説明

ディスク位置決め機構

【課題】 挿入された大小2種類のディスクをその大きさに応じて所定位置に簡単かつ確実にセンタリングする。
【解決手段】 ディスク挿入口と対向する位置に上方へ弾性付勢された可動トレイ4を昇降可能に配設し、この可動トレイ4の上面に小径ディスクSDを位置決めするための第1位置決め溝17と大径ディスクLDを位置決めするための第2位置決め溝18とを段違いに形成すると共に、これら第1および第2位置決め溝17,18の両外側にそれぞれ一対の第1傾斜面と一対の第2傾斜面とを形成し、両第1傾斜面を可動トレイ4の前端面から第1位置決め溝17の外周縁まで連続させ、両第2傾斜面20を可動トレイ4の前端面から第2位置決め溝18の外周縁まで連続させることにより、第1および第2傾斜面をガイド面として大小2種類のディスクDを対応する第1および第2位置決め溝17,18までスムーズに導くように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク挿入口から挿入された大小2種類のディスクをその大きさに応じて所定のプレイ位置にセンタリングするディスク位置決め機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的にCDプレーヤやDVDプレーヤには直径12cmと直径8cmの大小2種類のディスクが使用されているが、1台のプレーヤでこれら2種類のディスクを共に使用できるようにするためには、ディスク挿入口から挿入されたディスクを所定位置にセンタリングした後にチャッキングしてプレイ動作させる必要がある。その際、直径12cmの大径ディスクと直径8cmの小径ディスクとではクランプ中心からディスク外周縁までの距離が相違するため、挿入されたディスクをその大きさに応じて所定のプレイ位置にセンタリングするためのディスク位置決め機構が備えられている。
【0003】
従来より、このようなディスク位置決め機構として、ディスク案内板に大きさの異なる第1案内溝と第2案内溝とを段違いに形成し、このディスク案内板をディスク挿入口の奥側のシャーシ等に固定することにより、ディスク挿入口から挿入された大小いずれかのディスクをディスク案内板の第1または第2案内溝内に位置規制するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。ここで、第1案内溝は小径ディスクの外径とほぼ同じ溝幅に設定されており、ディスク案内板の前端面から途中まで延びる平行部と、この平行部に連続する半円状の円弧部とで構成されている。また、第2案内溝は大径ディスクの外径とほぼ同じ溝幅に設定されており、ディスク案内板の前端面から途中まで延びる平行部と、この平行部に連続する半円状の円弧部とで構成されている。さらに、第2案内溝の両端手前側から第1案内溝の平行部の途中にかけてガイド斜面が形成されており、ディスク案内板の前端面において第1案内溝の底面と第2案内溝の底面はガイド斜面によって繋がれている。
【0004】
このようなディスク位置決め機構を備えたディスクプレーヤにおいて、例えば小径ディスクをディスク挿入口からディスク案内板上に挿入すると、この小径ディスクは、第1案内溝の平行部によって幅方向の動きが規制されながら、駆動ローラからの回転力を受けて第1案内溝の円弧部まで搬送され、当該位置でクランプ中心にセンタリングされる。その際、ディスク挿入口の中央位置に対して小径ディスクが左右いずれかに片寄った位置から挿入されたとしても、小径ディスクの外周縁がガイド斜面に当接して第1案内溝の平行部へと導かれるので、最終的に小径ディスクは第1案内溝内に落ち込んで円弧部へと搬送される。また、大径ディスクをディスク挿入口からディスク案内板上に挿入すると、この大径ディスクは、第2案内溝の平行部によって幅方向の動きが規制されながら、駆動ローラからの回転力を受けて第2案内溝の円弧部まで搬送され、当該位置でクランプ中心にセンタリングされる。なお、このようにして小径ディスクまたは大径ディスクがディスク案内板の円弧部にセンタリングされると、ディスクから駆動ローラが離反してディスクの搬送が停止し、ディスクはターンテーブルとクランパとの間にチャッキングされる。
【特許文献1】特開2002−260315号公報(第3−4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した従来のディスク位置決め機構は、第1案内溝と第2案内溝が形成されたディスク案内板をディスク挿入口の奥側のシャーシ等に固定し、このディスク案内板を用いて大小2種類のディスクをその大きさに応じて所定位置にセンタリングするようにしているため、部品点数を削減して構造を簡略化できるという利点がある。しかしながら、第1案内溝および第2案内溝が、ディスク案内板の前端面から途中まで延びる平行部と、この平行部に連続する半円状の円弧部とで構成されているため、円弧部内にセンタリングされたディスクのチャッキング時に大きな外部振動が作用すると、その外部振動によってディスクが円弧部から平行部へ移動してセンタリングずれを生じる虞があり、その結果、ディスクのチャッキング不良を招来するという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、挿入された大小2種類のディスクをその大きさに応じて所定位置に簡単かつ確実にセンタリングすることができるディスク位置決め機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上方へ弾性付勢された昇降可能な可動トレイを用い、この可動トレイの上面に外径寸法を異にする小径ディスク用位置決め溝と大径ディスク用位置決め溝を上下段違いに形成すると共に、可動トレイの前端面から両位置決め溝の外周縁までそれぞれ連続する第1傾斜面と第2傾斜面を形成することとした。
