説明

トナーカートリッジ及びそれを用いる画像形成装置

【課題】トナーカートリッジ内のトナーが片寄って停滞するのを防止し、トナーを攪拌且つ循環させながら排出口に搬送するトナーカートリッジ及びそれを用いる画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナーカートリッジ21は、本体ケーシング42の一端側にトナーを現像器へ供給するトナー排出口49が形成され、その一端側の端面にはトナーカートリッジ21がプリンタ1に装着された時プリンタ1側の駆動系と係合するカップリング44を備えている。本体ケーシング42の内部には長手方向に沿って螺旋状に延設された大径コイルバネ52aと、その内側に螺旋状に延設された小径コイルバネ52bとが配置され、それぞれの一端はカップリング44の駆動軸48に係止され、駆動軸48により同一方向に回転駆動されると大径コイルバネ52aはトナーをトナー排出口49方向に搬送し、小径コイルバネ52bはトナーをトナー排出口49から遠ざかる方向へ搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクシミリ装置、プリンタ、複写機等の画像形成装置に用いられるトナーカートリッジに係り、特に現像部に供給するためのトナーを収容して着脱自在に画像形成装置本体に交換可能に取付けられるトナーカートリッジ及びそれを用いる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トナーを用いて電子写真方式でトナー像を感光体上に形成し、このトナー像をベルトに一次転写し、その一次転写画像を用紙に二次転写し、この転写トナー像を定着器で用紙に定着してモノクロ又はフルカラーの画像を形成する画像形成装置が知られている。
【0003】
このような画像形成装置においては、現像器の現像槽に収容されているトナーが印刷によって消費され、現像槽内のトナー残量がある一定以下になると、残量検知装置が働いてトナー無しがユーザに通知され装置の運転が停止される。
【0004】
ユーザはトナーが空になったトナーカートリッジを現像器から取り除き、新しいトナーカートリッジと交換して、印刷作業を再開する。このトナーカートリッジの交換では、通常、画像形成装置本体の前扉を開け、トナーカートリッジを現像器の長手方向に、つまり開けた扉の前方向に引き出して、新しいトナーカートリッジと交換する。
【0005】
ところで、一般的な筒形状のトナーカートリッジにおいて、例えば奥側にトナー排出口(現像器へのトナー供給口)を設けている場合、容器内のトナーを手前側から奥側へ搬送させるために、長い軸にフィンが付いたスクリューや、螺旋状のコイルバネ等を用いているのが一般的である。
【0006】
しかし、上記の搬送方法は、経時的に見ると、トナーが奥側へ追いやられて嵩比が増すことにより、トナーに締まりが生じて、スクリューやコイルバネを回転させる駆動トルクが重くなり、場合によってはロックしてしまうという問題点があった。
【0007】
この問題を解決するために、すなわち、トナーカートリッジのトナー排出口付近のトナーが固まることにより、トナー搬送スクリューがロックすることを防止するために、トナーカートリッジのトナー排出口付近を狭めた形状にすることが提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−13438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の技術では、トナー排出口付近の形状を狭めて排出口付近のトナーを排出口に搬送しやすくしただけであり、狭めた形状の境目より広いほうでトナーが固まった場合のことについては考慮されていない。
【0010】
また、特許文献1の技術では、トナー排出口付近の形状を狭めるために、トナーカートリッジの形状が段差付きの角型容器になっている。このような形状のトナーカートリッジは、形状に変化があるため、装置本体への着脱時の取扱いに制約を受ける可能性が高い。
【0011】
また、トナーカートリッジの形状に大きな変化が付いていると、トナーカートリッジそのものはもちろん、トナーカートリッジの装着部の設計にも制約を受け、また、トナーカートリッジや装着部の成形に複雑な金型を用いるためコストの上昇を招くという問題もある。
