説明

データ通信システム、データ処理装置、ファクシミリ装置、及びデータ処理方法、ならびにプログラム

【課題】 ファクシミリ信号に基づいた印刷出力を行うことができない装置であっても、ファクシミリ信号に基づいた印刷出力を行うことを可能にする技術を提供すること。
【解決手段】 ファクシミリ装置101は、携帯電話103に対してファクシミリ信号を送信する。携帯電話103は、ファクシミリ装置101から受信したファクシミリ信号を画像形成装置105に対して転送する。画像形成装置105は、携帯電話103から受信したファクシミリ信号を画像形成装置107に対して転送する。そして、この転送したファクシミリ信号に基づいて画像形成装置107側で生成されたデータを画像形成装置107から受信する。画像形成装置107は、画像形成装置105から転送されたファクシミリ信号に基づいたデータを生成し、画像形成装置105に対して返信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクシミリ技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、公衆電話網(PSTN)等の既存の通信回線に接続可能なファクシミリ機能を有する通信装置が知られている。この種の通信装置では、スキャナから読み取った画像を公衆電話網(PSTN)を介して受信機に電送し、これを受信した受信機では記録紙に出力する、或いは所定のメモリに格納する機能を備えている。近年はこのような機能を有する複合機ベースのファクシミリ装置が普及している。また、これとは別に単機能の画像形成装置であれば、各個人単位で所有することが多い。
【0003】
ファクシミリ装置は通常、有線電話回線を使用して接続されるが、最近では携帯電話の普及が目覚ましく、携帯電話を接続することによって任意の場所でファクシミリの送受信を行うことが出来る(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平06-301445号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の技術では、ファクシミリ受信を行う画像形成装置にはファックスモデムなどファクシミリ信号の送受信機能やそれを解釈して元の画像を再現する機能などのファクシミリ機能が必要であった。しかし自分の近くに設置している画像形成装置にファクシミリ機能が無い場合、例え携帯電話があっても、自分の近くでファックスを受信することは困難であった。
【0005】
本発明は以上の問題に鑑みてなされたものであり、ファクシミリ信号に基づいた印刷出力を行うことができない装置であっても、ファクシミリ信号に基づいた印刷出力を行うことを可能にする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明のデータ通信システムは以下の構成を備える。
【0007】
即ち、ファクシミリ信号に基づいたデータ生成を行う機能を有しているファクシミリ装置と、前記ファクシミリ装置とネットワークを介して接続され、ファクシミリ信号に基づいたデータ生成を行う機能を有していないデータ処理装置と、を有するデータ通信システムであって、
前記データ処理装置は、
電話機と接続する接続手段と、
前記接続手段を介して接続された電話機が受信したアナログファクシミリ信号をディジタル信号に変換するディジタル変換手段と、
前記ディジタル変換手段で変換されたディジタルファクシミリ信号を前記ファクシミリ装置に転送する第1の転送手段とを有し、
前記ファクシミリ装置は、
前記第1の転送手段により転送されたディジタルファクシミリ信号を印刷データに変換する印刷データ変換手段と、
前記印刷データ変換手段により変換された印刷データを前記データ処理装置に転送する第2の転送手段とを有し、
前記データ処理装置は、
更に、前記第2の転送手段により転送された印刷データに基づいて印刷を行う印刷手段を有する
ことを特徴とする。
【0008】
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明のデータ処理装置は以下の構成を備える。
【0009】
即ち、ファクシミリ信号に基づいたデータ生成を行う機能を有しているファクシミリ装置とネットワークを介して接続されたデータ処理装置であって、
電話機と接続する接続手段と、
前記接続手段を介して接続された電話機が受信したアナログファクシミリ信号をディジタル信号に変換するディジタル変換手段と、
前記ディジタル変換手段で変換されたディジタルファクシミリ信号を前記ファクシミリ装置に転送する転送手段と、
前記転送手段で転送したディジタルファクシミリ信号に対応する印刷データを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した印刷データに基づいて印刷を行う印刷手段と
を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明のファクシミリ装置は以下の構成を備える。
【0011】
即ち、電話回線と接続する機能及び印刷データに基づいて印刷する機能を有したデータ処理装置とネットワークを介して接続されたファクシミリ装置であって、