【発明の効果】
【0008】
本発明のディスク位置決め機構によれば、可動トレイの前端面に形成された傾斜面をガイド面として大小2種類のディスクを対応する位置決め溝までスムーズに導くことができ、その際、可動トレイはディスクの外周縁と傾斜面との当接によって若干押し下げられ、ディスクが傾斜面を通過した時点で弾性付勢力により上方へ復帰するため、ディスクは傾斜面を乗り越えて位置決め溝内に入り込んでセンタリングされることとなる。したがって、センタリング後のチャッキング時に大きな外部振動が加わったとしても、ディスクの面内方向への動きが円弧状の位置決め溝の周壁によって規制され、ディスクのセンタリングずれを防止して確実なチャッキング動作を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、ディスク挿入口から挿入された大径ディスクまたは小径ディスクをプレイ位置にセンタリングするディスク位置決め機構において、前記ディスク挿入口と対向する位置に上方へ弾性付勢された可動トレイを昇降可能に配設し、この可動トレイの上面に外径寸法を異にする小径ディスク用位置決め溝と大径ディスク用位置決め溝とを上下段違いに形成すると共に、これら小径ディスク用位置決め溝と大径ディスク用位置決め溝の両外側にそれぞれ一対の第1傾斜面と一対の第2傾斜面とを形成し、前記両第1傾斜面を前記可動トレイの前端面から前記小径ディスク用位置決め溝の外周縁まで連続させ、前記両第2傾斜面を前記可動トレイの前端面から前記大径ディスク用位置決め溝の外周縁まで連続させる構成とした。
【0010】
このように構成されたディスク位置決め機構では、可動トレイの前端面に形成された傾斜面(第1傾斜面または第2傾斜面)をガイド面として大小2種類のディスクを対応する位置決め溝までスムーズに導くことができ、その際、可動トレイはディスクの外周縁と傾斜面との当接によって若干押し下げられ、ディスクが傾斜面を通過した時点で弾性付勢力により上方へ復帰するため、ディスクは傾斜面を乗り越えて位置決め溝内に入り込んでセンタリングされることとなる。したがって、センタリング後のチャッキング時に大きな外部振動が加わったとしても、ディスクの面内方向への動きが円弧状の位置決め溝の周壁によって規制され、ディスクのセンタリングずれを防止して確実なチャッキング動作を実現することができる。
【0011】
上記の構成において、前記ディスク挿入口と前記可動トレイの前端面との間にディスクの外周縁に当接して移動可能な一対のディスク検知部材を配置すると共に、これらディスク検知部材の移動量に応じて変位量を異にする規制部材を配設し、この規制部材の変位量に応じて前記可動トレイの下方への移動量を規制するように構成することが好ましい。このような構成を採用すると、小径ディスクの挿入時に前記規制部材によって可動トレイの下方への移動量を規制することで、小径ディスクが第1傾斜面を乗り越えて外側領域に移行することを防止できるため、小径ディスクを両第1傾斜面から小径ディスク用位置決め溝へ確実に導くことができる。
【0012】
この場合において、前記規制部材はリンク機構等を用いた回動タイプであっても良いが、前記規制部材が前後方向へ移動可能な規制スライダであり、前記ディスク検知部材の移動量に応じて前記規制スライダが前後方向への移動量を異にするように構成すると、例えば、規制スライダに前後方向に沿って深さ寸法を異にした異形孔を設けると共に、この異形孔に可動トレイの側壁に突設したピンを挿入することにより、規制スライダの前後進に伴って可動トレイの下方への動きを選択的に規制することができて好ましい。
【0013】
また、上記の構成において、前記ディスク検知部材はスライドタイプのものでも良いが、前記ディスク検知部材が回転可能な一対の検知レバーであり、これら両検知レバーの回転領域内に首振りレバーを配置すると共に、この首振りレバーを前記規制スライダに回転可能に支承し、前記両検知レバーの回転運動を前記首振りレバーの前後進動作に変換して前記規制スライダに伝達するように構成することが好ましい。このような構成を採用すると、小径ディスクと大径ディスクの直径差に応じて変化する両検知レバーの開き角度を利用して首振りレバーの前後方向への移動量を異ならせ、それに伴って規制スライダの前後方向への移動量を変化させることができる。
【0014】
この場合において、前記首振りレバーの回転中心から離れた位置に係合突部を設けると共に、この係合突部を前後方向へ案内するガイド孔の後端に幅方向へ延びるストッパ部を形成し、小径ディスクが前記ディスク挿入口の中央位置に対して片寄った状態で挿入されたとき、前記係合突部を前記ストッパ部に当接させて前記首振りレバーの回転角度を規制するように構成することが好ましい。このような構成を採用すると、片寄せ位置から挿入された小径ディスクによって一方の検知レバーが所定の開き角度まで回転したとき、それに伴って回転する首振りレバーの係合突部がストッパ部に当接して該検知レバーのそれ以上の開き角度が規制されるため、小径ディスクが誤って大径ディスク用位置決め溝側の領域に挿入されてしまうことを確実に防止できる。
