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ハンダボール印刷装置
説明

ハンダボール印刷装置

【課題】
ハンダボールをマスク面上に適量供給して、できるだけ無駄なハンダボールの発生することを防止することが望まれている。
【解決手段】
印刷テーブル上に載置された基板に形成されている電極上にハンダボールを印刷するマスクとハンダボール充填ヘッドを備え、ハンダボール充填ヘッドが、ハンダボール充填部と、ハンダボール供給部とから構成され、ハンダボール供給部がハンダボールを貯留するシリンジと、ハンダボールをマスク面上に供給するホースと、ホースの途中に設けられ、ハンドボールの供給、停止を行うための、シリンジを上下移動する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体基板の電極上にハンダボールを供給する印刷装置に係り、特にハンダボールを充填ヘッドに供給するハンダボール供給部を備えたハンダボール印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のハンダボール印刷装置の例が、特許文献1に記載されている。この公報に記載の印刷機では、簡単な構成でハンダボールをマスク面上に均一に分散させてマスクの開口部に充填するために、ハンダボール供給ヘッドがハンダボールを貯留するハンダボール貯留部と、ハンダボール貯留部の下方に所定量のハンダボールをマスク面に供給するためのハンダボール供給部とを備えている。ハンダボール供給ヘッドはさらに、ハンダボール充填部材を有し、このハンダボール充填部材はハンダボール供給部材を挟んで複数設けられ、ハンダボール供給ヘッドの移動とともに、ハンダボールをマスク面の開口部に押し付けながら余分なハンダボールを掻き取る構成になっている。そのため、マスク面に接触する側に半らせん状の線材を有している。
【0003】
ハンダボール印刷装置にハンダボールを供給する際に用いる計量装置の従来の例が、特許文献2に記載されている。この公報に記載の粒状物質の計量装置では、粒状物質であるハンダボールを振込ヘッドに供給する際に、供給量を計量した上で印刷部へ供給している。すなわち、計量器が粒状物質を貯留する貯留部と計量する計量部を備えている。そして計量部は、粒状物質を計量する計量キャビティと、計量された粒状物質を一時貯留する一時貯留キャビティと、それらをつなぐ流路を有している。
【0004】
計量キャビティと一時貯留キャビティとの角度差を90度に設定し、初めに貯留部にハンダボールを供給し、基準状態である待機状態に保持する。次いで計量器を90度右回転させる。これにより、待機状態で計量キャビティに充填された粒状物質を、一時的に一時貯留キャビティへ移動させている。このとき、一時貯留キャビティ内に移動した粒状物質の量が、計量されたハンダボール量とみなされる。次に計量器を90度左回転させて、一時貯留キャビティ内の粒状物質を排出するとともに、計量キャビティへ粒状物質を充填する。上記操作を繰り返すことにより、計量操作が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−135457号公報
【特許文献2】特開2009−204442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載されたハンダボール印刷装置では、ハンダボール供給テーブルにシリンジ等により構成されたハンダボール貯留部を回転可能に設けている。そして、通常状態ではこのハンダボール貯留部のハンダボール排出口が水平方向となるようにし、ハンダボールをハンダボール供給部に供給するときに、ロータリーアクチュエータがハンダボール貯留部を回転させている。これにより、ハンダボール供給部内のハンダボールの量に応じてハンダボール貯留部を動作させ、ハンダボールを補充可能にしている。
【0007】
この特許文献1に記載の印刷機では、ハンダボール供給部内のハンダボールを供給できるので、必要量の変化に応じた供給が可能になる。しかしながら、必要なハンダボール量をいかにハンダボール供給部に確保するかについては、十分には開示がない。
【0008】
