説明

タイヤ加硫機

【課題】ビードブリッジを有効に防止することにより、外部への放熱による熱ロスを充分に抑制することが可能なタイヤ加硫機を提供する。
【解決手段】タイヤ加硫機1は、グリーンタイヤを加硫する加硫モールド2と、加流モールド2を下方から支持するベースプレート3と、上下方向に昇降可能に設けられ、ベースプレート3に対して加流モールド2を押圧するボルスタープレート4と、加硫モールド2の外周面を隙間を空けて取り囲み、上端位置にてボルスタープレート4と接触する少なくとも一つの断熱リング22と、を備え、断熱リング22は、ボルスタープレート4との接触箇所に遮熱部材28を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、グリーンタイヤを加硫する加硫モールドを備えるタイヤ加硫機に関し、特に、外部への放熱を抑制することにより省エネルギ化を図ったタイヤ加硫機に関する。
【背景技術】
【0002】
グリーンタイヤの加硫時に生じる外部への放熱(熱ロス)は、加硫に必要とされる熱エネルギ(例えばスチーム)を増大させ、また放熱によって建屋内の環境を悪化させる原因にもなるためその抑制が求められており、特に近年では、二酸化炭素排出量の削減や地球温暖化対策の観点から、更なる熱ロスの削減が要望されている。このため、特許文献1には、グリーンタイヤのサイド部を成型する上部モールドリングおよび下部モールドリングと、トレッド部を成型する複数のセクターモールドと、各セクターモールドの半径方向外側に配置されるとともに熱板を有する複数のセグメントとを備える加硫モールドにおいて、熱板の、グリーンタイヤとは反対側に断熱板を設けることにより、加硫モールドの外周からの放熱を抑制する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−34652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたような従来のタイヤ加硫機では、いわゆるヒートブリッジに対しては何らの対策が講じられておらず、加硫機内の熱が外部に伝達、放散され易く、熱ロスの抑制が不充分であり改良の余地があった。
【0005】
それゆえ、この発明は、ビードブリッジを有効に防止することにより、外部への放熱による熱ロスを充分に抑制することが可能なタイヤ加硫機を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、この発明のタイヤ加硫機は、グリーンタイヤを加硫する加硫モールドと、上記加流モールドを下方から支持するベースプレートと、上下方向に昇降可能に設けられ、上記ベースプレートに対して上記加流モールドを押圧するボルスタープレートと、上記加硫モールドの外周面を隙間を空けて取り囲み、上端位置にて上記ボルスタープレートと接触する少なくとも一つの断熱リングと、を備え、上記断熱リングは、上記ボルスタープレートとの接触箇所に遮熱部材を有することを特徴とするものである。
【0007】
かかるタイヤ加硫機によれば、加硫モールドの外周面に対して隙間を空けて断熱リングを設けたことから、断熱リング自体による断熱に加えて、加硫モールドと断熱リングとの間に介在する空気層によっても断熱することが可能となる。また、断熱リングとボルスタープレートとの接触箇所に遮熱部材を設けたことから、断熱リングからボルスタープレートへのヒートブリッジを防止することができるので、外部への放熱による熱ロスを充分に抑制することができる。
【0008】
なお、この発明のタイヤ加硫機にあっては、加硫モールドは、上下方向に対向して配置された一対のサイドモールドと、周方向に複数に分割されたセクターモールドからなるトレッドモールドと、各セクターモールドを半径方向外側から保持する複数のセグメントと、各セグメントを半径方向内側に押圧するアウターリングと、を有し、上記断熱リングを上記アウターリングの外周面に隙間を空けて取り付けることが好ましい。
【0009】
また、この発明のタイヤ加硫機にあっては、上記加流モールドは、上記サイドモールドを加熱するプラテンを有し、該プラテンの外径を上記アウターリングの内径よりも小さくすることが好ましい。
【0010】
