説明

タービンフォーク超音波探傷装置及び方法

【課題】タービンフォークの検査は磁粉探傷により行われているが、動翼とディスクを分解する必要があるため検査に時間を要するという問題がある。超音波探傷による検査が試みられているが、フォーク形状が複雑なため、フォークの凹凸で反射される超音波(形状エコー)と欠陥で反射される超音波(欠陥信号)との識別が難しいという問題がある。
【解決手段】センサの移動の自由度を回転移動と平行移動に限定し、移動量を定量評価可能なよう目盛をつけた超音波探傷センサ設置ジグを、無欠陥で検査対象と同じサイズの基準試験片に固定して形状エコーを取得する。超音波探傷センサ設置ジグを固定し、形状信号取得時と同じ位置に超音波センサを設置して超音波探傷信号を取得し、比較することで超音波(欠陥信号)の有無を評価する。
【効果】磁粉探傷よりも検査時間が短縮され、従来の超音波探傷よりも形状エコーと欠陥信号の識別が容易となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタービンフォークの検査時間短縮に好適な超音波探傷装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図15(a)及び(b)に示すように、発電プラントのタービンは製作性と整備性の向上のため回転軸と動翼を別々に製作し、回転軸上のディスクと動翼のフォーク構造部を組み合わせ、フォークに設けた穴にピンを挿入することで固定している。タービンの回転に伴いフォーク穴に応力がかかるため、図15(c)に示す位置に亀裂が生じる。
【0003】
フォーク穴の亀裂の検査は従来、翼を取外して磁粉探傷(MT、Magnetic particle Testing)により行っている。図16に示すようにMTとは、検査対象に磁場をかけた際に欠陥から漏洩する磁束を検出する手法である。欠陥の漏洩磁束に集積される蛍光物質を塗布した磁性金属粉に、紫外線を照射して磁性金属粉の集積の有無を蛍光の発光として観察することで欠陥を検出する。MTによるフォーク穴欠陥検査ではピンを抜きディスクと動翼を分解する必要があるため、検査に時間がかかるという問題があった。
【0004】
そこで、超音波探傷(UT、Ultrasonic Testing)によりフォーク穴を検査することが試みられている。UTとは検査対象内に超音波を送信し、反射波を受信するという検査方
法である。欠陥からの反射があるか否かから欠陥の有無を評価する。図17(a)に示すように、欠陥発生位置に直接超音波を入射するためにUTセンサを翼根部に置くと、設置場所が曲面となっているためフォークとUTセンサ間にすき間が生じて超音波の入射が困難となる。また、図17(b)に示すように、フォーク側面にセンサを設置してフォーク内で超音波を反射させることで欠陥発生位置に超音波を入射しようとした場合、超音波の入射経路が判りづらいため、探傷部位を特定することが困難となる。このため、UTによる検査は実用化されていない。フォーク形状ではないが植込部の超音波探傷技術として特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−310998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、従来、組み込んだ状態で、複雑な形状であるフォーク部の非破壊検査につては、考慮されていなかった。
【0007】
本発明は、非解体でタービンフォークの非破壊検査を可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、UTセンサ移動の自由度をセンサの回転と平行移動に限定したセンサ設置ジグあるいは、アクチュエータによりセンサの回転と平行移動を制御したセンサ移動機構を設け、形状エコーを基準信号とし、基準信号と超音波探傷信号を比較することで欠陥からの反射波を識別することを主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のタービンフォーク超音波探傷装置及び方法は、動翼とディスクを非解体で検査できるため、検査時間が短縮される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例1におけるタービンフォーク超音波探傷装置の構成図。
【図2】実施例1におけるUTセンサ設置ジグの構成図。
【図3】シュー交換による超音波入射経路変更の原理を示す図。
【図4】基準(形状)信号の評価例。
