説明

タイヤの構造要素にマーキングするステップを含むタイヤを製造する方法

本発明は、タイヤを製造する方法に関する。その方法は次のステップ:a)カーカス構造を提供し;b)前記カーカス構造の半径方向外部位置に未加工エラストマ材料からできている少なくとも1つの細長要素(24)を配置することによってタイヤの1つの構造要素を提供し;c)インクジェットマーキング装置(40)によって1つのマーキングをグリーンタイヤの構造要素に提供し;d)グリーンタイヤを成形キャビティに導入し;f)グリーンタイヤを硬化させるステップを含む。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタイヤを製造する方法に関する。
【0002】
特に、本発明は、インク印刷装置によって少なくとも1つのマーキングをタイヤの構造要素に施すステップを含むタイヤを製造する方法に関する。
【0003】
特に、本発明は、インク印刷装置によって少なくとも1つのマーキングをタイヤトレッドバンド、又はタイヤサイドウォール、又はその両方に施すステップを含むタイヤを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
タイヤ製造方法において、タイヤトレッドバンド又はタイヤサイドウォールに印刷されたマーキングを施すことは常識である。
【0005】
特に、タイヤ製造者又は自動車製造者がタイヤを正確に識別し、異なるタイヤが互いに間違われるのを回避することができるようにする、印刷された標示を、タイヤトレッドバンドに施すことは常識である。例えば、文字数字識別コードが一般にタイヤトレッドバンド外部表面に提供され、前記コードはタイヤに関する情報、例えばタイヤの大きさを含む。
【0006】
タイヤを正しく明白に識別することは、タイヤの製造工程中の非常に重要な側面である。なぜなら、同じように見えるタイヤが、異なるか又は全く異なる内部構造を装備し得、したがって、例えば異なる硬化サイクルを実行することが必要となるからである。
【0007】
したがって、識別コードの存在は、オペレータ―あるいは所定の自動化装置―が、所与のタイヤに対して、前記タイヤに対し設計される特定の作業動作(例えば、所定硬化時間継続する硬化サイクル)を正しく実行することを保証する。
【0008】
従来の製造方法において、タイヤ構造(すなわち構成)要素―例えば、カーカス構造、ベルト構造、トレッドバンド―は、独立して、タイヤ組み立て動作の前に大量に準備される半製品、すなわち、エラストマ材料の連続シートを―恐らくスチール又は繊維コードのような強化要素との組み合わせで―使用することによって造られる。
【0009】
前記の従来方法によれば、タイヤ構成要素毎に、製造工程は、所定エラストマシートを構築ドラム上で巻き、前記シートをドラムの円周に略等しい長さに切断(又はある場合には予備切断)し、前記シート長さ部の周方向対向端部を構築ドラム上で直接接合するステップを含む。
【0010】
最近では前記半製品の準備的な生産を排除又は少なくとも著しく減少させる製造方法に特別な関心が寄せられている。例えば、欧州特許第928,680号明細書―同出願者名義の―は、トロイダル支持体上でタイヤ構造要素を連続的に製造し、一緒に組み立てることによるグリーンタイヤの製造方法を開示している。詳しく言えば、タイヤは、トロイダル支持体上で帯状要素の軸方向に重なり合う及び/又は半径方向に重なり合う巻きによって製造され、前記帯状要素はエラストマ材料だけの帯状体であるか、又は典型的には繊維又は金属コード、又はゴム引き金属ワイヤ又はコードである、強化要素を埋め込んだエラストマ材料の帯状体である。
【0011】
前記他の方法によれば、トロイダル支持体は、自動化シーケンスを通じて、タイヤの特定の構築ステップがそれぞれの作業ステーションで行われる、複数の作業ステーション間で、好ましくは自動化システムによって、移動される。
【0012】
製造方法は、グリーンタイヤに所望トレッドパターンを付与できるように、グリーンタイヤを成形する連続ステップと、タイヤ自体を形成するエラストマ材料を硬化させることによって得られる所望の幾何学的形状をグリーンタイヤに付与できるように、グリーンタイヤを硬化させるステップとを含む。
【0013】
グリーンタイヤの成形及び硬化ステップは、得られるべきタイヤの外部表面の形状とその形状が一致する、加硫型内に画定された成形キャビティに、グリーンタイヤを導入することによって、及びグリーンタイヤの内周表面とトロイダル支持体との間に提供された拡散空間(diffusion interspace)(又は拡散間隙(diffusion gap))に加圧流体を導入することによって行われる。
【0014】
このようなタイヤ製造方法は、例えば、同出願者の名義の欧州特許第976,533号明細書に記載されており、それによれば、未加工エラストマ材料の成形キャビティの壁への押圧中に、半径方向の膨張が加圧流体導入の効果によってタイヤに与えられる。加圧流体導入は、トロイダル支持体に形成され、トロイダル支持体の外部表面で終端する供給チャネルによって行われることが好ましい。加圧流体導入中、タイヤは、成形キャビティの壁とトロイダル支持体の外部表面との間の、その円周内縁部で密封係合されるので、タイヤ自体の円周内縁部に拡散空間を画定することができる。グリーンタイヤを硬化させるのに必要な加熱量は、成形キャビティの壁を介して、及び拡散空間に導入される加熱流体によってグリーンタイヤに有利に提供される。前記加熱流体は、押圧ステップを実行するために使用された加圧流体であるか、又は前記加圧流体の少なくとも一部であることが好ましい。