さらに、この発明のタイヤ加硫機にあっては、上記アウターリングに取り付けられた上記断熱リングである第一の断熱リングの半径方向外側に、該第一の断熱リングの外周を隙間を空けて取り囲む第二の断熱リングを設けることが好ましい。
【0011】
さらに、この発明のタイヤ加硫機にあっては、上記第二の断熱リングは、上下方向の最上に位置し、上記ボルスタープレートに固定保持された上断熱リング部分と、上下方向の最下に位置し、上記ベースプレートに固定保持された下断熱リング部分と、上記上断熱リング部分と上記下断熱リング部分との間に位置し、上記ボルスタープレートと上記ベースプレートとの間の距離を調整するタイロッドに同期移動可能に支持された中間断熱リング部分とからなる三分割構造を有することが好ましい。
【0012】
さらに、この発明のタイヤ加硫機にあっては、遮熱部材は、フッ素ゴムからなることが好ましい。
【0013】
しかも、この発明のタイヤ加硫機にあっては、加硫モールドを加熱する上プラテンとボルスタープレートとの間および加硫モールドを加熱する下プラテンとベースプレートとの間の少なくとも一方に断熱板を備え、該断熱板は、円盤状の断熱材に一つ以上の貫通穴を設けるとともに、該断熱材の両面に金属プレートを貼付してなることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
かくして、この発明によれば、ビードブリッジを有効に防止することにより、外部への放熱による熱ロスを充分に抑制することが可能なタイヤ加硫機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明に従う一実施形態の加硫機の内部構造を示す概略断面図である。
【図2】この発明に適用される断熱板を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に示す実施の形態を参照して、この発明を詳細に説明する。なお、図中、符号1は、この発明に従う実施形態のタイヤ加硫機(以下、単に「加硫機」と称する。)である。
【0017】
図1に示すように、加硫機1は、グリーンタイヤを加硫する加硫モールド2と、加流モールド2を下方から支持するベースプレート3と、図示しない移動手段により上下方向に昇降可能に設けられ、ベースプレート3に対して加流モールド2を押圧するボルスタープレート4と、を備えている。
【0018】
また、加硫機1は、上下に進退移動することにより、加硫モールド2のサイズに応じてボルスタープレート4とベースプレート3との距離(高さ)を調整する複数本、ここでは4本のタイロッド5を備えている。ここでは、タイロッド5の外周および、タイロッド5を支持する支持筒6、7の内周のそれぞれにねじを形成するとともに、タイロッド5の上端部に図示しない回転駆動手段を接続し、タイロッド5を左右に回転させることでタイロッド5を上下に進退移動させる構成としているが、これに代えてシリンダによってタイロッドを上下に進退移動させる構成としてもよい(図示省略)。タイロッド5の下端部は、図示しない駆動手段により作動する例えば二分割のコッタ8により、ベースプレート3に着脱自在に固定されている。
【0019】
加硫モールド2は、ここでは周方向に複数分割するセクショナルタイプの金型であり、内周にグリーンタイヤのトレッド部およびショルダー部を成型するための成型面が形成されるとともに周方向に複数に分割されたセクターモールド10からなるトレッドモールドを備えている。各セクターモールド10は、複数のセグメント11により半径方向外側から保持されている。セグメント11は上方(ボルスタープレート側)が先細りとなるように外周面がテーパー状とされている。
【0020】
セクターモールド10の内側には、上下方向に対向して配置され、各々グリーンタイヤのサイド部を成型する成型面を有する一対のサイドモールド12、13が配設されている。以下、上側に配置されるサイドモールドを上サイドモールド12と称し、下側に配置されるサイドモールドを下サイドモールド13と称する。上サイドモールド12は、加熱板としての上プラテン15の下面に密着して取り付けられており、下サイドモールド13は、加熱板としての下プラテン16の上面に密着して取り付けられている。上プラテン15は、断熱板17を介してボルスタープレート4に固定されている。