説明

デジタルシネマ広告用マルチメディアファイル生成システム

【課題】TV広告物として作成されたマルチメディアコンテンツを相対的な高画質及び高音質のデジタルマルチメディアファイルに再構成し、デジタルシネマ上映館で再生できるようにすることで、広告効果を極大化する。
【解決手段】本発明のデジタルシネマ広告用マルチメディアファイル生成装置は、マルチメディアコンテンツをデジタルビデオファイル及びデジタルオーディオファイルに出力するデジタイジング機器と、デジタルビデオファイルのフレーム数をデジタルシネマ用に適宜変換し、解像度を相対的な高解像度に変換するアップコンバート機器と、デジタル復元機器と、色補正機器と、信号挿入機器と、多チャンネル変換機器と、マルチトラックレコーディング機器と、同期一致機器と、最終のマスターデジタルマルチメディアファイルを生成するマスタリング機器と、各機器から生成された中間結果物が一時格納されるSANとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成システムに関するもので、特に、TV広告のために作成されたマルチメディアコンテンツを相対的な高画質及び立体音質のデジタルマルチメディアファイルに再構成し、デジタルシネマの上映館で再生できるようにしたデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年では、通信及び半導体技術の飛躍的な発展に伴い、映画上映システムにおいても画期的な変化が起こり、まさに映写方式は、アナログフィルム映写方式からデジタルファイル映写方式(以下、このような映写方式を「デジタルシネマ」と称す。)へと変化している。このデジタルシネマは、従来のフィルム映写方式に比べて高画質及び高音質を実現することができ、画質及び音質の劣化(摩耗)現象が生じないため無制限に繰返し再生が可能であり、動画像データの原本と複写本との差がなく、映画を初め、動画像フォーマットであればどんなコンテンツ(例えば、スポーツ中継や演劇上映など)であっても上映が可能であるとういう特徴を有している。
【0003】
このような特徴を、観客、製作者/配給会社及び劇場の側面から見てみると、先ず観客においては、フィルムより鮮明な画質と、5.1チャンネルより幅広い8チャンネル以上の音響を楽しむことができ、さらに、画質の変色、フィルムグレーン、ノイズなどのない映像を鑑賞できるという長所がある。また、製作社及び配給会社においては、製作費及び後半の製作費の削減、フィルムプリント費用の大幅な削減、フィルム保管の不要、及び他の媒体との変換の容易性などの長所があり、劇場側においては、高画質及び高音質の画像を提供することにより競争優位性の確保及び人件費を減らすことができるという利点がある。結果的にデジタルシネマは、映画産業全体の效率性及び費用の削減などをもたらすシナジー効果を引き起こすこととなる。
【0004】
一方、企業のイメージ向上や商品またはサービスの広報(以下、総称して広告と称す。)のために多くの広告が製作されているが、このような広告媒体としてTVが広く利用されており、そのため広告製作も通常TV放送を目標として製作される。しかしながら、TV広告の場合、通常縦/横比が3/4であり、解像度が720×486や640×480の中級/低級(以下、これらを総称して「SD」(Standard Definition)と称す。)として製作するため、縦/横比が9/16であり、解像度が1080×1920のHD(High Density)級、または縦/横比が1:1.35であり、解像度が1080(1536)×2048の2K級を支援するデジタルシネマ規格に適合しないため、これをそのままデジタルシネマ上映館で再生することは不可能であるだけでなく、画質が劣ってしまう。さらに、TVの場合には、大抵2つのチャンネルスピーカを採用しており、その広告の製作においても同様にアナログ2つのチャンネルのオーディオフォーマットで行なわれる。これを現在の5.1チャンネル以上のスピーカシステムを支援する上映館でそのまま上映すると、音質の劣る2次元の平面的な音だけが再生され、観覧者に良い印象を与えることができない。その結果、従来TV放送用として作成されたマルチメディアファイルの場合には、音質及び画質が劣化し広告効果が低くなり、これに伴い上映館の広告単価を高く設定することができないと言う問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の問題点を解決するために案出されたものであり、TV広告物として作成されたマルチメディアコンテンツを相対的な高画質及び高音質のデジタルマルチメディアファイルに再構成し、デジタルシネマの上映館で再生できるようにすることにより、広告効果を極大化することができるようにしたデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明のデジタルシネマ広告用マルチメディアファイル生成装置は、TV広告物として作成されたマルチメディアコンテンツをデジタルビデオファイル及びデジタルオーディオファイルに出力するデジタイジング機器と、前記デジタイジング機器から出力される前記デジタルビデオファイルのフレーム数をデジタルシネマ用に適宜変換し、解像度を相対的な高解像度に変換するアップコンバート機器と、前記デジタルビデオファイルに対して前記アップコンバート過程で発生する画質劣化を復元するデジタル復元機器と、前記デジタルビデオファイル映像の色調を向上させる色補正機器と、前記デジタイジング機器から出力される前記デジタルビデオファイル及びデジタルオーディオファイルに同期信号を含め、予め定められた各種信号を挿入する信号挿入機器と、前記デジタルオーディオファイルを多チャンネルに分離し、シーケンシング作業、效果音挿入、あるいは音色補正を行なう多チャンネル変換機器と、前記多チャンネル変換機器によって多チャンネルに変換されたデジタルオーディオファイルを、予め定められたフォーマットに一致させ、同時にレコードすることで、統合されたデジタルオーディオファイルを生成するマルチトラックレコーディング機器と、前記デジタルビデオファイル及びデジタルオーディオファイルを前記同期信号とに合わせ一致させる同期一致機器と、前記同期一致したデジタルビデオファイル及びデジタルオーディオファイルに対して標準規格のエンコードによりマスタリングを行い、最終のマスターデジタルマルチメディアファイルを生成するマスタリング機器及び、前記各機器から生成された中間結果物が一時格納されるSANとを含んで構成されている。
【0007】
また、本発明のデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成方法は、(a)テープ再生機器を動作させ、広告の原本が収録された各種テープを通じて再生されるアナログ型式のマルチメディアコンテンツをデジタルキャプチャーしたり、デジタル記録媒体にアクセスしてデジタルマルチメディアファイルを生成するステップ、(b)前記デジタルマルチメディアファイルからデジタルオーディオファイルとデジタルビデオファイルとを分離させるステップ、(c)前記分離された前記デジタルビデオファイルのフレーム数をデジタルシネマに適合するように変換するfull−up、及び相対的な高解像度に変換するアップコンバートを行うステップ、(d)前記アップコンバートされたデジタルビデオファイルに対し同期信号を含む各種信号を挿入し、前記アップコンバート過程で発生する画質の低下現象を除去するデジタル復元、及び前記デジタル復元された映像の色調を向上させる色補正を行なうステップ、(e)前記分離されたデジタルオーディオファイルに対し同期信号を含む各種信号挿入、多チャンネルへの変換、及びマルチトラックレコーディングを行うステップ、(f)前記ステップ(d)及び(e)を経たデジタルビデオファイル及びデジタルオーディオファイルの同期を一致させた状態で、予め定められたデジタルシネマ規格にエンコードし、最終のマスターデジタルマルチメディアファイルを生成するステップを含んで構成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明のデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成システムによれば、TV広告物として作成されたマルチメディアコンテンツを高画質及び5.1チャンネル以上の立体音響を有するデジタルマルチメディアファイルに再構成することにより、デジタルシネマで観客に高画質及び高音質の広告用コンテンツの提供が可能であり、これによって広告効果を極大化することができ、結果的にデジタルシネマの広告市場を拡大することができる。さらに、その配給を遠隔地からオンラインを通じて行うことができ、画質低下や費用の発生なしにその複写本を無制限に生成することができ、時間及び費用を節減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、本発明の好適な実施の形態によるデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成システムについて図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1は、本発明のデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成方法を実現するためのシステムを示す構成図である。
【0011】
