データアクセス装置
【構成】スロット36によって着脱自在に装着されるメモリカード38は、FATファイルシステムを採用し、FATおよびデータエリアを有する。CPU30は、データエリアを形成する複数のクラスタのうち空き状態にあるクラスタをFATの記述を参照して検出する。CPU30はまた、メモリカード38がWORMカードであるとき、空き状態にあるとして検出されたクラスタのデータ値が“0000”を示すか否かを判別する。CPU30は、データエリアへのアクセス処理を肯定的な判別結果に対応して許可し、空き状態にあるとして検出されたクラスタに対応するFATの記述を否定的な判別結果に対応して変更する。FATの記述が変更されると、CPU30は、空き状態にあるクラスタの検出処理を再度実行する。
【効果】FATの記述とデータ値との対応関係の不備に起因する記録不良が解消され、WORMカードの利用効率が向上する。
【効果】FATの記述とデータ値との対応関係の不備に起因する記録不良が解消され、WORMカードの利用効率が向上する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、データアクセス装置に関し、特に、データ記録領域を形成する複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照してデータ記録領域へのアクセス処理を制御する、データアクセス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置の一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、記録媒体に記録されたFATに基づいて、空き領域リストが作成される。記録先の空き領域は作成された空き領域リストを参照して決定され、圧縮画像データは決定された空き領域に記録される。記録に成功するとFATが更新され、記録エラーが発生するとモニタにメッセージが表示される。表示されたメッセージに対してセットキーが操作されると、記録媒体にライトプロテクトが施される。記録エラーが発生したときに記録媒体にライトプロテクトを施すことで、記録を試みる毎に記録エラーが発生する現象が回避される。これによって、操作性が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−170343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、一旦記録エラーが発生すると、その後の記録は不可能となり、記録媒体の利用効率が低下する。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、記録媒体の利用効率を向上させることができる、データアクセス装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従うデータアクセス装置(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出手段(S47)、データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき検出手段によって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別手段(S45, S49)、データ記録領域へのアクセス処理を判別手段の肯定的な判別結果に対応して許可する許可手段(S51)、複数のパラメータ値のうち検出手段によって検出された単位領域に対応するパラメータ値を判別手段の否定的な判別結果に対応して変更する第1変更手段(S57)、および第1変更手段の変更処理の後に検出手段を再起動する再起動手段(S65)を備える。
【0007】
好ましくは、検出手段は空き状態にある先頭の単位領域を検出し、空き状態にある他の単位領域に対応するパラメータ値を第1変更手段の変更処理に関連して変更する第2変更手段(S63, S77)がさらに備えられる。
【0008】
好ましくは、許可手段の許可処理の後に所望のデータを空き状態にある単位領域に記録する記録手段(S17)、および記録手段によって注目された単位領域に対応するパラメータ値を変更する第3変更手段(S19)がさらに備えられる。
【0009】
好ましくは、データ記録領域に記録されたデータを許可手段の許可処理の後に再生する再生手段(S35)がさらに備えられる。
【0010】
好ましくは、判別手段の判別結果が否定的であるとき報知を発生する発生手段(S53)、および発生手段によって発生された報知に対する既定操作に応答して第1変更手段を起動する起動手段(S55)がさらに備えられる。
【0011】
この発明に従うデータアクセス制御プログラムは、データアクセス装置(10)のプロセッサ(30)に、データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出ステップ(S47)、データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき検出ステップによって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別ステップ(S45, S49)、データ記録領域へのアクセス処理を判別ステップの肯定的な判別結果に対応して許可する許可ステップ(S51)、複数のパラメータ値のうち検出ステップによって検出された単位領域に対応するパラメータ値を判別ステップの否定的な判別結果に対応して変更する変更ステップ(S57)、および変更ステップの変更処理の後に検出ステップを再起動する再起動ステップ(S65)を実行させるための、データアクセス制御プログラムである。
【0012】
この発明に従うデータアクセス制御方法は、データアクセス装置(10)によって実行されるデータアクセス制御方法であって、データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出ステップ(S47)、データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき検出ステップによって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別ステップ(S45, S49)、データ記録領域へのアクセス処理を判別ステップの肯定的な判別結果に対応して許可する許可ステップ(S51)、複数のパラメータ値のうち検出ステップによって検出された単位領域に対応するパラメータ値を判別ステップの否定的な判別結果に対応して変更する変更ステップ(S57)、および変更ステップの変更処理の後に検出ステップを再起動する再起動ステップ(S65)を備える。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、データ記録領域への記録回数に制限がある場合において、空き状態にあるとして検出された単位領域のデータ値が既定値であれば、データ記録領域へのアクセス処理が許可される。一方、空き状態にあるとして検出された単位領域のデータ値が既定値と異なれば、検出された単位領域に対応するパラメータ値が変更され、空き状態にある単位領域の検出処理が再度実行される。
【0014】
パラメータ値の変更処理によって、各単位領域におけるパラメータ値とデータ値との対応関係が確立される。アクセス処理は、対応関係の確立後に許可される。これによって、パラメータ値とデータ値との対応関係の不備に起因する記録不良が解消され、記録媒体の利用効率が向上する。
【0015】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】記録媒体の記録状態の一例を示す図解図である。
【図4】(A)はディレクトリエントリの記述の一例を示す図解図であり、(B)はFATの記述の一例を示す図解図であり、(C)はデータエリアの記述の一例を示す図解図である。
【図5】(A)はディレクトリエントリの記述の他の一例を示す図解図であり、(B)はFATの記述の他の一例を示す図解図であり、(C)はデータエリアの記述の他の一例を示す図解図である。
【図6】(A)はディレクトリエントリの記述のその他の一例を示す図解図であり、(B)はFATの記述のその他の一例を示す図解図であり、(C)はデータエリアの記述のその他の一例を示す図解図である。
