説明

データ記録方法、及びデータ記録装置

【課題】
従来の追記型光ディスクの機能を維持しつつ、書き換え型光ディスク同様の使用環境を与えることにある。
【解決手段】
追記型光ディスクの物理アドレスに対応する論理アドレスを含む記録命令に対し、該命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが示す追記型光ディスク上の記録領域が記録済又は欠陥であった場合、前記命令に含まれる論理アドレスに対応する未記録の記録領域を示す物理アドレスを新たに割り当て、記録処理を実行する追記型光ディスクの記録方法であって、新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録されるデータは前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される理由を示す情報及び前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される前の物理アドレス情報を含む記録方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録媒体にデジタルデータを記録するための記録技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
記録媒体にデジタルデータを記録、再生する装置の一例として、国際標準規格である非特許文献1などに規定されたDVD−RAMの記録再生装置が挙げられる。
【0003】
ディスクが挿入されたり、電源が投入されたりすると、まず、記録再生装置は、リードイン及びリードアウトに配置される欠陥管理情報エリア(DMA)など記録内容を検査して、DVD−RAMが物理フォーマット済みであるかどうか調べる。物理フォーマットされていない場合には、上位装置やユーザなどから物理フォーマットの指示があるまで待機する。
【0004】
DVD−RAMが物理フォーマット済み場合、記録再生装置は、較正処理や論理整合性検証などの記録準備処理を行った後、ユーザや上位装置からの指示待ち状態となる。記録再生装置は何らかの“命令”を受け取ると、その種類を調べ、それが記録命令である場合には、ユーザデータの記録処理を行い、再生、フォーマット、ディスク取出しなどの命令の場合はそれぞれ対応した処理を行う。通常これらの処理は正常に終了するが、極稀に予期できない理由で処理が通常通りに終了できない場合がある。例えば、光ディスクがユーザエリア内に欠陥を含み、ユーザデータの記録に失敗した場合には、リトライ処理や交替処理などのエラー処理を行う。
【0005】
通常DVD−RAMの記録再生装置では、ユーザデータの記録処理の際、記録後に正常に記録できたかどうかを実際に再生して確認し、必要に応じてユーザエリアの替わりにスペアエリアにユーザデータを配置する交替処理を行うことで光ディスクの信頼性を高めている。一般にリードアウト隣に配置されるスペアエリアはリードアウト側からリードイン側の方向に向かい、連続的に使用される。これは光ディスク使用中に発生する欠陥の数に応じて、スペアエリアのサイズを拡大縮小可能とするためである。
【0006】
この交替処理の結果を示すユーザエリアとスペアエリアのアドレスの対応情報は、DMAに欠陥リスト(DL)として記録するようにECMA−272では規格化されている。
【0007】
また特許文献1に追記型記録ディスクの記録データ完全消去方法及びそれを実現するための装置に関する記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−245635号公報(〔0038〕〜〔0043〕、図4)
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】「Standard ECMA-272: 120mm DVD Rewritable Disc (DVD-RAM)」ECMA 1999年(第43−55頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図5は記録型光ディスクで一般的に行われている交替処理(Linear Replacement method)による欠陥管理を概略的に説明するためのディスクの図であり、光ディスクは目的に応じて各エリアに論理分割されていることを示す図である。
【0011】
簡易的に光ディスクはリードイン、データエリア、リードアウトに論理分割されているものとし、更にデータエリアは目的に応じてユーザエリアと単数又は複数のスペアエリアに論理分割される。リードイン内の欠陥管理情報エリア(DMA)には、論理分割された各エリアの開始アドレス等の論理構造に関する情報が含まれるDDS(Disc Definition Structure)、またユーザエリアとスペアエリアのアドレスの対応を示す複数のDL(Defect List)からなるDLテーブルが記録される。ただし本文では説明を簡素化するためにスペアエリアはユーザエリア外周側に一つ配置されるとし、リードアウトからリードインの方向に連続的に使用され、アドレスポインタPによって次の交替位置が示されるとする。
【0012】
図6はDLテーブルを構成するDLを示す図である。
【0013】
各DLにはユーザエリアの欠陥アドレス、交替処理によって割り当てられたスペアエリア内の交替アドレスが含まれる。図中、黒く塗りつぶされた場所はスペアエリア内の使用済エリアを示す。ポインタPが示すアドレスMはスペアエリア内の次の交替位置を示すアドレスである。つまりこの状態でユーザエリアのアドレスNが欠陥と判断された場合、上位装置によりアドレスNに配置されたユーザデータはスペアエリアのアドレスMに記録される。DLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスM”とその関係を示すステータスから構成され、DLを重ね合わせてDLテーブルは構成される。従ってDLは交替処理の度にDLテーブルに追加されていくため、DLが追加されると原則的にDLテーブルは拡大する。
【0014】
図7は連続的に交替処理が発生した場合のDLを示す図である。
【0015】
ユーザエリアのアドレスNの記録エリアに欠陥があると判断された場合、アドレスNに記録されるべきユーザデータはポインタPが示すスペアエリアのアドレスMに記録される。従って次にポインタPはM−1を示し、ステータス、欠陥アドレス、交替アドレスに“置換”、“アドレスN”、“アドレスM”を含むDLがDLテーブルに登録される。続いてユーザエリアのアドレスN+1に欠陥があると判断された場合、その交替位置としてアドレスM−1が割り当てられる。更に続くアドレスN+2に欠陥があると判断されると、アドレスM−2が割り当てられる。しかしながら、スペアエリアのアドレスM−2が記録後すぐに欠陥であると判断された場合には、交替アドレスとしてM+2を含むDLはDLテーブルから削除され、アドレスN+2に記録されるべきユーザデータはスペアエリア内で次の交替位置のアドレスM−3に記録される。この結果得られるDLテーブルは図表のようになる。
【0016】
近年、追記型光ディスクにこの欠陥管理方式を導入し、論理的にデータの上書きを可能にする機能を利用した追記型光ディスクの記録方式の提案が行われている。しかしながらこの記録方式を実現する具体的な光ディスク装置の動作を示す文献はない。
【0017】
また特許文献1記載の追記型光ディスクのデータ消去方法は対象となる記録済み領域に対して記録時の記録パワー、又は記録時より高い記録パワーでレーザービームを照射して上書きを行い、記録データを消去するものであり、上位装置が消去した論理アドレスが再度使用可能となるといった効果についての記載はない。
【0018】
本発明の目的は、従来の追記型光ディスクの機能を維持しつつ、追記型光ディスクに書き換え型光ディスク同様の使用環境を与えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の目的は、次の(1)と(2)により達成される。
