説明

ディスプレイのためのオーバーレイ取付けシステム

ディスプレイオーバーレイの裏面をディスプレイの前面に固定するための光学透明接着剤物品。前記物品が、第1および第2の接着剤層と任意選択の介在バッキング層とを備える。前記物品が前記ディスプレイ上で再位置調整可能であるように前記第1の接着剤層が十分に低い粘着性を有する。前記物品が前記ディスプレイオーバーレイから伸長剥離可能であるように前記第2の接着剤層が十分な粘着性を有すると共に前記物品が十分な凝集強さを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子ディスプレイ上で使用するためのオーバーレイに関する。
【背景技術】
【0002】
電子ディスプレイは、ラップトップまたはデスクトップコンピュータ、自動入出金装置および自動車計器などのデバイスなどのデバイスにおいて一般に用いられる。これらのデバイスは、光制御フィルターまたは他のオーバーレイを備えることがあり、強化されたプライバシー、グレアの低減または反射防止、偏光、拡散、色彩、電磁遮蔽、耐引っ掻き性または耐汚染性、滑りやすさまたはタッチ感度などの特徴を提供する。かかるオーバーレイをディスプレイデバイスに固定するために様々な機械マウントおよび他の処置が用いられている。例えば、3Mノートブック・プライバシー・フィルター(3M Notebook Privacy Filter)として周知のミクロルーバー付き製品が、各タブの片側に接着剤ストライプを有する一組の4つの突出透明U形タブによってディスプレイ上に取付けられる。タブは、ディスプレイの各隅の近くのディスプレイベゼル(bezel)の側端縁に付着され、各タブの丸い部分がディスプレイの前部の上の内側に突き出る。プライバシーフィルターをタブとディスプレイの前部との間に滑り込ませることができ、プライバシーを必要としないとき、除去することができる。
【0003】
ディスプレイ技術の絶えざる改良の結果、ベゼルはますます狭くなっており、タブまたは他の付属品を取付けるために利用可能な面積がますます小さくなっている。特に、取り外し可能なオーバーレイ取付けが望ましいとき、これはディスプレイ上にプライバシーフィルターおよび他のオーバーレイの確実な取付けを行なうことを難しくしている。
【0004】
様々なオーバーレイが、例えば、米国特許第2,524,286号明細書((ドレイヤー(Dreyer))、同4,652,085号明細書(セリング(Selling)ら)、同4,764,410号明細書(グルジウィンスキー(Grzywinski))、同4,788,597号明細書(ガート(Gart)ら)、同4,907,090号明細書(アナニアン(Ananian))、同5,745,288号明細書(ミヤタ(Miyata)ら)、同6,059,628号明細書(ユー(Yoo)ら)、同6,250,765号明細書(ムラカミ(Murakami))および米国再発行特許第35,318号明細書(ウォーマン(Warman))に記載されている。ディスプレイを取付けるためのフレーム集成体は、例えば、米国特許第5,549,267号明細書(アームブルスター(Armbruster)ら)に示されている。道路標識に使用するための透明バンダルガードシートは、例えば、米国特許第4,090,464号明細書(ビショップ(Bishopp)ら)に示されている。
【0005】
ディスプレイオーバーレイを必要としないが、スコッチ(SCOTCH)TMNo.859クリア・リムーバブル・マウンティング・スクウェア(clear removable mounting squares)として周知の製品は、プラスチックの四角形の対向した面に高粘着性接着剤コーティングを有する、一組の四角形の透明プラスチック片を提供する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の文献のいくつかは、ディスプレイの面に直接に付着されたディスプレイオーバーレイを示す。かかるディスプレイオーバーレイの取付け、除去および取り換えは、特に、ユーザーが繰り返してそうしたい時にうまく行かない場合がある。ディスプレイオーバーレイは、例えば、低照明条件でより明るいイメージを提供するか、またはディスプレイの前側の表示面あるいはディスプレイオーバーレイ裏面を清浄にするのを可能にするために、ディスプレイオーバーレイが除去される必要がある場合がある。オーバーレイ接着剤が汚れるか、あるいは他の仕方で粘着除去される場合、接着剤の除去および取り換えもまた、必要とされることがある。特に、接着剤が高粘着性を有するか、あるいは接着剤の残留物を残すとき、接着剤の除去および取り換えが難しく、時間がかかる場合がある。
【0007】
いくつかのディスプレイオーバーレイの取付けシステムはまた、外観の欠点を有する。例えば、ディスプレイオーバーレイの取付けシステムが、表示されたイメージの一部を見にくくするか、あるいは変形することがある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、1つの態様において、第1および第2の接着剤層と任意選択の介在バッキング層とを含む、ディスプレイオーバーレイの裏面をディスプレイの前面に固定するための光学透明接着剤物品を提供し、ディスプレイ上で再位置調整可能であるように第1の接着剤層が十分に低粘着性であり、ディスプレイオーバーレイから伸長剥離可能であるように第2の接着剤層が十分な粘着性を有すると共に物品が十分な凝集強さを有する。
【0009】