【図7】(A)はディレクトリエントリの記述のさらにその他の一例を示す図解図であり、(B)はFATの記述のさらにその他の一例を示す図解図であり、(C)はデータエリアの記述のさらにその他の一例を示す図解図である。
【図8】図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図9】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図10】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図11】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図12】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0018】
図1を参照して、この発明のデータアクセス装置は、基本的に次のように構成される。検出手段1は、データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する。判別手段2は、データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき検出手段1によって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する。許可手段3は、データ記録領域へのアクセス処理を判別手段2の肯定的な判別結果に対応して許可する。第1変更手段4は、複数のパラメータ値のうち検出手段1によって検出された単位領域に対応するパラメータ値を判別手段2の否定的な判別結果に対応して変更する。再起動手段5は、第1変更手段4の変更処理の後に検出手段1を再起動する。
【0019】
データ記録領域への記録回数に制限がある場合において、空き状態にあるとして検出された単位領域のデータ値が既定値であれば、データ記録領域へのアクセス処理が許可される。一方、空き状態にあるとして検出された単位領域のデータ値が既定値と異なれば、検出された単位領域に対応するパラメータ値が変更され、空き状態にある単位領域の検出処理が再度実行される。
【0020】
パラメータ値の変更処理によって、各単位領域におけるパラメータ値とデータ値との対応関係が確立される。アクセス処理は、対応関係の確立後に許可される。これによって、パラメータ値とデータ値との対応関係の不備に起因する記録不良が解消され、記録媒体の利用効率が向上する。
[実施例]
【0021】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ18aおよび18bによってそれぞれ駆動されるフォーカスレンズ12および絞りユニット14を含む。これらの部材を経た被写界の光学像は、イメージャ16の撮像面に照射され、光電変換を施される。
【0022】
モード切り換えスイッチ32swによってカメラモードが選択されると、CPU30は、撮像タスクの下で動画取り込み処理を実行するべく、ドライバ18cに露光動作および電荷読み出し動作の繰り返しを命令する。ドライバ18cは、周期的に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、イメージャ16の撮像面を露光し、かつ撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す。イメージャ16からは、読み出された電荷に基づく生画像データが周期的に出力される。
【0023】
信号処理回路20は、イメージャ16から出力された生画像データに白バランス調整,色分離,YUV変換などの処理を施し、これによって生成されたYUV形式の画像データをSDRAM24に書き込む。LCDドライバ26は、SDRAM24に格納された画像データをメモリ制御回路22を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ28を駆動する。この結果、被写界を表す動画像がモニタ画面に表示される。
【0024】
信号処理回路20によって生成された画像データのうち、YデータはCPU30にも与えられる。CPU30は、与えられたYデータに簡易AE処理を施して適正EV値を算出する。算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間はドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定され、これによって動画像の明るさが適度に調整される。
【0025】
シャッタボタン32shが半押しされると、CPU30は、信号処理回路20から与えられたYデータに厳格なAE処理を施して最適EV値を算出する。算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、上述と同様、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、動画像の明るさが厳格に調整される。CPU30はまた、信号処理回路20から与えられたYデータの高周波成分にAF処理を施す。これによってフォーカスレンズ12が合焦点に配置され、動画像の鮮鋭度が向上する。
【0026】
シャッタボタン32shが全押しされると、CPU30は、記録処理の実行をI/F34に命令する。I/F34は、シャッタボタン32shが操作された時点の被写界を表す1フレームの画像データをメモリ制御回路22を通してSDARM24から読み出し、読み出された画像データを含む画像ファイルをメモリカード38のデータエリアに記録する。
【0027】
画像ファイルの記録が完了すると、CPU32は、後述するディレクトリエントリおよびFATを更新する。データエリアに記録された画像ファイルは、ディレクトリエントリおよびFATによって管理される。なお、メモリカード38は着脱自在であり、スロット36に装着されたときにI/F34によってアクセス可能となる。
【0028】
モード切り換えボタン32swによって再生モードが選択されると、再生タスクの下で画像ファイルが再生される。CPU30は、ディレクトリエントリおよびFATを参照してメモリカード38から最新の画像ファイルを検出し、検出された画像ファイルに注目した再生処理の実行をI/F34およびLCDドライバ26に命令する。I/F34は、指定された画像ファイルから画像データを読み出し、読み出された画像データをメモリ制御回路22を通してSDRAM24に書き込む。
【0029】
LCDドライバ26は、SDRAM24に格納された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ28を駆動する。この結果、指定された画像ファイルの画像データに基づく静止画像がLCDモニタ28に表示される。
【0030】
キー入力装置32の送り/戻しボタン32fwが操作されると、CPU30は、ディレクトリエントリおよびFATを参照してメモリカード38から後続の画像ファイルまたは先行する画像ファイルを検出する。検出された画像ファイルは、上述と同様の再生処理を施される。
【0031】
図3を参照して、メモリカード38は、FATファイルシステムを採用し、複数のクラスタに分割されたデータエリアの他に、ディレクトリエントリおよびFATを記録するエリアを有する。ディレクトリエントリは、ファイル名,ファイルサイズ,ファイルを記録する先頭クラスタのクラスタ番号,記録日時などのファイル属性を、データエリアに記録された画像ファイル毎に管理する。また、FATは、データエリアを形成する複数のクラスタにそれぞれ対応する複数のカラムを有し、共通の画像ファイルを記録する1または2以上のクラスタのリンク状態を管理する。
【0032】
図4(A)〜図4(C)を参照して、クラスタ番号が“0000”〜“0002”のクラスタに画像ファイルFL1が記録され、クラスタ番号が“0003”〜“0006”のクラスタに画像ファイルFL2が記録されている場合、ディレクトリエントリには、画像ファイルFL1に対応してクラスタ番号“0000”が記述され、画像ファイルFL2に対応してクラスタ番号“0003”が記述される。
【0033】
