説明

テープフィーダーおよび表面実装機

【課題】キャリアテープ送り機構のラチェット機構から生じる騒音が小さくなり、しかも、キャリアテープを送るときにラチェット機構で振動が発生することがないようにする。
【解決手段】キャリアテープ2を送るスプロケット31と、このスプロケット31にラチェット機構60を介して連結されたテープ送りレバー32とを備える。ラチェット機構60に、前記スプロケット31と一体に回転する割出しプレート34と、この割出しプレート34の歯34aに噛合する爪部材46を有する爪式の一方向クラッチとを設ける。ラチェット機構60に、モータ11の駆動により回転する第3のカム24と、このカムに添接するカムフォロアを有するとともに、前記割出しプレート34の歯34aに噛合する爪51を有するバックストッパ23とを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動モータによってキャリアテープを送るテープフィーダーおよびこのテープフィーダーが部品供給部に装備され、テープフィーダーから電子部品をプリント配線板上に移動し装着する表面実装機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の電動式テープフィーダーとしては、例えば特許文献1に開示されたものがある。この特許文献1に示されたテープフィーダーは、キャリアテープを送るためのキャリアテープ送り機構と、キャリアテープからカバーテープを剥がすためのカバーテープ剥離機構と、これら両機構を駆動するための電動式の駆動装置とを備えている。
【0003】
前記キャリアテープ送り機構は、テープフィーダーの先端部に位置付けられており、キャリアテープの送り穴に係合するスプロケットと、このスプロケットにラチェット機構を介して連結された従動レバーとを備えている。この従動レバーは、前記スプロケットと同一軸線上に位置する状態で回動自在に保持されており、回動端部にリンクを介して駆動装置が連結されている。
【0004】
前記ラチェット機構は、前記スプロケットと一体に回転する歯車と、この歯車の歯に噛み合う爪部材を有し、キャリアテープを送る方向に前記従動レバーが回るときのみに従動レバーから歯車に動力を伝達する第1の爪式の一方向クラッチと、この従動レバーが上記とは逆方向に回るときに前記歯車の歯に噛み合い、前記歯車を停止した状態に保つ爪式の第2の一方向クラッチとから構成されている。
【0005】
このラチェット機構においては、キャリアテープを送る方向に従動レバーが回る場合は、第2の一方向クラッチの爪部材が歯車の歯を乗り越えて移動し、従動レバーが上記とは逆方向に回るときには、第1の一方向クラッチの爪部材が歯車の歯を乗り越えて移動する。このように構成されたラチェット機構を介して前記スプロケットと従動レバーとが連結されていることにより、スプロケットは、従動レバーがキャリアテープの送り方向に回るときのみに間欠的に回転し、キャリアテープを送ることになる。
【0006】
前記カバーテープ剥離機構は、テープフィーダーの後部に設けられており、後述する駆動装置に従動レバーを介して連結され、この従動レバーの往復動作に連動してカバーテープを引っ張る構造が採られている。
前記駆動装置は、前記キャリアテープ送り機構とカバーテープ剥離機構との間に位置付けられており、1個のモータと、このモータによって回転させられる円板状のカムと、このカムの外周部のカム面に添接し、カムの回転に伴って回動する駆動レバーとを備えている。
【0007】
この駆動レバーは、前記カムよりテープフィーダーの先端側に位置付けられており、この駆動レバーの回動軸より前記先端側に延びる第1のアームと、前記回動軸より上方に延びる第2のアームとを備えている。
前記第1のアームの先端部には、前記リンクを介して前記キャリアテープ送り機構の従動レバーが連結され、第2のアームの上端部には、前記カバーテープ剥離機構の従動レバーが連結されている。このカバーテープ剥離機構の従動レバーは、前記カムの上方においてテープフィーダーの前後方向に延びている。
【特許文献1】特開平11−135986号公報(第3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように構成された従来のテープフィーダーは、キャリアテープを送る方向に従動レバーが回るときと、これとは逆方向に従動レバーが回るときとの両方の場合においてラチェット機構から打音が生じる。このため、このテープフィーダーは、動作時の騒音が大きくなるという問題があった。また、このテープフィーダーは、キャリアテープが移動しているときに前記第2の一方向クラッチの爪部材が歯車の歯を乗り越えることに起因して振動が発生するため、この振動により電子部品がキャリアテープの電子部品収納用凹部から飛び出すおそれがあった。
【0009】
このテープフィーダーを装備した表面実装機においては、実装中に電子部品が電子部品収納用凹部から飛び出してしまうと、テープフィーダーの部品取り出し部で電子部品を吸着できず、吸着ノズルを部品取り出し部の上方で待機させ、その状態で再度キャリアテープの送りを実施させる必要があり、実装効率が低下してしまう。
