説明

ドライエッチング装置

【課題】ドライエッチングの均一性を高めつつ、ドライエッチングによる生成物が基板に付着することを抑制する。
【解決手段】上部電極110と下部電極130との間にエッチングガス121を導入する第1ガス導入部と、基板190の縁に沿って基板190を囲むように真空容器101内に位置し、基板190上にエッチングガス121を滞留させる整流ローラ150と、整流ローラ150を回転駆動するモータとを備える。さらに、基板190上に滞留させたエッチングガス121が整流ローラ150の外周面151を乗り越えて排気されるように真空容器101の内部を排気する排気部180と、互いに対向するクリーニング電極、および、整流ローラ150の外周面151に付着したエッチング残渣を除去するクリーニングガス143をクリーニング電極同士の間に導入する第2ガス導入部を含むクリーニング部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライエッチング装置に関し、特に、プラズマドライエッチング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板を均一にドライエッチングするために、エッチングガスの流れを調節するガス流量制御板を備えたドライエッチング装置を開示した先行文献として、特開平7−22388号公報(特許文献1)がある。
【0003】
特許文献1に記載されたドライエッチング装置においては、ガス流量制御板が基板の周囲を囲むように各辺にそれぞれ設置されている。ガス流量制御板は起倒可能にされ、傾き角度が変更されることにより基板に作用するプラズマ反応ガスのガス流が制御されている。
【0004】
また、被処理物が処理容器内にあるときでもクリーニング作業を行なうことができるプラズマ処理装置を開示した先行文献として、特開2007−35855号公報(特許文献2)がある。
【0005】
特許文献2に記載されたプラズマ処理装置は、プラズマ処理空間とクリーニング空間とを有する処理容器と、第1の遮蔽体と、第2の遮蔽体とを備える。このプラズマ処理装置においては、第1および第2の遮蔽体の少なくともいずれかをプラズマ処理空間に移動させた状態で載置手段に載置された被処理物をプラズマ処理可能としている。また、第1および第2の遮蔽体の少なくともいずれかをクリーニング空間に移動させた状態でクリーニング空間においてプラズマを発生させることにより、第1および第2の遮蔽体の少なくともいずれかの表面に形成された堆積物を除去可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−22388号公報
【特許文献2】特開2007−35855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されたドライエッチング装置のようにガス流量制御板を設けた場合、ガス流量制御板の表面にエッチングによる生成物が付着する。この生成物がガス流量制御板から剥離して基板上に付着した場合、基板上に成膜される膜の品質を劣化させる。
【0008】
特許文献2に記載されたプラズマ処理装置のように2枚の遮蔽体を交互に移動させる場合、プラズマ処理空間の成膜条件を一定にすることができないため、基板上に成膜される膜の品質を安定させることができない。
【0009】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、ドライエッチングの均一性を高めつつ、ドライエッチングによる生成物が基板に付着することを抑制できる、ドライエッチング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に基づくドライエッチング装置は、基板をドライエッチングするドライエッチング装置である。ドライエッチング装置は、真空容器と、真空容器内に位置し、基板が上面に載置される下部電極と、真空容器内に位置し、下部電極に間隔を置いて対向する上部電極とを備える。また、ドライエッチング装置は、上部電極と下部電極との間にエッチングガスを導入する第1ガス導入部と、基板の縁に沿って基板を囲むように真空容器内に位置し、基板上にエッチングガスを滞留させる整流ローラと、整流ローラを回転駆動する駆動部とを備える。さらに、ドライエッチング装置は、基板上に滞留させたエッチングガスが整流ローラの外周面を乗り越えて排気されるように真空容器の内部を排気する排気部と、互いに対向するクリーニング電極、および、整流ローラの外周面に付着したエッチング残渣を除去するクリーニングガスをクリーニング電極同士の間に導入する第2ガス導入部を含むクリーニング部とを備える。クリーニング部により整流ローラの外周面から除去されたエッチング残渣を含むクリーニングガスが排気部から排気される。
【0011】
好ましくは、クリーニング電極同士は、互いの間に整流ローラの下方の位置を挟むように対向する。
【0012】
好ましくは、排気部は、クリーニング電極同士の間の下方に位置する。
