データ処理装置、データ処理装置の制御方法及びコンピュータ可読な記憶媒体
【課題】 データ処理装置のオペレータに所望の情報を簡単かつ確実に通知できるようにする。
【解決手段】 コピーやプリンタ等の複数の機能を有する複合機において、外部のPC/WS11から操作部115に表示させるべきメッセージや操作制限もしくはプリント禁止する設定をアプリケーション1103に従って作成し、LAN702を介してそのメッセージを示すデータを送信させ、コア部10ではこれを解析し、操作部115に表示し、操作部への操作制限あるいはプリンタエンジンの動作の禁止を行なう。
【解決手段】 コピーやプリンタ等の複数の機能を有する複合機において、外部のPC/WS11から操作部115に表示させるべきメッセージや操作制限もしくはプリント禁止する設定をアプリケーション1103に従って作成し、LAN702を介してそのメッセージを示すデータを送信させ、コア部10ではこれを解析し、操作部115に表示し、操作部への操作制限あるいはプリンタエンジンの動作の禁止を行なう。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部装置に接続され、所定の処理を行うとともに種々の情報を表示可能なデータ処理装置、その制御方法及び該装置を制御するためのプログラムを格納したコンピュータ可読な記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えばコピー、ファクシミリ、プリンタ等のように複数の機能を有する複合機が知られている。
【0003】
このような、複合機は種々の機能を利用するためにオペレータが操作入力を行ったり、種々の情報を表示するための操作部を有している。従来ではこの操作部は操作ガイダンスのための情報や装置の状態を表示する程度であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、複数の機能のうち特定の機能の使用を制限するなど、その複合機に関する告知等を行うためには、その内容を紙などに記して複合機に貼り付けるなどする必要があり、非常に煩雑であった。
【0005】
本発明は、上述の問題点を解決するものであり、操作入力を行うオペレータに所望の情報を通知できるデータ処理装置、その制御方法及びコンピュータ可読な記憶媒体を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明のデータ処理装置は以下の構成を備える。
【0007】
即ち、所定の処理を行う処理手段と、外部装置と接続する接続手段と、前記接続手段を介して外部装置から受信したデータに基づく情報を表示する表示手段と、前記接続手段を介して外部装置から受信したデータに基づき前記処理手段による処理を制限するとともにその旨を前記表示手段に表示させるよう制御する制御手段とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、外部装置から受信したデータに基づき処理の制限及びその旨の表示を行うので、処理内容の制限の処理とオペレータへの状況通知を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は本発明の実施形態に係る複合機の概略構成を示すブロック図である。リーダ部1は、画像入出力制御部3に接続されており、原稿上の画像を読取り、原稿画像に応じた画像データをプリンタ部2、及び画像入出力制御部3へ出力する。プリンタ部2は、リーダ部1、及び画像入出力制御部3からの画像データに応じた画像を記録紙上に記録出力する。画像入出力制御部3は、ファクシミリ部4、ファイル部5、光磁気ディスク・ドライブユニット6、コンピュータ・インターフェイス部7、フォーマッタ部8、イメージメモリ部9、コア部10、ハードディスク12,13を有している。
【0011】
本実施形態ではこれらを含む種々の機能を有した装置を1台の複合機とし、以下、単に複合機と呼ぶ。
【0012】
ファクシミリ部4は、電話回線を介してのファクシミリ通信により受信した圧縮画像データを伸長し、その伸長画像データをコア部10へ転送すると共に、逆に、コア部10から転送された画像データを圧縮し、その圧縮画像データを電話回線を介してのファクシミリ通信により送信する。このファクシミリ部4にはハードディスク12が接続されており、受信した圧縮画像データを一時的に保存することができる。
【0013】
ファイル部5には光磁気ディスク・ドライブユニット6が接続されており、ファイル部5は、コア部10から転送された画像データを圧縮し、その圧縮画像データを検索するためのキーワードと共に、光磁気ディスク・ドライブユニット6にセットされた光磁気ディスクに記憶させる。また、ファイル部5は、コア部10を介して転送されたキーワードに基づいて、光磁気ディスクに記憶されている圧縮画像データを検索し、検索された圧縮画像データを読出して伸長し、その伸長画像データをコア部10へ転送する。
【0014】
コンピュータ・インターフェイス部7は、パーソナルコンピュータまたはワークステーション(PC/WS、以下、コンピュータという)11とコア部10の間のインターフェイスである。コンピュータ・インターフェイス部7は直接、またはLANを介してPC/WS11と接続される。フォーマッタ部8は、コンピュータ11から転送された画像を表すPDL等のコードデータを、プリンタ部2で記録できる形式の画像データに展開するものである。このフォーマッタ部8には、ハードディスク13が接続されており、コンピュータ11から転送された画像を表すコードデータ、或いはラスタライズされた画像データを一時的に保存することができる。
【0015】
イメージメモリ部9は、コンピュータ11から転送されたデータを記憶するものである。イメージメモリ部9は複数のファイルを蓄積可能である。コア部10についての詳細は後述するが、コア部10は、リーダ部1、ファクシミリ部4、ファイル部5、コンピュータ・インターフェイス部7、フォーマッタ部8、イメージメモリ部9間のデータの流れを制御するものである。
【0016】
図2は、リーダ部1、及びプリンタ部2の断面図である。リーダ部1の原稿給送装置101は、画像面を上にしてセットされた原稿を最終頁から順に1枚ずつプラテンガラス102上へ画像面が下になるように給送し、原稿上の画像の読取り動作終了後、プラテンガラス102上の原稿を排出するものである。原稿がプラテンガラス102上に搬送されると、ランプ103を点灯してスキャナユニット104を移動させることにより、原稿を露光走査する。
【0017】
この時の原稿からの反射光は、ミラー105、106、107、及びレンズ108によってCCDイメージセンサ(以下、CCDという)109へ導かれる。
【0018】
このように、露光走査された原稿の画像光は、CCD109に入射されて光電変換され、画像データとして出力される。CCD109から出力される画像データは、所定の処理が施された後、プリンタ部2、及び画像入出力制御部3のコア部10へ転送される。
【0019】
プリンタ部2のレーザドライバ221は、レーザ発光部201を駆動するものであり、リーダ部1もしくはコア部10から出力された画像データに応したレーザ光をレーザ発光部201から発光させる。このレーザ光は感光ドラム202に照射され、感光ドラム202にはレーザ光に応じた潜像が形成される。この感光ドラム202の潜像の部分には現像器203によって現像剤が付着される。そして、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、カセット204、カセット205のいずれかから記録紙を給紙して転写部206へ搬送し、感光ドラム202に付着された現像剤を記録紙に転写する。
【0020】
現像剤が転写された記録紙は定着部207に搬送され、定着部207の熱と圧力により現像剤は記録紙に定着される。定着部207を通過した記録紙は排出ローラ208によって排出され、ソータ220は排出された記録紙をそれぞれのビンに収納して記録紙の仕分けを行う。なお、ソータ220は仕分けが設定されていない場合は最上ビンに記録紙を収納する。
【0021】
また、両面記録が設定されている場合は、排出ローラ208の位置まで記録紙を搬送した後、排出ローラ208の回転方向を逆転させ、フラッパ209によって表裏反転状態で再給紙搬送路へ導く。また、多重記録が設定されている場合は、記録紙を排出ローラ208の位置まで搬送しないように、フラッパ209によって表裏反転しない状態で再給紙搬送路へ導く。再給紙搬送路へ導かれた記録紙は上述したタイミングで転写部206へ給紙される。
【0022】
図3は、リーダ部1のブロック図である。CCD109から出力された画像データは、A/D・SH部110でアナログ/デジタル変換が行われるとともに、シェーディング補正が行われる。A/D・SH部110によって処理された画像データは、画像処理部111を介してプリンタ部2へ転送されるとともに、インターフェイス部113を介して画像入出力制御部3のコア部10へ転送される。
【0023】
CPU114は、操作部115で設定された設定内容に応じて画像処理部111、及びインターフェイス113を制御する。例えば、操作部115でトリミング処理を行って複写を行う複写モードが設定されている場合は、画像処理部111でトリミング処理を行わせてプリンタ部2へ転送させる。また、操作部115でファクシミリ送信モードが設定されている場合は、画像データと設定されたモードに応じた制御コマンドを、インターフェイス113からコア部10へ転送させる。このようなCPU114の制御プログラムは、メモリ116に記憶されており、CPU114は、メモリ116を参照しながら制御を行う。また、メモリ116は、CPU114の作業領域としても使われる。
【0024】
操作部115は、液晶タッチパネルTPを有しており、この液晶タッチパネルは入力操作機能と表示機能とを兼備している。また、操作部115には、各種処理をスタートさせるスタートキーSK、現在実行中の処理やモードを初期状態に戻すリセットキーRK、コピーモード(リーダ部1からの画像データに基づく画像をプリンタ部2でプリントする)、ファクシミリモード(ファクシミリ部4を用いた処理を行う)、プリンタモード(コア部10からの画像データに基づく画像をプリンタ部2でプリントする)等のモードを設定するモード設定キーMK、印刷部数等を置数入力するテンキーTK等のようなハード構成のキーが含まれる。なお、操作部115の表示画面には、各種操作のための案内表示のほか、管理者のコンピュータ11から送信されてきた各種のメッセージデータも表示される。また、操作部115の表示画面には、実行中もしくは指定された機能(コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能)に応じたそれぞれ異なる表示内容が表示される。
【0025】
図4は、コア部10のブロック図である。リーダ部1からの画像データは、データ処理部121へ転送され、リーダ部1からの制御コマンドは、CPU123へ転送される。データ処理部121は、画像の回転処理や変倍処理などの画像処理を行うものであり、リーダ部1からデータ処理部121へ転送された画像データは、インターフェイス120を介して、リーダ部1から転送された制御コマンドに応じてファクシミリ部4、ファイル部5、またはコンピュータ・インターフェイス部7へ転送される。
【0026】
また、コンピュータ・インターフェイス部7を介して入力された画像を表すPDL等のコードデータは、データ処理部121に転送された後、フォーマッタ部8へ転送されてラスタライズされた画像データに展開され、この画像データはデータ処理部121に転送された後、ファクシミリ部4やプリンタ部2へ転送される。ファクシミリ部4からの画像データは、データ処理部121へ転送された後、プリンタ部2や、ファイル部5、コンピュータ・インターフェイス部7へ転送される。また、ファイル部5からの画像データは、データ処理部121へ転送された後、プリンタ部2やファクシミリ部4、コンピュータ・インターフェイス部7へ転送される。
【0027】
CPU123は、メモリ124に記憶されている制御プログラム、及びリーダ部1から転送された制御コマンドに従って上記の制御を行う。また、メモリ124は、CPU123の作業領域としても使われる。
【0028】
このように、コア部10を中核として、原稿画像の読取り、画像のプリント、画像の送受信、画像の保存、コンピュータからのデータの入出力などの機能を複合させた処理を行うことが可能である。
【0029】
フォーマッタ部8は、コンピュータ11から転送された画像を表すPDL等のコードデータが、コンピュータ・インターフェイス部7を介して受信されると、ジョブの開始をコア部10に通知する。そして、フォーマッタ部8は、コア部10よりジョブ開始受領を受けた後、コードデータをプリンタ部2で記録できるビットマップ画像データに展開して、ハードディスク13に一時的に保存する。この際、給紙段、出力部数、片面/両面印刷等の出力動作設定情報も、ハードディスク13に一時的に保存する。その後、バスを介して画像データ、出力動作設定情報をプリンタ部2に転送し、印字を実行させる。複数部の印刷は、例えば3ページ3部の出力は、1〜3ページの印刷を3度繰り返すことにより実現する。
【0030】
図5は本実施形態を実施するために必要なモジュールの構成を説明するための図である。
【0031】
ここでは、本実施形態の複合機をコンピュータ・インターフェース部7を介してLAN(ローカルエリアネットワーク)702に接続した場合の説明を行う。
【0032】
コンピュータ・インターフェース部7、LAN702に接続されたPC/WS11はCPU、ROM、RAM、ハードディスク、ディスプレイ、キーボードを有している。そして、LAN702を介してのデータのやり取りを制御するネットワークインターフェースカード(NIC)1101が装着されそれを制御する制御プログラムがハードディスクにインストールされているものとする。また、ハードディスクには、SNMP(Simple Network Management Protocol)によりマネージャとしてエージェントと情報交換を行うためのSNMPクライアントモジュール1102、本実施形態で用いるメッセージ情報の制御を行うためのアプリケーションソフトウェア1103、メッセージ情報の管理等をMIB(Management Information Base)に基づき行うためのMIB管理部1104の構築及び制御のためのプログラムが少なくともインストールされているものとする。
【0033】
701はコンピュータ・インターフェース部7に含まれ、LAN702を介して行う他の装置とのデータのやり取りを制御するネットワークインターフェース制御部である。
【0034】
そして、コア部10のメモリ124にはSNMPにより情報交換を行うためのSNMPエージェントモジュール1001、操作部115への表示内容等を制御するためのパネル制御部1002、MIBを用いてメッセージ情報の管理等を行うためのMIB管理部1003の制御ためのプログラム情報が格納されているものとする。なお、MIB管理部1003で管理されるべきメッセージデータはハードディスク13に格納される。