【0010】
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、キャリアテープ送り機構のラチェット機構から生じる騒音が小さくなり、しかも、キャリアテープを送るときにラチェット機構で振動が発生することがないテープフィーダーを提供することを第1の目的とする。さらに、このテープフィーダーを使用することで、実装効率の良好な表面実装機を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を達成するために、本発明に係るテープフィーダーは、電子部品を収納したキャリアテープを送るスプロケットと、このスプロケットにラチェット機構を介して連結され、前記スプロケットをテープ送り方向に間欠的に回転させるテープ送りレバーとを備えたテープフィーダーにおいて、前記ラチェット機構に、前記スプロケットと一体に回転する歯車と、この歯車の歯に噛合する爪部材を有し、テープ送りレバーがテープ送り方向に回転するときのみに動力を伝達する爪式の一方向クラッチと、電動モータの駆動によって回転するバックストッパ用カムと、このバックストッパ用カムに添接するカムフォロアを有するとともに、前記歯車の歯に噛合する爪を有し、テープ送りレバーがテープ送り方向に回転する状態において前記爪と歯車との噛み合いを外し、テープ送りレバーがテープ送り方向とは逆方向に回転する状態においては前記爪を歯車に噛合させるバックストッパとを設けたものである。
【0012】
請求項2に記載した発明に係るテープフィーダーは、請求項1に記載したテープフィーダーにおいて、バックストッパを、爪が一端部に形成され、テープフィーダー本体に回動自在に支持された第1のレバーと、この第1のレバーを前記爪が歯車に噛み合う方向に付勢するばねと、バックストッパ用カムに添接するカムフォロアが一端部に設けられ、バックストッパ用カムによる駆動により他端部が前記第1のレバーを前記ばねの弾発力に抗して押圧する第2のレバーとから構成し、前記バックストッパ用カムと同一軸線上に位置しかつバックストッパ用カムとともにモータの駆動によって回転するテープ送り用カムを備え、前記テープ送り用カムに添接するカムフォロアをテープ送りレバーに設け、テープ送りレバーを前記テープ送り用カムによって駆動するものである。
【0013】
請求項3に記載した表面実装機は、請求項1または請求項2に記載したテープフィーダーを部品供給部に搭載した表面実装機であって、テープフィーダーから電子部品を吸着し、プリント配線板上に移動実装する電子部品移載装置と、前記電子部品移載装置がテープフィーダーから電子部品を吸着した後、キャリアテープ送り用スプロケットがキャリアテープを送るよう、前記スプロケット駆動用の電動モータを駆動させる制御装置とを備えたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、キャリアテープを送る方向にテープ送りレバーが回るときは、バックストッパ用カムの駆動によってバックストッパの爪が歯車から外れる。したがって、キャリアテープ送り機構のラチェット機構から発生する騒音は、テープ送りレバーがテープ送り方向とは逆方向に回るときに爪部材が歯車の歯を乗り越えることにより生じる打音だけになる。
【0015】
このため、本発明によれば、2つの一方向クラッチからそれぞれ打音が発生する従来のテープフィーダーに較べて騒音が小さいテープフィーダーを提供することができる。
また、本発明に係るテープフィーダーは、キャリアテープを送る方向にテープ送りレバーが回るときにラチェット機構から振動が発生することはないから、このときにキャリアテープの電子部品収納用凹部から電子部品が飛び出すこともない。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、バックストッパとテープ送り機構とを1つのモータによって駆動することができるから、これらの機構をそれぞれ専用のモータによって駆動する構造のテープフィーダと較べてコンパクトなテープフィーダーを提供することができる。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、キャリアテープの電子部品収納用凹部から電子部品が飛び出すことがないテープフィーダーを装備しているから、電子部品の供給が円滑に行われ、実装効率が高い表面実装機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係るテープフィーダーおよび表面実装機の一実施の形態を図1ないし図7によって詳細に説明する。
図1は本発明に係るテープフィーダーの要部を示す側面図、図2はテープフィーダーの先端部を拡大して示す側面図で、同図は第1の従動歯車を取外した状態で描いてある。図3は第2のカムと第2の従動部材との接続部分の構成を示す側面図、図4は図2におけるIV−IV線断面図、図5はテープフィーダーの部品取出し箇所付近の構造を示す断面図、図6は本発明に係るテープフィーダーを装備した表面実装機の平面図、図7は制御系の構成を示すブロック図である。
