データ信号記録装置およびデータ信号再生装置
【課題】 記録されたデータを再生するときに、再生時に記録時の実時間性を確保することが困難であったり、記録媒体が固定サイズの最小記録単位を有する場合に容量の使用効率が低下するなどの問題があった。
【解決手段】 この発明に係るデータ信号記録装置は、デジタル映像音声信号からなるデータ信号が格納されたトランスポートストリームパケット及び無効データを含んだ固定パターンのヌルパケットを有するトランスポートストリームを受信する受信手段と、トランスポートストリームパケットのヘッダより前及びヌルパケットのヘッダより前に時間情報のみを付加するタイムスタンプ付加手段と、トランスポートストリームから時刻情報の付加されたヌルパケットを除去した後に記録することを特徴とする。
【解決手段】 この発明に係るデータ信号記録装置は、デジタル映像音声信号からなるデータ信号が格納されたトランスポートストリームパケット及び無効データを含んだ固定パターンのヌルパケットを有するトランスポートストリームを受信する受信手段と、トランスポートストリームパケットのヘッダより前及びヌルパケットのヘッダより前に時間情報のみを付加するタイムスタンプ付加手段と、トランスポートストリームから時刻情報の付加されたヌルパケットを除去した後に記録することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MPEG(Moving Picture Experts Group)規格などの圧縮符号化された映像音声信号を記録媒体に記録する装置、方法と、記録媒体に記録された圧縮映像音声信号を再生する機能を有した再生する装置、方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
圧縮符号化された映像信号を記録媒体に記録する方法として、図11に示す記録フォーマットによる記録方法がある。図11は圧縮動画像の記録方法の模式図である。図において、201は記録媒体上のトラック、202はトラックを構成する複数のシーケンスである。シーケンス202は、シーケンスヘッダ203と、複数のGOP(Group Of Pictures)204から構成されている。また205は特殊再生用に配置されたサブシーケンスヘッダである。
【0003】
GOP204は動画像として復号可能な最小の単位で、再生のために必要な情報はシーケンスヘッダ203に格納されており、結果として再生可能な最小単位であるシーケンス202を構成している。また、シーケンスヘッダ203と同様の情報を有するサブシーケンスヘッダ205をシーケンス202の内部に適当な間隔で配置している。
【0004】
シーケンス202を再生するためには、シーケンスヘッダ203に含まれる情報が必要とされるが、例えばシーケンス202の途中から再生しようとした場合でも、サブシーケンスヘッダ205を使用することにより、次のシーケンス202の先頭を待たなくても途中から再生が可能となり、結果として特殊再生などにおけるシーケンス202をまたぐ再生を行うことが可能なようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、以上のように構成された記録再生装置では、もともと蓄積メディアの再生を前提としているため、蓄積メディアの記録再生方法にもとづいてデジタル映像音声信号などからなる放送信号を記録するような場合には、これらの信号は時間情報を持たないままで記録が行なわれる。さらに、再生時の時間基準も規定されていないため、記録に要した時間と再生に要する時間が必ずしも一致せず、実時間性が失われてしまうといった不具合があった。
【0006】
また、GOP204の大きさが画像によって異なることにより、結果としてシーケンス202の大きさが画像によって異なり、例えばハードディスク等の最小データ記録単位が固定であるような記録媒体に記録する場合、記録すべきデータ量とデータ記録単位に差があるため、容量の無駄が生じてしまうといった不具合があった。
【0007】
また、サブシーケンスヘッダ205を配置していても、記録再生によりGOP204の内部にデータ誤りが発生すれば、結果として再生ができなくなるといった不具合があった。
また、シーケンスヘッダ203やサブシーケンスヘッダ205を配置していても、新しい番組の開始地点や番組の切れ目を認識することができず、番組の頭出しや、番組間や番組の内部サーチ動作を行うことができないといった問題点があった。
【0008】
また、シーケンスヘッダ203やサブシーケンスヘッダ205を配置していても、シーケンス単位でしかデータの切れ目を認識することができず、番組の早送り再生等を精密には行うことができないといった問題点があった。
また、シーケンスヘッダ203やサブシーケンスヘッダ205、GOP204の内部に含まれる固定パターンデータや重複したデータを記録してしまうことにより、記録容量を増加させ、結果として記録時間を短くしてしまうといった問題点があった。
【0009】
本発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、記録再生時に実時間性を失うことなく動画像や音声を再生可能な記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
また、例えばハードディスクのような固定の最小データ記録単位を有する記録媒体に記録する場合でも容量の使用効率の高い記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
【0010】
また、例えばハードディスクのような固定の最小データ記録単位を有する記録媒体に記録する場合でも容量の使用効率の高く、かつ記録再生によりデータ自体に誤りが発生した場合でも、誤りを訂正して連続した再生を可能にするような記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
また、例えばハードディスクのような固定の最小データ記録単位を有する記録媒体に記録する場合でも容量の使用効率の高く、かつ再生時に番組サーチ等の特殊再生を容易に行うことができる記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
【0011】
また、例えばハードディスクのような固定の最小データ記録単位を有する記録媒体に記録する場合でも容量の使用効率の高く、かつ再生時に早送り再生等の特殊再生を容易に行うことができる記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
また、例えばハードディスクのような記録容量に上限のある記録媒体に記録する場合でも、より記録時間を延長することができる記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に係るデータ信号記録装置は、デジタル映像音声信号からなるデータ信号が格納されたトランスポートストリームパケット及び無効データを含んだ固定パターンのヌルパケットを有するトランスポートストリームを受信する受信手段と、トランスポートストリームパケットのヘッダより前及びヌルパケットのヘッダより前に時間情報のみを付加するタイムスタンプ付加手段と、トランスポートストリームから時刻情報の付加されたヌルパケットを除去した後に記録することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
この発明に係るデータ信号記録装置は、デジタル映像音声信号からなるデータ信号が格納されたトランスポートストリームパケットを受信する受信手段と、トランスポートストリームパケットのヘッダより前に時間情報のみを付加するタイムスタンプ付加手段と、タイムスタンプ付加手段により時刻情報が付加された複数のトランスポートストリームパケットからなるブロックにデータ開始符号を付加するデータ開始符号付加手段と、データ開始符号の付加されたブロックのデータを記録媒体に記録する記録手段とを備えたので、データ信号に時間情報を付加してから、記録媒体に記録し、再生時には、その時間情報にしたがってデータ信号を再生することにより、データが入力されたときの時間関係を示す情報も含めて記録を行なうことができ、また再生時にも入力されたときの時間関係を維持したまま再生が可能で実時間性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図2】本発明の実施の形態2による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図3】本発明の実施の形態3による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図4】本発明の実施の形態4による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図5】本発明の実施の形態5による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図6】本発明の実施の形態6による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図7】本発明の実施の形態7による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図8】本発明の実施の形態8による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図9】本発明の実施の形態9による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図10】本発明の実施の形態10による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図11】従来の記録再生装置による記録媒体に記録されるデータの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を示すもので、図において、1は受信されたデジタル放送などのデータ信号からなる入力デジタル映像音声信号、2は基準クロック発生装置、3はタイムスタンプ生成装置、4は基準時刻発生装置、5はタイムスタンプ付加装置、6は記録装置、7はハードディスク等の記録媒体、8は再生装置、9はタイムスタンプ除去装置、10は出力デジタル映像音声信号である。記録媒体7とは、たとえば、ハードディスク、DVDなどのディスク状の記録媒体や、テープなどの記録媒体をいう。
また、図1下部は記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において、11はセクタであって、記録媒体の最小データ記録単位のことである。12はセクタ11を構成するパケット、13はタイムスタンプ、14はトランスポートストリームパケット(以下、TSパケットとする)である。
【0016】
TSパケット14とは、MPEG−2システム(ISO/IEC 13818-1)に規定された188バイト固定長のパケットで、圧縮符号化された映像信号や音声信号などの他に、デーコードのとき必要とされる各種テーブル情報の伝送に用いられる。ヌルパケットと呼ばれる無効データを伝送するパケットを除き、通常各TSパケット14はそのいずれかの情報を有している。
パケット12は、少なくとも1つ以上の上記TSパケット14と、そのTSパケット14のタイムスタンプ13を包含している。実施の形態1では、パケット12は1つのTSパケット14とタイムスタンプ13から構成されているものとする。
【0017】
次に実施の形態1の動作について説明する。図1の入力デジタル映像音声信号1は、ここではISO/IEC13818−1により規定されたMPEG−2トランスポートストリームであるものとする。MPEG−2トランスポートストリームは放送用途に多く用いられ、データが固定サイズのパケットに分割されているため、伝送が比較的容易である反面、記録再生を前提としていないため、いったん記録してしまうと再生する際に何らかの時間的基準が必要となる。
【0018】
基準クロック発生装置2は、以下に述べる時刻情報の生成に必要な基準クロックを生成する。タイムスタンプ生成装置3は、基準クロック発生装置2により生成された基準クロックを元に記録時の時刻情報、すなわちタイムスタンプ13を生成する。タイムスタンプ13は、例えば入力デジタル映像音声信号1のトランスポートストリームパケットが、タイムスタンプ付加装置5に到達した時刻を表している。タイムスタンプ付加装置5は、入力デジタル映像音声信号1にタイムスタンプ生成装置3により生成されたタイムスタンプ13を多重する。記録装置6は、タイムスタンプ付加装置5出力を記録媒体7に記録する。
【0019】
ここで、図1下部は記録装置6の出力を図示している。セクタ11は、記録媒体の最小データ記録単位を示すもので、例えばIDE(Integrated Drive Electronics)方式のハードディスクの場合、512バイト固定である。図において、セクタ11は2つのパケット12から構成されている。さらにパケット12は、タイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット14から構成されている。一般的には、トランスポートストリームパケット14のサイズは188バイトである。
【0020】
図1において、基準時刻発生装置4は、基準クロック発生装置2により生成された基準クロックを元に再生時の基準時刻情報を生成する。再生装置8は、記録媒体7から記録されたデータを読み出し、タイムスタンプ除去装置9に伝送する。タイムスタンプ除去装置9では、基準時刻発生装置4により生成された基準時刻情報と、タイムスタンプ13を比較して、一致した場合にトランスポートストリームパケット14のみを出力デジタル映像音声信号10として出力し、後段のMPEG映像音声デコーダ回路(図示せず)に伝送される。
具体的には、各データごとの時間間隔などを示す時間情報をもとに、基準時刻発生装置4で生成される時刻情報にしたがってデータが出力されていく。
【0021】
このように出力デジタル映像音声信号10は、基準時刻とタイムスタンプ13を比較して適切な時刻に出力されるため、再生時においてもトランスポートストリームパケット14の到着した時間間隔を忠実に再現できるので、記録再生後の実時間性が保たれる。
【0022】
このように記録媒体にデータを記録する際に、装置に入力されたデジタル放送などのデータ信号に時刻情報を付加データとして重畳し、再生する時にはその時刻情報にしたがってデータを出力するように構成したので、たとえばMPEG−2トランスポートストリームのような記録再生を前提としない形式のデータであっても、再生時に実時間性を確保することができ、送信されてきたデータ信号の時間間隔などを維持した状態で、再生を行なうことができる。
【0023】
なお、図1において、タイムスタンプ生成装置3と基準時刻発生装置4とで共通に使用される基準クロックを生成する部分を、基準クロック生成装置2として独立に設けているが、たとえば、記録装置6や再生装置8を制御するマイクロプロセッサ(図示せず)のクロック生成装置などと兼用させてもよい。
【0024】
実施の形態2.