本発明は、別の態様において、ディスプレイの前面に接着固定され得る裏面を有するディスプレイオーバーレイを提供し、裏面が、第1および第2の接着剤層と任意選択の介在バッキング層とを含む、それに接着固定された複数の光学透明接着剤物品を有し、前記物品がディスプレイ上で再位置調整可能であるように第1の接着剤層が十分に低粘着性であり、前記物品がディスプレイオーバーレイから伸長剥離可能であるように第2の接着剤層が十分な粘着性を有すると共に前記物品が十分な凝集強さを有する。
【0010】
本発明は、さらに別の態様において、第1および第2の接着剤層と任意選択の介在バッキング層とを含む複数の光学透明接着剤物品によってディスプレイオーバーレイの裏面に接着固定された前側表示面を有するディスプレイを提供し、前記物品がディスプレイ上で再位置調整可能であるように第1の接着剤層が十分に低粘着性であり、前記物品がディスプレイオーバーレイから伸長剥離可能であるように第2の接着剤層が十分な粘着性を有すると共に前記物品が十分な凝集強さを有する。
【0011】
本発明は、さらに別の態様において、裏面を有するディスプレイオーバーレイをディスプレイの前面上に取付けるための方法を提供し、前記方法は第1および第2の接着剤層と任意選択の介在バッキング層とを含む複数の光学透明接着剤物品を用いて裏面を前面に接着固定することを含み、前記物品がディスプレイ上で再位置調整可能であるように第1の接着剤層が十分に低粘着性であり、前記物品がディスプレイオーバーレイから伸長剥離可能であるように第2の接着剤層が十分な粘着性を有すると共に前記物品が十分な凝集強さを有する。
【0012】
図面の様々な図中の同じ参照符号は、同じ要素を示す。図面の要素は縮尺通りにではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の物品の様々なの位置のために「上に(atop)」、「上に(on)」、「最上に(uppermost)」などの向きの語句を用いることによって、上向きのディスプレイの表示面に相応する水平基準層に対しての1つ以上の層の相対的な位置を指す。本発明の接着剤物品、ディスプレイオーバーレイまたはディスプレイが使用中にいずれかの特定の向きを有しなくてはならないことをこれによって意図するものではない。
【0014】
図1を参照すると、接着剤物品または「ボタン」10が、低粘着性接着剤層14に隣接した剥離ライナ層12、および高粘着性接着剤層18に隣接した剥離ライナ層16を備える。接着剤層14と18との間に介在バッキング層がない。高粘着性接着剤層は、ディスプレイオーバーレイに対する比較的強固な結合を提供することができる。低粘着性接着剤層14は、ディスプレイの表示面に対する再位置調整可能な結合を提供することができる。接着剤の粘着性の差は、ディスプレイオーバーレイ(図1に示されない)がディスプレイから繰り返して除去および再適用され得るように、ボタン10をディスプレイ(同じく図1に示されない)から優先剥離することを可能にする。低粘着性接着剤層14は好ましくは、室温において不粘着性であり、それによって、汚染物がボタン10の結合能力を損なう可能性を低減する。より好ましくは低粘着性接着剤層14を水または別の適した流体で洗浄して少量の汚染物を除去し、接着剤層14を粘着状態に戻すことができる。これらの好ましい低粘着性および選択適性の特徴は、より粘着性であるかまたは洗浄可能でない接着剤を有するボタンと比較して増大したボタン寿命を提供する。
【0015】
図2は、接着剤層14および18が透明伸縮性介在バッキング層22によって分離され、ライナ12および16によってそれぞれ覆われるボタン20を示す。バッキング層22は、ボタン20の凝集強さを増大させ、より薄い接着剤層の使用を可能にするが、以下により詳細に記載されたようにボタン20をディスプレイから伸長剥離できるように十分に延伸性である。
【0016】
図3は、ボタン10がコンピュータフィルター32の裏面に(図3に示されていない、高粘着性接着剤層18によって)接着固定されるディスプレイ集成体30を示す。ボタン10はまた、(図3に示されていない、低粘着性接着剤層14によって)液晶ディスプレイ(「LCD」)34の表示面に接着固定される。ボタン10は透明であり、寸法が小さく、フィルター32およびベゼル36の隅の近くに配置される。いくつかの照明または表示条件下で、ボタン10の外周38は、わずかに可視的である。ボタン10は好ましくは、比較的目立たず、好ましくはディスプレイ34の外観を損なわない。
【0017】
図4は、12個のボタン10のアレイを保持するように設計されたシート40を示す。ボタン10は、剥離ライナ12、低粘着性接着剤層14、高粘着性接着剤層18を貫通し、および場合により、剥離ライナ16を貫通せずに剥離ライナ16の上面に貫入する円形キスカット44によって画定される。3つのボタン(図4に示されない)がシート40から既に除去されている。ボタン46は、シート40から部分的に剥離されている。8個のさらに別のボタン10が、シート40に完全に付着されたままである。剥離ライナ16をボタン10上の高粘着性接着剤層18から屈曲することによって、ボタン10の、シート40からの除去を容易にすることができる。
【0018】
図5および図6は、ボタン10の、ディスプレイオーバーレイ32からの除去を示す。高粘着性接着剤層18は、カラーフィルター32の裏面52に付着されている。ユーザーの親指54と人差し指56とがボタン10の一部をつかみ、面52からわずかに持ち上げる。図6において、ボタン10が狭角θで面52から引っ張られ、部分62が面52から伸長する時に細長い部分62の、面52に対する接着力を失わせる。ボタン10に安定した、一定の引っ張りを適用することによって、面52上に高粘着性接着剤層18からの残留物を残さずにボタン10の完全な除去を好ましくは達成することができる。
【0019】
