説明

テープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置

【課題】テープフィーダに装着した部品供給テープの装着状態やその上面から引き剥がしたトップテープの剥離状態を正確に且つ容易に確認できるようにする。
【解決手段】部品実装機のカメラをテープ押え部材25のトップテープ剥離用の開口部26とスリット29とを含むエリアを撮像可能な位置に移動させて、部品供給テープ12から引き剥がしたトップテープ21とキャリアテープ27の露出部分との境目(トップテープ21の捲り位置)を含むエリアをカメラで撮像し、その撮像画像に基づいてトップテープ21の裏面の接着剤剥離痕34を画像認識して、接着剤剥離痕34の始端の位置をトップテープ21の捲り位置(引き出し位置)と判定し、トップテープ21の引き出し位置がテープ押え部材25の開口部26とスリット29のいずれであるかを判定し、その判定結果に基づいてトップテープ21の引き出し位置が指定通りであるか否かを確認する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープフィーダに装着した部品供給テープの装着状態又はその上面から引き剥がしたトップテープの剥離状態を認識するテープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
一般に、部品供給テープは、部品が所定ピッチで収納されたキャリアテープの上面にトップテープを剥離可能に接着して構成され、テープリールに巻回されて、テープフィーダにセットされるようになっている。テープフィーダは、テープリールから部品供給テープを引き出し、部品吸着位置の手前側に設けられたテープ押え部材の開口縁部で部品供給テープからトップテープを引き剥がしてキャリアテープ内の部品を露出させて部品吸着位置へピッチ送りすると共に、部品供給テープから引き剥がしたトップテープを、トップテープ引き出し装置によって、部品供給テープのピッチ送り方向とは反対方向に引き出すようにしている(特許文献1参照)。
【0003】
また、部品吸着位置の手前側に設けられたテープ押え部材には、トップテープ引き剥がし用の開口部の他に、スリットを形成して、前記開口部と前記スリットのいずれでも部品供給テープからトップテープを引き剥がして引き出せるようにしたものがある。例えば、ミニモールド等の小型部品を収納した部品供給テープをテープフィーダにセットする場合は、スリットを使用してトップテープを引き剥がした方が、トップテープ引き剥がし時のキャリアテープの露出部分の振動がテープ押え部材で抑えられて部品吸着不良の発生率が少なくなるため、部品供給テープや部品の種類によっては、スリットの使用が指定(推奨)されている場合がある。
【0004】
しかし、部品供給テープから引き剥がしたトップテープをスリットから引き出す作業は作業者が手作業で行うため、スリットの使用が指定されている部品供給テープでも、作業者の不注意によりスリットが使用されないことがある。
【0005】
反対に、例えば、2本の部品供給テープをスプライシングテープで継ぎ合わせて使用する場合は、スリットを使用すると、スプライシングテープの貼着部分がスリットに引っ掛かってトップテープの引き剥がしが困難になる可能性があるため、スリットを使用しない方が望ましいが、スプライシングテープで継ぎ合わせた部品供給テープを使用する場合でも、作業者の不注意によりスリットが使用されることがある。
【0006】
このため、テープフィーダを部品実装機にセットする際に、作業者がスリットの使用/不使用を確認する必要があるが、この確認作業を怠ることがあり、その結果、作業者がスリットの使用/不使用の間違いに気付かずに生産を開始して、部品吸着不良や吸着ミスの発生率が増大して生産性が低下したり、トップテープの引き剥がしが困難になってエラーストップしたりする等の不具合が発生することがあった。
【0007】
また、部品吸着位置の直前で部品供給テープからトップテープを引き剥がすようにしているため、部品供給テープから引き剥がしたトップテープとキャリアテープの露出部分との境目(以下「トップテープ捲り位置」という)が部品供給テープのピッチ送り方向にずれる“トップテープの捲り不良”が発生すると、部品供給テープの上面にトップテープが付いたままの状態で該部品供給テープが部品吸着位置へ送られてしまい、それが原因で、部品吸着ミスが頻発して生産性が低下したり、エラーストップしたりする等の不具合が発生することがあった。
【0008】
また、上述したスリットの使用/不使用の間違いやトップテープの捲り不良は、作業者の不注意によって発生する作業ミスであるため、これらの作業ミスで発生する部品吸着不良・吸着ミスを、装置側の原因で発生する部品吸着不良・吸着ミスと区別することが望ましいが、現状のシステム構成では、部品吸着不良・吸着ミスの発生原因を区別できないため、スリットの使用/不使用の間違いやトップテープの捲り不良が原因で発生した部品吸着不良・吸着ミスも、装置側の原因で発生した部品吸着不良・吸着ミスとして取り扱われてしまい、その復旧作業に手間取ることがあった。
【0009】
