説明

デュアルモード基地局

本出願は、TDD動作モード又はFDD動作モードで動作するように運用することのできるデュアルモード無線基地局に関する。デュアルモード基地局は、ベースバンドユニット(BU)及び無線ユニット(RU)を含み得る。ベースバンドユニットは、(1)(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作し及び(b)デュアルモード基地局がTDD動作モード動作している間に機能性を提供するよう各々が構成される第1のコンポーネントのセットと、(2)(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間にのみ又は(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間にのみ機能性を提供するよう各々が構成される第2のコンポーネントのセットとを含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)は、3GPP(3rd generation partnership project)による最新の標準化作業に与えられた名称である。LTEは、フラット化されたネットワークアーキテクチャを採用している。例えば、無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)は、無線基地局(RBS:radio base station)を含むが、無線ネットワークコントローラ(RNC:radio network controller)を含まない。LTE RBSは、eNB(evolved node-B)とも呼ばれ、LTE RANの重要なコンポーネントである。
【0003】
LTEは、2つの動作モードをサポートしている:(1)ペアリングされ及びペアリングされない周波数帯上の構成のための、周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)である。これら2つのモードについて、基本的な違いは、物理レイヤの中にある(例えば、物理レイヤのフレーム構造)。3GPPにおいて、FDDはフレーム構造タイプ1(FS1)を使用し;TDDはフレーム構造タイプ2(FS2)において動く。しかしながら、物理レイヤよりも上のレイヤ(例えば、メディアアクセス制御(MAC:media access control)レイヤ及びより上位のレイヤ)は、FDD及びTDDの双方について同一である。即ち、2つの動作モードの間でシグナリングのほとんど(例えば、90%以上)は同様である。
【0004】
これらフレーム構造の2つのタイプについて、基本的な違いは、FS2が周期的に5ms又は10msのうち1msに特別なサブフレームを有していることである。原理上は、この特別なサブフレームは、TD−SCDMAのフレーム構造から承継されている。3つの特別なタイムスロット(DwPTS,GP,UpPTS)は、当該特別な1msのサブフレーム内に位置しており、セルサーチ及び無線アクセスなどのために使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
たとえFDDがほとんどのシステムにおける主動作モードになるとしても、TDD動作モードもまたいくつかの重要なネットワーク事業者よって高く評価されることになるであろう。前述のように、eNBはLTE RANの中核である。標準的な互換性及びネットワークエンティティ統合の視点から見ると、FDD動作モード及びTDD動作モードの双方が1つのモードにおいて実施されることが期待される。しかし、FDDに必要なコンポーネント及びTDDに必要なコンポーネントの双方を1つのeNBキャビネットに含めることに関して解決される必要のあるいくつかの難しい問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、FDD動作モード及びTDD動作モードを1つのeNBモードにおいて実施するための解決策を提供する。一態様において、本発明は、デュアルモードeNBを提供する。いくつかの実施形態において、デュアルモード無線基地局は、FDD動作モード及びTDD動作モードをサポートするように構成される。デュアルモード基地局はベースバンドユニット(BU:base-band unit)及び無線ユニット(RU:radio unit)を含み得る。ベースバンドユニットは、(1)(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作し及び(b)デュアルモード基地局がTDD動作モード動作している間に機能性を提供するよう各々が構成される第1のコンポーネントのセットと、(2)(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間にのみ又は(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間にのみ機能性を提供するよう各々が構成される第2のコンポーネントのセットとを含み得る。無線ユニットは、(1)(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作し及び(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間に機能性を提供するよう各々が構成される第3のコンポーネントのセットと、(2)(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間にのみ又は(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間にのみ機能性を提供するよう各々が構成される第4のコンポーネントのセットとを含み得る。好ましくは、デュアルモードeNBがある特定のモードで動作するように構成されると、BU及びRUの双方も、BU及びRUが整合されるように、その同じ特定のモードで動作するように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態において、第1のコンポーネントのセットは、(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間及び(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間に電力を提供するように構成される電源ユニットを含む。いくつかの実施形態において、第1のコンポーネントのセットは、(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間及び(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間にメディアアクセス制御データ及び/又は無線リンク制御データを処理するように構成される処理ユニットも含む。