【0035】
図6は操作部115の概観を示す図である。
【0036】
コピーモード、プリンタモード、ファクシミリモードをそれぞれ設定するためのモード設定キーMK、種々の設定において数字の入力を行うためのテンキーTK、各種処理の開始を指示するためのスタートキーSK、設定のキャンセルや初期状態への移行を指示するリセットキーRKはそれぞれハードキーで構成され、液晶タッチパネルTPは各種情報の表示や指示入力を行うものでソフトウェアの制御によってその表示内容、機能等が変更される。
【0037】
図7は操作部115に関わる処理を行うための構成を示すブロック図である。
【0038】
操作部115はパネル制御部1002によって制御されており、パネル制御部1002は種々の条件の検知によって、各キーの入力の許可、禁止を制御したり、オペレータによる操作内容をタッチパネルTPの表示に反映させる。
【0039】
パネル制御部1002は図1に示した複合機各部の動作状態、入力されるメッセージ情報、操作部115の各キー入力を所定の周期で常に監視し、操作部115を制御するとともに、操作部115からの操作内容を図1に示した複合機各部に伝える。
【0040】
図8はMIB管理部1104、1003で管理されるメッセージ情報を示す図である。これはMIBの操作部115への表示のためのメッセージテーブルを定義するオブジェクトの下で管理されるものである。このオブジェクトを示す名前はMIBツリーのルートからこのメッセージテーブルまでの各ノード番号を並べた形式となる。
【0041】
ここでは、操作部115のタッチパネルTPのメッセージ表示エリアに表示させるための複数のメッセージのパターンを管理可能であり、インデックス番号Nと対応付けてメッセージタイプの指定情報M、メッセージの内容が管理される。メッセージにはポップアップメッセージとステータスメッセージとがある(詳細は後述)。これらの情報で1つのグループを形成するものである。また、これらの情報の構造はASN.1言語による記述で定義される。
【0042】
インデックス番号Nはコピーモード画面用:N=1、プリンタモード画面用:N=2、ファクシミリモード画面用:N=3とする。ここでは各モード用に1つずつ示すが、別に番号を割り当てて各モード用にそれぞれ複数メッセージを作成しておき、適宜読み出して利用することもできる。
【0043】
ポップアップメッセージは1行につき64文字までで4行分の入力設定が可能である。
【0044】
メッセージタイプは上記の4行のポップアップメッセージの表示モードを指定するもので、非表示モード(Delete):M=1、通常表示モード(Normal):M=2、緊急モード(Urgent):M=3がある。これらの詳細については後述する。
【0045】
さらに、ポップアップメッセージとは別に1行64文字までのステータスメッセージを各モード毎に設定可能である。
【0046】
メッセージ情報はPC/WS11では同種の複数の複合機への表示用メッセージをそれぞれ管理することができ、それぞれの複合機毎に階層構造(複合機の種別を示すオブジェクトの下位の階層に各メッセージ情報が配置される)で複数のメッセージ情報が各モード画面用毎に管理される。そして、各複合機には該当するメッセージ情報が選択され送信されるものである。
【0047】
PC/WS11から図1の複合機に送信するメッセージデータは、図9に示したように、GUI(Graphical User Interface)方式で作成することができる。すなわち、PC/WS11の所定の操作によりアプリケーション1103の制御の下に図9のメッセージ表示画面を表示させる。このメッセージ表示画面には、メッセージをどのモード(機能)の時に表示させるかを指定するためのキー(またはアイコン)として、コピーキー51、プリンタキー52、FAXキー53が表示されるので、これらのうちの所望のキーをマウスで指定してクリックする等の指定操作を行う。なお、図9は、コピーキー51が指定された状態を示している。
【0048】
図9のステータス行のエリア56は、複合機の操作部115のタッチパネルTPの一部(一行)にだけステータスメッセージとして表示するメッセージデータを入力するためのエリアであり、その入力エリア57には、例えば、「使った後はリセットキーを押しましょう」といったような1行分(64文字まで)のメッセージデータを入力する。また、ステータス行のエリア56には、消去キー58も設けられている。この消去キー58は、ステータス行の入力エリア57に入力されたメッセージデータを消去させるためのキーでありそのメッセージの役割が終えた場合に、入力エリア57が空白である状態でOKキー54を指定することで今後表示させないように複合機に指示する。
【0049】
ポップアップメッセージエリア59は、複合機の操作部115のタッチパネルTPのほぼ全体に表示するメッセージデータを入力するためのエリアであり、その入力エリア60には、図示したような4行分(1行につき64文字まで)のメッセージデータを入力する。
【0050】
プルダウンメニュー61はポップアップメッセージの表示モードを指定するためのものであり、「Delete(=非表示モード)」、「Normal(=通常表示モード)」、「Urgent(=緊急モード)」のいずれかを指定可能である。
【0051】
「Delete」が指定されている状態でOKキー54が押されると、それを示す情報がNIC1101を介して図1に示した複合機に送信され、それを受けたパネル制御部1002は操作部115のタッチパネルTPにはポップアップメッセージが表示されないよう制御する。
【0052】
「Normal」が指定されている状態でOKキー54が押されると、入力エリア60に入力された文字列が複合機に送信され操作部115のタッチパネルTPのポップアップメッセージ表示エリアに表示される。この通常表示モードでタッチパネルTPに表示させたポップアップメッセージはユーザが操作部115を操作することにより任意に消去させることができる。
【0053】
「Urgent」が指定されている状態でOKキー54が押されると入力エリア60に入力された文字列が複合機に送信され操作部115のタッチパネルTPのポップアップメッセージ表示エリアに表示される。この緊急モードでタッチパネルTPに表示させたポップアップメッセージは操作部115で特別な操作を行わない限り消去されない。
【0054】
表示時間指定エリア62は、入力エリア60のメッセージデータを複合機の操作部115の表示画面に表示させる場合の表示インターバルを入力するエリアである。この表示時間指定エリア63に、例えば、1分が入力された場合は、ポップアップメッセージが消去されてから1分が経過してから何も操作されない場合に再び表示される。
【0055】
なお、ポップアップメッセージエリア59の消去キー63は、入力エリア60のメッセージデータに対して、ステータス行のエリア56の消去キー58と同様の役割を果たすものである。また、OKキー54は、設定内容を確定させるためのキーであり、キャンセルキー55は、設定内容をキャンセルさせるためのキーである。
【0056】
また、PC/WS11の上記のようなメッセージデータ等の設定・送信機能は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、CDROM等(図示省略)に記録されたアプリケーションプログラムをハードディスクにインストールすることにより実現される。
【0057】
次に、メッセージ表示処理を説明する。まず、本発明の第1実施形態に係るメッセージ表示処理を説明する。
【0058】
図10はこの処理の際のデータの流れを模式的に示した図である。
【0059】
PC/WS11はアプリケーション1103によるユーティリティーで図9のようなメッセージ作成画面をディスプレイに表示させるとともに入力した表示メッセージを示すメッセージデータをLAN702を介して図1に示した複合機1000に送信する。
【0060】
複合機1000のフォーマッタ部8は、コンピュータ・インターフェイス部7を介して、PC/WS11から表示メッセージを示すメッセージデータを受信する。フォーマッタ部8は、受信したメッセージデータをハードディスク13に保存する。ここで、複合機1000は受信したメッセージデータを後述のように解析して操作部115に表示する。
【0061】
図11はPC/WS11により表示メッセージを入力し、送信する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0062】
このフローチャートはアプリケーション1103が、PC/WS11にインストールされたOS、SNMPクライアントモジュール1102、MIB管理部1104、NIC1101等と連動して動作させるものであり、PC/WS11のハードディスク上にインストールされたこれらを制御するプログラムデータに基づきPC/WS11のCPUが制御する動作の流れを示すものである。
【0063】
まず、ステップS1101で表示メッセージ用のユーティリティーのためのアプリケーション1103を起動すると、ステップS1102でLAN702に接続された複合機(及びその互換機)を検索する。このときの検索方法は複合機が保持するMIBデータをSNMPにより取得するコマンドをLAN702全体に送信(ブロードキャスト)する方法や、機器検索用の独自プロトコルによる方法がある。
【0064】
対象の複合機を検索後、ステップS1103でアプリケーション1103は検索された複合機及びその互換機を示すアイコンをPC/WS11のディスプレイ上に一覧表示させるとともにユーザに表示対象の機器の選択操作を促す表示を行わせる。
【0065】
そして、ステップS1104で所望の機器が選択され、ステップS1105でメッセージ操作が開始されたと判断すると、ステップS1106に進み、選択した機器(ここでは図1に示した複合機である複合機1000)のMIB管理部1003で管理される図8のようなMIBデータを取得する。
【0066】
そして、ステップS1107では、取得したMIBデータに基づき図9に示したように現在複合機1000で設定されているメッセージ情報を表示する。
【0067】
続いて、ステップS1108でPC/WS11のキーボード等を用いてメッセージデータ入力処理が開始され、ステップS1109で前述のように適宜メッセージの入力設定が行われOKキー54が押されると、アプリケーション1103はここで設定された情報がステップS1110でMIBデータとしてPC/WS11のハードディスクのMIB管理部1104に記憶される。そして同時にステップS1111でSNMPクライアントモジュールに設定されたメッセージ文字列を含むMIBデータをエンコードして送信させる。
【0068】
そして、ステップS1112で処理が終了したと判断したらアプリケーション1103の処理を終了し、メッセージ処理用ユーティリティーを閉じる。
【0069】
図12、13は複合機1000側の処理の流れを示すフローチャートである。
【0070】
これらのフローチャートはメモリ124に格納されたプログラムデータに基づきCPU123が各部(コンピュータ・インターフェース部7、パネル制御部1002等)と連係しながら制御する動作の流れを示すものである。
【0071】
図12のステップS1201でコンピュータ・インターフェース部7を介して操作部115への表示に係るメッセージデータの受信を待ち、受信があったと判断するとステップS1202で受信したメッセージデータを読み込む。
【0072】
ステップS1203ではSNMPI・ジェントモジュール1001にSNMPパケットとして受信されたメッセージデータのデコード及び解析を行わせる。そして、ステップS1204でこのメッセージデータをメモリ124内のMIB管理部1003で保持させる。
【0073】
そして、ステップS1203の解析結果に基づき、ステップS1205にてポップアップメッセージの表示、即ち、画面全体表示に係るメッセージデータであるか否かを判断し、画面全体表示でなかった場合は、ステップS1206〜S1208にて、ステータスメッセージの表示に係る判断を行う。即ち、コピー画面の一部に表示するメッセージデータなのか、ファクシミリ画面の一部に表示するメッセージデータなのか、それともプリンタ画面の一部に表示するメッセージデータなのかを判断する。
【0074】
これ以降はコピー画面の一部に表示するメッセージデータについて説明するが、ファクシミリ画面の一部に表示する場合でもプリンタ画面の一部に表示する場合でも同様であることは言うまでもない。
【0075】
コピー画面の一部に表示するメッセージデータであった場合には、ステップS1209にて、現在、操作部115のタッチパネルTPの表示画面がコピー画面になっており、かつ、そのコピー画面にメッセージを表示可能であるか否かを判断する。その結果、コピー画面でない場合、或いはコピー画面ではあるが他のデータが表示されているために表示不可能であった場合は、コピー画面で表示可能になるまで待つ。
【0076】
一方、コピー画面で表示可能であれば、図14に示したように、操作部115のタッチパネルTPの表示画面上の所定の表示エリアに、PC/WS11から受取ったステータスメッセージ(入力エリア57で入力された文字列)をステータスメッセージとして表示する(ステップS1210)。このメッセージは、PC/WS11から消去コマンドが来るか、より優先順位の高いメッセージが表示されるまで表示を続ける。また、メッセージは前述の通りハードディスク13に保存されているので、電源を切っても保存されており、次に電源を立ち上げた場合には再度表示される。
【0077】
なお、図14に示すようにステータスメッセージは通常の操作の妨げにならない箇所に表示される。
【0078】
上記ステップS1205にて、画面全体への表示であると判断された場合は、図13のステップS1301〜1303において、コピー画面の全体に表示するメッセージデータなのか、ファクシミリ画面の全体に表示するメッセージデータなのか、それともプリンタ画面の全体に表示するメッセージデータなのかを判断する。
【0079】
これ以降はコピー画面の全体に表示するメッセージについて説明するが、ファクシミリ画面の全体に表示する場合でも、プリンタ画面の全体に表示する場合でも同様であることは言うまでもない。
【0080】
コピー画面の全体に表示するメッセージであった場合には、ステップS1304にて、操作部115からの指示でポップアップメッセージを表示させるための指示があったかどうか判断する。ここで表示の指示があったと判断した場合はステップS1306で入力エリア60に対応したメッセージデータ及びメッセージタイプに基づきメッセージを図15に示したようにコピー画面に表示する。一方、表示の指示がなかったと判断した場合はステップS1305で所定時間操作部115の操作がなかったか判断し、操作があった場合は表示を待ち、操作がなかった場合にはステップS1306に進みポップアップメッセージを表示する。このステップS1306のポップアップメッセージの表示は図15の表示画面において、ユーザから消去指定(OKキー91の押下)があるまで(ステップS1307)表示される。