まず、本発明のデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成方法が実現されるシステムの構成は、図1に示されるように、TV広告の原本が収録された各種媒体、例えば6mmテープやHD(High Density)テープ、デジタルベータテープ、またはアナログベータテープなどの磁気記録テープをそれぞれ再生する6mmテープレコードプレーヤー10、HDテープレコードプレーヤー20、デジタルベータテープレコードプレーヤー30、またはアナログベータテープレコードプレーヤー35のようなマルチメディアソース再生機器、マルチメディアソース再生機器により再生されるアナログマルチメディアコンテンツをデジタルキャプチャーして、相応するデジタルマルチメディアファイルに変換するデジタイジング機器40、最終のデジタルマルチメディアファイルの生成過程で発生する各種中間結果物を格納するネットワーク型大容量格納媒体であるSAN(Storage Area Network)50、デジタイジング機器40によってデジタル化されたビデオファイルをデジタルシネマ規格に適合するようにアップコンバート、すなわち、そのフレーム数をデジタルシネマに適合するように変換、例えば30fpsから24fpsに変換(full−up)すると共に、SD級をHD級や2K級に変換するアップコンバート機器50、各種信号、例えば、同時に再生されるビデオコンテンツとオーディオコンテンツとの間の同期を一致させるための同期(Sync)信号や各種タイムコード及びドルビーエンコーディングに必要な基準信号である1Khzの信号などを挿入するのに使用される信号挿入機器(図示せず)、前記アップコンバート過程、すなわち、低解像度映像を高解像度映像に変換(引き伸ばし)する過程で発生する画質低下現象、例えばグレーン、微細な傷、スクラッチ、及びインターレースを除去するデジタル復元機器60、デジタル復元された映像に対して第1次及び第2次の色調向上機能を用いてデジタル復元された映像の色調を向上させる色補正機器80、デジタルオーディオファイルを多チャンネルに分離し、さらに、シーケンシング(Sequencing)や效果音の挿入、あるいは音色補正のような各種補正作業を行なう多チャンネル変換機器90、多チャンネル変換機器90によって多チャンネルに変換されたデジタルオーディオファイルを所定フォーマット、例えばaiffまたはwaveフォーマットにし同時にレコードすることで、統合されたデジタルオーディオファイルを生成するマルチトラックレコーディング機器100、及び色補正機器80によって生成されたデジタルビデオファイルと、マルチトラックレコーディング機器100によって生成されたデジタルオーディオファイルとの間の同期を一致させる同期一致機器(図示せず)、並びに前記同期一致機器を通過したデジタルビデオファイルとデジタルオーディオファイルをデジタルシネマ(DCI)標準規格であるJPEG2000エンコード方式により最終マスタリングし、一つの完成されたマスターデジタルマルチメディアファイルを生成するマスタリング機器110を含んで構成される。
【0012】
上記構成において、各々の機器専用の光ケーブルを使用して連結することができる。6mmテープレコードプレーヤー10としては、例えばソニー社製造のテープレコードプレーヤーである製品名「DSR−45」があり、HDテープレコードプレーヤー20としてはソニー社製造のHDビデオカメラである製品名「F500」があり、デジタルベータテープレコードプレーヤー30としては、例えばソニー社製造のデジタルベータビデオカメラである製品名「A500」があり、またアナログベータテープレコードプレーヤー35としては、ソニー社の製品名「ベータカムSP」がある。
【0013】
次に、デジタイジング機器40において、デジタルマルチメディアファイルに作成されたり、あるいは作成した後デジタルマルチメディアファイルに変換され、デジタルデータ記録媒体、例えばCDやDVDまたはハードディスクや各種ストレージ媒体などに収録されるデジタルマルチメディアファイルを取り扱うため、このようなデジタルデータ記録媒体にアクセスできる各種ドライバーを備えることが望ましい。たとえば、アップル社のCDソースキャプチャープレーヤーの製品名「G5」や、映像エディターである「FINAL CUT PRO」がある。次に、アップコンバート機器50としては、上記の「FINAL CUT PRO」があり、デジタル復元機器60としては、映像編集機器である「ディアマンド」があり、色補正機器80としては、上記の「FINAL CUT PRO」がある。
【0014】
そして、前記信号挿入機器としては、例えば「DVS CLIPSTER」のようなA/V総合エディターや「PROTOOLS」のようなオーディオ総合エディターがあり、多チャンネル変換機器90としては、例えば、オーディオ総合エディタである「PROTOOLS」、サウンド編集装備である「192I/O」、「DA−88」または「DM2000」があり、マルチトラックレコーディング機器100としては、上記の「PROTOOLS」、「DA−88」または「DA−98」がある。最後に、マスタリング機器としては、DCI標準サポートマスタリング装備である「Quvis Acuity」がある。
【0015】