一般に、トップテープは、キャリアテープ内の部品を透視できるように、透明若しくは半透明のプラスチックフィルムで形成されているため、作業者の目視では、トップテープ自体が見えにくいことから、実際にスリットの使用/不使用の間違いやトップテープの捲り不良が発生していても、それを作業者の目視では見逃しやすいという事情もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2007−48838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述したように、テープフィーダに装着した部品供給テープの装着状態又はその上面から引き剥がしたトップテープの剥離状態を確認する作業を作業者の目視で行うようにしているため、作業者がそれらの確認作業を怠ったり、見間違えたりすることがあった。
【0012】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、テープフィーダに装着した部品供給テープの装着状態又はその上面から引き剥がしたトップテープの剥離状態を、作業者の目視よりも正確に且つ容易に確認することができるテープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、部品が所定ピッチで収納されたキャリアテープの上面にトップテープを剥離可能に接着してなる部品供給テープをテープフィーダに装着し、該テープフィーダのテープ通路の所定位置で、該部品供給テープから該トップテープを引き剥がして該キャリアテープ内の部品を露出させて部品実装機に供給するテープフィーダにおいて、前記テープフィーダに装着した部品供給テープから引き剥がしたトップテープとキャリアテープの露出部分との境目(以下「トップテープ捲り位置」という)を含むエリアを撮像するカメラと、前記カメラの撮像画像を画像処理して部品供給テープの装着状態又はトップテープの剥離状態を認識又は表示する画像処理手段とを備えた構成としたものである。
【0014】
この構成では、テープフィーダに装着した部品供給テープから引き剥がしたトップテープとキャリアテープの露出部分との境目(トップテープ捲り位置)を含むエリアをカメラで撮像し、そのカメラの撮像画像を画像処理して部品供給テープの装着状態又はトップテープの剥離状態を認識又は表示するため、トップテープ捲り位置とその周辺部分の状態を作業者の目視よりも正確に且つ容易に確認することができる。
【0015】
具体的には、請求項2のように、テープフィーダのテープ通路には、部品供給テープ内の部品を吸着ノズルで吸着する部品吸着位置の手前側に、該部品供給テープの浮き上がりを押えるテープ押え部材が設けられ、該テープ押え部材には、トップテープ引き剥がし用の開口部とスリットが形成され、前記開口部と前記スリットのいずれでも部品供給テープからトップテープを引き剥がして引き出し可能に構成されたテープフィーダに本発明を適用する場合は、前記画像処理手段により前記カメラの撮像画像に基づいて前記トップテープ捲り位置を画像認識してトップテープの引き出し位置が前記開口部と前記スリットのいずれであるかを認識するようにしても良い。このようにすれば、トップテープ捲り位置の画像処理結果に基づいて、トップテープの引き出し位置が開口部とスリットのいずれであるかを作業者の目視よりも正確に且つ容易に確認することができる。
【0016】
この場合、請求項3のように、前記画像処理手段の画像処理結果に基づいてトップテープの引き出し位置が指定された位置と異なる(つまりスリットの使用/不使用が指定と異なる)ことが判明したときに警告情報(警告表示及び/又は警告音)を出力するようにすると良い。このようにすれば、スリットの使用/不使用が指定と異なる場合に、それを警告情報によって作業者に確実に知らせることができ、速やかにトップテープの引き出し位置の変更作業を行うように促すことができる。
【0017】
また、請求項4のように、前記画像処理手段によって、前記カメラの撮像画像に基づいて前記トップテープ捲り位置を画像認識して、該トップテープ捲り位置が部品供給テープの送り方向にずれる“トップテープの捲り不良”の有無を認識するようにしても良い。このようにすれば、トップテープの捲り不良が発生したときに、そのトップテープの捲り不良を作業者の目視よりも正確に且つ容易に発見することができる。
【0018】
この場合、請求項5のように、テープフィーダには、部品供給テープの送り動作に伴って、該部品供給テープからトップテープを引き剥がすように該トップテープを該部品供給テープの送り方向とは反対方向に引き出すトップテープ引き出し装置が設けられ、前記画像処理手段の画像処理結果に基づいて前記トップテープの捲り不良が検出されたときに、前記トップテープ引き出し装置を作動させて前記部品供給テープから前記トップテープを捲り不良分だけ引き剥がして捲り不良を解消するようにしても良い。このようにすれば、トップテープの捲り不良が発生したときに、トップテープ引き出し装置を自動的に作動させてトップテープの捲り不良を自動的に解消することができる。
【0019】
尚、請求項4に係る発明は、トップテープの捲り不良が検出されたときにトップテープ引き出し装置を自動的に作動させる構成に限定されず、請求項6のように、トップテープの捲り不良が検出されたときに警告情報(警告表示及び/又は警告音)を出力するようにしても良い。このようにすれば、トップテープの捲り不良が検出されたときに、それを警告情報によって作業者に確実に知らせて、速やかにトップテープの捲り不良をトップテープ引き出し装置の手動操作で解消するように促すことができる。
【0020】
前述したように、トップテープは、キャリアテープ内の部品を透視できるように、透明若しくは半透明のプラスチックフィルムで形成されているため、カメラの撮像画像からトップテープの輪郭を識別しにくい可能性がある。
