説明

バイオマス資源由来ポリウレタン及びその製造方法

【課題】ポリエステルポリオール由来のポリウレタンとしての特性である耐熱、耐候性、耐水性を維持したまま、地球環境に優しく、ポリウレタン反応の制御がし易く、更にポリウレタンの伸度や弾性率の優れたポリウレタンを得るための新たなポリエステルポリオール、およびこのポリエステルポリオールを用いたポリウレタンを提供する。
【解決手段】ジカルボン酸および脂肪族ジオールを反応させポリエステルポリオールを製造する工程と、ポリエステルポリオールおよびポリイソシアネート化合物を反応させる工程とを少なくとも含むポリウレタンの製造方法であって、ジカルボン酸がバイオマス資源から誘導された少なくとも一つの成分を含み、ジカルボン酸中の有機酸の含有量が0ppm超1000ppm以下であり、該有機酸の25℃におけるpKa値が3.7以下である製造方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジカルボン酸および脂肪族ジオールを反応させポリエステルポリオールを製造する工程と、該ポリエステルポリオールおよびポリイソシアネート化合物を反応させる工程とを少なくとも含むポリウレタンの製造方法であって、該ジカルボン酸がバイオマス資源から誘導された少なくとも一つの成分を含み、該ジカルボン酸中の有機酸の含有量がジカルボン酸に対して0ppm超1000ppm以下であり、該有機酸の25℃におけるpKa値が3.7以下であることを特徴とする、バイオマス資源由来ポリウレタンの製造方法。
【請求項2】
前記ジカルボン酸の少なくとも一つの成分が、バイオマス資源から誘導されたものであることを特徴とする請求項1に記載のバイオマス資源由来ポリウレタンの製造方法。
【請求項3】
前記ジカルボン酸がバイオマス資源から誘導されたコハク酸を含む請求項1または2に記載のバイオマス資源由来ポリウレタンの製造方法。
【請求項4】
前記25℃におけるpKa値が3.7以下の有機酸が活性水素基を1分子に3個以上有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のバイオマス資源由来ポリウレタンの製造方法。
【請求項5】
前記25℃におけるpKa値が3.7以下の有機酸が、リンゴ酸、酒石酸およびクエン酸から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれか1項に記載のバイオマス資源由来ポリウレタンの製造方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法で得られたバイオマス資源由来ポリウレタン。
【請求項7】
ジカルボン酸単位、脂肪族ジオール単位、ポリイソシアネート単位、25℃におけるpKa値が3.7以下である有機酸単位、を少なくとも構成単位として含むポリウレタンであって、該ジカルボン酸がバイオマス資源から誘導された少なくとも一つの成分を含み、該有機酸単位の含有量が、ジカルボン酸単位に対し0モル%超0.09モル%以下であることを特徴とするバイオマス資源由来ポリウレタン。
【請求項8】
前記ジカルボン酸の少なくとも一つの成分が、バイオマス資源から誘導されたものであることを特徴とする請求項7に記載のバイオマス資源由来ポリウレタン。
【請求項9】
前記ジカルボン酸がバイオマス資源から誘導されたコハク酸を含む請求項7または8に記載のバイオマス資源由来ポリウレタン。
【請求項10】
前記脂肪族ジオール単位が、エチレングリコール単位および1,4−ブタンジオール単位の少なくとも一方を含む請求項7〜9のいずれか1項に記載のバイオマス資源由来ポリウレタン。
【請求項11】
前記25℃におけるpKa値が3.7以下の有機酸単位が活性水素基を1分子に3個以上有する有機酸単位である請求項7〜10のいずれか1項に記載のバイオマス資源由来ポリウレタン。
【請求項12】
前記25℃におけるpKa値が3.7以下の有機酸単位が、リンゴ酸、酒石酸およびクエン酸から選ばれる少なくとも1種である請求項7〜11のいずれか1項に記載のバイオマス資源由来ポリウレタン。
【請求項13】
YI値(JIS−K7105に準拠)が20以下である請求項7〜12のいずれか1項
に記載のバイオマス資源由来ポリウレタン。
【請求項14】
GPC測定による分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜3.5である請求項6〜13のいずれか1項に記載のバイオマス資源由来ポリウレタン。
【請求項15】
ジカルボン酸単位、脂肪族ジオール単位および25℃におけるpKa値が3.7以下である有機酸単位を少なくとも構成単位として含むポリエステルポリオールであって、該ジカルボン酸がバイオマス資源から誘導された少なくとも一つの成分を含み、該有機酸単位の含有量が、該ジカルボン酸単位に対し0モル%超0.09モル%以下であるポリウレタン製造用のバイオマス資源由来ポリエステルポリオール。
【請求項16】
前記ジカルボン酸の少なくとも一つの成分が、バイオマス資源から誘導されたものであることを特徴とする請求項15に記載のバイオマス資源由来ポリウレタン。
【請求項17】
前記ジカルボン酸がバイオマス資源から誘導されたコハク酸を含む請求項15または16に記載のバイオマス資源由来ポリエステルポリオール。
【請求項18】
数平均分子量が500以上5000以下である請求項15〜17のいずれか1項に記載のバイオマス資源由来ポリエステルポリオール。
【請求項19】
前記有機酸単位が、リンゴ酸、酒石酸およびクエン酸から選ばれる少なくとも1種である請求項15〜18のいずれか1項に記載のバイオマス資源由来ポリエステルポリオール。
【請求項20】
ハーゼン色数で表した値(APHA値:JIS−K0101に準拠)が50以下である請求項15〜19のいずれか1項に記載のバイオマス資源由来ポリエステルポリオール。
【請求項21】
請求項6〜14のいずれか1項に記載のバイオマス資源由来ポリウレタンを用いて製造した人工皮革または合成皮革。
【請求項22】
請求項6〜14のいずれか1項に記載のバイオマス資源由来ポリウレタンを用いて製造した靴底用ポリウレタン。

【公開番号】特開2011−225851(P2011−225851A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73099(P2011−73099)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000005968)三菱化学株式会社 (4,356)
【Fターム(参考)】