説明

デジタルコンテンツへのアクセスを制御する方法およびシステム

アクセスシステムによるデジタルコンテンツの利用にあたってスループットレートを制御するメモリコントローラを含む蓄積システムが提供され、スループットレートには、ファイルとして蓄積されるデジタルコンテンツの関係情報が結び付けられる。また、デジタルコンテンツを利用するシステムが提供される。このシステムはデジタルコンテンツを利用するアクセスシステムを備え、アクセスシステムには、制御スループットレートでデジタルコンテンツが放出され、スループットレートには、ファイルとして蓄積されるデジタルコンテンツの関係情報が結び付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルコンテンツに関し、より具体的にはデジタルコンテンツへのアクセスを制御することに関する。
【0002】
関連出願への相互参照
本願は、その全体が本願明細書において参照により援用されている、「METHOD FOR CONTROLLING ACCESS TO DIGITAL CONTENT」という米国特許出願第11/694,866号(特許文献1)および「SYSTEM FOR CONTROLLING ACCESS TO DIGITAL CONTENT」という米国特許出願第11/694,868号(特許文献2)に関連する。
【背景技術】
【0003】
今日のコンピュータ環境ではデジタルコンテンツ(データと呼ぶこともある)が一般的に利用されている。デジタルコンテンツは蓄積装置(蓄積システムと呼ぶこともある)に蓄積されるほか、インターネット、ピア・ツー・ピアソフトウェア、電子メール等、電子通信を介して配布されることもある。今日、インターネットをはじめとする通信網によって様々なデジタル機器・システム(アクセスシステムと呼ぶこともある)を相互に接続し、デジタルコンテンツを交換することが可能になっている。アクセスシステムはパーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット型コンピュータ、個人用携帯情報端末(PDA)、携帯電話機、MP3プレイヤ、DVDプレイヤ、ゲームコンソール、デジタルカメラをはじめとするデジタル記録装置等を無制限に含む。
【0004】
用途にもよるが、デジタルコンテンツは通常ならばアクセスシステムで利用される前に前処理される。ここで使用する用語「前処理」(または「前処理済み」)は、デジタルコンテンツの閲覧、再生、聴解、読解、表示、実行、またはアクセスを可能にするかこれを支援するための操作を含む。例えば、CODEC(圧縮/解凍)モジュールによって実行される圧縮・解凍操作や、暗号モジュールによって実行される復号化・暗号化操作が前処理にあたる。ここで用いる前処理が、ある1つの場所から別の場所へデジタルコンテンツを移す実際の物理的転送に左右されないということは注目に値する。
【0005】
通常、デジタルコンテンツは電子ファイルとして蓄積される。デジタルコンテンツファイル(「ファイル」と呼ぶこともある)は通常、しかるべきアプリケーションや装置を用いてエンドユーザによって閲覧、聴解、読解、再生、実行、または利用されるデータを内包する。デジタルコンテンツファイルはオーディオファイル、ビデオファイル、マルチメディアコンテンツファイル、ソフトウェアファイル、電子ブック、文書、コンピュータゲーム、データベース、アプリケーション、何らかの他種デジタルコンテンツを含む。デジタルコンテンツの蓄積にあたっては種々のファイル形式がある。例えば、オーディオファイルの蓄積にはMP3、Wav、RealAudioをはじめとするファイル形式を使用でき、オーディオファイルとビデオファイルの両方を蓄積するにはMP4、DIVX(登録商標)、RealVideoをはじめとする形式を使用できる。
【0006】
通常、殆どのデジタルコンテンツファイル形式にはビットレートがあり、そのビットレートはデジタルコンテンツに関連する。ビットレートは単位時間内に前処理するデータである。この前処理はファイル形式と操作のタイプに左右される。例えばオーディオファイルを再生する場合は、オーディオファイルを最小限の待ち時間で適切に実行するため、ある程度のデータを前処理する。オーディオファイルがMP3ファイルならば128kbpsのビットレートが可能である。これは、符号化された1秒の音楽につき128kビットの情報を前処理することを意味する。ファイルのビットレートは一定である場合と不定である場合とがある。用途によってはビットレートが符号化品質に相当することもあり、通常はビットレートが高いほど品質は上がる。
【0007】
ビットレートはデジタルコンテンツファイルによって異なる。通常はビットレートの違いによってファイルのサイズに違いが生じる。デジタルコンテンツを利用する場合、アクセスシステム(例えば、メディアプレイヤ)はビットレート以上の速度でデータを求める。殆どのアクセスシステムは、処理を中断しないためにメモリバッファ(または蓄積空間)を使ってコンテンツを蓄積する。つまり、蓄積システムから受信したデータはアクセスシステムのメモリバッファに蓄積される。データが十分な早さで受信されないと、場合によってはアクセスユニットが処理(例えば、再生)を中断し、データをバッファに蓄積しなければならない。
【0008】
デジタルコンテンツは実体、個人、企業、またはこれらの組み合わせにとって、ある程度の価値を持つことがある。そこで、デジタルコンテンツがかかわるトランザクションを実現し、保護するため、デジタルコンテンツへのアクセスを、認可されたアプリケーション、装置、またはこれらの組み合わせに制限することがある。
【0009】
デジタルコンテンツの保護にあたってはデジタル著作権管理(DRM)を役立てることができる。DRMは、特定の権限をコンテンツに結び付けることによってデジタルコンテンツへのアクセスを制限する。例えば、著作権所有者から正式な許可を得ていないユーザには、著作権で保護されたデジタルコンテンツファイルの複製、配布、修正、販売、実行を禁じることができる。例えば、商業映画、商業音楽、電子ブック、ソフトウェア、コンピュータゲーム等が著作権で保護されたデジタルコンテンツにあたる。使用するDRM規格はコンテンツのタイプや形式によって異なり、デジタルコンテンツと権限の配布方法は規格によって異なる。
【0010】
デジタルコンテンツの蓄積にあたってはメモリカード、スマートカード、SIM(加入者識別モジュール)カード、埋め込みメモリチップ等のメモリ装置が普及している。そのような装置の最大読み出し・書き込み速度は、使用するメモリのタイプ(例えば、NANDフラッシュ、NORフラッシュ、EEPROM等)やメモリコントローラのタイプ等、基礎となる関係技術によって決まる。これらのメモリ装置からアクセスシステムにかけてのデジタルコンテンツの放出速度が、アクセスシステムでデジタルコンテンツを正常に利用するうえで必要なアクセスシステムによるデジタルコンテンツへの最低限のアクセス速度を上回ることは多々ある。
【0011】
デジタルコンテンツの所有者や提供者はデジタルコンテンツの「海賊行為」防止、すなわちデジタルコンテンツの不正使用・配布防止に努めている。レコード会社や映画スタジオ等、デジタルコンテンツの所有者たちはこれまで、海賊行為にかかわる問題の解決であまり成果をあげていない。したがって、デジタルコンテンツの正規配布・利用に支障をきたすことなく海賊行為を阻止する方法およびシステムが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許出願第11/694,866号
【特許文献2】米国特許出願第11/694,868号
【発明の概要】
【0013】
一実施形態において、蓄積システムが提供される。この蓄積システムは、アクセスシステムによるデジタルコンテンツの利用にあたってスループットレートを制御するメモリコントローラを備え、スループットレートには、ファイルとして蓄積されるデジタルコンテンツの関係情報が結び付けられる。
【0014】