【0015】
上述の欧州特許第928,680号明細書で開示されたタイヤ製造方法は、異なる大きさ及び/又は異なる内部構造(例えば、異なる数のカーカス又はベルトプライ、タイヤ構造の特定領域のエラストマ又は強化インサートの存在)を有するタイヤが、作業ステーションの適当な電子制御―所定シーケンスにしたがって連続的に動作する―と、同作業ステーションの大いなる製造柔軟性とのおかげで、同一プラント内での同時製造が可能となる。
【0016】
したがって、このようなプラント構成が異なるタイヤの製造を同時に実行できるので、連続的な成形及び硬化ステップにおける誤りを有利に回避できるように、組み立て動作の終了時に、グリーンタイヤ、特にそのトレッドバンドは印刷された標示を備えていることが必要となる。
【0017】
さらに、識別コードは、一般にタイヤの最終検査においても使用される。最終検査では、完成硬化タイヤの品質を評価するために、オペレータは、多数の検査―例えば、タイヤユニフォーミティ試験―が正しく設定され、実行されるようにするために、タイヤを正確に識別する必要がある。
【0018】
さらに、タイヤに提供された識別コードは、適当にそれらを保管し、続いて、同タイヤの配送を正しく実行する手段として、一般にタイヤ配送センタによっても使用される。
【0019】
上述の文字数字識別コードに加えて、タイヤトレッドバンドは、円周線(WDK線として技術者によって一般に識別される)を備えることも要求されることがよくあり、それらの色や位置がタイヤを明確に識別するために自動車製造者によって使用される。例えば、前記円周線は、タイヤの大きさ(例えば、公称断面高さと公称断面幅との間の比)、タイヤ速度種別、内部ブラダの存在(すなわち、タイヤがチューブレスタイヤのものであるかを示す)を示すために使用される。
【0020】
当業界で利用できる周知技術の中でも、タイヤのマーキングは、タイヤ表面と接触し、その上に所定識別コードを転写する印刷装置を使用することによって実行できる。例えば、このような印刷装置は複数のアームを有するホイールを備えることができ、各アームはタイヤ表面上に印字されるべき所与の文字を備える。ホイール回転中、各アームはインク容器からインクを取り出させるので、アームで支えられた文字にインクが浸透し、続いて、ホイール回転運動がインクの浸透した文字をタイヤ表面に接触させるので、コードの印字が行われる。
【0021】
米国特許第4,134,362号明細書は、液状着色材料をタイヤサイドウォールに塗布する装置を開示し、前記装置は、タイヤサイドウォールに向かって及びそれから離れるように移動可能なアプリケータを備えたホルダを含む。アプリケータは、タイヤサイドウォールに弾力的に付勢され、サイドウォールに重力式供給アプリケータから液状着色材料を塗布するアプリケータホイールを含む。
【0022】
インク噴射装置を利用する他のマーキング装置が知られている。
【0023】
例えば、英国特許第2,370,546号明細書は、タイヤのトレッドバンドに磨耗インディケータを提供するための成形及び硬化されたタイヤに作用するインク噴射装置の使用を開示している。詳しくは、前記文書は、タイヤトレッドのチャネル(タイヤトレッドバンドの溝)に挿入するためのプローブと、タイヤトレッドチャネルの側部にマーキングするためのプローブの側部から方向付けられたマーキングヘッドとを有するマーキング装置を開示する。使用時、プローブは、チャネルの底部表面に当たるように選択されたタイヤトレッドチャネルに挿入され、次にその装置はタイヤトレッドチャネルに沿って移動されてチャネルの側部にマーキングする。前記文書によれば、マーキングヘッドは、インクヘッド、好ましくはインクスプレーヘッドを有する。
【0024】
特開2001−149830号公報は、タイヤトレッドに色線をマーキングするためのマーキング装置を開示する。その装置は、様々な色を収容するタンクと洗浄液(すなわち、溶剤)を収容するタンクとを備え、様々な色を噴射するノズルは、各色がタイヤのトレッドに塗布された後に、前記洗浄液で洗浄される。前記文書は、長手方向に延びるトレッド上への様々な色線の塗布を開示し、示すが、前記トレッドは着色された線の形成中に複数の支持ロール上を移動するように表されている
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本出願者は、タイヤカーカス構造の半径方向外部の位置に未加工エラストマ材料からできている少なくとも1つの連続細長要素を配置することによって得られた、グリーンタイヤの構造要素に、マーキングを施す際に、幾つかの問題が生じることに気付いた。
【0026】
例えば、上述の欧州特許第928,680号明細書で開示されているように、このようなタイヤ製造方法によれば、例えばトレッドバンド又はタイヤサイドウォールが製造される場合、タイヤ構造要素は、互いに軸方向に隣接する周方向コイル状にエラストマ材料の少なくとも1つの細長(帯状)要素を巻くことによって、得られる。
【0027】
