説明

テレビジョンチューナの入力回路

【課題】トラップ回路を通過した一部の妨害波やトラップ回路でグランドに落とした妨害波であってダイオードを経由して再入力した妨害波が後段の半導体素子へ入力することを防止すること。
【解決手段】このテレビジョンチューナの入力回路20は、一端がアンテナ入力端子1に接続され、他端が広帯域増幅回路6を有する電子回路に接続されている。入力回路20は、前記アンテナ入力端子1と電子回路間の信号経路に直列に介挿され、共振周波数が第1の周波数に設定され、キャパシタ111とインダクタ112とが並列接続されてなるCBトラップ回路11を備え、アンテナ入力端子1側となるCBトラップ回路11の一端に静電気保護用ダイオード41の一端が接続され、電子回路側となるCBトラップ回路11の他端に静電気保護用ダイオード41と極性を逆にした静電気保護用ダイオード42の一端が接続され、静電気保護用ダイオード41、42の他端がグランドに接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
テレビジョンチューナの入力回路に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョンチューナに用いられる受信機には、市民バンドの通信機で使用される周波数(例えば、27MHz)であるCB信号を減衰するため、CBトラップ回路を備えたものがある。例えば、特許文献1に、CBトラップ回路を備えたテレビジョンチューナの入力回路が開示されている。
【0003】
図3は、従来のテレビジョンチューナの入力回路80の回路構成を示す図である。同図において、入力回路80は、ハイパスフィルタ回路2と、CBトラップ回路3と、静電破壊防止回路4と、IFトラップ回路5と、を備えて構成されている。入力回路80の出力段には後段回路(広帯域増幅回路6等)が接続される。
【0004】
アンテナ入力端子1は、図示せぬテレビアンテナと接続され、テレビジョン信号の入力端となっている。ハイパスフィルタ回路2は、アンテナ入力端子1とグランドとの間に接続されたインダクタ21と、一端がアンテナ入力端子1に接続された直流阻止用のキャパシタ22とを備えて構成されている。このハイパスフィルタ回路2は、主として落雷対策として機能する。
【0005】
CBトラップ回路3は、一端がハイパスフィルタ回路2の出力端(キャパシタ22の他端)に接続されたキャパシタ31と、一端がキャパシタ31の他端に接続され、他端がグランドに接続されたインダクタ32とによって構成されている。キャパシタ31及びインダクタ32からなる直列共振回路の共振周波数は、市民バンドの通信機に使用される周波数(26MHz〜30MHz)となるように設定されている。このCBトラップ回路3によりCB信号を減衰させる。
【0006】
静電破壊防止回路4は、互いに逆極性となるように、CBトラップ回路3のキャパシタ31の一端とグランドとの間に並列接続された2つの静電気保護用ダイオード41,42によって構成されている。この静電破壊防止回路4は、人体等に帯電した静電気や誘導雷等の衝撃波がアンテナ入力端子1に印加されたときに、グランドにバイパスして増幅回路6に入力されないように抑制する。この静電破壊防止回路4は、例えば特許文献2に記載されている。
【0007】
IFトラップ回路5は、ハイパスフィルタ回路2の出力端(キャパシタ22の他端)に対して並列接続されたキャパシタ51とインダクタ52とによって構成されている。キャパシタ51及びインダクタ52からなる並列共振回路の共振周波数は、テレビジョン信号の中間周波数(日本においては59MHz)となるように設定されており、この入力回路80の中間周波数のテレビアンテナ(図示略)への漏洩を防止する。広帯域増幅回路6は、アンテナ入力端子1に入力されるVHF帯〜UHF帯のテレビジョン信号を増幅する。広帯域増幅回路6の出力信号は出力端子7から出力される。
【0008】
図4は、図3の入力回路80の選択特性図である。26〜30MHzがCBトラップ回路3によって減衰されており、また59MHzがIFトラップ回路5によって減衰されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−223954号公報
【特許文献2】特開2008−177627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述したテレビジョンチューナの入力回路80は、CBトラップ回路3によりCB信号を減衰させているが、CB信号が強入力の場合、静電気保護用ダイオード41及び42のそれぞれをCB信号がグランド側から再入力して通過するときに2次歪みが発生し、この2次歪みがIFトラップ回路5を通過して広帯域増幅回路6に入ることで大きな歪みとなって現れるという課題がある。以下、この課題について、図5を参照して更に説明する。