ボタン10などの接着剤物品を容易に連続的に製造することができる。例として、接着剤層14および18をライナ16上に1回または2回押し出し、その後に、ライナ12を接着剤層14に適用することができる。又、接着剤層14をライナ12上に押し出すことができ、接着剤層18をライナ16上に押し出すことができ、得られた2つの集成体を対をなす接着剤層14および18によって貼り合わせることができる。完成された集成体は好ましくは、一方のライナ層12または16および接着剤層14と18との両方を部分的に打ち抜かれ、ボタン10を画定する。
【0020】
ボタン20などの接着剤物品もまた、例えば、接着剤層14および18をバッキング層22上に押出し、その後に、ライナ12を接着剤層14に、およびライナ16を接着剤層18に適用することによって、連続的に製造され得る。得られた集成体を上に記載されたように部分的に打ち抜くことができる。
【0021】
高粘着性接着剤および低粘着性接着剤を様々な材料から製造することができる。好ましくは高粘着性および低粘着性接着剤の両方が光学透明であり、臭気があまりない。好ましくは少なくとも低粘着性接着剤、より好ましくは低粘着性接着剤および高粘着性接着剤の両方が、アクリル酸から誘導された感圧接着剤中に存在するような酸性官能基を含有しない。以下に示したように、かかる酸性官能基を含有する接着剤は、インジウムスズ酸化物層の腐蝕を起こす場合があり、タッチパネル、LCDまたは他の情報ディスプレイにおける1つ以上の層に損傷を与える可能性がある。
【0022】
シリコーン、合成ブロックコポリマーおよびアクリル接着剤などの様々な接着剤を本発明において使用することができる。好ましい高粘着性接着剤には、米国特許第5,409,189号明細書(ルーマン(Luehmann)の‘189号)、同5,491,012号明細書(ルーマンら)、同5,516,581号明細書(クレッケル(Kreckel)ら)、同5,725,923号明細書(ルーマンの‘923号)、同6,004,642号明細書(ラングフォード(Langford))、同6,120,867号明細書(ハマースキー(Hamerski)ら)、同6,162,534号明細書(ハマースキー)および公開PCT出願No.国際公開第01/34717号パンフレットに記載された伸長剥離可能な接着剤があり、および米国特許第3,239,478号明細書(ハーラン(Harlan))、同3,917,607号明細書(クロスランド(Crossland)ら)、同3,932,328号明細書(コープマン(Korpman))、同4,125,665号明細書(ベムメルズ(Bemmels)ら)、同4,444,953号明細書(セントクレア(St.Clair)の‘953号)、同4,556,464号明細書(セントクレアの‘464号)、同4,699,938号明細書(ミナミザキ(Minamizaki)ら)、同4,780,367号明細書(ラウ(Lau))、同5,393,787号明細書(ネステガード(Nestegard)らの‘787号)、同5,342,858号明細書(リッチホルト(Litchholt)ら)および同5,773,506号明細書(ネステガードらの‘506号)に記載された粘着付与合成ブロックコポリマーエラストマーがある。最も好ましくは高粘着性接着剤が粘着付与合成ブロックコポリマーから形成され、粘着付与剤の量が、粘着性の望ましい度合を提供するように調節される。かかる合成ブロックコポリマーにおいて使用するための好ましい粘着付与剤には、例えば、クマロンインデン、ロジンエステル、芳香族樹脂、混合芳香族/脂肪族樹脂、芳香族改質炭化水素樹脂、液体炭化水素樹脂、液体ポリターペン、液体ロジンエステルおよび液体ポリスチレン樹脂などがある。かかる好ましい接着剤中の粘着付与剤の量は、ディスプレイオーバーレイの裏面に対する接着結合部を分離せずにディスプレイオーバーレイをディスプレイの面から除去するのを可能にするために、および接着剤残留物を残さずにディスプレイオーバーレイの裏面から手でボタンを簡単に伸長剥離除去することを可能にするのに十分なレベルに望ましく調節される。約20%〜約60%の粘着付与剤、より好ましくは約30〜約50%の粘着付与剤の量がかかる高粘着性接着剤中において好ましい。
【0023】
好ましい低粘着性接着剤には、前の段落で記載されたような、しかし概して低い粘着付与剤レベルを有する粘着付与合成ブロックコポリマーエラストマーがある。かかる好ましい低粘着性接着剤中の粘着付与剤の量は、必要な時にディスプレイ上のディスプレイオーバーレイを繰り返して除去および再付着すること(「再位置調整可能であること」)を可能にしたまま、ディスプレイオーバーレイが所望の使用温度においてディスプレイの面上の所定の位置に強固に保持されるようなレベルに望ましく調節される。例えば、ディスプレイオーバーレイがプライバシーフィルターであるとき、再位置調整可能であることの特徴は、ユーザーが表示された情報を他の視認者と共有することができるようにプライバシーフィルターが除去されることを可能にし、情報がもう共有されないように再付着されることを可能にする。除去は典型的に、適切な剥離操作を用いてディスプレイオーバーレイをディスプレイの面から屈曲して行なわれる。かかる好ましい低粘着性接着剤における粘着付与剤の量はまた、好ましくは、低粘着性接着剤がディスプレイの面と接触していない時にボタンの低粘着性接着剤面と接触することがある粉塵、綿ぼこりまたは他の汚染物をボタンが拾わないようなレベルに調節される。例えば、ディスプレイオーバーレイは、貯蔵する間に紙または他の表面と接触することがある。好ましくは低粘着性接着剤を、例えば水または別の適した流体で洗浄して、かかる貯蔵の間に低粘着性接着剤に付着されることがある弱く結合した汚染物を除去し、接着剤を再活性化することができる。約5%〜約20%の粘着付与剤の粘着付与剤量が、かかる低粘着性接着剤において好ましい。
