説明

トンネル掘削機の推進方法及びトンネル掘削機の反力支持装置

【課題】トンネル掘削機の掘削反力及び推進反力を取り易いトンネル掘削機の推進方法及びトンネル掘削機の反力支持装置を提供する。
【解決手段】本発明のトンネル掘削機1の推進方法は、トンネル空洞部31の内面32の全周面でトンネル掘削機1を推進させる際の反力を得ることによってトンネル掘削機1を推進させることを特徴とし、本発明のトンネル掘削機の反力支持装置10は、トンネル空洞部31の内面32の全周に沿った外周面33を備え、外周面33とトンネル空洞部31と内面32との摩擦力によってトンネル掘削機1を推進させる際の反力を得ることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル掘削機の掘削反力及び推進反力(以下、トンネル掘削機の反力と言う)を取り易いトンネル掘削機の推進方法及びトンネル掘削機の反力支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トンネル掘削機の反力を得るためのグリッパ装置と呼ばれる反力支持装置を備えたトンネル掘削機が知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−036786号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
グリッパ装置と呼ばれる反力支持装置の場合、トンネル掘削機によって掘削されたトンネル空洞部の径に沿った方向に伸縮するアームを備え、このアームの先端に設けられた接触面をトンネル空洞部の内面の一部に接触させて接触面と内面の一部との摩擦力によってトンネル掘削機の反力を得る構成である。即ち、グリッパ装置の場合、接触面と内面の一部との接触面積が小さくなり、トンネル掘削機の反力を得るために必要な摩擦力を得ることが難しい。つまり、トンネル空洞部の内面の一部でトンネル掘削機を推進させる際の反力を得る方法なので、トンネル掘削機の反力を取りにくいという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によるトンネル掘削機の推進方法は、トンネル空洞部の内面の全周面でトンネル掘削機を推進させる際の反力を得ることによってトンネル掘削機を推進させることを特徴とする。
本発明によるトンネル掘削機の反力支持装置は、トンネル空洞部の内面の全周に沿った外周面を備え、外周面とトンネル空洞部と内面との摩擦力によってトンネル掘削機を推進させる際の反力を得ることを特徴とする。
外周面が複数の弧状部材により形成され、互いに隣り合う弧状部材の端部同士が伸縮機構により互いに連結され、伸縮機構が伸びた場合に互いに隣り合う弧状部材がトンネル空洞部の内面に沿って互いに離れる方向に移動して複数の弧状部材がそれぞれトンネル空洞部の内面と接触するよう構成され、外周面とトンネル空洞部の内面との摩擦力によってトンネル掘削機を推進させる際の反力を得ることも特徴とする。
外周面が、トンネル空洞部の内壁面の下部に形成されたインバートと、インバートの形成されていないトンネル空洞部の下部以外の内面となる弧面に接触する複数の弧状部材とにより形成され、互いに隣り合う弧状部材の端部同士が伸縮機構により互いに連結され、伸縮機構が伸びた場合に互いに隣り合う弧状部材が弧面に沿って互いに離れる方向に移動して複数の弧状部材がそれぞれ弧面と接触するよう構成され、インバートとトンネル空洞部の内壁面との摩擦力及び複数の弧状部材とトンネル空洞部の弧面との摩擦力によってトンネル掘削機を推進させる際の反力を得ることを特徴とする。
本発明のトンネル掘削機の推進方法は、上記反力支持装置をトンネル掘削機の推進方向に沿ったトンネル空洞部内の前後に複数設置するとともに前後の反力支持装置を互いに連結して反力支持構造体を構築し、反力支持構造体の外周面とトンネル空洞部の内面との摩擦力によってトンネル掘削機を推進させる際の反力を得ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によるトンネル掘削機の推進方法によれば、トンネル空洞部の内面の全周面でトンネル掘削機を推進させる際の反力を得るようにしたので、トンネル掘削機の反力を取り易い。