好ましくは、クリーニング電極同士の一方は下部電極である。
【0013】
本発明の一形態においては、整流ローラの回転軸方向において、整流ローラにおける排気部の近くに位置する部分は遠くに位置する部分より半径が大きい。
【0014】
本発明の一形態においては、整流ローラは、整流ローラの回転軸方向において排気部に近づくに従って連続的に半径が大きくなっている。
【0015】
本発明の一形態においては、クリーニング部は、整流ローラの回転軸方向に延在して整流ローラの外周面と摺接するように下部電極の側面に設けられた摺接部をさらに含む。
【0016】
本発明の一形態においては、駆動部は、整流ローラの外周面のうち基板に対向した部分が基板から上方へ離れるように整流ローラを回転させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ドライエッチングの均一性を高めつつ、ドライエッチングによる生成物が基板に付着することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態1に係るドライエッチング装置の構成を示す断面図である。
【図2】同実施形態に係るドライエッチング装置における真空容器内を上部電極側から見た斜視図である。
【図3】同実施形態の変形例に係る駆動部の構成を示す斜視図である。
【図4】同実施形態に係るドライエッチング装置において整流ローラに付着したエッチング残渣を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態2に係るドライエッチング装置における真空容器内を上部電極側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態1に係るドライエッチング装置について図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。なお、ドライエッチング装置としてプラズマエッチング装置について説明するが、ドライエッチング装置はこれに限られず、エッチングガスを用いるドライエッチング装置について本発明を適用することができる。
【0020】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るドライエッチング装置の構成を示す断面図である。図1に示すように、本発明の実施形態1に係るドライエッチング装置100は、機密性を有する真空容器101を備えている。
【0021】
真空容器101内の下方に下部電極130が配置されている。下部電極130は、配線160を介して、真空容器101の外に配置された高周波電源170に接続されている。下部電極130の上面に、ドライエッチングの対象となる基板190が載置されている。
【0022】
真空容器101内において、下部電極130に間隔を置いて対向する上部電極110が配置されている。上部電極110は接地されている。また、上部電極110は、エッチングガス121が供給されるエッチングガス配管120に接続されている。エッチングガス配管120には、図示しないエッチングガス供給源が接続されている。
【0023】
上部電極110には、内部および下面に貫通した開口部111が形成されており、この開口部111がエッチングガス配管120の内部と繋がっている。エッチングガス配管120内を通過したエッチングガス121が上部電極110の下面に形成された開口部111から吐出されることにより、上部電極110と下部電極130との間にエッチングガス121が導入される。よって、本実施形態においては、上部電極110が第1ガス導入部を兼ねている。
【0024】
真空容器101には、基板190より下方の位置において、真空容器101の内部を排気する排気部180が設けられている。具体的には、真空容器101の一部に排気口が設けられている。排気口は排気部180の一端であり、排気部180の他端は図示しないポンプに接続されている。ポンプにより、排気部180を通じて真空容器101内のエッチングガス121を含む気体が排気される。
【0025】
基板190の縁に沿って基板190を囲むように整流ローラ150が配置されている。整流ローラ150により囲まれる空間にエッチングガス121が溜められるため、基板190上にエッチングガス121が滞留させられる。本実施形態においては、整流ローラ150をセラミックスで形成したが、整流ローラ150の材料としては、絶縁性および耐熱性を有する材料であれば特に限定されない。
【0026】
整流ローラ150の外周面151は、エッチングガス121を整流させる整流面として機能する。すなわち、整流ローラ150により滞留させられたエッチングガス121のほとんどは、整流ローラ150の外周面151を乗り越えて排気されるように整流される。
【0027】
このようにエッチングガス121を流しつつ排気することにより真空容器101内の圧力を一定に維持しながら、上部電極110と下部電極130との間に電圧を印加してプラズマを発生させることによりラジカルが生成される。生成されたラジカルにより基板190がエッチングされる。
