説明

テストサンプル装填のための方法および装置

自動分析装置は、一次サンプル容器内の、自動分析装置に提供されるサンプルを受け取り、分析するように構成される。自動分析装置は、サンプル保持ユニットと、少なくとも1つの輸送装置と、少なくとも1つの吸引装置とを備える。サンプル保持ユニットは、複数のサンプル保持槽を受け取り、保持するように構成される。サンプル保持ユニットは、ある目的でサンプルを保持する、自動分析装置内のサンプル貯蔵ユニット、分析ユニット、または他の処理ユニットを備えてもよい。輸送装置は、複数のサンプル保持槽の1つとして、第1のサンプルを含有する第1の一次サンプル容器を受け取り、第1の一次サンプル容器をサンプル保持ユニットに送達するように構成される。吸引装置は、第2の一次サンプル容器から第2のサンプルを受け取り、第2のサンプルを複数のサンプル保持槽の1つの中に送達するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の技術分野)
本開示は、自動化学分析装置および関連するサンプル処理機構の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
自動分析装置は、自動化学分析装置および自動免疫診断器具を備え、臨床化学のサンプル採取および分析の用途に広く使用される。これらの分析装置を使用するとき、サンプルは、一次サンプル容器内のサンプル提出ユニット(つまり、装填領域)において装置に装填される。一次サンプル容器は、種々の形態をとり得るが、一般的な一次サンプル容器の1つは、図9に示されている管24等の血液管である。これらの管は、個々に、または複数の管を保持できるラック内に入れられて、自動分析装置に装填される。
【0003】
自動分析装置に装填された後に、サンプルは、一般的に、その一次サンプル容器から吸引され、部分標本(aliquot)の貯蔵のための1つ以上のサンプル保持槽の中に分配される。例えば、一般的な自動分析装置においては、サンプル保持容器に送達されたサンプルは、冷却貯蔵ユニット内に保存される。
【0004】
自動分析装置の分析ユニットが、サンプルを分析する準備ができると、診断器具は、一般的に、部分標本から吸引し、反応槽の中に分配し、分析ユニットが、反応槽内のサンプルの分析を実行する。あるいは、ある自動分析装置においては、およびある状況においては、診断器具は、貯蔵領域から分析ユニットに実際のサンプル保持槽を移送するようにさらに構成されてもよい。したがって、サンプル保持槽は、これらの場合において、反応槽としての役割を果たす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の分析装置において、サンプルを保存するために、一次サンプル容器からサンプル保持槽へのサンプルの最初の移送が存在する。この最初のサンプルの移送のため、一次サンプル容器中に使用されない流体が残留する(「デッドボリューム」とも呼ばれる)。特に、サンプルを吸引する分注器は、一次サンプル容器から全流体量を取り出すことができないため、サンプルの一部は、デッドボリュームを有する一次容器が、分析装置から排出されるときに廃棄される。さらに、サンプルが一つの容器から他の容器に移送される度に、デッドボリュームが生じて、利用可能なサンプルの量を最小にする。自動分析装置に提出される多くのサンプルは、最初から非常に限定された量の流体を有するため、特に、複数のテストが実施されるときに、デッドボリュームを最小にすることが望まれる。少量のサンプルのみが利用可能であり得る場合の例は、サンプルの各液滴を得ることが困難かつ痛みを伴う小児患者からの血液サンプルである。つまり、サンプル移送の数を最小し、よって与えられたサンプルのデッドボリュームの量を減らすことが可能な化学分析装置を提供することが有利である。
【0006】
自動分析装置でのサンプル移送の数を減らすための別の理由は、サンプルの持ち越しに関係する。特に、任意のサンプルを分析するときに、サンプルは純粋のままで、前のサンプルからの残留物が後続のサンプルに導入されないことが重要である。サンプルの持ち越しに対処する主な方法は、分注器のプローブの洗浄と、使い捨てのピペット先端の使用とを含む。これらの方法は、サンプルの持ち越しを著しく減らすが、全てのサンプルの持ち越しの機会を完全には排除しない。しかしながら、自動分析装置が、数少ないサンプル移送によって操作できるなら、サンプル持ち越しの機会をさらに減らすことができるであろう。
【0007】
例示的な一次採取管を図9に示すが、最初のサンプルを保持する全ての一次サンプル容器は同一ではない。一次サンプル容器は、異なる形状および大きさであってもよい。さらに、いくつかの容器が覆われ、いくつかの容器は覆われていなくてもよい。前述のように、一つの容器から他の容器にサンプルを移送することは、一般的に、所望されない。したがって、多数の形状および大きさの一次サンプル容器を処理できる自動分析装置を提供することが有利であろう。分析装置が、覆われた容器と覆われていない容器の両方を取り扱うように構成されるなら、これも有利であろう。
【0008】
医療専門家は、比較的短時間内に複数のサンプルによって複数のテストを実施する自動分析装置に依存する。自動分析装置の一部が作動しないとき、重要なテスト結果が遅延される場合がある。したがって、自動分析装置の一部が操作不可能な場合に、それでもサンプルが処理され得るように、いくつかの重複した機能を有する自動分析装置を提供することが有利であろう。
【0009】
医療専門家は、また、異なるサンプルに異なるテストを実施する自動分析装置に依存する。しばしば、医療専門家は、最初のサンプルを一つの方法で、そして第2のサンプルを異なる方法で処理および/または分析することを所望する場合がある。したがって、サンプル処理のために複数のオプションを有する自動分析装置を提供することが有利であろう。自動分析装置が他の分析装置に接続するように構成されて、サンプルが分析装置間で共有され、それにより処理および分析のためのさらなるオプションを医療専門家に提供するならば、これもまた有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
