説明

タイヤを構築するための方法およびプラント

中心体(4)に対して両側から軸方向に突出する支持軸(5)を有する少なくとも1つの形成ドラム(2)を用いることを含む、車両ホイール用タイヤを構築するためのプラントが開示されている。ハンドリング装置(7)は、形成ドラム(2)に係合するように適合されているとともに、少なくとも1つのロード/アンロード場(8a、8b、8c)と形成ドラム(2)に対して少なくとも1つの加工作業を行うために設けられた作業場(3a、3b)との間で形成ドラム(2)を搬送するように適合されている。ハンドリング装置(7)は、支持軸(5)の端部(5a、5b)の各々の近傍において支持軸(5)に各々係合する少なくとも2つのグリップ部材(14)を担持したグリップアセンブリ(11)と、前記少なくとも1つの加工作業が作業場(3a、3b)において行われている間に形成ドラム(2)を回転駆動させるための、前記グリップ部材(14)の少なくとも一方に関連付けられた少なくとも1つのモータ(25)とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤを構築するための方法およびプラントに関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、最終製品を得るための硬化サイクルに後に供される、グリーンタイヤを構築するために用いられる方法および設備に関わる。
【背景技術】
【0003】
車両ホイール用タイヤは、一般に、通例「ビード」として識別される領域に一体化されたそれぞれの環状係止構造に係合するそれぞれ対向するエンドフラップを有する少なくとも1つのカーカスプライを含むカーカス構造を含み、かかる係止構造は、それぞれのリム上で、タイヤの所謂「装着径」に実質的に対応する内径を有する。
【0004】
互いにおよびカーカスプライ上に径方向に重なる関係に載置され、交差した配向を有するおよび/またはタイヤの円周延在方向に対して実質的に平行な繊維または金属の補強コードを有する、1つ以上のベルト層を含むベルト構造が、カーカス構造に関連付けられている。トレッドバンドが径方向外側の位置においてベルト構造に付与され、かかるトレッドバンドも、タイヤを構成する他の半完成品と同様にエラストマ材料で作製されている。
【0005】
加えて、エラストマ材料のそれぞれの側壁が軸方向外側の位置においてカーカス構造の側面に付与され、各々、トレッドバンドの側縁の一方からビードへのそれぞれの環状係止構造の付近まで延在している。「チューブレス」タイプのタイヤでは、通例「ライナ」と呼ばれる気密被覆層が内側のタイヤ表面を覆っている。
【0006】
カーカス構造およびベルト構造は、一般に、それぞれの作業ステーションにおいて互いに別々に作製され、次いで相互に組み立てられる。
【0007】
それぞれのコンポーネントの組み立てによりグリーンタイヤを構築した後、エラストマ化合物の架橋によりタイヤの構造的安定性を確立させるとともに、所望されるトレッドパターンおよびタイヤの側壁に可能性のある独特なグラフィックマークを押印することを目的として、一般に、硬化およびモールド成形処理が行われる。
【0008】
同じ出願人による例えば国際公開第01/36185号パンフレットに開示されているように、好適に成形されたトロイダル成形支持体上に複数の基本コンポーネントを順次載置することにより、構造的タイヤ要素がトロイダル成形支持体上に製造される生産方法が既知であり、かかるコンポーネントは、例えば、特にカーカスおよびベルト構造を作製する際に用いられる、ゴム被覆された個々のコードまたはストリップ状要素の形態に平行にまとめられた適切なサイズに切断されたコードと、特に例えばトレッドバンド、側壁、ライナ、フィラ、補助支持インサートなどのタイヤの他の構造的要素を作製するために用いられる、エラストマ材料の連続伸長要素とで構成されている。
【0009】
前記国際公開第01/36185号パンフレットおよびやはり同じ出願人による国際公開第00/35666号パンフレットによれば、基本コンポーネントは、形成支持体がロボット化アームにより形成支持体から同軸的に突出するシャンクにおいて張り出した状態で支持されている間に、形成支持体に付与され、形成支持体上で好適に配置される。ロボット化アームは、トロイダル支持体をその軸心周りに回転させ、コンピュータ上で予め設定された所定の配設スケジュールに基づいて基本コンポーネントの制御された配置を確立させるための押出機または他の分配装置の前方にトロイダル支持体を好適に移動させる。
【0010】
同じ出願人による国際公開第2009/040594号パンフレットは、タイヤを生産するためのプラントおよび方法を開示しており、かかる方法は:a)少なくとも1つのカーカス構築ラインにおいて、第1の構築ドラム上にグリーンタイヤのカーカス構造を形成するステップと;b)少なくとも1つのクラウン構造構築ラインにおいて、補助ドラム上にクラウン構造を形成するステップと;c)加工対象タイヤのための少なくとも1つの組立および成形ステーションにおいて、カーカス構造をクラウン構造に連結するように、カーカス構造をトロイダル形状に成形するステップと;を含む。組立および成形ステーションの動作は、カーカス構築ラインおよびクラウン構造構築ラインの動作に同期されている。各カーカス構造は、少なくとも成形ステップの完了までそれぞれの構築ドラムに係合したままである。構築されたタイヤは、組立および成形ステーションから分離された硬化およびモールド成形ラインにおいてモールド成形および硬化される。ロボット化アームにより、構築ドラムのカーカス構築ラインから組立および成形ステーションへの搬送、ならびに補助ドラムのクラウン構造構築ラインから組立および成形ステーションへの、また、クラウン構造構築ラインに沿って設けられた異なる作業ステーション間での搬送が行われる。