【実施例】
【0015】
実施例について図面を参照して説明すると、図1は実施例に係る車載用ディスクプレーヤの要部斜視図、図2は該車載用ディスクプレーヤに備えられるガイドユニットの斜視図、図3は該ガイドユニットの分解斜視図、図4は該ガイドユニットに備えられる規制スライダの斜視図、図5は該ガイドユニットに備えられる可動トレイの平面図、図6〜図10は小径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図、図11は小径ディスクの片寄せ挿入時における該ガイドユニットの動作説明図、図12〜図17は大径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。なお、図1に示す車載用ディスクプレーヤは直径12cmと直径8cmの大小2種類のディスクDを共に使用可能であり、以下、必要に応じて直径12cmの大径ディスクに符号LDを付し、直径8cmの小径ディスクに符号SDを付すこととする。
【0016】
図1において、符号1はディスクプレーヤの外殻の一部をなす枠体であり、この枠体1の上面開放端を図示せぬカバーで蓋閉することによって箱形の外部筐体が構成されるようになっている。枠体1の前面には横長形状のディスク挿入口2が形成されており、枠体1の内部にはガイドユニット3が配設されている。このガイドユニット3には可動トレイ4やシャーシ5等で構成されるディスク位置決め機構が搭載されており、可動トレイ4の前端面はディスク挿入口2と対向している。
【0017】
シャーシ5は枠体1の内底面に図示しないオイルダンパやコイルばねを介して弾性支持されていると共に、ロック機構(図示せず)により枠体1に対してロック/ロック解除されるようになっている。このシャーシ5には光ピックアップ6やターンテーブル7等が搭載されている。また、ターンテーブル7の真上には図示せぬクランパが配設されており、このクランパは前記カバーに支持されている。図2と図3に示すように、シャーシ5の左右両側壁には上下方向へ延びる一対の長孔5a,5bがそれぞれ穿設されており、シャーシ5の手前側中央部はディスク挿入口2に向かって突出している。この突出部分には略T字状のガイド孔8が穿設されており、このガイド孔8はシャーシ5の前後方向(ディスクDの挿排方向)へ延びるガイド部8aと、このガイド8aの後端から左右両側へ円弧状に延びる一対のストッパ部8bとを有している。また、シャーシ5の手前側には一対の検知レバー(検知部材)9が回転可能に支持されており、これら検知レバー9の先端にそれぞれ検知ピン9aが植設されている。両検知レバー9は図示せぬスプリングの弾性力によって互いの検知ピン9aが近づく方向へ付勢されており、かつ、両検知ピン9aの間隔は小径ディスクSDの直径よりも狭く設定されているので、ディスク挿入口2から大径ディスクLDまたは小径ディスクSDのいずれかが挿入されると、両検知ピン9aはこれらディスクD(LD,SD)の外周縁に当接して外側へ押し拡げられ、それに伴って両検知レバー9が回転するようになっている。そして、このように検知ピン9aおよび検知レバー9が回転し始めると、図示せぬスイッチが作動してディスクDの挿入を検知できるようになっている。
【0018】
また、シャーシ5の手前側には復帰ばね21によって後方へ付勢された規制スライダ(規制部材)10が前後進可能に配置されており、両検知レバー9の後端部は規制スライダ10によって覆われている。規制スライダ10の中央部には連結孔10aが形成されており、規制スライダ10の左右両側に折り曲げられた起立壁には異形孔11が形成されている。図4に示すように、この異形孔11は深さ寸法の大きい手前側の第1逃げ部11aと奥側の第2逃げ部11bとの上部を深さ寸法の小なる規制部11cで連結した形状を呈しており、第2逃げ部11bの上端には規制部11cから斜め後方へ向かうテーパ11dが付けられている。
【0019】
シャーシ5と規制スライダ10の間には略T字状の首振りレバー12が配置されており、この首振りレバー12の軸部12aを連結孔10aに係合することにより、首振りレバー12は規制スライダ10の下面側に回転可能に支持されている。首振りレバー12の軸部12aから左右方向へ延びる両腕部の先端には突部12bが設けられており、これら突部12bは両検知レバー9の後端側の回転領域内に位置している。また、首振りレバー12の軸部12aから前方へ延びる腕部の先端には係合ピン(係合突部)12cが植設されており、この係合ピン12cはシャーシ5のガイド孔8に挿入されている。なお、軸部12aの下部はシャーシ5に形成された長孔5dに挿入されており、この長孔5dとガイド孔8のガイド部8aとは前後方向の同一直線上に配置されている。これにより、両検知レバー9が互いに逆方向へ同じ角度だけ同期回転すると、その回転力が両突部12bを介して首振りレバー12の前進運動に変換され、係合ピン12cはガイド孔8のガイド部8aに沿って前進する。ただし、一方の検知レバー9のみしか回転しないと、首振りレバー12は軸部12aを中心に回転するだけで前進せず、この場合、係合ピン12cはガイド孔8のストッパ部8b内を移動する。なお、上記長孔5dはガイド孔8の後端に連続して形成しても良い。
