説明

タービンエンジン部品およびその製造方法

【課題】熱機械的疲労に耐える穿孔容易なタービンエンジン部品を提供する。
【解決手段】本発明のタービンエンジン部品は、外壁と内壁とがそれぞれ設けられた正圧側と負圧側とを有する。第1の組の流体通路60が正圧側の外壁と内壁との間に位置する。第2の組の流体通路62が負圧側の外壁と内壁との間に位置する。第1の組および第2の組の流体通路60,62は各々波状の形状をなす。各々の冷却通路60,62には少なくとも一列の、好ましくは複数列のフィルム冷却孔70が穿孔されている。各々のリブ64,66は波状の形状をしている。これにより、フィルム冷却孔70を穿孔可能な幅の広い領域76と、耐疲労能力の改善に寄与する幅の狭い領域78とが生じる。また、タービンエンジン部品は、後縁部を冷却するための波状の後縁部冷却通路を有してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガスタービンエンジン用の部品の改良設計、およびこれらの部品の製造方法に関する。米国政府は契約第N00019−01−C−01号および第F33615−95−C−2503号により本発明における権利を有する可能性がある。
【背景技術】
【0002】
ブレード冷却方法の開発に相当の努力が注がれてきた。これらの努力の大半は、部品の鋳造工程を開発すること、および熱機械的疲労(TMF)に対する抵抗性を保証することに重点が置かれている。TMF問題に対して開発された対策、および鋳造において不可避な許容誤差のために、部品に孔を穿孔することが非常に難しくなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、冷却通路および穿孔されたフィルム冷却孔が設けられたタービンエンジン部品を提供することである。
【0004】
本発明の他の目的は、冷却通路および穿孔されたフィルム冷却孔を有するタービンエンジン部品の製造方法を提供することである。
【0005】
さらに本発明の他の目的は、後縁部の冷却が改善されたタービンエンジン部品を提供することである。
【0006】
上述の目的は本発明のタービンエンジン部品およびその製造方法によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によればタービンエンジン部品は正圧側と負圧側とを有する。正圧側と負圧側とは各々外壁と内壁とを有する。第1の組の流体通路は正圧側の外壁と内壁との間に位置する。第2の組の流体通路は負圧側の外壁と内壁との間に位置する。第1の組および第2の組の流体通路は各々波状の形状を有する。
【0008】
また本発明によれば、タービンエンジン部品の製造方法は、正圧側と負圧側とを有するタービンエンジン部品を鋳造するステップを有し、このステップにより、正圧側と負圧側との各々には、外壁、内壁、正圧側の外壁と内壁との間の第1の組の波状の流体通路、および負圧側の外壁と内壁との間の第2の組の波状の流体通路、が設けられる。
【0009】
さらに本発明の他の態様によれば、少なくとも一つの後縁部出口ノズルと、冷却用流体を受け入れかつ該少なくとも一つの出口ノズルに連通する入口を備えた少なくとも一つの波状の流体通路と、を有したタービンエンジン部品が提供される。各々の波状流体通路は好ましくは半径方向に延在する。
【0010】
本発明の穿孔可能のスーパーブレードおよびその製造方法についての他の詳細、およびこれに付随する他の目的と利点とは、以下の詳細な説明および添付の図面に記載され、そのなかで同様の参照符号は同様の要素を表す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図面を参照すれば、図1はタービンブレードやベーンなどの、タービンエンジン部品10を図示している。タービンエンジン部品は、前縁部18および後縁部20と、前縁部18から後縁部20まで延びた正圧側14および負圧側16と、を有するエアフォイル部12を含む。
【0012】