自動分析装置を本明細書において開示する。自動分析装置は、一次サンプル容器内に、自動分析装置に提供されるサンプルを受け取り、分析するように構成される。自動分析装置は、サンプル保持ユニットと、少なくとも1つの輸送装置と、少なくとも1つの吸引装置とを備える。
【0011】
自動分析装置のサンプル保持ユニットは、複数のサンプル保持槽を受け取り、保持するように構成される。サンプル保持ユニットは、ある一定期間にわたってある目的のためにサンプルを保持する自動分析装置内に、サンプル貯蔵ユニット、分析ユニット、または他の処理ユニットを備えてもよい。
【0012】
自動分析装置の輸送装置は、第1のサンプルを含有する第1の一次サンプル容器を受け取り、複数のサンプル保持槽の1つとしてのサンプル保持ユニットに第1の一次サンプル容器を送達するように構成される。一実施形態において、輸送装置は、第1の一次サンプル容器を把持し、さらなる処理のために一次サンプル容器をサンプル保持ユニットに移動するように構成される、取放装置を備える。
【0013】
自動分析装置の吸引装置は、第2の一次サンプル容器から第2のサンプルを受け取り、複数のサンプル保持槽の1つの中に第2のサンプルを送達するように構成される。一実施形態において、吸引装置は、第2の一次サンプル容器から第2のサンプルを取り込み、1つ以上のサンプル保持槽にサンプルを分配するように構成される分注器を備える。
【0014】
上に加え、自動分析装置は、一次サンプル容器を受け取り、自動分析装置内の移送ステーションに一次サンプル容器を自動的に送達するように構成されるサンプル提出ユニットを備えてもよい。移送ステーションは、一次サンプル容器が輸送装置により取り扱われてもよい、または一次サンプル容器内のサンプルが吸引装置により吸引されてもよい領域を提供する。吸引装置および移送装置の両方は、吸引装置を支持する第1のキャリッジと、輸送装置を支持する第2キャリッジを含む、二重ガントリロボット上に提供されてもよい。
【0015】
自動分析装置は、第1の輸送装置から一次サンプル容器を受け取り、第1の輸送装置に一次サンプル容器を送達するように構成される第2の輸送装置をさらに備えてもよい。したがって、第2の輸送装置は、自動分析装置とは別に収容される実験器具に一次サンプル容器を移送し、実験器具から一次サンプル容器を移送するように構成されてもよい。
【0016】
一実施形態において、自動分析装置は、サンプル保持槽の中のサンプルを分析するように構成される分析ユニットをさらに備える。分析ユニットは、サンプル保持槽から反応槽の中にサンプルを移送し、サンプルと試薬を混合するように構成される複数の試薬ピペット採取ステーションを備えてもよい。
【0017】
開示される自動分析装置は、分析のためのサンプルの調製方法を提供する。方法は、複数のサンプル保持槽を受け取るように構成されるサンプル保持ユニットを備える自動分析装置の中に複数の一次サンプル容器を最初に装填することを含む。サンプル保持ユニットは、ある一定の期間、サンプルを保持する自動分析装置内のサンプル貯蔵ユニット、分析ユニット、または他の処理ユニットであってもよい。サンプルは、自動分析装置に装填される複数の一次サンプル容器内のそれぞれに保持される。複数のサンプル容器の第1の一次サンプル容器が自動分析装置に装填された後、第1の一次サンプル容器は、複数のサンプル保持槽の1つとしてサンプル保持ユニットに移送される。第2の一次サンプル容器が自動分析装置に装填された後、第2の一次サンプル容器のサンプルは、サンプル保持ユニットの複数のサンプル保持槽の少なくとも1つに移送される。その後、第1の一次サンプル容器のサンプルと、第2の一次サンプル容器から移送されたサンプルは、分析されるか、もしくは自動分析装置内で処理される。
【0018】
開示された一実施形態において、上の方法は、サンプル提出ユニットに複数の一次サンプル容器を手動で装填することと、自動分析装置内の移送ステーションに複数の一次サンプル容器を自動的に送達することを含む。サンプル保持ユニットに第1の一次サンプル容器を移送するステップと、第2の一次サンプル容器からサンプル保持ユニットにサンプルを移送するステップは、自動分析装置内の移送ステーションで実施される。
【0019】
開示された他の実施形態において、自動分析装置に複数の一次サンプル容器を装填する方法のステップは、自動分析装置とは別に収容される実験器具から複数の一次サンプル容器の少なくともいくつかを受け取ることを含む。
【0020】
他と同様、上述の特徴および利点は、以下の最良の形態および添付図面を参照にすることにより、当業者により容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、自動分析装置のモジュールの平面図を示す。
【図2】図2は、ガントリロボットの下に位置する貯蔵ユニットとともに、図1の自動分析装置のガントリロボット上に提供される吸引装置および輸送装置の上面図を示す。
【図3】図3は、図2の吸引装置および輸送装置の側面図を示す。
【図4】図4は、図3の吸引装置の拡大した側面図を示す。
【図5】図5は、図4の輸送装置の拡大した側面図を示す
【図6】図6は、図1の自動分析装置の移送ステーションに位置する、図2の吸引装置および輸送装置の側面図を示す。
【図7】図7は、図2の貯蔵ユニット上に位置する吸引装置および輸送装置の斜視図を示す。
【図8】図8は、図1の自動分析装置の取放装置の把持アセンブリを示す。
【図9】図9は、図1の自動分析装置の一次サンプル容器として使用されてもよい例示的な血液管を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1に示すように、自動分析装置20の一実施形態の基本的な構造上および機能上のモジュールは、サンプル提出ユニット30、移送ステーション40、槽供給器50、分析ユニット60、サンプル部分標本の貯蔵ユニット70、インキュベータ/洗浄/読取ステーション80、および試薬貯蔵90を含む。さらに、自動分析装置20は、移送ステーション40と連絡する吸引装置110および第1の輸送装置120を含む。吸引装置110および第1の輸送装置120は、両方ともガントリロボット100の上に提供される。第2の輸送装置150がまた、第1の輸送装置と連絡して提供される。自動分析装置とは分離して収容される追加の実験器具160は、自動分析装置に連結され、そして、一次サンプル容器を受け取り、器具に一次サンプル容器を送達するように構成されてもよい。
