説明

ディジタルX線検出器

【課題】軽量でありながら耐久性があり、機械的に剛性で頑丈であり、通常動作時に遭遇する静荷重及び動荷重に耐えるようなX線検出器を提供する。また、強い衝撃又は患者の荷重による損傷から撮像パネルを保護するように、軽量でありながら機械的に剛性で頑丈である撮像パネル用支持材を提供する。
【解決手段】イメージング・システム(10)に用いられるX線検出器(60)を提供する。X線検出器(60)は、X線(22)の受光に応答して電気信号を出力するように構成されている検出器サブシステム(68)を含んでいる。検出器サブシステム(68)は、撮像パネル(72)、支持層(78)、及び撮像パネル(72)と支持層(78)との間に配設された低密度心材(76)を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的には、ディジタルX線検出器に関し、さらに具体的には、ディジタルX線検出器用の一体型パネル支持材を有するX線検出器パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージング・システムは、医療分野でも医療以外の分野でも様々な応用に用いられる。例えば、医用イメージング・システムには、一般的な放射線システム、マンモグラフィ・システム、X線Cアーム・システム、トモシンセシス・システム、及び計算機式断層写真法(CT)イメージング・システム等がある。これら様々なイメージング・システムはそれぞれのトポロジー的形態が異なっており、かかるイメージング・システムを用いて患者の画像又はビューを作成して、患者を透過した放射線(例えばX線)の減弱に基づいて臨床的診断を下す。代替的には、イメージング・システムを、産業用品質管理、又は旅客の手荷物、小荷物及び/若しくは大貨物の保安スクリーニングのような医用以外の応用に用いることもできる。かかる応用では、取得されたデータ及び/又は形成された画像は、容積又は容積の部分(例えばスライス)を表わし、かかるデータ及び/又は画像を用いて、目視検査では隠されているようなスクリーニング実行者にとって関心のある物体、形状又は不規則性を検出することができる。
【0003】
典型的には、X線イメージング・システムは、医用でも医用以外でも、X線管を用いて、撮像工程に用いられるX線を発生する。発生されたX線は撮像対象を透過し、ここで対象の内部の構造及び組成に基づいて吸収され又は減弱されて、異なる強度のX線ビームのマトリクス又はプロファイルを生成する。減弱したX線は、入射したX線エネルギを画像再構成に利用可能な形態へ変換するように設計されているX線検出器に入射する。このようにして、減弱したX線のX線プロファイルは、X線検出器によって感知されて記録される。典型的には、X線検出器はフィルム・スクリーン技術、計算機式ラジオグラフィ(CR)技術又はディジタル・ラジオグラフィ(DR)技術に基づくものとなっている。フィルム・スクリーン方式の検出器では、X線画像は、X線曝射の後に感光性フィルムを化学現像することにより形成される。CR検出器では、蓄光性蛍光体イメージング・プレートがラジオグラフィ画像を捉える。次いで、プレートをレーザ画像読み取り器へ移し、蛍光体から潜像を「解放」して、ディジタル化画像を作成する。DR検出器では、シンチレート性層がX線を吸収し、続いて発光した後に、シリコン光検出器の二次元(2D)フラット・パネル・アレイによって検出される。シリコン光検出器での光吸収によって電荷が発生する。制御システムが、X線検出器に蓄積された電荷を電子的に読み出し、読み出した電荷を用いてディジタル化X線可視画像を形成する。
【0004】
典型的には、シリコン光検出器の2D(二次元)フラット・パネル・アレイは、薄く壊れ易いガラス基材の上に作製される。この構成要素はX線検出器パネル又は撮像パネルとして公知である。撮像パネルは壊れ易いので、利用時には何らかの形式のパネル支持材によって機械的に支持されなければならない。このパネル支持材は、ガラス・パネルの破砕を引き起こし得るような動荷重事象又は静荷重事象の発生時に、ガラス基材が過度の屈曲を被るのを防ぐ。パネル支持材はまた、検出器パッケージの全体に剛性及び硬質性を与える。加えて、撮像パネルを保護する外部ハウジング又は外部筐体(エンクロージャ)を設けてもよい。この外部筐体の一部は一般的には、入射したX線放射が撮像パネルに容易に到達することを許すX線減弱特性の低い材料で構成される。
【特許文献1】特開2005−000370号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
典型的には、これらのパネル支持材及び外部保護筐体は、外部ハウジングの内部に位置するフラット・パネル基材及び付設の読み出し電子回路に対して高度の機械的保護を提供するようにマグネシウムのような重機械加工された金属で構成される。このように、従来構成のX線検出器は、比較的重く厚いX線検出器となる。このことは特に、薄型で軽量のアセンブリが望まれる可搬型X線検出器の設計では問題となる。しかしながら、敏感で壊れ易い撮像用構成要素及び読み出し電子回路を保護するためには、相対的に厚く重いパネル支持材及び外部筐体が必要とされる。というのは、これらの可搬型検出器は典型的には、落とされたり、硬質の物体にぶつけられたり、患者の荷重を受ける例えば撮像されている患者の直下に配置されたりし得る環境で用いられるからである。例えば、硬質の外部筐体は、読み出し電子回路が重荷重を受けたときに読み出し電子回路が撮像用構成要素に圧迫されることを防ぐ。
【0006】