本発明によるトンネル掘削機の反力支持装置によれば、トンネル空洞部の内面の全周に沿った外周面を備え、外周面とトンネル空洞部と内面との摩擦力によってトンネル掘削機を推進させる際の反力を得るので、トンネル掘削機の反力を取り易い。
外周面が、伸縮機構により互いに連結された複数の弧状部材により形成され、互いに隣り合う弧状部材がトンネル空洞部の内面に沿って互いに離れる方向に移動して複数の弧状部材がそれぞれトンネル空洞部の内面と接触するよう構成されたので、複数の弧状部材とトンネル空洞部の内面との接触によってトンネル空洞部の内面に加わるせん断力を小さくでき、内面に凹凸が形成されることを防止できる。
外周面が、インバートと伸縮機構により互いに連結された複数の弧状部材とにより形成され、互いに隣り合う弧状部材が弧面に沿って互いに離れる方向に移動して複数の弧状部材がそれぞれ弧面と接触するよう構成されたので、インバートを備えた構成の場合でも、複数の弧状部材とトンネル空洞部の弧面との接触によってトンネル空洞部の弧面に加わるせん断力を小さくでき、弧面に凹凸が形成されることを防止できる。
上記反力支持装置を前後に互いに連結して反力支持構造体を構築したので、反力支持構造体の外周面とトンネル空洞部と内面との摩擦力を大きくできる。よって、トンネル掘削機を推進させる際に大きな反力を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1乃至図2は最良の形態1を示し、図1はトンネル掘削機及び反力支持装置を示し、図2(a)は図1のAで示した方向から見た場合の小径時の反力支持装置を示し、図2(a)は図1のAで示した方向から見た場合の大径時の反力支持装置を示す。
【0007】
図1を参照し、トンネル掘削機及び反力支持装置の構成を説明する。
トンネル掘削機1は、円筒状の胴筒2、胴筒の前端に設けられた地山掘削用のカッタヘッド3、カッタヘッド駆動機構4、推進装置5を備える。
胴筒2は、スキンプレートやテールプレートなどと呼ばれる部分である。
カッタヘッド3は、円盤状の面盤13の前面14に複数のカッタビット15を備えた構成であり、胴筒2の前側に、中心軸16を回転中心として回転可能に設けられる。
カッタヘッド3を回転させるためのカッタヘッド駆動機構4は、胴筒2の前側に中心軸16を回転中心として回転可能に設けられた回転盤17と、回転盤17の周縁部18に沿って後方に突出して設けられたリング体19の内側(あるいは外側)に内歯ギヤ20が形成されたリングギヤ21と、複数の駆動モータ22と、駆動モータ22のモータ軸23に設けられてリングギヤ21の内歯ギヤ20に噛み合う駆動ギヤ24と、回転盤17の前面25とカッタヘッド3の後面26とを連結する複数の連結部材27とで形成される。複数の駆動モータ22のモータ軸23が回転すると、駆動ギヤ24の回転力がリングギヤ21に伝達されて回転盤17及びカッタヘッド3が回転する。尚、回転盤17とリングギヤ21とにより形成される回転体17Aは、胴筒2の前部に形成された回転収容部17Bに前後移動が規制された状態で回転可能に収容される。
推進装置5は、複数の推進ジャッキ7により形成される。推進ジャッキ7はシリンダ6及びピストン8を備える。複数の推進ジャッキ7のシリンダ6は、胴筒2の後端よりも後方に突出する取付枠101の後端部に取付けられる。取付枠101は胴筒2の後端部内面に固定される。取付枠101には、トンネル空洞部31の内壁面30に吹付けコンクリート34を吹付けるための吹付け機102も取り付けられる。
【0008】
反力支持装置10は、トンネル掘削機1により掘削されたトンネル空洞部31の内面32の全周に沿った外周面33を備えたリング状の鋼製フレームにより形成される。トンネル空洞部31の内面32は、トンネル空洞部31の内壁面30に吹き付けられた吹付けコンクリート34により形成される。反力支持装置10の外周面33とトンネル空洞部31の内面32との摩擦力によって推進ジャッキ7のピストン8の押圧力を受けてトンネル掘削機1を推進させる際の反力を得ることができる。このため、反力支持装置10は、図1に示すように、トンネル掘削機1の推進方向に沿って進退する推進ジャッキ7のピストン8の後端面8aと接触する受け面12を備える。受け面12は、円板の周縁部のみを残して中央部を除いたリング形状の面により形成される(図2(a)参照)。