【0011】
図5は、図3のテレビジョンチューナの入力回路80における、CB信号の流れる経路を示した図である。アンテナ入力端子1に印加されたCB信号は、主にCBトラップ回路3を介してグランドに落ちるが(経路101)、一部はIFトラップ回路5側へ漏れ出して広帯域増幅回路6に入力する(経路100)。CB信号が強入力の場合、CBトラップ回路3からグランドに流れたCB信号の一部が、グラウンドを経由して静電気保護用ダイオード41及び42をそれぞれ通過してIFトラップ回路5の入力段へ戻ってしまう。
【0012】
CBトラップ回路3は、減衰量を増やしたい関係から直列型のQの高いものを採用するが、CB信号が強入力の場合は、グランドから静電気保護用ダイオード41及び42を介して元の信号経路に戻る成分がある(経路101A)。経路101Aを介して元の信号経路に戻る成分は、CBトラップ回路3のグランドと静電気保護用ダイオード41及び42のグランド側が非常に近い位置にあればその割合は高くなる傾向にある。グランドから静電気保護用ダイオード41及び42へ入力したCB信号は、静電気保護用ダイオード41及び42において2次歪みが発生する。この2次歪み信号がIFトラップ回路5を通過して広帯域増幅回路6に入力すると(経路101B)、大きなノイズとなって現れる。上述したようにCB信号は26〜30MHzであるので、その2次歪みは倍の52〜60MHzとなり、テレビジョン信号の中間周波数(日本においては59MHz)と一致するため、大きな影響となって現れることになる。
【0013】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、トラップ回路を通過した一部の妨害波やトラップ回路でグランドに落とした妨害波であってダイオードを経由して再入力した妨害波が後段の半導体素子へ入力することを防止できるテレビジョンチューナの入力回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のテレビジョンチューナの入力回路は、一端がアンテナ入力端子に接続され、他端が半導体素子を有する電子回路に接続されたテレビジョンチューナの入力回路であって、前記アンテナ入力端子と電子回路間の信号経路に直列に介挿され、共振周波数が第1の周波数に設定され、キャパシタとインダクタとが並列接続されてなる第1の共振回路を備え、アンテナ入力端子側となる前記第1の共振回路の一端に第1のダイオードの一端が接続され、電子回路側となる前記第1の共振回路の他端に前記第1のダイオードと極性を逆にした第2のダイオードの一端が接続され、前記第1,第2のダイオードの他端同士が接続されていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、第1の周波数の信号に対して第1の共振回路がハイインピーダンスとなって第1の共振回路の一端から第1のダイオードを通り、さらに第2のダイオードを通って第1の共振回路の他端に現れる。第1の共振回路によって阻止された第1の周波数の信号は2つのダイオードを順次通過することで2次歪みが抑えられ、かつ位相が反転する。一方、第1の周波数の信号の一部は第1の共振回路を通過して他端に現れるが、逆位相に変換された第1の周波数の信号と相殺される。これにより、後段の電子回路に入力する第1の周波数の信号を減衰でき、2次歪みの影響も抑制することができる。したがって、第1の周波数の信号が強入力のときでも、第1の周波数の信号を減衰させる第1の共振回路の後段にある電子回路の出力に2次歪みを含んだ第1の周波数の信号が入力するのを防止できる。
【0016】
上記テレビジョンチューナの入力回路において、前記第1及び第2のダイオードの他端がグランドに接続されていても良い。
【0017】
上記テレビジョンチューナの入力回路において、前記第1及び第2のダイオードは静電気保護用ダイオードで構成しても良い。
【0018】
上記テレビジョンチューナの入力回路において、前記第1の周波数は、CB信号周波数であっても良い。
【0019】
上記テレビジョンチューナの入力回路において、前記第1の共振回路の前段において、前記信号経路とグランド間に接続にされ、キャパシタとインダクタとが直列接続された第2の共振回路を備え、前記第2の共振回路の共振周波数が、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数に設定されていることを特徴とする。
【0020】
この構成により、第1の共振回路の前段においてキャパシタとインダクタとが直列接続された第2の共振回路により第2の周波数の信号を除去することができると共に、第1の共振回路内のインダクタを小型化することができる。
【0021】