【0019】
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態によるテープフィーダーを示し、このテープフィーダー1は、図6中に符号100で示す表面実装機に装填され、この表面実装機100の電子部品移載装置101に電子部品102(図5参照)を供給するためのものである。
【0020】
前記表面実装機100は、図6に示すように、基台103と、この基台103の上に設けられたコンベア104と、このコンベア104の両側方において前記コンベア104の搬送方向(以下、この方向を単にX方向という)に並ぶ多数のテープフィーダー1,1‥‥と、これらのテープフィーダー1において吸着した電子部品102を前記コンベア104上のプリント配線板105に移載するための前記電子部品移載装置101と、この電子部品移載装置101が電子部品102を移動させるときに電子部品102を下方から撮像し、吸着位置ずれを検出するための部品認識装置106と、この表面実装機100の各アクチュエータを制御するための制御装置107などを備えている。
【0021】
前記基台103は、前記コンベア104の上流側端部と下流側端部と対応する両端部に相対的に高くなるように凸部103aが形成されている。この凸部103aには、後述する電子部品移載装置101が搭載されている。
【0022】
前記電子部品移載装置101は、X方向とは交差する方向(以下、この方向を単にY方向という)に延びるように前記基台103の凸部103aに設けられた一対の第1のガイドレール111,111と、これらの第1のガイドレール111,111間に横架されてX方向に延び、かつ第1のガイドレール111に移動自在に支持された支持部材112と、この支持部材112を駆動する一対のY方向駆動装置113と、前記支持部材112に設けられてX方向に延びる第2のガイドレール(図示せず)と、この第2のガイドレールに移動自在に支持されたヘッドユニット114と、このヘッドユニット114を駆動するX方向駆動装置115と、前記ヘッドユニット114に設けられた複数の吸着ヘッド116などによって構成されている。
【0023】
前記吸着ヘッド116は、電子部品102を吸着する吸着ノズル116a(図5参照)と、この吸着ノズル116aを上下方向の軸線回りに回動させる回転駆動装置(図示せず)とを備えている。また、この吸着ヘッド116は、図示していない昇降装置を介してヘッドユニット114にそれぞれ昇降可能に支持されている。
【0024】
前記Y方向駆動装置113は、基台103の前記凸部103aにおけるY方向の一端部に固定されたモータ121と、このモータ121に一端部が接続されるとともに他端部が前記凸部103aに軸受122によって回転自在に支持されたボールねじ軸123と、前記支持部材112に回転自在に支持されるとともに前記ボールねじ軸123に螺合したボールナット(図示せず)などによって構成されている。
【0025】
前記X方向駆動装置115は、前記支持部材112におけるX方向の一端部に固定されたモータ131と、このモータ131に一端部が接続されるとともに他端部が前記支持部材112に軸受132によって回転自在に支持されたボールねじ軸133と、前記ヘッドユニット114に回転自在に支持されるとともに前記ボールねじ軸133に螺合したボールナット(図示せず)などによって構成されている。
【0026】
前記制御装置107は、図7に示すように、実装機本体側(基台103側)に設けられたセンサ群141と、ヘッドユニット駆動アクチュエータ142と、各ヘッド駆動アクチュエータ143と、基板搬送装置144と、テープフィーダー1側に設けられたセンサ群145と、各テープフィーダー1の電動モータ146とが接続されている。
【0027】
前記実装機本体側のセンサ群141は、各アクチュエータ(コンベア104のモータや、Y方向駆動装置113のモータ121や、X方向駆動装置115のモータ131や、ヘッドユニット114に吸着ヘッド116毎に設けられた回転駆動装置用モータ、昇降装置用モータなどの各モータにそれぞれ設けられたエンコーダ群と、コンベア104に設けられてプリント配線板の位置を検出するための基板センサ(図示せず)などによって構成されている。
【0028】
ヘッドユニット駆動アクチュエータ142は、Y方向駆動装置113のモータ121と、X方向駆動装置115のモータ131とによって構成されている。各ヘッド駆動アクチュエータ143は、ヘッドユニット114に吸着ヘッド116毎に設けられた回転駆動装置用モータ、昇降装置用モータなどによって構成されている。
基板搬送装置144は、コンベア104と、このコンベア104の実装位置にプリント配線板105を位置決めするための各種装置(図示せず)などによって構成されている。
【0029】
前記テープフィーダー1は、図1に示すように、電子部品102を収納したキャリアテープ2を同図において矢印Aで示す方向に送るキャリアテープ送り機構3と、前記キャリアテープ2の電子部品収納用凹部2a(図5参照)を閉塞するカバーテープ4を引っ張ってキャリアテープ2から剥離させるカバーテープ剥離機構5と、前記キャリアテープ送り機構3と前記カバーテープ剥離機構5とを駆動するための駆動装置6とを備えている。この実施の形態においては、前記矢印Aで示す方向をテープフィーダー1の前方といい、矢印Aとは反対の方向をテープフィーダー1の後方という。