前記データ処理装置が電話回線を介して受信したアナログファクシミリ信号に対応するディジタルファクシミリ信号を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信したディジタルファクシミリ信号を印刷データに変換する印刷データ変換手段と、
前記印刷データ変換手段により変換された印刷データを前記データ処理装置に転送する転送手段と
を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明のデータ処理方法は以下の構成を備える。
【0013】
即ち、ファクシミリ信号に基づいたデータ生成を行う機能を有しているファクシミリ装置と、前記ファクシミリ装置とネットワークを介して接続され、ファクシミリ信号に基づいたデータ生成を行う機能を有していないデータ処理装置と、を有するデータ通信システムにおけるデータ処理方法であって、
前記データ処理装置において、
接続された電話機が受信したアナログファクシミリ信号をディジタル信号に変換し、
前記変換されたディジタルファクシミリ信号を前記ファクシミリ装置に転送し、
前記ファクシミリ装置において、
前記データ処理装置より転送されたディジタルファクシミリ信号を印刷データに変換し、
前記変換された印刷データを前記データ処理装置に転送し、
前記データ処理装置において、
前記ファクシミリ装置より転送された印刷データに基づいて印刷を行う
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の構成により、ファクシミリ信号に基づいた印刷出力を行うことができない装置であっても、ファクシミリ信号に基づいた印刷出力を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下添付図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に従って詳細に説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係るシステムの概略構成を示す図である。同図に示す如く、本実施形態に係るシステムは、ファクシミリ装置101、携帯電話103、画像形成装置105,107により構成されている。
【0017】
ファクシミリ装置101と携帯電話103とは公衆電話網(PSTN)102に接続されており、このPSTN102を介して互いにデータ通信が可能な構成となっている。
【0018】
また、携帯電話103は、カプラ/セルラ104を介して画像形成装置105とも接続されている。画像形成装置105は、ファクシミリモデム、ファクシミリの手順信号の解釈や送受信、ファクシミリ信号に基づいた画像の再生などの機能(以下、FAX機能と呼称する)を有していない装置である。
【0019】
画像形成装置105は、ローカルエリアネットワーク(LAN)106に接続されており、そのLAN106上にはFAX機能を有する画像形成装置107が接続されている。
【0020】
以下では係る構成を有するシステムを用いて、ファクシミリ装置101から発せられたファクシミリ信号に基づいた印刷出力を画像形成装置105に行わせる場合について説明する。
【0021】
図2は、ファクシミリ装置101のハードウェア構成を示すブロック図である。同図に示す如く、ファクシミリ装置101は、制御ユニット217と、操作部216と、読み取り部214と、プリンタ部213と、で構成されている。
【0022】
制御ユニット217は主に、本装置を構成する各部の動作制御を行うためのものである。操作部216は、本装置に対して各種の操作指示を入力するためのものであると共に、各種の情報を表示する表示部を有する。操作部216は例えば、タッチパネル式の画面でもって構成されている。読み取り部214は、紙などの記録媒体上に記録されている情報を読み取るためのものである。プリンタ部213は、印刷指示されたデータに基づいた情報を紙などの記録媒体上に記録するためのものである。
【0023】
次に、制御ユニット217を構成する各部について説明する。CPU203は、ROM202に格納されているプログラムやデータを用いて処理を実行することで、本装置を構成する各部の動作制御を行うと共に、本装置を構成する各部の動作制御を行う。
【0024】
RAM204は、ROM202からロードされたプログラムやデータを一時的に記憶するためのエリア、処理中のデータを一時的に記憶するためのエリア、CPU203が各種の処理を行うために用いるワークエリア等を適宜提供することができる。
【0025】
ROM203にはブートプログラムや、本装置の動作制御プログラムやデータが格納されている。係るプログラムやデータの一部は蓄積メモリ205に格納させるようにしても良い。蓄積メモリ205は、ファクシミリ符号データや、画像データ、システムソフトウェア等を格納する。
【0026】
回線I/F部207は、本装置を上記PSTN102に接続するためのものであり、本装置はこの回線I/F部207を介して携帯電話103とのデータ通信を行う。なお、回線I/F部207はISDNに接続可能なように構成しても良い。何れにせよ、回線I/F部207は、ROM202内に格納されている制御プログラムをCPU203が実行することで制御されるものである。そして、ISDNI/Fやモデム、NCU(ネットワーク・コントロール・ユニット)を介して遠隔の装置にデータを送受信することができる。また回線I/F部F207は、画像データの圧縮伸張処理を行う機能も有している。