【0020】
前記可動トレイ4はディスクD(LD,SD)をプレイ位置にセンタリングするもので、規制スライダ10の上方に配置されている。この可動トレイ4の前端面の上方には駆動ローラ22が配置されており(図1参照)、ディスクD(LD,SD)は可動トレイ4と駆動ローラ22との間に挟まれて搬送される。この駆動ローラ22はブラケット等を介してシャーシ5に回転可能に支持されており、図示せぬモータを駆動源として正逆両方向へ回転できるようになっている。可動トレイ4は合成樹脂製の板状部材であるが、その奥側から手前側の途中にかけて大きく切り欠かれており、それによって光ピックアップ6やターンテーブル7等が可動トレイ4に緩衝しないようになっている。可動トレイ4の左右両側面にはそれぞれ一対のボス4a,4bが突設されており、手前側の両ボス4aは規制スライダ10の異形孔11を通ってシャーシ5の手前側の長孔5aに挿入され、奥側の両ボス4bはシャーシ5の奥側の長孔5bに挿入されている。また、可動トレイ4の前端面から手前側へ突出する突出部とシャーシ5の左側面上端部と間にスプリング13が張架されており、可動トレイ4はこのスプリング13の弾発力によって上方へ付勢されている。ここで、ボス4aの直径は異形孔11の規制部11cの深さ寸法よりも幾分小さめに設定されており、ボス4aが規制部11c内にある場合でも、可動トレイ4の手前側はボス4aと規制部11cの下端との間のクリアランス分(ディスクDの厚み相当)だけ上下動できるようになっている。
【0021】
シャーシ5の左右両側壁の外側にはスライド板14が配設されており、これらスライド板14の後端部は連結部14aを介して橋絡されている。両スライド板14には一対のカム孔14b,14cと一対のガイド孔14dがそれぞれ穿設されており、これらガイド孔14dをシャーシ5の左右両側壁に植設されたガイドピン5cに挿入することにより、スライド板14はシャーシ5の前後方向へ移動可能となっている。前述した可動トレイ4の各ボス4a,4bはシャーシ5の長孔5a,5bを通ってスライド板14のカム孔14b,14cに係合しており、シャーシ5の奥側に配設されたモータ15(図1参照)を駆動源としてスライド板14が前後進すると、それに伴って可動トレイ4が全体的に上下動するようになっている。ここで、手前側のカム孔14bの上端部はボス4aの直径よりも十分に大きな開口となっており、ボス4aがカム孔14bの上端部内にあるとき、可動トレイ4の手前側はボス4aとカム孔14bの上端開口の下端との間のクリアランス(寸法差)分だけ上下動できるようになっている。ただし、可動トレイ4の手前側の上下方向の移動量はボス4aと規制スライダ10の相対位置に応じて制限されるようになっており、前述したように、ボス4aが異形孔11の規制部11c内にある場合、可動トレイ4の手前側はボス4aと規制部11c間のクリアランス分しか上下動できないが、ボス4aが異形孔11の第1および第2逃げ部11a,11b内にある場合、可動トレイ4の手前側はボス4aとカム孔14bの上端開口間のクリアランス分だけ大きく上下動することができる。
【0022】
さらに、可動トレイ4の下面側にはトリガーレバー16が回転可能に支持されており、このトリガーレバー16は図示せぬ戻しばねの弾性力によって時計回り方向へ付勢されている。トリガーレバー16には短寸の第1ボス16aと長寸の第2ボス16bが植設されており、第1ボス16aは小径ディスクSDの搬送経路上に位置し、第2ボス16bは大径ディスクLDの搬送経路上に位置している。後述するように、プレイ位置に搬送途中のディスクD(LD,SD)の外周縁が第1ボス16aまたは第2ボス16bに当接すると、トリガーレバー16はスプリングの弾性力に抗して反時計回り方向へ回転し始め、このトリガーレバー16の回転によってモータ15が始動し両スライド板14が前進するようになっている。
【0023】
図5に示すように、前記可動トレイ4の上面には外径寸法を異にする第1位置決め溝17と第2位置決め溝18が同心円状に形成されており、内側の第1位置決め溝17は外側の第2位置決め溝18よりも一段低い位置に形成されている。前述したトリガーレバー16の第1ボス16bは第1位置決め溝17内に配置されているが、その上端は第2位置決め溝18の溝底面よりも若干低い位置に設定されており、トリガーレバー16の第2ボス16cは第2位置決め溝18内に配置されている。第1位置決め溝17は小径ディスクSDの外径とほぼ同じ最大溝幅(直径)を有しており、その平坦な溝底面は可動トレイ4の前端面に達している。この第1位置決め溝17の外周縁は同図の点O(ターンテーブル7の中心軸)を中心とする円弧状に形成されており、その外周縁の図示左奥側にはトリガーレバー16の第1ボス16bを第1位置決め溝17の外側へ逃がす凹部17aが形成されている。外側の第2位置決め溝18は大径ディスクLDの外径とほぼ同じ最大溝幅(直径)を有し、その平坦な溝底面は可動トレイ4の前端面に達しており、第2位置決め溝18の外周縁も点Oを中心とする円弧状に形成されている。すなわち、これら第1および第2位置決め溝17,18は点Oを中心とする同心円上に配置されており、後述するように、小径ディスクSDが下段内側の第1位置決め溝17によってプレイ位置にセンタリングされ、大径ディスクLDが上段外側の第2位置決め溝18によってプレイ位置にセンタリングされるようになっている。また、第1位置決め溝17の両外側と第2位置決め溝18との間に第1傾斜面19がそれぞれ形成されており、これら第1傾斜面19は可動トレイ2の前端面から第1位置決め溝17の最大径部分に連続している。さらに、第2位置決め溝18の両外側に第2傾斜面20がそれぞれ形成されており、これら第2傾斜面20は可動トレイ4の前端面から第2位置決め溝18の最大径部分に連続している。つまり、可動トレイ4の前端面において第1位置決め溝17の溝底面と第2位置決め溝18の溝底面が一対の第1傾斜面19によって繋がれており、両第1傾斜面19に挟まれた第1位置決め溝17の入口部分(図5のA部分)が最も低い位置となっている。