さらに別の実施形態において、第1のコンポーネントのセットは、(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間及び(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間に信号を増幅するのに使用されるように構成される増幅器と、(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間及び(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間に制御チャネルを処理するように構成されるディジタル信号プロセッサと、(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間及び(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間にベースバンド信号を無線周波数信号に変換するのに使用されるように構成される送信ユニットも含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、第2のコンポーネントのセットは、デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間にのみ使用されるように構成されるディジタル信号プロセッサを備える。ディジタル信号プロセッサは、TDD動作モードにおいてのみ適用可能なフレーム構造のある所定のサブフレーム(例えば、3GPPにおいて定義されているFS2における特別なサブフレーム)を処理するように構成され得る。いくつかの実施形態において、第2のコンポーネントのセットは、デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間にのみ使用されるように構成されるタイミングソース(例えば、GPSタイムソース)も含む。
【0009】
いくつかの実施形態において、第4のコンポーネントのセットは、デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間にのみ使用されるように構成される送受信機スイッチを含む。
【0010】
別の態様において、本発明は、周波数分割複信(FDD)動作モード及び時分割複信(TDD)動作モードをサポートするように構成されるデュアルモード無線基地局を運用する方法を提供し、デュアルモード無線基地局は、(1)第1のコンポーネントのセット及び(2)第2のコンポーネントのセットを含む(A)ベースバンドユニットと、(B)(1)第3のコンポーネントのセット及び(2)第4のコンポーネントのセットを含む無線ユニットとを備える。いくつかの実施形態において、この方法は、デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間に第1のコンポーネントのセット及び第3のコンポーネントのセットを使用するステップと;デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間に第1のコンポーネントのセット及び第3のコンポーネントのセットを使用するステップと;デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間にのみ第2のコンポーネントのセット及び第4のコンポーネントのセットを使用するステップとを含む。
【0011】
上記及びその他の態様及び実施形態を以下で添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成し、本発明の様々な実施形態を例示し、説明と相まって、本発明の原理を説明し、当業者が本発明を実施し、使用することを可能にするためにさらに使用されるものである。図面において、類似の参照符号は同一の又は機能的に同様の要素を示すものである。
【0013】
【図1】本発明の一実施形態によるネットワークの一部を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による基地局の一部を示す機能ブロック図である。
【図3】別の実施形態による基地局を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明のいくつかの実施形態によるプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に図1を参照すると、図1には、通信ネットワーク100の一部が示されている。図示のように、ネットワーク100は、コアネットワーク120とインターフェースされている基地局104(例えばeNB)と通信する移動端末102(「ユーザ端末(UE)」ともいう)を含む。本発明の態様は、eNB104においてFDD動作モード及びTDD動作モードを実施するための解決策を提供する。即ち、eNB104は、FDD動作モード及びTDD動作モードをサポートするように構成されるデュアルモード基地局である。
【0015】
典型的には、eNB104のハードウェアは、ベースバンドユニット(BU)108及び無線ユニット(RU)106を含む。これらの2つのユニットは、1つの物理キャビネットに統合され得る。RUがBUから離れて位置するとき、RUはリモートRU(RRU:remote RU)と呼ばれることもある。
【0016】
一般に、BU108は、ベースバンド信号を処理するための、ディジタル信号プロセッサ(DSP)といったプロセッサユニット、エアインターフェース・プロトコル・スタックにおけるMACレイヤ以上のレイヤの処理のための処理ユニット(例えばPowerPC)、タイミングユニット、無線ユニットインターフェース(RUIF:radio unit interface)、メインプロセッサなどからなる。一般に、RU106は、送信機/受信機(TRx)ボード、フィルタユニット(FU:filter unit)、電力増幅器(PA:power amplifier)などからなる。
【0017】
前述のBU108及びRU106のコンポーネントの中のほとんどは、FDD動作モード及びTDD動作モード双方について同一である。したがって、いくつかの実施形態において、BU108は、(1)(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間及び(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間に機能性を提供するよう各々が構成されるコンポーネントのセットと;(2)(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間にのみ又は(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間にのみ機能性を提供するよう各々が構成されるコンポーネントのセットとを含む。同様に、RU106も、(1)(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間及び(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間に機能性を提供するよう各々が構成されるコンポーネントのセットと;(2)(a)デュアルモード基地局がFDD動作モードで動作している間にのみ又は(b)デュアルモード基地局がTDD動作モードで動作している間にのみ機能性を提供するよう各々が構成されるコンポーネントのセットとを含む。
