説明

ネットワークシステム、画像形成装置のオプション機器、及びネットワークシステムにおけるオプション機器の制御方法

【課題】ネットワーク上の各画像形成装置の動作状態にかかわらず、各画像形成装置のオプション機器をネットワークを通じて連係動作させる。
【解決手段】1台の画像形成装置2のオプション機器4の電源スイッチ43がオンにされて、機能部42が起動されると、オプション機器4の起動を指示する制御データが生成される。そして、この制御データがオプション機器4→画像形成装置2→ネットワーク3→他の画像形成装置2→他の画像形成装置2のオプション機器4へと送受され、この制御データに基づいて他の画像形成装置2のオプション機器4の機能部42が起動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれのオプション機器が接続された複数の画像形成装置をネットワークを通じて接続したネットワークシステム、画像形成装置のオプション機器、及びネットワークシステムにおけるオプション機器の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のネットワークシステムにおいては、複数の画像形成装置をネットワークを通じて接続し、各画像形成装置間で画像データを送受することを可能にしている。画像形成装置は、例えば原稿の画像を読取って、この読取った原稿画像を示す画像データを送信したり、受信した画像データによって示される画像を記録用紙に印刷する。
【0003】
また、特許文献1では、複数のパーソナルコンピュータ及び複数の印刷装置をネットワークを通じて接続し、パーソナルコンピュータから印刷装置へと画像データを送受して、印刷装置で画像データによって示される画像を印刷するようにしている。更に、パーソナルコンピュータの1つでも電源がオンにされると印刷装置の電源もオンにして、印刷装置による印刷を直ちに行い得るようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−195802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、画像形成装置には、種々のオプション機器を選択的に組み合わせて接続することが可能であって、これらのオプション機器により複写、原稿読取り、プリント、及び画像データ通信等の複数種の処理を行い得るものがある。これにより、オフィスでの利便性が高められる。
【0006】
更に、近年は、画像形成装置のオプション機器が多様化して来ており、画像形成装置が停止されていても、オプション機器が動作していれば、このオプション機器を利用し得ることがある。例えば、オプション機器としてファクシミリ通信装置を組み合わせた場合は、画像形成装置が停止されていても、ファクシミリ通信装置が動作していれば、ファクシミリ受信を行うことができる。
【0007】
このため、ネットワーク上の複数の画像形成装置に、そのような単独で利用可能なオプション機器をそれぞれ搭載した場合は、各画像形成装置の動作状態にかかわらず、各画像形成装置のオプション機器をネットワークを通じて連係動作させることが考えられるが、そのような連係動作は未だに実現されていない。
【0008】
特許文献1では、パーソナルコンピュータの電源オンに連係して印刷装置の電源をオンにしているが、印刷装置のオプション機器同士での連係動作が実現されているわけではない。
【0009】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ネットワーク上の各画像形成装置の動作状態にかかわらず、各画像形成装置のオプション機器をネットワークを通じて連係動作させることが可能なネットワークシステム、画像形成装置のオプション機器、及びネットワークシステムにおけるオプション機器の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のネットワークシステムは、それぞれのオプション機器が接続された複数の画像形成装置をネットワークを通じて接続したネットワークシステムであって、前記オプション機器は、このオプション機器の制御データを該オプション機器が接続された画像形成装置との間で送受するデータ入出力部を備え、前記画像形成装置は、この画像形成装置に接続された前記オプション機器との間で前記制御データを送受するデータ通信部と、前記ネットワークを通じて他の画像形成装置との間で前記制御データを送受するネットワーク通信部とを備え、前記オプション機器の制御データを前記各画像形成装置及び前記ネットワークを通じて他のオプション機器へと通信し、前記制御データに基づき前記各オプション機器を制御している。
【0011】