別の実施形態では、デジタルコンテンツを利用するシステムが提供される。このシステムはデジタルコンテンツを利用するアクセスシステムを備え、アクセスシステムには、制御スループットレートでデジタルコンテンツが放出され、スループットレートには、ファイルとして蓄積されるデジタルコンテンツの関係情報が結び付けられる。
【0015】
さらに別の実施形態では、デジタルコンテンツを利用するシステムが提供される。このシステムはデジタルコンテンツを利用するアクセスシステムを含み、アクセスシステムには、制御スループットレートでデジタルコンテンツが放出され、スループットレートには、ファイルとして蓄積されるデジタルコンテンツのアクセス制御に用いるアクセスパラメータが結び付けられる。
【0016】
この短い概要は、ここで開示する種々の実施形態を迅速に理解できるように用意されたものである。以下に続く種々の実施形態の詳しい説明を添付の図面との関係で参照することにより、より完全な理解を得ることができる。
【0017】
次に、種々の実施形態の図面を参照しながら前述した特徴とその他の特徴を説明する。これらの図面で同じコンポーネントは同じ参照番号を持つ。図に示された実施形態は、本発明を制限するのではなく例示するためのものである。図面は以下の図を含む。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】一実施形態に従い、蓄積システムへ結合されたアクセスシステムのブロック図を示す。
【図1B】一実施形態に従い、アクセスシステムとともに使用する各種蓄積システムの例を示す。
【図1C】一実施形態に従い、DRMモジュールを使用するシステムのブロック図を示す。
【図1D】一実施形態に従い、スループットレートの制御を図解する。
【図2】一実施形態に従い、スループットレートを制御する前処理モジュールの最上位ブロック図を示す。
【図3】一実施形態に従い、スループットレートを制御するために遅延を適用するプロセスフロー図を示す。
【図4】一実施形態に従い、スループットレートを制御するために遅延を適用するプロセスフロー図を示す。
【図5】一実施形態に従い、スループットレートを制御するDRMモジュールのプロセスフロー図を示す。
【図6】一実施形態に従い、異なるスループットレートを異なるログインアカウントに結び付ける一例を示す。
【図7】一実施形態に従い、広告コンテンツの表示を制御する一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
定義
以下に記す定義は、ここで開示する種々の実施形態を実施するコンピュータ環境の中で(限局的にではなく)一般的に使われるものである。
「アクセスシステム」(ホストシステムまたは要求元システムと呼ぶこともある)は、しかるべきアプリケーションや装置を用いてユーザによって閲覧、聴解、読解、再生、実行、または利用されるデジタルコンテンツを要求するシステムを意味する。アクセスシステムはデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット型コンピュータ、個人用デジタル補助装置(PDA)、携帯電話機、MP3プレイヤ、DVDプレイヤ、ゲームコンソール、デジタルカメラをはじめとするデジタル記録装置等を含む。
「ビットレート」は、アクセスシステムが所定の単位時間内に前処理するデータ量を意味する。ビットレートは、符号化のタイプ、蓄積されるデジタルコンテンツの形式、コンテンツのタイプ、またはこれらの組み合わせに左右される。ビットレートは一定である場合と不定である場合とがある。
「データレート」は、ある1つの場所(例えば、蓄積システム)から別の場所(例えば、アクセスシステム)へデジタルコンテンツを随時転送する速度(例えば、1秒当たりのバイト数)を意味する。
「前処理済み」(または「前処理」)は、デジタルコンテンツを利用するための何らかの操作を意味する。例えば、CODECモジュールによって実行される圧縮・解凍操作、暗号モジュールによって実行される復号化・暗号化操作、使用に先立つコンテンツへのアクセス等が前処理にあたる。
「前処理モジュール」は、前処理操作を実行するモジュール、コンポーネント、またはユニット(本願明細書の全体を通じて互換的に用いる)を意味する。前処理モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせで実施できる。例えば、DRMモジュール、CODECモジュール、暗号モジュール等が前処理モジュールにあたる。 「スループットレート」は一定期間内の平均データレートを意味する。スループットレートを設定もしくは確立することにより、アクセスシステムに向けて一定時間に放出されるデータ量を制限できる。スループットレートは、アクセスシステムへ放出されるデータの最大量、平均量、または範囲を意味することがある。
「放出済み」は、デジタルコンテンツを利用するアクセスシステムにデジタルコンテンツへのアクセスが認められることを意味する。放出にあたって、ある1つの場所から別の場所への実際のデータ転送は必須ではない。
「利用」(または「利用済み」)は、通常ならばしかるべきアプリケーションまたは装置を使用するエンドユーザによる、デジタルコンテンツの閲覧、聴解、読解、再生、実行、または他の何らかの使用を意味する。通常、これらの操作はアクセスシステムによって実行される。
【0020】
以下では前に定義を下した用語の一例を紹介する。ラップトップコンピュータ(アクセスシステム)を使用するユーザがオーディオ/ビデオファイル(デジタルコンテンツ)の再生(利用)を望むことがある。このラップトップコンピュータは、ソフトウェアアプリケーション(例えば、マイクロソフト コーポレイションから入手できるWindows Media Player)を使ってオーディオ/ビデオファイルを再生できる。ラップトップコンピュータは、オーディオ/ビデオファイルを正常に再生するために一定の速度(ビットレート)でデジタルコンテンツを前処理する。ラップトップコンピュータに向けてデジタルコンテンツが放出される前に、暗号モジュール(前処理モジュール)によってオーディオ/ビデオファイルの復号化(前処理)が行われることがある。
【0021】
一実施形態において、アプリケーションにデジタルコンテンツを提供(放出)する速度がスループットレートによって制御される。スループットレートは入力/出力(I/O)レベルで実施(つまり、蓄積システムによって実施)されることもあれば、前処理モジュールによって実施されることもある。一実施形態において、数通りのやり方でスループットレートを適用でき、例えば後述するように特定のコマンド、DRMコンテンツライセンス、アクセスパラメータ(例えば、ログイン信用証明、保安鍵(例えば、暗号鍵))等を使って、適用できる。
【0022】
一実施形態において、アクセスシステムに向けてデータストリームを放出する速度が蓄積システムによって制御される。データが一定期間内にアクセスシステムへ放出される速度はスループットレートによって決まる。蓄積システムは、データを使用できるときとそうでないときをアクセスシステムに伝えることによって一定時間で利用できるデータ量を事実上制御する。
【0023】
別の実施形態において、デジタルコンテンツに関係する少なくとも1つのパラメータにスループットレートが左右される。例えば、スループットレートはビットレートに左右される。ビットレートが不定ならば、平均ビットレート値をもとにスループットレートを設定できる。スループットレートはビットレートに等しいかこれを上回ることがある。
【0024】
スループットレートにより、アクセスシステムがデータを利用する理想的な最大速度が設定される。その結果、不正コピーの作成にはオーディオ/ビデオファイルの再生(利用)と同じくらい時間がかかり、例えばオーディオ/ビデオファイルの録音/録画にもほぼ同等の不都合をともなうことになる。つまり、スループットレートを制御することによってデジタルコンテンツの海賊行為を阻止することができる。
【0025】
システムレベルの例
図1Aは、一実施形態に従い、蓄積システム105がスループットレートを制御する一般的なシステム100の最上位ブロック図を示す。後述するように、スループットレートは蓄積システム105で決定もしくは受信できる。