下プラテン16は、断熱板18を介してベースプレート3に固定されている。ここでは、上プラテン15は、本加硫機1に対応する種々のサイズの加硫モールド2のうち、最大径の上サイドモールド12に対応した外径を有し、上プラテン15の外径は、後述のアウターリング20の内径よりも小である。また、下プラテン16は、本加硫機1に対応する種々のサイズの加硫モールド2のうち、最大径の下サイドモールド13に対応した外径を有し、下プラテン16の外径はアウターリング20よりも小である。上プラテン15および下プラテン16の内部にはそれぞれ、加熱媒体が流通する流路15a、16aが形成されており、これらの流路15a、16aに加熱媒体として例えばスチームが通されると上プラテン15および下プラテン16がそれぞれ加熱され、上プラテン15および下プラテン16の熱が上サイドモールド12および下サイドモールド13へと伝達される。なお、断熱板17、18は、ポーラス状(多孔質状)の断熱材からなるものや、あるいは、図2に断熱板17を代表して示すに、円盤状の断熱材17aに一つ以上(ここでは8つ)の貫通穴17bを設けるとともに、該円盤状の断熱材17aの両面に金属プレート(例えばアルミプレート)17cを貼付してなるものとすることが好ましい。貫通穴17bの位置、個数、大きさ等は図示例に限らず適宜変更することができる。
【0021】
セグメント11の外側には、各セグメント11を半径方向内側に押圧するアウターリング20が配設されている。アウターリング20とボルスタープレート4の間には上記断熱板17が介在されている。アウターリング20は、下方に向かうに連れて拡径するように内周面がテーパー状とされており、セグメント11の外周面と摺動するようになっている。アウターリング20の内部には、加熱媒体が流通する流路20aが形成されている。これらの流路20aに加熱媒体として例えばスチームが通されるとアウターリング20が加熱され、アウターリング20の熱がセグメント11を介してセクターモールド10へと伝達される。
【0022】
そして、加硫機1は、加硫モールド2の外周面を隙間を空けて取り囲み、上端位置にてボルスタープレート4と接触する少なくとも一つ、ここでは二つの断熱リング22、23を備えている。以下、半径方向内側に配設された断熱リングを第一の断熱リング22と称し、半径方向外側に配設された断熱リングを第二の断熱リング23と称する。第一および第二の断熱リング22、23はそれぞれ、少なくとも上端位置にてボルスタープレート4と接触し、ここではさらに下端位置にてベースプレート3と接触する。また第一および第二の断熱リング22、23はそれぞれ、例えばステンレスやアルミ等の金属薄板や耐熱性プラスチックからなる中空状のケース24、25と、該ケース24、25内に充填された断熱材26、27と、断熱リング22、23とボルスタープレート4およびベースプレート3との接触箇所に設けられた遮熱部材28、29と、を有する。断熱材26、27としては、例えばエアロゲルやグラスウール、発泡プラスチック等を用いることができる。また、遮熱部材28、29としては、例えばフッ素ゴムやシリコンゴムを用いることができる。
【0023】
第一の断熱リング22は、アウターリング20の外周を隙間を空けつつ全周に亘って取り囲み、内周側にてアウターリング20に固定されている。したがって、第一の断熱リング22とアウターリング20との間には、空気層が形成されている。
【0024】
第二の断熱リング23は、上下方向の最上に配置され、ボルスタープレート4に垂下保持された上断熱リング部分23aと、上下方向の最下に配置され、ベースプレート3に固定保持された下断熱リング部分23bと、上断熱リング部分23aと下断熱リング部分23bとの間に配置された中間断熱リング部分23cとからなる三分割構造を有する。上断熱リング部分23aと中間断熱リング部分23cとは、互いに半径方向に重なり合って配置されている。上断熱リング部分23aの内周面には、中間断熱リング部分23cの摺動をガイドするガイドピン31が設けられている。
【0025】