(1)追記型光ディスクの物理アドレスに対応する論理アドレスを含む記録命令に対し、記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが示す追記型光ディスク上の記録領域が記録済、または欠陥であった場合、記録命令に含まれる論理アドレスに対応する未記録の記録領域を示す物理アドレスを新たに割り当て、記録処理を実行する追記型光ディスクの記録方法であって、新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録されるデータは前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される理由を示す情報、及び前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される前の物理アドレス情報を含む記録方法。
(2)追記型光ディスクの物理アドレスに対応する論理アドレスを含む記録命令に対し、記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが示す追記型光ディスク上の記録領域が記録済、または欠陥であった場合、記録命令に含まれる論理アドレスに対応する未記録の記録領域を示す物理アドレスを新たに割り当て、記録処理を実行する追記型光ディスクの記録方法であって、新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録されるデータは論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される前の物理アドレス情報、及び論理アドレスに対応する物理アドレスの変更取り消し処理で再びこの論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報を含む記録方法。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、物理的なデータ改ざん不可能と言った従来の追記型光ディスクの機能を維持しつつ、追記型光ディスクにデータの上書きやデータの消去と言った書き換え型光ディスク同様の使用環境を与えることにある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】交替に関するフラグ及びアドレス情報を有するECCブロック情報の構成を示した説明図である。
【図2】データフレームの構成を示した説明図である。
【図3】ECCブロックの構成を示した説明図である。
【図4】光ディスク記録再生装置の構成を示した説明図である。
【図5】欠陥管理機能を有する光ディスクを示した説明図である。
【図6】交替処理とDLを示した説明図である。
【図7】連続欠陥のDLを示した説明図である。
【図8】上書き処理とDLを示した説明図である。
【図9】上書き処理とDLを示した説明図である。
【図10】欠陥管理機能を有する光ディスクを示した説明図である。
【図11】ECCブロック情報を有するデータフレームの構成を示した説明図である。
【図12】交替に関するアドレス情報を有するECCブロック情報の構成を示した説明図である。
【図13】光ディスクのアドレス空間を説明図である。
【図14】上書き取り消し処理とDLを示した説明図である。
【図15】上書き処理中における欠陥の取り扱いとDLを示した説明図である。
【図16】上書き処理、上書き取り消し処理とDLを示した説明図である。
【図17】上書き取り消しの取り消し処理とDLを示した説明図である。
【図18】交替に関するフラグ及びアドレス情報を有するECCブロック情報の構成を示した説明図である。
【図19】物理アドレス変更取り消し処理用管理情報の構成を示した説明図である。
【図20】再生命令又は記録命令に対する動作を示すのフロチャートである。
【図21】ECCブロック情報の交替に関するフラグ及びアドレス値を決定するフロチャートである。
【図22】交替に関するフラグ及びアドレス情報を用いた上書き取り消し処理を示すのフロチャートである。
【図23】交替に関するアドレス情報を用いた上書き取り消し処理を示すのフロチャートである。
【図24】交替に関するアドレス情報を用いた上書き取り消しの取り消し処理を示すのフロチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
発明を実施するための形態の1つとして追記型光ディスク記録装置が挙げられる。
【0023】
追記型光ディすく記録装置の構成は光ディスク、レーザダイオード及び光検出器を搭載する光ヘッド、記録のための符号化処理と再生のための復号化処理を行う記録再生信号処理回路、各ブロックの動作管理を行う制御マイコン、サーボ回路、RAMを含む上位装置とのインターフェース回路、上位装置と接続される入出力端子から構成される。
【0024】
以下、本発明の実施の具体的な形態について図を用いて説明する。
【0025】
先ず始めに本発明の説明で用いるデータのフォーマット及び記録再生装置の基本構造について図2から図4を用いて説明する。
【0026】
図4に光ディスク記録再生装置の構成を示す。
【0027】
図4中、401は光ディスク、402はレーザダイオード及び光検出器を搭載する光ヘッド、403は記録のための符号化処理と再生のための復号化処理を行う記録再生信号処理回路、404は各ブロックの動作管理を行う制御マイコン、405はサーボ回路、406はRAMを含む上位装置とのインターフェース回路、407は入出力端子である。
【0028】
再生時、光ディスク401に記録されているデータは、光ヘッド402から読み出され、記録再生信号処理回路403内で復号化処理が行われる。この復号化処理には、復調処理、誤り訂正処理、デ・スクランブル処理が含まれる。復号化処理が行われた後に得られたメインデータはインターフェース回路406内のRAMに蓄えられた後、入出力端子 407を介して外部のパソコンやMPEGボード等の上位装置(図示せず)などへ出力される。制御マイコン404は、上位装置などからの指令を受け、サーボ回路405を用いて光ディスク401の回転制御、光ヘッド403のフォーカス、トラッキング制御を行いながら指定された光ディスク401のデータの位置へのアクセスを行い、装置全体の再生制御する。
【0029】
記録時は、入出力端子407を介して、外部の上位装置などからメインデータが入力される。入力されたメインデータは、インターフェース回路 406内のRAMに蓄えられた後、記録再生信号処理回路403により、スクランブル処理、誤り訂正符号化処理、変調処理などの符号化処理が行われた後、光ヘッド 402を介して、光ディスク401へ書き込まれる。制御マイコン404は、上位装置などからの指令を受け、サーボ回路405を用いて指定された光ディスク401上の記録位置へのアクセスを行い、装置全体の記録制御を行う。
【0030】
ここで取り扱われる記録時におけるデータの符号化過処理の詳細を図2及び図3を用いて説明する。
【0031】
図2にデータフレームの構成方法を示す。
【0032】
入出力端子407から入力される2048バイトからなる各メインデータには、データ識別のための4バイトのデータ識別コード(ID)と、IDの誤り検出符号である2バイトのIED、予備データエリアである6バイトのRSVが付加される。このデータ列の最後部には、データに含まれる誤りを検出する4バイトの誤り検出符号EDCが付加され、全部で2064バイトのデータフレームを構成する。各データユニットは、172バイト12行の形状で扱う。
【0033】
図3にECCブロックの構成方法を示す。
【0034】
本説明ではこのECCブロックを記録再生の単位と仮定する。
【0035】
