説明

ディスペンサー付きカートン

パッケージは、平行に並んだ状態で横に配置された類似サイズの円柱形物品(C1,C2,C3)の垂直配置された2つ以上の段で形成される物品グループと、グループのまわりに配置されるカートンと、を備える。カートンは、頂部壁(16)と、対向する側部壁(14,18)と、端部壁(30b,32b)と、物品ディスペンサー(D)と、を備える。側部壁(14,18)が、物品(C1,C2,C3)の端部に並んで配置される一方、端部壁が、末端の物品の側部壁に隣接するように配置される。ディスペンサーは、頂部(16)、側部及び端部壁(14,18,30b,32b)から形成されるとともにこれらに分離可能に接続された、カートンのコーナー部分(T)を含んでおり、コーナー部分(T)の取り除きと同時に開口部(O1,O2)を画成する。開口部は、最下段における末端の物品(C1)の一部を現すため、端部壁に凹所(O2)を画成する形状である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートンに関するものであり、より詳しくは、個々の物品の拘束された取り出しのためのディスペンサーを有する、複数の物品のためのカートンに関するものである。特に本発明は、内部に収容された物品へのアクセスを改善するように適合されたディスペンサーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数の物品を入れるためのカートンは、消費者が清涼飲料あるいは他の飲料のような個々の物品の望ましい量を得るとともに搬送することができるようにするのに役立つ。そのような物品のマルチパックが得られた場合、消費者は、しばしばカートンから一度に1つの物品を取り出すことを望む。したがって、カートンから一度に1つの物品を取り出すことを容易にするディスペンサー付きのカートンが望ましいことが理解されうる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
カートンに収容された物品が円柱形であってそれらがカートン内に横に配置されている場合、1つの物品を取り出したときに残りの物品がディスペンサーから転がり出ないように物品を拘束することは重要である。また、物品が容易にアクセスされる状態をディスペンサーが提供することも重要である。さらに、多くの場合、個々の物品をカートンから取り出したときに、いくつの物品がカートン内に残っているかを決定できるようにしておくことが望ましい。したがって、1つの物品を取り出したときに残りの物品がカートンから望ましくなく転がったり出たりすることのないように、残りの物品を拘束するディスペンサー付きのカートンが望ましいことがさらに理解されうる。また、物品へのアクセスを容易にするディスペンサー付きのカートンが望ましいことも理解されうる。さらに、個々の物品を取り出したときに、いくつの物品がカートン内に残っているかを決定するのを容易にするディスペンサー付きのカートンが望ましいことが理解されうる。
【0004】
物品のためのディスペンサーであって、取り出しのために末端の物品を露出させるため、カートンの一部がカートンの上方コーナーから実質的に分離されるか、あるいは切り離されたときに設けられるディスペンサーを有するカートンが周知である。
【0005】
そのような周知のカートンに関連する問題は、ユーザーがカートン内から物品をつかむ際に困難性を有することがあり得ることである。本発明及びその好ましい実施例は、従来技術の問題を克服するか、あるいは少なくとも緩和しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特色は、頂部壁と、一対の対向する側部壁と、端部壁と、頂部壁、側部壁及び端部壁にそれぞれ形成された切り離し線によって画成される取り除き可能コーナー部分を含む物品ディスペンサーと、を備えたカートンを提供する。端部壁切り離し線は、カートン内にパッケージされた物品の一部を現すために、コーナー部分の取り除きと同時に端部壁に凹所を画成するための第1のセクションを備えている。
【0007】
好ましくは、端部壁切り離し線が側部壁間で連続的に延び、コーナー部分の取り除きと同時に、対向する側部壁間で連続的に延びる物品ストッパ壁が端部壁から形成されるようにする。より好ましくは、凹所がストッパ壁の上方縁部に沿って形成される。さらに好ましくは、端部壁切り離し線が、コーナー部分の取り除きと同時にストッパ壁から上方側に延びる保持タブを画成するための第2のセクションを備えていてもよい。
【0008】