このようなシステムでは、オプション機器の制御データを各画像形成装置及びネットワークを通じて他のオプション機器へと通信することができ、制御データに基づき各オプション機器を制御することができる。すなわち、各オプション機器を連係動作させることができる。
【0012】
また、前記制御データは、前記オプション機器の起動を示している。
【0013】
この場合は、この制御データが各オプション機器へと通信されて、これらのオプション機器が連係して起動する。すなわち、同時に各オプション機器が起動する。
【0014】
更に、前記制御データは、前記各オプション機器のいずれかでなされた起動を指示する入力操作に応答して生成されている。
【0015】
従って、1つのオプション機器を起動させるための入力操作がなされると、制御データが生成され、この制御データが各オプション機器へと通信されて、これらのオプション機器が起動する。
【0016】
例えば、前記オプション機器は、前記制御データに基づき該オプション機器を制御する制御部を備えている。
【0017】
この場合は、オプション機器による該オプション機器の制御が可能である。
【0018】
また、前記画像形成装置のデータ通信部及びネットワーク通信部は、この画像形成装置が省電力状態で停止されていても動作する。
【0019】
また、前記オプション機器は、このオプション機器が接続された画像形成装置が停止されていても起動可能である。
【0020】
このため、画像形成装置が省電力状態で停止されていても、この画像形成装置のオプション機器は、他の画像形成装置のオプション機器との間でデータ通信を行うことができる。従って、制御データを各オプション機器間で送受して、各オプション機器を連係動作させることができる。例えば、各オプション機器を連係して起動させることができる。
【0021】
一方、本発明の画像形成装置のオプション機器は、ネットワーク上の複数の画像形成装置にそれぞれ接続されて用いられる画像形成装置のオプション機器であって、前記オプション機器の制御データを前記各画像形成装置及び前記ネットワークを通じて他のオプション機器へと通信するデータ入出力部を備え、前記制御データに基づき前記各オプション機器を制御している。
【0022】
このようなオプション機器は、上記本発明のネットワークシステムと同様の作用効果を奏する。
【0023】
また、本発明のネットワークシステムにおけるオプション機器の制御方法は、それぞれのオプション機器が接続された複数の画像形成装置をネットワークを通じて接続したネットワークシステムにおけるオプション機器の制御方法であって、前記各画像形成装置の動作状態にかかわらず、前記各画像形成装置及び前記ネットワークを通じて、前記各オプション機器間で制御データを送受し、前記制御データに基づき各オプション機器を制御している。
【0024】
このような制御方法においても、上記本発明のネットワークシステムと同様の作用効果を奏する。
【発明の効果】
【0025】
本発明では、オプション機器の制御データをオプション機器と画像形成装置との間で送受することができ、またその制御データをネットワークを通じて他の画像形成装置との間で送受することもできる。従って、オプション機器の制御データを各画像形成装置及びネットワークを通じて他のオプション機器へと通信することができ、制御データに基づき各オプション機器を制御することができる。すなわち、同一内容の制御データに基づき各オプション機器を制御することができ、各オプション機器を連係動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明のネットワークシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1のシステムにおける1組の画像形成装置及びオプション機器の構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は、制御データを送信する側の画像形成装置及びオプション機器の処理手順を示すフローチャートであり、(b)は、制御データを受信する側の画像形成装置及びオプション機器の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明のネットワークシステムの一実施形態を示すブロック図である。本実施形態のネットワークシステム1では、複数の画像形成装置2−1、2−2、…、2−nをネットワーク3を通じて接続し、各画像形成装置2−1〜2−n間のデータ通信を可能にしている。
【0029】
ネットワーク3は、例えばLAN、インターネット、電話回線網等、もしくはそれらの組合せ、及びサーバーや中継装置等からなる。
【0030】