【0011】
やはり同じ出願人による国際公開第2009/128046号パンフレットは、それぞれの構築ラインにおいて以前に製造されたカーカススリーブとアウタースリーブとが相互に連結される組立ステーションを含むプラントを記載している。組立ステーションには、クラウン構造構築ラインにおいて以前に形成されたアウタースリーブを担持する補助ドラムと、カーカス構築ラインにおいて形成されたカーカススリーブを担持する構築ドラムとに交互に連結することが可能な係合装置が一体化されている。
【0012】
これらの係合装置は、それぞれの構築ドラム/補助ドラムから対向側に突出するドラム支持軸の第1端と第2端とにそれぞれ係合するように設計された電動チャックとフットストックとを含む。
【0013】
アウタースリーブは、係合装置に以前に関連付けられた補助ドラムから取り上げられ、次いで、補助ドラムに代わりそれぞれの係合装置に関連付けられた構築ドラムにより担持されたカーカススリーブに連結される。
【0014】
フォーク形状の端部を担持されたロボット化アームにより、カーカス構築ラインから組立ステーションに設けられた係合装置への構築ドラムの搬送が行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
出願人は、昨今、高い動作柔軟性および高い品質レベルを維持しながら、特に国際公開第2009/040594号パンフレットおよび国際公開第2009/128046号パンフレットに記載された種類の方法およびプラントの日々の生産性を増加させることを試みてきた。
【0016】
しかし、出願人は、例えば前記文献により考案された方法およびプラントは、いくつかの生産状況において、特に、構造的に複雑な形成ドラム、すなわち、伸張および収縮機構が設けられた、ならびに/または、形成ドラムの重量および/もしくは作業中に前記ドラムに印加される応力が重要な値となる特定の作業ステップにおいてタイヤのいくつかの部品を支持するための軸方向延在アクセサリが装備された、ドラムの使用が要求される場合において、適さないようであることを確認した。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この状況において、加工作業およびそれぞれの作業ステーションからおよびそれぞれの作業ステーションへの搬送が行われているときに、形成ドラムをその支持軸の両端において同時に支持することが有益である、というのが出願人の見解である。
【0018】
出願人は、加えて、作業場において加工作業を行うため、形成ドラムをその対向端において安定的に保持するとともに回転駆動させることを可能にするために要求される時間を短縮することが必要であることに気が付いた。
【0019】
出願人は、最後に、形成ドラムの支持軸の対向端の係合と同時に形成ドラム自体を回転駆動するためモータを軸に連結することを通じて、前記対向端に同時に到達および係合することが可能なハンドリング装置を用いることにより、形成ドラムに作業場において加工作業を行う準備を整えさせるためと、ドラム自体をロード/アンロード場において解放するためとの両方に要求される時間に関して、著しい短縮が達成可能であることを見出した。
【0020】
より詳細には、第1の態様において、本発明は:
−加工対象タイヤを担持するように設計された形成ドラムの中心体に対して対向側から軸方向に突出する支持軸の両端部の近傍において、少なくとも1つのハンドリング装置により前記形成ドラムに係合するステップと;
−少なくとも1つのロード/アンロード場と形成ドラムに対して少なくとも1つの加工作業を行うように設計された作業場との間で前記形成ドラムを搬送するステップと;を含み、
支持軸の前記端部の少なくとも一方は、前記少なくとも1つの加工作業が作業場において行われている間に形成ドラムを回転させるための駆動部である、タイヤを構築するための方法に関する。
【0021】
これにより、ロボット化アームがロード/アンロード場から形成ドラムを取り上げる準備が整う瞬間と、作業場自体における形成ドラムに対する加工ステップの実行が実際に開始される瞬間との間に介在する時間の短縮が可能になると出願人は考える。また、作業場における加工作業の実行が終わる瞬間と、作業場に関連付けられた排出場において形成ドラムが解放される瞬間との間に介在する時間も短縮される。
【0022】
第2の態様において、本発明は:
−中心体に対して対向側から軸方向に突出する支持軸を有する少なくとも1つの形成ドラムと;
−形成ドラムに対して少なくとも1つの加工作業を行うための少なくとも1つの作業場と;
−形成ドラムに係合するとともに、作業場に連動する少なくとも1つのロード/アンロード場と前記作業場との間で形成ドラムを搬送するように設計された少なくとも1つのハンドリング装置と;を含み、
ハンドリング装置は:
−支持軸の端部の各々の近傍において支持軸に各々係合する少なくとも2つのグリップ部材を担持したグリップアセンブリと;
−前記少なくとも1つの加工作業が作業場において行われている間に形成ドラムを回転駆動させるための、前記グリップ部材の少なくとも一方に関連付けられた少なくとも1つのモータと;を含む、車両ホイール用タイヤを構築するためのプラントに関する。