図2で示したように構成された172バイト12行のデータフレームは、スクランブル処理が施された後、16データフレーム単位でECCブロックを構成する。縦方向の各列には16バイトの外符号(PO)が付けられる。そのためECCブロックは、12行16データフレーム分の192行のデータに16行の外符号が付加され、208行となる。各行のデータに対して、10バイトの内符号(PI)を付加し、182バイトのデータとする。
【0036】
符号化処理時の記録再生信号処理回路403内ではこのように生成した182バイト208行のデータを生成した後、最後にデータに含まれる周波数成分を制限するための周波数変調が行われる。
【0037】
従って、交替処理を行う記録再生装置では、ユーザデータの記録処理の際、データを記録した後、すぐにディスク上のデータを再生し、この再生データとRAMに残るメインデータとを比較、または誤り訂正処理を行いて再生データに含まれるエラー数を検出し、データが正常に記録できたか確認する。結果正常に記録できなかったと判断される場合には、同位置への記録を繰り返し行い、最終的にこの位置では正常に記録できない、つまりこの位置は欠陥であると判断された場合にはスペアエリアにインターフェース回路406内のRAMに残るユーザデータを記録する交替処理を行う。
【0038】
また光ディスク401が追記型光ディスクである場合には、上位装置から記録命令を受け取った際、記録命令に含まれるアドレスに対して再生信号を用いて未記録/記録済判定を記録前に行い、そのアドレスが未記録であった場合には記録を行うが、記録済であった場合には欠陥として取り扱い、スペアエリアへの交替処理を行う。
【0039】
また光ディスクの記録済領域を管理する方法として、DLテーブルに登録されているアドレス、光ディスク上に記録されているセッション、トラック情報を用いる方法やスペースビットマップを用いる方法がある。これらの方法も本発明の未記録/記録済判定に利用することが可能である。
【0040】
これらの交替処理は記録再生の単位であるECCブロックで行われる。
【0041】
次にDVD−RAMの欠陥管理の説明に用いた図5、図6及び図7を基に本発明の具体的な手段について説明する。
【0042】
図1に本発明を実現する交替に関するフラグ及びアドレスを含むECCブロック情報の構成の一例を示す。
【0043】
図11はECCブロック情報を含むデータフレームの構成方法を示す。
【0044】
2048バイトからなる各メインデータには、データ識別のための4バイトのデータ識別コード(ID)と、IDの誤り検出符号である2バイトのIED、6バイトのECCブロック情報の一部が付加される。このデータ列の最後部には、データに含まれる誤りを検出する4バイトの誤り検出符号EDCが付加され、全部で2064バイトのデータフレームを構成する。
【0045】
このデータフレームは、172バイト12行の形状で扱われ、図3で示す従来同様のECCブロックの構成方法を示す。
【0046】
そこでECCブロック情報は1ECCブロックを構成する16データフレーム内の6バイトのECCブロック情報を重ね合わせ、6バイト×16行の形式で構成されるデータブロックであり、6バイト×6行にデータを格納し、残る10行をパリティとすることでメインデータ以上の訂正能力を与える。これによりECCブロックで訂正不能が生じた多くの場合においても、ECCブロック情報は再生可能となる。本ECCブロック情報内の先頭1バイトにフラグ情報が格納され、4バイトに交替前のアドレス情報が格納される。フラグ情報は1ビットのオリジナルフラグ、1ビットのディフェクト交替フラグ、及び6ビットのリザーブビットから成る。オリジナルフラグはこのECCブロックに記録されたデータは上位装置からの記録命令に含まれる本論理アドレスに対するドライブによる初めての記録か否かを示し、ディフェクト交替フラグは交替処理時にこの交替はディフェクトが起因して行われるものか否かを示す。また4バイトの交替前のアドレスはこの論理アドレスに対応する交替処理前のECCブロックの先頭IDに対応する物理アドレスを示し、初回記録時、アドレス値として0が記録され、その後、この論理アドレスに対する交替処理が行われる度に直前までこの論理アドレスに対応する物理アドレスとして使用された値に更新される。従って、本アドレス値はこの論理アドレスに対応する物理アドレスの履歴を残すために用いられる。
【0047】
図8は追記型光ディスクで行われる交替処理による上書き処理を概略的に説明するためのディスクの図であり、合わせて上書き処理によるDLを示す図である。
【0048】
各DLにはユーザエリアの欠陥アドレス、交替処理によって割り当てられたスペアエリア内の交替アドレスが含まれる。ただし、本処理におけるユーザエリアにおける欠陥アドレスは上位装置の命令に含まれ、上書き処理される論理アドレスに対応したユーザエリア内の元来の物理アドレスと言い換えることができる。図中、黒く塗りつぶされた場所はスペアエリア内の使用済エリアを示す。アドレスM(実際にはECCブロックの先頭IDを示すが、交替処理における説明では1ECCブロック全体を示す。)はスペアエリア内の次の交替位置を示すアドレスである。つまりこの状態ですでに記録済であるユーザエリアのアドレスNにデータが記録される場合、上位装置によりアドレスNに記録されるユーザデータはスペアエリアのアドレスMに記録される。このときスペアエリア内に記録されたアドレスMのデータには図1で示したオリジナルフラグ(OF)、ディフェクト交替フラグ(DF)共に設定されず、つまり0の値となり、また記録命令に含まれた論理アドレスに直前まで対応していたアドレスNが交替前アドレス(PID)として含まれる。DLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスM”とその関係を示すステータス“交替”から新規に構成される。
【0049】
図9は追記型光ディスクで行われる交替処理による上書き処理を概略的に説明するためのディスクの図であり、合わせて上書き処理によるDLを示す図である。
【0050】
図8が示す状態の後、再度ユーザエリアのアドレスNにデータが記録される場合、上位装置によりアドレスNに配置されたユーザデータはスペアエリアのアドレスLに記録される。このときスペアエリア内に記録されたアドレスLのデータには図1で示したオリジナルフラグ、ディフェクト交替フラグ共に設定されず、記録命令に含まれた論理アドレスに直前まで対応していたアドレスMが交替前アドレスとして含まれる。DLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスM”とその関係を示すステータス“交替”から、“アドレスN”、“アドレスL”とその関係を示すステータス“交替”の構成に修正される。
【0051】
図10はスペアエリアを持たずに欠陥管理を行った場合のディスクの図である。
【0052】
光ディスクはリードイン、ユーザエリア(データエリア)、リードアウトに論理分割されているものとする。リードイン内のDMAには、論理分割された各エリアの開始アドレス等の論理構造に関する情報が含まれるDDS、またデータエリア内の欠陥アドレスと交替アドレスのアドレスの対応を示す複数のDLからなるDLテーブルが記録される。図中にDLテーブルを構成するいくつかのDLを示す。各DLには欠陥アドレス、交替処理によって割り当てられた交替アドレスが含まれる。ユーザエリアのアドレスNが欠陥と判断された場合、上位装置によりアドレスNに配置されたユーザデータは実際にはアドレスMに記録される。DLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスM”とその関係を示すステータスから構成され、DLを重ね合わせてDLテーブルは構成される。また同様に“アドレスN+1”から“アドレスM+1”の交替処理が行われたことを示すDL、交替先として用いようとしたアドレスM+2が欠陥であったため“アドレスN+2”から“アドレスM+3”の交替処理が行われたことを示すDLもDLテーブルに含まれている。またこの場合においても交替アドレスとして割り当てられた“アドレスM”、“アドレスM+1”及び“アドレスM+2”のデータとして図1で示したフラグ情報、処理前まで割り当てられていたアドレスを加えることでこれから説明と同様の効果を得ることができる。
