テノフォビル、エムトリシタビン及びエファビレンツの湿式造粒法
本発明は、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エムトリシタビン、及びエファビレンツに基づく製薬製品のための方法及び組成物を記載する。前記組成物は、既知の分解生成物の実質的な不存在下で、HIVの治療に適した安定な用量形態を生ずるために、湿式造粒工程を含む方法によって調製できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、既知の坑ウイルス化合物エファビレンツ(商標名Sustiva、EFVとしても既知)、エムトリシタビン(商標名Emtriva、FTCとしても既知)、及びテノフォビルDF(ジソプロキシルフマレート、TDFとしても既知)(商標名Viread、商標名Truvadaの名称でエムトリシタビンと組み合わせて市販される)を使用する、ウイルス感染、特にHIV感染の治療のための製品に関する。
【背景技術】
【0002】
Truvada製品は、エムトリシタビンとテノフォビルの湿式造粒法によって生産され、当該環境下で、化学的に安定な用量形態を生ずる。この製品はエファビレンツを含んでいない。
【0003】
エファビレンツ、並びにエムトリシタビンとテノフォビルDFを使用するHIV治療は所望されると考慮されている(以下、「三重併用」;WO04/64845参照)。しかしながら、市販の実用的な三重併用製品は、市販品Viread(テノフォビルジソプロキシルフマレート)、Emtriva(エムトリシタビン)、Sustiva(エファビレンツ)についての生物学的等価性に対する厳格なFDAの要求に最終製品が適合し、錠剤が患者が容易に嚥下できる適切なサイズを有することが必要である。
【0004】
US2007099902A1は、エファビレンツ、テノフォビルジソプロキシルフマレート(テノフォビルDF)及びエムトリシタビンの三重製品と称されるものの製剤化を記載している(三重製品についてはWO04/64845を参照)。この三重製品の開発において、いくつかの障壁が乗り越えられている。三種の薬剤を単一の製剤で製造することによる初期の試みは、従来の湿式造粒法を経た均一の組成物が、所望される化学的に安定な錠剤を生じなかった。テノフォビルDFは迅速に分解し、エファビレンツ製剤はテノフォビルと不適合であり、後にこの作用に際してエファビレンツ製剤で使用される界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)と関連することが見出された。界面活性剤を使用しない三種の成分の乾式造粒法は、cMAXとAUCが所望のレベルに満たないため、所望の生物学的等価性の観点で成功しなかった。併用錠剤は、乾式造粒されたTruvada製品(テノフォビルDFとエムトリシタビン)と組み合わせたエファビレンツの湿式造粒と二つの顆粒を共にプレスすることによって試みられた。これは所望の生物学的等価性を生じなかった。
【0005】
EP1890681は、三種のAPI(活性製薬成分)を共に湿式造粒する試みを記載している。エファビレンツの低い溶解性のため、十分な水を使用することが必要である点は、テノフォビルDFが不安定であり、そのため造粒と乾燥の後にガラス質で非晶質の性質を有するエムトリシタビンとの共晶混合物を形成する製剤を見かけ上導いた。これを解消するための過度の量の容器の使用は、大きすぎるであろう用量形態を導いた。かくして他のフォビルDFとエムトリシタビンは、安定な製剤を製造するために必須に水が存在せずに乾燥製剤化された。
【0006】
US2007099902は、二区画用量形態を製剤化することにより、Sustiva(三重)製品の所望の安定性と生物学的等価性の達成を記載した。第一の区画はテノフォビルDFとエムトリシタビンとを含み、第二の区画はエファビレンツと界面活性剤とを含む。この製剤に存在する何らかの界面活性剤は、テノフォビルDFと安定的に接触しない。
【0007】
そのため、上述の基準の全てを満たし、例えば低所得でHIV薬剤の高い需要の甚大な必要性を有する国のために、さらなるコストを削減するための経済的なスケールで生産できる三重製剤を生産することが依然として不可能な状況である。
【0008】
製薬製剤中の活性成分の化学的な安定性は、不純物の生成を最小化し、十分な貯蔵寿命を確保することが関心事である。かくして、エムトリシタビンと他の抗ウイルス剤、例えばテノフォビル及び/またはエファビレンツを組み合わせて含み、最小レベルの分解生成物で全貯蔵寿命の間で安定性を維持する用量形態の製剤化のための適切な製造方法を開発する必要性が未だ明白に存在する。
【0009】
最近テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート(または共結晶)が、WO2008/143500においてTDFA2:1で記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】WO04/64845
【特許文献2】US2007099902A1
【特許文献3】EP1890681
【特許文献4】WO2008/143500
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者らは、このヘミフマレートが、いずれの上記観察された悪影響もなく、エファビレンツとエムトリシタビンと共に湿式造粒可能であることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0012】
かくして、本発明の第一の特徴点は、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エムトリシタビン、及びエファビレンツを含む組成物に関する。本発明の組成物は、US2007099902に記載されたような多区画製剤化と称される製剤化の必要がない。テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンは必須に均一な組成物で存在し、それはそれらがUS2007099902に記載されたようなタイプの分解生成物を形成することなく、互いに直接物理的に接触して存在することを意味する。US2007099902は、各種の量で存在するであろういくつかのタイプの分解生成物を開示している。例えば、TDFの分解生成物は、特定の(混合した)二量体分解生成物、モノ−POC PMPA、及び/またはFTUである。本発明の組成物は、分解生成物を実質的に含まず、特に約935(混合二量体)及び/または1050二量体の分子量を有する分解生成物を実質的に含まない。好ましくは前記組成物は、これらの分解生成物の製薬学的に許容できない量を含まない。
【0013】
「製薬学的に許容できない量」は、各分解生成物の以下の量として定義される。分解生成物は任意に、絶対量または増加量のいずれかでアッセイされる。分解生成物の絶対量または全体量は、単純に試験物質中で見出される量である。増加量は、API開始材料中で存在する(存在する場合には)量を超える製品中に出現する分解生成物の増加分量である。更に分解生成物の量は任意に、少なくとも二つの時点で測定される。一つは市場に放出された時点であり、もう一つは以下に記載される条件下での貯蔵条件に曝露された後、即ち以下に記載されたような貯蔵寿命である。
【0014】
調製時の全体量は、約3%以下、通常約1.5%以下のモノ−POC PMPAであり、約1%以下、通常約0.5%以下の二量体であり、約0.5%以下、通常約0.25%以下の混合二量体であり、約0.5%未満、通常約0.2%未満のFTUである。
【0015】
放出時(市場への出始め)時の全体量は、約3%以下、通常約1.5%以下のモノ−POC PMPAであり、約1%以下、通常約0.5%以下の二量体であり、約0.5%以下、通常約0.25%以下の混合二量体であり、約0.5%未満、通常約0.2%未満のFTUである。
【0016】
貯蔵寿命(25℃/湿度60%で24ヶ月の貯蔵)時の全体量は、約10%以下、通常約5%以下のモノ−POC PMPAであり、約2%以下、通常約1%以下の二量体であり、約2%以下、通常約1%以下の混合二量体であり、約4%以下、通常約2%以下のFTUである。
【0017】
放出時(市場への出始め)時の増加量は、約2%以下、通常約0.5%以下のモノ−POC PMPAであり、約0.6%以下、通常約0.1%以下の二量体であり、約0.3%以下、通常約0.05%以下の混合二量体であり、約0.4%未満、通常約0.1%未満のFTUである。貯蔵寿命(25℃/湿度60%で24ヶ月の貯蔵)時の増加量は、約9%以下、通常約4%以下のモノ−POC PMPAであり、約1.6%以下、通常約0.6%以下の二量体であり、約1.8%以下、通常約0.8%以下の混合二量体であり、約3.9%以下、通常約1.9%以下のFTUである。
【0018】
分解生成物のパーセンテージは、HPLC滞留時間比較によって測定された分解生成物の量である。HPLC滞留時間比較では、錠剤で観察されるメインピークの滞留時間は、エファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルDFについて特異的に示されているアッセイ中でのエファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルDFを含む参照スタンダード調製物におけるメインピークの滞留時間の2%の範囲内である必要がある。このパーセンテージは、テノフォビルDFプラス三種の分解生成物の全体量で、HPLCアッセイによって測定された個々の分解生成物の量を割り算することによって測定される。
【0019】
本発明の一区画製剤は、異なる活性製薬成分(API)が、二つまたは複数の区画システムとして製剤化する必要のないという利点を有し、US2007099902に開示されたようなAPIの二種の間、またはAPIの一種と賦形剤、特に界面活性剤といった他の化合物の一つの間での直接の物理的接触を避ける必要がない。前記一区画製剤は、異なる区画に異なる成分を分離する必要なく、一つの同じ組成物中にエファビレンツとテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートを、または別法として三種のAPIを組み合わせることによって容易に製剤化できる。
【0020】
好ましくは、APIであるテノフォビルイソプロキシルヘミフマレート、エムトリシタビン、及びエファビレンツは、実質的に均一の組成物で製剤化される。これは、三種のAPIが互いに直接接触する状態であること、即ち中間層等の存在が必要ではないことを意味する。三種のAPIは好ましくは、任意に適切な賦形剤、例えば以下のどこかで記載するタイプのものと組み合わせて、一つの区画で製剤化される。
【0021】