図2は本発明の実施の形態2を示すものである。図において、21はダミーヘッダ付加装置、22はダミーヘッダ除去装置であり、その他は実施の形態1と同様である。図2下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において23はダミーヘッダ、24はセクタ11を構成するパケットであり、その他は実施の形態1と同様である。
【0025】
次に実施の形態2の動作について説明する。ダミーヘッダ付加装置21は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14に対して、さらにダミーヘッダ23を重畳してパケット24を構成し、記録装置6によって記録媒体7に記録する。本実施例においてはダミーヘッダ23をタイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット14間に挿入したが、挿入する位置は特に規定されない。ここで重畳されたダミーヘッダ23は、ダミーヘッダ除去装置22によって再生装置8の出力から除去される。
【0026】
ここで、図2下部は記録装置6の出力を図示している。本実施例では、ダミーヘッダ23を追加したことで、タイムスタンプ13とダミーヘッダ23とトランスポートストリームパケット14から構成されるパケット24は、セクタ11の2分の1サイズになっており、すなわち2つのパケット24で1つのセクタ11を構成できることになる。以上に示したようにダミーヘッダ23により、パケット24のサイズを調整することにより、セクタ11に効率よくデータを格納することが可能になる。
【0027】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、付加データを追加することによって、記録すべきデータ量と記録媒体の最小データ記録単位との差を吸収するように構成したので、付加データが付加されたデータのデータ量を記録媒体の最小データ記録単位に等しくなるようにすることができ、記録媒体の容量の使用効率を向上させることが可能となる。また、記録媒体に記録されるデータは、記録媒体の最小記録単位内に収まるように記録することができるので、データが最小記録単位を複数個にまたがって、記録されることがないので、再生を行なうときにデータへのアクセスがしやすくなる。
【0028】
また、本実施の形態においてはダミーヘッダ23の役割をデータのスタッフィング(各データのサイズが一定となるように、データサイズを調整している)のみとしているが、例えば番組のタイトルを示すテキスト情報等を格納するように構成してもよい。
【0029】
実施の形態3.
図3は本発明の実施の形態3を示すものである。図において、31はブロックヘッダ付加装置、32はブロックヘッダ除去装置であり、その他は実施の形態1と同様である。図3下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において、33は複数のセクタ11から構成されるブロックであり、セクタ11を所定の複数個集めたものをブロックとしている。34はブロックヘッダであり、その他は実施の形態1と同様である。
【0030】
次に実施の形態3の動作について説明する。ブロックヘッダ付加装置31は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたTSパケット14、すなわちパケット12を複数個集め、ブロック33を構成する。本実施の形態では、M個のパケット12を集めて1つのブロック33を構成している。また、ブロック33は、記録媒体7の最小データ記録単位であるセクタ11を複数個集めたものから構成されている。本実施の形態では、N個のセクタ11を集めて1つのブロック33を構成している。さらに記録装置6によって、ブロックヘッダ付加装置31の出力であるブロック33を記録媒体7のセクタ11に記録する。パケット12のサイズとセクタ11のサイズに都合のよい公倍数が存在しない場合、ブロックヘッダ34を追加することでデータのサイズを調整することも可能である。ここで重畳されたブロックヘッダ34や構成されたブロック33は、ブロックヘッダ除去装置32によって再生装置8の出力から除去される。
【0031】
以上のように、ブロック1はN個のセクタ11の集合であると同時にM個のパケット12の集合でもある。このようにセクタ11とパケット12から構成されるブロック33を単位として記録を行うことで効率よくデータを格納することが可能になる。
【0032】
このように、本実施の形態では、記録媒体にデータの記録をする際に、データを複数個集め、そこに、ダミーヘッダ(ここでは、ブロックヘッダ)を付加することにより、記録媒体の最小記録単位を所定の複数個集めたものからなる記録単位となるようにしているので、記録媒体の記録単位ごとに(セクタを複数個集めたブロックごとに)効率よくデータを記録させることができる。
【0033】
また、本実施の形態においてはブロックヘッダ23の役割をデータのスタッフィングのみとしているが、例えば番組のタイトルを示すテキスト情報等を格納するように構成してもよい。
【0034】
また、記録媒体7にIDE方式のハードディスクを使用する場合は、256個のセクタを集めてブロック53を構成すると、ブロック53のサイズは連続アクセス可能な最大セクタ数と等しくなり、記録や再生時に連続アクセスを行ないやすくなる。このように、記録媒体7に対して連続アクセス可能なデータサイズとブロック53のサイズが等しくなるようにNの値を選択することで、記録や再生時のパーフォーマンスを向上させることができる。
【0035】
実施の形態4.
図4は本発明の実施の形態4を示すものである。図において、41は誤り訂正符号付加装置、42は誤り訂正符号除去装置であり、その他は実施の形態2と同様である。図4下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において、43は誤り訂正符号、44は誤り訂正符号43とタイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット14から構成されるパケットであり、その他は実施の形態2と同様である。
【0036】
次に実施の形態4の動作について説明する。誤り訂正符号付加装置41は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14に対して、リードソロモン符号等の誤り訂正符号43を付加し、パケット44を構成する。本実施例では、パケット44を2つ集めてセクタ11を構成し、記録装置6によって誤り訂正符号付加装置41の出力であるパケットを記録媒体7のセクタ11に記録する。ここで重畳された誤り訂正符号43は、誤り訂正符号除去装置42によって再生装置8の出力から除去されるが、その際に記録再生によって生じたタイムスタンプ13やトランスポートストリームパケット14内の符号誤りは訂正される。
【0037】
以上のように、記録媒体7にデータを記録する前に、誤り訂正符号43を追加することによって、セクタ11に効率よくデータを格納することが可能で、かつ記録再生によるデータ誤りに対する信頼性の高い出力デジタル映像音声信号10を得ることができる。
【0038】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、誤り訂正情報を付加データとして同時に記録し、再生時には誤り訂正情報に従ってデータ誤りを訂正するように構成したので、記録媒体の容量の使用効率を向上させるとともに、記録再生によりデータ誤りが発生した場合でも、再生データの信頼性を向上させ連続した動画像や音声の再生ができるようにしたものである。
【0039】
実施の形態5.