従って、軽量でありながら耐久性があり、機械的に剛性で頑丈であり、通常動作時に遭遇する静荷重及び動荷重に耐えるようなX線検出器を提供することが望ましい。また、強い衝撃又は患者の荷重による損傷から撮像パネルを保護するように、軽量でありながら機械的に剛性で頑丈である撮像パネル用支持材を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
簡潔に述べると、本発明の手法の一観点では、X線検出器を提供する。X線検出器は、X線の受光に応答して電気信号を出力するように構成されている検出器サブシステムを含んでいる。検出器サブシステムは、撮像パネル、支持層、及び撮像パネルと支持層との間に配設された低密度心材(コア)を含んでいる。
【0008】
本発明の手法のもう一つの観点では、X線検出器を提供する。X線検出器は、X線の受光に応答して電気信号を出力するように構成されている検出器サブシステムを含んでいる。検出器サブシステムは、二次元フラット・パネル基材を含む撮像パネルを含んでいる。検出器サブシステムはさらに、二次元フラット・パネル基材と支持層との間に介設されるように支持層の上に配設されて二次元フラット・パネル基材に接着されている低密度心材を含んでいる。
【0009】
本発明の手法のさらにもう一つの観点では、X線検出器を提供する。X線検出器は、X線の受光に応答して電気信号を出力するように構成されている検出器サブシステムを含んでいる。検出器サブシステムは、二次元フラット・パネル基材を有する一体型撮像パネル及びパネル支持材を含んでおり、二次元フラット・パネル基材は、二次元フラット・パネル基材と支持層との間に介設されるように支持層の上に配設された低密度心材に接着されている。
【0010】
本発明の手法のさらにもう一つの観点では、X線検出器を製造する方法を提供する。この方法は、支持層の上に配設された低密度心材の上に撮像パネルを接着することにより一体型パネル支持材付き撮像パネルを作製するステップと、X線の受光に応答して電気信号を出力するように構成された検出器サブシステムを組み立てるステップとを提供する。検出器サブシステムは、撮像パネル及び付設の電子回路を含んでいる。方法はまた、検出器サブシステムを筐体の内部に配設するステップを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のこれらの特徴、観点及び利点、並びに他の特徴、観点及び利点は、添付図面を参照して以下の詳細な説明を読解するとさらに十分に理解されよう。図面全体を通して、類似の参照符号は類似の部材を表わす。
【0012】
本発明の手法は一般的には、可搬型ディジタルX線検出器に関するものである。一般的には、これらの検出器は、医用撮像、産業用撮像、及び手荷物又は小荷物スクリーニングのような多様なイメージング・システムに用いられ得る。ここでの議論は医用撮像の環境での例を掲げるが、当業者は、産業用撮像、保安スクリーニング、及び/又は手荷物若しくは小荷物検査のような他の環境でのこれらの検出器の応用も、本発明の手法の範囲内に十分に含まれることを容易に認められよう。
【0013】
本発明は、可動式X線イメージング・システムと共に用いられるディジタル・フラット・パネル型固体間接検出式可搬型X線検出器に関して説明される。しかしながら、本発明は、直接検出式ディジタル検出器を含めた他の形式のX線検出器でも同等に適用可能である。加えて、本発明を静止型又は固定型の室内用X線イメージング・システムと共に用いてもよい。さらに、本出願は、「被検体」、「被撮像体」及び「撮像対象」等を参照している。これらの用語は相互に排他的である訳ではなく、このようなものとして、これらの用語の使用は互換的であり、特許請求の範囲を限定しないものとする。
【0014】
ここで図1には、可搬型X線検出器を用いた例示的な可動式X線イメージング・システム10が図示されている。図示の実施形態では、可動式X線イメージング・システム10は、X線源12のような放射線源12を含んでおり、X線源12は、水平アーム14の一端に装着され又は他の場合には固定されている。アーム14は、X線源12が、特定の関心領域の照射を最適化するような態様で、患者テーブル又は寝台17に横臥している被検体16の上方で可変的に配置されることを可能にしている。X線源12は典型的には、支柱18に遊動環(ジンバル)形式の構成(図示されていない)を介して装着されている。この観点では、X線源12は、被検体16のX線曝射を行なうために、可動式X線ユニット台20での休止位置又は停止位置から被検体16の上方の適当な位置まで垂直に回転することができる。支柱18の回転運動は典型的には、X線源12に電力を供給するのに用いられる高電圧ケーブル(図示されていない)の絡まりを防ぐために360°以下の値に制限されている。ケーブルは、台20の商用電源(図示されていない)又はバッテリ(図示されていない)に接続されて、X線源12、及びシステム10のその他電子回路に給電することができる。
【0015】
X線源12は、放射線のファン・ビーム22を撮像したい被検体16に向かって投射する。当業者は、例示的なX線イメージング・システム10を用いて、解剖学的被検体、並びに手荷物及び小荷物等を非侵襲的に検査し得ることを認められよう。被検体16の下方に載置されている可搬型X線検出器24が、減弱した放射線を取得して、検出器出力信号を発生する。次いで、検出器出力信号を有線リンク又は無線リンク26を介して可動式イメージング・システム10に伝達することができる。当業者は、システム10が、被撮像体16から撮影される画像の表示を行なう表示ユニット(図示されていない)を装備し得るか又はかかる表示ユニットに接続可能であることを認められよう。