【0023】
本発明は、前記態様の少なくとも一方において、以下で説明する好適な特徴の1つ以上を有することが可能である。
【0024】
支持軸の前記端部の前記少なくとも一方は、支持軸の係合と同時にモータに接続される。
【0025】
加工作業の実行中、形成ドラムは、前記ハンドリング装置により作業場において操作される。
【0026】
従って、前記形成ドラムを回転駆動させるステップと同時に、形成ドラム上に付与された基本コンポーネントの制御された配置を確立させることが可能である。例えば、作業場において動作する押出機により供給される連続伸長要素は、予め設定された幾何学パターンに従って、相互に接近しておよび/または重ねて配設された巻線状に形成ドラム上に配置することが可能である。
【0027】
形成ドラムの係合は、支持軸の端部の各々を、支持軸を回転可能に保持するための、互いに近付くように移動させることが可能な第1の顎部と第2の顎部との間に係合させるステップにより行われる。
【0028】
この解決策により、異なる作業場を削減された空間に配置することを可能にするように、構築ドラム周りの嵩を制限することができる。
【0029】
端部の前記第1および第2の顎部の間への係合は:
−開放状態にある互いから離間された顎部の間に前記端部を挿入するステップであって、前記挿入は、支持軸に対して径方向に行われる、ステップと;
−顎部を互いに近付くように開放状態から閉鎖状態に移動させるステップと;を含む。
【0030】
近付くように移動させる前記ステップと同時に、前記少なくとも一方の端部の動作に応じて形成ドラムを回転駆動させるための運動伝達ユニットが、支持軸に動作的に接続される。
【0031】
これらの好適な解決策も、軸方向の嵩および構築ドラムのグリップ速度を制限するために有益なようである。
【0032】
支持軸の端部の係合は、前記第1および第2の顎部により回転可能に担持された相互に接近可能な第1および第2の回転ブッシュの間における前記端部の少なくとも一方の閉じ込めを含む。
【0033】
従って、形成ドラムを回転駆動させるステップ後の支持軸と顎部との間の摩擦および摩耗現象を低減することが可能である。
【0034】
加工作業が作業場において完了したとき、形成ドラムは、前記ロード/アンロード場において:
−第1の部分が第1の顎部により担持されるとともに第2の部分が第2の顎部により担持される停止位置に回転ブッシュをロックするステップと;
−支持軸を回転ブッシュから係合解除させるため、顎部と前記第1および第2の部分とを離れるように相互に移動させるステップと;により解放される。
【0035】
顎部の開放と同時に装着解除可能なブッシュ部分を相互に離れるように移動させるステップにより、形成ドラムを容易に係合解除することができる。
【0036】
顎部を互いから離れるように移動させるステップに続いて、運動伝達ユニットが支持軸から接続解除される。
【0037】
従って、運動伝達ユニットおよび関係付けられたモータは、顎部を互いに近付くように閉鎖状態に移動させるステップ後に顎部が形成ドラムを回転駆動させる準備が整っているように、顎部が開放状態であっても常に回転ブッシュに係合したままであることが可能である。
【0038】
回転ブッシュの回転に続いて回転運動が支持軸に伝達されるように、顎部を互いに近付くように移動させるステップと同時に、回転ブッシュが支持軸に対して回転ロックされる。
【0039】
従って、追加のコンポーネントに頼ることなく、回転ブッシュを利用して運動を形成ドラムに伝達することが可能である。
【0040】
ハンドリング装置は、前記少なくとも1つの加工作業が行われている間に形成ドラムを前記作業場において移動させるためのロボット化アームを含む。
【0041】
各グリップ部材は、第1の顎部および第2の顎部を含み、かかる第1の顎部および第2の顎部は、それらが互いから離間されることで支持軸を径嵌合方向に(in a raidal fitting direction)受容する開放状態と、それらが互いに近付くように移動されることで支持軸を回転可能に保持する閉鎖状態との間で相互に移動可能である。
【0042】
好ましくは、前記モータの動作に応じて形成ドラムを回転駆動させるための、前記顎部の一方により動作的に担持されるとともに支持軸に動作的に接続可能な少なくとも1つの運動伝達ユニットが設けられる。
【0043】
運動伝達ユニットは、顎部の開放状態および閉鎖状態において、それぞれ、支持軸から接続解除および支持軸に動作的に接続されているようである。
【0044】
前記グリップ部材の少なくとも一方は、支持軸に回転可能に係合するための回転ブッシュを含む。
【0045】
回転ブッシュは、グリップ部材の周りに円周方向に配置されるとともにグリップ部材に回転可能に係合するローラにより回転可能に担持されている。
【0046】
より詳細には、回転ブッシュは、少なくとも第1の顎部により回転可能に担持された第1連のローラと第2の顎部により回転可能に担持された第2連のローラとにより回転可能に担持されている。
【0047】
それぞれ前記第1連および第2連のローラに属するローラは、円周配置方向に沿って互いに追従する。
【0048】
前記回転ブッシュは、互いに近付くように移動させることが可能な少なくとも第1の部分と第2の部分とに直径方向に分割されている。
【0049】
好ましくは、第1の部分が第1の顎部により担持されるとともに第2の部分が第2の顎部により担持される停止位置に回転ブッシュをロックするための装置が設けられる。