【0027】
IO制御B部208は、制御ユニット217に上記操作部216を接続するためのものであり、操作部216を操作することで入力される操作指示は、このIO制御B部208を介してCPU203に通知される。また、操作部216が有する画面上に表示する表示内容を示す信号も、このIO制御B部208を介して操作部216に送出される。
【0028】
以上説明した制御ユニット217内の各部がシステムバス201に接続されている。
【0029】
IO制御A部209は、システムバス201と画像データを高速で転送する画像バス210とを接続している。これにより、システムバス201に接続されているユニットは、このIO制御A部209を介して、画像バス210に接続されているユニットとのデータ通信を行うことができる。なお、IO制御A部209は、一方のバスから受けたデータを他方のバスに転送する場合には、このデータの構造を変換するバスブリッジとして機能する。
【0030】
画像バスF210は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バスF210上には以下のユニット群が接続されている。
【0031】
画像処理部211は、読み取り部214や回線I/F部207を介して受信した画像データに対して、補正、加工、編集等の処理を行う。回転圧縮伸長部212は、この画像データに対して回転、圧縮伸長、2値多値変換、JPEG、JBIG、MR、MMR等の圧縮伸張処理を行う。画素密度変換部215は、画像データに対する画素密度変換処理を行う。
【0032】
なお、ITU−T T.30で規定されるG3FAX規格によるファクシミリの送受信方法に従って通信する構成であれば、ファクシミリ装置101の構成は図1に示した構成に限定するものではない。もちろん、G3FAX以外、ISDNを利用したG4FAXであっても構わない。
【0033】
図3は、携帯電話103のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0034】
301はアンテナ部で、上記PSTN102との交信を行うための無線基地局との間で無線電波の送受信を行うものである。即ち、アンテナ部301は、PSTN102と接続された無線基地局から受信した電波を信号として後段の通話処理部302に送出するとともに、通話処理部302から受けた信号に基づいた電波を無線基地局に対して送出する。
【0035】
通話処理部302は、アンテナ部301が無線基地局からPSTN102が出力した信号に基づく電波を受信し、これに基づいた信号を通話処理部302に送出すると、この信号を音声信号に変換し、これをスピーカ303に送出する。これによりスピーカ303からはこの音声信号に基づいた音声が発せられることになる。
【0036】
本実施形態では、携帯電話103には、スピーカ303に出力される音声信号を外部出力する為の端子が備わっているものとする。そして、この端子には、上記カプラ/セルラ104が接続されるものとする。これにより、音声信号はこの端子、カプラ/セルラ104を介して画像形成装置105に送出されることになる。なお、カプラ/セルラ104へは上記端子を介してではなく、スピーカから出力される音声を直接出力するようにしてもよい。
【0037】
一方、通話処理部302は、マイク310を介して音声信号が入力された場合には、この音声信号をアンテナ部301に送出する。これにより、アンテナ部301からは、この音声信号に基づいた電波が無線基地局に送出され、そして無線基地局からPSTN102に送出される。
【0038】
キー入力部304は、ダイアルボタンなどの様々なボタン群により構成されており、様々な指示を後段の制御部306に対して入力することができる。表示部305は、例えば液晶画面などにより構成されており、制御部306による処理結果を画像や文字などでもって表示することができる。
【0039】
制御部306は、通話処理部302、表示部305の動作制御を行うと共に、キー入力部304からその指示入力に応じた処理を行う。記憶部307は、本装置が行う各種の処理を制御部306に実行させるためのプログラムやデータを格納すると共に、処理中のデータを一時的に記録する。
【0040】
ただし、携帯電話103の構成は、ファクシミリ装置101とのデータ通信をPSTN102を介して行うと共に、画像形成装置105との通信をカプラ/セルラ104を介して行うことができるのであれば、図3に示した構成に限定するものではない。
【0041】
図4は、画像形成装置105のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0042】
音声信号入出力部407は、上記カプラ/セルラ104を介して携帯電話103から音声信号(アナログ信号)が送出された場合にはこれをディジタル信号に変換し、LAN106を介して画像形成装置107に送出する。また、逆にディジタル信号化された音声信号を受け取り、それをアナログ信号に変換し、カプラ/セルラ104を介して携帯電話103に出力する。
【0043】
NIC(Network Interface Card)・RIP部408は、LAN106上に接続されている画像形成装置107とのデータ通信を行うNIC部を有する。このNIC部は、例えば、LAN106を介して画像形成装置107から受けた画像データをMFP制御部402に転送する。