タービンエンジン部品10は、エアフォイル部12の正圧側14が外壁22および内壁24を有するように鋳造される。同様に、タービンエンジン部品10は、エアフォイル部12の負圧側16が外壁26および内壁28を有するように鋳造される。複数のリブ30、32、34、36、38、40、42、および44が複数の内部冷却通路46、48、50、52、54、56、および58を画定する。
【0013】
さらにまた、タービンエンジン部品10は壁22、24の間に位置する第1の組の冷却通路60、および壁26、28の間に位置する第2の組の冷却通路62を有する。隣り合う冷却通路60は非直線状のリブ64で隔てられており、隣り合う冷却通路62は非直線状のリブ66で隔てられている。リブ64は壁22と壁24との間に熱伝導経路を形成しており、リブ66は壁26と壁28との間に熱伝導経路を形成している。通路60および62はそれぞれTMF問題を軽減し、できれば除去するような寸法となっている。
【0014】
各々の冷却通路60および62には少なくとも一列の、好ましくは複数列のフィルム冷却孔70が穿孔されている。従来においては、図2に示されるように、このような冷却孔を隣接する冷却通路に接触させずに、かつ非常に長い孔を形成することなく穿孔することには問題があった。
【0015】
図3および図4を参照すれば、フィルム冷却孔70の穿孔に関する問題の解決法が示されている。図に示されるように、各々のリブ64および66は波状の形状をしている。このような形状の結果として、フィルム冷却孔70を穿孔可能にする幅の広い領域76と、耐疲労能力の改善に寄与する幅の狭い領域78とが生じる。このような形状の結果として、通路60および62は波状の形状と半径方向に変化する幅とを有する。本発明の好ましい実施例において、各々の通路60および62は幅の広い領域76において0.085〜0.125インチ(約2.16〜3.18mm)の範囲の幅を有し、この領域にフィルム冷却孔70が穿孔される。また好ましい実施例において、各々の通路60および62の幅の狭い領域78は0.055〜0.065インチ(約1.4〜1.65mm)の範囲の幅を有する。さらに、好ましい実施例において各々のリブ64および66は0.025〜0.035インチ(約0.64〜0.89mm)の範囲の厚さを有する。
【0016】
このような構成にはいくつかの利点があることが判明している。例えばリブ64および66は依然として、引張強度を維持し、かつ良好なTMF寿命が得られるような寸法にすることができる。加えて、各々の通路60および62にはコア注入を可能にする最小限度のチャネル幅が保たれる。
【0017】
図4は、本発明の波状の形状を用いれば、隣接する通路60、62に接触させることなく冷却孔70の穿孔が可能であることを図示している。
【0018】
また本発明によって穿孔された冷却孔70は過度に穿孔し過ぎることなく、したがって流量の低下を招かないで、穿孔可能であることが分かった。さらに熱的金属疲労については、本発明によって形成された部品の格子間寿命百分率は150%である。
【0019】
エアフォイル部12、正圧側14、負圧側16、外壁22および26、内壁24および28、および上述のその他の詳細を有し、かつ波状の冷却通路60および62を含むタービンエンジン部品10は、当業界公知の適当な鋳造技術のいずれを用いて形成されてもよい。またタービンエンジン部品10は、ニッケル系超合金、コバルト系超合金、チタン系超合金などの、当業界公知の適当な材料のいずれから形成されてもよい。部品10が鋳造された後、各々の冷却通路60および62と連通するように一列または複数列の冷却孔70を穿孔することができる。冷却孔70を穿孔するには、当業界公知のいずれの適当な穿孔技術、例えばレーザードリル、が用いられてよい。冷却孔70の長さは加工される具体的なタービンエンジン部品によって定められる。またタービンエンジン部品の外面に対する冷却孔70の角度は加工される特定の部品の関数である。
【0020】