【0053】
つまり交替アドレスをスペアエリア内に配置することが本発明にとって重要であるわけではない。
【0054】
図13は目的に応じて各エリアに論理分割された光ディスクの物理アドレスと上位装置の各種命令に含まれる論理アドレスの関係を示す図である。
【0055】
光ディスクはリードイン、データエリア、リードアウトに論理分割されているものとし、更にデータエリアは目的に応じてユーザエリアとスペアエリアに論理分割される。またリードイン、データエリアの開始物理アドレスはそれぞれA及びBであり、リードアウトの終了物理アドレスはCである。光ディスク上のユーザエリアにのみ論理アドレスは割り当てられ、DLに登録が無い場合には論理アドレスnに対し、物理アドレスB+nが対応付けられる。ただし、DLの欠陥アドレスとしてB+nが登録されていた場合には論理アドレスnには、そのDLに登録されたスペアエリア内の物理アドレスである交替アドレスが対応する。従ってユーザエリアの最終アドレスがB+aである場合には、論理アドレス空間として0からaが使用可能となる。
【0056】
図12に本発明を実現する交替に関するアドレスを含むECCブロック情報の構成の一例を示す。
【0057】
図11はECCブロック情報を含むデータフレームの構成方法を示す。
【0058】
図1同様、6バイト×16行の形式で構成されるデータブロックであり、6バイト×6行にデータを格納し、残る10行をパリティとするECCブロック情報には3種類の4バイトのアドレス情報が格納される。これらのアドレス情報は交替前アドレス、UNDOアドレス、そしてREDOアドレスである。交替前アドレスはこの論理アドレスに対応する交替処理前のECCブロックの先頭IDに対応する物理アドレスを示し、上位装置からの記録命令に命令に含まれる論理アドレスからDLを用いずに変換される本来の物理アドレスへの記録が行われる時には、アドレス値として0が記録され、その後、この論理アドレスに対する交替処理が行われる度に直前までこの論理アドレスに対応する物理アドレスとして使用された値に更新される。UNDOアドレスは上書き取り消し処理(UNDO処理)時に使用されるデータが記録されている物理アドレスを示し、上位装置からの記録命令に命令に含まれる論理アドレスへの初回記録時はアドレス値として上書き取り消し処理が不可能であることを示す0が使用され、その後、この論理アドレスにデータが記録、つまり上書きが行われる度に直前までこの論理アドレスに対応する物理アドレスとして使用された値に更新される。ただし欠陥検出による交替時には欠陥ECCブロックには有効データが含まれないため、欠陥ECCブロック内の同アドレスと同一の物理アドレスが使用される。REDOアドレスは”上書き取り消し”の取り消し処理(REDO処理)時に使用されるデータが記録されている物理アドレスを示し、上書き取り消し処理、または”上書き取り消し”の取り消し処理以外には”上書き取り消し”の取り消し処理が不可能であることを示す0が使用される。
【0059】
従って、これら3種類のアドレス値はこの論理アドレスに対応する物理アドレスの履歴を残すために用いられる。
【0060】
図8は追記型光ディスクで行われる交替処理による上書き処理を概略的に説明するためのディスクの図であり、合わせて上書き処理によるDLを示す図である。
【0061】
各DLにはユーザエリアの欠陥アドレス、交替処理によって割り当てられたスペアエリア内の交替アドレスが含まれる。ただし、本処理におけるユーザエリアにおける欠陥アドレスは上位装置の命令に含まれ、上書き処理される論理アドレスに対応したユーザエリア内の元来の物理アドレスと言い換えることができる。図中、黒く塗りつぶされた場所はスペアエリア内の使用済エリアを示す。アドレスMはスペアエリア内の次の交替位置を示すアドレスである。つまりこの状態ですでに記録済であるユーザエリアのアドレスNにデータが記録される場合、上位装置によりアドレスNに記録されるユーザデータはスペアエリアのアドレスMに記録される。このときスペアエリア内に記録されたアドレスMのデータには図12で示した記録命令に含まれた論理アドレスに直前まで対応していたアドレスNが交替前アドレス(PID)として、UNDOアドレス(UID)には同じくアドレスN、REDOアドレス(RID)には0が含まれる。DLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスM”とその関係を示すステータス“交替”から新規に構成される。
【0062】
図9は追記型光ディスクで行われる交替処理による上書き処理を概略的に説明するためのディスクの図であり、合わせて上書き処理によるDLを示す図である。
【0063】
図8が示す状態の後、再度ユーザエリアのアドレスNにデータが記録される場合、上位装置によりアドレスNに配置されたユーザデータはスペアエリアのアドレスLに記録される。このときスペアエリア内に記録されたアドレスLのデータには図12で示した記録命令に含まれた論理アドレスに直前まで対応していたアドレスMが交替前アドレスとして、UNDOアドレスには同じくアドレスM、REDOアドレスには0が含まれる。DLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスM”とその関係を示すステータス“交替”から、“アドレスN”、“アドレスL”とその関係を示すステータス“交替”の構成に修正される。
【0064】
ここで図12の3種類のアドレス情報の関係から図1のフラグに相当する情報が得られることを説明する。
【0065】
本ECCブロックに記録されたデータは上位装置からの記録命令に含まれる論理アドレスに対するドライブによる初めての記録か否か、を示すオリジナルフラグは、UNDOアドレスが0か否かと等価である。交替処理時にこの交替はディフェクトが起因して行われるものか否か、を示すディフェクト交替フラグは、UNDOアドレスが交替先アドレスと等価であるか否かと等価である。従って図12が示す3種類のアドレス情報から図1に含まれる全ての情報を得ることが可能であることが分かる。
【0066】
次に図1または図12のECCブロック情報を含むデータを記録し、論理的に上書き処理を行うことが可能な追記型光ディスク記録方式で実現可能な上書き取り消し処理について説明する。
【0067】
図14は追記型光ディスクで行われる上書き取り消し処理を概略的に説明するためのディスクの図であり、合わせて上書き取り消し処理によるDLを示す図である。
【0068】
図9が示す状態の後、ユーザエリアのアドレスNへの上書き処理を取り消す場合、スペアエリア内に記録されたアドレスLのデータに含まれるECCブロック情報内の交替に関するフラグやアドレス情報より検出される直前まで上書き取り消し命令に含まれたこの論理アドレスに対応した光ディスク上の物理アドレスMに再度アドレスを割り付け直す。
【0069】
DLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスL”とその関係を示すステータス“交替”から、再び“アドレスN”、“アドレスM”とその関係を示すステータス“交替”の構成に修正される。また図8の状態の後、ユーザエリアのアドレスNへの上書き処理を取り消す場合、スペアエリア内に記録されたアドレスMのデータに含まれる直前まで命令に含まれたこの論理アドレスに対応した光ディスク上の物理アドレスNに再度アドレスを割り付け直すために、DLはこの情報を示すためにDLテーブルから削除される。
【0070】