【0023】
(自動分析装置の一般的な構造)
図1の実施形態において、サンプル提出ユニット30は、自動分析装置20および移送ステーション40に一次サンプル容器22を装填するために使用される。本明細書で使用されるように、用語「一次サンプル容器」とは、そこに含有されるサンプルとともに自動分析装置に装填される容器を意味する。一次サンプル容器は、例えば、血液が患者の体から採取された後に、最初に配置される血液管を含んでもよい。このような例示的な一次サンプル容器22を血液管24の形態で図9に示す。血液管24は、管のラック(図示せず)に配置されてもよい。キャップ、コルク、プラグ、または他の蓋26が、管内のサンプルの漏出または汚染を防止するために管24上に配置されてもよい。
【0024】
図1を再度参照すると、サンプル提出ユニット30は、オンロード部分32、提出部分34、およびオフロード部分36を備える。一次サンプル容器22は、別々に、またはラック中に入れられてのいずれかの状態で、オンロード部分32に手動で配置される。オンロード部分に配置された後に、一次サンプル容器22は、サンプル提出ユニットの提出部分34へ自動的に押される。提出部分34において、一次サンプル容器22は、自動分析装置20の筐体内に位置する移送ステーション40に自動的に供給される。一次サンプル容器22が筐体内を通過する時、バーコード読取38が、容器の側面に添付されたバーコード等の一次サンプル容器に関連するバーコードを読み取る。バーコードは、一次サンプル容器22とそのサンプルを自動分析装置内で処理するべき方法を識別する。一次サンプル容器が自動分析装置20内で処理された後に、一次サンプル容器22は、一般的に廃棄される。しかしながら、場合によっては、処理されたサンプル容器はオフロードステーション36に送達されてもよく、そこにおいて、一次サンプル容器が自動分析装置から手動で移動させられる。上述のような、自動分析装置のためのサンプル提出ユニット30は、一般的に、当業者に周知である。例えば、サンプル提出ユニット40の一実施形態は、米国特許第6,790,413号に記載されており、その全体は参照により本明細書に記載されているものとみなす。しかしながら、他の実験自動システムまたは自動トラック輸送システムが、また、自動分析装置20の中に一次サンプル容器を保持する、一次サンプル容器およびラックを装填するために使用されてもよい。
【0025】
移送ステーション40は、サンプル提出ユニット30から一次サンプル容器22を受け取る。したがって、移送ステーション40は、一次サンプル容器または一次サンプル容器を保持するラックを受け取るように構成される1つ以上のシートを含んでもよいステージ領域を含む。移送ステーション40に送達される一次サンプル容器22は、異なる方法で最初に処理されてもよい。例えば、移送ステーション40に到達すると、一次サンプル容器22は、第1の輸送装置120によって取り扱われ、自動分析装置20内の他の場所に送達されてもよい。あるいは、一次サンプル容器内に提供されるサンプルが移送ステーションにおいて吸引装置110によって吸引される間、一次サンプル容器は、一時的に、移送ステーションに留まってもよい。そのような吸引の後に、一次サンプル容器22は、オフロードステーションで自動分析装置から排出されるか、またはさらなる処理のために、第1の輸送装置120に受け渡される。
【0026】
前の段落に記述されるように、輸送装置120と吸引装置110との両方は、移送ステーション40において一次サンプル容器と相互作用するように構成される。以下にさらなる詳細を説明するように、第1の吸引装置110と第1の輸送装置120との両方は、ガントリロボット100上に提供されてもよい。ガントリロボット100は、吸引装置110または輸送装置120のいずれかを移送ステーション40におよび移送ステーション4から選択的に移動するように構成される。
【0027】
図1を引き続き参照すると、自動分析装置20の槽供給器50は、一般的に、サンプル保持槽を受け取り、1つ以上のサンプル保持ユニットにサンプル保持槽を提供するように構成される。本明細書で使用されるように、用語「サンプル保持槽」とは、自動分析装置のサンプル保持ユニットの1つにより保持されるように構成される管または他の槽を意味する。用語「サンプル保持ユニット」とは、サンプル保持槽を受け取り、サンプル保持槽内に保持されるサンプルを保管、分析、または別様に処理するように構成される、自動分析装置の装置、ステーション、または他のユニットを意味する。例えば、図1の実施例において、分析ユニット60とサンプル貯蔵ユニット70との両方は、他のユニット同様、サンプル保持ユニットと考えられてもよい。当業者は、サンプル保持槽が数多くの形態および構成をとってもよいことを認識するべきである。例えば、サンプル保持ユニットは、部分標本管だけでなく、図9に示す血液管24等の血液管も含んでもよい。さらに、サンプルとともに自動分析装置に装填される「一次サンプル容器」は、貯蔵ユニット70等のサンプル保持ユニットに配置される時に、「サンプル保持槽」と認識されてもよいことを理解されたい。
【0028】
槽供給器50は、サンプル貯蔵ユニット70または分析ユニット60等の自動分析装置内のサンプル保持ユニットにサンプル保持槽を提供するように構成される。槽供給器により提供される槽は、一般的に、槽供給器50によって大量に保持される空の槽である。槽供給器は、一般的に、当業者に周知である。例示的な槽供給器50の構造および機能の説明は、米国特許第6,790,412号に提供されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。しかしながら、サンプル槽を供給できる他の供給機構も、開示された自動分析装置20の実施形態での使用に適していることを理解されたい。
【0029】
