説明

タクシー管理システム

【課題】タクシーチケットを利用してタクシー車両の利用状況を管理することができるタクシー管理システムを提供する。
【解決手段】タクシー管理システムは、ICタグを備えたタクシーチケットと、タクシー車両12のタクシーメーターに接続されたICタグリーダ/ライタと、タクシー車両12の利用状況を管理する管理コンピュータ17とから形成されている。ICタグリーダ/ライタは、タクシーチケットにタクシー利用情報を書き込み、管理コンピュータ17は、タクシーチケットを介してタクシー利用情報を取得するタクシー情報取得手段と、取得したタクシー利用情報を所定の様式に従って出力するタクシー情報出力手段とを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タクシー車両に関する各種情報を取得してタクシー車両の利用状況を管理するタクシー管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
所定のバーコードが表示されたタクシーチケットと、タクシー車両に搭載されてタクシーメーターに接続されたチケット認証装置と、チケット認証情報が格納されてチケット認証装置に挿脱可能に挿入されるメモリカード(ICカード)とから形成され、チケット認証装置においてタクシーチケットの使用可否を判断するチケット認証システムがある(特許文献1参照)。チケット認証装置は、バーコードのチケット識別番号を読み取り可能であり、タクシーチケットに利用料金を印字可能である。さらに、メモリカードに格納された使用禁止チケット識別番号を読み取り可能であり、メモリカードに利用料金を書き込み可能である。
【0003】
このチケット認証システムにおけるチケット認証手続きを説明すると、以下のとおりである。乗務員は、タクシー車両の運行に先立って、メモリカードをチケット認証装置に挿入する。メモリカードに格納された使用禁止チケット識別番号は、メモリカードからチケット認証装置に転送される。タクシー車両の利用者は、タクシー車両に乗車し、目的地に到着した後、保持するタクシーチケットを乗務員に提供する。乗務員は、受け取ったタクシーチケットをチケット認証装置のバーコードリーダに挿入する。タクシーチケットのバーコードが表すチケット識別番号は、バーコードリーダによって読み取られる。チケット認証装置は、メモリカードの使用禁止チケット識別番号とタクシーチケットのチケット識別番号とを比較する。
【0004】
チケット認証装置は、使用禁止チケット識別番号とチケット識別番号とを比較した結果、使用禁止チケット識別番号の中にチケット識別番号が含まれる場合、そのチケット識別番号のタクシーチケットの使用不可メッセージを表示する。一方、使用禁止チケット識別番号の中にチケット識別番号が含まれない場合、チケット認証装置は、そのチケット識別番号のタクシーチケットを使用可と判断し、利用料金をタクシーチケットに印字するとともに、タクシーチケットのチケット識別番号と利用料金とをメモリカードに書き込む。乗務員は、利用料金が印字されたタクシーチケットを利用者に渡し、タクシー乗務終了後に利用料金が格納されたメモリカードをタクシー会社の業務担当者に提出する。
【特許文献1】特開2005−309480号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に開示のチケット認証システムは、タクシーチケットに表示されたバーコードが表すチケット識別番号とメモリカードの使用禁止チケット識別番号とを比較してチケットの有効性を判断するから、チケットの不正利用を防止することができる。しかし、タクシーチケットにタクシー車両の利用料金を格納することができないのみならず、他の情報を格納することができないから、タクシーチケットを各種複数の情報の記録媒体として使用することができない。ゆえに、このチケット認証システムは、タクシーチケットからタクシー車両に関する各種情報を取得することはできず、タクシーチケットを利用してタクシー車両の利用状況を管理することができない。
【0006】
本発明の目的は、タクシーチケットを利用してタクシー車両の利用状況を管理することができるタクシー管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための本発明の前提は、タクシー車両に関する各種情報を取得して前記タクシー車両の利用状況を管理するタクシー管理システムである。
【0008】
前記前提における本発明の特徴は、管理システムが、各種情報を記憶可能かつ出力可能なICタグを備えたタクシーチケットと、タクシー車両のタクシーメーターに接続されてタクシーチケットに各種情報を書き込み可能かつタクシーチケットから各種情報を読み込み可能なICタグリーダ/ライタと、タクシーチケットに各種情報を書き込み可能かつタクシーチケットから各種情報を読み込み可能であってタクシー車両の利用状況を管理する管理コンピュータとから形成され、ICタグリーダ/ライタが、タクシーチケットにタクシー利用情報として、タクシー利用者がタクシー車両を利用した場合の利用料金を書き込み、管理コンピュータが、タクシーチケットを介して利用料金を取得するタクシー情報取得手段と、取得した利用料金を所定の様式に従って出力するタクシー情報出力手段とを有することにある。
【0009】
本発明の一例としては、ICタグリーダ/ライタが、タクシーチケットにタクシー利用情報として、GPSを利用して測位されたタクシー利用者のタクシー車両への乗車地を示す乗車地座標とタクシー利用者のタクシー車両からの降車地を示す降車地座標とを書き込み、タクシー情報取得手段では、タクシーチケットを介して乗車地座標と降車地座標とを取得し、タクシー情報出力手段では、乗車地座標が示す乗車地と降車地座標が示す降車地とを所定の様式に従って出力する。
【0010】
本発明の他の一例としては、ICタグリーダ/ライタが、タクシーチケットにタクシー利用情報として、タクシー利用者のタクシー車両への乗車日時とタクシー利用者のタクシー車両からの降車日時と降車時間から乗車時間を差し引いた利用時間とを書き込み、タクシー情報取得手段では、タクシーチケットを介して乗車日時と降車日時と利用時間とを取得し、タクシー情報出力手段では、乗車日時と降車日時と利用時間とを所定の様式に従って出力する。
【0011】
本発明の他の一例としては、ICタグリーダ/ライタが、タクシーチケットにタクシー利用情報として、タクシー利用者のタクシー車両への乗車地からタクシー利用者のタクシー車両からの降車地までの走行距離を書き込み、タクシー情報取得手段では、タクシーチケットを介して走行距離を取得し、タクシー情報出力手段では、走行距離を所定の様式に従って出力する。
【0012】
本発明の他の一例としては、ICタグリーダ/ライタが、タクシーチケットにタクシー利用情報として、タクシーチケットを使用した場合のその使用済を示す使用済データを書き込み、タクシーメーターは、ICタグリーダ/ライタによって読み込まれたタクシーチケットのタクシー利用情報に使用済データが含まれていた場合、そのタクシーチケットの使用不可を表示する。
【0013】
本発明の他の一例としては、ICタグリーダ/ライタが、タクシーチケットにタクシー利用情報として、タクシー利用者が利用したタクシー車両を識別可能なタクシー車両識別データを書き込み、タクシー情報取得手段では、タクシーチケットを介してタクシー車両識別データを取得し、タクシー情報出力手段では、タクシー車両識別データを所定の様式に従って出力する。
【0014】
本発明の他の一例としては、ICタグリーダ/ライタが、タクシーチケットにタクシー利用情報として、GPSを利用して測位されたタクシー車両の乗車地から降車地までの運行行程におけるタクシー車両の位置を示す複数の第1〜第n運行行程座標を書き込み、タクシー情報取得手段では、タクシーチケットを介して第1〜第n運行行程座標を取得し、タクシー情報出力手段では、第1〜第n運行行程座標に基づいて求めたタクシー車両の運行ルートを所定の様式に従って出力する。
【0015】
本発明の他の一例として、タクシー情報出力手段では、過去から現在までのうちの任意の期間が指定されたときにその指定期間におけるタクシー利用情報を出力する。
【0016】
本発明の他の一例としては、管理コンピュータが、タクシーチケットにチケット属性情報として、タクシーチケットを識別可能なチケット識別データを書き込み、チケット識別データを書き込んだタクシーチケットを発行するチケット発行手段を含む。
【0017】
本発明の他の一例として、チケット発行手段では、タクシーチケットにチケット属性情報として、タクシーチケットの有効期限を書き込み、タクシーメーターは、ICタグリーダ/ライタによって読み込まれたタクシーチケットの読込期日が有効期限を超過していた場合、そのタクシーチケットの期限切れを表示する。
【0018】
本発明の他の一例として、チケット発行手段では、タクシーチケットにチケット属性情報として、タクシーチケットの利用上限金額を書き込み、タクシーメーターは、実際の利用金額がICタグリーダ/ライタによって読み込まれたタクシーチケットの利用上限金額を超過している場合、利用金額の上限超過を表示する。
【0019】
本発明の他の一例としては、管理コンピュータが、タクシーチケットを紛失した場合のそのチケットを識別する紛失チケット識別データを格納する紛失チケット識別データ格納手段と、ICタグリーダ/ライタによって読み込まれたタクシーチケットのチケット識別データをタクシーメーターが管理コンピュータに出力すると、紛失チケット識別データの中にタクシーメーターから出力されたチケット識別データが含まれているかを判断するチケット判別手段と、紛失チケット識別データの中にタクシーメーターから出力されたチケット識別データが含まれている場合、紛失チケット該当情報をタクシーメーターに出力する紛失チケット該当情報出力手段とを含み、タクシーメーターは、紛失チケット該当情報を管理コンピュータから受け取ると、その紛失チケット該当情報を表示する。
【0020】
本発明の他の一例として、チケット発行手段では、タクシーチケットにチケット属性情報として、タクシーチケットを発行した発行元を識別可能な発行元識別データとタクシーチケットを利用するチケット利用先を識別可能なチケット利用先識別データとを書き込む。
【0021】
本発明の他の一例としては、チケット発行手段では、タクシーチケットにチケット属性情報として、タクシー車両のタクシー会社を識別可能なタクシー会社識別データを書き込む。
【0022】