好ましい組成物では、エファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの全体量は、前記組成物に対して約60重量%超である。好ましい組成物は更に、ステアリン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、マイクロクリスタリンセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースを含んでも良い。エファビレンツ、テノフォビルヘミフマレート、エムトリシタビン、ステアリン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、マイクロクリスタリンセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースのおよそのパーセンテージは、それぞれ約39、約19、約13、約2、約7、約17、約1及び約2である。これらのパーセンテージは、製剤の必要性に従って変化しても良い。好ましい実施態様では、エファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートは、FDAに承認された製品であるTruvada及びSustivaと実質的に同じAUCとCmaxで経口投与の際に(HIV)患者の治療のために(医薬の製造のために)提供される
【0022】
本発明の組成物は好ましくは湿式造粒法によって製剤化される。
【0023】
湿式造粒法は、パウダーの混合物に対して液体バインダーまたは接着剤を使用する方法である。液体の量は正確に管理でき、過大な湿潤は顆粒が余りに硬くなることを導き、過小な湿潤は顆粒が余りに柔らかく脆いものを引き起こすであろう。水溶液は、溶媒よりも扱いが安全であるという利点を有する。
【0024】
湿式造粒法は典型的に、フィラー、崩壊剤等と共に活性成分の計量と混合を含む。湿潤顆粒は、液体バインダー/接着剤を添加することによって調製される。バインダー/接着剤の例は、コーンスターチ、アカシアといった天然ゴム、メチルセルロースといったセルロース誘導体、CMC、ゼラチン、及びポビドンの水性調製物を含む。成分は、組成物の正確な密度を確保するように機能する造粒機内に配置される。顆粒を乾燥させた後、それらをスクリーンに通し、ダイキャビティーへの均一な充填を可能にする均一なサイズの顆粒を選択する。パウダーに混合された水は、パウダーが共に塊を形成するのに十分な強いパウダー粒子間の結合を形成できる。しかしながら水が乾かされると、パウダーは互いに離れて崩壊し、それゆえ結合を作り出して保持するほどには強くなくてよかろう。ポリビニルピロリドン(PVP)としても既知であるポビドンは、最も一般的に使用される製薬バインダーの一つである。PVPと溶媒をパウダーと混合して加工の間で結合を形成し、次いで溶媒を蒸発させる。溶媒が蒸発し、パウダーが密度的に保持された塊を形成すると、顆粒化物を粉砕して顆粒の形成を導く。湿式造粒法は、例えばKristensen J, Hansen VW. Wet Granulation in Rotary Processor and Fluid Bed: Comparison of Granule and Tablet Properties. AAPS PharmaSciTech. 2006; 7(1): Article 22に記載されたもののような、ロータリープロセッサーまたは流動床といった各種の装置で実施できる。
【0025】
本発明の別の特徴点は、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンの湿式造粒の工程を含む、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンを含む組成物の調製方法に関する
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、エムトリシタビン(開始材料)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図2】図2は、テノフォビルジソプロキシルフマレート(開始材料)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図3】図3は、エファビレンツ(開始材料)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図4】図4は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレート(30%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図5】図5は、36.217分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図6】図6は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレート(40%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図7】図7は、26.573分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図8】図8は、36.129分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図9】図9は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート(30%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図10】図10は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート(40%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図11】図11は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレート/エファビレンツ(30%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図12】図12は、26.573分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図13】図13は、36.129分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図14】図14は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレート/エファビレンツ(40%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図15】図15は、26.573分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図16】図16は、36.129分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図17】図17は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート/エファビレンツ(30%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図18】図18は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート/エファビレンツ(40%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図19】図19は、33週後の30%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図20】図20は、33週後の40%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図21】図21は、33週後の30%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図22】図22は、33週後の40%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図23】図23は、33週後の30%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図24】図24は、33週後の40%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図25】図25は、33週後の30%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図26】図26は、33週後の40%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【実施例】
【0027】
分析方法:分解生成物に対するHPLCアッセイ
エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシル(フマレートまたはヘミフマレート)顆粒を、US2007/0077295に記載された外的参照を使用して、エムトリシタビンとテノフォビルジソプロキシル(フマレートまたはヘミフマレート)についてのHPLCによってアッセイする。分解生成物の存在を、領域標準化によって測定する。エムトリシタビンとテノフォビルジソプロキシル(フマレートまたはヘミフマレート)の同一性を、それらの滞留時間と参照スタンドーのものと比較することによって確認する。
【0028】
スタンダード及びサンプル溶媒:25mMリン酸バッファーpH3
3.4gのリン酸カリウム一塩基無水物を計量し、1lの攪拌フラスコに移す。約800mlの水を添加し、溶解するまで混合する。3.0±0.1にpHをリン酸で調節し、次いで水で体積を希釈する。サンプル溶媒(25mMリン酸バッファーpH3を40%、アセトニトリルを30%、メタノールを30%の混合物):400mlの25mMリン酸バッファーpH3、300mlのアセトニトリル、300mlのメタノールを組み合わせて混合し、環境温度に平衡化させた。50:50のアセトニトリル:メタノール:500mlのアセトニトリルと500mlのメタノールを組み合わせて混合し、環境温度に平衡化させた。スタンダード溶液:20mgのエムトリシタビン参照スタンダードと30mgのテノフォビルジソプロキシル参照スタンダードを計量し、100mlの攪拌フラスコに移した。約80mlのサンプル溶媒(工程2で調製された)をフラスコに添加し、溶解するまで混合または超音波処理した。サンプル溶媒(40:30:30)で体積を希釈し十分に混合した。各成分の最終濃度は約0.2mg/mlのエムトリシタビンと0.3mg/mlのテノフォビルジソプロキシルである。
【0029】
エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシル(フマレートまたはヘミフマレート)顆粒のためのサンプル調製
【0030】
約6520mgのエムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシル(フマレートまたはヘミフマレート)顆粒を1lの攪拌フラスコに計量した。400mlの25mMリン酸バッファーpH3を攪拌フラスコに添加した。約75分間激しく攪拌することにより混合を実施した。50:50のアセトニトリル:メタノールを、1lのマークの下部約2cmまでフラスコに添加した。1時間混合することによって溶液を環境温度に平衡化した。50:50のアセトニトリル:メタノールで1lに体積を希釈し、磁性スターラーバーで攪拌することにより十分に混合した。シリンジを有する0.45μmのシリンジフィルターを使用して、次の希釈のため約10mlを濾過した。濾液の最初の2mlを捨てた。クラスAピペットを使用して、5.0mlの濾液を50mlの攪拌フラスコに移し、サンプル溶媒(40:30:30)で体積を希釈した。