さらに好ましくは、第1のセクションに沿った最も低いポイントが、カートンの底部壁よりも上に第1の距離で離間し、第2のセクションに沿った最も高いポイントが、底部壁よりも上に第2の距離で離間し、側部壁における切り離し線のそれぞれに沿った最も低いポイントが、底部壁よりも上に第3の距離で離間する。第1の距離は第3の距離より小さい一方、第2の距離は第3の距離より大きい。
【0009】
本発明の第2の特色は、平行に並んだ状態で横に配置された類似サイズの円柱形物品の垂直配列された少なくとも2つの段で形成された物品グループと、該グループのまわりに配置されたカートンと、を含むカートンを備えたパッケージを提供する。カートンは、頂部壁と、頂部壁の側縁部に接続された一対の対向する側部壁と、側部壁を連結する端部壁と、側部壁の下方縁部を連結する底部壁と、を含む複数の壁と;カートンから物品を分配するための物品ディスペンサーと;を備えている。ディスペンサーは、頂部、側部及び端部壁から形成されるとともに分離可能接続部に沿って頂部、側部及び端部壁に分離可能に接続された、カートンの取り除き可能コーナー部分を含んでいる。物品の少なくとも一部を露出させるための開口部は、コーナー部分の取り除きと同時に画成される。開口部は、最下段における末端の物品の一部を現すように、端部壁に凹所を画成するための形状である。
【0010】
実施例の1つの分類では、分離可能接続部が、開口部の縁部を画成するための切り離し線を備えている。切り離し線は、頂部壁、側部壁及び端部壁にそれぞれ形成されていてもよく、端部壁切り離し線は、端部壁に凹所を画成するための第1のセクションを備えていてもよい。
【0011】
本発明の第2の特色のオプションによれば、端部壁切り離し線が側部壁間で連続的に延びていてもよく、コーナー部分の取り除きと同時に物品ストッパ壁が端部壁から形成されるようになる。
【0012】
好ましい実施例では、凹所がストッパ壁の上方縁部に沿って形成されている。端部壁切り離し線は、コーナー部分の取り除きと同時にストッパ壁から上方側に延びる保持タブを画成するための第2のセクションをさらに備えていてもよい。
【0013】
他の好ましい実施例では、第1のセクションに沿った最も低いポイントが、底部壁よりも上に第1の距離で離間する一方、第2のセクションに沿った最も高いポイントが、底部壁よりも上に第2の距離で離間している。第1の距離は、物品のそれぞれの直径より小さくてもよく、第2の距離は、各物品の直径より大きくてもよい。好ましくは、各側部壁切り離し線に沿った最も低いポイントが、底部壁よりも上に第3の距離で離間し、第3の距離が、第1の距離より大きく、第2の距離よりも小さい。
【0014】
さらに他の好ましい実施例では、物品グループが、複数の物品の垂直配列された3つの段で形成され、側部壁切り離し線が、中段における末端の物品の両端部を横切るように配置されている。
【0015】
以下、本発明の代表的な実施例を、添付の図面を参照しつつ単なる例示のみとして説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図面に参照すると、カートン内に収容された1つあるいはそれぞれの物品を分配するためのディスペンサーを有するカートンと、カートンを形成するためのブランクとが示されている。ブランク及びカートンは、切断線及び折り曲げ線が加えられた、ボール紙や例えばプラスチック材料などの他の折り曲げ可能なシート材料から形成されている。カートンは、例えば缶あるいはボトルとされる1つ以上の物品を保持するため、及び、物品を分配するために使用される。例えばディスペンサーを設けるために2つ以上のブランクを用いてもよいことが想定されるが、示された実施例では、以下でより詳細に説明されるように、単一ブランクは単一のカートンを製造するために使用される。
【0017】
まず図1に参照すると、ディスペンサー付きカートンを形成するためのブランク10が示されている。ブランク10は、折り曲げ線22,24,26及び28に沿って、隣接するもの同士が直列的にそれぞれ折り曲げ可能に接続された、第1の基部壁パネル12と第1の側部壁パネル14と頂部壁パネル16と第2の側部壁パネル18と第2の基部壁パネル20とを直列的に備えている。使用中、第1及び第2の基部壁パネル12及び20は、複合底部壁を形成するために互いに固定される。
【0018】
ブランクの各長手方向の縁部に沿って、カートンの端部壁を形成するための一連の端部壁パネル及びフラップを備えている。各端部壁は同一であり、したがって同様の参照符号が接辞「a」あるいは「b」と一緒に使用されている。したがって、1つの端部のみがより詳細に説明されるであろう。