【0012】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、簡単な構成でトナーカートリッジ内のトナーが排出口等に片寄って停滞することを防止し、トナーを常に攪拌し且つ循環させながら排出口に搬送するトナーカートリッジ及びそれを用いる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明のトナーカートリッジは、画像形成装置に着脱自在に設けられ、該画像形成装置に配設された現像器へ供給するためのトナーを収容したトナーカートリッジにおいて、一端側に上記トナーを上記現像器へ供給するための排出口が設けられたトナーカートリッジ本体と、上記トナーカートリッジ本体の内部に配置され、上記トナーカートリッジ本体が上記画像形成装置に装着されたとき該画像形成装置に設けられた駆動系と係合して該駆動系から回転駆動力を伝達される搬送コイルバネと、を備え、上記搬送コイルバネは、上記カートリッジ本体の長手方向に沿って螺旋状に延設された大径コイルバネと、該大径コイルバネの内側に螺旋状に延設された小径コイルバネとを有し、上記大径コイルバネの巻回方向に対し上記小径コイルバネの巻回方向は逆に形成されている、ように構成される。
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、装置本体に配設された現像器へトナーを供給するためのトナーを収容したトナーカートリッジとして、上記のトナーカートリッジを備えて構成される。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、簡単な構成でトナーカートリッジ内のトナーが排出口に片寄って停滞することを防止し、トナーを常に攪拌し且つ循環させながら排出口に搬送するトナーカートリッジ及びそれを用いる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施例1に係るトナーカートリッジを備えたフルカラーの画像形成装置(プリンタ)の内部構成を説明する断面図である。
【図2】実施例1に係るトナーカートリッジの断面図である。
【図3】(a),(b)は図2のトナーカートリッジを、見る角度を約90度変えて見た外観斜視図である。
【図4】図3(a),(b)に示すトナーカートリッジの内部構造である搬送コイルバネをリンク部材と共に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明の実施例1に係るトナーカートリッジを備えたフルカラーの画像形成装置(以下、単にプリンタという)の内部構成を説明する断面図である。
【0019】
図1に示すプリンタ1は、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置であり、画像形成部2、転写ベルトユニット3、トナー供給部4、給紙部5、ベルト式定着ユニット6、及び両面印刷用搬送ユニット7で構成されている。
【0020】
上記画像形成部2は、転写ベルトユニット3の転写ベルト8の下部走行面8aに接して同図の右から左へ4個の現像装置9(9k、9c、9m、9y)を多段式に並設して構成される。この画像形成部2は、図1に示す印刷実行時位置から、それより下方の保守位置に、昇降可能にプリンタ1本体のフレームに保持されている。
【0021】
上記4個の現像装置9のうち上流側(図の左側)の3個の現像装置9c、9m及び9yは、それぞれ減法混色の三原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色トナーによるモノカラー画像を形成し、現像装置9kは、主として文字や画像の暗黒部分等に用いられるブラック(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。
【0022】
上記の各現像装置9は、画像を現像するトナーの色を除き全て同じ構成である。したがって、以下イエロー(Y)のトナー用の現像装置9yを例にしてその構成を説明する。
【0023】
現像装置9は、最上部に感光体ドラム10を備えている。この感光体ドラム10は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成されている。この感光体ドラム10の周面に接して又は近傍を取り巻いて、クリーナ11、帯電ローラ12、光書込ヘッド13、及び現像器14の現像ローラ15が配置されている。
【0024】
現像器14は、外部を覆う筐体16、内部に設けられた隔壁17、現像ローラ15、第1の攪拌搬送スクリュー18、及び第2の攪拌搬送スクリュー19を備えている。第1及び第2の攪拌搬送スクリュー18及び19は、特には図示しないが、スクリュー軸と、このスクリュー軸と一体に構成されて回転するフィンから成る。
【0025】
この現像器14には、転写ベルトユニット3の上方に配置されているトナー供給部4のトナーカートリッジ21から、同図にK、C、M、Yで示すブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のいずれかのトナーが供給される。
【0026】
転写ベルトユニット3は、本体装置のほぼ中央で図の左右方向に扁平なループ状になって延在する無端状の上述した転写ベルト8と、この転写ベルト8を掛け渡されて転写ベルト8を図の矢印aで示す反時計回り方向に循環移動させる駆動ローラ22と従動ローラ23を備えている。