【0028】
図2は、本実施形態に係るドライエッチング装置における真空容器内を上部電極側から見た斜視図である。図2においては、簡単のため構成の一部のみ図示している。図2に示すように、本実施形態に係るドライエッチング装置においては、基板190の各辺に沿うように4つの整流ローラ150が配置されている。
【0029】
それぞれの整流ローラ150は、ローラ支持部154に支持されている。ローラ支持部154は、柱部と軸芯部とから構成されている。ローラ支持部154の軸芯部は、図示しないベアリングを介して整流ローラ150の内径部と嵌合している。また、整流ローラ150の回転軸方向の一端に、整流ローラ150を回転駆動させる駆動部であるモータ153が接続されている。
【0030】
モータ153により整流ローラ150は、図1の矢印152で示す周方向に回転する。すなわち、モータ153は、外周面151のうち基板190に対向した部分が基板190から上方へ離れるように整流ローラ150を回転させる。モータ153の出力を変更することにより、整流ローラ150の回転速度を適宜調節することができる。
【0031】
図3は、本実施形態の変形例に係る駆動部の構成を示す斜視図である。変形例においては、図3に示すように、整流ローラ150の回転軸方向の一端に歯車156を取り付けている。歯車156とモータ157とを回転ベルト158で接続することにより、モータ157の回転駆動力を整流ローラ150に伝達している。このようにした場合にも、整流ローラ150を回転駆動することができる。また、モータ157の回転速度を減速または加速して整流ローラ150に伝達することができる。
【0032】
図4は、本実施形態に係るドライエッチング装置において整流ローラに付着したエッチング残渣を示す斜視図である。図4に示すように、基板190のドライエッチングにより生成したエッチング残渣191は、基板190の近傍に位置するため、かつ、エッチングガス121が上記のように整流されるため、整流ローラ150の外周面151に付着しやすい。
【0033】
そこで、ドライエッチング装置100は、図1に示すように、互いに対向するクリーニング電極、および、外周面151に付着したエッチング残渣191を除去するクリーニングガス143をクリーニング電極同士の間に導入する第2ガス導入部を含むクリーニング部を備えている。
【0034】
本実施形態においては、クリーニング電極同士の一方は下部電極130で構成されている。クリーニング電極同士の他方として、下部電極130の側面に間隔を置いて対向する側部電極140が配置されている。この構成により、クリーニング電極の構成を簡易にしてドライエッチング装置100を小型化することができる。ただし、この形態に限られず、下部電極130とは別にクリーニング電極を構成してもよい。
【0035】
側部電極140は接地されている。また、側部電極140は、クリーニングガス143が供給されるクリーニングガス配管142に接続されている。クリーニングガス配管142には、図示しないクリーニングガス供給源が接続されている。よって、本実施形態においては、側部電極140が第2ガス導入部を兼ねている。
【0036】
側部電極140には、内部および側面に貫通した開口部141が形成されており、この開口部141がクリーニングガス配管142の内部と繋がっている。クリーニングガス配管140内を通過したクリーニングガス143が側部電極140の側面に形成された開口部141から吐出されることにより、下部電極130と側部電極140との間にクリーニングガス143が導入される。
【0037】
クリーニングガス143を流しつつ排気することにより真空容器101内の圧力を一定に維持しながら、下部電極130と側部電極140との間に電圧を印加してプラズマを発生させることによりラジカルが生成される。生成されたラジカルにより整流ローラ150の外周面151がクリーニングされる。
【0038】
クリーニング部により外周面151から除去されたエッチング残渣191を含むクリーニングガス143は、排気部180から排気される。このようにクリーニング部を設けることにより、真空容器101内において、基板190より上方に位置するエッチング空間102と、基板190より下方に位置するクリーニング空間103とが形成される。エッチング空間102とクリーニング空間103とのそれぞれにおいて独立して処理が可能である。
【0039】
本実施形態においては、下部電極130と側部電極140とは、互いの間に整流ローラ150の下方の位置を挟むように対向している。そのため、図1に示すように、整流ローラ150の外周面151のうち下側に位置する部分が主にクリーニングされる。
【0040】
また、排気部180は、下部電極130と側部電極140との間の下方に位置している。そのため、クリーニング部により外周面151から除去されたエッチング残渣191を含むクリーニングガス143が排気部180から円滑に排気される。
【0041】