【0081】
消去指定があった場合は、ステップS1307にて、表示インターバルとして指定されている時間をタイマにセットする。そして、ステップS1304に戻ることにより、指定された時間が経過した後に、再び図15で示されるようなメッセージを再表示する。ただし、タッチパネルTPの表示を切っている場合にはこの再表示は行わず何らかの操作の際に表示する。これにより、消費電力を節約しつつ複数のユーザにメッセージを確認させることが可能となる。
【0082】
このフローは、PC/WS11からメッセージの削除指定が来るまで繰り返される。また、メッセージは前述の通りハードディスク13に保存されているので、電源を切っても保存されており、次に電源を立ち上げた場合には再度表示されるので、たとえ電源を切っても、他のユーザにメッセージを伝達することが可能となる。
【0083】
このように、第1実施形態では、コピー、ファクシミリ、プリンタ等の複数の機能を持つ複合機に対して、コンピュータから各機能に対応する故障やメンテナンス告知等のメッセージデータを送信して、各機能が指定されている際にその機能に対応するメッセージを所望のタイミングで表示させるようにしている。従って、管理者は、複合機本体に故障やメンテナンス告知等のための貼り紙等を行う必要はなくなり、管理者の負荷を低減することが可能となる。
【0084】
また、メッセージによりコスト削減への注意を喚起することも可能であり、コスト削減を行う場合の管理者の負荷を低減することも可能となり、さらには、管理者が口頭や貼り紙でコスト削減への注意を喚起する場合よりも、メッセージにより注意を喚起した方が注意を喚起する実効性が高いので、確実にコスト低減を図ることが可能となる。
【0085】
また、LAN等のネットワークにより接続された複数の互換機に対して、ネットワーク上の1台のコンピュータから各機能に対応する故障やメンテナンス告知等のメッセージデータを送信して表示させることができる。
【0086】
また、表示画面の一部にメッセージデータを表示させる場合でも、表示画面全体に表示させる場合と同様に、表示インターバルを設定したり、ユーザのキー操作等により表示中のメッセージデータを消去することも可能である。
【0087】
また、コンピュータと複合機の間でのメッセージデータのやり取りを既存のSNMPに従って行うことができる。
【0088】
なお、MIBで管理するデータはMIBの記述に従っていれば前述の構造に限ったものではなく、SNMPに従いメッセージデータをMIB上のデータとしてSNMPマネージャとSNMPエージェントとの間で互いに交換するものであればよいものである。
【0089】
(第2実施形態)
次に第2の実施形態について説明する。第2実施形態では表示メッセージを既存の電子メールを用いてやり取りするものである。
【0090】
第2の実施形態においても図1〜4、6〜8、10、14及び15に示したものは同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0091】
図16は第2の実施形態の実施するために必要なモジュールの構成を説明するための図である。
【0092】
PC/WS11−1はNIC1105を介してLAN702上の他の機器と情報交換を行う。1106は既存のSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)及びPOP(Post Office Protocol)に従ってインターネットメール通信サービスを制御するためのSMTP/POPサービスモジュールである。1107はSMTP/POPサービスモジュールを用いてメール操作を行うためのメールアプリケーションである。
【0093】
PC/WS11−2は本実施形態のメッセージデータ用メールの通信サービスを取り扱うメールサーバーコンピュータである。NIC1108はLAN702を介して他の機器との情報交換を制御する。SMTP/POPサービスモジュール1109はSMTP及びPOPに従ってメール通信サービスを制御する。1110はSMTP/POPサービスモジュール1109からのSMTP及びPOPに従った要求に基づきメール転送を制御するメールサーバーアプリケーションである。1111はメールサーバーモジュールで管理されるメールデータベースとして機能するメールスプールモジュールである。
【0094】
701はコンピュータ・インターフェース部7に含まれるネットワークインターフェース制御部である。
【0095】
コア部10のメモリ124にはSMTP/POPを用いたメール通信サービスを制御するSMTP/POPサービスモジュール1004、POPに従ってメールの受信処理を行うメールエージェントモジュール1005、メールエージェントモジュール1005が受信したメッセージ処理用メールを解析しメッセージ表示のために受信データを処理するメッセージ制御部1006、メッセージ制御部1006で取り扱うメッセージデータを管理するメッセージ管理部1007の制御の制御、操作部115への表示内容等を制御するためのパネル制御部1002のためのプログラム情報が格納されているものとする。
【0096】
また、一般の電子メールを取り扱うメールサーバー11−3もLAN702に接続されるものとする。ただし、このメールサーバー11−3はPC/WS11−2に通常の電子メールを処理するためのメールサーバーアプリケーションをインストールして共通の端末を用いるようにしてもよい。
【0097】
図17はPC/WS11−1で実行される処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートはアプリケーション1107がPC/WS11−1にインストールされたOS、SMTP/POPサービスモジュール1106、NIC1105等と連動して動作させるものであり、PC/WS11−1のハードディスク上にインストールされたこれらを制御するプログラムデータに基づきPC/WS11−1のCPUが制御する動作の流れを示すものである。
【0098】
まず、ステップS1701で電子メールによるメッセージ処理のためのアプリケーション1107を起動すると、ステップS1702でPC/WS11−1の通信用ポートをオープンする。
【0099】
そして、ステップS1703では後述する複合機からの応答メールを受信したか判断し、受信していなければステップS1706でメッセージデータの作成を開始する指示があったか判断する。
【0100】
メッセージデータの作成の開始が指示されていればステップS1707に進み所定のUI(ユーザーインターフェース)が表示されメッセージデータの作成を行う。ここで作成されるメッセージデータは電子メール形式であり、図20に示したように表題(Subject)は“Set”とし、本文の部分にTYPEとして前述の第1実施形態と同様にポップアップメッセージのための表示モードの指定、LINE1〜4でポップアップメッセージのための4行分のメッセージ、PANELでコピー、ファクシミリ、プリンタの各画面のいずれかのためのメッセージかの指定、STATUSでステータスメッセージのためのメッセージをそれぞれ指定するものである。
【0101】
このようなメールのユーザによる入力が終了し、ステップS1708で送信の指示が行われるとステップS1709でSMTP/POPサービスモジュール1106によってSMTPを用いてNIC1105を介してPC/WS11−2に送信する。
【0102】
ステップS1707で表題(Subject)に“Get”を指定して電子メールをステップS1709で送信した場合は複合機で現在設定されているメッセージデータを要求するものであり、このときこのメールに対する応答メールを複合機から送られるのをステップS1704で待つ。この応答メールは図21に示されたような形式である。そして、ステップS1704でこの応答メールの内容を解析し、ステップS1705では例えば図9のような表示をPC/WS11−1のディスプレイで行う。
【0103】
図18はPC/WS11−2で実行される処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートはメールサーバーアプリケーション1110がPC/WS11−2にインストールされたOS、SMTP/POPサービスモジュール1109、NIC1108等と連動して動作させるものであり、PC/WS11−2のCPUが制御する動作の流れを示すものである。
【0104】
まず、ステップS1801でメールサーバーアプリケーションを起動すると、ステップS1802でPC/WS11−2の通信用ポートをオープンする。
【0105】
そして、ステップS1803で電子メールの受信を待ち、受信するとステップS1804でメールの内容を解析する。このメールはSMTPで受け付け、宛先をチェックする。
【0106】
この解析の結果、メッセージ表示対象の複合機宛てのメッセージデータ用メールであればステップS1806でメールスプールモジュール1111で管理されたPC/WS11−2のハードディスク上のメッセージデータ用のエリアに蓄積する。そしてこれ以外の一般の電子メールであった場合はステップS1808でメールサーバー11−3に転送する。
【0107】
そして、ステップS1807でメッセージ表示対象の複合機からメッセージデータ用メールの転送要求があったら、メールスプールモジュール1111で管理されたメッセージデータ用メールを転送する。ここでの転送は複合機からPOPで受け付けるものである。
【0108】
図19はメッセージ表示を行うべき図1に示した複合機による処理を示すフローチャートである。このフローチャートはメモリ124に格納されたプログラムデータに基づきCPU123は各部(コンピュータ・インターフェース部7、パネル制御部1002等)と連係しながら制御する動作の流れを示すものである。
【0109】
ステップS1901で複合機が起動されるとステップS1902でメールエージェントモジュール1005が起動され、ステップS1903で通信ポートがオープンされる。
【0110】
そして、ステップS1904で電子メールの受信をチェックし、ステップS1905で電子メールを受信したと判断したらステップS1906で受信したメールの内容を解析する。ステップS1905のメールの受信のチェックは定期的に行われるものである。
【0111】
メール解析の結果、ステップS1907で受信メールのSubjectが“Get”、即ち、現在のメッセージデータ取得要求であったと判断すると、ステップS1908でパネル制御部1002から現在設定されているメッセージデータを取得し、ステップS1909で図21に示したような応答メールを作成する。そしてステップS1910で要求メールの発信元にネットワーク・インターフェース701を介してSMTPを用いて送信させる。
【0112】
また、ステップS1911で受信メールのSubjectが“Set”、即ち、図20に示したようなメッセージデータの設定要求であったと判断するとステップS1912でメールの内容を解析し、ステップS1913でメッセージ制御部によるメッセージデータの設定を行い、メッセージ管理部1007で保持させるとともに、パネル制御部1002に表示要求を行う。そして、ステップS1914でこのメッセージを操作部115のタッチパネルTPに図14、15のように表示させる。
【0113】
このように第2の実施形態によれば、既存の電子メールのプロトコルを用いて操作部に表示させるためのメッセージのやり取りを行うことができる。そしてPC/WS11−1はこの記述を用いて汎用的な電子メールアプリケーションを用いることが可能であり、容易に複合機で表示させるべきメッセージの送信、修正、確認を行うことができる。また、本実施形態の複合機の互換機にも同様の処理を行わせることができる。
【0114】
なお、本実施形態ではメールの表題部分にて、要求項目(メッセージの取得、設定等)を判断し、メールの内容の識別を本文中のTYPE、LINE等と書かれた行で行ったが、他の方法でもよく、メッセージ制御部で扱える形式であればよい。
【0115】
また、メールエージェントモジュールがメールサーバーアプリケーションからメールを受け取る方法としてPOPを用いて定期的に受信メールを確認するようにしたが、表示対象の複合機宛てのメールはメールスプールモジュールでスプールせずに該複合機宛てにSMTPで配送し遅延を少なくすることも可能である。この場合、複合機をLANに接続する際にメールサーバーの配送設定を行うものである。
【0116】
(第3実施形態)
次に第3の実施形態について説明する。第3実施形態では表示メッセージをその優先度に応じて表示色を異ならせるて操作部115に表示させるものである。
【0117】
この実施形態ではコア部のメモリ124に図22に示すような優先度と対応付けて操作部115のタッチパネルTPに表示させるメッセージの表示色を指定するテーブルを記憶しておくものである。
【0118】
図23はこの場合のPC/WS11側での設定画面及び表示メッセージを示すメッセージデータの流れを模式的に示した図である。
【0119】
この図で示すように、メッセージデータをPC/WS11で設定入力する際に緊急、告知、TIPSのいずれかを示すチェックボックスを設け、ユーザにいずれかをチェックさせる。そして、緊急=優先度1、告知=優先度2、TIPS=優先度3としてメッセージデータとともにメッセージ表示対象の複合機1000に送信する。
【0120】
図24はこの場合の複合機1000での処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートはメモリ124に格納されたプログラムデータに基づきCPU123が制御する処理の流れを示す。
【0121】
まず、ステップS2401ではメッセージを受信し操作部115にメッセージを設定するメッセージ処理を行うが、ここでの処理は前述の第1及び第2の実施形態のいずれの方法であってもよいものとし、ここでの説明は省略する。
【0122】
そして、ステップS2402では受信したメッセージデータに含まれる優先度を読み込み、ステップS2403で優先度を判定する。
【0123】
そして、優先度が1であれば、ステップS2404で表示色を赤に設定し、優先度が2であれば、ステップS2405で表示色をピンクに設定し、優先度が3であれば、ステップS2406で表示色に青を設定する。
【0124】
ステップS2407では上記で設定された表示色に基づきステップS2401で処理されたメッセージデータを前述のような条件のもと操作部115のタッチパネルTPに表示する。
【0125】
なお、優先度、表示色、その設定方法は上述のものに限ったものではない。
【0126】
また、優先度と表示色に対応テーブルはPC/WS11側で管理しておき、メッセージデータを送信する際、表示色を指定するようにしてもよい。
【0127】