本発明の他の一例としては、タクシーチケットが紙とポリエステルとのいずれか一方から作られたシートであって1回限りの使い捨てである。
【発明の効果】
【0023】
本発明にかかるタクシー管理システムによれば、ICタグリーダ/ライタからタクシーチケットのICタグにタクシー利用情報としてタクシー利用料金が書き込まれ、管理コンピュータがタクシーチケットを介してタクシー料金を取得するとともに、タクシー料金を所定の様式に従って出力するから、タクシー車両の正確な利用料金を把握することができ、タクシーチケットを利用してタクシー車両の利用料金を確実に管理することができる。このタクシー管理システムは、タクシー車両の利用料金がICタグリーダ/ライタからタクシーチケットに格納されるから、タクシー利用者がチケットに利用料金を記入する必要はなく、利用者の記入の手間を省くことができ、利用者の負担を軽減することができる。また、タクシー利用者や乗務員がタクシーチケットに利用料金を記入することはないから、利用者や乗務員による利用料金の不正記入を防ぐことができる。
【0024】
ICタグリーダ/ライタからタクシーチケットのICタグにタクシー利用情報として乗車地座標と降車地座標とが書き込まれ、管理コンピュータがタクシーチケットを介して乗車地座標と降車地座標とを取得するとともに、乗車地と降車地とを所定の様式に従って出力するタクシー管理システムは、乗車地や降車地の出力データを確認することで、タクシー利用者のタクシー車両への正確な乗車地やタクシー利用者のタクシー車両からの正確な降車地を把握することができ、タクシーチケットを利用して乗車地や降車地を確実に管理することができる。このタクシー管理システムは、乗車地座標や降車地座標がICタグリーダ/ライタからタクシーチケットに格納されるから、乗車地や降車地を乗務員が手書きによって記録する必要はなく、乗務員の記録の手間を省くことができ、乗務員の負担を軽減することができる。
【0025】
ICタグリーダ/ライタからタクシーチケットのICタグにタクシー利用情報として乗車日時と降車日時と利用時間とが書き込まれ、管理コンピュータがタクシーチケットを介して乗車日時と降車日時と利用時間とを取得するとともに、乗車日時と降車日時と利用時間とを所定の様式に従って出力するタクシー管理システムは、乗車日時や降車日時、利用時間の出力データを確認することで、タクシー利用者のタクシー車両への正確な乗車日時とタクシー利用者のタクシー車両からの正確な降車日時と降車時間から乗車時間を差し引いた利用時間とを把握することができ、タクシーチケットを利用して乗車日時や降車日時、利用時間を確実に管理することができる。このタクシー管理システムは、乗車日時や降車日時、利用時間がICタグリーダ/ライタからタクシーチケットに格納されるから、乗車日時や降車日時、利用時間を乗務員が手書きによって記録する必要はなく、乗務員の記録の手間を省くことができ、乗務員の負担を軽減することができる。
【0026】
ICタグリーダ/ライタからタクシーチケットのICタグにタクシー利用情報として走行距離が書き込まれ、管理コンピュータがタクシーチケットを介して走行距離を取得するとともに、走行距離を所定の様式に従って出力するタクシー管理システムは、走行距離の出力データを確認することで、タクシー利用者のタクシー車両への乗車地からタクシー利用者のタクシー車両からの降車地までの正確な走行距離を把握することができ、タクシーチケットを利用してタクシー車両の走行距離を確実に管理することができる。このタクシー管理システムは、走行距離がICタグリーダ/ライタからタクシーチケットに格納されるから、走行距離を乗務員が手書きによって記録する必要はなく、乗務員の記録の手間を省くことができ、乗務員の負担を軽減することができる。
【0027】
ICタグリーダ/ライタからタクシーチケットのICタグにタクシー利用情報としてタクシーチケットを使用した場合のその使用済を示す使用済データが書き込まれ、ICタグリーダ/ライタによって読み込まれたタクシー利用情報に使用済データが含まれていた場合、タクシーメーターがそのタクシーチケットの使用不可を表示するタクシー管理システムは、タクシーチケットに格納された使用済データを確認することで、タクシーメーターがチケットの使用または未使用を判別することができるから、使用済のチケットの再使用を防ぐことができ、チケットの不正な再利用を防止することができる。このタクシー管理システムは、タクシーチケットの未使用や使用済を乗務員が確認する必要はないから、乗務員の確認作業の手間を省くことができるとともに、乗務員による確認ミスを防ぐことができる。
【0028】
ICタグリーダ/ライタからタクシーチケットのICタグにタクシー利用情報としてタクシー車両を識別可能なタクシー車両識別データが書き込まれ、管理コンピュータがタクシーチケットを介してタクシー車両識別データを取得するとともに、タクシー車両識別データを所定の様式に従って出力するタクシー管理システムは、管理コンピュータがタクシーチケットに書き込まれたタクシー車両識別データに基づいて、使用されたチケットのタクシー車両を識別しつつタクシー利用情報を取得し、各タクシー利用情報を各タクシー車両毎に区分して出力することができ、タクシー利用情報を各タクシー車両毎に管理することができる。このタクシー管理システムは、使用された複数のチケットとタクシー車両との対応付けを人手を介して行う必要はないから、労力の大幅な軽減を図ることができる。
【0029】
ICタグリーダ/ライタからタクシーチケットのICタグにタクシー利用情報として乗車地から降車地までの運行行程におけるタクシー車両の位置を示す複数の第1〜第n運行行程座標が書き込まれ、管理コンピュータがタクシーチケットを介して第1〜第n運行行程座標を取得するとともに、第1〜第n運行行程座標に基づいて求めたタクシー車両の運行ルートを所定の様式に従って出力するタクシー管理システムは、タクシー車両の運行ルートの出力データを確認することで、タクシー車両の乗車地から降車地までの正確な運行ルートを把握することができ、タクシーチケットを利用してタクシー車両の運行ルートを確実に管理することができる。
【0030】
過去から現在までのうちの任意の期間が指定されたときにその指定期間におけるタクシー利用情報を出力するタクシー管理システムは、前年や前月、日、月〜月、日〜日等の期間を自由に指定してその指定期間におけるタクシー利用情報を確認することができ、希望する期間におけるタクシー車両の利用状況を把握することができる。
【0031】
管理コンピュータからタクシーチケットのICタグにチケット属性情報としてタクシーチケットを識別可能なチケット識別データが書き込まれ、管理コンピュータがチケット識別データを書き込んだタクシーチケットを発行するタクシー管理システムは、管理コンピュータがタクシーチケットに書き込まれたチケット識別データに基づいて各チケットを識別しつつタクシー利用情報を収集し、各タクシー利用情報を各チケット毎に区分して出力することができ、タクシー利用情報を各チケット毎に管理することができる。このタクシー管理システムは、タクシーチケットの精算集計業務において複数のチケットを人手を介して仕分ける必要はなく、労力の大幅な軽減を図ることができる。
【0032】
管理コンピュータからタクシーチケットのICタグにチケット属性情報としてタクシーチケットの有効期限が書き込まれ、ICタグリーダ/ライタによって読み込まれたタクシーチケットの読込期日が有効期限を超過していた場合、タクシーメーターがそのタクシーチケットの期限切れを表示するタクシー管理システムは、タクシーメーターがタクシーチケットに格納された有効期限を確認することで期限内か期限外かを判別し、有効期限を超過していた場合、タクシーチケットの期限切れを表示するから、期限切れのチケットの使用を防ぐことができる。このタクシー管理システムは、タクシーチケットの有効期限を乗務員が確認する必要はなく、乗務員の確認作業の手間を省くことができるとともに、乗務員による確認ミスを防ぐことができる。
【0033】
管理コンピュータからタクシーチケットのICタグにチケット属性情報としてタクシーチケットの利用上限金額が書き込まれ、実際の利用金額がICタグリーダ/ライタによって読み込まれたタクシーチケットの利用上限金額を超過している場合、タクシーメーターが利用金額の上限超過を表示するタクシー管理システムは、タクシーメーターがタクシーチケットに格納された利用上限金額を確認することで限度内か限度外かを判別し、利用上限金額を超過していた場合、タクシーチケットの利用金額の上限超過を表示するから、利用料金が上限金額を超えた場合におけるタクシーチケットの使用を防ぐことができる。このタクシー管理システムは、タクシーチケットの利用上限金額を乗務員が確認する必要はなく、乗務員の確認作業の手間を省くことができるとともに、乗務員による確認ミスを防ぐことができる。
【0034】
管理コンピュータが紛失チケット識別データの中にタクシーメーターから出力されたチケット識別データが含まれているかを判断し、タクシーメーターが紛失チケット該当情報を管理コンピュータから受け取ると、その紛失チケット該当情報を表示するタクシー管理システムは、ICタグリーダ/ライタを介してチケット識別データが読み取られ、そのチケット識別データが紛失チケットの紛失チケット識別データと照合されることで、チケットが拾得物かどうかを判別することができ、チケットを拾得した拾得者によるチケットの利用を防ぐことができる。また、チケットが盗まれたものかどうかを判別することができ、窃盗犯によるチケットの不正利用を防ぐことができる。
【0035】
管理コンピュータからタクシーチケットのICタグにチケット属性情報としてタクシーチケットを発行した発行元を識別可能な発行元識別データとタクシーチケットを利用するチケット利用先を識別可能なチケット利用先識別データとが書き込まれるタクシー管理システムは、管理コンピュータがタクシーチケットに書き込まれた発行元識別データに基づいて各チケットの発行元を識別しつつタクシー利用情報を収集し、各タクシー利用情報を各発行元毎に区分して出力することができ、複数の発行元が存在したとしても、タクシー利用情報を各発行元毎に管理することができる。また、管理コンピュータがタクシーチケットに書き込まれたチケット利用先識別データに基づいて各チケットの利用先を識別しつつタクシー利用情報を収集し、各タクシー利用情報を各利用先毎に区分して出力することができ、タクシー利用情報を各利用先毎に管理することができる。このタクシー管理システムは、タクシーチケットの精算集計業務において複数のチケットとその発行元との対応付けを人手を介して行う必要はなく、さらに、複数のチケットとその利用先との対応付けを人手を介して行う必要はないから、労力の大幅な軽減を図ることができる。