【0016】
図1のX線イメージング・システム10の模式図を図2に示す。上述のように、システム10は、焦点スポット28から軸30に沿って撮像したい被検体16に向かって放射線のファン・ビーム22を投射するように設計されているX線源12を含んでいる。放射線22は被検体16を透過し、被検体16が減弱を与えて、結果として得られる放射線の減弱した部分が検出器アレイ24に入射する。尚、X線ビーム22の部分は、患者16の境界を越えて延在することができ、患者16によって減弱されずに検出器アレイ24に衝突し得ることを特記しておく。本書で議論する実施形態では、フラット・パネル型ディジタル検出器を用いて、被検体16を透過した又は被検体16の周りを通過した放射線22の強度を検出して、検出された放射線に応答して検出器出力信号を発生することができる。コリメータ32が、X線源12に隣接して配置され得る。コリメータは典型的には、患者のような被検体16が配置されている領域を通過するX線ファン・ビーム22の寸法及び形状を画定し、従って照射範囲を制御することができる。
【0017】
ディジタル検出器24は一般的には、複数の検出器素子によって形成されており、これらの検出器素子が、被検体16を透過した又は被検体16の周りを通過したX線22を検出する。例えば、検出器24は、二次元アレイとして配列された検出器素子の多数の横列及び/又は縦列を含み得る。各々の検出器素子は、X線束によって衝突されると、検出器24の個々の検出器素子の位置において吸収されたX線束に比例した電気信号を発生する。これらの信号を取得して処理して、被検体の内部の特徴の画像を再構成する。このことについては後に改めて説明する。
【0018】
放射線源12はシステム制御器34によって制御され、システム制御器34は撮像系列についての電力、焦点スポット位置及び制御信号等を供給する。さらに、検出器24もシステム制御器34に結合されており、システム制御器34は検出器24において発生される信号の取得を制御する。システム制御器34はまた、ダイナミック・レンジの初期調節、及びディジタル画像データのインタリーブ処理等のような様々な信号処理作用及びフィルタ処理作用を実行することができる。一般的には、システム制御器34は、イメージング・システム10の動作を指令して、検査プロトコルを実行させると共に、取得されたデータを処理させる。ここでの環境では、システム制御器34はまた、典型的には汎用型又は特定応用向けのディジタル・コンピュータを基本要素とする信号処理サーキットリ、及び付設のメモリ・サーキットリを含んでいてもよい。付設のメモリ・サーキットリは、コンピュータによって実行されるプログラム及びルーチン、構成パラメータ、並びに画像データ等を記憶することができる。例えば、付設のメモリ・サーキットリは、検出器出力信号から画像を再構成するためのプログラム又はルーチンを記憶することができる。
【0019】
図2に示す実施形態では、システム制御器34は、モータ制御器38を介して運動サブシステム36の移動を制御することができる。図示のイメージング・システム10では、運動サブシステム36はX線源12、コリメータ32及び/又は検出器24を患者16に関して1又は複数の空間内方向に移動させることができる。尚、運動サブシステム36は、Cアーム又は他の可動式アームのように、線源12及び/又は検出器24を配設することのできる支持構造を含み得ることを特記しておく。運動サブシステム36はさらに、患者16の特定の区域の画像を形成するために、患者16、又はさらに明確に述べると患者テーブル17が線源12及び検出器24に関して変位することを可能にすることができる。
【0020】
当業者には認められるように、放射線の線源12は、システム制御器34の内部に配設されている放射線制御器40によって制御され得る。放射線制御器40は、放射線源12に電力信号及びタイミング信号を供給するように構成され得る。加えて、放射線制御器40は、線源12が個別の電子放出子を含む分散型線源である場合に、焦点スポット位置を与える、例えば放出点作動を可能にするように構成されていてもよい。
【0021】
さらに、システム制御器34は、データ取得サーキットリ42を含み得る。この実施形態の例では、検出器24はシステム制御器34に結合されており、さらに具体的にはデータ取得サーキットリ42に結合されている。データ取得サーキットリ42は、検出器24の読み出し電子回路によって収集されたデータを受け取る。具体的には、データ取得サーキットリ42は典型的には、サンプリングされたアナログ信号を検出器24から受け取って、これらのデータをディジタル信号へ変換して、画像再構成器44及び/又はコンピュータ46によって後に行なわれる処理に供する。
【0022】
コンピュータ又はプロセッサ46は典型的には、システム制御器34に結合されており、マイクロプロセッサ、ディジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、並びに論理演算及び処理演算を実行するように設計された他の装置を含み得る。データ取得サーキットリ42によって収集されたデータは、画像再構成器44及び/又はコンピュータ46に伝送されて、後に行なわれる処理及び再構成に供することができる。例えば、検出器24から収集されたデータにデータ取得サーキットリ42、画像再構成器44、及び/又はコンピュータ46において前処理及び較正を施して、走査対象の減弱係数の線積分を表わすようにデータを調整することができる。次いで、処理済みのデータを並べ替え、フィルタ補正して逆投影し、被走査域の画像を形成することができる。ここでの観点では典型的なフィルタ補正逆投影再構成アルゴリズムについて説明しているが、統計学的な再構成アプローチを含め任意の適当な再構成アルゴリズムを用いてよいことを特記しておく。一旦、再構成されたら、イメージング・システム10によって形成された画像は、患者16の体内の関心領域を明らかにするものとなり、かかる画像を用いて診断及び評価等を行なうことができる。