FATには、クラスタ番号“0000”に対応して“0001”が記述され、クラスタ番号“0001”に対応して“0002”が記述され、クラスタ番号“0002”に対応して“FFFF”が記述される。FATにはまた、クラスタ番号“0003”に対応して“0004”が記述され、クラスタ番号“0004”に対応して“0005”が記述され、クラスタ番号“0005”に対応して“FFFF”が記述される。
【0034】
この状態で画像ファイルがデータエリアに新規に記録されると、これに対応してディレクトリエントリおよびFATも更新される。ただし、画像ファイルの記録処理はメモリカード38に対して実行される一方、ディレクトリエントリおよびFATの更新処理はSDRAM24上で実行される。つまり、ディレクトリエントリおよびFATは電源の投入に応答してSDRAM24に複製され、更新処理はSDRAM24に複製されたディレクトリエントリおよびFATに対して実行される。
【0035】
このため、画像ファイルが記録された後でかつSDRAM24上のディレクトリエントリおよびFATがメモリカード38に上書きされる前に電源が強制的に遮断されると、画像ファイルとディレクトリエントリ/FATの記述との対応関係に不備が生じる。
【0036】
たとえば図5(A)〜図5(C)を参照して、クラスタ番号が“0006”〜“0008”のクラスタに画像ファイルFL3が新規に記録されたものの、ディレクトリエントリおよびFATの上書きが完了する前に電源が遮断されると、メモリカード38のディレクトリエントリには画像ファイルFL3の属性が存在せず、メモリカード38のFATの記述はクラスタ番号“0006”〜“0008”に対応して空き状態(=0000)を示す。
【0037】
すると、次回の電源投入に応答してSDRAM24に複製されるディレクトリエントリおよびFATの記述では、クラスタ番号が“0006”のクラスタが空き状態にある先頭クラスタとされる。
【0038】
ここで、メモリカード38がWORM(Write Once Read Many)カードのようにデータエリアへの記録回数に制限のあるカードであれば、クラスタ番号が“0006”のクラスタへの記録は禁止される。つまり、メモリカード38としてWORMカードを採用すると、画像ファイルとディレクトリエントリ/FATとの対応関係に不備が生じた後は、メモリカード38へのデータ書き込みが不可能となり、これによってメモリカード38の利用効率が低下する。
【0039】
そこで、この実施例では、電源が投入されたとき、カード制御タスクの下で次のような処理が実行される。
【0040】
まず、FATおよびディレクトリエントリがメモリカード38からSDRAM24に複製され、データエリアにおいて空き状態にある先頭のクラスタが複製されたFATおよびディレクトリエントリを参照して検出される。
【0041】
メモリカード38がWORMカードと異なるカードであるか、或いは空き状態にあるとして検出されたクラスタのデータ値が“0000”であれば、メモリカード38へのアクセスが許可される。
【0042】
一方、メモリカード38がWORMカードであり、かつ空き状態にあるとして検出されたクラスタのデータ値が“0000”と異なれば、カードエラーが操作者に向けて報知される。カードエラーの報知に対してキー入力装置32上の復旧ボタン32rcvが操作されると、空き状態にあるとして検出されたクラスタに対応するFATの記述が“FFFF”に変更される。
【0043】
続いて、次のクラスタが指定され、指定クラスタのデータ値が“0000”であるか否かが判別される。データ値が“0000”と異なれば、指定クラスタに対応するFATの記述が“FFFF”に変更される。このような次クラスタの指定処理およびFATの記述の変更処理は、データ値が“0000”を示すクラスタが発見されるまで繰り返される。データ値が“0000”を示すクラスタが発見されると、復旧完了が操作者に向けて報知される。FATおよびディレクトリエントリを参照して空き状態にある先頭クラスタを検出する処理は、復旧完了の報知の後に再度実行される。
【0044】
したがって、図5(A)〜図5(C)に示す状態にあるWORMカードが装着された状態で電源が投入されると、クラスタ番号“0006”〜“0008”に対応するFATの記述が“0000”から“FFFF”に変更される。つまり、WORMカードの状態は、図5(A)〜図5(C)の状態から図6(A)〜図6(C)の状態に遷移する。FATの記述の変更処理が完了すると、クラスタ番号が“0009”のクラスタが空き状態にある先頭クラスタとして検出され、WORMカードへのアクセスが許可される。
【0045】
クラスタ番号が“0009”〜“0011”のクラスタに画像ファイルFL4が新規に記録されると、これに対応してディレクトリエントリおよびFATが更新される。ディレクトリエントリには、画像ファイルFL4に対応してクラスタ番号“0009”が記述される。また、FATには、クラスタ番号“0009”に対応して“0010”が記述され、クラスタ番号“0010”に対応して“0011”が記述され、クラスタ番号“0011”に対応して“FFFF”が記述される。この結果、メモリカード38の状態は、図6(A)〜図6(C)の状態から図7(A)〜図7(C)の状態に遷移する。
【0046】
CPU30は、カメラモードが選択されたときに図8に示す撮像タスクを実行し、再生モードが選択されたとき図9に示す再生タスクを実行する。CPU30はまた、モードに関係なく、電源の投入に応答して図10〜図12に示すカード制御タスクを実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ40に記憶される。
【0047】
図8を参照して、まずステップS1で動画取り込み処理を実行する。この結果、被写界を表す動画像がLCDモニタ28に表示される。続くステップS3ではシャッタボタン32shが半押しされたか否かを判別し、判別結果がNOである限り、ステップS5の簡易AE処理を繰り返す。この結果、動画像の明るさが適度に調整される。
【0048】
シャッタボタン32shが半押しされると、フラグFLGが“1”であるか否かをステップS7で判別する。フラグFLGは、メモリカード38へのアクセスの許可/禁止を識別するためのフラグであり、FLG=0が“禁止”を示す一方、FLG=1が“許可”を示す。フラグFLGが“0”であればステップS3に戻り、フラグFLGが“1”であればステップS9に進む。なお、フラグFLGの値はカード制御タスクの下で制御される。
【0049】
ステップS9ではAE処理を実行し、ステップS11ではAF処理を実行する。これによって、動画像の明るさおよびフォーカスが厳格に調整される。ステップS13ではシャッタボタン32shが全押しされたか否かを判別し、ステップS15ではシャッタボタン32shの操作が解除されたか否かを判別する。ステップS13でYESであればステップS17に進み、ステップS15でYESであればステップS3に戻る。
【0050】
ステップS17では、記録処理の実行をI/F34に命令する。この結果、シャッタボタン32shが操作された時点の被写界を表す1フレームの画像データが、画像ファイルとしてメモリカード38のデータエリアに記録される。ステップS19ではSDRAM24に複製されたディレクトリエントリを更新し、ステップS21ではSDRAM24に複製されたFATを更新する。ステップS21の処理が完了すると、ステップS3に戻る。
【0051】
図9を参照して、ステップS31ではフラグFLGが“1”であるか否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されるとステップS33に進み、ディレクトリエントリおよびFATを参照してメモリカード38から最新の画像ファイルを検出する。ステップS35では、指定された画像ファイルに注目した再生処理を実行する。この結果、指定された画像ファイルの画像データに基づく静止画像がLCDモニタ28に表示される。
【0052】
ステップS37では、送り/戻しボタン32frが操作されたか否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されるとステップS39に進み、ディレクトリエントリおよびFATを参照して後続する画像ファイルまたは先行する画像ファイルを検出する。ステップS39の処理が完了すると、ステップS33に戻る。
【0053】