図1に示す分析ユニット60は、サンプルを受け取り、分析するように構成される。開示された実施形態において、分析ユニット60は、後続の測定のために、サンプル保持槽からのサンプル部分標本と試薬とを混合するために使用される、4つの試薬ピペット採取ステーション62、64、66、および68を備える。サンプル部分標本は、1つ以上の試薬とサンプル部分標本とを混合するために、サンプル保持槽から「反応槽」と称される1つ以上の槽に移送されてもよい。場合によっては、サンプル部分標本は、試薬と部分標本とを混合せずに、サンプル保持槽から反応槽へ移送されてもよい。ピペット採取ステーション62、64、66、および68は、互いに独立しており、それぞれが流体ポンプと弁、洗浄塔、反応槽キャリッジ、および分注器を有する。試薬ピペット採取ステーションは、試薬貯蔵90に保存される試薬にアクセスできる。試薬ピペット採取ステーション62、64、66、および68の個々の構造および機能は、一般的に、当業者に周知である。例えば、Access Instrumentsで使用される試薬ピペット採取ステーションは、カリフォルニアのBeckman Coulter,Inc.により販売されている。
【0030】
サンプル保持槽内のサンプルのテストは、分析ユニット60、インキュベータ/洗浄/読取ステーション80内、または別様に自動分析装置内の種々のモジュールで生じてもよい。場合によっては、サンプル保持槽内でのサンプルのテストは、自動分析装置20に接続される外部器具内で生じてもよい。サンプルをテストするように構成される例示的な器具は、臨床化学システム、免疫測定システム、フローサイトメータ、および血液分析装置を含む。しかしながら、当業者は、数多くの他の器具がサンプル保持装置内のサンプルのテストおよび分析を実施するために使用されてもよいことを認識するであろう。
【0031】
サンプル貯蔵ユニット70は、図1に示すように、サンプル保持槽に含有されるサンプル部分標本を貯蔵するために使用される。特に、サンプル貯蔵ユニット70は、ある一定の期間、低温に制御された環境格納装置内で、サンプル部分標本を貯蔵するように構成され、その結果、サンプルは分析およびテストに使用され得る。テストが患者のサンプルに対して必要なときに、テストの結果がさらなるテストの要求を導く場合がある。さらなるテストに対するこの自動的な要求は、反射テストである。第1の吸引から他のテストが開始されるか否かを認知するまでの遅延時間は、45分以上にも及ぶ可能性がある。テスト材料が蒸発または劣化しないことを確実にするため、サンプル部分標本は、サンプル貯蔵ユニット70内に密閉され、冷蔵される。
【0032】
図7に見られるように、サンプル貯蔵ユニット70は、一般的に、外側の筐体72と内側のホイール74を備える。少なくとも1つのスロット76が、内側のホイールへのアクセスを提供するために、外側の筐体72に提供される。内側のホイール72は、サンプル保持槽28のシートを提供する複数の穴29を有する円板を備える。内側のホイール72は、外側の筐体72内で回転するように構成され、サンプル貯蔵ユニット70内に保持される個々のサンプル保持槽28のそれぞれが、スロット76に提出されることを可能にする。
【0033】
図1に再度戻ると、自動分析装置20は、自動分析装置20の種々のモジュールおよびサンプル保持ユニット間で、サンプル保持槽を輸送するために使用される、輸送装置92、94、および96等の複数の槽輸送装置も備える。各槽輸送装置92、94、96は、取放(pick−and−place)装置によって提供されてもよい。各取放装置は、一般的に、少なくとも2つの軸に沿った掴み具アセンブリの移動を可能にするガントリロボット上に提供される掴み具アセンブリを含む。
【0034】
例示的な掴み具アセンブリ170を図8に示す。掴み具アセンブリ170は、離れた状態で、シリンダ174に接続される複数の可撓性の調整可能なフィンガ172を有する細長い本体を含む。フィンガ172の底端部は、槽を受け取るように適応されるスロット式の円形の開口部176を形成する。シリンダ174は、次に、ガントリロボット(図8に図示せず)の上に載るキャリッジに連結されるクランプ180によって保持される。プランジャ178は、シリンダ内を移動し、開口部176を開閉する役割を果たして、フィンガ172が選択的に槽を把持および解放することを可能にする。このような取放装置は、一般的に、当業者に周知である。例示的な取放装置は、米国特許出願公開第2002/0102736号に開示され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。しかしながら、サンプル保持槽およびサンプル反応槽を輸送できる他の取放装置が、開示された自動分析装置の実施形態によって使用されてもよいことを理解されたい。
【0035】
図1の構成に示されるように、第1の取放装置92は、槽供給器50からサンプル貯蔵ユニット70または分析ユニット60およびその分注ステーション62、64、66および68に、サンプル保持槽を輸送するために使用される。第2の取放装置94は、分析ユニット60とインキュベータ/洗浄/読取ステーション80のインキュベータとの間で、反応槽を輸送するために使用される。第3の取放装置96は、インキュベータ/洗浄/読取ステーション80のインキュベータホイールと洗浄ホイールとの間で、反応槽を輸送するために使用される。
【0036】
(一次サンプル容器の処理)
上述のように、吸引装置110および第1の輸送装置120の両方は、移送ステーション40で、一次サンプル容器と相互作用するように構成される。図2および3を参照すると、第1の吸引装置110および第1の輸送装置120は、ガントリロボット100上に提供されていることが示されている。
【0037】