次に図5を参照すると、幾つかの状況においては、再循環ゾーンが生じ得る領域を除去することが必要になる場合もある。図5は二つの隣接する冷却通路60および62を図示している。図に示されるように、隣接する通路60、62の間のリブ64、66には一連の破断部80および82が設けられている。破断部80および82は一方の通路60、62からの流れを隣接するもう一方の通路60、62に流入させる。破断部80を通して冷却流体を流入させることによって、幅が広い領域76に再循環ゾーンが生じる可能性が避けられる。破断部82を設けることによって、通路60、62からの流体が隣接する通路60、62に流入することができる。隣接する通路60、62内には冷却流体の軸方向の流れがあるので、破断部82を通って流入した冷却流体は上記通路が共有するリブ64、66に押しつけられる。このことが通路60、62によって生じる冷却効果を増強する。
【0021】
さらに、図5から分かるように隣接する冷却通路60、62の幅の広い領域76が互いにオフセットしている。したがって、隣接する通路60、62に穿孔されたフィルム冷却孔70は互いにオフセットしている。
【0022】
本発明の波状冷却通路システムを用いることによって、タービンエンジン部品の冷却効果が改善される。本発明の波状通路システムはタービンエンジン部品10の様々な部分に適用可能である。
【0023】
タービンエンジン部品の後縁部は、非常に薄くする必要があると同時に高い熱負荷がかけられるので、非常に冷却が難しい。負圧側の膜(フィルム)が衝撃損失を生じさせて空力損失を発生させる。高い対流冷却が要求される。後縁部では供給圧力と出口圧力との間に大きな圧力差が存在するので、高い対流冷却が可能である。対流冷却においては冷却通路を冷却するために、熱伝達率hおよび伝熱面積(hA)を最大にすることが要求される。
【0024】
現在、伝熱面積hAを高くするために一連の衝突空洞部と連結供給部とが用いられている。衝突空洞部は、連結供給部において境界層を再開させて熱伝達を増大させるために必要である。後縁部スロットが後縁部の正圧側において流れを排出する。熱伝達率“h”は連結供給部および後縁部スロットにおいて、衝突空洞部における熱伝達率よりはるかに高い。これは連結供給部において断面積がはるかに小さいからである。衝突空洞部は連結供給部より幅が広いので、ブレード後縁部を厚くする必要があり、これが空力損失の原因となる。
【0025】
図6および図7は本発明の他の態様による後縁部冷却システム100を図示している。後縁部冷却システム100は通路60および62と組み合わせて用いられてよい。あるいは、通路60および62が設けられていない後縁部冷却システム100を有するタービンエンジン部品が製造されてもよい。
【0026】
図6および図7に示されるように、後縁部20は供給源(図示せず)から冷却流体を受け入れるための通路104を有する。通路104は一つまたは複数の流体通路106の入口102と連通しており、流体通路は後縁部20の正圧側14に設けられた一つまたは複数の出口スロットまたはノズル108で終わっている。各々の流体通路106は波状の形状をなす。流体通路106を半径方向に波状とすることによって、冷却流体が後縁部20内を移動する距離が長くなり、伝熱面積が拡大し、かつ周期的に境界層が再開するため、熱伝達率が増大する。このことが後縁部20への熱伝達を向上させる。通路(単数または複数)106を波状にして周期的に境界層を再開させることによって、衝突空洞部の必要がなくなる。
【0027】
図6および図7から分かるように、各々の側壁110および112は周期的に離間した山116および118と、周期的に離間した谷130および132とを有する。山116および118と谷130および132とは任意の所望の間隔で離間する。各々の通路106の山116および118と谷130および132との間の屈曲は、周期的に境界層を再開させるようなものでなくてはならない。例えば各々の通路106の屈曲は正弦波状、または実質的に正弦波状であってもよい。
【0028】