【0050】
運動伝達ユニットは、前記モータの動作に応じて前記回転ブッシュを回転駆動させるため、前記モータと回転ブッシュとの間に動作的に設けられる。
【0051】
運動伝達ユニットは、回転ブッシュ上を部分的に通過する少なくとも1つの駆動ベルトを含む。
【0052】
駆動ベルトは、第1のプーリと第2のプーリとの周りに動作的に係合された内歯と、ブッシュの外側に設けられた接合歯に係合する関係の外歯とを有する。
【0053】
好ましくは、モータおよび運動伝達ユニットは、グリップ部材の一方のみに関連付けられ、他方のグリップ部材は、ローラ上に空転するように装着されている回転ブッシュを有する。
【0054】
また、回転ブッシュの回転に続いて回転運動が支持軸に伝達されるように、回転ブッシュを支持軸に対して回転ロックするための要素も設けられる。
【0055】
回転ロックするための前記要素は、前記回転ブッシュおよび支持軸の一方から径方向に突出する、前記回転ブッシュおよび支持軸の他方に設けられた嵌合シートに挿入するための駆動ピンを含む。
【0056】
好ましくは、駆動ピンは、回転ブッシュが停止位置にあるときに顎部の相互接近方向に対して平行に配向される。
【0057】
さらなる特徴および利点は、本発明のいくつかの好適であるが排他的でない実施形態の詳細な説明からさらに明らかになろう。この説明は、例示のみのために提供される、下記の添付図面を参照して以下で提示する。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明によるタイヤを構築するためのプラントの上面図である。
【図2】ロード/アンロード場における形成ドラムの係合中における、当該プラントの一部であるグリップアセンブリを概略的に示す。
【図3】顎部が開放状態にある図2のグリップアセンブリの側面図である。
【図4】形成ドラムが回転駆動されている間における顎部が閉鎖状態にある図2のグリップアセンブリの側面図である。
【図5】図4の線V−Vに沿って切り取られた図2のグリップアセンブリの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
添付図面を参照して、タイヤを構築するためのプラントの一部である作業エリアを全体として参照番号1により識別し、プラントのうち、本発明の目標にとって重要な部分のみを示す。1つ以上の形成ドラム2を、形成ドラムの各々に対してタイヤを構築するためのそれぞれの加工作業を行うことが意図された、1つ以上の作業ステーションを含む構築ラインに沿った所定の経路において移動させる。
【0060】
図1の例において、それぞれ隣接した第1の作業場3aおよび第2の作業場3bが示されている。第1の作業場3aおよび第2の作業場3bは、それぞれの加工対象タイヤを構築することを目標とする所定の加工作業を行うため、それぞれの形成ドラム2に対して各々同時に機能する。構築ラインに沿った前記第1および第2の作業場3a、3bの上流および/または下流に、さらなる作業場を設けることが可能である。
【0061】
各形成ドラム2は、加工対象タイヤを支持するように設計された中心体4と、形成ドラムの取り上げおよび移動を可能にするための、中心体4に対して両側に同軸的に突出する支持軸5とを有する。
【0062】
各加工対象タイヤは、1つ以上のカーカスプライ、ビードに対する環状補強構造、1つ以上のベルト層、トレッドバンド、および側壁などのいくつかの異なるコンポーネントを配設および/またはハンドリングすることによりそれぞれの形成ドラム2上に直接形成される。各コンポーネントは、硬化処理に供される完成したグリーンタイヤが得られるまで、好ましくは、以前に載置されたコンポーネントに加えて形成ドラム2の中心体4上に直接形成され、および/または、それぞれの作業場3a、3bにおいて行われる所定の加工作業に従って好適にハンドリングされる。
【0063】
図1の例において、作業場3a、3bの各々は、以下でより明らかにするように、形成ドラム2上に生のエラストマ材料の連続伸長要素を供給するように設計された押出機6a、6bを含む。
【0064】
代替として、1つ以上の作業場3a、3bは、個々のコードもしくはゴム被覆されたストリップ状要素の形態にまとめられた適切なサイズに切断されたコード、ならびに他の種類の基本コンポーネントおよび/または半完成品など、他の種類のコンポーネントを供給するための異なる分配ユニットを有することが可能である。
【0065】
少なくとも1つのハンドリング装置7は、少なくとも1つのロード/アンロード場8a、8b、8cとロード/アンロード場が連動する作業場3a、3bとの間で形成ドラム2を搬送するため、各形成ドラム2に係合するように適合されている。
【0066】
図示の例において、第1のロード/アンロード場8a、第2のロード/アンロード場8b、および第3のロード/アンロード場8cが設けられ、かかるロード/アンロード場の各々は、例えば支持構造9を含み、かかる支持構造9は、中心体4のそれぞれ対向する側において中心体4に隣接する支持軸5に対して機能する2つのコラム10により形成ドラム2を支持するように適合されている。
【0067】
ハンドリング装置7は、好ましくは、作動ユニット12により動作的に担持されたグリップアセンブリ11を含む。
【0068】