このように、第3実施形態によれば、操作部へ表示させるメッセージの表示色を優先度に応じて異ならせるようにしたので、より直感的にメッセージの優先度をユーザに伝えることができる。
【0128】
(第4実施形態)
次に第4の実施形態について説明する。第4実施形態では第3実施形態のように種々の表示色での表示機能を利用してイメージメモリ部9で管理しているファイル表示を制御するものである。
【0129】
イメージメモリ部9はコンピュータ・インターフェース部7を介して受信したファイル等、複数のファイルを記憶可能であるが、本実施形態ではそのファイルの属性に応じて表示色を異ならせるものである。
【0130】
この実施形態ではコア部のメモリ124に図25に示すようなイメージメモリ部9に記憶されているファイルがパスワードで保護されているか否かに応じて表示色を指定するためのテーブルを記憶しておくものである。
【0131】
図26はこの場合の処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートはメモリ124に格納されたプログラムデータに基づきCPU123が制御する動作の流れを示すものである。
【0132】
まず、ステップS2601では操作部115の操作によりイメージメモリ部9内に記憶されているファイルのファイル名をタッチパネルTPに表示させるためのメモリ照会が指定されたか判断する。
【0133】
メモリ照会が指定されると、ステップS2602でイメージメモリ部9内を検索し、各ファイルの属性、即ちパスワードで保護されているか否かチェックする。この結果、パスワードで保護されていると判断されたファイルにはステップS2604で表示色として赤を設定し、パスワードで保護されていないと判断されたファイルにはステップS2605で青を設定する。このファイル検索をステップS2606で全ファイル終了と判断するまで行い、全て終了したらステップS2607でファイルの一覧をそれぞれ設定された表示色でタッチパネルTPで図27のように表示する。
【0134】
なお、パスワード付きのファイルはテンキーTKからパスワードを入力することにより出力可能となるものである。
【0135】
なお、ファイルの出力としてはプリンタ部2でのプリントやタッチパネルTPでの表示等がある。
【0136】
このように第4の実施形態によれば、記憶されているファイルの属性をユーザが直感的に識別させることができる。
【0137】
(第5実施形態)
次に第5の実施形態について説明する。第5実施形態では操作部とプリンタ部とを連係させ、PC/WS11から送られてくるメッセージデータに応じてプリンタ部の動作を制御するものである。
【0138】
図28は第5実施形態による複合機の構成を示すブロック図である。
【0139】
2801はプリンタ部であり、プリントに係る動作は前述したプリンタ部2と同様の動作を行うものである。2802はプリンタ制御部であり、入力されたプリント対象のデータの解析や、そのデータ(ビデオ信号)の印字命令やその際の印字環境を指定をプリンタエンジンに渡すほか、PC/WS11から受信したメッセージデータを操作部2811に転送するとともに、このメッセージデータに含まれる情報に従ってプリンタ部2801を制御する。プリンタ制御部2802はCPU、ROM、RAMを備える。2803はプリンタエンジン制御部であり、ビデオ信号、印字命令、印字環境を転送し電子写真方式でプリントを行うプリンタエンジン2805の制御を行うものである。
【0140】
RAM2804はプリント対象のデータを記憶しておくものである。
【0141】
プリンタエンジン2805は電子写真方式でプリントを行うプリンタユニットで記録紙搬送機構、半導体レーザユニット、観光ドラム、現像ユニット、定着ユニット、ドラムクリーニングユニット、分離ユニット等よりなり、電子写真プロセスでプリントを行う。
【0142】
コンピュータ受信部2807はプリント対象のデータ、操作部2811で表示させるためのメッセージを含む情報をPC/WS11から受信し、FAX受信部2808は通常の電話回線や専用線等からのファクシミリデータを受信し、リーダ受信部2809はリーダ部2810(リーダ部1と同様)からのデータを受信する。
【0143】
プリンタ制御部2802、プリンタエンジン制御部2803、RAM2804、コンピュータ受信部2807、FAX受信部2808、リーダ受信部2809、操作部2811がそれぞれ連動して図28の動作を制御する制御ユニット2806を構成する。
【0144】
操作部2811は前述の操作部115と同様の構成である。
【0145】
図29は第5実施形態による処理及びデータの流れを模式的に示した図である。
【0146】
LAN702に接続されたPC/WS11のユーティリティーによって前述までの実施形態のようにメッセージを入力し、同時に操作制限もしくはプリント禁止を指定するためのチェックボックス2904または2905のいずれかを指定する。
【0147】
そして、これらの情報は図28に示した複合機である複合機2901に送信される。
【0148】
図30はこの場合の複合機2901での処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートはプリンタ制御部2802のROMに格納されたプログラムに基づきプリンタ制御部2802のCPUが行う制御の流れを示すものである。
【0149】
まず、ステップS3001ではコンピュータ受信部2807でメッセージデータを受信したか判断する。受信したと判断した場合はステップS3002で受信したメッセージデータを読み込む。そしてステップS3003でメッセージデータの内容を解析し、ステップS3004で操作制限を示す情報が含まれていたと判断した場合はステップS3005に進み、その旨を操作部2811のタッチパネルTPに表示するとともに、その内容に従って操作部2811の操作入力が行えないように制御する。
【0150】
受信したメッセージデータにプリント禁止を示す情報が含まれていたと判断した場合はステップS3008でその旨を操作部2811のタッチパネルTPに表示するとともに、ステップS3009でプリンタエンジン制御部2803にプリンタエンジン2805の動作を禁止させる。
【0151】
一方、操作制限、プリント禁止を示す情報が含まれていなかった場合はステップS3010に進み、前述の実施形態のごとく他のメッセージ表示処理を行う。
【0152】
このように第5実施形態によれば、操作部に表示させるメッセージと操作部の操作制限内容、プリンタ部によるプリント動作を連動させることができる。
【0153】
以上述べたような種々の実施形態により、コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能等の複数の機能を有した複合機に対し、それぞれの機能のための画面毎に外部のコンピュータ端末を利用して離れた位置からの操作で所望のメッセージを表示させることができる。
【0154】
したがって、故障やメンテナンス告知等を簡単、確実、迅速に伝達することができる。また、従来装置の操作のためにしか使用されていなかった操作部を利用するので効率的である。
【0155】
また、操作部に表示させる内容は文字データに限らず、図形等を用いてもよいことは言うまでもなく、また操作部を掲示板として告知だけでなく広告に利用するなど様々な形態で実施可能である。
【0156】
本発明は複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても一つの機器(たとえば複写機、ファクシミリ装置)からなる装置に適用してもよい。
【0157】
また前述した実施形態の機能を実現すべく各種のデバイスを動作させる様に該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに、前述の実施形態機能を実現するためのソフトウエアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)を格納されたプログラムに従って各種デバイスを動作させることによって実施したものも本発明の範疇に含まれる。
【0158】
またこの場合、ソフトウエアのプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明を構成する。
【0159】
かかるプログラムコードを格納する記憶媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることが出来る。
【0160】
またコンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の実施形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)、あるいは他のアプリケーションソフト等と協働して前述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0161】
更に供給されたプログラムコードが、コンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能格納ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0162】
【図1】本発明の実施形態に係る複合機の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の複合機のリーダ部1及びプリンタ部2の断面図である。
【図3】リーダ部1の概略構成を示すブロック図である。
【図4】コア部10の概略構成を示すブロック図である。
【図5】図1の複合機及びネットワークを介して接続されたPC/WS11を含むシステムにおいて動作するモジュール等を示すブロック図である。
【図6】操作部115の概観を示す図である。
【図7】操作部115及びその制御を行うための概略構成を示すブロック図である。
【図8】MIB管理部1104及び1003で管理されるメッセージ情報を示す図である。
【図9】PC/WS11側でメッセージデータを作成するためのユーティリティーの表示設定画面を示す図である。
【図10】図1の複合機及びネットワークを介して接続されたPC/WS11との間でのデータの流れを示す図である。
【図11】PC/WS11による処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】図1の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】図1の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】ステータスメッセージが表示された場合の操作部115の液晶タッチパネルTPの表示画面の例を示す図である。
【図15】ポップアップメッセージが表示された場合の操作部115の液晶タッチパネルTPの表示画面の例を示す図である。
【図16】第2の実施形態による処理動作を行うモジュール等を示すブロック図である。
【図17】第2の実施形態のPC/WS11−1による処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】第2の実施形態のPC/WS11−2による処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】第2の実施形態の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】PC/WS11−1で作成される表示メッセージ設定用メールを示す図である。
【図21】複合機に現在設定されている表示メッセージ情報を通知するための応答メールを示す図である。
【図22】メッセージの優先度と表示色を対応付けたテーブルを示す図である。
【図23】第3の実施形態による複合機及びネットワークを介して接続されたPC/WS11との間でのデータの流れを示す図である。
【図24】第4の実施形態の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【図25】イメージメモリ部9に格納されるファイルの属性とファイル名の表示色を対応付けたテーブルを示す図である。
【図26】第4の実施形態の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【図27】第4の実施形態により操作部115の液晶タッチパネルTPにファイル名を表示させた場合の例を示す図である。
【図28】第5の実施形態の複合機の概略構成を示すブロック図である。
【図29】第5の実施形態による複合機及びネットワークを介して接続されたPC/WS11との間でのデータの流れを示す図である。
【図30】第5の実施形態の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0163】
10 コア部
11 PC/WS
115 操作部
701 ネットワークインターフェース制御部
702 ローカルエリアネットワーク
1001 SNMPエージェントモジュール
1002 パネル制御部
1003 MIB管理部
1101 ネットワークインターフェースカード
1102 SNMPクライアントモジュール
1103 アプリケーションソフトウェア
1104 MIB管理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部装置に接続され、所定の処理を行うとともに種々の情報を表示可能なデータ処理装置、その制御方法及び該装置を制御するためのプログラムを格納したコンピュータ可読な記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えばコピー、ファクシミリ、プリンタ等のように複数の機能を有する複合機が知られている。
【0003】
このような、複合機は種々の機能を利用するためにオペレータが操作入力を行ったり、種々の情報を表示するための操作部を有している。従来ではこの操作部は操作ガイダンスのための情報や装置の状態を表示する程度であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、複数の機能のうち特定の機能の使用を制限するなど、その複合機に関する告知等を行うためには、その内容を紙などに記して複合機に貼り付けるなどする必要があり、非常に煩雑であった。
【0005】
本発明は、上述の問題点を解決するものであり、操作入力を行うオペレータに所望の情報を通知できるデータ処理装置、その制御方法及びコンピュータ可読な記憶媒体を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明のデータ処理装置は以下の構成を備える。
【0007】