【0024】
このように概略構成された車載用ディスクプレーヤでは、枠体1の内部にディスクD(LD,SD)が挿入されていない待機状態において、上述したロック機構によりシャーシ5は枠体1内でロックされた固定支持状態となつている。この状態で、可動トレイ4の各ボス4a,4bは後退位置にあるスライド板14のカム孔14b,14cの上端部に係合しており、可動トレイ4は長孔5a,5bの上昇位置に保持されている。また、規制スライダ10は復帰ばね21の弾性力を受けて後退位置に保持されており、規制スライダ10に連結された首振りレバー12の軸部12aは長孔5dの後端位置にある。この場合、可動トレイ4の手前側のボス4aは規制スライダ10の異形孔11の第1逃げ部11a内にあり、スプリング13の弾発力によって第1逃げ部11aの上端に圧接されている。このとき、可動トレイ4の第1位置決め溝17の入口部分(図5のA部分)の上面は、ディスク挿入口2から挿入されるディスクDの下面とほぼ同一の高さ、もしくはディスクDの下面より僅かに下方側に位置している。
【0025】
かかる待機状態において、まず、小径ディスクSDを挿入した場合の動作について図6〜図10を参照しつつ説明する。
【0026】
小径ディスクSDがディスク挿入口2から枠体1の内部に挿入されると、図6に示すように、小径ディスクSDの挿入方向における先端側の外周縁が両検知ピン9aに当接した後、図7に示すように、小径ディスクSDの挿入力によって両検知ピン9aが外側へ拡がり、それに伴って両検知レバー9が互いに逆方向へ同じ角度だけ同期回転し始める。これにより首振りレバー12の両突部12bが左右の検知レバー9から同じ力で押圧され、両検知レバー9の回転力が両突部12bを介して首振りレバー12の前進運動に変換されるため、首振りレバー12の軸部12aが長孔5dの後端から前進すると共に、係合ピン12cもガイド孔8のガイド部8aに沿って前進する。また、検知レバー9の回転に伴って図示せぬスイッチが作動して駆動ローラ22を回転駆動するため、小径ディスクSDは駆動ローラ22の回転力を受けて可動トレイ4の第1位置決め溝17へと搬送される。その際、小径ディスクSDは可動トレイ4の前端面の入口部分(図5のA部分)から第1位置決め溝17の奥部へ向かって搬送されるが、当該入口部分Aの両側に第1傾斜面19が形成されているため、図8から図9に示すように、小径ディスクSDは両第1傾斜面19に案内されながら真っ直ぐに搬送された後、図10に示すようにプレイ位置で第1位置決め溝17にセンタリングされる。すなわち、小径ディスクSDの外周縁が両第1傾斜面19に当接することで、駆動ローラ22から受ける搬送力の分力が小径ディスクSDを入口部分Aの中央へ導く力として作用し、最終的に小径ディスクSDは第1位置決め溝17内にセンタリングされる。
【0027】
このように小径ディスクSDがプレイ位置へと搬送される際、図8に示すように、小径ディスクSDの最大径部分が両検知ピン9aを通過した時点で両検知レバー9の開き角度は最大となり、それに伴って首振りレバー12の前進量L1も最大となるが、直径8cmの小径ディスクSDにおける両検知レバー9の開き角度が小さいため、首振りレバー12の係合ピン12cはガイド部8a内を少ない前進量L1だけ移動することになる。そして、小径ディスクSDがさらに奥側へ搬送されると、それに伴って両検知レバー9は次第にその開き角度を狭めていき、図9に示すように、両検知ピン9aが小径ディスクSDの後端側の外周縁に当接した時点で両検知レバー9と首振りレバー12は待機状態と同じ姿勢に戻り、軸部12aと係合ピン12cはそれぞれ長孔5dとガイド部8aの後端へ移動し、以後、首振りレバー12はこの姿勢を図10に示すプレイ状態まで維持する。
【0028】
また、かかる小径ディスクSDの搬送時に規制スライダ10も首振りレバー12に同期して前後進するが、この場合の規制スライダ10の前進量L1は首振りレバー12と同じで少ないため、可動トレイ4の手前側のボス4aは異形孔11の第1逃げ部11aと規制部11cとの間を移動する。ここで、前述したように、ボス4aの直径は規制部11cの深さ寸法よりも幾分小さめに設定されているため、可動トレイ4の手前側はボス4aと規制部11c間のクリアランス分(ディスクDの厚み相当)だけ上下動できるように規制されている。すなわち、小径ディスクSDの搬送途中で小径ディスクSDの外周縁が両第1傾斜面19に当接すると、可動トレイ4の手前側はスプリング13の弾発力に抗して小径ディスクSDの厚み相当分だけ下降するが、規制部11cによってそれ以上下降しないよう制限されるため、小径ディスクSDが両第1傾斜面19を乗り越えて第2位置決め溝18へ搬送されてしまうことはなく、小径ディスクSDは両第1傾斜面19に案内されながら奥側へ真っ直ぐに搬送される。そして、小径ディスクSDの挿入方向における後端側の外周縁が両第1傾斜面19を通過すると、可動トレイ4の手前側がスプリング13の弾発力によって上昇位置へ復帰するため、図10に示すプレイ位置で小径ディスクSDは第1位置決め溝17内に完全に入り込んでセンタリングされる。