図5は本発明の実施の形態5を示すもので、図において51は誤り訂正符号付加装置、52は誤り訂正符号除去装置であり、その他は実施の形態3と同様である。図5下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において53は複数のセクタ11から構成されるブロック、54は誤り訂正符号であり、その他は実施の形態3と同様である。
【0040】
次に実施の形態5の動作について説明する。誤り訂正符号付加装置51は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14、すなわちパケット12を複数個と、誤り訂正符号54からブロック53を構成する。本実施例では、M個のパケット12とそれらに対する誤り訂正符号54から1つのブロック53を構成している。また、ブロック53は、記録媒体7の最小データ記録単位であるセクタ11を複数個集めたものから構成されている。本実施例では、ブロック53はN個のセクタ11から構成し、記録装置6によって誤り訂正符号付加装置51の出力であるブロック53を記録媒体7のセクタ11に記録する。ここで重畳された誤り訂正符号54や構成されたブロック53は、誤り訂正符号除去装置52によって再生装置8の出力から除去されるが、その際に記録再生によって生じたブロック53内の符号誤りは訂正される。
【0041】
以上のように、ブロック53はN個のセクタ11の集合であると同時にM個のパケット12の集合でもある。このようにセクタ11とパケット12から構成されるブロック53を単位として記録を行うことで効率よくデータを格納することが可能になると共に、記録再生によるデータ誤りに対する信頼性の高い出力デジタル映像音声信号10を得ることができる。
【0042】
このように、本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、データを複数個集めたものにダミーヘッダ(ここでは、ダミーヘッダはブロックヘッダである)を付加して記録を行なうことにより、記録媒体の最小データ記録単位を複数集めた記録単位と等しいデータ量になるようデータサイズの調整をすることができ、記録媒体の容量の使用効率を向上させることができる。また、ここではブロックヘッダを誤り訂正情報のデータとしているので、再生時にデータ誤りが発生したときでも誤り訂正情報にしたがってデータ誤りを訂正することができ、再生データの信頼性を向上させ、連続した動画像や音声の再生を行なうことができる。
【0043】
実施の形態6.
図6は本発明の実施の形態6を示すものである。図において、61は記録されるデータに関するデータ情報のひとつであるデータの開始位置を示すデータ開始符号を付加するデータ開始符号付加装置、62はデータ開始符号除去装置であり、その他は実施の形態2と同様である。図6下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において63はデータ開始符号、64はデータ開始符号63とタイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット14から構成されるパケットであり、その他は実施の形態2と同様である。
【0044】
次に実施の形態6の動作について説明する。データ開始符号付加装置61は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14に対して、デ−タ開始符号63を付加してパケット64を構成し、記録装置6によってデータ開始符号付加装置61の出力であるパケット64を記録媒体7のセクタ11に記録する。ここでデ−タ開始符号63は、トランスポートストリームパケット14の内容が変化したことを示す情報を有している。例えば、トランスポートストリームパケット14が動画像と音声からなる番組を伝送しているような場合、番組が新しく開始されたことを示すか、あるいは番組内でのチャプター番号を格納している。ここで重畳されたデ−タ開始符号63は、再生装置8が記録媒体7からデータを読み出す際に、データ読み出し開始地点の検索に使用される。最終的にデ−タ開始符号63は、データ開始符号除去装置62によって再生装置8の出力から除去される。
【0045】
以上のように、記録媒体7にデータを記録する前に、デ−タ開始符号63を付加することによって、セクタ11に効率よくデータを格納することが可能で、かつ再生時にデータ読み出し開始地点の検索が可能となり、番組の頭出しや任意箇所のサーチ動作等の特殊再生を行うことができる。
【0046】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、データ開始符号を付加データとして同時に記録し、再生時にはそのデータ開始符号を元に再生開始位置を決定するように構成したので、記録媒体の容量の使用効率を向上させるとともに、記録されているデータの開始位置を知ることができるので、番組サーチなどの特殊再生を可能としている。
【0047】
実施の形態7.
図7は本発明の実施の形態7を示すものである。図において、71は記録されるデータに関するデータ情報のひとつであるデータ開始位置を示すデータ開始符号を付加するデータ開始符号付加装置、72はデータ開始符号除去装置であり、その他は実施の形態3と同様である。図7下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において73は複数のセクタ11から構成されるブロック、74はデータ開始符号であり、その他は実施の形態3と同様である。
【0048】
次に実施の形態7の動作について説明する。データ開始符号付加装置71は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14、すなわちパケット12を複数個と、データ開始符号74からブロック73を構成する。本実施例では、M個のパケット12を集めて1つのブロック73を構成している。
また、ブロック73は、記録媒体7の最小データ記録単位であるセクタ11を複数個集めたものから構成されている。本実施の形態では、N個のセクタ11を集めて1つのブロック73を構成し、記録装置6によってデータ開始符号付加装置71の出力であるブロック73を記録媒体7のセクタ11に記録する。データ開始符号74は、ブロック73の内容が変化したことを示す情報を有している。
【0049】
たとえば、トランスポートストリームパケット14が動画像と音声からなる番組を伝送しているような場合、番組が新しく開始されたことを示すか、あるいは番組内でのチャプター番号を格納している。ここで重畳されたデ−タ開始符号74は、再生装置8が記録媒体7からデータを読み出す際に、データ読み出し開始地点の検索に使用される。最終的にデータ開始符号74や構成されたブロック73は、データ開始符号除去装置72によって再生装置8の出力から除去される。
【0050】
以上のように、ブロック73はN個のセクタ11の集合であると同時にM個のパケット12の集合でもある。このようにセクタ11とパケット12から構成されるブロック73を単位として記録を行うことで効率よくデータを格納することが可能になると共に、かつ再生時にデータ読み出し開始地点の検索が可能となり、番組の頭出しや任意箇所のサーチ動作等の特殊再生を行うことができる。
【0051】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、データを複数個集めたものにダミーヘッダ(ここでは、ダミーヘッダはデータ開始符号である)を付加して記録を行なうことにより、記録媒体の最小データ記録単位を複数集めた記録単位と等しいデータ量になるようデータサイズの調整をすることができ、記録媒体の容量の使用効率を向上させることができる。また、データの再生時にはデータ開始符号をもとに記録媒体に記録されている各データの再生開始位置を決定するように構成されているので、番組サーチなどの特殊再生を行なうことができる。
【0052】
実施の形態8.
図8は本発明の実施の形態8を示すもので、図において81は記録されるデータに関するデータ内容情報のひとつであるデータ内容表示符号を付加するデータ内容表示符号付加装置である。82はデータ内容表示符号除去装置であり、その他は実施の形態2と同様である。図8下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において83はデータ内容表示符号、84はデータ内容表示符号83とタイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット14から構成されるパケットであり、その他は実施の形態2と同様である。
【0053】
次に実施の形態8の動作について説明する。データ内容表示符号付加装置81は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14に対して、データ内容表示符号83を付加し、パケット84を構成し、記録装置6によってデータ内容表示符号付加装置81の出力であるパケット84を記録媒体7のセクタ11に記録する。ここでデータ内容表示符号83はトランスポートストリームパケット14で伝送されているデータの内容に関する情報を有している。
【0054】
例えば、トランスポートストリームパケット14がMPEG規格に従って圧縮符号化された動画像を伝送しているような場合、画像の属性を示している。MPEG規格では圧縮符号化された画像は次の3つの属性に分類される。1つ目は画像内部での予測符号化を用いたIピクチャーで、再生時には単独で1枚の画像を再現することができる。2つ目は過去の画像から予測符号化されたPピクチャーで、再生時には過去の画像情報が必要となる。3つ目は過去の画像と未来の画像から予測符号化されたBピクチャーで、再生時には過去と未来の画像情報が必要となる。本実施の形態ではデータ内容表示符号83は、トランスポートストリームパケット14が3つの属性の内、いずれの画像データを有しているかを示している。ここで重畳されたデータ内容表示符号83は、再生装置8が記録媒体7からデータを読み出す際に、例えばIピクチャーの画像データを有しているパケット84のみを読み出す際に使用される。最終的にデータ内容表示符号83は、データ内容表示符号除去装置82によって再生装置8の出力から除去される。
【0055】
以上のように、記録媒体7にデータを記録する前に、データ内容表示符号83を付加することによって、セクタ11に効率よくデータを格納することが可能で、かつ再生時に再生装置8がIピクチャーの画像データを有しているパケット84のみを選択的に読み出すことによって、早送り再生等の特殊再生を行うことができる。
【0056】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータ記録する際に、データごとにデータ内容表示符号を付加データとして同時に記録することにより、記録されるデータのデータ容量を、記録媒体の最小記録単位と等しくなるようにしているので、記録媒体の使用効率を向上させることができる。また、再生時にはデータ内容表示符号を元に再生データを選択するように構成したので、早送り再生などの特殊再生を行なうことができる。さらに、記録されたデータは、記録媒体の最小記録単位と等しくなるようにデータサイズが調整されて記録されているので、再生を行なう際にデータへのアクセスがしやすくなっている。
【0057】
実施の形態9.