即ち、所定の処理を行う処理手段と、外部装置と接続する接続手段と、前記接続手段を介して外部装置から受信したデータに基づく情報を表示する表示手段と、前記接続手段を介して外部装置から受信したデータに基づき前記処理手段による処理を制限するとともにその旨を前記表示手段に表示させるよう制御する制御手段とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、外部装置から受信したデータに基づき処理の制限及びその旨の表示を行うので、処理内容の制限の処理とオペレータへの状況通知を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は本発明の実施形態に係る複合機の概略構成を示すブロック図である。リーダ部1は、画像入出力制御部3に接続されており、原稿上の画像を読取り、原稿画像に応じた画像データをプリンタ部2、及び画像入出力制御部3へ出力する。プリンタ部2は、リーダ部1、及び画像入出力制御部3からの画像データに応じた画像を記録紙上に記録出力する。画像入出力制御部3は、ファクシミリ部4、ファイル部5、光磁気ディスク・ドライブユニット6、コンピュータ・インターフェイス部7、フォーマッタ部8、イメージメモリ部9、コア部10、ハードディスク12,13を有している。
【0011】
本実施形態ではこれらを含む種々の機能を有した装置を1台の複合機とし、以下、単に複合機と呼ぶ。
【0012】
ファクシミリ部4は、電話回線を介してのファクシミリ通信により受信した圧縮画像データを伸長し、その伸長画像データをコア部10へ転送すると共に、逆に、コア部10から転送された画像データを圧縮し、その圧縮画像データを電話回線を介してのファクシミリ通信により送信する。このファクシミリ部4にはハードディスク12が接続されており、受信した圧縮画像データを一時的に保存することができる。
【0013】
ファイル部5には光磁気ディスク・ドライブユニット6が接続されており、ファイル部5は、コア部10から転送された画像データを圧縮し、その圧縮画像データを検索するためのキーワードと共に、光磁気ディスク・ドライブユニット6にセットされた光磁気ディスクに記憶させる。また、ファイル部5は、コア部10を介して転送されたキーワードに基づいて、光磁気ディスクに記憶されている圧縮画像データを検索し、検索された圧縮画像データを読出して伸長し、その伸長画像データをコア部10へ転送する。
【0014】
コンピュータ・インターフェイス部7は、パーソナルコンピュータまたはワークステーション(PC/WS、以下、コンピュータという)11とコア部10の間のインターフェイスである。コンピュータ・インターフェイス部7は直接、またはLANを介してPC/WS11と接続される。フォーマッタ部8は、コンピュータ11から転送された画像を表すPDL等のコードデータを、プリンタ部2で記録できる形式の画像データに展開するものである。このフォーマッタ部8には、ハードディスク13が接続されており、コンピュータ11から転送された画像を表すコードデータ、或いはラスタライズされた画像データを一時的に保存することができる。
【0015】
イメージメモリ部9は、コンピュータ11から転送されたデータを記憶するものである。イメージメモリ部9は複数のファイルを蓄積可能である。コア部10についての詳細は後述するが、コア部10は、リーダ部1、ファクシミリ部4、ファイル部5、コンピュータ・インターフェイス部7、フォーマッタ部8、イメージメモリ部9間のデータの流れを制御するものである。
【0016】
図2は、リーダ部1、及びプリンタ部2の断面図である。リーダ部1の原稿給送装置101は、画像面を上にしてセットされた原稿を最終頁から順に1枚ずつプラテンガラス102上へ画像面が下になるように給送し、原稿上の画像の読取り動作終了後、プラテンガラス102上の原稿を排出するものである。原稿がプラテンガラス102上に搬送されると、ランプ103を点灯してスキャナユニット104を移動させることにより、原稿を露光走査する。
【0017】
この時の原稿からの反射光は、ミラー105、106、107、及びレンズ108によってCCDイメージセンサ(以下、CCDという)109へ導かれる。
【0018】
このように、露光走査された原稿の画像光は、CCD109に入射されて光電変換され、画像データとして出力される。CCD109から出力される画像データは、所定の処理が施された後、プリンタ部2、及び画像入出力制御部3のコア部10へ転送される。
【0019】
プリンタ部2のレーザドライバ221は、レーザ発光部201を駆動するものであり、リーダ部1もしくはコア部10から出力された画像データに応したレーザ光をレーザ発光部201から発光させる。このレーザ光は感光ドラム202に照射され、感光ドラム202にはレーザ光に応じた潜像が形成される。この感光ドラム202の潜像の部分には現像器203によって現像剤が付着される。そして、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、カセット204、カセット205のいずれかから記録紙を給紙して転写部206へ搬送し、感光ドラム202に付着された現像剤を記録紙に転写する。
【0020】
現像剤が転写された記録紙は定着部207に搬送され、定着部207の熱と圧力により現像剤は記録紙に定着される。定着部207を通過した記録紙は排出ローラ208によって排出され、ソータ220は排出された記録紙をそれぞれのビンに収納して記録紙の仕分けを行う。なお、ソータ220は仕分けが設定されていない場合は最上ビンに記録紙を収納する。
【0021】
また、両面記録が設定されている場合は、排出ローラ208の位置まで記録紙を搬送した後、排出ローラ208の回転方向を逆転させ、フラッパ209によって表裏反転状態で再給紙搬送路へ導く。また、多重記録が設定されている場合は、記録紙を排出ローラ208の位置まで搬送しないように、フラッパ209によって表裏反転しない状態で再給紙搬送路へ導く。再給紙搬送路へ導かれた記録紙は上述したタイミングで転写部206へ給紙される。
【0022】
図3は、リーダ部1のブロック図である。CCD109から出力された画像データは、A/D・SH部110でアナログ/デジタル変換が行われるとともに、シェーディング補正が行われる。A/D・SH部110によって処理された画像データは、画像処理部111を介してプリンタ部2へ転送されるとともに、インターフェイス部113を介して画像入出力制御部3のコア部10へ転送される。
【0023】
CPU114は、操作部115で設定された設定内容に応じて画像処理部111、及びインターフェイス113を制御する。例えば、操作部115でトリミング処理を行って複写を行う複写モードが設定されている場合は、画像処理部111でトリミング処理を行わせてプリンタ部2へ転送させる。また、操作部115でファクシミリ送信モードが設定されている場合は、画像データと設定されたモードに応じた制御コマンドを、インターフェイス113からコア部10へ転送させる。このようなCPU114の制御プログラムは、メモリ116に記憶されており、CPU114は、メモリ116を参照しながら制御を行う。また、メモリ116は、CPU114の作業領域としても使われる。
【0024】
操作部115は、液晶タッチパネルTPを有しており、この液晶タッチパネルは入力操作機能と表示機能とを兼備している。また、操作部115には、各種処理をスタートさせるスタートキーSK、現在実行中の処理やモードを初期状態に戻すリセットキーRK、コピーモード(リーダ部1からの画像データに基づく画像をプリンタ部2でプリントする)、ファクシミリモード(ファクシミリ部4を用いた処理を行う)、プリンタモード(コア部10からの画像データに基づく画像をプリンタ部2でプリントする)等のモードを設定するモード設定キーMK、印刷部数等を置数入力するテンキーTK等のようなハード構成のキーが含まれる。なお、操作部115の表示画面には、各種操作のための案内表示のほか、管理者のコンピュータ11から送信されてきた各種のメッセージデータも表示される。また、操作部115の表示画面には、実行中もしくは指定された機能(コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能)に応じたそれぞれ異なる表示内容が表示される。
【0025】
図4は、コア部10のブロック図である。リーダ部1からの画像データは、データ処理部121へ転送され、リーダ部1からの制御コマンドは、CPU123へ転送される。データ処理部121は、画像の回転処理や変倍処理などの画像処理を行うものであり、リーダ部1からデータ処理部121へ転送された画像データは、インターフェイス120を介して、リーダ部1から転送された制御コマンドに応じてファクシミリ部4、ファイル部5、またはコンピュータ・インターフェイス部7へ転送される。
【0026】
また、コンピュータ・インターフェイス部7を介して入力された画像を表すPDL等のコードデータは、データ処理部121に転送された後、フォーマッタ部8へ転送されてラスタライズされた画像データに展開され、この画像データはデータ処理部121に転送された後、ファクシミリ部4やプリンタ部2へ転送される。ファクシミリ部4からの画像データは、データ処理部121へ転送された後、プリンタ部2や、ファイル部5、コンピュータ・インターフェイス部7へ転送される。また、ファイル部5からの画像データは、データ処理部121へ転送された後、プリンタ部2やファクシミリ部4、コンピュータ・インターフェイス部7へ転送される。
【0027】
CPU123は、メモリ124に記憶されている制御プログラム、及びリーダ部1から転送された制御コマンドに従って上記の制御を行う。また、メモリ124は、CPU123の作業領域としても使われる。
【0028】
このように、コア部10を中核として、原稿画像の読取り、画像のプリント、画像の送受信、画像の保存、コンピュータからのデータの入出力などの機能を複合させた処理を行うことが可能である。
【0029】
フォーマッタ部8は、コンピュータ11から転送された画像を表すPDL等のコードデータが、コンピュータ・インターフェイス部7を介して受信されると、ジョブの開始をコア部10に通知する。そして、フォーマッタ部8は、コア部10よりジョブ開始受領を受けた後、コードデータをプリンタ部2で記録できるビットマップ画像データに展開して、ハードディスク13に一時的に保存する。この際、給紙段、出力部数、片面/両面印刷等の出力動作設定情報も、ハードディスク13に一時的に保存する。その後、バスを介して画像データ、出力動作設定情報をプリンタ部2に転送し、印字を実行させる。複数部の印刷は、例えば3ページ3部の出力は、1〜3ページの印刷を3度繰り返すことにより実現する。
【0030】
図5は本実施形態を実施するために必要なモジュールの構成を説明するための図である。
【0031】
ここでは、本実施形態の複合機をコンピュータ・インターフェース部7を介してLAN(ローカルエリアネットワーク)702に接続した場合の説明を行う。
【0032】
コンピュータ・インターフェース部7、LAN702に接続されたPC/WS11はCPU、ROM、RAM、ハードディスク、ディスプレイ、キーボードを有している。そして、LAN702を介してのデータのやり取りを制御するネットワークインターフェースカード(NIC)1101が装着されそれを制御する制御プログラムがハードディスクにインストールされているものとする。また、ハードディスクには、SNMP(Simple Network Management Protocol)によりマネージャとしてエージェントと情報交換を行うためのSNMPクライアントモジュール1102、本実施形態で用いるメッセージ情報の制御を行うためのアプリケーションソフトウェア1103、メッセージ情報の管理等をMIB(Management Information Base)に基づき行うためのMIB管理部1104の構築及び制御のためのプログラムが少なくともインストールされているものとする。
【0033】
701はコンピュータ・インターフェース部7に含まれ、LAN702を介して行う他の装置とのデータのやり取りを制御するネットワークインターフェース制御部である。
【0034】
そして、コア部10のメモリ124にはSNMPにより情報交換を行うためのSNMPエージェントモジュール1001、操作部115への表示内容等を制御するためのパネル制御部1002、MIBを用いてメッセージ情報の管理等を行うためのMIB管理部1003の制御ためのプログラム情報が格納されているものとする。なお、MIB管理部1003で管理されるべきメッセージデータはハードディスク13に格納される。
【0035】
図6は操作部115の概観を示す図である。
【0036】
コピーモード、プリンタモード、ファクシミリモードをそれぞれ設定するためのモード設定キーMK、種々の設定において数字の入力を行うためのテンキーTK、各種処理の開始を指示するためのスタートキーSK、設定のキャンセルや初期状態への移行を指示するリセットキーRKはそれぞれハードキーで構成され、液晶タッチパネルTPは各種情報の表示や指示入力を行うものでソフトウェアの制御によってその表示内容、機能等が変更される。
【0037】
図7は操作部115に関わる処理を行うための構成を示すブロック図である。
【0038】
操作部115はパネル制御部1002によって制御されており、パネル制御部1002は種々の条件の検知によって、各キーの入力の許可、禁止を制御したり、オペレータによる操作内容をタッチパネルTPの表示に反映させる。
【0039】
パネル制御部1002は図1に示した複合機各部の動作状態、入力されるメッセージ情報、操作部115の各キー入力を所定の周期で常に監視し、操作部115を制御するとともに、操作部115からの操作内容を図1に示した複合機各部に伝える。
【0040】
図8はMIB管理部1104、1003で管理されるメッセージ情報を示す図である。これはMIBの操作部115への表示のためのメッセージテーブルを定義するオブジェクトの下で管理されるものである。このオブジェクトを示す名前はMIBツリーのルートからこのメッセージテーブルまでの各ノード番号を並べた形式となる。
【0041】
ここでは、操作部115のタッチパネルTPのメッセージ表示エリアに表示させるための複数のメッセージのパターンを管理可能であり、インデックス番号Nと対応付けてメッセージタイプの指定情報M、メッセージの内容が管理される。メッセージにはポップアップメッセージとステータスメッセージとがある(詳細は後述)。これらの情報で1つのグループを形成するものである。また、これらの情報の構造はASN.1言語による記述で定義される。
【0042】
インデックス番号Nはコピーモード画面用:N=1、プリンタモード画面用:N=2、ファクシミリモード画面用:N=3とする。ここでは各モード用に1つずつ示すが、別に番号を割り当てて各モード用にそれぞれ複数メッセージを作成しておき、適宜読み出して利用することもできる。
【0043】
ポップアップメッセージは1行につき64文字までで4行分の入力設定が可能である。
【0044】
メッセージタイプは上記の4行のポップアップメッセージの表示モードを指定するもので、非表示モード(Delete):M=1、通常表示モード(Normal):M=2、緊急モード(Urgent):M=3がある。これらの詳細については後述する。