本出願者は、上述の製造方法において、タイヤ構造要素のマーキングが従来技術にしたがって印字することによって行われる場合、細長要素の巻きの存在が幾つかの問題の原因になることを観察した。
【0028】
実際のところ、構造要素の外部表面の不均一性は、細長要素の近接する巻きの部分的重複が原因である。前記不均一性は、グリーンタイヤにしか存在せず、それらがタイヤ成形及び硬化ステップ中に実質的に消えるので、完成タイヤの品質に悪影響を及ぼさない。
【0029】
本出願者は、構造要素に加わる―例えば、アプリケータホイールによって及ぼされるもの―いかなる圧力も細長要素の変形、ゆえに、構造要素の外形の望ましくない変形の原因となり、このことが完成タイヤの品質に悪影響するので、構造要素に少なくとも1つのマーキングを提供するステップが、タイヤ構造要素を形成する細長要素の巻きとのマーキング装置のいかなる直接的な接触も避けることによって行われなければならないことに気付いた。
【0030】
さらに、本出願者は、未加工ゴムの少なくとも1つの細長要素を組み立てることによって得られたタイヤ構造要素の外部表面上にアプリケータを押し付け、直接接触させることによって、アプリケータの押圧作用やそれに続く細長要素の変形が、インク―アプリケータを満たす―を、隣接する巻きの重複部分の下に浸透させる可能性があることに気付いた。このことは、細長要素の隣接する巻き(コイル)下へのインクの浸透が、未硬化エラストマ材料からできている前記巻きの接着不良の原因となり得るので、部分的な欠点となる。隣接巻き間の接着不良の結果、タイヤトレッドバンドの不均一性のような、予想される不良が完成タイヤに生じる可能性がある。
【0031】
さらに、細長要素の巻き間に閉じ込められたインクがかなり量で存在すると、タイヤ製造方法のさらなるステップにおける問題の原因となる。例えば、スウェリングの形成及び/又はタイヤの隣接構成要素からのトレッドバンドの剥離のような不良が、グリーンタイヤの硬化ステップにおいて起こり、その結果、完成タイヤが廃棄される原因となる、
【0032】
さらに、本出願者は、従来形の接触アプリケータによって細長要素の巻きで形成されるタイヤの構造要素にマーキングすることによる、マーキングの品質は、読みやすさに関し十分ではないことを観察した。その品質は、隣接細長要素の重複に起因する、構造要素の凸凹な外部表面によるのと、部分的浸透、ゆえに重複部分の下へのインクの消失によるのとの、両者の悪影響を受ける。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本出願者は、タイヤの構造要素が未加工エラストマ材料からできている少なくとも1つの細長要素を配置することによってタイヤカーカス構造上に直接製造され、組み立てられるタイヤ製造方法において、前記構造要素のマーキングを、インクジェットマーキング装置を使用することによって有利に実行できることを発見した。
【0034】
特に、本出願者は、グリーンタイヤが、上述の欧州特許第928,680号明細書で開示されているように、トロイダル支持体上で連続的にタイヤ構造構成要素の製造と組み立てを一緒に実行することによって得られるタイヤ製造方法において、インクスプレーによってタイヤ構造要素のマーキングが実行できることを発見した。
【0035】
さらに、本出願者は、インクジェットマーキング装置によりタイヤ構成要素にマーキングすることが、タイヤ組み立て動作前に独立して準備された半製品構成要素の組み立てが実行される、従来の製造方法ステップに関連して、少なくとも1つの方法ステップが少なくとも1つの細長要素を配置することによってエラストマ材料からできているタイヤ構成要素を製造することを含む、タイヤ製造方法でも、有利に使用できることを発見した。
【0036】
特に、本出願者は、前記タイヤ製造方法において―すなわち、従来の製造ステップが少なくとも1つの細長要素を配置することによるタイヤ構造要素の製造を含む少なくとも1つのステップと組み合わされる方法において―、タイヤ構造要素にマーキングを行うステップが高度な動作柔軟性をもって準備されなければならないことに気付いた。事実、前記タイヤ製造方法は、高度製造柔軟性を特徴とし、非常に小ロットのタイヤの製造にでも有利に使用できるので、本出願者は、マーキングのステップも、タイヤ構造要素に印字されるべきマーキングを速やかに且つ簡単に修正できるマーキング装置を使用することによって行われなければならないことに気付いた。
【0037】
本出願者は、インクジェットマーキング装置が電子的に制御され、さらに異なるロットのタイヤが製造されることになると直ちにその設定(例えば、印刷される文章の修正)をリアルタイムで変更できるおかげで、インクジェットマーキング装置が前記タイヤ製造方法のマーキングステップを実行するのに特に有利であることを発見した。
【0038】
本発明によるインクジェットマーキング装置による、少なくとも1つのマーキングを備えているタイヤ構造要素は、少なくともトレッドバンドであることが好ましい。
【0039】
あるいは、本発明によるインクジェットマーキング装置による、少なくとも1つのマーキングを備えているタイヤ構造要素は、少なくとも1つのサイドウォールであることが好ましい。
【0040】
あるいは、本発明によるインクジェットマーキング装置による、少なくとも1つのマーキングを備えているタイヤ構造要素は、トレッドバンドと少なくとも1つのサイドウォールとであることが好ましい。