尚、推進ジャッキ7は、反力支持装置10のリング状の受け面12の複数の箇所に対応するように、取付枠101の後端部に、胴筒2の内周面の周方向に沿って所定の間隔を隔てて複数設けられる。
【0009】
反力支持装置10は、図2(a)に示すように、円周の1/n(例えば1/4)の長さの弧状の外周面35及び内周面36を備えた複数の弧状部材37の互いに隣り合う端部38;38同士が伸縮機構としてのジャッキ39によって互いに連結されたリング体11により形成される。即ち、端部38;38が互いに隣り合う一方の弧状部材37の端部38とジャッキ39のシリンダ40とが連結され、他方の弧状部材37の端部38とジャッキ39のピストン41とが連結される。反力支持装置10は、図2(a)に示すように、各ジャッキ39のピストン41が縮んだ状態の小径時においては、リング体11の外径がトンネル空洞部31の内面32で囲まれた円の径よりも小さい。図2(b)に示すように、操作者が各ジャッキ39を操作してピストン41を伸ばせば、互いに隣り合う弧状部材37;37がピストン41の伸縮方向に沿って互いに離れるように移動することによって、リング体11の外径の寸法が大きくなり、各弧状部材37の外周面35により形成された反力支持装置10の外周面33がトンネル空洞部31の内面32に接触する。即ち、反力支持装置10は、外周面33が複数の弧状部材37の外周面35により形成され、互いに隣り合う弧状部材37の端部38;38同士がジャッキ39により互いに連結されたリング体11により形成され、ジャッキ39のピストン41が伸びた場合に互いに隣り合う弧状部材37がトンネル空洞部31の内面32に沿って互いに離れる方向に移動して、リング体11の外径が拡大することにより、複数の弧状部材37の外周面35がそれぞれトンネル空洞部31の内面32に押し付けられるよう構成され、外周面33とトンネル空洞部31の内面32との摩擦力によってトンネル掘削機1を推進させる際の反力を得るものである。従って、複数の弧状部材37の外周面35と内面32との摩擦力によってトンネル掘削機1の反力が確保され、トンネル掘削機1を推進させることができる。つまり、反力支持装置10の外周面33と内面32との摩擦力によってトンネル掘削機1の反力を得ることにより、トンネル掘削機1を推進させる際の反力が内面32の全周面に分散されるので、トンネル空洞部31の内面32の全周面でトンネル掘削機1を推進させる際の反力を得て、トンネル掘削機1を推進させる構成となる。
【0010】
尚、反力支持装置10のリング体11は、リング体11の中心と外周面33とを結ぶ直線に沿ってリング体11の中心からリング体11に加わるような力によって径が大きくなるのではなく、リング体11のリングの弧の弦の延長方向となるピストン41の伸び方向に沿って複数の弧状部材37の外周面35が内面32に接触するまで複数の弧状部材37が互いに離れるように移動することにより、外周面35が内面32に突っ張るように接触するものである。このように、リング体11のリングの弧の弦の延長方向に沿って弧状部材37が互いに離れるようにして内面32に接触するので、リング体11の中心からリング体11に加わるような力で内面32を押圧する構成と比べて、内面32に加わるせん断力を小さくでき、内面32に凹凸が形成されることを防止できる。
【0011】