しかしながら図14が示す方法では上書き取り消し処理の後に“上書き取り消しの取り消し処理”を行う場合、つまり再度DLを元の “アドレスN”、“アドレスL”とその関係を示すステータス“交替”に復元するためにはアドレスM以降に使用されたスペアエリア内の記録済みの交替アドレスを再生し、データに含まれるECCブロック情報を用いてアドレスL探し出さなければならないといった手間がかかる。
【0071】
そのため“上書き取り消しの取り消し処理”を効果的に行うために、図12が示すECCブロック情報を用いた上書き処理を行う。この上書き取り消しの取り消し処理を図15、図16及び図17を用いて説明する。
【0072】
図15は追記型光ディスクで行われる交替処理による上書き処理時に欠陥が検出され、1度の上書き処理で2回の交替が発生した状況を概略的に説明するためのディスクの図であり、合わせて上書き処理によるDLを示す図である。
【0073】
各DLにはユーザエリアの欠陥アドレス、交替処理によって割り当てられたスペアエリア内の交替アドレスが含まれる。アドレスMはスペアエリア内の次の交替位置を示すアドレスであり、この状態ですでに記録済であるユーザエリアのアドレスNにデータが記録される場合、上位装置によりアドレスNに記録されるユーザデータはスペアエリアのアドレスMに記録される。このときスペアエリア内に記録されたアドレスMのデータには図12で示した記録命令に含まれた論理アドレスに直前まで対応していたアドレスNが交替前アドレス(PID)として、UNDOアドレス(UID)には同じくアドレスN、REDOアドレス(RID)には0が含まれており、DLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスM”とその関係を示すステータス“交替”から構成されている。しかし上書き処理のための交替記録が終了し、交替先のアドレスMに記録されたデータを再生してみると十分な再生性能を得ることができず、欠陥と判断できたため、アドレスLをスペアエリア内の次の交替位置とし記録を行う。このとき最終的にアドレスLのデータには欠陥による交替処理の直前まで本論理アドレスに対応していたアドレスMが交替前アドレスとして登録され、UNDOアドレスには欠陥アドレスに記録されたUNDOアドレスと同じアドレスN、REDOアドレスには0が含まれ、このDLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスL”とその関係を示すステータス“交替”の構成に修正される。
【0074】
図16は追記型光ディスクで行われる上書き処理及び上書き取り消し処理を概略的に説明するためのディスクの図であり、合わせて上書き取り消し処理、続けて行われる上書き取り消し処理によるDLの変化を示す図である。
【0075】
図15が示す状態の後、再度ユーザエリアのアドレスNにデータが記録される場合、上位装置によりアドレスNに配置されたユーザデータはスペアエリアのアドレスKに記録される。このときスペアエリア内に記録されたアドレスKのデータにはたアドレスLが交替前アドレスとして登録され、UNDOアドレスにはPIDと同様のアドレスと同じアドレスL、REDOアドレスには0が含まれ、このDLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスK”とその関係を示すステータス“交替”の構成に修正される。その後、ユーザエリアのアドレスNのデータ記録の取り消し処理が行われる場合、アドレスKのECCブロック情報に含まれるUNDOアドレスに記録されたアドレスLのデータ(データB)を再度読み出し、そのデータのID、EDC、PI、PO等の付加情報を付け替えて再変調した後に光ディスクに記録される。このとき新規交替先のアドレスJのデータにはアドレスKが交替前アドレスとして登録され、UNDOアドレスにはアドレスLのECCブロック情報内のUIDと同じアドレスN、REDOアドレスには上書き処理取り消し処理が行われる直前まで本論理アドレスに対応付けられていたKが含まれ、結果的にDLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスJ”とその関係を示すステータス“交替”の構成に修正される。
【0076】
図17は追記型光ディスクで行われる“上書き取り消し”の取り消し処理を概略的に説明するためのディスクの図であり、合わせて上書き処理によるDLを示す図である。
【0077】
図16が示す状態の後、再度ユーザエリアのアドレスNの“データ記録の取り消し”の取り消し処理が行われる場合、アドレスJのECCブロック情報に含まれるREDOアドレスに記録されたアドレスKのデータ(データC)を再度読み出し、そのデータのID、EDC、PI、PO等の付加情報を付け替えて再変調した後に光ディスクに記録される。このとき新規交替先のアドレスIのECCブロック情報としてアドレスJが交替前アドレスとして登録され、UNDOアドレスには上書き処理取り消し処理が行われる直前まで本論理アドレスに対応付けられていたJが含まれ、REDOアドレスにはアドレスKのECCブロック情報内のUIDと同じ0、結果的にDLはこの情報を示すために“アドレスN”、“アドレスI”とその関係を示すステータス“交替”の構成に修正される。
【0078】
上書き取り消し処理、“上書き取り消し”の取り消し処理及び欠陥による交替処理時に新たに記録されるデータに格納されるECCブロック情報内のUNDOアドレス及びREDOアドレスを決定する方法について図23と図24を用いて説明する。
【0079】
図23は上書き取り消し処理時に新たに記録されるデータに付加されるECCブロック情報内の各アドレス情報を決定するフロチャートである。
【0080】
上書き取り消し処理を行う場合、以下のような規則に従い図12で示した3種のアドレス、つまり、この論理アドレスに対応する交替処理前のECCブロックの先頭IDに対応する物理アドレスを示す交替前アドレス、上書き取り消し処理(UNDO処理)時に使用されるデータが記録されている物理アドレスを示すUNDOアドレス、上書き取り消し”の取り消し処理(REDO処理)時に使用されるデータが記録されている物理アドレスを示すREDOアドレスは決定する。
【0081】
上位装置からの上書き取り消し命令に含まれる論理アドレスに対応する最新の物理アドレス(X)を所定の演算やDLから導出し、求められた物理アドレスに記録されたデータの再生が行われる。この再生データから復調されたECCブロック内のECCブロック情報からUNDOアドレスを読み出し、このUNDOアドレスに対応する物理アドレス(Y)に記録されたデータ再生が行われる。再生データを復調して得られたECCブロックのECCブロック情報を保存した状態で、・「交替前アドレス」として上書き取り消し命令に含まれる論理アドレスから所定の演算やDLから導出された物理アドレス(X)・「REDOアドレス」として交替前アドレスと同じ物理アドレス(X)・「UNDOアドレス」として物理アドレス(X)のUNDOアドレスに対応する物理アドレス(Y)のECCブロック情報のUNDOアドレスを設定する。
【0082】
このように設定されたECCブロック情報を物理アドレス(Y)に記録されていたECCブロックの新たなECCブロック情報とし、再度変調処理した変調データが光ディスク上に新たな記録位置として割り当てられた物理アドレス(Z)に記録される。
【0083】
ただしこの上書き処理内で新規に記録されたデータが結果的に欠陥として検出された場合には・「交替前アドレス」として新たに割り当てられた物理アドレス(Y)をECCブロック情報の新たな交替前アドレスとして置換し、再度記録位置として割り当てられた物理アドレスに記録される。
【0084】
図24は“上書き取り消し”の取り消し処理時に新たに記録されるデータに付加されるECCブロック情報内の各アドレス情報を決定するフロチャートである。
【0085】