【0024】
接着剤の粘着性の程度を様々な方法で調節することができる。かかる調節により、似た材料を用いて低粘着性接着剤および高粘着性接着剤の形成を可能にすることができる。例えば、放射線架橋(例えば、電子ビーム架橋)接着剤において、架橋照射量を調節して粘着性の度合を変化させることができる。また、低粘着性接着剤を、その表面が選択的に粘着除去された高粘着性接着剤から形成することができる。様々なかかる粘着除去技術を使用することができる。例えば、接着剤表面の全てまたは一部がタルクまたは別の適した固体材料を振りかけられてもよい。
【0025】
任意選択のバッキング層を様々な材料から製造することができる。好ましい材料は、各接着剤に対するその結合を増加させるために両面の上にプライマー処理された、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)などの光学透明プラスチックフィルムである。バッキング層は好ましくは、その透過率を最大にし、伸長剥離を容易にするために相対的に薄い。約0.05〜約0.25mmのバッキング層の厚さが好ましい。必要ならば、バッキング層は、ボタンの適用または除去を容易にするために、コートされないタブ部分を備えることができる。
【0026】
ボタンの形状および寸法を変えることができる。約5mm〜約15mmの直径を有する丸いボタンが、代表的なディスプレイオーバーレイ上で使用のために好ましい。他のボタンの形状および寸法、例えば、ストリップあるいは四角形を必要に応じて使用することができる。典型的に、1つのボタンが多角形のディスプレイオーバーレイの各々の隅に置かれる。典型的に、複数のボタンが、円形または他の多角形でないディスプレイオーバーレイの外周の周りの分散された位置に隔置される。任意選択のバッキング層を用いずに作製されたボタンは好ましくは、約0.01〜約0.25mm、より好ましくは約0.1〜約0.2mmの高粘着性および低粘着性接着剤層の厚さを有する。任意選択のバッキング層を用いて作製されたボタンは好ましくは、約0.01〜約0.13mm、より好ましくは約0.03〜約0.08mmの高粘着性および低粘着性接着剤層の厚さを有する。
【0027】
本発明の接着剤物品を多様なディスプレイオーバーレイと共に使用することができる。かかるディスプレイオーバーレイには、可撓性オーバーレイ(例えば、適したプラスチック材料から製造された薄いフィルム)および硬質オーバーレイ(例えば、ガラスまたは適したプラスチック材料から製造されたパネル)などがある。ディスプレイオーバーレイはフレーム無しであってもよく、フレームまたは他のベゼルを備えてもよい。代表的なディスプレイオーバーレイには、ミクロルーバー付きプライバシーフィルター、反射防止フィルム、偏光フィルム、拡散体、着色フィルター、電磁遮蔽、耐引っ掻き性または耐汚染性フィルム、低表面エネルギーフィルムおよびタッチパネルなどがある。
【0028】
本発明の接着剤物品およびディスプレイオーバーレイを多様な情報ディスプレイ上で用いることができる。かかるディスプレイには、マルチキャラクタおよび特にマルチラインディスプレイ、例えばLCD、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネセンスディスプレイ、前面および裏面投射型ディスプレイ、陰極線管(「CRTs」)および記号などがある。本発明の接着剤物品およびディスプレイオーバーレイはまた、単一発光ダイオード(「LEDs」)、信号ランプおよびスイッチなどの単一ピクセルまたは2進ディスプレイ上で用いられてもよい。接着剤物品およびディスプレイオーバーレイが照明または非照明ディスプレイ上で用いられてもよい。本発明は、その情報ディスプレイ領域が通常の使用の間に損傷の可能性がある表示面を有する表示スクリーンの形であるディスプレイに特に有用である。
【0029】
本発明が、ノートブックコンピュータディスプレイ、コンピュータモニタ、パーソナル・デジタル・アシスタント(「PDAs」)、携帯電話(PDA/携帯電話の組合せなど)、タッチパネル、リストウォッチ、カーナビゲーションシステム、全地球測位システム、測深機、計算機、電子ブック、CDまたはDVDプレーヤ、テレビ(例えば、プロジェクションテレビ)、計器ゲージ、計測器パネルカバー、グラフィックディスプレイなどの記号(屋内および屋外用グラフィックス、バンパー・ステッカー等)、および反射シート材料などの様々な携帯および非携帯情報ディスプレイデバイスにおいて用いられてもよい。これらの情報ディスプレイデバイスは、平面表示面または非平面表示面(例えば、代表的なCRTの曲線状の面)を有することができる。通常、ディスプレイオーバーレイは、情報ディスプレイ面積の全てに重なるかまたはほとんど重なるように、情報ディスプレイデバイスの表示面上に配置される。
【0030】
従って、本発明は、ディスプレイ上へのディスプレイオーバーレイの取付け、除去または取替えを容易にする場合がある。低粘着性の第1の接着剤層が、ディスプレイ表示面上にディスプレイオーバーレイを再位置調整可能に整列するのを助ける場合がある。伸長剥離可能な第2の接着剤層は、接着剤残留物を残すことなくユーザーが接着剤物品をディスプレイオーバーレイから除去するのを助ける場合がある。接着剤物品が、表示された画像が変形されるかまたは見にくくされる程度を低減することができる目立たない外観を有してもよい。汚れる場合、本発明の好ましい実施態様を水で洗浄して接着剤を再活性化してもよい。
【0031】