図10を参照して、ステップS41ではフラグFLGを“0”に設定し、ステップS43ではFATおよびディレクトリエントリをメモリカード38からSDRAM24に複製する。ステップS45では、メモリカード38がWORMカードであるか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS51でフラグFLGを“1”に設定し、処理を終了する。判別結果がYESであればステップS47に進み、データエリアを形成する複数のクラスタのうち空き状態にある先頭のクラスタを、複製されたFATおよびディレクトリエントリを参照して検出する。
【0054】
ステップS49では検出されたクラスタのデータ値が“0000”を示すか否かを判別する。判別結果がYESであれば、ステップS51でフラグFLGを“1”に設定し、処理を終了する。判別結果がNOであれば、ステップS53でカードエラーを報知し、復旧ボタン32rcvが操作されたか否かをステップS55で判別する。
【0055】
ステップS55の判別結果がNOからYESに更新されるとステップS57に進み、ステップS47で検出されたクラスタに対応するFATの記述を“FFFF”に変更する。ステップS59では次のクラスタを指定し、ステップS61では指定クラスタのデータ値が“0000”であるか否かを判別する。判別結果がNOであれば、指定クラスタに対応するFATの記述をステップS63で“FFFF”に変更し、その後にステップS59に戻る。判別結果がYESであれば、ステップS65で復旧完了を操作者に報知し、その後にステップS47に戻る。
【0056】
以上の説明から分かるように、CPU30は、データエリアを形成する複数のクラスタのうち空き状態にあるクラスタをFATの記述を参照して検出する(S47)。CPU30はまた、メモリカード38がWORMカードであるとき、空き状態にあるとして検出されたクラスタのデータ値が“0000”を示すか否かを判別する(S45, S49)。CPU30は、データエリアへのアクセス処理を肯定的な判別結果に対応して許可し(S51)、空き状態にあるとして検出されたクラスタに対応するFATの記述を否定的な判別結果に対応して変更する(S57~S63)。FATの記述が変更されると、CPU30は、空き状態にあるクラスタの検出処理を再度実行する(S65)。
【0057】
このように、メモリカード38がWORMカードである場合において、空き状態にあるとして検出されたクラスタのデータ値が“0000”を示していれば、データエリアへのアクセス処理が許可される。一方、空き状態にあるとして検出されたクラスタのデータ値が“0000”と異なれば、検出されたクラスタに対応するFATの記述が変更され、空き状態にあるクラスタの検出処理が再度実行される。
【0058】
FATの記述の変更処理によって、各クラスタにおけるFATの記述とデータ値との対応関係が確立される。アクセス処理は、対応関係の確立後に許可される。これによって、FATの記述とデータ値との対応関係の不備に起因する記録不良が解消され、WORMカードの利用効率が向上する。
【0059】
なお、この実施例では、FATの記述とデータ値との対応関係の不備がWORMカードから検出されたとき、対応関係に不備があるクラスタのデータ値を1クラスタずつ変更し、データ値が“0000”を示すクラスタが発見された時点で変更処理を終了するようにしている(図11のステップS57〜S63参照)。
【0060】
しかし、電源が強制的に遮断されたときの動作状態によっては、対応関係に不備があるクラスタが間欠的に分布するおそれがある。このような懸念を考慮するならば、図11に示すステップS57およびS59の間で図12に示す処理を実行する必要がある。
【0061】
図12を参照して、ステップS71では変数CNTを“1”に設定し、ステップS73では空き状態にある次のクラスタを指定する。ステップS75では指定されたクラスタのデータ値が“0000”であるか否かを判別し、判別結果がYESであればそのままステップS79に進む一方、判別結果がNOであれば指定されたクラスタに対応するFATの記述をステップS77で“FFFF”に変更してからステップS79に進む。ステップS79では変数CNTをインクリメントし、ステップS81では変数CNTが“20”に達したか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS73に戻る一方、判別結果がYESであればステップS59に進む。
【符号の説明】
【0062】
10 …ディジタルカメラ
16 …イメージャ
20 …信号処理回路
30 …CPU
36 …スロット
38 …メモリカード
【技術分野】
【0001】
この発明は、データアクセス装置に関し、特に、データ記録領域を形成する複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照してデータ記録領域へのアクセス処理を制御する、データアクセス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置の一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、記録媒体に記録されたFATに基づいて、空き領域リストが作成される。記録先の空き領域は作成された空き領域リストを参照して決定され、圧縮画像データは決定された空き領域に記録される。記録に成功するとFATが更新され、記録エラーが発生するとモニタにメッセージが表示される。表示されたメッセージに対してセットキーが操作されると、記録媒体にライトプロテクトが施される。記録エラーが発生したときに記録媒体にライトプロテクトを施すことで、記録を試みる毎に記録エラーが発生する現象が回避される。これによって、操作性が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−170343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、一旦記録エラーが発生すると、その後の記録は不可能となり、記録媒体の利用効率が低下する。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、記録媒体の利用効率を向上させることができる、データアクセス装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従うデータアクセス装置(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出手段(S47)、データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき検出手段によって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別手段(S45, S49)、データ記録領域へのアクセス処理を判別手段の肯定的な判別結果に対応して許可する許可手段(S51)、複数のパラメータ値のうち検出手段によって検出された単位領域に対応するパラメータ値を判別手段の否定的な判別結果に対応して変更する第1変更手段(S57)、および第1変更手段の変更処理の後に検出手段を再起動する再起動手段(S65)を備える。
【0007】
好ましくは、検出手段は空き状態にある先頭の単位領域を検出し、空き状態にある他の単位領域に対応するパラメータ値を第1変更手段の変更処理に関連して変更する第2変更手段(S63, S77)がさらに備えられる。
【0008】
好ましくは、許可手段の許可処理の後に所望のデータを空き状態にある単位領域に記録する記録手段(S17)、および記録手段によって注目された単位領域に対応するパラメータ値を変更する第3変更手段(S19)がさらに備えられる。
【0009】
好ましくは、データ記録領域に記録されたデータを許可手段の許可処理の後に再生する再生手段(S35)がさらに備えられる。
【0010】
好ましくは、判別手段の判別結果が否定的であるとき報知を発生する発生手段(S53)、および発生手段によって発生された報知に対する既定操作に応答して第1変更手段を起動する起動手段(S55)がさらに備えられる。
【0011】