また、上記特許文献2に記載された計量装置では、2枚の重ね合せた板の一方に、ハンダボールが流通する流路をS字にしてサライ加工により形成している。そして、ハンダボールが排出されるまでの流路に計量キャビティと一次貯留キャビティが設けてあり、計量器を90度回転させて粒状物質の排出と充填を交互に実施している。この計量装置では、一定量貯留してからハンダボールを排出するため、連続で排出することができず計量器の回転動作を何回も繰り返す必要がある。またハンダボールの容器を一緒に回転させなければならないため、十分なスペースを確保する必要がある。
【0009】
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、ハンダボール印刷装置が備えるハンダボール供給機構がハンダボール供給量を適正に制御することにある。また本発明の目的は、シンプルで装置の大型化を招くことなく、精度よく任意の量のハンダボールを供給可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本願発明では印刷テーブル上に載置された基板に形成されている電極上にハンダボールを印刷するマスクとハンダボール充填ヘッドを備え、ハンダボール充填ヘッドが、ハンダボール充填部と、ハンダボール供給部とから構成され、ハンダボール充填部とハンダボール供給部を一緒に上下に移動させる充填ヘッド上下駆動機構と、前記ハンダボール供給部を上下に移動してハンダボールを供給・停止する供給部上下駆動機構から構成した。
【0011】
また、ハンダボール供給部はハンダボールを貯留するシリンジと、ハンダボールをマスク面上に供給するホースとから構成され、供給部上下駆動機構により、ハンダボール供給部を上下させることで前記ホースの途中を撓ませたり伸ばしたりすることでハンダボールの供給、停止を行う構成とした。
【0012】
さらに、上記目的を達成する本発明の特徴は、印刷テーブル上に載置され電極が形成された基板に多数の開口が形成されたマスクを重ね合わせ、ハンダボール充填ヘッドを用いて前記基板の電極にハンダボールを印刷するハンダボール印刷装置において、前記ハンダボール充填ヘッドは、前記ハンダボールを前記マスクに充填するハンダボール充填部と、前記ハンダボールを貯留し前記ハンダボール充填部に前記ハンダボールを所定量供給するハンダボール供給部とを有しており、前記ハンダボール供給部は前記ハンダボールを貯留するシリンジと、このシリンジに接続し、前記ハンダボールを前記マスクの表面上に供給する流路を形成する可撓性の帯電防止ホースと、前記帯電防止ホースの中間部を保持し、前記ハンダボールを前記マスクの表面に供給するのと停止するのとを切り替える傾斜切替機構とを有し、この傾斜切替機構は前記帯電防止ホースの中間に形成される第1の直線部の角度を可変とすることにある。
【発明の効果】
【0013】
上記構成とすることにより、ハンダボールを供給するホースを伸ばすことでハンダボールを供給し、撓ませることでハンダボールの供給を停止することができ、ハンダボールの供給時間を制御することで所望量ハンダボールをマスク面上に供給でき、ハンダボールの消費量を適正に管理でき、且つ、高精度の印刷を行うことができる。
【0014】
また、本発明によれば、ハンダボール供給部を弾性部材からなる流路とするとともに、この流路に傾斜切替機構を設けたので、所望量のハンダボールをマスク面上に供給できる。その結果、ハンダボール印刷装置において、ハンダボールの消費量を適正に管理でき、かつ容易にボールを供給しながら印刷することができる。また、弾性部材からなる流路と傾斜切替機構を設けるだけでよく、また、ハンダボール貯留部等を動かすことなく上下に動かすだけでハンダボールをマスク面に供給できるので、シンプルでハンダボール印刷装置の大型化を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】ハンダボール印刷装置の概略構成図。
【図2】ハンダボール充填ヘッドの概略構成図である。
【図3】ハンダボール充填部材を説明する図である。
【図4】ハンダボール供給部の動作を説明する図である。
【図5】ハンダボール充填部とマスク及び印刷基板との状態を示す図である。
【図6】ハンダボール供給機構の他の実施例を示す図である。
【図7】ハンダボール供給機構の動作を説明するための図である。