【0036】
ICタグリーダ/ライタからタクシーチケットのICタグにタクシー属性情報としてタクシー車両のタクシー会社を識別可能なタクシー会社識別データが書き込まれるタクシー管理システムは、管理コンピュータがタクシーチケットに書き込まれたタクシー会社識別データに基づいて、使用されたチケットのタクシー会社を識別しつつタクシー利用情報を取得し、各タクシー利用情報を各タクシー会社毎に区分して出力することができ、タクシー利用情報を各タクシー会社毎に管理することができる。このタクシー管理システムは、タクシーチケットの精算集計業務において使用された複数のチケットとタクシー会社との対応付けを人手を介して行う必要はないから、労力の大幅な軽減を図ることができる。
【0037】
タクシーチケットが紙とポリエステルとのいずれか一方から作られたシートであって1回限りの使い捨てであるタクシー管理システムは、タクシーチケットの複数枚を安価に作ることができるから、チケットにかかるコストを低減することができるのみならず、それの制作費を利用先に負担してもらう必要がなく、利用先にチケット自体を無償で提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
添付の図面を参照し、本発明にかかるタクシー管理システムの詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、タクシー管理システム10の一例を示す概略構成図であり、図2は、一例として示すタクシーチケット11の斜視図である。図3は、タクシー車両12の車載装置13の一例を示す概略構成図である。なお、図2に示すタクシーチケット11では、発行事業者名や利用法人名、利用部所名等の具体的な記載を省略している。図1では、2社のタクシー会社14A,14Bを図示しているが、実際には2社を超過する複数のタクシー会社が存在し、それらタクシー会社のタクシー業務管理コンピュータ15がタクシー管理システム10内に存在する。また、1社1台のタクシー車両12を図示しているが、実際にはそれらタクシー会社14A,14Bが複数台のタクシー車両12を保有している。
【0039】
タクシー管理システム10は、タクシーチケット11を利用してタクシー車両12に関する各種複数の情報を取得し、それら情報によってタクシー車両12の利用状況を一元的に管理する。この管理システム10においてタクシー利用状況管理を実施するために必要となる機器等の一例は、タクシーチケット11と、ICタグリーダ/ライタ24が接続されたタクシー車両12の車載装置13と、タクシー車両12のタクシー業を運営するタクシー会社14A,14Bに設置され、ICタグリーダ/ライタが接続されたタクシー業務管理コンピュータ15と、タクシーチケット11を発行する発行事業者16(発行元)に設置され、ICタグリーダ/ライタが接続された管理コンピュータ17とである。車載装置13やタクシー業務管理コンピュータ15、管理コンピュータ17は、インターネット18やLAN、タクシー無線通信等のネットワークを介して互いの情報を送受信可能である。
【0040】
タクシーチケット11は、その平面形状が名刺と略同形同大の長方形に作られている。タクシーチケット11には、ICタグ19が取り付けられている。タクシーチケット11は、紙から作られ、重なり合う紙の間にICタグ19が接着剤によって固定されている。また、ポリエステルシート(PETシート)から作られ、重なり合うポリエステルシートの間にICタグ19が固定されている。紙には、上級印刷紙、中級印刷紙、下級印刷紙、薄葉印刷紙、微塗工印刷用紙、塗工印刷用紙、コート紙、再生紙等を使用することができる。また、紙とポリエステルシートとの複合シートを使用することもできる。タクシーチケット11は、それが紙やポリエステルシートから作られるから、それの複数枚を安価に作ることができる。図2では、タクシーチケット11を1枚のみ図示しているが、実際には複数枚のチケット11が一纏めになって利用法人(法人顧客)等に発行される。なお、利用法人には、コンピュータが設置されている。利用法人のコンピュータは、インターネットを介して管理コンピュータ17から情報を受信可能である。
【0041】
タクシーチケット11には、発行事業者名(発行元名)、その事業者を識別する発行事業者識別番号、タクシーチケット11を識別するチケット識別番号、利用法人名、その利用法人を識別する利用法人識別番号(コード)、利用部門、利用部門を識別する利用部門識別番号(コード)、利用者署名欄が印字されている。タクシーチケット11は、タクシー車両12を利用した利用者(乗客)が降車地(目的地)において乗務員に提供する。利用者は、タクシーチケット11の利用者署名欄にサインをした後、チケット11を乗務員に手渡す。乗務員は、利用者から受け取ったタクシーチケット11を乗務終了後にタクシー会社14A,14Bの業務担当者に提出する。
【0042】
タクシーチケット11に取り付けられたICタグ19には、ICタグリーダ/ライタを利用して各種複数のタクシー利用情報や各種複数のチケット属性情報を書き込み可能である。ゆえに、タクシーチケット11には、タクシー利用情報やチケット属性情報を格納することができる。また、ICタグリーダ/ライタを利用し、タクシーチケット11のICタグからタクシー利用情報やチケット属性情報を読み取り可能である。ゆえに、タクシーチケット11からタクシー利用情報やチケット属性情報を取得することができる。
【0043】
ICタグ19は、制御部とアンテナとから形成されている(図示せず)。制御部は、コントロール回路とデコード回路と無線回路とメモリとから形成されている。ICタグの制御部は、それがICタグリーダ/ライタと送受信可能になると、メモリに格納されたアプリケーションを起動し、そのアプリケーションに従って各プロセスを実行する。ICタグ19の制御部は、アンテナが受信したタクシー利用情報やチケット属性情報を示す電波信号を復調しつつ、その電波信号をメモリが記憶可能な言語に変換し、タクシー利用情報やチケット属性情報をメモリの物理アドレス領域に格納する。制御部は、メモリに格納されたタクシー利用情報やチケット属性情報を電波信号に変換しつつ電波信号を変調し、アンテナを介して電波信号をチケット11から外部に発信する。
【0044】
ICタグ19には、リードライト型を使用することができる。ICタグ19には、ICタグリーダ/ライタのアンテナとの交信距離が数ミリメートル〜数メートルの近傍型を使用することが好ましい。ICタグリーダ/ライタのアンテナとICタグ19との伝送媒体方式は、交流磁界によるコイルの相互インダクタンスを利用してICタグ19を作動させる電磁結合型、ICタグ19のコイル状アンテナに生じる誘導起電力を利用してICタグ19を作動させる電磁誘導型、ICタグリーダ/ライタのアンテナから発信されたマイクロ波によってICタグ19を作動させるマイクロ波型のいずれであってもよい。
【0045】
タクシー利用情報には、タクシー車両12の利用料金、乗車地座標(GPSコード)、降車地座標(GPSコード)、タクシー車両12を識別するタクシー車両識別番号(タクシー車両識別データ)、タクシー車両12の乗車地における乗車日時、タクシー車両12の降車地における降車日時、降車時間から乗車時間を差し引いた利用時間、タクシーチケット11を使用した場合のその使用済を示す使用済チケット識別番号(使用済データ)、乗車地から降車地までの間のタクシー車両12の走行距離、乗車地から降車地までの間の運行行程におけるタクシー車両12の位置を示す複数の第1〜第n運行行程座標(GPSコード)が含まれる。タクシー車両識別番号や使用済チケット識別番号には、数字、文字、または、数字と文字との組み合わせ等が使用され、任意に決定される。
【0046】
タクシー車両12の利用料金には、迎車料金、メーター料金、有料道路料金、合計料金が含まれる。乗車地座標は、タクシー車両12に搭載されたGPS(Global Positioning System)端末22によって測位された位置座標(タクシー車両12の位置情報)であり、利用者のタクシー車両12への乗車地(出発地)を示す。降車地座標は、GPS端末22によって測位された位置座標であり、利用者のタクシー車両12からの降車地(到着地)を示す。第1〜第n運行行程座標は、GPS端末22によって測位された複数の位置座標であり、乗車地から降車地までの間の運行ポイントにおけるタクシー車両12の位置を示す。
【0047】
チケット属性情報には、タクシーチケット11を識別するチケット識別番号(チケット識別データ)、チケット11の有効期限、チケット11の利用上限金額、チケット11を発行した発行事業者を示す発行事業者識別番号(発行元識別データ)、チケット11を利用する利用法人を示す利用法人識別番号(チケット利用先識別データ)、その利用法人の利用部門を示す利用部門識別番号(利用部門識別データ)、タクシー車両12のタクシー会社14A,14Bを示すタクシー会社識別番号(タクシー会社識別データ)が含まれる。チケット識別番号や発行事業者識別番号、利用法人識別番号、利用部門識別番号、タクシー会社識別番号は、数字、文字、または、数字と文字との組み合わせ等が使用され、任意に決定される。
【0048】
タクシー車両12に搭載された車載装置13は、図3に示すように、タクシーメーター20、タクシー無線機21、GPS端末22、ETC車載器23、ICタグリーダ/ライタ24とから形成されている。無線機21やGPS端末22、ETC車載器23、ICタグリーダ/ライタ24は、インターフェイスを介してタクシーメーター20に接続されている。タクシーメーター20には、中央処理部(CPUまたはMPU)と記憶デバイスとを有し、DNSサーバ機能を備えたコンピュータが内蔵されている。タクシーメーター20には、図示はしていないが、ICカード(記憶メディア)が挿脱可能に挿入される。ICカードは、タクシー会社14A,14Bが発行し、タクシー車両12の乗務員が各々所持する。乗務員は、タクシー車両12の運行に先立って、ICカードをタクシーメーター20に挿入するとともに、業務が終了した後、ICカードをタクシーメーター20から取り外し、それをタクシー会社14A,14Bの業務担当者に提出する。
【0049】