本実施形態においては、図1,2,4に示すように、クリーニング部は、整流ローラ150の回転軸方向に延在して外周面151と摺接するように下部電極130の側面に設けられた摺接部155をさらに含む。摺接部155は、たとえば、耐熱性および弾性を有するゴムまたは樹脂などで形成されている。
【0042】
図1,2に示すように、摺接部155は、整流ローラ150の外周面151と下部電極130の側面との隙間を埋めるように配置されている。そのため、整流ローラ150により基板190上にエッチングガス121を効率的に滞留させることができる。
【0043】
図4に示すように、摺接部155は、回転する整流ローラ150の外周面151と摺接しているため、外周面151の表面に付着したエッチング残渣191をラジカルにより完全には除去できていない場合に、摺接部155により残っているエッチング残渣191を擦り取ることができる。
【0044】
この擦り取られたエッチング残渣191は、基板190より下方に落下するため、基板190上に落下して基板190上に成膜される膜の質を低下させることはない。
【0045】
このようにクリーニング部を設けて、整流ローラ150を回転させつつ基板190のエッチングを行なうことにより、整流ローラ150の外周面151に付着するエッチング残渣191を連続して除去することができる。
【0046】
その結果、エッチング残渣191が整流ローラ150の外周面151から剥離して基板190上に付着することによって基板190上に形成される膜の品質が低下することを抑制することができる。
【0047】
また、4つの整流ローラ150をそれぞれ一定の速度で回転させ続けることにより、エッチング空間102の成膜条件を一定にすることができるため、エッチングの均一性を高めつつ、基板190上に成膜される膜の品質を安定させることができる。
【0048】
なお、4つの整流ローラ150の回転速度は、外周面151へのエッチング残渣191の付着の度合いなどによりそれぞれ調節されることが好ましい。本実施形態においては、4つの整流ローラ150を配置しているが、整流ローラ150の数は4つに限られない。
【0049】
摺接部155を設けて効率的にエッチングガス121を基板190上に滞留させることにより、基板190上におけるエッチングの均一性をより高めることができる。ただし、摺接部155は必ずしも設けられていなくてもよい。
【0050】
なお、クリーニング部による整流ローラ150の外周面151のクリーニングを不連続に行なってもよい。たとえば、基板190を10枚エッチングする毎に整流ローラ150を1/4回転させて、整流ローラ150が1/2回転する毎にクリーニングを行なうようにしてもよい。
【0051】
以下、本発明の実施形態2に係るエッチング装置について説明する。なお、本実施形態に係るエッチング装置は、整流ローラの形状のみ実施形態1に係るドライエッチング装置100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
【0052】
(実施形態2)
図5は、本発明の実施形態2に係るドライエッチング装置における真空容器内を上部電極側から見た斜視図である。図2においては、簡単のため構成の一部のみ図示している。
【0053】
図2に示すように、本発明の実施形態2に係るドライエッチング装置においては、整流ローラ250の回転軸方向において、整流ローラ250における排気部180の近くに位置する部分は遠くに位置する部分より半径が大きい。このようにした理由を以下に説明する。
【0054】
ドライエッチング装置においては、排気部180の近傍で排気流量が大きくなるためエッチングガス121の流れが速くなる。よって、実施形態1のように円筒状の整流ローラ150を用いた場合、排気部180の近傍とそれ以外の場所とにおけるエッチングガス121の流速を均一にすることができない。その結果、排気部180の近傍に位置した部分における基板190のエッチングレートが、他の部分における基板190のエッチングレートより比較的大きくなる。
【0055】
基板190を全面において均一にエッチングするためには、基板190上において均一にラジカルが生成される必要がある。そのため、基板190上において均一にエッチングガス121が流れることが望まれる。上述の通り、エッチングガス121は排気部180から排気されるため、排気部180の近くに位置するほどエッチングガス121の流速が大きくなる。そこで、本実施形態に係るドライエッチング装置においては、整流ローラ250を設けることにより、基板190の全面上におけるエッチングガス121の流れを均一化している。
【0056】
本実施形態においては、整流ローラ250の端部の近傍に排気部180が配置されている。そのため、整流ローラ250の端部に位置する部分が、排気部180の近くに位置する部分になる。整流ローラ250の中央部に位置する部分が、排気部180の遠くに位置する部分になる。
【0057】