【0030】
前記キャリアテープ送り機構3と前記カバーテープ剥離機構5は、駆動装置6によって互いに同期する状態で駆動する。
このテープフィーダー1は、表面実装機に装着される先端部1a(前端部)にキャリアテープ送り機構3が位置付けられ、このキャリアテープ送り機構3の後方近傍に駆動装置6が位置付けられ、さらに駆動装置6の後方にカバーテープ剥離機構5が位置付けられている。これらの両機構3,5と前記駆動装置6とは、図1中に符号で示す板状のフレーム7に支持されている。
【0031】
前記駆動装置6は、図1に示すように、前記フレーム7に取付けられたモータ11と、このモータ11よりテープフィーダー1の前側に位置付けられた第1の従動歯車12と、前記モータ11よりテープフィーダー1の後側に位置付けられた第2の従動歯車13とから構成されている。
【0032】
前記モータ11は、その回転軸14の軸線方向がテープフィーダー1の厚み方向(図1の紙面と直交する方向)を指向するようにフレーム7に取付けられている。なお、このモータ11は、フレーム7への取付位置をテープフィーダー1の前後方向および上下方向に移動させることができるように構成されている。このモータ11の前記回転軸14には駆動歯車14aが取付けられている。
【0033】
前記第1の従動歯車12と第2の従動歯車13は、その軸線が前記回転軸14の軸線と平行になるように支軸15,16によってそれぞれフレーム7に回転自在に支持され、前記駆動歯車14aに噛合している。
前記支軸15,16は、図4に示すように、フレーム7を貫通し、その一端部に設けられた軸部15a,16aがフレーム7から一側方に突出する状態でフレーム7に螺着されている。前記軸部15a,16aは、軸受17を介して第1の従動歯車12、第2の従動歯車13を回転自在に支持している。
【0034】
この軸受17は、図2および図3に示すように、前記軸部15a,16aが嵌合する内周部に対して第1または第2の従動歯車12,13が嵌合する外周部が偏心するように形成されている。すなわち、前記軸部15a,16aに対する軸受17の回転方向の位置を変えることによって、軸部15a,16aに対して第1および第2の従動歯車12,13の軸心位置を変化させることができる。
【0035】
図2においては、第1の従動歯車12の軸心C1が軸部15a,16aの軸心C2に対して長さdだけ後方に偏心している状態で描いてある。軸受17は、上述したように軸部15a,16aに対する回転方向の位置が決められた状態で固定用ボルト18(図4参照)によって軸部15a,16aに固定されている。なお、このように第1の従動歯車12の位置を変えるに当っては、これに噛合する駆動歯車14aを有するモータ11の位置と、駆動歯車14aに噛合する第2の従動歯車13の位置とを、歯車どうしが正しく噛み合うように調整する。
【0036】
第1の従動歯車12におけるフレーム7と対向する側部には、図1、図2および図4に示すように、後述するキャリアテープ送り機構3を駆動するための第1のカム21が設けられている。この第1のカム21によって、本発明でいうテープ送り用カムが構成されている。第2の従動歯車13におけるフレーム7と対向する側部には、図1および図3に示すように、後述するカバーテープ剥離機構5を駆動するための第2のカム22が設けられている。前記第1、第2のカム21,22は、第1、第2の従動歯車12,13の側面に所定のカム曲線となるように形成されたカム溝によって構成されている。
【0037】
このカム溝は、フレーム7に向けて解放するように第1、第2の従動歯車12,13の側面に凹設された溝であって、第1のカム21を構成するカム溝は、いわゆる変形台形と呼称されている形状に形成され、第2のカム22を構成するカム溝は、いわゆる変形正弦と呼称されている形状に形成されている。この実施の形態による駆動装置6においては、図1に示すように、第1のカム21の位相に対して第2のカム22の位相が回転角度にして180度ずれるように設定されている。
【0038】
前記第1のカム21と第2のカム22を構成するカム溝は、図2および図3に示すように、第1、第2の従動歯車12,13の半径方向の内側に位置する側面21a,22aと、第1、第2の従動歯車12,13の半径方向の外側に位置する側面21b,22bとがカム面となるように形成されている。また、第1のカム21と第2のカム22は、キャリアテープ2やカバーテープ4の移動速度が最適になるように形成されている。例えば、第1のカム21は、キャリアテープ2が高速で移動した後にキャリアテープ2の移動速度が徐々に低下するように形成することができる。第2のカム22は、カバーテープ4が最初に高速で引かれ、その後は相対的に低い速度で引かれるように形成することができる。
【0039】