タクシーメーター20は、無線機21を介してインターネット18に接続可能であり、インターネット18に接続した後、管理コンピュータ17のURLを使用してコンピュータ17にアクセス可能である。タクシーメーター20は、インターネット18を経由して管理コンピュータ17にチケット識別番号を送信し、管理コンピュータ17から紛失チケット該当情報や紛失チケット非該当情報を受信する。
【0050】
ICタグリーダ/ライタ24は、コントロール回路とデコード回路と無線回路とから形成されている(図示せず)。ICタグリーダ/ライタ24は、タクシーチケット11のICタグ19と送受信可能になると、ICタグ19からチケット属性情報を読み取るとともに、ICタグ19にタクシー利用情報を書き込む。ICタグリーダ/ライタ24は、アンテナが受信したチケット属性情報を示す電波信号を復調して電気信号に変換し、その電気信号をタクシーメーター20に出力する。また、タクシー利用情報を示す電気信号を電波信号に変換しつつ電波信号を復調し、アンテナを介してその電波信号をICタグ19に送信する。
【0051】
タクシーメーター20に内蔵されたコンピュータは、オペレーティングシステムによる制御に基づいて、その記憶デバイスに格納されたアプリケーションを起動し、起動したアプリケーションに従って、以下の各手段を実行する。タクシーメーター20のコンピュータは、迎車料金、メーター料金、ETC車載器23から出力された有料道路料金を合計して合計料金を算出するとともに、それら料金(運行データ)をICカードのメモリに格納し、ICタグリーダ/ライタ24を介してそれら料金をタクシーチケット11のICタグ19に書き込む料金書込手段を実行する。コンピュータは、GPS端末22から出力されたGPS座標(乗車地座標、降車地座標、第1〜第n運行行程座標(運行データ))をICカードのメモリに格納し、ICタグリーダ/ライタ24を介してそれらGPS座標をタクシーチケット11のICタグ19に書き込むGPS座標書込手段を実行する。
【0052】
タクシーメーター20のコンピュータは、乗車日時や降車日時、利用時間、走行距離等の運行データをICカードのメモリに格納し、ICタグリーダ/ライタ24を介して乗車日時や降車日時、利用時間、走行距離をタクシーチケット11のICタグ19に書き込む運行データ書込手段を実行する。コンピュータは、ICタグリーダ/ライタ24を介してタクシー会社識別番号やタクシー車両識別番号、使用済チケット識別番号をタクシーチケット11のICタグ19に書き込む識別番号書込手段を実行する。
【0053】
タクシーメーター20のコンピュータは、ICタグリーダ/ライタ24を介してタクシーチケット11のICタグ19からチケット識別番号を取得し、そのチケット識別番号を無線機21を介して発行事業者の管理コンピュータ17に送信するチケット識別番号送信手段を実行する。コンピュータは、紛失チケットを識別する紛失チケット識別番号(紛失チケット識別データ)の中にチケット識別番号が含まれているとの判断結果(紛失チケット該当情報)を管理コンピュータ17から受信した場合、そのチケット11が紛失チケットに該当するメッセージを表示する紛失チケット表示手段を実行する(ディスプレイへのメッセージ画像の表示、スピーカーからのメッセージ音声の出力)。
【0054】
タクシーメーター20のコンピュータは、ICタグリーダ/ライタ24を介してタクシーチケット11のICタグ19に使用済チケット識別番号が記録されているかを判別するチケット判別手段を実行し、使用済チケット識別番号が記録されていてチケット11がすでに使用済であると判断すると、そのチケット11の使用不可メッセージを表示する使用不可表示手段を実行する。コンピュータは、ICタグリーダ/ライタ24を介してタクシーチケット11のICタグ19からチケット11の有効期限を取得する有効期限取得手段を実行し、チケット11が有効期限を経過したものであると判断すると、そのチケット11の有効期限経過メッセージを表示する有効期限経過表示手段を実行する。コンピュータは、ICタグリーダ/ライタ24を介してタクシーチケット11のICタグ19からチケット11の利用上限金額を取得する利用上限金額取得手段を実行し、利用金額が利用上限金額を超過していると判断すると、そのチケット11の利用上限金額超過メッセージを表示する利用上限金額超過表示手段を実行する。
【0055】
タクシー会社14A,14Bに設置されたタクシー業務管理コンピュータ15は、その会社14A,14Bが保有するタクシー車両12の管理、乗務員や従業員の管理等の会社14A,14Bの業務を総合的に管理する。タクシー業務管理コンピュータ15には、キーボードやマウス等の入力装置やディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイスを介して接続され、図示はしていないが、ICタグリーダ/ライタが接続されている。タクシー業務管理コンピュータ15は、乗務員から提出されたICカードの各種複数の運行データを読み取り、それら運行データを集計する。
【0056】
タクシー業務管理コンピュータ15に接続されたICタグリーダ/ライタの構成はタクシーメーターに接続されたそれと同様である。ICタグリーダ/ライタは、タクシーチケット11のICタグ19と送受信可能になると、ICタグ19からタクシー利用情報やチケット属性情報を読み取る。ICタグリーダ/ライタは、アンテナが受信したタクシー利用情報やチケット属性情報を示す電波信号を復調して電気信号に変換し、その電気信号をタクシー業務管理コンピュータ15に出力する。
【0057】
タクシー業務管理コンピュータ15は、DNSサーバ機能を介してインターネット18に接続可能であり、インターネット18に接続した後、管理コンピュータ17のURLを使用してコンピュータ17にアクセス可能である。タクシー業務管理コンピュータ15は、インターネット18を経由して管理コンピュータ17にタクシー利用情報やチケット属性情報を送信する。
【0058】
タクシー業務管理コンピュータ15は、オペレーティングシステムによる制御に基づいて、その記憶デバイスに格納されたアプリケーションを起動し、起動したアプリケーションに従って、以下の各手段を実行する。タクシー業務管理コンピュータ15は、ICタグリーダ/ライタを介してタクシーチケット11のICタグ19からタクシー利用情報やチケット属性情報を読み取ることで、チケット11からタクシー利用情報やチケット属性情報を収集する情報収集手段を実行し、チケット11から収集したタクシー利用情報やチケット属性情報をチケット識別番号に関連付けて記憶デバイスに格納する情報格納手段を実行する。タクシー業務管理コンピュータ15は、タクシー利用情報やチケット属性情報を発行事業者の管理コンピュータ17に出力する情報送信手段を実行する。
【0059】
タクシー業務管理コンピュータ15は、タクシーチケット11のICタグ19に格納されたタクシー会社識別番号によって、自社のチケット11か他社のチケット11かを判断する。コンピュータ15は、タクシーチケット11のタクシー会社を判断した後、自社のチケット11のタクシー利用情報やチケット属性情報のみを収集し、その情報のみを記憶デバイスに格納し、その情報を発行事業者の管理コンピュータ15に送信する場合、または、自社および他社のチケット11のタクシー利用情報やチケット属性情報を収集し、その情報を記憶デバイスに格納し、その情報を発行事業者の管理コンピュータ15に送信する場合がある。自社の情報のみを管理コンピュータ15に送信する場合は、他のタクシー会社のタクシーチケット11に格納されたタクシー利用情報やチケット属性情報を読み取ることなく、他社のチケット11を発行事業者に郵送する。
【0060】
発行事業者に設置された管理コンピュータ15は、タクシーチケット11の発行を管理するとともに、各タクシー会社14A,14Bから送信されたタクシー利用情報やチケット属性情報を取得し、また、各タクシー会社14A,14Bから郵送されたチケット11のICタグ19からタクシー利用情報やチケット属性情報を取得してそれら情報を集計する。管理コンピュータ17には、キーボードやマウス等の入力装置やディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイスを介して接続され、図示はしていないが、ICタグリーダ/ライタが接続されている。
【0061】
管理コンピュータ17は、インターネット18に接続可能であり、インターネット18に接続した後、タクシーメーター20に内蔵されたコンピュータのURLを使用してタクシーメーター20のコンピュータにアクセス可能であり、タクシー業務管理コンピュータ15のURLを使用してそのコンピュータ15にアクセス可能である。管理コンピュータ17は、インターネット18を経由してタクシーメーター20のコンピュータからチケット識別番号を受信し、タクシーメーター20のコンピュータに紛失チケット該当情報や紛失チケット非該当情報を送信する。管理コンピュータ17は、インターネット18を経由してタクシー業務管理コンピュータ15からタクシー利用情報やチケット属性情報を受信し、業務管理コンピュータ15や利用法人のコンピュータに集計表を送信する。
【0062】
管理コンピュータ17に接続されたICタグリーダ/ライタの構成はタクシーメーター20に接続されたそれと同様である。ICタグリーダ/ライタは、タクシーチケット11のICタグ19と送受信可能になると、ICタグ19にチケット属性情報を書き込むとともに、ICタグ19からタクシー利用情報やチケット属性情報を読み取る。ICタグリーダ/ライタは、アンテナが受信したタクシー利用情報やチケット属性情報を示す電波信号を復調して電気信号に変換し、その電気信号を管理コンピュータ17に出力する。また、チケット属性情報を示す電気信号を電波信号に変換しつつ電波信号を復調し、アンテナを介してその電波信号をICタグ19に送信する。
【0063】
管理コンピュータ17の記憶デバイスには、タクシーチケット11に付与する連番のチケット識別番号、チケット11を発行する発行事業者を示す各種複数の発行事業者識別番号、チケット11の利用先法人を示す各種複数の利用法人識別番号、それら利用法人の各利用部門を示す各種複数の利用部門識別番号、タクシー会社を示す各種複数のタクシー会社識別番号が格納されている。タクシーチケット11の紛失の報告を受けた場合、管理コンピュータ17は、紛失チケット識別番号を記憶デバイスに格納する。
【0064】