【0021】
そこで、部品供給テープから引き剥がしたトップテープの裏面に、2本の不透明な接着剤剥離痕が直線状に出来ることに着目して、請求項7のように、カメラの撮像画像に基づいて、トップテープの裏面の接着剤剥離痕を画像認識することでトップテープ捲り位置を画像認識するようにすると良い。このようにすれば、トップテープが透明若しくは半透明であっても、トップテープの裏面の2本の不透明な接着剤剥離痕の始端の位置をトップテープ捲り位置として正確に且つ容易に認識することができる。
【0022】
以上説明した請求項1〜7に係る発明を実施する場合は、請求項8のように、トップテープ捲り位置を含むエリアを撮像するカメラとして、部品実装機に装備された基板マーク認識用のカメラ(いわゆるマークカメラ)を使用するようにすれば良い。このようにすれば、トップテープ捲り位置撮像用のカメラを新たに設ける必要がなく、低コストで本発明を実施することができる。
【0023】
その他、本発明は、カメラを用いる構成に限定されず、請求項9のように、キャリアテープの高さを一定位置(例えばトップテープの正常時の捲り位置から部品吸着位置までの範囲内で設定した位置)で高さ測定センサにより測定し、その測定結果に基づいてトップテープの捲り不良の有無を判定するようにしても良い。この場合、トップテープ捲り位置が部品供給テープの送り方向にずれるほど、一定位置で測定するキャリアテープの高さが高くなるため(トップテープの高さをキャリアテープの高さと認識するため)、高さ測定センサの測定結果に基づいて、トップテープの捲り不良を作業者の目視よりも正確に且つ容易に発見することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は本発明の実施例1〜3で使用するテープフィーダの側面図である。
【図2】図2(a)はスリット使用時のトップテープの引き出し状態を示す拡大平面図、(b)はスリット不使用時のトップテープの引き出し状態を示す拡大平面図である。
【図3】図3は本発明の実施例1のシステム構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】図4は本発明の実施例1のスリット使用/不使用確認プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図5(a)はトップテープの正常な捲り状態を示す拡大平面図、(b)はトップテープの捲り不良発生時の状態を示す拡大平面図である。
【図6】図6は本発明の実施例2のトップテープ捲り不良判定プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図7は本発明の実施例3の構成例を説明する図であり、(a)はトップテープの正常な捲り状態を示す図、(b)はトップテープの捲り不良発生時の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための形態を具体化した3つの実施例1〜3を説明する。
【実施例1】
【0026】
本発明の実施例1を図1乃至図4に基づいて説明する。
まず、図1及び図2に基づいてテープフィーダ10の構成を説明する。
テープフィーダのフィーダ本体11の把手部11a側には、部品供給テープ12が巻回されたテープリール13が脱着可能にセットできるようになっている。フィーダ本体11の上面部には、テープリール13から引き出した部品供給テープ12を部品吸着位置へ案内するためのテープ通路を形成するテープガイド部材15が取り付けられている。
【0027】
フィーダ本体11の奥側(把手部11aとは反対側)には、テープガイド部材15にセットされた部品供給テープ12を部品吸着位置へピッチ送りするスプロケット16(ピッチ送り機構部)と、これを回転駆動するモータ(図示せず)とが取り付けられ、スプロケット16の回転中心の真上の位置が部品吸着位置となっている。
【0028】
図2に示すように、部品供給テープ12の片方の側縁部には、一定ピッチでスプロケット孔17が形成され、このスプロケット孔17にスプロケット16の歯が順番に嵌まり込みながらスプロケット16が回転することで、部品供給テープ12がピッチ送りされるようになっている。
【0029】
図1に示すように、フィーダ本体11の奥端面には、部品実装機に対する取付位置を決める位置決めピン19,20と、部品実装機側のコネクタ(図示せず)と接続される通信コネクタ18が設けられ、テープフィーダ10の制御部31(図3参照)を部品実装機の制御部32と接続できるようになっている。また、フィーダ本体11には、テープリール13から引き出した部品供給テープ12から引き剥がしたトップテープ21を引き出すためのトップテープ引き出し装置22のトップテープ引き出しローラ23a,23bがテープリール13のセット位置よりも部品吸着位置に近い位置に設けられている。
【0030】
テープガイド部材15(テープ通路)には、部品吸着位置へピッチ送りする部品供給テープ12の浮き上がりを押えるテープ押え部材25(図2参照)が組み付けられている。このテープ押え部材25には、部品吸着位置前後の数ピッチ分の領域を開口するように開口部26が形成されている。この開口部26は、部品吸着用の開口部として機能する他、トップテープ引き剥がし用の開口部としても機能し、部品吸着位置の直前で部品供給テープ12から引き剥がしたトップテープ21を開口部26から引き出して、該トップテープ21を該部品供給テープ12のピッチ送り方向とは反対方向に引き出すと共に、トップテープ21が引き剥がされて開口部26内で露出したキャリアテープ27内の部品28を、部品吸着位置で吸着ノズル39により吸着するようにしている。