【0031】
クロマトグラフィー
UV検出器、HP1100API−ES MSD VLタイプ検出器と電気的データ獲得システムを備えたLCMSシステムを使用した。4.6mmの内径と100mmの長さを有し、C18逆相の3.5μm粒径、80Å孔サイズ材料で実装したHPLCカラムを使用した。移動相バッファー:20mMの酢酸アンモニウムバッファーpH4.6;酢酸でpHを調節。移動相勾配:67分に亘り99:1から1:99の移動相バッファー:アセトニトリル。ピーク検出:注入体積5μlで265nmでのUV。言及されたクロマトグラフィー条件で、エムトリシタビンの滞留時間は7.5分である。テノフォビルジソプロキシルの滞留時間は約25分である。
【0032】
開始材料のHPLC特性指摘
エムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはヘミフマレート、エファビレンツのような開始材料のHPLC特性指摘のための一次分析方法は、ここでいずれかの場所で記載される。この方法を使用して、開始材料の純度を同定した。
【0033】
図1に示されている通り、7.259分での滞留時間でのピークはエムトリシタビンのものであり、3.481分、3.697分及び8.378分でのピークはエムトリシタビン関連化合物(不純物)の滞留ピークである。
【0034】
図2は、24.905分の滞留時間でのテノフォビルジソプロキシルフマレートのピークを示す。図2はまた、TDF関連生成物に対応する12.547分の滞留時間のピークを示す。
【0035】
38.620分の滞留時間でのピークを有するエファビレンツHPLCクロマトグラムは図3に示されている。このクロマトグラムは更に、エファビレンツ関連不純物である35.356分と43.912分の滞留時間での小さなピークを示す。
【0036】
実験方法1:テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビンのUS2007/0077295に従った湿式造粒
【0037】
表1に記載された成分と比を含む組成物を、それぞれ30%と40%w/wの水で標準的な湿式造粒法に供した。顆粒化の質を視覚的に評価した。テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはヘミフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒実験を実施するように設計された流動床を使用することにより、実験を実施した。
【0038】
表1:湿式造粒実験のためのエムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの定性的組成物
【表1】
【0039】
実験方法2:エムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはヘミフマレート、及びエファビレンツの湿式造粒
【0040】
テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビン/エファビレンツの組み合わせ、またはテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン/エファビレンツの組み合わせを、当該組み合わせの生成する顆粒の性質を調べるために製剤化した。賦形剤の量を減少したAtripla製剤と同様に、テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツ、またはテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツの湿式造粒実験を実施し、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート共結晶の化学的安定性をチェックした。
【0041】
表2に記載された成分と比を含む組成物を、それぞれ30%と40%w/wの水で標準的な湿式造粒法に供した。顆粒化の質を視覚的に評価した。テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはヘミフマレート、エムトリシタビン、及びエファビレンツの湿式造粒実験を実施するように設計された流動床を使用することにより、実験を実施した。
【0042】
表2:湿式造粒実験のためのエムトリシタビン/(テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはテノフォビルジソプロキシルヘミフマレート)/エファビレンツの定性的組成物
【表2】
【0043】
テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒(30%w/wの高純水を使用)
30%w/wの高純水を使用することにより、表1に記載された組成物でエムトリシタビン/テノフォビルの湿式造粒を実施した。図1に示された分析の間で得られたLCMSスペクトルの滞留ピークを内挿することにより評価を実施した。上述の分析法を使用して、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレートの濃度を測定した。
【0044】
図4に示された7.45分の滞留時間はエムトリシタビンに対応し、3.62分、8.57分、12.63分はエムトリシタビン関連生成物に対応する。25.438分は、HPLC分析の間のテノフォビルジソプロキシルフマレート滞留に対応する。図4に示された36.00分での滞留ピークは、図5のマススペクトルに示された1051.5のマスを有する。
【0045】
テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒(40%w/wの高純水を使用)
40%w/wの高純水を使用することにより、表1に記載されたエムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレートの湿式造粒実験を実施した。純度分析を上述のようにHPLCによって実施した。図6は、7.439分でのエムトリシタビン滞留ピークと25.431分でのテノフォビルジソプロキシルフマレート滞留ピークを含むHPLCスペクトルを示す。
【0046】
図6は、エムトリシタビン関連化合物に対応する3.425分、3.610分、8.573分、及び12.624分での滞留ピークを有するHPLCスペクトログラムを示す。
【0047】
図7に示されたように、935.2のマスを有するマススペクトルが、26.573分でのHPLCピークを内挿することによって得られた。図8はまた、36分でのピークのマススペクトルを示す。生成物のマスは1051.4である。
【0048】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒実験
賦形剤の量が減少したAtripla製剤またはTruvada製剤に適するテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒実験を実施し、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの化学的安定性をチェックした。
【0049】
表1に記載された成分と比を含む組成物を、それぞれ30%と40%w/wの水で標準的な湿式造粒法に供した。顆粒化の質を視覚的に評価した。流動床を使用することにより実験を実施した。
【0050】
30%w/wの高純水を使用することによるテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒
30%w/wの高純水を使用することにより、エムトリシタビンとテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの湿式造粒を実施した。図9は、25.328分の滞留時間でのテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートピークと、7.378分でのエムトリシタビンのピークのHPLCスペクトルグラムを示す。3.544分、3.766分、及び8.536分の滞留時間でのピークはエムトリシタビン関連生成物である。26.57分及び36.0分でのテノフォビルジソプロキシルの不純物ピークは、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートを使用する湿式造粒実験の間では観察されなかった。
【0051】
40%w/wの高純水を使用することによるテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒
40%w/wの高純水を使用することにより、上述のエムトリシタビンとテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの湿式造粒を実施した。図10は、25.425分の滞留時間でのテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートピークと、7.441分でのエムトリシタビンのピークのHPLCスペクトルグラムを示す。13.062分の滞留時間でのピークはエムトリシタビン関連生成物に関する。26.57分及び36.0分でのテノフォビルジソプロキシルの不純物ピークは、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートを使用する湿式造粒実験の間では観察されなかった。
【0052】
湿式造粒法は、テノフォビルジソプロキシルの分解生成物を形成することなく、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート錠剤を製造するために成功して使用することができる。
【0053】
テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツの湿式造粒(30%w/wの高純水)
30%w/wの高純水を使用することにより、テノフォビルジソプロキシルフマレート、エムトリシタビン、及びエファビレンツのAtripia製剤を、US2007099902に沿ったSLSの存在下でのテノフォビルジソプロキシルフマレートの安定性を同定するために実施した。
【0054】
図11は、それぞれエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルフマレート、及びエファビレンツに対応する7.258分、24.764分、及び38.617分の滞留時間でのメジャーピークを有するHPLCスペクトログラムを示す。その後、US2007099902に記載された不純物に対応する、それぞれ935.2及び1051.4のマスを示すマススペクトロメーターで26.255分及び35.029分の滞留時間でのピークを内挿した。不純物のマススペクトログラムは、図12及び図13に示されている。
【0055】
テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツの湿式造粒(40%w/wの高純水)