各画像形成装置2−1〜2−nは、複写、原稿読取り、プリント、及び画像データ通信等の複数種の処理を選択的に実行することが可能な複合機であり、データ入出力制御部(データ通信部)21、ネットワーク通信部22、及び複合機能部23を備えている。
【0031】
また、各画像形成装置2−1〜2−nには、それぞれのオプション機器4−1〜4−nが接続されている。各オプション機器4−1〜4−nは、例えば空気清浄機であり、データ入出力部41、機能部42、電源スイッチ43、及び制御部44を備えている。空気清浄機は、室内の空気を浄化したり、画像形成装置から排出されたオゾン等を除去するために用いられる。
【0032】
図2は、図1のシステム1における1組の画像形成装置及びオプション機器の構成を示すブロック図である。尚、図2においては、各画像形成装置の符号2−1〜2−nの代わりに、符号2を用い、また各オプション機器の符号4−1〜4−nの代わりに、符号4を用いている。
【0033】
画像形成装置2において、データ入出力制御部21は、オプション機器4のデータ入出力部41との間で制御データを送受したり、オプション機器4の制御の一部を受け持つ。
【0034】
ネットワーク通信部22は、ネットワーク3を通じて、他の画像形成装置2との間で制御データを送受したり、画像データをファクシミリ通信する。また、ネットワーク通信部22は、ネットワーク3を通じて、パーソナルコンピュータ等の外部端末との間で制御データや画像データを送受することも可能である。
【0035】
複合機能部23は、制御部23−1、原稿スキャナ部23−2、印字部23−3、入力操作部23−4、表示部23−5、画像処理部23−6、画像メモリ23−7、及びプログラムメモリ23−8等を備えている。制御部23−1は、プログラムメモリ23−8から各種のプログラムを読み出して実行し、画像形成装置2全体を制御する。原稿スキャナ部23−2は、原稿を読取って、原稿画像を示す画像データを出力する。画像メモリ23−7は、原稿スキャナ部23−2から出力された画像データ、ネットワーク通信部22により送受される画像データを一時的に蓄積する。画像処理部23−6は、画像メモリ23−7に一時的に蓄積された画像データに対して各種の画像処理を施す。印字部23−3は、例えば電子写真方式により画像等を記録用紙に印字するものであり、画像メモリ23−7内の画像データによって示される画像を静電潜像として感光体表面に形成し、トナーにより感光体表面の静電潜像を現像して、感光体表面にトナー像を形成し、トナー像を感光体から記録用紙に転写し、記録用紙を加熱及び加圧して、トナー像を記録用紙上に定着する。表示部23−5は、例えば液晶表示装置である。入力操作部23−4は、利用者により操作されるキーやボタン、あるいは表示部23−5の画面に重ねられたタッチパネル等である。
【0036】
このような画像形成装置2は、電源スイッチ(図示せず)を備えており、この電源スイッチが操作されてオンとなったときに複合機能部23全体が起動され、この電源スイッチのオフのときに複合機能部23における原稿スキャナ部23−2、印字部23−3、入力操作部23−4、及び表示部23−5等が停止されて、消費電力が低減される。
【0037】
ただし、電源スイッチのオンオフにかかわらず、複合機能部23の制御部23−1、データ入出力制御部21、及びネットワーク通信部22等への電力供給が継続され、これらの動作状態が維持される。このため、電源スイッチのオンオフにかかわらず、データ入出力制御部21を通じて、オプション機器4のデータ入出力部41との間で制御データを送受したり、ネットワーク通信部22及びネットワーク3を通じて、他の画像形成装置2との間で制御データや画像データを送受することができる。
【0038】
これは、常時、他の画像形成装置2や外部端末からの画像データを受信することができるようにするためである。また、後で述べるように画像形成装置2の動作状態(電源スイッチのオフや省電力の状態を含む)にかかわらず、各画像形成装置2のオプション機器4間で制御データを送受することができるようにするためである。
【0039】
また、予め設定されたタイムスケジュールに従って、画像形成装置2の電源スイッチをオン又はオフに切替える場合であっても、オンのときに複合機能部23全体が起動され、またオンオフにかかわらず、複合機能部23の制御部23−1、データ入出力制御部21、及びネットワーク通信部22等の動作が継続され、画像データや制御データの通信が可能にされる。
【0040】
更に、画像形成装置2の待機状態が長時間継続して、画像形成装置2が省電力モードに移行したときにも、制御部23−1、データ入出力制御部21、及びネットワーク通信部22等が動作し、画像データや制御データの通信が可能にされる。
【0041】
従って、画像形成装置2の動作状態(電源スイッチのオフや省電力の状態を含む)にかかわらず、画像形成装置2による画像データの受信や、オプション機器4による制御データの送受が可能である。