【0041】
従来、インクジェット印刷装置は、インク容器(例えば、インクカートリッジ)、及びインクジェットのマトリクス(a matrix of inkjets)を備えている少なくとも1つのプリントヘッドを含み、各インクジェットは、微小液滴の形でインクを放出する微細放出ポート、例えば、ノズルを有する。
【0042】
一般に、ノズルにインクを供給する手段、ならびに、それぞれのインクジェットからのインク液滴の放出を調整するために、複数の電気作動式バルブ手段―各ノズルに1つの―が提供される。
【0043】
インクジェット印刷システムは、プリントヘッド毎に1つの、複数の制御装置によって電子的に制御されることが好ましく、各制御装置は、技術者によって操作される端末から受信されたデータを処理及び記憶するデータバンクと相互接続されたマイクロコンピュータを含む。各制御装置は、出力回路を有する。かかる出力回路は、マイクロコンピュータとそれぞれのプリンタヘッドと相互接続され、マイクロコンピュータ出力からデータを受信し、そのデータをプリントヘッドバルブ手段に適した信号に変換してノズルを作動させ、所望のマーキング、例えば、識別コードを印刷する。
【0044】
このようなインクジェットプリントヘッドを採用することによって高品質のマーキングを得るために、放出液滴の流量及び放出速度を可能な限り均一に保つことが望ましい。
【0045】
本発明の追加的な特徴や利点は、本発明によるタイヤ製造方法の幾つかの好ましい実施形態についての以下の説明からより明らかにされ、その説明は、非限定的な例として、添付図面を参照して行われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
図1は、従来のタイヤ製造方法で得られたカーカス構造2を備えるタイヤ1の部分断面図を示す。事実、カーカス構造2は、少なくとも1つのカーカスプライ2aを含み、カーカスプライ2aの対向側縁部は、通常ビードコアと称される、それぞれの輪状強化構造3の周りで、外部に折り返される。
【0047】
あるいは(実施形態は図示せず)、各カーカスプライ2aは、上述の欧州特許第928,680号明細書に開示されるように、その両端がビードコア3に一体的に関連付けられている。
【0048】
ビードコア3は、空気圧タイヤ1の内周縁部に沿って画定されたビード4内に封入され、そこで空気圧タイヤは、車輪の一部を形成するリム(図示せず)に係合する。
【0049】
タイヤ1は、カーカス構造2に対し軸方向対向位置に位置する一対のサイドウォール7を備える。
【0050】
タイヤ1はまた、カーカス構造2の半径方向外部位置にトレッドバンド6を備える。トレッドバンド6はエラストマ材料からできており、その内部に、硬化及び成形ステップの終了時に、隆起パターンがタイヤ接地用に形成される。図1において、トレッドバンド6は、タイヤトレッドパターンの複数のリブ及びブロックを画定する複数の溝11を備えている。
【0051】
タイヤ1は、カーカス構造2とトレッドバンド6との間に配置された、通常ベルト構造として知られている、強化構造5を備える。ベルト構造5は、強化コードを備えたゴム引き布の少なくとも2つの半径方向に重ね合わされた層8、9を含むことが好ましい。強化コードは、通常金属材料であり、帯状体ごとに互いに平行に、且つ隣接帯状体のコードと交差して(好ましくはタイヤの赤道面II−IIに対し対称に)配置される。ベルト構造5は、前記ベルト層8、9の半径方向外部位置に、実質的に周方向に配置された繊維又は金属コードの少なくとも1つの他の層10をさらに備えることが好ましく、前記コードはベルト層8、9に対し半径方向外部位置において、らせん及び同心状に巻かれる。
【0052】
図1で示された実施形態によれば、タイヤ1は、トレッドバンド6とベルト構造5との間に配置された適当なエラストマ材料の層12を備えている。層12は、トレッドバンド6とベルト構造5との間の接着力を改良する機能を有することが好ましい。
【0053】
最後に、チューブレスタイプ、すなわち空気内部ブラダを欠いた、タイヤにおいて、半径方向内部エラストマ材料13、すなわちタイヤ気密性を確実にする不透過性を有するライナが存在する。
【0054】
図2、3、4を参照するに、一般に図2及び3において参照記号16で示され、図4では参照記号17で示される、それぞれの作業ステーションが記載されている。作業ステーションは、トレッドバンド6を製造し、本発明による製造方法に従ってそれにマーキングを施すために提供される。
【0055】
図2に示された実施形態において、自動化作業ステーション16は、空気圧タイヤ製造用の従来の製造プラントに関連付けられる。前記従来形プラントはそれ自体が周知であるので詳細に示されない。
【0056】
このようなプラントにおいて、装置―それ自体周知であり、図示せず―は、例えば、製造ドラム18のような、略トロイダル構成と想定できる支持要素上で、カーカス構造2及びそれに関連付けられた輪状強化構造3を製造し、ならびにそれに続いてカーカス構造2に対し半径方向外部位置に、ベルト構造5を形成するために提供される。
【0057】
作業ステーション16は、コンベアベルト19又は他の適当な運搬手段の終端において画定されたピックアップ位置20から、トレッドバンド6の分配位置まで、カーカス構造2、輪状強化構造3及びベルト構造5を支える各ドラム18を持ち上げることを目的とした、好ましくは7軸を有する関節式の自動化アーム21を含む。