図14は、表2に記載されたエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルフマレート、及びエファビレンツの湿式造粒によって得られた最終製品のHPLCクロマトグラムを示す。7.278分、25.123分及び39.428分の滞留ピークは、それぞれエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルフマレート、及びエファビレンツの滞留ピークである。この図は更に、27.901分、30.588分及び35.767分での小さな滞留ピークが、湿式造粒実験の間で得られたテノフォビルジソプロキシルフマレート不純物に対応することも示す。図15及び図16は、27.901分と35.767分の滞留ピークに属する935.2と1051.4のマスの不純物のマススペクトルを示す。
【0056】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツの湿式造粒(30%w/wの高純水)
図2に記載されたように、同じ組成物をエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、及びエファビレンツを製剤化するために使用した。図17は、7.356分、25.388分及び39.402分での滞留ピークが、それぞれエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、及びエファビレンツであることを示す。湿式造粒法は、テノフォビルジソプロキシルの分解生成物を形成することなく、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート/エファビレンツ錠剤(Atripla製剤)を製造するため成功して使用できることは、図17から明らかである。
【0057】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツの湿式造粒(40%w/wの高純水)
40%w/wの高純水を使用して、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート/エファビレンツの湿式造粒を実施し、併用製剤の安定性を同定した。図18は、それぞれエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、及びエファビレンツに対応する7.373分、25.375分及び39.481分での滞留時間でのメジャーピークを有するHPLCクロマトグラムを示す。4.053分、4.183分及び8.509分で滞留時間でのピークは、エムトリシタビン関連不純物である。35.981分と44.838分でのマイナーピークは、図3に示されているエファビレンツの開始材料特性指摘の間で観察されたのと同じ不純物である。
【0058】
上記実験から、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの共結晶形態は、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン(その後Truvada製剤(表1)を生ずる)、及びテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツ(その後Atripla製剤(表2)を生ずる)の湿式造粒の間で安定であることが結論付けられる。テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの共結晶形態は、エムトリシタビン/テノフォビル/エファビレンツ製剤のために良好な化学的安定性を提供し、テノフォビルジソプロキシルフマレート(1:1)よりも好ましい。
【0059】
33週での安定性試験
湿式造粒の後のTruvada及びAtripla併用製剤の安定性を、75%の相対湿度(RH)且つ40℃での33週の貯蔵後のHPLCによりチェックした。その結果が以下のセクションに示されている。
【0060】
二つのタイプの製剤を、一方はテノフォビルジソプロキシルフマレートを含み、他方はテノフォビルジソプロキシルヘミフマレート共結晶を含むそれぞれの組み合わせで調製した。両者の組み合わせでは、30%及び40%の含水量を調製した。
【0061】
30%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルフマレートの高い度合いの分解を示す(図19)。
【0062】
405.1のマスを有する13.00分の滞留時間と8.48分での滞留時間での比較的高い不純物ピーク、並びに30.61分、16.59分、16.90分、17.41分17.96分、18.30分での滞留時間での比較的低い不純物ピークは、全てテノフォビルジソプロキシルに関する。
【0063】
40%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルの高い度合いの分解を示す(図20)。
【0064】
405.1のマスを有する13.00分の滞留時間と8.48分での滞留時間での比較的高い不純物ピーク、並びに16.57分、16.95分、17.46分、18.01分、18.43分、21.37分及び21.65分の滞留時間での比較的低い不純物ピークは、全てテノフォビルジソプロキシルに関する。
【0065】
30%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルフマレートの高い度合いの分解を示す(図21)。
【0066】
13.15分、17.90分、18.3分、21.47分、26.91分、30.58分、35.77分の滞留時間での不純物ピークは、全てテノフォビルジソプロキシルに関する。26.91分、30.58分、及び35.77分の滞留時間でのピークは、それぞれ935、606、及び1051.1のマスを有する不純物である。
【0067】
40%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルフマレートの高い度合いの分解を示す(図22)。
【0068】
26.94分、30.629分、及び35.84分の滞留時間での不純物ピークは、それぞれ935、606、及び1051.1のマスに対応する。
【0069】
30%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの分解を示さない(図23)。
【0070】
40%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCクロマトグラム(図6)は、テノフォビルジソプロキシルフマレートの対応する製剤のもの(図24)と比較して、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートのより少ない分解を示す。
【0071】
26.95分と35.83分の滞留時間での小さなピークはテノフォビルジソプロキシルに関し、それぞれ935及び1051.1のマスを有する。
【0072】
30%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの小さな分解を示す(図25)。
【0073】
35.81分の滞留時間でのピークは、1051.1のマスを有するテノフォビルジソプロキシル関連不純物を示す。
【0074】
40%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの小さな分解を示す(図26)。
【0075】
29.94分及び35.78分の滞留時間でのピークは、それぞれ935及び1051.1のマスを有するテノフォビルジソプロキシル関連不純物である。
【技術分野】
【0001】
本願は、既知の坑ウイルス化合物エファビレンツ(商標名Sustiva、EFVとしても既知)、エムトリシタビン(商標名Emtriva、FTCとしても既知)、及びテノフォビルDF(ジソプロキシルフマレート、TDFとしても既知)(商標名Viread、商標名Truvadaの名称でエムトリシタビンと組み合わせて市販される)を使用する、ウイルス感染、特にHIV感染の治療のための製品に関する。
【背景技術】
【0002】
Truvada製品は、エムトリシタビンとテノフォビルの湿式造粒法によって生産され、当該環境下で、化学的に安定な用量形態を生ずる。この製品はエファビレンツを含んでいない。
【0003】
エファビレンツ、並びにエムトリシタビンとテノフォビルDFを使用するHIV治療は所望されると考慮されている(以下、「三重併用」;WO04/64845参照)。しかしながら、市販の実用的な三重併用製品は、市販品Viread(テノフォビルジソプロキシルフマレート)、Emtriva(エムトリシタビン)、Sustiva(エファビレンツ)についての生物学的等価性に対する厳格なFDAの要求に最終製品が適合し、錠剤が患者が容易に嚥下できる適切なサイズを有することが必要である。
【0004】
US2007099902A1は、エファビレンツ、テノフォビルジソプロキシルフマレート(テノフォビルDF)及びエムトリシタビンの三重製品と称されるものの製剤化を記載している(三重製品についてはWO04/64845を参照)。この三重製品の開発において、いくつかの障壁が乗り越えられている。三種の薬剤を単一の製剤で製造することによる初期の試みは、従来の湿式造粒法を経た均一の組成物が、所望される化学的に安定な錠剤を生じなかった。テノフォビルDFは迅速に分解し、エファビレンツ製剤はテノフォビルと不適合であり、後にこの作用に際してエファビレンツ製剤で使用される界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)と関連することが見出された。界面活性剤を使用しない三種の成分の乾式造粒法は、cMAXとAUCが所望のレベルに満たないため、所望の生物学的等価性の観点で成功しなかった。併用錠剤は、乾式造粒されたTruvada製品(テノフォビルDFとエムトリシタビン)と組み合わせたエファビレンツの湿式造粒と二つの顆粒を共にプレスすることによって試みられた。これは所望の生物学的等価性を生じなかった。
【0005】
EP1890681は、三種のAPI(活性製薬成分)を共に湿式造粒する試みを記載している。エファビレンツの低い溶解性のため、十分な水を使用することが必要である点は、テノフォビルDFが不安定であり、そのため造粒と乾燥の後にガラス質で非晶質の性質を有するエムトリシタビンとの共晶混合物を形成する製剤を見かけ上導いた。これを解消するための過度の量の容器の使用は、大きすぎるであろう用量形態を導いた。かくして他のフォビルDFとエムトリシタビンは、安定な製剤を製造するために必須に水が存在せずに乾燥製剤化された。
【0006】
US2007099902は、二区画用量形態を製剤化することにより、Sustiva(三重)製品の所望の安定性と生物学的等価性の達成を記載した。第一の区画はテノフォビルDFとエムトリシタビンとを含み、第二の区画はエファビレンツと界面活性剤とを含む。この製剤に存在する何らかの界面活性剤は、テノフォビルDFと安定的に接触しない。
【0007】
そのため、上述の基準の全てを満たし、例えば低所得でHIV薬剤の高い需要の甚大な必要性を有する国のために、さらなるコストを削減するための経済的なスケールで生産できる三重製剤を生産することが依然として不可能な状況である。
【0008】