管理コンピュータ17は、オペレーティングシステムによる制御に基づいて、記憶デバイスに格納されたアプリケーションを起動し、起動したアプリケーションに従って、以下の各手段を実行する。管理コンピュータ17は、ICタグリーダ/ライタを介してタクシーチケット11のICタグ19にチケット属性情報(チケット識別番号、発行事業者識別番号、利用法人識別番号、利用部門識別番号、タクシー会社識別番号、有効期限、利用上限金額)を格納するチケット属性情報格納手段を実行し、それらチケット属性情報を格納したタクシーチケット11を発行するチケット発行手段を実行する。管理コンピュータ17は、タクシーチケット11に格納したチケット属性情報をチケット識別番号に関連付けて記憶デバイスに格納する。
【0065】
管理コンピュータ17は、タクシー会社14A,14Bのタクシー業務管理コンピュータ15からタクシー利用情報を受信し、または、タクシー会社14A,14Bから郵送されたタクシーチケット11のICタグ19からタクシー利用情報を取得し、それらタクシー利用情報をチケット識別番号に関連付けて記憶デバイスに格納するタクシー利用情報取得手段(タクシー情報取得手段)を実行する。管理コンピュータ15は、タクシー会社14A,14Bの業務管理コンピュータ15からチケット属性情報を受信し、または、タクシー会社14A,14Bから郵送されたタクシーチケット11のICタグ19からチケット属性情報を取得し、それらチケット属性情報をチケット識別番号に関連付けて記憶デバイスに格納するチケット属性情報取得手段(タクシー情報取得手段)を実行する。管理コンピュータ17は、タクシー利用情報やチケット属性情報を所定の書式に従って集計しつつ集計表を作成するタクシー情報集計手段を実行し、情報集計手段によって作成した集計表を出力する集計表出力手段を実行する。
【0066】
なお、発行事業者に設置された管理コンピュータ15にタクシーチケット11の発行のみを行わせ、図示はしていないが、タクシーチケット11の各種情報を一元管理するタクシーチケットセンターを設け、そのタクシーチケットセンターに管理コンピュータを設置し、その管理コンピュータにチケット11に格納されたタクシー利用情報の集計や精算を行わせてもよい。この場合、タクシーチケットセンターの管理コンピュータがタクシー利用情報取得手段やチケット属性情報取得手段、タクシー情報集計手段、集計表出力手段を実行する。
【0067】
管理コンピュータ17は、タクシーチケット11を紛失した場合のそのチケット11を識別する紛失チケット識別番号を格納する紛失チケット識別データ格納手段を実行し、紛失チケット識別番号の中にタクシーメーター20から出力されたチケット識別番号が含まれているかを判断するチケット判別手段を実行する。管理コンピュータ17は、紛失チケット識別番号の中にタクシーメーター20から出力されたチケット識別番号が含まれている場合、紛失チケット該当情報をタクシーメーター20に出力する紛失チケット該当情報出力手段を実行する。紛失チケット識別番号の中にタクシーメーター20から出力されたチケット識別番号が含まれていない場合は、紛失チケット非該当情報をタクシーメーター20に出力する紛失チケット非該当情報出力手段を実行する。なお、タクシーチケット11の紛失の報告(タクシーチケット11を紛失した場合のそのチケット11を識別する紛失チケット識別番号またはタクシーチケット11が盗まれた場合のそのチケット11を識別する紛失チケット識別番号)は、チケット11の利用法人が発行事業者に連絡する。
【0068】
図4は、管理コンピュータ17によって行われるチケット発行手順の一例を示すフローチャートである。図4に基づいて管理コンピュータ17におけるタクシーチケット11の発行手順を説明すると、以下のとおりである。発行事業者の業務担当者は、管理コンピュータ17に接続されたICタグリーダ/ライタにタクシーチケット11の複数枚をセットする。業務担当者は、管理コンピュータ17のディスプレイに表示された手順に従ってタクシーチケット11の発行業務を行う。最初に、管理コンピュータ17のディスプレイに表示されたチケット発行開始ボタンを押す。チケット発行開始ボタンを押すと、管理コンピュータ17は、利用法人名入力エリア、利用法人の利用部門名入力エリア、タクシー会社名入力エリア、実行ボタン、キャンセルボタン、クリアボタンをディスプレイに表示する。それら入力エリアに利用法人名、利用部門名、タクシー会社名を入力し、実行ボタンを押す(S−10)。なお、利用法人名や利用部門名、タクシー会社名をプルダウンリストから選択することもできる。
【0069】
実行ボタンを押すと、管理コンピュータ17は、利用法人名や利用部門名、タクシー会社名の訂正の有無をディスプレイに表示する(S−11)。それらに訂正がある場合は、入力エリアに訂正した名称を入力するか、または、クリアボタンを押した後、それら入力エリアにあらたに名称を入力する。それらの名称に訂正がない場合、再び実行ボタンを押す。次に、管理コンピュータ17は、有効期限入力エリア、利用上限金額入力エリア、実行ボタン、キャンセルボタン、クリアボタンをディスプレイに表示する。それら入力エリアに有効期限、利用上限金額を入力し、実行ボタンを押す(S−12)。なお、有効期限、利用上限金額をプルダウンリストから選択することもできる。
【0070】
実行ボタンを押すと、管理コンピュータ17は、有効期限や利用上限金額の変更の有無をディスプレイに表示する(S−13)。それらに変更がある場合は、入力エリアに変更した期限や金額を入力するか、または、クリアボタンを押した後、それら入力エリアにあらたに期限や金額を入力する。有効期限や利用上限金額に変更がない場合、再び実行ボタンを押す。次に、管理コンピュータ17は、書き込み開始ボタン、キャンセルボタンをディスプレイに表示する(S−14)。書き込み開始ボタンを押すと、管理コンピュータ17は、入力された情報に基づき、プリンタを介してタクシーチケット11に各情報を印字するとともに、ICタグリーダ/ライタを介してタクシーチケット11のICタグ19への各チケット属性情報の書き込みを開始する(チケット属性情報格納手段)(S−15)。チケット属性情報の書き込みが終了すると、管理コンピュータ17は、ICタグリーダ/ライタからタクシーチケット11を排出させ、チケット11の発行手続を完了する(チケット発行手段)(S−16)。コンピュータ17によって発行されたタクシーチケット11は、各利用法人に郵送される。
【0071】
チケット属性情報の書き込みの具体例は、以下のとおりである。管理コンピュータ17は、記憶デバイスからチケット識別番号を取り出し、各チケット11にそれらチケット識別番号を割り当てた後、ICタグリーダ/ライタを介してタクシーチケット11のICタグ19にチケット識別番号を書き込み、プリンタを介してチケット11にチケット識別番号を印字する。次に、ICタグリーダ/ライタを介してタクシーチケット11のICタグ19に発行事業者識別番号を書き込み、プリンタを介してチケット11に発行事業者名と発行事業者識別番号とを印字する。管理コンピュータ17は、入力された利用法人名と記憶デバイスに格納された利用法人名とを照合し、該当する利用法人名の利用法人識別番号を特定した後、ICタグリーダ/ライタを介してタクシーチケット11のICタグ19に利用法人識別番号を書き込み、プリンタを介してチケット11に利用法人名と利用法人識別番号とを印字する。
【0072】
管理コンピュータ17は、入力された利用部門名と記憶デバイスに格納された利用部門名とを照合し、該当する利用部門名の利用部門識別番号を特定した後、ICタグリーダ/ライタを介してタクシーチケット11のICタグ19に利用部門識別番号を書き込み、プリンタを介してチケット11に利用部門名と利用部門識別番号とを印字する。次に、入力されたタクシー会社名と記憶デバイスに格納されたタクシー会社名とを照合し、該当するタクシー会社名のタクシー会社識別番号を特定した後、ICタグリーダ/ライタを介してタクシーチケット11のICタグ19にタクシー会社識別番号を書き込み、プリンタを介してチケット11にタクシー会社名とタクシー会社識別番号とを印字する。管理コンピュータ17は、ICタグリーダ/ライタを介してタクシーチケット11のICタグ19に入力された有効期限を書き込み、ICタグリーダ/ライタを介してタクシーチケット11のICタグ19に入力された利用上限金額を書き込む。
【0073】
図5は、タクシー車両12の乗車から降車までの間に行われるタクシーチケット11の処理手順の一例を説明する図であり、図6は、タクシー車両12の乗車から降車までの間の乗車地座標や降車地座標、第1〜第n運行行程座標の格納の一例を説明する図である。図7は、タクシー車両12の車載装置13によって行われるチケット処理手順の一例を示すフローチャートであり、図8は、図7から続くフローチャートである。図5,6では、乗車地をタクシー利用者25の自宅26とし、降車地を利用者25の勤務会社27としている。タクシー利用者25には、利用法人からタクシーチケット11が支給されている。
【0074】
乗務員は、タクシー車両12への乗務時にタクシーメーター20にICカードを挿入した後、タクシー車両12の運行を開始する。乗務員は、タクシー利用者25がタクシー車両12に乗車した後、タクシーメーター20の実車ボタンを押し、利用者25の自宅26から勤務会社27に向かう。実車ボタンを押すと、GPS端末22から乗車地座標(GPSコード)がタクシーメーター20に出力され、その乗車地座標がタクシーメーター20からICカードのメモリに格納される(S−20)。タクシーメーター20は、利用者25を乗せた賃走時においてメーター料金を監視するとともに、ETC車載器23から出力された有料道路料金を記憶する。賃送時では、メーター料金が走行に応じて増加する。
【0075】
図6に示すように、タクシー車両12が乗車地(利用者25の自宅26)を出発し、降車地(利用者25の勤務会社27)に到着するまでの間の運行ルートにおいて、GPS端末22は所定の時間間隔(たとえば、10秒間隔、30秒間隔、1分間隔、2分間隔等の等間隔)で第1〜第n運行行程座標(GPSコード)をタクシーメーター20に出力する。その一例としてGPS端末22は、乗車地において乗車地座標をタクシーメーター20に出力してから30秒経過した後に、第1運行行程座標を出力し、第1運行行程座標を出力してから30秒経過した後に、第2運行行程座標を出力する。このように、乗車地から降車地までの間に30秒の等間隔で運行行程座標を出力する。タクシーメーター20に出力された第1〜第n運行行程座標は、タクシーメーター20からICカードのメモリに格納される(S−21)。運行行程座標出力の時間間隔は、自由に設定することができる。
【0076】