【0018】
この特徴が図1に示されており、図1には、FDDコンポーネントのセット(即ち、基地局104がFDD動作モードで動作しているときにのみ使用されるコンポーネント)、TDDコンポーネントのセット(即ち、基地局104がTDD動作モードで動作しているときにのみ使用されるコンポーネント)、及びFDD/TDDコンポーネントのセット(即ち、基地局104がFDDモードであり及びTDDモードにある間に使用されるコンポーネント)を有するBU108が示されている。同様に、図1には、FDDコンポーネントのセット、TDDコンポーネントのセット、及びFDD/TDDコンポーネントのセットを有するRU106も示されている。
【0019】
次に図2を参照すると、図2には、本発明の一実施形態によるBU108及びRU106がさらに示されている。図2に示すように、BU108は、DSP、タイミング回路204(例えば、全地球測位システム(GPS)信号を受信するための回路)、電源ユニット(PU)、処理ユニット(例えば、PowerPC処理ユニット)、並びに他のコンポーネントを含み得る。同様に、RU106も、無線周波数(RF)較正コンポーネント、フィルタユニット(FU)、電力増幅器(PA)及び低雑音増幅器(LNA:low noise amplifier)、送信機/受信機(TRx)ユニット、スイッチ、並びに電源ユニット(PU)を含み得る。
【0020】
前述のように、BU108のコンポーネントのいくつかは、基地局104がFDD動作モードであるときにのみ使用され、BU108のコンポーネントのいくつかは、基地局104がTDD動作モードであるときにのみ使用され、BU108のコンポーネントのいくつかは、両方の動作モードにおいて使用される。例えば、TDDモードは、TDDシステムにとって特にUL/DL切り換え点において致命的となるeNB間同期(inter-eNB synchronization)を回避するために、eNBの間でのより正確なタイミング整合を必要とするため、TDDモードではタイミングコンポーネント204(例えば、GPSカード)が必要とされるが、これはFDDモードではオプションにすぎない。加えて、前述のように、フレーム構造におけるFDD及びTDDの基本的な相違点はその特別なサブフレームである。したがって、DSP202は、特別なサブフレームの処理専用に用いられ得る。即ち、DSP202は、TDD動作モードのためにのみ必要とされる。FDDモードとTDDモードの間で共用され得るBU108のコンポーネントには、例えば、コンポーネントのための電力を提供するPU;物理トラフィック及び制御チャネルにおけるデータ処理のためのDSP;MAC、RLC以上のレイヤ、シグナリングなどの処理に使用されるPowerPC;並びに他のボード、例えば、BU108内のユニットの間のインターフェース、RU106へのインターフェース、システムタイミング分配ユニットなどが含まれる。
【0021】
同様に、前述のように、RU106のコンポーネントのいくつかは、基地局104がFDD動作モードであるときにのみ使用され、RU106のコンポーネントのいくつかは、基地局104がTDD動作モードのときにのみ使用され、RU106のコンポーネントのいくつかは、両方の動作モードで使用される。例えば、図2の塗りつぶされたコンポーネント(即ち、コンポーネント206、208、及び210)は、一方の動作モードでは必要とされ得るが、他方のモードでは必要とされないコンポーネントである。FDDモードとTDDモードの間で共用され得るRU108のコンポーネントには、例えば、送信及び受信のベースバンド信号と無線周波数信号の間の変換に使用されるTRx、並びにPA及びLNAが含まれる。
【0022】
上記に基づいて、2つのモードのeNBには、FDDコンポーネント及びTDDコンポーネントが併せてインストールされている。2つのモードのeNBは、再使用可能なユニット及び別個のユニットの両方を含む。再使用可能なユニットについては、FDD及びTDD両方の構成の下で働く。別個のユニットについては、対応するユニットだけがFDD構成又はTDD構成の下で有効化される。
【0023】
必要とされる前提条件が満たされる(例えば、事業者がFDD及びTDD双方のライセンスを有する)場合、2つのモードのeNBは、FDDモード及びTDDモードを同時にサポートすることができ、これを「二重モード」と呼ぶ。再使用可能なユニットは、FDD及びTDDの同時の動作には十分であるが、FDD及びTDDのための別個の無線チャネル及びアンテナ要素がある。これが図3に示されており、図3には、二重動作モードにおけるeNB104が示されている。図3に示すように、eNB104は、2つのアンテナ要素331若しくは332、又は、それぞれ、FDDモード及びTDDモードのための1グループ当たり複数のアンテナ要素が含まれるアンテナグループを含み得る。アンテナ要素/グループ331にはFDDのみのコンポーネント302が結合され、アンテナ要素/グループ332にはTDDのみのコンポーネント304が結合されている。しかし、ベースバンド処理以上は同様であるため、FDDコンポーネント302及びTDDコンポーネント304はどちらも、共通のコンポーネント306に結合されている。
【0024】
2つのモードのeNB104は、FDD/TDD/Bモードの下で働き、セルセットアップの間に運用管理(O&M:Operation & Maintenance)事業者によって両モードを切り換えることができる。2つのモードのeNB104は、FDD/TDD/二重モードにあるときのネットワークアーキテクチャにおける機能エンティティと同じ役割とすべきであり、例えば、図3に示すように、2つのモードのeNB104は、SAE(System Architecture Evolution)ベースのEPS(Evolved Packet core System)並びにケーブル及びアンテナ要素のようなサイト機材に連結されている必要がある。
【0025】
ネットワークのプランニング及び最適化
【0026】