【0045】
さらに、ポップアップメッセージとは別に1行64文字までのステータスメッセージを各モード毎に設定可能である。
【0046】
メッセージ情報はPC/WS11では同種の複数の複合機への表示用メッセージをそれぞれ管理することができ、それぞれの複合機毎に階層構造(複合機の種別を示すオブジェクトの下位の階層に各メッセージ情報が配置される)で複数のメッセージ情報が各モード画面用毎に管理される。そして、各複合機には該当するメッセージ情報が選択され送信されるものである。
【0047】
PC/WS11から図1の複合機に送信するメッセージデータは、図9に示したように、GUI(Graphical User Interface)方式で作成することができる。すなわち、PC/WS11の所定の操作によりアプリケーション1103の制御の下に図9のメッセージ表示画面を表示させる。このメッセージ表示画面には、メッセージをどのモード(機能)の時に表示させるかを指定するためのキー(またはアイコン)として、コピーキー51、プリンタキー52、FAXキー53が表示されるので、これらのうちの所望のキーをマウスで指定してクリックする等の指定操作を行う。なお、図9は、コピーキー51が指定された状態を示している。
【0048】
図9のステータス行のエリア56は、複合機の操作部115のタッチパネルTPの一部(一行)にだけステータスメッセージとして表示するメッセージデータを入力するためのエリアであり、その入力エリア57には、例えば、「使った後はリセットキーを押しましょう」といったような1行分(64文字まで)のメッセージデータを入力する。また、ステータス行のエリア56には、消去キー58も設けられている。この消去キー58は、ステータス行の入力エリア57に入力されたメッセージデータを消去させるためのキーでありそのメッセージの役割が終えた場合に、入力エリア57が空白である状態でOKキー54を指定することで今後表示させないように複合機に指示する。
【0049】
ポップアップメッセージエリア59は、複合機の操作部115のタッチパネルTPのほぼ全体に表示するメッセージデータを入力するためのエリアであり、その入力エリア60には、図示したような4行分(1行につき64文字まで)のメッセージデータを入力する。
【0050】
プルダウンメニュー61はポップアップメッセージの表示モードを指定するためのものであり、「Delete(=非表示モード)」、「Normal(=通常表示モード)」、「Urgent(=緊急モード)」のいずれかを指定可能である。
【0051】
「Delete」が指定されている状態でOKキー54が押されると、それを示す情報がNIC1101を介して図1に示した複合機に送信され、それを受けたパネル制御部1002は操作部115のタッチパネルTPにはポップアップメッセージが表示されないよう制御する。
【0052】
「Normal」が指定されている状態でOKキー54が押されると、入力エリア60に入力された文字列が複合機に送信され操作部115のタッチパネルTPのポップアップメッセージ表示エリアに表示される。この通常表示モードでタッチパネルTPに表示させたポップアップメッセージはユーザが操作部115を操作することにより任意に消去させることができる。
【0053】
「Urgent」が指定されている状態でOKキー54が押されると入力エリア60に入力された文字列が複合機に送信され操作部115のタッチパネルTPのポップアップメッセージ表示エリアに表示される。この緊急モードでタッチパネルTPに表示させたポップアップメッセージは操作部115で特別な操作を行わない限り消去されない。
【0054】
表示時間指定エリア62は、入力エリア60のメッセージデータを複合機の操作部115の表示画面に表示させる場合の表示インターバルを入力するエリアである。この表示時間指定エリア63に、例えば、1分が入力された場合は、ポップアップメッセージが消去されてから1分が経過してから何も操作されない場合に再び表示される。
【0055】
なお、ポップアップメッセージエリア59の消去キー63は、入力エリア60のメッセージデータに対して、ステータス行のエリア56の消去キー58と同様の役割を果たすものである。また、OKキー54は、設定内容を確定させるためのキーであり、キャンセルキー55は、設定内容をキャンセルさせるためのキーである。
【0056】
また、PC/WS11の上記のようなメッセージデータ等の設定・送信機能は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、CDROM等(図示省略)に記録されたアプリケーションプログラムをハードディスクにインストールすることにより実現される。
【0057】
次に、メッセージ表示処理を説明する。まず、本発明の第1実施形態に係るメッセージ表示処理を説明する。
【0058】
図10はこの処理の際のデータの流れを模式的に示した図である。
【0059】
PC/WS11はアプリケーション1103によるユーティリティーで図9のようなメッセージ作成画面をディスプレイに表示させるとともに入力した表示メッセージを示すメッセージデータをLAN702を介して図1に示した複合機1000に送信する。
【0060】
複合機1000のフォーマッタ部8は、コンピュータ・インターフェイス部7を介して、PC/WS11から表示メッセージを示すメッセージデータを受信する。フォーマッタ部8は、受信したメッセージデータをハードディスク13に保存する。ここで、複合機1000は受信したメッセージデータを後述のように解析して操作部115に表示する。
【0061】
図11はPC/WS11により表示メッセージを入力し、送信する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0062】
このフローチャートはアプリケーション1103が、PC/WS11にインストールされたOS、SNMPクライアントモジュール1102、MIB管理部1104、NIC1101等と連動して動作させるものであり、PC/WS11のハードディスク上にインストールされたこれらを制御するプログラムデータに基づきPC/WS11のCPUが制御する動作の流れを示すものである。
【0063】
まず、ステップS1101で表示メッセージ用のユーティリティーのためのアプリケーション1103を起動すると、ステップS1102でLAN702に接続された複合機(及びその互換機)を検索する。このときの検索方法は複合機が保持するMIBデータをSNMPにより取得するコマンドをLAN702全体に送信(ブロードキャスト)する方法や、機器検索用の独自プロトコルによる方法がある。
【0064】
対象の複合機を検索後、ステップS1103でアプリケーション1103は検索された複合機及びその互換機を示すアイコンをPC/WS11のディスプレイ上に一覧表示させるとともにユーザに表示対象の機器の選択操作を促す表示を行わせる。
【0065】
そして、ステップS1104で所望の機器が選択され、ステップS1105でメッセージ操作が開始されたと判断すると、ステップS1106に進み、選択した機器(ここでは図1に示した複合機である複合機1000)のMIB管理部1003で管理される図8のようなMIBデータを取得する。
【0066】
そして、ステップS1107では、取得したMIBデータに基づき図9に示したように現在複合機1000で設定されているメッセージ情報を表示する。
【0067】
続いて、ステップS1108でPC/WS11のキーボード等を用いてメッセージデータ入力処理が開始され、ステップS1109で前述のように適宜メッセージの入力設定が行われOKキー54が押されると、アプリケーション1103はここで設定された情報がステップS1110でMIBデータとしてPC/WS11のハードディスクのMIB管理部1104に記憶される。そして同時にステップS1111でSNMPクライアントモジュールに設定されたメッセージ文字列を含むMIBデータをエンコードして送信させる。
【0068】
そして、ステップS1112で処理が終了したと判断したらアプリケーション1103の処理を終了し、メッセージ処理用ユーティリティーを閉じる。
【0069】
図12、13は複合機1000側の処理の流れを示すフローチャートである。
【0070】
これらのフローチャートはメモリ124に格納されたプログラムデータに基づきCPU123が各部(コンピュータ・インターフェース部7、パネル制御部1002等)と連係しながら制御する動作の流れを示すものである。
【0071】
図12のステップS1201でコンピュータ・インターフェース部7を介して操作部115への表示に係るメッセージデータの受信を待ち、受信があったと判断するとステップS1202で受信したメッセージデータを読み込む。
【0072】
ステップS1203ではSNMPI・ジェントモジュール1001にSNMPパケットとして受信されたメッセージデータのデコード及び解析を行わせる。そして、ステップS1204でこのメッセージデータをメモリ124内のMIB管理部1003で保持させる。
【0073】
そして、ステップS1203の解析結果に基づき、ステップS1205にてポップアップメッセージの表示、即ち、画面全体表示に係るメッセージデータであるか否かを判断し、画面全体表示でなかった場合は、ステップS1206〜S1208にて、ステータスメッセージの表示に係る判断を行う。即ち、コピー画面の一部に表示するメッセージデータなのか、ファクシミリ画面の一部に表示するメッセージデータなのか、それともプリンタ画面の一部に表示するメッセージデータなのかを判断する。
【0074】
これ以降はコピー画面の一部に表示するメッセージデータについて説明するが、ファクシミリ画面の一部に表示する場合でもプリンタ画面の一部に表示する場合でも同様であることは言うまでもない。
【0075】
コピー画面の一部に表示するメッセージデータであった場合には、ステップS1209にて、現在、操作部115のタッチパネルTPの表示画面がコピー画面になっており、かつ、そのコピー画面にメッセージを表示可能であるか否かを判断する。その結果、コピー画面でない場合、或いはコピー画面ではあるが他のデータが表示されているために表示不可能であった場合は、コピー画面で表示可能になるまで待つ。
【0076】
一方、コピー画面で表示可能であれば、図14に示したように、操作部115のタッチパネルTPの表示画面上の所定の表示エリアに、PC/WS11から受取ったステータスメッセージ(入力エリア57で入力された文字列)をステータスメッセージとして表示する(ステップS1210)。このメッセージは、PC/WS11から消去コマンドが来るか、より優先順位の高いメッセージが表示されるまで表示を続ける。また、メッセージは前述の通りハードディスク13に保存されているので、電源を切っても保存されており、次に電源を立ち上げた場合には再度表示される。
【0077】
なお、図14に示すようにステータスメッセージは通常の操作の妨げにならない箇所に表示される。
【0078】
上記ステップS1205にて、画面全体への表示であると判断された場合は、図13のステップS1301〜1303において、コピー画面の全体に表示するメッセージデータなのか、ファクシミリ画面の全体に表示するメッセージデータなのか、それともプリンタ画面の全体に表示するメッセージデータなのかを判断する。
【0079】
これ以降はコピー画面の全体に表示するメッセージについて説明するが、ファクシミリ画面の全体に表示する場合でも、プリンタ画面の全体に表示する場合でも同様であることは言うまでもない。
【0080】
コピー画面の全体に表示するメッセージであった場合には、ステップS1304にて、操作部115からの指示でポップアップメッセージを表示させるための指示があったかどうか判断する。ここで表示の指示があったと判断した場合はステップS1306で入力エリア60に対応したメッセージデータ及びメッセージタイプに基づきメッセージを図15に示したようにコピー画面に表示する。一方、表示の指示がなかったと判断した場合はステップS1305で所定時間操作部115の操作がなかったか判断し、操作があった場合は表示を待ち、操作がなかった場合にはステップS1306に進みポップアップメッセージを表示する。このステップS1306のポップアップメッセージの表示は図15の表示画面において、ユーザから消去指定(OKキー91の押下)があるまで(ステップS1307)表示される。
【0081】
消去指定があった場合は、ステップS1307にて、表示インターバルとして指定されている時間をタイマにセットする。そして、ステップS1304に戻ることにより、指定された時間が経過した後に、再び図15で示されるようなメッセージを再表示する。ただし、タッチパネルTPの表示を切っている場合にはこの再表示は行わず何らかの操作の際に表示する。これにより、消費電力を節約しつつ複数のユーザにメッセージを確認させることが可能となる。
【0082】
このフローは、PC/WS11からメッセージの削除指定が来るまで繰り返される。また、メッセージは前述の通りハードディスク13に保存されているので、電源を切っても保存されており、次に電源を立ち上げた場合には再度表示されるので、たとえ電源を切っても、他のユーザにメッセージを伝達することが可能となる。
【0083】
このように、第1実施形態では、コピー、ファクシミリ、プリンタ等の複数の機能を持つ複合機に対して、コンピュータから各機能に対応する故障やメンテナンス告知等のメッセージデータを送信して、各機能が指定されている際にその機能に対応するメッセージを所望のタイミングで表示させるようにしている。従って、管理者は、複合機本体に故障やメンテナンス告知等のための貼り紙等を行う必要はなくなり、管理者の負荷を低減することが可能となる。
【0084】
また、メッセージによりコスト削減への注意を喚起することも可能であり、コスト削減を行う場合の管理者の負荷を低減することも可能となり、さらには、管理者が口頭や貼り紙でコスト削減への注意を喚起する場合よりも、メッセージにより注意を喚起した方が注意を喚起する実効性が高いので、確実にコスト低減を図ることが可能となる。
【0085】
また、LAN等のネットワークにより接続された複数の互換機に対して、ネットワーク上の1台のコンピュータから各機能に対応する故障やメンテナンス告知等のメッセージデータを送信して表示させることができる。
【0086】
また、表示画面の一部にメッセージデータを表示させる場合でも、表示画面全体に表示させる場合と同様に、表示インターバルを設定したり、ユーザのキー操作等により表示中のメッセージデータを消去することも可能である。
【0087】
また、コンピュータと複合機の間でのメッセージデータのやり取りを既存のSNMPに従って行うことができる。
【0088】
なお、MIBで管理するデータはMIBの記述に従っていれば前述の構造に限ったものではなく、SNMPに従いメッセージデータをMIB上のデータとしてSNMPマネージャとSNMPエージェントとの間で互いに交換するものであればよいものである。