図9は本発明の実施の形態9を示すもので、図において91はデータ内容表示符号付加装置、92はデータ内容表示符号除去装置であり、その他は実施の形態3と同様である。図9下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において93は複数のセクタ11から構成されるブロック、94はデータ内容表示符号であり、その他は実施の形態3と同様である。
【0058】
次に実施の形態9の動作について説明する。データ内容表示符号付加装置91は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14、すなわちパケット12を複数個と、データ内容表示符号94からブロック93を構成する。本実施例では、M個のパケット12を集めて1つのブロック74を構成している。また、ブロック93は、記録媒体7の最小データ記録単位であるセクタ11を複数個集めたものから構成されている。本実施例では、N個のセクタ11を集めて1つのブロック94を構成し、記録装置6によってデータ内容表示符号付加装置91の出力であるブロック93を記録媒体7のセクタ11に記録する。データ内容表示符号94は、ブロック93の内容に関する情報を有している。
【0059】
たとえば、ブロック93に含まれるトランスポートストリームパケット14がいずれの画像属性であるかを示している。ここで重畳されたデータ内容表示符号94は、再生装置8が記録媒体7からデータを読み出す際に、例えばIピクチャーの画像データを有しているブロック93のみを読み出す際に使用される。最終的にデータ内容表示符号94や構成されたブロック93は、データ内容表示符号除去装置92によって再生装置8の出力から除去される。
【0060】
以上のように、ブロック93はN個のセクタ11の集合であると同時にM個のパケット12の集合でもある。このようにセクタ11とパケット12から構成されるブロック93を単位として記録を行うことで、ブロックごとに効率良くデータを格納することが可能になると共に、かつ再生時に再生装置8がデータ内容表示符号をもとにIピクチャーの画像データを有しているブロック93のみを選択的に読み出すことによって、早送り再生などの特殊再生を行うことができる。
【0061】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、データを複数個集めたものにデータ内容表示符号を付加して記録を行なうことにより、記録媒体の最小データ記録単位を複数個集めた記録単位と等しいデータ量になるようにデータサイズの調整をすることができ、記録媒体の容量の使用効率を向上させることができる。また、データの再生時にはデータ内容表示符号をもとに再生データを選択するように構成したので、早送り再生などの特殊再生を行なうことができる。
さらに、記録されたデータは、記録媒体の最小記録単位を複数個集めた記録単位と等しくなるようにデータサイズが調整されて記録されているので、再生を行なう際にデータへのアクセスがしやすくなっている。
【0062】
実施の形態10.
図10は本発明の実施の形態10を示すものである。図において、101は固定パターンデータ除去装置、102は固定パターンデータ再生装置であり、その他は実施の形態1と同様である。図10下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において103は固定パターンデータを除去されたトランスポートストリームパケット、104はタイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット103から構成されるパケットであり、その他は実施の形態1と同様である。
【0063】
次に実施の形態10の動作について説明する。固定パターンデータ除去装置101は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームから固定パターンデータを除去したトランスポートストリームパケット103を生成しパケット104を構成する。例えばMPEG−2トランスポートストリームの場合、パケットの先頭を示す固定パターンのヘッダ情報を含んでいる。また、伝送路のデータレートを調整するために、無効データを含んだ固定パターンのヌルパケットを含んでいる。固定パターンデータ除去装置101は、映像や音声を再生するために必要でない固定パターン情報を除去する。本実施例では、固定パターンデータを除去した3つのパケット104からセクタ11を構成するものとしている。最終的にここで除去された固定パターンデータは、固定パターンデータ再生装置102によって再生装置8の出力に追加される。
【0064】
以上のように、記録媒体7にデータを記録する前に、固定パターンデータを除去することにより、記録媒体7に記録すべき情報量は削減され、セクタ11に効率よくデータを格納することが可能となる。
【0065】
また、例えばMPEG−2トランスポートストリームパケットの場合、放送用途を主体としているため、例えば受信を行うための伝送路に関する情報、実時間に関する情報、他のストリームに関する情報等を含んだパケットも伝送されている。記録再生を行った場合に意味を失い、必要でなくなるこれらの情報を固定パターンデータ除去装置101で除去することで、さらに記録媒体7に記録すべき情報量を削減することも可能である。これらの情報はタイムスタンプ除去装置9の後段に接続されるデコーダ回路(図示せず)で使用されないので、固定パターンデータ再生装置102によって再生装置8の出力に追加する必要はない。
【0066】
このように、本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、固定パターンデータや不要データを除去して記録することにより、記録データ量を節約するように構成したので、記録時間を延長することができる。
【0067】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
第1の発明によれば、入力されるデジタル映像音声データ信号に時間情報を付加するタイムスタンプ付加手段と、時間情報の付加されたデータ信号を記録媒体に記録する記録手段と、上記記録媒体に記録されたデータを再生する再生手段と、再生したデータ信号を、再生されたデータ信号に付加されている時間情報にもとづいて出力するとともに、出力されるデータ信号から時間情報を除去するタイムスタンプ読み取り除去手段とを備えたことにより、
データ信号に時間情報を付加してから、記録媒体に記録し、再生時には、その時間情報にしたがってデータ信号を再生することにより、データが入力されたときの時間関係を示す情報も含めて記録を行なうことができ、また再生時にも入力されたときの時間関係を維持したまま再生が可能で実時間性を確保することができる。
【0068】
第2の発明によれば、タイムスタンプ付加手段から出力されるデータ信号に、記録媒体の最小記録単位のデータ量と等しいデータ量となるようにダミーヘッダを付加するダミーヘッダ付加手段を備えているので、
記録するデータのデータ量を記録媒体の最小データ記録単位と等しいデータ量にすることができる。
【0069】
第3の発明によれば、タイムスタンプ付加手段から出力された複数個ごとのデータ信号が、記録媒体の最少記録単位を所定の複数個集めたものからなる記録単位となるようにダミーヘッダーを付加するブロックヘッダ付加手段とを備えたことにより、
記録媒体に記録される複数個ごとのデータ信号にダミーヘッダを付加し、記録媒体の最小データ記録単位を複数個集めたものからなる記録単位ごとに記録を行うことが可能となり、データ信号のデータサイズの調整ができ、また、記録媒体に効率よく記録を行なうことができる。
【0070】
第4の発明において、ダミーヘッダは入力されたデータ信号に対して、誤り訂正を行なうための誤り訂正データであるので、
記録再生によりデータ誤りが発生した場合でも、再生データの信頼性を向上させ連続した動画像を再生することができる。
【0071】
第5の発明において、ダミーヘッダは、入力されたデータ信号のデータ内容に関する情報を示すデータ情報であることから、
このデータ情報にもとづいて、データ内容に関する情報を知ることができ、番組サーチや早送り再生などの特殊再生を行なうことができる。
【0072】
第6の発明によれば、タイムスタンプ付加手段の出力であるデータ信号からデータに固有の固定パターンを除去し、記録手段へ出力する固定パターン除去手段と、再生手段から再生されたデータ信号に、上記固定パターン除去手段で除去された固定パターンと同じパターン情報を付加する固定パターンデータ再生手段とを備えたことにより、
記録媒体にデータを記録する際に、固定パターンデータを除去して記録することにより、記録データ量を節約することができ、記録時間を延長させることができる。
【0073】
第7の発明によれば、タイムスタンプ付加手段の出力であるデータ信号から、再生時に必要のないデータ情報である固定パターン情報を除去する固定パターンデータ除去手段を備えたことにより、
記録媒体にデータを記録する際に、再生時には不要なデータとなる固定パターンデータを除去して記録することにより、記録データ量を節約することができ、記録時間を延長させることができる。
【0074】
第8の発明によれば、入力されるデータ信号ごとに、そのデータ信号が入力された時間間隔を示す時間情報を付加し、その時間情報が付加されたデータ信号を記録媒体に記録し、記録媒体に記録されているデータ信号を再生して出力するときに、上記時間情報にもとづいた時間間隔で出力するので、
入力されたデータを入力時の時間間隔で再生して出力することができ、再生時にも入力データの実時間性を保つことができる。
【0075】
第9の発明によれば、第8の発明において、時間情報が付加されたデータ信号に、記録媒体の最小記録単位のデータ量と等しいデータ量となるようにダミーヘッダを付加してから記録媒体への記録を行なうので、
記録されるデータを、記録媒体の最小データ記録単位と等しいデータ容量にして記録することができ、効率良く記録を行なうことができる。
【0076】
第10の発明によれば、第9の発明において、タイムスタンプ付加手段から出力された複数個ごとのデータ信号が、記録媒体の最少記録単位を所定の複数個集めたものからなる記録単位となるようにダミーヘッダーを付加するブロックヘッダ付加手段とを備えたことにより、
記録されるデータを複数個ごとに、記録媒体の最小データ記録単位を所定の複数個集めたものからなる記録単位のデータと等しいデータ容量とすることができ、効率よく記録を行なうことができる。
【符号の説明】
【0077】
1 入力デジタル映像信号、 2 基準クロック発生装置、
3 タイムスタンプ生成装置、 4 基準時刻発生装置、
5 タイムスタンプ付加装置、 6 記録装置、 7 記録媒体、
8 再生装置、 9 タイムスタンプ除去装置、
10 出力デジタル映像信号、 11 セクタ、 12 パケット、
13 タイムスタンプ、 14 トランスポートストリームパケット。
【技術分野】
【0001】
本発明は、MPEG(Moving Picture Experts Group)規格などの圧縮符号化された映像音声信号を記録媒体に記録する装置、方法と、記録媒体に記録された圧縮映像音声信号を再生する機能を有した再生する装置、方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
圧縮符号化された映像信号を記録媒体に記録する方法として、図11に示す記録フォーマットによる記録方法がある。図11は圧縮動画像の記録方法の模式図である。図において、201は記録媒体上のトラック、202はトラックを構成する複数のシーケンスである。シーケンス202は、シーケンスヘッダ203と、複数のGOP(Group Of Pictures)204から構成されている。また205は特殊再生用に配置されたサブシーケンスヘッダである。
【0003】
GOP204は動画像として復号可能な最小の単位で、再生のために必要な情報はシーケンスヘッダ203に格納されており、結果として再生可能な最小単位であるシーケンス202を構成している。また、シーケンスヘッダ203と同様の情報を有するサブシーケンスヘッダ205をシーケンス202の内部に適当な間隔で配置している。
【0004】