製薬製剤中の活性成分の化学的な安定性は、不純物の生成を最小化し、十分な貯蔵寿命を確保することが関心事である。かくして、エムトリシタビンと他の抗ウイルス剤、例えばテノフォビル及び/またはエファビレンツを組み合わせて含み、最小レベルの分解生成物で全貯蔵寿命の間で安定性を維持する用量形態の製剤化のための適切な製造方法を開発する必要性が未だ明白に存在する。
【0009】
最近テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート(または共結晶)が、WO2008/143500においてTDFA2:1で記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】WO04/64845
【特許文献2】US2007099902A1
【特許文献3】EP1890681
【特許文献4】WO2008/143500
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者らは、このヘミフマレートが、いずれの上記観察された悪影響もなく、エファビレンツとエムトリシタビンと共に湿式造粒可能であることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0012】
かくして、本発明の第一の特徴点は、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エムトリシタビン、及びエファビレンツを含む組成物に関する。本発明の組成物は、US2007099902に記載されたような多区画製剤化と称される製剤化の必要がない。テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンは必須に均一な組成物で存在し、それはそれらがUS2007099902に記載されたようなタイプの分解生成物を形成することなく、互いに直接物理的に接触して存在することを意味する。US2007099902は、各種の量で存在するであろういくつかのタイプの分解生成物を開示している。例えば、TDFの分解生成物は、特定の(混合した)二量体分解生成物、モノ−POC PMPA、及び/またはFTUである。本発明の組成物は、分解生成物を実質的に含まず、特に約935(混合二量体)及び/または1050二量体の分子量を有する分解生成物を実質的に含まない。好ましくは前記組成物は、これらの分解生成物の製薬学的に許容できない量を含まない。
【0013】
「製薬学的に許容できない量」は、各分解生成物の以下の量として定義される。分解生成物は任意に、絶対量または増加量のいずれかでアッセイされる。分解生成物の絶対量または全体量は、単純に試験物質中で見出される量である。増加量は、API開始材料中で存在する(存在する場合には)量を超える製品中に出現する分解生成物の増加分量である。更に分解生成物の量は任意に、少なくとも二つの時点で測定される。一つは市場に放出された時点であり、もう一つは以下に記載される条件下での貯蔵条件に曝露された後、即ち以下に記載されたような貯蔵寿命である。
【0014】
調製時の全体量は、約3%以下、通常約1.5%以下のモノ−POC PMPAであり、約1%以下、通常約0.5%以下の二量体であり、約0.5%以下、通常約0.25%以下の混合二量体であり、約0.5%未満、通常約0.2%未満のFTUである。
【0015】
放出時(市場への出始め)時の全体量は、約3%以下、通常約1.5%以下のモノ−POC PMPAであり、約1%以下、通常約0.5%以下の二量体であり、約0.5%以下、通常約0.25%以下の混合二量体であり、約0.5%未満、通常約0.2%未満のFTUである。
【0016】
貯蔵寿命(25℃/湿度60%で24ヶ月の貯蔵)時の全体量は、約10%以下、通常約5%以下のモノ−POC PMPAであり、約2%以下、通常約1%以下の二量体であり、約2%以下、通常約1%以下の混合二量体であり、約4%以下、通常約2%以下のFTUである。
【0017】
放出時(市場への出始め)時の増加量は、約2%以下、通常約0.5%以下のモノ−POC PMPAであり、約0.6%以下、通常約0.1%以下の二量体であり、約0.3%以下、通常約0.05%以下の混合二量体であり、約0.4%未満、通常約0.1%未満のFTUである。貯蔵寿命(25℃/湿度60%で24ヶ月の貯蔵)時の増加量は、約9%以下、通常約4%以下のモノ−POC PMPAであり、約1.6%以下、通常約0.6%以下の二量体であり、約1.8%以下、通常約0.8%以下の混合二量体であり、約3.9%以下、通常約1.9%以下のFTUである。
【0018】
分解生成物のパーセンテージは、HPLC滞留時間比較によって測定された分解生成物の量である。HPLC滞留時間比較では、錠剤で観察されるメインピークの滞留時間は、エファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルDFについて特異的に示されているアッセイ中でのエファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルDFを含む参照スタンダード調製物におけるメインピークの滞留時間の2%の範囲内である必要がある。このパーセンテージは、テノフォビルDFプラス三種の分解生成物の全体量で、HPLCアッセイによって測定された個々の分解生成物の量を割り算することによって測定される。
【0019】
本発明の一区画製剤は、異なる活性製薬成分(API)が、二つまたは複数の区画システムとして製剤化する必要のないという利点を有し、US2007099902に開示されたようなAPIの二種の間、またはAPIの一種と賦形剤、特に界面活性剤といった他の化合物の一つの間での直接の物理的接触を避ける必要がない。前記一区画製剤は、異なる区画に異なる成分を分離する必要なく、一つの同じ組成物中にエファビレンツとテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートを、または別法として三種のAPIを組み合わせることによって容易に製剤化できる。
【0020】
好ましくは、APIであるテノフォビルイソプロキシルヘミフマレート、エムトリシタビン、及びエファビレンツは、実質的に均一の組成物で製剤化される。これは、三種のAPIが互いに直接接触する状態であること、即ち中間層等の存在が必要ではないことを意味する。三種のAPIは好ましくは、任意に適切な賦形剤、例えば以下のどこかで記載するタイプのものと組み合わせて、一つの区画で製剤化される。
【0021】
好ましい組成物では、エファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの全体量は、前記組成物に対して約60重量%超である。好ましい組成物は更に、ステアリン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、マイクロクリスタリンセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースを含んでも良い。エファビレンツ、テノフォビルヘミフマレート、エムトリシタビン、ステアリン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、マイクロクリスタリンセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースのおよそのパーセンテージは、それぞれ約39、約19、約13、約2、約7、約17、約1及び約2である。これらのパーセンテージは、製剤の必要性に従って変化しても良い。好ましい実施態様では、エファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートは、FDAに承認された製品であるTruvada及びSustivaと実質的に同じAUCとCmaxで経口投与の際に(HIV)患者の治療のために(医薬の製造のために)提供される
【0022】
本発明の組成物は好ましくは湿式造粒法によって製剤化される。
【0023】
湿式造粒法は、パウダーの混合物に対して液体バインダーまたは接着剤を使用する方法である。液体の量は正確に管理でき、過大な湿潤は顆粒が余りに硬くなることを導き、過小な湿潤は顆粒が余りに柔らかく脆いものを引き起こすであろう。水溶液は、溶媒よりも扱いが安全であるという利点を有する。
【0024】
湿式造粒法は典型的に、フィラー、崩壊剤等と共に活性成分の計量と混合を含む。湿潤顆粒は、液体バインダー/接着剤を添加することによって調製される。バインダー/接着剤の例は、コーンスターチ、アカシアといった天然ゴム、メチルセルロースといったセルロース誘導体、CMC、ゼラチン、及びポビドンの水性調製物を含む。成分は、組成物の正確な密度を確保するように機能する造粒機内に配置される。顆粒を乾燥させた後、それらをスクリーンに通し、ダイキャビティーへの均一な充填を可能にする均一なサイズの顆粒を選択する。パウダーに混合された水は、パウダーが共に塊を形成するのに十分な強いパウダー粒子間の結合を形成できる。しかしながら水が乾かされると、パウダーは互いに離れて崩壊し、それゆえ結合を作り出して保持するほどには強くなくてよかろう。ポリビニルピロリドン(PVP)としても既知であるポビドンは、最も一般的に使用される製薬バインダーの一つである。PVPと溶媒をパウダーと混合して加工の間で結合を形成し、次いで溶媒を蒸発させる。溶媒が蒸発し、パウダーが密度的に保持された塊を形成すると、顆粒化物を粉砕して顆粒の形成を導く。湿式造粒法は、例えばKristensen J, Hansen VW. Wet Granulation in Rotary Processor and Fluid Bed: Comparison of Granule and Tablet Properties. AAPS PharmaSciTech. 2006; 7(1): Article 22に記載されたもののような、ロータリープロセッサーまたは流動床といった各種の装置で実施できる。
【0025】
本発明の別の特徴点は、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンの湿式造粒の工程を含む、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンを含む組成物の調製方法に関する