図2は、本発明のデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成方法を説明するためのフローチャートである。図2に示したように、本発明のデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成方法によれば、ステップS10では、広告の原本が収録された各種テープを広告主や広告代理店から入手し、次に、ステップS20では、入手した広告の原本テープをその再生に適合する6mmテープレコードプレーヤー10、HDテープレコードプレーヤー20、デジタルベータテープレコードプレーヤー30、またはアナログベータテープレコードプレーヤー35で再生することによって発生するアナログ型式のマルチメディアデータを、デジタイジング機器40によりデジタルデータに変換させる過程において、それをデジタルキャプチャーした後、SAN50に一時格納する。この際、広告の原本が既にデジタル化されてCDやDVD、またはハードディスクなどの記録媒体に収録されている場合は、単に前記記録媒体に収録されているデジタルマルチメディアファイルをデジタイジング機器40に移動すれば良く、デジタイジングは省略してもよい。
【0016】
次に、ステップS30では、このようにデジタルキャプチャーされたデジタルマルチメディアファイルからデジタルオーディオファイルとデジタルビデオファイルとを分離することになるが、このようなデジタルオーディオファイルとデジタルビデオファイルの分離は、前記デジタイジングステップS20で自動的に行なうようにしてもよい。
【0017】
次に、ステップS40では、次の作業を行うファイルがビデオファイルであるか、またはオーディオファイルであるかを判断し、ビデオファイルの場合にはステップS42に進み、前記分離されたSD級のデジタルビデオファイルに対しそのフレーム数をデジタルシネマに適合するように適宜変換する。例えば、30フレームから24フレームに変換するfull−up、及びSD級をHD級または2K級に変換するアップコンバート作業を行なう。アップコンバートステップS42もまた、デジタイジングステップS20と同時に行なうようにしてもよい。さらに、アップコンバートステップS42では、full−up作業の便利性及び精度性を向上させるため、1秒当り29.97回再生されるドロップフレーム(drop frame)を1秒当り30回再生されるノンドロップフレーム(non−drop frame)に変換する作業も行なわれる。
【0018】
次に、ステップS44では、各種信号、例えば同時に再生されるオーディオファイルに含まれたサウンドとの同期(sync)信号、タイムコード、及びドルビーエンコーディングに必要な基準信号である1Khzの信号などを挿入することになるが、前記同期(sync)信号は、一番最初のフレームにのみ挿入すれば良い。
【0019】
そして、ステップS46では、前記アップコンバート、すなわち、低解像度映像を高解像度映像に変換(引き伸ばし)する過程で発生する画質低下現象、例えばグレーン、微細な傷、スクラッチ、及びインターレースを除去するデジタル復元を行い、さらに、ステップS48では精密な色補正を行い、このステップS48では、撮影時にフィルムの原本に傷が付いたり、光に露出される等の誤った撮影によりノイズが酷く生じた場合、いくつかの設定だけで問題となるフレームの前方フレームと後方フレームからその色相値を持ってきて自動的に映像を復元し、色調を向上させる。
【0020】
一方、分離されたファイルがデジタルオーディオファイルである場合には、ステップS50で、前記分離されたデジタルオーディオファイルに対し各種信号、例えばデジタルシネマ広告コンテンツとして同時に再生されるビデオファイルに含まれる映像との同期(sync)信号、タイムコード、及びドルビーエンコーディングに必要な基準信号である1Khzの信号などを挿入することになる。勿論、この過程で、1秒当り30フレーム(frame)に合わせて製作された広告の原本ファイルを、デジタルシネマの標準フレーム数である24フレームに適合させるため、オーディオファイルも1.25倍程度圧縮させる。
【0021】
次に、ステップS52では、上記のように各種信号が挿入されたデジタルオーディオファイルを多チャンネル、例えば、ドルビーシステムの5.1チャンネルまたはそれ以上のチャンネルに変換し、このように多チャンネルに変換されたそれぞれのオーディオファイルに対し、さらにシーケンシング(sequencing)作業及び效果音挿入作業などを行うことになる。この過程で、音色補正作業が同時に行われる。ステップS54では、多チャンネルに変換されたそれぞれのデジタルオーディオファイルを単一の統合オーディオファイルにマルチトラックレコーディングする。
【0022】
一方、このように最終的なデジタルビデオファイルとデジタルオーディオファイルが生成されると、ステップS60では、前記ステップS44及びステップS52でデジタルビデオファイル及びデジタルオーディオファイルにそれぞれ挿入された同期(sync)信号によって映像とサウンドとの間の同期を一致させ、さらに、ステップS70では、デジタルオーディオファイルとデジタルビデオファイルをDCI標準のJPEG2000エンコード方式によって最終マスタリングし、一つの完成ファイルを生成する。
【0023】