タクシー車両12が利用者25の勤務会社26に到着すると、乗務員は、タクシーメーター20の支払いボタンを押す。支払いボタンを押すと、GPS端末22から降車地座標がタクシーメーター20に出力され、その降車地座標がタクシーメーター20からICカードのメモリに格納される(S−22)。タクシーメーター20は、メーター料金と有料道路料金とを合計して合計料金を算出する。乗務員は、未収の指定をする(S−23)。
【0077】
利用者25は、降車する前に所持するタクシーチケット11にサインをした後、そのチケット11を乗務員に渡す。乗務員は、受け取ったチケット11をICタグリーダ/ライタ24に挿入する(S−24)。ICタグリーダ/ライタ24では、タクシーチケット11のICタグ19に格納されたチケット属性情報を読み取る。なお、タクシーメーター20は、ICタグリーダ/ライタ24がチケット属性情報を正常に読み取ったかを判断する(S−25)。ICタグリーダ/ライタ24では、ICタグ19の書き込み形式やICタグ19の破損によってタグ19に格納された情報を正常に読みとれない場合がある。この場合、タクシーメーター20は、情報の取得不能メッセージを表示する(S−26)。
【0078】
ICタグリーダ/ライタ24は、チケット属性情報を正常に読み取った場合、そのチケット属性情報をタクシーメーター20に出力する。タクシーメーター20は、無線機21を介してインターネット18に接続し、インターネット18を介して発行事業者の管理コンピュータ17にアクセスした後、チケット属性情報のうちのチケット識別番号を管理コンピュータ17に送信する(チケット識別番号送信手段)(S−27)。管理コンピュータ17は、タクシー車両12の無線機21からチケット識別番号を受信すると、紛失チケット識別番号を記憶デバイスから抽出し、紛失チケット識別番号の中に受信したチケット識別番号が含まれているかを判断する(チケット判別手段)(S−28)。管理コンピュータ17は、紛失チケット識別番号の中にチケット識別番号が含まれていると判断すると、インターネット18を介して紛失チケット該当情報をタクシー車両12の無線機21に送信する(紛失チケット該当情報出力手段)。また、紛失チケット識別番号の中にチケット識別番号が含まれていないと判断すると、インターネット18を介して紛失チケット非該当情報をタクシー車両12の無線機21に送信する(紛失チケット非該当情報出力手段)。
【0079】
タクシーメーター12のコンピュータは、管理コンピュータ17から紛失チケット該当情報や紛失チケット非該当情報を受信し、管理コンピュータ17から受信した情報が紛失チケット該当情報である場合、紛失チケット該当情報に対応する紛失チケット該当メッセージを表示する(紛失チケット表示手段)(S−29)。タクシー管理システム10では、ICタグリーダ/ライタ24を介してチケット識別データが読み取られ、管理コンピュータ17がチケット識別番号と紛失チケット識別番号と照合することで、チケット11が拾得物かどうかを判別することができ、チケット11を拾得した拾得者によるチケット11の利用を防ぐことができる。また、チケット11が盗まれたものかどうかを判別することができ、窃盗犯によるチケット11の不正利用を防ぐことができる。
【0080】
一方、管理コンピュータ17から受信した情報が紛失チケット非該当情報である場合、タクシーメーター20のコンピュータは、それを示すメッセージを表示することなく、タクシーチケット11のICタグ19に使用済チケット識別番号が記録されているかを判断する(チケット判別手段)(S−30)。使用済チケット識別番号がチケット11に記録されている場合、タクシーメーター20のコンピュータは、チケット11がすでに使用済であると判断し、そのチケット11の使用不可メッセージを表示する(使用不可表示手段)(S−31)。タクシー管理システム10では、タクシーメーター20がタクシーチケット11のICタグ19に格納された使用済チケット識別番号を確認することで、チケット11の使用または未使用を判別するから、使用済のチケット11の再使用を防ぐことができ、チケット11の不正な再利用を防止することができる。また、タクシーチケット11の未使用や使用済を乗務員が確認する必要はないから、乗務員の確認作業の手間を省くことができるとともに、乗務員による確認ミスを防ぐことができる。
【0081】
使用済チケット識別番号がタクシーチケット11のICタグ19に記録されていない場合、タクシーメーター20のコンピュータは、そのタイマ機能によってチケット属性情報の取得日時を計測し、チケット11のICタグ19から取得した有効期限と属性情報の取得日時とを比較する(S−32)。タクシーメーター20のコンピュータは、チケット11の有効期限が経過しているかを判断する(S−33)。その結果、有効期限が経過していると判断すると、有効期限経過メッセージを表示する(有効期限経過表示手段)(S−34)。タクシー管理システム10では、ICタグリーダ/ライタ24を介してタクシーチケット11の有効期限が読み取られ、タクシーメーター20のコンピュータがその有効期限に基づいてチケット11の期限経過を判断するから、チケット11の有効期限を乗務員が確認する必要はなく、乗務員の確認作業の手間を省くことができる。また、有効期限を乗務員が確認する必要はないから、乗務員による有効期限の確認ミスを防ぐことができる。
【0082】
有効期限が経過していないと判断すると、タクシーメーター20のコンピュータは、タクシーチケット11のICタグ19から取得した利用上限金額と利用料金(合計料金)とを比較する(S−35)。タクシーメーター20のコンピュータは、利用料金が利用上限金額を超過しているかを判断する(S−36)。利用料金が利用上限金額を超過している場合、利用上限金額超過メッセージを表示する(利用上限金額超過表示手段)(S−37)。タクシー管理システム10では、ICタグリーダ/ライタ24を介してタクシーチケット11の利用上限金額が読み取られ、タクシーメーター20のコンピュータがその利用上限金額に基づいてチケット11の限度額超過を判断するから、チケット11の限度額超過を乗務員が確認する必要はなく、乗務員の確認作業の手間を省くことができる。また、利用上限金額を乗務員が確認する必要はないから、乗務員による限度額の確認ミスを防ぐことができる。
【0083】
利用料金が利用上限金額を超過していない場合、タクシーメーター20のコンピュータは、迎車料金、メーター料金、有料道路料金、合計料金、乗車地座標、降車地座標、第1〜第n運行行程座標、乗車日時、降車日時、利用時間、走行距離をICカードのメモリに格納する。さらに、ICタグリーダ/ライタ24を介してタクシー利用情報(迎車料金、メーター料金、有料道路料金、合計料金、乗車地座標、降車地座標、第1〜第n運行行程座標、タクシー会社識別番号、タクシー車両識別番号、乗車日時、降車日時、利用時間、走行距離)をタクシーチケット11のICタグ19に書き込む(料金書込手段、GPS座標書込手段、運行データ書込手段、識別番号書込手段)(S−28)。
【0084】
タクシーメーター20のコンピュータは、ICタグリーダ/ライタ24を介して使用済チケット識別番号をタクシーチケット11のICタグ19に書き込む(S−39)。タクシーメーター20のコンピュータは、使用済チケット識別番号を書き込むと、タクシーチケット11をICタグリーダ/ライタ24から排出させる。乗務員は、乗務終了後、ICカードをタクシーメーター20から抜き取り、タクシーチケット11やICカードをタクシー会社14A,14Bの業務担当者に提出する。
【0085】
タクシーチケット11を受け取ったタクシー会社14A,14Bの業務担当者は、そのチケット11をタクシー業務管理コンピュータ15に接続されたICタグリーダ/ライタにセットする。業務管理コンピュータ15は、ICタグリーダ/ライタを介してタクシーチケット11のICタグ19に格納されたタクシー会社識別番号を読み取り、タクシー会社識別番号によって自社のタクシーチケット11か他社のタクシーチケット11かを判断する。コンピュータ15は、タクシーチケット11が自社のそれと判断した後、ICタグリーダ/ライタを介してチケット11のICタグ19からタクシー利用情報やチケット属性情報を読み取り、チケット11からタクシー利用情報やチケット属性情報を収集し(情報収集手段)、収集したタクシー利用情報やチケット属性情報をチケット識別番号に関連付けて記憶デバイスに格納する(情報格納手段)。
【0086】
タクシー業務管理コンピュータ15は、タクシー利用情報やチケット属性情報を格納すると、インターネット18に接続し、インターネット18を介して発行事業者の管理コンピュータ17にアクセスし、タクシー利用情報やチケット属性情報を管理コンピュータ17に出力する(情報送信手段)。なお、読み取ったタクシー会社識別番号によってタクシーチケット11が他社のそれと判断すると、タクシー利用情報やチケット属性情報を読み取ることなく、チケット11をICタグリーダ/ライタ24から排出させる。排出された他社のタクシーチケット11は、業務担当者が纏めて発行事業者に郵送する。
【0087】
図9は、管理コンピュータ17によって行われる情報処理手順の一例を示すフローチャートである。管理コンピュータ17は、タクシー会社14A,14Bのタクシー業務管理コンピュータ15から送信されたタクシー利用情報(利用料金、乗車地座標、降車地座標、タクシー車両識別番号、乗車日時、降車日時、利用時間、使用済チケット識別番号、走行距離、第1〜第n運行行程座標)を受信(取得)し(S−40)、受信したタクシー利用情報をチケット識別番号に関連付けて記憶デバイスに格納するタクシー利用情報取得手段(S−41)。管理コンピュータ17は、業務管理コンピュータ15から送信されたチケット属性情報(チケット識別番号、有効期限、利用上限金額、発行事業者識別番号、利用法人識別番号、利用部門識別番号、タクシー会社識別番号)を受信し(S−42)、受信したチケット属性情報をチケット識別番号に関連付けて記憶デバイスに格納するチケット属性情報取得手段(S−43)。
【0088】
発行事業者の業務担当者は、管理コンピュータ17に接続されたICタグリーダ/ライタにタクシー会社14A,14Bから郵送されたタクシーチケット11をセットする。管理コンピュータ17は、タクシー会社14A,14Bから郵送されたタクシーチケット11のICタグ19からICタグリーダ/ライタを介してタクシー利用情報を取得し(S−40)、取得したタクシー利用情報をチケット識別番号に関連付けて記憶デバイスに格納するタクシー利用情報取得手段(S−41)。管理コンピュータ17は、タクシー会社14A,14Bから郵送されたタクシーチケット11のICタグ19からICタグリーダ/ライタを介してチケット属性情報を取得し(S−42)、取得したチケット属性情報をチケット識別番号に関連付けて記憶デバイスに格納するチケット属性情報取得手段(S−43)。なお、タクシー車両12が個人タクシーの場合は、個人タクシー協会がタクシーチケット11を発行事業者に郵送する。