【0019】
第1の端部壁(後方端部壁)は、折り曲げ線34aに沿って第1の側部壁パネル14に折り曲げ可能に接続された第1の端部壁パネル30aと、折り曲げ線36aに沿って第2の側部壁パネル18に折り曲げ可能に接続された第2の端部壁パネル32aとを備えている。さらに、折り曲げ線42a,39a及び46aに沿って第1の基部壁パネル12、頂部壁パネル16及び第2の基部壁パネル20にそれぞれ折り曲げ可能に接続されたサポートフラップ40a,38a及び44aを備えている。使用中、サポートフラップ40a及び44aは、複合サポートフラップを形成するために互いに固定される。サポートフラップ40a/44a及び38aは、それぞれの端部壁パネル30a及び32aに係合してこれらを支持する。
【0020】
実施例の1つの分類では、頂部壁及び端部壁の間、及び/または、基部壁及び端部壁の間に斜角パネルをさらに備えており、図1では、第1の斜角パネルの第1の部分50aが、端部サポートフラップ40a及び基部壁パネル12の中間に位置し、折り曲げ線42a及び52aに沿ってそこに折り曲げ可能に接続されている。第1の斜角パネルの第2の部分は、第2の基部壁パネル20及び端部サポートフラップ44aに折り曲げ線46a及び56aに沿って折り曲げ可能に接続されたパネル54aによって設けられる。好ましくは、折り曲げ線39a及び60aに沿って頂部壁パネル16と端部サポートフラップ38aとを折り曲げ可能に連結する第2の斜角パネル58aをさらに備えている。
【0021】
図1の実施例では、反対側の端部(前方端部)が、第1及び第2の部材50b,54bから形成された斜角パネルを備えており、該第1及び第2の部材は、それぞれ、基部壁12あるいは20のそれぞれと端部サポートフラップ40bあるいは44bのそれぞれとの間に画成されている。
【0022】
ディスペンサーDは、ブランクの前方端部に形成されており、この実施例では、複合前方端部壁40b/30b/38b/32b/44b、対向する側部壁パネル14,18、及び頂部壁パネル16を含む複数のパネルを備えた取り除き可能コーナー部分T(図2)によって設けられている。使用中、コーナー部分Tは、図3に示されるディスペンサーDを形成するために、カートンから分離される。
【0023】
図1及び2に戻ると、取り除き可能コーナー部分Tは、端部壁パネル30bから形成されたパネル65aと、第1の側部壁パネル14、頂部壁パネル16及び第2の側部壁パネル18からそれぞれ形成されたパネル62,64,66と、端部壁パネル32bから形成されたパネル65bと、を含む一連のパネルを備えている。これらのパネル65a,62,64,66及び65bは、一連の切り離し線からなる分離可能接続部68により、端部壁パネル30bと、側部及び頂部壁パネル14、16,18と、端部壁パネル32bとにそれぞれ切り取り可能に接続されている。切り離し線は、パネル30b,14,16,18,32bにそれぞれ形成され、かつ、この実施例では2つの部分に分けられた開口部(図3)、つまり上側部分O1及び下側部分O2(図3)を画成するような形状及び配置とされている。
【0024】
図1の実施例では、ディスペンサーを形成するためのコーナー部分Tは、折り曲げ線91に沿ってパネル64に折り曲げ可能に接続されたハンドパネル89(図1)を備えている。ハンドパネル89は、頂部壁パネル16における切り離し線に沿って、頂部パネル16に切り取り可能に接続されている。
【0025】
折り曲げ線93,95及び97に沿って頂部壁パネル16に折り曲げ可能に接続された撓みパネル87をさらに備えていてもよく、該撓みパネルは、カートンを持ち上げたときに撓み、したがって分離可能接続部68に沿ったカートン切り離しの見込みを減少させる。
【0026】
ユーザーがカートンを運ぶことができるようにするため、ブランクは適切な周知のハンドルHをさらに備えていることが図1に見られるであろう。
【0027】
ブランクから平坦な折り畳み状態の完成したカートンを形成するため、一連の連続した折り曲げ及び接着動作が必要とされ、これらを図2を参照してさらに説明する。折り曲げ及び接着動作は、1つ以上の直線機械で実行することができ、ブランクあるいはカートンは、その構造を完成するために回転されたりひっくり返されたりすることが必要ではない。折り曲げ工程は、以下の説明に限定されず、特定の製造要求に応じて変えることができる。
【0028】