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、エムトリシタビン(開始材料)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図2】図2は、テノフォビルジソプロキシルフマレート(開始材料)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図3】図3は、エファビレンツ(開始材料)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図4】図4は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレート(30%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図5】図5は、36.217分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図6】図6は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレート(40%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図7】図7は、26.573分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図8】図8は、36.129分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図9】図9は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート(30%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図10】図10は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート(40%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図11】図11は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレート/エファビレンツ(30%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図12】図12は、26.573分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図13】図13は、36.129分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図14】図14は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレート/エファビレンツ(40%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図15】図15は、26.573分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図16】図16は、36.129分でのMSスペクトル(不純物)を示すグラフである。
【図17】図17は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート/エファビレンツ(30%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図18】図18は、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート/エファビレンツ(40%w/wの水)のHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図19】図19は、33週後の30%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図20】図20は、33週後の40%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図21】図21は、33週後の30%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図22】図22は、33週後の40%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図23】図23は、33週後の30%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図24】図24は、33週後の40%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図25】図25は、33週後の30%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【図26】図26は、33週後の40%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCスペクトログラムを示すグラフである。
【実施例】
【0027】
分析方法:分解生成物に対するHPLCアッセイ
エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシル(フマレートまたはヘミフマレート)顆粒を、US2007/0077295に記載された外的参照を使用して、エムトリシタビンとテノフォビルジソプロキシル(フマレートまたはヘミフマレート)についてのHPLCによってアッセイする。分解生成物の存在を、領域標準化によって測定する。エムトリシタビンとテノフォビルジソプロキシル(フマレートまたはヘミフマレート)の同一性を、それらの滞留時間と参照スタンドーのものと比較することによって確認する。
【0028】
スタンダード及びサンプル溶媒:25mMリン酸バッファーpH3
3.4gのリン酸カリウム一塩基無水物を計量し、1lの攪拌フラスコに移す。約800mlの水を添加し、溶解するまで混合する。3.0±0.1にpHをリン酸で調節し、次いで水で体積を希釈する。サンプル溶媒(25mMリン酸バッファーpH3を40%、アセトニトリルを30%、メタノールを30%の混合物):400mlの25mMリン酸バッファーpH3、300mlのアセトニトリル、300mlのメタノールを組み合わせて混合し、環境温度に平衡化させた。50:50のアセトニトリル:メタノール:500mlのアセトニトリルと500mlのメタノールを組み合わせて混合し、環境温度に平衡化させた。スタンダード溶液:20mgのエムトリシタビン参照スタンダードと30mgのテノフォビルジソプロキシル参照スタンダードを計量し、100mlの攪拌フラスコに移した。約80mlのサンプル溶媒(工程2で調製された)をフラスコに添加し、溶解するまで混合または超音波処理した。サンプル溶媒(40:30:30)で体積を希釈し十分に混合した。各成分の最終濃度は約0.2mg/mlのエムトリシタビンと0.3mg/mlのテノフォビルジソプロキシルである。
【0029】
エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシル(フマレートまたはヘミフマレート)顆粒のためのサンプル調製
【0030】
約6520mgのエムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシル(フマレートまたはヘミフマレート)顆粒を1lの攪拌フラスコに計量した。400mlの25mMリン酸バッファーpH3を攪拌フラスコに添加した。約75分間激しく攪拌することにより混合を実施した。50:50のアセトニトリル:メタノールを、1lのマークの下部約2cmまでフラスコに添加した。1時間混合することによって溶液を環境温度に平衡化した。50:50のアセトニトリル:メタノールで1lに体積を希釈し、磁性スターラーバーで攪拌することにより十分に混合した。シリンジを有する0.45μmのシリンジフィルターを使用して、次の希釈のため約10mlを濾過した。濾液の最初の2mlを捨てた。クラスAピペットを使用して、5.0mlの濾液を50mlの攪拌フラスコに移し、サンプル溶媒(40:30:30)で体積を希釈した。
【0031】
クロマトグラフィー
UV検出器、HP1100API−ES MSD VLタイプ検出器と電気的データ獲得システムを備えたLCMSシステムを使用した。4.6mmの内径と100mmの長さを有し、C18逆相の3.5μm粒径、80Å孔サイズ材料で実装したHPLCカラムを使用した。移動相バッファー:20mMの酢酸アンモニウムバッファーpH4.6;酢酸でpHを調節。移動相勾配:67分に亘り99:1から1:99の移動相バッファー:アセトニトリル。ピーク検出:注入体積5μlで265nmでのUV。言及されたクロマトグラフィー条件で、エムトリシタビンの滞留時間は7.5分である。テノフォビルジソプロキシルの滞留時間は約25分である。
【0032】
開始材料のHPLC特性指摘
エムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはヘミフマレート、エファビレンツのような開始材料のHPLC特性指摘のための一次分析方法は、ここでいずれかの場所で記載される。この方法を使用して、開始材料の純度を同定した。
【0033】
図1に示されている通り、7.259分での滞留時間でのピークはエムトリシタビンのものであり、3.481分、3.697分及び8.378分でのピークはエムトリシタビン関連化合物(不純物)の滞留ピークである。
【0034】
図2は、24.905分の滞留時間でのテノフォビルジソプロキシルフマレートのピークを示す。図2はまた、TDF関連生成物に対応する12.547分の滞留時間のピークを示す。
【0035】
38.620分の滞留時間でのピークを有するエファビレンツHPLCクロマトグラムは図3に示されている。このクロマトグラムは更に、エファビレンツ関連不純物である35.356分と43.912分の滞留時間での小さなピークを示す。
【0036】
実験方法1:テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビンのUS2007/0077295に従った湿式造粒
【0037】
表1に記載された成分と比を含む組成物を、それぞれ30%と40%w/wの水で標準的な湿式造粒法に供した。顆粒化の質を視覚的に評価した。テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはヘミフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒実験を実施するように設計された流動床を使用することにより、実験を実施した。
【0038】
表1:湿式造粒実験のためのエムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの定性的組成物
【表1】
【0039】
実験方法2:エムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはヘミフマレート、及びエファビレンツの湿式造粒
【0040】
テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビン/エファビレンツの組み合わせ、またはテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン/エファビレンツの組み合わせを、当該組み合わせの生成する顆粒の性質を調べるために製剤化した。賦形剤の量を減少したAtripla製剤と同様に、テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツ、またはテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツの湿式造粒実験を実施し、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート共結晶の化学的安定性をチェックした。
【0041】