【0026】
システム100はアクセスシステム101を備え、このアクセスシステムはI/Oリンク102を介して蓄積システム105へ機能的に結合する。アクセスシステム101は通常、数通りの機能コンポーネントを含む。これらのコンポーネントはプロセッサ(中央処理装置(CPU)と呼ぶこともある)、メインメモリ、I/O装置等を含むことがある。メインメモリは、システムバスまたはローカルメモリバスを介してCPUへ結合する。メインメモリは、実行時にデータとプログラムの情報へのCPUのアクセスを提供する。通常、メインメモリはランダムアクセスメモリ(RAM)回路で構成される。CPUとメインメモリを備えるコンピュータシステムは、しばしばホストシステムと呼ばれる。
【0027】
蓄積システム105はメモリコントローラ103を備え、このメモリコントローラはI/Oロジック106との橋渡しとなって蓄積媒体(またはセル)104とデジタルコンテンツをやり取りする。I/Oロジック106はI/Oメモリバッファ107を含み、このI/Oメモリバッファは、アクセスシステム101とのデータのやり取りに先立ちデータを一時的に蓄積する(「バッファ」する)。
【0028】
一実施形態において、目標スループットレートに到達するために一定期間にわたってI/Oバッファ107にデータを蓄積する(つまり、遅延を加える)。目標スループットレートはアクセスシステムのタイプ、デジタルコンテンツのタイプ、デジタルコンテンツの用途、およびこれらの組み合わせに左右される。この期間は、スループットレート制御が行われない環境でのデータ保持時間より長くできる。目標スループットレートに到達するためにデータは十分な期間I/Oバッファ107に保持される。この期間(遅延を加えた後)により、アクセスシステム101の仕様に基づく最低データレートを維持しながら、タイムアウトやその他の問題に起因するアクセスシステム101へのデータ提供中断を最小限に抑える。一定期間を過ぎてもアクセスシステム101がデータにアクセスできない場合は、アクセスシステム101で実行するアプリケーションがタイムアウトを宣言し、これを受けて操作は中断する。例えば、アクセスシステム101がオーディオファイルを再生していて、一定期間(プログラム可能)中に十分な再生データを得ない場合はアプリケーションがタイムアウトを宣言し、操作を放棄するか、再生操作を中断してデータをバッファする。
【0029】
コントローラ103はバッファ107のサイズを認識し、時間を追跡することができる。コントローラ103は、目標スループットレートに到達しタイムアウト問題を回避するため、バッファ107のサイズと追跡時間に基づきバッファ107をリフレッシュする。目標スループットレートに到達するように時間を制御しながらデータをI/Oバッファ107から放出する。
スループットレート制御のために導入される遅延の基礎を蓄積システム105の内部クロック速度に置けば、目標スループットレートに到達するために蓄積システム105が待たなければならないサイクル数の判断に役立てることができる。遅延そのものは可変値であってもよい。
【0030】
ここで開示する種々の実施形態は、デジタルコンテンツの海賊行為を防ぐ別の障壁を提供することによって既存のDRMシステムを補完する。通常、時間は不可避のもののため、デジタルコンテンツファイルの規定速度を上回る速度でデジタルコンテンツにアクセスできないようにすれば、蓄積システム(または前処理モジュール)によるスループットレート制御で海賊志望者を阻止することができる。例えば蓄積システム105がデータを高速で転送できるとしても、例えば毎秒約20メガバイトのデータ転送が可能だとしても、毎秒20メガバイトの代わりに、例えば128kb/sの遅い平均速度になるように蓄積システムでスループットレートを制御する。したがって、一実施形態によると、制御スループットレートを使った1GBのオーディオデータの処理には10時間ほどかかる。制御スループットレートを使わない場合は、1GBのオーディオデータへのアクセスに50秒ほどしかかからない。
【0031】
一実施形態において、様々なタイプの蓄積システム(図1Bとの関係で後述する)を使ってスループットレートを制御できる。例えば、蓄積システム105は、不揮発性メモリ装置(スマートカード、SIMカードを含む)、ハードディスク、状態マシン経由のアクセスが可能な蓄積システム等を無制限に含む。
【0032】
蓄積システム105をアクセスシステム101へ機能的に結合するには様々な接続プロトコル(独自または標準のプロトコル)を使用でき、例えばユニバーサルシリアルバス(USB)、SCSI、Bluetooth、コンタクトレス、ワイヤレス等を使用できる。ここで開示する適応的態様は特定のプロトコルや規格に左右されない。
後述するように、蓄積システム105は特別なステータス信号またはコマンドを使用し、コンテンツを待ち続けることをアクセスシステム101に通告することもできる。これにより、ユーザによるデジタルコンテンツの利用を中断させるタイムアウト問題は減少する。
【0033】
図1Bは、アクセスシステム101と連係できる各種の蓄積システム108、111、113、および115の例を示す。アクセスシステム101で実行するアプリケーション101Aは、これらの蓄積システムのいずれか1つに蓄積されたデジタルコンテンツを利用する。アプリケーション101Aはデジタルコンテンツのタイプと用途しだいで決まる。オーディオ/ビデオコンテンツを再生するWindows Media Playerはアプリケーション101Aの一例である。
【0034】
蓄積システム108はハードディスクであって、I/Oリンク109を介してデータを送受信し、コマンドの送受信にあたっては専用リンク110(I/O RDY 110と表示)を使用する。蓄積システム108は、リンク110を使ってアクセスシステム101に「ビジー状態」を通知する。このビジー状態は、蓄積システム108が新たなコマンドを受信できる状態になっていないこと、あるいはデータを送受信できる状態になっていないことをアクセスシステム101に伝える。
蓄積システム111は取り外しができない不揮発性メモリシステムであって、例えばiNAND方式のメモリシステムである。蓄積システム111は、アクセスシステム101へのビジー状態通知やI/O操作(例えば、データ送受)にあたってI/Oリンク112を使用する。
【0035】
蓄積システム113は取り外しができる不揮発性メモリ装置であって、コネクタ114Aを介してアクセスシステム101へ機能的に結合する。蓄積システム113は、I/O操作やアクセスシステム101へのビジー状態通知にあたってI/Oリンク114を使用する。蓄積システム113はセキュアデジタル(SD)、マルチメディアカード(MMC)等、何らかの不揮発性メモリ規格に基づく。
【0036】
例えばコンパクトフラッシュ(CF)、MMC、SD、ミニSD、メモリスティック、スマートメディア、トランスフラッシュカード等、現在様々なタイプの不揮発性メモリカードが数多く市販されている。これらのカードはいずれも規格化された仕様に基づく特有の機械的インターフェイス、電気的インターフェイス、機械・電気的インターフェイス等の何らかのインターフェイス(ワイヤレスインターフェイスを含む)を具備するが、それぞれに内蔵されたフラッシュメモリはよく似ている。これらのカードはいずれも、本願の出願人である(公序良俗違反につき、不掲載)より入手できる。
【0037】
(公序良俗違反につき、不掲載)はまた、そのCruzerという商標のもとで一連のフラッシュドライブを提供し、このフラッシュドライブはユニバーサルシリアルバス(USB)プラグを備える小型の手持ち式メモリシステムであって、これをホストシステムのUSB差込口(例えば、114A)に差し込むことによりホストと接続する。これらのメモリカードとフラッシュドライブはメモリコントローラ(103)を内蔵し、このメモリコントローラがアクセスシステム101と連係し、内蔵されたフラッシュメモリの動作を制御する。
【0038】