ガントリロボット100は、少なくとも2つの軸に沿ってロボット部材を移動することができる、直交座標ロボットである。図2および3に示す実施形態において、ガントリロボット100は、ロボットの水平な直線経路の移動を定義するトラックを提供する水平支持部材102を含む。第1のキャリッジ104および第2のキャリッジ106は、両方とも、トラックに載る。第1のキャリッジ104は、吸引装置110を支持し、第2のキャリッジ106は、輸送装置120を支持する。各キャリッジ104、106は、水平支持部材の端から端まで移動可能であり、したがって、水平支持部材の前方近くの移送ステーション40の上、水平の中央近くのサンプル保持ユニット70の上、または水平支持部材の後方近くの追加の輸送装置の上を含む、水平支持102に沿ったあらゆる位置において、吸引装置110または輸送装置102を配置する。駆動機構は、それぞれのキャリッジが他のキャリッジから独立して移動することによって、水平のトラック上で第1のキャリッジ104および第2のキャリッジ106を別々に移動させるために提供される。ガントリロボットのこのような駆動機構は、当業者には周知であり、認識されるであろう。
【0038】
可撓性の連結部材108は、水平支持102と各キャリッジ104、106との間に連結される。可撓性の連結部材108は、水平支持102およびキャリッジ104、106上に提供される電子部品間で電力および/または信号を送達するように構成されるコンダクタを保持する。これらのコンダクタ108は、ガントリロボットの制御ボックスに収容される、他のコンダクタおよび関連する電子部品に接続される。例えば、駆動制御信号、吸引制御信号、および輸送制御信号を送達するように構成されるマイクロプロセッサは、制御ボックスに収容されてもよい。
【0039】
各キャリッジ104、106は、水平支持102上のトラックと係合する部材、および接続された部品の垂直方向の移動を画定する垂直アームを含む。したがって、第1のキャリッジ104は、垂直方向への吸引装置110の移動を画定する垂直アーム105を含む。同様に、第2のキャリッジ106は、垂直方向への輸送装置120の移動を提供する垂直アーム107を含む。したがって、水平支持部材102に沿って任意の位置に移動することに加えて、吸引装置110および輸送装置120は、また、垂直な直線経路に沿って上下に移動してもよい。したがって、各キャリッジ104、106は、垂直アームと係合し、それを上下に移動させる駆動機構とともに提供される。ガントリロボット上の装置を上下に移動するように構成されるロボットアームと駆動列との構成は、当業者には、周知であり、認識されるであろう。
【0040】
図4を参照すると、吸引装置110は、ガントリロボット100の水平支持102の端部の上に示される。吸引装置は、端に穴があるマンドレル112を含む、ピペットアセンブリである。ピペットアセンブリの吸引が、マンドレルに適用される時、空気がマンドレル112に取り込まれる。ピペット先端114は、一般的に、マンドレル112の端部に提供される。ピペット先端114は、吸引される流体と実際に接触する、分注器の一部である。ピペット先端114は、洗浄可能または廃棄可能であり、分注器によって係合されるサンプルおよび試薬の汚染のリクスを削減するために、ピペット操作の間において交換される。図4に示す、例示的な分注器等の分注器は、自動実験装置用のガントリロボットに関連するそれらの構造および操作とともに、当業者に周知である。
【0041】
図5を参照すると、輸送装置120が、ガントリロボット100の水平支持102の端部上に示される。輸送装置120は、垂直アーム107上に載る掴み具アセンブリ170を含む、取放装置として示される。掴み具アセンブリ170は、図8の取放装置に示されるものと同一であってもよい。したがって、図5および8を参照すると、掴み具アセンブリ170は、間隔の離れた状態で、シリンダ174に接続される複数の可撓性のスプリングフィンガ172を有する細長い本体を含む。スプリングフィンガ172の底端は、細くされ、槽を受け取るように適応されたスロット状の円形開口176を形成する。シリンダ174は、次に、ガントリロボットの上に載るキャリッジ106に接続されるクランプ180によって保持される。プランジャ178(図8を参照のこと)は、シリンダ174内を移動する。フィンガ172が、槽上に押し下げられるときに、スプリングフィンガ172は、広がり、槽の上部は、開口176を通って受け取られる。開口176を通過した後に、槽は、プランジャ178と接触し、フィンガ172に対して上方にプランジャを押し出す。プランジャ178が上方に移動させられるとき、電磁センサは、その移動を検知し、システムは、槽がフィンガ172の把持範囲内にあることを認識する。スプリングフィンガ172の把持から解放するために、プランジャ178は、槽の上部が開口176を通過するまで、下方に押し下げられる。
【0042】
上述のように、吸引装置110および輸送装置120の両方は、ガントリロボット100の水平支持102に沿って、独立して移動可能である。したがって、図6に示すように、両方の装置110、120は、水平支持の1つの端部に移動させられてもよい。例えば、両方の装置110、120は、移送ステーション40の上を移動させられ、一次サンプル容器および/またはそこに含有されるサンプルを取り扱うか、またはそうではなく係合する位置に移動されてもよい。
【0043】
図7は、自動分析装置20のサンプル貯蔵ユニット70上に位置する吸引装置110および輸送装置120を示す。吸引装置110は、サンプル貯蔵ユニット筐体72の上部のスロット76に配置される。このスロット76は、サンプル貯蔵ユニット70内に位置するサンプル保持槽28へのアクセスを提供し、吸引装置110が、サンプル保持槽28にサンプルを送達できるか、またはサンプル保持槽28からサンプルを取り出せるようにする。
【0044】
輸送装置120を、図7の吸引装置の右に示す。輸送装置120は、また、輸送装置120がサンプル貯蔵ユニット70と相互作用できるように、サンプル貯蔵ユニット筐体72のスロット76の位置に移動させられてもよい。特に、輸送装置120の掴み具アセンブリ170は、移送ステーション40からサンプル貯蔵ユニット70のホイール74のシート29に一次サンプル槽を送達してもよい。また、掴み具アセンブリ170は、サンプル貯蔵ユニット70のホイール74のシート29からサンプル保持槽28を除去してもよい。サンプル貯蔵ユニット70のホイール74は、吸引装置110および輸送装置120の両方に関連して回転可能である。このことは、サンプル貯蔵ユニット70が、ガントリロボット100に実装される吸引装置110または輸送装置120と相互作用するための位置に、サンプル貯蔵ユニット内のあらゆるサンプル保持槽を移動させることができる。