【0023】
コンピュータ46は、コンピュータ46によって処理されたデータ又はコンピュータ46によって処理されるべきデータを記憶することのできるメモリ48を含むことができ、又はかかるメモリ48と交信することができる。かかる例示的なシステム10によって、所望の量のデータ及び/又はコードを記憶することが可能な任意の形式のコンピュータ・アクセス可能なメモリ装置を用いてよいことを理解されたい。さらに、メモリ48は、磁気的装置又は光学的装置のような類似の形式又は異なる形式の1又は複数のメモリ装置を含んでいてよく、かかるメモリ装置はシステム10に対してローカル及び/又はリモートに位置していてよい。メモリ48は、データ、処理パラメータ、及び/又は再構成工程を実行する1若しくは複数のルーチンを含むコンピュータ・プログラムを記憶することができる。さらに、メモリ48は、取得されたデータの記憶を容易にするようにシステム制御器34に直接結合されていてもよい。
【0024】
コンピュータ46はまた、システム制御器34によって可能にされる各特徴すなわち走査動作及びデータ取得を制御するように構成されることができる。さらに、コンピュータ46は、キーボード及び他の入力装置を装備し得る操作者ワークステーション50を介して操作者から指令及び走査用パラメータを受け取るように構成され得る。これにより、操作者は、操作者ワークステーション50を介してシステム10を制御することができる。このようにして、操作者は、再構成画像、及び操作者ワークステーション50からのシステムに関連するその他データを観察したり、撮像を開始したりすることができる。
【0025】
操作者ワークステーション50に結合されている表示器52を利用して、再構成画像を観察することができる。加えて、走査画像は、操作者ワークステーション50に結合されたプリンタ54によって印刷されてもよい。表示器52及びプリンタ54はまた、コンピュータ46に直接接続されてもよいし、又は操作者ワークステーション50を介して接続されてもよい。さらに、操作者ワークステーション50は、画像保管通信システム(PACS)56に結合されていてもよい。尚、PACS56は、放射線科情報システム(RIS)、病院情報システム(HIS)のような遠隔システム58、又は内部網若しくは外部網に結合されていてもよく、異なる位置にいる第三者が画像データへのアクセスを獲得し得るようにしていることを特記しておく。
【0026】
1又は複数の操作者ワークステーション50をシステムにリンクして、システム・パラメータを出力する、検査を依頼する、及び画像を観察する等を行なってもよい。一般的には、システム内に供給されている表示器、プリンタ、ワークステーション及び同様の装置は、データ取得構成要素に対してローカルに位置していてもよいし、或いはインターネット及び仮想私設網等のような1又は複数の構成可変型網を介して画像取得システムにリンクされて、同じ施設内若しくは病院内の他の場所又は全く異なる場所等のようにこれらの構成要素に対してリモートに位置していてもよい。
【0027】
例示的なイメージング・システム10、及び放射線検出に基づく他のイメージング・システムは、フラット・パネル型ディジタルX線検出器のような検出器24を用いている。かかる例示的なフラット・パネル型ディジタルX線検出器60の遠近図を図3に掲げる。この例示的なフラット・パネル型ディジタルX線検出器60は、入射したX線の受光に応答して電気信号を発生する検出器サブシステム(図示されていない)を含んでいる。本発明の手法の各観点によれば、保護ハウジング62が、検出器サブシステムに対する外部筐体を提供しており、壊れ易い検出器構成要素を外部荷重又は衝撃を受けたときの損傷から保護するようにしている。一実施形態では、保護筐体62は単一個構成の連続的構造体であってよく、実質的に如何なる断続性も存在しないものとすることができる。例えば、単一個構成の保護筐体は、4面〜5面の構造を、検出器サブシステムの挿入を可能にする少なくとも一つの開口を有するスリーブ状構成としたものであってよい。尚、単一個構成のスリーブの個々の面又は端辺は必ずしも平坦でなくてよく、丸みを帯びている、彎曲している、カーブが付いている、又は検出器の頑丈さ及び使い易さを高めるように整形されているのいずれであってもよいことを特記しておく。代替的には、保護筐体62は多数個構成のアセンブリであってもよい。例えば、一実施形態では、保護筐体62は2個〜3個の部品から成る二つ折り式外部カバーであってよい。保護筐体62は、金属、合金、プラスチック、複合材料、低密度心材と組み合わせた複合材料、又はこれらの組み合わせのような材料で形成され得る。例えば、一実施形態では、保護筐体62は、上下を複合材シートに接着したABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)フレームで形成されていてよい。また、一実施形態では、保護筐体62は、炭素繊維強化プラスチック材料、又はフォーム・コアと組み合わせた炭素繊維強化プラスチック材料のような軽量で耐久性の高い複合材料で形成され得る。加えて、当業者には認められるように、保護筐体62は、外部荷重を受けたときの撓みを最小限にするように実質的に硬質となるように設計されてもよい。