【0027】
駆動ローラ22には、転写ベルト8を介して二次転写ローラ24が圧接し、ここに搬送されて来る転写媒体である用紙に対し、転写ベルト8上の一次転写トナー像を二次転写する二次転写部を形成している。
【0028】
上記の転写ベルト8には、一次転写ローラ25がユニットと一体に組み込まれている。一次転写ローラ25は感光体ドラム10に対し、転写ベルト8を挟むように配置されている。
【0029】
一次転写ローラ25は、下方を循環移動する転写ベルト8の下部走行面8aにトナー像を直接転写(一次転写)する。転写ベルト8は、そのトナー像を更に用紙に転写(二次転写)すべく、上記の二次転写部まで搬送する。
【0030】
また、転写ベルト8には、従動ローラ23に掛け渡されている表面に当接してベルトクリーナ26が配置されている。ベルトクリーナ26の下方にはベルトクリーナ26が転写ベルト8から除去した廃トナーを収容する廃トナー回収容器27が着脱自在に配置されている。
【0031】
トナー供給部4は、転写ベルト8の上部走行面の上方に配置されている前述した4個のトナーカートリッジ21で構成されている。このトナー供給部4は、特には図示しないが、図1に示す印刷実行時位置から、それより上方の保守位置に、昇降可能にプリンタ1本体のフレームに保持されている。
【0032】
トナー供給部4の4個のトナーカートリッジ21は、それぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のトナーを収容している。
【0033】
これらのトナーカートリッジ21は、プリンタ1本体に対し前面方向に、すなわち図の紙面奥行き方向手前側に挿脱して着脱自在である。トナーカートリッジ21には図1では断面図のため見えないが、現像器9にトナーを補給するためのトナー排出口が形成されている。
【0034】
トナー排出口は、トナーカートリッジ21がプリンタ1本体に装着されたとき、現像器9の後方から上に延びだしているトナー補給路に連通し、このトナー補給路を介して現像器9にトナーを補給する。尚、図1では断面図のため見えないが、トナー補給路は転写ベルトユニット3の後方に回り込んで配置されている。
【0035】
このトナー供給部4の左方には、ベルトクリーナ26の左方から上方にかけて電装部29が配設されている。電装部29には、複数の電子部品からなる制御装置が搭載された回路基盤が装着されている。
【0036】
給紙部5は、上下2段に配置された2個の給紙カセット31(31a、31b)を備えている。2個の給紙カセット31の給紙口(図の右方)近傍には、それぞれ用紙取出ローラ32、給送ローラ33、捌きローラ34、待機搬送ローラ対35が配置されている。
【0037】
待機搬送ローラ対35の用紙搬送方向(図の鉛直上方向)には、前述した二次転写部が形成されている。この二次転写部の下流(図では上方)側にはベルト式熱定着ユニット6が配置されている。
【0038】
ベルト式熱定着ユニット6の更に下流側には、定着後の用紙をベルト式熱定着ユニット6から搬出する搬出ローラ対36、及びその搬出される用紙を装置上面に形成されている排紙トレー37に排紙する排紙ローラ対38が配設されている。
【0039】
両面印刷用搬送ユニット7は、外面(図の右方外側面)がプリンタ1の内部を側面から外部に開放又は遮蔽する開閉部材を兼ねている。
【0040】
この両面印刷用搬送ユニット7は、排紙ローラ対38の直前から図の右横方向に分岐する開始返送路39a、それから下方に曲がる中間返送路39b、更に左横方向に曲がって最終的に返送用紙を反転させる終端返送路39cを有する返送路39を備えている。
【0041】
また、返送路39の途中には、5組の返送ローラ対41(41a、41b、41c、41d、41e)が配置されている。上記終端返送路39cの出口は、給紙部5の下方の給紙カセット31bに対応する待機搬送ローラ対35への搬送路に合流している。
【0042】
図2は、上記構成のプリンタ1に装着して用いられるトナーカートリッジ21の断面図である。
【0043】
図3(a),(b)は、図2のトナーカートリッジ21を、見る角度を約90度変えて見た外観斜視図である。
【0044】
図4は、図3(a),(b)に示すトナーカートリッジ21の内部構造である搬送コイルバネをリンク部材と共に示す斜視図である。
【0045】
図2、図3に示すように、トナーカートリッジ21は、円筒形状の本体ケーシング42を備えている。トナーカートリッジ21のプリンタ1本体の装着部に装着されるとき奥側(図の右方)となる端部には、サイドカバー43が配設されている。
【0046】
そして、そのサイドカバー43の中央には、カップリング44が配設されている。カップリング44は、外部側では、トナーカートリッジ21のプリンタ1本体の装着部に装着されたときプリンタ1本体側の駆動系に係合して回転駆動される。
【0047】