前記第1のカム21と第2のカム22は、図4に示すように、第1、第2の従動歯車12,13の軸線方向において、第1、第2の従動歯車12,13の歯12a,13aが形成されている範囲内に位置するように形成されている。言い換えれば、第1、第2の従動歯車12,13の歯12a,13aと、第1、第2のカム21,22とは、第1、第2の従動歯車12,13を径方向から見た状態で互いに重なるように形成されている。
【0040】
第1の従動歯車12の軸心部には、図2および図4に示すように、後述するキャリアテープ送り機構3のバックストッパ23を駆動するための第3のカム24が設けられている。この第3のカム24は、第1の従動歯車12における歯12aと第1のカム21とを有する円板部12bにフレーム7に向けて突出するように設けられている。この第3のカム24のカム面24aは、図4に示すように、第3のカム24の径方向の端部に形成されている。この第3のカム24によって、本発明でいうバックストッパ用カムが構成されている。
【0041】
前記キャリアテープ送り機構3は、図1および図2に示すように、前記フレーム7に回転自在に支持されたスプロケット31と、このスプロケット31を送り方向に(図1および図2においては反時計方向)に回転させるためのテープ送りレバー32と、前記スプロケット31の逆転を規制するためのバックストッパ23などによって構成されている。
【0042】
前記スプロケット31は、図2に示すように、円板状に形成されたスプロケット本体33と、このスプロケット本体33の外周部に突設された多数のピン33aとから構成されている。前記ピン33aは、キャリアテープ2の送り穴(図示せず)に係入するように形成され、スプロケット本体33に径方向の外側へ向けて突設されている。
【0043】
また、このスプロケット31は、相対的に外径が小さくなるように形成された歯車状の割出しプレート34が同一軸線上に位置する状態で固定されており、軸線がテープフィーダー1の厚み方向(図2の紙面とは直交する方向)を指向するように支軸35によってフレーム7に回転自在に支持されている。
前記割出しプレート34の外周部には、歯34aが周方向の全域にわたって形成されている。
【0044】
前記テープ送りレバー32は、図2に示すように、上方に延びる第1のアーム36と、後方に延びる第2のアーム37と、下方に延びる第3のアーム38とが一体に形成されており、スプロケット用支軸35にスプロケット31に対して回動自在となるように支持されている。
【0045】
前記第1のアーム36の上端部には、ピン39がテープフィーダー1の厚み方向に延びるように立設されており、このピン39を介してシャッター40が接続されている。前記シャッター40は、カバーテープ4が剥離されながらキャリアテープ2が移動するときに前記電子部品収納用凹部2aの上方に進出し、この凹部2aから電子部品102が飛び出すことを阻止するためのものである。
【0046】
このシャッター40は、前記ピン39が係合する係合溝41を有する縦板42と、この縦板42の上端から水平方向に延びて前記電子部品収納用凹部2aと対向するシャッター本体43とによって構成されており、前記フレーム7にキャリアテープ2の送り方向と平行に往復動自在に支持されている。
【0047】
上記テープフィーダー1の部品取出し箇所付近の構造は、概略的に示すと図6に示すように構成されている。すなわち、テープフィーダー1の部品取出し箇所付近には、テープ本体2bとカバーテープ4とからなるキャリアテープ2を一定方向に移動可能に保持するテープ案内部151が形成されるとともに、このテープ案内部151の上方にテープ押え板152が設けられている。このテープ押え板152の前方部には、上方に開放した部品取出し部分153が形成され、その上方には、テープ繰り出し動作に応じて作動して部品取出し部分153を開閉するシャッター40(シャッター本体43)が設けられている。また、部品取出し部分153よりも後方においてテープ押え板152にスリット154が形成され、このスリット154の後方側辺部により、テープ本体2bから引き剥がされたカバーテープ4を折返し状に屈曲させて上方へ導出する折返し支持部155が形成されている。
【0048】
そして、図5(a)に示すように、前記部品取出し部分153において吸着部材116aによりテープ本体2bの部品収納部5bから電子部品102が取り出され、この取出し動作が終了すると、それに伴い、図5(b)に示すように、前記キャリアテープ送り機構3によってキャリアテープ2が所定量だけ繰り出されるとともに、上記折返し支持部155から導出されたカバーテープ4が後述するカバーテープ剥離機構5によって引き取られ、このカバーテープ剥離機構5からカバーテープ4に作用する引っ張り力でカバーテープ4がテープ本体2bから引き剥がされる。このとき、シャッター40がキャリアテープ送り機構3による駆動によってキャリアテープ2の送り方向に進み、シャッター本体43が前記部品取出し部分153を上方から覆うことにより電子部品102が飛び出すのを規制する。
【0049】