【0058】
図2において、作業ステーション16は、タイヤトレッドバンド6を製造するのに適している連続細長要素24―適当な大きさの断面を有する―を提供する押出機23の分配部材22をさらに含む。
【0059】
作業ステーション16及び図2を参照するに、タイヤ製造方法は、作業ステーション16の上流で行われる複数の準備ステップを含む。特に、輪状強化構造3及びベルト構造5を含むカーカス構造2は、構築中の空気圧タイヤの略トロイダル形状を想定し、ひいては決定するドラム18上で製造され、形成される。前記ドラム18は次にコンベアベルト19によってピックアップ位置20に運ばれる。
【0060】
次ステップにおいて、自動化アーム21は、トレッドバンド6を得ることを目的とした細長要素24の分配部材22において画定された分配位置にドラム18を位置決めする。
【0061】
このような分配位置において、自動化アーム21はドラム18をその回転軸X−X回りで回転させ、また上述の回転軸X−Xと実質的に平行な方向に沿う並進運動をドラムに与えることによって、分配部材22とドラム18との間の相対的移動を行う。
【0062】
ドラム18の回転及び並進運動と同時に、分配部材22は、例えば欧州特許第928,680号明細書又は同出願者名義の国際公開第03/070454号パンフレットで開示されているように、トレッドバンド6を形成できるようにベルト層5に対し半径方向外部位置に細長要素24を分配する。
【0063】
ドラム18の回転及び並進運動は、トレッドバンド6を画定できるように軸方向に重複され、及び/又は半径方向に重ね合わされた、複数のコイル又は巻きを形成するために、少なくとも1つの帯状細長要素の堆積を実行できるように、適当に駆動される。
【0064】
堆積ステップの終了時に、グリーンタイヤのトレッドバンド6には、インクジェットマーキング装置40を使用することによって、少なくとも1つのマーキングが提供される。
【0065】
図2に示された実施形態によれば、インクジェットマーキング装置40は、ホース43を介して加圧容器42に関連付けされるノズル41を含む。加圧容器42は、トレッドバンドに少なくとも1つのマーキングを提供するのに必要なインクを収容し、前記インクはノズル41によって加圧下で取り出される。
【0066】
図2の実施形態によれば、インクジェットマーキング装置40は、たった1つのノズル41を有するように示されている。しかしながら、インクジェットマーキング装置は、一般にノズル配列を備え、その数はタイヤ構造要素に転写されるべきマーキングの種類によっても決まる、少なくとも1つのプリントヘッドを有する。
【0067】
インクジェットマーキング装置は、文字数字識別コードと少なくとも1つの着色円周線のような、異なるマーキングをタイヤ構造要素に同時に提供するのに適していることが好ましく、インクジェットマーキング装置は、複数のプリントヘッドを備えている(各プリントヘッドはノズル配列を備えている)ことが好ましい。
【0068】
例えば、本発明の方法に従ってマーキングを実行するのに適当なインクジェットプリンタは、REA Electronik GmbH社製のRea−Jetプリンタである。
【0069】
図2の実施形態によれば、インクジェットマーキング装置40は、オペレータがマーキング装置の所望の設定をそれによって実行する制御パネル44をさらに備える。
【0070】
より詳しくは、トレッドバンド6のマーキングを実行するために、自動化アーム21はインクジェットマーキング装置40の近くにドラム18を位置決めする。続いて、自動化アーム21はドラム18をその回転軸X−X回りで回転させ、さらに前記回転運動と同時に、インクジェットマーキング装置40は、トレッドバンドに所望のマーキング、例えば、着色線又は識別コード又はそれらの両方を提供する。
【0071】
あるいは(実施形態は図示せず)、トレッドバンド堆積ステップの終了時に、自動化アーム21は、コンベア手段上でドラム18―グリーンタイヤを支える―を解放する。続いて、回転移動装置、例えば、マニピュレータは、コンベア手段からドラム18を掴み、ドラム18をインクジェットマーキング装置40の近くに位置決めするので、タイヤトレッドに所望のマーキングを提供するステップが、上述のように実行できる。
【0072】
マーキングステップの終了時において、本発明による製造方法は、成形及び硬化ステップが実行される前に完成グリーンタイヤを保管するステップを包含できる。
【0073】
あるいは、マーキングステップの終了時に、ドラム18で支えられたグリーンタイヤは、プラントの次の作業ステーション、例えば、成形及び硬化作業ステーションに運ばれる―それ自体が周知で、図示されない方法で―。
【0074】
本発明の方法の前の実施形態の変形によれば、前記実施形態は図3に示されており、ベルト構造5がその上で組み立てられる、略円筒状補助ドラム18’が使用される。補助ドラム18’は前に示されたドラム18と実質的に同じように移動される。
【0075】
より正確には、補助ドラム18’は、押出機23の分配部材22の近くに位置決めされ;続いて、エラストマ材料の細長要素24は、ベルト構造5上に分配部材22によって分配され、好ましくはトレッドバンド6を形成できるように、分配部材22と補助ドラム18’との間の相対的移動を実行する。