本発明の物品の性質を次の実施例においてさらに示す。特に指示しない限り、すべての部およびパーセンテージは重量による。180°の剥離接着力試験をASTM D3330−90に似た試験方法を用いて様々な基材上で行なったが、ASTM試験方法において使用されたステンレス鋼基材の代わりに、選択された基材を用いた。PETフィルム上の接着剤コーティングを19mm×102mmに切り分けた。各ストリップを、メチルエチルケトンで洗浄された51mm×102mmの基材に付着させた。2キログラムのローラをストリップ上に1度通過させ、結合部を10分間、室温のままにした。180°の剥離接着力の値を、5秒のデータ収集時間にわたって286mm/分の速度において作動されたモデルM90スリップ/剥離試験器(オハイオ州、ストロングズビルのインストルメンターズ社(Instrumentors Inc.,Strongsville,OH)から市販されている)を用いて測定した。記録された剥離接着力の値は、各基材上に2つの試料の平均であった。
【実施例】
【0032】
実施例1
60部のクラトン(KRATONTM)D1107S−I−Sブロックコポリマー(ポリスチレンエンドブロックとゴム状ポリイソプレンミッドブロックとを有するコポリマー、クラトン・ポリマー(Kraton Polymers)から市販されている)および40部のウイングタック(WINGTACKTM)95粘着付与剤(脂肪族C−5石油炭化水素樹脂、グッドイヤー・ケミカル(Goodyear Chemical)から市販されている)を186部のトルエンに溶解して高粘着性接着剤の固形分35%溶液を形成した。90部のクラトンD1107コポリマーおよび10部のウイングタック95粘着付与剤を186部のトルエンに溶解して低粘着性接着剤の固形分35%溶液を形成した。これらの粘着付与エラストマーは酸を含有せず、従ってLCDスクリーン上の酸感受性コーティングに損傷を与える低減された傾向を有する。ナイフコータを用いて接着剤を手作業で広げ、剥離ライナを分離し、次いで5分間、70℃の炉内で乾燥させた。乾燥されたフィルムが、110℃においてロール貼合せ機にそれらを通すことによって接着剤間で互いに貼り合わせられた。得られた集成体を直径11mmのボタンに打ち抜いた。
【0033】
ライナを4つのボタンの高粘着性面から除去し、モデルPF−14.1プライバシーフィルター(3Mから市販されている)の裏面上に押圧した。ライナをボタンの低粘着性面から除去し、プライバシーフィルターをIBM、フィリップス(Phillips)およびサムソン(Samsung)によって販売されたLCDパネルの前面に除去可能に付着させた。プライバシーフィルターをLCDパネルから繰り返して除去および取り替えることができ、必要に応じて再配置することができた。フィルターが除去されるとき、ボタンが粉塵、デブリおよび他の少量の汚染物による汚染を抑えた。ボタンを水で洗浄し、吊り下げて乾燥させるか、または紙タオルまたは低リントティッシュを用いて軽くたたいて乾燥させることができた。又、フィルターに対してボタンを狭い夾角で伸長することによってボタンをプライバシーフィルターの裏面から永久除去することができ、その上の接着剤の高粘着性面がフィルターの裏面からきれいに剥離される。
【0034】
実施例2
実施例1の低粘着性接着剤溶液を、ナイフコータを用いて2ミルの二重プライマー処理メリネックス(MELINEX)TMPETフィルム(イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール社(E.I.duPont de Nemours & Co.)から市販されている)上に手作業で塗布した。フィルムを5分間、70℃の炉内で乾燥させた。ライナを露出接着剤の上部に積層した。次に、実施例1の高粘着性接着剤溶液(60部のクラトンD1107コポリマーおよび40部のウイングタック95粘着付与剤)をナイフコータを用いてPETフィルムの他方の面上に手作業で塗布した。フィルムを5分間、70℃の炉内で乾燥させ、ライナを露出接着剤の上部に積層した。最終集成体を直径11mmのボタンに打ち抜いた。
【0035】
実施例1におけるようにボタンをプライバシーフィルターに付着させ、ラップトップスクリーンから繰り返して除去、取替え、必要に応じて再位置調整し、洗浄して汚染物を除去することができた。又、フィルターに対してボタンを狭い夾角で伸長することによってボタンをプライバシーフィルターの裏面から永久除去することができ、その上の接着剤の高粘着性面がフィルターの裏面からきれいに剥離される。
【0036】
実施例3
60部のクラトンD1107コポリマーおよび40部のレガライト(REGALITE)TMR1125粘着付与剤(水素化炭化水素樹脂、イーストマン・ケミカル・カンパニー(Eastman Chemical Company)から市販されている)を186部のトルエン中に溶解して高粘着性接着剤の固形分35%溶液を形成した。厚さ0.6mmの湿潤コーティングを提供するように間隔を制御してナイフコータを用いて溶液を0.05mmのPETフィルム上にコートした。コートされた接着剤を70℃において10分間、乾燥させて0.2mmの厚さを有する感圧高粘着性接着フィルムをもたらした。90部のクラトンD1107コポリマーおよび10部のレガライトR1125粘着付与剤を186部のトルエン中に溶解し、低粘着性接着剤の固形分35%溶液を形成した。厚さ0.6mmの湿潤コーティングを提供するように間隔を制御してナイフコータを用いて溶液を0.05mmPETフィルム上にコートした。コートされた接着剤を70℃において10分間、乾燥させ、0.2mmの厚さを有する感圧低粘着性接着フィルムをもたらした。
【0037】
実施例4