【図5】欠陥信号の測定例。
【図6】実施例1における超音波探傷ステップ。
【図7】実施例2におけるタービンフォーク超音波探傷装置の構成図。
【図8】実施例2におけるUTセンサ移動機構の構成図。
【図9】実施例2におけるUTセンサの構成図。
【図10】実施例2における超音波探傷方法。
【図11】超音波発振開始時間差の評価例。
【図12】実施例2における超音波探傷ステップ。
【図13】超音波伝播経路解析の原理。
【図14】実施例2における信号伝達のフロー図。
【図15】タービンフォークの構造。
【図16】従来のタービンフォーク検査方法。
【図17】超音波探傷によるタービンフォーク検査の問題点。
【発明を実施するための形態】
【0011】
タービンディスクとの締結部位であるタービン翼のタービンフォークの超音波探傷方法において、タービンディスクとタービン翼が締結された状態で、タービンフォークの側面平面部に超音波探傷センサを設置し、超音波探傷センサによるタービンフォーク内側面からの反射波を利用して該タービンフォークの内外面を探傷することにより、動翼とディスクを非解体で検査することが可能となる。
【0012】
また、タービンフォークの検査時間短縮という目的を、センサ設置ジグあるいはセンサ移動機構を設けてフォーク側面から超音波を送受信して超音波探傷を行うとともに、形状エコーを基準信号として基準信号と超音波探傷信号を比較することで欠陥からの反射波を識別するステップを設けることで実現した。
【0013】
(実施例1)図1〜図6及び数式1を用い、UTセンサ設置ジグを用いたフォークの超音波探傷に関する実施例を説明する。
【0014】
図1は、実施例1における超音波探傷装置の構成図であり、超音波探傷器1と、UTセンサ2と、UTセンサ設置ジグ3と、超音波探傷器1及びUTセンサ2間の信号線101を備えている。UTセンサ2の超音波送受信素子としてはPZT,LiNbO3,PVDFといった圧電素子を用いる。信号線101としては絶縁被覆した銅線を用いる。
【0015】
図2は、実施例1におけるUTセンサ設置ジグ3の構成図であり、タービンディスクとタービン翼が締結された状態で、タービンフォークの側面平面部に超音波探傷センサを設置するセンサ設置手段である。動翼に対するUTセンサ設置ジグの固定爪4,UTセンサ設置ジグを動翼に固定するマグネットフォルダ5,UTセンサ旋回つまみ6,UTセンサ固定アーム7,アーム旋回つまみ8,アームごとUTセンサをフォーク側面へ押付けるためのバネ9とを備えている。
【0016】
このようなセンサ設置手段を備えることにより、タービンフォークの側面平面部に容易に適切に設置することができる。平らな側面から探傷することにより入射エコーの大きさを均一化することができ、欠陥(傷)の検出性を適切に確保することができる。
【0017】
固定爪4を動翼41に押し付け、マグネットフォルダ5の磁力を利用してUTセンサ設置ジグ3を固定する。UTセンサ2はセンサ旋回つまみ6にネジ止めで固定する。センサ旋回つまみ6を回転させることで、図2中のθ1方向にUTセンサ2を回転させることができる。
【0018】
アーム7には貫通した溝を設けておき、溝に貫通するようにセンサ旋回つまみ6を設置することで、図2中のY方向にセンサを移動可能としている。また、アーム旋回つまみ8を軸として、図2中のθ2方向にアームを旋回させる。これらのセンサ旋回つまみ6,アーム7,アーム旋回つまみ8に目盛を設けておくことで、超音波の入射方向を定量化することができる。固定爪4,アーム7,センサ旋回つまみ6,アーム旋回つまみ8は金属ないし樹脂を材料として整形する。弾性体としてのバネ9は、CrMo鋼,Mo鋼等の弾性係数が大きな鋼材を用いる。
【0019】
このように、超音波探傷センサを回転する手段を備えているので、タービンフォークの側面平面部に容易に適切に設置した上で、探傷時の設置条件設定などを容易にすることが可能となる。
【0020】
また、超音波の検査対象に対する入射角は、くさび型のアクリル(シュー19)をUTセンサ2と検査対象間に設置することで調節する。図3はシューによる超音波入射角調整の原理で、シューから検査対象への超音波入射角度はスネルの法則から、数式1で記述される。
【0021】
(数式1)
sin(θ1)÷V1=sin(θ2)÷V2 …(数式1)
ここで、V1:シュー内での超音波の音速、θ1:シューから検査対象への超音波の入射角度=シュー先端角度、V2:検査対象内での超音波の音速、θ2:検査対象内での超音波の入射角度、を表す。このようなシュー19をUTセンサ2にネジ止めすることで、超音波入射角を調節することができる。