グリップアセンブリ11は、支持軸5のそれぞれ対向する端部5a、5bにおいて形成ドラム2に係合するように適合されている。作動ユニット12は、グリップアセンブリ11に対して作用して形成ドラム2を空間的に移動させることで、形成ドラム2をロード/アンロード場8a、8b、8cから、およびロード/アンロード場8a、8b、8cに搬送し、および加工作業の実行中に作業場3a、3bにおいて操作することが可能である。
【0069】
より詳細には、作動ユニット12は、3つ以上の軸心、好ましくは少なくとも5つの軸心を有する例えば人間に似た形の工業ロボットである、ロボット化アームを含むのが好ましい。
【0070】
グリップアセンブリ11は、橋状支持ビーム13を含み、かかる橋状支持ビーム13は、その長手方向延在の中間点において作動ユニット12に係合するとともに、支持軸5の端部5a、5bの一方に各々係合するように橋状ビームの対向端の下部から突出する少なくとも2つのグリップ部材14を担持している。
【0071】
このため、各グリップ部材14は、例えば流体動作アクチュエータ14の命令に応じて相互に移動可能な一対の顎部15a、15bを有する。流体動作アクチュエータ16の作用により、顎部15a、15bが支持軸5の直径よりも大きい分だけ互いから離間された開放状態と、好ましくは前記第1および第2の顎部15a、15bの間に設けられた回転ブッシュ17において、支持軸5を回転可能に保持するため顎部15a、15bが互いに近付けて配設された閉鎖状態との間で、顎部15a、15bの相互移動が確立される。
【0072】
回転ブッシュ17は、相互に近付くように移動させることが可能な少なくとも1つの第1の部分17aと少なくとも1つの第2の部分17bとに直径方向に分割され、円周方向に配設されるとともにグリップ部材14に回転可能に係合するローラ18a、18bにより回転可能に担持されている。
【0073】
より詳細には、少なくとも第1の顎部15aにより回転可能に担持された1つの第1連のローラ18aと第2の顎部15bにより回転可能に担持された1つの第2連のローラ18bとが設けられている。顎部15a、15bが閉鎖状態にあるとき、それぞれ第1連および第2連に属するローラ18a、18bは、円周配置方向に沿って互いに追従する。
【0074】
より具体的には、第1連および第2連のローラ18a、18bの各々は、好ましくは、回転ブッシュ17の軸方向に対向する側において形成された案内レース19a、19bに動作的に係合した対をなす軸方向に対向するローラを含む。
【0075】
また、好ましくは、図3および図4に明らかに示すように、第1の部分17aが第1の顎部15aにより担持されるとともに第2の部分17bが第2の顎部15bにより担持される停止位置に回転ブッシュ17をロックするための装置20が設けられる。より詳細には、停止位置において、回転ブッシュ17の第1および第2の部分17a、17bの接近面は、好ましくは、顎部15a、15bの開放状態と閉鎖状態との間の移動を可能にするように、前記顎部が相互に近付くおよび離れるように移動する方向に対して垂直である。
【0076】
図示の例において、ロック装置20は、好ましくは回転ブッシュ17の部分の各々について、回転ブッシュ17に設けられたロックシート23に嵌合するための、それぞれの顎部15a、15bと一体的なアクチュエータ22の命令に応じて軸方向に移動可能な少なくとも1つのピン21を含む。
【0077】
また、グリップ部材14の少なくとも一方には、グリップ部材14自体に関連付けられたモータ25の命令に応じて形成ドラム2を回転駆動させるため、支持軸5に動作的に接続することが可能な運動伝達ユニット24が一体化されている。
【0078】
より詳細には、運動伝達ユニット24は、前記モータ25の命令に応じて回転ブッシュ17を回転駆動させるため、モータ25と回転ブッシュ17との間に動作的に設けられている。このため、顎部15a、15bの一方、例えば図3に示すように顎部15aに収容されているのが好ましい運動伝達ユニット24は、少なくとも1つの駆動ベルト26、好ましくは歯付きベルトを含む。駆動ベルト26は、モータ25に関連付けられた減速ギア25aにより担持された第1のプーリ27と、その顎部15aの下端付近で動作する第2のプーリ28との周りに動作的に係合された内歯26aを有する。一続きの駆動ベルト26は、外歯26bが回転ブッシュ17の外側に設けられた接合歯29に係合する関係で、ブッシュの周りに部分的に巻かれている。
【0079】
運動伝達ユニット24は、駆動ベルト26の代わりにギアトレインを用いることにより、記載のものと異なるように作製することが可能である。しかし、出願人は、少なくとも重量を削減する目的のためには、駆動ベルト26を用いることが好ましいと考えている。
【0080】
好ましくは、モータ25および運動伝達ユニット24は、グリップ部材14の一方のみに関連付けられ、他方のグリップ部材14は、ローラ18a、18b上に空転するように装着されている回転ブッシュ17を有する。
【0081】
また、好ましくは、例えば回転ブッシュ17または支持軸5から径方向に突出する、それぞれ支持軸5または回転ブッシュ17に設けられた嵌合シート30bに挿入するための駆動ピン30aを含む、回転ブッシュ17を形成ドラム2の支持軸5に対して回転ロックするための要素が設けられる。
【0082】
図示の実施形態において、各回転ブッシュ17は、2つの駆動ピン30aを有し、かかる駆動ピン30aの各々は、回転ブッシュのそれぞれの第1および第2の部分17a、17bの内側から径方向に突出するとともに、回転ブッシュ17が停止位置にあるときに顎部15a、15bの相互接近方向に対して平行に配向されている。