実施例3の方法を用いて、高粘着性および低粘着性接着フィルムを、ウイングタック95粘着付与剤をレガライトR1125粘着付与剤の代わりに用いることによって形成した。
【0038】
実施例5
実施例3の方法を用いて、高粘着性接着フィルムを形成するために、70部のクラトンTMG1657コポリマー(クラトンポリマーから市販されている、水素化スチレン−ブタジエンブロックコポリマーエラストマー)と30部のレガライトR1125粘着付与剤とを配合し、得られた混合物を186部のトルエン中に溶解して固形分35%の溶液を形成し、0.05mmのPET上に溶液をコートし、乾燥させた。
【0039】
実施例3〜5の接着剤を様々な基材上の180°の剥離接着力について評価した。ガラス、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)およびPET上の180°の剥離接着力の結果を以下の表1に示す。
【0040】
【表1】

【0041】
表1の結果は、低粘着性および高粘着性接着力の値の範囲を示す。接着剤の全てが、試験された基材からきれいに剥離した。実施例5の接着剤および実施例1および4の低粘着性接着剤をポリプロピレンおよびガラスに再位置調整可能に付着させることができた。実施例1および3の高粘着性接着剤を全ての基材から伸長剥離することができた。
【0042】
実施例6
100部のNo.DMS−A32ポリジメチルシランジアミン(ゲレスト社(Gelest,Inc.)から市販されている)を減圧下で100℃において脱気し、吸収された二酸化炭素を除去した。脱気されたジアミンおよび50部のダイテック(DYTEK)TMAアミン樹脂(イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール社から市販されている)をトルエン:2−プロパノールの70:30混合物中に溶解した。150部の4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(アルドリッチ(Aldrich)から市販されている)を前記溶液に添加し、その後に、2時間、室温において撹拌した。300部のNo.SST−3M01ゾル−ゲル誘導ハイブリッド無機−有機MQ樹脂(ゲレスト社から市販されている)を上記の溶液中に溶解し、固形分30%を含有するシリコーンポリ尿素エラストマー接着剤溶液を生じた。前記接着剤溶液は「SPUエラストマー溶液1」と記された。
【0043】
300部のNo.DMS−A32ポリジメチルシランジアミンを、減圧下で100℃において脱気し、吸収された二酸化炭素を除去した。脱気されたジアミンを、トルエン:2−プロパノールの70:30混合物中に溶解した。300部の4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)を溶液に添加し、その後、2時間、室温において撹拌し、固形分30%を含有するシリコーンポリ尿素エラストマー接着剤溶液を生じた。接着剤溶液は、「SPUエラストマー溶液2」と記された。
【0044】
実施例7
20部のSPUエラストマー溶液1を80部のSPUエラストマー溶液2と室温において混合した。実施例3の方法を用いて、得られた混合物を0.05mmのPETフィルム上にコートし、乾燥させた。
【0045】
実施例8
40部のSPUエラストマー溶液1を60部のSPUエラストマー溶液2と室温において混合した。実施例3の方法を用いて、得られた混合物を0.05mmのPETフィルム上にコートし、乾燥させた。
【0046】
実施例9
60部のSPUエラストマー溶液1を40部のSPUエラストマー溶液2と室温において混合した。実施例3の方法を用いて、得られた混合物を0.05mmのPETフィルム上にコートし、乾燥させた。
【0047】
実施例10
実施例3の方法を用いて、SPUエラストマー溶液1を0.05mmのPETフィルム上にコートし、乾燥させた。
【0048】
実施例7〜10の接着剤を様々な基材上の180°の剥離接着力について評価した。ガラス、PP、PCおよびPET上の180°の剥離接着力の結果を以下の表2に示す。
【0049】
【表2】

【0050】
実施例7および8は、低粘着性接着力の値の範囲を示す。接着剤の全てが、試験された基材からきれいに剥離した。実施例7および8の接着剤を全ての試験された基材に再配置可能に付着させることができた。
【0051】
実施例11
80部のNo.DMS−V46ビニル末端ポリジメチルシラン(ゲレスト社から市販されている)および20部のNo.SST−3M01ゾル−ゲル誘導ハイブリッド無機−有機MQ樹脂をトルエン中に溶解した。水素化物:ビニル基の2:1の比を提供するために十分なシル−オフ(SYL−OFF)TM7678シリコーン架橋剤(ダウ・コーニング(Dow Corning)から市販されている)、抑性剤としての200ppmのジメチルマレエート(アルドリッチ(Aldrich)から市販されている)および50ppmのNo.SIP6832.0白金触媒(ゲレスト社から市販されている)を溶液に添加して固形分25%をもたらした。ナイフコータを用いて厚さ0.6mmの湿潤コーティングを提供するように間隔を制御して溶液を0.05mmのPETフィルム上にコートした。コートされた接着剤を70℃において10分間、乾燥させ、次いで110℃までさらに10分間加熱し、0.15mmの厚さを有する感圧接着フィルムをもたらした。
【0052】
実施例12
実施例11の方法を用いて、60部のビニル末端ポリジメチルシランおよび40部のゾル−ゲル誘導ハイブリッド無機−有機MQ樹脂をトルエン中に溶解し、次いでシル−オフTM7678シリコーン架橋剤、ジメチルマレエートおよび白金触媒を固形分25%のレベルで配合した。実施例11の方法を用いて溶液を0.05mmのPETフィルム上にコートし、乾燥させた。