表2に記載された成分と比を含む組成物を、それぞれ30%と40%w/wの水で標準的な湿式造粒法に供した。顆粒化の質を視覚的に評価した。テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはヘミフマレート、エムトリシタビン、及びエファビレンツの湿式造粒実験を実施するように設計された流動床を使用することにより、実験を実施した。
【0042】
表2:湿式造粒実験のためのエムトリシタビン/(テノフォビルジソプロキシルフマレートまたはテノフォビルジソプロキシルヘミフマレート)/エファビレンツの定性的組成物
【表2】
【0043】
テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒(30%w/wの高純水を使用)
30%w/wの高純水を使用することにより、表1に記載された組成物でエムトリシタビン/テノフォビルの湿式造粒を実施した。図1に示された分析の間で得られたLCMSスペクトルの滞留ピークを内挿することにより評価を実施した。上述の分析法を使用して、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレートの濃度を測定した。
【0044】
図4に示された7.45分の滞留時間はエムトリシタビンに対応し、3.62分、8.57分、12.63分はエムトリシタビン関連生成物に対応する。25.438分は、HPLC分析の間のテノフォビルジソプロキシルフマレート滞留に対応する。図4に示された36.00分での滞留ピークは、図5のマススペクトルに示された1051.5のマスを有する。
【0045】
テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒(40%w/wの高純水を使用)
40%w/wの高純水を使用することにより、表1に記載されたエムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルフマレートの湿式造粒実験を実施した。純度分析を上述のようにHPLCによって実施した。図6は、7.439分でのエムトリシタビン滞留ピークと25.431分でのテノフォビルジソプロキシルフマレート滞留ピークを含むHPLCスペクトルを示す。
【0046】
図6は、エムトリシタビン関連化合物に対応する3.425分、3.610分、8.573分、及び12.624分での滞留ピークを有するHPLCスペクトログラムを示す。
【0047】
図7に示されたように、935.2のマスを有するマススペクトルが、26.573分でのHPLCピークを内挿することによって得られた。図8はまた、36分でのピークのマススペクトルを示す。生成物のマスは1051.4である。
【0048】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒実験
賦形剤の量が減少したAtripla製剤またはTruvada製剤に適するテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒実験を実施し、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの化学的安定性をチェックした。
【0049】
表1に記載された成分と比を含む組成物を、それぞれ30%と40%w/wの水で標準的な湿式造粒法に供した。顆粒化の質を視覚的に評価した。流動床を使用することにより実験を実施した。
【0050】
30%w/wの高純水を使用することによるテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒
30%w/wの高純水を使用することにより、エムトリシタビンとテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの湿式造粒を実施した。図9は、25.328分の滞留時間でのテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートピークと、7.378分でのエムトリシタビンのピークのHPLCスペクトルグラムを示す。3.544分、3.766分、及び8.536分の滞留時間でのピークはエムトリシタビン関連生成物である。26.57分及び36.0分でのテノフォビルジソプロキシルの不純物ピークは、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートを使用する湿式造粒実験の間では観察されなかった。
【0051】
40%w/wの高純水を使用することによるテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビンの湿式造粒
40%w/wの高純水を使用することにより、上述のエムトリシタビンとテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの湿式造粒を実施した。図10は、25.425分の滞留時間でのテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートピークと、7.441分でのエムトリシタビンのピークのHPLCスペクトルグラムを示す。13.062分の滞留時間でのピークはエムトリシタビン関連生成物に関する。26.57分及び36.0分でのテノフォビルジソプロキシルの不純物ピークは、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートを使用する湿式造粒実験の間では観察されなかった。
【0052】
湿式造粒法は、テノフォビルジソプロキシルの分解生成物を形成することなく、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート錠剤を製造するために成功して使用することができる。
【0053】
テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツの湿式造粒(30%w/wの高純水)
30%w/wの高純水を使用することにより、テノフォビルジソプロキシルフマレート、エムトリシタビン、及びエファビレンツのAtripia製剤を、US2007099902に沿ったSLSの存在下でのテノフォビルジソプロキシルフマレートの安定性を同定するために実施した。
【0054】
図11は、それぞれエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルフマレート、及びエファビレンツに対応する7.258分、24.764分、及び38.617分の滞留時間でのメジャーピークを有するHPLCスペクトログラムを示す。その後、US2007099902に記載された不純物に対応する、それぞれ935.2及び1051.4のマスを示すマススペクトロメーターで26.255分及び35.029分の滞留時間でのピークを内挿した。不純物のマススペクトログラムは、図12及び図13に示されている。
【0055】
テノフォビルジソプロキシルフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツの湿式造粒(40%w/wの高純水)
図14は、表2に記載されたエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルフマレート、及びエファビレンツの湿式造粒によって得られた最終製品のHPLCクロマトグラムを示す。7.278分、25.123分及び39.428分の滞留ピークは、それぞれエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルフマレート、及びエファビレンツの滞留ピークである。この図は更に、27.901分、30.588分及び35.767分での小さな滞留ピークが、湿式造粒実験の間で得られたテノフォビルジソプロキシルフマレート不純物に対応することも示す。図15及び図16は、27.901分と35.767分の滞留ピークに属する935.2と1051.4のマスの不純物のマススペクトルを示す。
【0056】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツの湿式造粒(30%w/wの高純水)
図2に記載されたように、同じ組成物をエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、及びエファビレンツを製剤化するために使用した。図17は、7.356分、25.388分及び39.402分での滞留ピークが、それぞれエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、及びエファビレンツであることを示す。湿式造粒法は、テノフォビルジソプロキシルの分解生成物を形成することなく、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート/エファビレンツ錠剤(Atripla製剤)を製造するため成功して使用できることは、図17から明らかである。
【0057】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツの湿式造粒(40%w/wの高純水)
40%w/wの高純水を使用して、エムトリシタビン/テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート/エファビレンツの湿式造粒を実施し、併用製剤の安定性を同定した。図18は、それぞれエムトリシタビン、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、及びエファビレンツに対応する7.373分、25.375分及び39.481分での滞留時間でのメジャーピークを有するHPLCクロマトグラムを示す。4.053分、4.183分及び8.509分で滞留時間でのピークは、エムトリシタビン関連不純物である。35.981分と44.838分でのマイナーピークは、図3に示されているエファビレンツの開始材料特性指摘の間で観察されたのと同じ不純物である。
【0058】
上記実験から、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの共結晶形態は、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン(その後Truvada製剤(表1)を生ずる)、及びテノフォビルジソプロキシルヘミフマレートとエムトリシタビン及びエファビレンツ(その後Atripla製剤(表2)を生ずる)の湿式造粒の間で安定であることが結論付けられる。テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの共結晶形態は、エムトリシタビン/テノフォビル/エファビレンツ製剤のために良好な化学的安定性を提供し、テノフォビルジソプロキシルフマレート(1:1)よりも好ましい。
【0059】
33週での安定性試験
湿式造粒の後のTruvada及びAtripla併用製剤の安定性を、75%の相対湿度(RH)且つ40℃での33週の貯蔵後のHPLCによりチェックした。その結果が以下のセクションに示されている。
【0060】
二つのタイプの製剤を、一方はテノフォビルジソプロキシルフマレートを含み、他方はテノフォビルジソプロキシルヘミフマレート共結晶を含むそれぞれの組み合わせで調製した。両者の組み合わせでは、30%及び40%の含水量を調製した。
【0061】
30%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルフマレートの高い度合いの分解を示す(図19)。