【0045】
(追加の輸送装置)
図1を再び参照すると、ガントリロボット100の、自動分析装置上の後方の輸送装置150との相互作用を示す。ガントリロボット100と後方の輸送装置との間の輸送は、第2の輸送ステーション130で生じる。後方の輸送装置150は、輸送キャリッジ構成、取放装置、輸送ベルト、ロボットアーム、または他の輸送装置を含む、当該分野で周知の多くの輸送装置のいずれかであってもよい。これらの、および他の輸送装置は、当業者には周知である。場合によって、後方の輸送装置150は、一次サンプル容器22またはサンプル保持容器28を含む、ガントリロボット100から容器を受け取り、自動分析装置とは別に収容されるオフロード実験器具160に、このような容器を送達するように構成される。容器がオフロード器具で処理された後、これらは、ガントリロボット100に戻すために後方の輸送装置150に戻されてもよい。ガントリロボットは、次に、貯蔵、分析、または他の処理のために、自動分析装置の適切なシートに容器を送達してもよい。
【0046】
一実施形態において、オフロード器具160は、蓋を有する一次保持容器内のサンプルの部分標本を得ることが可能な閉管分注器を備える。この実施形態において、開放された一次サンプル容器は、サンプル提出ユニット30に装填され、閉鎖されたサンプル容器は、閉管分注器のために装填ステーションにおいて装填される。図1を参照すると、閉管分注器160の装填ステーション162において装填される閉管サンプル容器は、さらなる処理のために、輸送装置164を使用して装置の中に輸送される。一次サンプル容器が閉管分注器の中に装填された後に、一次サンプル容器内のサンプルが、別々の槽の複数の部分標本に分けられる部分標本ステーションに送達される。これらの槽は、次に、一次サンプル容器として、自動分析装置20に送達される。特に、槽は、自動分析装置の後方の輸送装置150がオフロード輸送装置160の輸送装置と相互作用する第3の移送ステーション140において、自動分析装置20とオフロード器具160との間で交換される。後方の輸送装置150は、閉管分注器160から槽を受け取り、次に、槽が、取放装置120で把持され、さらなる処理のために自動分析装置20内の種々のユニットに移動させられる、第2の移送ステーション130にそれらを送達する。
【0047】
上述の実施形態は、閉鎖および開放された一次サンプル容器用の異なる装填ステーション/サンプル提出ユニットの使用を考慮する。しかしながら、他の実施形態は、単一の装填ステーション/サンプル提出ユニットが、開放および閉鎖された一次サンプル容器の両方を装填のために使用される場合を考慮する。例えば、一実施形態において、吸引装置110は、開放および閉鎖された一次サンプル容器の両方を処理できる閉管分注器を備える。別の実施形態において、開放および閉鎖された一次サンプル容器の両方は、図1のサンプル提出ユニット30において、自動分析装置20に装填されてもよい。この実施形態において、閉鎖された一次サンプル容器が、移送ステーション40において受け取られるとき、輸送装置120は、後方の輸送装置150によって取り扱われるために、第2の移送ステーション130に、閉鎖された一次サンプル容器を送達する。後方の輸送装置150は、次に、第3の移送ステーション140を経由して、閉鎖管分注器160に、閉鎖された一次サンプル容器を送達する。上述のように、閉鎖管分注器160は、取放装置等の輸送装置自体を含み、閉鎖管分注器が、閉鎖された一次サンプル容器を取って、部分標本ステーションにそれを送達させるようにする。閉鎖管分注器が、複数の部分標本に最初の一次サンプル容器中のサンプルを分けた後に、部分標本のそれぞれは、二次的な一次サンプル容器として、後方の輸送装置150に戻される。これらの一次サンプル容器は、次に、自動分析装置内の貯蔵ユニット、分析ユニット60、または他のサンプル保持ユニットに送達するために、ガントリロボット100に移送される。
【0048】
上に記載するように、追加の輸送装置150を使用することによって、自動分析装置20が、自動分析装置20にさらなる機能およびオプションを提供する、オフロード実験器具160に連結されてもよい。例えば、開示された実施形態において、後方の輸送装置150は、自動分析装置20が、閉鎖および開放された容器の両方だけでなく、異なる大きさの容器を受け取り、および処理することを可能にする。
【0049】
(一般的操作)
操作において、自動分析装置は、複数の異なる大きさおよび形状の容器中のサンプルを受け取り、および処理するように構成される。ある容器は、自動分析装置のサンプル保持ユニットに受け取られ、他の容器は、吸引されてから、自動分析装置から解放されるように、異なる容器が、自動分析装置によって異なるように処理されてもよい。上述のように、自動分析装置が、閉管分注器と関連して使用されるときに、開放および閉鎖された容器の両方の中のサンプルも、分析装置によって処理されてもよい。
【0050】
図1を参照すると、自動分析装置20を使用するときに、そこに含有されるサンプルを有する一次サンプル容器22は、最初に、サンプル提出ユニット30に装填される。サンプル提出ユニット30は、移送ステーション40に一次サンプル容器22を自動的に送達する。吸引装置110および輸送装置120は、両方とも、移送ステーション40の近くで作動するガントリロボット100上に提供される。したがって、一次サンプル容器22内のサンプルは、移送ステーション40において、一次サンプル容器から吸引されてもよい。吸引後、サンプルの部分標本は、サンプル保持ユニット70等の分析装置内のサンプル保持ユニットのサンプル保持槽に送達される。
【0051】
あるいは、移送ステーション40でのサンプル吸引の代わりに、輸送装置120が、移送ステーション40の一次サンプル容器22を把持し、自動分析装置内のサンプル保持ユニットに一次サンプル容器とそのサンプルとの全体を送達してもよい。例えば、一次サンプル容器22は、サンプル保持ユニット70内に保持される複数のサンプル保持槽の1つとして、移送ステーション40からサンプル保持ユニット70に移動させられてもよい。