“上書き取り消し”の取り消し処理を行う場合、以下のような規則に従い図12で示した3種のアドレスは決定する。
【0086】
上位装置からの“上書き取り消し”の取り消し命令に含まれる論理アドレスに対応する最新の物理アドレス(X)を所定の演算やDLから導出し、求められた物理アドレスに記録されたデータの再生が行われる。この再生データから復調されたECCブロック内のECCブロック情報からREDOアドレスを読み出し、このREDOアドレスに対応する物理アドレス(Y)に記録されたデータ再生が行われる。再生データを復調して得られたECCブロックのECCブロック情報を保存した状態で、・「交替前アドレス」として上書き取り消し命令に含まれる論理アドレスから所定の演算やDLから導出された物理アドレス(X)・「REDOアドレス」として物理アドレス(X)のREDOアドレスに対応する物理アドレス(Y)のECCブロック情報のREDOアドレス・「UNDOアドレス」として交替前アドレスと同じ物理アドレス(X)を設定する。
【0087】
このように設定されたECCブロック情報を物理アドレス(Y)に記録されていたECCブロックの新たなECCブロック情報とし、再度変調処理した変調データが光ディスク上に新たな記録位置として割り当てられた物理アドレス(Z)に記録される。
【0088】
ただしこの上書き処理内で新規に記録されたデータが結果的に欠陥として検出された場合には・「交替前アドレス」として新たに割り当てられた物理アドレス(Y)をECCブロック情報の新たな交替前アドレスとして置換し、再度記録位置として割り当てられた物理アドレスに記録される。
【0089】
従って、UNDOアドレス、REDOアドレスの内、UNDO処理時に特異アドレスとして必要となるアドレス情報はUNDOアドレスのみであり、REDO処理時に特異アドレスとして必要となるアドレス情報はREDOアドレスのみであることが解る。
【0090】
ただし各処理を行っている間に発生する欠陥による交替処理により交替前アドレスとUNDOアドレス、REDOアドレスの全てが異なることになるが、上書き取り消し処理、“上書き取り消し”の取り消し処理中にUNDOアドレスやREDOアドレスを辿って再生された欠陥ECCブロックはスキップする、つまり欠陥による交替アドレスに記録されたECCブロックのメインデータと、このECCブロック情報の交替前アドレスから求められる欠陥ECCブロック内のECCブロック情報を組み合わせて使用することで図12が示す構成を図18が示すECCブロック情報のように簡素化することが可能になる。
【0091】
図18のECCブロック情報内に1バイトのフラグ情報、4バイトの交替前のアドレス情報、そして4バイトのUNDOまたはREDOアドレス情報が格納される。フラグ情報は1ビットのオリジナルフラグ、1ビットのディフェクト交替フラグ、1ビットのUNDOフラグ、及び5ビットのリザーブビットから成る。オリジナルフラグはこのECCブロックに記録されたデータは上位装置からの記録命令に含まれる本論理アドレスに対するドライブによる初めての記録か否かを示し、ディフェクト交替フラグは交替処理時にこの交替はディフェクトが起因して行われるものか否かを示し、UNDOフラグは交替処理時にこの交替はUNDOが起因して行われるものか否かを示す。また4バイトの交替前のアドレスはこの論理アドレスに対応する交替処理前のECCブロックの先頭IDに対応する物理アドレスを示し、初回記録時、アドレス値として0が記録され、その後、この論理アドレスに対する交替処理が行われる度に直前までこの論理アドレスに対応する物理アドレスとして使用された値に更新される。UNDOまたはREDOアドレスはUNDOフラグと組み合わせて使用され、アドレスとして0以外が設定され、且つUNDOフラグが設定されている場合、図12におけるUNDOアドレスとなり、上書き取り消し処理(UNDO処理)時に使用されるデータが記録されている物理アドレスを示し、アドレスとして0以外が設定され、且つUNDOフラグが設定されていない場合、図12におけるREDOアドレスとなり、上書き取り消し処理(REDO処理)時に使用されるデータが記録されている物理アドレスを示す。
【0092】
従って図18が示す数ビットのフラグ情報及び2種類のアドレス情報から図12同様の上書き取り消し処理、及び“上書き取り消し”の取り消し処理処理が実現可能になることが分かる。
【0093】
次に図12、18を用いて説明した論理上書きが可能な追記型光ディスクにおける上書き取り消し処理、及び“上書き取り消し”の取り消し処理に必要な情報の一部をECCブロック情報以外に記録することが可能であることを図19を用いて説明する。
【0094】
図19は物理アドレス変更取り消し処理用管理情報(UL)の構成を示した説明図である。
【0095】
この物理アドレス変更取り消し処理用管理情報はDDS、DL同様にリードイン等の光ディスクの管理エリアに記録される。また物理アドレス変更取り消し処理用管理情報は複数のリストを重ね合わせて構成され、各リストはオペレーション情報、対象アドレス情報、補足アドレス情報から構成される。これらの情報と図18で説明した情報とを対応付けると、オペレーション情報はUNDOフラグに対応し、補足アドレス情報は“UNDOまたはREDOアドレス”に対応する。対象アドレス情報は、ECCブロックの物理アドレス情報、つまりECCブロックの先頭IDを意味する。
【0096】
従って図12、18の説明より本物理アドレス変更取り消し処理用管理情報と図1で示したECCブロック情報の技術を組み合わせることで上書き取り消し処理、及び“上書き取り消し”の取り消し処理が可能になることがわかるため、ECCブロック情報に十分なリザーブ領域が無い場合に有効である。ただし物理アドレス変更取り消し処理用管理情報を構成するリスト数に制限が必要なため、リスト数が制限数に達したときには古い順にリストを自動削除するなどといった対策処理は必要となる。
【0097】
最後に上記に示した論理上書きを実現する追記型光ディスク記録方式に対する“上書き取り消し”及び“上書き取り消しの取り消し”を実現する光ディスク記録装置構成とその動作について説明する。
【0098】
光ディスク記録装置の構成は図4に示した光ディスク記録再生装置の構成同様である。
【0099】
図4中、401は光ディスク、402はレーザダイオード及び光検出器を搭載する光ヘッド、403は記録のための符号化処理と再生のための復号化処理を行う記録再生信号処理回路、404は各ブロックの動作管理を行う制御マイコン、405はサーボ回路、406はRAMを含む上位装置とのインターフェース回路、407は入出力端子である。
【0100】
記録時、入出力端子407を介して、外部の上位装置などからドライブ動作を指示する命令及び必要に応じてメインデータ等が入力される。従来同様に通常のドライブ動作で記録命令が入力された場合、制御マイコン405は記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスをDDSに記録された各エリアのアドレス情報とDLを用いて求めだし、その物理アドレス領域は記録済か未記録かの判断を行う。その物理アドレスがすでに記録済であった場合にはDLテーブルを修正して新たな物理アドレスの割り当てを行った後、上位装置にデータ転送の指示が送られ、上位装置から転送されるメインデータは制御マイコン405の指示に応じて、インターフェース回路406内のRAMに蓄えられる。それと同時に制御マイコン405は求められた物理アドレスへのシーク処理をサーボ回路405を用いて行い、記録再生信号処理回路403により、スクランブル処理、誤り訂正符号化処理、変調処理などの符号化処理が行われた後、光ヘッド402を介して、光ディスク401上の対象となる新たに割り当てられた物理アドレス領域へ書き込み処理を行う。その物理アドレスが未記録であった場合には、同様に上位装置にデータ転送の指示が送られ、上位装置から転送されるメインデータは制御マイコン405の指示に応じて、インターフェース回路406内のRAMに蓄えられる。それと同時に制御マイコン405は求められた物理アドレスへのシーク処理をサーボ回路 405を用いて行い、記録再生信号処理回路403により、スクランブル処理、誤り訂正符号化処理、変調処理などの符号化処理が行われた後、光ヘッド402を介して、光ディスク401上の対象となる物理アドレス領域へ書き込み処理を行う。