【0044】
更にNIC・RIP部408はRIP部も有する。RIP部は、NIC部が画像形成装置107から受信した画像データ(主に、PDL(Page Description Language)データ)を解読し、RIP(Raster Image Processor)展開する。
【0045】
MFP制御部402は、自身が有する不図示のメモリ内に記録されているプログラムやデータ、メモリ部406内に保持されているデータを用いて本装置全体の制御を行うと共に、本装置を構成する各部の動作制御を行う。
【0046】
メモリ部406は、NIC・RIP部408が画像形成装置107から受けた画像データなどを一時的に記憶したりするためのものである。
【0047】
出力画像処理部403は、MFP制御部402からプリント指示された画像データに対して、後段のプリンタ部404がプリント可能なデータ形式に変換する処理を施し、処理済みのデータをプリンタ部404に転送する処理を行う。プリンタ部404は、シートを給紙し、この転送されたデータに基づいた画像をこのシート上に形成する。プリントアウトされたシートは後段の後処理部405に送出される。後処理部405は、シートの仕分け処理やシートの仕上げ処理を行う。
【0048】
操作部401は、ボタン群や表示画面でもって構成されており、本装置の操作者が操作することで各種の指示をMFP制御部402に入力することができると共に、MFP制御部402による処理結果などを表示することができる。
【0049】
なお、音声信号を受け、これをディジタル信号として外部に送出する機能を有すると共に、画像データを受け、これを紙などの記録媒体上にプリントする機能を有するのであれば、画像形成装置105の構成についてはこれに限定するものではない。
【0050】
図5は、画像形成装置107のハードウェア構成を示すブロック図である。音声信号入出力部501は、画像形成装置105からLAN106を介して送出されたディジタル信号を受けると、これをアナログ信号に変換してからFAX部502に転送する。FAX部502は、NCU(Network Control Unit)、エンコード部、デコード部、モデム部を有するファクシミリ通信器である。FAX部502は、音声信号入出力部501から受けたアナログファクシミリ信号に基づいて画像データを生成し、MFP制御部512に転送する。
【0051】
NIC(Network Interface Card)・RIP部503は、LAN106上に接続されている画像形成装置105とのデータ通信を行うNIC部を有する。このNIC部は、例えば、FAX部502からMFP制御部512に転送された画像データを、予め決められた種類のPDLデータに変換しLAN106を介して画像形成装置105に転送する。
【0052】
更にNIC・RIP部503はRIP部も有する。RIP部は、NIC部がLAN106上の装置から受信した画像データ(主に、PDL(Page Description Language)データ)やFAX部502からMFP制御部512に転送された画像データを解読する。この解釈によりRIP部は、RIP(Raster Image Processor)展開を行う。
【0053】
MFP制御部512は、自身が有する不図示のメモリ内に記録されているプログラムやデータ、メモリ部516内に保持されているデータを用いて本装置全体の制御を行うと共に、本装置を構成する各部の動作制御を行う。
【0054】
メモリ部516は、FAX部502からMFP制御部512に転送された画像データなどを一時的に記憶したりするためのものである。
【0055】
出力画像処理部513は、MFP制御部512からプリント指示された画像データに対して、後段のプリンタ部514がプリント可能なデータ形式に変換する処理を施し、処理済みのデータをプリンタ部514に転送する処理を行う。プリンタ部514は、シートを給紙し、この転送されたデータに基づいた画像をこのシート上に形成する。プリントアウトされたシートは後段の後処理部515に送出される。後処理部515は、シートの仕分け処理やシートの仕上げ処理を行う。
【0056】
操作部511は、ボタン群や表示画面でもって構成されており、本装置の操作者が操作することで各種の指示をMFP制御部512に入力することができると共に、MFP制御部512による処理結果などを表示することができる。
【0057】
なお、画像形成装置107のハードウェア構成については、画像形成装置105から受けたディジタルファクシミリ信号に基づいた画像データを生成し、これを画像形成装置105に返信することができるのであれば、図5に示した構成に限定するものではない。
【0058】
次に、上記ファクシミリ装置101から携帯電話103に送信されたFAX信号に基づいた画像のプリントアウトを、画像形成装置105によって行わせる処理について説明する。図6は、係る処理を行うために、ファクシミリ装置101、携帯電話103、画像形成装置105、画像形成装置107の各装置が行う処理のフローチャートである。なお、ここではITU−T T.30従ったG3FAXによる処理の例について説明する。
【0059】
なお、ステップS601に対応する動作制御プログラムはROM202に格納されている。この動作制御プログラムはCPU203による制御に従って適宜RAM204にロードされる。そして、CPU203がこのロードされた動作制御プログラムを用いてファクシミリ装置101を構成する各部の動作制御を行うことで、ファクシミリ装置101はステップS601に係る処理を実行することになる。
