説明

ナビゲーション装置

【課題】チャイルドロック機能を果たしつつ子供等の欲求を満たすことをも可能とする。
【解決手段】チャイルドロック機能の有効時に操作部12に対する操作が実施された場合の動作について、複数のガードレベルに対応付けて複数のパターンを規定したテーブルを記憶する記憶媒体を備え、チャイルドロック機能の有効時に操作部に対する操作が実施されると、記憶媒体に記憶されたテーブルを参照して、予め設定されたガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施する(S200〜242)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作部に対する操作を無効とするチャイルドロック機能を有するナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、温水機器のリモコンとして、チャイルドロック機能をONにしている間は、表示画面にチャイルドロック機能の解除方法を表示するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−61794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ナビゲーション装置が設置される車両内は閉鎖された空間であるため、子供が同乗しているような場合、子供が退屈して欲求不満となりやすい。その結果、欲求不満の捌け口として、ナビゲーション装置の操作部を触ろうとする傾向がある。
【0005】
しかし、製品機能を理解していない子供がナビゲーション装置の操作部を触ると、経路案内機能やオーディオの各種設定が意図しない設定に変更されてしまい、その後の使用に支障をきたすことになりかねないといった問題がある。
【0006】
上記特許文献1に記載された装置は、チャイルドロック機能をONにすることにより、各種設定が意図しない設定に変更されてしまうことを防止することはできるが、子供等の欲求を満たすことはできない。そもそも、上記特許文献1に記載されたような装置は、車両内のような閉鎖された空間ではなく居住空間に設置されるものであり、子供等の欲求を満たすことも求められない。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みたもので、チャイルドロック機能を果たしつつ子供等の欲求を満たすことをも可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、操作部に対する操作を無効とするチャイルドロック機能を有するナビゲーション装置であって、チャイルドロック機能の有効時に操作部に対する操作が実施された場合の動作について、複数のガードレベルに対応付けて複数のパターンを規定したテーブルを記憶する記憶媒体と、チャイルドロック機能の有効時に操作部に対する操作が実施されると、記憶媒体に記憶されたテーブルを参照して、予め設定されたガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施する実施手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
このような構成によれば、チャイルドロック機能の有効時に操作部に対する操作が実施されると、記憶媒体に記憶されたテーブルを参照して、予め設定されたガードレベルに対応するパターンに従った動作が実施されるので、チャイルドロック機能を果たしつつ子供等の欲求を満たすことが可能である。
【0010】
また、請求項2に記載の発明では、テーブルには、特定のガードレベルに対応付けて、操作部に対する本来の操作を無効とし、操作部に対する操作に応じて予め登録された複数の音を切り替えてスピーカより出力させる動作が規定されているので、操作部に対する操作に応じて予め登録された複数の音を切り替えてスピーカより出力させることができる。
【0011】
また、請求項3に記載の発明では、チャイルドロック機能の有効時に、ユーザ操作に応じてテーブルに規定された複数の音およびスピーカより出力させる順序を登録することが可能となっているので、ユーザの好みに合った音をユーザの好みに合った順序でスピーカより出力させることが可能である。
【0012】
また、請求項4に記載の発明では、テーブルには、特定のガードレベルに対応付けて、操作部に対する本来の操作を無効とし、操作部に対する操作に応じて予め登録された複数の画像を切り替えて表示手段に表示させる動作が規定されているので、操作部に対する操作に応じて予め登録された複数の画像を切り替えて表示手段に表示させることができる。
【0013】
また、請求項5に記載の発明では、チャイルドロック機能の有効時に、ユーザ操作に応じてテーブルに規定された複数の画像および表示手段に表示させる順序を登録することが可能となっているので、ユーザの好みに合った画像をユーザの好みに合った順序で表示手段に表示させることができる。