【0022】
超音波探傷センサによるタービンフォーク内側面からの反射波を利用してタービンフォークの内外面を探傷するので非解体での探傷が可能となる。
【0023】
図6に実施例1の超音波探傷ステップを示し以下説明する。主に、センサの設置,探傷手順を説明する。
【0024】
ステップ201では、欠陥が無く、検査対象と同一サイズの基準試験体にセンサ設置ジグを固定する。
【0025】
ステップ202では、図4に示すような検査対象の凹凸で反射される形状エコー(基準エコー)を取得する。
【0026】
ステップ203では、検査対象にセンサ設置ジグを固定して超音波探傷を行い、図5に示すような超音波探傷信号を取得する。超音波探傷信号を図4の基準信号と比較し、形状エコーと異なる部位に反射波があるか否かから、欠陥の有無を評価する。
【0027】
ステップ204では、シューを交換し超音波入射角、すなわち超音波入射場所を変更する。
【0028】
超音波探傷センサによるタービンフォーク内側面からの反射波を利用してタービンフォークの内外面を探傷し、タービンフォーク内で生じる所望の超音波反射波を基準信号とし、基準信号と探傷された超音波探傷信号とを比較して欠陥からの反射波を検出するよう構成することで、非解体で超音波探傷により欠陥の検出を可能とする。
【0029】
また、超音波を入射しスキップさせることで複雑な形状のフォーク部の段差などを回避することができる。また側面から超音波を入射させスキップさせているのでフォーク部の内面側,外面側の双方を同一探傷面から探傷することが可能となる。
【0030】
本実施例では、以上説明したように構成されているので、センサ設置ジグの目盛を利用して超音波の入射方向の定量化可能することで、超音波入射位置を特定することが可能である。また、形状エコーを基準に欠陥信号の有無を評価するため、欠陥の有無の判断が容易となる。このため、タービンフォークの検査時間が短縮される。
【0031】
(実施例2)UTセンサ移動機構を用いたタービンフォークの超音波探傷に関する発明を図7〜図14と(数式2)〜(数式5)を用い説明する。
【0032】
図7は実施例2にけるタービンフォーク超音波探傷装置の構成図で、超音波探傷器1,UTセンサ2,パソコン17,センサ移動機構10,アクチュエータ11,アクチュエータドライバ12,超音波探傷装置とUTセンサ間の信号線101,パソコンと超音波探傷器間の信号線102,パソコンとアクチュエータドライバ間の信号線103,アクチュエータとアクチュエータドライバ間の電力線104より構成する。信号線,電力線としては絶縁被覆した銅線を用いる。
【0033】
図8は実施例2におけるUTセンサ移動機構の構成図で、超音波探傷センサを並進運動する手段である。この移動機構により、複数のタービンフォークを効率よく検査することができる。また、自動化に適している。アクチュエータ、アクチュエータの回転を平行移動に変換するためオスネジを切った移動棒13,UTセンサを平行移動させるため移動棒と組み合わせるようにメスネジを切った架台18,アクチュエータ14を内蔵した回転ステージ,アクチュエータと移動機構の格納容器15,移動機構を動翼に固定するための吸盤16より構成する。アクチュエータには、モータ,超音波式アクチュエータのうち1つ以上のものを用いる。移動棒にはCrMo鋼,Mo鋼等の弾性係数が大きな鋼材を用いる。吸盤には樹脂を整形したものを用いる。格納容器は金属ないし樹脂を材料として整形する。回転ステージにUTセンサをネジで固定することにより、UTセンサを回転移動させる。また、架台上に回転ステージをネジで固定し、アクチュエータにより移動棒を回転させることで移動棒と組み合わせた架台とともにUTセンサを平行移動させる。
【0034】
図9は実施例2で用いるUTセンサの構成図で、超音波素子31の列を複数設け、各列に超音波素子を複数配置し、保護ケース34に格納したアレイセンサを用いる。超音波素子の量端には電極32を蒸着させ、UTセンサと超音波探傷器間の信号線と接続する。また、検査対象と接触する部位と反対側の端に超音波発振後の超音波素子の振動を低減するダンパー33を設ける。超音波素子には実施例1と同様に、PZT,LiNbO3,PVDF等の圧電素子を用いる。電極には、銀,金,銅等の導電性が高い金属を用いる。ダンパーには、Ta,W,Hf等の重金属と樹脂を混合したものを用いる。保護ケースは金属ないし樹脂を材料として整形する。