前記第2のアーム37は、後端部にカムフォロアを構成するローラ45が回転自在に取付けられており、このローラ45を介して前記駆動装置6の第1のカム21に添接している。前記ローラ45は、第1のカム21を構成するカム溝に遊嵌状態で嵌合している。
【0050】
前記第3のアーム38の下端部には、テープ送りレバー32に前記スプロケット31を連結するための可動式の爪部材46が設けられている。この爪部材46は、第3のアーム38から第2のアーム37側へ突出しかつ前記割出しプレート34の歯34aに噛み合う歯46aが形成されており、支軸47によって第3のアーム38に回動自在に支持されているとともに、図示していないばねによって前記歯46aが歯34aに噛み合う方向(図2においては反時計方向)に付勢されている。この爪部材46と、これを一方向に付勢するばねとによって、本発明でいう爪式の一方向クラッチが構成されている。
【0051】
前記バックストッパ23は、図2に示すように、前記割出しプレート34の歯34aに噛み合う爪51が一端部に設けられた第1のレバー52と、この第1のレバー52の他端部に接触する第2のレバー53と、前記第1のレバー52とフレーム7との間に弾装されてバックストッパ23を前記爪51が歯34aに噛み合う方向(図2においては反時計方向)に付勢する圧縮コイルばね54などによって構成されている。
【0052】
前記第1のレバー52は、前記スプロケット31の近傍において前記フレーム7に立設された支軸55に回動自在に支持されており、前記支軸55から下方に延びるように形成されている。この第1のレバー52の下部は、後方を指向するように形成されており、この後端部に第2のレバー53が接続されている。
【0053】
前記第2のレバー53は、前記第1のレバー52の後端部に支承される前側アーム53aと、この前側アーム53aの後端部から上方に延びる上側アーム53bとからなり、フレーム7に取付けられた支持用ブラケット56に支軸57を介して回動自在に支持されている。前記前側アーム53aと前記第1のレバー52の後端部との接続部分は、図4に示すように、前側アーム53aの前端部に設けられたピン58が第1のレバー52の後端部の上面に上方から載置する構造が採られている。前記上側アーム53bは、上端部にカムフォロアを構成するローラ59が回転自在に取付けられており、このローラ59を介して前記第3のカム24に添接するように構成されている。この実施の形態においては、このバックストッパ23と、このバックストッパ23を駆動する前記第3のカム24と、前記割出しプレート34および爪部材46などによって、本発明でいうラチェット機構60が構成されている。
【0054】
前記カバーテープ剥離機構5は、図1および図3に示すように、駆動装置6の第2のカム22によって回動させられる従動レバー61と、この従動レバー61に連結用ロッド62を介して連結された剥離用レバー63と、この剥離用レバー63と同一軸線上に設けられた第1の剥離用歯車64と、この第1の剥離用歯車64と協働してカバーテープ4を挟む第2の剥離用歯車65などによって構成されている。
【0055】
カバーテープ4は、テープフィーダー1の先端部1aに形成されたテープ導出口(図示せず)を通されるとともに、テープ導出口の後方に位置する2個のガイドローラ66,67に添接した状態で前記第1および第2の剥離用歯車64,65の間を通されている。
カバーテープ剥離機構5の前記従動レバー61は、図3に示すように、フレーム7に立設された支軸68に回動自在に支持されており、この支軸68から前方に延びる前側レバー61aと、支軸68から下方に延びる下側レバー61bとから構成されている。
【0056】
前記前側レバー61aの前端部には、前記第2のカム22に添接するカムフォロアを構成するローラ69が取付けられている。このローラ69は、前記第2のカム22を構成するカム溝に遊嵌状態で嵌合している。
前記下側レバー61bの下端部には、前記連結用ロッド62の前端部が回動自在に連結されるとともに、引張コイルばね70の前端部が接続されている。この引張コイルばね70は、他端部がフレーム7に支持されており、従動レバー61を図2おいて反時計方向に付勢している。なお、この引張コイルばね70は、これがなくてもカバーテープ剥離機構5を駆動することはできるから、装備しなくてもよい。
【0057】
前記連結用ロッド62は、テープフィーダー1の前後方向に延び、後端部に剥離用レバー63が回動自在かつ前後方向に移動自在に連結されている。
前記剥離用レバー63は、第1の剥離用歯車64の軸心部に一方向クラッチ(図示せず)を介して連結されるとともに、図1に示すように、引張コイルばね71によって同図において時計方向に付勢されている。
【0058】
前記一方向クラッチは、剥離用レバー63が図1において時計方向に回転するときに第1の剥離用歯車64に動力を伝達し、剥離用レバー63が上記とは逆方向に回るときは、前記動力の伝達を遮断し、第1の剥離用歯車64を停止した状態に保つように構成されている。この第1の剥離用歯車64と第2の剥離用歯車65とに挟まれたカバーテープ4は、第1の剥離用歯車64が図1において時計方向に回転することにより下方に引かれる。
【0059】