【0089】
業務担当者は、管理コンピュータ17のディスプレイに表示された手順に従って集計表の出力や送信を行う。最初に、管理コンピュータ17のディスプレイに表示された集計表作成開始ボタンを押す。集計表作成開始ボタンを押すと、管理コンピュータ17は、期間入力エリア、利用法人名入力エリア、利用法人の利用部門名入力エリア、タクシー会社名入力エリア、入力実行ボタン、キャンセルボタン、クリアボタンをディスプレイに表示する。それら入力エリアに期間や利用法人名、利用部門名、タクシー会社名を入力し、実行ボタンを押す。また、それら入力エリアに期間や名称を入力せず、実行ボタンを押す。なお、期間や利用法人名、利用部門名、タクシー会社名をプルダウンリストから選択することもできる。
【0090】
期間は、過去から現在までの任意の期間を指定することができる。たとえば、年や月、日のみならず、月〜月、日〜日等の所定の期間を指定することもできる。月を指定すると、管理コンピュータ17は、指定された月のタクシー利用情報やチケット属性情報を記憶デバイスから抽出し、その月におけるタクシー利用情報やチケット属性情報を所定の書式に従って集計しつつ集計表を作成する(タクシー情報集計手段)(S−44)。また、所定の期間を指定すると、管理コンピュータ17は、指定された期間のタクシー利用情報やチケット属性情報を纏め、その期間におけるタクシー利用情報やチケット属性情報を所定の書式に従って集計しつつ集計表を作成する(タクシー情報集計手段)(S−44)。
【0091】
利用法人名入力エリアや利用法人の利用部門名入力エリアに名称を入力し、実行ボタンを押すと、管理コンピュータ17は、指定された利用法人または指定された利用部門のタクシー利用情報やチケット属性情報を記憶デバイスから抽出し、それら情報を利用法人識別番号毎や利用部門識別番号毎に区分し、その利用法人またはその利用部門におけるタクシー利用情報やチケット属性情報を所定の書式に従って集計しつつ集計表を作成する(タクシー情報集計手段)(S−44)。タクシー会社名入力エリアに名称を入力し、実行ボタンを押すと、管理コンピュータ17は、指定されたタクシー会社のタクシー利用情報やチケット属性情報を記憶デバイスから抽出し、それら情報をタクシー会社識別番号毎に区分し、そのタクシー会社におけるタクシー利用情報やチケット属性情報を所定の書式に従って集計しつつ集計表を作成する(タクシー情報集計手段)(S−44)。
【0092】
集計表の作成が終了すると、管理コンピュータ17は、集計表印刷ボタン、集計表送信ボタン、キャンセルボタンをディスプレイに表示する。集計表印刷ボタンを押すと、管理コンピュータ17は、作成した集計表をディスプレイに表示するとともに、プリンタを介して出力する(集計表出力手段)(S−45)。集計表送信ボタンを押すと、管理コンピュータ17は、送信先利用法人名入力エリア、送信先タクシー会社名入力エリア、送信実行ボタン、キャンセルボタンをディスプレイに表示する。送信先利用法人名入力エリアや送信先タクシー会社名入力エリアに名称を入力し、送信実行ボタンを押すと、管理コンピュータ17は、インターネット18に接続し、インターネット18を介して指定された利用法人または指定されたタクシー会社14A,14Bのコンピュータにアクセスし、集計表をそれらコンピュータに出力する(集計表出力手段)(S−45)。
【0093】
図10,11は、管理コンピュータ17やタクシー業務管理コンピュータ15のディスプレイに表示された集計表の一例を示す図であり、図12は、それらコンピュータ15,17のディスプレイに表示された運行ルートの一例を示す図である。図10,11では、タクシー利用情報の具体的事項の図示を省略している。図10の集計表は、タクシー会社を特に指定せずかつ所定の月を指定して作成された集計表であり、図11の集計表は、タクシー会社を指定しかつ所定の月を指定して作成された集計表である。
【0094】
タクシー会社14A,14Bでは、管理コンピュータ17から送信された集計表をタクシー業務管理コンピュータ15のディスプレイに表示させ、プリンタを介して集計表を出力することができる。図10の集計表には、縦欄に各タクシー会社、合計、前月比、前年同月比が表示され、横欄にタクシー会社毎のチケット使用枚数(タクシー会社のタクシー車両で使用されたチケット11の枚数)、タクシー会社毎のチケット11による迎車料金の総額、タクシー会社毎のチケット11によるメーター料金の総額、タクシー会社毎のチケット11による有料道路料金の総額、タクシー会社毎のチケット11による合計金額の総額、タクシー会社毎のタクシー車両の総走行距離が表示されている。図10の集計表によって、各タクシー会社のチケット11の使われた頻度やそれらのチケット使用枚数合計、迎車料金合計、メーター料金合計、有料道路料金合計、合計金額合計、走行距離合計、前月比、前年同月比がわかる。
【0095】
図11の集計表には、縦欄に各チケット識別番号、合計、前月比、前年同月比が表示され、横欄にチケット識別番号に対応するタクシー車両NO、乗車地、降車地、迎車料金、メーター料金、有料道路料金、合計料金、運行ルートのチェックボックス、乗車日時、降車日時、利用時間、走行距離が表示されている。図11の集計表によって、各タクシーチケット11毎のタクシー利用情報、合計、前月比、前年同月比がわかる。なお、図10の集計表において、たとえばタクシー会社Aの欄にカーソルを移動させ、タクシー会社Aの欄を反転させた後、その欄を押すと、図11に示すタクシー会社Aのタクシー利用情報の詳細が表示される。
【0096】
図11の集計表において、たとえば運行ルートのチェックボックスにチェックマークを入れ、図示はしていないが、ルート表示ボタンを押すと、図12に示しように、特定のタクシーチケット11における運行ルートが表示される。運行ルート表示画面には、タクシー会社名、タクシー車両NO、合計料金、乗車日時、降車日時、利用時間、走行距離が表示されている。図12の運行ルート表示画面によって、各タクシーチケット11における各運行ルートを知ることができる。
【0097】
図13,14は、管理コンピュータ17や利用法人のコンピュータのディスプレイに表示された集計表の一例を示す図である。図13,14では、タクシー利用情報の具体的事項の図示を省略している。図13の集計表は、利用法人を特に指定せずかつ所定の月を指定して作成された集計表であり、図14の集計表は、利用法人を指定しかつ所定の月を指定して作成された集計表である。図13の集計表には、縦欄に各利用法人、合計、前月比、前年同月比が表示され、横欄にその法人におけるチケット使用枚数、利用料金、走行距離、紛失チケット枚数が表示されている。図13の集計表によって、各利用法人のチケット11の使用頻度やチケット使用枚数合計、利用料金合計、走行距離合計、紛失チケット合計、前月比、前年同月比がわかる。
【0098】
図14の集計表には、縦欄に各利用部門が表示され、横欄にその利用部門におけるチケット使用枚数、利用料金、走行距離、紛失チケット枚数が表示されている。図14の集計表によって、各利用部門のチケット11の使用頻度やチケット使用枚数合計、利用料金合計、走行距離合計、紛失チケット合計、前月比、前年同月比等がわかる。なお、図13の集計表において、たとえば利用法人Aの欄にカーソルを移動させ、利用法人Aの欄を反転させた後、その欄をクリックすると、図14に示す利用法人Aのタクシー利用情報の詳細が表示される。
【0099】
タクシー管理システム10は、ICタグリーダ/ライタ24からタクシーチケット11のICタグ19に各タクシー利用情報が書き込まれ、管理コンピュータ17がタクシーチケット11を介してそれらタクシー利用情報を取得するとともに、タクシー利用情報を所定の様式に従って出力するから、タクシー車両12の正確な利用情報(利用料金、乗車地、降車地、乗車日時、降車日時、利用時間、走行距離、運行ルート)を把握することができ、タクシーチケット11を利用してタクシー車両12の利用状況を確実に管理することができる。タクシー管理システム10は、タクシー車両12の利用料金がICタグリーダ/ライタ24からタクシーチケット11に格納されるから、タクシー利用者がチケット11に利用料金を記入する必要はなく、利用者の記入の手間を省くことができ、利用者の負担を軽減することができる。また、タクシー利用者や乗務員がタクシーチケット11に利用料金を記入することはないから、利用者や乗務員による利用料金の不正記入を防ぐことができる。タクシー管理システム10は、乗車地座標や降車地座標、乗車日時、降車日時、利用時間、走行距離がICタグリーダ/ライタ24からタクシーチケット11に格納されるから、それらを乗務員が手書きによって記録する必要はなく、乗務員の記録の手間を省くことができ、乗務員の負担を軽減することができる。
【0100】
タクシー管理システム10は、管理コンピュータ17がタクシーチケット11に書き込まれたタクシー車両識別データに基づいて、使用されたチケット11のタクシー車両12を識別しつつタクシー利用情報を取得し、各タクシー利用情報を各タクシー車両12毎に区分して出力することができ、タクシー利用情報を各タクシー車両12毎に管理することができる。タクシー管理システム10は、過去から現在までのうちの任意の期間が指定されたときにその指定期間におけるタクシー利用情報を出力するから、前年や前月、日、月〜月、日〜日等の期間を自由に指定してその指定期間におけるタクシー利用情報を確認することができ、希望する期間におけるタクシー車両12の利用状況を把握することができる。また、管理コンピュータ17がタクシーチケット11に書き込まれたチケット識別データに基づいて各チケットを識別しつつタクシー利用情報を収集し、各タクシー利用情報を各チケット11毎に区分して出力するから、タクシー利用情報を各チケット11毎に管理することができる。
【0101】
タクシー管理システム10は、管理コンピュータ17がタクシーチケット11に書き込まれた発行事業者識別番号に基づいて各チケット11の発行事業者を識別しつつタクシー利用情報を収集し、各タクシー利用情報を各発行事業者毎に区分して出力するから、複数の発行事業者が存在したとしても、タクシー利用情報を各発行事業者毎に管理することができる。また、管理コンピュータ17がタクシーチケット11に書き込まれた利用法人識別番号に基づいて各チケット11の利用法人を識別しつつタクシー利用情報を収集し、各タクシー利用情報を各利用法人毎に区分して出力するから、タクシー利用情報を各利用法人毎に管理することができる。