図1のブランクから図2に示された組み立てカートンを構成するため、第1の側部壁パネル14を、パネル16及び18上に平坦な位置させるように、折り曲げ線24に沿って内方側に折り曲げる。接着剤を、第1の基部壁パネル12とサポートフラップ40a(40b)とに塗布し、第2の基部壁パネル20を、第1の基部壁パネル12上に平坦な位置させるように、折り曲げ線28に沿って内方側に折り曲げる。このようにして、第1及び第2の基部壁パネル12,20を、複合底部壁12/20を形成するために互いに接着し、サポートフラップ40a,44aを、複合底部端部フラップ40a/44aのために互いに接着し、サポートフラップ40b,44bを、複合底部端部フラップ40b/44bを形成するために互いに接着する。これは、平坦な筒状カートンを提供する。
【0029】
それから、平坦な筒状カートンを、開口端部を有する筒状形に拡げる。例えば缶Cとされる物品を、カートンの一方または両方の開口端部を通して詰め込み、カートンの両端部を閉じるために両端部壁を形成する。各端部壁は略同一であるため、後方端部壁のみを以下で説明する。
【0030】
まず、底部端部フラップ40a/44a及びサポートフラップ38aを、折り曲げ線42a,39a及び46aに沿ってそれぞれ内方側に折り曲げる。その後、端部壁パネル30a,32aを、折り曲げ線34a及び36aに沿ってそれぞれ内方側に折り曲げ、それらを接着剤あるいは他の適切な固定手段によって互いに固定する。好ましくは、端部壁パネル30a及び32aに追加のサポートを提供するため、フラップ40a/44a及び38aを端部壁パネル30a及び32aの内面にも固定する。反対側の端部壁(前方壁)は同様に構成されているため、詳細には説明しない。
【0031】
したがって、カートンが、組み立てカートンを示す図2のように、完成されかつ閉じた状態となる。カートンは、2つ以上の、好ましくは3つ(図3で示す)の垂直配列された段で、一群の類似サイズの(缶あるいはボトルのような)円柱形物品を保持するように適合されている。各段の物品は、平行に並んだ状態で横に配置されている。側部壁パネル14,18は、グループの物品の両端部に並んで配置されている一方、カートンの各端部壁は、それぞれの末端の物品の側部壁に隣接するように配置されている。
【0032】
取り除き可能コーナー部分Tは、ディスペンサーDを形成するために変位可能であるように、カートンの端部に一体的に形成されている。
【0033】
ディスペンサーDを形成するため、ハンドパネル89を、折り曲げ線91に沿った折り曲げと分離可能接続部68に沿った切り離しとによって、内方側に押し込む。ユーザーは、パネル64の一部をつかんでそれを引き出し、ディスペンサー開口部O1/O2を現すために、カートンの残りの部分からパネル62,65a,65b及び66と一緒にそれを分離させる。
【0034】
コーナー部分Tが分離されると、前方端部壁の下方部分が、側部壁パネル14及び18の間の複合底部壁12/20から上方側に延びるストッパ壁80を形成する。ストッパ壁80の上方縁部は、分離可能接続部68の端部壁切り離し線69によって画成され、ストッパ壁80はそれ自体により、下段及び中段の物品が取り出される前に不注意にカートンを出るのを防止することができ、カートンの内容物は、ディスペンサー開口部O1/O2を通して容易に見られる。
【0035】
開口部の下側部分O2は、第1の縁部セクション83(図3)によって画成された凹所であり、該凹所は、最下段における末端の物品C1を部分的に露出させて、ユーザーがその中央領域においてそれを容易につかむことができるようにしている。最上段及び中段の物品を取り出すことにより、それから、最下段へアクセスできるようになる。物品の3つ以上の段を有するパッケージのためには、下側方向へ端部壁切り取り線69の長さを増大させることにより、凹所の深さを増大させる。第1の縁部セクション83に沿った最も低いポイントは、底部壁12/20よりも上に、各物品「C」の直径よりも小さく、好ましくは各物品の直径の約半分とされる第1の距離X(図2)で離間している。
【0036】
ストッパ壁80の上方縁部は、ストッパ壁80から上方側に延びる保持タブ90を画成するための形状とされる第2の縁部セクション81(図3)をさらに備えている。いくつかの実施例では、第2の縁部セクション81に沿った最も高いポイントが、底部壁12/20よりも上に、第2の距離Y(図2)で離間している。第2の距離Yは、各物品「C」の直径よりも大きく、好ましくは各物品の直径の1.5倍よりも小さくならない。
【0037】