所望のレベルの冷却を達成するためには、冷却流体が各々の通路106を満たし、かつ非直線状の通路に沿って流れることが重要である。したがって側壁110と112とは過大な距離で離れてはならない。もし二つの側壁が極端に離れすぎると、冷却流体は流体通路106の入口102から出口スロット108まで、直線状に流れてしまうであろう。これを回避するために、山116と山118との間の断面積は谷130と谷132との間の断面積を超えてはならず、かつ流体通路106に沿った他の任意の領域での断面積より小さくあるべきである。例えば断面130および132における断面積は山116と118との間の断面積より大きい。
【0029】
通路104、通路(単数または複数)106、および出口ノズル(単数または複数)108は当業界公知の適当な技術のいずれを用いて形成されてもよい。例えば通路104および通路(単数または複数)106は鋳造で形成されてよく、出口スロットまたはノズル108は穿孔技術を用いて形成されてよい。あるいは、各々の上述の特徴が鋳造技術を用いて形成されてもよい。
【0030】
前述の目的、手段、および一連の長所を完全に充足する穿孔可能なスーパーブレードが本発明によって提供されたことは明らかである。本発明をその特定の実施例について説明したが、上述の詳細な説明を参照した当業者であれば、他の代替、改修、および変形が明らかとなろう。したがって添付の特許請求の範囲はこれらの代替、改修、および変形を包含するように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、複数の冷却通路を有するタービンエンジンの翼幅方向中央の断面図である。
【図2】図2は、本発明によって解決された、冷却孔を穿孔する際の問題を図示している。
【図3】図3は、タービンエンジン部品の一部の断面図であり、本発明による冷却通路を示している。
【図4】図4は、複数のフィルム冷却孔が穿孔された冷却通路を図示している。
【図5】図5は、別の実施例のタービンエンジン部品の一部の断面図である。
【図6】図6は、タービンエンジン部品の後縁部の概念図である。
【図7】図7は、図6のタービンエンジン部品の後縁部の一部の拡大図である。
【符号の説明】
【0032】
60,62…冷却通路
64,66…リブ
70…フィルム冷却孔
76…幅の広い領域
78…幅の狭い領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁および内壁をそれぞれ有した正圧側および負圧側と、
前記正圧側における前記外壁と前記内壁との間に位置する第1の組の流体通路と、
前記負圧側における前記外壁と前記内壁との間に位置する第2の組の流体通路と、
を有し、かつ、
前記第1の組および前記第2の組の前記流体通路が、それぞれ波状の形状を有することを特徴とするタービンエンジン部品。
【請求項2】
各々の前記流体通路と前記外壁との間に延在する少なくとも一つのフィルム冷却通路をさらに有する請求項1記載のタービンエンジン部品。
【請求項3】
各々の前記流体通路と前記外壁との間に延在する複数のフィルム冷却通路をさらに有する請求項1記載のタービンエンジン部品。
【請求項4】
隣接する前記流体通路の間に延在する非直線状のリブをさらに有する請求項1記載のタービンエンジン部品。
【請求項5】
前記少なくとも一つのフィルム冷却通路は、隣接する前記非直線状のリブの間の実質的に最も幅の広い部分に穿孔されていることを特徴とする請求項4記載のタービンエンジン部品。
【請求項6】
前記非直線状のリブは、引張強度を維持し、かつ熱機械的疲労に耐えられるような寸法であり、かつ前記少なくとも一つの流体通路が0.055〜0.065インチ(約1.4〜1.65mm)の範囲の最小幅を有することを特徴とする請求項4記載のタービンエンジン部品。
【請求項7】
前記流体通路内において再循環ゾーンの発生を抑制する手段をさらに有する請求項1記載のタービンエンジン部品。
【請求項8】
隣接する前記流体通路を隔てる非直線状のリブをさらに有し、かつ前記再循環ゾーンを抑制する手段は、冷却流体を第1の流体通路から隣接する流体通路へ流入させるための第1の破断部を有する前記非直線状のリブからなることを特徴とする請求項7記載のタービンエンジン部品。
【請求項9】