【0042】
一方、オプション機器4において、データ入出力部41は、画像形成装置2のデータ入出力制御部21との間で制御データを送受する。
【0043】
機能部42は、オプション機器4の主なる機能を司る部分である。例えば、オプション機器4が空気清浄機であるとすると、機能部42は、空気清浄機の送風ファンやイオン発生装置に相当する。
【0044】
電源スイッチ43は、オプション機器4の機能部42をオン又はオフに切替えるために操作される。この電源スイッチ43が操作されてオン又はオフされると、オプション機器4の機能部42が起動されたり停止される。
【0045】
制御部44は、オプション機器4の機能部42を制御する。例えば、オプション機器4が空気清浄機であって、機能部42が送風ファンやイオン発生装置であるとすると、制御部44は、送風ファンによる送風量やイオン発生装置によるイオン発生量を制御する。また、制御部44は、利用者の操作に頼ることなく、電源スイッチ43をオン又はオフに切替えて、機能部42を起動させたり停止させることができる。
【0046】
更に、データ入出力部41及び制御部44は、電源スイッチ43のオンオフにかかわらず、電力供給を受けて動作している。このため、常に、データ入出力部41を通じて、画像形成装置2のデータ入出力制御部21との間で制御データを送受したり、制御部44によりオプション機器4の電源スイッチ43をオン又はオフに切替えることができる。
【0047】
尚、オプション機器4の機能部42の起動や停止は、電源スイッチ43の切替えだけによらず、画像形成装置2の電源スイッチのオンオフに連動して切替えることも可能である。更に、これらの切替え方法を選択的に設定するようにしても構わない。
【0048】
さて、図1のネットワークシステム1においては、ネットワーク3を通じて、各画像形成装置2間で画像データを送受することが可能である。画像形成装置2では、原稿スキャナ部23−2により原稿の画像を読取って、この読取った原稿画像を示す画像データをネットワーク通信部22からネットワーク3を通じて送信したり、画像データをネットワーク通信部22で受信して、この受信した画像データによって示される画像を印字部23−3で記録用紙に印刷する。
【0049】
また、画像形成装置2の電源スイッチがオフにされていたり、画像形成装置2が省電力状態であって、画像形成装置2が停止されていても、オプション機器4の電源スイッチ43をオンにすれば、オプション機器4を起動して利用することが可能である。例えば、オプション機器4が空気清浄機である場合は、画像形成装置2が停止されていても、電源スイッチ43をオンにすると、空気清浄機だけを起動して、室内の空気を浄化することができる。
【0050】
このため、ネットワーク3上の複数の画像形成装置2の動作状態にかかわらず、各画像形成装置2の空気清浄機を連係動作させれば、より便利になる。例えば、複数の画像形成装置2が広いオフィスに設置されている状況で、各画像形成装置2の空気清浄機を一括して起動させたり停止させれば、広いオフィスの空気を効率的に浄化することができる。
【0051】
そこで、本実施形態のネットワークシステム1では、各オプション機器4のいずれか1つが起動されると、オプション機器4の起動を指示する制御データを生成して、この制御データをネットワーク3を通じて他のオプション機器4へと通信し、この制御データに基づき各オプション機器4を起動している。
【0052】
次に、そのような各オプション機器4を連係動作させるための処理手順を図3(a)、(b)のフローチャートを参照しつつ説明する。尚、図3(a)は、制御データを送信する側の画像形成装置2及びオプション機器4の処理手順を示し、また図3(b)は、制御データを受信する側の画像形成装置2及びオプション機器4の処理手順を示している。
【0053】
まず、1台の画像形成装置2において、オプション機器4の機能部42が停止しているものとする。このとき、このオプション機器4の電源スイッチ43がオンにされると(ステップS101)、オプション機器4の機能部42が起動される。例えば、オプション機器4が空気清浄機である場合は、空気清浄機の送風ファンやイオン発生装置が起動される。
【0054】
また、オプション機器4の制御部44は、電源スイッチ43のオンに応答してオプション機器4の起動を指示する制御データを生成し、この制御データをデータ入出力部41から画像形成装置2のデータ入出力制御部21へと出力する(ステップS102)。
【0055】
画像形成装置2のデータ入出力制御部21は、オプション機器4の起動を指示する制御データを入力すると(ステップS103)、各オプション機器4の連係動作が設定されているか否かを判定する(ステップS104)。