【0028】
幾つかの実施形態では、保護筐体62のそれぞれの隅角(コーナー)、端辺(エッジ)、又はそれぞれの端辺の一部に、1又は複数の隅角キャップ又は端辺キャップ64を設けてもよい。尚、1又は複数の隅角キャップ又は端辺キャップ64は、ナイロン、ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)、デルリン、又はポリカーボネートのような耐衝撃性エネルギ吸収材料で形成され得ることを特記しておく。UHMWポリエチレンは、分子量が一般に約3,100,000〜約6,000,000にわたる線状ポリマーである。さらに、把手66が保護筐体62に機械的に結合されて、検出器60の可搬性を支援していてもよい。この把手は、保護筐体62に取り付けられる別個の構成要素であってもよい。この場合にも、把手66は高分子量ポリエチレンのような耐衝撃性エネルギ吸収材料で形成され得ることを特記しておく。代替的には、当業者には認められるように、幾つかの実施形態では、把手66は保護筐体62の連続的な延長を成していてもよい。換言すると、把手66を保護筐体と一体形成して、これにより把手66と保護筐体62との間の機械的な取り付け点をなくす又は最小限にすることができる。かかる実施形態において、着脱自在の端辺キャップを設けて、検出器サブシステムの保護筐体62への挿入を可能にしてもよい。
【0029】
図示のように、検出器24は、固定されたコード(tether)を用いずに構築され得る。代替的には、利用時に検出器読み出し電子回路をスキャナのデータ取得システムに接続するのに用いられるコード(図示されていない)に検出器を接続してもよい。利用時以外には、検出器をコードから容易に取り外してイメージング・システムから離隔した場所に保管することができる。このようなものとして、検出器を互いから離隔した多数の走査ステーションへ及び走査ステーションから輸送することができる。このことは、救急室及び他の傷病者優先処置施設で特に有利である。当業者には認められるように、検出器の可搬性及び取り外し易さは、図1に示すもののような可動式X線イメージング・システムの可動性をさらに高める。
【0030】
図4は、開口70を介して保護筐体62の内部に配設される可搬型フラット・パネル型ディジタルX線検出器60の検出器サブシステム68を示す。本発明の手法の各観点では、検出器サブシステム68は、一体型パネル支持材を有する撮像パネル72を含んでいる。当業者には認められるように、検出器サブシステム68は、付設の読み出し電子回路74をさらに含んでいる。撮像パネル72は一般的には、入射したX線を可視光へ変換するシンチレータ層を含んでいる。シンチレータ層は、ヨウ化セシウム(CsI)又は他のシンチレート性材料から作製されることができ、吸収されたX線のエネルギ及び量に比例した光を放出するように設計されている。このようなものとして、光放出は、相対的に多くのX線が受光されたか又は受光されたX線のエネルギ・レベルが相対的に高かったかのいずれかのシンチレータ層の領域では大きくなる。被検体の組成によって、X線源によって投射されたX線が様々な程度まで減弱するので、シンチレータ層に入射するX線のエネルギ・レベル及び量はシンチレータ層にわたって一様とはならない。この光放出の変動を用いて、再構成画像にコントラストを生成する。
【0031】
シンチレータ層によって放出された光は、2Dフラット・パネル基材の上の感光性層によって検出される。当業者には認められるように、一実施形態では、2Dフラット・パネル基材はガラス基材であってよい。感光性層は、感光素子又は検出器素子のアレイを含んでおり、各々の検出器素子によって吸収された入射光の量に比例した電荷を蓄積する。一般的には、各々の検出器素子が、感光性領域と、当該検出器素子からの電荷の蓄積及び出力を制御する電子回路で構成される領域とを有する。感光性領域は典型的には、フォトダイオードで構成されており、フォトダイオードは光を吸収し、続いて電荷を発生して蓄積する。曝射の後に、各々の検出器素子の電荷を論理制御型電子回路74を用いて読み出す。
【0032】
各々の検出器素子は一般的には、トランジスタ方式のスイッチを用いて制御される。この観点では、トランジスタのソースがフォトダイオードに接続され、トランジスタのドレインが読み出し線に接続され、トランジスタのゲートが検出器60の電子回路76に配設されている走査制御インタフェイスに接続される。負電圧がゲートに印加されると、スイッチがオフ状態に駆動され、これによりソースとドレインとの間の導通を妨げる。反対に、正電圧がゲートに印加されると、スイッチがオンになり、これによりフォトダイオードに蓄積されている電荷がソースからドレインへ、また読み出し線へ通される。検出器アレイの各々の検出器素子は、それぞれのトランジスタによって構築されて、後述と整合する態様で制御される。
【0033】