【0060】
また、ステップS602,603に対応する動作制御プログラムは、制御部306内の不図示のメモリ内に格納されている。そして、制御部306がこのロードされた動作制御プログラムを用いて携帯電話103を構成する各部の動作制御を行うことで、携帯電話103はステップS602,603に係る処理を実行することになる。
【0061】
また、ステップS604,608に対応する動作制御プログラムは、MFP制御部402内の不図示のメモリ内に格納されている。そして、MFP制御部402がこのロードされた動作制御プログラムを用いて画像形成装置105を構成する各部の動作制御を行うことで、画像形成装置105はステップS604,608に係る処理を実行することになる。
【0062】
また、ステップS605〜607に対応する動作制御プログラムは、MFP制御部512内の不図示のメモリ内に格納されている。そして、MFP制御部512がこのロードされた動作制御プログラムを用いて画像形成装置107を構成する各部の動作制御を行うことで、画像形成装置107はステップS605〜607に係る処理を実行することになる。
【0063】
先ず、FAX送信したい原稿上の画像を読み取り部214に読み取らせるための指示を、ファクシミリ装置101の操作者が操作部216を用いて入力する。このとき、ファクシミリ装置101の操作者は操作部216を用いて携帯電話103の電話番号の入力と原稿読み取りの際の解像度や濃度の選択を行い、送信開始指示を行う。この入力を行うとステップS601では先ず、CPU203が読み取り部214を制御し、読み取り部214に原稿上の画像を読み取らせる。そして更に同ステップでは、CPU203は、この読み取った結果を示すFAX信号を、PSTN102に接続されている携帯電話103に対して、回線I/F部207を介して送信すべく発呼する。するとステップS602で携帯電話103の所在地に近い無線基地局が携帯端末103に呼び出し信号を送出し、携帯電話103の操作者がキー入力部304で回線接続の操作を行うと、FAX信号の送出が開始される。このFAX信号はPSTN102、無線基地局を介して電波の形態でもって携帯電話103に送信される。
【0064】
携帯電話103側ではステップS602において、操作者がキー入力部304で回線接続の操作を行うと、送信されてきたFAX信号に対応する電波をアンテナ部301でもって受信し、アンテナ部301はこの電波を信号として通話処理部302に送出する。ステップS603では、通話処理部302からの信号がマイク309に出力され、FAX信号を示す(例えば、CNG信号)が聞こえるので、携帯電話103の操作者はFAXの受信であることを認識できる。そして、操作者が携帯電話103をカプラ/セルラ104に接続すると通話処理部302は、この信号をスピーカ303、カプラ/セルラ104を介して画像形成装置105に送出する。このとき、操作者は画像形成装置105の操作部401からFAX受信処理を行うことを示す操作を行う。この操作により画像形成装置105(MFP制御部402)はFAX受信の事実を知り、ステップS604以降の処理を行う。なお、このように操作部401からの操作がなく、カプラ/セルラ104から音声信号が入力されたことを検知することにより自動的にステップS604以降の処理を行うものとしてもよい。
【0065】
画像形成装置105側ではステップS604において、ステップS603で携帯電話103から送信されたアナログ信号を音声信号入出力部407が受け、これをディジタル信号に変換する。そして更に同ステップでは、このディジタル信号を音声信号入出力部407によりLAN106を介して画像形成装置107に送信する。なお、同ステップでは更に、画像形成装置105のLAN106上における自身のネットワークアドレス(IPアドレス)も、LAN106を介して画像形成装置107に送信する。また、同時に携帯電話103の電話番号、プリンタ部404で印刷可能な記録紙サイズの情報など(印刷能力)もLAN106を介して画像形成装置107に送信する。
【0066】
画像形成装置107は、画像形成装置105からFAX受信の事実を示す情報、ネットワークアドレス、携帯電話103の電話番号、プリンタ部で印刷可能な記録紙サイズ等の情報を受信するとファクシミリ装置101への応答信号の生成を行う。即ち、CSI信号には携帯電話103の電話番号をセットし、DIS信号の記録紙サイズの情報にはプリンタ部404で印刷可能な記録紙サイズの情報をセットする。DIS信号における他の情報は画像形成装置107に予め設定されているものを使用する。なお、NSF信号に本実施形態のような画像形成装置105と画像形成装置107の連携処理を行っていることを示す情報をセットするようにしてもよい。
【0067】
そして、このようにして生成されたNSF/CSI/DIS信号はネットワークアドレスに基づきLAN106を介して画像形成装置105に送信される。これを受け取った画像形成装置105はこれをアナログ信号に変換し、カプラ/セルラ104を介して携帯電話103によりファクシミリ装置101に送信する。
【0068】