【0056】
ここで、ネットワークシステム1においては、各オプション機器4の連係動作を設定するか否かが予め登録されているものとする。この登録は、例えば任意の画像形成装置2の入力操作部23−4の入力操作により行われ、その登録内容、すなわち各オプション機器4の連係動作を設定するか否かがデータ入出力制御部21に内蔵のメモリに記憶され、更にその登録内容が、ネットワーク通信部22からネットワーク3を通じて他の各画像形成装置2へと送信されて、他の各画像形成装置2のデータ入出力制御部21に内蔵のメモリにも記憶される。
【0057】
このため、いずれの画像形成装置2においても、データ入出力制御部21は、その内蔵のメモリを参照して、各オプション機器4の連係動作が設定されているか否かを判定することができる。
【0058】
例えば、画像形成装置2のデータ入出力制御部21は、各オプション機器4の連係動作が設定されていると判定すると(ステップS104で「Yes」)、オプション機器4の起動を指示する制御データをネットワーク通信部22からネットワーク3を通じて他の画像形成装置2へと送信する(ステップS105)。
【0059】
次に、他の画像形成装置2では、そのオプション機器4の起動を指示する制御データをネットワーク通信部22で受信して、この制御データをデータ入出力制御部21に入力する(ステップS201)。データ入出力制御部21は、制御データを入力すると、この他の画像形成装置2にオプション機器4が接続されているか否かを判定する(ステップS202)。この判定は、データ入出力制御部21からオプション機器4のデータ入出力部41を通じて制御部44への問い合わせにより行うことができる。
【0060】
例えば、データ入出力制御部21は、オプション機器4が接続されていると判定すると(ステップS202で「Yes」)、オプション機器4の起動を指示する制御データをオプション機器4のデータ入出力部41に出力する(ステップS203)。
【0061】
オプション機器4では、そのオプション機器4の起動を指示する制御データをデータ入出力部41を介して制御部44に入力する。制御部44は、この制御データに応答して電源スイッチ43をオンにして機能部42を起動する(ステップS204)。
【0062】
尚、各オプション機器4の連係動作が設定されていないと判定した場合は(ステップS104で「No」)、ステップS105が省略されて、制御データの送信が行われない。また、オプション機器4が接続されていないと判定した場合は(ステップS202で「No」)、ステップS204が省略されて、機能部42の起動が行われない。
【0063】
このように1台の画像形成装置2のオプション機器4の電源スイッチ43がオンにされて、機能部42が起動されると、オプション機器4の起動を指示する制御データが生成される。そして、この制御データがオプション機器4のデータ入出力部41→画像形成装置2のデータ入出力制御部21及びネットワーク通信部22→ネットワーク3→他の画像形成装置2のネットワーク通信部22及びデータ入出力制御部21→他の画像形成装置2のオプション機器4のデータ入出力部41及び制御部44へと送受され、他の画像形成装置2のオプション機器4の制御部44により機能部42が起動される。勿論、ネットワーク3上に複数の他の画像形成装置2が存在し、これらの他の画像形成装置2にそれぞれのオプション機器4が接続されていれば、これらの他の画像形成装置2へと制御データが送信され、これらの他の画像形成装置2のオプション機器4の機能部42が制御データによる指示に従って起動される。従って、制御データに基づいて全てのオプション機器4を連係動作させることができる。
【0064】
また、先に述べたように画像形成装置2では、画像形成装置2の電源スイッチがオフにされていたり、画像形成装置2が省電力状態であって、画像形成装置2が停止されていても、データ入出力制御部21を通じて、オプション機器4のデータ入出力部41との間で制御データを送受したり、ネットワーク通信部22及びネットワーク3を通じて、他の画像形成装置2との間で制御データや画像データを送受することができる。また、オプション機器4では、電源スイッチ43のオンオフにかかわらず、データ入出力部41を通じて、画像形成装置2のデータ入出力制御部21との間で制御データを送受したり、制御部44によりオプション機器4の機能部42をオン又はオフに切替えることができる。このため、ネットワーク3上の各画像形成装置2の動作状態にかかわらず、1台のオプション機器4の電源スイッチ43がオンにされて、オプション機器4の機能部42が起動されると、制御データが生成されて、この制御データが各他のオプション機器4へと送信され、各他のオプション機器4の機能部42も起動される。