【0014】
また、請求項6に記載の発明では、テーブルには、特定のガードレベルに対応付けて、操作部に対する本来の操作を無効とし、操作部に対する操作に応じて予め登録された機能を実施する動作が規定されているので、操作部に対する操作に応じて予め登録された機能を実施することができる。
【0015】
ここで、予め登録された機能としては、請求項7に記載の発明のように、ゲームとすることができる。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、遠隔操作するためのリモコンを備え、リモコンに対する操作に応じてチャイルドロック機能の有効または解除を実施することを特徴としている。
【0017】
このような構成によれば、子供等に気付かれないようにチャイルドロック機能の有効または解除を操作することが可能である。
【0018】
また、チャイルドロック機能の有効または解除のための操作が簡単な操作でできてしまうと、子供等が操作部を操作しているうちにチャイルドロック機能の状態が切り替わってしまうことが考えられるが、請求項9に記載の発明のように、予め定められた複数の操作部に対する同時操作に応じてチャイルドロック機能の有効または解除を実施することにより、子供等が操作部を操作しているうちにチャイルドロック機能の状態が切り替わってしまうことを防止することが可能である。
【0019】
また、請求項10に記載の発明のように、予め定められた操作部に対する長押し操作に応じてチャイルドロック機能の有効または解除を実施することにより、子供等が操作部を操作しているうちにチャイルドロック機能の状態が切り替わってしまうことを防止することも可能である。
【0020】
また、請求項11に記載の発明のように、複数の操作部に対する特定の操作順序に応じてチャイルドロック機能の有効または解除を実施することにより、子供等が操作部を操作しているうちにチャイルドロック機能の状態が切り替わってしまうことを防止することも可能である。
【0021】
また、請求項12に記載の発明では、搭載車両の車速を特定し、当該搭載車両の車速に応じてガードレベルの設定を変更するようにし、実施手段は、搭載車両の車速に応じて変更されたガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施することを特徴としている。
【0022】
このように、搭載車両の車速に応じてガードレベルの設定を変更するようにし、このガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施することができる。
【0023】
また、請求項13に記載の発明では、チャイルドロック機能の無効時に操作部に対して実施された操作内容に基づいてユーザの成熟の度合いを推定し、当該ユーザの成熟の度合いに応じてガードレベルの設定を変更するようにし、実施手段は、ユーザの成熟の度合いに応じて変更されたガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施することを特徴としている。
【0024】
このように、ユーザの成熟の度合いに応じてガードレベルの設定を変更するようにし、このガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図2】本ナビゲーション装置を正面から見た図である。
【図3】制御装置による初期設定処理のフローチャートである。
【図4】制御装置のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を図1に示す。本ナビゲーション装置1は、位置検出器10、地図データ記憶装置11、操作部12、表示装置13、外部メモリ14、マイク15、スピーカ16および制御装置17を備えている。
【0027】
位置検出器10は、加速度センサ10a、ジャイロセンサ10b、距離センサ10cおよびGPS受信機10dを有し、現在位置を特定するための情報を制御装置17へ出力する。
【0028】
地図データ記憶装置11は、地図データを記憶した記憶媒体から地図データを読み出して制御装置17へ入力するための装置である。地図データには、道路データ、位置検出精度を向上するためのいわゆるマップマッチングデータ、背景データ、施設データ等が含まれる。また、地図データを記憶した記憶媒体としては、CD、DVD、HDD(ハードディスクドライブ)、メモリカード等がある。
【0029】
操作部12は、表示装置13のディスプレイに重ねて設けられたタッチスイッチ、表示装置13のディスプレイの周囲に設けられたメカニカルスイッチ等によって構成され、ユーザのスイッチ操作に応じた信号を制御装置17に出力する。
【0030】