蓄積システム115はスマートカード、SIMカード等、何らかの不揮発性メモリシステムを含む。スマートカードは電子メモリを備える集積回路であって、医療記録の蓄積やネットワーク識別子の生成等、様々な目的に使われている。SIMカードはスマートカードの一種であって、例えば携帯電話機で情報を蓄積したり、音声・データ伝送を暗号化したりするのに使われている。
【0039】
蓄積システム115は、I/O操作と、ステータスコマンドを使ったアクセスシステム101へのビジー状態通知にあたってI/Oリンク116を使用する。例えば、スマートカードは標準のステータスバイト「SW1」および「SW2」を使用し、データの準備ができていないことと、データの準備ができていることとをアクセスシステム101に通知することができる。さらに、アクセスシステム101は、所定のステータスの後に別のコマンド、例えば「GetResponse」コマンドを、蓄積システム115へ送信し、待ち時間を判断することもできる。アクセスシステム101が予定より早くデータを要求する場合は、データの準備が今なおできておらず待たなければならないことを、ステータスメッセージを使ってアクセスシステム101に通告できる。
【0040】
アクセスシステム101にビジー状態を通知するプロセスおよびメカニズムをまとめて互換的に「ビジー標識」と呼ぶことがある。従来のシステムでは、蓄積システム105がI/O操作を処理できるかどうかによってビジー標識をアクセスシステムへ送信し、例えば蓄積システムそのものにデータの送受信の準備ができていないときにビジー標識を送信する。一実施形態において、たとえ蓄積システムがデータを送受信できるときでも、スループットレートを制御するためビジー標識を送信する。
【0041】
前述したように、デジタルコンテンツに対するアクセスはDRMモジュールを使って制御する。図1Cに見られるDRMモジュール117の一例は、アクセスシステム101を使用するユーザに、特定のデジタルコンテンツへアクセスするしかるべき権限があるか否かをベリファイする。DRMモジュール117はハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせで実施できる。DRMモジュール117が権限をベリファイした後に何らかの暗号機能を実行する暗号モジュール118も図に示されている。暗号モジュール118は独立したモジュール、DRMモジュール117のサブシステム、または蓄積システム105のサブシステムであってよい。後述するように、DRMモジュール117は一実施形態において、暗号機能を遅らせるためにスループットレートと復号化鍵を暗号モジュール118に提供する。
【0042】
スループットレート制御のための遅延算出
以下に、サイズCのファイルでスループットレートを制御するための遅延を算出する一例を紹介する。この例で、Sは蓄積システム105とアクセスシステム101とのデータ転送速度(例えば、バイト/秒単位)であり、BはI/Oバッファ107(図1A)のサイズであり、所期(または所望)スループットレートはTで表す。ファイルにアクセスする際の遅延はDcで表すことができる。
c =C×(S−T)/S×T
【0043】
一実施形態において、ファイルを「n」個のチャンク(またはセグメント)に分割し、それぞれのチャンクの後に(Dc )/nの遅延を加えることができる。各チャンクのサイズはI/Oバッファ107のサイズに従って決めることができる。処理が終了(例えば、オーディオファイルの再生が終了)するときの実際のスループットレートは所期スループットレートとほぼ同じである。このメカニズムは、蓄積システムへファイルサイズが提供されるか、蓄積システムがファイルサイズを認識するシステムに使用できる。
【0044】
別の実施形態では、I/Oバッファ107のアクセス操作の合間に遅延を加えることができる。この実施形態は、蓄積システムでファイルサイズが分からない場合に役立つ。(例えば、蓄積システム113)。ファイル処理が終了(例えば、オーディオファイルの再生が終了)するときの実際のスループットレートは所期スループットレートとほぼ同じである。この遅延はスループットレートを制御するためのものであり、Dbで表すことができる。
b =B×(S−T)/S×T
【0045】
別の実施形態では、一定の時間枠(または期間)の合間に遅延を加えてスループットレートを制御することができる。例えば平均時間枠(tw)が1秒ならば、1秒のデータアクセス後にそのつど遅延Dtw=1sec =1−T/Sを適用する。
【0046】
図1Dは、ファイルの処理中(利用中)に可変遅延を適用する様子を図解するものである。この例ではt=0でファイルにアクセスし、t=t1で処理が終了する。可変遅延により、ユーザ体験に支障をきたすことなく目標スループットレートに到達することができる。最初に(t=0に)短い遅延(または無遅延)を適用すれば、アクセスシステム101はある程度のデジタルコンテンツ(例えば、デジタルファイルの1%)に速やかにアクセスできる。その後(t=0からt=t1にかけて)長い遅延を徐々に適用しながら目標スループットレートに到達する。アクセスシステム101は十分な速さでデータをバッファし、コンテンツの処理を開始できる。これにより全体的な処理時間が最適化され、海賊はファイルアクセスをさほど迅速には果たせない。
前述した手法や後述するその他の手法で、蓄積システムがファイルシステム構造の詳細を知る必要がないということは注目に値する。ファイルシステムはデジタルコンテンツを蓄積するために使われる。
【0047】
前処理モジュールによるスループットレート制御
別の実施形態では、前処理モジュールでスループットレートを制御できる。前処理モジュールは、保護されたデジタルコンテンツへのアクセスを制御するか、デジタルコンテンツの処理を支援するか、または両方を行う。この実施形態の蓄積システムは、前処理モジュールがデータを出力するのを待ってからデジタルコンテンツを放出する。
【0048】
図2は、前処理モジュール200の一例を示すものであり、この前処理モジュールは入力データ201を受信し、入力データ201を前処理し、データ202を出力する。入力データ201は保護されたデジタルコンテンツ、圧縮されたデジタルコンテンツ、保護されていないデジタルコンテンツ、または解凍されたデジタルコンテンツであってもよい。前処理モジュール200は、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせで実施できる。
【0049】
前処理モジュール200は、CODECモジュール、DRMモジュール(図1C、117)、暗号モジュール(図1C、118)、その他を無制限に含む。CODECモジュールは通常、オーディオファイル、ビデオファイル、オーディオ/ビデオファイルの圧縮・解凍に使われる。DRMモジュールは通常、何らかの機能のため、例えばファイルを再生、移動、またはコピーするため、デジタルコンテンツにアクセスする装置、アプリケーション、ユーザ、またはこれらの組み合わせに適切な権限があるか否かをベリファイするために使われる。暗号モジュールは通常、セキュリティにかかわる処理ステップ、例えばデータの暗号化と復号化を実行する。
【0050】
暗号モジュールは一例において、暗号計算中または暗号計算の実行後に遅延を加えることができる。暗号モジュールは、入力データ201(または入力データ201の一部分)を受信した後に結果を直ちに返す代わりに、所期スループットレートに到達するためデータを保持する。したがって、前処理速度はスループットレートによって事実上制御される。
【0051】
図3は、一実施形態に従い、データ前処理後に前処理モジュール200によって遅延を加える最上位プロセスフロー図を示す。このプロセスはステップS300で始まり、ステップS301では前処理モジュール200が入力データ201を受信または取得する。ステップS302では、後述するように、前処理モジュール200が入力データのスループットレートを受信または取得する。
ステップS303ではデータを前処理する。前処理操作は前処理モジュール200の機能しだいで決まる。例えば暗号モジュールが前処理モジュールであるならば、ステップS303で暗号機能を実行する。