【0065】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範疇の設計変更等が施されたものであっても、本発明の範囲に含まれる。
【0066】
例えば、制御データは、オプション機器の起動を指示するだけではなく、オプション機器の他の様々な動作を指示するであってもよい。例えば、オプション機器が空気清浄機であれば、制御データにより送風量やイオン発生量を指示してもよい。
【0067】
また、オプション機器として空気清浄機を例示しているが、画像形成装置とは独立して動作することが可能であれば、他の種類のオプション機器であっても構わない。
【符号の説明】
【0068】
1 ネットワークシステム
2、2−1、2−2、…、2−n 画像形成装置
3 ネットワーク
4、4−1、4−2、…、4−n オプション機器
21 データ入出力制御部
22 ネットワーク通信部
23 複合機能部
41 データ入出力部
42 機能部
43 電源スイッチ
44 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれのオプション機器が接続された複数の画像形成装置をネットワークを通じて接続したネットワークシステムであって、
前記オプション機器は、このオプション機器の制御データを該オプション機器が接続された画像形成装置との間で送受するデータ入出力部を備え、
前記画像形成装置は、この画像形成装置に接続された前記オプション機器との間で前記制御データを送受するデータ通信部と、前記ネットワークを通じて他の画像形成装置との間で前記制御データを送受するネットワーク通信部とを備え、
前記オプション機器の制御データを前記各画像形成装置及び前記ネットワークを通じて他のオプション機器へと通信し、前記制御データに基づき前記各オプション機器を制御することを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワークシステムであって、
前記制御データは、前記オプション機器の起動を示すことを特徴とするネットワークシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のネットワークシステムであって、
前記制御データは、前記各オプション機器のいずれかでなされた起動を指示する入力操作に応答して生成されることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載のネットワークシステムであって、
前記オプション機器は、前記制御データに基づき該オプション機器を制御する制御部を備えることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載のネットワークシステムであって、
前記画像形成装置のデータ通信部及びネットワーク通信部は、この画像形成装置が省電力状態で停止されていても動作することを特徴とするネットワークシステム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載のネットワークシステムであって、
前記オプション機器は、このオプション機器が接続された画像形成装置が停止されていても起動可能であることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項7】
ネットワーク上の複数の画像形成装置にそれぞれ接続されて用いられる画像形成装置のオプション機器であって、
前記オプション機器の制御データを前記各画像形成装置及び前記ネットワークを通じて他のオプション機器へと通信するデータ入出力部を備え、前記制御データに基づき前記各オプション機器を制御することを特徴とする画像形成装置のオプション機器。
【請求項8】
それぞれのオプション機器が接続された複数の画像形成装置をネットワークを通じて接続したネットワークシステムにおけるオプション機器の制御方法であって、
前記各画像形成装置の動作状態にかかわらず、前記各画像形成装置及び前記ネットワークを通じて、前記各オプション機器間で制御データを送受し、前記制御データに基づき各オプション機器を制御することを特徴とするネットワークシステムにおけるオプション機器の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−124626(P2011−124626A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−278345(P2009−278345)
【出願日】平成21年12月8日(2009.12.8)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】