表示装置13は、液晶等のディスプレイを有し、制御装置17より入力される映像信号に応じた映像をディスプレイに表示させる。
【0031】
外部メモリ14は、後述する制御装置17に内蔵されたメモリとは異なるメモリである。本実施形態における外部メモリ14は、着脱可能なフラッシュメモリとして構成されている。
【0032】
マイク15は、車室内の音を集音するためのもので、集音した車室内の音に応じた音声信号を制御装置17に出力する。
【0033】
スピーカ16は、制御装置17より入力される音声信号に応じた音声を出力するものである。
【0034】
制御装置17は、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ、I/O等を備えたコンピュータとして構成されており、CPUはROMに記憶されたプログラムに従って各種処理を実施する。
【0035】
制御装置17の処理としては、位置検出器10より入力される現在位置を特定するための信号に応じて搭載車両の現在位置を特定する現在位置特定処理、搭載車両の現在位置周辺の地図上に自車位置マークを重ねて表示させる地図表示処理、ユーザの操作部12の操作に応じて目的地を検索する目的地検索処理、目的地に至る案内経路を探索する経路探索処理等がある。
【0036】
図2に、本ナビゲーション装置1を正面から見た図を示す。この図に示すように、表示装置13のディスプレイの周囲には、多数の操作スイッチ12aが配置されている。
【0037】
本ナビゲーション装置1は、表示装置13のディスプレイに重ねて設けられたタッチスイッチ、図2に示される各操作スイッチ12a等の操作部12に対する操作を無効とするチャイルドロック機能を有している。このチャイルドロック機能を有効にすることにより、子供が操作部12を触って各種設定が変更されてしまうといったことを防止することができる。
【0038】
本ナビゲーション装置1における制御装置17のフラッシュメモリには、チャイルドロック機能の有効時に操作部12に対する操作が実施された場合の動作について、複数のガードレベルに対応付けて複数のパターンを規定したテーブルが記憶されている。
【0039】
制御装置17は、チャイルドロック機能の有効時に操作部12に対する操作が実施されると、フラッシュメモリに記憶されたテーブルを参照して、予め設定されたガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施する。
【0040】
また、本ナビゲーション装置1は、チャイルドロック機能の有効および無効の操作方法およびテーブルに登録されている動作設定の変更を行う初期設定処理を実施するようになっている。
【0041】
図3に、この初期設定処理のフローチャートを示す。本ナビゲーション装置1は、車両のイグニッションスイッチがオンすると動作状態となる。また、制御装置17は、ユーザ操作に応じて設定画面の表示を指示する信号が入力されると、図3に示す処理を実施する。
【0042】
まず、表示装置のディスプレイに設定画面を表示させる(S100)。この設定画面には、チャイルドロックの有効および無効の操作方法の設定と、テーブルに登録されている動作設定の変更のいずれかを指定するスイッチが含まれている。
【0043】
次に、設定内容の判定を行う(S102)。すなわち、チャイルドロックの有効および無効の操作方法の設定と、テーブルに登録されている動作設定の変更のどちらを実施するかの判定を行う。
【0044】
ここで、ユーザによりチャイルドロックの有効および無効の操作方法が指定されると、チャイルドロックの有効および無効の操作方法の設定および操作方法の記憶を行う(S104)。具体的には、チャイルドロックの有効および無効の操作方法の設定画面を表示させ、ユーザ操作によって指定された操作方法をフラッシュメモリに記憶させる。
【0045】
本実施形態におけるナビゲーション装置1は、以下に示す(1)〜(3)の方法により、チャイルドロック機能の有効および無効の操作を行うことが可能となっている。
(1)予め定められた複数の操作スイッチ12aの同時操作
予め定められた複数の操作スイッチ12aを同時に操作することにより、チャイルドロック機能の有効および解除ができるようになっている。例えば、表示装置13のディスプレイの右側に配置された操作スイッチ12aのうち、最上部の操作スイッチ12aと上から3番目の操作スイッチ12aを同時に押すことによりチャイルドロック機能の有効および解除ができるようになっている。
(2)特定の操作順序に従った操作部に対する操作
操作部に対する特定の操作順序に従った操作を行うことにより、チャイルドロック機能の有効および解除ができるようになっている。例えば、表示装置13のディスプレイの右側に配置された操作スイッチ12aのうち、最上部の操作スイッチ12aを操作した後、上から3番目の操作スイッチ12aを操作することによりチャイルドロック機能の有効および解除ができるようになっている。