それぞれの側部壁切り離し線によって画成される上側部分O1の各側縁部85は、図3に示されるように、中段における末端の物品C2の隣接する端部を横切って延びるような形状とされ、末端の物品C2の両端部を部分的に露出させている。好ましくは、各縁部85に沿った最も低いポイントが、底部壁12/20よりも上に、第3の距離Z(図2)で離間している。第3の距離Zは、第1の距離Xよりも大きく、かつ第2の距離Yよりも小さく、好ましくは、ユーザーが中段の物品を容易につかむことができるように、各物品「C」の直径よりも大きく、かつ各物品の直径の1.5倍よりも小さい。いくつかの実施例では、分離可能接続部68の曲率はまた、物品の両端部の露出領域を増大させるために役立ち、物品をその両端部でつかむことができるようにする。末端の物品が最上段から取り出された後、最上段における残りの物品C3は、中段における物品同士の間の空間に入り込む。このような物品の入り込みは、周知の技術であって示されていない。
【0038】
本発明及びその好ましい実施例は、完全に閉じたカートンに物品ディスペンサーあるいはアクセス開口部を設けるための機構に関するものである。本発明は、表面にあるいは冷蔵庫やパントリーのようなコンパートメント内に配置されうる有用な分配カートンとして機能する。本発明は、様々なカートンに適用されることができ、缶あるいはボトルのためのそれらのカートンに限定されていないことが予測されうる。
【0039】
ここで使用された「頂部」、「基部」、「底部」、「端部」、「側部」、「内側」、「外側」、「上方」、「中央」、「下方」、「前方」、及び「後方」のような参照方向は、それぞれのパネルをそのような向きに限定するものではなく、これらのパネルを互いに区別するために機能するのみである。折り曲げ可能に接続された接続部に対する参照は、必ずしも単一の折り曲げ線のみを参照するものとして解釈されるべきではなく、実際には、折り曲げ可能に接続された接続部が、本発明の範囲から逸脱することなく、切り込み線、切り取り線、あるいは折り曲げ線のうちの1以上から形成可能であることが想定される。
【0040】
本発明の範囲内において、様々な変更がなされてもよいことが理解されるべきであり、例えば、パネル及び孔のサイズ及び形状が異なるサイズあるいは形状の物品を収容するために調節されていてもよいし、代わりの端部壁構造が使用されていてもよい。カートンは、異なるアレイにおける複数の物品を収容してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の実施例によるディスペンサー付きカートンを形成するためのブランクの平面図である。
【図2】図1に示されたブランクから形成されるカートンを示す図である。
【図3】ディスペンサー開口部を現すために取り除かれたコーナー部分とともにカートンを示す図である。
【符号の説明】
【0042】
10 ブランク
12,20 基部壁パネル
14,18 側部壁パネル
16 頂部壁パネル
30a,30b,32a,32b 端部壁パネル
38a,38b,40a,40b,44a,44b サポートフラップ
68 分離可能接続部
69 端部壁切り離し線
80 ストッパ壁
81 第2の縁部セクション
83 第1の縁部セクション
90 保持タブ
C 缶
D ディスペンサー
O 開口部
O1 上側部分
O2 下側部分
T 取り除き可能コーナー部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートンであって、
頂部壁と、
一対の対向する側部壁と、
端部壁と、
前記頂部壁、側部壁及び端部壁にそれぞれ形成された切り離し線によって画成される取り除き可能コーナー部分を含む物品ディスペンサーと、
を備え、
前記端部壁の切り離し線が、前記コーナー部分の取り除きと同時に前記端部壁に凹所を画成するための第1のセクションを備えていることを特徴とするカートン。
【請求項2】
請求項1に記載のカートンにおいて、
端部壁切り離し線が前記側部壁間で連続的に延び、前記コーナー部分の取り除きと同時に物品ストッパ壁が前記端部壁から形成され、該ストッパ壁が前記対向する側部壁間で連続的に延びることを特徴とするカートン。
【請求項3】
請求項2に記載のカートンにおいて、
前記凹所が前記ストッパ壁の上方縁部に沿って形成されることを特徴とするカートン。
【請求項4】
請求項3に記載のカートンにおいて、
前記端部壁切り離し線が、前記コーナー部分の取り除きと同時に前記ストッパ壁から上方側に延びる保持タブを画成するための第2のセクションをさらに備えていることを特徴とするカートン。
【請求項5】