冷却流体を前記隣接する流体通路から前記第1の流体通路へ流入させるため、前記第1の破断部から離間した第2の破断部を有する前記非直線状のリブをさらに有する請求項8記載のタービンエンジン部品。
【請求項10】
後縁部と、
該後縁部に設けられた少なくとも一つの波状の冷却通路と、
をさらに有し、かつ、
前記少なくとも一つの波状の冷却通路は冷却流体を受け入れるための入口と、
前記冷却流体を排出するための出口ノズルと、を有することを特徴とする請求項1記載のタービンエンジン部品。
【請求項11】
前記後縁部に設けられた複数の波状の冷却通路をさらに有することを特徴とする請求項10記載のタービンエンジン部品。
【請求項12】
各々の前記波状の冷却通路は一対の離間した側壁を有し、前記側壁は、冷却流体を冷却通路に満たし、かつこれを非直線状の経路に沿って流れさせるような距離だけ互いに離れていることを特徴とする請求項10記載のタービンエンジン部品。
【請求項13】
各々の前記側壁は複数の離間した山と複数の離間した谷とを有することを特徴とする請求項12記載のタービンエンジン部品。
【請求項14】
各々の前記通路は、整列して並んだ前記山の間の第1の断面積と、前記通路の他の領域における第2の断面積とを有し、前記第2の断面積が前記第1の断面積より大きいことを特徴とする請求項13記載のタービンエンジン部品。
【請求項15】
各々の前記冷却通路が半径方向に延在することを特徴とする請求項10記載のタービンエンジン部品。
【請求項16】
後縁部と、
該後縁部に設けられた少なくとも一つの波状の冷却通路と、
を有し、かつ、
前記少なくとも一つの波状の冷却通路が冷却流体を受け入れるための入口と、
前記冷却流体を排出するための出口ノズルと、を有するタービンエンジン部品。
【請求項17】
前記後縁部分に複数の波状の冷却通路をさらに有する請求項16記載のタービンエンジン部品。
【請求項18】
各々の前記波状の冷却通路は一対の離間した側壁を有し、かつ、前記側壁は、冷却流体を冷却通路に満たし、かつこれを非直線状の経路に沿って流れさせるような距離だけ互いに離間していることを特徴とする請求項16記載のタービンエンジン部品。
【請求項19】
各々の前記側壁は複数の離間した山と複数の離間した谷とを有することを特徴とする請求項18記載のタービンエンジン部品。
【請求項20】
各々の前記通路は、整列して並んだ前記山の間の第1の断面積と、前記通路の他の領域における第2の断面積とを有し、かつ、前記第2の断面積が前記第1の断面積より大きいことを特徴とする請求項19記載のタービンエンジン部品。
【請求項21】
各々の前記冷却通路が半径方向に延在することを特徴とする請求項16記載のタービンエンジン部品。
【請求項22】
外壁と内壁とがそれぞれ設けられた正圧側と負圧側とを有したタービンエンジン部品を鋳造する鋳造ステップを有し、かつ、
該鋳造ステップは、前記正圧側の前記外壁と前記内壁との間の第1の組の波状の流体通路と、前記負圧側の前記外壁と前記内壁との間の第2の組の波状の流体通路とを形成する形成ステップをさらに有することを特徴とするタービンエンジン部品の製造方法。
【請求項23】
前記形成ステップは、各々の前記通路が複数の最大幅の領域を有するように前記波状の通路を形成する波状通路形成ステップを有し、かつ各々の前記最大幅の領域に少なくとも一つのフィルム冷却孔を穿孔する穿孔ステップをさらに有することを特徴とする請求項22記載の製造方法。
【請求項24】
前記穿孔ステップは、各々の前記フィルム冷却孔をレーザードリルするステップを有し、かつ前記波状通路形成ステップは各々の前記最大幅領域が0.085〜0.125インチ(約2.16〜3.18mm)の範囲の幅を有するように各々の通路を形成するステップを有することを特徴とする請求項23記載の製造方法。
【請求項25】
前記波状通路形成ステップは、各々の通路が0.055〜0.065インチ(約1.4〜1.65mm)の範囲の幅を有する最小幅領域を有するように各々の通路を形成するステップを有することを特徴とする請求項23記載の製造方法。
【請求項26】
前記波状通路形成ステップは、前記通路の間に複数の波状のリブを形成するステップを有することを特徴とする請求項23記載の製造方法。