上述したように構成されたテープフィーダー1においては、モータ11の駆動により駆動歯車14aが図1において反時計方向に回転することによって、第1の従動歯車12(第1のカム21)と第2の従動歯車13(第2のカム22)とが時計方向に回転する。なお、駆動歯車14aや第1、第2の従動歯車12,13の回転する方向は、この実施の形態で示す方向に限定されるものではなく、カムの形状を変更することにより上記とは逆方向とすることができる。
【0060】
第1のカム21が図2に示す位置から時計方向に180°回転することにより、第1のカム21に添接するテープ送りレバー32は、同図に実線で描いた位置から二点鎖線で示す位置まで半径方向に回転する。このとき、第3のカム24の回転によってバックストッパ23の第2のレバー53が図2において実線で示す位置から二点鎖線で示す位置に回され、この回転に伴って第1のレバー52が図2において時計方向に回り、爪51が割出しプレート34の歯34aから外れる。
【0061】
このようにバックストッパ23による回転規制が解除された状態でテープ送りレバー32が反時計方向に回されることにより、テープ送りレバー32の爪部材46が割出しプレート34を押し、スプロケット31が反時計方向に回る。このようにスプロケット31が回転することにより、キャリアテープ2が1ピッチだけ送られる。また、このときには、テープ送りレバー32にピン39を介して連結されているシャッター40がキャリアテープ2とともに移動する。
【0062】
第1のカム21がさらに回転することにより、バックストッパ23が復帰動作を開始し、その爪51が割出しプレート34の歯34aに噛合した後にテープ送りレバー32が復帰動作を開始する。テープ送りレバー32が復帰動作を行うとき、言い換えればテープ送りレバー32が図2中に二点鎖線で示す位置から実線で示す位置に戻るときには、爪部材46の歯46aが割出しプレート34の歯34aを越えるために爪部材46がばねの弾発力に抗して時計方向に回る動作と、前記歯46aが歯34aを越えた後に爪部材46がばねの弾発力によって反時計方向に回る動作とを繰り返しながら爪部材46が割出しプレート34に対して移動する。また、このときには、テープ送りレバー32の復帰動作に伴ってシャッター40も初期の位置に戻るようになる。
【0063】
このように第1のカム21が1回転することによって、キャリアテープ2を1ピッチ送る送り動作が終了する。
スプロケット31によって送られたキャリアテープ2の位置は、第1の従動歯車12と支軸15との間に設けられた軸受17を支軸15に対して回転させて第1の従動歯車12の前後方向の位置を変え、テープ送りレバー32が停止する位置を変えることによって調整することができる。
【0064】
一方、前記モータ11の駆動により第2のカム22が図3に示す位置から時計方向に180°回転すると、カバーテープ剥離機構5の従動レバー61が図3において実線で示した位置から二点鎖線で示す位置に回転する。このように従動レバー61が回転することにより、連結用ロッド62が剥離用レバー63を図1において時計方向に回転させ、これに伴って第1および第2の剥離用歯車64,65が回転してカバーテープ4を下方に引っ張る(カバーテープ4をキャリアテープ2から剥離させる)。
【0065】
第2のカム22がさらに回転することにより、従動レバー61は図3中に実線で示す位置に戻る。この第2のカム22の復帰動作が行われているときは、第1の剥離用歯車64は一方向クラッチにより逆方向への回転が規制されているために、引っ張られているカバーテープ4が緩むことはない。
【0066】
このように構成されたテープフィーダー1においては、キャリアテープ2を送る方向にテープ送りレバー32が回るときは、第3のカム24の駆動によってバックストッパ23の爪51が割出しプレート34の歯34aから外れる。したがって、このテープフィーダー1において、キャリアテープ送り機構3のラチェット機構60から発生する騒音は、テープ送りレバー32がテープ送り方向とは逆方向に回るときに爪部材46の歯46aが割出しプレート34の歯34aを乗り越えることにより生じる打音だけになる。
【0067】
このため、この実施の形態によるテープフィーダー1からキャリアテープ送り時に発生する騒音は、2つの一方向クラッチからそれぞれ打音が発生する従来のテープフィーダーの騒音に較べて小さくなる。また、この実施の形態によるテープフィーダー1は、キャリアテープ2を送る方向にテープ送りレバー32が回るときにラチェット機構60から振動が発生することはないから、このときにキャリアテープ2の電子部品収納用凹部から電子部品102が飛び出すこともない。
【0068】
この実施の形態によるテープフィーダー1は、バックストッパ23を駆動する第3のカム24と、キャリアテープ送り機構3を駆動する第1のカム21とが第1の従動歯車12に設けられ、これらが一つのモータ11によって駆動される構成が採られている。このため、このテープフィーダー1は、キャリアテープ送り機構3とバックストッパ23とをそれぞれ専用のモータによって駆動するものに較べてコンパクトに形成することができた。
【0069】