中間断熱リング部分23cは、ブラケット32を介してタイロッド5に取り付けられている。ブラケット32は、タイロッド5に固定された支持リング5aの環状溝5b内を転動自在なボールベアリング32aを有している。したがって、タイロッド5を回転させ、ボルスタープレート4とベースプレート3との間の距離を変更、調整すると、中間断熱リング部分23cはタイロッド5と同期して上下に移動する。なお、タイロッド5の下端部がベースプレート3に固定された状態(図1に示す状態)では、中間断熱リング部分23cの下端と下断熱リング部分23bの上端とが当接、密着するよう支持リング5aの位置は予め設定されている。
【0026】
かかる実施形態の加硫機1によれば、加硫モールド2の外周面に対して隙間を空けて断熱リング22を設けたことから、断熱リング22自体による断熱に加えて、加硫モールド2と断熱リング22との間に介在する空気層によっても断熱することが可能となる。また、断熱リング22とボルスタープレート4およびベースプレート3との接触箇所に遮熱部材28を設けたことから、断熱リング22からボルスタープレート4およびベースプレート3へのヒートブリッジを防止することができるので、外部への放熱による熱ロスを充分に抑制することができる。さらに、この加硫機1では、遮熱部材28によって加硫モールド2と断熱リング22との間に形成される空気層を密封することができるので、さらに断熱効果を高めることができる。
【0027】
また、この実施形態の加硫機1によれば、第一の断熱リング22および第二の断熱リング23による二重の断熱構造とし、さらに第一の断熱リング22と第二の断熱リング23との間にも空気層を介在させたことから、断熱効果をさらに高めることができる。そして、第二の断熱リング23にもボルスタープレート4およびベースプレート3との接触箇所に遮熱部材29を設けたことから、第二の断熱リング23からボルスタープレート4およびベースプレート3へのヒートブリッジを防止することができる。
【0028】
さらに、この実施形態の加硫機1によれば、上プラテン15および下プラテン16を小径化したことから、これらの上プラテン15および下プラテン16と加硫モールド2内の他の部材との接触面積を減らしてヒートブリッジをさらに抑制することができるとともに、無駄な加熱箇所を減らして加硫時のエネルギ効率を高めることができる。
【0029】
さらに、この実施形態の加硫機1によれば、アウターリング20とボルスタープレート3との間に断熱板17を介在させたことから、アウターリング20からボルスタープレー3トへのヒートブリッジを防止することができる。また、断熱板17、18を、円盤状の断熱材17aに複数の貫通穴17bを設けるとともに、該円盤状の断熱板17aの両面に金属プレート17cを貼付して構成したことから、空気の高断熱性能と金属プレートの低放射率とを利用することができ、所定の強度を保ちつつも優れた断熱効果を得られることができ、しかも安価である。
【0030】
しかも、この実施形態の加硫機1によれば、第二の断熱リング23を、上断熱リング部分23a、下断熱リング部分23bおよび中間断熱リング部分23cとからなる三分割構造としたことから、ボルスタープレート4を上方に移動させ加硫モールド2を開型した際に、上断熱リング部分23aおよび中間断熱リング部分23cをボルスタープレート4と一緒に上方に移動させることができ、加硫モールド2の交換、出し入れを容易に行うことができる。また、中間断熱リング部分23cは、タイロッド5に同期移動可能に支持されているので、加硫モールド2のサイズ変更に伴いタイロッド5の進退位置を調整した場合にも中間断熱リング部分23cの位置を常に同位置に配置することができる。特に、この形態は、周方向に複数分割するセクショナルタイプの加硫モールド2を用いる場合に特に有利である。
【0031】
このような加硫機1を用い、断熱リングを設けていない従来の加硫機と対比実験を行ったところ、加硫されたタイヤの品質を同様に確保しつつも、スチーム使用量を、第一の断熱リングのみを設けた場合は10%減、第二の断熱リングを付加した場合はさらに5%減とすることができることが確認された。また、断熱板を図2に示すものとした場合は、スチーム使用量をさらに15%減とすることができ、上プラテンおよび下プラテンの小径化を行った場合は、スチーム使用量をさらに15%減とすることができることが確認された。
【0032】
以上、図示例に基づき説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更することができるものであり、例えば、加硫モールドは、周方向に複数分割するセクショナルタイプの金型に限定されず、グリーンタイヤの一側部を成型する上型と他側部を成型する下型とを備えた二分割構造の金型であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
かくして、この発明により、ビードブリッジを有効に防止することにより、外部への放熱による熱ロスを充分に抑制することが可能なタイヤ加硫機を提供することが可能となった。
【符号の説明】
【0034】
1 加硫機
2 加硫モールド
3 ベースプレート
4 ボルスタープレート
5 タイロッド
6、7 支持筒
8 コッタ
10 セクターモールド
11 セグメント
12 上サイドモールド
13 下サイドモールド
15 上プラテン
16 下プラテン
17、18 断熱板
20 アウターリング
22 第一の断熱リング
23 第二の断熱リング
23a 上断熱リング部分
23b 下断熱リング部分
23c 中間断熱リング部分
24、25 ケース
26、27 断熱材
28、29 遮熱部材
31 ガイドピン
32 ブラケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリーンタイヤを加硫する加硫モールドと、
前記加流モールドを下方から支持するベースプレートと、
上下方向に昇降可能に設けられ、前記ベースプレートに対して前記加流モールドを押圧するボルスタープレートと、
前記加硫モールドの外周面を隙間を空けて取り囲み、上端位置にて前記ボルスタープレートと接触する少なくとも一つの断熱リングと、を備え、
前記断熱リングは、前記ボルスタープレートとの接触箇所に遮熱部材を有することを特徴とするタイヤ加硫機。
【請求項2】
加硫モールドは、上下方向に対向して配置された一対のサイドモールドと、周方向に複数に分割されたセクターモールドからなるトレッドモールドと、各セクターモールドを半径方向外側から保持する複数のセグメントと、各セグメントを半径方向内側に押圧するアウターリングと、を有し、
前記断熱リングを前記アウターリングの外周面に隙間を空けて取り付けてなる、請求項1に記載のタイヤ加硫機。
【請求項3】
前記加流モールドは、前記サイドモールドを加熱するプラテンを有し、該プラテンの外径を前記アウターリングの内径よりも小さくした、請求項2に記載のタイヤ加硫機。
【請求項4】
前記アウターリングに取り付けられた前記断熱リングである第一の断熱リングの半径方向外側に、該第一の断熱リングの外周を隙間を空けて取り囲む第二の断熱リングを設けてなる、請求項2または3に記載のタイヤ加硫機。
【請求項5】
前記第二の断熱リングは、上下方向の最上に位置し、前記ボルスタープレートに固定保持された上断熱リング部分と、上下方向の最下に位置し、前記ベースプレートに固定保持された下断熱リング部分と、前記上断熱リング部分と前記下断熱リング部分との間に位置し、前記ボルスタープレートと前記ベースプレートとの間の距離を調整するタイロッドに同期移動可能に支持された中間断熱リング部分とからなる三分割構造を有する、請求項4に記載のタイヤ加硫機。
【請求項6】
前記遮熱部材は、フッ素ゴムからなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタイヤ加硫機。
【請求項7】
前記タイヤ加硫機は、加硫モールドを加熱する上プラテンとボルスタープレートとの間および加硫モールドを加熱する下プラテンとベースプレートとの間の少なくとも一方に断熱板を備え、
該断熱板は、円盤状の断熱材に一つ以上の貫通穴を設けるとともに、該断熱材の両面に金属プレートを貼付してなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のタイヤ加硫機。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−11730(P2012−11730A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−152458(P2010−152458)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】