様々な用途要件について、eNB104の規模は、(1)統合装置又はBU+RU構造におけるマクロセル、(2)強力なデータ処理機能を備えるスーパーeNBを使用したマイクロセル、(3)リピータ又はリレーによる屋内セル、及び(4)フェムトセル、のためのものとすることができる。通常は、FDDモード及びTDDモードは、別々に働く。しかし、理論的には、2つのモードが同時に働くときには、いくつかのサービスをFDDモードのみによってサポートし、他のサービスをTDDモードのみによってサポートすることができる(例えば、UL及びDLにおける非対称の及び/又は様々な伝送帯域幅を必要とする用途)。これは、対応する二重モードを使用して、サービス対称性をマッチさせる可能性を提供する。FDDは対称なサービスに適し、異なるUL及びDLスロット方向設定下のTDDは、非対称なサービスに適し得る。2つのモードのLTE RBSは、1つまたは複数の事業者にサービスすることができる。(eNB共用モード)。また、2つのモードのLTE RBSを、同一の又は異なるサイト機材、例えば、ケーブル及びアンテナ要素に連結することもできる。
【0027】
次に図4を参照すると、図4には、本発明の一実施形態によるプロセスが示されている。このプロセスは、eNB104が構成コマンドを受け取るステップ402から開始し得る。例えば、eNB104は、運用管理(O&M)システムから構成コマンドを受け取り得る。ステップ404で、構成コマンドに基づき、eNB104は、TDDモードで動作すべきかそれともFDDモードで動作すべきか決定する。他の実施形態においては、eNB104は、TDDモードで動作すべきか、FDDモードで動作すべきか、それとも二重モードで動作すべきか決定する。eNB104が、TDDモードで動作すべきであると決定した場合、eNB104は、第1のコンポーネントのセット及び第2のコンポーネントのセットを使用する(それぞれステップ406及びステップ408)。eNB104が、FDDモードで動作すべきであると決定した場合、eNB104は、第1のコンポーネントのセット及び第3のコンポーネントのセットを使用する(それぞれステップ410及びステップ412)。第2のコンポーネントのセットは、第1のコンポーネントのセットにも第3のコンポーネントのセットにも含まれていないコンポーネントを含み、第3のコンポーネントのセットは、第1のコンポーネントのセットにも第2のコンポーネントのセットにも含まれていないコンポーネントを含む。
【0028】
よって、第2のコンポーネントのセットは、TDD動作モードにおいてのみ使用されるように構成されるコンポーネントであり、第3のコンポーネントのセットは、FDD動作モードにおいてのみ使用されるように構成されるコンポーネントである。このように、eNB104は、いくつかのコンポーネントがFDDモードとTDDモードの間で共用されるように構成される。このことはいくつかの利点を提供する。例えばこれは、(1)eNBの設計、開発及び保守の費用を低減し、(2)研究開発のコストを低減し、(3)装置購入、ネットワーク計画及び最適化の費用を低減することにより事業者に恩恵をもたらし、(4)サイトの調査/設置に恩恵をもたらし得る。
【0029】
以上、本発明の様々な実施形態を説明したが、これらの実施形態は、限定ではなく例示のために提示するにすぎないことを理解すべきである。よって、本発明の広さ及び範囲は、前述の例示的実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。
【0030】
さらに、前述の、図面に例示されるプロセスは、一連のステップとして示されているが、これはもっぱら例示のためになされたものにすぎない。したがって、いくつかのステップが追加され、いくつかのステップが省略され、各ステップの順序が並べ替えられ得ることが企図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアルモード無線基地局であって、
前記デュアルモード無線基地局は、周波数分割複信(FDD)動作モード及び時分割複信(TDD)動作モードをサポートするように構成され、
前記デュアルモード無線基地局は、
(1)(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作し及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間に機能性を提供するよう各々が構成される第1のコンポーネントのセットと、(2)(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間にのみ又は(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にのみ機能性を提供するよう各々が構成される第2のコンポーネントのセットと、を含むベースバンドユニットと;
(1)(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作し及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間に機能性を提供するよう各々が構成される第3のコンポーネントのセットと、(2)(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間にのみ又は(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にのみ機能性を提供するよう各々が構成される第4のコンポーネントのセットと、を含む無線ユニットと;
を備えるデュアルモード無線基地局。
【請求項2】
前記第1のコンポーネントのセットは、(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間に電力を提供するように構成される電源ユニットを備える、請求項1に記載のデュアルモード無線基地局。
【請求項3】
前記第1のコンポーネントのセットは、(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にメディアアクセス制御データ及び/又は無線リンク制御データを処理するように構成される処理ユニットを備える、請求項1又は請求項2に記載のデュアルモード無線基地局。
【請求項4】
前記第1のコンポーネントのセットは、(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間に信号を増幅するのに使用されるように構成される増幅器を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載のデュアルモード無線基地局。
【請求項5】
前記第1のコンポーネントのセットは、(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間に制御チャネルを処理するように構成されるディジタル信号プロセッサを備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のデュアルモード無線基地局。
【請求項6】
前記第1のコンポーネントのセットは、(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にベースバンド信号を無線周波数信号に変換するのに使用されるように構成される送信ユニットを備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載のデュアルモード無線基地局。