【0029】
なお、ディスク挿入口2の大きさが大径ディスクLDの外径寸法を基準にして設定されている関係上、小径ディスクSDがディスク挿入口2から可動トレイ4の入口部分Aの中央へと挿入されず、ディスク挿入口2の中央に対して左右いずれかに片寄った位置から挿入されることがある。例えば、図11に示すように、小径ディスクSDがディスク挿入口2の左側へ片寄った位置から挿入された場合、図示左側の検知レバー9のみが大きく回転して首振りレバー12の左側の突部12bを押圧するため、首振りレバー12は軸部12aを中心として反時計回りに回転し、該検知レバー9が所定の開き角度まで回転すると、首振りレバー12の係合ピン12cがガイド孔8の図示右側のストッパ部8bの端部に当接する。したがって、この時点で該検知レバー9のそれ以上の回転が規制されるため、小径ディスクSDは左側の検知レバー9の検知ピン9aを支点として可動トレイ4の中央へ導かれ、小径ディスクSDが誤って図示左側の第2位置決め溝18へ導かれることはない。小径ディスクSDがディスク挿入口2の右側へ片寄った位置から挿入された場合は、図示右側の検知レバー9が回転して首振りレバー12を時計回りに回転させる点が異なるだけで、基本的に上記と同様の動作が行われる。
【0030】
そして、このように小径ディスクSDが第1位置決め溝17内にセンタリングされるとき、図10に示すように、小径ディスクSDの外周縁が第1ボス16aを凹部17aへと押し込むため、トリガーレバー16が反時計回り方向へ回転してモータ15が始動する。これによりスライド板14が後退位置から前進し、それに伴って各ボス4a,4bがカム孔14b,14cに係合しながら長孔5a,5bの下方へ移動するため、可動トレイ4が小径ディスクSDを保持したまま水平姿勢で下降し、小径ディスクSDが駆動ローラ22から離間する。このとき、規制スライダ10は復帰ばね21の弾性力を受けて後退位置に保持されているため、可動トレイ4の下降時に手前側のボス4aは異形孔11の第1逃げ部11a内を下方へ移動する。そして、可動トレイ4の下降動作に伴って図示せぬクランパが下降することにより、駆動ローラ22から離間した小径ディスクSDが該クランパとターンテーブル7との間にチャッキングされ、さらに、上記ロック機構によるシャーシ5のロックが解除され、シャーシ5が枠体1に対して弾性支持される。この状態でターンテーブル7によって小径ディスクSDを回転駆動すると共に、光ピックアップ6を小径ディスクSDの半径方向へ移送することにより再生動作が行われる。
【0031】
次に、大径ディスクLDを挿入した場合の動作について図12〜図17を参照しつつ説明する。
【0032】
大径ディスクLDがディスク挿入口2から枠体1の内部に挿入されると、図12に示すように、大径ディスクLDの挿入方向における先端側の外周縁が両検知ピン9aに当接した後、図13に示すように、大径ディスクLDの挿入力によって両検知ピン9aが外側へ拡がり、それに伴って両検知レバー9が互いに逆方向へ同じ角度だけ同期回転し始める。これにより首振りレバー12の両突部12bが左右の検知レバー9から同じ力で押圧され、両検知レバー9の回転力が両突部12bを介して首振りレバー12の前進運動に変換されるため、首振りレバー12の軸部12aが長孔5dの後端から前進すると共に、係合ピン12cもガイド孔8のガイド部8aに沿って前進する。また、検知レバー9の回転に伴って図示せぬスイッチが作動して駆動ローラ22を回転駆動するため、大径ディスクLDは駆動ローラ22の回転力を受けて可動トレイ4の第2位置決め溝18へと搬送される。その際、図14から図15に示すように、大径ディスクLDは可動トレイ4の前端面の入口部分Aから両第1傾斜面19を乗り越えて第2位置決め溝18へ導かれ、図15に示すように両第2傾斜面20に案内されながら真っ直ぐに搬送された後、図16に示すようにプレイ位置で第2位置決め溝18にセンタリングされる。
【0033】
このように大径ディスクLDがプレイ位置へと搬送される際、図15に示すように、両検知レバー9が所定の開き角度まで回転した時点で首振りレバー12の前進量L2は最大となるが、この場合の両検知レバー9の開き角度は両検知ピン9aが小径ディスクSDの最大径部分に当接したときに比べて十分に大きいため、首振りレバー12の係合ピン12cはガイド部8aの前端位置まで大きな前進量L2で移動することになる。そして、大径ディスクLDがさらに奥側へ搬送されると、図15から図16に示すように、両検知レバー9は最大開き角度まで回転した後に次第にその開き角度を狭めていき、図17に示すように、大径ディスクLDがプレイ位置まで搬送された時点で両検知レバー9と首振りレバー12は待機状態と同じ姿勢に戻り、軸部12aと係合ピン12cはそれぞれ長孔5dとガイド部8aの後端へ移動する。
【0034】