シーケンス202を再生するためには、シーケンスヘッダ203に含まれる情報が必要とされるが、例えばシーケンス202の途中から再生しようとした場合でも、サブシーケンスヘッダ205を使用することにより、次のシーケンス202の先頭を待たなくても途中から再生が可能となり、結果として特殊再生などにおけるシーケンス202をまたぐ再生を行うことが可能なようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、以上のように構成された記録再生装置では、もともと蓄積メディアの再生を前提としているため、蓄積メディアの記録再生方法にもとづいてデジタル映像音声信号などからなる放送信号を記録するような場合には、これらの信号は時間情報を持たないままで記録が行なわれる。さらに、再生時の時間基準も規定されていないため、記録に要した時間と再生に要する時間が必ずしも一致せず、実時間性が失われてしまうといった不具合があった。
【0006】
また、GOP204の大きさが画像によって異なることにより、結果としてシーケンス202の大きさが画像によって異なり、例えばハードディスク等の最小データ記録単位が固定であるような記録媒体に記録する場合、記録すべきデータ量とデータ記録単位に差があるため、容量の無駄が生じてしまうといった不具合があった。
【0007】
また、サブシーケンスヘッダ205を配置していても、記録再生によりGOP204の内部にデータ誤りが発生すれば、結果として再生ができなくなるといった不具合があった。
また、シーケンスヘッダ203やサブシーケンスヘッダ205を配置していても、新しい番組の開始地点や番組の切れ目を認識することができず、番組の頭出しや、番組間や番組の内部サーチ動作を行うことができないといった問題点があった。
【0008】
また、シーケンスヘッダ203やサブシーケンスヘッダ205を配置していても、シーケンス単位でしかデータの切れ目を認識することができず、番組の早送り再生等を精密には行うことができないといった問題点があった。
また、シーケンスヘッダ203やサブシーケンスヘッダ205、GOP204の内部に含まれる固定パターンデータや重複したデータを記録してしまうことにより、記録容量を増加させ、結果として記録時間を短くしてしまうといった問題点があった。
【0009】
本発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、記録再生時に実時間性を失うことなく動画像や音声を再生可能な記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
また、例えばハードディスクのような固定の最小データ記録単位を有する記録媒体に記録する場合でも容量の使用効率の高い記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
【0010】
また、例えばハードディスクのような固定の最小データ記録単位を有する記録媒体に記録する場合でも容量の使用効率の高く、かつ記録再生によりデータ自体に誤りが発生した場合でも、誤りを訂正して連続した再生を可能にするような記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
また、例えばハードディスクのような固定の最小データ記録単位を有する記録媒体に記録する場合でも容量の使用効率の高く、かつ再生時に番組サーチ等の特殊再生を容易に行うことができる記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
【0011】
また、例えばハードディスクのような固定の最小データ記録単位を有する記録媒体に記録する場合でも容量の使用効率の高く、かつ再生時に早送り再生等の特殊再生を容易に行うことができる記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
また、例えばハードディスクのような記録容量に上限のある記録媒体に記録する場合でも、より記録時間を延長することができる記録方法および再生装置を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に係るデータ信号記録装置は、デジタル映像音声信号からなるデータ信号が格納されたトランスポートストリームパケット及び無効データを含んだ固定パターンのヌルパケットを有するトランスポートストリームを受信する受信手段と、トランスポートストリームパケットのヘッダより前及びヌルパケットのヘッダより前に時間情報のみを付加するタイムスタンプ付加手段と、トランスポートストリームから時刻情報の付加されたヌルパケットを除去した後に記録することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
この発明に係るデータ信号記録装置は、デジタル映像音声信号からなるデータ信号が格納されたトランスポートストリームパケットを受信する受信手段と、トランスポートストリームパケットのヘッダより前に時間情報のみを付加するタイムスタンプ付加手段と、タイムスタンプ付加手段により時刻情報が付加された複数のトランスポートストリームパケットからなるブロックにデータ開始符号を付加するデータ開始符号付加手段と、データ開始符号の付加されたブロックのデータを記録媒体に記録する記録手段とを備えたので、データ信号に時間情報を付加してから、記録媒体に記録し、再生時には、その時間情報にしたがってデータ信号を再生することにより、データが入力されたときの時間関係を示す情報も含めて記録を行なうことができ、また再生時にも入力されたときの時間関係を維持したまま再生が可能で実時間性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図2】本発明の実施の形態2による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図3】本発明の実施の形態3による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図4】本発明の実施の形態4による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図5】本発明の実施の形態5による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図6】本発明の実施の形態6による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図7】本発明の実施の形態7による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図8】本発明の実施の形態8による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図9】本発明の実施の形態9による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図10】本発明の実施の形態10による記録再生装置の構成図と、記録されるデータの模式図である。
【図11】従来の記録再生装置による記録媒体に記録されるデータの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を示すもので、図において、1は受信されたデジタル放送などのデータ信号からなる入力デジタル映像音声信号、2は基準クロック発生装置、3はタイムスタンプ生成装置、4は基準時刻発生装置、5はタイムスタンプ付加装置、6は記録装置、7はハードディスク等の記録媒体、8は再生装置、9はタイムスタンプ除去装置、10は出力デジタル映像音声信号である。記録媒体7とは、たとえば、ハードディスク、DVDなどのディスク状の記録媒体や、テープなどの記録媒体をいう。
また、図1下部は記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において、11はセクタであって、記録媒体の最小データ記録単位のことである。12はセクタ11を構成するパケット、13はタイムスタンプ、14はトランスポートストリームパケット(以下、TSパケットとする)である。
【0016】
TSパケット14とは、MPEG−2システム(ISO/IEC 13818-1)に規定された188バイト固定長のパケットで、圧縮符号化された映像信号や音声信号などの他に、デーコードのとき必要とされる各種テーブル情報の伝送に用いられる。ヌルパケットと呼ばれる無効データを伝送するパケットを除き、通常各TSパケット14はそのいずれかの情報を有している。
パケット12は、少なくとも1つ以上の上記TSパケット14と、そのTSパケット14のタイムスタンプ13を包含している。実施の形態1では、パケット12は1つのTSパケット14とタイムスタンプ13から構成されているものとする。
【0017】
次に実施の形態1の動作について説明する。図1の入力デジタル映像音声信号1は、ここではISO/IEC13818−1により規定されたMPEG−2トランスポートストリームであるものとする。MPEG−2トランスポートストリームは放送用途に多く用いられ、データが固定サイズのパケットに分割されているため、伝送が比較的容易である反面、記録再生を前提としていないため、いったん記録してしまうと再生する際に何らかの時間的基準が必要となる。
【0018】
基準クロック発生装置2は、以下に述べる時刻情報の生成に必要な基準クロックを生成する。タイムスタンプ生成装置3は、基準クロック発生装置2により生成された基準クロックを元に記録時の時刻情報、すなわちタイムスタンプ13を生成する。タイムスタンプ13は、例えば入力デジタル映像音声信号1のトランスポートストリームパケットが、タイムスタンプ付加装置5に到達した時刻を表している。タイムスタンプ付加装置5は、入力デジタル映像音声信号1にタイムスタンプ生成装置3により生成されたタイムスタンプ13を多重する。記録装置6は、タイムスタンプ付加装置5出力を記録媒体7に記録する。
【0019】
ここで、図1下部は記録装置6の出力を図示している。セクタ11は、記録媒体の最小データ記録単位を示すもので、例えばIDE(Integrated Drive Electronics)方式のハードディスクの場合、512バイト固定である。図において、セクタ11は2つのパケット12から構成されている。さらにパケット12は、タイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット14から構成されている。一般的には、トランスポートストリームパケット14のサイズは188バイトである。
【0020】
図1において、基準時刻発生装置4は、基準クロック発生装置2により生成された基準クロックを元に再生時の基準時刻情報を生成する。再生装置8は、記録媒体7から記録されたデータを読み出し、タイムスタンプ除去装置9に伝送する。タイムスタンプ除去装置9では、基準時刻発生装置4により生成された基準時刻情報と、タイムスタンプ13を比較して、一致した場合にトランスポートストリームパケット14のみを出力デジタル映像音声信号10として出力し、後段のMPEG映像音声デコーダ回路(図示せず)に伝送される。
具体的には、各データごとの時間間隔などを示す時間情報をもとに、基準時刻発生装置4で生成される時刻情報にしたがってデータが出力されていく。
【0021】
このように出力デジタル映像音声信号10は、基準時刻とタイムスタンプ13を比較して適切な時刻に出力されるため、再生時においてもトランスポートストリームパケット14の到着した時間間隔を忠実に再現できるので、記録再生後の実時間性が保たれる。
【0022】
このように記録媒体にデータを記録する際に、装置に入力されたデジタル放送などのデータ信号に時刻情報を付加データとして重畳し、再生する時にはその時刻情報にしたがってデータを出力するように構成したので、たとえばMPEG−2トランスポートストリームのような記録再生を前提としない形式のデータであっても、再生時に実時間性を確保することができ、送信されてきたデータ信号の時間間隔などを維持した状態で、再生を行なうことができる。
【0023】
なお、図1において、タイムスタンプ生成装置3と基準時刻発生装置4とで共通に使用される基準クロックを生成する部分を、基準クロック生成装置2として独立に設けているが、たとえば、記録装置6や再生装置8を制御するマイクロプロセッサ(図示せず)のクロック生成装置などと兼用させてもよい。
【0024】
実施の形態2.