すると、ファクシミリ装置101からはNSS/TSI/DCS信号が返送されてくるので、同様に画像形成装置105でアナログからディジタルに変換され、画像形成装置107に送信される。以降、公知のG3FAX手順に従ってファクシミリ装置101、携帯電話103、画像形成装置105、画像形成装置107を介してファクシミリ通信が実行される。
【0069】
以上の手順を経て画像形成装置107ではステップS605において、音声信号入出力部501がファクシミリ画像に対応するディジタル信号を受けると、これをアナログ信号に変換してからFAX部502に送出する。次にステップS606においてFAX部502は、このアナログ信号に基づいてファクシミリ装置101が送信した画像データを再生する。更に同ステップでは、出力画像処理部513は、この画像データをPDL形式の画像データに変換する。この画像データは、画像形成装置105側で処理可能な形式であれば、如何なる形式の画像データに変換しても良い。形成した画像データは一旦メモリ部516に格納する。画像形成装置107が画像形成装置105によりディジタル化されたFAX画像に対応するFAX信号を正常に受け取ると、画像形成装置105はファクシミリの終了手順を経てPSTN102を介したファクシミリ装置101との通信は終了する。
【0070】
そしてステップS607では先ず、ステップS604で画像形成装置105から送信されたネットワークアドレスを参照し、この画像のデータの送信先を特定する。ここでは、このネットワークアドレスは画像形成装置105のものであるので、NIC・RIP部503は、MFP制御部512がメモリ部516から読み出したこの画像データをLAN106を介して画像形成装置105に送信する。
【0071】
このように、画像形成装置107側で作成した画像データの送信先を画像形成装置107に特定させることができるのであれば、上記ネットワークアドレスの代わりに如何なるものを送信しても良い。また、画像形成装置105のネットワークアドレスの代わりに、他の機器のネットワークアドレスを画像形成装置107に送信するようにしても良い。
【0072】
画像形成装置105側では、ステップS608においてNIC・RIP部408がこの画像のデータを受けると、これをMFP制御部402による制御に従って一旦メモリ部406に格納する。そして出力画像処理部403はステップS608において、メモリ部406に格納されている画像データに対して、後段のプリンタ部404がプリント可能なデータ形式に変換する処理を施し、処理済みのデータをプリンタ部404に転送する。
【0073】
そして更に同ステップでは、プリンタ部404は、シートを給紙し、この転送されたデータに基づいた画像をこのシート上に形成する。プリントアウトされたシートは後段の後処理部405に送出される。後処理部405は、シートの仕分け処理やシートの仕上げ処理を行う。
【0074】
図7は、ファクシミリ装置101がFAX信号を発してから、画像形成装置107が画像形成を行うまでに行われる処理に係る、各装置の機能構成を示すブロック図である。
【0075】
携帯電話103のスピーカ303から画像形成装置105の音声信号入出力部407に送出された信号は、音声信号入出力部407が有するA/D変換部701によりディジタル信号に変換される。そして音声信号入出力部407が有する制御部703によりこのディジタル信号は、画像形成装置107が有する音声信号入出力部501に転送される。なお、これと共に、画像形成装置105のLAN106上における自身のネットワークアドレス、印刷能力、携帯電話103の電話番号も画像形成装置107側に送信される。
【0076】
画像形成装置107の音声信号入出力部501が有するD/A変換部705は、このディジタル信号を受けると、これをアナログ信号に変換する。そしてD/A変換部705は、この変換したアナログ信号を画像形成装置107のFAX部502が有するNCU(Network Control Unit)部707に送出する。
【0077】
D/A変換部705からアナログ信号を受信したNCU部707は、自身がファクシミリ受信を行った場合と同様にこのアナログ信号をディジタル信号に変換し、変換後のディジタル信号の電圧の変換を行う。そしてこのディジタル信号は復調部708に送出され、復調部708はこのディジタル信号に対する復調(デモジュレーション:DEMODULATION)と呼ばれるA/D変換処理を行う。そして変換を行ったディジタル信号はデコード部709に入力される。デコード部709は、このディジタル信号が示すデータ(ランレングスなどの圧縮データ)をラスタデータに展開する。ラスタデータに変換された画像は、FAX部502が有するメモリ部710に一旦格納され、この画像データに転送エラーがないことがMFP制御部512により確認された後、この画像データは、画像形成装置105のMFP制御部402に送出される。
【0078】
また、FAX部502では、FAX通信手順においてファクシミリ装置101と交換すべき手順信号を生成し、それをA/D変換部701でディジタル信号に変換して画像形成装置105に転送する。画像形成装置105ではそれをD/A変換部702でアナログ信号に戻して携帯電話103に出力する。これによりファクシミリ装置101とのファクシミリ通信を成立させる。なお、ファクシミリ装置101と交換する印刷能力は画像形成装置107のものではなく画像形成装置105のものを通知する。これによってファクシミリ装置101からは画像形成装置105が印刷可能な画像データが送信されるようになる。また、手順信号中に携帯電話103の電話番号を設定するので、ファクシミリ装置101自らがダイヤルした電話番号と実際に通信を行っている相手先との電話番号が異なることがない。なお、FAX部502は画像形成装置107自身がPSTNを介してファクシミリ通信するためのものをそのまま使用することができる。