明確に述べると、X線への曝射時には、負電圧が全てのゲート線に印加されて、全てのトランジスタ・スイッチがオフ状態に駆動され又はオフ状態になる。結果として、曝射時に蓄積される全ての電荷は各々の検出器素子のフォトダイオードに蓄積される。読み出し時には、正電圧が各々のゲート線に、一度に1本ずつのゲート線で相次いで印加される。すなわち、検出器は検出器素子のXYマトリクスであり、1本のゲート線をオンにすることによりこの線の全ての検出器素子を同時に読み出すように、1本の線のトランジスタのゲートの全てが共に接続される。この観点では、一度に1本のみの検出器線が読み出される。また、マルチプレクサ(図示されていない)を用いて、ラスタ方式での検出器素子の読み出しを支援してもよい。個々に各々の検出器素子を相次いで読み出すことの利点は、1個の検出器素子からの電荷が他の如何なる検出器素子も通過しないことである。次いで、各々の検出器素子の出力は出力回路(例えばディジタイザ)に入力され、この出力回路が、取得された信号を後に行なわれる画像再構成のためにピクセル毎にディジタル化する。再構成画像の各々のピクセルは、検出器アレイの単一の検出器素子に対応している。
【0034】
図5は、一体型パネル支持材を有する撮像パネルの断面図を示す。図示の実施形態では、撮像パネル72は、支持層78の上に配設され又は支持層78に接着されている低密度心材76(例えば発泡材)に接着されている。具体的には、撮像パネル72の2Dフラット・パネル基材は、接着剤80を用いて低密度心材76に接着されている。このように、撮像パネルの2Dフラット・パネル基材は、パネル支持アセンブリの一部を形成するのにも用いられる。
【0035】
一般的には、支持層78は、金属、プラスチック、複合材料、又はこれらの材料の組み合わせで形成され得る。一実施形態では、支持層78は、炭素繊維強化プラスチック材料で実質的に形成され得る。このように、一実施形態では、一体型パネル支持材を有する撮像パネル72は、撮像パネル、及びフォーム・コアと組み合わせた複合材料で実質的に形成され、軽量でありながら剛性であるアセンブリを提供するように、積層サンドイッチ構成とすることができる。複合材料をフォーム・コアと組み合わせたものからの一体型撮像パネル及びパネル支持材72の構築は、より大きい機械的剛性及び改善されたエネルギ吸収能力を提供しつつ重量を軽量化する。
【0036】
当業者には認められるように、複合材料は典型的には、強化材と母材との組み合わせである。母材の材料は典型的には、樹脂又はエポキシであって、強化材料を包囲して支持する。強化材の材料は典型的には、有機又は無機の繊維又は粒子であって、複合材母材によって共に結着する。繊維強化材については、個々の繊維の方向は、複合材の硬質性及び強度を制御するように配向され得る。さらに、複合材は、強化材の層の配向又は整列性が複合材の厚みを通して変化するような何層かの個々の層で形成されてもよい。用いられる樹脂は熱硬化性であっても熱可塑性であってもよい。構成は、積層型構成(強化材の層のみを含む)であってもよいし、サンドイッチ型構成(二組の強化材の層の間に低密度心材が挿入されている)であってもよい。低密度心材によって付加的な軽量化を得ることができ、またこの低密度心材が、エネルギ吸収能力を強化する金属製又は非金属製のピンを有していてもよい。また、複合材の層に、異なる形態(粒子、繊維、織布、薄い箔等)にある多数の材料(カーボン、ケブラー(Kevlar)、アルミニウム箔等)を用いてもよい。一実施形態では、可搬型X線検出器60用の複合材料は、フォーム・コアとの層状構造を成す炭素繊維又はエポキシ樹脂から構成され得る。
【0037】
当業者には認められるように、サンドイッチ型構造の複合体は、薄く且つ剛性の2層の強化層(表皮)を、軽量で且つ厚い心材(低密度心材)に付着させることにより作製される特殊な種別の複合材料である。心材の材料は通常は低強度材料であるが、厚みが大きいため、サンドイッチ型複合体に全体的な低密度と共に高い曲げ剛性を与える。サンドイッチ型構造の複合体の機械的特性は、心材及び外側強化層の厚み及び組成を変化させることにより制御され得る。低密度心材は質量密度が極めて低いため、アセンブリ全体の重量には殆ど寄与しない。対照的に、炭素繊維強化プラスチック材料の強化層は、剛性を提供する一方でパネル支持構造に重量を付加する。低密度心材は、低密度硬質フォーム、低密度硬質シート及び/又は低密度半硬質シートを含み得る。尚、低密度硬質/半硬質シートは、シートの大部分を除去することにより低密度が達成されているような材料の連続的なシートから形成され得ることを特記しておく。当業者には認められるように、低密度心材の材料は、約0.01グラム/立方センチメートル〜約0.1グラム/立方センチメートルの範囲の密度を有する任意の硬質/半硬質材料を含み得る。典型的な心材材料は、ROHACELL(商標)のような硬質低密度フォーム又はHEXCELL(商標)のような低密度ハニカム材料である。加えて、低密度心材は、軽量という利点を著しく損なうことなく硬質性及び剛性を高めるように、一体型の固体硬質支持構造を有し得る。例えば、幾つかの実施形態では、硬質支持フレーム/部材を低密度心材の端辺に沿って且つ/又は低密度心材の内部に配設することができる。上で議論したように、本発明の手法では、サンドイッチ型構造の剛性の表皮の一方が2Dフラット・パネル基材(ガラス基材)に置き換えられている。このアプローチによって、一体型撮像パネル及びパネル支持構造を軽量化しつつ曲げ剛性を保つ。
【0038】
図6には、本発明の手法の各観点による可搬型フラット・パネル型ディジタルX線検出器60の断面図が示されている。図示のように、本発明の手法の各観点に従って、圧縮自在の材料の1又は複数の層82を保護筐体62の内面の1又は複数の部分に配設することができ、検出器サブシステム68が保護筐体62の内部に遊動して(自由に浮動する)外部保護筐体62に堅固でなく装着されるように検出器サブシステム68を固定する。当業者には認められるように、一実施形態では、圧縮自在の材料は、ゴム、フォーム、エラストマー、フォーム・ラバー、又は低いX線減弱特性を一般に有する他の弾性材料のような衝撃吸収材料であってよい。