【0035】
図10はこのUTセンサを用いる場合の超音波探傷方法で、各超音波素子から同時に収束点に超音波が届くよう、超音波発振開始時間差を数式2〜3を用いて調整する。
【0036】
(数式2)
dt=(max(L)−Li)÷V …(数式2)
【0037】
(数式3)
Lij=((xij−xf)2+(yij−yf)2+(zf)2)1/2 …(数式3)
ここで、max(L):素子と収束点との距離最大値[m],Lij:j列目のi番目の素子と収束点との距離[m],V:超音波音速[m/s],xij:j列目のi番目の素子のx座標[m],xf:収束点のx座標[m],yij:j列目のi番目の素子の列方向のy座標[m],yf:収束点のy座標[m],zf:収束点のz座標[m]、を表す。
【0038】
図11に発振開始時間差の例を示す。この例は、素子列が3列で1列あたりのx法音波素子数が8個のセンサのもので、
V=5900[m/s]、xij=(0.5×i−0.25)×10-3[m] (i=1〜8)、yij=(1.3×j−0.65)×10-3[m] (j=1〜3)、xf=2×10-3[m]、yf=3×10-3[m]、zf=10×10-3[m]、
での発振開始時間差を求めた。(数式2)及び(数式3)に上記のV,xij,yij,xf,yf,zfを代入して超音波発振開始時間差を計算すると、図11のとおりとなる。超音波発振開始時間差をこのとおりとすることで、収束点への各素子からの超音波到達時間がそろい信号強度が強くなる。
【0039】
図12に実施例2における超音波探傷ステップをまとめる。
【0040】
ステップ211では、欠陥が無く、検査対象と同一サイズの基準試験体にセンサ移動機構を固定する。
【0041】
ステップ212では、パソコンに検査対象の3次元形状と、欠陥発生位置座標を入力する。
【0042】
ステップ213では、3次元形状データに基づき超音波伝播経路を解析する。
【0043】
ステップ211では、入力した欠陥発生位置座標を起点として超音波を発射した際の超音波通過経路を計算する。超音波はフォーク外周にあたるまでは直進すること、外周にあたって反射される際には図13に示すように反射点の法線に対して入射角と反射角が対称になることを利用して計算する。この通過経路がフォーク側面へ到達するまで欠陥発生位置座標からの超音波発射角を変更して解析を繰り返す。
【0044】
ステップ214:ステップ213で求めたフォーク側面への超音波射出点をUTセンサ中心位置として数式4〜5を使ってLijを求め、数式2に代入してUTセンサを構成する超音波素子間の超音波発振開始時間差を計算する。
【0045】
(数式4)
Lij′=((xs−xij)2+(ys−yij)2+(zs−zij)2 …(数式4)
【0046】
(数式5)
Lij=(L12+Lij′2)1/2 …(数式5)
ここで、L1:ステップ213で求めたフォーク側面への超音波通過経路の距離[m]
、Lij′:センサ中心点とj列目のi番目の超音波素子との距離[m],xs:センサ中心点のx座標[m],ys:センサ中心点のy座標[m],zs:センサ中心点のz座標[m],xij:j列目のi番目の素子のx座標[m],yij:j列目のi番目の素子のy座標[m],zij:j列目のi番目の素子のz座標[m]、を表す。
【0047】
ステップ215では、UTセンサを超音波入射位置に移動し、基準信号(形状エコー)を取得する。
【0048】
ステップ216では、検査対象にセンサ移動機構を固定し、超音波探傷信号を取得する。
【0049】
ステップ217では、超音波探傷信号から基準信号を差し引き、信号が残ったか否かから欠陥があるか否かを判断する。基準信号以外に超音波探傷信号がある場合は、欠陥が存在する。
【0050】
図14に実施例2における信号伝達のフロー図を示す。
【0051】
MO,CD,DVD等の27記録メディアから検査対象の3次元形状データを、26キーボードから欠陥発生位置座標を入力する。3次元形状データと欠陥発生位置座標はパソコンの25I/Oポートを介して21CPUに伝達し、CPUで超音波伝播経路と超音波発振開始時間差を計算する。
【0052】
超音波伝播経路の解析結果に基づき、パソコンのI/Oポート,アクチュエータドライバを介してアクチュエータに電力を供給し、センサを超音波入射位置に移動させる。また、超音波発振開始時間差に基づき、パソコンのI/Oポート,超音波探傷装置のI/Oポート,30D/Aコンバータを介して、超音波素子に電圧を印加して超音波を検査対象内に送信する。検査対象内の凹凸や欠陥で反射された超音波はUTセンサで電圧に変換し、29A/Dコンバータ,超音波探傷装置のI/Oポート,パソコンのI/Oポートを介してCPUに伝達する。