請求項4に記載のカートンにおいて、
前記第1のセクションに沿った最も低いポイントが、前記カートンの底部壁よりも上に第1の距離で離間し、
前記第2のセクションに沿った最も高いポイントが、前記底部壁よりも上に第2の距離で離間し、
前記側部壁における切り離し線のそれぞれに沿った最も低いポイントが、前記底部壁よりも上に第3の距離で離間し、
前記第1の距離が前記第3の距離より小さく、かつ、前記第2の距離が前記第3の距離より大きいことを特徴とするカートン。
【請求項6】
パッケージであって、
平行に並んだ状態で横に配置された類似サイズの円柱形物品の垂直配列された少なくとも2つの段からなる物品グループと、
前記グループのまわりに配置されるカートンと、
を備え、
前記カートンは、
頂部壁と、前記頂部壁の側縁部に接続された一対の対向する側部壁と、前記側部壁を連結する端部壁と、前記側部壁の下方縁部を連結する底部壁と、を含む複数の壁と、
前記カートンから物品を分配するための物品ディスペンサーと、を備え、
前記ディスペンサーは、前記頂部、側部及び端部壁から形成されるとともに分離可能接続部に沿って前記頂部、側部及び端部壁に分離可能に接続された、前記カートンの取り除き可能コーナー部分を含み、該取り除き可能部分が前記カートンから取り除かれることによって、前記物品の少なくとも一部を露出させる開口部を画成するものであり、
前記開口部は、前記物品グループの最下段における末端の物品の一部を現すように、前記端部壁に凹所を画成するための形状であることを特徴とするパッケージ。
【請求項7】
請求項6に記載のパッケージにおいて、
前記分離可能接続部が、前記開口部の縁部を画成するための切り離し線を備え、該切り離し線が、前記頂部壁、側部壁及び端部壁にそれぞれ形成され、
前記端部壁の切り離し線が、前記端部壁に前記凹所を画成するための第1のセクションを備えていることを特徴とするパッケージ。
【請求項8】
請求項7に記載のパッケージにおいて、
前記端部壁切り離し線が前記側部壁間で連続的に延び、前記コーナー部分の取り除きと同時に物品ストッパ壁が前記端部壁から形成されることを特徴とするパッケージ。
【請求項9】
請求項8に記載のパッケージにおいて、
前記凹所が前記ストッパ壁の上方縁部に沿って形成されることを特徴とするパッケージ。
【請求項10】
請求項9に記載のパッケージにおいて、
前記端部壁切り離し線は、前記コーナー部分の取り除きと同時に前記ストッパ壁から上方側に延びる保持タブを画成するための第2のセクションをさらに備えていることを特徴とするパッケージ。
【請求項11】
請求項10に記載のパッケージにおいて、
前記第1のセクションに沿った最も低いポイントが、前記底部壁よりも上に第1の距離で離間し、
前記第2のセクションに沿った最も高いポイントが、前記底部壁よりも上に第2の距離で離間し、
前記第1の距離が前記物品のそれぞれの直径よりも小さく、前記第2の距離が前記物品のそれぞれの直径よりも大きいことを特徴とするパッケージ。
【請求項12】
請求項11に記載のパッケージにおいて、
前記側部壁における切り離し線のそれぞれに沿った最も低いポイントが、前記底部壁よりも上に第3の距離で離間し、
前記第3の距離が、前記第1の距離よりも大きく、前記第2の距離よりも小さいことを特徴とするパッケージ。
【請求項13】
請求項12に記載のパッケージにおいて、
前記物品グループが、前記物品の垂直配列された3つの段からなり、前記側部壁の切り離し線が、前記物品グループの中段における末端の物品の両端部を横切るように配置されていることを特徴とするパッケージ。
【請求項14】
請求項1に記載のカートンを形成するためのブランク。
【請求項15】
請求項6に記載のパッケージを形成するためのブランク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−521253(P2006−521253A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507379(P2006−507379)
【出願日】平成16年3月19日(2004.3.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/008475
【国際公開番号】WO2004/087522
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(503056492)ミードウエストヴェイコ・パッケージング・システムズ・エルエルシー (44)
【Fターム(参考)】