【0039】
加えて、保護筐体62は、落とされたとき又は荷重を受けたときの検出器構成要素の破断を阻止するように、バンパー、フォーム・インサート、及び衝撃吸収材料層等と共に構築されてもよい。上述のように、X線検出器は、検出器が落とされたとき又は外部荷重を受けたときに撮像パネル及び付設の電子回路のような相対的に敏感な構成要素が損傷しないように、相対的に高エネルギの衝撃、応力及び歪みに耐えるように設計されている。一実施形態では、X線検出器60は、保護筐体62の上面及び下面に密接し又は他の場合にはこれらの面の下方に配置された衝撃吸収材料の2枚の層を含む。さらに、当業者には認められるように、検出器60は、検出器構成要素同士の間に介設された衝撃吸収材料の多数の層を含んでいてもよい。
【0040】
尚、衝撃吸収材料は、データ取得に干渉しないように、放射線を減弱させないものとして設計されることを特記しておく。当業者には認められるように、衝撃吸収材料は、検出器が落とされたときに検出器に加わる衝撃及び振動を吸収し、また検出器が踏まれたり又は他の場合には荷重例えば患者の体重を掛けられたりしたときに検出器に加わる力を撓みにより逸らすように構成されている弾性材料である。弾性材料は、ゴム、フォーム、フォーム・ラバー、又は他のプラスチックであってよく、検出器に加わる応力及び歪みを撓みにより逸らして吸収するように設計される。このようなものとして、検出器が踏まれたり又は落とされたりしたときにも、検出器の内部の構成要素が破断したり又は他の場合には損傷したりすることがなくなる。当業者は、衝撃吸収材料の厚み、密度及び組成が、検出器が荷重を受けたり落とされたりしたときにも検出器構成要素に損傷を与えないような限度を画定するように可変的に選択され得ることを認められよう。
【0041】
さらに、2層の衝撃吸収層は、類似の厚みを有していても異なる厚みを有していてもよく、また類似の衝撃吸収材料で構成されていても異なる衝撃吸収材料で構成されていてもよい。例えば、上層を下層よりも吸収性で撓み易くなるように設計してよく、従って下層よりも厚く設計してもよいし、改善された吸収性及び撓み性を備えた材料で形成してもよい。一実施形態では、上層を、顕著な弾性を有するフォームで形成し、下層を、弾性が相対的に顕著でないポリウレタン、PVC又は他の材料で形成することができる。
【0042】
上で議論した様々な実施形態において説明した可搬型X線検出器は、軽量でありながら機械的に剛性で頑丈であり、低経費で改善されたエネルギ吸収能力を有する。可搬型X線検出器の構造的荷重の加わる構成要素(保護筐体及び支持層)は複合材料で作製される。複合材料は、高い機械的硬質性及び強度を提供しつつ、同時に構成を軽量化して対経費効果を高める。当業者には認められるように、用いられる複合材料の低密度は軽量化を助け、炭素繊維複合材の高い弾性率及び強度は構成を硬質化して強化することを助ける。
【0043】
当業者には認められるように、現在のX線検出器は撮像パネル及びパネル支持材を、最終的な検出器組み立て時に組み立てられる二つの別個の構造として有する。これら二つの構成要素は機械的に剛性で硬質であるが、合わせると全検出器にかなりの重量を加える。本発明の手法は、2Dフラット・パネル・ガラス基材を用いてパネル支持材の一つの部分を形成する。撮像パネル及びパネル支持材のこの一体型設計は、検出器の頑丈さを保ち又は高めつつ、同時に別個のパネル支持材を形成するための上部の強化層が最早必要とされなくなるため、全検出器の軽量化及び低経費化を提供する。加えて、この設計は、複合材又はプラスチックのいずれかによる製造を可能とし、従って重量を軽量化し、機械的靭性を高める。当業者には認められるように、複合材の構築における熱可塑性エポキシ又はゴム強化エポキシの利用によって、エネルギ吸収が高まる。
【0044】
本発明の手法のさらにもう一つの利益は、撓み時に2Dフラット・パネル基材に発生する応力の調節にある。ガラス基材における応力水準の上昇は、最終的にはガラス基材に破砕を生ずる。従って、ガラス基材の応力を最小限にすることが重要である。ガラス基材の撓み時には、底面に引張応力が生じ、上面に圧縮応力が生じる。最大圧縮応力は梁(ビーム)の最上辺縁に存在し、最大引張応力は梁の下辺縁に位置する。これら二つの対向する最大値の間の応力は線形に変化するので、間の線形経路に曲げ応力を有しない点が存在する。これらの点の軌跡が中立軸となる。パネル支持材を撮像パネルに一体化することにより、中立位置がパネル支持材に向かって移動し、従ってガラス基材での最大引張応力を低減し、延いてはアセンブリの機械的頑丈さを高める。
【0045】
さらに、上で議論した様々な実施形態において説明した可搬型X線検出器用のパッケージ化設計は、全ての側面に衝撃吸収エラストマー・フォーム片を用いることにより、壊れ易い検出器サブシステム(撮像パネル及び読み出し電子回路)を外部保護筐体から隔離する。当業者には認められるように、検出器サブシステムを外部保護筐体から隔離すると、落としたり硬質の物体にぶつけたりすることの結果として生ずる外部衝撃及び応力から検出器サブシステムが保護される。
【0046】