【0053】
CPUでは22ハードディスクドライブ(HDD),23ランダムアクセスメモリ(RAM),24リードオンリーメモリー(ROM)のうち1つ以上の記憶装置に、センサ位置、超音波発振開始時間差とともに超音波探傷結果を記録する。また、CPUで探傷信号から基準信号を差し引き、パソコンのI/Oポートを介して28モニタに表示する。
【0054】
本実施例は以上説明したようにセンサの設置位置や超音波の入射角度を解析により求め、センサの移動と超音波探傷を自動で行うよう構成されているので、実施例1よりもさらにタービンフォークの検査時間が短縮される。
【産業上の利用可能性】
【0055】
タービンフォークの検査時間が短縮される。
【符号の説明】
【0056】
1 超音波探傷器
2 UTセンサ
3 UTセンサ設置ジグ
4 固定爪
5 マグネットフォルダ
6 センサ旋回つまみ
7 センサ固定アーム
8 アーム旋回つまみ
9 バネ
10 UTセンサ移動機構
11 アクチュエータ
12 アクチュエータドライバ
13 移動棒
14 アクチュエータ内蔵回転ステージ
15 格納容器
16 吸盤
17 パソコン
18 架台
19 シュー
21 CPU
22 ハードディスクドライブ
23 ランダムアクセスメモリ
24 リードオンリーメモリー
25 I/Oポート
27 記録メディア
28 モニタに欠陥の有無を表示する
29 A/Dコンバータ
30 D/Aコンバータ
31 超音波素子
32 電極
33 ダンパー
34 保護ケース
101 超音波探傷器とUTセンサ間の信号線
102 パソコンと超音波探傷器間の信号線
103 パソコンとアクチュエータドライバ間の信号線
104 アクチュエータとアクチュエータドライバ間の電力線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービンディスクとの締結部位であるタービン動翼のタービンフォークの面においてタービン軸方向と垂直で、タービン径方向と水平で、動翼の長さ方向と平行な側面平面部で超音波探傷センサを走査するための平行移動及び回転移動のアクチュエータと位置固定用吸盤を具備した超音波探傷センサ移動機構と、前記超音波探傷センサへ電気的に接続されている超音波探傷器と、前記超音波探傷器と前記超音波探傷センサ移動機構の制御に用いるパソコンとを備えていることを特徴とするタービンフォークの超音波探傷装置。
【請求項2】
請求項1に記載のタービンフォークの超音波探傷装置において、
前記超音波探傷センサ移動機構は、前記超音波探傷センサを平行移動及び回転移動させるようにアクチュエータと組み合わせた移動棒と架台と回転ステージと、
これらを装備した前記超音波探傷センサ移動機構の格納容器と、
前記格納容器に装備されて前記超音波探傷センサ移動機構を前記動翼に固定する吸盤とを備え、
前記超音波センサは、複数の超音波素子を一列に並べたものを複数列有する配置構成を備え、
前記タービンフォークの検査対象の3次元形状データと欠陥発生位置座標に基づいて超音波伝播経路と前記超音波素子の超音波発信開始時間差を計算し、及び前記超音波伝播経路の解析結果に基づいて前記超音波探傷センサを超音波入射位置に移動させるように前記アクチュエータのアクチュエータドライバに信号を送り、及び前記超音波発信開始時間差に基づいて前記超音波素子に電圧を印加させるように前記超音波探傷器に信号を送出するパソコンを備えたことを特徴とするタービンフォークの超音波探傷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−282042(P2009−282042A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199202(P2009−199202)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【分割の表示】特願2006−266254(P2006−266254)の分割
【原出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000233044)株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス (276)
【Fターム(参考)】