図2は本発明の実施の形態2を示すものである。図において、21はダミーヘッダ付加装置、22はダミーヘッダ除去装置であり、その他は実施の形態1と同様である。図2下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において23はダミーヘッダ、24はセクタ11を構成するパケットであり、その他は実施の形態1と同様である。
【0025】
次に実施の形態2の動作について説明する。ダミーヘッダ付加装置21は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14に対して、さらにダミーヘッダ23を重畳してパケット24を構成し、記録装置6によって記録媒体7に記録する。本実施例においてはダミーヘッダ23をタイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット14間に挿入したが、挿入する位置は特に規定されない。ここで重畳されたダミーヘッダ23は、ダミーヘッダ除去装置22によって再生装置8の出力から除去される。
【0026】
ここで、図2下部は記録装置6の出力を図示している。本実施例では、ダミーヘッダ23を追加したことで、タイムスタンプ13とダミーヘッダ23とトランスポートストリームパケット14から構成されるパケット24は、セクタ11の2分の1サイズになっており、すなわち2つのパケット24で1つのセクタ11を構成できることになる。以上に示したようにダミーヘッダ23により、パケット24のサイズを調整することにより、セクタ11に効率よくデータを格納することが可能になる。
【0027】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、付加データを追加することによって、記録すべきデータ量と記録媒体の最小データ記録単位との差を吸収するように構成したので、付加データが付加されたデータのデータ量を記録媒体の最小データ記録単位に等しくなるようにすることができ、記録媒体の容量の使用効率を向上させることが可能となる。また、記録媒体に記録されるデータは、記録媒体の最小記録単位内に収まるように記録することができるので、データが最小記録単位を複数個にまたがって、記録されることがないので、再生を行なうときにデータへのアクセスがしやすくなる。
【0028】
また、本実施の形態においてはダミーヘッダ23の役割をデータのスタッフィング(各データのサイズが一定となるように、データサイズを調整している)のみとしているが、例えば番組のタイトルを示すテキスト情報等を格納するように構成してもよい。
【0029】
実施の形態3.
図3は本発明の実施の形態3を示すものである。図において、31はブロックヘッダ付加装置、32はブロックヘッダ除去装置であり、その他は実施の形態1と同様である。図3下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において、33は複数のセクタ11から構成されるブロックであり、セクタ11を所定の複数個集めたものをブロックとしている。34はブロックヘッダであり、その他は実施の形態1と同様である。
【0030】
次に実施の形態3の動作について説明する。ブロックヘッダ付加装置31は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたTSパケット14、すなわちパケット12を複数個集め、ブロック33を構成する。本実施の形態では、M個のパケット12を集めて1つのブロック33を構成している。また、ブロック33は、記録媒体7の最小データ記録単位であるセクタ11を複数個集めたものから構成されている。本実施の形態では、N個のセクタ11を集めて1つのブロック33を構成している。さらに記録装置6によって、ブロックヘッダ付加装置31の出力であるブロック33を記録媒体7のセクタ11に記録する。パケット12のサイズとセクタ11のサイズに都合のよい公倍数が存在しない場合、ブロックヘッダ34を追加することでデータのサイズを調整することも可能である。ここで重畳されたブロックヘッダ34や構成されたブロック33は、ブロックヘッダ除去装置32によって再生装置8の出力から除去される。
【0031】
以上のように、ブロック1はN個のセクタ11の集合であると同時にM個のパケット12の集合でもある。このようにセクタ11とパケット12から構成されるブロック33を単位として記録を行うことで効率よくデータを格納することが可能になる。
【0032】
このように、本実施の形態では、記録媒体にデータの記録をする際に、データを複数個集め、そこに、ダミーヘッダ(ここでは、ブロックヘッダ)を付加することにより、記録媒体の最小記録単位を所定の複数個集めたものからなる記録単位となるようにしているので、記録媒体の記録単位ごとに(セクタを複数個集めたブロックごとに)効率よくデータを記録させることができる。
【0033】
また、本実施の形態においてはブロックヘッダ23の役割をデータのスタッフィングのみとしているが、例えば番組のタイトルを示すテキスト情報等を格納するように構成してもよい。
【0034】
また、記録媒体7にIDE方式のハードディスクを使用する場合は、256個のセクタを集めてブロック53を構成すると、ブロック53のサイズは連続アクセス可能な最大セクタ数と等しくなり、記録や再生時に連続アクセスを行ないやすくなる。このように、記録媒体7に対して連続アクセス可能なデータサイズとブロック53のサイズが等しくなるようにNの値を選択することで、記録や再生時のパーフォーマンスを向上させることができる。
【0035】
実施の形態4.
図4は本発明の実施の形態4を示すものである。図において、41は誤り訂正符号付加装置、42は誤り訂正符号除去装置であり、その他は実施の形態2と同様である。図4下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において、43は誤り訂正符号、44は誤り訂正符号43とタイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット14から構成されるパケットであり、その他は実施の形態2と同様である。
【0036】
次に実施の形態4の動作について説明する。誤り訂正符号付加装置41は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14に対して、リードソロモン符号等の誤り訂正符号43を付加し、パケット44を構成する。本実施例では、パケット44を2つ集めてセクタ11を構成し、記録装置6によって誤り訂正符号付加装置41の出力であるパケットを記録媒体7のセクタ11に記録する。ここで重畳された誤り訂正符号43は、誤り訂正符号除去装置42によって再生装置8の出力から除去されるが、その際に記録再生によって生じたタイムスタンプ13やトランスポートストリームパケット14内の符号誤りは訂正される。
【0037】
以上のように、記録媒体7にデータを記録する前に、誤り訂正符号43を追加することによって、セクタ11に効率よくデータを格納することが可能で、かつ記録再生によるデータ誤りに対する信頼性の高い出力デジタル映像音声信号10を得ることができる。
【0038】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、誤り訂正情報を付加データとして同時に記録し、再生時には誤り訂正情報に従ってデータ誤りを訂正するように構成したので、記録媒体の容量の使用効率を向上させるとともに、記録再生によりデータ誤りが発生した場合でも、再生データの信頼性を向上させ連続した動画像や音声の再生ができるようにしたものである。
【0039】
実施の形態5.
図5は本発明の実施の形態5を示すもので、図において51は誤り訂正符号付加装置、52は誤り訂正符号除去装置であり、その他は実施の形態3と同様である。図5下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において53は複数のセクタ11から構成されるブロック、54は誤り訂正符号であり、その他は実施の形態3と同様である。
【0040】
次に実施の形態5の動作について説明する。誤り訂正符号付加装置51は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14、すなわちパケット12を複数個と、誤り訂正符号54からブロック53を構成する。本実施例では、M個のパケット12とそれらに対する誤り訂正符号54から1つのブロック53を構成している。また、ブロック53は、記録媒体7の最小データ記録単位であるセクタ11を複数個集めたものから構成されている。本実施例では、ブロック53はN個のセクタ11から構成し、記録装置6によって誤り訂正符号付加装置51の出力であるブロック53を記録媒体7のセクタ11に記録する。ここで重畳された誤り訂正符号54や構成されたブロック53は、誤り訂正符号除去装置52によって再生装置8の出力から除去されるが、その際に記録再生によって生じたブロック53内の符号誤りは訂正される。
【0041】
以上のように、ブロック53はN個のセクタ11の集合であると同時にM個のパケット12の集合でもある。このようにセクタ11とパケット12から構成されるブロック53を単位として記録を行うことで効率よくデータを格納することが可能になると共に、記録再生によるデータ誤りに対する信頼性の高い出力デジタル映像音声信号10を得ることができる。
【0042】
このように、本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、データを複数個集めたものにダミーヘッダ(ここでは、ダミーヘッダはブロックヘッダである)を付加して記録を行なうことにより、記録媒体の最小データ記録単位を複数集めた記録単位と等しいデータ量になるようデータサイズの調整をすることができ、記録媒体の容量の使用効率を向上させることができる。また、ここではブロックヘッダを誤り訂正情報のデータとしているので、再生時にデータ誤りが発生したときでも誤り訂正情報にしたがってデータ誤りを訂正することができ、再生データの信頼性を向上させ、連続した動画像や音声の再生を行なうことができる。
【0043】
実施の形態6.