(3)操作部に対する長押し操作
操作部に対する長押し操作により、チャイルドロック機能の有効および解除ができるようになっている。例えば、表示装置13のディスプレイの右側に配置された操作スイッチ12aのうち、最上部の操作スイッチ12aを一定時間以上長押しすることによりチャイルドロック機能の有効および解除ができるようになっている。
(4)遠隔操作するためのリモコン操作
本実施形態における搭載車両のステアリングには、遠隔操作するためのリモコンが設けられている。このリモコンに対する操作に応じてチャイルドロック機能の有効および解除ができるようになっている。なお、本実施形態において、このリモコンに設けられた操作スイッチは操作部12には含まれない。
【0046】
上記(1)〜(4)の中からユーザ操作により指定された操作方法をフラッシュメモリに記憶させ、本処理を終了する。
【0047】
また、S102の設定内容の判定において、ユーザによりテーブルに登録されている動作設定の変更が指定されると、次に、この動作設定の変更で使用するデータの決定を行う(S106)。具体的には、ユーザ操作に応じて新規のデータを用いて動作設定の変更を行うか、既存のデータを用いて動作設定の変更を行うかを決定する。
【0048】
ユーザ操作により既存のデータを用いて動作設定の変更を行うことが指示されると、制御装置17に内蔵されたフラッシュメモリに既に記憶されている写真、音声等のデータを読み出し(S108)、次に、表示設定およびパターン設定を行う(S110)。ここでは、ユーザ操作に応じて、表示装置13に切り替えて表示する画像および表示パターンの設定を行う。なお、表示パターンには、写真一枚を表示するシングル表示パターン、複数の写真を同時に表示するマルチパターン等がある。
【0049】
次に、表示順設定を行う(S112)。具体的には、ユーザ操作に応じて、表示装置13に切り替えて表示する写真やスピーカ16より切り替えて出力する音声等の順序の設定を行う。なお、この順序の設定には、ユーザ操作により指定されるユーザ設定、ランダム等がある。
【0050】
次に、S110、S112にて設定した各内容をフラッシュメモリに記憶させ(S114)、本処理を終了する。
【0051】
また、S106の使用するデータの判定において、ユーザ操作により新規のデータを用いて動作設定の変更を行うことが指示されると、次に、ユーザ操作に応じて外部メモリ14に記憶された写真、画像および音声等のデータを特定するとともに制御装置17に内蔵されたフラッシュメモリに記憶させる(S116)。具体的には、チャイルドロック機能の有効時に操作部12に対する操作が実施された場合の動作についての設定画面が表示されるようになっており、ユーザはこの設定画面に従って複数のガードレベルに対応付けて好みの動作を登録することができるようになっている。
【0052】
次に、制御装置17に内蔵されたフラッシュメモリに既に記憶させた写真、音声等のデータを読み出し(S118)、S110へ進む。
【0053】
以下、上記した既存のデータを用いて動作設定の変更を行った場合と同様に、S110、S112、S114の各処理を実施し、本処理を終了する。
【0054】
本ナビゲーション装置1は、チャイルドロック機能の有効時に操作部12に対する操作が実施されると、フラッシュメモリに記憶されたテーブルを参照して、予め設定されたガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施する処理を行う。
【0055】
図4に、この処理のフローチャートを示す。ユーザ操作に応じてチャイルドロック機能を有効にすると、制御装置17は、図4に示す処理を開始する。
【0056】
まず、予め設定されているガードレベルを判定する(S200)。本ナビゲーション装置1は、初期状態におけるガードレベルはガードレベル1に設定されるようになっており、ユーザ操作によりガードレベル2〜4への変更が可能となっている。
【0057】
したがって、初期状態ではガードレベル1と判定され、次に、フラッシュメモリに記憶されたテーブルを参照して、ガードレベル1に対応付けられたパターン1の動作を特定する(S210)。
【0058】
本実施形態において、テーブルには、ガードレベル1に対応付けて、操作部12に対する本来の操作を全て無効とする動作がパターン1として規定されている。したがって、チャイルドロックを解除するための特定の操作を例外として、操作部12に対する本来の操作を全て無効とする動作を特定する。
【0059】
次に、パターン1に従った動作を実施する(S212)。すなわち、操作部12に対する本来の操作を全て無効とする動作となる。
【0060】
また、ガードレベルの設定がガードレベル2に変更されている場合には、フラッシュメモリに記憶されたテーブルを参照して、ガードレベル2に対応付けられたパターン2の動作を特定する(S220)。