また、カップリング44のプリンタ1本体の装着部に装着されるとき手前側(図の左方)となる端部には、図2に示すトナー装填口45が形成されており、このトナー装填口45には、図2、図3、図4に示す装填口キャップ46が嵌め込まれている。
【0048】
そして、填口キャップ46よりも外側の本体ケーシング42の端部には、円環状縁部47aと、この円環状縁部47aの中心を通って直径方向に形成された板状体47bとから成る取っ手47が取り付けられている。
【0049】
一方、上記のカップリング44の中心からは、駆動軸48が本体ケーシング42の内部のトナー排出口49よりもやや端部寄りの位置まで延びだしている。その駆動軸48の先端には、直径方向と軸方向に沿った切り込み51が形成されている。
【0050】
トナーカートリッジ21の内部には、図2及び図4(a),(b)に示すように、カートリッジ本体の長手方向に沿って螺旋状に延設された大小2つの搬送コイルバネ52が配設されている。
【0051】
2つの搬送コイルバネ52は、大径コイルバネ52aと、この大径コイルバネ52aの内側に延設された小径コイルバネ52bとで構成されている。そして、大径コイルバネ52aの巻回方向に対し小径コイルバネ52bの巻回方向は逆に形成されている。
【0052】
より分かりやすくいえば、大径コイルバネ52aの巻回方向はトナーをトナー補給口49方向へ搬送する巻き方向とし、小径コイルバネ52bの巻回方向はトナーをトナー補給口49から遠ざかる方向へ搬送する巻き方向となっている。
【0053】
これら2つの搬送コイルバネ52は、トナーカートリッジ21の奥側、すなわちトナー排出口49側の端部は、直径方向内側に折り曲げられて、図2及び図4(b)に示すように、カップリング44の駆動軸48の先端の切り込み51に係止している。
【0054】
なお、2つの搬送コイルバネ52は、カップリング44の駆動軸48の先端で一括して保持されているので、2つの搬送コイルバネ52を、それぞれ別部品とせず、一体部品として構成しても良い。
【0055】
また、2つの搬送コイルバネ52の手前側の端部は、図2及び図4(a)に示すように、大径コイルバネ52aでは、トナー装填口45の内側に伸びる縁の外周を軸受ボスとし、小径コイルバネ52bでは、装填口キャップ46の内側に突出する封止部の外周を軸受ボスとしている。
【0056】
これら2つの搬送コイルバネ52は、カップリング44の駆動軸48により一括して同一方向に回転駆動される。この駆動により、図2に示すように、大径コイルバネ52aは、本体ケーシング42の内周面を長手方向に沿って外側矢印で示すようにトナーをトナー排出口49に搬送する。
【0057】
他方の小径コイルバネ52bは、本体ケーシング42の内周面よりも内側で、つまり大径コイルバネ52aの内側で、本体ケーシング42の長手方向に沿って内側矢印で示すようにトナーをトナー排出口49のある一端側から他端側へ搬送する。
【0058】
このように、本例のトナーカートリッジ21によれば、円筒状の本体ケーシング42内のトナーを攪拌しながら循環させることが出来るため、トナーがトナー排出口近傍に片寄って停滞することがない。したがって、カップリング44の駆動トルクが安定し、搬送系のロックが防止される。
【0059】
また、トナーカートリッジ21の本体ケーシング42が円筒状であるので、プリンタ1本体に装着するときは、トナーカートリッジ21を単に装着部の奥まで挿入してカップリング44がプリンタ1本体側の駆動系に係合するように取っ手47で回転させながら押し込むだけでよい。
【0060】
このように、本例のトナーカートリッジ21は、装着部への着脱時の取扱いが簡単で特段の制約を受けることがない。また、本体ケーシング42が円筒状であるので、設計も成形も容易であり、共に特段の制約を受けることがない。
【0061】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
【0062】
画像形成装置に着脱自在に設けられ、該画像形成装置に配設された現像器へ供給するためのトナーを収容したトナーカートリッジにおいて、
一端側に前記トナーを前記現像器へ供給するための排出口が設けられたトナーカートリッジ本体と、
前記トナーカートリッジ本体の内部に配置され、前記トナーカートリッジ本体が前記画像形成装置に装着されたとき該画像形成装置に設けられた駆動系と係合して該駆動系から回転駆動力を伝達される搬送コイルバネと、
を備え、
前記搬送コイルバネは、前記カートリッジ本体の長手方向に沿って螺旋状に延設された大径コイルバネと、該大径コイルバネの内側に螺旋状に延設された小径コイルバネとを有し、前記大径コイルバネの巻回方向に対し前記小径コイルバネの巻回方向は逆に形成されている、
ことを特徴とするトナーカートリッジ。
[付記2]
【0063】