この発明に従うデータアクセス制御プログラムは、データアクセス装置(10)のプロセッサ(30)に、データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出ステップ(S47)、データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき検出ステップによって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別ステップ(S45, S49)、データ記録領域へのアクセス処理を判別ステップの肯定的な判別結果に対応して許可する許可ステップ(S51)、複数のパラメータ値のうち検出ステップによって検出された単位領域に対応するパラメータ値を判別ステップの否定的な判別結果に対応して変更する変更ステップ(S57)、および変更ステップの変更処理の後に検出ステップを再起動する再起動ステップ(S65)を実行させるための、データアクセス制御プログラムである。
【0012】
この発明に従うデータアクセス制御方法は、データアクセス装置(10)によって実行されるデータアクセス制御方法であって、データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出ステップ(S47)、データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき検出ステップによって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別ステップ(S45, S49)、データ記録領域へのアクセス処理を判別ステップの肯定的な判別結果に対応して許可する許可ステップ(S51)、複数のパラメータ値のうち検出ステップによって検出された単位領域に対応するパラメータ値を判別ステップの否定的な判別結果に対応して変更する変更ステップ(S57)、および変更ステップの変更処理の後に検出ステップを再起動する再起動ステップ(S65)を備える。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、データ記録領域への記録回数に制限がある場合において、空き状態にあるとして検出された単位領域のデータ値が既定値であれば、データ記録領域へのアクセス処理が許可される。一方、空き状態にあるとして検出された単位領域のデータ値が既定値と異なれば、検出された単位領域に対応するパラメータ値が変更され、空き状態にある単位領域の検出処理が再度実行される。
【0014】
パラメータ値の変更処理によって、各単位領域におけるパラメータ値とデータ値との対応関係が確立される。アクセス処理は、対応関係の確立後に許可される。これによって、パラメータ値とデータ値との対応関係の不備に起因する記録不良が解消され、記録媒体の利用効率が向上する。
【0015】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】記録媒体の記録状態の一例を示す図解図である。
【図4】(A)はディレクトリエントリの記述の一例を示す図解図であり、(B)はFATの記述の一例を示す図解図であり、(C)はデータエリアの記述の一例を示す図解図である。
【図5】(A)はディレクトリエントリの記述の他の一例を示す図解図であり、(B)はFATの記述の他の一例を示す図解図であり、(C)はデータエリアの記述の他の一例を示す図解図である。
【図6】(A)はディレクトリエントリの記述のその他の一例を示す図解図であり、(B)はFATの記述のその他の一例を示す図解図であり、(C)はデータエリアの記述のその他の一例を示す図解図である。
【図7】(A)はディレクトリエントリの記述のさらにその他の一例を示す図解図であり、(B)はFATの記述のさらにその他の一例を示す図解図であり、(C)はデータエリアの記述のさらにその他の一例を示す図解図である。
【図8】図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図9】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図10】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図11】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図12】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0018】
図1を参照して、この発明のデータアクセス装置は、基本的に次のように構成される。検出手段1は、データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する。判別手段2は、データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき検出手段1によって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する。許可手段3は、データ記録領域へのアクセス処理を判別手段2の肯定的な判別結果に対応して許可する。第1変更手段4は、複数のパラメータ値のうち検出手段1によって検出された単位領域に対応するパラメータ値を判別手段2の否定的な判別結果に対応して変更する。再起動手段5は、第1変更手段4の変更処理の後に検出手段1を再起動する。
【0019】
データ記録領域への記録回数に制限がある場合において、空き状態にあるとして検出された単位領域のデータ値が既定値であれば、データ記録領域へのアクセス処理が許可される。一方、空き状態にあるとして検出された単位領域のデータ値が既定値と異なれば、検出された単位領域に対応するパラメータ値が変更され、空き状態にある単位領域の検出処理が再度実行される。
【0020】
パラメータ値の変更処理によって、各単位領域におけるパラメータ値とデータ値との対応関係が確立される。アクセス処理は、対応関係の確立後に許可される。これによって、パラメータ値とデータ値との対応関係の不備に起因する記録不良が解消され、記録媒体の利用効率が向上する。
[実施例]
【0021】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ18aおよび18bによってそれぞれ駆動されるフォーカスレンズ12および絞りユニット14を含む。これらの部材を経た被写界の光学像は、イメージャ16の撮像面に照射され、光電変換を施される。
【0022】
モード切り換えスイッチ32swによってカメラモードが選択されると、CPU30は、撮像タスクの下で動画取り込み処理を実行するべく、ドライバ18cに露光動作および電荷読み出し動作の繰り返しを命令する。ドライバ18cは、周期的に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、イメージャ16の撮像面を露光し、かつ撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す。イメージャ16からは、読み出された電荷に基づく生画像データが周期的に出力される。
【0023】
信号処理回路20は、イメージャ16から出力された生画像データに白バランス調整,色分離,YUV変換などの処理を施し、これによって生成されたYUV形式の画像データをSDRAM24に書き込む。LCDドライバ26は、SDRAM24に格納された画像データをメモリ制御回路22を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ28を駆動する。この結果、被写界を表す動画像がモニタ画面に表示される。
【0024】
信号処理回路20によって生成された画像データのうち、YデータはCPU30にも与えられる。CPU30は、与えられたYデータに簡易AE処理を施して適正EV値を算出する。算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間はドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定され、これによって動画像の明るさが適度に調整される。
【0025】
シャッタボタン32shが半押しされると、CPU30は、信号処理回路20から与えられたYデータに厳格なAE処理を施して最適EV値を算出する。算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、上述と同様、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、動画像の明るさが厳格に調整される。CPU30はまた、信号処理回路20から与えられたYデータの高周波成分にAF処理を施す。これによってフォーカスレンズ12が合焦点に配置され、動画像の鮮鋭度が向上する。