【0031】
更に、テープ押え部材25には、開口部26の縁部から手前側(ピッチ送り方向の反対方向)に1〜数ピッチ離れた位置にスリット29が形成され、部品供給テープ12から引き剥がしたトップテープ21をスリット29からも引き出し可能となっている。従って、部品供給テープ12から引き剥がしたトップテープ21を引き出す位置は、開口部26とスリット29のどちらでも選択可能であり、その選択が指定されている場合は、その指定通りの位置からトップテープ21を引き出せば良く、また、指定されていない場合は、テープスプライシングの有無、部品供給テープ12の種類等に応じて、トップテープ21を引き出す位置を選択すれば良い。
【0032】
フィーダ本体11には、開口部26又はスリット29から引き出されたトップテープ21をトップテープ引き出しローラ23a,23bへ案内するための案内ローラ30が、テープガイド部材15へ送られる部品供給テープ12よりも上方に位置するように設けられている。この案内ローラ30は、テーパ状に形成され、トップテープ21を部品供給テープ12の横側にずらしてトップテープ引き出しローラ23a,23bへ案内するようになっている。
以上のように構成したテープフィーダ10は、部品実装機のセット台に複数台並べてセットされる。
【0033】
前述したように、部品供給テープ12から引き剥がしたトップテープ21を引き出す位置は、開口部26とスリット29のどちらでも選択可能であるが、例えば、ミニモールド等の小型部品を収納した部品供給テープ12をテープフィーダ10にセットする場合は、スリット29を使用してトップテープ21を引き剥がした方が、トップテープ引き剥がし時のキャリアテープ27の露出部分の振動がテープ押え部材25で抑えられて部品吸着不良の発生率が少なくなるため、部品供給テープ12や部品の種類によっては、スリット29の使用が指定(推奨)されている場合がある。
【0034】
しかし、部品供給テープ12から引き剥がしたトップテープ21をスリット29から引き出す作業は、作業者が手作業で行うため、スリット29の使用が指定されている部品供給テープ12でも、作業者の不注意によりスリット29が使用されないことがある。
【0035】
反対に、例えば、2本の部品供給テープ12をスプライシングテープで継ぎ合わせて使用する場合は、スリット29を使用すると、スプライシングテープの貼着部分がスリット29に引っ掛かってトップテープ21の引き剥がしが困難になる可能性があるため、スリット29を使用しない方が望ましいが、スプライシングテープで継ぎ合わせた部品供給テープ12を使用する場合でも、作業者の不注意によりスリット29が使用されることがある。
【0036】
このため、テープフィーダ10を部品実装機にセットする際に、スリット29の使用/不使用を確認する必要がある。もし、この確認作業を怠ると、作業者がスリット29の使用/不使用の間違いに気付かずに生産を開始して、部品吸着不良や吸着ミスの発生率が増大して生産性が低下したり、トップテープ21の引き剥がしが困難になってエラーストップしたりする等の不具合が発生することがある。
【0037】
そこで、本実施例1では、部品実装機の制御部32によって、後述する図4のスリット使用/不使用確認プログラムを実行することで、テープフィーダ10に装着した部品供給テープ12から引き剥がしたトップテープ21とキャリアテープ27の露出部分との境目(以下「トップテープ捲り位置」という)を含むエリアをカメラ33で撮像し、このカメラ33の撮像画像に基づいてトップテープ捲り位置を画像認識してトップテープ21の引き出し位置がテープ押え部材25の開口部26とスリット29のいずれであるかを判定して、スリット29の使用/不使用を判定するようにしている。
【0038】
この際、トップテープ捲り位置を含むエリアを撮像するカメラ33としては、部品実装機に装備された基板マーク認識用のカメラ(いわゆるマークカメラ)を使用する。このようにすれば、トップテープ捲り位置撮像用のカメラを新たに設ける必要がなく、低コスト化の要求を満たすことができる。
【0039】
一般に、トップテープ21は、キャリアテープ27内の部品28を透視できるように、透明若しくは半透明のプラスチックフィルムで形成されているため、カメラ33の撮像画像からトップテープ21の輪郭を識別しにくい可能性がある。
【0040】
そこで、本実施例1では、部品供給テープ12から引き剥がしたトップテープ21の裏面に、2本の不透明な接着剤剥離痕34が直線状に出来ることに着目して(図2参照)、カメラ33の撮像画像に基づいて、トップテープ21の裏面の接着剤剥離痕34を画像認識することでトップテープ捲り位置を画像認識するようにしている。このようにすれば、トップテープ21が透明若しくは半透明であっても、トップテープ21の裏面の2本の不透明な接着剤剥離痕34の始端の位置をトップテープ捲り位置として正確に且つ容易に認識することができる。
【0041】
更に、本実施例1では、画像処理結果に基づいてトップテープ21の引き出し位置が指定された位置と異なる(つまりスリット29の使用/不使用が指定と異なる)ことが判明したときに、ディスプレイ35(表示装置)に警告表示し、及び/又は、スピーカ等の音声出力装置36を作動させて警告音声又は警告音を出力することで、作業者に確実に知らせるようにしている。