ステップS304では、ステップS305における出力データ202の放出に先立ち遅延を加える。前述したように、遅延の量は所期スループットレートに基づく。
【0052】
図4は、一実施形態に従い、前処理操作の合間に遅延を加えることによってスループットレートを制御する一例を示す。このプロセスはステップS400で始まり、ステップS401では前処理モジュール200が入力データ201を受信または取得する。ステップS402では、後述するように、前処理モジュール200が入力データのスループットレートを受信または取得する。
ステップS403では入力データを部分的に前処理する。例えば暗号モジュールならば、暗号機能を部分的に実行する。ステップS404では遅延を加える。ステップS405およびS406はそれぞれステップS403およびS404に類似する。総遅延量は所期スループットレートに依拠し、データの前処理は適度の遅延をともない完了する。その後、ステップS407では前処理済みデータを出力する。
【0053】
一実施形態において、DRMモジュール(図1Cの117)でスループットレートを制御できる。後述するように、スループットレートは用途やアクセスの種類によって異なる。図5は、DRMモジュール117がスループットレートを制御するプロセスフロー図の一例を示す。このプロセスはステップS500で始まり、このときDRMモジュール117はデジタルコンテンツと、何らかの操作の実行、例えばオーディオファイルの再生を求める要求を受信する。アクセスシステム101を使用するユーザは、アプリケーション101A経由でオーディオファイルの再生を要求できる。
【0054】
ステップS501ではDRMモジュール117が要求を解析する。ステップS501は操作のタイプ、アプリケーション、要求のタイプに左右される。
DRMモジュール117は、要求されたコンテンツにアクセスするための権限や、要求された操作を実行する権限がユーザにあるか否かをステップS502でベリファイする。適切な権限がなければ要求は却下され、DRMモジュール117は次の要求を待つ。
DRMモジュール117は権限がある場合に、ステップS503でスループットレートを制御する必要があるか否かを判断する。これは、特別なコマンドによって指示するか、要求に含まれるフィールドを設定することによって指示するか、他の何らかのやり方で指示できる。スループットレートを制御する必要がなければ、ステップS504でDRMモジュール117が暗号モジュール118に復号化鍵を提供し、プロセスは後述するS507へ進む。
【0055】
後述するように、DRMモジュール117はスループットレートを制御する必要がある場合に、ステップS505でスループットレートを取得する。その後のステップS506では、復号化鍵とスループットレートを暗号モジュール118に提供する。
ステップS507では、図3および図4との関係で前述したように、暗号モジュール118がスループットレートを制御する。
【0056】
スループットレートの決定/受信
スループットレートの決定または受信には複数のやり方があり、例えばこれを特定のコマンドを使って果たすか、DRM方式のコンテンツライセンスで果たすか、コンテンツのビットレートから果たすことができる。スループットレートはデジタルコンテンツの作成時に決定でき、形式、符号化タイプ、またはこれらの組み合わせに依拠することができる。ここで開示する種々の実施形態は、スループットレートを決定もしくは受信する特定の方法に限定されない。以下にスループットレートを決定もしくは受信する例をいくつか紹介する。
【0057】
(a)蓄積システムには、ファイルに関する何らかの情報を(例えば、アクセスシステムにより)与えることができ、あるいはアクセスの対象となるファイルの直接的または間接的な参照符を提供することができる。直接的な参照符とはファイル名である。間接的な参照符は、蓄積システム(例えば、図1Bの113)で保護コンテンツの暗号鍵を識別するために用いる鍵識別子であってもよい。この情報、参照符、またはこれらの組み合わせに、直接的または間接的にスループットレートを結び付けることができる。蓄積システムのプロセッサ(図1A、103)は、この参照符または情報を用いてスループットレートを取得(または決定)する。
【0058】
(b)ファイルに関する補足情報(例えば、ファイルサイズ)を蓄積システムに提供しない場合は、ファイル転送操作の終了(蓄積システムにおけるデジタルコンテンツの蓄積)をコマンドで指示することができる。このコマンドはアクセスシステムから送信され、これを使って蓄積システムにスループットを提供することができる。一実施形態において、このアプローチを他の何らかのセキュリティ措置と併せて実施すれば、そのようなコマンドが使われないときに蓄積済みコンテンツへの全速アクセスを防ぐことができる。例えば、蓄積システムを低速度(例えば、デフォルト低速度)動作に固定し、コマンドの受信または使用後に限り速度を上げることができる。一実施形態において、コンテンツに対する低速アクセスにあたって特定のアクセスパラメータ(またはログイン信用証明)を求めなくてもよい。
【0059】
(c)一部の蓄積システム、例えばTrustedFlash方式の蓄積装置は、コンテンツ保安鍵(例えば、暗号鍵)を処理できる。保安鍵は、蓄積されたコンテンツに対する不正アクセスを防ぐためのものである。保安鍵に単一のデジタルファイルを結び付け、この鍵の運用にスループットレートを結び付けることができる。この場合は鍵がロードされるかまたは作成されるときに、鍵のロードまたは作成のために用いたコマンドと同じコマンドまたは追加的なコマンドを使って鍵にスループットレートを結び付けることができる。鍵の使用要求を受けたら、適切なスループットレートを適用する。さらに、TrustedFlash方式の蓄積システムは認証による保安鍵アクセスも可能である。この認証はユーザアカウントのベリファイに依拠してもよい。この例ではアカウントごとまたはコンテンツへのアクセスに用いる保安鍵ごとに、スループットレートを用意できる。アカウントにアクセスが許可されたならば、新たなコマンドまたは既存のコマンドの追加的パラメータを使ってスループットレートを提供できる。スループットレートは後に使用するための蓄積システムに蓄積する。
【0060】
(d)一部の蓄積システムはファイルシステム構造を理解し、ファイルのアクセス状況を判断できる。この例の蓄積システムは、メモリ位置に対してアクセスがある場合にその位置を使用するファイルがどれなのかを判断し、ルックアップを実行してスループットレートを入手した後、該当するスループットレートを適用する。これらの蓄積システムでは、前述したスループットレートの受信も可能である。
【0061】
(e)蓄積システムそのものにスループットレートを蓄積することもできる。例えば、セキュリティを使ってコンテンツを保護するシステムやDRMを使用するシステムでは、コンテンツ関連のフィールドを使ってスループットレートを蓄積できる。このフィールドは、デジタルコンテンツに対するアクセスの安全確保に用いる他のフィールドとは別に用意することができる。これとは別の、安全が確保されないシステムやDRMを使用しないシステムでは、ファイルの識別に役立つデータをスループットレートに結び付けることができる。別の実施形態では、蓄積システムに独自の「データベース」または「テーブル」を用意し、スループットレートを特定のファイルに結び付けて蓄積することができる。
【0062】
(f)一部の蓄積システム(例えば、スマートカード、SIMカード、およびその他)はデジタルコンテンツ(デジタルコンテンツの一部分)を解析し、解析したデジタルコンテンツからビットレート情報を割り出すこともできる。さらに、このビットレート情報をパラメータとして使用し、スループットレートを設定することができる。この場合はコンテンツそのものからスループットレートを決定でき、アクセスシステムがスループットレートを提供する必要はない。
【0063】