【図8】ハンダボール印刷の工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を用いて本発明を説明する。図1に本発明のハンダボール印刷装置の全体構成を示す。図1(a)はハンダボールを充填する前の状態を、図1(b)はハンダボールを充填中の状態を示す。図2にハンダボール印刷用ヘッド部分の構成図でマスク面より離れている状態を示す。図3にハンダボール充填部の線材の充填部材取り付け枠に取り付け前の平面図を示す。図4(a)は、ハンダボール供給部がマスク面に接触した状態を示す図である。図4(b)は、ハンダボール供給部からマスク面にハンダボールを供給している状態を示す図である。
【0017】
図1に示すようにハンダボール印刷装置1は支柱2が設けてあり、この支柱2の上部にハンダボール充填ヘッド3がマスク12面上を水平に移動するための移動梁10が設けてある。ハンダボール充填ヘッド3を設けたヘッドテーブル8は、駆動用モータ6によりカップリング6aを介してボールネジ5を回転駆動することにより、マスク12面上を水平方向(X軸方向)に往復動する構成になっている。また、ハンダボール充填ヘッド3を構成するハンダボール供給部4はヘッドテーブル8に取り付けられている。ヘッドテーブル8にはハンダボール充填部9とハンダボール供給部4を上下(Z軸方向)に移動するための充填ヘッド上下駆動機構を構成する上下駆動シリンダ7、及び図示していない補助上下駆動機構が設けてある。またハンダボール供給部のみを上下に移動させる供給部上下駆動機構である供給部駆動シリンダ4M(図2参照)が設けてある。
【0018】
すなわち、ハンダボール供給部4は、上下駆動シリンダ7によりハンダボール充填部9と一緒に上下に移動すると共に、ハンダボール供給部4が単独で上下に移動できるように構成されている。このため、ハンダボール供給部4に取り付けてあるハンダボールを供給するホース4c(帯電防止ホース)が、単独で上下移動できるように、たるみができる長さに設定してある。マスク12はマスク取り付け枠11に設けてあり、マスク取り付け枠11を上下に移動できるようにも構成できる。
【0019】
また、ハンダボール印刷装置1の架台1a側には印刷テーブル17が設けてあり、印刷テーブル17とマスク12との間にカメラ移動梁13が設けてある。カメラ移動梁13は架台1a上に設けた支持柱2に設けてあり、図の前後方向(Y軸方向)に移動できるように構成してある。印刷テーブル17には図示していないが、印刷する基板15を固定するための複数の吸着孔を備えた真空吸着機構が設けてある。なお、カメラ移動梁13上を移動する上下2視野カメラ14が図示していない移動テーブルに設けてある。印刷テーブル17は図示していないが水平方向(前後・左右・回転方向)に移動可能に構成してある。すなわち、印刷テーブル17は上下に移動するための印刷テーブル上下駆動機構16と、図示していないが印刷テーブルを水平方向に移動させるために、印刷テーブル17の下部にはXYθテーブルが設けてある。印刷テーブル17上に印刷する基板15が載せられて固定されると、上下2視野カメラ14がマスク12面と基板15面に設けられた位置合せマークを撮像して、図示していない制御部で画像処理して位置合わせマークのズレを検出して、XYθテーブルを駆動して、印刷テーブル17をズレ分だけ水平移動して位置を合せる構成になっている。
【0020】
位置合わせが終了するとテーブル上下駆動機構16を動作させて、印刷テーブル17を上昇させて、基板15をマスク12面に接触させる。次に、上下駆動機構7を動作させて、ハンダボール充填ヘッド3の充填部9がマスク12面に接触する位置まで降下させる。そして、供給部駆動シリンダ4Mを上方に移動するように駆動して、ハンダボール供給部4の供給口に接続してあるハンダボール供給ホース(帯電防止ホース)4cを伸ばして、からハンダボール充填部9を介してマスク12面にハンダボールを供給し、その後、ハンダボール充填ヘッド3を水平移動することで、ハンダボール充填部9によりマスク12の開口部からハンダボール23を基板15の電極部に供給するものである。
【0021】