【0076】
続いて、補助ドラム18’はインクジェットマーキング装置40の近くに位置決めされて、図2の実施形態を参照して開示されたように、マーキングがタイヤトレッドバンドに提供される。
【0077】
トレッドバンド6の堆積の終了時に、ベルト構造―トレッドバンドアセンブリは、異なる製造ドラム上で製造されているタイヤの残りの構成要素に関連付けられる。したがって、グリーンタイヤの最終組み立て及びその次の形成は、成形され、硬化されるのに適している完成グリーンタイヤを得ることができるようにする。
【0078】
本発明による方法のこれらの好ましい実施形態(図2及び3で示された)は、空気圧タイヤを構成する半製品が少なくとも部分的にその上で形成される、少なくとも1つの製造ドラムを利用して、従来形の生産ラインを活用したいときに有利で効果的な用途があり、前記従来形の生産ラインは、トレッドバンドを製造するための最終自動化作業ステーションと一体化される。
【0079】
図4に示された実施形態において、空気圧タイヤ1のトレッドバンドを製造することを目的とした作業ステーションは、一般に参照記号17で示される。
【0080】
作業ステーション17は、空気圧タイヤを製造するか、又は空気圧タイヤの生産サイクルで予測される作業動作の一部を実行するための高度自動化プラントに関連付けられるが、前記プラントは詳細に示されない。このような製造方法についての詳細は、例えば、上述の欧州特許第928,680号明細書に記載されている。
【0081】
前記方法によれば、空気圧タイヤ1の異なる構造構成要素の製造は、実質的に空気圧タイヤの内部構成に従う形状にされる外部表面28a、28bを有する、略トロイダル状で、好ましくは硬質の、支持体28上で直接的に行われる。
【0082】
このようなプラント内に、自動化作業ステーション(図4に示されず)は、輪状構造3を有するカーカス構造2をトロイダル支持体28上で製造するため、及びカーカス構造2に対し半径方向外部位置における、ベルト構造5の次の形成用にも存在する。
【0083】
作業ステーション17は、台31の2つの支持アーム36、37又は他の適当な支持手段の端部で画定されたピックアップ位置30から、トレッドバンド6の分配位置まで、カーカス構造2、輪状強化構造3及びベルト構造5を運ぶ各支持体28を持ち上げることを目的とした、それ自体周知で、参照記号29で示された、好ましくは7軸の関節式の自動化アームを備える。
【0084】
より詳しくは、トレッドバンド6の分配位置は、トレッドバンド6を得るための少なくとも1つの連続細長要素(図4に示さず)を提供する押出機34の分配部材35において画定される。
【0085】
自動化アーム29の他の構造的及び機能的細部については、例えば、同名義人の国際公開第00/35666号パンフレットに記載されている。
【0086】
上述の作業ステーション17及び図4を参照して、本発明に従って空気圧タイヤを製造する方法の他の好ましい実施形態を以下で説明する。
【0087】
詳細には、前記方法は、複数の自動化ステーションによって作業ステーション17の上流で実行される複数の準備ステップを含み、自動化ステーションは、ピックアップステーション30に連続的に運搬される―トロイダル支持体28で支えられて―カーカス構造2、輪状強化構造3及びベルト構造5の製造に供される。
【0088】
次ステップにおいて、自動化アーム29は、トレッドバンド6を形成することを目的とした細長要素を提供する分配部材35において画定された分配位置の近くにトロイダル支持体28を位置決めする。
【0089】
このような分配位置において、自動化アーム29は支持体28をその回転軸X−X回りで回転させ、さらに上述の回転軸X−Xと実質的に平行な方向に沿う並進運動を支持体28に与えることによって、分配部材35と支持体28との間の相対的移動を行う。
【0090】
支持体28の回転及び並進運動と同時に、分配部材35は、トレッドバンド6を形成できるようにベルト層5に対して半径方向外部位置に細長要素を―押出機34によって―分配する。
【0091】
細長要素の分配は、トレッドバンド6を画定できるように軸方向に横並びで配置された及び/又は半径方向に重ね合わされた複数のコイルを形成することによって行われることが好ましい。
【0092】
次ステップにおいて、自動化アーム29は、所望のマーキングが図2及び3の実施形態を参照して説明された順序ステップにしたがってタイヤトレッド上に塗布されるように、インクジェットマーキング装置(図4に示さず)の近くに支持体28を位置決めする。
【0093】
トレッドバンド堆積ステップの終了時に、グリーンタイヤは、支持体28をプラントの次作業ステーション、例えば、成形及び硬化作業ステーションに運ぶことによって完成される。
【0094】
本発明による方法のこの異なる好ましい実施形態(図4に示された)は、例えば、複数の自動化作業ステーションにより、製造される空気圧タイヤ上に個々の構成要素を所定順序にしたがって直接付着させることで、それらを製造できるプロセスソリューションを採用することによって、半製品の製造や保管を最小限に抑えるか、又はできれば排除可能にする生産技術を利用したいときに、特に有利で効果的な用途がある。
【0095】
本発明の製造方法は、従来技術と比べて幾つかの大きな利点がある。
【0096】