【0061】
本実施形態において、テーブルには、ガードレベル2に対応付けて、操作部12に対する本来の操作を無効とし、操作部12に対する操作に応じて予め登録された複数の音を切り替えてスピーカ16より出力させる動作が規定されている。したがって、チャイルドロックを解除するための特定の操作を例外として、操作部12に対する操作に応じて予め登録された複数の音が、予め登録された順序で切り替えてスピーカ16より出力させる動作を特定する。
【0062】
そして、パターン2に従った動作を実施する(S222)。すなわち、操作部12に対する操作に応じて、予め登録された複数の音が予め登録された順序で切り替えてスピーカ16より出力される。例えば、操作部12に対する操作に応じて楽曲のメロディー音がスピーカ16より出力される。
【0063】
また、ガードレベルの設定がガードレベル3に変更されている場合には、フラッシュメモリに記憶されたテーブルを参照して、ガードレベル3に対応付けられたパターン3の動作を特定する(S230)。
【0064】
本実施形態において、テーブルには、ガードレベル3に対応付けて、操作部12に対する本来の操作を無効とし、操作部12に対する操作に応じて予め登録された複数の画像を切り替えて表示装置13のディスプレイに表示させる動作が規定されている。したがって、チャイルドロックを解除するための特定の操作を例外として、操作部12に対する操作に応じて、予め登録された複数の画像を予め登録された順序で切り替えて表示装置13のディスプレイに表示させる動作を特定する。
【0065】
そして、パターン3に従った動作を実施する(S232)。すなわち、操作部12に対する操作に応じて、予め登録された複数の画像が予め登録された順序で切り替えて表示装置13のディスプレイに表示される。
【0066】
また、ガードレベルの設定がガードレベル4に変更されている場合には、フラッシュメモリに記憶されたテーブルを参照して、ガードレベル4に対応付けられたパターン4の動作を特定する(S240)。
【0067】
本実施形態において、テーブルには、ガードレベル4に対応付けて、操作部12に対する本来の操作を無効とし、操作部12に対する操作に応じて予め登録された機能を実施する動作が規定されている。なお、本実施形態においては、予め登録された機能は簡単なゲームとなっている。したがって、したがって、チャイルドロックを解除するための特定の操作を例外として、操作部12に対する操作に応じて簡単なゲームを実施する動作を特定する。
【0068】
そして、パターン4に従った動作を実施する(S242)。すなわち、操作部12に対する操作に応じてゲームを操作することができる。
【0069】
上記した構成によれば、チャイルドロック機能の有効時に操作部に対する操作が実施された場合の動作について、複数のガードレベルに対応付けて複数のパターンを規定したテーブルを記憶する記憶媒体を備え、チャイルドロック機能の有効時に操作部に対する操作が実施されると、記憶媒体に記憶されたテーブルを参照して、予め設定されたガードレベルに対応するパターンに従った動作が実施されるので、チャイルドロック機能を果たしつつ子供等の欲求を満たすことが可能である。
【0070】
また、テーブルには、特定のガードレベルに対応付けて、操作部に対する本来の操作を無効とし、操作部に対する操作に応じて予め登録された複数の音が切り替えてスピーカより出力される動作が規定されているので、操作部に対する操作に応じて予め登録された複数の音を切り替えてスピーカより出力させることができる。
【0071】
また、チャイルドロック機能の有効時に、ユーザ操作に応じてテーブルに規定された複数の音およびスピーカより出力させる順序を登録することが可能となっているので、ユーザの好みに合った音をユーザの好みに合った順序でスピーカより出力させることが可能である。
【0072】
また、テーブルには、特定のガードレベルに対応付けて、操作部に対する本来の操作を無効とし、操作部に対する操作に応じて予め登録された複数の画像を切り替えて表示装置に表示させる動作が規定されているので、操作部に対する操作に応じて予め登録された複数の画像を切り替えて表示装置に表示させることができる。
【0073】
また、チャイルドロック機能の有効時に、ユーザ操作に応じてテーブルに規定された複数の画像および表示装置に表示させる順序を登録することが可能となっているので、ユーザの好みに合った画像をユーザの好みに合った順序で表示装置に表示させることができる。
【0074】
また、テーブルには、特定のガードレベルに対応付けて、操作部に対する本来の操作を無効とし、操作部に対する操作に応じて予め登録された機能を実施する動作が規定されているので、操作部に対する操作に応じて予め登録された機能を実施することができる。