また、かかる大径ディスクLDの搬送時に規制スライダ10も首振りレバー12に同期して前後進するが、この場合の首振りレバー12と規制スライダ10の前進量L2は小径ディスクSDの搬送時に比べて大きいため、可動トレイ4の手前側のボス4aは異形孔11の第1逃げ部11aから規制部11cを通過して第2逃げ部11bへと移行する。この場合、ボス4aは第2逃げ部11bの上端の斜め後方へ向かうテーパ11dに沿って移動するため、規制スライダ10の前進動作時に可動トレイ4の手前側がテーパ11dの高さ相当分だけ下降した後、ボス4aが第2逃げ部11bへ移行することにより、可動トレイ4の手前側はボス4aとスライド板14のカム孔14bの上端開口間のクリアランス分だけ大きく上下動することができる。
【0035】
すなわち、大径ディスクLDの搬送途中において、可動トレイ4の入口部分Aに飛び込んだ大径ディスクLDが両第1傾斜面19を乗り越えて上段外側領域へ導かれるとき、まず可動トレイ4の手前側が大径ディスクLDの外周縁と両第1傾斜面19との当接によって若干押し下げられると共に、この動作が前述したボス4aとテーパ11dとの当接によって補完される。しかる後、大径ディスクLDが最も外側の両第2傾斜面20を乗り越えるとき、可動トレイ4の手前側が大径ディスクLDの外周縁と両第2傾斜面20との当接によってさらに押し下げられるが、この時点でボス4aは異形孔11の規制部11cを通過して第2逃げ部11bへ移行しているため、可動トレイ4の手前側を十分に大きく下降させることができる。このようにして大径ディスクLDは両第2傾斜面20に案内されながら奥側へ真っ直ぐに搬送され、大径ディスクLDの挿入方向における後端側の外周縁が両第2傾斜面20を通過すると、可動トレイ4の手前側がスプリング13の弾発力によって上昇へ復帰するため、図17に示すプレイ位置で大径ディスクLDは第2位置決め溝18内に完全に入り込んでセンタリングされる。
【0036】
そして、このように大径ディスクLDが第2位置決め溝18内にセンタリングされるとき、図17に示すように、大径ディスクLDの外周縁が第2ボス16bを外側へ押し込むため、トリガーレバー16が反時計回り方向へ回転してモータ15が始動する。これによりスライド板14が後退位置から前進し、小径ディスクSDの挿入時と同様に、スライド板14の前進に伴って各ボス4a,4bがカム孔14b,14cに係合しながら長孔5a,5bの下方へ移動するため、可動トレイ4が大径ディスクLDを保持したまま水平姿勢で下降し、大径ディスクLDが駆動ローラ22から離間する。また、プレイ位置で規制スライダ10は復帰ばね21の弾性力を受けて後退位置に保持されているため、可動トレイ4の下降時に手前側のボス4aは異形孔11の第1逃げ部11a内を下方へ移動する。そして、可動トレイ4の下降動作に伴って図示せぬクランパが下降することにより、駆動ローラ22から離間した大径ディスクLDがクランパとターンテーブル7との間にチャッキングされ、この状態でターンテーブル7によって大径ディスクLDを回転駆動すると共に、光ピックアップ6を大径ディスクLDの半径方向へ移送することにより再生動作が行われる。
【0037】
このように構成された車載用ディスクプレーヤでは、ディスク挿入口2と対向する位置にスプリング13によって上方へ弾性付勢された可動トレイ4を昇降可能に配設し、この可動トレイ4の上面に小径ディスクSDを位置決めするための第1位置決め溝17と大径ディスクLDを位置決めするための第2位置決め溝18とを段違いに形成すると共に、これら第1位置決め溝17と第2位置決め溝18の両外側にそれぞれ一対の第1傾斜面19と一対の第2傾斜面20とを形成し、両第1傾斜面19を可動トレイ4の前端面から第1位置決め溝17の外周縁まで連続させ、両第2傾斜面20を可動トレイ4の前端面から第2位置決め溝18の外周縁まで連続させたので、これら第1および第2傾斜面19,20をガイド面として大小2種類のディスクD(LD,SD)を対応する第1および第2位置決め溝17,18までスムーズに導くことができる。その際、可動トレイ4はディスクDの外周縁と各傾斜面19,20との当接によって若干押し下げられ、ディスクDが傾斜面19,20を通過した時点でスプリング13の弾性付勢力により上方へ復帰するため、プレイ位置でディスクDは傾斜面19,20を乗り越えて対応する位置決め溝17,18内に入り込んでセンタリングされる。すなわち、小径ディスクSDは第1位置決め溝17の外周壁によって水平方向の動きが規制された状態でセンタリングされ、大径ディスクLDは第2位置決め溝18の外周壁によって水平方向の動きが規制された状態でセンタリングされることとなる。したがって、かかるセンタリング後のチャッキング時に大きな外部振動が加わったとしても、ディスクD(LD,SD)が第1および第2位置決め溝17,18から前方へ不用意に飛び出すことはなく、大小2種類のディスクDのセンタリングずれを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施例に係る車載用ディスクプレーヤの要部斜視図である。
【図2】該車載用ディスクプレーヤに備えられるガイドユニットの斜視図である。
【図3】該ガイドユニットの分解斜視図である。
【図4】該ガイドユニットに備えられる規制スライダの斜視図である。
【図5】該ガイドユニットに備えられる可動トレイの平面図である。