【0101】
このように光ディスク上の所定の物理アドレス領域に記録されたデータの品質を確認するために、制御マイコン405は新規に記録された物理アドレスへのシーク処理をサーボ回路405を用いて行い、光ヘッド402を介して記録再生信号処理回路403において復調処理、誤り訂正処理を行い、検出された再生データ内の誤りの頻度に応じて記録が正常に行えたか否かの判断を行う。制御マイコン405が、記録が正常に行われた、つまり記録領域に欠陥の影響が見られなかったと判断した場合には記録が正常に終了したことをインターフェース回路406を介して上位装置に伝え、記録が正常に行われなかった、つまり記録領域が欠陥と判断できる場合にはスペアエリア内に新たに記録領域を設定して同様の書き込み処理を行う。
【0102】
図20のフロチャートはこの記録装置の一連の記録・再生動作のアルゴリズムを示す。
【0103】
また図21のフロチャートは記録処理時に行われる各種フラグ情報及びアドレス情報の作成アルゴリズムを示す。このアルゴリズムは図20の記録処理内で行われるものである。上位装置からの記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが未記録の場合、オリジナルフラグを設定し、他の情報は未設定のままECCブロック情報は作成される。記録済の場合、上書き処理による記録が行われ、交替前アドレスに論理アドレスにこの記録命令を受け付ける前まで対応していた物理アドレスを設定し、交替なしの状態で論理アドレスに対応する物理アドレスがDMA内のDLのリストの欠陥アドレスとして登録されていない場合、記録命令に含まれる論理アドレスへの最初の記録と判断できるため、オリジナルフラグを設定する。次に本交替理由が欠陥によるものであればディフェクトフラグを設定し、“上書き取り消し”や“上書き取り消しの取り消し”によるものであれば図23や図24で示す方法でREDOアドレスを設定する。最後にそれぞれの状況に応じて適切なUNDOアドレスを設定し、ECCブロック情報は作成される。
【0104】
これらの各種判断は通常光ディスク記録装置内の制御マイコン405で行われる。
【0105】
また光ディスク401上に記録された情報を用いて行われる上位装置からの各種命令に対する制御は制御マイコン405にて適切に判断され同様に行われる。
【0106】
図22は図14を用いて説明を行った上書き取り消し処理における光ディスク記録装置の動作を示すフロチャートである。上位装置から上書き取り消し命令が入力された場合、制御マイコン405は上書き取り消し命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスをDDSに記録された各エリアのアドレス情報とDLを用いて求めだし、求められた物理アドレスへのシーク処理をサーボ回路405を用いて行い、所定の物理アドレスから光ヘッド402を介して読み出された再生信号は記録再生信号処理回路403において復調処理、誤り訂正処理を行い、インターフェース内のRAM406へと取り込まれる。この復調されたECCブロックからECCブロック管理情報内のディフェクトフラグの値が設定されていない場合には交替前アドレスを新たな物理アドレスに再割り当てするDLテーブルの修正を行う。またECCブロック管理情報内のディフェクトフラグの値が設定されている場合には交替前アドレスを次の再生物理アドレスとし同様の処理を繰り返す。
【0107】
以上、上書き処理可能な追記型光ディスクの“上書き取り消し処理”及び“上書き取り消しの取り消し処理”を行うための方法、及びそれを実現するための記録装置について説明したが本文の内容は一例として記載しており、同様の効果を得られるデータ構成、情報の組み合わせについて全て触れることは不可能であるが本質的に同じ効果が得られるものは本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0108】
401 光ディスク、402 光ヘッド、403 記録再生信号処理回路、404 制御マイコン、405 サーボ回路、406 インターフェース回路、407 入出力端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
追記型光ディスクの物理アドレスに対応する論理アドレスを含む記録命令に対し、前記記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが示す追記型光ディスク上の記録領域が記録済、または欠陥であった場合、前記記録命令に含まれる論理アドレスに対応する未記録の記録領域を示す物理アドレスを新たに割り当て、前記新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録処理を実行する追記型光ディスクの記録方法であって、
前記新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録されるデータは前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される理由を示す情報、及び前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される前の物理アドレス情報を含むことを特徴とする記録方法。
【請求項2】
請求項1記載の追記型光ディスクの記録方法において、
前記新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録されるデータは前記論理アドレスに対する最初の記録であることを示す情報を含むことを特徴とする記録方法。
【請求項3】
請求項1記載の追記型光ディスクの記録方法において、
前記記録されるデータとは異なり、所定の記録領域に記録される物理アドレス変更取り消し処理用管理情報データは前記論理アドレスに対応する物理アドレスの変更取り消し処理で再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報を含むことを特徴とする記録方法。
【請求項4】
追記型光ディスクの物理アドレスに対応する論理アドレスを含む記録命令に対し、前記記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが示す追記型光ディスク上の記録領域が記録済、または欠陥であった場合、前記記録命令に含まれる論理アドレスに対応する未記録の記録領域を示す物理アドレスを新たに割り当て、前記新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録処理を実行する追記型光ディスクの記録方法であって、
前記新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録されるデータは前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される前の物理アドレス情報、及び前記論理アドレスに対応する物理アドレスの変更取り消し処理で再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報を含むことを特徴とする記録方法。
【請求項5】
請求項4記載の追記型光ディスクの記録方法において、