上記テレビジョンチューナの入力回路において、前記第1の共振回路の後段において、キャパシタとインダクタとが並列接続され、前記信号経路に直列に接続された第2の共振回路を備え、前記第2の共振回路の共振周波数が、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数に設定されていることを特徴とする。
【0022】
この構成により、第1の共振回路の後段においてキャパシタとインダクタとが並列接続された第2の共振回路により第2の周波数の信号を除去することができる。
【0023】
上記テレビジョンチューナの入力回路において、前記第2の周波数は、テレビジョン信号の中間周波数であっても良い。
【0024】
上記テレビジョンチューナの入力回路において、前記第1の共振回路及び又は前記第2の共振回路内のインダクタは、空芯コイルで構成することができる。
【0025】
上記テレビジョンチューナの入力回路において、前記半導体素子を有する電子回路は、広帯域増幅回路であっても良い。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、トラップ回路を通過した一部の妨害波やトラップ回路でグランドに落とした妨害波であってダイオードを経由して再入力した妨害波が後段の半導体素子へ入力することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施の形態に係る受信機の回路構成を示す図である。
【図2】図1の受信機の回路構成において、CB信号の流れる経路を示す図である。
【図3】テレビジョンに用いられる従来の受信機の回路構成を示す図である。
【図4】図3の受信機の選択特性図である。
【図5】図3の受信機の回路構成において、CB信号の流れる経路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る受信機であり、受信機の入力段に設けられたテレビジョンチューナの入力回路の回路構成図である。なお、同図において前述した図3に示す従来のテレビジョンチューナ入力回路80と共通する回路については同じ符号を付けて詳細な説明は省略する。
【0029】
テレビジョンチューナ入力回路20は、テレビジョン受信機の入力段に設けられる入力回路である。テレビジョンチューナ入力回路20は、主に落雷対策用のハイパスフィルタ回路2と、IFトラップ用の第2の共振回路としてのIFトラップ回路10と、CB対策用の第1の共振回路としてのCBトラップ回路11と、ESD対策用の静電破壊防止回路4と、を備えている。テレビジョンチューナ入力回路20の出力端子には半導体素子で構成される広帯域増幅回路6が接続されており、広帯域増幅回路6で増幅された受信信号が図示していない電子回路であるチューナ回路本体部へ入力される。
【0030】
IFトラップ回路10は、一端が信号経路(ハイパスフィルタ回路2のキャパシタ22の他端)に接続されたキャパシタ101と、一端がキャパシタ101の他端に接続され、他端がグランドに接続されたインダクタ102とからなるLC直列共振回路で構成されている。キャパシタ101及びインダクタ102からなる直列共振回路であるIFトラップ回路10の共振周波数は、後段チューナの出力周波数と同一周波数に設定される。たとえば、日本においては59MHzとなるように設定されている。IFトラップ回路10で、中間周波信号を減衰させるので、当該信号のアンテナ側への漏洩を防止できる。本実施の形態では、インダクタ102に空芯コイルを用いている。
【0031】
CBトラップ回路11は、一端がIFトラップ回路10の後段の信号経路(IFトラップ回路10のキャパシタ101の一端)に接続され、他端がテレビジョンチューナ入力回路20の出力端子7に接続されている。CBトラップ回路11は、キャパシタ111とインダクタ112とのLC並列共振回路によって構成されている。キャパシタ111及びインダクタ112からなる並列共振回路であるCBトラップ回路11の共振周波数は、市民バンドの通信機に使用されるCB信号(第1の周波数の信号、本テレビジョンチューナ入力回路20に対する妨害波)の周波数(26MHz〜30MHz)となるように設定されている。本実施の形態では、インダクタ112に空芯コイルを用いている。空芯コイルを用いることで、直流の大電流に対応できると共に、インダクタンス値を大きくできるので、減衰量を上げることができる。
【0032】
静電破壊防止回路4は、CBトラップ回路11とグランドとの間に接続されている。静電破壊防止回路4は、互いに逆極性となるように並列に配置された一対の静電気保護用ダイオード41、42で構成されている。一方の静電気保護用ダイオード41は、カソードがCBトラップ回路11の入力端に接続され、アノードがグランドに接続されている。他方の静電気保護用ダイオード42は、アノードがCBトラップ回路11の出力端に接続され、カソードがグランドに接続されている。静電破壊防止回路4は、人体等に帯電した静電気や誘導雷等の衝撃波が入力端子1に印加されたときに、グランドにバイパスして広帯域増幅回路6に入力されないように作用する。