【請求項7】
前記第2のコンポーネントのセットは、前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にのみ使用されるように構成されるディジタル信号プロセッサを備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のデュアルモード無線基地局。
【請求項8】
前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にのみ使用されるように構成される前記ディジタル信号プロセッサは、前記TDD動作モードにおいてのみ適用可能なフレーム構造のある所定のサブフレームを処理するように構成される、請求項7に記載のデュアルモード無線基地局。
【請求項9】
前記第2のコンポーネントのセットは、前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にのみ使用されるように構成される全地球測位システム(GPS)タイミングソースを備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載のデュアルモード無線基地局。
【請求項10】
前記第4のコンポーネントのセットは、前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にのみ使用されるように構成される送受信機スイッチを備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載のデュアルモード無線基地局。
【請求項11】
デュアルモード無線基地局を運用する方法であって、
前記デュアルモード無線基地局は、周波数分割複信(FDD)動作モード及び時分割複信(TDD)動作モードをサポートするように構成され、
前記デュアルモード無線基地局は、(A)(1)第1のコンポーネントのセット及び(2)第2のコンポーネントのセットを含むベースバンドユニットと、(B)(1)第3のコンポーネントのセット及び(2)第4のコンポーネントのセットを含む無線ユニットとを備え、
前記方法は、
前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間に前記第1のコンポーネントのセット及び前記第3のコンポーネントのセットを使用するステップと;
前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間に前記第1のコンポーネントのセット及び前記第3のコンポーネントのセットを使用するステップと;
前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にのみ前記第2のコンポーネントのセット及び前記第4のコンポーネントのセットを使用するステップと
を含む、方法。
【請求項12】
前記第1のコンポーネントのセットは、(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間に電力を提供するように構成される電源ユニット備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のコンポーネントのセットは、(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にメディアアクセス制御データ及び/又は無線リンク制御データを処理するように構成される処理ユニットを備える、請求項11又は請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のコンポーネントのセットは、(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間に信号を増幅するのに使用されるように構成される増幅器を備える、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のコンポーネントのセットは、(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間に制御チャネルを処理するように構成されるディジタル信号プロセッサを備える、請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のコンポーネントのセットは、(a)前記デュアルモード基地局が前記FDD動作モードで動作している間及び(b)前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にベースバンド信号を無線周波数信号に変換するのに使用されるように構成される送信ユニットを備える、請求項11〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のコンポーネントのセットは、前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にのみ使用されるように構成されるディジタル信号プロセッサ備える、請求項11〜16のいずれか一項に記載のデュアルモード基地局。
【請求項18】
前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にのみ使用されるように構成される前記ディジタル信号プロセッサは、前記TDD動作モードにおいてのみ適用可能なフレーム構造のある所定のサブフレームを処理するように構成される、請求項17に記載のデュアルモード基地局。
【請求項19】
前記第2のコンポーネントのセットは、前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にのみ使用されるように構成されるタイミングソースを備える、請求項11〜18のいずれか一項に記載のデュアルモード基地局。
【請求項20】
前記第4のコンポーネントのセットは、前記デュアルモード基地局が前記TDD動作モードで動作している間にのみ使用されるように構成される送受信機スイッチを備える、請求項11〜19のいずれか一項に記載のデュアルモード基地局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−507889(P2012−507889A)
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−533508(P2011−533508)
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【国際出願番号】PCT/CN2008/001843
【国際公開番号】WO2010/051653
【国際公開日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】