説明

デンシチニンジンとヤマブシタケの混合粉末

【課題】 免疫力の増強、加齢に伴う諸症状に対する薬剤、食事療法では継続性に大きな困難があり、副作用も懸念されている。
【解決手段】 デンシチニンジンとヤマブシタケ混合粉末を用いることにより簡便で継続することが容易な免疫力向上と加齢による諸症状の予防・緩和が図れるようになる

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデンシチニンジンとヤマブシタケを含む免疫力向上と加齢に伴う諸症状の予防改善剤に関する。
【技術背景】
【0002】
従来加齢に伴い糖尿病、心臓病、脳卒中、動脈硬化などの疾患が発症・進行する場合があると考えられ、またはっしょうとまで言われなくても身体の活力が減退することは当然で止むを得ないものと考えられている。
【0003】
加齢により細胞の再生増殖能力が低下していくのは生物として止むを得ない所であると思ってしまっているが、なぜ細胞の再生増殖能力が低下していくのかについては諸説があり、その中でも免疫力の低下と活性酸素の細胞に対する悪影響が大きな原因であることがあると知られてきた。
その原因を取り除くため、薬物療法、食事療法が施行されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、薬物療法には原因がいまだ特定できないこともあり、また複合的な原由よるものでもあるので、化学薬物では全ての原因を除去できないばかりでなく、副作用が問題になることがある。
一方食事療法に拠っても習慣上、金銭的に継続するのが困難で生活を一大改革しないと対処できないなど、一般人に取り入れがたい状況である。
また加齢に伴い身体細胞のマクロファージの活性化が低下し、活性酸素により細胞が傷つくことが大きな原因と考えられるので、この二つの要素を速やかに除去する方法を確立する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前期目的を達成するために発明者が鋭意検討した結果、デンシチニンジン粉末とヤマブシタケ粉末を混合したものが免疫力の向上、活性酸素の除去に大きな効果を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一課題はデンシチニンジン及びヤマブシタケの混合粉末である。
第二課題はデンシチニンジンとヤマブシタケの混合粉末による、免疫力向上剤及び加齢に伴う諸症状の予防・緩和剤である。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかるデンシチニンジン及びヤマブシタケノコンゴウ粉末は副作用を生じる可能性はかなり低く優れた免疫力の向上作用を有する。
細胞内の免疫を司るマクロファージを直接活性化させることが期待できるため、広く加齢により免疫の低下した対象に特に有効である。
【発明を実施しるための最良の形態】
【0007】
以下本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
デンシチニンジンはウコギ科ニンジン属の多年生草本であり、この植物の根塊を利用する。本発明においては播種後3年以上を経過した根塊を天日乾燥し,その後乾熱殺菌したものを用いる。粉末の大きさは180から200メッシュが摂取するのに最適である。
また3年以上土中にあるため、土壌に含まれる重金属を吸収しやすいので、これを防止するために、有機JAS(日本農林規格)の認定を受けた管理状態の良好な農園で産出されたものを用いるべきである。
【0008】
このデンシチニンジンに含まれる主要有効成分はジンセノサイド(geisenoside)であり、その中でもとくにダマランサポゲニン(dammarane sapogenine)が特に重要である。
これを多量に含むのは3年以上栽培期間が経過した根塊中心部と花の部分である。
栽培3年未満の物や根塊にぬ属する細根、毛根は含有量において著しく劣るので用いるべきではない。
【0009】
一方ヤマブシタケは担子類ビダナシタケ目サンゴハリタケ科ハリタケ属の食用キノコである。取扱い性、保存性から乾燥子実体が望ましいが,菌糸体にも同様の効果を期待できるので乾燥化されたものを用いると簡便である。
【0010】
ヤマブシタケには多糖体のβグルカンが多量に含まれ、異常細胞の増殖阻止などの効果が認められており、膵臓β細胞の増殖に効果があることも知られてきた。
【0011】
本発明のデンシチニンジンとヤマブシタケの混合粉末を用いて免疫力向上剤、加齢による諸症状の予防・緩和剤を製造することが出来る。
この目的に使用する際の摂取量としては人を含む哺乳類の体重1kgあたり、1日40mgから80mgで効果が発現する。人間の場合成人体重50kgなら1日2gから4gの摂取量になる。これだけの量を摂取すれば効果が期待できるものである。
【0012】
本発明にかかる製剤は通常内服薬として用いる。
内服薬の場合は、散剤、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、液剤とすることができる。
製剤化の場合、通常の製剤化担体、例えば賦形剤、結合剤、崩壊剤、賦香剤を用いることもできるし、コーティング剤で皮膜を施すことも可能である。
【実施例】
【0013】
以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれに限定されない。
実験方法ラブラドルリトリバー種の10歳以上の犬10頭に投与する。
【0014】
1.投与物の調製
デンシチュニンジンを乾燥殺菌した3年もの以上の根塊から生成した粉末とヤマブシタケの子実体を粉砕して16メッシュのふるいにかけたものを同量づつ混合する。
2.投与量
被験動物(犬)に対し、上記粉末を飼料を与える際に1頭当たり1g/日を飼料の上に振りかけ混ぜ合わす。
3.投与方法
毎日18時に飼料と共に与え、完食していることを確認した。環境は通常の家庭内環境で室温は16度から20度程度であった。
【試験結果】
【0014】
1.投与後1週間
10頭中6頭に食欲増加が見られるようになった。立ち上がり困難な3頭のうち2頭が立ち上がることが出来るようになった。軟便が2年余り継続していた2頭はこの時点で通常の排便に変化した。
2.投与後2週間
全ての犬に食欲増進が認められ、立ち上がり困難な3頭の全てが立ち上がり歩行を開始した。その他の犬も全て運動能力の改善が顕著に目視できるようになった。内1頭は発情して興奮しやすくなってきた。
股関節が磨耗して神経に接触するため痛みを訴え、ステロイド剤の副作用で更に状態が悪化して歩行が出来なかった1頭が、自ら立ち上がり歩行できるようになった。
3.投与1ヶ月
何らの効果も認められないのは10頭中1頭だけになり、10頭全てが生存している。
【0015】
以上の結果より、本発明にかかるデンシチニンジンとヤマブシタケ混合粉末は副作用を生じる可能性が少なく、且つ優れた免疫力向上効果と加齢に伴う諸症状の予防・緩和に優れた効果を有することが明らかになった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デンシチニンジン及びヤマブシタケの混合粉末である。
【請求項2】
デンシチニンジンとヤマブシタケの混合粉末による、免疫力向上剤及び加齢に伴う諸症状の予防・緩和剤である。

【公開番号】特開2009−298762(P2009−298762A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−182007(P2008−182007)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【出願人】(508210480)日善貿易有限会社 (1)
【出願人】(505357007)株式会社プロテクト (4)
【Fターム(参考)】