【0075】
また、遠隔操作するためのリモコンを備え、リモコンに対する操作に応じてチャイルドロック機能の有効または解除を実施することが可能となっているので、子供等に気付かれないようにチャイルドロック機能の有効または解除を操作することが可能である。
【0076】
また、チャイルドロック機能の有効または解除のための操作が簡単な操作でできてしまうと、子供等が操作部を操作しているうちにチャイルドロック機能の状態が切り替わってしまうことが考えられるが、予め定められた複数の操作部に対する同時操作に応じてチャイルドロック機能の有効または解除を実施することにより、子供等が操作部を操作しているうちにチャイルドロック機能の状態が切り替わってしまうことを防止することが可能である。
【0077】
また、予め定められた操作部に対する長押し操作に応じてチャイルドロック機能の有効または解除を実施することにより、子供等が操作部を操作しているうちにチャイルドロック機能の状態が切り替わってしまうことを防止することも可能である。
【0078】
また、複数の操作部に対する特定の操作順序に応じてチャイルドロック機能の有効または解除を実施することにより、子供等が操作部を操作しているうちにチャイルドロック機能の状態が切り替わってしまうことを防止することも可能である。
【0079】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々なる形態で実施することができる。
【0080】
例えば、上記実施形態では、ガードレベル1から4に対応付けて、それぞれパターン1〜4の動作を実施したが、例えば、チャイルドロック機能の無効時に操作部12に対して実施された操作内容に基づいてユーザの成熟の度合いを推定し、この推定したユーザの成熟の度合いに応じてガードレベルの設定を変更するように構成し、変更されたガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施するようにしてもよい。この場合、例えば、チャイルドロック機能の無効時に、操作部12に対して実施された操作に対する無効操作の数の割合が高いほどユーザの成熟の度合いが低いと推定することができる。また、例えば、ユーザの成熟の度合いが低い場合には、ガードレベルの設定をガードレベル1とし、ユーザの成熟の度合いが高くなるにつれて、ガードレベルの設定がガードレベル2、3となるように変更してもよい。また、ユーザの成熟の度合いからユーザの成長レベルを判断して表示させるようにしてもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、ユーザ操作に応じてガードレベルの設定を変更する構成を示したが、例えば、搭載車両の車速を特定し、この搭載車両の車速に応じてガードレベルの設定を変更するように構成し、変更されたガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施するように構成してもよい。この場合、例えば、搭載車両が停車している間はガードレベルを2にし、車両の車速が予め定められた基準値以上になると、ガードレベルを1に変更するようにしてもよい。
【0082】
また、上記実施形態では、パターン2では、操作部12に対する操作に応じて予め登録された複数の音を、予め登録された順序で切り替えてスピーカ16より出力させる動作が規定され、パターン3では、操作部12に対する操作に応じて予め登録された複数の画像を切り替えて表示装置13のディスプレイに表示させる動作が規定された構成を示したが、パターン2とパターン3の動作を組み合わせて、操作部12に対する操作に応じて音と画像の両方が切り替わる動作としてパターンを規定してもよい。
【0083】
また、上記実施形態では 予め定められた複数の操作部に対する同時操作、あるいは、複数の操作部に対する特定の操作順序に応じてチャイルドロック機能の有効または解除を実施する構成示したが、例えば、特定の操作部を基準時間(例えば、3秒)以上に長押し操作したことに基づいてチャイルドロック機能の有効または解除を実施するようにしてもよい。
【0084】
なお、上記実施形態における構成と特許請求の範囲の構成との対応関係について説明すると、制御装置17に内蔵されたフラッシュメモリが記憶媒体に相当し、S200、S210〜S242が実施手段に相当し、表示装置13が表示手段に相当する。
【符号の説明】
【0085】
1 ナビゲーション装置
10 位置検出器
10a 加速度センサ
10b ジャイロセンサ
10c 距離センサ
10d GPS受信機
11 地図データ記憶装置
12 操作部
13 表示装置
14 外部メモリ
15 マイク
16 スピーカ
17 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部に対する操作を無効とするチャイルドロック機能を有するナビゲーション装置であって、