【0079】
図8は、画像形成装置105による画像のプリント処理に係る、画像形成装置105、107の機能構成を示すブロック図である。
【0080】
上述の通り、ファクシミリの着信があると画像形成装置105は画像形成装置107に信号を送出すると共に、自身のネットワークアドレスをも送出している。例えば、このネットワークアドレスとして、画像形成装置105のIPアドレスとフレンドリ名を用いる。もちろんIPアドレスとフレンドリ名に限らない。
【0081】
そして画像形成装置107のFAX部502による画像データの生成が終わると、出力画像処理部513は、この生成された画像データをPDL形式の画像データに変換する。そしてこの変換した画像はMFP制御部512による制御に従って、NIC・RIP部503により画像形成装置105が有するNIC・RIP部408に送出される。画像形成装置105側では、出力画像処理部403はこの画像データに対して、後段のプリンタ部404がプリント可能なデータ形式に変換する処理を施し、処理済みのデータをプリンタ部404に転送する。
【0082】
以上の説明により、本実施形態によれば、FAX機能を有さない画像形成装置がFAX機能を有する画像形成装置と接続されているだけで、FAX機能を使用することが出来る。
【0083】
<変形例>
FAX機能を有した画像形成装置がLAN106に複数接続されている場合、画像形成装置105側ではFAX信号を転送する前に、どの画像形成装置にFAX信号の処理をさせるのかを選択するようにしても良い。この場合、操作部511の表示画面上に、LAN106に接続されている複数の画像形成装置名を一覧表示させ、操作者による選択指示を待ち受ける。
【0084】
この一覧表示された中から1つを操作者が選択すると、画像形成装置105は、携帯電話103を介して受信したFAX信号を、この選択指示した画像形成装置に対して転送する。もちろん、画像形成装置105は、複数の画像形成装置のネットワークアドレスを予め取得しており、選択指示された画像形成装置のネットワークアドレスを用いて、この画像形成装置に対してFAX信号を送信する。以降の処理は上述した通りである。
【0085】
以上の説明では、ファクシミリの着信を携帯電話103で行うものとしたが、これに限ることなく、固定電話で着信するようにし、携帯電話と同様にカプラによって音声信号を入力するようにしてもよい。また、画像形成装置105に電話機能を設け、これによって音声信号の受信や送信は行えるようにしてもよい。また、画像形成装置105自身がFAX機能を持ってもよく、その場合でも画像形成装置107が高度なFAX機能(例えば、カラーFAX機能など)を持っている場合に、その機能を画像形成装置105が利用できるようになる。
【0086】
以上のような実施形態によれば、FAX機能を有さない画像形成装置によってFAX受信画像の印刷を行うことができる。また、このようなシステムを構築することによって、1台の装置が有するFAX機能を多数の装置で共用することが可能となる。
【0087】
<その他の実施形態>
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成されることはいうまでもない。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0088】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行う。その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0089】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれたとする。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0090】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の実施形態に係るシステムの概略構成を示す図である。
【図2】ファクシミリ装置101のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】携帯電話103のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】画像形成装置105のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】画像形成装置107のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】ファクシミリ装置101、携帯電話103、画像形成装置105、画像形成装置107の各装置が行う処理のフローチャートである。
【図7】ファクシミリ装置101がFAX信号を発してから、画像形成装置107が画像形成を行うまでに行われる処理に係る、各装置の機能構成を示すブロック図である。