【0083】
構築プロセス中、恐らくは直前の作業場から来る、第1の作業場3aにおける加工作業に供される形成ドラム2は、第1のロード/アンロード場8aに提供される。
【0084】
第1のロード/アンロード場8aに提供された形成ドラム2は、第1の作業場3aに関連付けられたハンドリング装置7により取り上げられ、第1の作業場3a自体における加工作業に供されるための準備が整っている。
【0085】
このために、第1の作業場3aに関連付けられたハンドリング装置7は、そのグリップアセンブリ11を第1のロード/アンロード場8aに近付け、グリップ部材14の各々を、支持構造9のコラム10から軸方向に突出する支持軸5の端部5a、5bの一つの上方に位置決めする。
【0086】
グリップアセンブリ11の下降移動により、支持軸5の端部5a、5bの各々は、開放状態に設定されたそれぞれのグリップ部材14の第1の顎部15aと第2の顎部15bとの間に径方向に挿入される。グリップ部材14の各々に関連付けられた流体動作アクチュエータ16は、グリップアセンブリ11による支持軸5の係合を確立させるように、顎部15a、15bを開放状態から閉鎖状態に相互接近させる。
【0087】
より詳細には、顎部15a、15bを相互に接近させることにより、支持軸5の端部5a、5bの各々は、閉鎖状態に到達したときに相互に接合されるそれぞれの回転ブッシュ17の第1の部分17aと第2の部分17bとの間に動作的に係合される。
【0088】
好ましくは、係合が生じたときに、端部5a、5bの各々は、グリップ部材14に対して軸方向に突出する。
【0089】
同時に、駆動ピン30aは、支持軸5の端部5a、5bに設けられたそれぞれの嵌合シート30bに挿入される。
【0090】
これにより、各回転ブッシュ17は、支持軸5に対して回転ロックされる。これにより、運動伝達ユニット24を担持したグリップ部材14により係合された支持軸5の端部5a、5bの一方は、顎部15a、15bを近付ける閉鎖状態への移動に続く支持軸5の係合と同時に、運動伝達ユニット24自体に接続され、その結果、モータ25に接続される。したがって、図3および図4に示す例において、端部5aは、第1の作業場3aにおける加工作業の実行中に形成ドラム2を回転させる駆動部である。運動伝達ユニット24を伴わないグリップ部材14により係合された他方の端部5bは、回転ブッシュ17を回転駆動させるように適合されている。
【0091】
このため、ハンドリング装置7は、形成ドラム2を第1のロード/アンロード場8aから除去するとともに加工作業を行うための第1の作業場3bに搬送するために適している。
【0092】
加工作業中、形成ドラム2をモータ25の命令に応じて運動伝達ユニット24により回転させることで、押出機6aから来る連続伸長要素および/または作業ステーション3aに送られる他のコンポーネントを中心体4の表面の周りに円周方向に配置することが可能である。同時に、作動ユニット12によりグリップアセンブリ11に付与される変位により、形成ドラム2をその回転軸心に対して平行および/または横方向に並進させるとともに、所定のプログラムに従って異なる軸心において角度的に配向させることで、押出機6aからの連続伸長要素を好適に互いに近付けて配設されたおよび/または重ねられた巻線状に配置することにより、例えば所望される形状および厚さのエラストマコンポーネントを形成することが可能である。
【0093】
第1の作業場3aにおける加工作業の実行が完了したら、形成ドラム2の回転が停止され、作動ユニット12は、前記ドラムを第1のロード/アンロード場8aまたは隣接する第2のロード/アンロード場8bに戻す。
【0094】
より具体的には、形成ドラム2の回転を、前記ブッシュに設けられたロックシート23とアクチュエータ22により駆動されるそれぞれのピン21との間の位置合わせが確立される角度位置において停止することで、顎部15a、15bの開放状態への相互離間を可能にするように適合された停止位置に回転ブッシュ17をロックする。
【0095】
これにより、流体動作アクチュエータ16により、顎部15a、15bの開放状態への相互に離れさせる移動が行われ、その結果、各回転ブッシュ17の第1および第2の部分17a、17bを離れさせる移動が行われることで、支持軸5を回転ブッシュおよび運動伝達ユニット24から接続解除することできる。
【0096】
グリップアセンブリ11が作動ユニット12により上方に離れるように移動され、形成ドラム2は、例えば第2のロード/アンロード場8bにおいて解放される。
【0097】
このように、形成ドラム2は、第2の作業場3bに関連付けられたさらなるハンドリング装置7により再び取り上げられ、後続の加工作業に供されるとともに続いて第3のロード/アンロード場8cに解放されるように適合されている。
【0098】
例示により図1に示すように、支持軸5の端部5a、5b上での径方向挿入により形成ドラム2を係合させるように設計されたグリップ部材14を用いることにより、ドラム自体の回転軸心に沿って嵩を大きく削減することが可能であり、それぞれの形成ドラム2に対して同時に機能するいくつかの作業場3a、3bを密接した間隔で位置決めすることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