図2にハンダボール充填ヘッドの全体構成を示す。この図はハンダボール充填ヘッド3がマスク12の面から離れていて、マスク面にはハンダボール23が供給されないように、ハンダボール供給ホース4cの途中に撓み部を設けている状態である。ハンダボール充填ヘッド3を概説すると、ヘッドテーブル8に、ハンダボール供給部4とハンダボール充填部9とが上下移動可能に取り付けられている。ハンダボール供給部4はハンダボール23を貯留するシリンジ18がシリンジ取り付け部材(ベース板)20に固定具39により取り付けられている。このシリンジ18の下部に設けたハンダボール供給口にハンダボール供給ホース4cが接続されている。また、供給部駆動シリンダ4Mがシリンジ取り付け部材20に接続されており、この供給部駆動シリンダ4Mを駆動して、シリンジ取り付け部材20と一緒にシリンジ18を上下に移動させる。ハンダボール供給ホース4cの一端側は、ハンダボール充填部9に設けてある蓋に固定(ネジ止め)されている。このため、供給部駆動シリンダ4Mを動作させてハンダボール供給部4のシリンジ18を上下動させると、ハンダボール供給ホース4cの中間部を伸び縮みさせることで、ハンダボール23の供給と、停止を行うことができる。すなわち、ハンダボール充填部9に対して、シリンジ18を離間させる方向(上方向)に移動させると、ハンダボール供給ホース4cが伸びてハンダボール23をハンダボール充填部9に供給し、シリンジ18をハンダボール充填部9に近づける方向(下方向)に移動させると、ハンダボール供給ホース4cにたるみができ、ハンダボール23の供給を停止する構成となっている。
【0022】
ハンダボール充填部9とハンダボール供給部4は移動梁10に設けたリニアレール10r上を水平に移動する構成であり、図1で説明したようにモータとボールネジによって駆動される構成となっている。ハンダボール充填部9は、蓋部22(図5参照)と、蓋部22に設けた充填部材取り付け枠19とハンダボールの充填部材21とから構成されている。
【0023】
また、蓋部22の下部には、マスク開口部にハンダボール23を充填するための充填部材21が充填部材取り付け枠19に取り付けられている。この充填部材21は半螺旋形状の複数の線材で構成されており、ハンダボール供給部4から充填部材21内にハンダボールが供給されると、半螺旋状線材21Lの間からハンダボール23がマスク面上に供給されるように構成してある。また、ハンダボール充填ヘッド3の水平(X軸方向)移動に伴って、充填部材21を構成する半螺旋形状の線材21Lの作用でハンダボール23に回転力が付加されてマスク開口部に押し込みやすくなる。また、ハンダボール充填部9はハンダボール充填ヘッド3の水平移動方向と同じ方向に加振する加振機構を設けることで、ハンダボール23をマスク12面上に落ちやすくすることができる。
【0024】
図3にハンダボール充填部9の線材21Lの充填部材取り付け枠19に取り付け前の平面図を示す。図3(a)は充填部材21を充填部材取り付け枠19に取り付け前の平面図を、図3(b)は図3(a)のB部の拡大図を示したものである。充填部材21は、図に示すように、平行に設けられた、所定の間隔(本実施例では約35mm)を有する2つの取付部21P(取付部の幅は約5mm)と、取付部21Pの間に所定角度(θ=約5度〜35度)の複数の線材21L(太さ0.1mm)を所定の間隔21S(約0.1mm)で形成したものである。取付部21Pには所定の間隔で充填部材取り付け枠19に取り付けるための穴21Hを設けてある。この穴21H部をねじ等で充填部材取り付け枠19に固定する構造である。本線材21Lの形成は厚さ0.1mmの鋼板をエッチングにより加工したものである。なお、本実施例の線材21Lは、間隔を設けた2つの取付部21Pに軸心をずらした状態で設けられている。線材21Lの角度θは好ましくは約10度程度が良い。この取付部21Pはハンダボール供給ヘッド3の進行方向に対して直角方向が長手方向になるように形成されている。すなわち、ハンダボール充填ヘッド3の幅の長さとなっている。この充填部材取り付け枠19の開口部を跨ぐ形で線材21Lが取り付けられる。すなわち、取り付け時にはハンダボール充填部材取り付け枠19の開口部を跨ぐように上下方向に螺旋形コイルの上半分をカットして取り付けた形状となる。このため、ハンダボール充填ヘッド3をヘッド上下駆動機構7でマスク側に所定の押付力を作用させて接触させた場合、マスク12との接触部がヘッド進行方向に対して所定の角度を有する線材が複数同時に移動することになる。
【0025】
また、図示してはいないが、ハンダボール充填ヘッド3にはマスク12面上に残留するハンダボール23の量を計測するために、光センサから構成される距離センサを設けてある。ハンダボール充填ヘッド3を移動することでマスク面に対して高さを計測し、マスク面の高さが変化している部分の高さと、ヘッド移動距離を計測することでハンダボール23の山の高さを求め、その幅からハンダボール23の残量を求めるようにしている。すなわち使用するハンダボール23の径によって、予めハンダボール23の山の高さと残量を計測して、それを制御部に記憶しておき、それを用いて残量を求めるものである。