【図6】小径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【図7】小径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【図8】小径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【図9】小径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【図10】小径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【図11】小径ディスクの片寄せ挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【図12】大径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【図13】大径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【図14】大径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【図15】大径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【図16】大径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【図17】大径ディスク挿入時における該ガイドユニットの動作説明図である。
【符号の説明】
【0039】
1 枠体
2 ディスク挿入口
3 ガイドユニット
4 可動トレイ
4a,4b ボス
5 シャーシ
5a,5b 長孔
6 ターンテーブル
8 ガイド孔
8a ガイド部
8b ストッパ部
9 検知レバー(検知部材)
9a 検知ピン
10 規制スライダ(規制部材)
10a 連結孔
11 異形孔
11a 第1逃げ部
11b 第2逃げ部
11c 規制部
11d テーパ
12 首振りレバー
12a 軸部
12b 突部
12c 係合ピン(係合突部)
13 スプリング
14 スライド板
14b,14c カム孔
16 トリガーレバー
16a 第1ボス
16b 第2ボス
17 第1位置決め溝(小径ディスク用位置決め溝)
18 第2位置決め溝(大径ディスク用位置決め溝)
19 第1傾斜面
20 第2傾斜面
21 復帰ばね
22 駆動ローラ
D ディスク
LD 大径ディスク
SD 小径ディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスク挿入口から挿入された小径ディスクまたは大径ディスクをプレイ位置にセンタリングするディスク位置決め機構において、
前記ディスク挿入口と対向する位置に上方へ弾性付勢された可動トレイを昇降可能に配設し、この可動トレイの上面に外径寸法を異にする小径ディスク用位置決め溝と大径ディスク用位置決め溝とを上下段違いに形成すると共に、これら小径ディスク用位置決め溝と大径ディスク用位置決め溝の両外側にそれぞれ一対の第1傾斜面と一対の第2傾斜面とを形成し、前記両第1傾斜面を前記可動トレイの前端面から前記小径ディスク用位置決め溝の外周縁まで連続させ、前記両第2傾斜面を前記可動トレイの前端面から前記大径ディスク用位置決め溝の外周縁まで連続させたことを特徴とするディスク位置決め機構。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記ディスク挿入口と前記可動トレイの前端面との間にディスクの外周縁に当接して移動可能な一対のディスク検知部材を配置すると共に、これらディスク検知部材の移動量に応じて変位量を異にする規制部材を配設し、この規制部材の変位量に応じて前記可動トレイの下方への移動量を規制するように構成したことを特徴とするディスク位置決め機構。
【請求項3】
請求項2の記載において、前記規制部材が前後方向へ移動可能な規制スライダであり、前記ディスク検知部材の移動量に応じて前記規制スライダが前後方向への移動量を異にするように構成したことを特徴とするディスク位置決め機構。
【請求項4】
請求項3の記載において、前記ディスク検知部材が回転可能な一対の検知レバーであり、これら両検知レバーの回転領域内に首振りレバーを配置すると共に、この首振りレバーを前記規制スライダに回転可能に支承し、前記両検知レバーの回転運動を前記首振りレバーの前後進動作に変換して前記規制スライダに伝達するようにしたことを特徴とするディスク位置決め機構。
【請求項5】
請求項4の記載において、前記首振りレバーの回転中心から離れた位置に係合突部を設けると共に、この係合突部を前後方向へ案内するガイド孔の後端に幅方向へ延びるストッパ部を形成し、小径ディスクが前記ディスク挿入口の中央位置に対して片寄った状態で挿入されたとき、前記係合突部を前記ストッパ部に当接させて前記首振りレバーの回転角度を規制するようにしたことを特徴とするディスク位置決め機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−202365(P2006−202365A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−10453(P2005−10453)
【出願日】平成17年1月18日(2005.1.18)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】