図5に示すように、本実施形態に係る整流ローラ250は、端部の方が中央部より半径が大きい。このようにすることにより、エッチングガス121が排気部180の近くにおいて、大きな流速で排気されることを抑制することができる。
【0058】
具体的には、エッチングガス121は、整流ローラ250の端部においては中央部より半径の大きな外周面251に沿って上昇した後、整流ローラ250を乗り超えなければならない。そのため、端部近傍の整流ローラ250は、エッチングガス121の排気抵抗が中央部より大きく、エッチングガス121を滞留させる効果が比較的大きい。
【0059】
上記のように、整流ローラ250の半径を排気部180からの距離に対応して変化させることにより、基板190の全面上においてエッチングガス121の排気される流速の均一化を図ることができる。
【0060】
なお、本実施形態においては、整流ローラ250は、回転軸方向において排気部180に近づくに従って連続的に半径が大きくなっている。その結果、エッチングガス121の流れの均一性をさらに向上することができる。
【0061】
本実施形態のように整流ローラ250の端部の近傍に排気部180が位置する場合に限らず、整流ローラ250の半径を排気部180との位置関係に対応して適宜変更することにより、基板190上におけるエッチングガス121の流速の均一化を図ることができる。その結果、基板190の全面において、ドライエッチングの均一性を向上することができる。
【0062】
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0063】
100 ドライエッチング装置、101 真空容器、102 エッチング空間、103 クリーニング空間、110 上部電極、111,141 開口部、120 エッチングガス配管、121 エッチングガス、130 下部電極、140 側部電極、142 クリーニングガス配管、143 クリーニングガス、150,250 整流ローラ、151,251 外周面、153,157 モータ、154 ローラ支持部、155 摺接部、156 歯車、158 回転ベルト、160 配線、170 高周波電源、180 排気部、190 基板、191 エッチング残渣。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板をドライエッチングするドライエッチング装置であって、
真空容器と、
前記真空容器内に位置し、基板が上面に載置される下部電極と、
前記真空容器内に位置し、前記下部電極に間隔を置いて対向する上部電極と、
前記上部電極と前記下部電極との間にエッチングガスを導入する第1ガス導入部と、
基板の縁に沿って基板を囲むように前記真空容器内に位置し、基板上に前記エッチングガスを滞留させる整流ローラと、
前記整流ローラを回転駆動する駆動部と、
基板上に滞留させた前記エッチングガスが前記整流ローラの外周面を乗り越えて排気されるように前記真空容器の内部を排気する排気部と、
互いに対向するクリーニング電極、および、前記外周面に付着したエッチング残渣を除去するクリーニングガスを前記クリーニング電極同士の間に導入する第2ガス導入部を含むクリーニング部と
を備え、
前記クリーニング部により前記外周面から除去された前記エッチング残渣を含む前記クリーニングガスが前記排気部から排気される、ドライエッチング装置。
【請求項2】
前記クリーニング電極同士は、互いの間に前記整流ローラの下方の位置を挟むように対向する、請求項1に記載のドライエッチング装置。
【請求項3】
前記排気部は、前記クリーニング電極同士の間の下方に位置する、請求項2に記載のドライエッチング装置。
【請求項4】
前記クリーニング電極同士の一方は前記下部電極である、請求項1から3のいずれかに記載のドライエッチング装置。
【請求項5】
前記整流ローラの回転軸方向において、前記整流ローラにおける前記排気部の近くに位置する部分は遠くに位置する部分より半径が大きい、請求項1から4のいずれかに記載のドライエッチング装置。
【請求項6】
前記整流ローラは、前記回転軸方向において前記排気部に近づくに従って連続的に半径が大きくなっている、請求項5に記載のドライエッチング装置。
【請求項7】
前記クリーニング部は、前記整流ローラの回転軸方向に延在して前記外周面と摺接するように前記下部電極の側面に設けられた摺接部をさらに含む、請求項1から6のいずれかに記載のドライエッチング装置。
【請求項8】
前記駆動部は、前記外周面のうち基板に対向した部分が基板から上方へ離れるように前記整流ローラを回転させる、請求項7に記載のドライエッチング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−89800(P2013−89800A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229581(P2011−229581)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】