【0026】
シャッタボタン32shが全押しされると、CPU30は、記録処理の実行をI/F34に命令する。I/F34は、シャッタボタン32shが操作された時点の被写界を表す1フレームの画像データをメモリ制御回路22を通してSDARM24から読み出し、読み出された画像データを含む画像ファイルをメモリカード38のデータエリアに記録する。
【0027】
画像ファイルの記録が完了すると、CPU32は、後述するディレクトリエントリおよびFATを更新する。データエリアに記録された画像ファイルは、ディレクトリエントリおよびFATによって管理される。なお、メモリカード38は着脱自在であり、スロット36に装着されたときにI/F34によってアクセス可能となる。
【0028】
モード切り換えボタン32swによって再生モードが選択されると、再生タスクの下で画像ファイルが再生される。CPU30は、ディレクトリエントリおよびFATを参照してメモリカード38から最新の画像ファイルを検出し、検出された画像ファイルに注目した再生処理の実行をI/F34およびLCDドライバ26に命令する。I/F34は、指定された画像ファイルから画像データを読み出し、読み出された画像データをメモリ制御回路22を通してSDRAM24に書き込む。
【0029】
LCDドライバ26は、SDRAM24に格納された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ28を駆動する。この結果、指定された画像ファイルの画像データに基づく静止画像がLCDモニタ28に表示される。
【0030】
キー入力装置32の送り/戻しボタン32fwが操作されると、CPU30は、ディレクトリエントリおよびFATを参照してメモリカード38から後続の画像ファイルまたは先行する画像ファイルを検出する。検出された画像ファイルは、上述と同様の再生処理を施される。
【0031】
図3を参照して、メモリカード38は、FATファイルシステムを採用し、複数のクラスタに分割されたデータエリアの他に、ディレクトリエントリおよびFATを記録するエリアを有する。ディレクトリエントリは、ファイル名,ファイルサイズ,ファイルを記録する先頭クラスタのクラスタ番号,記録日時などのファイル属性を、データエリアに記録された画像ファイル毎に管理する。また、FATは、データエリアを形成する複数のクラスタにそれぞれ対応する複数のカラムを有し、共通の画像ファイルを記録する1または2以上のクラスタのリンク状態を管理する。
【0032】
図4(A)〜図4(C)を参照して、クラスタ番号が“0000”〜“0002”のクラスタに画像ファイルFL1が記録され、クラスタ番号が“0003”〜“0006”のクラスタに画像ファイルFL2が記録されている場合、ディレクトリエントリには、画像ファイルFL1に対応してクラスタ番号“0000”が記述され、画像ファイルFL2に対応してクラスタ番号“0003”が記述される。
【0033】
FATには、クラスタ番号“0000”に対応して“0001”が記述され、クラスタ番号“0001”に対応して“0002”が記述され、クラスタ番号“0002”に対応して“FFFF”が記述される。FATにはまた、クラスタ番号“0003”に対応して“0004”が記述され、クラスタ番号“0004”に対応して“0005”が記述され、クラスタ番号“0005”に対応して“FFFF”が記述される。
【0034】
この状態で画像ファイルがデータエリアに新規に記録されると、これに対応してディレクトリエントリおよびFATも更新される。ただし、画像ファイルの記録処理はメモリカード38に対して実行される一方、ディレクトリエントリおよびFATの更新処理はSDRAM24上で実行される。つまり、ディレクトリエントリおよびFATは電源の投入に応答してSDRAM24に複製され、更新処理はSDRAM24に複製されたディレクトリエントリおよびFATに対して実行される。
【0035】
このため、画像ファイルが記録された後でかつSDRAM24上のディレクトリエントリおよびFATがメモリカード38に上書きされる前に電源が強制的に遮断されると、画像ファイルとディレクトリエントリ/FATの記述との対応関係に不備が生じる。
【0036】
たとえば図5(A)〜図5(C)を参照して、クラスタ番号が“0006”〜“0008”のクラスタに画像ファイルFL3が新規に記録されたものの、ディレクトリエントリおよびFATの上書きが完了する前に電源が遮断されると、メモリカード38のディレクトリエントリには画像ファイルFL3の属性が存在せず、メモリカード38のFATの記述はクラスタ番号“0006”〜“0008”に対応して空き状態(=0000)を示す。
【0037】
すると、次回の電源投入に応答してSDRAM24に複製されるディレクトリエントリおよびFATの記述では、クラスタ番号が“0006”のクラスタが空き状態にある先頭クラスタとされる。
【0038】
ここで、メモリカード38がWORM(Write Once Read Many)カードのようにデータエリアへの記録回数に制限のあるカードであれば、クラスタ番号が“0006”のクラスタへの記録は禁止される。つまり、メモリカード38としてWORMカードを採用すると、画像ファイルとディレクトリエントリ/FATとの対応関係に不備が生じた後は、メモリカード38へのデータ書き込みが不可能となり、これによってメモリカード38の利用効率が低下する。
【0039】
そこで、この実施例では、電源が投入されたとき、カード制御タスクの下で次のような処理が実行される。
【0040】
まず、FATおよびディレクトリエントリがメモリカード38からSDRAM24に複製され、データエリアにおいて空き状態にある先頭のクラスタが複製されたFATおよびディレクトリエントリを参照して検出される。
【0041】
メモリカード38がWORMカードと異なるカードであるか、或いは空き状態にあるとして検出されたクラスタのデータ値が“0000”であれば、メモリカード38へのアクセスが許可される。
【0042】
一方、メモリカード38がWORMカードであり、かつ空き状態にあるとして検出されたクラスタのデータ値が“0000”と異なれば、カードエラーが操作者に向けて報知される。カードエラーの報知に対してキー入力装置32上の復旧ボタン32rcvが操作されると、空き状態にあるとして検出されたクラスタに対応するFATの記述が“FFFF”に変更される。
【0043】
続いて、次のクラスタが指定され、指定クラスタのデータ値が“0000”であるか否かが判別される。データ値が“0000”と異なれば、指定クラスタに対応するFATの記述が“FFFF”に変更される。このような次クラスタの指定処理およびFATの記述の変更処理は、データ値が“0000”を示すクラスタが発見されるまで繰り返される。データ値が“0000”を示すクラスタが発見されると、復旧完了が操作者に向けて報知される。FATおよびディレクトリエントリを参照して空き状態にある先頭クラスタを検出する処理は、復旧完了の報知の後に再度実行される。
【0044】
したがって、図5(A)〜図5(C)に示す状態にあるWORMカードが装着された状態で電源が投入されると、クラスタ番号“0006”〜“0008”に対応するFATの記述が“0000”から“FFFF”に変更される。つまり、WORMカードの状態は、図5(A)〜図5(C)の状態から図6(A)〜図6(C)の状態に遷移する。FATの記述の変更処理が完了すると、クラスタ番号が“0009”のクラスタが空き状態にある先頭クラスタとして検出され、WORMカードへのアクセスが許可される。
【0045】
クラスタ番号が“0009”〜“0011”のクラスタに画像ファイルFL4が新規に記録されると、これに対応してディレクトリエントリおよびFATが更新される。ディレクトリエントリには、画像ファイルFL4に対応してクラスタ番号“0009”が記述される。また、FATには、クラスタ番号“0009”に対応して“0010”が記述され、クラスタ番号“0010”に対応して“0011”が記述され、クラスタ番号“0011”に対応して“FFFF”が記述される。この結果、メモリカード38の状態は、図6(A)〜図6(C)の状態から図7(A)〜図7(C)の状態に遷移する。