この実施の形態による表面実装機100は、キャリアテープ2の電子部品収納用凹部2aから電子部品102が飛び出すことがないテープフィーダーを装備しているから、電子部品102の供給が円滑に行われ、高い実装効率が得られる。
【0070】
この実施の形態によるテープフィdーダー1においては、キャリアテープ2を送るためのキャリアテープ送り機構3と、キャリアテープ2からカバーテープ4を剥がすためのカバーテープ剥離機構5とがテープフィーダーの前後方向に並べられ、これら両機構の間に、前記両機構を駆動するための第1の従動歯車12および第1のカム21と、駆動歯車14、第2の従動歯車13および第2のカム22などがテープフィーダー1の前後方向に並ぶように設けられている。このため、この実施の形態によるテープフィーダー1は、幅が狭くなるように形成することができた。この結果、この実施の形態で示した表面実装機100においては、従来の表面実装機に較べて多くのテープフィーダーを搭載でき、多くの種類の電子部品102の実装が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明に係るテープフィーダーの要部を示す側面図である。
【図2】テープフィーダーの先端部を拡大して示す側面図である。
【図3】第2のカムと第2の従動部材との接続部分の構成を示す側面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線断面図である。
【図5】テープフィーダーの部品取出し箇所付近の構造を示す断面図である。
【図6】本発明に係るテープフィーダーを装備した表面実装機の平面図である。
【図7】制御系の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0072】
1…テープフィーダー、2…キャリアテープ、3…キャリアテープ送り機構、4…カバーテープ、5…カバーテープ剥離機構、6…駆動装置、7…フレーム、11…モータ、12…第1の従動歯車、13…第2の従動歯車、14a…駆動歯車、21…第1のカム、22…第2のカム、23…バックストッパ、24…第3のカム、31…スプロケット、32…テープ送りレバー、52…第1のレバー、53…第2のレバー、60…ラチェット機構、100…表面実装機、102…電子部品。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を収納したキャリアテープを送るスプロケットと、
このスプロケットにラチェット機構を介して連結され、前記スプロケットをテープ送り方向に間欠的に回転させるテープ送りレバーとを備えたテープフィーダーにおいて、
前記ラチェット機構は、
前記スプロケットと一体に回転する歯車と、
この歯車の歯に噛合する爪部材を有し、テープ送りレバーがテープ送り方向に回転するときのみに動力を伝達する爪式の一方向クラッチと、
電動モータの駆動によって回転するバックストッパ用カムと、
このバックストッパ用カムに添接するカムフォロアを有するとともに、前記歯車の歯に噛合する爪を有し、テープ送りレバーがテープ送り方向に回転する状態において前記爪と歯車との噛み合いを外し、テープ送りレバーがテープ送り方向とは逆方向に回転する状態においては前記爪を歯車に噛合させるバックストッパとを備えていることを特徴とするテープフィーダー。
【請求項2】
請求項1記載のテープフィーダーにおいて、
バックストッパは、
爪が一端部に形成され、テープフィーダー本体に回動自在に支持された第1のレバーと、
この第1のレバーを前記爪が歯車に噛み合う方向に付勢するばねと、
バックストッパ用カムに添接するカムフォロアが一端部に設けられ、バックストッパ用カムによる駆動により他端部が前記第1のレバーを前記ばねの弾発力に抗して押圧する第2のレバーとから構成され、
前記バックストッパ用カムと同一軸線上に位置しかつバックストッパ用カムとともにモータの駆動によって回転するテープ送り用カムを備え、
テープ送りレバーは、前記テープ送り用カムに添接するカムフォロアを備え、テープ送り用カムによって駆動されるテープフィーダー。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のテープフィーダーを部品供給部に搭載した表面実装機であって、
テープフィーダーから電子部品を吸着し、プリント配線板上に移動実装する電子部品移載装置と、
前記電子部品移載装置がテープフィーダーから電子部品を吸着した後、キャリアテープ送り用スプロケットがキャリアテープを送るよう、前記スプロケット駆動用の電動モータを駆動させる制御装置とを備えたことを特徴とする表面実装機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−158145(P2007−158145A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−353090(P2005−353090)
【出願日】平成17年12月7日(2005.12.7)
【出願人】(500220186)アイパルス株式会社 (86)
【Fターム(参考)】