【0033】
広帯域増幅回路6は、VHF帯からUHF帯までのテレビジョン信号を増幅する。
【0034】
図2は、図1のテレビジョンチューナ入力回路20の回路構成において、CB信号の流れる経路を示す図である。CBトラップ回路11は、CB信号に対して大きなインピーダンスを有するので、アンテナ入力端子1から入力して信号経路を伝搬するCB信号はCBトラップ回路11の入力端から一方の静電気保護用ダイオード41を通過してグランドへ伝搬する(経路31)。このとき、CB信号の一部がCBトラップ回路11を通過して広帯域増幅回路6側へ入力する(経路30)。また、CB信号が強入力の場合、経路30を介してグランドへ伝搬したCB信号の一部が、グランドから他方の静電気保護用ダイオード42を通過してCBトラップ回路11の出力端側に入力する(経路33)。
【0035】
経路31を通ってグランドに流れるCB信号は、一方の静電気保護用ダイオード41を通過してグランドへ伝搬するが、経路32、33を通ってグランドから他方の静電気保護用ダイオード42へ入力し、他方の静電気保護用ダイオード42を通過してCBトラップ回路11の出力端に供給される。このように、一方の静電気保護用ダイオード41を通過してグランドへ伝搬し、再びグランドから他方の静電気保護用ダイオード42を通過するので、経路31,32,33を経由してCBトラップ回路11の出力端に現れるCB信号は、経路30を経由してCBトラップ回路11の出力端に現れるCB信号(基本波)の逆位相になっている。したがって、経路30を経由してCBトラップ回路11の出力端に現れるCB信号(基本波)と、経路31,32,33を経由してCBトラップ回路11の出力端に現れるCB信号(基本波逆位相)とが相殺されるので、広帯域増幅回路6に入力するCB信号を減衰できる。
【0036】
しかも、本実施の形態は、図3(又は図5)に示す従来回路に比べて、経路31,32,33を経由してCBトラップ回路11の出力端に現れるCB信号(基本波逆位相)の流入量が多いので、逆位相による相殺効果は従来回路よりも顕著である。これは、本実施の形態はCB信号に対して高インピーダンスとなるCBトラップ回路11の入力端とグランドとの間に静電気保護用ダイオード41を接続しているので、経路31へ流れるCB信号の流入量が多くなる。これに対して、従来回路は、図5に示すように、静電気保護用ダイオード41の前段に設けたCBトラップ回路10でCB信号をグランドに流していると共に、IFトラップ回路5はCB信号に対してCBトラップ回路10よりもローインピーダンスであるので、静電気保護用ダイオード41(及び静電気保護用ダイオード42)を通過するCB信号は極めて小さい。このため、従来回路においても静電気保護用ダイオード41、42で位相反転したCB信号が経路102を介してIFトラップ回路5の入力端に現れるが、流入量は極めて少ない。本実施の形態は従来回路に比べて位相反転したCB信号による相殺効果は非常に大きくなる。
【0037】
このように、CB信号が2本のダイオードを順次通過することで2次歪みが抑えられ、かつ逆位相になり、この基本波逆位相とCBトラップ回路11を通過したCB信号の基本波とは同一レベルではないにしても近いレベルであるので、CBトラップ回路11を通過したCB信号のほとんどを相殺できる。これにより、CB信号が強入力のときでも、CBトラップ回路11の後段にある広帯域増幅回路6の出力に大きな歪みが発生することがなくなる。
【0038】
このように本実施の形態のテレビジョンチューナ入力回路20では、アンテナ入力端子1と広帯域増幅回路6との間の信号経路にCBトラップ回路11を設けるとともに、CBトラップ回路11の入力端とのグランドとの間に静電気保護用ダイオード41を接続し、またCBトラップ回路11の出力端とのグランドとの間に静電気保護用ダイオード42を接続して、CBトラップ回路11を通過せず2つの静電気保護用ダイオード41、42を通って信号経路側に戻る基本波逆位相の成分と、CBトラップ回路11を通過したCB信号の基本波成分とを相殺するようにしたので、CB信号が強入力のときでも、CB信号を十分に減衰でき、CB信号が強入力のときでも、歪みの発生の少ない受信機を提供することが可能となる。
【0039】
なお、本実施の形態では、CBトラップ回路11に、キャパシタンス111とインダクタと112とを並列接続した並列共振回路型のものを用いたが、キャパシタとインダクタとを直列接続した直列共振回路型のものを用いることも勿論可能である。但し、並列共振回路型は、直列共振回路型よりもインダクタンス値を小さくできるので、空芯コイルの小型化が図れ、装置の小型化が図れる。