【0053】
実施例13
実施例11の方法を用いて、40部のビニル末端ポリジメチルシランおよび60部のゾル−ゲル誘導ハイブリッド無機−有機MQ樹脂をトルエン中に溶解し、次いでシル−オフTM7678シリコーン架橋剤、ジメチルマレエートおよび白金触媒を固形分25%のレベルで配合した。実施例11の方法を用いて、溶液を0.05mmのPETフィルム上にコートし、乾燥させた。
【0054】
実施例11〜13の接着剤を様々な基材上の180°の剥離接着力について評価した。ガラス、PPおよびPET上の180°の剥離接着力の結果を以下の表3に示す。
【0055】
【表3】

【0056】
表3の結果は、低粘着性および高粘着性接着力の値の範囲を示す。接着剤の全てが、試験された基材からきれいに剥離した。実施例11の接着剤をポリプロピレンに再配置可能に付着させることができ、実施例12の接着剤をガラス、ポリプロピレンおよびPETに再配置可能に付着させることができた。実施例13の接着剤を全ての基材から伸長剥離することができた。
【0057】
実施例14
76mm×76mmインジウムスズ酸化物(ITO)のコートされたPETパネル(3Mタッチ・システムズ(Touch Systems)から市販されている)を様々な接着剤に積層した。導電率の測定を各パネルの3つの試料について、積層前および後に、および2時間、24時間および5日間、60℃の、65パーセントの相対湿度の炉内で老化後に行なった。以下の表4に各接着剤の本性、測定された導電率の値および24時間および5日の導電率の変化のパーセントを示す。
【0058】
【表4】

【0059】
表4の結果は、酸を含有しない接着剤が、ITOのコートされたパネルの耐性を変化させる著しく低減された傾向を示したことを示す。
【0060】
この発明の様々な改良および変更が、この発明から逸脱せずに実施できることは当業者には明らかであろう。この発明は、例示目的のためにだけ本明細書に示された実施態様に限定されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】介在バッキング層のない接着剤物品の略断面分解図である。
【図2】介在バッキング層を備える接着剤物品の略断面分解図である。
【図3】ディスプレイ上に接着剤によって取付けられたコンピュータフィルターの正面図である。
【図4】予備切断されたライナ上の一組の接着剤物品の平面図である。
【図5−6】ディスプレイオーバーレイの裏面からの接着剤物品の除去を示す側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の接着剤層と任意選択の介在バッキング層とを含む、ディスプレイオーバーレイの裏面をディスプレイの前面に固定するための光学透明接着剤物品であって、前記物品が前記ディスプレイ上で再位置調整可能であるように第1の接着剤層が十分に低粘着性であり、前記物品が前記ディスプレイオーバーレイから伸長剥離可能であるように第2の接着剤層が十分な粘着性を有すると共に前記物品が十分な凝集強さを有する、光学透明接着剤物品。
【請求項2】
前記第1の接着剤層の、ディスプレイに対する接着力が、前記第2の接着剤層の、ディスプレイオーバーレイに対する接着力より小さい、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
第1または第2の接着剤が架橋アクリルを含む、請求項1に記載の物品。
【請求項4】
第1または第2の接着剤がシリコーンを含む、請求項1に記載の物品。
【請求項5】
第1または第2の接着剤が合成ブロックコポリマーを含む、請求項1に記載の物品。
【請求項6】
第1および第2の接着剤が粘着付与合成ブロックコポリマーを含む、請求項1に記載の物品。
【請求項7】
第1の接着剤が酸をほとんど含有しない、請求項1に記載の物品。
【請求項8】
第1および第2の接着剤の両方が酸をほとんど含有しない、請求項1に記載の物品。
【請求項9】
バッキング層を含む、請求項1に記載の物品。
【請求項10】
前記バッキング層が、コートされないタブ部分を含む、請求項9に記載の物品。
【請求項11】
第1の接着剤が水で洗浄されて少量の汚染物を前記第1の接着剤から除去し、それを粘着状態のままにしておくことができる、請求項1に記載の物品。
【請求項12】
接着剤層上に少なくとも1つの剥離ライナをさらに含む、請求項1に記載の物品。
【請求項13】
ディスプレイの前面に接着固定され得る裏面を有するディスプレイオーバーレイであって、前記裏面が、第1および第2の接着剤層と任意選択の介在バッキング層とを含む、それに接着固定された複数の光学透明接着剤物品を有し、前記物品が前記ディスプレイ上で再位置調整可能であるように前記第1の接着剤層が十分に低粘着性であり、前記物品が前記ディスプレイオーバーレイから伸長剥離可能であるように前記第2の接着剤層が十分な粘着性を有すると共に前記物品が十分な凝集強さを有する、ディスプレイオーバーレイ。
【請求項14】
前記第1の接着剤層の、ディスプレイに対する接着力が前記第2の接着剤層の、ディスプレイオーバーレイに対する接着力より小さい、請求項13に記載のディスプレイオーバーレイ。
【請求項15】
第1または第2の接着剤が架橋アクリルを含む、請求項13に記載のディスプレイオーバーレイ。
【請求項16】
第1または第2の接着剤がシリコーンを含む、請求項13に記載のディスプレイオーバーレイ。
【請求項17】
第1または第2の接着剤が合成ブロックコポリマーを含む、請求項13に記載のディスプレイオーバーレイ。
【請求項18】
