしまい、搬出側で筒状フィルム21のフィルム重合端21aに対する加熱量が高くなり、外観不良となるおそれがある。そこで本実施形態のように、熱電対34をバーシーラー31の下流側に設置し、温度変化の少ない部分において温度測定を行うことにより、温度のバラツキの少ない安定した温度制御を行うことができる。
【0029】
図4は、本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態のセンターシール装置25は、そのシーラーの構造を、厚さが等しい細棒状(矩形状)のシーラー本体41の下流側部位41bの外側(シール面と反対側)に、矩形状の補助部材42を連結している。これにより、バーシーラー全体としては、上流側部位41aの厚さh1に比べて、下流側部位41b(+補助部材42)の厚さh2を厚くすることができる。更に、シーラー本体41と、補助部材42は、共に金属から構成し、両者を接触させて熱の伝達が相互にできるようにしている。
【0030】
これにより、バーシーラー内での熱の伝導並びに筒状フィルム21(フィルム重合端21a)へ熱が奪われることは、第1の実施形態と同様になり、運転開始当初からフィルム重合端21aを確実に熱シールすることができるなど、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0031】
さらに本実施形態では、シーラー本体41と補助部材42を別部材で形成したので、その構成する金属材料として鉄等の同種の金属で構成しても良いし、異なる金属で形成することもできる。例えば、補助部材42は、運転開始直後のシーラー本体41(下流側部位41b)に対する熱の補充の機能のみあればよいので、たとえばアルミなどの熱伝導率の良好な金属を用いることができる。シーラー本体41は、筒状フィルム21(フィルム重合端21a)に対して加熱すると共に、一定の力で加圧する必要があることから、ある程度の高度も必要となり、従前と同様に鉄などの金属となる。このようにすることで、熱伝導率がよりアルミの場合、鉄等に比べて小さい熱量で所望の温度に加熱することができるので、運転開始から一定時間経過後の安定状態でのヒーターの通電量を抑制できる。そして、アルミ等は放熱もしやすいが、運転開始直後の一定期間のみ下流側部位41bに対して熱を供給・補充できればよいので問題はない。なお、その他の構成並びに作用効果は第1の実施形態と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】従来例を説明する図である。
【図2】本発明が実装させるピロー包装機の一例を示す図である。
【図3】本発明に係るセンターシール装置の第1の実施形態を示す図である。
【図4】本発明に係るセンターシール装置の第2の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0033】
10 ピロー包装機
11 包装機本体
12 フィルム供給装置
13 被包装物
14 被包装物搬送供給装置
21 筒状フィルム
21a フィルム重合端
25 センターシール装置
30 エンドシール装置
31 バーシーラー
32 上流側部位
33 下流側部位
34 熱電対
41 シーラー本体
41a 上流側部位
41b 下流側部位
42 補助部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続して供給される帯状フィルムを筒状に形成する手段と、その筒状に形成された筒状フィルムの重合端にシールを施すセンターシール装置と、そのセンターシール装置の下流側に配設され、前記筒状フィルムの幅方向にシール・カットを施すエンドシール装置とを備えた自動包装機に用いられる前記センターシール装置であって、
前記重合端を両側から挟み込む一対の棒状のバーシーラーを備え、
そのバーシーラーの前記筒状フィルムの進行方向上流側の容積よりも、進行方向下流側の容積を大きくしたことを特徴とするセンターシール装置。
【請求項2】
前記バーシーラーのシール面から反対面までの厚さを変えることで、前記進行方向下流側の容積を大きくするようにしたことを特徴とする請求項1に記載のセンターシール装置。
【請求項3】
前記バーシーラーは、直方体状のシーラー本体と、そのシーラー本体の下流側の側面に接続した金属製の補助部材と、を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のセンターシール装置。
【請求項4】
前記バーシーラーの下流側に熱電対を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のセンターシール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−23842(P2010−23842A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−183886(P2008−183886)
【出願日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【出願人】(000206093)大森機械工業株式会社 (138)
【Fターム(参考)】