【0046】
CPU30は、カメラモードが選択されたときに図8に示す撮像タスクを実行し、再生モードが選択されたとき図9に示す再生タスクを実行する。CPU30はまた、モードに関係なく、電源の投入に応答して図10〜図12に示すカード制御タスクを実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ40に記憶される。
【0047】
図8を参照して、まずステップS1で動画取り込み処理を実行する。この結果、被写界を表す動画像がLCDモニタ28に表示される。続くステップS3ではシャッタボタン32shが半押しされたか否かを判別し、判別結果がNOである限り、ステップS5の簡易AE処理を繰り返す。この結果、動画像の明るさが適度に調整される。
【0048】
シャッタボタン32shが半押しされると、フラグFLGが“1”であるか否かをステップS7で判別する。フラグFLGは、メモリカード38へのアクセスの許可/禁止を識別するためのフラグであり、FLG=0が“禁止”を示す一方、FLG=1が“許可”を示す。フラグFLGが“0”であればステップS3に戻り、フラグFLGが“1”であればステップS9に進む。なお、フラグFLGの値はカード制御タスクの下で制御される。
【0049】
ステップS9ではAE処理を実行し、ステップS11ではAF処理を実行する。これによって、動画像の明るさおよびフォーカスが厳格に調整される。ステップS13ではシャッタボタン32shが全押しされたか否かを判別し、ステップS15ではシャッタボタン32shの操作が解除されたか否かを判別する。ステップS13でYESであればステップS17に進み、ステップS15でYESであればステップS3に戻る。
【0050】
ステップS17では、記録処理の実行をI/F34に命令する。この結果、シャッタボタン32shが操作された時点の被写界を表す1フレームの画像データが、画像ファイルとしてメモリカード38のデータエリアに記録される。ステップS19ではSDRAM24に複製されたディレクトリエントリを更新し、ステップS21ではSDRAM24に複製されたFATを更新する。ステップS21の処理が完了すると、ステップS3に戻る。
【0051】
図9を参照して、ステップS31ではフラグFLGが“1”であるか否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されるとステップS33に進み、ディレクトリエントリおよびFATを参照してメモリカード38から最新の画像ファイルを検出する。ステップS35では、指定された画像ファイルに注目した再生処理を実行する。この結果、指定された画像ファイルの画像データに基づく静止画像がLCDモニタ28に表示される。
【0052】
ステップS37では、送り/戻しボタン32frが操作されたか否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されるとステップS39に進み、ディレクトリエントリおよびFATを参照して後続する画像ファイルまたは先行する画像ファイルを検出する。ステップS39の処理が完了すると、ステップS33に戻る。
【0053】
図10を参照して、ステップS41ではフラグFLGを“0”に設定し、ステップS43ではFATおよびディレクトリエントリをメモリカード38からSDRAM24に複製する。ステップS45では、メモリカード38がWORMカードであるか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS51でフラグFLGを“1”に設定し、処理を終了する。判別結果がYESであればステップS47に進み、データエリアを形成する複数のクラスタのうち空き状態にある先頭のクラスタを、複製されたFATおよびディレクトリエントリを参照して検出する。
【0054】
ステップS49では検出されたクラスタのデータ値が“0000”を示すか否かを判別する。判別結果がYESであれば、ステップS51でフラグFLGを“1”に設定し、処理を終了する。判別結果がNOであれば、ステップS53でカードエラーを報知し、復旧ボタン32rcvが操作されたか否かをステップS55で判別する。
【0055】
ステップS55の判別結果がNOからYESに更新されるとステップS57に進み、ステップS47で検出されたクラスタに対応するFATの記述を“FFFF”に変更する。ステップS59では次のクラスタを指定し、ステップS61では指定クラスタのデータ値が“0000”であるか否かを判別する。判別結果がNOであれば、指定クラスタに対応するFATの記述をステップS63で“FFFF”に変更し、その後にステップS59に戻る。判別結果がYESであれば、ステップS65で復旧完了を操作者に報知し、その後にステップS47に戻る。
【0056】
以上の説明から分かるように、CPU30は、データエリアを形成する複数のクラスタのうち空き状態にあるクラスタをFATの記述を参照して検出する(S47)。CPU30はまた、メモリカード38がWORMカードであるとき、空き状態にあるとして検出されたクラスタのデータ値が“0000”を示すか否かを判別する(S45, S49)。CPU30は、データエリアへのアクセス処理を肯定的な判別結果に対応して許可し(S51)、空き状態にあるとして検出されたクラスタに対応するFATの記述を否定的な判別結果に対応して変更する(S57~S63)。FATの記述が変更されると、CPU30は、空き状態にあるクラスタの検出処理を再度実行する(S65)。
【0057】
このように、メモリカード38がWORMカードである場合において、空き状態にあるとして検出されたクラスタのデータ値が“0000”を示していれば、データエリアへのアクセス処理が許可される。一方、空き状態にあるとして検出されたクラスタのデータ値が“0000”と異なれば、検出されたクラスタに対応するFATの記述が変更され、空き状態にあるクラスタの検出処理が再度実行される。
【0058】
FATの記述の変更処理によって、各クラスタにおけるFATの記述とデータ値との対応関係が確立される。アクセス処理は、対応関係の確立後に許可される。これによって、FATの記述とデータ値との対応関係の不備に起因する記録不良が解消され、WORMカードの利用効率が向上する。
【0059】
なお、この実施例では、FATの記述とデータ値との対応関係の不備がWORMカードから検出されたとき、対応関係に不備があるクラスタのデータ値を1クラスタずつ変更し、データ値が“0000”を示すクラスタが発見された時点で変更処理を終了するようにしている(図11のステップS57〜S63参照)。
【0060】
しかし、電源が強制的に遮断されたときの動作状態によっては、対応関係に不備があるクラスタが間欠的に分布するおそれがある。このような懸念を考慮するならば、図11に示すステップS57およびS59の間で図12に示す処理を実行する必要がある。
【0061】
図12を参照して、ステップS71では変数CNTを“1”に設定し、ステップS73では空き状態にある次のクラスタを指定する。ステップS75では指定されたクラスタのデータ値が“0000”であるか否かを判別し、判別結果がYESであればそのままステップS79に進む一方、判別結果がNOであれば指定されたクラスタに対応するFATの記述をステップS77で“FFFF”に変更してからステップS79に進む。ステップS79では変数CNTをインクリメントし、ステップS81では変数CNTが“20”に達したか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS73に戻る一方、判別結果がYESであればステップS59に進む。
【符号の説明】
【0062】
10 …ディジタルカメラ
16 …イメージャ
20 …信号処理回路
30 …CPU
36 …スロット
38 …メモリカード
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を前記複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出手段、
前記データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき前記検出手段によって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別手段、