【0052】
いかなる場合においても、サンプルが、吸引または一次サンプル容器の移動によって移送ステーション40から移動させられた後に、サンプルは、自動分析装置によってさらに処理される。さらなる処理は、例えば、サンプル貯蔵、サンプル分析、試薬とサンプルとの混合、または他のサンプル処理を含んでもよい。
【0053】
本発明は、ある好適な実施形態を用いて記述されたが、当業者は、他の実施および適応が可能であることを理解されたい。さらに、上述の他の側面を組み込むことなしに得られてもよい、本明細書に記述される個々の進歩に対して有利である。したがって、付属の請求項の精神および範囲は、本明細書に含まれる好適な実施形態の記述に限定されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動分析装置であって、一次サンプル容器内の、該自動分析装置に提供されるサンプルを受け取り、分析するように構成され、
a)複数のサンプル保持槽を受け取るように構成されるサンプル保持ユニットと、
b)該複数のサンプル保持槽のうちの1つとして、第1のサンプルを含有する第1の一次サンプル容器を受け取り、該第1の一次サンプル容器を該サンプル保持ユニットに送達するように構成される輸送装置と、
c)第2の一次サンプル容器から第2のサンプルを受け取り、該第2のサンプルを該複数のサンプル保持槽のうちの1つの中に送達するように構成される吸引装置と
を備える、自動分析装置。
【請求項2】
サンプル提出ユニットと移送ステーションとをさらに備え、該サンプル提出ユニットは、前記一次サンプル容器を受け取り、該一次サンプル容器を該移送ステーションに自動的に送達するように構成され、前記輸送装置は、該移送ステーションにおいて該一次サンプル容器を受け取るように構成され、そして、前記吸引装置は、該移送ステーションにおいて該一次サンプル容器からサンプルを受け取るように構成される、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項3】
前記輸送装置は、第1の輸送装置であって、前記自動分析装置は、前記移送ステーションから分離され、そして、該第1の輸送装置から一次サンプル容器を受け取るように構成される第2の輸送装置をさらに備える、請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項4】
前記第2の輸送は、前記自動分析装置の後方部分に提供され、前記移送ステーションは、前記自動分析装置の前方部分に提供される、請求項3に記載の自動分析装置。
【請求項5】
前記輸送装置は、第1の輸送装置であって、前記自動分析装置は、サンプル保持槽を前記実験器具に送達するように構成される、第2の輸送装置をさらに備える、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項6】
前記輸送装置は、第1の輸送装置であって、前記自動分析装置は、一次サンプル容器を該第1の輸送装置に送達するように構成される第2の輸送装置をさらに備える、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項7】
前記第2の輸送装置は、前記自動分析装置とは分離して収容される実験器具から一次サンプル容器を受け取るように構成される、請求項6に記載の自動分析装置。
【請求項8】
前記第2の輸送装置は、前記自動分析装置とは分離して収容される前記実験器具に、一次サンプル容器を送達するようにさらに構成される、請求項7に記載の自動分析装置。
【請求項9】
前記自動分析装置とは分離して収容される前記実験器具は、閉管分注装置を備える、請求項7に記載の自動分析装置。
【請求項10】
前記輸送装置および前記吸引装置は、該吸引装置を支持する第1のキャリッジと、該輸送装置を支持する第2のキャリッジとを含む、二重ガントリロボットの一部として提供される、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項11】
前記第1のキャリッジおよび前記第2のキャリッジは、両方とも、水平支持棒に平行な軌道に沿って移動するように構成される、請求項10に記載の自動分析装置。
【請求項12】
前記輸送装置は、前記第1の一次サンプル容器を把持するように構成される掴み具アセンブリを含む取放装置を備える、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項13】
前記サンプル保持槽内の前記サンプルを分析するように構成される分析ユニットをさらに備える、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項14】
前記分析ユニットは、試薬を前記サンプルと混合するように構成される複数の試薬ピペット採取ステーションを備え、該サンプルは、該試薬と混合される前に反応槽に移送される、請求項13に記載の自動分析装置。
【請求項15】
前記一次サンプル容器は、血液採取管を備える、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項16】
空のサンプル保持槽を前記サンプル保持ユニットに提供するように構成される槽供給器をさらに備える、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項17】
閉鎖された一次サンプル容器から第3のサンプルを受け取り、該第3のサンプルを前記複数のサンプル保持槽の1つの中に送達するように構成されるピペット装置を含む、閉管分注装置をさらに備える、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項18】
前記吸引装置は、閉管分注装置の一部として提供される、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項19】
前記吸引装置は、ピペットとピペット先端とを備える、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項20】