【図8】画像形成装置105による画像のプリント処理に係る、画像形成装置105、107の機能構成を示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファクシミリ信号に基づいたデータ生成を行う機能を有しているファクシミリ装置と、前記ファクシミリ装置とネットワークを介して接続され、ファクシミリ信号に基づいたデータ生成を行う機能を有していないデータ処理装置と、を有するデータ通信システムであって、
前記データ処理装置は、
電話機と接続する接続手段と、
前記接続手段を介して接続された電話機が受信したアナログファクシミリ信号をディジタル信号に変換するディジタル変換手段と、
前記ディジタル変換手段で変換されたディジタルファクシミリ信号を前記ファクシミリ装置に転送する第1の転送手段とを有し、
前記ファクシミリ装置は、
前記第1の転送手段により転送されたディジタルファクシミリ信号を印刷データに変換する印刷データ変換手段と、
前記印刷データ変換手段により変換された印刷データを前記データ処理装置に転送する第2の転送手段とを有し、
前記データ処理装置は、
更に、前記第2の転送手段により転送された印刷データに基づいて印刷を行う印刷手段を有する
ことを特徴とするデータ通信システム。
【請求項2】
前記ファクシミリ装置は更に、
前記第1の転送手段により転送されたファクシミリ信号に対する応答信号をディジタル信号として生成する生成手段を備え、
前記第2の転送手段により前記生成手段で生成した応答信号を前記データ処理装置に転送し、
前記データ処理装置は更に、
前記第2の転送手段により転送された応答信号をアナログ信号に変換するアナログ変換手段と、
前記アナログ変換手段でアナログ信号に変換された応答信号を、前記接続手段を介して接続された電話機に出力する出力手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項3】
前記生成手段は、前記印刷手段の印刷機能を送信元ファクシミリ装置に通知するための応答信号を生成することを特徴とする請求項2に記載のデータ通信システム。
【請求項4】
ファクシミリ信号に基づいたデータ生成を行う機能を有しているファクシミリ装置とネットワークを介して接続されたデータ処理装置であって、
電話機と接続する接続手段と、
前記接続手段を介して接続された電話機が受信したアナログファクシミリ信号をディジタル信号に変換するディジタル変換手段と、
前記ディジタル変換手段で変換されたディジタルファクシミリ信号を前記ファクシミリ装置に転送する転送手段と、
前記転送手段で転送したディジタルファクシミリ信号に対応する印刷データを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した印刷データに基づいて印刷を行う印刷手段と
を有することを特徴とするデータ処理装置。
【請求項5】
コンピュータ可読記憶媒体に格納可能でかつコンピュータにより実行可能なプログラムであって、請求項4に記載のデータ処理装置を制御するためのプログラム。
【請求項6】
電話回線と接続する機能及び印刷データに基づいて印刷する機能を有したデータ処理装置とネットワークを介して接続されたファクシミリ装置であって、
前記データ処理装置が電話回線を介して受信したアナログファクシミリ信号に対応するディジタルファクシミリ信号を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信したディジタルファクシミリ信号を印刷データに変換する印刷データ変換手段と、
前記印刷データ変換手段により変換された印刷データを前記データ処理装置に転送する転送手段と
を有することを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項7】
コンピュータ可読記憶媒体に格納可能でかつコンピュータにより実行可能なプログラムであって、請求項6に記載のファクシミリ装置を制御するためのプログラム。
【請求項8】
ファクシミリ信号に基づいたデータ生成を行う機能を有しているファクシミリ装置と、前記ファクシミリ装置とネットワークを介して接続され、ファクシミリ信号に基づいたデータ生成を行う機能を有していないデータ処理装置と、を有するデータ通信システムにおけるデータ処理方法であって、
前記データ処理装置において、
接続された電話機が受信したアナログファクシミリ信号をディジタル信号に変換し、
前記変換されたディジタルファクシミリ信号を前記ファクシミリ装置に転送し、
前記ファクシミリ装置において、
前記データ処理装置より転送されたディジタルファクシミリ信号を印刷データに変換し、
前記変換された印刷データを前記データ処理装置に転送し、
前記データ処理装置において、
前記ファクシミリ装置より転送された印刷データに基づいて印刷を行う
ことを特徴とするデータ処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−109231(P2008−109231A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−288040(P2006−288040)
【出願日】平成18年10月23日(2006.10.23)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】