−加工対象タイヤを担持するように設計された形成ドラム(2)の中心体(4)に対して両側から軸方向に突出する支持軸(5)の両端部(5a、5b)の近傍において、少なくとも1つのハンドリング装置(7)により前記形成ドラム(2)に係合するステップと;
−少なくとも1つのロード/アンロード場(8a、8b、8c)と前記形成ドラム(2)に対して少なくとも1つの加工作業を行うように設計された作業場(3a、3b)との間で前記形成ドラム(2)を搬送するステップと;を含み、
前記支持軸(5)の前記端部(5a、5b)の少なくとも一方は、前記少なくとも1つの加工作業が前記作業場(3a、3b)において行われている間に前記形成ドラム(2)を回転させるための駆動部である、タイヤを構築するための方法。
【請求項2】
前記支持軸(5)の前記端部(5a、5b)の前記少なくとも一方は、前記支持軸(5)の係合と同時にモータ(25)に接続される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記形成ドラム(2)は、前記加工作業が行われている間に前記ハンドリング装置(7)により前記作業場(3a、3b)において操作される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記形成ドラム(2)の係合は、前記支持軸(5)の前記端部(5a、5b)の各々を、前記支持軸(5)を回転可能に保持するための、互いに近付くように移動させることが可能な第1の顎部(15a)と第2の顎部(15b)との間に係合させるステップにより行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記端部(5a、5b)の前記第1および第2の顎部(15a、15b)の間への係合は:
−開放状態にある互いから離間された前記顎部(15a、15b)の間に前記端部(5a、5b)を挿入するステップであって、前記挿入は、前記支持軸(5)に対して径方向に行われる、ステップと;
−前記顎部(15a、15b)を互いに近付くように前記開放状態から閉鎖状態に移動させるステップと;を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
近付くように移動させる前記ステップと同時に、前記少なくとも一方の端部(5a、5b)の動作に応じて前記形成ドラム(2)を回転駆動させるために、運動伝達ユニット(24)が、前記支持軸(5)に動作的に接続される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記支持軸(5)の前記端部(5a、5b)の係合は、前記第1および第2の顎部(15a、15b)により回転可能に担持された回転ブッシュ(17)の相互に接近可能な第1および第2の部分(17a、17b)の間における前記端部(5a、5b)の少なくとも一方の閉じ込めを含む、請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記加工作業が前記作業場(3a、3b)において完了したとき、前記形成ドラム(2)は、前記ロード/アンロード場(8a、8b)において:
−前記第1の部分(17a)が前記第1の顎部(15a)により担持されるとともに前記第2の部分(17b)が前記第2の顎部(15b)により担持される停止位置に前記回転ブッシュ(17)をロックするステップと;
−前記支持軸(5)を前記回転ブッシュ(17)から係合解除させるため、前記顎部(15a、15b)と前記第1および第2の部分(17a、17b)とを離れるように相互に移動させるステップと;により解放される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記顎部(15a、15b)を互いに離すように移動させるステップに続いて、前記運動伝達ユニットが前記支持軸(5)から接続解除される、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記回転ブッシュ(17)の回転に続いて回転運動が前記支持軸(5)に伝達されるように、前記顎部(15a、15)を互いに近付くように移動させるステップと同時に、前記回転ブッシュ(17)が前記支持軸(5)に対して回転ロックされる、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
−中心体(4)に対して両側から軸方向に突出する支持軸(5)を有する少なくとも1つの形成ドラム(2)と;
−前記形成ドラム(2)に対して少なくとも1つの加工作業を行うための少なくとも1つの作業場(3a、3b)と;
−前記形成ドラム(2)に係合するとともに、前記作業場(3a、3b)に連動する少なくとも1つのロード/アンロード場(8a、8b、8c)と前記作業場(3a、3b)との間で前記形成ドラム(2)を搬送するように設計された少なくとも1つのハンドリング装置(7)と;を含み、
前記ハンドリング装置(7)は:
−前記支持軸(5)の端部(5a、5b)の各々の近傍において前記支持軸(5)に各々係合する少なくとも2つのグリップ部材(14)を担持したグリップアセンブリ(11)と;
−前記少なくとも1つの加工作業が前記作業場(3a、3b)において行われている間に前記形成ドラム(2)を回転駆動させるための、前記グリップ部材(14)の少なくとも一方に関連付けられた少なくとも1つのモータ(25)と;を含む、車両ホイール用タイヤを構築するためのプラント。
【請求項12】