前記データ記録領域へのアクセス処理を前記判別手段の肯定的な判別結果に対応して許可する許可手段、
前記複数のパラメータ値のうち前記検出手段によって検出された単位領域に対応するパラメータ値を前記判別手段の否定的な判別結果に対応して変更する第1変更手段、および
前記第1変更手段の変更処理の後に前記検出手段を再起動する再起動手段を備える、データアクセス装置。
【請求項2】
前記検出手段は空き状態にある先頭の単位領域を検出し、
空き状態にある他の単位領域に対応するパラメータ値を前記第1変更手段の変更処理に関連して変更する第2変更手段をさらに備える、請求項1記載のデータアクセス装置。
【請求項3】
前記許可手段の許可処理の後に所望のデータを空き状態にある単位領域に記録する記録手段、および
前記記録手段によって注目された単位領域に対応するパラメータ値を変更する第3変更手段をさらに備える、請求項1または2記載のデータアクセス装置。
【請求項4】
前記データ記録領域に記録されたデータを前記許可手段の許可処理の後に再生する再生手段をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載のデータアクセス装置。
【請求項5】
前記判別手段の判別結果が否定的であるとき報知を発生する発生手段、および
前記発生手段によって発生された報知に対する既定操作に応答して前記第1変更手段を起動する起動手段をさらに備える、請求項1ないし4のいずれかに記載のデータアクセス装置。
【請求項6】
データアクセス装置のプロセッサに、
データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を前記複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出ステップ、
前記データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき前記検出ステップによって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別ステップ、
前記データ記録領域へのアクセス処理を前記判別ステップの肯定的な判別結果に対応して許可する許可ステップ、
前記複数のパラメータ値のうち前記検出ステップによって検出された単位領域に対応するパラメータ値を前記判別ステップの否定的な判別結果に対応して変更する変更ステップ、および
前記変更ステップの変更処理の後に前記検出ステップを再起動する再起動ステップを実行させるための、データアクセス制御プログラム。
【請求項7】
データアクセス装置によって実行されるデータアクセス制御方法であって、
データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を前記複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出ステップ、
前記データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき前記検出ステップによって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別ステップ、
前記データ記録領域へのアクセス処理を前記判別ステップの肯定的な判別結果に対応して許可する許可ステップ、
前記複数のパラメータ値のうち前記検出ステップによって検出された単位領域に対応するパラメータ値を前記判別ステップの否定的な判別結果に対応して変更する変更ステップ、および
前記変更ステップの変更処理の後に前記検出ステップを再起動する再起動ステップを備える、データアクセス制御方法。
【請求項1】
データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を前記複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出手段、
前記データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき前記検出手段によって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別手段、
前記データ記録領域へのアクセス処理を前記判別手段の肯定的な判別結果に対応して許可する許可手段、
前記複数のパラメータ値のうち前記検出手段によって検出された単位領域に対応するパラメータ値を前記判別手段の否定的な判別結果に対応して変更する第1変更手段、および
前記第1変更手段の変更処理の後に前記検出手段を再起動する再起動手段を備える、データアクセス装置。
【請求項2】
前記検出手段は空き状態にある先頭の単位領域を検出し、
空き状態にある他の単位領域に対応するパラメータ値を前記第1変更手段の変更処理に関連して変更する第2変更手段をさらに備える、請求項1記載のデータアクセス装置。
【請求項3】
前記許可手段の許可処理の後に所望のデータを空き状態にある単位領域に記録する記録手段、および
前記記録手段によって注目された単位領域に対応するパラメータ値を変更する第3変更手段をさらに備える、請求項1または2記載のデータアクセス装置。
【請求項4】
前記データ記録領域に記録されたデータを前記許可手段の許可処理の後に再生する再生手段をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載のデータアクセス装置。
【請求項5】
前記判別手段の判別結果が否定的であるとき報知を発生する発生手段、および
前記発生手段によって発生された報知に対する既定操作に応答して前記第1変更手段を起動する起動手段をさらに備える、請求項1ないし4のいずれかに記載のデータアクセス装置。
【請求項6】
データアクセス装置のプロセッサに、
データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を前記複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出ステップ、
前記データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき前記検出ステップによって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別ステップ、
前記データ記録領域へのアクセス処理を前記判別ステップの肯定的な判別結果に対応して許可する許可ステップ、
前記複数のパラメータ値のうち前記検出ステップによって検出された単位領域に対応するパラメータ値を前記判別ステップの否定的な判別結果に対応して変更する変更ステップ、および
前記変更ステップの変更処理の後に前記検出ステップを再起動する再起動ステップを実行させるための、データアクセス制御プログラム。
【請求項7】
データアクセス装置によって実行されるデータアクセス制御方法であって、
データ記録領域を形成する複数の単位領域のうち空き状態にある単位領域を前記複数の単位領域にそれぞれ対応する複数のパラメータ値を参照して検出する検出ステップ、
前記データ記録領域が記録回数に制限を有する領域であるとき前記検出ステップによって検出された単位領域のデータ値が既定値を示すか否かを判別する判別ステップ、
前記データ記録領域へのアクセス処理を前記判別ステップの肯定的な判別結果に対応して許可する許可ステップ、
前記複数のパラメータ値のうち前記検出ステップによって検出された単位領域に対応するパラメータ値を前記判別ステップの否定的な判別結果に対応して変更する変更ステップ、および
前記変更ステップの変更処理の後に前記検出ステップを再起動する再起動ステップを備える、データアクセス制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−22875(P2011−22875A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−168391(P2009−168391)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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