(g)インテリジェント型蓄積システム、例えばスマートカードやSIMカードでは、自身の内部セキュリティデータベースにフィールドを追加してスループットレートを蓄積できる。これらの装置では、このセキュリティデータベースに不正アクセスを防止するための情報を蓄積する。スループットレートの決定は1度だけでよく、例えば最初のアクセスのときに決定し、決定したスループットは後に使用できるように蓄積する。
【0064】
(h)別の実施形態ではアクセスパラメータ、例えばログイン信用証明を、スループットレートに結び付けることができる。アクセスパラメータは、該当するスループットレートによるデジタルコンテンツへのアクセスをユーザに許可する。スループットレートは、デジタル証明書、例えば証明書の拡張部、信用証明の名前の一部分、例えばログイン名の既定部分、あるいは信用証明の値の一部分にデータとして盛り込むことができる。さらに、ログイン信用証明をパラメータとして使ってスループットレートを決定できる。所定の何らかの機能で信用証明を処理し、適用すべきスループットレートを入手する。次に、信用証明を使ってコンテンツにアクセスし、スループットレートを設定する。例えば、ユーザ識別子とパスワード(アクセスパラメータ)を使ってコンテンツを所定のスループットレートで閲覧できるようにし、コンテンツをコピーする場合はより高度な認証を使用(例えば、PKIデジタル証明書をアクセスパラメータとして使用)し、別のスループットレートを適用する。
【0065】
(i)スループットレートはDRM権限と抱き合わせることができる。スループットレートはDRMコンテンツライセンスと一緒に配信できる。スループットレートは要求の種類によって変えることができる。例えば、デジタルコンテンツのコピー、移動、再生でそれぞれスループットレートを変えることができる。殆どの蓄積システムは読み書き操作を認識するだけで、コンテンツに対するアクセスの目的は認識しない。一実施形態において、DRMを実施するときにコンテンツアクセスの目的を指定する。要求の種類は、特定のコマンド、コマンド内のパラメータ、特定のアカウント、他の何らかの方法により、識別できる。所定の別々のアカウントを使ってアクセスの種類、例えば再生、コピー、およびその他を指示することもできる。この場合は、アカウントによるログインでデータ入手の目的を特定することができる。図6は、例えば再生、コピー、移動等、種々の機能に対応するログイン信用証明を使ったコンテンツアクセスを示す。ビットレートX1でコンテンツを再生するにはログインXを使用する。ビットレートY1でコンテンツをコピーするにはログインYを使用する。ビットレートZ1でコンテンツを移動するにはログインZを使用する。ログインアカウントの数にかかわりなく、ビットレートX1、Y1、およびZ1は互いに異なってもよい。別の実施形態では、高速アクセスによる不正コピーを防ぐため、ただ1つのアカウント、例えばログインXアカウントが存在する。
【0066】
(j)別の実施形態では、ネーミングスキーマを使って操作を識別し、識別した操作にスループットレートを適用する。例えばアカウントに名前を付け、これをもとに蓄積システムがアクセスの種類を認識し、データ入手の目的を判断できるようにする。アクセスパラメータ(またはログイン信用証明)の命名法を使用し、ある特定の文字の後ろに続く部分でアクセスの種類、適用すべきスループットレート、およびこれらの組み合わせを表示することができる。別のオプションとして、権限に関係する属性をアカウントの中で設定する。属性はアカウントの作成時に設定でき、この属性にスループットレートを依拠させる。アクセスの種類を認識した蓄積システムは、該当するスループットレートを使用する。
【0067】
以下に、一実施形態に従いネーミングスキーマの一例を紹介する。デジタルコンテンツのアクセスパラメータは別々の部分に分けることができ、例えばアクセスパラメータには一意な識別子(ID)および符号化されたスループットレート値を盛り込むことができる。一意なIDには、要求された操作を指定もしくは指示するコードを盛り込むことができる。
【0068】
スループットレートは標準的な符号化手法を用いて符号化できる。例えば128kb/sは10進数の84に相当する001010100で表すことができ、ここで1=>001、2=>010、8=>100である。
一意なIDには、各種操作の権限を指示するビットを盛り込むことができる。例えば、3つのビット010を使って「再生」操作を指示し、100でコピー操作を指示できる。 一意なIDは、操作を許可する回数を指示するように符号化することもできる。例えば、8ビットで256通りのコードを用意し、ある特定の操作の権限に割り当てることができる。例えば、1回のオーディオファイル再生に値「00000000」を割り当てることができる。
【0069】
前述したことを踏まえ、10000000を一意なIDとして使用し、この一意なIDにより128kb/sを次のように表すことができる。
10000000 010 001 010100、16進数525396
そこで、ログインアカウント、ログイン信用証明、またはこれらの組み合わせとして10000000 010 001 010100を使用すれば、128kb/sを再生に使えることを蓄積システムに伝えることができる。
【0070】
スループットレートの適用
スループットレートの適用には、その用途と決定または受信方法に応じて複数のやり方がある。以下にスループットレートの適用例をいくつか紹介する。
DRMライセンスを使ってスループットレートを実施する場合は、前述したように遅延を使用し、DRMモジュール(または暗号モジュール)からスループットレートを適用できる。別の実施形態では、前述したようにI/Oバッファアクセスを制御しながら蓄積システムレベルでスループットレートを適用できる。
スループットレートにアクセスパラメータ(例えば、ログイン信用証明)を結び付ける場合は、スループットレートに対応するログインアカウントでアクセスするときにスループットレートを適用できる。
スループットレートにログインアカウントと保安鍵の使用を結び付ける場合(例えば、暗号鍵、コンテンツライセンス、およびその他)は、保安鍵によって保護された特定のコンテンツにアカウントを使ってアクセスするときにスループットレートを適用する。
【0071】
広告コンテンツの表示制御
一実施形態において、アクセスシステム101(図1A)を使用するユーザに対するデジタル広告(「広告」と呼ぶこともある)表示のあり方をスループットレートで制御し、その後デジタル広告とは別のデジタルコンテンツへのアクセスをユーザに許可する。図7は、種々のデジタルコンテンツファイル(コンテンツ1、コンテンツ2、およびコンテンツ3と表示)にデジタル広告700を結び付ける一例を示す。スループットレートには広告700が結び付いている。ユーザがコンテンツ1、2、および3を利用する前には、該当するスループットレートで広告700がユーザに対して表示される。
【0072】
アクセスパラメータ701には広告700が結び付き、これを使ってコンテンツ1、2、および3に対するアクセスを制御できる。一実施形態において、広告コンテンツ700のハッシュ関数によってアクセスパラメータ701を設定する。別の実施形態では、少なくとも1つのログインアカウントまたは鍵識別子をアクセスパラメータ701に盛り込み、これを使ってコンテンツ1、2、および3のいずれか1つ以上にアクセスできるようにする。アクセスパラメータ701は広告700のハッシュ関数によって保護され、広告700は、他のコンテンツ(例えば、コンテンツ1、2、または3)へのアクセスに先立ち制御スループットレートで完全に表示される。アクセスパラメータ(AP 1、AP 2、およびAP 3と表示)にはそれぞれ別々の広告コンテンツ(AD#1、AD#2、およびAD#3と表示)を結び付けることができる。
【0073】
前述した実施形態は例示に過ぎず、限定するものではない。この開示と特許請求の範囲を踏まえれば、本発明の数多くの応用および実施形態が明白となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄積システムであって、