【0026】
次に、マスク面へのハンダボール供給の動作を図2と図4を用いて説明する。
【0027】
ハンダボールを供給するときは、図2に示すハンダボール充填ヘッドの状態から、図4(a)に示すハンダボール充填ヘッドがマスク面に接触するまで降下させて、且つ、ハンダボール供給部が撓みを有している状態に移行させる。次いで、図4(b)に示すハンダボール充填部9をマスク面まで降下させた状態で、且つハンダボール供給部4はハンダボール供給ホース4cが撓みのない状態に伸ばされた状態に移行させる。
【0028】
つまり、まず、充填ヘッド上下駆動機構7を駆動してマスク12に充填部材21が接触するまで降下させる。この時、シリンジ取り付け部材20も一緒に降下させる。充填部材21がマスク12に接触するまでは、ハンダボール23がマスク面上に落下しないようにしている。次に、図4(b)に示すようにハンダボール供給部4を上昇させて、ハンダボール供給ホース4cを伸ばしてシリンジ18内のハンダボール23がハンダボール充填部材21を介してマスク12面上に供給する。この時、マスク12面上に供給するハンダボール23の量は、ハンダボール供給ホース4cを伸ばしている時間と供給量との関係を予め測定しておいて、その結果に基づいて供給量制御を行うようにしている。マスク12面上に一定量のハンダボール23を供給するとハンダボール供給ホース4cにたるみを持たせるように上下駆動機構により、シリンジ18を上昇させる。この状態で、ハンダボール充填部材21を水平方向に移動させてマスク12面の開口部にハンダボール23を充填する。
【0029】
図5にハンダボール充填ヘッド3がマスク面上を移動するときの上から見た図を示す。なおこの図では、ヘッドテーブル8や充填ヘッド上下駆動機構7は省略してある。図において、基板15の上にマスク12が載置され、その上を充填ヘッド3がX軸方向に移動する状態を示している。ハンダボール充填部9の幅方向は基板15の幅より長めに設定されている。
【0030】
次に図6を用いて他の実施例を説明する。図6にはハンダボール充填ヘッド3におけるハンダボール供給部4、ハンダボール充填部9の部分を示した図である。なおこの図では、ハンダボール供給部4から、マスク面上に、直接ハンダボールを供給する構成を示しているが、図2と同様にハンダボール充填部材21の中央部に供給する構成としても良い。
【0031】
ハンダボール充填ヘッド3は、ヘッドテーブル8と、このヘッドテーブル8に載置した駆動シリンダ7と、ヘッドテーブル8の側部に付設されたハンダボール供給部4と、ハンダボール供給部4に接続されるハンダボール充填部9を備えている。
【0032】
ハンダボール供給部4は、シリンジ18内に収容されたハンダボール23をハンダボール充填部9に供給するための貯留・供給手段であり、帯電防止ホース4cを下端側に備えている。このハンダボール供給部4の詳細は、図7を用いて後述する。
【0033】
ハンダボール充填部9は、ヘッドテーブル8の背面側に取り付けた上下シリンダ7のピストン棒33の先端に取り付けた支持部材24と、この支持部材24に複数個取り付けた充填部材取り付け枠19とを有している。支持部材24の側面には、ハンダボール供給部4の帯電防止ホース4cが取付具27により取り付けられている。
【0034】
充填部材取り付け枠19には、ハンダボール23をマスク12に形成された微小な開口に押し込むときに使用する充填部材21が取付具25により取り付けられている。これらの充填部材取り付け枠19と充填部材21の対は、ハンダボール充填ヘッド3の移動方向、すなわち図6の左右方向に配置されている。充填部材21は、帯電防止ホース4cの先端部の開口4chからマスク12の面上に供給されたハンダボールであってマスク12の開口に充填できなかったハンダボール23をかき集める。それと共に、ハンダボール23が充填されていないマスク12の開口にハンダボール23を充填する。
【0035】
ここで、充填部材21は、図3で説明したものと同様の構成であり、半螺旋形状の複数の線材で構成されている。ハンダボール供給部4からハンダボール供給ホース(帯電防止ホース)4cにハンダボール23が供給されると、ハンダボール供給部4cの開口4chからハンダボール23がマスク12の上面に供給される。ハンダボール充填ヘッド3の水平(X軸方向)移動に伴い、充填部材21を構成する半螺旋形状の線材は、ハンダボール23をマスク12の開口に移動させると共に押し込む。