前記ハンドリング装置(7)は、前記少なくとも1つの加工作業が行われている間に前記形成ドラム(2)を前記作業場(3a、3b)において移動させるためのロボット化アーム(12)を含む、請求項11に記載のプラント。
【請求項13】
各グリップ部材は、第1の顎部(15a)および第2の顎部(15b)を含み、かかる第1の顎部(15a)および第2の顎部(15b)は、それらが互いから離間されることで前記支持軸(5)を径嵌合方向に受容する開放状態と、それらが互いに近付くように移動されることで前記支持軸(5)を回転可能に保持する閉鎖状態との間で相互に移動可能である、請求項11または12に記載のプラント。
【請求項14】
前記モータ(25)の動作に応じて前記形成ドラム(2)を回転駆動させるための、前記顎部(15a、15b)の一方により動作的に担持されるとともに前記支持軸(5)に動作的に接続可能な少なくとも1つの運動伝達ユニット(24)をさらに含む、請求項13に記載のプラント。
【請求項15】
前記運動伝達ユニット(24)は、前記顎部(15a、15b)の前記開放状態および前記閉鎖状態において、それぞれ、前記支持軸(5)から接続解除および前記支持軸(5)に動作的に接続されている、請求項14に記載のプラント。
【請求項16】
前記グリップ部材(14)の少なくとも一方は、前記支持軸(5)に回転可能に係合するための回転ブッシュ(17)を含む、請求項11〜15のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項17】
前記回転ブッシュ(17)は、前記グリップ部材(14)の周りに円周方向に配置されるとともに前記グリップ部材(14)に回転可能に係合するローラ(18a、18b)により回転可能に担持されている、請求項16に記載のプラント。
【請求項18】
前記回転ブッシュ(17)は、少なくとも、前記第1の顎部(15a)により回転可能に担持された第1連のローラ(18a)と前記第2の顎部(15b)により回転可能に担持された第2連のローラ(18b)とにより回転可能に担持されている、請求項13〜15のいずれか一項に記載され、かつ、請求項16〜17のいずれか一項に記載されるプラント。
【請求項19】
それぞれ前記第1連および第2連のローラ(18a、18b)に属する前記ローラは、円周配置方向に沿って互いに追従する、請求項18に記載のプラント。
【請求項20】
前記回転ブッシュ(17)は、互いに近付くように移動させることが可能な少なくとも第1の部分(17a)と第2の部分(17b)とに直径方向に分割されている、請求項16〜19のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項21】
前記第1の部分(17a)が前記第1の顎部(15a)により担持されるとともに前記第2の部分(17b)が前記第2の顎部(15b)により担持される停止位置に前記回転ブッシュ(17)をロックするための装置をさらに含む、請求項13〜15のいずれか1項に従属する場合の請求項20に記載のプラント。
【請求項22】
前記運動伝達ユニット(24)は、前記モータ(25)の動作に応じて前記回転ブッシュ(17)を回転駆動させるため、前記モータ(25)と前記回転ブッシュ(17)との間に動作的に設けられる、請求項14又は15に記載され、かつ、請求項16〜21のいずれか一項に記載されるプラント。
【請求項23】
前記運動伝達ユニット(24)は、前記回転ブッシュ(17)上を部分的に通過する少なくとも1つの駆動ベルト(26)を含む、請求項22に記載のプラント。
【請求項24】
前記回転ブッシュ(17)の回転に続いて回転運動が前記支持軸(5)に伝達されるように、前記回転ブッシュ(17)を前記支持軸(5)に対して回転ロックするための要素をさらに含む、請求項16〜23のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項25】
回転ロックするための前記要素は、前記回転ブッシュ(17)および支持軸(5)の一方から径方向に突出する、前記回転ブッシュ(17)および支持軸(5)の他方に設けられた嵌合シート(30b)に挿入するための駆動ピン(30a)を含む、請求項24に記載のプラント。
【請求項26】
前記駆動ピン(30a)は、前記回転ブッシュ(17)が前記停止位置にあるときに前記顎部(15a、15b)の相互接近方向に対して平行に配向される、請求項25に記載のプラント。
【請求項27】
前記モータ(25)および前記運動伝達ユニット(24)は、前記グリップ部材(14)の一方のみに関連付けられ、他方のグリップ部材は、前記各々のローラ(18a、18b)上に空転するように装着されている前記回転ブッシュ(17)を有する、請求項17に記載のプラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−515629(P2013−515629A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545490(P2012−545490)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055473
【国際公開番号】WO2011/077296
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(598164186)ピレリ・タイヤ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ (123)
【Fターム(参考)】