第1および第2の接着剤が粘着付与合成ブロックコポリマーを含む、請求項13に記載のディスプレイオーバーレイ。
【請求項19】
第1の接着剤が酸をほとんど含有しない、請求項13に記載のディスプレイオーバーレイ。
【請求項20】
第1および第2の接着剤が酸をほとんど含有しない、請求項13に記載のディスプレイオーバーレイ。
【請求項21】
前記物品が前記介在バッキング層を含む、請求項13に記載のディスプレイオーバーレイ。
【請求項22】
前記バッキング層が、コートされないタブ部分を含む、請求項21に記載のディスプレイオーバーレイ。
【請求項23】
第1の接着剤が水で洗浄されて少量の汚染物を前記第1の接着剤から除去し、それを粘着状態のままにしておくことができる、請求項13に記載のディスプレイオーバーレイ。
【請求項24】
前記第1の接着剤層上に少なくとも1つの剥離ライナをさらに含む、請求項13に記載のディスプレイオーバーレイ。
【請求項25】
第1および第2の接着剤層と任意選択の介在バッキング層とを含む複数の光学透明接着剤物品によってディスプレイオーバーレイの裏面に接着固定された前側表示面を有するディスプレイであって、前記物品が前記ディスプレイ上で再位置調整可能であるように前記第1の接着剤層が十分に低粘着性であり、前記物品が前記ディスプレイオーバーレイから伸長剥離可能であるように前記第2の接着剤層が十分な粘着性を有すると共に前記物品が十分な凝集強さを有する、ディスプレイ。
【請求項26】
前記第1の接着剤層の、前記ディスプレイに対する接着力が前記第2の接着剤層の、前記ディスプレイオーバーレイに対する接着力より小さい、請求項25に記載のディスプレイ。
【請求項27】
第1または第2の接着剤が架橋アクリルを含む、請求項25に記載のディスプレイ。
【請求項28】
第1または第2の接着剤がシリコーンを含む、請求項25に記載のディスプレイ。
【請求項29】
第1または第2の接着剤が合成ブロックコポリマーを含む、請求項25に記載のディスプレイ。
【請求項30】
第1および第2の接着剤が粘着付与合成ブロックコポリマーを含む、請求項25に記載のディスプレイ。
【請求項31】
第1の接着剤が酸をほとんど含有しない、請求項25に記載のディスプレイ。
【請求項32】
第1および第2の接着剤が酸をほとんど含有しない、請求項25に記載のディスプレイ。
【請求項33】
前記物品が前記介在バッキング層を含む、請求項25に記載のディスプレイ。
【請求項34】
前記バッキング層が、コートされないタブ部分を含む、請求項33に記載のディスプレイ。
【請求項35】
第1の接着剤が水で洗浄されて少量の汚染物を前記第1の接着剤から除去し、それを粘着状態のままにしておくことができる、請求項25に記載のディスプレイ。
【請求項36】
裏面を有するディスプレイオーバーレイをディスプレイの前面上に取付けるための方法であって、第1および第2の接着剤層と任意選択の介在バッキング層とを含む複数の光学透明接着剤物品を用いて前記裏面を前記前面に接着固定することを含み、前記物品が前記ディスプレイ上で再位置調整可能であるように前記第1の接着剤層が十分に低粘着性であり、前記物品が前記ディスプレイオーバーレイから伸長剥離可能であるように前記第2の接着剤層が十分な粘着性を有すると共に前記物品が十分な凝集強さを有する、方法。
【請求項37】
前記第1の接着剤層の、前記ディスプレイに対する接着力が前記第2の接着剤層の、前記ディスプレイオーバーレイに対する接着力より小さい、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
第1または第2の接着剤が架橋アクリルを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
第1または第2の接着剤がシリコーンを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
第1または第2の接着剤が合成ブロックコポリマーを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
第1および第2の接着剤が粘着付与合成ブロックコポリマーを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
第1の接着剤が酸をほとんど含有しない、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
第1および第2の接着剤が酸をほとんど含有しない、請求項36に記載の方法。
【請求項44】
前記物品が前記介在バッキング層を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項45】
前記バッキング層が、コートされないタブ部分を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
第1の接着剤が水で洗浄されて少量の汚染物を前記第1の接着剤から除去し、それを粘着状態のままにしておくことができる、請求項36に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−509093(P2006−509093A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−559064(P2004−559064)
【出願日】平成15年9月30日(2003.9.30)
【国際出願番号】PCT/US2003/031026
【国際公開番号】WO2004/054249
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】