まず初めに、インクジェット印刷システムが非接触方法であるので、本発明による方法によるマーキングステップは、圧力によって細長要素―タイヤ構成要素を形成する―が変形される原因にならず、ゆえに上述の欠点を回避できる。
【0097】
第2に、インクジェット印刷システムは、微小液滴の形の制御された量のインクが外部表面と実質的に垂直である方向に従ってタイヤ構造要素の外部表面に到達することを可能にする。インクジェット印刷システムが非接触方法であるということと組み合わせて、この態様は、インクの浸透が、マーキングされるタイヤ構造要素を形成する細長要素の巻きの下で起こることを回避する。さらに、スプレー技術や、タイヤ構造要素上に転写できる制御されたインク量は、タイヤの不連続マーキングを実行するのに特に有利となり、前記スプレー技術は、インク液滴がタイヤに誤って塗布されることを回避する。
【0098】
さらに、インクジェット印刷システムが非接触方法であるおかげで、マーキングが、例えば、タイヤ構造要素を形成する細長要素の隣接巻きの重複領域のようなタイヤ構造要素の外部表面上にある凹凸にもかかわらず、効果的且つ確実に実行される。したがって、本発明による方法は、コード又は線の場合の両方の場合において、タイヤ構造要素上に提供されるべき高品質のマーキングを確実にする。
【0099】
さらに、インクジェット印刷システムは、タイヤ製造方法に高い柔軟性を与えることにさらに寄与する。事実、プリントヘッドのノズルの電子制御のおかげで、マーキング、例えば、印刷されるべき文字、文書の大きさ及び/又は書式、2つの連続マーキング間の所定パス、マーキング色を、簡単且つ迅速に修正することが可能である。これらの変更は、タイヤ製造方法を実行する責任のある技術者によって操作される端末によってノズルの設定又はそれらの一部を修正することによって実行できる。したがって、印刷システムの重要な構造的修正―例えば、上述のマーキングアプリケータのような印刷装置の交換―が回避される。
【0100】
さらに、タイヤ構造要素のマーキングが好ましくはタイヤ構造要素を形成する細長要素の堆積ステップに続いて実行されるので、特にタイヤ構造要素がタイヤトレッドバンドの場合、マーキングステップは、エラストマ材料が実質的に温かいうちに行われる。前記態様は、エラストマ材料が保有する熱がインク溶剤の蒸発に寄与し、そのためインクがエラストマ材料に強く接着できるという理由で、特に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明による方法で得られた空気圧タイヤの部分断面図である。
【図2】本発明の方法に従って空気圧タイヤのトレッドバンドを製造する自動化作業ステーションの部分概略平面図である細部拡大断面図を示す。
【図3】図2に示された方法の他の実施形態に従って空気圧タイヤのトレッドバンドを製造する自動化作業ステーションの概略平面図である。
【図4】実質的に硬質のトロイダル支持体を利用する本発明の方法に従って空気圧タイヤのトレッドバンドを製造する自動化作業ステーションの概略斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ(1)を製造する方法であって:
・少なくとも1つの輪状強化構造(3)に関連付けられた少なくとも1つのカーカスプライ(2a)を有するカーカス構造(2)を提供し;
・前記カーカス構造(2)の半径方向外部の位置に未加工エラストマ材料からできている少なくとも1つの細長要素(24)を配置することによってグリーンタイヤの少なくとも1つの構造要素(6;7)を提供し;
・インクジェットマーキング装置(40)によってグリーンタイヤの前記少なくとも1つの構造要素に少なくとも1つのマーキングを提供し;
・グリーンタイヤを成形キャビティに導入し;
・グリーンタイヤを硬化させるステップを含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの構造要素がタイヤトレッドバンドである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの構造要素がタイヤサイドウォールである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの構造要素がタイヤトレッドバンド及びタイヤサイドウォールである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記カーカス構造(2)の半径方向外部の位置にベルト構造(5)を提供するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの構造要素(6;7)を提供するステップが少なくとも1つの細長要素(24)を巻くことによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
巻きステップが、軸方向に横並びで配置された、及び/又は半径方向に重ね合わされた複数のコイルを形成するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