前記チャイルドロック機能の有効時に前記操作部に対する操作が実施された場合の動作について、複数のガードレベルに対応付けて複数のパターンを規定したテーブルを記憶する記憶媒体と、
前記チャイルドロック機能の有効時に前記操作部に対する操作が実施されると、前記記憶媒体に記憶されたテーブルを参照して、予め設定されたガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施する実施手段と、を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記テーブルには、特定のガードレベルに対応付けて、前記操作部に対する本来の操作を無効とし、前記操作部に対する操作に応じて予め登録された複数の音を切り替えてスピーカより出力させる動作が規定されていることを特徴と請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記チャイルドロック機能の有効時に、ユーザ操作に応じて前記テーブルに規定された前記複数の音および前記スピーカより出力させる順序を登録することが可能となっていることを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記テーブルには、特定のガードレベルに対応付けて、前記操作部に対する本来の操作を無効とし、前記操作部に対する操作に応じて予め登録された複数の画像を切り替えて表示手段に表示させる動作が規定されていることを特徴と請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記チャイルドロック機能の有効時に、ユーザ操作に応じて前記テーブルに規定された前記複数の画像および前記表示手段に表示させる順序を登録することが可能となっていることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記テーブルには、特定のガードレベルに対応付けて、前記操作部に対する本来の操作を無効とし、前記操作部に対する操作に応じて予め登録された機能を実施する動作が規定されていることを特徴と請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記予め登録された機能は、ゲームであることを特徴とする請求項6に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
遠隔操作するためのリモコンを備え、
前記リモコンに対する操作に応じて前記チャイルドロック機能の有効または解除を実施することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
予め定められた複数の前記操作部に対する同時操作に応じて前記チャイルドロック機能の有効または解除を実施することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
予め定められた前記操作部に対する長押し操作に応じて前記チャイルドロック機能の有効または解除を実施することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項11】
複数の前記操作部に対する特定の操作順序に応じて前記チャイルドロック機能の有効または解除を実施することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項12】
搭載車両の車速を特定し、当該搭載車両の車速に応じて前記ガードレベルの設定を変更するようにし、
前記実施手段は、前記搭載車両の車速に応じて変更された前記ガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施することを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項13】
前記チャイルドロック機能の無効時に前記操作部に対して実施された操作内容に基づいてユーザの成熟の度合いを推定し、当該ユーザの成熟の度合いに応じて前記ガードレベルの設定を変更するようにし、
前記実施手段は、前記ユーザの成熟の度合いに応じて変更された前記ガードレベルに対応するパターンに従った動作を実施することを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−158431(P2011−158431A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−22342(P2010−22342)
【出願日】平成22年2月3日(2010.2.3)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】