【0042】
以上説明した本実施例1のスリット29の使用/不使用の確認処理は、部品実装機の制御部32によって図4のスリット使用/不使用確認プログラムに従って次のように実行される。図4のスリット使用/不使用確認プログラムは、部品実装機の制御部32が実装機にテープフィーダ10がセットされたことを検知したときに実行され、特許請求の範囲でいう画像処理手段としての役割を果たす。本プログラムは、部品実装機にセットされた各テープフィーダ10毎にそれぞれ実行される。
【0043】
本プログラムが起動されると、まずステップ100で、部品吸着動作を開始する前に、スリット29の使用/不使用が確認済みであるか否かを判定する。例えば、制御部32の電源投入直後に最初に本プログラムを実行する場合は、部品実装機にセットされた全てのテープフィーダ10について、スリット29の使用/不使用が確認済みでないと判定される。また、部品実装機の稼働中(制御部32の電源オン期間中)にテープフィーダ10の入れ替えや新たな挿入があったときには、そのテープフィーダ10についてのみスリット29の使用/不使用が確認済みでないと判定される。
【0044】
上記ステップ100で、スリット29の使用/不使用が確認済みであると判定されれば、以降の処理を行うことなく、本プログラムを終了する。
【0045】
一方、上記ステップ100で、スリット29の使用/不使用が確認済みでないと判定されれば、ステップ101以降のスリット29の使用/不使用の確認処理を次のようにして実行する。まず、ステップ101で、部品実装機のカメラ33を、テープ押え部材25の開口部26とスリット29とを含むエリアを撮像可能な位置に移動させて、カメラ33の焦点をテープ押え部材25の上面に合わせる。この状態で、部品供給テープ12から引き剥がしたトップテープ21とキャリアテープ27の露出部分との境目(トップテープ捲り位置)を含むエリアをカメラ33で撮像し、次のステップ102で、カメラ33の撮像画像に基づいて、トップテープ21の裏面の接着剤剥離痕34を画像認識する。この画像認識は、どの様な画像処理を用いても良く、例えば、パターンマッチングによる画像処理を用いても良いし、輝度判定による画像処理を用いても良い。
【0046】
この後、ステップ103に進み、接着剤剥離痕34の画像認識結果に基づいて、トップテープ21の裏面の2本の不透明な接着剤剥離痕34の始端の位置をトップテープ捲り位置と判定し、このトップテープ捲り位置をトップテープ21の引き出し位置とする。
【0047】
この後、ステップ104に進み、上記ステップ103の判定結果に基づいて、トップテープ21の引き出し位置として、スリット29を使用しているか否かを判定し、スリット29を使用していると判定されれば、ステップ105に進み、スリット29の使用が指定(推奨)されているか否かを判定する。その結果、スリット29の使用が指定されていると判定されれば、ステップ106に進み、トップテープ21の引き出し位置が指定通りと判定して、本プログラムを終了する。
【0048】
これに対して、上記ステップ105で、スリット29の使用が指定されていないと判定されれば、ステップ107に進み、トップテープ21の引き出し位置が指定と異なる(スリット29の使用が指定されていないのにスリット29が使用されている)と判定して、ステップ108に進み、ディスプレイ35に警告表示し、及び/又は、スピーカ等の音声出力装置36を作動させて警告音声又は警告音を出力する。
【0049】
また、上記ステップ104で、トップテープ21の引き出し位置として、スリット29を使用していない(開口部26を使用している)と判定されれば、ステップ109に進み、スリット29の使用が指定(推奨)されているか否かを判定する。その結果、スリット29の使用が指定されていると判定されれば、ステップ110に進み、トップテープ21の引き出し位置が指定と異なる(スリット29の使用が指定されているのにスリット29が使用されていない)と判定して、ステップ111に進み、ディスプレイ35に警告表示し、及び/又は、スピーカ等の音声出力装置36を作動させて警告音声又は警告音を出力する。
【0050】
これに対して、上記ステップ109で、スリット29の使用が指定されていないと判定されれば、ステップ112に進み、トップテープ21の引き出し位置が指定通りと判定して、本プログラムを終了する。
【0051】
以上説明した本実施例1によれば、カメラ33の撮像画像に基づいてトップテープ捲り位置を画像認識してトップテープ21の引き出し位置がテープ押え部材25の開口部26とスリット29のいずれであるかを認識するようにしたので、トップテープ捲り位置の画像処理結果に基づいて、トップテープ21の引き出し位置がテープ押え部材25の開口部26とスリット29のいずれであるかを作業者の目視よりも正確に且つ容易に確認することができる。
【0052】
しかも、本実施例1では、トップテープ捲り位置を画像認識結果に基づいてトップテープ21の引き出し位置が指定された位置と異なる(つまりスリット29の使用/不使用が指定と異なる)ことが判明したときに警告情報を出力するようにしたので、スリット29の使用/不使用が指定と異なる場合に、それを警告情報によって作業者に確実に知らせることができ、速やかにトップテープ21の引き出し位置を変更するように促すことができる。これにより、作業者がスリット29の使用/不使用の間違いに気付かずに生産を開始してしまうことを未然に防止できると共に、部品吸着不良や吸着ミスの発生率を低減でき、生産性を向上できる。