図6は本発明の実施の形態6を示すものである。図において、61は記録されるデータに関するデータ情報のひとつであるデータの開始位置を示すデータ開始符号を付加するデータ開始符号付加装置、62はデータ開始符号除去装置であり、その他は実施の形態2と同様である。図6下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において63はデータ開始符号、64はデータ開始符号63とタイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット14から構成されるパケットであり、その他は実施の形態2と同様である。
【0044】
次に実施の形態6の動作について説明する。データ開始符号付加装置61は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14に対して、デ−タ開始符号63を付加してパケット64を構成し、記録装置6によってデータ開始符号付加装置61の出力であるパケット64を記録媒体7のセクタ11に記録する。ここでデ−タ開始符号63は、トランスポートストリームパケット14の内容が変化したことを示す情報を有している。例えば、トランスポートストリームパケット14が動画像と音声からなる番組を伝送しているような場合、番組が新しく開始されたことを示すか、あるいは番組内でのチャプター番号を格納している。ここで重畳されたデ−タ開始符号63は、再生装置8が記録媒体7からデータを読み出す際に、データ読み出し開始地点の検索に使用される。最終的にデ−タ開始符号63は、データ開始符号除去装置62によって再生装置8の出力から除去される。
【0045】
以上のように、記録媒体7にデータを記録する前に、デ−タ開始符号63を付加することによって、セクタ11に効率よくデータを格納することが可能で、かつ再生時にデータ読み出し開始地点の検索が可能となり、番組の頭出しや任意箇所のサーチ動作等の特殊再生を行うことができる。
【0046】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、データ開始符号を付加データとして同時に記録し、再生時にはそのデータ開始符号を元に再生開始位置を決定するように構成したので、記録媒体の容量の使用効率を向上させるとともに、記録されているデータの開始位置を知ることができるので、番組サーチなどの特殊再生を可能としている。
【0047】
実施の形態7.
図7は本発明の実施の形態7を示すものである。図において、71は記録されるデータに関するデータ情報のひとつであるデータ開始位置を示すデータ開始符号を付加するデータ開始符号付加装置、72はデータ開始符号除去装置であり、その他は実施の形態3と同様である。図7下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において73は複数のセクタ11から構成されるブロック、74はデータ開始符号であり、その他は実施の形態3と同様である。
【0048】
次に実施の形態7の動作について説明する。データ開始符号付加装置71は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14、すなわちパケット12を複数個と、データ開始符号74からブロック73を構成する。本実施例では、M個のパケット12を集めて1つのブロック73を構成している。
また、ブロック73は、記録媒体7の最小データ記録単位であるセクタ11を複数個集めたものから構成されている。本実施の形態では、N個のセクタ11を集めて1つのブロック73を構成し、記録装置6によってデータ開始符号付加装置71の出力であるブロック73を記録媒体7のセクタ11に記録する。データ開始符号74は、ブロック73の内容が変化したことを示す情報を有している。
【0049】
たとえば、トランスポートストリームパケット14が動画像と音声からなる番組を伝送しているような場合、番組が新しく開始されたことを示すか、あるいは番組内でのチャプター番号を格納している。ここで重畳されたデ−タ開始符号74は、再生装置8が記録媒体7からデータを読み出す際に、データ読み出し開始地点の検索に使用される。最終的にデータ開始符号74や構成されたブロック73は、データ開始符号除去装置72によって再生装置8の出力から除去される。
【0050】
以上のように、ブロック73はN個のセクタ11の集合であると同時にM個のパケット12の集合でもある。このようにセクタ11とパケット12から構成されるブロック73を単位として記録を行うことで効率よくデータを格納することが可能になると共に、かつ再生時にデータ読み出し開始地点の検索が可能となり、番組の頭出しや任意箇所のサーチ動作等の特殊再生を行うことができる。
【0051】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、データを複数個集めたものにダミーヘッダ(ここでは、ダミーヘッダはデータ開始符号である)を付加して記録を行なうことにより、記録媒体の最小データ記録単位を複数集めた記録単位と等しいデータ量になるようデータサイズの調整をすることができ、記録媒体の容量の使用効率を向上させることができる。また、データの再生時にはデータ開始符号をもとに記録媒体に記録されている各データの再生開始位置を決定するように構成されているので、番組サーチなどの特殊再生を行なうことができる。
【0052】
実施の形態8.
図8は本発明の実施の形態8を示すもので、図において81は記録されるデータに関するデータ内容情報のひとつであるデータ内容表示符号を付加するデータ内容表示符号付加装置である。82はデータ内容表示符号除去装置であり、その他は実施の形態2と同様である。図8下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において83はデータ内容表示符号、84はデータ内容表示符号83とタイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット14から構成されるパケットであり、その他は実施の形態2と同様である。
【0053】
次に実施の形態8の動作について説明する。データ内容表示符号付加装置81は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14に対して、データ内容表示符号83を付加し、パケット84を構成し、記録装置6によってデータ内容表示符号付加装置81の出力であるパケット84を記録媒体7のセクタ11に記録する。ここでデータ内容表示符号83はトランスポートストリームパケット14で伝送されているデータの内容に関する情報を有している。
【0054】
例えば、トランスポートストリームパケット14がMPEG規格に従って圧縮符号化された動画像を伝送しているような場合、画像の属性を示している。MPEG規格では圧縮符号化された画像は次の3つの属性に分類される。1つ目は画像内部での予測符号化を用いたIピクチャーで、再生時には単独で1枚の画像を再現することができる。2つ目は過去の画像から予測符号化されたPピクチャーで、再生時には過去の画像情報が必要となる。3つ目は過去の画像と未来の画像から予測符号化されたBピクチャーで、再生時には過去と未来の画像情報が必要となる。本実施の形態ではデータ内容表示符号83は、トランスポートストリームパケット14が3つの属性の内、いずれの画像データを有しているかを示している。ここで重畳されたデータ内容表示符号83は、再生装置8が記録媒体7からデータを読み出す際に、例えばIピクチャーの画像データを有しているパケット84のみを読み出す際に使用される。最終的にデータ内容表示符号83は、データ内容表示符号除去装置82によって再生装置8の出力から除去される。
【0055】
以上のように、記録媒体7にデータを記録する前に、データ内容表示符号83を付加することによって、セクタ11に効率よくデータを格納することが可能で、かつ再生時に再生装置8がIピクチャーの画像データを有しているパケット84のみを選択的に読み出すことによって、早送り再生等の特殊再生を行うことができる。
【0056】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータ記録する際に、データごとにデータ内容表示符号を付加データとして同時に記録することにより、記録されるデータのデータ容量を、記録媒体の最小記録単位と等しくなるようにしているので、記録媒体の使用効率を向上させることができる。また、再生時にはデータ内容表示符号を元に再生データを選択するように構成したので、早送り再生などの特殊再生を行なうことができる。さらに、記録されたデータは、記録媒体の最小記録単位と等しくなるようにデータサイズが調整されて記録されているので、再生を行なう際にデータへのアクセスがしやすくなっている。
【0057】
実施の形態9.
図9は本発明の実施の形態9を示すもので、図において91はデータ内容表示符号付加装置、92はデータ内容表示符号除去装置であり、その他は実施の形態3と同様である。図9下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において93は複数のセクタ11から構成されるブロック、94はデータ内容表示符号であり、その他は実施の形態3と同様である。
【0058】
次に実施の形態9の動作について説明する。データ内容表示符号付加装置91は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームパケット14、すなわちパケット12を複数個と、データ内容表示符号94からブロック93を構成する。本実施例では、M個のパケット12を集めて1つのブロック74を構成している。また、ブロック93は、記録媒体7の最小データ記録単位であるセクタ11を複数個集めたものから構成されている。本実施例では、N個のセクタ11を集めて1つのブロック94を構成し、記録装置6によってデータ内容表示符号付加装置91の出力であるブロック93を記録媒体7のセクタ11に記録する。データ内容表示符号94は、ブロック93の内容に関する情報を有している。
【0059】
たとえば、ブロック93に含まれるトランスポートストリームパケット14がいずれの画像属性であるかを示している。ここで重畳されたデータ内容表示符号94は、再生装置8が記録媒体7からデータを読み出す際に、例えばIピクチャーの画像データを有しているブロック93のみを読み出す際に使用される。最終的にデータ内容表示符号94や構成されたブロック93は、データ内容表示符号除去装置92によって再生装置8の出力から除去される。
【0060】
以上のように、ブロック93はN個のセクタ11の集合であると同時にM個のパケット12の集合でもある。このようにセクタ11とパケット12から構成されるブロック93を単位として記録を行うことで、ブロックごとに効率良くデータを格納することが可能になると共に、かつ再生時に再生装置8がデータ内容表示符号をもとにIピクチャーの画像データを有しているブロック93のみを選択的に読み出すことによって、早送り再生などの特殊再生を行うことができる。
【0061】
このように本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、データを複数個集めたものにデータ内容表示符号を付加して記録を行なうことにより、記録媒体の最小データ記録単位を複数個集めた記録単位と等しいデータ量になるようにデータサイズの調整をすることができ、記録媒体の容量の使用効率を向上させることができる。また、データの再生時にはデータ内容表示符号をもとに再生データを選択するように構成したので、早送り再生などの特殊再生を行なうことができる。
さらに、記録されたデータは、記録媒体の最小記録単位を複数個集めた記録単位と等しくなるようにデータサイズが調整されて記録されているので、再生を行なう際にデータへのアクセスがしやすくなっている。
【0062】
実施の形態10.