【0036】
ハンダボール充填ヘッド3には、マスク12面上に残留するハンダボール23の量を計測するために、光センサで構成された図示しない距離センサを設けている。ハンダボール充填ヘッド3を水平移動させると、マスク12の開口にハンダボール23が充填された部分では、マスク12面よりも高さが高く変化している。そこで、この高さを計測すれば、ハンダボール23の残量を求めることができる。すなわち、使用するハンダボール23の径に応じて、予めハンダボール23の山の高さと残量を計測し、それらの値を図示しない制御部に記憶しておき残量を求める。
【0037】
次に図7を用いて、ハンダボール供給部4について説明する。ハンダボール供給部4では、垂直に配置されたシリンジ取り付け部材20上に、ハンダボール23を貯留する円筒状のシリンジ18が帯状の固定手段39でノブ39a止めされている。またシリンジ18の取付け高さを一定にするため押し付けピン39bが設けられている。シリンジ18の下端部は円錐状にすぼまっており、このすぼまり部18aの下端に接続手段18bを介して帯電防止ホース4cが接続されている。帯電防止ホース4cは、垂直下方に延びる部分(第1の直線部)4caと、同じく垂直下方に延びる部分(第3の直線部)4cfと曲折している部分4cb〜4ceとを有しており、曲折している部分の中間部(第2の直線部)4cdには、ハンダボール23をハンダボール充填部9に供給するのを停止するために、帯電防止ホース4cの傾きを切替える傾斜切替機構30を備えている。
【0038】
帯電防止ホース4cは樹脂製であり、好ましくは4フッ化エチレン樹脂など柔軟な材質がよい。また、帯電防止ホース4cは、透明または半透明が好ましい。そして、ハンダボール23をハンダボール充填部9に供給する帯電防止ホース4cの長さは、ハンダボール充填部9の上下移動に対応できるようにたるみを設けて取り付けられている。
【0039】
傾斜切替機構30は、矩形状の板である傾斜切替板35と、この傾斜切替板35に帯電防止ホース4cを固定するホース固定具36と、傾斜切替板35を回転させるためシャフト41a、軸受42(図7(c)参照)を備えている。また、シャフト41aの片端にはピニオン38が固定され、このピニオン38を回転させるためにラック37が設けられている。シャフト41aと、傾斜切替板35、ピニオン38の連結はキー41bなどを用いるか、図示していないがシャフト41aをクランプして固定することができる。また、ラック37を上下に移動させるためにラックの一方端(図7(b)では上端)側にシリンダ41が取付られている。
【0040】
ラック37を上下移動させると、シリンジ取り付け部材20に軸受42を介して保持されたピニオン38が回動し、ピニオン軸38aに固定された傾斜切替板35も回動し、傾斜切替板35とそれに固定された帯電防止ホース4cの傾きが変化する。
【0041】
また傾斜切替板35の中心部付近には、この傾斜切替板35がシリンジ取り付け部材20に対して回動できるよう、ピニオン軸38aが嵌挿される穴が形成されている。傾斜切替板35とシリンジ18間および傾斜切替板35とハンダボール充填部9間の帯電防止ホース4cの長さは、傾斜切替板35が回動しても帯電防止ホース4cに過剰な張力が負荷されないよう、長めに設定している。また、傾斜切替板35の傾きが変更されたり、ハンダボール充填部9が上下に移動動しても、帯電防止ホース4cが対応できるような長さとしている。さらに、図示を省略したが、シリンジ18と傾斜切替板35との間には帯電防止ホース4cの長さを調整できる調整板を設けている。
【0042】
なお本実施例では、ハンダボール23の供給を停止する場合には、帯電防止ホース4cの供給口側が上向きに約30度となるように傾斜切替板35を傾けて設置している(図7(b)参照)。これにより、ハンダボール23がハンダボール充填部9に落下するのを防止している。また、ハンダボール23をハンダボール充填部9に供給する場合は、帯電防止ホース4cの供給口側が下向きになるように、コントローラ40がラック37を駆動して傾斜切替板35を約45度の角度にする(図7(d)参照)。このとき、シリンジ18側の帯電防止ホース4cは、「く」の字型に曲折する。
【0043】