【0053】
尚、本実施例1では、部品実装機にセットされた全てのテープフィーダ10について、スリット29の使用/不使用の確認を行うようにしたが、例えば、スリット29の使用/不使用を確認するテープフィーダ10(デバイス番号)を作業者が任意に選択できるようにしたり、或は、スリット29の使用が指定されたテープフィーダ10(デバイス番号)についてのみ、スリット29の使用/不使用を確認するようにしても良い。
【0054】
また、図4のスリット使用/不使用確認プログラムでは、スリット29の使用/不使用を自動的に確認するようにしたが、ステップ101でカメラ33で撮像した画像をディスプレイ35に表示して、作業者がディスプレイ35の表示画像を見てスリット29の使用/不使用を目視で確認するようにしても良い。この場合でも、ディスプレイ35にトップテープ21の引き出し位置(トップテープ捲り位置)の周辺の画像を拡大表示できるため、スリット29の使用/不使用を従来より正確に且つ容易に確認することができる。
【実施例2】
【0055】
次に、図5及び図6を用いて本発明の実施例2を説明する。
本実施例2では、図5に示すように、テープ押え部材25には、前記実施例1で説明したスリット29が形成されていないが、前記実施例1と同様のスリット29が形成されたテープ押え部材25を用いても良い。その他のハードウエア構成は、前記実施例1と同じである。
【0056】
本実施例2では、部品実装機の制御部32によって、図6のトップテープ捲り不良判定プログラムを実行することで、テープ押え部材25の開口部26を含むエリアをカメラ33で撮像して、このカメラ33の撮像画像に基づいてトップテープ捲り位置(接着剤剥離痕34)を画像認識して、図5(b)に示すように、トップテープ捲り位置が部品供給テープ12のピッチ送り方向にずれる“トップテープ21の捲り不良”の有無を判定し、トップテープ21の捲り不良と判定したときに、トップテープ引き出し装置22を作動させて部品供給テープ12からトップテープ21を捲り不良分だけ引き剥がして捲り不良を解消するようにしている。以下、図6のトップテープ捲り不良判定プログラムの処理内容を説明する。
【0057】
図6のトップテープ捲り不良判定プログラムは、部品実装機の制御部32が実装機にテープフィーダ10がセットされたことを検知したときに実行され、特許請求の範囲でいう画像処理手段としての役割を果たす。本プログラムは、部品実装機にセットされた各テープフィーダ10毎にそれぞれ実行される。
【0058】
本プログラムが起動されると、まずステップ201で、トップテープ捲り不良判定実行条件が成立したか否かを判定する。ここで、トップテープ捲り不良判定実行条件は、例えば、次のいずれか1つの条件に該当することである。
【0059】
(1) 部品吸着ミス(及び/又は吸着不良)の連続発生回数が所定回数以上(例えばリカバリ設定回数以上)になったとき
(2) 制御部32の電源投入直後
(3) 生産開始直前
(4) テープフィーダ10の入れ替えや新たな挿入があったとき
【0060】
これら4つの条件(1) 〜(4) のいずれにも該当しなければ、トップテープ捲り不良判定実行条件が不成立となり、以降の処理を行うことなく、本プログラムを終了する。
【0061】
一方、上記4つの条件(1) 〜(4) のいずれかに該当すれば、トップテープ捲り不良判定実行条件が成立して、ステップ202以降のトップテープ捲り不良判定処理を次のようにして実行する。まず、ステップ202で、部品実装機のカメラ33を、テープ押え部材25の開口部26を含むエリアを撮像可能な位置に移動させて、カメラ33の焦点をテープ押え部材25の上面に合わせる。この状態で、部品供給テープ12から引き剥がしたトップテープ21とキャリアテープ27の露出部分との境目(トップテープ捲り位置)を含むエリア(開口部26を含むエリア)をカメラ33で撮像し、次のステップ203で、前記実施例1と同様の方法で、カメラ33の撮像画像に基づいてトップテープ21の裏面の接着剤剥離痕34を画像認識する。
【0062】
この後、ステップ204に進み、部品吸着位置から所定範囲内に接着剤剥離痕34が存在するか否かで、トップテープ捲り位置が部品供給テープ12のピッチ送り方向にずれる“トップテープ21の捲り不良”の有無を判定する。ここで、部品吸着位置から所定範囲内の領域は、開口部26の縁部(部品供給テープ12の正常な捲り位置)からピッチ送り方向に捲り位置の最大許容ずれ量相当分だけ離れた位置に設定されている。
【0063】
上記ステップ204で、部品吸着位置から所定範囲内に接着剤剥離痕34が存在しないと判定されれば、ステップ208に進み、トップテープ21の捲り状態が正常であると判定して、本プログラムを終了する。
【0064】
これに対して、上記ステップ204で、部品吸着位置から所定範囲内に接着剤剥離痕34が存在すると判定されれば、ステップ205に進み、トップテープ21の捲り不良と判定し、次のステップ206で、トップテープ引き出し装置22を作動させて部品供給テープ12からトップテープ21を捲り不良分だけ引き剥がして捲り不良を解消する。この後、ステップ207に進み、部品吸着ミス(及び/又は吸着不良)の連続発生回数のカウント値をリセットする。これにより、トップテープ21の捲り不良が原因で発生した部品吸着ミス(及び/又は吸着不良)が、装置側の原因で発生した部品吸着ミス(及び/又は吸着不良)としてカウントされることを防止する。