次にトンネル掘削方法を説明する。地山50を最初に掘削する際には、推進ジャッキ7のピストン8の反力を得るための図外の反力支持装置を設置し、カッタヘッド3を駆動しながら推進ジャッキ7のピストン8を伸ばして図外の反力支持装置でトンネル掘削機1の反力を得ることにより、トンネル掘削機1が地山50を掘削して推進する。トンネル掘削機1によって掘削されたトンネル空洞部31内にトンネル掘削機1が入り込んだ後、トンネル掘削機1の後方に形成されたトンネル空洞部31の内壁面30に支保工51を構築するとともに吹付け機102で覆工としての吹付けコンクリート34を形成する。そして、反力支持装置10をトンネル掘削機1の推進方向に沿ったトンネル空洞部31内の前後に複数個設置するとともに前後の反力支持装置10;10を連結装置52で互いに連結して反力支持構造体53を構築する(図1参照)。この反力支持構造体53を構成する複数個の反力支持装置10の外周面33とトンネル空洞部31の内面32との摩擦力によりトンネル掘削機1を推進させる際の反力を得ることによって、トンネル掘削機1を推進させることができる。つまり、カッタヘッド3を駆動しながら推進ジャッキ7のピストン8を伸ばして反力支持構造体53の前端の受け面12に押し当てることで、トンネル掘削機1がトンネル空洞部の前方を掘削しながら推進する(図1参照)。
尚、反力支持装置10は、トンネル空洞部31内の前後に形成された支保工51と支保工51との間に設置する。これにより、反力支持装置10の外周面33と内面32とを密に接触させることができるので、反力支持装置10の外周面33と内面32との摩擦力を効率的に得ることができる。
【0012】
最良の形態1によれば、反力支持装置10を備えたので、反力支持装置10の外周面33と内面32との接触面積が大きくなり、トンネル空洞部31の内面32の全周面でトンネル掘削機1を推進させる際の反力を得ることができる。従って、グリッパ装置と呼ばれる反力支持装置と比べて、トンネル掘削機1の反力を取り易くなる。
また、グリッパ装置と呼ばれる反力支持装置の場合、トンネル空洞部31の径に沿った方向に伸縮するアームの先端に設けられた接触面がトンネル空洞部31の内面32の一部にめり込んでしまって内面32に凹凸が生じやすく、凹凸を補修しなければならなくなるという問題もあったが、最良の形態1によれば、トンネル掘削機1を推進させる際の反力がトンネル空洞部31の内面32の全周面に分散されるので、内面32の凹凸を小さくできるとともに、トンネル掘削機1を推進させる際に大きな反力を得ることができ、大きな推進力を得ることができる。
特に、ジャッキ39により、反力支持装置10を形成するリング体11のリングの弧の弦の延長方向に沿って弧状部材37が互いに離れるように構成されたので、トンネル空洞部31の内面32に加わるせん断力を小さくでき、内面32に凹凸が形成されることを防止できる。
また、前後の反力支持装置10;10を連結装置52で互いに連結して反力支持構造体53を構築したことによって、トンネル掘削機1を推進させる際に大きな反力を得ることができるようになり、大きな推進力を得ることができる。
【0013】
最良の形態2
図3(a):図3(b)に示すような反力支持装置10を用いてもよい。尚、図3は図2と対応させた図である。この反力支持装置10は、外周面33が、トンネル空洞部31の内壁面30の下部に形成されたインバート60と、インバート60の形成されていないトンネル空洞部31の下部以外の内面32である弧面62に接触する複数の弧状部材63とにより形成される。弧面62は吹付けコンクリート34により形成される。複数の弧状部材63は、互いに隣り合う弧状部材63の端部64;64同士が伸縮機構としてのジャッキ39により互いに連結されて弧状体65を形成する。さらに、インバート60を挟んで対向する左右の弧状部材63の下端部66;66間を伸縮させるジャッキ67を備える。68はジャッキ67を固定する固定台である。
【0014】
最良の形態2の反力支持装置10によれば、ジャッキ39のピストン41が伸びた場合に互いに隣り合う弧状部材63;63がトンネル空洞部31の弧面62に沿って互いに離れる方向に移動して複数の弧状部材63;63がそれぞれ弧面62と接触するとともに、ジャッキ67のピストン67aが伸びた場合に左右の弧状部材63;63の下端部66;66がインバート60の左右の端部69;69に位置される。よって、複数の弧状部材63により形成された弧状体65の外周面70とトンネル空洞部31の弧面62との摩擦力及びインバート60とトンネル空洞部31の内壁面30との摩擦力を得ることができ、弧状体65とインバート60とを備えたことで、トンネル空洞部31の弧面62とインバート60と接触する内壁面30とにより形成されたトンネル空洞部31の内面71の全周面でトンネル掘削機1を推進させる際の反力を得ることができるようになり、トンネル掘削機1の反力を取り易い。また、弧状体65の弧の弦の延長方向に沿って弧状部材63が互いに離れるように構成されたので、トンネル空洞部31の弧面62に加わるせん断力を小さくでき、トンネル空洞部31の弧面62に凹凸が形成されることを防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0015】