供給するハンダボール23の量は、予め実験的に求めておく。すなわち、傾斜切替板35の角度を45度にしてからの経過時間と供給されるハンダボール23の量の関係を求め、コントローラ40の記憶手段40bに記憶しておく。この関係から演算手段40aが必要なハンダボール23の量を演算し、ラック37を駆動して供給時間を制御する。
【0044】
また本実施例では、使用するマイクロボールの径を20μm〜100μmとし、帯電防止ホース4cの内径を4mmとしているが、これに限るものではない。さらに本実施例では、ハンダボール供給部4は、シリンジ取り付け部材20ごと取り外し可能であり、シリンジ18内にハンダボール23がなくなれば、シリンジ取り付け部材20ごと交換すればよいので、メンテナンスが容易である。
【0045】
さらに、傾斜切替板35に取り付けたホース固定具36よりも上流側であって、帯電防止ホース4cが位置する部分よりも下側に、ピン35aを設けている。そしてピン35aを、帯電防止ホース4cの屈曲部4ccよりも下流側に位置させている。ピン35aを設けたので、傾斜切替板35を傾けてハンダボール23を落下させる場合に、傾斜切替板35に直線部を確保できハンダボール23の安定した落下が可能になる。
【0046】
なお、帯電防止ホース4cを傾斜切替板35に固定するホース固定具36を2箇所以上設ければ、傾斜切替板35に確実に直線部を確保できる。しかしながら、帯電防止ホース4cの変形の自由度を増せば、印刷装置1のサイズを小型化できる。そこで、本実施例では、帯電防止ホース4cを傾斜切替板35へ固定する位置を1箇所とし、ハンダボールを落下させるときだけピン35aにより帯電防止ホース4cの直線部を確保している。
【0047】
図8に印刷装置1の動作のフローチャート示す。本フローチャートはハンダボールの供給に先に説明したハンダボール充填部に対してハンダボール供給部を上下移動することで、帯電防止ホースを屈曲させたり伸ばすことでハンダボールの供給停止を行う方式について説明したものである。ホース中間部を回転させる方式はハンダボール供給工程での動作が異なるだけで、他の工程は本動作と同じである。
【0048】
ハンダボール印刷装置1の印刷テーブル17上に印刷を行う基板15を搭載する(S10)。次に印刷テーブル17上に搭載された基板を印刷テーブル17に固定する(S11)。基板15の固定が完了すると2視野カメラ14を移動して基板15及びマスク12に設けた位置合わせマークを撮像する(S12)。撮像した画像を画像処理してマーク位置のズレ量を求める(S13)。求められたズレ量に応じて印刷テーブル17を水平移動して位置を合せる(S14)。位置合わせが終了すると2視野カメラ14を退避させ、印刷テーブル17をマスク12面に接触する位置まで上昇させる(S15)。ハンダボール充填部9をマスク12面に接触する位置まで降下させる(S16)。ハンダボール供給部4を充填ヘッド3に対して上昇させ所望量のハンダボール23を、ハンダボール充填部9を介してマスク12面に供給する(S17)。ハンダボール供給部4はハンダボール充填ヘッド3を降下させる(S18)。水平加振しながらハンダボール充填ヘッド3をマスク長手方向(X方向)に移動させてハンダボール23をマスク12の開口部から基板15上の電極面に印刷する(S19)。なお、印刷テーブル17に搬入する前に電極部にはハンダボール供給前にフラックスが予め印刷されている。印刷が終了すると、ハンダボール充填ヘッド3を上昇させ、ハンダボール充填ヘッド3をマスク12面から所定距離離間させる(S20)。次に、ハンダボール充填ヘッド3を水平方向に移動させてハンダボール充填ヘッド3に設けてある高さセンサ(光センサ)を用いてマスク12面上に残留しているハンダボール23の量を計測する(S21)。計測結果に基づいて、次の印刷に用いるハンダボール23の量を決定して、制御部に記録しておく(S22)。印刷テーブル17を降下させてマスク12面から基板15を分離して、基板15を次の工程に搬送する(S23)。
【0049】
以上のように、本発明ではハンダボール充填ヘッドをマスク面に接触する位置まで降下させてから、ハンダボールをマスク面にハンダボールを所望量だけ供給するために供給機構の供給時間を制御すればよく、印刷終了後、光センサにてハンダボールの残量を計測し、不足分を供給するようにしたため無駄なハンダボールの発生を無くすことができる。
【符号の説明】
【0050】