図10は本発明の実施の形態10を示すものである。図において、101は固定パターンデータ除去装置、102は固定パターンデータ再生装置であり、その他は実施の形態1と同様である。図10下部は、記録媒体7に格納されるデータの形式、すなわち記録装置6の出力を図示したものである。図において103は固定パターンデータを除去されたトランスポートストリームパケット、104はタイムスタンプ13とトランスポートストリームパケット103から構成されるパケットであり、その他は実施の形態1と同様である。
【0063】
次に実施の形態10の動作について説明する。固定パターンデータ除去装置101は、タイムスタンプ付加装置5から出力されるタイムスタンプ13を重畳されたトランスポートストリームから固定パターンデータを除去したトランスポートストリームパケット103を生成しパケット104を構成する。例えばMPEG−2トランスポートストリームの場合、パケットの先頭を示す固定パターンのヘッダ情報を含んでいる。また、伝送路のデータレートを調整するために、無効データを含んだ固定パターンのヌルパケットを含んでいる。固定パターンデータ除去装置101は、映像や音声を再生するために必要でない固定パターン情報を除去する。本実施例では、固定パターンデータを除去した3つのパケット104からセクタ11を構成するものとしている。最終的にここで除去された固定パターンデータは、固定パターンデータ再生装置102によって再生装置8の出力に追加される。
【0064】
以上のように、記録媒体7にデータを記録する前に、固定パターンデータを除去することにより、記録媒体7に記録すべき情報量は削減され、セクタ11に効率よくデータを格納することが可能となる。
【0065】
また、例えばMPEG−2トランスポートストリームパケットの場合、放送用途を主体としているため、例えば受信を行うための伝送路に関する情報、実時間に関する情報、他のストリームに関する情報等を含んだパケットも伝送されている。記録再生を行った場合に意味を失い、必要でなくなるこれらの情報を固定パターンデータ除去装置101で除去することで、さらに記録媒体7に記録すべき情報量を削減することも可能である。これらの情報はタイムスタンプ除去装置9の後段に接続されるデコーダ回路(図示せず)で使用されないので、固定パターンデータ再生装置102によって再生装置8の出力に追加する必要はない。
【0066】
このように、本実施の形態では、記録媒体にデータを記録する際に、固定パターンデータや不要データを除去して記録することにより、記録データ量を節約するように構成したので、記録時間を延長することができる。
【0067】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
第1の発明によれば、入力されるデジタル映像音声データ信号に時間情報を付加するタイムスタンプ付加手段と、時間情報の付加されたデータ信号を記録媒体に記録する記録手段と、上記記録媒体に記録されたデータを再生する再生手段と、再生したデータ信号を、再生されたデータ信号に付加されている時間情報にもとづいて出力するとともに、出力されるデータ信号から時間情報を除去するタイムスタンプ読み取り除去手段とを備えたことにより、
データ信号に時間情報を付加してから、記録媒体に記録し、再生時には、その時間情報にしたがってデータ信号を再生することにより、データが入力されたときの時間関係を示す情報も含めて記録を行なうことができ、また再生時にも入力されたときの時間関係を維持したまま再生が可能で実時間性を確保することができる。
【0068】
第2の発明によれば、タイムスタンプ付加手段から出力されるデータ信号に、記録媒体の最小記録単位のデータ量と等しいデータ量となるようにダミーヘッダを付加するダミーヘッダ付加手段を備えているので、
記録するデータのデータ量を記録媒体の最小データ記録単位と等しいデータ量にすることができる。
【0069】
第3の発明によれば、タイムスタンプ付加手段から出力された複数個ごとのデータ信号が、記録媒体の最少記録単位を所定の複数個集めたものからなる記録単位となるようにダミーヘッダーを付加するブロックヘッダ付加手段とを備えたことにより、
記録媒体に記録される複数個ごとのデータ信号にダミーヘッダを付加し、記録媒体の最小データ記録単位を複数個集めたものからなる記録単位ごとに記録を行うことが可能となり、データ信号のデータサイズの調整ができ、また、記録媒体に効率よく記録を行なうことができる。
【0070】
第4の発明において、ダミーヘッダは入力されたデータ信号に対して、誤り訂正を行なうための誤り訂正データであるので、
記録再生によりデータ誤りが発生した場合でも、再生データの信頼性を向上させ連続した動画像を再生することができる。
【0071】
第5の発明において、ダミーヘッダは、入力されたデータ信号のデータ内容に関する情報を示すデータ情報であることから、
このデータ情報にもとづいて、データ内容に関する情報を知ることができ、番組サーチや早送り再生などの特殊再生を行なうことができる。
【0072】
第6の発明によれば、タイムスタンプ付加手段の出力であるデータ信号からデータに固有の固定パターンを除去し、記録手段へ出力する固定パターン除去手段と、再生手段から再生されたデータ信号に、上記固定パターン除去手段で除去された固定パターンと同じパターン情報を付加する固定パターンデータ再生手段とを備えたことにより、
記録媒体にデータを記録する際に、固定パターンデータを除去して記録することにより、記録データ量を節約することができ、記録時間を延長させることができる。
【0073】
第7の発明によれば、タイムスタンプ付加手段の出力であるデータ信号から、再生時に必要のないデータ情報である固定パターン情報を除去する固定パターンデータ除去手段を備えたことにより、
記録媒体にデータを記録する際に、再生時には不要なデータとなる固定パターンデータを除去して記録することにより、記録データ量を節約することができ、記録時間を延長させることができる。
【0074】
第8の発明によれば、入力されるデータ信号ごとに、そのデータ信号が入力された時間間隔を示す時間情報を付加し、その時間情報が付加されたデータ信号を記録媒体に記録し、記録媒体に記録されているデータ信号を再生して出力するときに、上記時間情報にもとづいた時間間隔で出力するので、
入力されたデータを入力時の時間間隔で再生して出力することができ、再生時にも入力データの実時間性を保つことができる。
【0075】
第9の発明によれば、第8の発明において、時間情報が付加されたデータ信号に、記録媒体の最小記録単位のデータ量と等しいデータ量となるようにダミーヘッダを付加してから記録媒体への記録を行なうので、
記録されるデータを、記録媒体の最小データ記録単位と等しいデータ容量にして記録することができ、効率良く記録を行なうことができる。
【0076】
第10の発明によれば、第9の発明において、タイムスタンプ付加手段から出力された複数個ごとのデータ信号が、記録媒体の最少記録単位を所定の複数個集めたものからなる記録単位となるようにダミーヘッダーを付加するブロックヘッダ付加手段とを備えたことにより、
記録されるデータを複数個ごとに、記録媒体の最小データ記録単位を所定の複数個集めたものからなる記録単位のデータと等しいデータ容量とすることができ、効率よく記録を行なうことができる。
【符号の説明】
【0077】
1 入力デジタル映像信号、 2 基準クロック発生装置、
3 タイムスタンプ生成装置、 4 基準時刻発生装置、
5 タイムスタンプ付加装置、 6 記録装置、 7 記録媒体、
8 再生装置、 9 タイムスタンプ除去装置、
10 出力デジタル映像信号、 11 セクタ、 12 パケット、
13 タイムスタンプ、 14 トランスポートストリームパケット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル映像音声信号からなるデータ信号が格納されたトランスポートストリームパケット及び無効データを含んだ固定パターンのヌルパケットを有するトランスポートストリームを受信する受信手段と、
前記トランスポートストリームパケットのヘッダより前及び前記ヌルパケットのヘッダより前に時間情報のみを付加するタイムスタンプ付加手段と、
前記トランスポートストリームから前記時刻情報の付加された前記ヌルパケットを除去した後に記録することを特徴とするデータ信号記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ信号記録装置によって記録されたデータ信号を再生することを特徴とするデータ信号再生装置。
【請求項1】
デジタル映像音声信号からなるデータ信号が格納されたトランスポートストリームパケット及び無効データを含んだ固定パターンのヌルパケットを有するトランスポートストリームを受信する受信手段と、
前記トランスポートストリームパケットのヘッダより前及び前記ヌルパケットのヘッダより前に時間情報のみを付加するタイムスタンプ付加手段と、
前記トランスポートストリームから前記時刻情報の付加された前記ヌルパケットを除去した後に記録することを特徴とするデータ信号記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ信号記録装置によって記録されたデータ信号を再生することを特徴とするデータ信号再生装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−198459(P2011−198459A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−101402(P2011−101402)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【分割の表示】特願2009−96917(P2009−96917)の分割
【原出願日】平成12年4月3日(2000.4.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【分割の表示】特願2009−96917(P2009−96917)の分割
【原出願日】平成12年4月3日(2000.4.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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