トンネル空洞部31の内面32や弧面62を吹付けコンクリート34により形成したが、地山50が安定している場合は、トンネル空洞部31の内面32や弧面62をトンネル空洞部31の内壁面30(地山50)により形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】トンネル掘削機及び反力支持装置の構成を示す断面図(最良の形態1)。
【図2】反力支持装置の構成図(最良の形態1)。
【図3】反力支持装置の構成図(最良の形態2)。
【符号の説明】
【0017】
1 トンネル掘削機、10 反力支持装置、30 トンネル空洞部の内壁面、31 トンネル空洞部、32 トンネル空洞部の内面、
33 反力支持装置の外周面、37 弧状部材、39 ジャッキ(伸縮機構)、53 反力支持構造体、60 インバート、62 弧面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネル空洞部の内面の全周面でトンネル掘削機を推進させる際の反力を得ることによってトンネル掘削機を推進させることを特徴とするトンネル掘削機の推進方法。
【請求項2】
トンネル空洞部の内面の全周に沿った外周面を備え、外周面とトンネル空洞部と内面との摩擦力によってトンネル掘削機を推進させる際の反力を得ることを特徴とするトンネル掘削機の反力支持装置。
【請求項3】
外周面が複数の弧状部材により形成され、互いに隣り合う弧状部材の端部同士が伸縮機構により互いに連結され、伸縮機構が伸びた場合に互いに隣り合う弧状部材がトンネル空洞部の内面に沿って互いに離れる方向に移動して複数の弧状部材がそれぞれトンネル空洞部の内面と接触するよう構成され、外周面とトンネル空洞部の内面との摩擦力によってトンネル掘削機を推進させる際の反力を得ることを特徴とする請求項2に記載のトンネル掘削機の反力支持装置。
【請求項4】
外周面が、トンネル空洞部の内壁面の下部に形成されたインバートと、インバートの形成されていないトンネル空洞部の下部以外の内面となる弧面に接触する複数の弧状部材とにより形成され、互いに隣り合う弧状部材の端部同士が伸縮機構により互いに連結され、伸縮機構が伸びた場合に互いに隣り合う弧状部材が弧面に沿って互いに離れる方向に移動して複数の弧状部材がそれぞれ弧面と接触するよう構成され、インバートとトンネル空洞部の内壁面との摩擦力及び複数の弧状部材とトンネル空洞部の弧面との摩擦力によってトンネル掘削機を推進させる際の反力を得ることを特徴とする請求項2に記載のトンネル掘削機の反力支持装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の反力支持装置をトンネル掘削機の推進方向に沿ったトンネル空洞部内の前後に複数設置するとともに前後の反力支持装置を互いに連結して反力支持構造体を構築し、反力支持構造体の外周面とトンネル空洞部の内面との摩擦力によってトンネル掘削機を推進させる際の反力を得ることを特徴とするトンネル掘削機の推進方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−303579(P2008−303579A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−150553(P2007−150553)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(000001317)株式会社熊谷組 (551)
【出願人】(507137634)三菱重工地中建機株式会社 (25)
【Fターム(参考)】