発明の幾つかの特徴のみを本書で図示して説明したが、当業者には多くの改変及び変更が想到されよう。従って、特許請求の範囲は、発明の真意に含まれるような全ての改変及び変更を網羅するものと理解されたい。また、図面の符号に対応する特許請求の範囲中の符号は、単に本願発明の理解をより容易にするために用いられているものであり、本願発明の範囲を狭める意図で用いられたものではない。そして、本願の特許請求の範囲に記載した事項は、明細書に組み込まれ、明細書の記載事項の一部となる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の手法の一観点による可搬型ディジタルX線検出器を用いた例示的な可動式X線イメージング・システムを示す図である。
【図2】図1の例示的なX線イメージング・システムのブロック模式図である。
【図3】本発明の手法の一観点による可搬型フラット・パネル型ディジタルX線検出器の遠近図である。
【図4】図3の可搬型フラット・パネル型ディジタルX線検出器の開口を介して保護筐体の内部に配設されるディジタル検出器サブシステムを示す図である。
【図5】本発明の手法の一観点によるディジタル検出器サブシステムに用いられる一体型パネル支持材を有する撮像パネルの断面図である。
【図6】図3及び図4の可搬型フラット・パネル型ディジタルX線検出器の断面図である。
【符号の説明】
【0048】
10 可動式イメージング・システム
12 放射線源
14 水平アーム
16 被検体/対象
17 患者テーブル又は支持材
18 支柱
20 可動式X線ユニット台
22 X線ビーム
24 検出器
26 有線/無線リンク
28 焦点スポット
30 軸
32 コリメータ
34 システム制御器
36 運動サブシステム
38 モータ制御器
40 放射線制御器
42 データ取得サーキットリ
44 画像再構成器
46 コンピュータ
48 メモリ
50 操作者ワークステーション
52 表示器
54 プリンタ
56 PACS
58 遠隔クライアント
60 フラット・パネル型ディジタルX線検出器
62 単一個構成の保護筐体
64 端辺/隅角キャップ
66 把手
68 検出器サブシステム
70 開口
72 撮像パネル
74 読み出し電子回路
76 低密度心材(フォーム・コア)
78 支持層
80 接着剤層
82 外部筐体の内面に設けられる圧縮自在の材料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線の受光に応答して電気信号を出力するように構成されており、撮像パネル(72)、支持層(78)、及び前記撮像パネル(72)と前記支持層(78)との間に配設された低密度心材(76)を含んでいる検出器サブシステム(68)
を備えたX線検出器(60)。
【請求項2】
前記検出器サブシステム(68)は、筐体(62)の内部に配設されている、請求項1に記載のX線検出器(60)。
【請求項3】
前記支持層(78)は、金属、プラスチック、複合材料、又はこれらの組み合わせの少なくとも一つを含んでいる、請求項1に記載のX線検出器(60)。
【請求項4】
前記低密度心材(76)は、低密度硬質フォーム、低密度硬質シート、低密度半硬質シート、又はこれらの組み合わせの少なくとも一つを含んでいる、請求項1に記載のX線検出器(60)。
【請求項5】
前記撮像パネル(72)は二次元フラット・パネル基材を含んでおり、前記低密度心材(76)は、接着剤(80)を用いて前記二次元フラット・パネル基材に接着されている、請求項1に記載のX線検出器(60)。
【請求項6】
前記二次元フラット・パネル基材はガラス基材を含んでいる、請求項5に記載のX線検出器(60)。
【請求項7】
前記低密度心材(76)は、前記撮像パネル(72)と前記支持層(78)との間に介設されている、請求項1に記載のX線検出器(60)。
【請求項8】
X線の受光に応答して電気信号を出力するように構成されており、
二次元フラット・パネル基材を含む撮像パネル(72)と、
前記二次元フラット・パネル基材と支持層(78)との間に介設されるように該支持層(78)の上に配設されて前記二次元フラット・パネル基材に接着されている低密度心材(76)と
を含んでいる検出器サブシステム(68)
を備えたX線検出器(60)。
【請求項9】
X線の受光に応答して電気信号を出力するように構成されており、二次元フラット・パネル基材を有する一体型撮像パネル及びパネル支持材を含んでいる検出器サブシステム(68)であって、前記二次元フラット・パネル基材は、当該二次元フラット・パネル基材と支持層(78)との間に介設されるように該支持層(78)の上に配設された低密度心材(76)に接着されている、検出器サブシステム(68)
を備えたX線検出器(60)。
【請求項10】
支持層(78)の上に配設された低密度心材(76)の上に撮像パネル(72)を接着することにより一体型パネル支持材(78)付き撮像パネル(72)を作製するステップと、
X線の受光に応答して電気信号を出力するように構成されており、前記撮像パネル(72)及び付設の電子回路(74)を含んでいる検出器サブシステム(68)を組み立てるステップと、
前記検出器サブシステム(68)を筐体(62)の内部に配設するステップと
を備えたX線検出器(60)を製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−20099(P2009−20099A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−175186(P2008−175186)
【出願日】平成20年7月4日(2008.7.4)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】