【0089】
(第2実施形態)
次に第2の実施形態について説明する。第2実施形態では表示メッセージを既存の電子メールを用いてやり取りするものである。
【0090】
第2の実施形態においても図1〜4、6〜8、10、14及び15に示したものは同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0091】
図16は第2の実施形態の実施するために必要なモジュールの構成を説明するための図である。
【0092】
PC/WS11−1はNIC1105を介してLAN702上の他の機器と情報交換を行う。1106は既存のSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)及びPOP(Post Office Protocol)に従ってインターネットメール通信サービスを制御するためのSMTP/POPサービスモジュールである。1107はSMTP/POPサービスモジュールを用いてメール操作を行うためのメールアプリケーションである。
【0093】
PC/WS11−2は本実施形態のメッセージデータ用メールの通信サービスを取り扱うメールサーバーコンピュータである。NIC1108はLAN702を介して他の機器との情報交換を制御する。SMTP/POPサービスモジュール1109はSMTP及びPOPに従ってメール通信サービスを制御する。1110はSMTP/POPサービスモジュール1109からのSMTP及びPOPに従った要求に基づきメール転送を制御するメールサーバーアプリケーションである。1111はメールサーバーモジュールで管理されるメールデータベースとして機能するメールスプールモジュールである。
【0094】
701はコンピュータ・インターフェース部7に含まれるネットワークインターフェース制御部である。
【0095】
コア部10のメモリ124にはSMTP/POPを用いたメール通信サービスを制御するSMTP/POPサービスモジュール1004、POPに従ってメールの受信処理を行うメールエージェントモジュール1005、メールエージェントモジュール1005が受信したメッセージ処理用メールを解析しメッセージ表示のために受信データを処理するメッセージ制御部1006、メッセージ制御部1006で取り扱うメッセージデータを管理するメッセージ管理部1007の制御の制御、操作部115への表示内容等を制御するためのパネル制御部1002のためのプログラム情報が格納されているものとする。
【0096】
また、一般の電子メールを取り扱うメールサーバー11−3もLAN702に接続されるものとする。ただし、このメールサーバー11−3はPC/WS11−2に通常の電子メールを処理するためのメールサーバーアプリケーションをインストールして共通の端末を用いるようにしてもよい。
【0097】
図17はPC/WS11−1で実行される処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートはアプリケーション1107がPC/WS11−1にインストールされたOS、SMTP/POPサービスモジュール1106、NIC1105等と連動して動作させるものであり、PC/WS11−1のハードディスク上にインストールされたこれらを制御するプログラムデータに基づきPC/WS11−1のCPUが制御する動作の流れを示すものである。
【0098】
まず、ステップS1701で電子メールによるメッセージ処理のためのアプリケーション1107を起動すると、ステップS1702でPC/WS11−1の通信用ポートをオープンする。
【0099】
そして、ステップS1703では後述する複合機からの応答メールを受信したか判断し、受信していなければステップS1706でメッセージデータの作成を開始する指示があったか判断する。
【0100】
メッセージデータの作成の開始が指示されていればステップS1707に進み所定のUI(ユーザーインターフェース)が表示されメッセージデータの作成を行う。ここで作成されるメッセージデータは電子メール形式であり、図20に示したように表題(Subject)は“Set”とし、本文の部分にTYPEとして前述の第1実施形態と同様にポップアップメッセージのための表示モードの指定、LINE1〜4でポップアップメッセージのための4行分のメッセージ、PANELでコピー、ファクシミリ、プリンタの各画面のいずれかのためのメッセージかの指定、STATUSでステータスメッセージのためのメッセージをそれぞれ指定するものである。
【0101】
このようなメールのユーザによる入力が終了し、ステップS1708で送信の指示が行われるとステップS1709でSMTP/POPサービスモジュール1106によってSMTPを用いてNIC1105を介してPC/WS11−2に送信する。
【0102】
ステップS1707で表題(Subject)に“Get”を指定して電子メールをステップS1709で送信した場合は複合機で現在設定されているメッセージデータを要求するものであり、このときこのメールに対する応答メールを複合機から送られるのをステップS1704で待つ。この応答メールは図21に示されたような形式である。そして、ステップS1704でこの応答メールの内容を解析し、ステップS1705では例えば図9のような表示をPC/WS11−1のディスプレイで行う。
【0103】
図18はPC/WS11−2で実行される処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートはメールサーバーアプリケーション1110がPC/WS11−2にインストールされたOS、SMTP/POPサービスモジュール1109、NIC1108等と連動して動作させるものであり、PC/WS11−2のCPUが制御する動作の流れを示すものである。
【0104】
まず、ステップS1801でメールサーバーアプリケーションを起動すると、ステップS1802でPC/WS11−2の通信用ポートをオープンする。
【0105】
そして、ステップS1803で電子メールの受信を待ち、受信するとステップS1804でメールの内容を解析する。このメールはSMTPで受け付け、宛先をチェックする。
【0106】
この解析の結果、メッセージ表示対象の複合機宛てのメッセージデータ用メールであればステップS1806でメールスプールモジュール1111で管理されたPC/WS11−2のハードディスク上のメッセージデータ用のエリアに蓄積する。そしてこれ以外の一般の電子メールであった場合はステップS1808でメールサーバー11−3に転送する。
【0107】
そして、ステップS1807でメッセージ表示対象の複合機からメッセージデータ用メールの転送要求があったら、メールスプールモジュール1111で管理されたメッセージデータ用メールを転送する。ここでの転送は複合機からPOPで受け付けるものである。
【0108】
図19はメッセージ表示を行うべき図1に示した複合機による処理を示すフローチャートである。このフローチャートはメモリ124に格納されたプログラムデータに基づきCPU123は各部(コンピュータ・インターフェース部7、パネル制御部1002等)と連係しながら制御する動作の流れを示すものである。
【0109】
ステップS1901で複合機が起動されるとステップS1902でメールエージェントモジュール1005が起動され、ステップS1903で通信ポートがオープンされる。
【0110】
そして、ステップS1904で電子メールの受信をチェックし、ステップS1905で電子メールを受信したと判断したらステップS1906で受信したメールの内容を解析する。ステップS1905のメールの受信のチェックは定期的に行われるものである。
【0111】
メール解析の結果、ステップS1907で受信メールのSubjectが“Get”、即ち、現在のメッセージデータ取得要求であったと判断すると、ステップS1908でパネル制御部1002から現在設定されているメッセージデータを取得し、ステップS1909で図21に示したような応答メールを作成する。そしてステップS1910で要求メールの発信元にネットワーク・インターフェース701を介してSMTPを用いて送信させる。
【0112】
また、ステップS1911で受信メールのSubjectが“Set”、即ち、図20に示したようなメッセージデータの設定要求であったと判断するとステップS1912でメールの内容を解析し、ステップS1913でメッセージ制御部によるメッセージデータの設定を行い、メッセージ管理部1007で保持させるとともに、パネル制御部1002に表示要求を行う。そして、ステップS1914でこのメッセージを操作部115のタッチパネルTPに図14、15のように表示させる。
【0113】
このように第2の実施形態によれば、既存の電子メールのプロトコルを用いて操作部に表示させるためのメッセージのやり取りを行うことができる。そしてPC/WS11−1はこの記述を用いて汎用的な電子メールアプリケーションを用いることが可能であり、容易に複合機で表示させるべきメッセージの送信、修正、確認を行うことができる。また、本実施形態の複合機の互換機にも同様の処理を行わせることができる。
【0114】
なお、本実施形態ではメールの表題部分にて、要求項目(メッセージの取得、設定等)を判断し、メールの内容の識別を本文中のTYPE、LINE等と書かれた行で行ったが、他の方法でもよく、メッセージ制御部で扱える形式であればよい。
【0115】
また、メールエージェントモジュールがメールサーバーアプリケーションからメールを受け取る方法としてPOPを用いて定期的に受信メールを確認するようにしたが、表示対象の複合機宛てのメールはメールスプールモジュールでスプールせずに該複合機宛てにSMTPで配送し遅延を少なくすることも可能である。この場合、複合機をLANに接続する際にメールサーバーの配送設定を行うものである。
【0116】
(第3実施形態)
次に第3の実施形態について説明する。第3実施形態では表示メッセージをその優先度に応じて表示色を異ならせるて操作部115に表示させるものである。
【0117】
この実施形態ではコア部のメモリ124に図22に示すような優先度と対応付けて操作部115のタッチパネルTPに表示させるメッセージの表示色を指定するテーブルを記憶しておくものである。
【0118】
図23はこの場合のPC/WS11側での設定画面及び表示メッセージを示すメッセージデータの流れを模式的に示した図である。
【0119】
この図で示すように、メッセージデータをPC/WS11で設定入力する際に緊急、告知、TIPSのいずれかを示すチェックボックスを設け、ユーザにいずれかをチェックさせる。そして、緊急=優先度1、告知=優先度2、TIPS=優先度3としてメッセージデータとともにメッセージ表示対象の複合機1000に送信する。
【0120】
図24はこの場合の複合機1000での処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートはメモリ124に格納されたプログラムデータに基づきCPU123が制御する処理の流れを示す。
【0121】
まず、ステップS2401ではメッセージを受信し操作部115にメッセージを設定するメッセージ処理を行うが、ここでの処理は前述の第1及び第2の実施形態のいずれの方法であってもよいものとし、ここでの説明は省略する。
【0122】
そして、ステップS2402では受信したメッセージデータに含まれる優先度を読み込み、ステップS2403で優先度を判定する。
【0123】
そして、優先度が1であれば、ステップS2404で表示色を赤に設定し、優先度が2であれば、ステップS2405で表示色をピンクに設定し、優先度が3であれば、ステップS2406で表示色に青を設定する。
【0124】
ステップS2407では上記で設定された表示色に基づきステップS2401で処理されたメッセージデータを前述のような条件のもと操作部115のタッチパネルTPに表示する。
【0125】
なお、優先度、表示色、その設定方法は上述のものに限ったものではない。
【0126】
また、優先度と表示色に対応テーブルはPC/WS11側で管理しておき、メッセージデータを送信する際、表示色を指定するようにしてもよい。
【0127】
このように、第3実施形態によれば、操作部へ表示させるメッセージの表示色を優先度に応じて異ならせるようにしたので、より直感的にメッセージの優先度をユーザに伝えることができる。
【0128】
(第4実施形態)
次に第4の実施形態について説明する。第4実施形態では第3実施形態のように種々の表示色での表示機能を利用してイメージメモリ部9で管理しているファイル表示を制御するものである。
【0129】
イメージメモリ部9はコンピュータ・インターフェース部7を介して受信したファイル等、複数のファイルを記憶可能であるが、本実施形態ではそのファイルの属性に応じて表示色を異ならせるものである。
【0130】
この実施形態ではコア部のメモリ124に図25に示すようなイメージメモリ部9に記憶されているファイルがパスワードで保護されているか否かに応じて表示色を指定するためのテーブルを記憶しておくものである。
【0131】
図26はこの場合の処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートはメモリ124に格納されたプログラムデータに基づきCPU123が制御する動作の流れを示すものである。
【0132】
まず、ステップS2601では操作部115の操作によりイメージメモリ部9内に記憶されているファイルのファイル名をタッチパネルTPに表示させるためのメモリ照会が指定されたか判断する。
【0133】
メモリ照会が指定されると、ステップS2602でイメージメモリ部9内を検索し、各ファイルの属性、即ちパスワードで保護されているか否かチェックする。この結果、パスワードで保護されていると判断されたファイルにはステップS2604で表示色として赤を設定し、パスワードで保護されていないと判断されたファイルにはステップS2605で青を設定する。このファイル検索をステップS2606で全ファイル終了と判断するまで行い、全て終了したらステップS2607でファイルの一覧をそれぞれ設定された表示色でタッチパネルTPで図27のように表示する。
【0134】
なお、パスワード付きのファイルはテンキーTKからパスワードを入力することにより出力可能となるものである。
【0135】
なお、ファイルの出力としてはプリンタ部2でのプリントやタッチパネルTPでの表示等がある。
【0136】
このように第4の実施形態によれば、記憶されているファイルの属性をユーザが直感的に識別させることができる。
【0137】
(第5実施形態)
次に第5の実施形態について説明する。第5実施形態では操作部とプリンタ部とを連係させ、PC/WS11から送られてくるメッセージデータに応じてプリンタ部の動作を制御するものである。
【0138】
図28は第5実施形態による複合機の構成を示すブロック図である。
【0139】