カーカス構造(2)を提供するステップが製造ドラム(18)上で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ベルト構造(5)を提供するステップが製造ドラム(18)上で又は補助ドラム(18’)上で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記製造ドラム(18)又は前記補助ドラム(18’)を分配部材(22)の近くに位置決めするステップをさらに含む、請求項8あるいは9に記載の方法。
【請求項11】
前記分配部材(22)によって少なくとも1つの細長要素(24)を分配するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
分配のステップが、分配部材(22)と製造ドラム(18)又は補助ドラム(18’)との間の相対的な移動を行ないながら実行される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
分配のステップが、製造ドラム(18)又は補助ドラム(18’)をその回転軸(X−X)回りで回転させながら実行される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
分配部材(22)と製造ドラム(18)又は補助ドラム(18’)との間の相対的移動が製造ドラム(18)又は補助ドラム(18’)にその回転軸(X−X)と実質的に平行な方向に沿う並進運動を与えることによって行われる、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
製造ドラム(18)又は補助ドラム(18’)をインクジェットマーキング装置(40)の近くに位置決めするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの構造要素(6;7)に少なくとも1つのマーキングを提供するステップが、製造ドラム(18)又は補助ドラム(18’)をその回転軸(X−X)回りで回転させながら実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
カーカス構造(2)を提供するステップが、トロイダル支持体(28)上でカーカス構造(2)を製造し、組み立てるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
ベルト構造(5)を提供するステップが、トロイダル支持体(28)上でベルト構造(5)を製造し、組み立てるステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項19】
トロイダル支持体(28)が実質的に硬質である、請求項17あるいは18に記載の方法。
【請求項20】
前記トロイダル支持体(28)を分配部材(35)の近くに位置決めするステップをさらに含む、請求項17あるいは18に記載の方法。
【請求項21】
前記分配部材(35)によって少なくとも1つの細長要素を分配するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
分配のステップが、分配部材(35)とトロイダル支持体(28)との間の相対的な移動を行ないながら実行される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
分配のステップが、トロイダル支持体(28)をその回転軸(X−X)回りで回転させながら実行される、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
分配部材(35)とトロイダル支持体(28)との間の相対的移動が、トロイダル支持体(28)にその回転軸(X−X)と実質的に平行な方向に沿う並進運動を与えることによって行われる、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
インクジェットマーキング装置(40)の近くにトロイダル支持体(28)を位置決めするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの構造要素(6;7)に少なくとも1つのマーキングを提供するステップが、トロイダル支持体(28)をその回転軸(X−X)回りで回転させながら実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
インクジェットマーキング装置(40)が少なくとも1つのプリントヘッドを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
プリントヘッドが少なくとも1つのノズル(41)を備えている、請求項27に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2007−523760(P2007−523760A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−512155(P2005−512155)
【出願日】平成15年12月12日(2003.12.12)
【国際出願番号】PCT/EP2003/014119
【国際公開番号】WO2005/058588
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(598164186)ピレリ・タイヤ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ (123)
【Fターム(参考)】