アクセスシステムによるデジタルコンテンツの利用にあたってスループットレートを制御するメモリコントローラを備え、前記スループットレートには、ファイルとして蓄積される前記デジタルコンテンツの関係情報が結び付けられる蓄積システム。
【請求項2】
請求項1記載の蓄積システムにおいて、
前記蓄積システムは、ファイルに関する情報を受信する蓄積システム。
【請求項3】
請求項1記載の蓄積システムにおいて、
前記スループットレートは、コマンドを使って前記蓄積システムへ提供される蓄積システム。
【請求項4】
請求項1記載の蓄積システムにおいて、
前記蓄積システムは、前記アクセスシステムに対する前記デジタルコンテンツの放出に先立ち保安鍵を処理し、前記スループットレートには、前記保安鍵が結び付けられる蓄積システム。
【請求項5】
請求項4記載の蓄積システムにおいて、
前記スループットレートは、前記保安鍵を使用するための要求が受信されるときに設定される蓄積システム。
【請求項6】
請求項4記載の蓄積システムにおいて、
前記スループットレートには、前記デジタルコンテンツへのアクセスに用いるアカウントが結び付けられる蓄積システム。
【請求項7】
請求項1記載の蓄積システムにおいて、
前記スループットレートは、前記蓄積システムによって蓄積される蓄積システム。
【請求項8】
請求項1記載の蓄積システムにおいて、
前記スループットレートは、前記蓄積システムによって受信される蓄積システム。
【請求項9】
請求項1記載の蓄積システムにおいて、
前記スループットレートは、前記蓄積システムによって決定される蓄積システム。
【請求項10】
請求項1記載の蓄積システムにおいて、
ネーミングスキーマは、前記デジタルコンテンツを利用するための操作を指示し、前記スループットレートには、前記操作が結び付けられる蓄積システム。
【請求項11】
請求項1記載の蓄積システムにおいて、
前記蓄積システムは、前記スループットレートの制御にあたって遅延を使用する蓄積システム。
【請求項12】
請求項11記載の蓄積システムにおいて、
前記遅延は、前記アクセスシステムに対する前記デジタルコンテンツの放出に先立つ一定期間におよぶ入力/出力バッファにおける前記デジタルコンテンツの一時的蓄積に基づく蓄積システム。
【請求項13】
請求項12記載の蓄積システムにおいて、
前記遅延は、可変である蓄積システム。
【請求項14】
請求項12記載の蓄積システムにおいて、
前記アクセスシステムによって前記デジタルコンテンツが最初にアクセスされるときには少量の遅延が適用され、前記遅延は、前記アクセスシステムによる前記デジタルコンテンツの利用にともない増加する蓄積システム。
【請求項15】
請求項12記載の蓄積システムにおいて、
前記アクセスシステムによって前記デジタルコンテンツが最初にアクセスされるときには遅延が適用されず、前記遅延は、前記アクセスシステムによる前記デジタルコンテンツの利用にともない増加する蓄積システム。
【請求項16】
請求項1記載の蓄積システムにおいて、
前記蓄積システムは、前記アクセスシステムに対するビジーステータス送信を制御し、前記ビジーステータスを送信するタイミングは、前記デジタルコンテンツの前記スループットレートに左右される蓄積システム。
【請求項17】
請求項1記載の蓄積システムにおいて、
前記蓄積システムは、不揮発性メモリ装置である蓄積システム。
【請求項18】
請求項1記載の蓄積システムにおいて、
前記スループットレートは、前記アクセスシステムによる非広告コンテンツの利用に先立ち、ユーザに対する広告コンテンツの表示を制御するために使用される蓄積システム。
【請求項19】
デジタルコンテンツを利用するシステムであって、
前記デジタルコンテンツを利用するアクセスシステムを備え、前記デジタルコンテンツは、制御スループットレートで前記アクセスシステムへ放出され、前記スループットレートには、ファイルとして蓄積される前記デジタルコンテンツの関係情報が結び付けられるシステム。
【請求項20】
請求項19記載のシステムにおいて、
前記スループットレートは、コンテンツビットレートに基づくシステム。
【請求項21】
請求項20記載のシステムにおいて、
前記コンテンツビットレートは、前記デジタルコンテンツの蓄積に用いるファイルシステム構造を認識する蓄積システムによって決定され、前記蓄積システムは、前記アクセスシステムへ機能的に結合されるシステム。
【請求項22】
請求項20記載のシステムにおいて、
前記コンテンツビットレートは、前記デジタルコンテンツの蓄積に用いるファイルシステム構造を認識しない蓄積システムによって受信され、前記蓄積システムは、前記アクセスシステムへ機能的に結合されるシステム。
【請求項23】
請求項19記載のシステムにおいて、
前記スループットレートには、コンテンツライセンスに含まれるデジタル著作権管理(DRM)権限が結び付けられ、前記コンテンツライセンスは、前記デジタルコンテンツに対するアクセス制御に使用されるシステム。
【請求項24】
請求項23記載のシステムにおいて、
前記コンテンツライセンスは、前記デジタルコンテンツの利用にあたって使用される種々の操作に複数のスループットレートを使用するシステム。
【請求項25】
請求項19記載のシステムにおいて、
前記スループットレートには、前記デジタルコンテンツの利用に先立つ前記デジタルコンテンツの前処理に用いる暗号鍵が結び付けられるシステム。
【請求項26】
請求項19記載のシステムにおいて、
前記スループットレートは、コンテンツライセンスとともに配信されるシステム。
【請求項27】
デジタルコンテンツを利用するシステムであって、
前記デジタルコンテンツを利用するアクセスシステムを備え、前記デジタルコンテンツは、制御スループットレートで前記アクセスシステムへ放出され、前記スループットレートには、ファイルとして蓄積される前記デジタルコンテンツのアクセス制御に用いるアクセスパラメータが結び付けられるシステム。
【請求項28】
請求項27記載のシステムにおいて、
前記アクセスパラメータには、前記デジタルコンテンツを利用するための操作が結び付けられるシステム。
【請求項29】
請求項27記載のシステムにおいて、
前記アクセスパラメータは、ログイン信用証明と保安鍵であるシステム。
【請求項30】
デジタルコンテンツを利用するシステムであって、
前記デジタルコンテンツを利用するアクセスシステムを備え、前記デジタルコンテンツは、制御スループットレートで前記アクセスシステムへ放出され、前記制御スループットレートには、ファイルとして蓄積される前記デジタルコンテンツの関係情報が結び付けられ、前記制御スループットレートは、前処理操作を遅らせるパラメータとして使用されるシステム。
【請求項31】
請求項30記載のシステムにおいて、
所望のスループットレートを達成するために前処理モジュールにより前記前処理操作に遅延が加えられるシステム。
【請求項32】
請求項31記載のシステムにおいて、
前記遅延は、一定であるシステム。
【請求項33】
請求項31記載のシステムにおいて、
前記遅延は、可変であるシステム。
【請求項34】
請求項31記載のシステムにおいて、
前記遅延は、前記前処理モジュールによって前記デジタルコンテンツが前処理された後に加えられるシステム。
【請求項35】
請求項31記載のシステムにおいて、
前記遅延は、前記前処理モジュールによって前記デジタルコンテンツが部分的に前処理された後に加えられるシステム。
【請求項36】
請求項31記載のシステムにおいて、
前記前処理モジュールは、暗号機能を実行する暗号モジュールであるシステム。
【請求項37】
請求項31記載のシステムにおいて、
前記前処理モジュールは、前記デジタルコンテンツにアクセスするためのユーザ要求が許可されるか否かをベリファイするDRMモジュールであるシステム。
【請求項38】
デジタルコンテンツを利用する方法であって、
アクセスシステムによる前記デジタルコンテンツの利用にあたってスループットレートを制御するステップを備え、前記スループットレートには、ファイルとして蓄積される前記デジタルコンテンツの関係情報が結び付けられる方法。
【請求項39】