【0065】
尚、トップテープ21の捲り不良の判定方法は、上記ステップ204の方法に限定されず、例えば、接着剤剥離痕34の画像認識結果に基づいて接着剤剥離痕34の始端の位置をトップテープ捲り位置と判定し、このトップテープ捲り位置のピッチ送り方向のずれ量(開口部26の縁部からのずれ量)を測定して、トップテープ捲り位置のピッチ送り方向のずれ量が最大許容ずれ量を越えているか否かで、トップテープ21の捲り不良の有無を判定するようにしても良い。
【0066】
以上説明した本実施例2では、テープ押え部材25の開口部26を含むエリアをカメラ33で撮像して、このカメラ33の撮像画像を画像処理してトップテープ捲り位置(接着剤剥離痕34)を画像認識して、その画像認識結果に基づいてトップテープ21の捲り不良を検出したときに、トップテープ引き出し装置22を作動させて部品供給テープ12からトップテープ21を捲り不良分だけ引き剥がして捲り不良を解消するようにしたので、トップテープ21の捲り不良が発生したときに、トップテープ引き出し装置22を自動的に作動させてトップテープ21の捲り不良を自動的に解消することができ、部品吸着不良や吸着ミスの発生率を低減できて生産性を向上できる。
【0067】
尚、本実施例2では、カメラ33の撮像画像の画像認識結果に基づいてトップテープ21の捲り不良を検出したときに、トップテープ引き出し装置22を自動的に作動させてトップテープ21の捲り不良を自動的に解消するようにしたが、例えば、トップテープ21の捲り不良を検出したときに、ディスプレイ35に警告表示し、及び/又は、スピーカ等の音声出力装置36を作動させて警告音等を出力して、作業者にトップテープ21の捲り不良をトップテープ引き出し装置22の手動操作で解消するように促すようにしても良い。
【0068】
また、本発明は、カメラ33の撮像画像の画像認識結果に基づいてトップテープ21の捲り不良の有無を自動判定するものに限定されず、ステップ202でカメラ33で撮像した画像をディスプレイ35に表示して、作業者がディスプレイ35の表示画像を見て、トップテープ21の捲り不良の有無を目視で判定するようにしても良い。この場合でも、ディスプレイ35にトップテープ21の捲り位置の周辺の画像を拡大表示できるため、スリット29の捲り不良の有無を従来より正確に且つ容易に確認することができる。
【実施例3】
【0069】
上記実施例2では、カメラ33の撮像画像を用いてトップテープ21の捲り不良の有無を判定したが、図7に示す本発明の実施例3では、高さ測定センサ41を用いてトップテープ21の捲り不良の有無を判定するようにしている。
【0070】
具体的には、吸着ノズル39を保持する装着ヘッド40に、高さ測定センサ41を取り付け、キャリアテープ27の高さを、例えばトップテープ21の正常時の捲り位置である開口部26の縁部から部品吸着位置までの範囲内で設定した一定位置で高さ測定センサ41により測定し、その高さ測定値に基づいてトップテープ21の捲り不良の有無を判定する。この場合、トップテープ捲り位置がピッチ送り方向にずれるほど、一定位置で測定する測定値の高さが高くなるため、高さ測定センサ41で測定したキャリアテープ27の高さ測定値が判定しきい値以上であるか否かで、トップテープ21の捲り不良の有無を判定するようにすれば良い。また、高さ測定センサ41としては、例えばレーザセンサ、超音波センサ等の非接触型の距離センサを用いれば良い。
【0071】
上述した高さ測定センサ41で測定したキャリアテープ27の高さに基づいてトップテープ21の捲り不良の有無を判定する処理は、部品実装機の制御部32によって実行され、特許請求の範囲でいう捲り不良判定手段としての機能を実現する。その他の事項は、前記実施例2と同じである。
【0072】
以上説明した本実施例3においても、前記実施例2と同様の効果を得ることができる。 尚、前記実施例1においても、高さ測定センサ41でトップテープ21の高さを測定してスリット29の使用/不使用を確認するようにしても良い。具体的には、例えば、テープ押え部材25の開口部26の縁部からスリット29までの範囲内で設定した一定位置で、トップテープ21の高さを高さ測定センサ41で測定し、その高さ測定値が判定しきい値以下であるか否かで、スリット29の使用/不使用を確認するようにすれば良い。
【0073】
その他、本発明は、テープフィーダ10の構成を適宜変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0074】
10…テープフィーダ、11…フィーダ本体、12…部品供給テープ、13…テープリール、15…テープガイド部材(テープ通路)、16…スプロケット(ピッチ送り機構部)、17…スプロケット孔、21…トップテープ、22…トップテープ引き出し装置、23a,23b…トップテープ引き出しローラ、25…テープ押え部材、26…開口部、27…キャリアテープ、28…部品、29…スリット、31…テープフィーダの制御部、32…部品実装機の制御部(画像処理手段,捲り不良判定手段)、33…カメラ、34…接着剤剥離痕、35…ディスプレイ(表示装置)、36…音声出力装置、39…吸着ノズル、40…装着ヘッド、41…高さ測定センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品が所定ピッチで収納されたキャリアテープの上面にトップテープを剥離可能に接着してなる部品供給テープをテープフィーダに装着し、該テープフィーダのテープ通路の所定位置で、該部品供給テープから該トップテープを引き剥がして該キャリアテープ内の部品を露出させて部品実装機に供給するテープフィーダにおいて、