2801はプリンタ部であり、プリントに係る動作は前述したプリンタ部2と同様の動作を行うものである。2802はプリンタ制御部であり、入力されたプリント対象のデータの解析や、そのデータ(ビデオ信号)の印字命令やその際の印字環境を指定をプリンタエンジンに渡すほか、PC/WS11から受信したメッセージデータを操作部2811に転送するとともに、このメッセージデータに含まれる情報に従ってプリンタ部2801を制御する。プリンタ制御部2802はCPU、ROM、RAMを備える。2803はプリンタエンジン制御部であり、ビデオ信号、印字命令、印字環境を転送し電子写真方式でプリントを行うプリンタエンジン2805の制御を行うものである。
【0140】
RAM2804はプリント対象のデータを記憶しておくものである。
【0141】
プリンタエンジン2805は電子写真方式でプリントを行うプリンタユニットで記録紙搬送機構、半導体レーザユニット、観光ドラム、現像ユニット、定着ユニット、ドラムクリーニングユニット、分離ユニット等よりなり、電子写真プロセスでプリントを行う。
【0142】
コンピュータ受信部2807はプリント対象のデータ、操作部2811で表示させるためのメッセージを含む情報をPC/WS11から受信し、FAX受信部2808は通常の電話回線や専用線等からのファクシミリデータを受信し、リーダ受信部2809はリーダ部2810(リーダ部1と同様)からのデータを受信する。
【0143】
プリンタ制御部2802、プリンタエンジン制御部2803、RAM2804、コンピュータ受信部2807、FAX受信部2808、リーダ受信部2809、操作部2811がそれぞれ連動して図28の動作を制御する制御ユニット2806を構成する。
【0144】
操作部2811は前述の操作部115と同様の構成である。
【0145】
図29は第5実施形態による処理及びデータの流れを模式的に示した図である。
【0146】
LAN702に接続されたPC/WS11のユーティリティーによって前述までの実施形態のようにメッセージを入力し、同時に操作制限もしくはプリント禁止を指定するためのチェックボックス2904または2905のいずれかを指定する。
【0147】
そして、これらの情報は図28に示した複合機である複合機2901に送信される。
【0148】
図30はこの場合の複合機2901での処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートはプリンタ制御部2802のROMに格納されたプログラムに基づきプリンタ制御部2802のCPUが行う制御の流れを示すものである。
【0149】
まず、ステップS3001ではコンピュータ受信部2807でメッセージデータを受信したか判断する。受信したと判断した場合はステップS3002で受信したメッセージデータを読み込む。そしてステップS3003でメッセージデータの内容を解析し、ステップS3004で操作制限を示す情報が含まれていたと判断した場合はステップS3005に進み、その旨を操作部2811のタッチパネルTPに表示するとともに、その内容に従って操作部2811の操作入力が行えないように制御する。
【0150】
受信したメッセージデータにプリント禁止を示す情報が含まれていたと判断した場合はステップS3008でその旨を操作部2811のタッチパネルTPに表示するとともに、ステップS3009でプリンタエンジン制御部2803にプリンタエンジン2805の動作を禁止させる。
【0151】
一方、操作制限、プリント禁止を示す情報が含まれていなかった場合はステップS3010に進み、前述の実施形態のごとく他のメッセージ表示処理を行う。
【0152】
このように第5実施形態によれば、操作部に表示させるメッセージと操作部の操作制限内容、プリンタ部によるプリント動作を連動させることができる。
【0153】
以上述べたような種々の実施形態により、コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能等の複数の機能を有した複合機に対し、それぞれの機能のための画面毎に外部のコンピュータ端末を利用して離れた位置からの操作で所望のメッセージを表示させることができる。
【0154】
したがって、故障やメンテナンス告知等を簡単、確実、迅速に伝達することができる。また、従来装置の操作のためにしか使用されていなかった操作部を利用するので効率的である。
【0155】
また、操作部に表示させる内容は文字データに限らず、図形等を用いてもよいことは言うまでもなく、また操作部を掲示板として告知だけでなく広告に利用するなど様々な形態で実施可能である。
【0156】
本発明は複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても一つの機器(たとえば複写機、ファクシミリ装置)からなる装置に適用してもよい。
【0157】
また前述した実施形態の機能を実現すべく各種のデバイスを動作させる様に該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに、前述の実施形態機能を実現するためのソフトウエアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)を格納されたプログラムに従って各種デバイスを動作させることによって実施したものも本発明の範疇に含まれる。
【0158】
またこの場合、ソフトウエアのプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明を構成する。
【0159】
かかるプログラムコードを格納する記憶媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることが出来る。
【0160】
またコンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の実施形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)、あるいは他のアプリケーションソフト等と協働して前述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0161】
更に供給されたプログラムコードが、コンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能格納ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0162】
【図1】本発明の実施形態に係る複合機の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の複合機のリーダ部1及びプリンタ部2の断面図である。
【図3】リーダ部1の概略構成を示すブロック図である。
【図4】コア部10の概略構成を示すブロック図である。
【図5】図1の複合機及びネットワークを介して接続されたPC/WS11を含むシステムにおいて動作するモジュール等を示すブロック図である。
【図6】操作部115の概観を示す図である。
【図7】操作部115及びその制御を行うための概略構成を示すブロック図である。
【図8】MIB管理部1104及び1003で管理されるメッセージ情報を示す図である。
【図9】PC/WS11側でメッセージデータを作成するためのユーティリティーの表示設定画面を示す図である。
【図10】図1の複合機及びネットワークを介して接続されたPC/WS11との間でのデータの流れを示す図である。
【図11】PC/WS11による処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】図1の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】図1の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】ステータスメッセージが表示された場合の操作部115の液晶タッチパネルTPの表示画面の例を示す図である。
【図15】ポップアップメッセージが表示された場合の操作部115の液晶タッチパネルTPの表示画面の例を示す図である。
【図16】第2の実施形態による処理動作を行うモジュール等を示すブロック図である。
【図17】第2の実施形態のPC/WS11−1による処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】第2の実施形態のPC/WS11−2による処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】第2の実施形態の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】PC/WS11−1で作成される表示メッセージ設定用メールを示す図である。
【図21】複合機に現在設定されている表示メッセージ情報を通知するための応答メールを示す図である。
【図22】メッセージの優先度と表示色を対応付けたテーブルを示す図である。
【図23】第3の実施形態による複合機及びネットワークを介して接続されたPC/WS11との間でのデータの流れを示す図である。
【図24】第4の実施形態の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【図25】イメージメモリ部9に格納されるファイルの属性とファイル名の表示色を対応付けたテーブルを示す図である。
【図26】第4の実施形態の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【図27】第4の実施形態により操作部115の液晶タッチパネルTPにファイル名を表示させた場合の例を示す図である。
【図28】第5の実施形態の複合機の概略構成を示すブロック図である。
【図29】第5の実施形態による複合機及びネットワークを介して接続されたPC/WS11との間でのデータの流れを示す図である。
【図30】第5の実施形態の複合機による処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0163】
10 コア部
11 PC/WS
115 操作部
701 ネットワークインターフェース制御部
702 ローカルエリアネットワーク
1001 SNMPエージェントモジュール
1002 パネル制御部
1003 MIB管理部
1101 ネットワークインターフェースカード
1102 SNMPクライアントモジュール
1103 アプリケーションソフトウェア
1104 MIB管理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の処理を行う処理手段と、
外部装置と接続する接続手段と、
前記接続手段を介して外部装置から受信したデータに基づく情報を表示する表示手段と、
前記接続手段を介して外部装置から受信したデータに基づき前記処理手段による処理を制限するとともにその旨を前記表示手段に表示させるよう制御する制御手段とを有することを特徴とするデータ処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は前記処理手段によるプリント処理を制限することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
処理部によって所定の処理を行うとともに表示装置に種々の情報を表示するデータ処理装置の制御方法において、
外部装置からのデータを受け付ける受付工程と、
前記受付工程で受け付けたデータに基づき前記処理部による処理を制限する工程と、
前記受付工程で受け付けたデータに基づき前記表示装置に前記処理部の状態を表す情報を表示させるよう制御する制御工程とを有することを特徴とするデータ処理装置の制御方法。
【請求項4】
処理部によって所定の処理を行うとともに表示装置に種々の情報を表示するデータ処理装置を制御するためのプログラムを格納したコンピュータ可読な記憶媒体であって、
前記プログラムが、
外部装置からのデータを受け付ける受付工程と、
前記受付工程で受け付けたデータに基づき前記処理部による処理を制限する工程と、
前記受付工程で受け付けたデータに基づき前記表示装置に前記処理部の状態を表す情報を表示させるよう制御する制御工程とを有することを特徴とするコンピュータ可読な記憶媒体。
【請求項1】
所定の処理を行う処理手段と、
外部装置と接続する接続手段と、
前記接続手段を介して外部装置から受信したデータに基づく情報を表示する表示手段と、
前記接続手段を介して外部装置から受信したデータに基づき前記処理手段による処理を制限するとともにその旨を前記表示手段に表示させるよう制御する制御手段とを有することを特徴とするデータ処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は前記処理手段によるプリント処理を制限することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
処理部によって所定の処理を行うとともに表示装置に種々の情報を表示するデータ処理装置の制御方法において、
外部装置からのデータを受け付ける受付工程と、
前記受付工程で受け付けたデータに基づき前記処理部による処理を制限する工程と、
前記受付工程で受け付けたデータに基づき前記表示装置に前記処理部の状態を表す情報を表示させるよう制御する制御工程とを有することを特徴とするデータ処理装置の制御方法。
【請求項4】
処理部によって所定の処理を行うとともに表示装置に種々の情報を表示するデータ処理装置を制御するためのプログラムを格納したコンピュータ可読な記憶媒体であって、
前記プログラムが、
外部装置からのデータを受け付ける受付工程と、
前記受付工程で受け付けたデータに基づき前記処理部による処理を制限する工程と、
前記受付工程で受け付けたデータに基づき前記表示装置に前記処理部の状態を表す情報を表示させるよう制御する制御工程とを有することを特徴とするコンピュータ可読な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2006−94530(P2006−94530A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−277916(P2005−277916)
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【分割の表示】特願平11−318173の分割
【原出願日】平成11年11月9日(1999.11.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【分割の表示】特願平11−318173の分割
【原出願日】平成11年11月9日(1999.11.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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