請求項38記載の方法において、
前記スループットレートは、コンテンツビットレートに基づく方法。
【請求項40】
請求項39記載の方法において、
前記コンテンツビットレートは、前記デジタルコンテンツの蓄積に用いるファイルシステム構造を認識する蓄積システムによって決定され、前記蓄積システムは、前記アクセスシステムへ機能的に結合される方法。
【請求項41】
請求項39記載の方法において、
前記コンテンツビットレートは、前記デジタルコンテンツの蓄積に用いるファイルシステム構造を認識しない蓄積システムによって受信され、前記蓄積システムは、前記アクセスシステムへ機能的に結合される方法。
【請求項42】
請求項38記載の方法において、
前記スループットレートには、コンテンツライセンスに含まれるデジタル著作権管理(DRM)権限が結び付けられ、前記コンテンツライセンスは、前記デジタルコンテンツに対するアクセス制御に使用される方法。
【請求項43】
請求項42記載の方法において、
前記コンテンツライセンスは、前記デジタルコンテンツの利用にあたって使用される種々の操作に複数のスループットレートを使用する方法。
【請求項44】
請求項38記載の方法において、
前記スループットレートには、前記デジタルコンテンツの利用に先立つ前記デジタルコンテンツの前処理に用いる暗号鍵が結び付けられる方法。
【請求項45】
請求項38記載の方法において、
前記スループットレートは、コンテンツライセンスとともに配信される方法。
【請求項46】
デジタルコンテンツを利用する方法であって、
アクセスシステムによる前記デジタルコンテンツの利用にあたってスループットレートを制御するステップを備え、前記スループットレートには、ファイルとして蓄積される前記デジタルコンテンツのアクセス制御に用いるアクセスパラメータが結び付けられる方法。
【請求項47】
請求項46記載の方法において、
前記アクセスパラメータには、前記デジタルコンテンツを利用するための操作が結び付けられる方法。
【請求項48】
請求項46記載の方法において、
前記アクセスパラメータは、ログイン信用証明と保安鍵である方法。
【請求項49】
デジタルコンテンツを利用する方法であって、
アクセスシステムによる前記デジタルコンテンツの利用にあたってスループットレートを制御することを備え、前記スループットレートには、ファイルとして蓄積される前記デジタルコンテンツの関係情報が結び付けられ、前記スループットレートは、前処理操作を遅らせるパラメータとして使用される方法。
【請求項50】
請求項49記載の方法において、
所望のスループットレートを達成するために前処理モジュールにより前記前処理操作に遅延が加えられる方法。
【請求項51】
請求項50記載の方法において、
前記遅延は、一定である方法。
【請求項52】
請求項50記載の方法において、
前記遅延は、可変である方法。
【請求項53】
請求項50記載の方法において、
前記遅延は、前記前処理モジュールによって前記デジタルコンテンツが前処理された後に加えられる方法。
【請求項54】
請求項50記載の方法において、
前記遅延は、前記前処理モジュールによって前記デジタルコンテンツが部分的に前処理された後に加えられる方法。
【請求項55】
請求項50記載の方法において、
前記前処理モジュールは、暗号機能を実行する暗号モジュールである方法。
【請求項56】
請求項50記載の方法において、
前記前処理モジュールは、前記デジタルコンテンツにアクセスするためのユーザ要求が許可されるか否かをベリファイするDRMモジュールである方法。
【請求項57】
デジタルコンテンツを利用する方法であって、
アクセスシステムによる前記デジタルコンテンツの利用にあたってスループットレートを制御するステップを備え、前記スループットレートには、ファイルとして蓄積される前記デジタルコンテンツの関係情報が結び付けられ、前記スループットレートは、前記アクセスシステムへ機能的に結合される蓄積システムによって制御される方法。
【請求項58】
請求項57記載の方法において、
前記蓄積システムは、前記ファイルに関する情報を受信し、前記スループットレートには、前記情報が結び付けられる方法。
【請求項59】
請求項57記載の方法において、
前記スループットレートは、コマンドを使って前記蓄積システムへ提供される方法。
【請求項60】
請求項57記載の方法において、
前記蓄積システムは、前記アクセスシステムに対する前記デジタルコンテンツの放出に先立ち保安鍵を処理し、前記スループットレートには、前記保安鍵が結び付けられる方法。
【請求項61】
請求項60記載の方法において、
前記スループットレートは、前記保安鍵を使用するための要求が受信されるときに設定される方法。
【請求項62】
請求項60記載の方法において、
前記スループットレートには、前記デジタルコンテンツへのアクセスに用いるアカウントが結び付けられる方法。
【請求項63】
請求項57記載の方法において、
前記スループットレートは、前記蓄積システムによって蓄積される方法。
【請求項64】
請求項57記載の方法において、
前記スループットレートは、前記蓄積システムによって受信される方法。
【請求項65】
請求項57記載の方法において、
前記スループットレートは、前記蓄積システムによって決定される方法。
【請求項66】
請求項57記載の方法において、
ネーミングスキーマは、前記デジタルコンテンツを利用するための操作を指示し、前記スループットレートには、前記操作が結び付けられる方法。
【請求項67】
請求項57記載の方法において、
前記蓄積システムは、前記スループットレートの制御にあたって遅延を使用する方法。
【請求項68】
請求項67記載の方法において、
前記遅延は、前記アクセスシステムに対する前記デジタルコンテンツの放出に先立つ一定期間におよぶ入力/出力バッファにおける前記デジタルコンテンツの一時的蓄積に基づく方法。
【請求項69】
請求項68記載の方法において、
前記遅延は、可変である方法。
【請求項70】
請求項68記載の方法において、
前記アクセスシステムによって前記デジタルコンテンツが最初にアクセスされるときには少量の遅延が適用され、前記遅延は、前記アクセスシステムによる前記デジタルコンテンツの利用にともない増加する方法。
【請求項71】
請求項68記載の方法において、
前記アクセスシステムによって前記デジタルコンテンツが最初にアクセスされるときには遅延が適用されず、前記遅延は、前記アクセスシステムによる前記デジタルコンテンツの利用にともない増加する方法。
【請求項72】
請求項57記載の方法において、
前記蓄積システムは、前記アクセスシステムに対するビジーステータス送信を制御し、前記ビジーステータスを送信するタイミングは、前記デジタルコンテンツの前記スループットレートに左右される方法。
【請求項73】
請求項57記載の方法において、
前記蓄積システムは、不揮発性メモリ装置である方法。
【請求項74】
請求項57記載の方法において、
前記スループットレートは、前記アクセスシステムによる非広告コンテンツの利用に先立ち、ユーザに対するデジタル広告コンテンツの表示を制御する方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−527465(P2010−527465A)
【公表日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−501177(P2010−501177)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【国際出願番号】PCT/US2008/058202
【国際公開番号】WO2008/121639
【国際公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により明細書の一部または全部を不掲載とする。
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(506197901)サンディスク コーポレイション (175)
【Fターム(参考)】