【0040】
また、本実施の形態では、IFトラップ回路10をCBトラップ回路11の前段に設けたが、CBトラップ回路11の後段にキャパシタとインダクタとが並列接続され、信号経路に直列に接続されたIFトラップ回路を設けても良い。
【0041】
IFトラップ回路10に、キャパシタ101とインダクタと102とを直列接続した直列共振回路型のものを用いたが、キャパシタとインダクタとを並列接続した並列共振回路型のものを用いることも勿論可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、テレビジョンチューナの入力回路として適用可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 アンテナ入力端子 2 ハイパスフィルタ回路
4 静電破壊防止回路 6 広帯域増幅回路
7 出力端子 10 IFトラップ回路
11 CBトラップ回路 20 テレビジョンチューナ入力回路
21 インダクタ 22 キャパシタ
101 キャパシタ 102 インダクタ
111 キャパシタ 112 インダクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端がアンテナ入力端子に接続され、他端が半導体素子を有する電子回路に接続されたテレビジョンチューナの入力回路であって、
前記アンテナ入力端子と電子回路間の信号経路に直列に介挿され、共振周波数が第1の周波数に設定され、キャパシタとインダクタとが並列接続されてなる第1の共振回路を備え、
アンテナ入力端子側となる前記第1の共振回路の一端に第1のダイオードの一端が接続され、電子回路側となる前記第1の共振回路の他端に前記第1のダイオードと極性を逆にした第2のダイオードの一端が接続され、前記第1,第2のダイオードの他端同士が接続されていることを特徴とするテレビジョンチューナの入力回路。
【請求項2】
前記第1及び第2のダイオードの他端がグランドに接続されていることを特徴とする請求項1に記載のテレビジョンチューナの入力回路。
【請求項3】
前記第1及び第2のダイオードは静電気保護用ダイオードであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテレビジョンチューナの入力回路。
【請求項4】
前記第1の周波数は、CB信号周波数であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のテレビジョンチューナの入力回路。
【請求項5】
前記第1の共振回路の前段において、前記信号経路とグランド間に接続にされ、キャパシタとインダクタとが直列接続された第2の共振回路を備え、
前記第2の共振回路の共振周波数が、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数に設定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のテレビジョンチューナの入力回路。
【請求項6】
前記第1の共振回路の後段において、キャパシタとインダクタとが並列接続され、前記信号経路に直列に接続された第2の共振回路を備え、
前記第2の共振回路の共振周波数が、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数に設定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のテレビジョンチューナの入力回路。
【請求項7】
前記第2の周波数は、テレビジョン信号の中間周波数であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のテレビジョンチューナの入力回路。
【請求項8】
前記第1の共振回路及び又は前記第2の共振回路内のインダクタは、空芯コイルで構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のテレビジョンチューナの入力回路。
【請求項9】
前記半導体素子を有する電子回路は、広帯域増幅回路であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のテレビジョンチューナの入力回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−250074(P2011−250074A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−120376(P2010−120376)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】