【0062】
405.1のマスを有する13.00分の滞留時間と8.48分での滞留時間での比較的高い不純物ピーク、並びに30.61分、16.59分、16.90分、17.41分17.96分、18.30分での滞留時間での比較的低い不純物ピークは、全てテノフォビルジソプロキシルに関する。
【0063】
40%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルの高い度合いの分解を示す(図20)。
【0064】
405.1のマスを有する13.00分の滞留時間と8.48分での滞留時間での比較的高い不純物ピーク、並びに16.57分、16.95分、17.46分、18.01分、18.43分、21.37分及び21.65分の滞留時間での比較的低い不純物ピークは、全てテノフォビルジソプロキシルに関する。
【0065】
30%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルフマレートの高い度合いの分解を示す(図21)。
【0066】
13.15分、17.90分、18.3分、21.47分、26.91分、30.58分、35.77分の滞留時間での不純物ピークは、全てテノフォビルジソプロキシルに関する。26.91分、30.58分、及び35.77分の滞留時間でのピークは、それぞれ935、606、及び1051.1のマスを有する不純物である。
【0067】
40%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルフマレートの高い度合いの分解を示す(図22)。
【0068】
26.94分、30.629分、及び35.84分の滞留時間での不純物ピークは、それぞれ935、606、及び1051.1のマスに対応する。
【0069】
30%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの分解を示さない(図23)。
【0070】
40%の水で調製されたAtriplaサンプルのHPLCクロマトグラム(図6)は、テノフォビルジソプロキシルフマレートの対応する製剤のもの(図24)と比較して、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートのより少ない分解を示す。
【0071】
26.95分と35.83分の滞留時間での小さなピークはテノフォビルジソプロキシルに関し、それぞれ935及び1051.1のマスを有する。
【0072】
30%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの小さな分解を示す(図25)。
【0073】
35.81分の滞留時間でのピークは、1051.1のマスを有するテノフォビルジソプロキシル関連不純物を示す。
【0074】
40%の水で調製されたTruvadaサンプルのHPLCクロマトグラムは、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレートの小さな分解を示す(図26)。
【0075】
29.94分及び35.78分の滞留時間でのピークは、それぞれ935及び1051.1のマスを有するテノフォビルジソプロキシル関連不純物である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンを含む組成物。
【請求項2】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンが実質的に均一な組成物中に存在する、組成物。
【請求項3】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンが互いに直接接触して存在する、組成物。
【請求項4】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンが一区画製剤で存在する、組成物。
【請求項5】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンが単一区画用量形態で存在する、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビン。
【請求項6】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンの湿式造粒により生産される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
エファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルDFの全体量が、組成物の約50重量%超、好ましくは60重量%超である、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
ステアリン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、マイクロクリスタリンセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースを更に含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
エファビレンツ、テノフォビルDF、エムトリシタビン、ステアリン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、マイクロクリスタリンセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースのおよその重量パーセンテージが、それぞれ約39、約19、約13、約2、約7、約17、約1及び約2である、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
エファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルDFが、FDAに承認された製剤Truvada及びSustivaと実質的に同じAUC及びCmaxで経口投与の際に患者に提供される、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンの湿式造粒の工程を含む、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンを含む組成物の調製方法。
【請求項12】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンを本質的に均一な分散で含む、経口投与に適した用量形態。
【請求項1】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンを含む組成物。
【請求項2】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンが実質的に均一な組成物中に存在する、組成物。
【請求項3】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンが互いに直接接触して存在する、組成物。
【請求項4】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンが一区画製剤で存在する、組成物。
【請求項5】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンが単一区画用量形態で存在する、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビン。
【請求項6】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンの湿式造粒により生産される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
エファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルDFの全体量が、組成物の約50重量%超、好ましくは60重量%超である、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
ステアリン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、マイクロクリスタリンセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースを更に含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
エファビレンツ、テノフォビルDF、エムトリシタビン、ステアリン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、マイクロクリスタリンセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースのおよその重量パーセンテージが、それぞれ約39、約19、約13、約2、約7、約17、約1及び約2である、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
エファビレンツ、エムトリシタビン、及びテノフォビルDFが、FDAに承認された製剤Truvada及びSustivaと実質的に同じAUC及びCmaxで経口投与の際に患者に提供される、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンの湿式造粒の工程を含む、テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンを含む組成物の調製方法。
【請求項12】
テノフォビルジソプロキシルヘミフマレート、エファビレンツ、及びエムトリシタビンを本質的に均一な分散で含む、経口投与に適した用量形態。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公表番号】特表2012−509320(P2012−509320A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537381(P2011−537381)
【出願日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際出願番号】PCT/NL2009/000227
【国際公開番号】WO2010/059038
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(509322100)ウルティモルフィクス・テクノロジーズ・ベー・フェー (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際出願番号】PCT/NL2009/000227
【国際公開番号】WO2010/059038
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(509322100)ウルティモルフィクス・テクノロジーズ・ベー・フェー (3)
【Fターム(参考)】
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