【0102】
タクシー管理システム10は、管理コンピュータ17がタクシーチケット11に書き込まれた利用部門識別番号に基づいて各チケット11の利用法人における利用部門を識別しつつタクシー利用情報を収集し、各タクシー利用情報を各利用部門毎に区分して出力するから、タクシー利用情報を各利用部門毎に管理することができる。タクシー管理システム10は、管理コンピュータ17がタクシーチケット11に書き込まれたタクシー会社識別番号に基づいて、使用されたチケット11のタクシー会社を識別しつつタクシー利用情報を取得し、各タクシー利用情報を各タクシー会社毎に区分して出力するから、タクシー利用情報を各タクシー会社毎に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】タクシー管理システムの一例を示す概略構成図。
【図2】一例として示すタクシーチケットの斜視図。
【図3】タクシー車両の車載装置の一例を示す概略構成図。
【図4】管理コンピュータによって行われるチケット発行手順の一例を示すフローチャート。
【図5】タクシー車両の乗車から降車までの間に行われるタクシーチケットの処理手順の一例を説明する図。
【図6】タクシー車両の乗車から降車までの間のGPS座標の格納の一例を説明。
【図7】タクシー車両の車載装置によって行われるチケット処理手順の一例を示すフローチャート。
【図8】図7から続くフローチャート。
【図9】管理コンピュータによって行われる情報処理手順の一例を示すフローチャート
【図10】ディスプレイに表示された集計表の一例を示す図。
【図11】ディスプレイに表示された集計表の一例を示す図。
【図12】ディスプレイに表示された運行ルートの一例を示す図。
【図13】ディスプレイに表示された集計表の一例を示す図。
【図14】ディスプレイに表示された集計表の一例を示す図。
【符号の説明】
【0104】
10 タクシー管理システム
11 タクシーチケット
12 タクシー車両
13 車載装置
14A タクシー会社
14B タクシー会社
15 タクシー業務管理コンピュータ
16 発行事業者
17 管理コンピュータ
18 インターネット
19 ICタグ
20 タクシーメーター
21 タクシー無線機
22 GPS端末
23 ETC車載器
24 ICタグリーダ/ライタ
25 タクシー利用者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タクシー車両に関する各種情報を取得して前記タクシー車両の利用状況を管理するタクシー管理システムにおいて、
前記管理システムが、各種情報を記憶可能かつ出力可能なICタグを備えたタクシーチケットと、前記タクシー車両のタクシーメーターに接続されて前記タクシーチケットに各種情報を書き込み可能かつ該タクシーチケットから各種情報を読み込み可能なICタグリーダ/ライタと、前記タクシーチケットに各種情報を書き込み可能かつ該タクシーチケットから各種情報を読み込み可能であって前記タクシー車両の利用状況を管理する管理コンピュータとから形成され、
前記ICタグリーダ/ライタが、前記タクシーチケットにタクシー利用情報として、タクシー利用者がタクシー車両を利用した場合の利用料金を書き込み、前記管理コンピュータが、前記タクシーチケットを介して前記利用料金を取得するタクシー情報取得手段と、取得した利用料金を所定の様式に従って出力するタクシー情報出力手段とを有することを特徴とするタクシー管理システム。
【請求項2】
前記ICタグリーダ/ライタが、前記タクシーチケットに前記タクシー利用情報として、GPSを利用して測位されたタクシー利用者のタクシー車両への乗車地を示す乗車地座標とタクシー利用者のタクシー車両からの降車地を示す降車地座標とを書き込み、前記タクシー情報取得手段では、前記タクシーチケットを介して前記乗車地座標と前記降車地座標とを取得し、前記タクシー情報出力手段では、前記乗車地座標が示す乗車地と前記降車地座標が示す降車地とを所定の様式に従って出力する請求項1記載のタクシー管理システム。
【請求項3】
前記ICタグリーダ/ライタが、前記タクシーチケットに前記タクシー利用情報として、タクシー利用者のタクシー車両への乗車日時とタクシー利用者のタクシー車両からの降車日時と降車時間から乗車時間を差し引いた利用時間とを書き込み、前記タクシー情報取得手段では、前記タクシーチケットを介して前記乗車日時と前記降車日時と前記利用時間とを取得し、前記タクシー情報出力手段では、前記乗車日時と前記降車日時と前記利用時間とを所定の様式に従って出力する請求項1または請求項2に記載のタクシー管理システム。
【請求項4】
前記ICタグリーダ/ライタが、前記タクシーチケットに前記タクシー利用情報として、タクシー利用者のタクシー車両への乗車地からタクシー利用者のタクシー車両からの降車地までの走行距離を書き込み、前記タクシー情報取得手段では、前記タクシーチケットを介して前記走行距離を取得し、前記タクシー情報出力手段では、前記走行距離を所定の様式に従って出力する請求項1ないし請求項3いずれかに記載のタクシー管理システム。
【請求項5】
前記ICタグリーダ/ライタが、前記タクシーチケットに前記タクシー利用情報として、該タクシーチケットを使用した場合のその使用済を示す使用済データを書き込み、前記タクシーメーターは、前記ICタグリーダ/ライタによって読み込まれた前記タクシーチケットのタクシー利用情報に使用済データが含まれていた場合、そのタクシーチケットの使用不可を表示する請求項1ないし請求項4いずれかに記載のタクシー管理システム。
【請求項6】
前記ICタグリーダ/ライタが、前記タクシーチケットに前記タクシー利用情報として、前記タクシー利用者が利用したタクシー車両を識別可能なタクシー車両識別データを書き込み、前記タクシー情報取得手段では、前記タクシーチケットを介して前記タクシー車両識別データを取得し、前記タクシー情報出力手段では、前記タクシー車両識別データを所定の様式に従って出力する請求項1ないし請求項5いずれかに記載のタクシー管理システム。
【請求項7】
前記ICタグリーダ/ライタが、前記タクシーチケットに前記タクシー利用情報として、GPSを利用して測位されたタクシー車両の乗車地から降車地までの運行行程における該タクシー車両の位置を示す複数の第1〜第n運行行程座標を書き込み、前記タクシー情報取得手段では、前記タクシーチケットを介して前記第1〜第n運行行程座標を取得し、前記タクシー情報出力手段では、前記第1〜第n運行行程座標に基づいて求めたタクシー車両の運行ルートを所定の様式に従って出力する請求項1ないし請求項6いずれかに記載のタクシー管理システム。
【請求項8】
前記タクシー情報出力手段では、過去から現在までのうちの任意の期間が指定されたときにその指定期間における前記タクシー利用情報を出力する請求項1ないし請求項7いずれかに記載のタクシー管理システム。
【請求項9】
前記管理コンピュータが、前記タクシーチケットにチケット属性情報として、該タクシーチケットを識別可能なチケット識別データを書き込み、前記チケット識別データを書き込んだタクシーチケットを発行するチケット発行手段を含む請求項1ないし請求項8いずれかに記載のタクシー管理システム。
【請求項10】
前記チケット発行手段では、前記タクシーチケットに前記チケット属性情報として、該タクシーチケットの有効期限を書き込み、前記タクシーメーターは、前記ICタグリーダ/ライタによって読み込まれたタクシーチケットの読込期日が前記有効期限を超過していた場合、そのタクシーチケットの期限切れを表示する請求項9記載のタクシー管理システム。
【請求項11】
前記チケット発行手段では、前記タクシーチケットに前記チケット属性情報として、該タクシーチケットの利用上限金額を書き込み、前記タクシーメーターは、実際の利用金額が前記ICタグリーダ/ライタによって読み込まれた前記タクシーチケットの利用上限金額を超過している場合、利用金額の上限超過を表示する請求項9または請求項10に記載のタクシー管理システム。
【請求項12】
前記管理コンピュータが、前記タクシーチケットを紛失した場合のそのチケットを識別する紛失チケット識別データを格納する紛失チケット識別データ格納手段と、前記ICタグリーダ/ライタによって読み込まれた前記タクシーチケットのチケット識別データを前記タクシーメーターが前記管理コンピュータに出力すると、前記紛失チケット識別データの中に前記タクシーメーターから出力された前記チケット識別データが含まれているかを判断するチケット判別手段と、前記紛失チケット識別データの中に前記タクシーメーターから出力された前記チケット識別データが含まれている場合、紛失チケット該当情報を前記タクシーメーターに出力する紛失チケット該当情報出力手段とを含み、前記タクシーメーターは、前記紛失チケット該当情報を前記管理コンピュータから受け取ると、その紛失チケット該当情報を表示する請求項9ないし請求項11いずれかに記載のタクシー管理システム。
【請求項13】
前記チケット発行手段では、前記タクシーチケットに前記チケット属性情報として、該タクシーチケットを発行した発行元を識別可能な発行元識別データと前記タクシーチケットを利用するチケット利用先を識別可能なチケット利用先識別データとを書き込む請求項9ないし請求項12いずれかに記載のタクシー管理システム。
【請求項14】
前記チケット発行手段では、前記タクシーチケットに前記チケット属性情報として、前記タクシー車両のタクシー会社を識別可能なタクシー会社識別データを書き込む請求項9ないし請求項13いずれかに記載のタクシー管理システム。
【請求項15】
前記タクシーチケットが、紙とポリエステルとのいずれか一方から作られたシートであり、1回限りの使い捨てである請求項1ないし請求項14いずれかに記載のタクシー管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−92328(P2010−92328A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−262552(P2008−262552)
【出願日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【出願人】(508278930)株式会社システムオリジン (4)
【Fターム(参考)】