1…ハンダボール印刷装置、2…柱、3…ハンダボール充填ヘッド、4…ハンダボール供給部、4M…供給部駆動シリンダ、5…ボールネジ、6…駆動用モータ、6a…カップリング、7…駆動シリンダ、8…ヘッドテーブル、9…ハンダボール充填部、10…移動梁、10r…リニアレール、11…マスク取り付け枠、12…マスク、13…カメラ移動梁、14…2視野カメラ、15…基板(ウエハ)、16…テーブル上下駆動機構、17…印刷テーブル、18…シリンジ、19…充填部材取り付け枠、20…シリンジ取り付け部材、21…充填部材、22…蓋部、23…ハンダボール、24…支持部材、30…傾斜切替機構、35…傾斜切替板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷テーブル上に載置された基板に形成されている電極上にハンダボールを印刷するマスクとマスク面上を上下に移動する上下駆動機構を備えたハンダボール充填ヘッドを備えたハンダボール印刷装置において、
前記ハンダボール充填ヘッドが、ハンダボール充填部とハンダボール供給部とから構成され、前記ハンダボール充填部とハンダボール供給部とを同時に上下移動する上下駆動機構と、前記ハンダボール供給部を上下に移動させる供給部駆動機構とが設けられ、
前記ハンダボール供給部がハンダボールを貯留するシリンジとハンダボール充填部との間を帯電防止ホースで連結し、前記供給部駆動機構を動作させて前記帯電防止ホースを伸ばしたり撓ませることでハンダボールの供給停止を行う構成としたことを特徴とするハンダボール印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載のハンダボール印刷装置において、
前記マスク面への前記ハンダボールの供給量を、前記ホースを伸ばす時間で制御する構成としたことを特徴とするハンダボール印刷装置。
【請求項3】
請求項2に記載のハンダボール印刷装置において、
前記ハンダボール充填部は、ヘッドテーブルに設けた上下駆動シリンダのピストン棒に接続した支持部材と、この持部材の下面であってハンダボール充填ヘッドの進行方向に並んで取り付けられた複数の充填部支持部材と、この充填部支持部材の下側に取り付けた半螺旋形状の線材から構成された充填部材とを有することを特徴とするハンダボール印刷装置。
【請求項4】
請求項2に記載のハンダボール印刷装置において、
前記ホースのシリンジ側はたるみが設けてあり、ハンダボールを供給時には前記たるみが水平方向に対して略等角度になるように構成したことを特徴とするハンダボール印刷装置。
【請求項5】
請求項1に記載のハンダボール印刷装置において、
前記ハンダボール供給部のホースはハンダボール充填部を構成する蓋にねじ止めされ、前記充填部を構成する半螺旋状の線材部を介してハンダボールがマスク面上に供給される構成としたことを特徴とするハンダボール印刷装置。
【請求項6】
請求項1に記載のハンダボール印刷装置において、前記供給部駆動機構に替えて、前記帯電防止ホースの一端側を前記ハンダボール充填部の外側端部に固定し、前記帯電防止ホースの途中に、前記ハンダボールを前記マスクの表面に供給と、停止を切り替えるための傾斜切替機構を設けて、前記帯電防止ホースの中間部に形成される第2の直線部の角度を可変することでハンダボールの供給と停止を行う構成であることを特徴とするハンダボール印刷装置。
【請求項7】
請求項6に記載のハンダボール印刷装置において、
前記傾斜切替機構が、シリンジ取り付け部材と、このシリンジ取り付け部材上に回動可能に設けた傾斜切替板と、前記傾斜切替板に前記ホースを固定する固定部を有し、前記傾斜切替板の一端側にこの傾斜切替板の傾斜角度を可変とするピニオンを設け、前記シリンジ取り付け部材にこのピニオンと噛み合うラックを設け、前記ラックが移動することにより、前記帯電防止ホースの前記第2の直線部の傾斜角度を可変としたことを特徴とするハンダボール印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−93555(P2013−93555A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−202445(P2012−202445)
【出願日】平成24年9月14日(2012.9.14)
【出願人】(000005452)株式会社日立プラントテクノロジー (1,767)
【Fターム(参考)】