前記論理アドレスに対応する物理アドレスの変更取り消し処理で再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報は前記記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが示す追記型光ディスク上の記録領域が記録済であり、前記論理アドレスに対応する未記録の記録領域を示す物理アドレスを新たな記録領域とし記録処理を実行する論理上書き処理の取り消し処理時に再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報、及び前記論理上書き取り消し処理の取り消し処理時に再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報であることを特徴とする記録方法。
【請求項6】
請求項4記載の追記型光ディスクの記録方法において、
前記新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録されるデータは前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される理由を示す情報を含み、前記論理アドレスに対応する物理アドレスの変更取り消し処理で再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報は前記記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが示す追記型光ディスク上の記録領域が記録済であり、前記論理アドレスに対応する未記録の記録領域を示す物理アドレスを新たな記録領域とし記録処理を実行する論理上書き処理の取り消し処理時に再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報、又は前記論理上書き取り消し処理の取り消し処理時に再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報であることを特徴とする記録方法。
【請求項7】
上位装置から入出力端子を介して各種命令及びデータを受け取り、記録装置の動作管理を行う制御マイコンの指示に応じて、上位装置とのインターフェース回路、符号化処理を行う記録再生信号処理回路、レーザダイオードを搭載する光ヘッドを介して、追記型光ディスクに符号化処理後のデータを記録するデータ記録装置であって、
追記型光ディスクの物理アドレスに対応する論理アドレスを含む記録命令に対し、前記記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが示す追記型光ディスク上の記録領域が記録済、または欠陥であった場合、前記記録命令に含まれる論理アドレスに対応する未記録の記録領域を示す物理アドレスを新たに割り当て、前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される理由を示す情報、及び前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される前の物理アドレス情報を付加した前記符号化処理後のデータを前記新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録することを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項7記載の追記型光ディスクの記録装置において、
前記新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録されるデータは前記論理アドレスに対する最初の記録であることを示す情報が付加されていることを特徴とする記録装置。
【請求項9】
請求項7記載の追記型光ディスクの記録装置において、
前記論理アドレスに対応する物理アドレスの変更取り消し処理で再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報を含む物理アドレス変更取り消し処理用管理情報データを符号化処理した後に光ディスク上に記録することを特徴とする記録装置。
【請求項10】
上位装置から入出力端子を介して各種命令及びデータを受け取り、記録装置の動作管理を行う制御マイコンの指示に応じて、上位装置とのインターフェース回路、符号化処理を行う記録再生信号処理回路、レーザダイオードを搭載する光ヘッドを介して、追記型光ディスクに符号化処理後のデータを記録するデータ記録装置であって、
追記型光ディスクの物理アドレスに対応する論理アドレスを含む記録命令に対し、前記記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが示す追記型光ディスク上の記録領域が記録済、または欠陥であった場合、前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される前の物理アドレス情報、及び前記論理アドレスに対応する物理アドレスの変更取り消し処理で再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報を付加した前記符号化処理後のデータを前記新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録することを特徴とする記録装置。
【請求項11】
請求項10記載の追記型光ディスクの記録装置において、
前記論理アドレスに対応する物理アドレスの変更取り消し処理で再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報は前記記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが示す追記型光ディスク上の記録領域が記録済であり、前記論理アドレスに対応する未記録の記録領域を示す物理アドレスを新たな記録領域とし記録処理を実行する論理上書き処理の取り消し処理時に再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報、及び前記論理上書き取り消し処理の取り消し処理時に再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報であることを特徴とする記録装置。
【請求項12】
請求項10記載の追記型光ディスクの記録装置において、
前記新たに割り当てられた物理アドレスが示す記録領域に記録されるデータは前記論理アドレスに対応する物理アドレスが変更される理由を示す情報を含み、前記論理アドレスに対応する物理アドレスの変更取り消し処理で再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報は前記記録命令に含まれる論理アドレスに対応する物理アドレスが示す追記型光ディスク上の記録領域が記録済であり、前記論理アドレスに対応する未記録の記録領域を示す物理アドレスを新たな記録領域とし記録処理を実行する論理上書き処理の取り消し処理時に再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報、又は前記論理上書き取り消し処理の取り消し処理時に再び前記論理アドレスの物理アドレスとして対応付けられる物理アドレス情報であることを特徴とする記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−170968(P2011−170968A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100390(P2011−100390)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【分割の表示】特願2008−323108(P2008−323108)の分割
【原出願日】平成16年9月6日(2004.9.6)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【Fターム(参考)】