本発明のデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成方法は、上述の実施例に限定されず、本発明の技術思想が許容する範囲内で多様に変形し実施が可能である。請求の範囲で定義しているそれぞれの機器は、物理的単位ではなく、機能的単位で区分されている。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明のデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成方法を実現するシステム構成図。
【図2】本発明のデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成方法を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0025】
10…6mmテープレコードプレーヤー
20…HDテープレコードプレーヤー
30…デジタルベータテープレコードプレーヤー
35…アナログベータテープレコードプレーヤー
40…デジタイジング機器
50…SAN
55…アップコンバート機器
60…デジタル復元機器
80…色補正機器
90…多チャンネル変換機器
100…マルチトラックレコーディング機器
110…マスタリング機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
TV広告物として作成されたマルチメディアコンテンツをデジタルビデオファイル及びデジタルオーディオファイルに出力するデジタイジング機器と、
前記デジタイジング機器から出力される前記デジタルビデオファイルのフレーム数をデジタルシネマ用に適宜変換し、解像度を相対的な高解像度に変換するアップコンバート機器と、
前記デジタルビデオファイルに対し、前記アップコンバート過程で発生する画質劣化を復元するデジタル復元機器と、
前記デジタルビデオファイル映像の色調を向上させる色補正機器と、
前記デジタイジング機器から出力される前記デジタルビデオファイル及びデジタルオーディオファイルに同期信号を含め、予め定められた各種信号を挿入する信号挿入機器と、
前記デジタルオーディオファイルを多チャンネルに分離し、シーケンシング作業、效果音挿入、あるいは音色補正を行なう多チャンネル変換機器と、
前記多チャンネル変換機器により、多チャンネルに変換されたデジタルオーディオファイルを予め定められたフォーマットに一致させ、同時にレコードすることで、統合されたデジタルオーディオファイルを生成するマルチトラックレコーディング機器と、
前記デジタルビデオファイル及び、デジタルオーディオファイルを前記同期信号と一致させる同期一致機器と、
前記同期一致されたデジタルビデオファイル及び、デジタルオーディオファイルに対し標準規格のエンコードによってマスタリングを行い、最終のマスターデジタルマルチメディアファイルを生成するマスタリング機器と、
前記各機器から生成された中間結果物が、一時格納されるSANとを備えて構成されることを特徴とするデジタルシネマ広告用マルチメディアファイルの生成装置。
【請求項2】
(a)テープ再生機器を動作させ、広告の原本が収録された各種テープを通じて再生されるアナログ型式のマルチメディアコンテンツをデジタルキャプチャーしたり、デジタル記録媒体にアクセスしてデジタルマルチメディアファイルを生成し、
(b)前記デジタルマルチメディアファイルから、デジタルオーディオファイルとデジタルビデオファイルとを分離させ、
(c)前記分離された前記デジタルビデオファイルのフレーム数を、デジタルシネマに適合するように変換するfull−up、及び相対的な高解像度に変換するアップコンバートを行い、
(d)前記アップコンバートされたデジタルビデオファイルに対し、同期信号を含む各種信号を挿入し、前記アップコンバート過程で発生する画質低下を除去するデジタル復元、及び前記デジタル復元された映像の色調を向上させる色補正を行ない、
(e)前記分離されたデジタルオーディオファイルに対し、同期信号を含む各種信号挿入、多チャンネルへの変換、及びマルチトラックレコーディングを行い、
(f)前記ステップ(d)及び(e)を経た、デジタルビデオファイル及びデジタルオーディオファイルの同期を一致させた状態で、予め定められたデジタルシネマ規格にエンコードし、最終のマスターデジタルマルチメディアファイルを生成することを特徴とするデジタルシネマ用マルチメディアファイル生成方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−251915(P2007−251915A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−258983(P2006−258983)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(506322879)ドンヨン・アイテク・カンパニー・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】Dongyoung Itech Co., Ltd.
【Fターム(参考)】