前記テープフィーダに装着した部品供給テープから引き剥がしたトップテープとキャリアテープの露出部分との境目(以下「トップテープ捲り位置」という)を含むエリアを撮像するカメラと、
前記カメラの撮像画像を画像処理して部品供給テープの装着状態又はトップテープの剥離状態を認識又は表示する画像処理手段と
を備えていることを特徴とするテープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置。
【請求項2】
前記テープフィーダのテープ通路には、部品供給テープ内の部品を吸着ノズルで吸着する部品吸着位置の手前側に、該部品供給テープの浮き上がりを押えるテープ押え部材が設けられ、該テープ押え部材には、トップテープ引き剥がし用の開口部とスリットが形成され、前記開口部と前記スリットのいずれでも部品供給テープからトップテープを引き剥がして引き出し可能に構成され、
前記画像処理手段は、前記カメラの撮像画像に基づいて前記トップテープ捲り位置を画像認識してトップテープの引き出し位置が前記開口部と前記スリットのいずれであるかを認識することを特徴する請求項1に記載のテープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置。
【請求項3】
前記画像処理手段の画像処理結果に基づいて前記トップテープの引き出し位置が指定された位置と異なることが判明したときに警告情報を出力することを特徴する請求項2に記載のテープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置。
【請求項4】
前記画像処理手段は、前記カメラの撮像画像に基づいて前記トップテープ捲り位置を画像認識して該トップテープ捲り位置が前記部品供給テープの送り方向にずれるトップテープの捲り不良の有無を認識することを特徴する請求項1乃至3のいずれかに記載のテープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置。
【請求項5】
前記テープフィーダには、部品供給テープの送り動作に伴って、該部品供給テープからトップテープを引き剥がすように該トップテープを該部品供給テープの送り方向とは反対方向に引き出すトップテープ引き出し装置が設けられ、
前記画像処理手段の画像処理結果に基づいて前記トップテープの捲り不良が検出されたときに、前記トップテープ引き出し装置を作動させて前記部品供給テープから前記トップテープを捲り不良分だけ引き剥がして捲り不良を解消することを特徴する請求項4に記載のテープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置。
【請求項6】
前記画像処理手段の画像処理結果に基づいて前記トップテープの捲り不良が検出されたときに警告情報を出力することを特徴する請求項4に記載のテープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置。
【請求項7】
前記画像処理手段は、前記カメラの撮像画像に基づいて、部品供給テープから引き剥がしたトップテープの裏面の接着剤剥離痕を画像認識することで前記トップテープ捲り位置を画像認識することを特徴する請求項1乃至6のいずれかに記載のテープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置。
【請求項8】
前記カメラは、前記部品実装機に装備された基板マーク認識用のカメラを使用することを特徴する請求項1乃至7のいずれかに記載のテープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置。
【請求項9】
部品が所定ピッチで収納されたキャリアテープの上面にトップテープを剥離可能に接着してなる部品供給テープをテープフィーダに装着し、該テープフィーダのテープ通路の所定位置で、該部品供給テープから該トップテープを引き剥がして該キャリアテープ内の部品を露出させて部品実装機に供給すると共に、該部品供給テープから引き剥がしたトップテープを該部品供給テープの送り方向とは反対方向に引き出すようにしたテープフィーダにおいて、
前記キャリアテープの高さを一定位置で測定する高さ測定センサと、
前記高さ測定センサの測定結果に基づいて、部品供給テープから引き剥がしたトップテープとキャリアテープの露出部分との境目が該部品供給テープの送り方向にずれるトップテープの捲り不良の有無を判定する捲り不良判定手段と
を備えていることを特徴するテープフィーダの部品供給テープ装着状態確認装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−212486(P2010−212486A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−57910(P2009−57910)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(000237271)富士機械製造株式会社 (775)
【Fターム(参考)】