前記大径コイルバネは、前記カートリッジ本体の内周面を前記長手方向に沿って前記トナーを前記排出口に搬送し、前記小径コイルバネは、前記カートリッジ本体の前記内周面よりも内側を前記長手方向に沿って前記トナーを前記排出口のある前記一端側から他端側へ搬送する、
ことを特徴とする付記1記載のトナーカートリッジ。
[付記3]
【0064】
前記大径コイルバネ及び前記小径コイルバネは、それぞれの被駆動端部が前記駆動系に係合する1個のカップリングに一体に取り付けられている、
ことを特徴とする付記1記載のトナーカートリッジ。
[付記4]
【0065】
装置本体に配設された前記現像器へ前記トナーを供給するための前記トナーを収容したトナーカートリッジとして、付記1、2又は3に記載のトナーカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、現像部に供給するためのトナーを収容して着脱自在に画像形成装置本体に交換可能に取付けられるトナーカートリッジ及びそれを用いる画像形成装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 フルカラー画像形成装置(プリンタ)
2 画像形成部
3 転写ベルトユニット
4 トナー供給部
5 給紙部
6 ベルト式定着ユニット
7 両面印刷用搬送ユニット
8 転写ベルト
8a 下部走行面
8b 裏面
9(9y、9m、9c、9k) 現像装置
10 感光体ドラム
11 クリーナ
12 帯電ローラ
13 光書込ヘッド
14 現像器
15 現像ローラ
16 筐体
17 隔壁
15 現像ローラ
18 第1の攪拌搬送スクリュー
19 第2の攪拌搬送スクリュー
21 トナーカートリッジ
22 駆動ローラ
23 従動ローラ
24 二次転写ローラ
25 一次転写ローラ
26 ベルトクリーナ
27 廃トナー回収容器
29 電装部
31(31a、31b) 給紙カセット
32 用紙取出ローラ
33 給送ローラ
34 捌きローラ
35 待機搬送ローラ対
36 搬出ローラ対
37 排紙トレー
38 排紙ローラ対
39 返送路
39a 開始返送路
39b 中間返送路
39c 終端返送路
41(41a、41b、41c、41d、41e) 返送ローラ対
42 円筒形状の本体ケーシング
43 サイドカバー
44 カップリング
45 トナー装填口
46 装填口キャップ
47 取っ手
47a 円環状縁部
47b 板状体
48 駆動軸
49 トナー排出口
51 切り込み
52 搬送コイルバネ
52a 大径コイルバネ
52b 小径コイルバネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に着脱自在に設けられ、該画像形成装置に配設された現像器へ供給するためのトナーを収容したトナーカートリッジにおいて、
一端側に前記トナーを前記現像器へ供給するための排出口が設けられたトナーカートリッジ本体と、
前記トナーカートリッジ本体の内部に配置され、前記トナーカートリッジ本体が前記画像形成装置に装着されたとき該画像形成装置に設けられた駆動系と係合して該駆動系から回転駆動力を伝達される搬送コイルバネと、
を備え、
前記搬送コイルバネは、前記カートリッジ本体の長手方向に沿って螺旋状に延設された大径コイルバネと、該大径コイルバネの内側に螺旋状に延設された小径コイルバネとを有し、前記大径コイルバネの巻回方向に対し前記小径コイルバネの巻回方向は逆に形成されている、
ことを特徴とするトナーカートリッジ。
【請求項2】
前記大径コイルバネは、前記カートリッジ本体の内周面を前記長手方向に沿って前記トナーを前記排出口に搬送し、前記小径コイルバネは、前記カートリッジ本体の前記内周面よりも内側を前記長手方向に沿って前記トナーを前記排出口のある前記一端側から他端側へ搬送する、
ことを特徴とする請求項1記載のトナーカートリッジ。
【請求項3】
前記大径コイルバネ及び前記小径コイルバネは、それぞれの被駆動端部が前記駆動系に係合する1個のカップリングに一体に取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1記載のトナーカートリッジ。
【請求項4】
装置本体に配設された前記現像器へ前記トナーを供給するための前記トナーを収容したトナーカートリッジとして、請求項1、2又は3に記載の前記トナーカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−37254(P2013−37254A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174549(P2011−174549)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000104124)カシオ電子工業株式会社 (601)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】