【請求項27】
前記鋳造ステップは、後縁部に波状の形状を有する少なくとも一つの後縁部流体通路を形成する後縁部流体通路形成ステップをさらに有することを特徴とする請求項22記載の製造方法。
【請求項28】
前記鋳造ステップは、前記後縁部に前記波状の形状を有する複数の半径方向に延在した後縁部流体通路を形成するステップをさらに有することを特徴とする請求項27記載の製造方法。
【請求項29】
前記後縁部流体通路形成ステップは、離間した複数の山および谷を有する第1の側壁と、離間した複数の山および谷を有する第2の側壁とを有する少なくとも一つの波状の後縁部通路を形成するステップを有することを特徴とする請求項27記載の製造方法。
【請求項30】
前記後縁部流体通路形成ステップは、冷却流体が後縁部流体通路を満たし、かつ非直線状の経路に沿って流れるように、前記第1の側壁と前記第2の側壁との間隔を設定する間隔設定ステップを有することを特徴とする請求項29記載の製造方法。
【請求項31】
前記間隔設定ステップは、前記後縁部流体通路が整列して並んだ前記山の間に第1の断面積を有し、前記通路の他の領域に第2の断面積を有し、かつ、前記第2の断面積が前記第1の断面積より大きくなるように、前記第1の側壁と前記第2の側壁との間隔を設定するステップを有することを特徴とする請求項30記載の製造方法。
【請求項32】
前記鋳造ステップは、前記少なくとも一つの後縁部流体通路に冷却流体を供給するための流体通路を鋳造するステップと、前記少なくとも一つの後縁部流体通路と連通する少なくとも一つの出口ノズルを形成するステップとをさらに有することを特徴とする請求項27記載の製造方法。
【請求項33】
前縁部と後縁部とを有するエアフォイル部を有するタービンエンジン部品を鋳造する鋳造ステップと、
前記エアフォイル部の後縁部に波状の形状を有する少なくとも一つの後縁部流体通路を形成する後縁部流体通路形成ステップと、を有するタービンエンジン部品の製造方法。
【請求項34】
前記鋳造ステップは、前記後縁部に前記波状の形状を有する複数の半径方向に延在した後縁部流体通路を形成するステップをさらに有する請求項33記載の製造方法。
【請求項35】
前記後縁部流体通路形成ステップは、離間した複数の山および谷を有する第1の側壁と、離間した複数の山および谷を有する第2の側壁とを有する少なくとも一つの波状の後縁部通路を形成するステップを有することを特徴とする請求項33記載の製造方法。
【請求項36】
前記後縁部流体通路形成ステップは、冷却流体が後縁部流体通路を満たし、かつ非直線状の経路に沿って流れるように、前記第1の側壁と前記第2の側壁との間隔を設定する間隔設定ステップを有することを特徴とする請求項33記載の製造方法。
【請求項37】
前記間隔設定ステップは、前記後縁部流体通路が、整列して並んだ前記山の間に第1の断面積を有するとともに、前記通路の他の領域に第2の断面積を有し、かつ、前記第2の断面積が前記第1の断面積より大きくなるように、前記第1の側壁と前記第2の側壁との間隔を設定するステップを有することを特徴とする請求項36記載の製造方法。
【請求項38】
前記鋳造ステップは、前記少なくとも一つの後縁部流体通路に冷却流体を供給するための流体通路を鋳造するステップと、前記少なくとも一つの後縁部流体通路と連通する少なくとも一つの出口ノズルを形成するステップとをさらに有することを特徴とする請求項33記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−2758(P2006−2758A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−118011(P2005−118011)
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【出願人】(590005449)ユナイテッド テクノロジーズ コーポレイション (581)
【氏名又は名称原語表記】UNITED TECHNOLOGIES CORPORATION
【Fターム(参考)】