前記サンプル保持ユニットは、サンプル貯蔵ユニットを備える、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項21】
前記サンプル保持ユニットは、前記サンプル保持槽内の前記サンプルを分析するように構成される分析ユニットを備える、請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項22】
分析のためにサンプルを調製する方法であって、
a)複数のサンプル保持槽を受け取るように構成されるサンプル保持ユニットを含む自動分析装置に、複数の一次サンプル容器を装填することであって、該複数の一次サンプル容器のそれぞれはサンプルを含有する、ことと、
b)該複数のサンプル保持槽のうちの1つとして、該サンプル保持ユニットの中に、該複数の一次サンプル容器の第1の一次サンプル容器を移送することと、
c)該複数の一次サンプル容器の第2の一次サンプル容器から、該サンプル保持ユニット内の該複数のサンプル保持槽のうちの少なくとも1つの中に、該サンプルを移送することと、
d)該第1の一次サンプル容器内の該サンプルと、該第2の一次サンプル容器から移送される該サンプルとを分析することと
を含む、方法。
【請求項23】
前記第1の一次サンプル容器内の前記サンプルを分析する前記ステップは、前記部分標本の分析を実施する前に、前記第1の一次サンプル容器内の部分標本を除去するステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の一次サンプル容器から前記サンプルを移送する前記ステップは、前記サンプルの多数の部分標本を、等しい数の前記複数のサンプル保持槽に配置するステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の一次サンプル容器を移送する前記ステップ、および前記第2の一次サンプル容器から前記サンプルを移送する前記ステップは、移送ステーションにおいて実行される、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記複数の一次サンプル容器を前記自動分析装置に装填する前記ステップは、該複数の一次サンプル容器をサンプル提出ユニットに手動で装填することと、該複数の一次サンプル容器を該自動分析装置内の移送ステーションに自動的に送達することとを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記複数の一次サンプル容器を装填する前記ステップは、前記自動分析装置とは分離して収容される実験器具から、該複数の一次サンプル容器の少なくともいくつかを受け取ることを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
前記実験器具は、閉管分注装置を備える、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
複数の一次サンプル容器を前記自動分析装置に装填する前記ステップは、該自動分析装置から前記閉管分注装置に、該複数の一次サンプル容器の第3の一次サンプル容器を送達することと、該閉管分注装置から該複数の一次サンプル容器の少なくともいくつかを受け取ることとを含み、該複数の一次サンプル容器の少なくともいくつかのそれぞれは、該第3の一次サンプル容器内の前記サンプルの部分標本を備える、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
自動分析装置であって、
a)複数の一次サンプル容器を該自動分析装置に装填するように構成されるサンプル提出ユニットであって、該複数の一次サンプル容器のそれぞれはサンプルを含有する、サンプル提出ユニットと、
b)該サンプルを分析するように構成される分析ユニットと、
c)該複数の一次サンプル容器の第1から複数のサンプル保持槽のうちの少なくとも1つに、該サンプルを移送するように構成される吸引装置と、
d)該複数の一次サンプル容器の第2を該分析ユニットに輸送するように構成される輸送装置であって、該複数の一次サンプル容器の該第2内の該サンプルが、該分析ユニットによって分析されてもよい、輸送装置と
を備える、装置。
【請求項31】
前記輸送装置は、前記複数のサンプル保持槽の少なくとも1つを前記分析装置に輸送するようにさらに構成されて、該複数のサンプル保持槽の該少なくとも1つの中の前記サンプルが、前記分析ユニットによって分析されてもよい、請求項30に記載の自動分析装置。
【請求項32】
自動分析装置であって、
a)複数の一次サンプル容器を該自動分析装置の中に装填するように構成されるサンプル提出ユニットであって、該複数の一次サンプル容器のそれぞれは、サンプルを含有する、サンプル提出ユニットと、
b)該サンプルを分析するように構成される分析ユニットと、
c)該複数の一次サンプル容器の第1から複数のサンプル保持槽のうちの少なくとも1つに、該サンプルを移送する手段と、
d)該複数の一次サンプル容器の第2を該分析ユニットに移送する手段であって、該複数の一次サンプル容器の該第2内の該サンプルが、該分析ユニットによって分析されてもよい、手段と
を備える、装置。
【請求項33】
前記移送する手段は、また、前記複数のサンプル保持槽の前記少なくとも1つを前記分析装置に移送するように構成されて、該複数のサンプル保持槽の該少なくとも1つの該サンプルが、該分析ユニットによって分析されてもよい、請求項32に記載の自動分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−505128(P2010−505128A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−530545(P2009−530545)
【出願日】平成19年9月24日(2007.9.24)
【国際出願番号】PCT/US2007/079311
【国際公開番号】WO2008/042637
【国際公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願人】(507316789)ベックマン コールター, インコーポレイテッド (34)
【Fターム(参考)】